JP2011529073A - キナーゼ調節因子として有用な縮合ヘテロ環化合物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、式(I):
Figure 2011529073

(式中、R、R、R、R、Q、AおよびBは本明細書の定義と同義)
を有する化合物、並びにそのエナンチオマー、ジアステレオマー、および医薬的に許容される塩であって、キナーゼ調節因子(Btk調節を含む)として有用なものである。

Description

本発明は、キナーゼ調節因子[ブルートンチロシンキナーゼ(Btk)の調節が含まれる]として有用な縮合ヘテロ環化合物に関する。本明細書では、縮合ヘテロ環化合物、そのような化合物が含まれる組成物、並びにそれらの使用方法が提供されている。本発明はさらに、キナーゼの調節に関連する症状の治療に有用な本発明の化合物を少なくとも1つ含む医薬組成物、および哺乳類におけるキナーゼ(Btkが含まれる)活性の阻害方法に関連する。
ヒト酵素の最大ファミリーであるタンパク質キナーゼは、500をはるかに超えるタンパク質を包含する。Btkは、チロシンキナーゼのTecファミリーの一員であり、初期B細胞発生、並びに成熟B細胞活性化、シグナル伝達および生存の制御因子である。
B細胞受容体(BCR)を介したB細胞シグナル伝達は、B細胞の発達段階に依存する、様々な生物学的アウトプットをもたらす。BCRシグナルの規模および持続時間は、正確に制御されなければならない。異常なBCR媒介性シグナル伝達は、B細胞活性化の調節不全および/または病原性自己抗体の形成をもたらし、複数の自己免疫および/または炎症性疾患を引き起こす可能性がある。ヒトにおけるBtkの突然変異は、X連鎖無ガンマグロブリン血症(XLA)をもたらす。この疾患は、B細胞の成熟障害、免疫グロブリン産生の減少、T細胞非依存性免疫応答不全、および持続性カルシウムサインの著しい減衰を伴い、BCR刺激による。
アレルギー性障害および/または自己免疫疾患および/または炎症性疾患におけるBtkの役割に関する証拠は、Btk欠乏マウスモデルで実証されている。例えば、全身性エリテマトーデス(SLE)の標準マウス前臨床モデルでは、Btkを欠くと、疾患進行を著しく改善する結果がもたらされることが示されている。さらに、Btk欠乏マウスはコラーゲン誘導性関節炎の発症もしにくく、またブドウ球菌誘導性関節炎にもかかりにくい。
多くの証拠が、自己免疫および/または炎症性疾患の発病における、B細胞および体液性免疫系の役割を裏付けている。B細胞を枯渇させるように開発されたタンパク質ベースの治療法(例えば、リツキサン)は、多くの自己免疫および/または炎症性疾患の治療に対する重要なアプローチを示す。B細胞活性化におけるBtkの役割のために、Btk阻害剤はB細胞媒介性の病原性活性(例えば、自己抗体産生)の阻害剤として有用であり得る。
Btkは、マスト細胞および単球においても発現し、これらの細胞の機能にとって重要であることが示されている。例えば、Btkを欠くマウスはIgE媒介性マスト細胞活性化の障害(TNF−αおよび他の炎症性サイトカイン放出の著しい減少)を伴い、またBtkを欠くヒトでは活性化された単球による、TNF−α産生の大幅な減少を伴う。
したがってBtk活性の阻害は、アレルギー性障害および/または自己免疫および/または炎症性疾患[これらに限定されないが、SLE、関節リウマチ、多発性血管炎、突発性血小板減少性紫斑病(ITP)、重症筋無力症、アレルギー性鼻炎、多発性硬化症(MS)、移植拒絶反応、1型糖尿病、膜性腎症、炎症性腸疾患、自己免疫溶血性貧血、自己免疫甲状腺炎、寒冷および温暖凝集素症、エバンス症候群、溶血性尿毒症性症候群/血栓血小板減少性紫斑病(HUS/TTP)、サルコイドーシス、シェーグレン症候群、末梢神経障害(例えば、ギランバレー症候群)、尋常性天疱瘡、および喘息が含まれる]の治療に有用であり得る。
また、Btkは、特定のB細胞癌においてB細胞の生存を調節する役割を果たすことが報告されている。例えば、Btkは、BCR−Abl−陽性B細胞急性リンパ芽球性白血病細胞の生存に重要であることが示されている。したがって、Btk活性の阻害は、B細胞リンパ腫および白血病の治療のために有用であり得る。
タンパク質キナーゼの調節が係わる治療によって恩恵を得ると考えられている多数の症状を考慮すれば、タンパク質キナーゼ(例えば、Btk)を調節することのできる新規化合物およびこれらの化合物の使用方法が、様々な患者に相当の治療上の有用性を提供するであろうことは、すぐに分かることである。
タンパク質キナーゼ阻害剤は広く探求されており、タンパク質キナーゼを調節することのできる小分子化合物が報告されている。例えば、タンパク質キナーゼ阻害剤として有用なイミダゾピラジンは、国際特許公報(WO 2005/047290、WO 2005/014599、WO 2005/005429、WO 2006/099075、WO 2006/053121)およびUS 2006/0183746に報告されている。また、イミダゾピリミジンおよびピロロトリアジンがタンパク質キナーゼ阻害剤として有用であることも示唆されている(米国特許公開第2006/0084650号を参照)。より最近の刊行物では、WO 2008/033858が、様々なBtk結合化学化合物でBtk活性を阻害する方法を開示する。また、いくつかのイミダゾピリダジンおよびイミダゾトリアジン化合物は、WO 2007/038314(2007年4月5日に公開)およびWO 2008/0045536(2008年2月21日に公開)に開示されており、そのいずれもが本発明の出願人による出願である。本発明の化合物は、アリール置換されたイミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジンのコアを有する点で上述した文献とは異なる。
したがって、本発明は効果的なタンパク質キナーゼ(Btkを含む)阻害剤であることが発見された置換縮合ヘテロ環化合物の新種に関する。これらの新規化合物は、それらの薬らしさ(drugability)にとって重要である望ましい安定性、バイオアベイラビリティ、治療指数および毒性値を有する医薬品として有用であることを提供する。
本明細書で提供されるのはキナーゼ活性の調節因子であり、それは一般に、置換イミダゾトリアジン、イミダゾピラジン、および関連化合物として記載され得る。
本明細書で提供されるのは、式(I):
Figure 2011529073
[式中、
は、水素、ハロ、アルキル、置換アルキル、アミノ、置換アミノ、アミド、置換アミド、またはシアノであり;
は、水素、ハロ、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アミノ、置換アミノ、アミド、置換アミド、シアノ、または−OR10であり;
Aは、カルボシクリル、置換カルボシクリル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールであり;
Bは、−C(=O)−、−C(=O)O−、−C(=O)NR11−、−NR11C(=O)−、−NR11C(=O)NR11−、−NR11C(=O)O−、−NR11S(=O)−、または−NR11−であり;
は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、カルボシクリル、置換カルボシクリル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールであり;
は、カルボシクリル、置換カルボシクリル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールであり;
10は、水素、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;
各R11は独立して、水素または低級アルキルであり;並びに
Qは、NまたはCHであるが;ただし
(1)QがCHであり、かつRが水素であるとき、Rはアミノ、置換アミノ、アミド、置換アミド、シアノ、または−OR10であり;および
(2)Aが適宜置換された、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであって、1またはそれより多くの窒素ヘテロ原子を有するとき、Aの
Figure 2011529073
との付着点は窒素原子を介さない]
の化合物から選択される少なくとも1つの化学物質、またはそのエナンチオマー、ジアステレオマー、プロドラッグ、もしくは医薬的に許容される塩である。
本発明はまた、式(I)の化合物またはその医薬的に許容される塩、および医薬的に許容される担体または希釈剤を含む、キナーゼ調節(Btkの調節、特に阻害を含む)に関連する疾患の治療に有用な医薬組成物に関する。
本発明はさらに、式(I)の化合物の治療上有効な量を治療が必要な患者に投与することを特徴とする、キナーゼ調節(Btkの調節を含む)に関連する疾患の治療方法に関する。
本発明はまた、本発明の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグを製造するための製法および中間体も提供する。
本発明はまた、少なくとも1つの本発明の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグの治療上有効な量を治療が必要な宿主に投与することを特徴とする、増殖性疾患、アレルギー性疾患、自己免疫疾患および炎症性疾患の治療方法も提供する。
本発明はまた、治療において用いるための、本発明の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグも提供する。
本発明はまた、癌治療剤の製造における、本発明の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、医薬的に許容される塩、溶媒和物、もしくはプロドラッグの使用も提供する。
これらの態様および本発明の他の態様は、引き続き開示されるように、拡大された形で説明する。
(発明の詳細な説明)
以下は、本明細書および添付の特許請求の範囲で用いられる用語の定義である。特に断りがなければ、本明細書の基または用語について与えられる最初の定義は、本明細書および特許請求の範囲を通して、単独でまたは別の基の一部としてその基または用語に適用する。
当該技術分野で用いられる慣例に従って、
Figure 2011529073
を、部分または置換基が、コアまたは骨格構造と付着する点である結合を示すために、本明細書の構造式で用いられる。
2つの文字または記号の間にないダッシュ「−」は、置換基の付着点を示すために用いられる。例えば、−CONHは、炭素原子を介して結合している。
式Iの化合物の特定の部位に関して用いる用語「適宜置換された」(例えば、適宜置換されたヘテロアリール基)は、0、1、2、またはそれより多くの置換基を有する部位を指す。例えば、「適宜置換されたアルキル」は、「アルキル」および「置換されたアルキル」(いずれも下記に定義)の両方を包含する。当業者により理解されることであるが、1またはそれより多くの置換基を含むいずれの基に関して、立体的に非実用的、合成的に実行不可能、および/または本質的に不安定な置換または置換パターンを導入するために、そのような基が意図されるのではない。
本明細書で用いるように、用語「少なくとも1つの化学物質」は、用語「化合物」と交換可能である。
用語「アルキル」は、1〜12炭素原子、好ましくは1〜8炭素原子を有する、直鎖または分岐鎖の炭化水素基を指す。低級アルキル基(すなわち、1〜4炭素原子のアルキル基)が最も好ましい。記号「C」の後に数字が添字で現れる場合、その添字は、特定の基が含み得る炭素原子の数をより特異的に定義する。例えば「C1〜6アルキル」は、1〜6の炭素原子で直鎖および分枝鎖のアルキル基(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、n−ペンチルなど)を指す。添字「0」は、結合を指す。したがって、用語ヒドロキシ(C0〜2)アルキルまたは(C0〜2)ヒドロキシアルキルには、ヒドロキシ、ヒドロキシメチルおよびヒドロキシエチルが含まれる。
用語「置換アルキル」は、ハロ(例えば、トリフルオロメチル)、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、ニトロ、シアノ、オキソ(=O)、OR、SR、(=S)、−NR、−N(アルキル) 、−NRSO、−NRSO、−SO−SONR、−SONRC(=O)R、SOH、−OC(O)R、−C(=O)R、−CO、−C(=O)NR、−C(=O)(C1〜4アルキレン)NR、−C(=O)NR(SO)R、−CO(C1〜4アルキレン)NR、−NRC(=O)R、−NRCO、−NR(C1〜4アルキレン)CO、=N−OH、=N−O−アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロ、および/またはヘテロアリール
[ここで、
およびRは、水素、アルキル、アルケニル、C3〜7シクロアルキル、フェニル、ベンジル、フェニルエチル、ナフチル、4〜7員ヘテロシクロ、もしくは5〜6員ヘテロアリールから選択されるか、または同じ窒素原子に結合している場合は結合してヘテロシクロもしくはヘテロアリールを形成してもよく、並びに
は、RおよびRと同じ群から選択されるが、但し水素ではない]
からなる群より選択される置換基を1、2、または3つ有する、上で定義したようなアルキル基を指す。それぞれのRおよびR基(但し、水素を除く)、およびそれぞれのR基は適宜、R、R、および/またはRの炭素もしくは窒素原子の、可能ないずれかの箇所で3つまでのさらなる置換基と結合し、この置換基は、(C1〜6)アルキル、(C2〜6)アルケニル、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、=O(原子価が許容する限り)、CF、O(C1〜6アルキル)、OCF、C(=O)H、C(=O)(C1〜6アルキル)、COH、CO(C1〜6アルキル)、NHCO(C1〜6アルキル)、−S(C1〜6アルキル)、−NH、NH(C1〜6アルキル)、N(C1〜6アルキル)、N(CH 、SO(C1〜6アルキル)、C(=O)(C1〜4アルキレン)NH、C(=O)(C1〜4アルキレン)NH(アルキル)、C(=O)(C1〜4アルキレン)N(C1〜4アルキル)、C3〜7シクロアルキル、フェニル、ベンジル、フェニルエチル、フェニルオキシ、ベンジルオキシ、ナフチル、4〜7員ヘテロシクロもしくはシクロアルキル、または5〜6員ヘテロアリールからなる群より選択される。置換アルキルがアリール(例えば、フェニルおよびナフチルが含まれる)、ヘテロシクロ、シクロアルキル、またはヘテロアリール基で置換される場合に、これらの環系は下で定義しており、したがって0、1、2、または3つの置換基を有することができ、それも下で定義している。
当業者は、「CO」の記号が本明細書で用いられた場合に、これは
Figure 2011529073
の基を指すことが意図されていると理解する。
用語「アルキル」が別の基と一緒に用いられた場合に(例えば「アリールアルキル」におけるように)、この組合せは置換アルキルが含む置換基の少なくとも1つをより特異的に定義する。例えば「アリールアルキル」は、置換基の少なくとも1つがアリール(例えば、ベンジル)である、上で定義したような置換アルキル基を指す。したがって、用語アリール(C0〜4)アルキルには、少なくとも1つのアリール置換基を有する置換低級アルキルが含まれ、またアリールが別の基と直接結合しているもの[すなわち、アリール(C)アルキル]も含まれる。
用語「アルケニル」は、2〜12炭素原子および少なくとも1つの二重結合を有する、直鎖または分岐鎖の炭化水素基を指す。2〜6炭素原子で、二重結合を1つ有するアルケニル基が最も好ましい。
用語「アルキニル」は、2〜12炭素原子および少なくとも1つの三重結合を有する、直鎖または分岐鎖の炭化水素基を指す。2〜6炭素原子で、三重結合を1つ有するアルキニル基が、最も好ましい。
用語「アルキレン」は、1〜12炭素原子、好ましくは1〜8炭素原子を有する、二価の直鎖または分岐鎖の炭化水素基を指し、例えば−(CH)−(ここで、nは1〜12、好ましくは1〜8)である。低級アルキレン基(すなわち、1〜4炭素原子のアルキレン基)が最も好ましい。用語「アルケニレン」および「アルキニレン」は、それぞれ、上で定義したようなアルケニルおよびアルキニル基の二価結合基を指す。
置換アルケニル、アルキニル、アルキレン、アルケニレン、またはアルキニレン基に言及する場合、これらの基は、置換アルキル基に関して上で定義したような1〜3つの置換基で置換される。
用語「ヘテロアルキレン」は、2〜12炭素原子、好ましくは2〜8炭素原子(ここで直鎖における炭素原子の1つまたは2つは、−O−、−S−、−S(=O)−、−SO−、−NH−、および−NHSO−から選択されるヘテロ原子によって置換される)を有する、飽和および不飽和の、二価の直鎖または分岐鎖の炭化水素基を指すために本明細書で用いる。したがって、用語「ヘテロアルキレン」には、二価のアルコキシ、チオアルキル、およびアミノアルキル基(下で定義している)、並びにアルキル鎖にヘテロ原子の組み合わせを有する、アルキレンおよびアルケニレン基が含まれる。例として、本明細書で「ヘテロアルキレン」には、−S−(CH1〜5NH−CH−、−O−(CH1〜5S(=O)−CH−、−NHSO−CH−、−CH−NH−、などの基が含まれ得る。ヘテロアルキレンは、−O−および−S−から同時に選択された、2つの隣接する原子を持たないことが好ましい。用語ヘテロアルキレンで添字が用いられている場合(例えば、C2〜3ヘテロアルキレンにおけるように)、添字はヘテロ原子を加えた、その基における炭素原子の数を指す。したがって、例えば、C1〜2ヘテロアルキレンには、−NH−CH−、−CH−NH−CH−、−CH−CH−NH−、−S−CH−、−CH−S−CH−、−O−CH−NH−CH−、CH−O−CHなどの基が含まれ得る。
用語「置換ヘテロアルキレン」は、ヘテロアルキレン鎖における窒素または炭素原子の少なくとも1つが水素以外の基と結合している(または、その基で置換されている)、上で定義したようなヘテロアルキレン基を指す。ヘテロアルキレン鎖における炭素原子は、置換アルキル基に関して上で列挙したものから選択される基で置換されるか、またはアルキルもしくは置換アルキル基でさらに置換されてもよい。ヘテロアルキレン鎖の窒素原子は、アルキル、アルケニル、アルキニル、シアノ、またはA−Q−A−R
[式中、
は結合、C1〜2アルキレン、またはC2〜3アルケニレンであり;
Qは結合、−C(=O)−、−C(=O)NR−、−C(=S)NR−、−SO−、−SONR−、−CO−、または−NRCO−であり;
は結合、C1〜3アルキレン、C2〜3アルケニレン、−C1〜4アルキレン−NR−、−C1〜4アルキレン−NRC(=O)−、−C1〜4アルキレン−S−、−C1〜4アルキレン−SO−、または−C1〜4アルキレン−O−(ここで、前記Aアルキレン基は分岐鎖または直鎖で、置換アルキレンについて本明細書で定義されているように適宜置換される)であり;
は水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロシクロ、またはシクロアルキルであり;
並びにRは、水素、アルキル、および置換アルキル(本明細書で定義されているのと同義)から選択されるが、但し置換ヘテロアルキレンについて、A、QおよびAがそれぞれ結合である場合にRは水素でない]
から選択される基で置換され得る。Rがアリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、またはヘテロシクロの場合、これらの環は、これらの用語の定義で後述するように1〜3つの基で適宜置換される。
用語「アルコキシ」は、本明細書で定義されているようなアルキルまたは置換アルキルによって置換された酸素原子を指す。例えば、用語「アルコキシ」には、−O−C1〜6アルキルの基(メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペントキシ、2−ペンチルオキシ、イソペントキシ、ネオペントキシ、ヘキソキシ、2−ヘキソキシ、3−ヘキソキシ、3−メチルペントキシなど)が含まれる。「低級アルコキシ」は、1〜4炭素原子を有するアルコキシ基を指す。
用語「置換アルコキシ」は、アルキル成分が置換されたアルコキシ[すなわち、−O−(置換アルキル)]を指し、ここで「置換アルキル」は上記の定義と同義である。
用語「アルキルチオ」は、本明細書で定義したアルキルまたは置換アルキル基によって置換された硫黄原子を指す。例えば、用語「チオアルキル」には、−S−C1〜6アルキルの基などが含まれる。
用語「アルキルアミノ」は、上で定義したようなアルキル基または置換アルキル基で置換されたアミノ基を指す。例えば、用語「アルキルアミノ」には、−NR−C1〜12アルキルの基(ここで、Rは水素が好ましいが、上で定義したようなアルキルまたは置換アルキルも含まれ得る)が含まれる。
アルコキシ、チオアルキル、またはアミノアルキルに関して添字が用いられている場合、その添字は、ヘテロ原子に加えてその基が含み得る炭素原子の数を指す。したがって、例えば、一価のC1〜2アミノアルキルには、−CH−N(CH、および−(CH−NHの基が含まれる。低級アミノアルキルには、1〜4炭素原子を有するアミノアルキルが含まれる。用語(C1〜4アルキル)0〜2アミノには、NH、−NH(C1〜4アルキル)、および−N(C1〜4アルキル)の基が含まれる。
アルコキシ、チオアルキル、またはアミノアルキル基は、一価または二価であり得る。「一価」とはその基が一の原子価(すなわち、別の基と結合する能力)を有することを意味し、「二価」とはその基が二の原子価を有することを意味する。したがって、例えば、一価のアルコキシには−O−C1〜12アルキルのような基が含まれ、一方で二価のアルコキシには−O−C1〜12アルキレン−のような基が含まれる。
理解されるべきことは、安定な化合物を提供するために、あらゆる基(例えば、アルコキシ、チオアルキル、およびアミノアルキルが含まれる)の選択が当業者によって行われることである。
用語「アミノ」は、NH基を指す。
用語「置換アミノ」は、−NHRまたは−NRの基を指し、RまたはRは各々独立して、ヒドロキシ、適宜置換されたアルキル、適宜置換されたシクロアルキル、適宜置換されたアシル、アミノカルボニル、適宜置換されたアリール、適宜置換されたヘテロアリール、適宜置換されたヘテロシクロアルキル、アルコキシカルボニル、スルフィニル、およびスルホニルから選択されるが;
但しRおよびRの一方のみがヒドロキシであってもよく、また
置換されたアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、およびヘテロアリールはそれぞれ、1またはそれより多くの(例えば5まで、または3までの)水素原子が独立して、ハロ(例えば、トリフルオロメチル)、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、ニトロ、シアノ、オキソ(=O)、OR、SR、(=S)、−NR、−N(アルキル) 、−NRSO、−NRSO、−SO−SONR、−SONRC(=O)R、SOH、−OC(O)R、−C(=O)R、−CO、−C(=O)NR、−C(=O)(C1〜4アルキレン)NR、−C(=O)NR(SO)R、−CO(C1〜4アルキレン)NR、−NRC(=O)R、−NRCO、−NR(C1〜4アルキレン)CO、=N−OH、=N−O−アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロ、および/またはヘテロアリール
[ここで、
およびRは、水素、アルキル、アルケニル、C3〜7シクロアルキル、フェニル、ベンジル、フェニルエチル、ナフチル、4〜7員ヘテロシクロ、または5〜6員ヘテロアリールから選択されるか、あるいは同一の窒素原子に結合した場合、一緒になってヘテロシクロまたはヘテロアリールを形成してもよく、並びに
は、RおよびRと同じ群から選択されるが、水素ではない]
からなる群より選択される置換基によって置き換えられた、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、およびヘテロアリールを指す。水素を除く各RおよびR基並びに各R基は適宜、R、R、および/またはRの炭素または窒素原子のいずれの可能な箇所でさらに3つまでの置換基を有してもよく、該置換基は、(C1〜6)アルキル、(C2〜6)アルケニル、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、=O(原子価が許容する限り)、CF、O(C1〜6アルキル)、OCF、C(=O)H、C(=O)(C1〜6アルキル)、COH、CO(C1〜6アルキル)、NHCO(C1〜6アルキル)、−S(C1〜6アルキル)、−NH、NH(C1〜6アルキル)、N(C1〜6アルキル)、N(CH 、SO(C1〜6アルキル)、C(=O)(C1〜4アルキレン)NH、C(=O)(C1〜4アルキレン)NH(アルキル)、C(=O)(C1〜4アルキレン)N(C1〜4アルキル)、C3〜7シクロアルキル、フェニル、ベンジル、フェニルエチル、フェニルオキシ、ベンジルオキシ、ナフチル、4〜7員ヘテロシクロもしくはシクロアルキル、または5〜6員ヘテロアリールからなる群より選択される。置換アルキルがアリール(例えば、フェニルおよびナフチルを含む)、ヘテロシクロ、シクロアルキル、またはヘテロアリール基で置換される場合、該環系は後述の定義のように、0、1、2、または3つの置換基を有するかもしれない。
用語「置換アミノ」は、−NHRおよび−NRのそれぞれの基(上述した定義と同義)のN−オキシドも指す。N−オキシドは、対応するアミノ基を、例えば過酸化水素またはm−クロロペルオキシ安息香酸で処理することによって製造することができる。当業者は、N−酸化を行うための反応条件をよく知っている。
