JP2011525241A - PlGF−1コンパニオン診断方法および製品 - Google Patents

PlGF−1コンパニオン診断方法および製品 Download PDF

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Abstract

本開示は、とりわけ、薬物での治療を受けている被験者が薬物の有効な血中濃度を得ているかどうかを判定するための方法に関する。さらに、本開示は、血管新生のバイオマーカーをモニターすることにより、疾病に罹患しやすいまたは罹患している被験者が薬物での治療の恩恵に浴するかどうかを判定する、および治療(例えば、癌のためのものなど)を受けている被験者の応答を判定する方法にも関する。詳細には、本開示は、PlGF−1コンパニオン診断方法および製品に関する。

Description

関連出願情報
本出願は、2009年6月16日に出願されたU.S.Application No.12/485,114の恩典、2008年10月31日に出願されたU.S.Application No.61/110,063、2008年6月18日に出願されたU.S.Application No.61/073,624および2008年8月15日に出願されたU.S.Serial No.61/089,172の恩典を請求するものであり、これらのそれぞれについての内容が参照により本明細書に援用されている。
共同研究契約の参照
本開示の内容は、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素(ABT−869としても公知)に関する、2007年6月22日にGenentechおよびAbbott Laboratoriesにより、GenentechとAbbott Laboratoriesの間で結ばれた共同研究契約下に存する。
本開示は、とりわけ、薬物(例えば、癌のためのものなど)での治療を受けている被験者が薬物の有効な血中レベルを得ているかどうかを、血管新生のバイオマーカーのレベルをモニターすることによって判定するための方法に関する。さらに、本開示は、血管新生のバイオマーカーをモニターすることにより、疾病に罹患しやすいまたは罹患している被験者が薬物での治療の恩恵に浴するかどうかを判定する方法および治療(例えば、癌のためのものなど)を受けている被験者の応答を判定する方法にも関する。詳細には、本開示は、PlGF−1コンパニオン診断方法および製品に関する。
新生血管形成は、腫瘍成長にとって非常に重要である。具体的には、新生血管形成は、血管新生抑制分子と血管新生促進分子、例えば、血管内皮成長因子受容体(VEGFR)1および2と相互作用して既存の微小血管系および循環内皮前駆細胞から内皮細胞を活性化する腫瘍細胞、マクロファージおよび間質細胞から分泌される血管内皮成長因子の不均衡が関係する複雑なプロセスである(Dvorak,HF,J Clin Oncol.,20:4368−4380(2002)参照)。腫瘍血管構造は、無秩序であり、正常な血管構造より漏出性であり、その結果、透過性増加、間質圧上昇および腫瘍への化学療法配給不良が生じる(Ferrara,N.,VEGF Oncology,69:S11−S16,(2005)(suppl 3)参照)。胎盤由来成長因子は、この受容体(PDGFR)に結合することにより、新たな微小血管の周皮細胞カバー率を助長することによって、腫瘍成長を活性化し、血管新生を増進する(Carmeliet,P.,Nat Med.,9:653−660(2003)およびBenjamin LEら,J Clin Invest.,103:159−165(1999)参照)が、VEGFR−3は、リンパ管真性を助長することによりこのプロセスに寄与し、ことによると腫瘍転移にとって重要である可能性がある(Sundar,SSら,J Clin Oncol.,25:4298−4307(2007))。これらの経路の活性化亢進は、成長、腫瘍生存および癌細胞の転移を促進する(Blume−Jensen Pら,Nature,411:355−365(2001)参照)。これらに鑑みて、VEGFR−1、−2、−3およびPDGFRは、血管新生およびリンパ管新生の阻害ならびに正規化された血管構造の回復ための重要なターゲットである。VEGFR−1、−2、−3およびPDGFRの総合阻害によって、それぞれの受容体単独の特異的阻害より有効に腫瘍成長、生存および転移が中断される。ソラフェニブおよびスニチニブは、フォンヒッペル・リンドウ(von Hippel Lindau)遺伝子の欠失が低酸素誘導性因子複合体の異常活性化ならびにその後のVEGFおよびPDGF過発現を生じさせる結果となる(Motzer,RJら,N Engl J Med.,356:115−124(2007))、転移性腎細胞癌腫を治療するために用いられる小分子受容体チロシンキナーゼ(RTK)阻害剤の例である(Batchelor,TTら,Cancer Cell,11:83−95(2007)およびEscudier,Bら,N Engl J Med 356:125−134(2007)参照)。
疾病の特定のタイプに関連した多数のバイオマーカーが公知である。この個人化医療(患者の疾病または疾病への素因をよりよく取り扱い、管理するための新たな分析およびバイオインフォマティクス方法の使用を含む。)およびファーマコゲノミクス(薬物およびゲノミクスの科学を兼備する。)の時代に、治療選択、開始、用量カスタマイズ化または忌避をよりよく通知するために治療製品との併用を意図した診断製品である、いわゆる「コンパニオン診断」の使用および問い合わせが推進されている。例えば、バイオマーカーと薬物または医薬組成物の薬理作用および生物活性との相関関係をこれらのバイオマーカーの血漿中レベルの評定によって確立することを用いて、患者の予後判定および治療戦略を個人化することができる。これに関しては、多数のバイオマーカーが血管新生と関連づけられている。これらとしては、VEGF−A、可溶性VEGFR−1(sVEGFR−1、sFlt−1としても公知)、可溶性VEGFR−2(sVEGFR−2、sKDRとしても公知)、可溶性VEGFR−3(sVEGFR−3)、胎盤成長因子(PlGF、成長因子のVEGFファミリーのメンバーおよびVEGFR−1の特異的リガンド)、エリスロポエチンなどが挙げられるが、これらに限定されない。
Dvorak,HF,J Clin Oncol.,20:4368−4380(2002) Ferrara,N.,VEGF Oncology,69:S11−S16,(2005)(suppl 3) Carmeliet,P.,Nat Med.,9:653−660(2003) Benjamin LEら,J Clin Invest.,103:159−165(1999) Sundar,SSら,J Clin Oncol.,25:4298−4307(2007) Blume−Jensen Pら,Nature,411:355−365(2001) Motzer,RJら,N Engl J Med.,356:115−124(2007) Batchelor,TTら,Cancer Cell,11:83−95(2007) Escudier,Bら,N Engl J Med 356:125−134(2007)
それ故、血管新生のバイオマーカー、特にPlGFをモニターすることにより、薬物(例えば、癌のためのものなど)での治療を受けている被験者が薬物の有効な血中レベルを得ているかどうかをモニターまたは判定するための方法が、当分野において必要とされている。具体的には、被験者が、薬物(例えば、癌のためのものなど)の単回用量だけを摂取した後、前記薬物での継続治療の恩恵に浴するかどうかを同定する方法も、当分野において必要とされている。さらに、血管新生のバイオマーカー、特にPlGFおよびとりわけPlGF−1をモニターすることにより、腫瘍についての治療(例えば、癌のためのものなど)を受けている被験者の応答をモニターする方法も、当分野において必要とされている。尚、さらに、薬力学に基づく投薬情報を用いて、特定の薬物の有効性と関連づけられているまたは相関関係が証明されている必要薬物曝露範囲(例えば、曲線下面積(「AUC」)に被験者を導く方法も、当分野において必要とされている。本開示のこれらおよび他の目的は、本明細書における以下の説明から明らかになる。
1つの実施形態において、本開示は、投薬またはスケジューリングを最適化するために、薬物を投与されている被験者が、薬物の有効な血中レベルを得ているかどうかをモニターする方法を提供し、この方法は、
(a)N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体を投与されている被験者から得た試験サンプルと、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合する第一の捕捉抗体とを接触させて、第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体を形成する段階;
(b)第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体と、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合する第二の抗体であって、検出可能な標識にコンジュゲートさせた第二の抗体(「検出抗体」)とを接触させて、第二の捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体を形成する段階;
(c)検出可能な標識を検出することによって、段階(b)において形成された第二の捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体の量を決定する段階(形成された第二の複合体の量は、試験サンプルに含有されるヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの量である。);および
(d)段階(c)において決定された試験サンプル中のヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの量を所定のレベルと比較する段階(段階(c)において決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度が、所定のレベルより低い場合には、被験者は、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素もしくはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体の有効な量を受けていないと考えられ、およびさらに、段階(c)において決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度が、所定のレベルと同じであるもしくは所定のレベルより高い場合には、被験者は、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素もしくはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体の有効な量を受けていると考えられる。)
を含む。
このような方法の1つの態様において、捕捉抗体は、モノクローナル抗体264であり、および検出抗体は、ポリクローナル抗体pB264である。場合により、所定のレベルは、被験者がN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体での治療を最初に受けた後、約24時間の時点で、ミリリットルあたり約30ピコグラムである。または、場合により、所定のレベルは、被験者がN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素もしくはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体での治療後に定常状態の濃度に達した時点で、ミリリットルあたり約40ピコグラムからミリリットルあたり約75ピコグラムである。
このような方法のもう1つの態様において、捕捉抗体は、モノクローナル抗体826であり、および検出抗体は、モノクローナル抗体255である。この方法の1つの態様では、このとき、捕捉抗体は、モノクローナル抗体であり、および検出抗体は、モノクローナル抗体であり、および段階(c)において決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度は、被験者がN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体での治療を最初に受けた約8または15日後に定常状態で所定のレベルと比較してミリリットルあたり約60ピコグラムからミリリットルあたり約150ピコグラム増加される。
本明細書に記載するような方法は、被験者が、とりわけ、肺癌、乳癌、胃癌、膀胱癌、大腸癌、膵臓癌、卵巣癌、前立腺癌、腎癌、肝細胞癌、直腸癌、造血性悪性疾患、膠芽腫および幼児性血管腫から成る群より選択される癌について治療されている場合に、利用することができる。1つの実施形態において、方法は、自動システムまたは半自動システムでの使用に適している。
方法の1つの態様において、捕捉抗体がモノクローナル抗体でありおよび検出抗体がポリクローナル抗体であるとき、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体での治療についての用量またはスケジュールを、段階(d)における比較に基づいて患者をミリリットルあたり約40ピコグラムからミリリットルあたり約75ピコグラムの範囲にするように調整することができる。
方法のもう1つの態様において、捕捉抗体がモノクローナル抗体でありおよび検出抗体がモノクローナル抗体であるとき、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体での治療についての用量またはスケジュールを、段階(d)における比較に基づいて患者をミリリットルあたり約60ピコグラムからミリリットルあたり約150ピコグラムの範囲にするように調整することができる。
従って、本明細書における説明により、抗癌薬での癌の治療を受けている被験者の応答をモニターする方法を提供し、この方法は、
(a)N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体での治療を受けている被験者から得た試験サンプルと、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合する第一の捕捉抗体とを接触させて、第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体を形成する段階;
(b)第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体と、ヒトPlGF−1に結合する第二の抗体であって、検出可能な標識にコンジュゲートさせた第二の抗体(「検出抗体」)とを接触させて、第二の捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体を形成する段階;
(c)検出可能な標識を検出することによって、段階(b)において形成された第二の捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体の量を決定する段階(形成された第二の複合体の量は、試験サンプルに含有されるヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1の量である。);および
(d)段階(c)において決定された試験サンプル中のヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1の量と所定のレベルとを比較する段階(段階(c)において決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度が、所定のレベルより低い場合には、被験者は、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体での治療に応答していないと考えられるので、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体での治療を中止し、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体以外の抗癌薬を投与し、ならびにさらに、段階(c)において決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度が、所定のレベルと同じであるまたは所定のレベルより高い場合には、被験者は、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体での治療に応答していると考えられる。)
を含む。
この方法の1つの態様において、場合により、捕捉抗体は、モノクローナル抗体264であり、および検出抗体は、ポリクローナル抗体pB264である。この方法のもう1つの態様において、場合により、捕捉抗体は、モノクローナル抗体826であり、および検出抗体は、モノクローナル抗体255である。方法は、癌が、とりわけ肺癌、乳癌、胃癌、膀胱癌、大腸癌、膵臓癌、卵巣癌、前立腺癌、腎癌、肝細胞癌、直腸癌、直腸癌、造血性悪性疾患、膠芽腫および幼児性血管腫から成る群より選択される場合に、利用することができる。1つの実施形態において、方法は、自動システムまたは半自動システムでの使用に適している。
疾病に罹患しやすいまたは疾病に罹患している被験者が、薬物での治療を受けることの恩恵に浴するかどうかを判定するために提供するもう1つの方法を、本明細書においてさらに提供する。場合により、方法は、
(a)疾病に罹患しやすいまたは少なくとも1つの疾病に罹患している被験者であって、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体を投与された被験者から得た試験サンプルと、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合する第一の捕捉抗体とを接触させて、第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体を形成する段階;
(b)第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体と、ヒトPlGF−1に結合する第二の抗体であって、検出可能な標識にコンジュゲートさせた第二の抗体(「検出抗体」)とを接触させて、第二の捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体を形成する段階;
(c)検出可能な標識を検出することによって、段階(b)において形成された第二の捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体の量を決定する段階(形成された第二の複合体の量は、試験サンプルに含有されるヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1の量である。);および
(d)段階(c)において決定された試験サンプル中のヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1の量と所定のレベルとを比較する段階(段階(c)において決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度が、所定のレベルより低い場合には、被験者がN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体でのさらなるまたは継続治療を受けることの恩恵に浴さないという判定を下し、およびさらに、段階(c)において決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度が、所定のレベルと同じであるまたは所定のレベルより高い場合には、被験者がN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体でのさらなるまたは継続治療を受けることの恩恵に浴するという判定を下す。)
を含む。
