JP2011529385A - 粒子状材料を粉砕するためのローラミル - Google Patents
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Abstract
粉砕テーブル(3)と、垂直シャフト(4)の周りで回転可能である1組のローラとを囲むミル筺体(2)を備える、セメント原料、セメントクリンカおよび類似の材料などの粒子状材料を粉砕するためのローラミル(1)であって、前記1組のローラが、粉砕テーブル(3)と相互作用的に作動するように構成されており、ローラシャフト(6)の周りで各々が回転する複数のローラ(5)を備え、このローラシャフト(6)は、ローラ(5)がローラシャフト(6)の中心線(9)を含む平面内で上向きおよび下向きの方向に自由に円を描くように移動することを可能にする回転の中心(8)を有するヒンジ式連結(7)を介して、垂直シャフト(4)に連結されており、垂直平面内のヒンジ式連結(7)の回転の前記中心(8)は、ローラシャフト(6)の中心線(9)の下方に位置しているローラミル(1)。このローラミルは、粉砕テーブル(3)が垂直シャフト(4)の周りで回転可能であり、ローラミル(1)が、ミル筺体(2)内にガスを導入するための手段(10、11)と、ガス中に懸濁された粉砕された材料をミル筺体(2)の外側へと連続的に方向転換させることを可能にする手段(12)とを備えることが特徴的である。本明細書によって得られるのは、粉砕プロセスが連続的に行われ、このとき粉砕テーブルに供給された材料は、粉砕テーブルの回転によって材料が受ける遠心力を用いることによって粉砕テーブルをわたってローラへと運ばれ、ここで材料は、粉砕され、続いてミル筺体内に導入されたガス中に懸濁され、その後、懸濁された形態の粉砕された材料は、ミル筺体に連結された出口を通るように方向転換されることである。
Description
本発明は、粉砕テーブルと、垂直シャフトの周りで回転可能である1組のローラとを囲むミル筺体を備える、セメント原料、セメントクリンカおよび類似の材料などの粒子状材料を粉砕するためのローラミルであって、前記1組のローラが、粉砕テーブルと相互作用的に作動するように構成されており、ローラシャフトの周りで各々が回転する複数のローラを備え、このローラシャフトは、ローラがローラシャフトの中心線を含む平面内で上向きおよび下向きの方向に自由に円を描くように移動することを可能にする回転の中心を有するヒンジ式連結を介して、垂直シャフトに連結されており、このとき、垂直平面内のヒンジ式連結の回転の前記中心は、ローラシャフトの中心線の下方に位置している、ローラミルに関する。
上述された種類の機械は、DE 2061422 A1から知られている。この混合機は、固定した混合テーブルと、混合テーブルと相互作用的に作動するように構成された複数のローラとを備える。各ローラは、ヒンジ式連結を介して垂直シャフトに連結された別個のローラシャフトの周りで回転する。ヒンジ式連結の回転の中心は、ローラが、ローラシャフトの中心線を含む平面内で上向きおよび下向きの方向に自由に円を描くように移動することを可能にする。ヒンジ式連結の回転の中心は、ローラシャフトの水平な中心線の下方に位置している。このようにして、ミルの作動中にローラ上に作用する遠心力が、ヒンジ周辺の回転モーメント、故に粉砕テーブルに対して下向きに向けられた力を生成することになる。この混合機は、水、砂および結合剤を混合して鋳物砂の粘性の塊にするために鋳造工場で使用されている。混合テーブルは、混合プロセスから水が逃げるのを防止するためにボウルを形成するように壁を有して形成される。混合機は停止させる必要があり、仕上げられた鋳物砂の粘性の塊は、水、砂および結合剤の新しいバッチが機械に供給され得る前に除去される必要があるため、このプロセスは連続性のものではない。機械の休止時間を多大に生じさせるそのような停止は、時間的に不経済であり、さらには、仕上げられた鋳物砂を除去することは大きな労働力を要する仕事である。