用語「カルボニル」は、二価のカルボニル基である−C(=O)−を指す。用語「カルボニル」が別の基と用いられる場合(例えば「ヘテロシクロカルボニル」におけるように)、この組合せは置換カルボニルが含む置換基の少なくとも1つをより特異的に定義する。例えば「ヘテロシクロカルボニル」は、置換基の少なくとも1つがヘテロシクロ(例えば、モルホリニル)である、上で定義したようなカルボニル基を指す。
用語「アシル」は、有機基と結合したカルボニル基、より具体的には、C(=O)Rの基を指す。R基は、本明細書で定義されているようなアルキル、アルケニル、アルキニル、アミノアルキル、置換アルキル(すなわち、置換アルキレン)、置換アルケニル、置換アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロ、アリール、またはヘテロアリールから選択することができる。Rがアリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、またはヘテロシクロである場合に、これらの環は、これらの用語の定義で後述するように1〜3つの基で適宜置換される。
用語「アルコキシカルボニル」は、カルボキシ基
Figure 2011529073
が有機基と結合したもの(CO)を指し、並びに式(I)の化合物において有機基と結合した二価の基である−CO−、−CO−(ここでRは、アシルについて上で定義したのと同じ)も指す。カルボキシ基が結合している有機基は、一価[例えば、−CO−アルキルもしくは−OC(=O)アルキル]、または二価[例えば、−CO−アルキレン、−OC(=O)アルキレンなど]であり得る。
用語「カルボキサミド」または「カルボキサミジル」は、−NRC(=O)Rの基(ここで、RおよびRの基は、ヘテロアルキル、アルコキシカルボニルおよびアシルの定義において上で列挙したように定義される)を指す。用語「アミド」または「アミジル」は、−C(=O)NH基を指す。
用語「置換アミド」は、−C(=O)NHRまたは−C(=O)NRの基を指し、RまたはRは各々独立して、ヒドロキシ、適宜置換されたアルキル、適宜置換されたシクロアルキル、適宜置換されたアシル、アミノカルボニル、適宜置換されたアリール、適宜置換されたヘテロアリール、適宜置換されたヘテロシクロアルキル、アルコキシカルボニル、スルフィニル、およびスルホニルから選択されるが;
但しRおよびRの一方のみがヒドロキシであってもよく、また
置換されたアルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、およびヘテロアリールはそれぞれ、1またはそれより多くの(例えば5まで、または3までの)水素原子が独立して、ハロ(例えば、トリフルオロメチル)、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、ニトロ、シアノ、オキソ(=O)、OR、SR、(=S)、−NR、−N(アルキル) 、−NRSO、−NRSO、−SO−SONR、−SONRC(=O)R、SOH、−OC(O)R、−C(=O)R、−CO、−C(=O)NR、−C(=O)(C1〜4アルキレン)NR、−C(=O)NR(SO)R、−CO(C1〜4アルキレン)NR、−NRC(=O)R、−NRCO、−NR(C1〜4アルキレン)CO、=N−OH、=N−O−アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロ、および/またはヘテロアリール
[ここで、
およびRは、水素、アルキル、アルケニル、C3〜7シクロアルキル、フェニル、ベンジル、フェニルエチル、ナフチル、4〜7員ヘテロシクロ、または5〜6員ヘテロアリールから選択されるか、あるいは同一の窒素原子に結合した場合、一緒になってヘテロシクロまたはヘテロアリールを形成してもよく、並びに
は、RおよびRと同じ群から選択されるが、水素ではない]
からなる群より選択される置換基によって置き換えられた、アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクロアルキル、およびヘテロアリールを指す。
水素を除く各RおよびR基並びに各R基は適宜、R、R、および/またはRの炭素または窒素原子のいずれの可能な箇所でさらに3つまでの置換基を有してもよく、該置換基は、(C1〜6)アルキル、(C2〜6)アルケニル、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、=O(原子価が許容する限り)、CF、O(C1〜6アルキル)、OCF、C(=O)H、C(=O)(C1〜6アルキル)、COH、CO(C1〜6アルキル)、NHCO(C1〜6アルキル)、−S(C1〜6アルキル)、−NH、NH(C1〜6アルキル)、N(C1〜6アルキル)、N(CH 、SO(C1〜6アルキル)、C(=O)(C1〜4アルキレン)NH、C(=O)(C1〜4アルキレン)NH(アルキル)、C(=O)(C1〜4アルキレン)N(C1〜4アルキル)、C3〜7シクロアルキル、フェニル、ベンジル、フェニルエチル、フェニルオキシ、ベンジルオキシ、ナフチル、4〜7員ヘテロシクロもしくはシクロアルキル、または5〜6員ヘテロアリールからなる群より選択される。置換アルキルがアリール(例えば、フェニルおよびナフチルを含む)、ヘテロシクロ、シクロアルキル、またはヘテロアリール基で置換される場合、該環系は後述の定義のように、0、1、2、または3つの置換基を有するかもしれない。
用語「ウレア」は、−NRC(=O)NRの基(ここで、R、R、およびRの基は、置換アルキル基の定義において上で列挙したように定義される)を指す。また、ウレア基は二価であってもよく、その場合にRおよびRの基の1つが結合となる。
用語「スルホニル」は、有機基と結合したスルホキシド基を指し、より具体的には、一価である−S(O)−Rの基を指す。また、スルホニル基は二価であってもよく、その場合にRは結合である。R基は、アシルおよびアルコキシカルボニル基について上で列挙したものから選択されるが、但しRは水素ではない。
用語「スルホンアミド」または「スルホンアミジル」は、−S(O)NRの基(ここで、RおよびRは、置換アルキル基において上で定義したのと同じ)を指す。
本明細書で用いるように、用語「置換(置換された)」は指定した原子または基の、いずれかの1またはそれより多くの水素が示された群からの選択肢で置き換えられることを意味するが、但し指定した原子は通常の原子価を超えない。置換基がオキソ(すなわち、=O)の場合、原子上の水素が2つ置き換えられる。置換基および/または記号の組み合わせは、そのような組み合わせが、安定な化合物または有用な合成用の中間体をもたらす場合に限って許容される。安定な化合物または安定な構造は、最低限の実用的有用性を有する薬剤として、反応混合物からの単離および続く製剤化に耐えるのに十分に強い化合物を示すことを意味する。特に断りがなければ、置換基はコア構造に組み込んで命名する。例えば、(シクロアルキル)アルキルが可能な置換基として列記される場合、この置換基のコア構造への結合点は、アルキル部分にあることが理解される。
用語「置換(置換された)」カルボシクリル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールはそれぞれ、特に断りがなければ、1またはそれより多くの(例えば5まで、または3までの)水素原子が独立して、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、ニトロ、シアノ、オキソ(=O)、ORa、SR、(=S)、−NR、−N(アルキル) 、−NRSO、−NRSO、−SO−SONR、−SONRC(=O)R、SOH、−C(=O)R、−CO、−C(=O)NR、−C(=O)(C1〜4アルキレン)NR、−C(=O)NR(SO)R、−CO(C1〜4アルキレン)NR、−NRC(=O)R、−NRCO、−NR(C1〜4アルキレン)CO、=N−OH、=N−O−アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロ、および/またはヘテロアリール[ここで、R、RおよびRは置換アルキル基で定義したのと同義であり、またこれらは置換アルキル基の定義のように適宜置換される]からなる群より選択される置換基によって置き換えられた、カルボシクリル、シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールを指す。
用語「シクロアルキル」は、3〜9、好ましくは3〜7炭素原子の、完全飽和および部分的に不飽和の炭化水素環(したがって、「シクロアルケニル環」として知られている炭化水素環も含まれる)を指す。用語「シクロアルキル」には、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、ニトロ、シアノ、オキソ(=O)、OR、SR、(=S)、−NR、−N(アルキル) 、−NRSO、−NRSO、−SO−SONR、−SONRC(=O)R、SOH、−C(=O)R、−CO、−C(=O)NR、−C(=O)(C1〜4アルキレン)NR、−C(=O)NR(SO)R、−CO(C1〜4アルキレン)NR、−NRC(=O)R、−NRCO、−NR(C1〜4アルキレン)CO、=N−OH、=N−O−アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロ、および/またはヘテロアリール(ここで、R、RおよびRは置換アルキル基について上で定義したのと同義であり、また置換アルキル基の定義において上で列挙したように適宜置換される)からなる群より選択される、0〜3つの置換基を有するような環が含まれる。用語「シクロアルキル」には、これ(例えば、ベンゾ、ヘテロシクロ、またはヘテロアリール環が含まれる)と縮合した第2の環を有するような環、または3〜4炭素原子の炭素炭素架橋を有するような環も含まれる。シクロアルキルがさらなる環で置換される(または、それと縮合する第2の環を有する)場合に、前記環は、(C1〜4)アルキル、(C2〜4)アルケニル、(C2〜4)アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、CF、O(C1〜4アルキル)、OCF、C(=O)H、C(=O)(C1〜4アルキル)、COH、CO(C1〜4アルキル)、NHCO(C1〜4アルキル)、−S(C1〜4アルキル)、−NH、NH(C1〜4アルキル)、N(C1〜4アルキル)、N(C1〜4アルキル) 、SO(C1〜4アルキル)、C(=O)(C1〜4アルキレン)NH、C(=O)(C1〜4アルキレン)NH(アルキル)、C(=O)(C1〜4アルキレン)N(C1〜4アルキル)および/または前述の基のいずれかで適宜置換されたフェニルの1〜2つで適宜置換される。原子価が許容する限り、前記のさらなる環がシクロアルキルまたはヘテロシクロの場合、それはさらに=O(オキソ)で適宜置換される。
したがって、式(I)の化合物において、用語「シクロアルキル」にはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ビシクロオクチルなど、並びに以下の環系
Figure 2011529073
など(それらは、環の可能な任意の原子で適宜置換され得る)が含まれる。好ましいシクロアルキル基には、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、および
Figure 2011529073
が含まれる。
用語「ハロ」または「ハロゲン」は、クロロ、ブロモ、フルオロおよびヨードを指す。
用語「ハロアルキル」は、1またはそれより多くのハロ置換基を有する置換アルキルを指す。例えば、「ハロアルキル」にはモノ、ビ、およびトリフルオロメチルが含まれる。
用語「ハロアルコキシ」は、1またはそれより多くのハロ置換基を有するアルコキシ基を指す。例えば「ハロアルコキシ」には、OCFが含まれる。
用語「アリール」は、フェニル、ビフェニル、フルオレニル、1−ナフチルおよび2−ナフチルを指す。用語「アリール」には、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、ニトロ、シアノ、OR、SR、(=S)、SOH、−NR、−N(アルキル) 、−NRSO、−NRSO、−SO−SONR、−SONRC(=O)R、SOH、−C(=O)R、−CO、−C(=O)NR、−C(=O)(C1〜4アルキレン)NR、−C(=O)NR(SO)R、−CO(C1〜4アルキレン)NR、−NRC(=O)R、−NRCO、−NR(C1〜4アルキレン)CO、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロ、および/またはヘテロアリール、(ここで、R、RおよびRは置換アルキル基について上で定義したのと同義であり、また置換アルキル基の定義において上で列挙したように適宜置換される)からなる群より選択される、0〜3つの置換基を有するような環が含まれる。また、アリール(特に、フェニル基)と結合している2つの置換基は、縮合環またはスピロ環(例えば、シクロペンチルもしくはシクロヘキシル、または縮合ヘテロシクロもしくはヘテロアリール)のようなさらなる環を形成するのに参加し得る。アリールがさらなる環で置換される(または、それと縮合する第2の環を有する)場合に、前記環は、(C1〜4)アルキル、(C2〜4)アルケニル、(C2〜4)アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、CF、O(C1〜4アルキル)、OCF、C(=O)H、C(=O)(C1〜4アルキル)、COH、CO(C1〜4アルキル)、NHCO(C1〜4アルキル)、−S(C1〜4アルキル)、−NH、NH(C1〜4アルキル)、N(C1〜4アルキル)、N(C1〜4アルキル) 、SO(C1〜4アルキル)、C(=O)(C1〜4アルキレン)NH、C(=O)(C1〜4アルキレン)NH(アルキル)、C(=O)(C1〜4アルキレン)N(C1〜4アルキル)および/または前述の基のいずれかで適宜置換されたフェニルの1〜2つで適宜置換される。原子価が許容する限り、前記のさらなる環がシクロアルキルまたはヘテロシクロの場合、それはさらに=O(オキソ)で適宜置換される。
したがって、アリール基の例には
Figure 2011529073
などが含まれ、それらは適宜、可能な任意の炭素または窒素原子で置換され得る。好ましいアリール基は、適宜置換されたフェニルである。
用語「ヘテロシクロアルキル」、「ヘテロシクロ」、「ヘテロ環」、または「ヘテロシクリル」は同じ意味で用いることができ、少なくとも1つの環が少なくとも1つのヘテロ原子(O、SまたはN)を有する(前記ヘテロ原子には環が含まれ、好ましくはO、S、およびNから選択されるヘテロ原子を1〜3つ有する)、置換および無置換非芳香族の3〜7員単環式基、7〜11員二環式基、および10〜15員三環式基を指す。ヘテロ原子を含むような基のそれぞれの環は、酸素もしくは硫黄原子を1もしくは2および/または窒素原子を1〜4含むことができるが、但しそれぞれの環におけるヘテロ原子の総数は4またはそれ未満でなければならず、さらに環が少なくとも1つの炭素原子を含まなければならない。窒素および硫黄原子は適宜酸化されてもよく、窒素原子は適宜四級化され得る。二環式および三環式基を完成させる縮合環は、炭素原子のみを含んでもよく、また飽和、部分飽和、もしくは不飽和であり得る。ヘテロシクロ基は、可能な任意の窒素または炭素原子で結合し得る。ヘテロシクロ環には、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、ニトロ、シアノ、オキソ(=O)、OR、SR、(=S)、−NR、−N(アルキル) 、−NRSO、−NRSO、−SO−SONR、−SONRC(=O)R、SOH、−C(=O)R、−CO、−C(=O)NR、−C(=O)(C1〜4アルキレン)NR、−C(=O)NR(SO)R、−CO(C1〜4アルキレン)NR、−NRC(=O)R、−NRCO、−NR(C1〜4アルキレン)CO、=N−OH、=N−O−アルキル、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロ、および/またはヘテロアリール(ここで、R、RおよびRは置換アルキル基について上で定義したのと同義であり、また上で列挙したように適宜置換される)からなる群より選択される0〜3つの置換基が含まれ得る。ヘテロシクロがさらなる環で置換される場合、その環は、(C1〜4)アルキル、(C2〜4)アルケニル、(C2〜4)アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、CF、O(C1〜4アルキル)、OCF、C(=O)H、C(=O)(C1〜4アルキル)、COH、CO(C1〜4アルキル)、NHCO(C1〜4アルキル)、−S(C1〜4アルキル)、−NH、NH(C1〜4アルキル)、N(C1〜4アルキル)、N(C1〜4アルキル) 、SO(C1〜4アルキル)、C(=O)(C1〜4アルキレン)NH、C(=O)(C1〜4アルキレン)NH(アルキル)、C(=O)(C1〜4アルキレン)N(C1〜4アルキル)および/または前述の基のいずれかで適宜置換されたフェニルの1〜2つで適宜置換される。原子価が許容する限り、前記のさらなる環がシクロアルキルまたはヘテロシクロの場合、それはさらに=O(オキソ)で適宜置換される。
代表的な単環式基には、アゼチジニル、ピロリジニル、オキセタニル、イミダゾリニル、オキサゾリジニル、イソキサゾリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジル、ピペラジニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジル、2−オキソピロロジニル、2−オキソアゼピニル、アゼピニル、4−ピペリドニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホン、1,3−ジオキソランおよびテトラヒドロ−1,1−ジオキソチエニルなどが含まれる。代表的な二環式ヘテロシクロ基には、キヌクリジニルが含まれる。
用語「ヘテロアリール」は、少なくとも1つの環において、少なくとも1つのヘテロ原子(O、SまたはN)を有する(前記ヘテロ原子を含む環は、O、S、およびNから選択される1〜3ヘテロ原子を有することが好ましい)、置換および無置換芳香族で、5または6員単環式基、9または10員二環式基、および11〜14員三環式基を指す。ヘテロ原子を含むヘテロアリール基のそれぞれの環は、1〜2の酸素もしくは硫黄原子、および/または1〜4窒素原子を含むことができるが、但しそれぞれの環におけるヘテロ原子の総数が4またはそれ以下であり、またそれぞれの環の少なくとも1つに炭素原子を有する。二環式および三環式基を完成させる縮合環は、炭素原子のみを含んでもよく、また飽和、部分飽和、もしくは不飽和であり得る。窒素および硫黄原子は適宜酸化されてもよく、窒素原子は適宜四級化されてもよい。二環式または三環式のヘテロアリール基は、少なくとも1つの完全な(fully)芳香族環を含まなければならないが、他の縮合環は芳香族もしくは非芳香族であってもよい。ヘテロアリール基は、任意の環の、可能な任意の窒素または炭素原子で結合し得る。ヘテロアリール環系には、ハロゲン、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、ニトロ、シアノ、OR、SR、(=S)、−NR、−N(アルキル) 、−NRSO、−NRSO、−SO−SONR、−SONRC(=O)R、SOH、−C(=O)R、−CO、−C(=O)NR、−C(=O)(C1〜4アルキレン)NR、−C(=O)NR(SO)R、−CO(C1〜4アルキレン)NR、−NRC(=O)R、−NRCO、−NR(C1〜4アルキレン)CO、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロ、および/またはヘテロアリール(ここで、R、RおよびRは置換アルキル基について上で定義したのと同義であり、また上で列挙したように適宜置換される)からなる群より選択される0〜3つの置換基が含まれ得る。ヘテロアリールががさらなる環で置換される場合、その環は、(C1〜4)アルキル、(C2〜4)アルケニル、(C2〜4)アルキニル、ハロゲン、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、CF、O(C1〜4アルキル)、OCF、C(=O)H、C(=O)(C1〜4アルキル)、COH、CO(C1〜4アルキル)、NHCO(C1〜4アルキル)、−S(C1〜4アルキル)、−NH、NH(C1〜4アルキル)、N(C1〜4アルキル)、N(C1〜4アルキル) 、SO(C1〜4アルキル)、C(=O)(C1〜4アルキレン)NH、C(=O)(C1〜4アルキレン)NH(アルキル)、C(=O)(C1〜4アルキレン)N(C1〜4アルキル)および/または前述の基のいずれかで適宜置換されたフェニルの1〜2つで適宜置換される。原子価が許容する限り、前記のさらなる環がシクロアルキルまたはヘテロシクロの場合、それはさらに=O(オキソ)で適宜置換される。
代表的な単環式ヘテロアリール基には、ピロリル、ピラゾリル、ピラゾリニル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、フラニル、チエニル、オキサジアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニルなどが含まれる。
代表的な二環式ヘテロアリール基には、インドリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾピラニル、インドリジニル、ベンゾフラニル、クロモニル、クマリニル、ベンゾピラニル、シンノリニル、キノキサリニル、インダゾリル、ピロロピリジル、フロピリジル、ジヒドロイソインドリル、テトラヒドロキノリニルなどが含まれる。
代表的な三環式ヘテロアリール基には、カルバゾリル、ベンジドリル(benzidolyl)、フェナントロリニル、アクリジニル、フェナントリジニル、キサンテニルなどが含まれる。
式(I)の化合物において、好ましいヘテロアリール基には
Figure 2011529073
などが含まれ、それらは可能な任意の炭素または窒素原子で適宜置換され得る。
特に断りがなければ、具体的に命名されているアリール(例えば、フェニル)、シクロアルキル(例えば、シクロヘキシル)、ヘテロシクロ(例えば、ピロリジニル、ピペリジニル、およびモルホリニル)またはヘテロアリール(例えば、テトラゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、チアゾリル、およびフリル)について言及している場合、その言及は、必要に応じて、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクロおよび/またはヘテロアリール基について上で列挙したものから選択される、0〜3、好ましくは0〜2つの置換基を有する環を含むことが意図されている。
一般に、基の組み合わせで列挙する、構造式ではない(non−formula)置換基について、特に断りがなければ組み合わせの最後の基が、連続して結合した隣接する基との結合する点である。したがって、例えば、用語「アミノシクロヘキシルメチル」は
Figure 2011529073
を意味することが意図され、またN−(n−プロピル)スルホンアミドは
Figure 2011529073
を意味することが意図されている。
用語「カルボサイクリル」または「炭素環」は、飽和または不飽和の単環式または二環式環であって、全ての環の原子が全て炭素であるものを指す。したがって、該用語には、シクロアルキルおよびアリール環が含まれる。単環式炭素環は3〜6の環原子を有し、より典型的には、5または6の環原子を有する。二環式炭素環は7〜12の環原子を有し、例えばビシクロ[4,5]、[5,5]、[5,6]または[6,6]系として配置されるか、あるいは9または10環原子を有し、例えばビシクロ[5,6]または[6,6]系として配置される。単環式および二環式炭素環の実施例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、1−シクロペンタ−1−エンイル、1−シクロペンタ−2−エンイル、1−シクロペンタ−3−エンイル、シクロヘキシル、1−シクロヘキサ−1−エンイル、1−シクロヘキサ−2−エンイル、1−シクロヘキサ−3−エンイル、フェニル、およびナフチルが含まれる。置換基が、上記のシクロアルキルおよびアリール基で示した置換基から選択された場合、炭素環は置換されるかもしれない。
用語「ヘテロ原子」には、酸素、硫黄および窒素が含まれる。
用語「不飽和」が環または基を指すために本明細書で用いられる場合、環または基は、完全に不飽和または部分的に不飽和でもよい。
明細書を通して、その基および置換基は、安定な部分および化合物、並びに医薬的に許容される化合物として有用である化合物および/または医薬的に許容される化合物を製造するのに有用である中間体化合物を提供するために、当業者によって選択され得る。
ある態様において、本発明が提供するのは、上述した定義と同義の式(I):
Figure 2011529073
の化合物、そのエナンチオマー、ジアステレオマー、プロドラッグ、医薬的に許容される塩、またはその水和物から選択される少なくとも1つの化学物質である。
さらに、本発明が提供するのは、式(II):
Figure 2011529073
[式中、
は、水素、アルキル、置換アルキル、アミノ、置換アミノ、アミド、置換アミド、またはシアノであり;
は、水素、ハロ、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アミノ、置換アミノ、アミド、置換アミド、シアノ、または−OR10であり;