この方法の1つの態様において、場合により、捕捉抗体は、モノクローナル抗体264であり、および検出抗体は、ポリクローナル抗体pB264である。この方法のもう1つの態様において、場合により、捕捉抗体は、モノクローナル抗体826であり、および検出抗体は、モノクローナル抗体255である。さらにもう1つの態様において、場合により、少なくとも1つの疾病は、肺癌、乳癌、胃癌、膀胱癌、大腸癌、膵臓癌、卵巣癌、前立腺癌、腎癌、肝細胞癌、直腸癌、直腸癌、造血性悪性疾患、膠芽腫および幼児性血管腫から成る群より選択される癌である。1つの実施形態において、方法は、自動システムまたは半自動システムでの使用に適している。
被験者の治療に対する応答の尤度を予測する方法も本明細書において提供し、この方法は、
(a)疾病に罹患する被験者であって、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体を投与されている被験者から、治療開始前に第一の試験サンプルを得る段階;
(b)第一の試験サンプルと、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合する第一の捕捉抗体とを接触させて、第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体を形成する段階;
(c)第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体と、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合する第二の抗体であって、検出可能な標識にコンジュゲートさせた第二の抗体(「検出抗体」)とを接触させて、第二の捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体を形成する段階;
(d)検出可能な標識を検出することによって、段階(b)において形成された第二の捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体の量を決定する段階(形成された第二の複合体の量は、第一の試験サンプルに含有されるヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度である。);
(e)疾病に罹患している被験者であって、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体を投与されている被験者から得られる第二の試験サンプルを、段階(a)において第一試験サンプルを得た後、ちょうどよい時点で得る段階;
(f)第二の試験サンプルと、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合する第一の捕捉抗体とを接触させて、第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体を形成する段階;
(g)第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体と、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合する第二の抗体であって、検出可能な標識にコンジュゲートさせた第二の抗体(「検出抗体」)とを接触させて、第二の捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体を形成する段階;
(h)前記検出可能な標識を検出することによって、段階(g)において形成された第二の捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体の量を決定する段階(形成された第二の複合体の量は、第二の試験サンプルに含有されるヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度である。);および
(i)段階(d)におけるヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度と、段階(h)におけるヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度とを比較する段階(段階(h)において決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度が、段階(d)において決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度と比較して増加されている場合には、段階(h)において決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度が、段階(d)におけるヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度と比較して変わっていないまたはより高い場合、高いPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントレベルを有する患者ほど、応答する可能性が高い。)
を含む。
この方法における1つの態様において、第一の試験サンプルの採取と第二の試験サンプルの採取の間の期間は、約1分、約5分、約10分、約15分、約30分、約45分、約60分、約2時間、約3時間、約4時間、約5時間、約6時間、約7時間、約8時間、約9時間、約10時間、約11時間、約12時間、約13時間、約14時間、約15時間、約16時間、約17時間、約18時間、約19時間、約20時間、約21時間、約22時間、約23時間、約24時間、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日、約7日、約2週間、約3週間、約4週間、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約9週間、約10週間、約11週間、約12週間、約13週間、約14週間、約15週間、約16週間、約17週間、約18週間、約19週間、約20週間、約21週間、約22週間、約23週間、約24週間、約25週間、約26週間、約27週間、約28週間、約29週間、約30週間、約31週間、約32週間、約33週間、約34週間、約35週間、約36週間、約37週間、約38週間、約39週間、約40週間、約41週間、約42週間、約43週間、約44週間、約45週間、約46週間、約47週間、約48週間、約49週間、約50週間、約51週間、約52週間、約1.5年、約2年、約2.5年、約3.0年、約3.5年、約4.0年、約4.5年、約5.0年、約5.5年、約6.0年、約6.5年、約7.0年、約7.5年、約8.0年、約8.5年、約9.0年、約9.5年、および約10.0年から成る群より選択される期間である。場合により、捕捉抗体は、モノクローナル抗体264であり、および検出抗体は、ポリクローナル抗体pB264である。または、場合により、捕捉抗体は、モノクローナル抗体826であり、および検出抗体は、モノクローナル抗体255である。さらに、場合により、少なくとも1つの疾病は、肺癌、乳癌、胃癌、膀胱癌、大腸癌、膵臓癌、卵巣癌、前立腺癌、腎癌、肝細胞癌、直腸癌、直腸癌、造血性悪性疾患、膠芽腫および幼児性血管腫から成る群より選択される癌である。さらに場合により、1つの態様において、方法は、自動システムまたは半自動システムでの使用に適している。
尚、さらにもう1つの実施形態において、本発明は、肺癌、乳癌、胃癌、膀胱癌、大腸癌、膵臓癌、卵巣癌、前立腺癌、腎癌、肝細胞癌、直腸癌、造血性悪性疾患、膠芽腫および幼児性血管腫から成る群より選択される少なくとも1つの癌に罹患している被験者を治療する方法に関する。このような方法は、
(a)癌に罹患している被験者であって、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体の所定の量での治療を受けている被験者から試験サンプルを得る段階;
(b)試験サンプルと、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合する第一の捕捉抗体とを接触させて、第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体を形成する段階;
(c)第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体と、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合する第二の抗体であって、検出可能な標識にコンジュゲートさせた第二の抗体(「検出抗体」)とを接触させて、第二の捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体を形成する段階;
(d)検出可能な標識を検出することによって、段階(c)において形成された第二の捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出抗体の量を決定する段階(形成された第二の複合体の量は、試験サンプルに含有されるヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの量である。);
(e)段階(d)において決定された試験サンプル中のヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの量を所定のレベルと比較する段階;および
(f)所定のレベルより低い段階(d)において決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度を有する被験者を、(i)段階(a)において述べたN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素もしくはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体の所定の量より高い、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素もしくはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体の調整量;(ii)N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素もしくはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体以外の薬物;または(iii)(i)と(ii)の組み合わせで治療する段階
を含む。
上記方法において、捕捉抗体は、モノクローナル抗体264であり、および検出抗体は、ポリクローナル抗体pB264である。
さらに、上記方法において、場合により、捕捉抗体がモノクローナル抗体でありおよび検出抗体がポリクローナル抗体であるときの所定のレベルは、被験者がN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体での治療を最初に受けた後、約24時間の時点で、ミリリットルあたり約30ピコグラムである。尚、さらに場合により、上記方法において、捕捉抗体がモノクローナル抗体でありおよび検出抗体がポリクローナル抗体アッセイであるときの所定のレベルは、被験者がN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体での治療を最初に受けた後、約15日の時点で、ミリリットルあたり約40ピコグラムからミリリットルあたり約75ピコグラムである。
または、上記方法において、捕捉抗体は、モノクローナル抗体826であり、および検出抗体は、モノクローナル抗体255である。
尚、さらに、上記方法において、場合により、捕捉抗体がモノクローナル抗体でありおよび検出抗体がモノクローナル抗体アッセイであるとき、所定のレベルは、 である。この方法の1つの態様において、このとき、捕捉抗体は、モノクローナル抗体であり、および検出抗体は、モノクローナル抗体であり、および段階(e)において決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度は、被験者がN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体での治療を最初に受けた約8または15日後に定常状態で所定のレベルと比較してミリリットルあたり約60ピコグラムからミリリットルあたり約150ピコグラム増加される。
さらにもう1つの実施形態において、薬物(薬物は、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体である。)での治療を受けた被験者が、薬物の有効な血中濃度を得ているかどうかを判定する際に使用するためのキットを本明細書において提供し、このキットは、
(a)少なくとも、モノクローナル抗体264、ポリクローナル抗体pB264およびこれらの組み合わせから成る群より選択される抗体と;
(b)キットを使用するための取り扱い説明書と
を含む。
さらに、薬物(薬物は、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体である。)での治療を受けている被験者が、薬物の有効な血中レベルを得ているかどうかを判定する際に使用するためのキットを提供し、このキットは、
(a)少なくとも、モノクローナル抗体826、モノクローナル抗体255およびこれらの組み合わせから成る群より選択される抗体と;
(b)キットを使用するための取り扱い説明書と
を含む。
さらに、抗癌薬(薬は、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体である。)での癌の治療を受けている被験者の応答をモニターする際に使用するためのキットを提供し、このキットは、
(a)少なくとも、モノクローナル抗体264、ポリクローナル抗体pB264およびこれらの組み合わせから成る群より選択される抗体と;
(b)該キットを使用するための取り扱い説明書と
を含む。
尚、その上さらに、抗癌薬(薬は、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体である。)での癌の治療を受けている被験者の応答をモニターする際に使用するためのキットを提供し、このキットは、
(a)少なくとも、モノクローナル抗体826、モノクローナル抗体255およびこれらの組み合わせから成る群より選択される抗体と;
(b)キットを使用するための取り扱い説明書と
を含む。
さらにもう1つの実施形態において、疾病に罹患しやすいまたは疾病に罹患している被験者が、薬物(薬物は、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体である。)での治療に応答するかどうかを判定する際に使用するためのキットを本明細書において提供し、このキットは、
(a)少なくとも、モノクローナル抗体264、ポリクローナル抗体pB264およびこれらの組み合わせから成る群より選択される抗体と;
(b)キットを使用するための取り扱い説明書と
を含む。
尚、さらにもう1つの実施形態において、疾病に罹患しやすいまたは疾病に罹患している被験者が、薬物(薬物は、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体である。)での治療に応答するかどうかを判定する際に使用するためのキットを本明細書において提供し、このキットは、
(a)少なくとも、モノクローナル抗体826、モノクローナル抗体255およびこれらの組み合わせから成る群より選択される抗体と;
(b)キットを使用するための取り扱い説明書と
を含む。
さらに、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体を投与されている被験者において疾病の進行をモニターする際に使用するためのキットを本明細書において提供し、このキットは、
(a)少なくとも、モノクローナル抗体264、ポリクローナル抗体pB264およびこれらの組み合わせから成る群より選択される抗体と;
(b)キットを使用するための取り扱い説明書と
を含む。
尚、さらに、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体を投与されている被験者において疾病の進行をモニターする際に使用するためのキットを本明細書において提供し、このキットは、
(a)少なくとも、モノクローナル抗体826、モノクローナル抗体255およびこれらの組み合わせから成る群より選択される抗体と;
(b)キットを使用するための取り扱い説明書と
を含む。
図1は、実施例1において説明するとおりの、様々な時点でのヒトPlGF−1に関する用量応答性増加を示す図である。この図において、−◆−は、0.1mg/kg(N=11)であり、−■−は、0.25mg/kg(N=11)であり、−▲−は、0.3mg/kg(N=3)であり、および−●−は、すべての患者(N=30)である。 図2は、実施例1において説明するとおりの、(治療的恩恵を示す)療法に関する時間について患者を層化した最適なヒトPlGF−1閾値を示す図である。ABT−869での治療開始後の24時間時点について、全患者(点線(...)として示す(N=31)(133に等しいTTP中央値を有する。))、30pg/mLより多い(破線と点線(−・−・−)として示す(N=20)(144に等しいTTP中央値を有する。))または30pg/mL未満(太い実線(――)として示す(N=11)(82に等しいTTP中央値を有する。))として群を示す。それぞれの群についての進行までの時間の明瞭な違いを示す。 図3は、実施例1において説明するとおりの(治療的恩恵を示す)療法に関する時間について患者を層化した最適なヒトPlGF−1閾値を示す図である。ABT−869での治療開始後、安定状態時点について、全患者(点線(...)として示す(N=30)(133に等しいTTP中央値を有する。))、40pg/mLより多い(破線と点線(−・−・−)として示す(N=17)(328に等しいTTP中央値を有する。))または40pg/mL未満(太い実線(――)として示す(N=13)(96に等しいTTP中央値を有する。))として群を示す。それぞれの群についての進行までの時間の明瞭な違いを示す。 図4は、実施例1において説明するとおりの、様々な時点にわたってヒトPlGF−1時間経過を示す図である。
結腸直腸癌に罹患している被験者において腫瘍組織におけるヒトPlGF−1発現が不良な予後および生存と相関することは、当分野において公知である(Weiら,Gut,54:666−672(2005)参照)。従って、当業者は、疾病負担を低減することができ、それによって寛解を生じさせることおよび進行のない生存を延長することができる有効な療法が、ヒトPlGF−1の血漿中濃度を増加させる結果となると予想する。意外にも、本開示の発明者らは、癌などの疾病に罹患している被験者におけるヒトPlGF−1濃度の増加が、特に癌に罹患している被験者において、有効な療法および進行までの時間改善と関係づけられるマーカーとして役立ち得ることを発見した。
従って、本開示は、とりわけ、ABT−869またはABT−869の類似体での治療を受けている被験者と協力して用いることができるヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントコンパニオン診断アッセイに関する。より具体的には、本開示は、ABT−869またはABT−869の類似体での治療を受けている被験者が薬物の有効な血中レベルを得ているかどうかを、治療過程の前記被験者におけるヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントのレベルをモニターすることによって判定するための方法に関する。さらに、本開示は、血管新生のバイオマーカーをモニターすることにより、疾病に罹患しやすいまたは罹患している被験者が、薬物での治療の恩恵に浴するかどうかを判定する、および治療(例えば、癌のためのものなど)を受けている被験者の応答を判定する方法にも関する。詳細には、本開示は、PlGF−1コンパニオン診断方法および製品に関する。場合により、本明細書に記載する方法は、自動システムまたは半自動システムでの使用に適している。
