JP2011528725A - カチオン性フッ素化ポリマー組成物、及びそれを用いて炭化水素含有地層を処理する方法 - Google Patents

カチオン性フッ素化ポリマー組成物、及びそれを用いて炭化水素含有地層を処理する方法 Download PDF

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Abstract

独立して、式(I)
Figure 2011528725

又は式(II)により表される第1の二価単位と、
Figure 2011528725

四級アンモニウム基を含む第2の二価単位と、を有するフッ素化ポリマー。フッ素化ポリマー及び溶媒を含有する組成物、これらの組成物を用いて炭化水素含有地層を処理する方法、及びフッ素化ポリマーで処理された物品を開示する。フッ素化ポリマーを含有する組成物の作製方法も開示する。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2008年7月18日出願の米国仮出願第61/081826号に対する優先権を主張し、その全文を参照することにより本明細書に組み込むものとする。
石油及びガス産業では、特定の界面活性剤(特定のフッ素化界面活性剤を含む)が、種々のダウンホールにおける作業(例えば、破砕、水攻、及び掘削)用の流体添加剤として知られている。これら界面活性剤は、流体の表面張力を低下させる、又は発泡流体を安定化させる機能を有することが多い。
一部の炭化水素及びフルオロケミカル化合物を用いて、例えば、坑井付近(即ち、坑井近傍領域)において、水閉塞(例えば、油井又はガス井における)若しくは液状炭化水素の蓄積(例えば、ガス井における)を防ぐ又は対策を施すために有用であり得る貯留岩の濡れ性が改変されている。水閉塞及び液状炭化水素の蓄積は、自然現象(例えば、水を含む地質帯又はコンデンセートの貯留)及び/又は坑井において実施される作業(例えば、水性又は炭化水素流体を用いる)に起因する場合がある。炭化水素を含む地質層の坑井近傍領域における水閉塞及びコンデンセートの貯留は、坑井からの炭化水素の生産を妨げる又は停止させる恐れがあるため、典型的には望ましくない。しかし、全ての炭化水素及びフルオロケミカル化合物の濡れ性が望ましく改変される訳ではない。
溶媒圧入(例えば、メタノール圧入)を用いて、ガス井における水閉塞及びコンデンセートの貯留の問題を緩和してきたが、この方法では一時的な効果しか得られず、一部のダウンホール条件では望ましくない場合もある。
本明細書に開示するフッ素化ポリマー、及び炭化水素含有地層の処理方法は、例えば、2相(即ち、ガス相と油相)の炭化水素が存在する(例えば、逆行コンデンセートを有するガス井及び黒油又は揮発油を有する油井において)炭化水素含有地層における浸透率を高めるために有用であり得る。フッ素化ポリマー及び方法はまた、典型的には、ブライン(例えば、遺留ブライン及び/又は水閉塞)を有する炭化水素含有地層における浸透率を高めるのにも有用である。坑井近傍領域にブライン又は2相の炭化水素の少なくとも1つを有する油井及び/又はガス井の坑井近傍領域の処理は、坑井の生産性を高めることができる。理論に縛られるものではないが、フッ素化ポリマーは、一般的に、ダウンホール条件下で炭化水素含有地層(例えば、珪砕屑性層)又はプロパントの少なくとも1つを吸着し、地層中の岩の濡れ性を改変して、炭化水素及び/又はブラインの除去を促進すると考えられる。フッ素化ポリマーは、地層から炭化水素を抽出する間(例えば、1週間、2週間、1ヶ月、又はそれ以上)、岩上に留まり得る。典型的には、また予想外なことに、本明細書に開示されるフッ素化ポリマーは、四級アンモニウム基を含む非ポリマー性フルオロケミカルよりも長い期間、炭化水素含有地層の浸透率を改善する。典型的には、この浸透率の向上は、(a)同等の炭化水素含有地層を溶媒(即ち、フッ素化ポリマーを含まない)で処理したときに得られるガス又は液体浸透率の少なくとも1つの向上のいずれよりも高い、又は(b)同等の炭化水素含有地層を溶媒で処理したときに得られるガス又は液体浸透率の少なくとも1つの向上のいずれよりも向上の低下速度が緩徐である、の少なくとも1つである。
1つの態様では、本開示は、
フッ素化ポリマーの総重量に基づいて15〜80重量%の範囲の、独立して以下の式により表される第1の二価単位と、
Figure 2011528725
フッ素化ポリマーの総重量に基づいて20〜85重量%の範囲の、独立して以下の式により表される第2の二価単位と、を含むフッ素化ポリマーであって、
Figure 2011528725
式中、
Rfは、1〜6個の炭素原子を有するフルオロアルキル基を表し、
各Rは、独立して水素又はメチルであり、
Wは、−O−、−S−、又は−N(R)−であり、
Vは、所望により少なくとも1つのエーテル結合又はアミン結合が介在し、所望によりヒドロキシルにより置換されるアルキレンであり、
Aは、
Figure 2011528725
又は独立して1若しくは2つの飽和若しくは不飽和環及び正荷電窒素原子を有する環系であり、
R及びRは、それぞれ独立して、1〜4個の炭素原子を有するアルキルであり、
は、1〜20個の炭素原子を有するアルキルであり、
は、対アニオンであり、
nは、2〜11の整数である、フッ素化ポリマーを提供する。
別の態様では、本開示は、本明細書に開示するフッ素化ポリマーと、有機溶媒又は水の少なくとも1つとを含む組成物を提供する。幾つかの実施形態では、有機溶媒は、それぞれ独立して2〜25個の炭素原子を有するポリオール又はポリオールエーテルの少なくとも1つを含む。幾つかの実施形態では、有機溶媒は、それぞれ独立して最高4個の炭素原子を有する少なくとも1つのモノヒドロキシアルコール、エーテル、又はケトンを含む。
別の態様では、本開示は、本明細書に開示するフッ素化ポリマーと、有機溶媒又は水の少なくとも1つとを含む組成物で、炭化水素含有地層を処理する方法を提供する。これらの実施形態の一部では、炭化水素含有地層は、液状炭化水素及びガスの両方を有し、地層は、組成物で処理した後に少なくともガスの浸透率が向上する。
別の態様では、本開示は、本明細書に開示するフッ素化ポリマーで処理された表面を備える物品を提供する。幾つかの実施形態では、物品は、炭化水素含有地層(例えば、炭化水素含有珪砕屑性地層)である。これらの実施形態の一部では、珪砕屑性層はダウンホールである。幾つかの実施形態では、物品は、粒子(例えば、プロパント)である。
別の態様では、本開示は、炭化水素含有地層におけるガス又は液体浸透率の少なくとも1つを向上させる方法であって、
炭化水素含有地層を組成物で処理する工程であって、組成物が、溶媒及びフッ素化ポリマーを含み、フッ素化ポリマーが、
独立して以下の式により表される第1の二価単位と、
Figure 2011528725
独立して以下の式により表される第2の二価単位と、を含み、
Figure 2011528725
式中、
Rfは、平均1〜10個の炭素原子を有するフルオロアルキル基を表し、
各Rは、独立して水素又はメチルであり、
Qは、結合又は−SO−N(R)−であり、
Wは、−O−、−S−、又は−N(R)−であり、
各Rは、独立して1〜4個の炭素原子を有するアルキルであり、
Vは、所望により少なくとも1つのエーテル結合又はアミン結合が介在し、所望によりヒドロキシルにより置換されるアルキレンであり、
Aは
Figure 2011528725
又は独立して1若しくは2つの飽和若しくは不飽和環及び正荷電窒素原子を有する環系であり、
各Rは、独立して1〜4個の炭素原子を有するアルキルであり、
は、1〜20個の炭素原子を有するアルキルであり、
は、対アニオンであり、
mは、1〜11の整数である、工程を含み、
炭化水素含有地層は、組成物で処理した後ガス又は液体浸透率の少なくとも1つが少なくとも5%向上し、(a)向上が、同等の炭化水素含有地層を溶媒で処理したときに得られるガス又は液体浸透率の少なくとも1つの向上のいずれよりも高い、又は(b)同等の炭化水素含有地層を溶媒で処理したときに得られるガス又は液体浸透率の少なくとも1つの向上のいずれよりも向上の低下速度が緩徐である、の少なくとも1つである、方法を提供する。幾つかの実施形態では、Rfは、最高6個の炭素原子を有するフルオロアルキル基を表す。
前述の方法の幾つかの実施形態では、坑井が炭化水素含有地層を貫通し、坑井近傍領域が組成物で処理される。これらの実施形態の一部では、方法は、炭化水素含有地層を組成物で処理した後、坑井孔から炭化水素を得る(例えば、汲み上げる又は産生する)工程を更に含む。
別の態様では、本開示は、フッ素化ポリマーで処理された表面を備える物品であって、この物品が炭化水素含有地層又は粒子のいずれかであり、フッ素化ポリマーが、
フッ素化ポリマーの総重量に基づいて15〜80重量%の範囲の、独立して以下の式により表される第1の二価単位と、
Figure 2011528725
フッ素化ポリマーの総重量に基づいて20〜85重量%の範囲の、独立して以下の式により表される第2の二価単位と、を含み、
Figure 2011528725
式中、
Rfは、1〜10個の炭素原子を有するフルオロアルキル基を表し、
各Rは、独立して水素又はメチルであり、
Qは、結合又は−SO−N(R)−であり、
Wは、−O−、−S−、又は−N(R)−であり、
各Rは、独立して1〜4個の炭素原子を有するアルキルであり、
Vは、所望により少なくとも1つのエーテル結合又はアミン結合が介在し、所望によりヒドロキシルにより置換されるアルキレンであり、
Aは
Figure 2011528725
又は独立して1若しくは2つの飽和若しくは不飽和環及び正荷電窒素原子を有する環系であり、
各Rは、独立して1〜4個の炭素原子を有するアルキルであり、
は、1〜20個の炭素原子を有するアルキルであり、
mは、1〜11の整数である、物品を提供する。
幾つかの実施形態では、物品は、炭化水素含有珪砕屑性地層である。これらの実施形態の一部では、炭化水素含有珪砕屑性地層は、ダウンホールである。幾つかの実施形態では、物品は、粒子(例えば、プロパント)である。幾つかの実施形態では、フッ素化ポリマーは、物品上に吸着される。幾つかの実施形態では、Qは、−SON(R)−であり、Rfは、最高6個の炭素原子を有するフルオロアルキル基を表す。幾つかの実施形態では、Qは、−SON(R)−であり、Rは、メチル又はエチルであり、Rfは、最高4個の炭素原子を有するフルオロアルキル基を表す。幾つかの実施形態では、Wは−O−であり、Vは、2〜6個の炭素原子を有するアルキレンであり、Aは、
Figure 2011528725
であり、R及びRは、それぞれメチルである。
別の態様では、本開示は、組成物の作製方法であって、
炭化水素含有地層の地質帯を選択する工程であって、この地質帯が、ある温度、炭化水素組成、及びブライン組成を有する工程と、
地層の地質帯の温度、及び炭化水素組成物又はブライン組成物の少なくとも1つを含むデータを受信する工程と、
フッ素化ポリマーと溶媒とを含む製剤を作製する工程であって、このフッ素化ポリマーが、
独立して以下の式により表される第1の二価単位と、
Figure 2011528725
独立して以下の式により表される第2の二価単位と、を含み、
Figure 2011528725
式中、
Rfは、平均1〜10個の炭素原子を有するフルオロアルキル基を表し、
各Rは、独立して水素又はメチルであり、
Qは、結合又は−SO−N(R)−であり、
Wは、−O−、−S−、又は−N(R)−であり、
各Rは、独立して1〜4個の炭素原子を有するアルキルであり、
Vは、所望により少なくとも1つのエーテル結合又はアミン結合が介在し、所望によりヒドロキシルにより置換されるアルキレンであり、
Aは
Figure 2011528725
又は独立して1若しくは2つの飽和若しくは不飽和環及び正荷電窒素原子を有する環系であり、
各Rは、独立して、水素又は炭素原子1〜4個を有するアルキルであり、
は、1〜20個の炭素原子を有するアルキルであり、
は、対アニオンであり、
mは、1〜11の整数であり、
製剤が、フッ素化ポリマー、溶媒、温度、及び地層の地質帯の炭化水素組成物又はブライン組成物の少なくとも1つに関する相溶性情報に少なくとも部分的に基づいて作製される工程と、
製剤に従って組成物を作製する工程と、を含む方法、を提供する。
この出願では:
「a」、「an」、及び「the」等の用語は、1つの実体のみを指すことを意図するものではなく、具体例を例示のために用いることができる一般分類を含む。用語「a」、「an」、及び「the」は、用語「少なくとも1つ」と同じ意味で使用される。
語句「少なくとも1つの」に続く一覧は、一覧中の項目のいずれか1つ、及び一覧中の2つ以上の項目の任意の組み合わせを指す。
用語「ブライン」は、その中に少なくとも1つの電解質塩が溶解している水を指す(例えば、ゼロではないいずれかの濃度を有し、重量で1000百万分率(ppm)未満、又は1000ppm超、10,000ppm超、20,000ppm超、30,000ppm超、40,000ppm超、50,000ppm超、100,000ppm超、150,000ppm超、又は更には200,000ppm超であってもよい)。
用語「炭化水素含有地層」は、現場の炭化水素含有地層(即ち、地下の炭化水素含有地層)と、かかる炭化水素含有地層の一部(例えば、コアサンプル)の両方を含む。
用語「処理」は、当該技術分野において既知である任意の好適な方法(例えば、坑井、坑井孔、又は炭化水素含有地層に汲み上げる、圧入する、流し込む、放出する、移動させる、スポッティングする、又は循環させる)を用いて炭化水素含有地層内に組成物を配置することを含む。
用語「溶媒」は、単一化合物であっても化合物の組み合わせであってもよく、水を含んでいても含んでいなくてもよく、25℃で本明細書に開示されるフッ素化ポリマーを少なくとも部分的に溶解させることができる、均質な液体物質を指す。