Aは、カルボシクリル、置換カルボシクリル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールであり;
Bは、−C(=O)−、−C(=O)O−、−C(=O)NR11−、−NR11C(=O)−、−NR11C(=O)NR11−、−NR11C(=O)O−、−NR11S(=O)−、または−NR11−であり;
は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、カルボシクリル、置換カルボシクリル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールであり;
各Rは独立して、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アルコキシ、置換アルコキシ、カルボシクリル、置換カルボシクリル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリール、−C(=O)R13、−C(=O)OR13、−C(=O)NR1314、−NR1314、−NR13C(=O)R14、−NR13C(=O)NR1314、−NR13C(=O)OR14、または−NR13S(=O)14であり;
10は、水素、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;
各R11は独立して、水素または低級アルキルであり;
13およびR14は各々独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールであるか、あるいはR13およびR14はそれらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された飽和または不飽和の、単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、あるいは適宜置換された、飽和または不飽和の、二環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成し;並びに
nは、0または1〜5の整数であるが;ただし、
Aが、1またはそれより多くの窒素ヘテロ原子を有する、適宜置換されたヘテロシクリルまたはヘテロアリールの場合、Aと
Figure 2011529073
との付着点は窒素原子を介してではない]
の化合物(そのエナンチオマー、ジアステレオマー、医薬的に許容される塩、または水和物を含む)から選択される少なくとも1つの化学物質である。
さらに、本発明が提供するのは、式(III):
Figure 2011529073
[式中、
、R、R、R、B、およびnは上記の定義と同義であり;
各Rは独立して、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、ニトロ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキルアミノ、または置換アルキルアミノであり;並びに
mは、0または1〜4の整数である]
の化合物(そのエナンチオマー、ジアステレオマー、医薬的に許容される塩、または水和物を含む)から選択される少なくとも1つの化学物質である。
式(I)の範囲内における、好ましい化合物(そのエナンチオマー、ジアステレオマー、医薬的に許容される塩、または水和物を含む)は、
およびRが各々独立して、水素、−NRまたは−C(=O)NRであり;
およびRが各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、C3〜7シクロアルキル、フェニル、ベンジル、フェニルエチル、ナフチル、4〜7員ヘテロシクロ、または5〜6員ヘテロアリールであるか、あるいは結合してヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成してもよい。
式(III)の範囲内における、好ましい化合物(そのエナンチオマー、ジアステレオマー、医薬的に許容される塩、または水和物を含む)は、
が、水素であり;
が、水素、アミノ、または置換アミノである。
式(III)の範囲内における、他の好ましい化合物(そのエナンチオマー、ジアステレオマー、医薬的に許容される塩、または水和物を含む)は、
がヘテロシクリルであって、1〜5のR12または−NR1314で適宜置換され、ここでR13およびR14はそれらが結合している窒素と一緒になって、1〜5のR12で適宜置換された、単環式または二環式ヘテロシクリルを形成し;並びに
12が、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、C1〜6アルキル、置換C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、置換C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、置換C2〜6アルキニル、C1〜6アルコキシ、置換C1〜6アルコキシ、カルボシクリル、置換カルボシクリル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリルである。
式(III)の範囲内における、他の好ましい化合物(そのエナンチオマー、ジアステレオマー、医薬的に許容される塩、または水和物を含む)は、

Figure 2011529073
[式中、
vは0または1〜2の整数、uは1〜2の整数であり;
qは1〜2の整数であり;
(u+q)が2〜3の場合、Wは独立してCHRであり;(u+q)が4の場合、Wは独立してO、S、CHR、またはNRであり;
は、水素、C1〜6アルキル、または置換C1〜6アルキルであり;
12は、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、または置換C1〜6アルキルである]
である。
式(III)の範囲内における、他の好ましい化合物(そのエナンチオマー、ジアステレオマー、医薬的に許容される塩、または水和物を含む)は、
が、−C(=O)NR1314であり;並びに
13およびR14はそれらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された、飽和または不飽和の、単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、あるいは適宜置換された、飽和または不飽和の、二環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成する。
式(III)の範囲内における、さらに好ましい他の化合物(そのエナンチオマー、ジアステレオマー、医薬的に許容される塩、または水和物を含む)は、
が、
Figure 2011529073
[式中、
vは0または1〜2の整数、uは1〜2の整数であり;
qは1〜2の整数であり;
(u+q)が2〜3の場合、Wは独立してCHRであり;
(u+q)が4の場合、Wは独立してO、S、CHR、またはNRであり;
は、水素、C1〜6アルキル、または置換C1〜6アルキルであり;
12は、ヒドロキシ、C1〜6アルキル、置換C1〜6アルキルである]
である。
式(III)の範囲内における、さらに好ましい他の化合物(そのエナンチオマー、ジアステレオマー、医薬的に許容される塩、または水和物を含む)は、
が、アルキルまたは置換アルキルであり;
Bが、−C(=O)−、−NR11−、C(=O)NR11−、または−NR11C(=O)−であり;
各R11が独立して、水素または低級アルキルであり;並びに
mが0または1である。
式(III)の範囲内における、さらに好ましい他の化合物(そのエナンチオマー、ジアステレオマー、医薬的に許容される塩、または水和物を含む)は、
が、アルキルまたは置換アルキルであり;
Bが、−C(=O)−、−NR11−、−C(=O)NR11−、または−NR11C(=O)−であり;
が、水素、アルキル、アルケニル、またはアルキニルであって、ここでアルキル、アルケニル、およびアルキニルはカルボシクリル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールで適宜置換される。より好ましくは、前記アルキル、アルケニル、およびアルキニルはフェニルで適宜置換される。
式(III)の範囲内における、さらに好ましい他の化合物(そのエナンチオマー、ジアステレオマー、医薬的に許容される塩、または水和物を含む)は、
がカルボシクリルであり、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ニトロ、シアノ、−SOH、−SR16、−S(=O)16、−S(=O)NR1617、−NR16S(=O)17、−OR16、−NR1617、−NR16C(=O)R17、−NR16C(=O)NR1617、−C(=O)OR16、−C(=O)R16、−OC(=O)R16、−C(=O)NR1617、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールから選択される1〜3の基で適宜置換され;
16およびR17が各々独立して、水素または低級アルキルであるか、あるいはR16およびR17はそれらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された、飽和または不飽和の、単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、あるいは適宜置換された、飽和または不飽和の、二環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成し;並びに
pは1または2である。
式(III)の範囲内における、さらに好ましい他の化合物(そのエナンチオマー、ジアステレオマー、医薬的に許容される塩、または水和物を含む)は、
が水素であり;
が、水素または−NRであり;
が、水素、フェニルで置換されたC1〜4アルキル、フェニルで置換されたC2〜4アルケニル、フェニル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールであって、ここで前記フェニル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールは、
(i)C1〜4アルキル;
(ii)置換C1〜4アルキルであって、置換基はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、およびオキソから選択されるもの;
(iii)NR1617であって、R16およびR17が各々独立して、水素または低級アルキルであるか、あるいはR16およびR17はそれらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された飽和または不飽和の5〜6員ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成するもの;
(iv)アリール;
(v)置換されたアリールであって、置換基はハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、ニトロ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、および置換アルコキシから選択されるもの;
(vi)シクロアルキル;
(vii)置換されたシクロアルキルであって、置換基はハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、ニトロ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、および置換アルコキシから選択されるもの;
(viii)ヘテロシクリルまたはヘテロアリール;並びに
(ix)置換ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであって、置換基はハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、ニトロ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、および置換アルコキシから選択されるもの
から選択される1〜3の基で適宜置換され;
Bが、−C(=O)−、−NR11−、−C(=O)NR11−、または−NR11C(=O)−であり;
が、−NR1314または−C(=O)NR1314であり;
が、C1〜6アルキルまたは置換C1〜6アルキルであり;
およびRが各々独立して、水素またはC1〜4アルキルであり;
各R11が独立して、水素または低級アルキルであり;
13およびR14は各々独立して、水素、C1〜6アルキル、またはヘテロシクリルであって、1〜5のR12で適宜置換されるか;あるいは、R13およびR14はそれらが結合している窒素と一緒になって、1〜5のR12で適宜置換された、単環式または二環式ヘテロシクリルを形成し;
12が、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、C1〜6アルキル、置換C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、置換C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、置換C2〜6アルキニル、C1〜6アルコキシ、置換C1〜6アルコキシ、カルボシクリル、置換カルボシクリル、ヘテロシクリル、または置換ヘテロシクリルであり;
mが0または1であり;並びに
nが1である。
式(III)の範囲内における、さらに好ましい他の化合物(そのエナンチオマー、ジアステレオマー、医薬的に許容される塩、または水和物を含む)は、
が、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであって、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ニトロ、シアノ、−SOH、−SR16、−S(=O)16、−S(=O)NR1617、−NR16S(=O)17、−OR16、−NR1617、−NR16C(=O)R17、−NR16C(=O)NR1617、−C(=O)OR16、−C(=O)R16、−OC(=O)R16、−C(=O)NR1617、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールから選択される1〜3の基により適宜置換され;
16およびR17が各々独立して、水素または低級アルキルであるか、あるいはR16およびR17はそれらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された、飽和または不飽和の、単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、あるいは適宜置換された、飽和または不飽和の、二環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成し;並びに
pが1または2である。
式(III)の範囲内における、さらに好ましい他の化合物(そのエナンチオマー、ジアステレオマー、医薬的に許容される塩、または水和物を含む)は、Rが、適宜置換された、N、O、およびSから選択される1〜4ヘテロ原子を有する単環式5〜6員ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであるか、あるいは適宜置換された、N、O、およびSから選択される1〜6ヘテロ原子を有する、二環式8、9、または10員ヘテロシクリルまたはヘテロアリールである。より好ましくは、Rが、適宜置換された、ピロリジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、フリル、チエニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、モルホリニル、チアモルホリニル、トリアゾリル、インドリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾフリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾジアジニル、またはベンゾフラザニルである。
式(III)の範囲内における、他の好ましい化合物(そのエナンチオマー、ジアステレオマー、医薬的に許容される塩、または水和物を含む)は、
が、−C(=O)NR1314であり;
13およびR14はそれらが結合している窒素と一緒になって、NおよびOから選択される1〜2ヘテロ原子を有する6員ヘテロシクリルを形成し;
Bが、−C(=O)NH−または−NHC(=O)−であり;
がC1〜4アルキルであり;
がフェニルであって、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C3〜6シクロアルキル、NR1617から選択される1〜3の基で適宜置換され、ここでR16およびR17は各々独立して、C1〜4アルキルであり;並びに
mが0または1である。
式(III)の範囲内における、他の好ましい化合物(そのエナンチオマー、ジアステレオマー、医薬的に許容される塩、または水和物を含む)は、
が、NR1314であり;
13およびR14はそれらが結合している窒素と一緒になって、NおよびOから選択される1〜2ヘテロ原子を有する6員ヘテロシクリルを形成し;
Bが、−C(=O)NH−または−NHC(=O)−であり;
がC1〜4アルキルであり;
がフェニルであって、C1〜4アルキル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C3〜6シクロアルキル、NR1617から選択される1〜3の基で適宜置換され、ここでR16およびR17は各々独立して、C1〜4アルキルであり;並びに
mが0または1である。
式(III)の範囲内における、他の好ましい化合物(そのエナンチオマー、ジアステレオマー、医薬的に許容される塩、または水和物を含む)は、
が水素であり;
が、水素またはNHであり;
が、フェニルであって、ハロゲン、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルキルで適宜置換されたC3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキルで適宜置換されたヘテロシクリル、およびNR1617から選択される1〜3の基で適宜置換され;
が、
Figure 2011529073
[式中、
各vは0または1〜2の整数であり、
各uは1〜2の整数であり;
各qは1〜2の整数であり;
(u+q)が2〜3の場合、各Wは独立してCHRであり;あるいは
(u+q)が4の場合、各Wは独立してO、S、CHR、またはNRである]
であり;
Bが、−C(=O)NH−または−NHC(=O)−であり;
がC1〜4アルキルであり;
が、水素またはヒドロキシで適宜置換されたC1〜4アルキルであり;
各R12が、ハロゲン、ヒドロキシ、またはハロゲンおよびヒドロキシで適宜置換されたC1〜4アルキルであり;
16およびR17が各々独立して、水素またはC1〜4アルキルであるか;あるいはR16およびR17はそれらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された5〜6員ヘテロシクリルを形成し;並びに
mが0または1である。
好ましい化合物のあらゆる態様(個別の記号の定義を含む)は、他の態様と組み合わせて、他の好ましい化合物を形成してもよい。例えば、式(I)、(II)、または(III)の化合物のある態様において、
は、水素、C1〜4アルキル、アミノ、またはシアノであり、並びに
は、水素、アミノ、およびシアノから選択されてもよい。
式(I)、(II)、または(III)の化合物の別の態様において、
は水素であり;
は、ハロおよびアミノから選択される、1、2または3置換基を有する置換C1〜4アルキルであってもよい。
式(I)の化合物のある態様において、
QはNであり;
は水素であり;
は、水素およびシアノから選択され;
はカルボシクリルであって、本明細書で定義または例示したいかなる置換基の1またはそれより多くで適宜置換される。
ある特定の態様において、Rは置換フェニルである。
式(I)の化合物の別の態様において、
QはNであり;
は水素であり;
は、−OR10、シクロアルキル、およびハロ、アミノ、ヒドロキシ、−O−アルキル、−O−シクロアルキルから選択された1、2または3置換基を有する置換C1〜4アルキルであり;
は置換フェニルである。
ある特定の態様において、Rは、OH、CHOH、CH−O−アルキルであってもよい。
式(I)の化合物の別の態様において、
は水素であり;
は、アミノ、アルコキシアミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、アリールアルキルアミノ、ヘテロアリールアミノ、ヘテロアリールアルキルアミノ、ヘテロシクリルアミノ、またはヘテロシクリルアルキルアミノから選択され;
は置換フェニルである。
式(II)の化合物の別の態様において、
は水素であり;
は、水素およびシアノから選択され;
Aは、カルボシクリル、置換カルボシクリルであって;
は−C(=O)NR1314であり;並びに、
13およびR14は各々独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールである。
好ましくは、Aは置換または無置換カルボシクリルであって、ここでカルボシクリルは本明細書で定義または例示したいかなるカルボシクリルであり、置換基が存在する場合、カルボシクリル上に1またはそれより多くの、本明細書で定義または例示したいかなる置換基をを含む。ある特定の態様において、Aはフェニルである。
式(II)の化合物の別の態様において、
は水素であり;
は、アミノまたは置換アミノであり;
は−C(=O)NR1314であり;並びに、
13およびR14は各々独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールである。
式(II)の化合物の別の態様において、
は水素であり;
は、水素およびシアノから選択され;
は−C(=O)NR1314であり;並びに、
13およびR14はそれらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された、飽和または不飽和の、単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、あるいは適宜置換された、飽和または不飽和の、二環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成する。
式(II)の化合物の別の態様において、
は水素であり;
は、アミノまたは置換アミノであり;
は−C(=O)NR1314であり;並びに、
13およびR14はそれらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された、飽和または不飽和の、単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、あるいは適宜置換された、飽和または不飽和の、二環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成する。
式(III)の化合物のある態様において、
は水素であり;
は、水素およびシアノから選択され;
は−C(=O)NR1314であり;
13およびR14は各々独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールであり;
Bは、−C(=O)NR11−または−NR11C(=O)−であり;
11は独立して、水素または低級アルキルであり;
は、水素、アルキル、アルケニル、またはアルキニルであって、ここでアルキル、アルケニル、およびアルキニルは、カルボシクリル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールで適宜置換される。
式(III)の化合物の別の態様において、
は水素であり;
は、アミノまたは置換アミノであり;
は−C(=O)NR1314であり;並びに、
13およびR14は各々独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールであり、
Bは、−C(=O)NR11−または−NR11C(=O)−であり;
11は独立して、水素または低級アルキルであり;
は、水素、アルキル、アルケニル、またはアルキニルであって、ここでアルキル、アルケニル、およびアルキニルは、カルボシクリル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールで適宜置換される。
式(III)の化合物の別の態様において、
は水素であり;
は、水素およびシアノから選択され;
は−C(=O)NR1314であり;並びに、
13およびR14はそれらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された、飽和または不飽和の単環式ヘテロシクリル、あるいは適宜置換された、飽和または不飽和の二環式ヘテロシクリルを形成し、
Bは、−C(=O)NR11−または−NR11C(=O)−であり;
11は独立して、水素または低級アルキルであり;
は、水素、アルキル、アルケニル、またはアルキニルであって、ここでアルキル、アルケニル、およびアルキニルはカルボシクリル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールで適宜置換される。