最後に、本開示は、1つ以上のタイプの癌または1つ以上のタイプの自己免疫疾患に罹患している被験者を治療する方法に関する。
A.定義
本明細書において用いる場合、単数形「a」、「an」および「the」は、この文脈が明瞭に別様に指図していない限り、複数の指示対象を含む。本明細書における数値範囲の列挙については、同じ精度で、これらの間のそれぞれの介在数が明確に意図される。例えば、範囲6から9については、6および9に加えて数7および8が意図され、および範囲6.0から7.0については、数6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9および7.0が明確に意図される。
a)ABT−869
本明細書において用いる場合、用語「ABT−869」は、キナーゼ酵素アッセイにおいてVEGFR1(IC50 30nM)、2(IC50 8.5nM)、3(IC50 40nM)、PDGFRβ(IC50 25nM)、CSF−1R(IC50 5.3nM)およびFlt−3キナーゼ(IC50 9.5nM)に対して強い阻害活性を有するATP−競合受容体チロシンキナーゼ阻害剤である、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素を指す。ABT−869、ABT−869を製造するための方法(実施例5参照)、ABT−869を含有する製剤のタイプ(例えば、カプセルもしくは錠剤;粉末もしくは顆粒;水性もしくは非水性液中の溶液もしくは懸濁液;可食フォームもしくはホイップ;または水中油型液体エマルジョンもしくは油中水型エマルジョン)、投与経路(例えば、経口経路(口腔内もしくは舌下経路を含む。)、直腸内経路、鼻経路、局所経路(口腔内、舌下、もしくは経皮経路を含む。)、膣経路、または非経口経路(皮下、筋肉内、静脈内もしくは皮内経路を含む。))は、すべて、U.S.Patent No.7,297,709に記載されており、この内容は参照により本明細書に援用されている。
b)ABT−869の類似体またはABT−869類似体
本明細書において交換可能に用いるような、本明細書において用いる場合の語句「ABT−869の類似体」または「ABT−869類似体」は、ABT−869の塩、エステル、アミド、プロドラッグ、コンジュゲート、活性代謝産物、ならびに他のこのような誘導体、類似体および関連化合物をはじめとする(しかし、これらに限定されない)薬理活性類似体を指す。ABT−869の例示的類似体としては、下記構造式(I−XX)を有する化合物が挙げられるが、これらに限定されない:
Figure 2011525241
c)抗体
本明細書において用いる場合、用語「抗体」は、免疫グロブリン分子またはこの免疫活性部分、即ち抗原結合部位を指す。免疫グロブリン分子の免疫活性部分の例としては、例えば抗体をペプシンなどの酵素で処理することにより、生成することができるF(ab)およびF(ab’)フラグメントが挙げられる。本開示において使用することができる抗体の例としては、とりわけポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、キメラ抗体、ヒト抗体、ヒト化抗体、組換え抗体、一本鎖Fv(「scFv」)、親和性成熟抗体、一本鎖抗体、単一ドメイン抗体、F(ab)フラグメント、F(ab’)フラグメント、ジスルフィド結合Fv(「sdFv」)、および抗イディオタイプ(「抗Id」)抗体、ならびに上述のもののいずれかについての機能的に活性なエピトープ結合フラグメントが挙げられるが、これらに限定されない。抗体は、IgG、IgM、IgA、IgDもしくはIgEクラスのもの、またはこれらのフラグメントもしくは誘導体であり得る。簡略化のために、分析物に対する抗体を、多くの場合、「抗分析物抗体」または単に「分析物抗体」(例えば、ヒトPlGF−1抗体)と呼ぶ。当分野において公知の1つ以上の化学的、ペプチドまたはポリペプチド部分を取り付けることによって、抗体を誘導体化することができる。抗体は化学的部分と結合する可能性がある。
d)ヒトPlGF−1
本明細書において交換可能に用いるような語句「ヒトPlGF−1」または「ヒトPlGF−1ポリペプチド」は、シグナルペプチドを伴うまたは伴わない、任意の完全長(即ち、これらのフラグメントでない)ヒトPlGF−1配列を指す。例えば、完全長ヒトPlGF−1は、システイン結び目構造を形成する8つの保存システイン残基と中央に位置するPDGF様ドメインを有する18アミノ酸シグナル配列を伴う149アミノ酸未成熟ポリペプチドである場合がある。または、ヒトPlGF−1は、(文献に記載されているものなどの)18アミノ酸シグナル配列を含有しない131アミノ酸成熟ポリペプチドである場合もある。PlGFは、少なくとも4つの選択的にスプライシングされた形態:PlGF−1、PlGF−2、PlGF−3およびPlGF−4で存在し得る。PlGF−2およびPlGF−4は、細胞膜との会合増加またはPlGF受容体に対する親和性改変を生じさせる結果となるPlGF−2およびPlGF−4におけるヘパリン結合ドメインの挿入により、他の形態と異なる可能性がある。PlGFのアミノ酸配列は、EP 0550519に記載されており、この内容は参照により本明細書に援用されている。ヒトPlGFポリペプチド(例えば、ポリアミノ酸)配列は、自然界で見出されるとおりのもの、自然界で見出されるような配列に基づくもの、単離されたもの、合成のもの、半合成のもの、組換え体、または他のものである。特に、本明細書で言及する場合のPlGFは、PlGF−1である。
本明細書における開示は、(例えば、コドン認識についての必然的最適化を伴う)原核性および/もしくは真核性バックグラウンドに存在するような、ならびに/または原核性および/もしくは真核性バックグラウンドにおいて生産されるような、多数の異なるヒトPlGF−1ポリペプチド配列を包含する。要するに、ポリペプチドおよびポリヌクレオチド配列は、(a)シグナルペプチド;および(b)当業者には明らかであるものなどの他の変異を有するもしくはコードする場合もあり、または有さないもしくはコードしない場合もある。
e)ヒトPlGF−1フラグメント
本明細書において用いる場合、用語「ヒトPlGF−1フラグメント」は、ヒトPlGF−1(成熟タンパク質と呼ぶ場合もある、131アミノ酸)またはシグナルペプチドを含むPlGF−1(未成熟タンパク質と呼ぶ場合もある、149アミノ酸)の全体に満たない(即ち、完全長でない)一部分を含むポリペプチドを指す。詳細には、ヒトPlGFフラグメントは、ヒトPlGFの少なくとも約5の連続するアミノ酸、ヒトPlGFの少なくとも約10の連続するアミノ酸残基;ヒトPlGFのアミノ酸の少なくとも約15の連続するアミノ酸残基;ヒトPlGFの少なくとも約20の連続するアミノ酸残基;ヒトPlGFの少なくとも約25の連続するアミノ酸残基、ヒトPlGFのアミノ酸の少なくとも約30の連続するアミノ酸残基、ヒトPlGFの少なくとも約35の連続するアミノ酸残基、ヒトPlGFの少なくとも約40の連続するアミノ酸残基、ヒトPlGFの少なくとも約45の連続するアミノ酸残基、ヒトPlGFの少なくとも約50の連続するアミノ酸残基、ヒトPlGFの少なくとも約55の連続するアミノ酸残基、ヒトPlGFの少なくとも約60の連続するアミノ酸残基、ヒトPlGFの少なくとも約65の連続するアミノ酸残基、ヒトPlGFの少なくとも約70の連続するアミノ酸残基、ヒトPlGFの少なくとも約75の連続するアミノ酸残基、ヒトPlGFの少なくとも約80の連続するアミノ酸残基、ヒトPlGFの少なくとも約85の連続するアミノ酸残基、ヒトPlGFの少なくとも約90の連続するアミノ酸残基、ヒトPlGFの少なくとも約95の連続するアミノ酸残基、ヒトPlGFの少なくとも約100の連続するアミノ酸残基、ヒトPlGFの少なくとも約105の連続するアミノ酸残基、ヒトPlGFの少なくとも約110の連続するアミノ酸残基、ヒトPlGFの少なくとも約115の連続するアミノ酸残基、ヒトPlGFの少なくとも約120の連続するアミノ酸残基、ヒトPlGFの少なくとも約125の連続するアミノ酸残基、ヒトPlGFの少なくとも約130の連続するアミノ酸残基、ヒトPlGFの少なくとも約135の連続するアミノ酸残基、ヒトPlGFの少なくとも約140の連続するアミノ酸残基またはヒトPlGFの少なくとも約144の連続するアミノ酸残基を含む。
例示的ヒトPlGF−1フラグメントは、ミネソタ州ミネアポリスのR&D Systems,Inc.(カタログ番号#P49763)から市販されている、ヒトPlGF−1の残基21−149を含む。このヒトPlGFフラグメントは、ヒトPlGFフラグメント−1またはヒトPlGF−1フラグメントについてのイムノアッセイの際に較正物質または対照として使用することができる。
f)同一の
2つ以上のポリペプチドまたはポリヌクレオチド配列に関連して本明細書において用いる場合の「同一の」または「同一性」は、これらの配列が、明記されている領域にわたって同じである残基の明記されている百分率を有することを意味する可能性がある。この百分率は、2つの配列を最適にアラインし、明記されている領域にわたってこれら2つの配列を比較し、同一残基が存在する両方の配列内の位置の数を判定してマッチした位置の数を得、マッチした位置の数をこの明記されている領域内の位置の総数で割り、その結果に100をかけて配列同一性の百分率を得ることにより、計算することができる。2つの配列が、異なる長さのものであり、またはアラインメントによって1つ以上の食い違った末端が生じ、明記されている比較領域が単一の配列しか含まない場合、単一配列の残基をこの計算の分母には含めるが、分子には含めない。
g)モノクローナル抗体264
本明細書において用いる場合、語句「モノクローナル抗体264」または「MAB264」は、ミネソタ州ミネアポリスのR&D Systems,Inc.(カタログ番号MAB264)から市販されている、Clone37203からの非コンジュゲート型マウス抗ヒトPlGF−1モノクローナル抗体を指す。
h)モノクローナル抗体255
本明細書において用いる場合、語句「モノクローナル抗体255」または「MAB255」は、Abbott Laboratoriesが所有する、American Type Culture Collectionアクセッション番号PTA−8536を有するマウスハイブリドーマ細胞株1−255−713から生産される、非コンジュゲート型マウス抗ヒトPlGF−1モノクローナル抗体を指す。マウスハイブリドーマ細胞株1−255−713は、2007年7月12日に10801 University Blvd.,Manassas,VA 20110−2209のAmerican Type Culture Collectionに寄託され、アクセッション番号PTA−8536を指定された。モノクローナル抗体255は、2008年6月18日に出願されたU.S.Serial Number.61/073,624および2008年8月15日に出願されたU.S.Serial Number.61/089,172に記載されており、これらのそれぞれについての内容は参照により本明細書に援用されている。
語句「モノクローナル抗体255」または「MAB255」は、マウスハイブリドーマ細胞株1−255−2675によって生産されるモノクローナル抗体を含めて、マウスハイブリドーマ細胞株1−255−713のサブクローンによって生産される、非コンジュゲート型マウス抗ヒトPlGF−1モノクローナル抗体も指す。マウスハイブリドーマ細胞株1−255−2675によって生産されるモノクローナル抗体は、マウスハイブリドーマ細胞株1−255−713によって生産されるモノクローナル抗体と同一である。マウスハイブリドーマ細胞株1−255−2675は、2009年6月16日に出願されたU.S.Serial No.12/485,114に記載されており、この内容は参照により本明細書に援用されている。コンジュゲート(即ち、検出抗体)として利用されるとき、MAB255は、全分子として使用されることもあり、またはこのフラグメント(例えば、Fab’2フラグメント)として使用されることもある。
i)モノクローナル抗体826
本明細書において用いる場合、語句「モノクローナル抗体826」または「MAB826」は、Abbott Laboratoriesが所有する、American Type Culture Collectionアクセッション番号PTA−8539を有するマウスハイブリドーマ細胞株2−826−335から生産される、非コンジュゲート型マウス抗ヒトPlGF−1モノクローナル抗体を指す。マウスハイブリドーマ細胞株は、2007年7月12日にUniversity Blvd.,Manassas,VA 20110−2209のAmerican Type Culture Collectionに寄託され、アクセッション番号PTA−8536を指定された。モノクローナル抗体826は、2008年6月18日に出願されたU.S.Serial Number.61/073,624および2008年8月15日に出願されたU.S.Serial No.61/089,172に記載されており、これらのそれぞれについての内容は参照により本明細書に援用されている。
j)医薬組成物
本明細書において用いる場合、用語「医薬組成物」は、小分子(例えば、活性薬剤を含有する薬物、概して非ペプチド性)であろうと、または生物製剤(例えば、PEG化などの(しかし、これに限定されない)修飾を有する任意のものを含む、ペプチドもしくはタンパク質系薬物)であろうと、治療を必要とする疾病または状態に罹患している被験者を治療するために使用することができる任意の薬剤または薬物を指す。医薬組成物の例としては、ABT−869、ABT−869の類似体、高脂血症薬(ナイアシン、フィブラート(例えば、クロフィブラート、フェノフィブラート、フェノフィブリン酸、シンフィブラート(simfrate)、フェノフィブリン酸の塩、およびこれらの任意の組み合わせ)、エゼチミブ、HMG−CoAレダクターゼ阻害剤(例えば、スタチン、例えば、これらに限定されないが、ロスバスタチン、シンバスタチン、およびこれらの組み合わせ(他の高脂血症薬との組み合わせ(例えばシンバスタチンとエゼチミブ)を含む。)、抗炎症薬、ナトリウム利尿ペプチド誘導体など、ならびにこれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
k)ポリクローナル抗体pB264
本明細書において交換可能に用いるような語句「ポリクローナル抗体pB264」、「pB264」、「AF−264−PB」、「PAB264」またはAB−264−PBは、ミネソタ州ミネアポリスのR&D Systems,Inc.から入手できる非コンジュゲート型ヤギ抗ヒトPlGF−1ポリクローナル抗体(カタログ番号AF−264−PB)を指す。ポリクローナル抗体pB264は、大腸菌(E.coli)由来の精製された組換えヒト胎盤成長因子で免疫されたヤギにおいて生産される。ヒトPlGFアフィニティークロマトグラフィーによってPlGF−1特異的IgGを精製した。
l)所定のレベル
本明細書において用いる場合、用語「所定のレベル」は、一般に、アッセイカットオフ値でのものを指し、このカットオフ値、アッセイ結果をこの所定のレベルに対照することにより診断結果を評定するために用いられるものであり、ここでの所定のレベルは、様々な臨床パラメータ(例えば、薬物で治療されている被験者が、該薬物の有効な血中レベルを達成したかどうかをモニターするもの、抗癌薬での癌の治療を受けている被験者の応答をモニターするもの、腫瘍の応答を、前記腫瘍についての治療を受けている被験者において、モニターするものなど)に既に結び付けられているまたは既に関連づけられている。所定のレベルは、絶対値であることもあり(例えば、より詳細に本明細書中で説明するモノクローナル抗体/ポリクローナルアッセイの場合)、または療法の開始前に患者から得た値を引き算することによって正規化された値であることもある(例えば、より詳細に本明細書中で説明するようなモノクローナル抗体/モノクローナル抗体の場合)。用いることができる所定のレベルの例は、1つ以上の疾病または状態に場合によっては罹患していることがある1者以上の被験者から得られるベースラインレベルである。本開示は、例示的所定のレベルを提供し、およびこのようなレベルと本明細書において説明するような例示的イムノアッセイについての臨床パラメータとの最初の結びつきまたは関連を説明する。しかし、カットオフ値がこのイムノアッセイの性質(例えば、利用する抗体など)に依存して変わり得ることは周知である。さらに、本明細書における開示を他のイムノアッセイに適応させて、この説明に基づき他のイムノアッセイについてのイムノアッセイ特異的カットオフ値を得ることは、十分に当業者の通常技能の範囲内である。
m)実質的に同一の
本明細書において用いる場合の「実質的に同一の」は、第一の配列および第二の配列が、約8から約100残基以上の領域(詳細には、約8から約100残基の中の任意の範囲を含む。)にわたって少なくとも約50%から約99%同一であることを意味し得る。
n)被験者または患者
本明細書において用いる場合、用語「被験者」および「患者」は、交換可能に用いられる。本明細書において用いられる場合、用語「被験者」および「患者」は、動物を指し、ある態様では鳥(例えば、カモもしくはガチョウ)を指し、別の態様ではサメもしくはクジラを指し、またはさらなる態様では、非霊長類(例えば、雌ウシ、ブタ、ラクダ、ラマ、ウマ、ヤギ、ウサギ、ヒツジ、ハムスター、モルモット、ネコ科の動物、イヌ科の動物、ラットおよびネズミ科の動物)および霊長類(例えば、サル、例えばカニクイザル(cynomologous monkey)、チンパンジー、およびヒト)を含む哺乳動物を指す。
o)試験サンプル
本明細書において用いる場合、用語「試験サンプル」または「サンプル」は、ヒトPlGF−1もしくはヒトPlGF−1フラグメントなどの対象となる分析物について試験されるおよび/または分析物を含有することが疑われる生体材料を指す。試験サンプルは、任意の生物源、例えば、全血、血清、血漿、間質液、唾液、眼レンズ液、脳脊髄液、汗、尿、乳、腹水、粘液、鼻汁、痰、滑液、腹膜液、膣液、月経分泌物、羊水、精液などをはじめとする(しかし、これらに限定されない)生理的液体から採取することができる。試験サンプルは、生体源から得たまま直接使用されることもあり、またはサンプルの特性を修飾するための前処理後に使用されることもある。例えば、このような前処理としては、血液からの血清の調製、粘液の希釈などを挙げることができる。前処理方法は、濾過、沈殿、希釈、蒸留、混合、濃縮、干渉成分の不活性化、試薬の添加、溶解なども含むことがある。さらに、液体培地を形成するようにまたは分析物を放出するように固体試験サンプルを修飾することが有益である場合もある。
p)毒性レベル
本明細書において用いる場合、語句「毒性レベル」は、医薬組成物で治療を受けている被験者が、前記医薬組成物での治療の結果として1つ以上の有害事象または有害副作用を経験し始める可能性のある値を指す。
q)変異体
本明細書において用いる場合の「変異体」は、アミノ酸の挿入、欠失または保存的置換の点でアミノ酸配列が異なるが少なくとも1つの生物活性を保持する、ペプチドまたはポリペプチドを意味し得る。本開示のために、「生物活性」は、特異的抗体による結合を受ける能力を含む。アミノ酸の保存的置換、即ち、類似した特性(例えば、親水性、荷電領域の程度および分布)を有する異なるアミノ酸でのアミノ酸の置換は、概して小さな変化を伴うと当分野において認識されている。これらの小さな変化は、一つには、当分野において理解されているようなアミノ酸のヒドロパシー指数を考慮することによって同定することができる。Kyteら,J.Mol.Biol.,157:105−132(1982)。アミノ酸のヒドロパシー指数は、この疎水性および変化の考慮に基づく。類似したヒドロパシー指数のアミノ酸を置換でき、これらが尚、タンパク質機能を保持できることは、当分野において公知である。1つの態様では、±2のヒドロパシー指数を有するアミノ酸を置換する。生体機能を保持するタンパク質を生じさせる結果となる置換を明らかにするために、アミノ酸の親水性を用いることができる。ペプチドに関連してのアミノ酸の親水性の考慮により、このペプチドの最大局所平均親水性(抗原性および免疫原性とよく相関すると報告されている有用な尺度)の計算が可能となる。参照により本明細書に援用されている、U.S.Patent No.4,554,101。類似した親水性値を有するアミノ酸の置換は、当分野において理解されているように、生物活性、例えば免疫原性を保持するペプチドを生じさせる結果となり得る。1つの態様では、互いに±2以内の親水性値を有するアミノ酸で置換を行う。アミノ酸の疎水性指数と親水性値の両方が、このアミノ酸の特定の側鎖による影響を受ける。この観察と一致して、生体機能に適合しているアミノ酸置換は、疎水性、親水性、変化、サイズおよび他の特性によって示されるように、アミノ酸の、および特にこれらのアミノ酸の側鎖の、相対的類似性に依存することがわかっている。