本発明の目的は、上述された欠点を解消するために連続運転を備えたローラミルを提供することである。
これは、導入部で述べられた種類のローラミルであって、粉砕テーブルが垂直シャフトの周りで回転可能であり、ローラミルが、ミル筺体内にガスを導入するための手段と、ガス中に懸濁された粉砕された材料をミル筺体の外側へと連続的に方向転換させることを可能にする手段とを備えることを特徴とするローラミルを用いることによって得られる。
本明細書によって得られるのは、粉砕プロセスが連続的に行われ、このとき粉砕テーブルに供給された材料は、粉砕テーブルの回転によって材料が受ける遠心力を用いることによって粉砕テーブルをわたってローラへと運ばれ、ここで材料は、粉砕され、続いてミル筺体内に導入されたガス中に懸濁され、その後、懸濁された形態の粉砕された材料は、ミル筺体に連結された出口を通るように方向転換されることである。
ガス中に懸濁された粉砕された材料を、出口を通るように連続的に方向転換させるためにミル筺体内にガスを導入するための手段は、原則として任意の適した手段によって構成され得る。本手段は、ガスが適切な方法で導入されることを保証する限り、ミル内のどのような場所に配置されてもよい。ノズルは、ガスを粉砕テーブルに対して径方向に導入することを可能にするように、ミル筺体の壁の、粉砕テーブルのすぐ上方に水平に配置され得る。ノズルの1つまたは複数は、水平な粉砕テーブルに対する角度を変更することを可能にするように可動式に装着され得る。故に、導入されたガスの効率を最適化するために、ノズルを調整することが可能になる。ミル筺体内にガスを導入するための手段は、さらに、粉砕テーブルの周辺に可動式に配置された複数の垂直ルーバを備えることができ、それによってガスの導入は、ルーバの角度を調整することによって制御され得る。ガス中に懸濁された粉砕された材料は、ファンを用いることによってミル筺体の上部に連結された出口を通して取り出され得る。
別の実施形態では、ミル筺体内にガスを導入するための手段は、粉砕テーブルを囲むノズルリングに配置されて、粉砕テーブルの縁周辺にガスを導入することを可能にする複数のノズルを備える。
他の実施形態では、ミル筺体内にガスを導入するための手段は、ミル筺体内にガスを導入するためのファンなどの手段を各々が備える、2つ以上の別個の供給システムを備える。1つのシステムは、粉砕テーブルを囲むノズルリングを通してガスを導入することができ、一方で第2のシステムは、ミル筺体に装着されたノズルを通してガスを導入することができる。故に、1つのシステムを通してローラミルを取り囲む大気圧空気を、第2のシステムを通して高温ガスを導入する、あるいはその逆を行うことが可能である。エネルギー効率を保証するには、ガス流を、ローラミル内に吹き込まれる低温流およびローラミル内に吸引される高温流に、ファンによって比較的低い圧力損失で分流することが有利になるはずである。さらに、ミル筺体内に導入されたガスのいくらかは、有利には大気圧空気で構成されるべきであるが、その理由は、これが、高温ガスを導入するための供給システムに比べて、供給システムの材料および構成要素に課される要件を軽減するためである。高温ガスと空気それぞれの量の間の関係は、粉砕プロセスおよび空気流プロセスに関するエネルギー消費を最小限にするために、ミル内のプロセスに対して最適化されなければならない。どのような種類のノズルにおいても、ガスは、ノズルを通して吹き込まれ、または吸引され得る。1つの供給システムの大気圧空気は、たとえばファンを用いて粉砕テーブル周辺のノズルリングを通して空気を吹き上げることによって導入されてよく、第2の供給システムの高温ガスは、ミル筺体の頂部の出口に連結された第2のファンを用いることによってノズルを通してミル筺体内にガスを吸引することによって導入されてよい。ノズルリングを通して高温ガスを、ミル筺体のノズルを通して大気圧空気を導入するという逆の状況、あるいは両方の供給システム内に高温ガスを導入するという実施形態もまた適用可能である。