13およびR14により形成されるヘテロシクリルの非限定例には、アゼチジニル、ピロリジニル、オキセタニル、イミダゾリニル、オキサゾリジニル、イソキサゾリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジル、ピペラジニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジル、2−オキソピロロジニル、2−オキソアゼピニル、アゼピニル、4−ピペリドニル、テトラヒドロピラニル、およびモルホリニルが含まれる。
式(III)の化合物の別の態様において、
は水素であり;
は、アミノまたは置換アミノであり;
は−C(=O)NR1314であり;並びに、
13およびR14はそれらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された、飽和または不飽和の、単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、あるいは適宜置換された、飽和または不飽和の、二環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成し、
Bは、−C(=O)NR11−または−NR11C(=O)−であり;
11は独立して、水素または低級アルキルであり;
は、水素、アルキル、アルケニル、またはアルキニルであって、ここでアルキル、アルケニル、およびアルキニルは、カルボシクリル、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールで適宜置換される。
ある特定の態様において、Rは、アリール置換されたアルキルまたはアリール置換されたアルケニルであって、ここでアリールは本明細書で定義および例示されるものであり、ハロゲンおよび低級アルキルで適宜置換される。好ましくは、Rは−C(=O)−モルホリンである。
式(III)の化合物の別の態様において、
は水素であり;
は、水素およびシアノから選択され;
は−C(=O)NR1314であり;
13およびR14は各々独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールであり;
Bは、−C(=O)NR11−または−NR11C(=O)−であり;
11は独立して、水素または低級アルキルであり;
は、カルボシクリルであって、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ニトロ、シアノ、−SOH、−SR16、−S(=O)16、−S(=O)NR1617、−NR16S(=O)17、−OR16、−NR1617、−NR16C(=O)R17、−NR16C(=O)NR1617、−C(=O)OR16、−C(=O)R16、−OC(=O)R16、−C(=O)NR1617、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールから選択される1〜3の基により適宜置換され;
16およびR17は各々独立して、水素または低級アルキルであるか、あるいはR16およびR17はそれらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された飽和または不飽和の、単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、あるいは適宜置換された、飽和または不飽和の、二環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成し;並びに
pは1または2である。
式(III)の化合物の別の態様において、
は水素であり;
は、アミノまたは置換アミノであり;
は−C(=O)NR1314であり;並びに、
13およびR14は各々独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールであり;
Bは、−C(=O)NR11−または−NR11C(=O)−であり;
11は独立して、水素または低級アルキルであり;
は、カルボシクリルであって、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ニトロ、シアノ、−SOH、−SR16、−S(=O)16、−S(=O)NR1617、−NR16S(=O)17、−OR16、−NR1617、−NR16C(=O)R17、−NR16C(=O)NR1617、−C(=O)OR16、−C(=O)R16、−OC(=O)R16、−C(=O)NR1617、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールから選択される1〜3の基により適宜置換され;
16およびR17は各々独立して、水素または低級アルキルであるか、あるいはR16およびR17はそれらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された、飽和または不飽和の、単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、あるいは適宜置換された、飽和または不飽和の、二環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成し;並びに
pは1または2である。
式(III)の化合物の別の態様において、
は水素であり;
は、水素およびシアノから選択され;
は−C(=O)NR1314であり;並びに、
13およびR14はそれらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された飽和または不飽和の、単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、あるいは適宜置換された、飽和または不飽和の、二環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成し、
Bは、−C(=O)NR11−または−NR11C(=O)−であり;
11は独立して、水素または低級アルキルであり;
は、カルボシクリルであって、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ニトロ、シアノ、−SOH、−SR16、−S(=O)16、−S(=O)NR1617、−NR16S(=O)17、−OR16、−NR1617、−NR16C(=O)R17、−NR16C(=O)NR1617、−C(=O)OR16、−C(=O)R16、−OC(=O)R16、−C(=O)NR1617、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールから選択される1〜3の基により適宜置換され;
16およびR17は各々独立して、水素または低級アルキルであるか、あるいはR16およびR17はそれらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された飽和または不飽和の、単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、あるいは適宜置換された、飽和または不飽和の、二環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成し;並びに
pが1または2である。
カルボシクリルの非限定例には、フェニルおよびナフチルが含まれる。
式(III)の化合物の別の態様において、
は水素であり;
は、アミノまたは置換アミノであり;
は−C(=O)NR1314であり;並びに、
13およびR14はそれらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された飽和または不飽和の、単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、あるいは適宜置換された、飽和または不飽和の、二環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成し、
Bは、−C(=O)NR11−または−NR11C(=O)−であり;
11は独立して、水素または低級アルキルであり;
は、カルボシクリルであって、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ニトロ、シアノ、−SOH、−SR16、−S(=O)16、−S(=O)NR1617、−NR16S(=O)17、−OR16、−NR1617、−NR16C(=O)R17、−NR16C(=O)NR1617、−C(=O)OR16、−C(=O)R16、−OC(=O)R16、−C(=O)NR1617、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールから選択される1〜3の基により適宜置換され;
16およびR17は各々独立して、水素または低級アルキルであるか、あるいはR16およびR17はそれらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された飽和または不飽和の、単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、あるいは適宜置換された、飽和または不飽和の、二環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成し;並びに
pは1または2である。
式(III)の化合物の別の態様において、
は水素であり;
は、水素およびシアノから選択され;
は−C(=O)NR1314であり;
13およびR14は各々独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、置換ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであり;
Bは、−C(=O)NR11−または−NR11C(=O)−であり;
11は独立して、水素または低級アルキルであり;
は、水素、フェニルで置換されたC1〜4アルキル、フェニルで置換されたC2〜4アルケニル、フェニル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールであって、ここでフェニル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールは、
(i)低級アルキル;
(ii)置換アルキルであって、置換基はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、およびオキソから選択されるもの;
(iii)NR1617であって、R16およびR17は各々独立して、水素または低級アルキルであるか、あるいはR16およびR17はそれらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された飽和または不飽和の5〜6員ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成するもの;
(iv)アリール;
(v)置換アリールであって、置換基はハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、ニトロ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、および置換アルコキシから選択されるもの;
(vi)シクロアルキル;
(vii)置換シクロアルキルであって、置換基はハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、ニトロ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、および置換アルコキシから選択されるもの;
(viii)ヘテロシクリルまたはヘテロアリール;並びに
(ix)置換ヘテロシクリルまたは置換ヘテロアリールであって、置換基はハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、ニトロ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、および置換アルコキシから選択されるもの;
から選択される1〜3の基で適宜置換される。
式(III)の化合物の別の態様において、
は水素であり;
は、アミノまたは置換アミノであり;
は−C(=O)NR1314であり;並びに、
13およびR14は各々独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールであり、
Bは、−C(=O)NR11−または−NR11C(=O)−であり;
11は独立して、水素または低級アルキルであり;
は、水素、フェニルで置換されたC1〜4アルキル、フェニルで置換されたC2〜4アルケニル、フェニル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールであって、ここでフェニル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールは、
(i)低級アルキル;
(ii)置換アルキルであって、置換基はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、およびオキソから選択されるもの;
(iii)NR1617であって、R16およびR17は各々独立して、水素または低級アルキルであるか、あるいはR16およびR17はそれらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された飽和または不飽和の5〜6員ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成するもの;
(iv)アリール;
(v)置換アリールであって、置換基はハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、ニトロ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、および置換アルコキシから選択されるもの;
(vi)シクロアルキル;
(vii)置換シクロアルキルであって、置換基はハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、ニトロ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、および置換アルコキシから選択されるもの;
(viii)ヘテロシクリルまたはヘテロアリール;および
(ix)置換ヘテロシクリルまたは置換ヘテロアリールであって、置換基はハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、ニトロ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、および置換アルコキシから選択されるもの;
から選択される1〜3の基で適宜置換される。
式(III)の化合物の別の態様において、
は水素であり;
は、水素およびシアノから選択され;
は−C(=O)NR1314であり;並びに、
13およびR14はそれらが結合している窒素と一緒になって適宜置換された、飽和または不飽和の、単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、あるいは適宜置換された、飽和または不飽和の、二環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成し、
Bは、−C(=O)NR11−または−NR11C(=O)−であり;
11は独立して、水素または低級アルキルであり;
は、水素、フェニルで置換されたC1〜4アルキル、フェニルで置換されたC2〜4アルケニル、フェニル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールであって、ここでフェニル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールは、
(i)低級アルキル;
(ii)置換アルキルであって、置換基はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、およびオキソから選択されるもの;
(iii)NR1617であって、R16およびR17は各々独立して、水素または低級アルキルであるか、あるいはR16およびR17はそれらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された飽和または不飽和の5〜6員ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成するもの;
(iv)アリール;
(v)置換アリールであって、置換基はハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、ニトロ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、および置換アルコキシから選択されるもの;
(vi)シクロアルキル;
(vii)置換シクロアルキルであって、置換基はハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、ニトロ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、および置換アルコキシから選択されるもの;
(viii)ヘテロシクリルまたはヘテロアリール;並びに
(ix)置換ヘテロシクリルまたは置換ヘテロアリールであって、置換基はハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、ニトロ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、および置換アルコキシから選択されるもの;
から選択される1〜3の基で適宜置換される。
ある態様において、Rは、アルキルまたは置換アルキルで置換されたフェニルである。アルキルまたは置換アルキルの非限定例には、−CH、−CF、−CH(CH、−C(CHCH0H、−CH(アルキル)、−CH(置換されたアルキル)、−CH(ヘテロアルキル)、−C(アルキル)、−C(置換されたアルキル)、−C(ヘテロアルキル)、−C(アルキル)(置換されたアルキル)、−C(ヘテロアルキル)(置換されたアルキル)、および−C(アルキル)(ヘテロアルキル)が含まれ、ここでアルキル、置換アルキル、およびヘテロアルキルは本明細書で定義および例示したのと同義である。
式(III)の化合物の別の態様において、
は水素であり;
は、アミノまたは置換アミノであり;
は−C(=O)NR1314であり;並びに、
13およびR14はそれらが結合している窒素と一緒になって適宜置換された、飽和または不飽和の、単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、あるいは適宜置換された、飽和または不飽和の、二環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成し、
Bは、−C(=O)NR11−または−NR11C(=O)−であり;
11は独立して、水素または低級アルキルであり;
はフェニルであって、
(i)低級アルキル;
(ii)置換アルキルであって、置換基はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、およびオキソから選択されるもの;
(iii)NR1617であって、R16およびR17は各々独立して、水素または低級アルキルであるか、あるいはR16およびR17はそれらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された飽和または不飽和の5〜6員ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成するもの;
(iv)アリール;
(v)置換アリールであって、置換基はハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、ニトロ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、および置換アルコキシから選択されるもの;
(vi)シクロアルキル;
(vii)置換シクロアルキルであって、置換基はハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、ニトロ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、および置換アルコキシから選択されるもの;
(viii)ヘテロシクリルまたはヘテロアリール;並びに
(ix)置換ヘテロシクリルまたは置換ヘテロアリールであって、置換基はハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、ニトロ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、および置換アルコキシから選択されるもの;
から選択される1〜3の基で適宜置換される。
ある態様において、Rはフェニルであって、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ビシクロオクチルで適宜置換される。別の態様において、Rはフェニルであって、本明細書で定義または例示するヘテロシクリルで適宜置換される。単環式ヘテロシクリル基には例えば、アゼチジニル、ピロリジニル、オキセタニル、イミダゾリニル、オキサゾリジニル、イソキサゾリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリジニル、テトラヒドロフラニル、ピペリジル、ピペラジニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジル、2−オキソピロロジニル、2−オキソアゼピニル、アゼピニル、4−ピペリドニル、テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホン、1,3−ジオキソラン、およびテトラヒドロ−1,1−ジオキソチエニルなどが含まれる。ある態様において、Rは、アルキルアミノまたは置換アルキルアミノで適宜置換されたフェニルである。
式(III)の化合物の別の態様において、
は水素であり;
は、水素およびシアノから選択され;
は−C(=O)NR1314であり;
13およびR14は各々独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ヘテロアリールまたは置換ヘテロアリールであり;
Bは、−C(=O)NR11−または−NR11C(=O)−であり;
11は独立して、水素または低級アルキルであり;
は、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであって、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ニトロ、シアノ、−SOH、−SR16、−S(=O)16、−S(=O)NR1617、−NR16S(=O)17、−OR16、−NR1617、−NR16C(=O)R17、−NR16C(=O)NR1617、−C(=O)OR16、−C(=O)R16、−OC(=O)R16、−C(=O)NR1617、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、ヘテロアリールから選択される1〜3の基により適宜置換され;
16およびR17は各々独立して、水素または低級アルキルであるか、あるいはR16およびR17はそれらが結合している窒素と一緒になって適宜置換された、飽和または不飽和の、単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、あるいは適宜置換された、飽和または不飽和の、二環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成し;並びに
pは1または2である。
式(III)の化合物の別の態様において、
は水素であり;
は、アミノまたは置換アミノであり;
は−C(=O)NR1314であり;並びに、
13およびR14は各々独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールであり;
Bは、−C(=O)NR11−または−NR11C(=O)−であり;
11は独立して、水素または低級アルキルであり;
は、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであって、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ニトロ、シアノ、−SOH、−SR16、−S(=O)16、−S(=O)NR1617、−NR16S(=O)17、−OR16、−NR1617、−NR16C(=O)R17、−NR16C(=O)NR1617、−C(=O)OR16、−C(=O)R16、−OC(=O)R16、−C(=O)NR1617、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールから選択される1〜3の基により適宜置換され;
16およびR17は各々独立して、水素または低級アルキルであるか、あるいはR16およびR17はそれらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された飽和または不飽和の単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、あるいは適宜置換された、飽和または不飽和の二環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成し;並びに
pは1または2である。
式(III)の化合物の別の態様において、
は水素であり;
は、水素およびシアノから選択され;