変異体は、(i)約8から約100アミノ酸以上(詳細には、約8から約100残基の中の任意の範囲を含む。)であり得る、参照するタンパク質の一部分;または(ii)参照するタンパク質と実質的に同一であるタンパク質であるタンパク質を指す場合もある。変異体は、タンパク質分解、リン酸化または他の翻訳後修飾などにより、差次的にプロセッシングされたタンパク質である場合もある。
B.PlGF−1アッセイおよび治療方法
本開示は、被験者から得た試験サンプル中のヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメント濃度を決定するためのアッセイにも関する。意図されるアッセイとしては、イムノアッセイ(例えば、サンドイッチおよび競合イムノアッセイ)、臨床化学アッセイおよび酵素的アッセイが挙げられる。好ましくは、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメント測定は、イムノアッセイ、およびさらに好ましくはサンドイッチイムノアッセイを用いて行われ、これらを本明細書でさらに詳細に説明する。
被験者から得た試験サンプル中のヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメント濃度を決定するためのアッセイは、(a)被験者から得られた試験サンプルを用意する段階;および(b)この試験サンプル中のヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度を決定する段階を含み得る。ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメント濃度を判定するために行うことができるアッセイの特定のタイプがイムノアッセイである。イムノアッセイは、当分野において公知の任意の形式、例えば、これらに限定されないが、サンドイッチ形式、競合阻害形式(正方向もしくは逆方向照合阻害アッセイ両方を含む。)を用いて、または蛍光分極形式で行うことができる。上で述べたように、好ましくは、イムノアッセイは、サンドイッチ形式でのものである。具体的には、本開示の1つの態様では、少なくとも2つの抗体を用いて、試験サンプル中のヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントを分離し、定量する。より具体的には、少なくとも2つの抗体は、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの一定のエピトープに結合して、「サンドイッチ」と呼ばれる免疫複合体を形成する。一般に、イムノアッセイでは、1つ以上の抗体を使用して、試験サンプル中のヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントを捕捉することができ(これらの抗体は、多くの場合、「捕捉」抗体と呼ばれる。)、および1つ以上の抗体を使用して、検出可能な(即ち、定量可能な)標識をサンドイッチに結合することができる(これらの抗体は、多くの場合、「検出抗体」、または「コンジュゲート」と呼ばれる。)。サンドイッチアッセイでは、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合する両方の抗体が、アッセイにおける任意の他の抗体のこのそれぞれの結合部位への結合によって減少されないことが好ましい。言い換えると、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントを含有することが疑われる試験サンプルまたは試験サンプル抽出物と接触させる1つ以上の第一の抗体が、第二のまたは後続の抗体によって認識される結合部位のすべてまたは一部に結合せず、その結果、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合する1つ以上の第二の検出抗体の能力に干渉しないように、抗体を選択すべきである。
本発明の1つの態様では、モノクローナル抗体を捕捉抗体としておよびポリクローナル抗体を検出抗体として、またはポリクローナル抗体を捕捉抗体としておよびモノクローナル抗体を検出抗体として使用して、優れた(即ち、非常に強いまたは高品質)イムノアッセイ、特にサンドイッチアッセイを行うことができる(本明細書では、「モノ/ポリアッセイ」と呼ぶ。)。例示的イムノアッセイの一例は、捕捉抗体としてモノクローナル抗体264、および検出抗体としてポリクローナル抗体pB264を利用するものである。場合により、異なる市販抗体(例えば、モノクローナル抗体264以外)を第一の捕捉抗体として使用することができ、モノクローナル抗体264を第二のまたは後続の捕捉抗体として使用することができる。または、モノクローナル抗体264を第一の捕捉抗体として使用する場合、異なる抗体(モノクローナル抗体264以外、即ち、他の市販抗体)を第二の捕捉抗体として使用することができる。また、場合により、ポリクローナル抗体pB264に加えて第二の検出抗体を使用することができる。任意の市販抗体を第二の検出抗体として使用することもできる。例えば、ポリクローナル抗体pB264を第二の検出抗体として使用することができる。
本発明のもう1つの態様では、モノクローナル抗体を捕捉抗体としても検出抗体としても使用して、優れた(即ち、非常に強いまたは高品質)イムノアッセイ、特にサンドイッチアッセイを行うことができる(本明細書では、「モノ/モノアッセイ」と呼ぶ。)。例示的イムノアッセイの一例は、捕捉抗体としてモノクローナル抗体826、および検出抗体としてモノクローナル抗体255を利用するものである。場合により、異なる抗体(例えば、モノクローナル抗体826以外)を第一の捕捉抗体として使用することができ、モノクローナル抗体826を第二のまたは後続の捕捉抗体として使用することができる。例えば、モノクローナル抗体264を第一の捕捉抗体として使用し、モノクローナル抗体826を第二のまたは後続の捕捉抗体として使用することができる。または、モノクローナル抗体826を第一の捕捉抗体として使用することとなる場合、異なる抗体(モノクローナル抗体826以外の抗体、即ち、他の市販抗体)を第二の捕捉抗体として使用することができる。例えば、モノクローナル抗体826を第一の捕捉抗体として使用し、モノクローナル抗体264を第二の捕捉抗体として使用することができる。また、場合により、モノクローナル抗体255に加えて第二の検出抗体を使用することができる。ポリクローナル抗体を含めて、任意の市販抗体を第二の検出抗体として使用することができるが、但し、第一の検出抗体がモノクローナル抗体であることを条件とする。例えば、モノクローナル抗体を第一の検出抗体として使用する場合、ポリクローナル抗体pB264を第二の検出抗体として使用することができる。
ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントについて試験することとなる(例えば、含有することが疑われる)サンプルを、少なくとも1つの捕捉抗体および少なくとも1つの検出抗体(検出抗体は、第二の検出抗体または第三の検出抗体のいずれかである。)と、同時にまたは逐次的におよび任意の順序で接触させることができる。例えば、試験サンプルを少なくとも1つの捕捉抗体と先ず接触させ、次に(逐次的に)、少なくとも1つの検出抗体と接触させることができる。または、試験サンプルを少なくとも1つの検出抗体と先ず接触させ、次に(逐次的に)少なくとも1つの捕捉抗体と接触させることができる。さらにもう1つの選択肢では、試験サンプルを捕捉抗体および検出抗体と同時に接触させることができる。
サンドイッチアッセイ形式では、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントを含有することが疑われる試験サンプルを、先ず、少なくとも1つの第一の捕捉抗体と、第一の抗体−ヒトPlGF−1複合体の形成を可能にする条件下で接触させる。1つ以上の捕捉抗体を使用すると、第一の多数の捕捉抗体−ヒトPlGF−1(またはヒトPlGF−1フラグメント)複合体が形成される。サンドイッチアッセイでは、抗体、好ましくは、少なくとも1つの捕捉抗体を、試験サンプル中の予測されるヒトPlGF−1の最大量のモル過剰量で使用する。例えば、緩衝液(例えば、微粒子被覆用緩衝液)のmLあたり約5μg/mLから約1mg/mLの抗体を使用することができる。
場合により、試験サンプルを少なくとも1つの捕捉抗体(例えば、第一の捕捉抗体)と接触させる前に、試験サンプルからの第一の抗体ヒトPlGF−1複合体の分離を助長する固体支持体または固相にこの少なくとも1つの捕捉抗体を結合させることができる。反応トレーのウエル、試験管またはビーズ(例えば、ポリスチレンビーズ、磁気ビーズ)、ニトロセルロースストリップ、膜、微粒子(例えば、ラテックス粒子、シープ(sheep)およびDURACYTES(登録商標)(イリノイ州アボットパークのAbbott Laboratories;DURACYTES(登録商標)は、ピルビンアルデヒドおよびホルムアルデヒドによって「固定」されている赤血球である。))の形態で高分子材料から製造された固体支持体をはじめとする(しかし、これらに限定されない)、当分野において公知の任意の固体支持体を使用することができる。
固相は、検出抗体による出入りを可能にする十分な多孔度と、抗原を結合するための適切な表面親和性とを有する、任意の適する多孔質材料も含むことができる。微孔質構造が一般に好ましいが、水和状態でゲル構造を有する材料も使用できる。このような有用な固体支持体としては、ニトロセルロースおよびナイロンが挙げられるが、これらに限定されない。このような多孔質固体支持体は、好ましくは、約0.01から0.5mm、好ましくは約0.1mmの厚さのシートの形態のものである。気孔径は、広い範囲内で様々であり得るが、好ましくは、約0.025から約15マイクロメートル、特に約0.15から約15マイクロメートルである。このような支持体の表面を、この支持体への抗原または抗体の共有結合性連結を生じさせる化学的プロセスによって、活性化することができる。しかし、一般に、抗原または抗体の不可逆的結合は、よく解っていない疎水力による多孔質材料上への吸着によって達成される。
吸着により、化学的カップリング剤を使用して共有結合により、または当分野において公知の他の手段により、抗体を固体支持体または固相に結合させることができるが、但し、このような結合が、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合するこの抗体の能力に干渉しないことを条件とする。または、ストレプタビジンもしくはビオチンで予め被覆された微粒子と抗体を(例えば、インディアナ州、インディアナポリスのSeradynから入手できるPower−Bind(商標)ストレプタビジン被覆微粒子と、当分野において公知の手段を用いてビオチニル化された抗体を使用して)結合させることができる。または、抗体種特異的モノクローナル抗体で予め被覆された微粒子を使用して、抗体を結合することができる。さらに、必要な場合には、抗体上の様々な官能基と反応性にさせるように固体支持体を誘導することができる。このような誘導は、一定のカップリング剤、例えば、無水マレイン酸、N−ヒドロキシスクシンイミドおよび1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(しかし、これらに限定されない。)の使用を必要とする。
ヒトPlGF−1もしくはヒトPlGF−1フラグメントについて試験するおよび/またはヒトPlGF−1もしくはヒトPlGF−1フラグメントを含有することが疑われるサンプルを少なくとも1つの捕捉抗体(例えば、第一の捕捉抗体)と接触させた後、この混合物をインキュベートして、第一の抗体(または多数の抗体)−ヒトPlGF−1複合体を形成させる。このインキュベーションは、約4.5から約10.0のpHで、約2℃から約45℃の温度で、および少なくとも約一(1)分から約十八(18)時間、好ましくは約1から20分、最も好ましくは約2から6分の期間にわたって行うことができる。本明細書に記載するイムノアッセイは、一段階(一段階とは、試験サンプル、少なくとも1つの捕捉抗体および少なくとも1つの検出抗体を、すべて、逐次的にもしくは同時に、反応容器に添加することを意味する。)で、または1段階より多い段階、例えば二段階、三段階などで行うことができる。
(第一のまたは多数の)捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体の形成後、次に、この複合体を少なくとも1つの検出抗体と((第一のまたは多数の)捕捉抗体−ヒトPlGF−1−(第二のまたは多数の)抗体検出複合体の形成を可能にする条件下で)接触させる。少なくとも1つの検出抗体は、イムノアッセイにおいて使用される第二、第三、第四などの抗体であり得る。捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体を1つより多くの検出抗体と接触させると、(第一のまたは多数の)捕捉抗体−ヒトPlGF−1−(多数の)検出抗体複合体が形成される。捕捉抗体(例えば、第一の捕捉抗体)と同じように、少なくとも第二の(および後続の)検出抗体を捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体と接触させるときには、上で説明したものに類似した条件下でのインキュベーション期間が、(第一のまたは多数の)捕捉抗体−ヒトPlGF−1−(第二のまたは多数の)検出抗体複合体の形成に必要とされる。好ましくは、少なくとも1つの検出抗体は、検出可能な標識を含有する。この検出可能な標識は、(第一のまたは多数の)捕捉抗体−ヒトPlGF−1−(第二のまたは多数の)検出抗体複合体の形成前に、形成と同時に、または形成後に、少なくとも1つの検出抗体(例えば、第二の検出抗体)に結合させることができる。当分野において公知の任意の検出可能な標識を使用することができる。例えば、検出可能な標識は、放射性標識、例えばH、135I、35S、14C、32P、33P、酵素標識、例えばホースラディッシュペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、グルコース6−リン酸デヒドロゲナーゼなど、化学発光標識、例えばアクリジニウム(例えば、アクリジニウム(acridium)エステル、アクリジニウムSPSP(N10−(3−スルホプロピル)−N−(3−スルホプロピルなど)、ルミノール、イソルミノール、チオエステル、スルホンアミド、フェナントリジニウムエステルなど、蛍光標識、例えばフルオレセイン(5−フルオレセイン、6−カルボキシフルオレセイン、3’6−カルボキシフルオレセイン、5(6)−カルボキシフルオレセイン、6−ヘキサクロロフルオレセイン、6−テトラクロロフルオレセイン、フルオレセインイソチオシアナートなど)、ローダミン、フィコビリプロテイン、R−フィコエリトリン、量子ドット(硫化亜鉛でキャップされたセレン化カドミウム)、温度標識または免疫−ポリメラーゼ連鎖反応標識であり得る。標識の導入、標識手順および標識の検出は、Polak and Van Noorden,Introduction to Immunocytochemistry,2nd ed.,Springer Verlag,N.Y.(1997)において、およびオレゴン州ユージーンのMolecular Probes,Incによって出版されたハンドブックとカタログを兼ねたものである、Haugland,Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals(1996)において見つけられる。
検出可能な標識を抗体に直接またはカップリング剤により結合させることができる。使用することができるカップリング剤の一例は、ミズーリ州セントルイスのSigma−Aldrichから市販されているEDAC(1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルビジイミド、塩酸塩)である。使用することができる他のカップリング剤は、当分野において公知である。検出可能な標識を抗体に結合させるための方法は、当分野において公知である。加えて、検出可能な標識の抗体へのカップリングを助長する末端基を既に含有する多数の検出可能な標識、例えば、N10−(3−スルホプロピル)−N−(3−カルボキシプロピル)−アクリジニウム−9−カルボキサミド、別様にはCPSP−アクリジニウムエステルとして公知、またはN10−(3−スルホプロピル)−N−(3−スルホプロピル)−アクリジニウム−9−カルボキサミド、別様にはSPSP−アクリジニウムエステルとして公知、を購入または合成することができる。
(第一のまたは多数の)捕捉抗体−ヒトPlGF−1−(第二のまたは多数の)検出抗体複合体を、標識の定量前に、試験サンプルの残部から、分離する必要はないが、分離してもよい。例えば、少なくとも1つの捕捉抗体(例えば、第一の捕捉抗体)を固体支持体または固相、例えば、反応トレーのウエル、ビーズまたは微粒子(しかし、これらに限定されない。)に結合させる場合、この固体支持体との接触面から(試験サンプルの)流体を除去することによって分離を果たすことができる。または、少なくとも第一の捕捉抗体を固体支持体に結合させる場合には、これをヒトPlGF−1(またはヒトPlGF−1フラグメント)含有サンプルおよび少なくとも1つの第二の検出抗体と同時に接触させて、第一の(多数の)抗体−ヒトPlGF−1−第二の(多数の)抗体複合体を形成し、その後、この固体支持体との接触面から流体(試験サンプル)を除去することができる。少なくとも1つの第一の捕捉抗体を固体支持体に結合させない場合には、標識量の定量のために(第一のまたは多数の)捕捉抗体−ヒトPlGF−1−(第二のまたは多数の)検出抗体複合体を試験サンプルから除去する必要はない。
標識された捕捉抗体−ヒトPlGF−1−検出抗体複合体(例えば、第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1−第二の検出抗体複合体)の形成後、当分野において公知の技術を用いて、この複合体中の標識の量を定量する。例えば、酵素標識を使用する場合、標識された複合体を、色の発現などの定量可能な反応をもたらすこの標識のための基質と反応させる。標識が放射性標識である場合、シンチレーションカウンターを使用してこの標識を定量する。標識が蛍光標識である場合、ある色の光(「励起波長」として公知)でこの標識を刺激すること、およびこの刺激に応じてこの標識が発する別の色(「発光波長」として公知で)を検出することによって、この標識を定量する。標識が化学発光標識である場合、視覚的に、または照度計、X線フィルム、高速写真フィルム、CCDカメラなどを使用することにより、放射される光を検出することによって、この標識を定量する。複合体中の標識の量を定量したら、既知濃度のヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの系列希釈物を使用して生成した標準曲線を使用することにより、この試験サンプル中のヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度を決定する。ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの系列希釈物の使用以外に、重量測定により、質量分光法によりおよび当分野において公知の他の技術により、標準曲線を生成することができる。
