JP2011530722A5 - - Google Patents
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Description
この発明は、撮像装置及び画像取込方法に関し、特に、近い被写界から遠い被写界まで広い距離範囲に亘って被写体の画像を効率的に読み取ることができる撮像装置及び画像取込方法に関する。
そのような撮像装置は、復号化されるシンボルの画像を取り込むために使用しても、あるいはどのようなタイプの画像でも取り込む一般的な撮像装置として使用してもよい。データシンボル(情報符号)を読み取って復号化するために使用される場合、より一般的なレーザスキャナのような「スキャナ」ではないとしても、これらの装置はコードスキャナと呼ぶことができる。
液体レンズを使用した撮像装置は近年導入された。そのような液体レンズ装置は、液体に印加される電圧を使用し、その電圧は液体の表面の形状を変えて、特性が変化するレンズを作り出す。その印加電圧を正確に変えることにより、レンズの光学特性をどのような特殊な用途にも要求されるように設定できる。
この発明の一態様によると、コードスキャナは、走査されるコードを遠くから照射し、そのコードの反射像をイメージセンサ上に結像させる液体レンズのような電圧で制御されるレンズを有する。そのスキャナは走査コードまでの距離を測定する、好ましくはレーザによる距離検知器を備え、レンズは検出された距離に合焦するように電圧で制御される。距離検知器の存在はそれ自体任意であり、この発明に重要ではない。
進んだ実施例によると、その撮像装置は電圧で制御されるレンズの直近に設けられた温度センサを有する。その温度センサは、そのレンズが印加電圧に正確に応答する時間(応答時間)の長さ、すなわち応答特性が変わることを示す、予め得られたデータを有する記憶手段である記憶装置と共に動作可能である。これらの特性は温度によって変わるので、その撮像装置に対して予め得られたデータを使用して、上記レンズに適切な電圧を印加した後、所望の画像を取り込むまでの待ち時間を最小限にすることができる。
上述の簡単な説明、及びこの発明の他の目的、特徴並びに利点は、以下に詳述するこの発明の好ましい実施形態の記載を添付図面と共に参照することによって、より完全に理解されるであろう。
図面の詳細を参照すると、図1はこの発明を実施するコードスキャナ10を示す概略図である。コードスキャナ10は、光学コードの一種であるバーコード14を距離を置いて照射する光源12を有する。被写体であるバーコード14から反射された光Lは、イメージセンサ16上に画像を形成し、その画像はバーコード14を復号するために処理される。
液体レンズのような電圧で制御されるレンズ18は、バーコード14とイメージセンサ16との間の光路L中に挿入配置される。そのレンズ18は、2つの透明層の間の光学的界面を有する電子光学タイプの装置であることは、当業者には分かるであろう。印加電圧の調整によって、その界面の形状が変化し、レンズの焦点距離が変わる。
レンズ18とイメージセンサ16との間の距離は固定されたままであるが、レンズの焦点が合うまでレンズ18の左側の距離は、印加電圧によって変化する。従って、コントローラ20がレンズ18に印加する電圧を変えるだけで、イメージセンサ16の距離範囲にバーコード14を合焦させることができる。レンズの機械的動作は不要である。しかしながら、レンズ18に印加される制御電圧は、レンズ18及びイメージセンサ16から、バーコード14までの実際の距離に関連していなければならないことが分かるであろう。
レンズ18の適切な制御を確実にするために、好ましくはレーザ装置22と検出器24からなる測距装置を設ける。二種類のレーザ測距技術が従来からよく知られている。パルス技術は、レーザパルスの開始とその反射による戻りの間の遅延時間を測定する。視差技術は、対象物上にスポットを形成する光線を投射し、その後、その対象物上で検出されたスポットの位置を測定する。対象物の距離は、検出されたスポットの位置から決定できる。
レーザ装置22と検出器24は、視差測距サブシステムを構成するのが好ましい。レーザ装置22は、光線をバーコード14に投射し、検出器24はその結果として生じた点の位置を検知して、バーコード14の距離を決定する。その後その距離を表わす信号を生成し、それが制御手段であるコントローラ20に印加される。それに応じて、コントローラ20はその後、それに適切に焦点を合わせるためにレンズ18に電圧を印加することができる。
検出器24の出力信号は光源12にも印加され、それによってその光強度が制御される。最も簡単なものは光源12が発光ダイオードのアレイであって、その光強度をアレイ上の点灯するダイオードの数によって(より単純には光学出力を変えることによって)制御し得る。
光源12の光強度はまた、光源投射角度を変えることによっても制御され得る。当業者であれば、それを透過率制御装置又は同様なものの角度を制御することによって機械的に実現することができ、あるいはコンデンサレンズで光学的にも実現し得ることが、分かるであろう。複数のコンデンサレンズを設けてそれらを選択するか、あるいはズームレンズ、場合によっては液体レンズさえ設けることが可能である。
いずれにしても、コントローラ20を介して焦点距離と光源12の照度がバーコードの距離に関連して、理想に近づく被写界深度効率を実現することが可能である。
レンズ18は、バリオプティック(Varioptic)社製のARCTIC−414又はARCTIC−416の液体レンズが好ましい。しかしながら、他の電圧で制御されるレンズも同様に使用し得る。
好ましい配置において、レーザ装置は、カメラモジュールの側部や底部ではなく頂部に搭載される。さらに、レーザは光軸から6〜15mm程度ずらす必要がある。また、LEDを照明に使用する場合、反射の影響を最小限にするために、それはモジュールのレーザとは反対側に搭載する必要がある。