「アルキル基」及び接頭辞「アルキ(alk-)」は、直鎖基及び分枝鎖基の両方並びに環状基を含む。特に指定しない限り、本明細書におけるアルキル基は、最高20個の炭素原子を有する。環状基は、単環式又は多環式であることができ、かつ幾つかの実施形態では、3〜10個の環炭素原子を有する。
用語「ポリマー」は、実際に又は概念的に、低相対分子量の分子から誘導される複数の繰り返し単位を本質的に含む構造を有する分子を指す。用語「ポリマー」は、オリゴマーを包含する。
用語「フルオロアルキル基」は、2個の炭素原子ごとに、水素又は塩素のいずれか一方の1個以下の原子が存在しているという条件で、フッ素原子の代わりに、水素原子又は塩素原子が存在している基に加えて、全てのC−H結合が、C−F結合によって置き換えられている、直鎖、分枝状、及び/又は環状アルキル基を含む。フルオロアルキル基の幾つかの実施形態では、水素又は塩素の少なくとも1つが存在する場合、フルオロアルキル基は、少なくとも1つのトリフルオロメチル基を含む。
坑井に対して適用されるとき用語「生産性」は、坑井の炭化水素生産能(即ち、圧力低下が平均リザーバ圧と流動坑底圧(即ち、駆動力の単位当たりの流動)との差である場合、炭化水素流速と圧力低下との比)を指す。
全ての数値範囲は、特に明記しない限り、その端点と、端点間の非整数値を含む。
本開示の特徴及び利点をより完全に理解するために、次に添付図面とともに「発明を実施するための形態」を参照する。
本開示の幾つかの実施形態に従って坑井近傍領域を次第に処理するための装置を操作する海上石油プラットフォームの代表的な実施形態の概略図。 実施例14及び15、比較例A〜C、並びに例示的実施例16及び17で用いられるコアフラッド構成の概略図。 例示的実施例18及び19で用いられるコアフラッド構成の概略図。
幾つかの実施形態では、本開示に係るフッ素化ポリマーは、(例えば、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、又は更には少なくとも20から最高30、35、40、45、50、100、又は更には最高200個の)独立して以下の式により表される第1の二価単位を含む。
Figure 2011528725
この式の二価単位においては、nは、2〜11の整数(即ち、2、3、4、5、6、7、8、9、10、又は11)である。幾つかの実施形態では、nは、2〜6又は2〜4の整数である。Rは、1〜4個の炭素原子を有するアルキルである(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、又はイソブチル)。幾つかの実施形態では、Rは、メチル又はエチルである。
本開示の実施に有用な組成物の幾つかの実施形態では、フッ素化ポリマーは、(例えば、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、又は更には少なくとも20から最高30、35、40、45、50、100、又は更には最高200個の)独立して以下の式により表される第1の二価単位を含む。
Figure 2011528725
この式を有する二価単位においては、Qは、結合又は−SON(R)−であり、式中、Rは、1〜4個の炭素原子を有するアルキルである(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、又はイソブチル)。幾つかの実施形態では、Qは結合である。幾つかの実施形態では、Qは−SON(R)−である。これらの実施形態の一部では、Rは、メチル又はエチルである。mは、1〜11の整数(即ち、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、又は11)である。これらの実施形態の一部では、mは1であり、これらの実施形態の他のものでは、mは2である。幾つかの実施形態では、Qは、−SON(R)−であり、mは2〜11、2〜6、又は2〜4の整数である。幾つかの実施形態では、Qは、結合であり、mは1〜6、1〜4、又は1〜2の整数である。Qが結合である実施形態では、第1の二価単位はまた、以下の式によっても表し得ることを理解すべきである。
Figure 2011528725
Rf基を有する第1の二価単位の実施形態ではいずれも、各Rfは独立して、1〜6個(幾つかの実施形態では、2〜6又は2〜4個)の炭素原子を有するフッ素化アルキル基(例えば、トリフルオロメチル、ペルフルオロエチル、1,1,2,2−テトラフルオロエチル、2−クロロテトラフルオロエチル、ペルフルオロ−n−プロピル、ペルフルオロイソプロピル、ペルフルオロ−n−ブチル、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル、ペルフルオロイソブチル、ペルフルオロ−sec−ブチル、又はペルフルオロ−tert−ブチル、ペルフルオロ−n−ペンチル、ペルフルオロイソペンチル、又はペルフルオロヘキシル)を表す。幾つかの実施形態では、Rfは、ペルフルオロブチル(例えば、ペルフルオロ−n−ブチル、ペルフルオロイソブチル、又はペルフルオロ−s−ブチル)である。幾つかの実施形態では、Rfは、ペルフルオロプロピル(例えば、ペルフルオロ−n−プロピル又はペルフルオロイソプロピル)である。Rfは、フルオロアルキル基(例えば、平均最高6又は4個の炭素原子を有する)の混合物を含んでもよい。
Rf基を有する第1の二価単位の実施形態ではいずれも、各Rfは独立して、1〜10個(幾つかの実施形態では、1〜8、1〜6、又は更には2〜4個)の炭素原子を有するフッ素化アルキル基(例えば、トリフルオロメチル、ペルフルオロエチル、1,1,2,2−テトラフルオロエチル、2−クロロテトラフルオロエチル、ペルフルオロ−n−プロピル、ペルフルオロイソプロピル、ペルフルオロ−n−ブチル、1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル、ペルフルオロイソブチル、ペルフルオロ−sec−ブチル、又はペルフルオロ−tert−ブチル、ペルフルオロ−n−ペンチル、ペルフルオロイソペンチル、又はペルフルオロヘキシル、ペルフルオロヘプチル、ペルフルオロオクチル、ペルフルオロノニル、又はペルフルオロデシル)を表す。幾つかの実施形態では、Rfは、ペルフルオロブチル(例えば、ペルフルオロ−n−ブチル、ペルフルオロイソブチル、又はペルフルオロ−sec−ブチル)である。幾つかの実施形態では、Rfは、ペルフルオロプロピル(例えば、ペルフルオロ−n−プロピル又はペルフルオロイソプロピル)である。Rfは、フルオロアルキル基(例えば、平均最高8、6又は4個の炭素原子を有する)の混合物を含んでもよい。
本開示に係る及び/又は本開示の実施に有用なフッ素化ポリマーの幾つかの実施形態では、第1の二価単位は、最高6個のフッ素化炭素原子を有する。これは、例えば、本明細書に開示される組成物及び方法における発泡を最低限に抑えるために有用であり得る。
第1の二価単位の実施形態ではいずれも、Rは、水素又はメチルである。幾つかの実施形態では、Rは水素である。幾つかの実施形態では、Rはメチルである。
本開示に係る及び/又は本開示の実施に有用なフッ素化ポリマーは、(例えば、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、又は更には少なくとも20から最高30、35、40、45、50、100、又は更には最高200個の)独立して以下の式により表される第2の二価単位を含む。
Figure 2011528725
幾つかの実施形態では、フッ素化ポリマーは、3個超の第2の二価単位を含む。
本開示に従って処理される炭化水素含有珪砕屑性層では、フッ素化ポリマーは(例えば、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、又は更には少なくとも20から最高30、35、40、45、50、100、又は更には最高200個の)独立して以下の式により表される第2の二価単位を含む。
Figure 2011528725
幾つかの実施形態では、フッ素化ポリマーは、3個超の第2の二価単位を含み、これは、例えば本明細書に開示される処理組成物の耐久性を高めるために有利であり得る。
第2の二価単位の実施形態ではいずれも、Wは、−O−、−S−、又は−N(R)−であり、式中、Rは、1〜4個の炭素原子を有するアルキルである(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、又はイソブチル)。幾つかの実施形態では、Wは−O−である。
第2の二価単位の実施形態ではいずれも、Vは、所望により少なくとも1つのエーテル結合又はアミン結合が介在し、所望によりヒドロキシルにより置換されるアルキレンである。幾つかの実施形態では、Vは所望により少なくとも1個のエーテル結合が介在するアルキレンである。幾つかの実施形態では、Vは2〜10、2〜8、2〜6、3〜6、3〜8、又は3〜10個の炭素原子を有するアルキレンである。
第2の二価単位の実施形態ではいずれも、Aは、
Figure 2011528725
又は独立して1若しくは2つの飽和若しくは不飽和環及び正荷電窒素原子を有する環系である。幾つかの実施形態では、Aは、
Figure 2011528725
である。
本開示に係る及び/又は本開示の実施に有用なフッ素化ポリマーの幾つかの実施形態では、各Rは、独立して、1〜4個の炭素原子を有するアルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、又はイソブチル)である。本開示の実施に有用なフッ素化ポリマーの幾つかの実施形態では、各Rは、独立して、水素又は1〜4個の炭素原子を有するアルキル(例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、又はイソブチル)である。Rは、1〜20個(1〜15、1〜10、又は更には1〜6個)の炭素原子を有するアルキルである。幾つかの実施形態では、Aは、独立して1又は2つの飽和又は不飽和環、及び正荷電窒素原子を有する環系(例えば、ピロリウム、ピリミジウム、ピラゾリウム、イソオキサゾリウム、オキサゾリウム、チアゾリウム、イソチアゾリウム、ピリジニウム、ピラジニウム、ピリダジニウム、イミダゾリウム、イソインドリウム、インドリウム、プリニウム、キノリニウム、イソキノリウム、ナフチリジニウム、キノキサリニウム、キナゾリ二ウム、フタラジニウム、インダゾリウム、インドリニウム、イソインドリニウム、ピロリジニウム、ピペリジニウム、ピペラジニウム、モルホリニウム、又はアゼピニウム)である。語句「独立して1又は2つの飽和又は不飽和環、及び正荷電窒素原子を有する環系」は、環系が2つの環を有する場合、1つが飽和であり1つが不飽和であってもよく、両方が飽和であってもよく、又は両方が不飽和であってもよいことを意味する。幾つかの実施形態では、Aは、正荷電窒素原子を有する単一芳香環(例えば、ピロリウム、ピリジニウム、ピラゾリウム、イソオキサゾリウム、オキサゾリウム、又はイミダゾリウム)である。幾つかの実施形態では、Aは、正荷電窒素原子を有する単一飽和環(例えば、ピロリジニウム、ピペリジニウム、ピペラジニウム、又はモルホリニウム)である。幾つかの実施形態では、環系は、4〜7(又は5〜6)個の環員を有する単一環である。幾つかの実施形態では、環系は、2つの環を含み、かつ8〜12(又は9〜11)個の環員を有する。炭素及び窒素に加えて、環はまた少なくとも1つの酸素又は硫黄を含んでもよい。理論に縛られるものではないが、本開示に従って処理された物品では、第2の二価単位はA基を介して(例えば、イオン結合、共有結合、又は水素結合の少なくとも1つを介して)物品に結合し得ると考えられる。
第2の二価単位の実施形態のいずれも、Xは独立して対アニオンである。典型的な対アニオンとしては、ハロゲン化物(即ち、フッ化物、塩化物、臭化物、及びヨウ化物)、有機酸塩(例えば、酢酸塩、プロピオン酸塩、ラウリン酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、又はクエン酸塩)、有機スルホン酸又は硫酸塩(例えば、アルキル硫酸塩又はアルカン硫酸塩)、硝酸塩、及びテトラフルオロボレートが挙げられる。有機酸塩及びスルホン酸塩は、部分的にフッ素化されてもよく、ペルフルオロ化されてもよい。Xはまた、アニオン性界面活性剤(例えば、フッ素化アニオン性界面活性剤)を含んでもよい。幾つかの実施形態では、Xは、塩化物、臭化物、又はヨウ化物(即ち、Cl、Br、又はI)である。
幾つかの実施形態では、本開示に係る及び/又は本開示の実施に有用なフッ素化ポリマーは、繰り返しアルキレンオキシ単位(例えば、2〜6個の炭素原子を有する、例えば、エチレンオキシ又はプロピレンオキシ)を含まない。
本開示に係る及び/又は本開示の実施に有用なフッ素化ポリマーの幾つかの実施形態では、フッ素化ポリマーの数平均分子量は、1500、2000、2500、又は更には3000グラム/モルから最高10,000、20,000、25,000、30,000、40,000、50,000、60,000、70,000、80,000、90,000、又は100,000グラム/モルの範囲であるが、より高分子量も有用であり得る。
本開示に係る及び/又は本開示の実施に有用なフッ素化ポリマーの幾つかの実施形態では、第1の二価単位は、フッ素化ポリマーの総重量に基づいて、15〜80、20〜80、25〜75、又は25〜65重量%の範囲で存在する。幾つかの実施形態では、第2の二価単位は、フッ素化ポリマーの総重量に基づいて、20〜85、25〜85、25〜80、又は30〜70重量%の範囲で存在する。幾つかの実施形態では、第1の二価単位及び第2の二価単位はそれぞれ、フッ素化ポリマーの総重量に基づいて、35〜65重量%の範囲で存在する。幾つかの実施形態では、フッ素化ポリマー中の第1の二価単位と第2の二価単位とのモル比は、4:1、3:1、2:1、1:1、1:2、又は1:3である。