本明細書に記載する方法およびキットが、イムノアッセイを行うための他の試薬および方法を包含する必要があることは、言うまでもない。例えば様々な緩衝液、例えば、当分野において公知であるもの、ならびに/または利用するために、例えば洗浄のために、コンジュゲート希釈剤としておよび/もしくは較正物質希釈剤として、容易に調製もしくは最適化できるものを包含する。例示的コンジュゲート希釈剤は、2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)、別の塩、タンパク質遮断薬、抗菌剤および希釈剤を含有する、ARCHITECT(登録商標)Human PlGF−1コンジュゲート希釈剤(イリノイ州アボットパークのAbbott Laboratories)である。例示的較正物質希釈剤は、MES、別の塩、タンパク質遮断薬および抗菌剤を含有する緩衝液を含む、ARCHITECT(登録商標)Human PlGF−1較正物質希釈剤(イリノイ州アボットパークのAbbott Laboratories)である。
さらに、前に述べたように、方法およびキットは、場合により、自動または半自動システムでの使用に適している。非自動システム(例えば、ELISA)と比較したときの自動または半自動システム間の違いの幾つかとしては、捕捉抗体を付ける基質(この基質は、サンドイッチ形成および分析物反応性に影響を及ぼすことがある。)、ならびに捕捉、検出および/または任意の洗浄段階の長さおよびタイミングが挙げられる。ELISAなどの非自動形式は、サンプルおよび捕捉試薬との比較的長いインキュベーション時間(例えば、約2時間)を含むことがあるのに対して、自動または半自動形式(例えば、ARCHITECT(登録商標))は、比較的短いインキュベーション時間(例えば、ARCHITECT(登録商標)についてはおおよそ18分)を有することがある。類似して、ELISAなどの非自動形式は、コンジュゲート試薬(Pb264)などの検出抗体を、比較的長いインキュベーション時間(例えば、約2時間)にわたってインキュベートすることがあるのに対して、自動または半自動形式(例えば、ARCHITECT(登録商標))は、比較的短いインキュベーション時間(例えば、ARCHITECT(登録商標)についてはおおよそ4分)を有することがある。
本開示のアッセイは、ABT−869またはABT−869の類似体などの薬物を投与されている被験者が前記薬物の有効な(または最適な)血中レベルを得ているかどうかをモニターするために用いることができる。言い換えると、本開示のアッセイによって、治療する医師は、治療を実現するために十分な量のABT−869またはABT−869の類似体を被験者が受けているかどうかを判定することができる。このようなアッセイは、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合する第一の捕捉抗体と、ABT−869またはABT−869の類似体での治療を受けている被験者から得た試験サンプルとを接触させて、第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体を形成することを含む。モノ/ポリアッセイにおいて、捕捉抗体は、場合により、モノクローナル抗体264である。モノ/モノアッセイにおいて、捕捉抗体は、場合により、モノクローナル抗体826である。第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体の形成後に、この試験サンプルと、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合する第二の抗体であって、検出可能な標識にコンジュゲートさせた第二の抗体とを接触させて、第二の捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体を形成する。モノ/ポリアッセイにおいて、検出抗体は、場合により、ポリクローナル抗体pB264である。モノ/モノアッセイにおいて、検出抗体は、場合により、モノクローナル抗体225である。次に、検出可能な標識を検出することによって、形成された捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体の量を決定する。試験サンプル中に存在する捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体の量は、この試験サンプル中のヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの量と相関する。次に、この試験サンプル中のヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの量を所定のレベルと比較する。具体的には、試験サンプル中のヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度が、所定のレベルより低い場合には、この被験者は、ABT−869またはABT−869の類似体の有効な(または最適な)量を受けていないと考えられる。このとき、治療する医師は、被験者に投与するABT−869またはABT−869の類似体の量を増加させるという決定を下すことができる。しかし、決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの試験サンプル中の濃度が所定のレベルと同じであるまたは所定のレベルより高い場合には、この被験者は、ABT−869またはABT−869の類似体の有効な(最適な)量を受けていると考えられる。例えば、モノ/モノアッセイにおいて、ミリリットルあたり約60ピコグラムの所定のレベル(またはベースラインレベル(例えば、ABT−869もしくはABT−869の類似体での治療前のもの)からの増加を明示する被験者は、ABT−869またはABT−869の類似体の有効な(または最適な)量を受けていると考えられる。より具体的には、ミリリットルあたり約60ピコグラムからミリリットルあたり約150ピコグラムの範囲の所定のレベル(またはベースラインレベル(例えば、ABT−869もしくはABT−869の類似体での治療前のもの)からの増加を明示する被験者は、ABT−869またはABT−869の類似体の有効な(または最適な)量を受けていると考えられる。ABT−869またはABT−869の類似体での治療を被験者が最初に受けた後、約8または15日の時点で、定常状態(即ち、少なくとも約3日、少なくとも約5日、少なくとも約7日、少なくとも約10日、少なくとも約15日、少なくとも20日、少なくとも30日、少なくとも35日、少なくとも40日、少なくとも45日、少なくとも50日、少なくとも60日など)で、ミリリットルあたり66.5ピコグラムの所定のレベル(例えば、ベースラインレベル)から所定のレベル(例えば、ベースラインレベル)より上への増加。このとき、治療する医師は、被験者に投与しているABT−869またはABT−869の類似体の量を変化させないまたは変更しないという決定を下すことができるが、治療する医師は、本明細書においてさらに論じる理由のため、被験者に投与しているABT−869またはABT−869の類似体の量を低下させることを決めることもまたあり得る。
加えて、もう1つの態様において、モノ/モノアッセイにおいて、ABT−869またはABT−869の類似体で治療されている被験者の毒性レベルが、ミリリットルあたり130ピコグラムからミリリットルあたり160ピコグラムの範囲に達した場合、治療している医師は、この被験者に投与しているABT−869またはABT−869の類似体の量を減少させることができる。治療している医師が被験者に投与しているABT−869またはABT−869の類似体の量を減少させることができる例示的毒性レベルは、ミリリットルあたり150ピコグラムである。
モノ/ポリアッセイにおける例示的所定のレベルは、被験者がABT−869またはABT−869の類似体での治療を最初に受けた後、約24時間の時点で、ミリリットルあたり約30ピコグラムであり得る。または、モノ/ポリアッセイにおいて、所定のレベルは、被験者がABT−869またはABT−869の類似体での治療を最初に受けた後、定常状態(即ち、少なくとも約3日、少なくとも約5日、少なくとも約7日、少なくとも約10日、少なくとも約15日、少なくとも20日、少なくとも30日、少なくとも35日、少なくとも40日、少なくとも45日、少なくとも50日、少なくとも60日など)で、ミリリットルあたり約40ピコグラムからミリリットルあたり約75ピコグラムであり得る。モノ/モノアッセイにおける例示的所定のレベルは、被験者がABT−869またはABT−869の類似体での治療を最初に受けた後、約24時間の時点で、ミリリットルあたり約66.5ピコグラムであり得る。
試験サンプル中のヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの量および所定のレベル(例えば、ベースラインレベル)にかかわる上で説明した比較(情報分析とも呼ぶ。)は、上で説明したアッセイを行う自動もしくは半自動装置(例えば、コンピュータプラットホーム)の一部であるまたは上で説明したアッセイを行う自動もしくは半自動装置(例えば、コンピュータプラットホーム)と互換性があるソフトウェアプログラムまたはインテリジェンスシステムなどの、自動システムによって行ってもよい。または、上で説明した比較を医師が行ってもよい。
ABT−869またはABT−869の類似体での治療を受けている被験者は、癌のための治療を受けていることがある。癌のタイプとしては、肺癌、乳癌、胃癌、膀胱癌、大腸癌、膵臓癌、卵巣癌、前立腺癌、腎癌、肝細胞癌、直腸癌、造血性悪性疾患、膠芽腫または幼児性血管腫が挙げられるが、これらに限定されない。または、被験者は、自己免疫疾患、例えば、関節リウマチ、甲状腺炎、1型糖尿病、多発性硬化症、サルコイドーシス、炎症性腸疾患、クローン病、重症筋無力症および全身性エリテマトーデス;乾癬、臓器移植拒絶反応(例えば、腎拒絶反応、移植片対宿主病)、良性および新生物性増殖性疾患もしくは眼病(黄斑変性を含むがこれに限定されない。)に罹患していることがある。
もう1つの態様において、本開示のアッセイは、抗癌薬での癌の治療を受けている被験者の応答をモニターするために用いることができる。このようなアッセイは、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合する第一の捕捉抗体と、癌に罹患しており、ABT−869またはABT−869の類似体での治療を受けている被験者から得た試験サンプルとを接触させて、第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体を形成することを含む。モノ/ポリアッセイについては、場合により、捕捉抗体はモノクローナル抗体264である。モノ/モノアッセイについては、場合により、捕捉抗体はモノクローナル抗体826である。第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体の形成後に、試験サンプルと、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合する第二の抗体であって、検出可能な標識にコンジュゲートさせた第二の抗体とを接触させて、第二の捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体を形成する。モノ/ポリアッセイについては、場合により、検出抗体はポリクローナル抗体pB264である。モノ/モノアッセイについては、場合により、検出抗体はモノクローナル抗体255である。次に、検出可能な標識を検出することによって、形成されたこの捕捉抗体−PlGF−1検出複合体の量を決定する。試験サンプル中に存在する捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体の量は、この試験サンプル中に存在するヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの量と相関する。次に、この試験サンプル中のヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1試験フラグメントの量を所定のレベルと比較する。具体的には、決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1試験フラグメントの試験サンプル中の濃度が所定のレベルより低い場合には、この被験者は、ABT−869またはABT−869の類似体での治療に応答していないと考えられるので、ABT−869またはABT−869の類似体での治療を中止する。
このとき、治療している医師は、被験者に投与しているABT−869もしくはABT−869の類似体の量を増加させてもしくは被験者を全く異なる抗癌薬に切り替えて、効果を試すおよび癌を治療するという決定を下すことができ、またはこの治療レジメンに別の抗癌薬を追加する(例えば、別の抗癌薬と併用でABT−869もしくはABT−869の類似体を被験者に投与する。)ことができる。加えて、このとき、ABT−869またはABT−869の類似体以外の抗癌薬である新たな(例えば、異なる)抗癌薬を被験者に投与することができる。しかし、決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの試験サンプル中の濃度が、所定のレベルと同じであるまたは所定のレベルより高い場合には、この被験者は、ABT−869またはABT−869の類似体での治療に応答していると考えられる。例えば、モノ/モノアッセイにおいて、ミリリットルあたり約60ピコグラムの所定のレベルからの増加を明示する被験者は、ABT−869またはABT−869の類似体での治療に応答していると考えられる。より具体的には、ミリリットルあたり約60ピコグラムからミリリットルあたり約150ピコグラムの所定のレベルからの増加を明示する被験者は、ABT−869またはABT−869の類似体での治療に応答していると考えられる。所定のレベルより上のミリリットルあたり66.5ピコグラムの増加が特に好ましい。このとき、治療している医師は、被験者に投与しているABT−869またはABT−869の類似体の量を変化させないまたは変更しないという決定を下すことができるが、治療している医師は、被験者に投与しているABT−869またはABT−869の類似体の量を低下させることを決めることもある。例えば、モノ/モノアッセイにおいて、ミリリットルあたり約60ピコグラムの所定のレベル(またはベースラインレベル)からの増加を明示する被験者は、ABT−869またはABT−869の類似体での治療に応答していると考えられる。より具体的には、ミリリットルあたり約60ピコグラムからミリリットルあたり約150ピコグラムの範囲の所定のレベル(例えば、ベースラインレベル)からの増加を明示する被験者は、ABT−869またはABT−869の類似体での治療に応答していると考えられる。ABT−869またはABT−869の類似体での治療を被験者が最初に受けた後、約8または15日の時点で、被験者がABT−869またはABT−869の類似体での治療を最初に受けた後、定常状態(即ち、少なくとも約3日、少なくとも約5日、少なくとも約7日、少なくとも約10日、少なくとも約15日、少なくとも20日、少なくとも30日、少なくとも35日、少なくとも40日、少なくとも45日、少なくとも50日、少なくとも60日など)で、ミリリットルあたり66.5ピコグラムの所定のレベル(例えば、ベースラインレベル)から所定のレベル(例えば、ベースラインレベル)より上への増加。
加えて、モノ/モノアッセイにおいても、ABT−869またはABT−869の類似体で治療されている被験者の毒性レベルが、ミリリットルあたり130ピコグラムからミリリットルあたり160ピコグラムの範囲に達した場合、治療している医師は、被験者に投与しているABT−869またはABT−869の類似体の量を減少させることができる。治療している医師が被験者に投与しているABT−869またはABT−869の類似体の量を減少させることがある例示的毒性レベルは、ミリリットルあたり150ピコグラムである。
モノ/ポリアッセイにおける例示的所定のレベルは、被験者がABT−869またはABT−869の類似体での治療を最初に受けた後、約24時間の時点で、ミリリットルあたり約30ピコグラムであり得る。または、モノ/ポリにおける所定のレベルは、被験者がABT−869またはABT−869の類似体での治療を最初に受けた後、定常状態(即ち、少なくとも約3日、少なくとも約5日、少なくとも約7日、少なくとも約10日、少なくとも約15日、少なくとも20日、少なくとも30日、少なくとも35日、少なくとも40日、少なくとも45日、少なくとも50日、少なくとも60日など)で、ミリリットルあたり約40ピコグラムからミリリットルあたり約75ピコグラムであり得る。モノ/モノアッセイにおける例示的所定のレベルは、被験者がABT−869またはABT−869の類似体での治療を最初に受けた後、約24時間の時点で、ミリリットルあたり約66.5ピコグラムであり得る。試験サンプル中のヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの量および所定のレベル(例えば、ベースラインレベル)にかかわる上で説明した比較(情報分析とも呼ぶ。)は、上で説明したアッセイを行う自動もしくは半自動装置(例えば、コンピュータプラットホーム)の一部であるまたは上で説明したアッセイを行う自動もしくは半自動装置(例えば、コンピュータプラットホーム)と互換性があるソフトウェアプログラムまたはインテリジェンスシステムなどの、自動システムによって行ってもよい。または、上で説明した比較を医師が行ってもよい。ABT−869またはABT−869の類似体での治療を受けている被験者は、肺癌、乳癌、胃癌、膀胱癌、大腸癌、膵臓癌、卵巣癌、前立腺癌、腎癌、肝細胞癌、直腸癌、造血性悪性疾患、膠芽腫または幼児性血管腫に罹患していることがある。
もう1つの態様において、本開示のアッセイは、疾病(例えば、癌の1タイプ)に罹患しやすいまたは疾病に罹患している被験者が、薬物での治療に応答するかどうかを判定するために用いることができる。このようなアッセイは、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合する第一の捕捉抗体と、疾病に罹患しやすいもしくは疾病の素因を有するまたは少なくとも1つの疾病に罹患している被験者であって、ABT−869もしくはABT−869の類似体での治療を受けている被験者から得た試験サンプルとを接触させて、第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体を形成することを含む。モノ/ポリアッセイにおいて、場合により、捕捉抗体はモノクローナル抗体264である。モノ/モノアッセイにおいて、場合により、捕捉抗体はモノクローナル抗体826である。第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体の形成後に、試験サンプルと、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合する第二の抗体であって、検出可能な標識にコンジュゲートさせた第二の抗体とを接触させて、第二の捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体を形成する。モノ/ポリアッセイにおいて、場合により、捕捉抗体は、ポリクローナル抗体pB264である。モノ/モノアッセイにおいて、場合により、検出抗体はモノクローナル抗体255である。次に、この検出可能な標識を検出することによって、形成された捕捉抗体−PlGF−1検出複合体の量を決定する。試験サンプル中に存在する捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体の量は、この試験サンプル中に存在するヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの量と相関する。次に、この試験サンプル中のヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの量を所定のレベルと比較する。具体的には、決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1試験フラグメントの試験サンプル中の濃度が、所定のレベルより低い場合には、被験者がABT−869またはABT−869の類似体でのさらなるまたは継続治療の恩恵に浴さないという判定を下す。このとき、治療している医師は、被験者が異なる薬物でのさらなるまたは継続治療に適格であるかどうかを確かめるという決定を下すことができる。しかし、決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの試験サンプル中の濃度が、所定のレベルと同じであるまたは所定のレベルより高い場合には、被験者がABT−869またはABT−869の類似体でのさらなるまたは継続治療の恩恵に浴するという判定を下す。薬物での治療に適格であるか適格でないかを判定するために試験することができる被験者は、肺癌、乳癌、胃癌、膀胱癌、大腸癌、膵臓癌、卵巣癌、前立腺癌、腎癌、肝細胞癌、直腸癌、造血性悪性疾患、膠芽腫または幼児性血管腫などの癌に罹患している被験者である。または、被験者は、自己免疫疾患、例えば、関節リウマチ、甲状腺炎、1型糖尿病、多発性硬化症、サルコイドーシス、炎症性腸疾患、クローン病、重症筋無力症および全身性エリテマトーデス;乾癬、臓器移植拒絶反応(例えば、腎拒絶反応、移植片対宿主病)、良性および新生物性増殖性疾患もしくは眼病(黄斑変性を含むがこれに限定されない。)に罹患していることがある。