前述したように、この発明は、より早くコード画像の焦点を合わせることができ、可動部品の使用を避けて、関連する信頼性の問題を排除し、実質的により大きな焦点範囲があり、且つ既存の走査装置を容易に改造できるという点において、従来技術より利点がある。
図2は、液体レンズ201とその液体レンズ201に近接して設置された温度センサ204とを備えた二次元撮像装置の実施例を示す。レーザ測距装置207は、図示のように液体レンズ201の真上に取り付けられている。温度センサ204は、液体レンズ201に適切な電圧を印加した後、撮像装置が画像を取り込む前にどのくらい待つ必要があるか(待ち時間)を決定する際に、測定される温度を前述した記憶装置のデータに基づいて考慮する制御手段である制御回路(図1のコントローラ20に相当)に接続される。
図3は、3つの異なる温度での典型的な液体レンズの応答時間(待ち時間)を示す一組のグラフ301〜303である。特に、液体レンズが規定の画像の鮮明度のレベルに合焦するための、例えば60℃での待ち時間は、25℃での待ち時間よりかなり少ないことが示される。所定の液体レンズ又は液体レンズのタイプに対して、種々の液体レンズが異なる反応をするかもしれないが、経験的データが待ち時間の適切な値を引き出すために使用できる。レンズの応答時間は、適切な待ち時間のテーブル(前述した記憶装置のデータ)を作るためにテストされる。
図4は、温度センサ204によって測定される温度の関数として、適切な待ち時間の略直線的に変化するグラフを示す。その待ち時間は、前述の記載から明らかなように、レンズに電圧が印加されてからそのレンズが印加電圧に応答するまでの時間である所定時間に相当する。図4に示すように、その待ち時間(所定時間)は、高い方の温度領域の全ての温度のための第1の傾きと、その高い方の温度領域より低い温度領域の全ての温度のための第2の傾きとを有する直線的な温度の関数として変化する。
最小限の待ち時間後に画像が取り込まれるように、撮像装置の制御回路をプログラムすることにより、その撮像装置は、バーコードを正確に復号するために、少なくとも規定された閾値と同等な鮮明な画像を提供するのに十分な時間だけ待つ。しかしが、低速及び小容量という結果になるほど長く待つことはない。
最小限の待ち時間後に画像が取り込まれるように、撮像装置の制御回路をプログラムすることにより、その撮像装置は、バーコードを正確に復号するために、少なくとも規定された閾値と同等な鮮明な画像を提供するのに十分な時間だけ待つ。しかしが、低速及び小容量という結果になるほど長く待つことはない。
温度が異なると待ち時間が異なるので、温度の値は撮像装置が作動する時に更新されるとよい。好ましい実施例では、コントローラ(制御回路)は、温度センサによって測定される温度の更新を定期的に要求するようにプログラムされる。あるいは、その更新は、温度センサが所定量以上の温度の変化を検出したときはいつでも行うようにしてもよい。
この発明の好ましい実施形態を上述したが、種々の他の変更及び追加が当業者にとって明らかであろう。そのような変更又は追加は、添付の特許請求の範囲に包含されることを意図している。
Claims (10)
- 被写体からの反射光を電圧で制御されるレンズを介して合焦させて画像を形成する撮像装置において、
前記レンズが印加電圧に応答するための温度に依存する規定されたデータを記憶する記憶手段と、測定される温度と前記記憶手段の前記データに基づいて待ち時間を設定し、前記レンズに電圧を印加してから、前記設定した待ち時間後に前記画像を取り込ませる制御手段とを有することを特徴とする撮像装置。 - 請求項1に記載の撮像装置において、さらに、測距装置と前記レンズに近接して配設された温度センサとを有し、前記測距装置により測定された距離データに基づいて前記制御手段が前記レンズに適正な電圧を印加し、前記温度センサによって測定される温度データは前記制御手段によって定期的に読込まれ、前記制御手段が該温度データに基づいて待ち時間を更新することを特徴とする撮像装置。
- 電圧で制御されるレンズと温度センサと記憶手段と制御手段とを有する撮像装置であって、
前記記憶手段は、前記制御手段が前記レンズに焦点を合わせるための電圧を印加してから画像を取り込むまでの待ち時間を示すデータを有し、該待ち時間の少なくとも一部は前記温度センサによって測定される温度に依存することを特徴とする撮像装置。 - 前記温度センサによって測定される温度の情報が定期的に前記制御手段に送られることを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
- 電圧で制御されるレンズに電圧を印加した後、該レンズが前記電圧に応答するための所定時間だけ待って画像を取り込む画像取込方法であって、
前記所定時間が、前記画像を取り込む撮像装置に搭載された温度センサからの温度情報に少なくとも一部は基づいて決定されることを特徴とする画像取込方法。 - 前記所定時間は、前記レンズに電圧が印加されてから該レンズが前記電圧に応答するまでの時間で、温度の関数として略直線的に変化することを特徴とする請求項5に記載の画像取込方法。
- 前記所定時間が、高い方の温度領域の全ての温度のための第1の傾きと、前記高い方の温度領域より低い温度領域の全ての温度のための第2の傾きとを有する直線的な温度の関数として変化することを特徴とする請求項6に記載の画像取込方法。
- 電圧で制御されるレンズに電圧が印加された後、該レンズが前記電圧に応答するための待ち時間を、環境の温度変化を感知する温度センサによって測定される温度に応答して自動的に設定し、その設定した待ち時間後に前記レンズによって結像される画像を取り込むことを特徴とする画像取込方法。
- 前記待ち時間は、前記レンズに適正な電圧が印加されてから該レンズが前記電圧に応答するまでの時間で、前記測定される温度の関数として規定されていることを特徴とする請求項8に記載の画像取込方法。
- 前記温度センサの温度情報を定期的にモニタすることを特徴とする請求項8又は9に記載の画像取込方法。
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