幾つかの実施形態では、本開示に係る及び/又は本開示の実施に有用なフッ素化ポリマーは、シラン基(即ち、少なくとも1つのSi−O−Z部分を有する基、式中、ZはH又は置換若しくは非置換アルキル若しくはアリールである)を含まない。例えば、シラン基は、フッ素化ポリマーを地質帯に送達するとき一部のブラインの存在下で、及び一部の温度で、加水分解されてポリシロキサンを形成する可能性があるため、シラン基の不在が有利であり得る。
本開示に係る及び/又は本開示の実施に有用なフッ素化ポリマーは、例えば、典型的には反応開始剤の存在下で成分の混合物を重合させることにより調製できる。用語「重合」とは、成分のそれぞれによって、少なくとも1つの特定可能な構造要素を含むポリマー又はオリゴマーを形成することを意味する。典型的には、形成されたポリマー又はオリゴマーは、ある分子量分布及び組成物分布を有する。
本明細書に開示されるポリマーの調製に有用な成分としては、独立して以下の式により表される、フッ素化フリーラジカル重合性モノマーが挙げられる:
Rf−Q−(C2m)−O−C(O)−C(R)=CH(式中、Rf、R及びmは、上記定義の通りである)。
式Rf−Q−(C2m)−O−C(O)−C(R)=CHの一部の化合物は、例えば、商業的供給源から入手可能である(例えば、Daikin Chemical Sales,Osaka,Japan製3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルアクリレート、Indofine Chemical Co.,Hillsborough,NJ製3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル2−メタクリレート、並びにSigma−Aldrich,St.Louis,MO製2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチルアクリレート及びメタクリレート、及び3,3,4,4,5,6,6,6−オクタフルオロ−5−(トリフルオロメチル)ヘキシルメタクリレート)。他のものは、既知の方法により作製できる(例えば、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル2−メタクリレートの調製については、2006年4月5日公開の欧州特許第1311637 B1号参照)。Qが−SON(R)−である化合物は、例えば、米国特許第2,803,615号(Albrechtら)及び同第6,664,354号(Savuら)に記載の方法に従って作製でき、これらの開示は、フリーラジカル重合性モノマー及びその調製方法に関する。
本明細書に開示される第2の二価単位の提供に有用であり得る重合性モノマーとしては、以下の式により表される化合物が挙げられる:
A−V−W−C(O)−C(R)=CHX−、(RN−V−W−C(O)−C(R)=CH、及び
(R)N−V−W−C(O)−C(R)=CH(式中、X−、A、V、W、R、R、及びRは上記定義の通りである)。これらの式を有する一部の化合物は、例えば、商業的供給源から入手可能である(例えば、Sigma−Aldrich製2−(ジメチルアミノ)エチルアクリレート、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート、3−(ジメチルアミノ)プロピルアクリレート、N−[3−(ジメチルアミノ)−プロピル]メタクリルアミド、及び2−(tert−ブチルアミノ)エチルメタクリレート、並びにCiba Specialty Chemicals,Basel,Switzerlandからそれぞれ商品名「CIBA AGEFLEX FA1Q80MC」及び「CIBA AGEFLEX FM1Q75MC」として入手可能なN,N−ジメチルアミノエチルアクリレートメチルクロリド四級及びN,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートメチルクロリド四級)。三級アミン含有アクリレート(例えば、2−(ジメチルアミノ)エチルアクリレート、2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート、又は3−(ジメチルアミノ)プロピルアクリレート)は、従来の技術を用いて四級化することができ、例えば、好適な溶媒中で、所望によりフリーラジカル反応開始剤の存在下でアルキルハロゲン化物(例えば、ブロモブタン、ブロモヘプタン、ブロモデカン、ブロモドデカン、又はブロモヘキサデカン)と反応して、式A−V−W−C(O)−C(R)=CHX−の化合物を提供する。四級化はまた、例えば、三級アミン含有アクリレートが重合された後に実施してもよい。式A−V−W−C(O)−C(R)=CHX−により表される他の化合物は、例えば、アミノアルコール(例えば、1−ピペリジンプロパノール、1−(2−ヒドロキシエチル)ピロリジン、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、及び1−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾール)をアクリロイルクロリド又はアクリル酸と反応させ、四級化することにより調製できる。
当該技術分野において広く知られかつ使用されているようなフリーラジカル反応開始剤を使用して、構成成分の重合を開始させてよい。フリーラジカル反応開始剤の例としては、アゾ化合物(例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、又はアゾ−2−シアノバレリアン酸)、ヒドロペルオキシド(例えば、クメン、t−ブチル又はt−アミルヒドロペルオキシド)、ジアルキルペルオキシド(例えば、ジ−t−ブチル又はジクミルペルオキシド)、ペルオキシエステル(例えば、t−ブチルペルベンゾエート又はジ−t−ブチルペルオキシフタレート)、ジアシルペルオキシド(例えば、過酸化ベンゾイル又はラウリルペルオキシド)が挙げられる。有用な光開始剤としては、ベンゾインエーテル(例えば、ベンゾインメチルエーテル又はベンゾインブチルエーテル)、アセトフェノン誘導体(例えば、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン又は2,2−ジエトキシアセトフェノン)、並びにアシルホスフィンオキシド誘導体及びアシルホスホネート誘導体(例えば、ジフェニル−2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフィンオキシド、イソプロポキシフェニル−2,4,6−トリメチルベンゾイルホスフィンオキシド、又はジメチルピバロイルホスホネート)が挙げられる。加熱時又は光分解時に、このようなフリーラジカル反応開始剤は分解してフリーラジカルを生成し、それがエチレン系不飽和結合に添加され、重合を開始する。
重合反応は、有機フリーラジカル重合に好適な任意の溶媒中で実施してよい。構成成分は、任意の好適な濃度(例えば、反応混合物の総重量を基準として、約5重量%〜約90重量%)にて、溶媒中に存在してよい。好適な溶媒の例としては、脂肪族及び脂環式炭化水素(例えば、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン)、芳香族溶媒(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン)、エーテル(例えば、ジエチルエーテル、グリム、ジグリム、ジイソプロピルエーテル)、エステル(例えば、エチルアセテート、ブチルアセテート)、アルコール(例えば、エタノール、イソプロピルアルコール)、ケトン(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、スルホキシド(例えば、ジメチルスルホキシド)、アミド(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド)、ハロゲン化溶媒(例えば、メチルクロロホルム、1,1,2−トリクロロ−1,2,2−トリフルオロエタン、トリクロロエチレン又はトリフルオロトルエン)、並びにこれらの混合物が挙げられる。
重合は、有機フリーラジカル反応を実施するのに好適な任意の温度で実施できる。使用する具体的な温度及び溶媒は、試薬の溶解度、特定の反応開始剤の使用に必要な温度、及び所望の分子量などの検討事項に基づいて、当業者が選択することができる。全ての反応開始剤及び全ての溶媒に好適な具体的な温度を列挙することは現実的ではないが、一般に好適な温度は約30℃〜約200℃の範囲である。
フリーラジカル重合は、連鎖移動剤の存在下で実施してもよい。本明細書に記載されるポリマーの調製に使用することができる典型的な連鎖移動剤としては、ヒドロキシル置換メルカプタン(例えば、2−メルカプトエタノール、3−メルカプト−2−ブタノール、3−メルカプト−2−プロパノール、3−メルカプト−1−プロパノール、及び3−メルカプト−1,2−プロパンジオール(即ち、チオグリセロール));アミノ置換メルカプタン(例えば、2−メルカプトエチルアミン);二官能性メルカプタン(例えば、ジ(2−メルカプトエチル)スルフィド);並びに脂肪族メルカプタン(例えば、オクチルメルカプタン及びドデシルメルカプタン、及びオクタデシルメルカプタン)が挙げられる。
例えば、反応開始剤の濃度及び活性、それぞれの反応性モノマーの濃度、温度、連鎖移動剤の濃度、及び溶媒を、当該技術分野において既知の技術を用いて調整することにより、ポリアクリレートコポリマーの分子量を制御することができる。
本開示に係る及び/又は本開示の実施に有用なフッ素化ポリマーは、典型的には、フッ素化ポリマーの総重量に基づいて最高20、15、10、又は5重量%の他の二価単位を含んでもよい。これらの二価単位は、アルキルアクリレート及びメタクリレート(例えば、オクタデシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、エチルヘキシルアクリレート、エチルヘキシルメタクリレート、メチルメタクリレート、ヘキシルアクリレート、ヘプチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、又はイソボルニルアクリレート);アリルエステル(例えば、アリルアセテート及びアリルヘプタノエート);ビニルエーテル又はアリルエーテル(例えば、セチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、又はエチルビニルエーテル);アルファ−ベータ不飽和ニトリル(例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、2−クロロアクリロニトリル、2−シアノエチルアクリレート、又はアルキルシアノアクリレート);アルファ−ベータ不飽和カルボン酸誘導体(例えば、アリルアルコール、アリルグリコレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、n−ジイソプロピルアクリルアミド、又はジアセトンアクリルアミド);スチレン、及びその誘導体(例えば、ビニルトルエン、アルファ−メチルスチレン、又はアルファ−シアノメチルスチレン);少なくとも1つのハロゲンを含んでもよいオレフィン性炭化水素(例えば、エチレン、プロピレン、イソブテン、3−クロロ−1−イソブテン、ブタジエン、イソプレン、クロロ及びジクロロブタジエン、2,5−ジメチル−1,5−ヘキサジエン、並びに塩化ビニル及び塩化ビニリデン);及びヒドロキシアルキル置換重合性化合物(例えば、2−ヒドロキシエチルメタクリレート)等の、重合反応のために更なる成分を選択することにより、ポリマー鎖に組み込むことができる。ペンダントフッ素化基を含む他の二価単位としては、ビニルエーテル、ビニルエステル、アリルエステル、ビニルケトン、スチレン、ビニルアミド、及びアクリルアミドから誘導されるものが挙げられる。
典型的には、本明細書に係る及び/又は本明細書に記載の方法のいずれの実施にも有用な組成物では、フッ素化ポリマーは、組成物の総重量に基づいて、少なくとも0.01、0.015、0.02、0.025、0.03、0.035、0.04、0.045、0.05、0.055、0.06、0.065、0.07、0.075、0.08、0.085、0.09、0.095、0.1、0.15、0.2、0.25、0.5、1、1.5、2、3、4、又は5重量%、最高5、6、7、8、9、又は10重量%で組成物中に存在する。例えば、組成物中のフッ素化ポリマーの量は、組成物の総重量に基づいて、0.01〜10、0.1〜10、0.1〜5、1〜10又は更には1〜5重量%の範囲であってよい。より少量及びより大量のフッ素化ポリマーを組成物中にて使用してもよく、幾つかの用途のために望ましい場合がある。