上のアッセイは、急性状態に罹患している被験者において疾病の進行をモニターするために用いることができる。急性状態は、クリティカルケア状態としても公知であり、ならびに心血管系(敗血症を含むが、これに限定されない。)、中枢神経系(stem)および/または呼吸器系が関係する急性の命にかかわる疾病または他の危篤病態を指す。概して、クリティカルケア状態は、病院に準拠する環境(救急室、集中治療室、外傷センターもしくは他の救急ケア環境を含むが、これらに限定されない。)において急性医療介入を必要とするまたは救急救命士もしくは他の分野に準拠する医療従事者による投与を必要とする状態を指す。危篤病態については、より短い時間枠内、即ち、数分、数時間または数日(例えば、約1分、約5分、約10分、約15分、約30分、約45分、約60分、約2時間、約3時間、約4時間、約5時間、約6時間、約7時間、約8時間、約9時間、約10時間、約11時間、約12時間、約13時間、約14時間、約15時間、約16時間、約17時間、約18時間、約19時間、約20時間、約21時間、約22時間、約23時間、約24時間、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日または約7日)以内に反復モニタリングが一般に行われ、同様に、より短い時間枠内、例えば、疾病または状態の開始から数分、数時間または数日以内に最初のアッセイが一般に行われる。
上のアッセイは、慢性、即ち非急性状態に罹患している被験者において疾病の進行をモニターするために用いることもできる。非クリティカルケア、即ち非急性状態は、心血管系、中枢神経系および/または呼吸器系が関係する急性の命にかかわる疾病または他の危篤病態以外の状態を指す。概して、非急性状態は、より長い期間または長期にわたる継続期間を含み、および例えば、眼科的状態および癌を含む。非急性状態については、より長い時間枠で、例えば、数時間、数日、数週間、数か月または数年(例えば、約1時間、約2時間、約3時間、約4時間、約5時間、約6時間、約7時間、約8時間、約9時間、約10時間、約11時間、約12時間、約13時間、約14時間、約15時間、約16時間、約17時間、約18時間、約19時間、約20時間、約21時間、約22時間、約23時間、約24時間、約2日、約3日、約4日、約5日、約6日、約7日、約2週間、約3週間、約4週間、約5週間、約6週間、約7週間、約8週間、約9週間、約10週間、約11週間、約12週間、約13週間、約14週間、約15週間、約16週間、約17週間、約18週間、約19週間、約20週間、約21週間、約22週間、約23週間、約24週間、約25週間、約26週間、約27週間、約28週間、約29週間、約30週間、約31週間、約32週間、約33週間、約34週間、約35週間、約36週間、約37週間、約38週間、約39週間、約40週間、約41週間、約42週間、約43週間、約44週間、約45週間、約46週間、約47週間、約48週間、約49週間、約50週間、約51週間、約52週間、約1.5年、約2年、約2.5年、約3.0年、約3.5年、約4.0年、約4.5年、約5.0年、約5.5.年、約6.0年、約6.5年、約7.0年、約7.5年、約8.0年、約8.5年、約9.0年、約9.5年または約10.0年)で反復モニタリングが一般に行われ、同様に、より長い時間枠内に、例えば、疾病または状態の開始から約数時間、数日、数か月または数年以内に最初のアッセイが一般に行われる。
もう1つの態様において、本発明のアッセイは、薬物での癌(例えば、腫瘍)の治療を受けている被験者の応答をモニターするために用いることができる。このようなアッセイは、PlGF−1に結合する第一の捕捉抗体と、1つ以上の腫瘍を有し、ABT−869での治療を受けている被験者から得た試験サンプルとを接触させて、第一の捕捉抗体−PlGF−1複合体を形成することを含む。モノ/ポリアッセイにおいて、場合により、捕捉抗体はモノクローナル抗体264である。モノ/モノアッセイにおいて、場合により、捕捉抗体はモノクローナル抗体826である。第一の捕捉抗体−PlGF複合体の形成後に、この試験サンプルと、PlGF−1に結合する第二の抗体であって、検出可能な標識にコンジュゲートされた第二の抗体とを接触させて、第二の捕捉抗体−PlGF−1検出複合体を形成する。モノ/ポリアッセイにおいて、場合により、検出抗体はポリクローナル抗体pB264である。モノ/モノ抗体において、場合により、検出抗体はモノクローナル抗体255である。次に、この検出可能な標識を検出することにより、形成された捕捉抗体−PlGF−1検出複合体の量を決定する。試験サンプル中に存在する捕捉抗体−PlGF−1検出複合体の量は、この試験サンプル中のPlGF−1の量と相関する。次に、この試験サンプル中のPlGF−1の量を所定のレベルと比較する。具体的には、決定されたPlGF−1の試験サンプル中の濃度が、所定のレベルより低い場合には、この患者は、ABT−869での治療に応答していないと考えられる。このとき、治療している医師は、被験者に投与しているABT−869の量を増加させてもしくは被験者を全く異なる薬物に切り替えて、効果を試すおよび癌(例えば、腫瘍)を治療するという決定を下すことができ、またはこの治療レジメンに別の薬物を追加する(例えば、別の薬物と併用でABT−869を被験者に投与する。)ことができる。しかし、決定されたPlGF−1の試験サンプル中の濃度が、所定のレベルと同じであるまたは所定のレベルより高い場合には、この被験者は、ABT−869での治療に応答していると考えられる。このとき、治療している医師は、被験者に投与しているABT−869の量を変化させないまたは変更しないという決定を下すことができるが、治療している医師は、被験者に投与しているABT−869の量を低下させることを決めることもある。ABT−869での治療を受けている被験者は、肺癌、乳癌、胃癌、膀胱癌、大腸癌、膵臓癌、卵巣癌、前立腺癌、腎癌、肝細胞癌、直腸癌、造血性悪性疾患、膠芽腫または幼児性血管腫などの癌に関連して癌(例えば、腫瘍)に罹患していることがある。または、被験者は、自己免疫疾患、例えば、関節リウマチ、甲状腺炎、1型糖尿病、多発性硬化症、サルコイドーシス、炎症性腸疾患、クローン病、重症筋無力症および全身性エリテマトーデス;乾癬、臓器移植拒絶反応(例えば、腎拒絶反応、移植片対宿主病)、良性および新生物性増殖性疾患もしくは眼病(黄斑変性を含むがこれに限定されない。)に罹患していることがある。
もう1つの態様において、本開示のアッセイは、ABT−869またはABT−869の類似体の生物活性を確認するために用いることができる。このようなアッセイは、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合する第一の捕捉抗体と、ABT−869またはABT−869の類似体を投与された被験者から得た試験サンプルとを接触させて、第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体を形成することを含む。モノ/ポリアッセイにおいて、場合により、捕捉抗体はモノクローナル抗体264である。モノ/モノアッセイにおいて、場合により、捕捉抗体はモノクローナル抗体826である。第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体の形成後に、試験サンプルと、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合する第二の抗体であって、検出可能な標識にコンジュゲートさせた第二の抗体とを接触させて、第二の捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体を形成する。モノ/ポリアッセイにおいて、場合により、検出抗体は、ポリクローナル抗体pB264である。モノ/モノアッセイにおいて、場合により、検出抗体はモノクローナル抗体255である。次に、この検出可能な標識を検出することによって、形成された捕捉抗体−PlGF−1検出複合体の量を決定する。試験サンプル中に存在する捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体の量は、この試験サンプル中に存在するヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの量と相関する。次に、この試験サンプル中のヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1試験フラグメントの量を、所定のレベル(例えば、この被験者をABT−869またはABT−869の類似体で治療する前のベースラインレベル)と比較する。具体的には、決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1試験フラグメントの試験サンプル中の濃度が、所定のレベルより低い場合には、ABT−869またはABT−869の類似体がこの被験者において生物活性を示さないという判定を下す。しかし、決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの試験サンプル中の濃度が、所定のレベルと同じであるまたは所定のレベルより高い場合には、ABT−869またはABT−869の類似体がこの被験者において生物活性を示すという判定を下す。
尚、さらにもう1つの態様において、本開示は、1つ以上のタイプの癌または1つ以上のタイプの自己免疫疾患に罹患している被験者を治療する方法に関する。例えば、本発明の方法に従って治療することができる癌は、肺癌、乳癌、胃癌、膀胱癌、大腸癌、膵臓癌、卵巣癌、前立腺癌、腎癌、肝細胞癌、直腸癌、造血性悪性疾患、膠芽腫および幼児性血管腫から成る群より選択される1つ以上の癌であり得る。本発明の方法に従って治療することができる自己免疫疾患としては、関節リウマチ、甲状腺炎、1型糖尿病、多発性硬化症、サルコイドーシス、炎症性腸疾患、クローン病、重症筋無力症および全身性エリテマトーデス;乾癬、臓器移植拒絶反応(例えば、腎拒絶反応、移植片対宿主病)、良性および新生物性増殖性疾患または眼病(黄斑変性を含むがこれに限定されない。)が挙げられるが、これらに限定されない。
本開示の治療方法は、少なくとも1つの癌または少なくとも1つの自己免疫疾患に罹患している被験者であって、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体の所定の量での治療を受けている被験者から試験サンプルを得ることを含む。試験サンプルを得ることとなる被験者に投与されるN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体の所定の量は、治療している医師が治療している癌または自己免疫疾患に適切であると判定した量である。例えば、投与または投薬されることとなるN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体の所定の量は、0.01mg/kg、0.05mg/kg、0.10mg/kg、0.25mg/kg、0.50mg/kg、0.75mg/kg、1.00mg/kg、1.25mg/kg、1.50mg/kg、1.75mg/kg、2.0mg/kg、2.25mg/kg、2.50mg/kg、2.75mg/kg、3.0mg/kg、3.25mg/kg、3.50mg/kg、3.75mg/kg、4.0mg/kg、4.25mg/kg、4.50mg/kg、4.75mg/kg、5.0mg/kg、5.25mg/kg、5.50mg/kg、5.75mg/kg、6.0mg/kg、6.25mg/kg、6.50mg/kg、6.75mg/kg、7.0mg/kg、7.25mg/kg、7.50mg/kg、7.75mg/kg、8.0mg/kg、8.25mg/kg8.50mg/kg、8.75mg/kg、9.0mg/kg、9.25mg/kg、9.50mg/kg、9.75mg/kg、10.00mg/kgなどであり得る。
試験サンプルを被験者から得たら、この試験サンプルと、PlGF−1に結合する第一の捕捉抗体とを接触させて、第一の捕捉抗体−PlGF−1複合体を形成する。モノ/ポリアッセイにおいて、場合により、捕捉抗体はモノクローナル抗体264である。モノ/モノアッセイにおいて、場合により、捕捉抗体はモノクローナル抗体826である。第一の捕捉抗体−PlGF−1複合体の形成後に、試験サンプルと、PlGF−1に結合する第二の抗体であって、検出可能な標識にコンジュゲートさせた第二の抗体とを接触させて、第二の捕捉抗体−PlGF−1検出複合体を形成する。モノ/ポリアッセイにおいて、場合により、検出抗体は、ポリクローナル抗体pB264である。モノ/モノ抗体において、場合により、検出抗体はモノクローナル抗体255である。次に、この検出可能な標識を検出することによって、形成された捕捉抗体−PlGF−1検出複合体の量を決定する。試験サンプル中に存在する捕捉抗体−PlGF−1検出複合体の量は、この試験サンプル中に存在するPlGF−1の量と相関する。次に、この試験サンプル中のPlGF−1の量を、所定のレベル(例えば、この被験者をABT−869またはABT−869の類似体で治療する前のベースラインレベル)と比較する。具体的には、決定されたPlGF−1の試験サンプル中の濃度が、所定のレベルより低い場合には、この患者は、ABT−869での治療に応答していないと考えられる。このとき、治療している医師は、(a)ABT−869もしくはABT−869の類似体の量が、被験者に以前に投与されたABT−869もしくはABT−869の所定の類似体の量より高くなるようにこの被験者に投与するABT−869もしくはABT−869の類似体の量を増加させるもしくは調整することによってこの被験者を治療するという決定を下す(例えば、試験サンプルを得る時点で被験者にと投与されているABT−869もしくはABT−869の所定の類似体の量が、0.05mg/kgである場合には、治療している医師は、ABT−869もしくはABT−869の類似体の投薬量を0.05mg/kgから0.25mg/kgに増加させることによってこの被験者を治療するという決定を下す)ことができ、(b)被験者を、癌(例えば、腫瘍)もしくは自己免疫疾患を治療するための完全に異なる薬物に切り替えることによってこの被験者を治療するという決定を下すことができ;または(c)この治療レジメンに別の薬物を追加する(例えば、別の薬物と併用でABT−869を被験者に投与する。)ことができる。しかし、決定されたPlGF−1の試験サンプル中の濃度が、所定のレベルと同じであるまたは所定のレベルより高い場合には、この被験者は、ABT−869での治療に応答していると考えられる。このとき、治療している医師は、被験者に投与しているABT−869の量を変化させるまたは変更することによってこの患者をさらに治療しないという決定を下すことができるが、治療している医師は、被験者に投与しているABT−869の量を低下させることによってこの患者を治療することを決めることもできる。
試験サンプル中のヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの量および所定のレベル(例えば、ベースラインレベル)にかかわる上で説明した比較(情報分析とも呼ぶ。)は、上で説明したアッセイを行う自動もしくは半自動装置(例えば、コンピュータプラットホーム)の一部であるまたは上で説明したアッセイを行う自動もしくは半自動装置(例えば、コンピュータプラットホーム)と互換性があるソフトウェアプログラムまたはインテリジェンスシステムなどの、自動システムによって行ってもよい。または、上で説明した比較を医師が行ってもよい。
加えて、モノ/モノアッセイにおいても、ABT−869またはABT−869の類似体で治療されている被験者の毒性レベルが、ミリリットルあたり130ピコグラムからミリリットルあたり160ピコグラムの範囲に達したら、治療している医師は、この被験者に投与しているABT−869またはABT−869の類似体の量を減少させることができる。治療している医師が被験者に投与しているABT−869またはABT−869の類似体の量を減少させることがある例示的毒性レベルは、ミリリットルあたり150ピコグラムである。
C.キット
本開示は、試験サンプル中のヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの存在を検出するためのおよびABT−869またはABT−869の類似体についてのコンパニオン診断用具として利用するためのキットも意図している。このようなキットは、本明細書に記載する抗体の1つ以上を含む、1つ以上の抗体を含むことができる。より具体的には、キットが、イムノアッセイを行うためのキットである場合、このキットは、場合により、(1)ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに特異的に結合する少なくとも1つの捕捉抗体;(2)少なくとも1つのコンジュゲート;および(3)ABT−869またはABT−869の類似体に関してのイムノアッセイを行うための1つ以上の取り扱い説明書(例えば、患者選択および/または診断最適化についてのものを含む。)を含有することができる。本明細書に記載する抗体をこのような試験キットに、捕捉抗体として、検出抗体として、または捕捉抗体と検出抗体の両方として含めることができる。例えば、モノ/ポリアッセイにおいて使用するために、モノクローナル抗体264を捕捉抗体としてキットに含めることができ、およびポリクローナル抗体pB264を検出抗体としてこのキットに含めることができる。または、ポリクローナル抗体pB264を捕捉抗体としてキットに含めることができ、およびモノクローナル抗体264を検出抗体としてこのキットに含めることができる。尚、さらにもう1つの選択肢では、モノクローナル抗体264またはポリクローナル抗体pB264を捕捉抗体としてキットに含めることができ、および異なる抗体を検出抗体としてこのキットに含めることができる。尚、さらにもう1つの選択肢では、モノクローナル抗体264またはポリクローナル抗体pB264を検出抗体としてキットに含めることができ、および異なる抗体を捕捉抗体としてこのキットに含めることができる。さらに、例えば、モノ/モノアッセイにおいて使用するために、モノクローナル抗体826を捕捉抗体としてキットに含めることができ、およびモノクローナル抗体255を検出抗体としてこのキットに含めることができる。または、モノクローナル抗体255を捕捉抗体としてキットに含めることができ、およびモノクローナル抗体826を検出抗体としてこのキットに含めることができる。尚、さらにもう1つの選択肢では、モノクローナル抗体826またはモノクローナル抗体255を捕捉抗体としてキットに含めることができ、および異なる抗体を検出抗体としてこのキットに含めることができる。尚、さらにもう1つの選択肢では、モノクローナル抗体826またはモノクローナル抗体255を検出抗体としてキットに含めることができ、および異なる抗体を捕捉抗体としてこのキットに含めることができる。