は−C(=O)NR1314であり;並びに、
13およびR14はそれらが結合している窒素と一緒になって適宜置換された、飽和または不飽和の、単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、あるいは適宜置換された、飽和または不飽和の、二環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成し、
Bは、−C(=O)NR11−または−NR11C(=O)−であり;
11は独立して、水素または低級アルキルであり;
は、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであって、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ニトロ、シアノ、−SOH、−SR16、−S(=O)16、−S(=O)NR1617、−NR16S(=O)17、−OR16、−NR1617、−NR16C(=O)R17、−NR16C(=O)NR1617、−C(=O)OR16、−C(=O)R16、−OC(=O)R16、−C(=O)NR1617、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールから選択される1〜3の基により適宜置換され;
16およびR17は各々独立して、水素または低級アルキルであるか、あるいはR16およびR17はそれらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された飽和または不飽和の、単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、あるいは適宜置換された、飽和または不飽和の、二環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成し;並びに
pは1または2である。
ある態様において、Rは、適宜置換された、ピロリジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、フリル、チエニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、モルホリニル、チアモルホリニル、トリアゾリル、インドリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチエニル、キノリニル、イソキノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾフリル、ベンゾイソチアゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾジアジニル、またはベンゾフラザニルである。
式(III)の化合物の別の態様において、
は水素であり;
は、アミノまたは置換アミノであり;
は−C(=O)NR1314であり;
13およびR14はそれらが結合している窒素と一緒になって適宜置換された、飽和または不飽和の、単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、あるいは適宜置換された、飽和または不飽和の、二環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成し、
Bは、−C(=O)NR11−または−NR11C(=O)−であり;
11は独立して、水素または低級アルキルであり;
は、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであって、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ニトロ、シアノ、−SOH、−SR16、−S(=O)16、−S(=O)NR1617、−NR16S(=O)17、−OR16、−NR1617、−NR16C(=O)R17、−NR16C(=O)NR1617、−C(=O)OR16、−C(=O)R16、−OC(=O)R16、−C(=O)NR1617、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールから選択される1〜3の基により適宜置換され;
16およびR17は各々独立して、水素または低級アルキルであるか、あるいはR16およびR17はそれらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された飽和または不飽和の、単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、あるいは適宜置換された、飽和または不飽和の、二環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成し;並びに
pは1または2である。
式(III)の化合物の別の態様において、
は水素であり;
は、アミノまたは置換アミノであり;
は−NR1314であり;
13およびR14はそれらが結合している窒素と一緒になって適宜置換された、飽和または不飽和の、単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、あるいは適宜置換された、飽和または不飽和の、二環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成し、
Bは、−C(=O)NR11−または−NR11C(=O)−であり;
11は独立して、水素または低級アルキルであり;
は、水素、アルキル、アルケニル、またはアルキニルであって、ここでアルキル、アルケニル、およびアルキニルはカルボシクリル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールで適宜置換される。
式(III)の化合物の別の態様において、
は水素であり;
は、アミノまたは置換アミノであり;
は−NR1314であり;
13およびR14はそれらが結合している窒素と一緒になって適宜置換された、飽和または不飽和の、単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、あるいは適宜置換された、飽和または不飽和の、二環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成し、
Bは、−C(=O)NR11−または−NR11C(=O)−であり;
11は独立して、水素または低級アルキルであり;
は、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであって、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ニトロ、シアノ、−SOH、−SR16、−S(=O)16、−S(=O)NR1617、−NR16S(=O)17、−OR16、−NR1617、−NR16C(=O)R17、−NR16C(=O)NR1617、−C(=O)OR16、−C(=O)R16、−OC(=O)R16、−C(=O)NR1617、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールから選択される1〜3の基により適宜置換され;
16およびR17は各々独立して、水素または低級アルキルであるか、あるいはR16およびR17はそれらが結合している窒素と一緒になって適宜置換された、飽和または不飽和の、単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、あるいは適宜置換された、飽和または不飽和の、二環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成し;並びに
pは1または2である。
式(III)の化合物の別の態様において、
は水素であり;
は、アミノまたは置換アミノであり;
は−NR1314であり;
13およびR14はそれらが結合している窒素と一緒になって適宜置換された、飽和または不飽和の、単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、あるいは適宜置換された、飽和または不飽和の、二環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成し、
Bは、−C(=O)NR11−または−NR11C(=O)−であり;
11は独立して、水素または低級アルキルであり;
はフェニルであって、
(i)低級アルキル;
(ii)置換アルキルであって、置換基はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、およびオキソから選択されるもの;
(iii)NR1617であって、R16およびR17は各々独立して、水素または低級アルキルであるか、あるいはR16およびR17はそれらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された飽和または不飽和の5〜6員ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成するもの;
(iv)アリール;
(v)置換アリールであって、置換基はハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、ニトロ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、および置換アルコキシから選択されるもの;
(vi)シクロアルキル;
(vii)置換シクロアルキルであって、置換基はハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、ニトロ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、および置換アルコキシから選択されるもの;
(viii)ヘテロシクリルまたはヘテロアリール;および
(ix)置換ヘテロシクリルまたは置換ヘテロアリールであって、置換基はハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、ニトロ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、および置換アルコキシから選択されるもの;
から選択される1〜3の基で適宜置換される。
式(I)、(II)、または(III)の化合物は塩を形成することもでき、これもまた本発明の範囲内にある。特に断りがなければ、本発明の化合物に関する言及はその塩を含むと理解される。用語「塩」は、無機および/または有機酸および塩基で形成された、酸性および/または塩基性の塩を意味する。さらに、用語「塩」には双性イオン(内塩)が含まれ、例えば、式(I)、(II)、または(III)の化合物が塩基性部位(例えば、アミンまたはピリジンもしくはイミダゾール環)および酸性部位(例えば、カルボン酸)の両方を含む場合である。医薬的に許容される(すなわち、無毒性で生理的に許容される)塩が好ましく、例えば、カチオンが塩の毒性または生物学的活性に著しく寄与しない、許容される金属およびアミン塩である。しかしながら、他の塩も有用であるかもしれないので(例えば、製造の過程で用いられるかもしれない単離または精製工程において)、本発明の範囲に考慮されている。式(I)、(II)、または(III)の化合物の塩は、例えば、式(I)、(II)、または(III)の化合物を溶媒(例えば、塩が沈殿するような溶媒、または水性溶媒)中で、ある量(例えば当量)の酸または塩基と反応させて、続いて凍結乾燥させることによって形成されるかもしれない。
代表的な酸付加塩には、酢酸塩[例えば、酢酸またはトリハロ酢酸(例えば、トリフルオロ酢酸)により形成される塩]、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、ホウ酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロリン酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩(塩酸により形成)、臭化水素酸塩(臭化水素により形成)、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩(マレイン酸により形成)、メタンスルホン酸塩(メタンスルホン酸により形成)、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、ペクチン酸塩、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、リン酸塩、ピクリン酸塩、ピバル酸塩、プロピオン酸塩、サリチル酸塩、コハク酸塩、硫酸塩(例えば、硫酸により形成する塩)、スルホン酸塩(例えば、本明細書で示されている塩)、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トルエンスルホン酸塩(例えば、トシル酸塩)、ウンデシレン酸塩(undecanoates)などが含まれる。
代表的な塩基性塩には、アンモニウム塩、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム、リチウム、およびカリウム塩);アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウムおよびマグネシウム塩);バリウム、亜鉛、およびアルミニウム塩;有機塩基(例えば、有機アミン)を有する塩[例えば、トリアルキルアミン(例えば、トリエチルアミン)、プロカイン、ジベンジルアミン、N−ベンジル−β−フェネチルアミン、1−エフェナミン、N,N’−ジベンジルエチレン−ジアミン、デヒドロアビエチルアミン、N−エチルピペリジン、ベンジルアミン、ジシクロヘキシルアミン]または類似の医薬的に許容されるアミンを有する塩、およびアミノ酸(例えば、アルギニン、リジン)を有する塩などが含まれる。塩基性窒素含有基は、薬剤[例えば、低級アルキルハライド(例えば、メチル、エチル、プロピル、およびブチル塩化物、臭化物およびヨウ化物)、ジアルキル硫酸塩(例えば、ジメチル、ジエチル、ジブチル、およびジアミル硫酸塩)、長鎖ハライド(例えば、デシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリル塩化物、臭化物およびヨウ化物)、アルアルキルハライド(例えば、ベンジルおよびフェネチル臭化物)など]で四級化され得る。好ましい塩には、一塩酸塩、硫酸水素塩、メタンスルホン酸塩、リン酸塩または硝酸塩が含まれる。
本発明の化合物のプロドラッグおよび溶媒和物もまた考慮されている。用語「プロドラッグ」は、患者に投与することによって、代謝または化学プロセスによる化学変換を起こし、式(I)、(II)、または(III)の化合物、並びに/あるいはそれの塩および/または溶媒和物を提供する化合物を指す。インビボで変換され、生物活性剤を提供する化合物[すなわち、式(I)、(II)、または(III)の化合物]はいずれも、本発明の範囲と精神においてプロドラッグである。例えば、カルボキシ基を含む化合物は、生理学的に加水分解可能なエステル(それは体内で加水分解されて、プロドラッグとして働く)を形成して、式(I)、(II)、または(III)の化合物それ自体を提供することができる。そのようなプロドラッグは経口的投与が好ましい、というのも加水分解は多くの場合、主に消化酵素の影響下で起こるからである。非経口投与は、エステル自体が活性の場合、または加水分解が血液中で起こる場合などに用いられ得る。式(I)、(II)、または(III)の化合物の、生理学的に加水分解可能なエステルに例には、C1〜6アルキルベンジル、4−メトキシベンジル、インダニル、フタリル、メトキシメチル、C1〜6アルカノイルオキシ−C1〜6アルキル(例えば、アセトキシメチル、ピバロイルオキシメチルまたはプロピオニルオキシメチル)、C1〜6アルコキシカルボニルオキシ−C1〜6アルキル[例えば、メトキシカルボニル−オキシメチルまたはエトキシカルボニルオキシメチル、グリシルオキシメチル、フェニルグリシルオキシメチル、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)−メチル]および例えば、ペニシリンおよびセファロスポリンの分野で用いられている、他の公知の生理学的に加水分解可能なエステルが含まれる。そのようなエステルは、当技術分野で公知の通常の技術によって製造され得る。
プロドラッグの様々な形態が、当技術分野でよく知られている。そのようなプロドラッグ誘導体について、例えば、以下を参照:
a) Design of Prodrugs, H. Bundgaard, ed., Elsevier (1985), and Methods in Enzymology, 112:309-396, K. Widder et al., eds., Academic Press (1985);
b) Bundgaard, H., Chapter 5, “Design and Application of Prodrugs” A Textbook of Drug Design and Development, pp. 113-191, P. Krosgaard-Larsen et al., eds., Harwood Academic Publishers (1991); および
c) Bundgaard, H., Adv. Drug Deliv. Rev., 8:1-38 (1992)
それぞれは、本明細書で引用により援用されている。
式(I)、(II)、または(III)の化合物およびそれの塩は、それらの互変異性型(水素原子が分子の他の部分に置き換わり、したがって分子の原子間の化学結合が再編成される)で存在し得る。全ての互変異性型は、それらが存在し得る限り、本発明の中に含まれていることが理解されるべきである。さらに本発明の化合物は、トランスおよびシス異性体を有してもよく、また1またはそれより多くのキラル中心を含んでもよいので、エナンチオマーおよびジアステレオマー型で存在し得る。本発明には、そのようなあらゆる異性体、並びにシスおよびトランス異性体の混合物、ジアステレオマーの混合物およびエナンチオマー(光学異性体)のラセミ混合物が含まれる。化合物(またはその不斉炭素)の立体配置(シス、トランスあるいはRまたはS)について具体的に言及していない場合、そのような異性体のいずれかまたは一以上の異性体の混合物が意図されている。製造のプロセスには、ラセミ体、エナンチオマーまたはジアステレオマーを出発物質として用いることができる。エナンチオマーまたはジアステレオマー生成物が製造された場合、それらは通常の方法(例えば、クロマトグラフィーまたは分別結晶)によって分離できる。本発明の化合物は、遊離または水和物の形であり得る。
式(I)、(II)、または(III)の化合物の溶媒和物(例えば、水和物)も本発明の範囲にあることが、さらに理解されるべきである。溶媒和の方法は、一般に当技術分野で知られている。
本発明は、本化合物に生じる原子の同位元素を全て含むことが意図される。同位元素には、同一の原子番号であるが異なる質量数を有する原子が含まれる。一般的な例として(これらに限定されないが)、水素の同位元素には重水素およびトリチウムが含まれる。炭素の同位元素には、13Cおよび14Cが含まれる。同位体的に標識された本発明の化合物は一般的に、標識されていない試薬の代わりに、同位体で標識された適当な試薬を用いて(そうでなければ標識されていない試薬を用いる)、当業者に知られた通常の技術または本明細書で記載したのと類似の方法によって製造する。
(有用性)
本発明の化合物はキナーゼ活性を調節する(Btkの調節も含まれる)。本発明の化合物によって調節され得るキナーゼ活性の他の種類には、これに限定されないが、Tecファミリー化合物(例えば、BMX、Btk、ITK、TXKおよびTec、並びにそれの変異体)が含まれる。
したがって、式(I)、(II)、または(III)の化合物は、キナーゼ活性の調節、および特に、選択的なBtk活性の阻害に関連した症状を治療するのに有用である。そのような症状には、サイトカイン量が細胞内シグナル伝達の結果として調節されるB細胞介在性疾患が含まれる。さらに、式(I)、(II)、または(III)の化合物は、MK2活性よりもBtk活性に対して優れた選択性を有し、それは少なくとも20倍から1,000倍以上の選択性を有することが好ましい。
本明細書で用いるように、用語「治療」は、反応性の処置および予防的処置の一方または両方を包含し、例えば、疾患または障害の開始を阻害または遅らせること、症候または病状の全部または一部を軽減させることを意図している処置、並びに/あるいは、疾患もしくは障害および/またはその症候を軽減、寛解、減少、または治癒することを意図している処置である。
選択的なBtk阻害剤としての活性を考慮して、式(I)、(II)、または(III)の化合物はサイトカイン関連症状を治療するのに有用であり、これらに限定されないが、炎症性疾患(例えば、結腸クローン病および潰瘍性大腸炎、喘息、移植片対宿主疾患、慢性閉塞性肺疾患);自己免疫疾患(例えば、グレーブス病、関節リウマチ関節炎、全身性エリテマトーデス、乾癬);破壊性骨障害(例えば、骨吸収疾患、骨関節炎、骨粗鬆症、多発性の骨髄腫関連骨障害);増殖性疾患(例えば、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病);血管形成障害[例えば、血管形成障害(固形腫瘍、眼性新血管新生(ocular neovasculization)、および乳児血管種が含まれる)];感染症(例えば、敗血症、敗血症ショック、および細菌性赤痢);神経変性疾患[例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、外傷性疾患により生じる脳虚血または神経変性疾患、腫瘍性およびウイルス性疾患(例えば、それぞれ、転移性メラノーマ、カポジ肉腫、多発性骨髄腫、並びにHIV感染およびCMV網膜炎、AIDS)]が含まれる。
より具体的に、本発明の化合物で治療され得る特定の症状または疾患には、これらに限定されないが、膵炎(急性または慢性)、喘息、アレルギー、成人呼吸窮迫症候群、慢性閉塞性肺疾患、糸球体腎炎、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、慢性甲状腺炎、グレーブス病、自己免疫胃炎、糖尿病、自己免疫溶血性貧血、自己免疫好中球減少、血小板減少症、アトピー性皮膚炎、慢性活動性肝炎、重症筋無力症、多発性硬化症、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、乾癬、移植片対宿主病、エンドトキシンによって引き起こされる炎症反応、結核、アテローム性動脈硬化症、筋変性、悪液質、乾癬性関節炎、ライター症候群、痛風、外傷性関節炎、風疹性関節炎、急性滑膜炎、膵臓β細胞疾患;巨大好中球浸潤の特徴を有する疾患;リウマチ性脊椎炎、痛風関節炎および他の関節炎の症状、脳マラリア、慢性炎症性肺疾患、ケイ肺症、肺サルコイドーシス、骨吸収疾患、同種移植拒絶反応、感染による発熱および筋肉痛、感染に続く悪液質、ケロイド形成、瘢痕組織形成、潰瘍性大腸炎、発熱(pyresis)、インフルエンザ、骨粗鬆症、骨関節炎、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、転移性メラノーマ、カポジ肉腫、多発性骨髄腫、敗血症、敗血症ショック、並びに細菌性赤痢;アルツハイマー病、パーキンソン病、外傷性疾患により生じる脳虚血または神経変性疾患;血管形成障害(固形腫瘍、眼性新血管新生(ocular neovasculization)、および乳児血管種が含まれる);ウイルス性疾患[急性肝炎感染(肝炎A、肝炎Bおよび肝炎Cが含まれる)、HIV感染およびCMV網膜炎、AIDS、ARCまたは悪性腫瘍、並びに疱疹が含まれる];脳卒中、心筋虚血、卒中発作(stroke heart attacks)における虚血、組織低酸素症、血管過形成、心臓および腎臓の再灌流傷害、血栓症、心臓の肥大化、トロンビン誘導の血小板凝集、内毒血症および/または毒素ショック症候群、プロスタグランジンエンドペルオキシド合成酵素−2に関連する症状、並びに尋常性天疱瘡が含まれる。治療方法に好ましい症状は、結腸クローン病および潰瘍性大腸炎、同種移植拒絶反応、関節リウマチ、乾癬、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、並びに尋常性天疱瘡から選択される。治療方法に好ましい別の症状は、虚血再灌流傷害(脳卒中から生じる脳虚血再灌流傷害、および心筋梗塞から生じる心臓の虚血再灌流傷害が含まれる)から選択される。治療方法に好ましい別の症状は、多発性骨髄腫である。
また、本発明のBtk阻害剤は、誘導性の炎症促進性タンパク質(例えば、プロスタグランジンエンドペルオキシド合成酵素−2(PGHS−2)、これはシクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)ともいわれる)の発現を阻害する。したがって、さらなるBtk関連症状には浮腫、鎮痛、発熱および疼痛(例えば、神経痛、頭痛、癌により生じる疼痛、歯痛および関節炎痛)が含まれる。本発明の化合物は、獣医学的ウイルスの感染[例えば、レンチウイルス感染(これに限定されないが、ウマ伝染性貧血ウイルスが含まれる);またはレトロウイルス感染(猫免疫不全ウイルス、ウシ免疫不全ウイルス、およびイヌ免疫不全ウイルスが含まれる)]を治療するのにも用いることができる。
用語「Btk関連症状」または「Btk関連疾患または障害」が本明細書で用いられる場合、各々は、詳細に繰り返さないが上述した全ての症状を、並びにBtkキナーゼ活性の影響を受ける他のあらゆる症状を包含することが意図されている。