本開示に係る及び/又は本開示の実施に有用な組成物は、溶媒を含む。これらの方法のいずれにも有用な溶媒の例としては、有機溶媒、水、容易にガス化する流体(例えば、アンモニア、低分子量炭化水素、及び超臨界又は液状二酸化炭素)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。幾つかの実施形態では、組成物は、水を本質的に含まない(即ち、組成物の総重量に基づいて0.1重量%未満の水を含有する)。幾つかの実施形態では、溶媒は、水混和性溶媒(即ち、溶媒は全ての比率で水に可溶性である)である。有機溶媒の例としては、極性及び/又は水混和性溶媒、例えば、1〜4個又はそれ以上の炭素原子を有するモノヒドロキシアルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロパノール、又はブタノール);グリコール等のポリオール(例えば、エチレングリコール又はプロピレングリコール)、末端アルカンジオール(例えば、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール又は1,8−オクタンジオール)、ポリグリコール(例えば、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、又はポリ(プロピレングリコール))、トリオール(例えば、グリセロール、トリメチロールプロパン)、又はペンタエリスリトール;エーテル、例えばジエチルエーテル、メチルt−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、p−ジオキサン、又はポリオールエーテル(例えば、グリコールエーテル(例えば、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、2−ブトキシエタノール、又はDow Chemical Co.,Midland,MIから商品名「DOWANOL」として入手可能なグリコールエーテル));ケトン(例えば、アセトン又は2−ブタノン);及びこれらの組み合わせが挙げられる。
本明細書に開示の組成物、処理方法、及び組成物の製造方法の幾つかの実施形態では、溶媒は、独立して2〜25個(幾つかの実施形態では、2〜15、2〜10、2〜9、又は2〜8個)の炭素原子を有するポリオール又はポリオールエーテルの少なくとも1つを含む。幾つかの実施形態では、溶媒はポリオールを含む。用語「ポリオール」は、C−H、C−C、C−O、O−H一重結合により互いに結合されているC、H、及びO原子から成り、かつ少なくとも2つのC−O−H基を有する有機分子を指す。幾つかの実施形態において、有用なポリオールは、2〜25、2〜20、2〜15、2〜10、2〜8、又は2〜6個の炭素原子を有する。幾つかの実施形態では、溶媒はポリオールエーテルを含む。用語「ポリオールエーテル」は、C−H、C−C、C−O、O−H一重結合により互いに結合されているC、H、及びO原子から成り、ポリオールの少なくとも部分的エーテル化により少なくとも理論的に誘導可能である有機分子を指す。幾つかの実施形態では、ポリオールエーテルは、少なくとも1つのC−O−H基及び少なくとも1つのC−O−C結合を有する。有用なポリオールエーテルは、3〜25個の炭素原子、3〜20、3〜15、3〜10、3〜8、又は5〜8個の炭素原子を有し得る。幾つかの実施形態では、ポリオールは、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリ(プロピレングリコール)、1,3−プロパンジオール、又は1,8−オクタンジオールの少なくとも1つであり、ポリオールエーテルは、2−ブトキシエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、又は1−メトキシ−2−プロパノールの少なくとも1つである。幾つかの実施形態では、ポリオール及び/又はポリオールエーテルは、232℃(450°F)未満の標準沸点を有し、これは、例えば、処理後に坑井からのポリオール及び/又はポリオールエーテルの除去を促進するのに有用であり得る。幾つかの実施形態では、溶媒は、2−ブトキシエタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリ(プロピレングリコール)、1,3−プロパンジオール、1,8−オクタンジオール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、又はジプロピレングリコールモノメチルエーテルの少なくとも1つである。
本明細書に開示の組成物、処理方法、及び組成物の作製方法の幾つかの実施形態では、溶媒は、水、モノヒドロキシアルコール、エーテル、又はケトンの少なくとも1つを含み、モノヒドロキシアルコール、エーテル、及びケトンは、それぞれ独立して最高4個の炭素原子を有する。代表的な1〜4個の炭素原子を有するモノヒドロキシアルコールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、及びt−ブタノールが挙げられる。代表的な2〜4個の炭素原子を有するエーテルとしては、ジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、テトラヒドロフラン、p−ジオキサン、及びエチレングリコールジメチルエーテルが挙げられる。代表的な3〜4個の炭素原子を有するケトンとしては、アセトン、2−メトキシ−2−プロパノン、及び2−ブタノンが挙げられる。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法の実施に有用な溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、テトラヒドロフラン、又はアセトンの少なくとも1つを含む。
本明細書に開示の組成物、処理方法、及び組成物の製造方法の幾つかの実施形態では、組成物は、少なくとも2つの有機溶媒を含む。幾つかの実施形態では、溶媒は、独立して2〜25個(幾つかの実施形態では、2〜15、2〜10、2〜9、又は2〜8個)の炭素原子を有するポリオール又はポリオールエーテルの少なくとも1つ、及び水、モノヒドロキシアルコール、エーテル、又はケトンの少なくとも1つを含み、モノヒドロキシアルコール、エーテル、及びケトンは、それぞれ独立して最高4個の炭素原子を有する。これらの実施形態では、溶媒の成分が2つの機能性分類のメンバーである場合、両方ではなくいずれかの分類として用いることができる。例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルは、同時に両方としてではなく、ポリオールエーテル又はモノヒドロキシアルコールであり得る。これらの実施形態では、各溶媒成分は、単一成分又は成分の混合物として存在し得る。幾つかの実施形態では、本明細書に開示されるいずれの方法の実施にも有用な組成物は、独立して2〜25個(幾つかの実施形態では、2〜15、2〜10、2〜9、又は2〜8個)の炭素原子を有するポリオール又はポリオールエーテルの少なくとも1つ、及び最高4個の炭素原子を有するモノヒドロキシアルコールを少なくとも1つ含む。幾つかの実施形態では、溶媒は、2〜25個(幾つかの実施形態では、2〜20、2〜15、2〜10、2〜9、2〜8、又は2〜6個)の炭素原子を有するポリオール、又は3〜25個(幾つかの実施形態では、3〜20、3〜15、3〜10、3〜9、3〜8、又は5〜8個)の炭素原子を有するポリオールエーテルの少なくとも1つ、及び1〜4個の炭素原子を有するモノヒドロキシアルコール、2〜4個の炭素原子を有するエーテル、又は3〜4個の炭素原子を有するケトンの少なくとも1つから本質的に成る(即ち、ダウンホール条件下で組成物の水可溶化又は変位特性に大きな影響を与える任意の成分を含有しない)。
本明細書に開示の組成物、処理方法、及び組成物の作製方法の実施形態ではいずれも、組成物は、独立して2〜25個(幾つかの実施形態では、2〜15、2〜10、2〜9、又は2〜8個)の炭素原子を有するポリオール又はポリオールエーテルの少なくとも1つを含み、ポリオール又はポリオールエーテルは、組成物の総重量に基づいて、少なくとも50、55、60、又は65重量%、かつ最高75、80、85、又は90重量%、組成物中に存在する。典型的には、本明細書に開示される溶媒は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、又はアセトン単独よりも、フッ素化ポリマーの存在下でより多くのブラインを可溶化させることができる。本明細書に開示される方法の幾つかの実施形態では、溶媒は、組成物の総重量に基づいて、50、40、30、20、又は10重量%の、最高4個の炭素原子を有するモノヒドロキシアルコールを含む。
本明細書に係る及び/又は本明細書に開示の方法に実施に有用な組成物が少なくとも2種の有機溶媒を含むいずれの実施形態でも、溶媒は、例えば、以下の表1に示すものであってもよく、例示した重量部は、溶媒の総重量に基づく。
Figure 2011528725
溶媒の量は、典型的には、本開示に係る及び/又は本開示の実施に有用な組成物中の他の成分の量とは逆に変化する。例えば、組成物の総重量に基づいて、溶媒は、組成物中に、少なくとも10、20、30、40、若しくは50重量%又はそれ以上から、最高60、70、80、90、95、98、若しくは99重量%、又はそれ以上の量存在してもよい。
フッ素化ポリマー、溶媒、及び所望により水を含む本明細書に記載の組成物の成分は、従来の電磁撹拌棒又は機械的ミキサ(例えば、インライン静的ミキサ及び再循環ポンプ)を用いることを含む、これらの種類の材料を組み合わせるために当該技術分野において既知の技術を用いて組み合わせることができる。
理論に縛られるものではないが、本開示に係る処理方法は、炭化水素含有地層に遭遇した温度(1又は複数)で組成物が均質であるとき、より望ましい結果をもたらすと考えられる。その温度で組成物が均質であるかどうかは、多くの変数に依存する場合がある(例えば、フッ素化ポリマーの濃度、溶媒の組成、ブラインの濃度及び組成、炭化水素の濃度及び組成、並びに他の成分の存在(例えば、界面活性剤))。一旦組成物が炭化水素含有地層(例えば、ダウンホール)に接触すると、環境がフッ素化ポリマーの組成物への可溶性を低下させ、地層、又は地層の割れ目に位置する複数のプロパントの少なくとも一部の少なくとも1つに吸着させると考えられる。一旦、地層又は複数のプロパントの少なくとも一部に吸着すると、フッ素化ポリマーは、地層の濡れ性を改変し、地層中のガス又は油浸透率の少なくとも1つを向上させ得る。低起泡性フッ素化ポリマー及び組成物は、炭化水素含有地層のガス浸透率を向上させるのに、より有効であると考えられる。
本開示に係る処理方法の幾つかの実施形態では、炭化水素含有地層はブラインを有する。地層中に存在するブラインは、遺留水、流水、可動水、不動水、破砕作業若しくは他のダウンホール流体からの残留水、又は交流水(例えば、隣接する穿孔地層、又は地層中の隣接する層からの水)の少なくとも1つを含む種々の源に由来する場合がある。ブラインは、炭化水素含有地層に水閉塞を引き起こす恐れがある。幾つかの実施形態では、溶媒は、炭化水素含有地層中のブラインを少なくとも部分的に可溶化する又は少なくとも部分的に移動させるの少なくとも1つを行う。幾つかの実施形態では、ブラインは、ブラインの総重量に基づいて、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、又は更には少なくとも10重量%の溶解塩(例えば、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化ストロンチウム、塩化マグネシウム、塩化カリウム、塩化第二鉄、塩化第一鉄、及びこれらの水和物)を有する。理論に縛られるものではないが、坑井近傍領域に蓄積したブラインを有する特定の油井及び/又はガス井の炭化水素生産性を改善するための、本明細書に開示の処理方法の有効性は、典型的には、フッ素化ポリマーの相分離又は沈殿を引き起こすことなく、坑井近傍領域に存在するブラインの量を溶解又は移動させる組成物の能力により決定されると考えられる。したがって、所定の温度で、より低いブライン溶解度を有する組成物(即ち、比較的少量のブラインを溶解させることができる組成物)は、典型的には、より高いブライン溶解度を有し、かつ同じ濃度で同じフッ素化ポリマーを含有する組成物の場合よりも、多くの量が必要になる。
本明細書に開示の処理方法の幾つかの実施形態では、組成物が炭化水素含有地層を処理するとき、炭化水素含有地層は、沈殿した塩を実質的に含まない。本明細書で使用するとき、用語「沈殿した塩を実質的に含まない」とは、炭化水素含有地層のガス浸透率を高める、フッ素化ポリマーの能力に干渉しない量の塩を指す。幾つかの実施形態では、「沈殿した塩を実質的に含まない」とは、沈殿した塩が視覚的に見られないことを意味する。幾つかの実施形態では、「沈殿した塩を実質的に含まない」は、所定の温度及び圧力で、溶解度積よりも高い、5重量%未満である量の塩である。
本開示に係る処理方法の幾つかの実施形態では、炭化水素含有地層の温度で、組成物と炭化水素含有地層のブラインとを組み合わせても、フッ素化ポリマーの相分離は生じない。相の挙動は、炭化水素含有地層からブラインのサンプルを得、及び/又は炭化水素含有地層からのブラインの組成を分析し、地層中のブラインの組成と同じ又は類似の組成を有する同等のブラインを調製することにより、組成物で炭化水素含有地層を処理する前に評価することができる。炭化水素含有地層中のブラインの飽和度は、当該技術分野において既知の方法を用いて決定することができ、またそれを用いてフッ素化ポリマー−溶媒組成物と混合し得るブラインの量を決定することができる。ブライン及び組成物(即ち、フッ素化ポリマー−溶媒組成物)は、その温度で、(例えば、容器内で)組み合わせられ、次いで(例えば、振盪又は撹拌により)混合される。次いで、混合物は15分間その温度で維持され、熱から離され、その直後に相分離しているかどうか又は曇り若しくは沈殿が生じているかどうかが視覚的に評価される。幾つかの実施形態では、相分離が生じる前に添加されるブラインの量は、相の挙動評価において組み合わせられたブライン及びフッ素化ポリマー−溶媒組成物の総重量に基づいて、少なくとも5、10、15、20、25、30、35、40、45、又は少なくとも50重量%である。