場合により、キットは、少なくとも1つの較正物質または対照も含有することがある。任意の較正物質または対照をキットに含めることができる。しかし、好ましくは、較正物質または対照は、ヒトPlGF−1フラグメントである。さらに好ましくは、較正物質または対照は、ヒトPlGF−1の残基21−149を含むヒトPlGF−1のアイソフォームを含み、このアイソフォームは、ミネソタ州ミネアポリスのR&D Systemsから入手できる(カタログ番号P49763)。場合により、キットは、少なくとも1つのサンプル採取管も含有することがある。
従って、本開示は、本明細書に記載する1つ以上の抗体を含む診断および品質管理キットにさらに備えている。場合により、本発明のアッセイ、キットおよびキット構成要素を、市販のプラットホーム(例えば、イリノイ州アボットパークのAbbott LaboratoriesのPrism(登録商標)、AxSYM(登録商標)、ARCHITECT(登録商標)およびEIA(Bead)プラットホームを用いるイムノアッセイ、ならびに他の市販および/またはインビトロ診断アッセイ)での使用のために最適化する。加えて、アッセイ、キットおよびキット構成要素を他の形式で、例えば電気化学的または他の携帯もしくはポイント・オブ・ケア・アッセイシステムで、用いることができる。本開示は、例えば、TnI、CKMBおよびBNPをはじめとする幾つかの心臓マーカーについてサンドイッチイムノアッセイを行う市販Abbott Point of Care(イリノイ州アボットパークのAbbott Laboratoriesのi−STAT(登録商標))電気化学的イムノアッセイシステムに適用することができる。免疫センサーおよび使い捨て試験器具においてこれらを動作させる方法は、例えば、U.S.Patent Application20030170881、20040018577、20050054078および20060160164に記載されており、これらは参照により本明細書に援用されている。電気学的および他のタイプの免疫センサーの製造に関する追加のバックグラウンドは、U.S.Patent5,063,081において見出され、この特許も電気学的および他のタイプの免疫センサーの製造に関するこの教示について参照により本明細書に援用されている。
場合により、キットは、品質管理試薬(例えば、感度パネル、較正物質、および陽性対照)を含む。品質管理試薬の調製は、当分野において周知であり、例えば、様々な免疫診断製品挿入シートに記載されている。
もう1つの実施形態において、本開示は、アッセイ性能特性を評価するためのならびに/またはアッセイにおいて使用する抗原の取り込みを定量およびモニターするための感度パネルとして使用するための、本明細書に記載する1つ以上の抗体を含む品質管理キットに備えている。
キットは、診断アッセイを行うためにまたは品質管理評価を助長するために必要とされる他の試薬、例えば、緩衝液、塩、酵素、酵素補因子、基質、検出試薬などを場合により含むことがある。他の構成要素、例えば、試験サンプルの単離および/または処理のための緩衝液および溶液(例えば、前処理試薬)もキットに含めることができる。加えて、キットは、1つ以上の他の対照を含むことがある。キットの構成要素の1つ以上が凍結乾燥されていることがあり、このキットは、これらの凍結乾燥構成要素の再構成に適する試薬をさらに含むことがある。
キットの様々な構成要素は、適するコンテナーに入れて提供される。上で示したように、これらのコンテナーの1つ以上がマイクロタイタープレートである場合がある。キットは、サンプルを保持または保管するためのコンテナー(例えば、血液または尿サンプルのためのコンテナーまたはカートリッジ)をさらに含む場合がある。適切な場合には、キットは、反応容器、混合容器、および試薬または試験サンプルの調製を助長する他の構成要素も場合によっては含有することがある。キットは、試験サンプルの採取を助けるための1つ以上の器具、例えば注射器、ピペット、ピンセット、計量スプーンなども含むことがある。
キットは、使用のための取り扱い説明書を場合により含むことがあり、これらは、紙形態で提供されることもあり、またはディスク、CD、DVDなどのコンピュータ可読形態で提供されることもある。
本発明による例示的キットは、薬物での治療を受けている被験者がこの薬物の有効な血中レベルを得ているかどうかを判定するために使用することができ、抗癌薬での癌の治療を受けている被験者の応答をモニターするために使用することができ、疾病に罹患しやすいもしくは疾病に罹患している被験者が薬物での治療に応答するかどうかを判定するために使用することができ、薬物で治療されている被験者において疾病の進行をモニターするために使用することができ、被験者におけるABT−869もしくはABT−869の類似体のような薬物の生物活性を確認するために使用することができ、または癌もしくは自己免疫疾患に罹患している被験者を治療するための治療レジメンの一部として使用することができる。
D.本開示の方法の適応
本明細書に記載するとおりの本発明は、U.S.Patent No.5,089,424およびU.S.Patent No.5,006,309に記載されているような、ならびに例えば、AbbottのARCHITECT(登録商標)、AxSYM(登録商標)、IMX、PRISM(登録商標)およびQuantum II装置をはじめとする(しかし、これらに限定されない)Abbott Laboratories(イリノイ州、アボットパーク)によって市販されているような、様々な自動および半自動システム(固相が微粒子を含むものを含む。)、ならびに他のプラットホームでの使用に適応させることができる。さらに、本発明は、場合により、サンドイッチイムノアッセイを行うためのAbbott Laboratories市販Point of Care(i−STAT(商標))電気化学的イムノアッセイシステムに適応できる。免疫センサー、ならびにこれらの製造方法および使い捨て試験器具での動作方法は、例えば、U.S.Patent No.5,063,081、U.S.Patent Application2003/0170881、U.S.Patent Application2004/0018577、U.S.Patent Application2005/0054078、およびU.S.Patent Application2006/0160164に記載されており、これらは、これら全体が、免疫センサー、およびこれらの製造方法および使い捨て試験器具での動作方法に関するこれらの教示について参照により援用されている。
ここで、例として、限定することなく、本開示の実施例を記載する。
ヒトPlGF−1分析を含むABT−869での治療を受けている治療抵抗性充実性悪性疾患を有する患者にかかわる試験
A.患者および方法
適格な患者は、標準的な療法に対して治療抵抗性のまたは標準的な療法がない組織学的に確認された進行性非血液学的悪性疾患を有する18歳以上であった。他の基準としては、0−2のECOG(Eastern Cooperative Oncology Group)動作スコア、CTまたはMRIにより測定可能な疾病、および次の基準を満たす臨床検査値を有することが挙げられた:ヘモグロビン≧9.0g/dL、血小板≧100,000/μL、絶対好中球数(ANC)≧1,000/μL、クレアチニン≦1.5×正常値上限(ULN)、ビリルビン、ASTおよびALT≦1.5×施設の正常範囲のULN。
主要除外基準は:過去28日以内の抗癌療法;12週間未満の余命;中枢神経系転移の病歴;有意な蛋白尿;制御困難な高血圧;左室駆出分画<50%;活性出血徴候;または治療目的での血液凝固阻止療法であった。この試験は、施設の倫理審査委員会による承認および全患者により提供された書面でのインフォームド・コンセントを受けたものであった。
B.試験計画および薬物治療
この試験は、単群、非盲検第I相試験であり、3つのセグメント(A、BおよびC)で行った。セグメントAは、最大耐用量(MTD)を定義することを主目的とした逐次的用量漸増試験であり、セグメントBは、認容性をさらに評価するための、合計12人の患者に対するすぐ下の用量の比較を含み、ならびにセグメントCは、用量と効果の関係をよりよく定義するための、より低い用量のコホートについての認容性および薬力学の試験であった。3つすべてのセグメントにおいて、患者は、腫瘍進行または投与薬剤量規制毒性(DLT)発生までABT−869を摂取した。
より感度の高い種であるラットでの1か月の試験において使用した有害事象非観察レベル投薬量に5の安全率を適用することにより、10mgの開始用量を得た。10mgの用量を予測Cmaxとして選択し、AUC(それぞれ、0.05μg/mLおよび0.75μg・時/mL)は、体表面積スケーリングに基づき70kgについて少なくとも4.2の観察毒性の安全域を有した。21日の治療期間、(PK評定のために薬物を午前中に投与した第1および15日を除き)夜に連続経口日用量としてABT−869を自己投与した。第14日には薬物を投与しなかった。ABT−869には高い水溶性がないので、治験薬を60mLのEnsure Plus(登録商標)で希釈した。10mgの場合の用量での予備的PKが経口クリアランスと体重のわずかな相関関係を示したので、セグメントAでの後続の用量禅僧は、体重に基づいた。
それぞれ患者3人のコホートで用量漸増を計画し、第一治療期間の間に3人に1人の患者においてDLTが発生した場合には患者6人へのコホート拡大を計画した。DLTは、次のように定義した:グレード3の疲労;グレード3の蛋白尿;介入にもかかわらず持続的グレード3の高血圧;発熱を伴うグレード3の好中球減少;グレード4の好中球減少>7日;グレード4の血小板減少;任意の他の関連するグレード3または4の有害事象;および用量変更または1週間より長い延期を必要とする、治療との関係があり得るまたはありそうな任意の予想外のグレード2の毒性。用量コホート内の6人のうち2人以上の患者が第一治療期間内にDLTを経験した場合、用量漸増を中止した;この容量は、MTDと考えられる。
C.ヒトPlGF−1分析のための無血小板血漿
TP1D1投与前、ならびに投与後6および24時間の時点、ならびにTP1D15投与前、および投与後6時間の時点で、静脈穿刺によりおおよそ4mLの血液を4mL EDTA(紫色のキャップ)に採取した。追加の検体をTP2D1(第22日)およびTP3D1(第43日)ならびにTP4、6および8の最後に採取した。最終訪問時にサンプルを採取した。無力症のグレード3毒性のときにもサンプルを採取した。採取管を(2から3回)反転させて、血餅形成の尤度を減少させた。採取30分以内に、この管を1500×gで15分間、2から8℃で遠心分離した。血漿を2つの1.5mLアリコートに分割し、10,000×gで10分間、2−8℃で遠心分離して、血小板除去を完了した。直ちにこの血漿を2本の適切なラベルを貼った2mLクリオバイアルに移し(上清)、−70℃で凍結させた。これらのサンプルを、バッチを出荷する通知を受け取るまで、−70℃で保管した。遠心分離、クリオバイアルへの移入および凍結の全プロセスを採血から1時間未満で遂行した。
D.腫瘍応答評価および安全性
ベースラインCTイメージング(CT)をABT−869治療前4週間以内に行い、2治療期間(6週間)ごとに繰り返した。RECIST(固形癌治療効果判定基準(Response Evaluation Criteria in Solid Tumors))を用いて病変を評価した。有害事象を記録し、CTC(共通用語基準:Common Terminology Criteia)バージョン3.0に従ってグレードをつけた。最初の4治療期間は少なくとも毎週、身体検査、全血球計算、トロポニンTを含む血清化学、尿検査および心電図を評定した。ACTH試験およびマルチゲートスキャン(Multiple Gated Acquisition Scan)をベースラインにおいておよび4治療期間すべての後に行って、反復投与に関する副腎および心臓の安全性を評定した。
E.薬物動態の評定
第1日、15日の次の時点でPKサンプリングを行った:投薬前、投薬の0.25、0.5、1、2、3、4、6、8および24時間後。1.0ng/mLの定量の下限を有する三連四重極タンデム質量分析に基づく検証されている方法を用いて、血漿中のABT−869およびこの代謝産物濃度を決定した。WINNONLIN(ノースカロライナ州ケアリーのPharsight Corp.)に基づく非区画法を用いて薬物動態パラメータおよび代謝産物を分析した。対数−線形台形オプションを用いて、および少なくとも最終3濃度点を含む末端曲線の無限大への外挿によって、濃度−時間曲線下面積(AUC)を推定し;経口クリアランス、半減期(t1/2)、および定常状態での分布容積(VDss)を計算した。
F.薬力学的評定
血管新生のバイオマーカーについてのサンプルを、第4および第6治療期間の第1日(ベースラインならびに投薬の6および24時間後)、第15日、第21日および第42日ならびに最後に採取した。R&D Systems(ミネソタ州、ミネアポリス)からの市販ELISAキットを使用して、血漿VEGFを測定した。Abbott ARCHITECT(登録商標)計器システム(イリノイ州アボットパークのAbbott Laboratories)でPlGF−1を測定するように設計された基本型自動イムノアッセイをこの試験では用いた。このイムノアッセイは、モノクローナル抗体264を捕捉抗体としておよびポリクローナル抗体pB264を検出抗体として使用し、組換えヒトPlGF−1(ミネソタ州ミネアポリスのR&D Systems、カタログ番号264−PG/CF)を較正物質として使用する、二段階サンドイッチアッセイ形式に構成されたものである。(当分野において公知の常例的技術を用いて製造した)抗PlGF−1モノクローナル抗体264被覆常磁性微粒子を使用して、血液検体中に存在する循環(または遊離)PlGF−1を捕捉し、アクリジニウムで標識した親和精製抗PlGF−1ポリクローナル抗体pB264によって検出した。このアッセイのダイナミックレンジは、0から1500pg/mLであった。
一般に、カルボキシル官能基で誘導体化された常磁性ラテックス微粒子(4.7μM)に、抗PlGF−1モノクローナル抗体を、50mM 2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)、pH5.5中の微粒子(2重量%固体)の表面積に吸着する抗体のレベルを最大にするために十分であることが実証されている抗体濃度で被覆した。10分後、これらの粒子をMES緩衝液で何度も洗浄することにより、非吸着抗体を除去した。粒子の洗浄後、EDAC(1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、塩酸塩;ミズーリ州セントルイスのSigma−Aldrich)を添加し、放置して反応させて、これらの粒子への抗体分子の供給結合性カップリングを形成した。その後、粒子をリン酸緩衝食塩水で洗浄して、反応を停止させ、未反応のEDACを除去した。その後、自動免疫化学分析装置での使用のために、これらの粒子を緩衝液中0.1%に希釈した。
アクリジニウム標識抗PlGF−1抗体は、ポリクローナル抗体(または、使用することができるモノクローナル抗体)をSPSPと称するアクリジニウム(N10−(3−スルホプロピル)−N−(3−スルホプロピル)アクリジニウム−9−カルボジイミド)と共に、1から100にわたる抗体に対するアクリジニウムのモル比でインキュベートすることによって調製した。その後、コンジュゲートしていないアクリジニウムをサイズクロマトグラフィーによりアクリジニウム標識抗体コンジュゲートから分離した。その後、この精製されたコンジュゲートを、アッセイにおいて最大シグナル対ノイズ比を生じさせる濃度に緩衝液で希釈した。
以前にMancuso Pら,Blood 97:3658−3661(2001)およびYee,K.W.ら,Clin Cancer Res.,11:6615−6624(2005)に記載された、改良されたフローサイトメトリーに基づく方法を用いて、活性化、アポトーシスおよびプロジェニター内皮細胞の循環集団を測定した。
G.統計分析
PlGF−1分析のために、SAS Instituteによって作製されたJMP7.0.1統計分析プログラムを用いて統計分析を行った。ログランク分析での単変量生存分析を行って最適PlGF−1閾値を特定し、それにより、(治療的恩恵を示す)治療に関する時間について患者を層化した。第15日の時点について全患者、>40pg/mLまたは<40pg/mLのいずれかとして群を示す。それぞれの群には進行までの時間に明確な差がある。
治療期間4の時点でまたは4より前に腫瘍進行を発生した場合には不良な効果を有するものとして患者を分離し、およびこの時点で進行が発生していなかった場合には良好な効果を有するものとして分類した。
H.結果
患者背景
33人の患者をこの試験に動員した(下の表1参照)。
Figure 2011525241
18人の患者において疾病進行および有害事象のため治療を中止し、そのうち13人の被験者は、X線学的疾病進行を有し;5人の患者は、ABT−869に関連した有害事象のため中止し;1人の患者は、ABT−869とは無関係の有害事象のため中止し;1人の患者は、ABT−869との関係不明の有害事象のため中止し;4人の患者は継続して、悪化した時点で臨床的恩恵がある治療を受けた。すべての用量コホートについての(ABT−869を摂取していない日を除く。)全治療医期間中央値は、84日(4から694日の範囲)であった。治療に関連した死亡は無かった。
I.反復投与の毒性および認容性
最も一般的な薬物関連有害事象は、疲労、蛋白尿、高血圧、筋肉痛、皮膚毒性(手および足の疱疹)ならびに口腔過敏症であり、これらの毒性は、用量の増加と共に、頻度および強度の点で増加した(下の表2Aおよび2Bならびに3参照)。
Figure 2011525241
Figure 2011525241
Figure 2011525241
最も一般的な薬物関連有害事象は、疲労、蛋白尿、高血圧、筋肉痛、皮膚毒性(手および足の疱疹)ならびに口腔過敏症であり、これらの毒性は、用量の増加と共に、頻度および強度の点で増加した(表2B参照)。セグメントAでの第一治療期間(3週間)におけるDLTは、10mg/日では患者6人のうち1人でのグレード3の疲労、0.25mg/kgでは無し、0.3mg/kg/日のMTDでは1人の患者でのグレード3の高血圧および別の患者でのグレード3の蛋白尿であった。セグメントBでは、0.25mg/kg/日のコホートを合計12人の患者に拡大し、グレード3のタンパク質尿の第一治療期間DLTが、静止状態の全身性エリテマトーデスの診断を有する患者において観察され、1人の患者は、グレード3の高血圧を有した。第一治療期間後の0.25mg/kg/日の反復投与は、グレード3の蛋白尿とグレード2の高血圧の両方を有する1人の患者(サイクル3)、グレード3の足の疱疹を有する一人の患者(サイクル2)、二次性のグレード2の高血圧を有する1人の患者(サイクル2)、グレード3の胃腸炎を有する1人の患者(サイクル5)およびグレード3の腹痛を有する1人の患者(サイクル3)を含む、7人の患者において薬物関連毒性のために用量を減少させる結果となった。加えて、2人の患者(サイクル1およびサイクル3においてそれぞれ1人)は、肺結節の療法誘導空洞形成に起因するグレード2またはグレード3の気胸を経験した。
10mgの開始用量は、有効性の目標にした最低PKを達成しまたは上回り、抗腫瘍効果が観察されたので、セグメントCにおける追加の12人の患者において0.1mg/kg/日の用量より低い用量を試験した。0.25mg/kg/日と比較して、0.1mg/kg/日の用量では、グレード2以上の毒性のエピソードがより少なく、DLTは、第一治療期間においてグレード3の蛋白尿を経験した1人の患者および治療期間1の後にグレード3の高血圧および蛋白尿をそれぞれ有する患者において観察された。高血圧の発生率は用量依存性であり、少なくともグレード2の高血圧の発生率は、0.25mg/kg/日の50%と比較して0.1mg/kg/日では25%であった。加えて、平均血圧の変化は、用量と相関した(データは示さない。)。高血圧は、アンギオテンシン転換酵素阻害剤、β遮断薬およびカルシウムチャネル遮断薬での標準的な降圧療法に応答し、高血圧性緊急症を発現した患者はいなかった。皮膚の疱疹および蛋白尿は、ABT−869の減少また中止後、消散した。試験したいずれの患者においても有意な血液学的毒性および心臓毒性は観察されなかった。全体的には、14人の患者(42%)が有害事象のため用量減少を必要とした。4人の患者は、用量安定化後に大きな累積毒性なしに12ヶ月以上にわたってこの試験を続けた。