したがって本発明は、式(I)、(II)、もしくは(III)の化合物またはそれの塩の少なくとも1つの治療上有効な量を、それが必要な患者に投与することを特徴とする症状の治療方法を提供する。「治療上有効な量」は、本発明の化合物の一定量(それは、単独または併用投与した場合、Btk阻害に効果的である量)を含むことが意図される。
Btkキナーゼ関連症状の治療方法には、式(I)、(II)、または(III)の化合物を単独でまたは各々を併用して、および/またはそのような症状を治療するのに有用である他の適した治療薬を併用して投与することが含まれ得る。したがって「治療上有効な量」には、Btk阻害に効果的である、特許請求されている化合物を併用した量を含むことも意図される。化合物の併用は、相乗的な併用が好ましい。相乗作用は、併用投与したときの化合物の効果(ここでは、Btk阻害)が、単剤として単独投与したときの化合物の相加効果よりも大きい場合に起こる[例えば、Chou et al., Adv. Enzyme Regul., 22:27-55 (1984)で記載されている]。一般に相乗効果は、化合物が最適濃度に及ばない濃度で最も明確に示される。相乗作用は、細胞毒性の低下、抗Btk効果の増加、または個々の成分と比べて併用によってもたらされる他の多くの有益な効果としてあり得る。
そのような他の治療薬の例示として、副腎皮質ステロイド、ロリプラム、カルフォスチン、サイトカイン抑制抗炎症剤(CSAID)、4−置換イミダゾ[1,2−A]キノキサリン(米国特許第4,200,750号に記載されている);インターロイキン10、グルココルチコイド、サリチル酸塩、一酸化窒素、および他の免疫抑制剤;核移行阻害剤[例えば、デオキシスパガリン(DSG)];非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)(例えば、イブプロフェン、セレコキシブおよびロフェコキシブ);ステロイド薬(例えば、プレドニゾンまたはデキサメタゾン);抗ウイルス薬(例えば、アバカビル);抗増殖剤[例えば、メトトレキセート、レフルノミド、FK506(タクロリムス、プログラフ(登録商標))];細胞毒性薬(例えば、アザチプリン(azathiprine)およびシクロホスファミド);TNF−α阻害剤(例えば、テニダップ、抗TNF抗体または可溶性TNF受容体)、およびラパマイシン[シロリムスまたはラパミューン(登録商標)]、あるいはそれらの誘導体が含まれる。
上の他の治療薬は、本発明の化合物と併用して用いられる場合に用いてもよく、例えば、医師用卓上教科書(PDR)で示されている量で、または特に断りがなければ当業者によって決定される量で用いる。本発明の方法において、そのような他の治療薬を、本発明の化合物の投与より前に、同時にまたはその後に投与できる。本発明はまた、Btkキナーゼ関連症状(例えば上記の、IL−1、IL−6、IL−8、IFNγおよびTNFα−介在症状が含まれる)を治療できる医薬組成物も提供する。
本発明の組成物は、上記の他の治療薬を適宜含むことができ、医薬製剤の分野で公知の技術によって製剤できる[例えば、通常の固体もしくは液体ビヒクルまたは希釈剤、並びに望ましい投与形態に適切なタイプの医薬品添加物(例えば、賦形剤、結合剤、防腐剤、安定剤、香味剤など)を用いる]。
したがって、本発明にはさらに、1またはそれより多くの式(I)、(II)、または(III)の化合物、および医薬的に許容される担体を含む組成物が含まれる。
「医薬的に許容される担体」とは、一般的に、動物(特に哺乳類)に生理活性物質を送達するにあたり、当該技術分野で許容されている媒体を指す。医薬的に許容される担体は、十分に当業者の範囲内である、多くの要素にしたがって製剤される。これらには、以下に限定されないが、製剤される活性薬剤の種類および性質、薬剤の含まれる組成物が投与される患者、意図されている組成物の投与経路、並びに標的とされている治療指標が含まれる。医薬的に許容される担体には、水性および非水性液体媒体の両方が含まれ、並びに様々な固形および半固形の剤形も含まれる。そのような担体は、活性薬剤と共に、多くの異なる成分および添加剤を含むことができ、そのような付加的な成分は様々な理由(例えば、活性薬剤、結合剤の安定化など)で製剤に含まれ、このことは当業者に十分周知である。適した医薬的に許容される担体、およびそれらの選択肢に関わる要素についての記載は、多くの容易に入手可能な出典[例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences, 17th ed., (1985)]にあり、これは本明細書で引用としてそのまま援用されている。
式(I)、(II)、または(III)の化合物は、治療する症状に適したいずれかの方法によって投与することができ、それは部位特異的治療の必要性または送達する薬物の量に依存し得る。送達の他の様式も考慮されているが、局所性投与は一般に皮膚関連疾患にとって好ましく、また組織的処置は癌性または前癌性の症状にとって好ましい。例えば、該化合物は経口的に(例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、または液体製剤(例えば、シロップ剤が含まれる)の形で);局所的に(例えば、液剤、懸濁剤、ゲル剤、または軟膏剤の形で);舌下で;頬内に;非経口的に(例えば、皮下、静脈内、筋肉内、または胸骨内の注射または注入の技術による(例えば、滅菌注射可能な水性または非水性の液剤または懸濁剤));経鼻的に(例えば、吸入スプレーによる);局所的に(例えば、クリーム剤または軟膏剤の形で);直腸的に(例えば、坐剤の形で);または、リポソーム的に送達することができる。非毒性の医薬的に許容されるビヒクルまたは希釈剤が含まれる用量単位製剤を投与してもよい。該化合物は、即時放出または持続放出に適当な形態で投与してもよい。即時放出または持続放出は適当な医薬組成物、あるいは特に持続放出の場合に、皮下インプラントまたは浸透圧ポンプのようなデバイスを用いて達成することができる。
局所性投与のための代表的な組成物には、局所的な担体[例えば、プラスチベース(ポリエチレンでゲル化した鉱油)]が含まれる。
経口投与のための代表的な組成物には、懸濁剤(これには、例えばバルクを分けるための微結晶セルロース、懸濁化剤としてのアルギニン酸またはアルギニン酸ナトリウム、増粘剤としてのメチルセルロース、および甘味剤または香料(例えば、当技術分野で公知のもの)が含まれ得る);および即時放出錠剤[これには、例えば微結晶セルロース、リン酸ジカルシウム、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、および/またはラクトース、および/または他の賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、希釈剤、および滑沢剤(例えば、当該技術分野で公知のもの)が含まれ得る]が含まれる。本発明の化合物はまた、舌下および/またはバッカル投与(例えば、成型、圧縮、または凍結乾燥した錠剤を用いる)によって経口的に送達してもよい。代表的な組成物には、速く溶解するための希釈剤(例えば、マンニトール、乳糖、ショ糖、および/またはシクロデキストリン)が含まれ得る。また、そのような製剤には、高分子賦形剤[例えば、セルロース(アビセル(登録商標))またはポリエチレングリコール(PEG)];粘膜接着を助けるための賦形剤[例えば、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(SCMC)、および/または無水マレイン酸共重合体(例えば、ガントレツ)];および、放出を制御するための薬剤[例えば、ポリアクリル酸共重合体(例えば、カルボポール934)]も含まれ得る。滑沢剤、流動促進剤、香味料、着色剤、および安定化剤もまた、製造および使用を容易にするために加えることができる。
経鼻エアロゾルまたは吸入投与のための代表的な組成物には液剤[例えば、ベンジルアルコール、または他の適当な保存剤、吸収および/またはバイオアベイラビリティを高めるための吸収促進剤、および/または他の可溶化剤もしくは分散剤(例えば、当技術分野で公知のもの)が含まれ得る]が含まれる。
非経口投与のための代表的な組成物には、注射可能な液剤または懸濁剤[これらには例えば、適当な非毒性の非経口的に許容される希釈剤もしくは溶媒(例えば、マンニトール、1,3−ブタンジオール、水、リンガー溶液、生理食塩液)、または他の適当な分散剤もしくは湿潤剤および懸濁化剤(例えば、合成されたモノグリセリドまたはジグリセリド、および脂肪酸(例えば、オレイン酸))が含まれ得る]が含まれる。
直腸投与のための代表的な組成物には、坐剤[これには例えば、適当な非刺激性の賦形剤(例えば、ココアバター、合成グリセリドエステル、またはポリエチレングリコールであり、それらは通常の温度では固体であるが、直腸腔中で液化しおよび/または溶解して薬物を放出する)が含まれ得る]が含まれる。
本発明の化合物の治療上有効な量は当業者によって決定されてもよく、哺乳類の代表的な投与量として、1日当たり[単回投与または個別の分割投与(例えば、1日当たり1〜4回)の形で投与され得る]の活性化合物が約0.05〜1000mg/体重Kg;1〜1000mg/体重Kg;1〜50mg/体重Kg;5〜250mg/体重Kg;250〜1000mg/体重Kgが含まれる。いずれの特定の被験者においても、具体的な用量レベルおよび投与の頻度を変えてもよく、また様々な要素(例えば、用いられる具体的な化合物の活性、その化合物の代謝的な安定性および作用の長さ、被験者の種類、年齢、体重、通常の健康、性別および食事、投与の様式および時間、排泄の割合、薬物の組み合わせ、並びに特定の症状の激しさが含まれる)に依存することが、理解される。治療にとって好ましい被験者には動物が含まれ、哺乳動物(例えば、ヒト)および家畜(例えば、イヌ、ネコ、ウマなど)が最も好ましい。したがって用語「被験者」が本明細書で用いられる場合、この用語は、Btk酵素レベルの媒介によって影響を受けるあらゆる被験者(最も好ましいのは哺乳類種)を含むことが意図される。
以下の節の「実施例」で特定されている式(I)、(II)、または(III)の実施例は、以下に記載されるアッセイの一またはそれ以上で試験されており、またBtk酵素阻害剤としての活性を有する。
(生物学的アッセイ)
ヒト組み換えBtk酵素アッセイ
V底384ウェルプレートに試験化合物、ヒト組み換えBtk(1nM、インビトロジェン株式会社)、蛍光標識ペプチド(1.5μM)、ATP(20μM)、およびアッセイ緩衝液[HEPES(20mM、pH7.4)、MgCl(10mM)、0.015% Brij35およびDTT(4mM)の1.6%DMSO溶液]を加え、最終容積を30μLとした。室温で60分間インキュベートした後、各サンプルにEDTA(45μl、35mM)を加えて反応を終了した。反応混合物を、蛍光基質およびリン酸化産物の電気泳動分離によって、Caliper LABCHIP(登録商標)3000(キャリパー、ホプキントン、MA)で分析した。阻害データを、100%阻害として酵素を欠く対照反応液(control reactions)、および0%阻害として阻害剤を欠く対照と比較して算出した。用量反応曲線を作成して、キナーゼ活性の50%を阻害するのに必要な濃度(IC50)を決定した。化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)溶液中(10mM)に溶解し、11の濃度で調べた。
このアッセイを用いて、以下の化合物のIC50値を決定し、表1に示した。
Figure 2011529073
マウス脾臓B細胞増殖アッセイ
Balb/cマウス(生後12週間未満)からの脾臓を、ふるい(screen)に通してすりつぶし、RBC溶解緩衝液(シグマアルドリッチ・ケミカル・カンパニー、セントルイス、MO)で赤血球を脾細胞から除去した。ナイロンウールカラム(ワコウ、リッチモンド、VA)でインキュベーションすることにより、T細胞を枯渇させた。この方法で製造して得られた脾臓B細胞は、常に90%を超えるCD19であった(FACS分析により測定)。B細胞(ウェルあたり、1×10細胞)を、10%の加熱不活性化したウシ胎仔血清(FCS、サミット・バイオテクノロジー、フォートコリンズ、CO)[1%L−グルタミン(インビトロゲン)、50μg/mlゲンタマイシン(インビトロゲン)および5×10−5Mのβ−メルカプトエタノール(シグマアルドリッチ)が含まれる]を補ったRPMI 1640(インビトロゲン、グランドアイランド、NY)中の、96ウェル平底プレートに、3つに段階希釈した化合物に加えた。細胞を、10μg/mlのAffinipure F(ab’)断片ヤギ抗マウスIgG IgM[ジャクソン・イムノリサーチ、ウェストグローヴ(West Grove)、PA]で刺激した。培養物を72時間インキュベートし、1μCi/ウェルの[H]−チミジン(パーキンエルマー、ボストン、MA)で最後の6時間パルス(pulse)して、その後パッカードセルハーベスター(パーキンエルマー)で収集し、パッカードトップカウント(登録商標)NXT(パーキンエルマー)で液体シンチレーションによりカウントした。最も作用の強いアナログは、1μM以下で見出した。
ヒト扁桃B細胞増殖アッセイ
所定の扁桃摘出術により、患者から扁桃を切除した。扁桃組織を刻み、ふるい(screen)に通してすりつぶし、単核細胞をフィコール密度勾配[リンパ球分離培地(Lymphocyte Separation Medium);メディアテック社、ハーンドン(Herndon)、VA]により単離した。ヒツジ赤血球[SRBC、コロラドセルム社(Colorado Serum Company);デンバー、CO]とロゼット形成させることにより、T細胞を単核細胞から枯渇させた。この方法で製造した扁桃B細胞は、常に95%を超えるCD19であった(FACS分析により測定)。B細胞(ウェルあたり、1×10細胞)を、10%の加熱不活性化したウシ胎仔血清(FCS、サミット・バイオテクノロジー、フォートコリンズ、CO)[抗生物質/抗真菌薬(インビトロゲン、100分の1の希釈)およびゲンタマイシン(インビトロゲン、5μg/ml)]で補ったRPMI1640(インビトロゲン、グランドアイランド、NY)内の、96ウェル平底プレートで、3つに段階希釈した化合物に加えた。細胞を、40μg/mlのAffinPureF(ab’)断片ヤギ抗ヒトIgG+IgM[ジャクソン・イムノリサーチ、ウェストグローヴ(West Grove)、PA](総量で0.2ml)で刺激した。培養物を72時間インキュベートし、1μCi/ウェルの[H]−チミジン(パーキンエルマー、ボストン、MA)で最後の6時間パルス(pulse)して、その後パッカードセルハーベスター(パーキンエルマー)で収集し、パッカードトップカウント(登録商標)NXT(パーキンエルマー)で液体シンチレーションによりカウントした。最も作用の強いアナログは、1μM以下で見出した。
Btkリン酸化アッセイ
ラモス細胞(〜6×10細胞/ml)を、37℃で1時間、Btk阻害剤の存在下でインキュベートした後に、37℃で正確に2分間、50μg/mLの抗ヒトIgM+IgG[F(ab′)2断片、ジャクソン・イムノリサーチ、カタログナンバー109−006−127]で刺激した。細胞を、予め温めたBD PhosFlow Fix buffer I(BD Biosciences、カタログ#557870)の等量を細胞の懸濁液に加えることによって直ちに固定した。37℃で10分間インキュベートした後、細胞を3mLのFACSウォッシングバッファー(washing buffer)(1% FBS/PBS)で1回洗浄し、0.5mLの冷BD PhosFlow Perm Buffer III(BD Biosciences、カタログ#558050)を加えて、氷上で30分間インキュベートすることにより透過処理をした。細胞を3mLのBD FACSウォッシングバッファーでさらに2回洗浄し、100μLのFACSウォッシングバッファー中で再懸濁し、20μLのAlexa647抗Btk(pY551)(BD Biosciences、カタログ#558134)で染色し、室温で30分間、暗所でインキュベートし、3mlのFACSウォッシングバッファーで1回洗浄した。細胞を400μlのFACSウォッュバッファー中で再懸濁し、FACS Calibur(BD Biosciences)を用いて分析した。Alexa 647(FL−4)データの中央蛍光強度(median fluorescent intensity)(MFI)を得て、阻害の計算に用いた。一例であるが、実施例6のIC50値は、このアッセイによって0.32μMであることが分かった。
ラモスFLIPRアッセイ
2×10細胞/mlの密度のラモスRA1 B細胞[ATCC(登録商標) CRL−1596]を、RPMI(フェノールレッドを欠く)(インビトロゲン11835−030)および50mMのHEPES(インビトロゲン15630−130)[0.1%BSA(シグマA8577)が含まれる]中で、1.5容量のカルシウムローディングバッファー(プロベネシド高感度アッセイのためのBDバルクキット、#640177)に加えて、暗所において室温で1時間インキュベートした。色素染色した(Dye−loaded)細胞をペレットし(ベックマンGS−CKR、1200rpm、室温、5分)、室温で、HEPES(50mM)および10%FBSとともに、RPMI(フェノールレッドを欠く)中で再懸濁して、密度を1×10細胞/mlとした。150μlアリコート(150,000/ウェル)を96ウェルのポリ−D−リジンでコートされたアッセイプレート(BD354640)中にプレートし、短く遠心した(ベックマンGS−CKR800rpm、止めることなく5分間)。0.4%DMSO/RPMI(フェノールレッドを欠く)、HEPES(50mM)、10%FBS中で希釈した50μl化合物をウェルに加え、プレートを室温の暗所で1時間インキュベートした。上と同じようにアッセイプレートを短く遠心して、カルシウムレベルを測定した。
FLIPR1(モレキュラーデバイス)を用いて、細胞を1XHBSS(インビトロゲン14025−076)(50mMHEPES、0.1%BSA)中で希釈した、F(ab’)2抗IgM/IgG(ジャクソン・イムノリサーチ109−006−127)(50μl、200μg/ml)を加えることによって刺激した。細胞内カルシウム濃度における変化を180秒間測定し、そして阻害率をF(ab’)2抗IgM/IgGのみの存在下で観測されるピークカルシウムレベルと比較して決定した。このアッセイを用いて評価したいくつかの化合物の生物学的活性を表2に示した。
Figure 2011529073
(製法)
本発明の化合物は、以下の反応スキームに記載する代表的な製法によって製造されてもよい。これらの反応の代表的な試薬および手順は、本明細書に記載されている。出発物質は、市販品として入手可能であるか、または当業者が容易に製造できる。公知の方法を用いて、当業者はスキームの方法を修飾することができる。特に断りがなければ、全てのスキームに関して、ここで記載されるRおよびRの基は、式(I)、(II)、または(III)の化合物に適用される。一般的にXとして命名される基、並びに適当な溶媒、温度、圧力、出発物質(望ましい置換基を有するもの)および他の反応条件は、当業者によって容易に選択され得る。予想されることは、可能であれば、後述する反応スキームの生成物は当業者によってさらに修飾されてもよいことである。
Figure 2011529073
式(I)の化合物は、スキーム1に従って製造することができる。ニトリル1を、O,O−ジエチル ジチオホスフェートなどの試薬で処理して、イミドチオ酸2を得る。これを、ヒドラジンでイミドヒドラジド3に変換する。3とエチル 2−アミノ−2−チオキソアセテートを反応させて、1,2,4−トリアジン−5(4H)−オンの4を得る。4から6への変換を行うために、4を塩化チオニルなどの試薬で処理して、続いて、適当なアミン(RNH)で5を置換反応させる。そのアミンを塩基(例えば、水素化ナトリウムまたは炭酸セシウム)で処理して、所定の温度でハロゲン化物の5と反応させて、6を得ることができる。あるいは、アミン(RNH)による5の置換は、銅を介するBuchwald条件[Corbet, J.-P. et al., “Selected patented cross-coupling reaction technologies”, Chem. Rev. (Washington, DC), 106(7):2651-2710 (2006); Rao, H. et al., “A Versatile and Efficient Ligand for Copper-Catalyzed Formation of C-N, C-O, and P-C Bonds: Pyrrolidine-2-Phosphonic Acid Phenyl Monoester”, Chem. Eur. J., 12:3636-3646 (2006)]、または当業者に公知の、他の金属補助された条件を用いて行うことができる。あるいは、式(I)の化合物は5を、ナトリウム エタンチオレートなどの試薬でチオエーテルの8に変換する工程を通して製造されてもよい。6または8を、2−ブロモ−1,1−ジメトキシエタン、2−クロロ−1,1−ジメトキシエタン、2−ブロモアセトアルデヒド、2−クロロアセトアルデヒド、または式:
Figure 2011529073
[式中、Zはハロゲンであり、R18は、以下に限定されないが、アルキルである]
を有する試薬で加熱させて、イミダゾトリアジン7または9を得る。当技術分野で周知の方法による、7または9のさらなる反応によって、目的生成物(I)を得る。
Figure 2011529073
式(I)の化合物は、スキーム2に従って製造することもできる。中間体9は、化合物8から過酸化水素で得ることができる。化合物8(Y=Hの場合)は、文献で公知の化合物である[J. Chem. Soc., Perkin Trans. 1: Organic and Bio-Organic Chemistry, 20:2929-2936 (1999)]。次いで、中間体9は、三塩化ホスホリルで10に変換することができる。10を、スキーム1で記載したような適当なアミン(RNH)で処理して11を得る。11の鈴木反応、その後の連続的は反応によって目的生成物(I)を得ることができる[Kudo, N. et al., “A Versatile Method for Suzuki Cross-Coupling Reactions of Nitrogen Heterocycles”, Angew. Chem. Int. Ed., 45:1282-1284 (2006); Schlummer, B. et al., “Palladium-Catalyzed C-N and C-O Coupling - A Practical Guide from an Industrial Vantage Point”, Adv. Synth. Catal., 346:1599-1626 (2004); and Corbet, J.-P. et al., “Selected patented cross-coupling reaction technologies”, Chem. Rev. (Washington, DC), 106(7):2651-2710 (2006)]。
Figure 2011529073
式(I)の化合物は、スキーム3に従って製造することもできる。市販品として入手可能な化学薬品12をPOClおよびPClと反応させて、トリクロロトリアジン13を得て、スキーム1で記載したようなアミン(RNH)と反応させて14を得た。中間体16は、スキーム2で記載した鈴木反応で14からを得て、続いて15をアンモニアで処理して得てもよい。16の環化を、2−ブロモ−1,1−ジメトキシエタンまたはエチル 2−クロロ−3−オキソプロパノアートなどの試薬で行い、イミダゾトリアジン17を得て、それをさらに反応させて目的生成物(I)を得る。
Figure 2011529073
式(I)の化合物は、スキーム4に従って製造することもできる。市販品として入手可能な3,5−ジブロモピラジン−2−アミン(18)をエチル 2−クロロ−3−オキソプロパノアートと反応させて、ピラジン誘導体19を得る。19をアミン(RNH)で処理して20を得る。Pd(PPhなどの触媒の存在下、20を置換されたアリールまたはヘテロアリールボロン酸で鈴木反応させ、続く反応によって21を得る。目的の生成物(II)は、21のさらなる反応によって得ることができる。
Figure 2011529073
(実施例)
以下の実施例は、本化合物および出発物質の態様を例示するものであって、特許請求の範囲を制限する意図ではない。容易に参照できるように、以下に本明細書で用いる略語を示す。
BOC=tert−ブトキシカルボニル
BOP=(ベンゾトリアゾール−1−イルオキシ)トリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート
bp=沸点
Bu=ブチル
DMAP=4−ジメチルアミノピリジン
DIPEAまたはDIEA=N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DME=1,2−ジメトキシエタン
DMF=ジメチルホルムアミド
DppF=1,1′−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン
EDCI=1〜3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド
Et=エチル
EtO=ジエチルエーテル
HOBT=1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
EtOAc=酢酸エチル
EtOH=エタノール
g=グラム
H=水素
l=リットル
mCPBA=メタクロロ安息香酸
Me=メチル
MeCN=アセトニトリル
MeOH=メタノール
nM=ナノモル
NMP=1−メチル−2−ピロリジノン