組成物及びブラインの相挙動は、任意の相分離、沈殿、又は曇りが見られるかどうかを決定するために長期間(例えば、1時間、12時間、24時間、又はそれ以上)にわたって評価してもよい。ブライン(例えば、同等のブライン)及びフッ素化ポリマー−溶媒組成物の相対量を調整することにより、所定の温度におけるフッ素化ポリマー−溶媒組成物の最大ブライン取り込み能(それを超えると相分離又は塩沈殿が生じる)を決定することができる。上記手順を実施する温度を変化させることにより、典型的には、所定の坑井に対する処理組成物としてのフッ素化ポリマー−溶媒組成物の好適性がより完全に理解される。
本明細書に開示される処理方法の幾つかの実施形態では、炭化水素含有地層は、液状炭化水素及びガスの両方を有し、炭化水素含有地層を組成物で処理した後に少なくともガス浸透率が向上する。幾つかの実施形態では、炭化水素含有地層を組成物で処理した後のガス浸透率は、地層を組成物で処理する前の地層のガス浸透率に比べて、少なくとも5%(幾つかの実施形態では、少なくとも10、15、20、30、40、50、60、70、80、90、若しくは100%、又はそれ以上)向上する。幾つかの実施形態では、ガス浸透率は、ガス相対浸透率である。幾つかの実施形態では、炭化水素含有地層中の液体(例えば、油又はコンデンセート)浸透率もまた、地層を組成物で処理した後向上する(幾つかの実施形態では、少なくとも5、10、15、20、30、40、50、60、70、80、90、若しくは100%、又はそれ以上)。
幾つかの実施形態では、処理された炭化水素含有地層のガス浸透率の向上は、同等の炭化水素含有地層が溶媒で処理されたときに得られるガス浸透率の向上よりも高い。用語「同等の炭化水素含有地層」とは、本開示に係る方法で処理される前の、本明細書に開示される炭化水素含有地層に類似の又は同じ(例えば、化学的組成、表面化学、ブライン組成、及び炭化水素組成)炭化水素含有地層を指す。幾つかの実施形態では、炭化水素含有地層及び同等の炭化水素含有地層は、珪砕屑性地層であり、幾つかの実施形態では、50%超が砂岩である。幾つかの実施形態では、炭化水素含有地層及び同等の炭化水素含有地層は、同じ又は類似の孔体積及び孔隙率(例えば、15%、10%、8%、6%、又は更には5%以内)を有する。
ガス及び液状炭化水素を両方有する炭化水素含有地層は、ガスコンデンセート、黒油、又は揮発油を有してもよく、例えば、メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、又はより高級な炭化水素の少なくとも1つを含んでもよい。用語「黒油」とは、典型的には、約356m/m(2000scf/stb)未満のガス−油比(GOR)を有する原油のクラスを指す。例えば、黒油は、約18(100)、36(200)、53(300)、71(400)、又は更には89m/m(500scf/stb)から最高約320(1800)、338(1900)又は356m/m(2000scf/stb)の範囲のGORを有してもよい。用語「揮発油」とは、典型的には、約356〜588m/m(2000〜3300scf/stb)の範囲のGORを有する原油のクラスを指す。例えば、揮発油は、約356(2000)、374(2100)、又は392m/m(2200scf/stb)から最高約552(3100)、570(3200)、又は588m/m(3300scf/stb)の範囲のGORを有してもよい。幾つかの実施形態では、溶媒(組成物中の)は、炭化水素含有地層中の液状炭化水素を少なくとも部分的に可溶化させる又は少なくとも部分的に移動させる。
一般に、本明細書に開示される処理方法では、フッ素化ポリマー及び溶媒の量(及び溶媒の種類)は、条件が、典型的には、坑井によって、個々の坑井の異なる深さにおいて、及び更には個々の坑井の所定の位置においても時間とともに変化するため、特定の用途に依存する。有利なことに、本開示に係る処理方法は、個々の坑井及び条件に合わせて個別調整することができる。
本開示に係る組成物の製造方法は、温度、及び選択された地質帯の炭化水素含有地層の炭化水素組成又はブライン組成(ブライン飽和度及びブラインの成分を含む)の少なくとも1つを含むデータを受信する(例えば、得る又は測定する)ことを含む。これらのデータは、当業者に周知の技術を用いて得る又は測定することができる。本明細書に開示される組成物の作製方法は、また、フッ素化ポリマー、溶媒、温度、及び選択された地質帯の地層の炭化水素組成又はブライン組成の少なくとも1つに関する相溶性情報に少なくとも部分的に基づいて、製剤を作製することを含む。幾つかの実施形態では、相溶性情報は、フッ素化ポリマー、溶媒、及びモデルブライン組成物の混合物の相安定性に関する情報を含み、モデルブライン組成物は、地質帯の地層のブライン組成に少なくとも部分的に基づいている。溶液又は分散液の相安定性は、上記相挙動評価を用いて評価できる。組成物及びブラインの相挙動は、任意の相分離、沈殿、又は曇りが見られるかどうかを決定するために長期間(例えば、1時間、12時間、24時間、又はそれ以上)にわたって評価してもよい。
幾つかの実施形態では、相溶性情報は、フッ素化ポリマー、溶媒、モデルブライン組成物、及びモデル炭化水素組成物の混合物からの固体(例えば、塩又はアスファルテン)沈殿に関する情報を含み、モデルブライン組成物は、地質帯の地層のブライン組成に少なくとも部分的に基づき、モデル炭化水素組成物は、地質帯の地層の炭化水素組成に少なくとも部分的に基づく。
相挙動評価を用いることに加えて、コンピュータシュミレーションにより、又は既に測定、収集、及び/若しくは一覧表になっている情報(例えば、ハンドブック又はコンピュータデータベース中の)を参照することにより、全体的に又は部分的に、相溶性情報を得られることも想到される。
本開示に従って処理され得る炭化水素含有地層は、珪砕屑性(例えば、頁岩、礫岩、珪藻岩、砂、及び砂岩)又は炭酸塩(例えば、石灰岩又は苦灰石)地層であり得る。典型的には、本開示に係る組成物及び方法を用いて、珪砕屑性地層を処理することができる。幾つかの実施形態では、炭化水素含有地層は、主に砂岩(即ち、少なくとも50重量%が砂岩)である。本開示に従って処理され得る炭酸塩地層(例えば、石灰岩)は、割れ目がプロパントを含有する破砕層であり得る。
本開示に係る方法は、例えば、研究室環境(例えば、炭化水素含有地層のコアサンプル(即ち、一部)において)、又は現場(例えば、地下の炭化水素含有地層に位置するダウンホールにおいて)で実施し得る。典型的には、本明細書に開示される方法は、約100kPa(1バール)〜約100Mpa(1000バール)の範囲の圧力、及び約37.8℃(100°F)〜204℃(400°F)の範囲の温度を有するダウンホール条件に適用可能であるが、この方法は、これら条件を有する炭化水素含有地層に限定されるものではない。当業者は、本開示を再検討した後、開示される方法のいずれの実施においても、ブラインのイオン強度、pH(例えば、約4〜約10のpH範囲)、及び坑井孔における半径応力(例えば、約100kPa(1バール)〜約100Mpa(1000バール))を含む、種々の要因を考慮する場合があることを理解する。
現場では、本明細書に記載される組成物による炭化水素含有地層の処理は、油及びガス分野の当業者に周知の方法(例えば、加圧下で汲み上げることによる)を用いて実施できる。例えば、コイルチュービングを用いて、処理組成物を、特定の地質帯の炭化水素含有地層に送達することができる。本明細書に記載される方法を実施する幾つかの実施形態では、組成物で処理される地質帯を分離する(例えば、従来のパッカーを用いて)ことが望ましい場合もある。
本明細書に記載される組成物の使用方法は、例えば、既存の坑井及び新たな坑井の両方に有用である。典型的には、本明細書に記載される組成物で炭化水素含有地層を処理した後、密閉時間(shut-in time)を設けることが望ましいと考えられる。代表的な密閉時間としては、数時間(例えば、1〜12時間)、約24時間、又は更には数日間(例えば、2〜10日間)が挙げられる。組成物を選択された時間所定の位置に残した後、組成物中に存在する溶媒は、地層から流体を生産するために一般的に行われるのと同様に、単に坑井内で流体を汲み上げることにより、地層から回収され得る。
本開示に係る処理方法の幾つかの実施形態では、方法は、組成物で炭化水素含有地層を処理する前に、流体で炭化水素含有地層を処理することを含む。幾つかの実施形態では、流体は、炭化水素含有地層中のブラインを少なくとも部分的に可溶化する又は少なくとも部分的に移動させるの少なくとも1つを行う。幾つかの実施形態では、流体は、ブラインを少なくとも部分的に可溶化させる。幾つかの実施形態では、流体は、ブラインを少なくとも部分的に移動させる。幾つかの実施形態では、流体は、炭化水素含有地層中の液状炭化水素を少なくとも部分的に可溶化する又は移動させるの少なくとも1つを行う。幾つかの実施形態では、流体は、フッ素化ポリマーを実質的に含まない。用語「フッ素化ポリマーを実質的に含まない」とは、流体が曇点を有するには不十分な量でフッ素化ポリマーを有し得る流体を指す(例えば、臨界ミセル濃度を下回るとき)。フッ素化ポリマーを実質的に含まない流体は、フッ素化ポリマーを有するが、例えば、ダウンホール条件下で炭化水素含有地層の濡れ性を変化させるには不十分な量である流体であり得る。フッ素化ポリマーを実質的に含まない流体としては、0重量%の低重量%でかかるポリマーを有するものが挙げられる。流体は、炭化水素含有地層に組成物を導入する前に、ブライン中に存在する塩の少なくとも1つの濃度を低下させるために有用であり得る。ブライン組成の変化は、相挙動評価の結果を変化させ得る(例えば、予め流体を流す前に第1のブラインと組成物を組み合わせると、相分離又は塩沈殿を引き起こし得るが、予め流体を流した後にブラインと組成物を組み合わせても、相分離又は塩沈殿は生じ得ない)。
本明細書に開示される処理方法の幾つかの実施形態では、流体は、トルエン、ディーゼル、ヘプタン、オクタン、又はコンデンセートの少なくとも1つを含む。幾つかの実施形態では、流体は、水、メタノール、エタノール、又はイソプロパノールの少なくとも1つを含む。幾つかの実施形態では、流体は、独立して2〜25個の炭素原子を有するポリオール又はポリオールエーテルの少なくとも1つを含む。幾つかの実施形態において、有用なポリオールは、2〜20、2〜15、2〜10、2〜8、又は2〜6個の炭素原子を有する。代表的な有用なポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリ(プロピレングリコール)、1,3−プロパンジオール、トリメチロールプロパン、グリセロール、ペンタエリスリトール、及び1,8−オクタンジオールが挙げられる。幾つかの実施形態では、有用なポリオールエーテルは、3〜25個の炭素原子、3〜20、3〜15、3〜10、3〜8、又は5〜8個の炭素原子を有し得る。代表的な有用なポリオールエーテルとしては、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、2−ブトキシエタノール、及び1−メトキシ−2−プロパノールが挙げられる。幾つかの実施形態では、流体は、独立して最高4個の炭素原子を有する少なくとも1つのモノヒドロキシアルコール、エーテル、又はケトンを含む。幾つかの実施形態では、流体は、窒素、二酸化炭素、又はメタンの少なくとも1つを含む。
本明細書に開示される処理方法及び物品の幾つかの実施形態では、炭化水素含有地層は、少なくとも1つの割れ目を有する。幾つかの実施形態では、破砕層は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、若しくは10又はそれ以上の割れ目を有する。本明細書で使用するとき、用語「割れ目」は、人為的な割れ目を指す。現場では、例えば、割れ目は、典型的には、割れ目を生じさせるのに十分な速度及び圧力で(即ち、岩の強度を超える)、地下の地質層に破砕流体を圧入することにより作製される。
本明細書に開示される処理方法の幾つかの実施形態では、組成物による地層の処理は、地層のガス浸透率又は液体浸透率の少なくとも1つを向上させ、地層は非破砕層(即ち、人為的な割れ目を含まない)である。有利なことに、本明細書に開示される処理方法は、典型的には、地層に割れ目を生じさせることなく、地層のガス浸透率又は炭化水素液体浸透率の少なくとも1つを向上させる。
本明細書に開示される処理方法及び物品の幾つかの実施形態では、炭化水素含有地層は、少なくとも1つの割れ目を有し、その割れ目は、その中に複数のプロパントを有する。プロパントを断裂に送達する前に、プロパントをフッ素化ポリマーで処理してもよく、処理しなくてもよい(例えば、複数のプロパントの総重量に基づいて、0.1重量%未満のフッ素化ポリマーを含んでもよい)。幾つかの実施形態では、本開示に係る及び/又は本開示の実施に有用なフッ素化ポリマーは、複数のプロパントの少なくとも一部に吸着する。
当該技術分野において既知である代表的なプロパントとしては、砂(例えば、種々の比を有する、白砂及び茶砂と呼ばれることの多い、オタワ、ブレディー、又はコロラド砂)、樹脂コーティングされた砂、焼結ボーキサイト、セラミックス(即ち、ガラス、結晶性セラミックス、ガラスセラミックス、及びこれらの組み合わせ)、熱可塑性樹脂、有機材料(例えば、ラッカセイの殻又は砕いた堅果殻、種子の殻、果実の核、及び加工した木材)、及び粘土から作製されるものが挙げられる。砂プロパントは、例えば、Badger Mining Corp.,Berlin,WI;Borden Chemical,Columbus,OH;及びFairmont Minerals,Chardon,OHから入手可能である。熱可塑性プロパントは、例えば、Dow Chemical Company,Midland,MI;及びBJ Services,Houston,TXから入手可能である。粘土系プロパントは、例えば、CarboCeramics,Irving,TX;及びSaint−Gobain,Courbevoie,Franceから入手可能である。焼結ボーキサイトセラミックプロパントは、例えば、Borovichi Refractories,Borovichi,Russia;3M Company,St.Paul,MN;CarboCeramics;及びSaint Gobainから入手可能である。ガラス泡及びビーズ状プロパントは、例えば、Diversified Industries,Sidney,British Columbia,Canada;及び3M Companyから入手可能である。