ミル筺体内にガスを導入するためのすべての上述された手段は、ミル筺体内で最適なガス流を達成するために、互いに組み合わせられてよい。
ローラと粉砕テーブルの間の相対速度として定義される高速のローリング、故にミルの高性能に到達するためには、1組のローラおよび粉砕テーブルは、反対方向に回転されることが好ましい。
ローラと粉砕テーブルの間の相対速度として定義される高速のローリング、故にミルの高性能に到達するためには、1組のローラおよび粉砕テーブルは、反対方向に回転されることが好ましい。
より小型のミルの場合、ミルの作動中にローラ上に作用し、ヒンジ周辺の回転モーメント、故に粉砕テーブルに対して下向きに向けられた力を生成する遠心力からの所望の圧力的寄与を達成するためには、ローラの回転速度は、より大型のミルに適用される速度を上回らなければならない。さらに、粉砕テーブルは、遠心力が材料をその周囲の縁に向かって運ぶことができるようにある一定速度の回転を有さなければならない。したがって、小型ミルにおけるローリング速度は、振動および類似の事象に関する作動上の問題を伴うほどの高速度になることがある。小型のミルでは、したがって、ローラおよび粉砕テーブルは、同じ方向に回転されることが好ましい。
本発明は、次に、概略図である図を参照してより詳細に説明される。
図1では、入口(図示されず)を通って粉砕される原料が連続的に供給される水平な粉砕テーブル3と、垂直シャフト4に連結され、その周りを回転しながら、粉砕テーブル3と相互作用的に作動する複数のローラ5を備える1組のローラとを備えるローラミル1の断面図が示されている。ローラ5は、ヒンジ式連結7を介して垂直シャフト4に連結された別個のローラシャフト6の周りで回転し、このヒンジ式連結7は、ローラ5が、この連結の周りで回転する際にローラシャフト6の中心線9を含む平面内で自由に上下に移動することを可能にする。本発明によれば、垂直平面内に見られるヒンジ式連結7の回転の中心8は、ローラシャフト6の中心線9の下方に位置している。その結果、ミルの作動中にローラ5、ローラシャフト6およびヒンジ式連結7の上部に作用する遠心力が、ヒンジ式連結7周りの回転モーメント、故に粉砕テーブル3に対するローラ5の粉砕圧力に寄与する下向きに向けられた力を生成することになる。
ガスを導入するためのノズル10が、ミル筺体2の壁に装着される。ノズル10は、ミル筺体内の粉砕テーブルの上方に水平に配置されてよく、それによってガスをミル筺体2内に粉砕テーブル3に対して径方向に導入し、あるいは水平な粉砕テーブル3に対する角度が変更され得るように可動式に装着されてよい。さらに、複数のノズルが、粉砕テーブルを囲むノズルリング11に配置されて、ガスを粉砕テーブルの縁周辺に導入することを可能にする。導入されたガス中に懸濁された粉砕された材料は、ファンによって、ミル筺体2の上部の出口12を通って取り出される。
図2は、ローラミル1が、ミル筺体2内にガスを導入するための2つの別個の供給システムを備える、本発明の実施形態の断面図を示している。第1のシステムは、粉砕テーブル3を囲むノズルリング11を通してガスを導入し、一方で第2のシステムは、ミル筺体2に装着されたノズル10を通してガスを導入する。故に、第1のシステムを通して高温ガスを、第2のシステムを通してローラミルを取り囲む大気圧空気を導入することが可能である。出口12の後ろ側に配置された第1の供給システム内のファン14は、ノズルリング11を通して高温ガスを吸引し、一方で第2の供給システム内のファン13は、大気圧空気をミル筺体2の壁に装着されたノズル10を通して吹き込む。ミル筺体のノズル10を通して高温ガスを、ノズルリング11を通して大気圧空気を導入するという逆の状況、あるいは両方の供給システム内に高温ガスを導入するという実施形態もまた適用可能である。