Pddba=トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)
Ph=フェニル
Pr=プロピル
PS=ポリスチレン
TEA=トリエチルアミン
TFA=トリフルオロ酢酸
mg=ミリグラム
mlまたはmL=ミリリットル
μl=マイクロリットル
mmol=mM=ミリモル
μmol=μM=マイクロモル
mol=モル
mp=融点
RTまたはrt=室温
HPLC=高速液体クロマトグラフィー。用語「prep.HPLC」は、溶媒A(10%MeOH/90%H0/0.2%TFA)および溶媒B(90%MeOH/10%H0/0.2%TFA)の混合を用いる、自動化島津HPLCシステムを指す。プレパラティブカラムは、YMCまたはPHENOMENEX(登録商標)ODS C18 5 ミクロン樹脂または同等物でパックされる。
LC/MS=液体クロマトグラフィー/質量分析
実施例1
4−tert−ブチル−N−(2−メチル−3−(4−(4−(モルホリン−4−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)フェニル)ベンズアミド
Figure 2011529073
A.2−メチル−3−ニトロベンズイミドチオ酸
Figure 2011529073
2−メチル−3−ニトロベンゾニトリル(4.85g、29.9mmol)およびO,O−ジエチル S−水素 ジチオリン酸(7.53mL、44.9mmol)の1,4−ジオキサン(60mL)および水(50mL)の溶液を、90℃で3日間、加熱した。この期間中、2回に分けてさらなるO,O−ジエチル S−水素 ジチオリン酸(2×7.53mL、2×44.9mmol)を、24時間毎に加えた。反応混合液を減圧濃縮して、約60mLの体積にした。残渣を飽和NaHCO溶液(80mL)にゆっくり加え、混合物を酢酸エチル(4×60mL)で抽出した。抽出物を合わせて、飽和NaHCO溶液(60mL)で洗浄し、無水MgSOで乾燥した。目的生成物の2−メチル−3−ニトロベンゾチオアミド(4.58g、23.3mmol、収率78%)を、ISCO(330gシリカゲル、固形物添加、20〜30%酢酸エチル/ヘキサン、45分)により、蒼白色の固形物として得た。
B.2−メチル−3−ニトロベンズイミドヒドラジド
Figure 2011529073
2−メチル−3−ニトロベンゾチオアミド(2.50g、12.74mmol)のエタノール溶液(50mL)に、室温でヒドラジン、H0(12.49mL、255mmol)を加えた。混合物を45℃で4時間、加熱し、次いで約20mLの容積に減圧濃縮した。残渣を水(20mL)で希釈し、CHCl(5×50mL)で抽出した。抽出物を合わせて、無水MgSOで乾燥した。溶媒を減圧下で除去して、目的生成物の2−メチル−3−ニトロベンズイミドヒドラジドを白色の固形物として得た(2.12g、10.92mmol、収率86%)。
C.6−アミノ−3−(2−メチル−3−ニトロフェニル)−1,2,4−トリアジン−5(4H)−オン
Figure 2011529073
2−メチル−3−ニトロベンズイミドヒドラジド(2.10g、10.81mmol)および2−アミノ−2−チオキソ酢酸エチル(3.60g、27.0mmol)を混合したエタノール溶液(100mL)を1時間、加熱還流し、その間に沈殿物が生じた。室温に冷却後、生成物の6−アミノ−3−(2−メチル−3−ニトロフェニル)−1,2,4−トリアジン−5(2H)−オン(2.18g)を白色の固形物として吸引濾過により回収し、減圧下で乾燥した。この生成物は88%純粋だった(HPLC)。それを、さらなる精製をせずに、次の工程で用いた。
D.5−クロロ−3−(2−メチル−3−ニトロフェニル)−1,2,4−トリアジン−6−アミン
Figure 2011529073
6−アミノ−3−(2−メチル−3−ニトロフェニル)−1,2,4−トリアジン−5(2H)−オン(0.95g、3.38mmol)の塩化チオニル懸濁液(180mL、2466mmol)を1時間、加熱還流し、混合液は清澄な溶液となった。揮発物を減圧下で除去した。残渣を氷冷した酢酸エチル(250mL)中に溶解し、水(2×60mL)、飽和NaHCO溶液(60mL)、および食塩水(60mL)で洗浄した。有機溶液を無水MgSOで乾燥し、減圧下で乾固するまで濃縮し、目的生成物の5−クロロ−3−(2−メチル−3−ニトロフェニル)−1,2,4−トリアジン−6−アミンを黄色の固形物として得た(0.97g、3.47mmol、2段階で収率77%)。
E.(4−(6−アミノ−3−(2−メチル−3−ニトロフェニル)−1,2,4−トリアジン−5−イルアミノ)フェニル)(モルホリノ)メタノン
Figure 2011529073
5−クロロ−3−(2−メチル−3−ニトロフェニル)−1,2,4−トリアジン−6−アミン(1.05g、3.95mmol)、(4−アミノフェニル)(モルホリノ)メタノン(1.630g、7.90mmol)、およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.243mL、7.11mmol)を混合した1,4−ジオキサン溶液(60mL)を2日間、加熱還流した。揮発物を減圧下で除去した。残渣に水(60mL)を加えた。沈殿物質を吸引濾過により回収した。濾過ケーキをISCOにより精製して(120gシリカゲル、固形物添加、3〜8%MeOH/CHCl)、目的生成物の(4−(6−アミノ−3−(2−メチル−3−ニトロフェニル)−1,2,4−トリアジン−5−イルアミノ)フェニル)(モルホリノ)メタノンを黄色の固形物として得た(0.595g、1.339mmol、収率33.9%)。
F.(4−(2−(2−メチル−3−ニトロフェニル)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミノ)フェニル)(モルホリノ)メタノン
Figure 2011529073
(4−(6−アミノ−3−(2−メチル−3−ニトロフェニル)−1,2,4−トリアジン−5−イルアミノ)フェニル)(モルホリノ)メタノン(0.580g、1.332mmol)および2−ブロモ−1,1−ジメトキシエタン(1.574mL、13.32mmol)を混合したエタノール溶液(35mL)に、室温で臭化水素酸塩(0.452mL、4.00mmol)を加えた。混合物を2日間、加熱還流し、次いで減圧濃縮した。残渣を水(50mL)で希釈し、飽和NaHCO溶液で塩基性化してpH10とし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。抽出物を合わせて、食塩水(30mL)で洗浄し、無水MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣をISCOにより精製して(80gシリカゲル、固形物添加、15%THF/酢酸エチル)、目的生成物の(4−(2−(2−メチル−3−ニトロフェニル)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミノ)フェニル)(モルホリノ)メタノンを白色の固形物として得た(0.388g、0.836mmol、収率62.8%)。
G.(4−(2−(3−アミノ−2−メチルフェニル)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミノ)フェニル)(モルホリノ)メタノン
Figure 2011529073
(4−(2−(2−メチル−3−ニトロフェニル)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミノ)フェニル)(モルホリノ)メタノン(0.382g、0.831mmol)、塩化アンモニウム(0.667g、12.47mmol)、および亜鉛末(0.815g、12.47mmol)を混合した、MeOH(35mL)およびTHF(35.0mL)の溶液を室温で2.5時間、攪拌した。不溶物質を吸引濾過により除去した。濾液を減圧濃縮し、水(50mL)で希釈し、飽和NaHCO溶液で塩基性化してpH11とし、酢酸エチル(4×50mL)で抽出した。抽出物を合わせて、食塩水(40mL)で洗浄し、無水MgSOで乾燥した。溶媒を減圧下で除去して、目的生成物の(4−(2−(3−アミノ−2−メチルフェニル)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミノ)フェニル)(モルホリノ)メタノンを白色の固形物として得た(0.351g、0.817mmol、収率98%)。
H.4−tert−ブチル−N−(2−メチル−3−(4−(4−(モルホリン−4−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)フェニル)ベンズアミド
(4−(2−(3−アミノ−2−メチルフェニル)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミノ)フェニル)(モルホリノ)メタノン(25mg、0.058mmol)、4−tert−ブチル安息香酸(11.41mg、0.064mmol)、BOP(33.5mg、0.076mmol)、およびN−メチルモルホリン(0.025mL、0.227mmol)を混合したDMF溶液(0.25mL)を、55℃で1時間、攪拌した。4−tert−ブチル安息香酸およびBOPから生じた中間体を破壊するために(中間体は、HPLCで、部分的に目的生成物と重なる)、エタノールアミンを滴下添加して、混合物を室温で30分間、攪拌した。混合物全体をMeOH(1mL)で希釈し、prep.HPLCに注入した。正確なフラクションを減圧濃縮し、凍結乾燥し、目的生成物の4−tert−ブチル−N−(2−メチル−3−(4−(4−(モルホリン−4−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)フェニル)ベンズアミド、TFAを白色の粉末として得た(19.0mg、0.026mmol、収率45.5%)。LCMS (M+H)+ = 590.25. 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ: 10.93 (s, 1H), 9.94 (s, 1H), 8.27 (s, 1H), 8.09 (d, J = 8.80 Hz, 2H), 7.94 (d, J = 8.25 Hz, 2H), 7.78 (s, 1H), 7.55-7.53 (m, 3H), 7.46 (d, J = 7.15 Hz, 1H), 7.42 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.34 (m, 1H), 3.66-3.42 (m, 8H), 1.32 (s, 9H).
実施例2
3,3−ジメチル−N−(2−メチル−3−(4−(4−(モルホリン−4−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)フェニル)−2,3−ジヒドロベンゾフラン−6−カルボキサミド
Figure 2011529073
A.4−ブロモ−3−(2−メチルアリルオキシ)安息香酸メチル
Figure 2011529073
4−ブロモ−3−ヒドロキシ安息香酸メチル(1.5g、6.49mmol)および炭酸カリウム(1.795g、12.98mmol)の無水アセトン(50mL)を混合した不均一溶液に、3−ブロモ−2−メチルプロパ−1−エン(2.62mL、26.0mmol)を室温で加えた。混合物を室温で4時間攪拌した。不溶物質を濾過により除去した。濾液を減圧濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)で希釈し、順次、1NのNaOH溶液(30mL)、水(2×40mL)、および食塩水(30mL)で洗浄した。有機溶液を無水MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。残渣にISCOを用いて(80gシリカゲル、5〜10%酢酸エチル/ヘキサン)、目的生成物の4−ブロモ−3−(2−メチルアリルオキシ)安息香酸メチルを無色の油状物として得た(1.81g、6.35mmol、収率98%)。
B.3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−6−カルボン酸メチル
Figure 2011529073
4−ブロモ−3−(2−メチルアリルオキシ)安息香酸メチル(0.500g、1.754mmol)、トリブチルチンヒドリド(0.708mL、2.63mmol)、およびAIBN(0.035g、0.210mmol)を混合したベンゼン溶液(20mL)を、圧力管中、120℃で22時間、加熱した。揮発物を減圧下で除去した。残渣を酢酸エチル(100mL)で希釈し、10%KF溶液で振盪した。生じた沈殿物をセライト(登録商標)で吸引濾過により除去した。濾液の有機層を分離し、飽和NaHCO溶液および食塩水で洗浄し、無水MgSOで乾燥した。目的生成物の3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−6−カルボン酸メチルをISCO(40gシリカゲル、1〜10%酢酸エチル/ヘキサン)で、無色の油状物として得た(0.131g、0.635mmol、収率36.2%)。
C.3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−6−カルボン酸
Figure 2011529073
3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−6−カルボン酸メチル(0.116g、0.562mmol)のMeOH溶液(6mL)に、室温で水酸化ナトリウム(1.969mL、1.969mmol)を加えた。混合物を還流で1時間攪拌し、次いで減圧濃縮した。残渣を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(2×40mL)で抽出した。抽出物を合わせて、食塩水(20mL)で洗浄し、無水MgSOで乾燥した。溶媒を減圧下で除去して、目的生成物の3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−6−カルボン酸を白色の固形物として得た(0.105g、0.529mmol、収率94%)。
D.3,3−ジメチル−N−(2−メチル−3−(4−(4−(モルホリン−4−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)フェニル)−2,3−ジヒドロベンゾフラン−6−カルボキサミド
(4−(2−(3−アミノ−2−メチルフェニル)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミノ)フェニル)(モルホリノ)メタノン(26mg、0.061mmol)、3,3−ジメチル−2,3−ジヒドロベンゾフラン−6−カルボン酸(13.96mg、0.073mmol)、BOP(38.6mg、0.087mmol)、およびN−メチルモルホリン(0.029mL、0.262mmol)を混合したDMF溶液(0.25mL)を55℃で16時間攪拌した。混合物をMeOH(1mL)で希釈し、prep.HPLCに注入した。正確なフラクションを減圧濃縮し、凍結乾燥し、目的生成物の3,3−ジメチル−N−(2−メチル−3−(4−(4−(モルホリン−4−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)フェニル)−2,3−ジヒドロベンゾフラン−6−カルボキサミド、TFAを白色の粉末として得た(20.7mg、0.028mmol、収率46.0%)。LCMS (M+H)+ = 604.22. 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ: 10.87 (s, 1H), 9.83 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 8.03 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.73 (s, 1H), 7.49-7.46 (m, 2H), 7.39-7.36 (m, 3H), 7.31-7.24 (m, 3H), 4.22 (s, 2H), 3.61-3.47 (m, 8H), 2.25 (s, 3H), 1.26 (s, 6H).
実施例3
N−(3−(7−アミノ−4−(4−(モルホリン−4−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)−2−メチルフェニル)−4−tert−ブチルベンズアミド
Figure 2011529073
A.2−(2−メチル−3−ニトロフェニル)−4−(4−(モルホリン−4−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−7−カルボン酸エチル
Figure 2011529073
(4−(6−アミノ−3−(2−メチル−3−ニトロフェニル)−1,2,4−トリアジン−5−イルアミノ)フェニル)(モルホリノ)メタノン(0.300g、0.689mmol、製法は実施例1を参照)および2−クロロ−3−オキソプロピオン酸エチル(5%ベンゼン中)(4.15g、1.378mmol)を混合したN−メチル−2−ピロリジノン溶液(10mL)を、85℃の封管中で20時間、加熱した。それを酢酸エチル(150mL)で希釈し、飽和NaHCO溶液(40mL)、水(2×40mL)、および食塩水(40mL)で洗浄した。有機溶液を無水MgSOで乾燥した。目的生成物の2−(2−メチル−3−ニトロフェニル)−4−(4−(モルホリン−4−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−7−カルボン酸エチルを、ISCO(40g、シリカゲル、2%THF/酢酸エチル、30分)で、ベージュの固形物として得た(160mg、0.265mmol、収率38.4%)。
B.2−(2−メチル−3−ニトロフェニル)−4−(4−(モルホリン−4−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−7−カルボン酸
Figure 2011529073
2−(2−メチル−3−ニトロフェニル)−4−(4−(モルホリン−4−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−7−カルボン酸エチル(178mg、0.335mmol)のTHF(6mL)およびMeOH(2.5mL)溶液に、水酸化リチウム一水和物(56.2mg、1.340mmol)の水溶液(2mL)を加えた。生じた溶液を室温で1時間、攪拌した。揮発物を減圧下で除去した。残渣を水(3mL)で希釈し、1NのHClでpH4〜5に酸性化した。沈殿生成物の2−(2−メチル−3−ニトロフェニル)−4−(4−(モルホリン−4−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−7−カルボン酸を吸引濾過により黄色の固形物として得た(122mg、0.228mmol、収率68.0%)。
C.tert−ブチル 2−(2−メチル−3−ニトロフェニル)−4−(4−(モルホリン−4−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−7−イルカルバメート
Figure 2011529073
2−(2−メチル−3−ニトロフェニル)−4−(4−(モルホリン−4−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−7−カルボン酸(115mg、0.228mmol)、ジフェニルホスホロアミド酸(75mg、0.274mmol)、およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.048mL、0.274mmol)を混合した、tert−ブタノール(5.01mL、53.4mmol)および1,4−ジオキサン(1mL)溶液を1時間、加熱還流した。揮発物を減圧下で除去した。残渣を酢酸エチル(60mL)で希釈し、1NのNaHCO溶液(20mL)、水(2×20mL)、および食塩水(20mL)で洗浄した。有機溶液を無水MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。ISCOによって(12gシリカゲル、固形物添加、1.5%THF/酢酸エチル)、目的生成物のtert−ブチル 2−(2−メチル−3−ニトロフェニル)−4−(4−(モルホリン−4−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−7−イルカルバメートを黄色の固形物として得た(81mg、0.135mmol、収率59.0%)。
D.tert−ブチル 2−(3−アミノ−2−メチルフェニル)−4−(4−(モルホリン−4−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−7−イルカルバメート
Figure 2011529073
tert−ブチル 2−(2−メチル−3−ニトロフェニル)−4−(4−(モルホリン−4−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−7−イルカルバメート(81mg、0.141mmol)、塩化アンモニウム(113mg、2.115mmol)、および亜鉛末(138mg、2.115mmol)を混合した、MeOH(8mL)およびTHF(8.00mL)溶液を室温で2時間、攪拌した。不溶物質を吸引濾過により除去した。濾液を酢酸エチル(60mL)で希釈し、1NのNaHCO溶液(20mL)および食塩水(20mL)で洗浄し、無水MgSOで乾燥した。溶媒を減圧下で除去して、目的生成物のtert−ブチル 2−(3−アミノ−2−メチルフェニル)−4−(4−(モルホリン−4−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−7−イルカルバメートをベージュの固形物として得た(79mg、0.130mmol、収率92%)。HPLCによると、この生成物は純度89.7%であるが、さらなる精製をせずに次の工程で用いた。
E.tert−ブチル 2−(3−(4−tert−ブチルベンズアミド)−2−メチルフェニル)−4−(4−(モルホリン−4−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−7−イルカルバメート
Figure 2011529073
tert−ブチル 2−(3−アミノ−2−メチルフェニル)−4−(4−(モルホリン−4−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−7−イルカルバメート(79mg、0.130mmol)、4−tert−ブチル安息香酸(25.5mg、0.143mmol)、BOP(74.8mg、0.169mmol)、およびN−メチルモルホリン(0.056mL、0.507mmol)を混合したDMF溶液(3mL)を55℃で2日間、攪拌した。それを酢酸エチル(60mL)で希釈し、水(3×20mL)および食塩水で洗浄し、無水MgSOで乾燥した。ISCO後(12gシリカゲル、5%THF/酢酸エチル、15分)、目的生成物および出発物質のtert−ブチル 2−(3−アミノ−2−メチルフェニル)−4−(4−(モルホリン−4−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−7−イルカルバメートの混合物(44mg)(1:3で目的生成物が多い)をベージュ色の固形物として得た。この生成物を、次の工程でさらなる精製をせずに用いた。
F.N−(3−(7−アミノ−4−(4−(モルホリン−4−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)−2−メチルフェニル)−4−tert−ブチルベンズアミド
tert−ブチル 2−(3−(4−tert−ブチルベンズアミド)−2−メチルフェニル)−4−(4−(モルホリン−4−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−7−イルカルバメート(工程Eからの不純物、44mg)のCHCl溶液(4mL)に、0℃でTFA(4mL、51.9mmol)を加えた。混合物を室温で2時間攪拌し、次いで減圧濃縮した。残渣をprep.HPLCで精製した。正確なフラクションを減圧濃縮した。残渣を飽和NaHCO溶液で塩基性化してpH9とし、酢酸エチルで抽出し(2×20mL)、抽出物を合わせて、食塩水(20mL)で洗浄し、無水MgSOで乾燥した。溶媒を減圧下で除去して、目的生成物のN−(3−(7−アミノ−4−(4−(モルホリン−4−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)−2−メチルフェニル)−4−tert−ブチルベンズアミドを黄色の固形物として得た(15.6mg、0.026mmol、3段階で収率18%)。LCMS (M+H)+ = 605.22. 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ: 10.55 (s, 1H), 9.95 (s, 1H), 8.08 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.94 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.55-7.52 (m, 3H), 7.43 (d, J = 7.15 Hz, 1H), 7.38 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.33 (m, 1H), 6.95 (s, 1H), 5.63 (br. s, 2H), 3.63-3.51 (m, 8H), 2.31 (s, 3H), 1.32 (s, 9H).