破砕層を処理する方法の幾つかの実施形態では、プロパントは、地層及び/又は坑井孔内にパック(pack)を形成する。プロパントは、本明細書に記載される溶媒及び組成物と化学的に相溶するように選択できる。用語「プロパント」は、本明細書で使用するとき、水圧破砕処理の一部として地層に導入可能な破砕プロパント材料、及びグラベルパック又はフラックパック等の出砂対策処理の一部として坑井孔/地層に導入可能な出砂対策微粒子を含む。
幾つかの実施形態では、本開示に係る方法は、炭化水素含有地層の破砕中又は破砕後の少なくとも一方に、組成物で炭化水素含有地層を処理することを含む。
破砕層を処理する方法の幾つかの実施形態では、破砕層に導入される組成物の量は、割れ目(1又は複数)の体積に少なくとも部分的に基づいている。割れ目の体積は、当該技術分野において既知の方法を用いて測定できる(例えば、破砕坑井の圧力過渡試験により)。典型的には、割れ目が炭化水素含有地下層に作製されるとき、割れ目の体積は、破砕作業中に用いられる破砕流体の既知の体積又はプロパントの既知の量の少なくとも1つを用いて推定され得る。例えば、コイルチュービングを用いて、特定の割れ目に処理組成物を送達することができる。幾つかの実施形態では、本明細書に開示される方法の実施において、処理組成物で処理される割れ目を分離する(例えば、従来のパッカーを用いて)ことが望ましい場合もある。
本明細書に記載される方法に従って処理される地層が少なくとも1つの割れ目を有する幾つかの実施形態では、割れ目は伝導性を有し、組成物で割れ目又は複数のプロパントの少なくとも一部の少なくとも1つを処理した後、割れ目の伝導性は増加する(例えば、25、50、75、100、125、150、175、200、225、250、275又は300%)。
本開示に係る処理された粒子(例えばプロパント)の幾つかの実施形態では、これらの粒子は集合的に、100マイクロメートル〜3000マイクロメートル(即ち、約140メッシュ〜約5メッシュ(ANSI))(幾つかの実施形態では、1000マイクロメートル〜3000マイクロメートル、1000マイクロメートル〜2000マイクロメートル、1000マイクロメートル〜1700マイクロメートル(即ち、約18メッシュ〜約12メッシュ)、850マイクロメートル〜1700マイクロメートル(即ち、約20メッシュ〜約12メッシュ)、850マイクロメートル〜1200マイクロメートル(即ち、約20メッシュ〜約16メッシュ)、600マイクロメートル〜1200マイクロメートル(即ち、約30メッシュ〜約16メッシュ)、425マイクロメートル〜850マイクロメートル(即ち、約40〜約20メッシュ)、又は300マイクロメートル〜600マイクロメートル(即ち、約50メッシュ〜約30メッシュ)の範囲の粒子を有する。
典型的には、本開示に係る処理された粒子(例えば、プロパント)の作製では、フッ素化ポリマーは、分散媒質(例えば、水及び/又は有機溶媒(例えば、アルコール、ケトン、エステル、アルカン、及び/又はフッ素化溶媒(例えば、ヒドロフルオロエーテル及び/又はペルフルオロ化炭素))に溶解又は分散し、次いで粒子に塗布される。所望により、ルイス酸触媒を添加してもよい。用いられる液体媒質の量は、溶液又は分散液が処理される粒子を概して均一に湿潤させ得るのに十分であるべきである。典型的には、溶液/分散媒中のフッ素化ポリマーの濃度は、約5重量%〜約20重量%の範囲であるが、この範囲外の量が有用である場合もある。粒子は、典型的には、約25℃〜約50℃の範囲の温度にてフッ素化ポリマー溶液/分散液で処理されるが、この範囲外の温度が有用である場合もある。処理溶液/分散液は、溶液/分散液を粒子に塗布するために当該技術分野において既知の技術を用いて(例えば、溶液/分散液と粒子とを容器内で混合する(幾つかの実施形態では、減圧下で)又は溶液/分散液を粒子に噴霧する)、粒子に塗布され得る。処理溶液/分散液を粒子に塗布した後、液体媒質は、当該技術分野において既知の技術を用いて除去できる(例えば、オーブン内で粒子を乾燥させる)。典型的には、約0.1〜約5(幾つかの実施形態では、約0.5〜約2)重量%のフッ素化ポリマーを粒子に添加するが、この範囲外の量が有用である場合もある。
本開示に係る炭化水素含有地層を破砕する方法では、水圧液及び/又は複数のプロパントを含む流体は、水性であってもよく(例えば、ブライン)、主に有機溶媒(例えば、アルコール又は炭化水素)を含有してもよい。幾つかの実施形態では、流体の一方又は両方が、増粘剤(例えば、ポリマー粘性化剤)、電解質、腐食防止剤、スケール防止剤、及び破砕流体に一般的な他のかかる添加剤を含有することが望ましい場合もある。
図1を参照すると、代表的な海上石油プラットフォームが概略的に示され、一般的に10と表記されている。半潜水型プラットフォーム12は、海底16下に位置する潜水炭化水素含有地層14の中央に位置している。海中導管18は、プラットフォーム12のデッキ20から、防噴装置24を備える坑口設備22まで延在する。プラットフォーム12は、作業用ストリング30等のパイプストリングを上下するための巻き上げ装置26及びデリック28を備えるように示されている。
坑井孔32は、炭化水素含有地層14を含む種々の地層を貫いて延在する。ケーシング34は、セメント36により坑井孔32内にセメントで固定されている。作業用ストリング30は、例えば、炭化水素含有地層14に隣接する坑井孔32内に位置する出砂対策ふるいアセンブリ38を含む種々の用具を含んでもよい。また、坑井孔32を通じてプラットフォーム12から延在しているのは、パッカー44、46間に生産領域48と共に示されている、炭化水素含有地層14に隣接して位置する流体又はガス排出セクション42を有する流体送達管40である。生産領域48に隣接する炭化水素含有地層14の坑井近傍領域を処理することが望ましいとき、作業用ストリング30及び流体送達管40は、出砂対策ふるいアセンブリ38及び流体排出セクション42が、穿孔50を含む炭化水素含有地層14の坑井近傍領域に隣接して位置するまで、ケーシング34を通して低下する。その後、本明細書に記載される組成物は、炭化水素含有地層14の坑井近傍領域を次第に処理するための送達管40でポンプダウンされる。
図面は海上作業について描かれているが、当業者は、坑井孔の生産領域を処理するための方法が、陸上作業での使用にも等しく適していることを理解する。また、図面は垂直坑井について描かれているが、当業者は、本開示が偏向坑井、傾斜坑井、又は水平坑井における使用にも等しく適していることを理解する。
本開示に係るフッ素化ポリマーはまた、例えば、その界面活性剤特性により、工業的コーティング添加物としても有用であり得る。本明細書に開示されるフッ素化ポリマーは、コーティングの基材表面に対する濡れ性及び/又は水平性(leveling)を高める、又はコーティング製剤中の成分(例えば、増粘剤又は色素)の分散性を高めることができる。多くの工業的コーティング製剤としては、典型的には、少なくとも1つのポリマー材料(例えば、膜形成ポリマー)及び少なくとも1つの水又は溶媒(例えば、メチルエチルケトン及び1−メトキシ−2−プロパノール)が挙げられる。コーティング製剤を基材に塗布した際、溶剤は蒸発し、及びポリマー粒子が合着して、連続的な膜を形成する。コーティング製剤は通常、塗布され、乾燥され、所望により加熱されて、完成品に固体コーティングが残る。本発明に係るフッ素化ポリマーを添加することにより、コーティングの基材に対する濡れ性が向上して、並びに/又は膜形成中の水及び/若しくは溶媒の蒸発が均一になり(即ち、水平化)、幾つかの製剤の膜形成特性が改善される場合がある。
本明細書に開示される方法の利点及び実施形態は、次の実施例により更に例証されるが、これらの実施例に列挙される特定の材料及び量、並びに他の条件及び詳細が、本発明を過度に制限すると解釈されてはならない。特に記載がない限り、実施例及びこれ以降の明細書における部、割合、比率などはいずれも重量基準である。表中において、「nd」は、未検を意味する。
以下の実施例では、4270キログラム(kg)のN−メチルペルフルオロブタンスルホンアミドエタノール、1.6kgのフェノチアジン、2.7kgのメトキシヒドロキノン、1590kgのヘプタン、1030kgのアクリル酸、89kgのメタンスルホン酸(トリフルオロメタンスルホン酸に代えて)、及び7590kgの水をパートBにて使用した以外、米国特許第6,664,354号(Savu)の実施例2、パートA及びBの方法に従ってMeFBSEAを作製した。
以下の実施例では、3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,8−トリデカフルオロオクチルアクリレート(FOA)を、以下の方法に従って調製した。500mLの丸底フラスコに、100グラム(0.275モル)の1H,1H,2H,2H−ペルフルオロオクタン−1−オル(C13OH)(Clariant Chemical Co.,Mount Holly,NCから、商品名「FLUOWET EA600」として入手)、19.8グラム(0.275モル)のアクリル酸(Sigma−Aldrich,St.Louis,MOから入手)、250グラムのヘプタン、及び1グラムのメタンスルホン酸を添加し、混合物を還流させながら15時間加熱した。ディーン−スタークトラップを用いて水を回収した(約4.9〜5グラム)。温度を70℃に低下させ、1.1グラムのトリエタノールアミンをフラスコに添加し、30分間混合した。固体が存在したため、濾過により除去した。減圧下でヘプタンを濾液から除去した。得られた液体中には白色沈殿が存在したため、これをガラス濾紙を用いて濾し取った。透明な液体が得られ、それは赤外分光法により1637cm−1にピークを示した。
(実施例1〜5)
5つの0.1リットル(4オンス)加圧瓶それぞれに、以下の表2に示す量のN,N−ジメチルアミノエチルアクリレートメチルクロリド四級(DMAEAMCl)(Ciba Specialty Chemicals,Basel,Switzerlandから商品名「CIBA AGEFLEX FA1Q80MC」として、80重量%水溶液で入手)を入れた。
Figure 2011528725
216グラムの1:1重量/重量(w/w)のメチルエチルケトン及びメタノール中の49.3グラムのMeFBSEA、3.0グラムの3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、及び0.6グラムの2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)溶液を調製した。44.8グラムのこの溶液を、各瓶に添加して、各瓶中に8.2グラムのMeFBSEA、0.5グラムの3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、0.1グラムの2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、及び36グラムの溶媒を提供した。瓶を1リットル/分で窒素を用いて1分間脱気し、次いで回転水浴中で、窒素雰囲気下にて、約3.5日間60℃で加熱した。MeFBSEA及びDMAEAMClのモル及び重量比は、上記表2に示す。
重合プロセス中、5つの瓶それぞれから液漏れ(leak)したため、反応時間の最後にサンプルの最終重量を測定した。溶液は重合前も後も均質であったため、一部の液体が失われても、残りの液体中の成分の比を変化させるとは考えられない。減少(グラム)を、上記表2に示す。各実施例についての固形分%は、約1gのサンプルをベントオーブン内で2時間105℃にて加熱することにより決定した。各実施例の固形分%を、上記表2に示す。
(実施例6及び7)
30グラムの溶媒混合物を用い、以下の表3に示す試薬の量、並びにモル及び重量比を用いたことを除いて、実施例1〜5の方法に従って、実施例6及び7を調製した。
Figure 2011528725
重合中の減少(グラム)及び得られるポリマーの固形分%を上記表3に示す。
(実施例8〜11)
5つの0.1リットル(4オンス)加圧瓶それぞれに、DMAEAMCl(Ciba Specialty Chemicalsから商品名「CIBA AGEFLEX FA1Q80MC」を80重量%水溶液として入手)及びMeFBSEA又はFOAを、以下の表4に示す量入れた。実施例8及び9では、90グラムのメタノール、90グラムのメチルエチルケトン、3グラムの3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、及び0.60グラムの2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)のバッチを調製した。実施例10及び11では、45グラムのメタノール、45グラムのメチルエチルケトン、1.5グラムの3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、及び0.30グラムの2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)のバッチを調製した。それぞれのバッチ30.6グラムを各瓶に添加して、0.5グラムの3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、0.1グラムの2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、15グラムのメタノール、及び15グラムのメチルエチルケトンを各瓶に提供した。瓶を1リットル/分で窒素を用いて1分間脱気し、次いで回転水浴中で、窒素雰囲気下にて、約24時間60℃で加熱した。フッ素化モノマー及びDMAEAMClのモル及び重量比を以下の表4に示す。