粉砕テーブル3は、遠心力を用いることによって材料を粉砕テーブル3をわたってその周囲の縁に向かって移動させるために、ある一定速度の回転で回転される。ローラ5と粉砕テーブル3の間の相対速度として定義される高速のローリング、故にミルの高性能に到達するためには、1組のローラおよび粉砕テーブル3は、反対方向に回転されることが好ましい。しかし、より小型のミルの場合、所望の粉砕圧力を達成するためには、1組のローラの回転速度は、より大型のミルに適用される速度を上回らなければならない。ローリングの速度が過剰になる場合の振動および類似の事象に関する作動上の問題を回避するためには、したがって、1組のローラおよび粉砕テーブル3は、小型のミルでは同じ方向に回転されることが好ましい。
Claims (9)
- 粉砕テーブル(3)と、垂直シャフト(4)の周りで回転可能である1組のローラとを囲むミル筺体(2)を備える、セメント原料、セメントクリンカおよび類似の材料などの粒子状材料を粉砕するためのローラミル(1)であって、前記1組のローラが、前記粉砕テーブル(3)と相互作用的に作動するように構成されており、ローラシャフト(6)の周りで各々が回転する複数のローラ(5)を備え、前記ローラシャフト(6)は、前記ローラ(5)が前記ローラシャフト(6)の中心線(9)を含む平面内で上向きおよび下向きの方向に自由に円を描くように移動することを可能にする回転の中心(8)を有するヒンジ式連結(7)を介して、前記垂直シャフト(4)に連結されており、このとき、垂直平面内の前記ヒンジ式連結(7)の回転の前記中心(8)は、前記ローラシャフト(6)の前記中心線(9)の下方に位置しているローラミル(1)において、前記粉砕テーブル(3)が前記垂直シャフト(4)の周りで回転可能であり、前記ローラミル(1)が、前記ミル筺体(2)内にガスを導入するための手段(10、11)と、ガス中に懸濁された粉砕された材料を前記ミル筺体(2)の外側へと連続的に方向転換させることを可能にする手段(12)とを備えることを特徴とする、ローラミル(1)。
- 前記ミル筺体(2)内にガスを導入するための前記手段が、前記ミル筺体(2)の壁に装着された複数のノズル(10)を備えることを特徴とする、請求項1に記載のローラミル。
- 前記ミル筺体(2)の壁に装着された前記ノズル(10)の1つまたは複数が、可動式に装着されることを特徴とする、請求項2に記載のローラミル。
- 前記ミル筺体(2)内にガスを導入するための前記手段が、前記粉砕テーブル(3)を囲むノズルリング(11)に配置されて、前記粉砕テーブル(3)の縁周辺に前記ガスを導入することを可能にする複数のノズルを備えることを特徴とする、請求項1から3のいずれかに記載のローラミル。
- 前記ミル筺体(2)内にガスを導入するための前記手段が、前記粉砕テーブル(3)周辺に可動式に配置された複数の垂直ルーバを備えることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載のローラミル。
- 前記ミル筺体(2)内にガスを導入するための前記手段が、前記ミル筺体(2)内にガスを導入するためのファン(13、14)などの手段を各々が備える2つ以上の別個の供給システムを備えることを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載のローラミル。
- 前記別個の供給システムの1つが、前記ミル筺体(2)の壁に装着された1つまたは複数のノズル(10)を備え、前記第2の別個の供給システムが、前記粉砕テーブル(3)を囲むノズルリング(11)に配置された複数のノズルを備えることを特徴とする、請求項1、2、4および6に記載のローラミル。
- 前記1組のローラおよび前記粉砕テーブル(3)が、反対方向に回転されることを特徴とする、請求項1に記載のローラミル。
- 前記1組のローラおよび前記粉砕テーブル(3)が、同じ方向に回転されることを特徴とする、請求項1に記載のローラミル。
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