実施例4
4−(エチル(メチル)アミノ)−N−(3−(4−(4−(4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)−2−メチルフェニル)ベンズアミド
Figure 2011529073
A.5−(エチルチオ)−3−(2−メチル−3−ニトロフェニル)−1,2,4−トリアジン−6−アミン
Figure 2011529073
5−クロロ−3−(2−メチル−3−ニトロフェニル)−1,2,4−トリアジン−6−アミン(実施例1、A)(1.34g、5.04mmol)のDMF溶液(30mL)に、0℃でナトリウムエタンチオレート(0.509g、6.05mmol)を一度に加えた。生じた混合物を室温で1時間攪拌し、それを酢酸エチル(300mL)で希釈し、順次、5%NaHCO(50mL)、水(2×50mL)、および食塩水(50mL)で洗浄した。有機層を無水MgSOで乾燥し、減圧濃縮した。ISCOによって(120gシリカゲル、固形物添加、2〜5%MeOH/CHCl)、生成物の5−(エチルチオ)−3−(2−メチル−3−ニトロフェニル)−1,2,4−トリアジン−6−アミンを黄色の固形物として得た(1.333g、4.58mmol、収率91%)。
B.4−(エチルチオ)−2−(2−メチル−3−ニトロフェニル)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン
Figure 2011529073
5−(エチルチオ)−3−(2−メチル−3−ニトロフェニル)−1,2,4−トリアジン−6−アミン(0.758g、2.60mmol)、2−ブロモ−1,1−ジメトキシエタン(4.61mL、39.0mmol)、および臭化水素(48%水溶液)(0.883mL、7.81mmol)を混合した1,4−ジオキサン溶液(40mL)を70℃で16時間、加熱した。混合物を減圧濃縮した。残渣を水(30mL)で希釈し、飽和NaHCO溶液で塩基性化してpH10とし、酢酸エチル(150mL)で抽出した。有機層を水(2×30mL)および食塩水(30mL)で洗浄し、無水MgSOで乾燥した。ISCOで(80gシリカゲル、30〜40%酢酸エチル/ヘキサン)、目的生成物の4−(エチルチオ)−2−(2−メチル−3−ニトロフェニル)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジンを白色の固形物として得た(0.512g、1.624mmol、収率62.4%)。
C.4−(2−(2−メチル−3−ニトロフェニル)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミノ)安息香酸メチル
Figure 2011529073
4−(エチルチオ)−2−(2−メチル−3−ニトロフェニル)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン(0.451g、1.430mmol)および4−アミノ安息香酸メチル(0.259g、1.716mmol)を混合したテトラヒドロフラン溶液(45mL)に、室温でカリウム tert−ブトキシド(1.0MのTHF溶液中)(2.86mL、2.86mmol)を2分かけて加えた。混合物を室温で1時間攪拌し、次いで氷水(50mL)中に注いだ。生じた混合物を1NのHClでpH10に調整し、次いで酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。抽出の間、いくつかの生成物が有機層に沈殿し、吸引濾過により回収して、生成物の最初の収穫物を得た(0.149g、収率26%)。濾液を食塩水(60mL)で洗浄し、無水MgSOで乾燥した。溶媒を減圧下で除去して、続いて、MeOH(10mL)でトリチュレートし、生成物の第2の収穫物を淡黄色の固形物として得た(0.291g、収率50%)。
D.4−(2−(3−アミノ−2−メチルフェニル)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミノ)安息香酸メチル
Figure 2011529073
4−(2−(2−メチル−3−ニトロフェニル)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミノ)安息香酸メチル(0.431g、1.066mmol)、亜鉛末(1.394g、21.32mmol)、塩化アンモニウム(1.140g、21.32mmol)を混合した、テトラヒドロフラン(90mL)およびMeOH(60mL)溶液を室温で1時間、攪拌した。不溶物質を吸引濾過により除去した。濾液を濃縮し、水(40mL)で希釈し、飽和NaHCO溶液で塩基性化してpH9とし、酢酸エチル(5×80mL)で抽出した。抽出物を合わせて、食塩水(60mL)で洗浄し、無水MgSOで乾燥した。溶媒を減圧下で除去して、目的生成物の4−(2−(3−アミノ−2−メチルフェニル)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミノ)安息香酸メチルを白色の固形物として得た(264mg、0.705mmol、収率66.2%)。
E.4−(2−(3−(4−(エチル(メチル)アミノ)ベンズアミド)−2−メチルフェニル)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミノ)安息香酸メチル
Figure 2011529073
4−(2−(3−アミノ−2−メチルフェニル)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミノ)安息香酸メチル(0.193g、0.515mmol)、4−(エチル(メチル)アミノ)安息香酸(0.222g、1.237mmol)、BOP(0.657g、1.485mmol)、およびN−メチルモルホリン(0.490mL、4.45mmol)を混合したN−メチル−2−ピロリジノン溶液(4.0mL)を60℃で4日間、加熱した。混合物にエタノールアミンを2滴加え、混合物を室温で30分間、攪拌した。それを酢酸エチル(120mL)で希釈し、水(3×40mL)および食塩水(40mL)で洗浄し、無水MgSOで乾燥した。ISCOによって(40gシリカゲル、30〜50%酢酸エチル/CHCl)、目的生成物の4−(2−(3−(4−(エチル(メチル)アミノ)ベンズアミド)−2−メチルフェニル)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミノ)安息香酸メチルを白色の固形物として得た(76.5mg、0.109mmol、収率21.06%)。
F.4−(2−(3−(4−(エチル(メチル)アミノ)ベンズアミド)−2−メチルフェニル)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミノ)安息香酸
Figure 2011529073
4−(2−(3−(4−(エチル(メチル)アミノ)ベンズアミド)−2−メチルフェニル)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミノ)安息香酸メチル(76.5mg、0.109mmol)のテトラヒドロフラン(4.5mL)およびMeOH(1.500mL)溶液に、室温で水酸化リチウム一水和物(18.22mg、0.434mmol)の水溶液(0.75mL)を加えた。混合物を70℃で4時間、加熱し、次いで減圧濃縮した。残渣を水(5mL)で希釈し、1NのHCl溶液でpH5に酸性化した。沈殿生成物の4−(2−(3−(4−(エチル(メチル)アミノ)ベンズアミド)−2−メチルフェニル)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミノ)安息香酸(61.4mg、0.080mmol、収率73.7%)を吸引濾過により回収し、50℃の減圧下で乾燥した。
G.4−(エチル(メチル)アミノ)−N−(3−(4−(4−(4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)−2−メチルフェニル)ベンズアミド
4−(2−(3−(4−(エチル(メチル)アミノ)ベンズアミド)−2−メチルフェニル)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−4−イルアミノ)安息香酸(45mg、0.059mmol)、ピペリジン−4−オール(17.80mg、0.176mmol)、BOP(33.7mg、0.076mmol)、およびN−メチルモルホリン(0.025mL、0.229mmol)を混合したN−メチル−2−ピロリジノン溶液(0.3mL)を50℃で2時間、加熱した。それをMeOH(1.0mL)で希釈し、prep.HPLCに注入した。正確なフラクションを減圧濃縮し、飽和NaHCO溶液で塩基性化してpH10とし、酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。抽出物を合わせて、食塩水(25mL)で洗浄し、無水MgSOで乾燥した。溶媒を減圧下で除去して、目的生成物の4−(エチル(メチル)アミノ)−N−(3−(4−(4−(4−ヒドロキシピペリジン−1−カルボニル)フェニルアミノ)イミダゾ[1,2−f][1,2,4]トリアジン−2−イル)−2−メチルフェニル)ベンズアミドを白色の固形物として得た(26.2mg、0.043mmol、収率73.1%)。LCMS (M+H)+ = 605.34. 1H NMR (500 MHz, DMSO-d6) δ: 10.87 (s, 1H), 9.58 (s, 1H), 8.24 (s, 1H), 8.05 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.85 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 7.76 (s, 1H), 7.48 (d, J = 7.7 Hz, 1H), 7.42 (d, J = 7.2 Hz, 1H), 7.36 (d, J = 8.2 Hz, 2H), 7.30 (m, 1H), 6.73 (d, J = 8.8 Hz, 2H), 4.75 (s, 1H), 3.69 (m, 1H), 3.44 (q, J = 6.8 Hz, 2H), 3.14 (m, 2H), 2.92 (s, 3H), 2.29 (s, 3H), 1.72 (m, 2H), 1.35-1.26 (m, 4H), 1.04 (t, J = 6.8 Hz, 3H).
実施例1〜4を合成するのに用いた手順に従って、表3に示すようなさらなる化合物を製造した。
Figure 2011529073
Figure 2011529073
Figure 2011529073
Figure 2011529073
Figure 2011529073
Figure 2011529073
Figure 2011529073
Figure 2011529073

Claims (15)

  1. 式(I):
    Figure 2011529073
    [式中、
    は、水素、ハロ、アルキル、置換アルキル、アミノ、置換アミノ、アミド、置換アミド、またはシアノであり;
    は、水素、ハロ、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アミノ、置換アミノ、アミド、置換アミド、シアノ、または−OR10であり;
    Aは、カルボシクリル、置換カルボシクリル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールであり;
    Bは、−C(=O)−、−C(=O)O−、−C(=O)NR11−、−NR11C(=O)−、−NR11C(=O)NR11−、−NR11C(=O)O−、−NR11S(=O)−、または−NR11−であり;
    は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、カルボシクリル、置換カルボシクリル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールであり;
    は、カルボシクリル、置換カルボシクリル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールであり;
    10は、水素、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクリルであり;
    各R11は独立して、水素または低級アルキルであり;並びに
    Qは、NまたはCHであるが;ただし
    (1)QがCHであり、かつRが水素であるとき、Rはアミノ、置換アミノ、アミド、置換アミド、シアノ、または−OR10であり;および
    (2)Aが適宜置換された、ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであって、1またはそれより多くの窒素ヘテロ原子を有するとき、Aの
    Figure 2011529073
    との付着点は窒素原子を介さない]
    の化合物またはそれの医薬的に許容される塩。
  2. 式(II):
    Figure 2011529073
    [式中、
    、R、R、A、およびBは、上記と同義であり;
    各Rは、独立してハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、C1〜6アルキル、置換C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、置換C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、置換C2〜6アルキニル、C1〜6アルコキシ、置換C1〜6アルコキシ、カルボシクリル、置換カルボシクリル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、−C(=O)R13、−C(=O)OR13、−C(=O)NR1314、−NR1314、−NR13C(=O)R14、−NR13C(=O)NR1314、−NR13C(=O)OR14、または−NR13S(=O)14であり;
    13およびR14は各々独立して、水素、C1〜6アルキル、置換C1〜6アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールであるか;あるいは、R13およびR14はそれらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された単環式ヘテロシクリルまたは適宜置換された二環式ヘテロシクリルを形成し;並びに
    nは、0または1〜5の整数である]
    である、請求項1の化合物。
  3. 式(III):
    Figure 2011529073
    [式中、
    およびRは各々独立して、水素、−NR、または−C(=O)NRであり;
    は、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、カルボシクリル、置換カルボシクリル、ヘテロシクリル、置換ヘテロシクリル、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリールであり;
    各Rは独立して、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、C1〜6アルキル、−C(=O)R13、−C(=O)NR1314、−NR1314、または−NR13C(=O)R14であり;
    各Rは独立して、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、ニトロ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルキルアミノ、または置換アルキルアミノであり;
    およびRは各々独立して、水素、アルキル、アルケニル、C3〜7シクロアルキル、フェニル、ベンジル、フェニルエチル、ナフチル、4〜7員ヘテロシクロ、または5〜6員ヘテロアリールであるか;あるいは結合してヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成してもよく;並びに
    mは、0または1〜4の整数である]
    である、請求項2の化合物。
  4. が、−NR1314または−C(=O)NR1314であり;
    13およびR14が独立して、水素、C1〜6アルキル、または1〜5のR12で適宜置換されたヘテロシクリルであるか;あるいはR13およびR14が、それらが結合している窒素と一緒になって、1〜5のR12で適宜置換された、単環式または二環式ヘテロシクリルを形成し;並びに
    12が、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、C1〜6アルキル、置換C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、置換C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、置換C2〜6アルキニル、C1〜6アルコキシ、置換C1〜6アルコキシ、カルボシクリル、置換カルボシクリル、ヘテロシクリル、または置換ヘテロシクリルである、
    請求項3の化合物。
  5. が、
    Figure 2011529073
    であり;
    vが、0または1〜2の整数であり;
    uが、1〜2の整数であり;
    qが、1〜2の整数であり;
    ここで(u+q)が2〜3の場合、各Wは独立してCHRであり;
    (u+q)が4の場合、各Wは独立してO、S、CHR、またはNRであり;
    各Rが独立して、水素であるか、またはハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、およびヒドロキシで適宜置換されたC1〜6アルキルであり;
    12が、ヒドロキシであるか、またはハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、およびニトロで適宜置換されたC1〜6アルキルである、
    請求項4の化合物。
  6. が、水素、C1〜6アルキル、またはC2〜6アルケニルであって、ここでC1〜6アルキルおよびC2〜6アルケニルがカルボシクリル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールで適宜置換された、請求項3の化合物。
  7. が、単環式5〜6員ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであって、N、O、およびSから選択される1〜4ヘテロ原子を有するか;あるいは二環式8、9、または10員ヘテロシクリルまたはヘテロアリールであって、N、O、およびSから選択される1〜6ヘテロ原子を有し;ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ニトロ、シアノ、−SOH、−SR16、−S(=O)16、−S(=O)NR1617、−NR16S(=O)17、−OR16、−NR1617、−NR16C(=O)R17、−NR16C(=O)NR1617、−C(=O)OR16、−C(=O)R16、−OC(=O)R16、−C(=O)NR1617、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールから選択される1〜3の基によって適宜置換され;
    16およびR17が各々独立して、水素または低級アルキルであるか;あるいはR16およびR17が、それらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された単環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリール、あるいは適宜置換された二環式ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成し;並びに
    pが、1または2である、
    請求項3の化合物。
  8. がカルボシクリルであって、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、ニトロ、シアノ、−SOH、−SR16、−S(=O)16、−S(=O)NR1617、−NR16S(=O)17、−OR16、−NR1617、−NR16C(=O)R17、−NR16C(=O)NR1617、−C(=O)OR16、−C(=O)R16、−OC(=O)R16、−C(=O)NR1617、アリール、シクロアルキル、ヘテロシクリル、およびヘテロアリールから選択される1〜3の基により適宜置換された、請求項3の化合物。
  9. が、水素であり;
    が、水素または−NRであり;
    が、水素、フェニルで置換されたC1〜4アルキル、フェニルで置換されたC2〜4アルケニル、フェニル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールであって、ここでフェニル、ヘテロシクリル、またはヘテロアリールが以下:
    (i)C1〜4アルキル;
    (ii)置換C1〜4アルキル(ここで、置換基はハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、およびオキソから選択される);
    (iii)NR1617(ここで、R16およびR17は各々独立して、水素または低級アルキルであるか;あるいはR16およびR17は、それらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された飽和または不飽和の5〜6員ヘテロシクリルまたはヘテロアリールを形成する);
    (iv)アリール;
    (v)置換アリール(ここで、置換基はハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、ニトロ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、および置換アルコキシから選択される);
    (vi)シクロアルキル;
    (vii)置換シクロアルキル(ここで、置換基はハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、ニトロ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、および置換アルコキシから選択される);
    (viii)ヘテロシクリルまたはヘテロアリール;および
    (ix)置換ヘテロシクリルまたはヘテロアリール(ここで、置換基はハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、置換アミノ、ニトロ、アルキル、置換アルキル、アルコキシ、および置換アルコキシから選択される);
    から選択される1〜3の基で適宜置換され;
    Bが、−C(=O)−、−NR11−、−C(=O)NR11−、または−NR11C(=O)−であり;
    が、−NR1314または−C(=O)NR1314であり;
    が、C1〜6アルキルまたは置換C1〜6アルキルであり;
    およびRが各々独立して、水素またはC1〜4アルキルであり;
    各R11が独立して、水素または低級アルキルであり;
    13およびR14が各々独立して、水素、C1〜6アルキル、または1〜5のR12で適宜置換されたヘテロシクリルであるか;あるいはR13およびR14が、それらが結合している窒素と一緒になって、1〜5のR12で適宜置換された単環式または二環式ヘテロシクリルを形成し;
    12が、ハロゲン、トリフルオロメチル、シアノ、ヒドロキシ、ニトロ、C1〜6アルキル、置換C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、置換C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、置換C2〜6アルキニル、C1〜6アルコキシ、置換C1〜6アルコキシ、カルボシクリル、置換カルボシクリル、ヘテロシクリル、または置換ヘテロシクリルであり;
    mが0または1であり;並びに
    nが1である、
    請求項3の化合物。
  10. が、水素またはNHであり;
    が、ハロゲン、C1〜4アルキル、C2〜4アルケニル、C1〜4ハロアルキル、C1〜4ヒドロキシアルキル、C1〜4アルキルで適宜置換されたC3〜6シクロアルキル、C1〜4アルキルで適宜置換されたヘテロシクリル、およびNR1617から選択される1〜3の基で適宜置換されたフェニルであり;
    が、
    Figure 2011529073
    であって、ここで
    (u+q)が4である場合、各Wが独立してO、S、CHR、またはNRであり;
    (u+q)が2〜3である場合、各Wが独立してCHRであり;
    Bが、−C(=O)NH−または−NHC(=O)−であり;
    が、C1〜4アルキルであり;
    各Rが独立して、水素であるか、またはヒドロキシで適宜置換されたC1〜4アルキルであり;
    12が、ハロゲン、ヒドロキシであるか、またはハロゲンおよびヒドロキシで適宜置換されたC1〜4アルキルであり;
    16およびR17が各々独立して、水素またはC1〜4アルキルであるか;あるいはR16およびR17が、それらが結合している窒素と一緒になって、適宜置換された5〜6員ヘテロシクリルを形成し;
    uが、1〜2の整数であり;並びに
    qが、1〜2の整数である、
    請求項9の化合物。
  11. 式(1−a):
    Figure 2011529073
    (式中、AおよびRは上記と同義である)
    の化合物を、適した条件下、2−ブロモ−1,1−ジメトキシエタン、2−クロロ−1,1−ジメトキシエタン、2−ブロモアセトアルデヒド、2−クロロアセトアルデヒド、および式(1−b):
    Figure 2011529073
    (式中、Zはハロであり、並びにR18はアルキル、シクロアルキル、およびアリールである)
    の化合物から選択される試薬と反応させて、式(1−c):
    Figure 2011529073
    [式中、Yは水素または−C(=O)OR18である]
    の化合物を得る工程を含む、請求項1の化合物の製法。
  12. 1またはそれより多くの請求項1の化合物、および医薬的に許容される担体または希釈剤を含む、医薬組成物。
  13. 請求項1の化合物の治療上有効な量を治療が必要な患者に投与することを特徴とする、増殖性疾患、アレルギー性疾患、自己免疫疾患、または炎症性疾患に伴う症状の治療方法。
  14. 症状が、関節リウマチ、リンパ腫、または白血病である、請求項13の治療方法。
  15. 増殖性疾患、アレルギー性疾患、自己免疫疾患、または炎症性疾患の患者の治療剤の製造における、請求項1の化合物の使用。
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