Figure 2011528725
例示的実施例12及び13
5つの0.1リットル(4オンス)加圧瓶それぞれに、DMAEAMCl(Ciba Specialty Chemicalsから商品名「CIBA AGEFLEX FA1Q80MC」を80重量%水溶液として入手)及び8〜10個のフッ素化炭素を有するペルフルオロアルキルエチルアクリレート(FOEA)(Hoechst,Frankfurt,Germanyから商品名「FLUOWET AC−812」として入手)を以下の表5に示す量入れた。90グラムのメタノール、90グラムのメチルエチルケトン、3グラムの3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、及び0.60グラムの2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)のバッチを調製した。それぞれのバッチ30.6グラムを各瓶に添加して、0.5グラムの3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、0.1グラムの2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、15グラムのメタノール、及び15グラムのメチルエチルケトンを各瓶に提供した。瓶を1リットル/分で窒素を用いて1分間脱気し、次いで回転水浴中で、窒素雰囲気下にて、約24時間60℃で加熱した。フッ素化モノマー及びDMAEAMClのモル及び重量比を以下の表5に示す。
Figure 2011528725
例示的実施例12及び13を、例示的実施例16及び17のコアフラッド評価に用いた。例示的実施例12及び13の方法を繰り返し用いて、動的表面張力測定のためのサンプルを調製した。
ブライン
水(92.25%)、5.9%の塩化ナトリウム、1.6%の塩化カルシウム、0.23%の塩化マグネシウム六水和物、及び0.05%の塩化カリウムを組み合わせて、相溶性評価及びコアフラッド実施例で用いられるブラインを提供した。
比較材料
比較フッ素化界面活性剤Aは、E.I.du Pont de Nemours and Co.,Wilmington,Delawareから商品名「ZONYL 8740」として入手した、多孔質表面処理用カチオン性水希釈性フルオロポリマーであった。
比較フッ素化界面活性剤Bは、3M Company,St.Paul,MNから商品名「FC135」として、50重量%イソプロパノール溶液で入手した、式C17SONH(CHN+(CHI−により表されるカチオン性フッ素化界面活性剤であった。
比較材料を、相溶性評価VIII及びIX、並びにコアフラッド比較例A及びBで用いた。
相溶性評価I〜VII
フッ素化ポリマー又は比較材料及び溶媒(溶媒A及び溶媒B)をバイアル瓶に添加して、サンプル(合計量3グラム、フッ素化ポリマー2重量%)を調製した。ブラインを0.25グラムずつ増やしながらバイアル瓶に添加し、バイアル瓶を135℃で15分間加熱浴中に入れた。バイアル瓶を浴から取り出し、次いでサンプルが1相かどうかを判定するために速やかに目視検査を行った。サンプルが1相であった場合、サンプルが1相ではなくなるまで、ブライン添加及び加熱工程を繰り返した。
各相溶性評価に用いた実施例及び溶媒の初期割合を以下の表6に示す。ここで示したブラインの重量%は、溶媒、ブライン、及びフッ素化ポリマーの合計重量に基づく。混合物中で相溶性であったブラインの量(相分離が生じる前)を以下の表6に示す。>50重量%のブラインの評価では、50重量%のブラインを組成物に添加したところ、相分離が生じず、試験を停止した。
Figure 2011528725
比較材料A及びB、並びに例示的実施例12及び13の相溶性評価
比較材料A及びB、並びに例示的実施例13の相溶性評価では、1グラムのブラインを、カチオン性界面活性剤の70/30プロピレングリコール/イソプロパノール2%溶液3グラムを収容しているバイアル瓶に一度に添加したことを除いて、相溶性評価I〜VIIの方法に従った。これら相溶性評価のそれぞれについて、サンプルを目視観察し、1相であると判定した。
例示的実施例12では、2重量%のフッ素化ポリマー、69重量%のプロピレングリコール、及び29重量%のイソプロパノールの混合物は、任意のブラインを添加する前に曇った。1グラムのブラインを2%の例示的実施例12、59%のプロピレングリコール、及び39%のイソプロパノールの溶液に添加することにより相溶性評価を実施したとき、サンプルは目視で1相であると判定された。
コアフラッド実施例14及び15、比較例A、B、及びC、並びに例示的実施例16及び17
組成物の調製:
フッ素化ポリマー又は比較材料と2種の溶媒(溶媒A及び溶媒B)を組み合わせて、フッ素化ポリマーの2重量%溶液600グラムを作製した。電磁撹拌器及び電磁撹拌棒を用いて、成分を混合した。実施例14及び15、比較例A〜C、並びに例示的実施例16及び17に用いたフッ素化ポリマー、溶媒、及び量(組成物の総重量に基づいた重量%)を以下の表7に示す。
Figure 2011528725
コアフラッド構成:
基材サンプル(即ち、コア)の相対浸透率を判定するために用いられるコアフラッド装置100の概略図を図2に示す。コアフラッド装置100は、流体アキュムレータ116に一定速度で流体103を圧入するための容積移送式ポンプ(型番1458;General Electric Sensing,Billerica,MAから入手)102を備えていた。高圧コアホルダ108(Hassler−型番UTPT−1x8−3K−13、Phoenix,Houston TXから入手)上の複数の圧力孔112を用いて、コア109の4つのセクション(それぞれ長さ5.08cm(2インチ))に対する圧力低下を測定した。コアホルダ108上の更なる圧力孔111を用いて、コア109の全長(それぞれ長さ20.32cm(8インチ))に対する圧力低下を測定した。2つの背圧レギュレータ(型番BPR−50;Temco,Tulsa,OKから入手)104、106を用いて、コア109の上流自噴圧106及び下流自噴圧104を管理した。
流体の流れは、ガスの重力偏析を避けるために垂直コアを通した。高圧コアホルダ108、背圧レギュレータ106、流体アキュムレータ116、及びチュービングを、135℃(275°F)で、圧力及び温度制御されたオーブン110(型DC 1406F;最大温度定格343℃(650°F)、SPX Corporation,Williamsport,PAから入手)内部に入れた。流体の最高流速は、7,000mL/時間であった。
コア:
コアサンプルを、Cleveland Quarries,Vermillion,OHから商品名「BEREA SANDSTONE」として入手した砂岩ブロックから切り出した。1つのコアを、実施例14及び15、比較例A〜C、並びに例示的実施例16及び17のそれぞれに用いた。用いられるコアのそれぞれの特性を以下の表8に示す。
Figure 2011528725
孔隙率は、ガス膨張法により測定した。孔体積は、バルク体積及び孔隙率の積である。
合成コンデンセート組成物:
93モル%のメタン、4モル%のn−ブタン、2モル%のn−デカン、及び1モル%のn−ペンタデカンを含有する合成ガス−コンデンセート流体を、コアフラッディング評価に用いた。流体の種々の特性の概略値を以下の表9に示す。
Figure 2011528725
コアフラッド手順:
表8に記載したコアを、95℃の標準的な研究室用オーブン内で72時間乾燥させ、次いでアルミホイル及び熱収縮チュービング(Zeus,Inc.,Orangeburg,SCから商品名「TEFLON(登録商標) HEAT SHRINK TUBING」として入手)で包んだ。再度図2を参照すると、包まれたコア109を、24℃(75°F)でオーブン110内のコアホルダ108に入れた。2.3×10Pa(3400psig)のオーバーバーデン圧を印加した。初期単相ガス浸透率を、8.3×10Pa(1200psig)の自噴圧で窒素を用いて測定した。
以下の手順によりコア109にブラインを導入して、26%のブライン飽和を確立した(即ち、コアの孔体積の26%がブラインで飽和していた)。コアホルダの出口端部を、真空ポンプに接続し、入口を閉鎖して完全真空を30分間適用した。入口は、中にブラインの入っているビュレットに接続した。出口を閉鎖し、入口を開口して、既知の体積のブラインをコアに流し込んだ。例えば、入口を閉鎖する前に5.3mLのブラインを、20mLの孔体積を有するコアに流し込むことにより、26%のブライン飽和を確立した。浸透率は、8.3×10Pa(1200psig)及び24℃(75°F)で窒素を流動させることにより、水飽和で測定した。
図2を参照すると、コアホルダ108内の包まれたコア109を、数時間、135℃(275°F)でオーブン110内に入れた。次いで、上記合成ガス−コンデンセート流体を、定常状態が確立されるまで、約690mL/時間の流速で導入した。上流背圧レギュレータ106を、流体の露点圧を超える約3.38×10Pa(4900psig)に設定し、下流背圧レギュレータ104を、約3.38×10Pa(1500psig)に設定した。次いで、約200孔体積を圧入した後の、定常状態からの圧力低下から、処理前のガス相対浸透率を算出した。次いで、フッ素化ポリマー組成物をコアに圧入した。少なくとも20孔体積を圧入した後、界面活性剤組成物を135℃(275°F)で約15時間コア内に保持した。次いで、上記合成ガスコンデンセート流体を、定常状態に達するまで(約150〜200孔体積)、容積移送式ポンプ102を用いて約690mL/時間の流速で再度導入した。次いで、処理後のガス相対浸透率を、定常状態の圧力低下から算出した。実施例14及び15、例示的実施例16、並びに比較例B及びCでは、第2のコアフラッドを実行する前に、24時間、合成コンデンセート組成物の存在下でコアを静置した。
相対浸透率測定に続いて、容積移送式ポンプ102を用いてメタンガスを圧入し、コンデンセートを移動させて、最終単相ガス浸透率を測定した。
実施例14及び15、比較例A〜C、並びに例示的実施例16及び17では、ブライン飽和後に測定された初期単相ガス浸透率、フッ素化材料組成物で処理する前のガス相対浸透率、処理後(上記に示した時間)のガス相対浸透率、処理前及び後のガス相対浸透率の比(即ち、改善係数)を以下の表10に報告する。例示的実施例16及び17では、コアを通して流動させた後に組成物の発泡を観察した。
Figure 2011528725
動的表面張力測定:
実施例8〜11、並びに例示的実施例12及び13の動的表面張力を、Kruss気泡圧力張力計(Kruss USA,Charlotte,NCから商品名「KRUSS BUBBLE PRESSURE TENSIOMETER BP2」として入手)上で測定した。表面張力対表面寿命を、各実施例及び例示的実施例について測定し、結果を以下の表11に示す。
Figure 2011528725
例示的実施例18
相溶性評価:
実施例10及び溶媒(70:30の比のプロピレングリコール:イソプロパノール)をバイアル瓶に添加して、サンプル(合計量3グラム、1重量%のフッ素化ポリマー)を調製した。脱イオン水を0.25グラムずつ増やしながらバイアル瓶に添加し、バイアル瓶を120℃で15分間加熱浴中に入れた。バイアル瓶を浴から取り出し、次いで速やかに目視検査したところ、1相であると判定された。実施例10、溶媒、及び脱イオン水を組み合わせた総重量に基づいて、混合物が60重量%の脱イオン水を含有するまで、脱イオン水の添加及び加熱を繰り返した。相分離が見られなくなったところで、試験を停止した。
組成物の調製:
MEK及びメタノールの50:50ブレンド中に、25重量%のフッ素化ポリマーを含有する実施例10と、70:30の比のプロピレングリコール:イソプロパノールとを組み合わせて、1重量%のフッ素化ポリマー溶液300グラムを作製した。電磁撹拌器及び電磁撹拌棒を用いて、成分を混合した。
コア:
コアサンプルを、Cleveland Quarriesから商品名「BEREA SANDSTONE」として入手した砂岩ブロックから切り出した。コアは、長さ7.7cm、直径2.5cm、孔体積8.2mLであり、ガス膨張法により測定したところ、孔隙率22%であった。
コアフラッド構成及び手順:
例示的実施例18の基材サンプル(即ち、コア)の相対浸透率を判定するために用いられるコアフラッド装置200の概略図を図3に示す。コアフラッド装置200は、n−ヘプタンを一定速度で流体アキュムレータ216に圧入するために、容積移送式ポンプ(型QX6000SS、Chandler Engineering,Tulsa,OKから入手)を備えていた。窒素ガスを、ガス流コントローラ220(型5850マスフローコントローラ、Brokks Instrument,Hatfield,PA)を通して一定速度で圧入した。高圧コアホルダ208(Hassler−タイプ、型RCHR−1.0Temco,Inc.,Tulsa,OKから入手)上の圧力孔211を用いて、垂直コア209に対する圧力低下を測定した。背圧レギュレータ(型番BP−50;Temco,Tulsa,OKから入手)204を用いて、コア209の下流自噴圧を制御した。高圧コアホルダ208は、3つの加熱バンド222(Watlow Thinband Model STB4A2AFR−2,St.Louis,MO)で加熱した。
コアを、95℃の標準的な研究室用オーブン内で72時間乾燥させ、次いでアルミホイル及び熱収縮チュービング(Zeus,Inc.,Orangeburg,SCから商品名「TEFLON(登録商標) HEAT SHRINK TUBING」として入手)で包んだ。再度図3を参照すると、包まれたコア209を、24℃(75°F)でコアホルダ208に入れた。1.6×10Pa(2300psig)のオーバーバーデン圧を印加した。初期単相ガス浸透率を、3.4×10〜6.9×10Pa(5〜10psig)の低システム圧で窒素を用いて測定した。
以下の手順によりコア209に脱イオン水を導入して、26%の水飽和を確立した(即ち、コアの孔体積の26%が水で飽和していた)。コアホルダの出口端部を、真空ポンプに接続し、入口を閉鎖して完全真空を30分間適用した。入口は、中に水の入っているビュレットに接続した。出口を閉鎖し、入口を開口して、2.1mLの水をコアに流し込んだ。次いで、入口及び出口弁を16時間閉鎖した。ガス浸透率は、3.4×10Pa(500psig)及び24℃(75°F)で窒素を流動させることにより、水飽和で測定した。
次いで、コアホルダ208を数時間121℃(250°F)に加熱した。定常状態に達するまで、6.2×10Pa(900psig)のシステム圧で450mL/時間のコア中における平均合計流速で窒素及びn−ヘプタンをコアに同時圧入した。窒素の流速は、ガス流コントローラ220により制御し、n−ヘプタンの速度は、容積移送式ポンプ202により制御した。窒素及びn−ヘプタンの流速は、コア中のガスの分別流が0.66であるように設定した。次いで、処理前のガス相対浸透率を、定常状態の圧力低下から算出した。次いで、フッ素化ポリマー組成物を、20孔体積を120mL/時間の流速でコアに圧入した。定常状態に達するまで、6.2×10Pa(900psig)のシステム圧で450mL/時間のコア中における平均合計流速で、窒素及びn−ヘプタンの同時圧入を再開した。次いで、処理後のガス相対浸透率を、定常状態の圧力低下から算出した。
水飽和後に測定された初期単相ガス浸透率、フッ素化材料組成物で処理する前のガス相対浸透率、処理後のガス相対浸透率、処理前及び後のガス相対浸透率の比(即ち、改善係数)を以下の表12に報告する。
Figure 2011528725
例示的実施例19
以下の修正を除いて、例示的実施例18の方法を用いて例示的実施例19のコアフラッドを実施した。
組成物の調製:
70:30の比のプロピレングリコール:イソプロパノール300グラムを組み合わせて、処理溶液を作製した。フッ素化ポリマーは用いなかった。
コア:
砂岩コアは、長さ7.7cm、直径2.5cm、孔体積7.2mLであった。
水飽和後に測定された初期単相ガス浸透率、フッ素化材料組成物で処理する前のガス相対浸透率、処理後のガス相対浸透率、処理前及び後のガス相対浸透率の比(即ち、改善係数)を上記表12に報告する。コアフラッド手順の最後に、後処理ガス相対浸透率は減少し始めた。
本開示の種々の修正及び変更は、本開示の範囲及び趣旨を逸脱しなければ当業者によって行われてよく、また本開示は、本明細書に記載された例示的な実施形態に不当に限定されるべきではないと理解されるべきである。

Claims (23)

  1. フッ素化ポリマーであって、
    前記フッ素化ポリマーの総重量に基づいて15〜80重量%の範囲の、独立して以下の式により表される第1の二価単位と、
    Figure 2011528725
    前記フッ素化ポリマーの総重量に基づいて20〜85重量%の範囲の、独立して以下の式により表される第2の二価単位と、を含み、
    Figure 2011528725
    式中、
    Rfは、1〜6個の炭素原子を有するフルオロアルキル基を表し、
    各Rは、独立して水素又はメチルであり、
    Wは、−O−、−S−、又は−N(R)−であり、
    Vは、所望により少なくとも1つのエーテル結合又はアミン結合が介在し、所望によりヒドロキシルにより置換されるアルキレンであり、
    Aは
    Figure 2011528725
    又は独立して1若しくは2つの飽和若しくは不飽和環及び正荷電窒素原子を有する環系であり、
    R及びRは、それぞれ独立して、1〜4個の炭素原子を有するアルキルであり、
    は、1〜20個の炭素原子を有するアルキルであり、
    は、対アニオンであり、
    nが2〜11の整数である、フッ素化ポリマー。
  2. Rfがペルフルオロブチル基を表す、請求項1に記載のフッ素化ポリマー。
  3. Wが−O−であり、Vが2〜6個の炭素原子を有するアルキレンであり、Aが、
    Figure 2011528725
    であり、R及びRがそれぞれメチルであり、Xが、Cl、Br、又はIである、請求項1又は2に記載のフッ素化ポリマー。
  4. 前記フッ素化ポリマーが、繰り返しアルキレンオキシ単位を含まない、請求項1〜3のいずれかに記載のフッ素化ポリマー。
  5. 前記第1の二価単位及び前記第2の二価単位が、前記フッ素化ポリマーの総重量に基づいて35〜65重量%の範囲でそれぞれ存在する、請求項1〜4のいずれかに記載のフッ素化ポリマー。
  6. 有機溶媒又は水の少なくとも1つと、請求項1〜5のいずれかに記載のフッ素化ポリマーと、を含む組成物。
  7. 前記有機溶媒が、ポリオール又はポリオールエーテルの少なくとも1つを含み、前記ポリオール及びポリオールエーテルが、独立して2〜25個の炭素原子を有する、請求項6に記載の組成物。
  8. 前記有機溶媒が、少なくとも1つのモノヒドロキシアルコール、エーテル、又はケトンを含み、それぞれ独立して最高4個の炭素原子を有する、請求項6又は7に記載の組成物。
  9. 請求項6〜8のいずれか一項に記載の組成物で炭化水素含有地層を処理する工程を含む方法。
  10. 炭化水素含有地層におけるガス又は液体浸透率の少なくとも1つを向上させる方法であって、
    前記炭化水素含有地層を組成物で処理する工程であって、前記組成物が、溶媒及びフッ素化ポリマーを含み、前記フッ素化ポリマーが、
    独立して以下の式により表される第1の二価単位と、
    Figure 2011528725
    独立して以下の式により表される第2の二価単位と、を含み、
    Figure 2011528725
    式中、
    Rfは、1〜10個の炭素原子を有するフルオロアルキル基を表し、
    各Rは、独立して水素又はメチルであり、
    Qは、結合又は−SO−N(R)−であり、
    Wは、−O−、−S−、又は−N(R)−であり、
    各Rは、独立して1〜4個の炭素原子を有するアルキルであり、
    Vは、所望により少なくとも1つのエーテル結合又はアミン結合が介在し、所望によりヒドロキシルにより置換されるアルキレンであり、
    Aは
    Figure 2011528725
    又は独立して1若しくは2つの飽和若しくは不飽和環及び正荷電窒素原子を有する環系であり、
    各Rは、独立して1〜4個の炭素原子を有するアルキルであり、
    は、1〜20個の炭素原子を有するアルキルであり、
    は、対アニオンであり、
    mは、1〜11の整数である、工程を含み、
    前記炭化水素含有地層は、前記組成物で処理した後ガス又は液体浸透率の少なくとも1つが少なくとも5%向上し、(a)前記向上が、同等の炭化水素含有地層を前記溶媒で処理したときに得られるガス又は液体浸透率の少なくとも1つの向上のいずれよりも高い、又は(b)同等の炭化水素含有地層を前記溶媒で処理したときに得られるガス又は液体浸透率の少なくとも1つの向上のいずれよりも向上の低下速度が緩徐である、の少なくとも1つである、方法。
  11. 前記溶媒が、独立して2〜25個の炭素原子を有するポリオール又はポリオールエーテルの少なくとも1つを含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記溶媒が、少なくとも1つのモノヒドロキシアルコール、エーテル、又はケトンを含み、それぞれ独立して最高4個の炭素原子を有する、請求項10又は11に記載の方法。
  13. 前記炭化水素含有地層が、ブラインを有し、前記溶媒が、前記炭化水素含有地層における前記ブラインを少なくとも部分的に可溶化させる又は少なくとも部分的に移動させる、のうちの少なくとも1つを行う、請求項9〜12のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記炭化水素含有地層を前記組成物で処理する前に、前記炭化水素含有地層を流体で処理する工程を更に含み、前記流体が、前記炭化水素含有地層における前記ブラインを少なくとも部分的に可溶化させる又は少なくとも部分的に移動させる、のうちの少なくとも1つを行う、請求項13に記載の方法。
  15. 前記炭化水素含有地層が、主に砂岩であり、前記フッ素化ポリマーが、前記炭化水素含有地層上に吸着される、請求項9〜14のいずれかに記載の方法。
  16. 前記炭化水素含有地層が、少なくとも1つの割れ目を有し、前記割れ目が、内部に複数のプロパントを有し、前記フッ素化ポリマーが、前記複数のプロパントの少なくとも一部上に吸着される、請求項9〜15のいずれかに記載の方法。
  17. フッ素化ポリマーで処理された表面を備える物品であって、前記物品が、炭化水素含有地層又は粒子のいずれかであり、前記フッ素化ポリマーが、
    前記フッ素化ポリマーの総重量に基づいて15〜80重量%の範囲の、独立して以下の式により表される第1の二価単位と、
    Figure 2011528725
    前記フッ素化ポリマーの総重量に基づいて20〜85重量%の範囲の、独立して以下の式により表される第2の二価単位と、を含み、
    Figure 2011528725
    式中、
    Rfは、1〜10個の炭素原子を有するフルオロアルキル基を表し、
    各Rは、独立して水素又はメチルであり、
    Qは、結合又は−SO−N(R)−であり、
    Wは、−O−、−S−、又は−N(R)−であり、
    各Rは、独立して1〜4個の炭素原子を有するアルキルであり、
    Vは、所望により少なくとも1つのエーテル結合又はアミン結合が介在し、所望によりヒドロキシルにより置換されるアルキレンであり、
    Aは
    Figure 2011528725
    又は独立して1若しくは2つの飽和若しくは不飽和環及び正荷電窒素原子を有する環系であり、
    各Rは、独立して1〜4個の炭素原子を有するアルキルであり、
    は、1〜20個の炭素原子を有するアルキルであり、
    mは、1〜11の整数である、物品。
  18. 前記物品が、炭化水素含有珪砕屑性地層である、請求項17に記載の物品。
  19. Qが、−SON(R)−であり、Rが、メチル又はエチルであり、Rfが、最高4個の炭素原子を有するフルオロアルキル基を表す、請求項10〜12、請求項10〜12に従属する請求項13〜16、又は請求項17若しくは18のいずれかに記載の方法又は物品。
  20. Wが、−O−であり、Vが、2〜6個の炭素原子を有するアルキレンであり、Aが、
    Figure 2011528725
    であり、R及びRが、それぞれメチルである、請求項10〜19のいずれかに記載の方法又は物品。
  21. 前記フッ素化ポリマーが、繰り返しアルキレンオキシ単位を含まない、請求項10〜20のいずれかに記載の方法又は物品。
  22. 前記フッ素化ポリマーが、3個超の前記第2の二価単位を含む、請求項9〜21のいずれかに記載の方法又は物品。
  23. 組成物を作製する方法であって、
    炭化水素含有地層の地質帯を選択する工程であって、前記地質帯が、ある温度、炭化水素組成物、及びブライン組成物を有する、工程と、
    前記地層の前記地質帯の前記温度、及び前記炭化水素組成物又は前記ブライン組成物の少なくとも1つを含むデータを受信する工程と、
    フッ素化ポリマーと溶媒とを含む製剤を作製する工程であって、前記フッ素化ポリマーが、
    独立して以下の式により表される第1の二価単位と、
    Figure 2011528725
    独立して以下の式により表される第2の二価単位と、を含み、
    Figure 2011528725
    式中、
    Rfは、1〜10個の炭素原子を有するフルオロアルキル基を表し、
    各Rは、独立して水素又はメチルであり、
    Qは、結合又は−SO−N(R)−であり、
    Wは、−O−、−S−、又は−N(R)−であり、
    各Rは、独立して1〜4個の炭素原子を有するアルキルであり、
    Vは、所望により少なくとも1つのエーテル結合又はアミン結合が介在し、所望によりヒドロキシルにより置換されるアルキレンであり、
    Aは
    Figure 2011528725
    又は独立して1若しくは2つの飽和若しくは不飽和環及び正荷電窒素原子を有する環系であり、
    各Rは、独立して、水素又は1〜4個の炭素原子を有するアルキルであり、
    は、1〜20個の炭素原子を有するアルキルであり、
    は、対アニオンであり、
    mは、1〜11の整数である、工程を含み、
    前記製剤が、前記フッ素化ポリマー、前記溶媒、前記温度、及び前記地層の前記地質帯の前記炭化水素組成物又は前記ブライン組成物の少なくとも1つに関する相溶性情報に少なくとも部分的に基づいて作製される、工程と、
    前記製剤に従って前記組成物を作製する工程と、を含む、方法。
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