J.薬物動態評価
第1および15日にそれぞれ32および31人の患者について薬物動態データを入手できた。0.1mg/kgより上の用量によって、前臨床マウスHT1080線維肉腫モデル(Albertら,Molec.Cancer Ther.5(4),996−1006(2006)参照)に基づき抗腫瘍活性について適切である血漿曝露(>2.7μg・時/mL)が達成された。試験した用量範囲にわたって、ABT−869の吸収および除去は、線形であり(表3参照)、ABT−869の薬物動態は、用量に比例し、時間不変性であった。Cmaxへの平均時間、t1/2および経口クリアランスは、それぞれ、2.9時間(範囲2から8時間)、18.6±5.7時間および2.7±1.2L/時であった。第15日累積比は、1.1±0.4であった。主全身代謝産物は、カルボキシラート代謝産物であった。4人の患者の尿中回収率分析から、ABT−869用量の<10%が、尿中で不変薬物およびカルボキシラート代謝産物として回収された。最終分析では、CL/Fは、体重と相関しなかった。BSA、クレアチニンクリアランス、およびベースラインAST/ALT/アルブミンと相関がないことが観察された。
K.有効性
ベースライン後CTスキャンの1人を含めて29人の患者のうちの3人(10%)は、部分的応答(PR)を達成した;0.3mg/kg/日および10mg/kg/日でそれぞれ治療した、非小細胞肺癌(NSCLC)を有した2人、ならびに0.1mg/kg/日で治療した、結腸直腸癌(CRC)を有した1人(図1および2a)。追加の16人の患者は、12週間より長く持続して安定した疾病を有し、彼らの中には、CRCを有する患者(5人)、NSCLCを有する患者(2人)、卵巣癌を有する患者(2人)、肝細胞癌腫(HCC)を有する患者(2人)および神経内分泌腫瘍を有する患者(2人)がいた。最小限の毒性で12ヶ月より長く持続する長期間安定した疾病が、4人の患者において観察された;胞巣状軟部肉腫(27か月)、CRC(19か月)、HCC(17か月)、および腎細胞癌腫(18か月)。しかし、0.25mg/kg/日のABT−869を摂取したおよび以前のベバシズマブ治療にもかかわらず肺結節の空洞形成を発現したCRCを有する患者は、グレード3の腹部不快感のため、0.1mg/kgへの用量減少2回を必要とした。計画した治験実験計画からはずれて0.15mg/kg/日に用量を増加させると、11か月後にさらなる腫瘍減少および空洞形成が観察された。この観察は、ABT−869からの抗血管新生活性に対する用量応答を示唆している。
L.薬力学的分析
ヒトPlGF−1(n=31)は、ベースラインでの15.6±4.8pg/mLから6時間の時点で20.7±9.5pg/mL(p=0.02)に増加し、第42日に82.0±70.3pg/mLで有意に上昇したままであった(p=0.0001)(図1から4参照)。ベースラインでの血漿VEGF(n=12)は、68.2±82.4pg/mLであり、124.8±80.7pg/mLでの第15日まで有意に増加した(p=0.004)。0.1mg/kg/日の用量と0.25mg/kg/日の用量の間のこれらのバイオマーカーの比較により、治療第15日における有意に高いヒトPlGF−1(対応のあるt検定p=0.017)、アポトーシスCEC百分率(p=0.028)および低い活性化CEC百分率(p=0.027)が証明された。加えて、PlGF−1の増加百分率は、ABT869−AUCinf(r=0.57 p=0.0001)およびABT869−Cmax(r=0.42 p=0.0001)と正の相関関係を有した。
3つの第2相単剤多施設臨床試験を肝細胞癌腫(HCC)、腎細胞癌腫(RCC)および非小細胞肺癌(NSCLC)に関して行った。これらのそれぞれを別々にまとめることにする。
HCC
進行性疾患(本明細書では、以後「PD」と呼ぶ。)または認容不能毒性まで1日1回のチャイルド・ピュー(Child−Pugh)A(本明細書では、以後「C−PA」))患者におけるまたは一日おき(「QOD」)のチャイルド・ピューB(本明細書では、以後「C−PB」と呼ぶ。)患者(本明細書では、以後「pts」と呼ぶ。)における0.25mg/kgでの経口ABT−869の非盲検、無作為化、多施設第2相試験(M06−879)を行っている。重要な選択基準としては、切除不能または転移性HCC;ファーストライン前(prior line)の1回以下の全身治療;およびコンピュータ断層撮影法(本明細書では、以後「CT」)スキャンにより測定可能な少なくとも1つの病変が挙げられた。主要評価項目としては、16週での無進行(本明細書では、以後「PF」)率であった。副次的評価項目は、奏効率(本明細書では、「ORR」)、進行までの時間(本明細書では、「TTP」)、無進行生存期間(本明細書では、「PFS」)および全生存期間(本明細書では、「OS」)が挙げられた。中央管理方式でおよび治験担当医がCTスキャンを評定した。提示する結果は、中央管理方式の評定からのものである。疾病進行もしくは認容不能毒性まで、または最終患者参加後18ヶ月までの間、治療を続けることとなる。安全性(NCI CTCAE、Ver.3.0によってグレードをつける。)を試験訪問時に評価した。
組入れ基準:切除不能または転移性HCCを有すると診断された、固形癌治療効果判定基準(Response Evaluation Criteia In Solid Tumors:RECIST)により測定可能な病変を有すると診断された、HCCについてのファーストライン前の全身治療を1回より多く受けていない、ECOG動作状態0−2を有する、過去5年以内に他の悪性疾患を有さない、および妥当な器官機能を有する成人。除外基準:投薬の前21日(5半減期)以内に抗癌療法または(アバスチンが許される前に)VEGF/PDGF/TKI療法を受けたこと、未治療の脳もしくは髄膜転移、チャイルド・ピューC肝障害、蛋白尿、制御困難な高血圧、左室駆出分画<50%、>グレード2の脳症(CTC基準)、臨床的に有意な制御困難な状態、および/または血液凝固阻止療法もしくは抗レトロウイルス療法を受けていること。患者のベースライン特徴および病歴を下の表4に示す。
Figure 2011525241
結果:44人の患者が6つの施設で2007年9月から2008年8月まで国際的に参加した。38人のC−PA患者(年齢中央値、63.5歳[範囲、20から81])および6人のC−PB患者(年齢中央値、64.5歳[範囲、36から69])がおり、73.5%が、以前に全身療法を受けていなかった。33/44(75%)の患者を少なくとも16週間、疾病進行について追跡した。
治験実験計画書に従う中間分析に組み入れた38人の評価可能なC−PA患者については、16週の時点で13人(34.1%)に進行がなかった[95% CI 19.6、51.4]。推定ORRは、38人のC−PA患者については7.9%[95% CI、1.7、21.4]であり、中央イメージングによって再検査した少なくとも1つのベースライン後CTスキャンを有した6人のC−PB患者については0%であった。44人すべての患者について、TPP中央値は、5.4か月[99.5% CI、3.7、−未到達]であり、OS中央値は、9.3か月[95% CI、6.0、11.0]であった。すべての患者について最も一般的な有害事象(AE)は、高血圧(41%)、疲労(47%)、下痢(38%)、発疹(35%)、蛋白尿(24%)、嘔吐(24%)、咳(24%)および末梢性浮腫(24%)であった。すべての患者について最も一般的なグレード3/4AEは、高血圧(20.6%)および疲労(11.8%)であった。最も多いAEは、軽度/中等度であり、ABT−869の中断/用量減少/または中止に伴って可逆的であった。
結論:ABT−869は、112日の推定TPPおよび許容可能な安全性プロフィールにより、HCC患者にとって有益であるようである。
NSCLC
NSCLCを有する患者におけるABT−869の抗腫瘍活性および毒性を評定するために、疾病進行(PD)または認容不能毒性までの1日1回、0.10mg/kg(アームA)および1日1回、0.25mg/kg(アームB)でのABT−869のこの進行中の非盲検、無作為、多施設第2相試験を開始した。選択基準は、局所進行または転移性のNSCLC;≧1の以前の全身治療、および≧1のRECIST基準により測定可能な病変を含んだ。主要評価項目は、16週の時点での無進行(本明細書では、「PF」)率であった。副次的評価項目は、奏効率(本明細書では、「ORR」)、進行までの時間(本明細書では、「TTP」)、無進行生存期間(本明細書では、「PFS」)および全生存期間(本明細書では、「OS」)であった。治験担当医がおよび中央管理方式でCTスキャンを評定した。中央管理方式の評定結果を提供する。ABT−869に1:1で患者を無作為に割り当て、用量およびアジア人ステータスにより層化した。ABT−869 0.10または0.25mg/kgを絶食条件下で1日1回の経口用量として自己投与した。疾病が進行した、0.10mg/kgを摂取している患者を、最後の0.10mg/kg用量から30日以内に0.25mg/kgにクロスオーバーさせた。安全性(NCI CTCAE、Ver.3.0によってグレードをつける。)を試験訪問時に評価した。
組入れ基準:局所進行または転移性のNSCLCを有すると診断された;CTスキャンでRECISTにより測定可能な非放散病変を少なくとも1つ有した;NSCLCについてのファーストライン前の全身治療を少なくとも1から2回受けた;およびNSCLCについてのネオアジュバントまたはアジュバント化学療法を受けていない;ECOG動作状態0から2;過去5年以内に他の活性悪性疾患のない;妥当な器官機能の成人。除外基準:投薬前21日または5半減期以内に抗癌療法、投薬前の過去21日以内に放射線もしくは大きな外科手術、または(アバスチンが許される前に)VEGF/PDGF/TKIターゲット療法を受けたこと、未治療の脳または髄膜転移を有したこと、検査に入る前の6週間の間の>10%体重減少の履歴、心臓または大血管に浸潤/隣接する有意な胸郭中央部病変、臨床的に妥当な喀血、蛋白尿、制御困難な二次性または持続性高血圧、左室駆出分画<50%、>グレード2の脳症(CTC基準)、臨床的に有意な制御困難な状態を有したこと、治療的血液凝固阻止療法または抗レトロウイルス療法を受けていること。患者のベースライン特徴および病歴を下の表5に示す。
Figure 2011525241
下の表6は、最も一般的な治療関連有害事象を示すものである。
Figure 2011525241
フィッシャー直接確率検定を用いる高用量群対低用量群間の比較についてのP値
統計的に有意な差
結果:138人の患者(pt)が、27施設から、08/07から10/08まで参加し、120/139(86%)の患者を少なくとも16週間、疾病進行について追跡した。合計10人の患者は、扁平上皮細胞組織学を有した(10人すべてを中間分析に組み入れた)。残りの者は、扁平上皮組織学を有さなかった。年齢中央値は、アームAおよびアームBにおいてそれぞれ64歳および62歳であった。中間分析集団(アームA、n=24;アームB、n=24)について、16人(33.3%)の患者は、16週の時点でPFであった:アームAにおける7人(29.2%)およびアームBにおける9人(37.5%)。アームA(n=30)におけるORRは0%であり、アームB(n=41)では7.3%であった。TTP平均値およびPFS中央値は、アームAおよびBにおいて、それぞれ、110および109日、ならびに112日および108日であった。アームAにおける最も一般的な有害事象(AE)は、疲労(35%)、悪心(21%)、および食欲不振(21%)であり、アームBでは、高血圧(51%)、疲労(51%)、下痢(43%)、食欲不振(41%)、悪心(31%)、蛋白尿(31%)および嘔吐(26%)であった。アームAにおける最も一般的なグレード3/4毒性は、疲労(7%)、腹水(5%)、脱水症状(5%)、胸水(5%)であり、アームBでは、高血圧(23%)、疲労(8%)、PPE症候群(8%)、呼吸困難(6%)および口内炎(6%)であった。最も多いAEは、軽度/中等度であり、ABT−869の中断/用量減少/または中止に伴って可逆的であった。
結論:ABT−869は、NSCLC患者において許容可能な安全性プロフィールを明示し、有効であるようである。
RCC
スニチニブで以前に治療した進行RCCを有する成人における第II相、単群、非盲検、多施設試験。毎日(「QD」)ABT−869 0.25mg/kgの経口用量が絶食条件下で患者によって自己投与された。疾病進行または認容不能毒性まで治療を継続した。有効性評価項目:主要:奏効率(本明細書では、「ORR」);副次的:無進行生存期間(本明細書では、「PFS」)、全生存期間(本明細書では、「OS」)、および16週の時点での無進行率(本明細書では、「PFR」)。
組入れ基準:局所再発または転移性RCCを有すると診断された、RECISTにより一次元測定可能な病変少なくとも1つ有すると診断された、以前の腎切除、RCCについてのスニチニブでの>2サイクル(12週)の治療を受けたおよびスクリーニング前100日以内に疾病進行のため療法を停止した、ECOG動作状態0−1、過去5年以内に他の活性癌の病歴がない、少なくとも4か月の余命、および妥当な器官機能の成人。除外基準:投薬前21日(5半減期)以内に抗癌療法を受けたこと、投薬前21日以内に大きな外科手術を受けたこと、(ベバシズマブが許される前に)スニチニブもしくはソラフェニブ以外のVEGFRおよび/もしくはPDGFRをターゲットにしたTKI療法を受けたこと、HIVについての抗レトロウイルス療法を受けたこと、蛋白尿、制御困難な症候性もしくは二次性高血圧、左室駆出分画<50%、腎臓に関係する公知自己免疫疾患、臨床的に有意な制御困難な状態。RECISTを用いて8週間隔で腫瘍応答を評定した。安全性は、身体検査、検体検査、ECOG動作状態評価、およびAEによって評定した。米国国立癌研究所有害事象共通用語基準(National Center Institute Common Terminology Creteria for AEs)、バージョン3.0を用いて、AEのグレードをつけた。
2007年8月から2008年10月まで、米国およびカナダにおける12の施設にわたって53人の患者がこの試験に参加した。47/53(89%)の患者は、疾病進行を発現した、または彼らを疾病進行について少なくとも24週間追跡した。これらの患者についてのベースライン特徴を表7に示す。
Figure 2011525241
治療中止の理由
30人の患者 進行性疾患(PD)(臨床的、X線学的、またはPDに関連したAE)のため
7人の患者 PDとは無関係のAEのため
1人の患者 他の理由のため
この分析の時点で、15人の患者が治験に残った。
患者の応答を表8に示し、AEを下の表9に示す。
Figure 2011525241
Figure 2011525241
新たな有効性および毒性閾値の同定を必要とするより高い感度を有する、実施例3において説明する最適化PlGF−1アッセイを用いて、上記3つの2相単剤療法試験におけるPlGF−1濃度の分析を行った。このより大きな患者集団でのPlGF−1のベースライン濃度に関するより大きな変動に注目し、それ故、(前処理数を後処理数から引き、これを用いて結果の値を得る)ベースライン引き算によって正規化した値を用いてPlGF−1の分析を行った。PlGF−1のベースライン値を、応答を予測するものであると判断し、結局、24pg/mLより低いPlGF−1濃度を有するものが、より良好に機能した(進行までの時間(TTP)168対112日、p=0.03)。任意の用量減少/中断の前に採取した初期サンプル(第8および/もしくは15日)を用いて、または3週間の治療にわたって用量強度を反映する平均PlGF−1 AUC(このAUCは、投薬中断中に導出された値を含めて投薬期間中の所与の患者についてのすべてのPlGF−1値を用いて導出した)を用いて、ABT−869の投与後のPlGF−1の変化を分析し、結果として、最適化されたPlGF−1有効性閾値を決定した。チャイルド・ピューA患者について、81.5pg/mLの初期PlGF−1閾値は、改善された全生存期間(316対266日、p=0.03)に関連づけられた。この同じPlGF−1閾値は、腎細胞癌腫(RCC)でのABT−869の第2相試験におけるTPP中央値(211対58日、p=0.05)およびOS中央値(352対284日、p=3)について患者を予測するものでもあった。類似して、最初の22日についてのAUC閾値は、患者を改善された応答について分ける(66.5pg/mL未満、OS=268日、および66.5pg/mLより上、この中央値に到達しなかった、p=0.04)。
これらの試験における患者の多くは、投薬中断および/または用量減少のいずれかを必要とする毒性を経験した。初期用量減少前サンプルを使用して、148pg/mLの明瞭なPlGF−1毒性カットオフを同定した(これより上では、肝細胞癌(HCC)患者の87%が「毒性」(用量減少/中断を生じさせる結果となるグレード3/4事象、または用量中断を生じさせる結果となるグレード2毒性)を有した)。この閾値は、3つすべての試験において毒性を予測するものであった。この毒性閾値の利用は、事前の毒性管理対策の際に一定の役割を果たす。興味深いことに、最良の全生存期間を有した患者は、治療の最初の2週間以内の高いPlGF−1値、およびその後の用量減少を有した。HCCにおける第56日およびRCCにおける第112日までの平均AUC PlGF−1濃度の分析は、初期用量とそれぞれの試験についての患者の大部分にとって適切な時点での用量減少の影響の両方を考慮に入れている。66.5pg/mLのPlGF−1有効性閾値(第22日までの平均AUCから生成)および148pg/mL毒性閾値をこのデータセットに適用することにより、最適PlGF−1濃度を同定できること、およびこの最適PlGF−1濃度が、結果として、HCCにおいて(316対193日、p=0.015)およびRCC(未決定の中央値対405日、p=0.035)においてOS増加を生じさせることが実証された。
実施例2での上記3つの第2相単剤療法試験におけるPlGF−1濃度の分析を、2009年6月16日に出願されたU.S.Application Serial No.12/485,114の(実施例11を参照して)実施例15においてより詳細に説明されているようなPlGF−1アッセイを用いて行った(特許出願は、PlGF−1アッセイに関するこの教示について参照により援用されている。)。簡単に言うと、このアッセイは、ヒトPlGF−1の検出のためにARCHITECT(登録商標)イムノアッセイ形式を利用し、および常磁性微粒子上に固定化された捕捉試薬として2−826−335ハイブリドーマ細胞株(MAB826)からの抗PlGF−1モノクローナル抗体を利用し、およびアクリジニウムで標識されたコンジュゲート試薬として1−255−713または1−255−2675ハイブリドーマ細胞株(MAB255)からの抗PlGF−1モノクローナル抗体を使用する。コンジュゲート試薬は、インタクトIgGモノクローナル抗体、F(ab’)2、またはFabフラグメントのいずれかであった。アッセイの最適化のために50から100マイクロタイターのサンプル容積範囲を用いて、U.S.Application No.12/485,114の実施例11に記載されているようにARCHITECT(登録商標)アッセイを実行した。このアッセイの最適なサンプル容積は、50マイクロタイターである。R&D Systemsから購入したPlGF−1をこのアッセイのための較正物質材料として使用した。「較正物質希釈剤」と呼ばれる緩衝剤マトリックス(2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸(MES)、他の塩、タンパク質遮断薬および抗菌剤を含有する緩衝液)でPlGF−1を先ず希釈して濃縮中間体保存溶液を得た。化学天秤での重量測定により較正物質希釈剤でこの中間体保存溶液を希釈することによって較正物質を調製した。0、10、30、60、500および1,500pg/mL(それぞれ、Cal A、Cal B、Cal C、Cal D、Cal EおよびCal F)のPlGF−1濃度の較正物質を調製した。EDTA血漿または血清採取管に検体を採取した。
自動ARCHITECT(登録商標)i2000分析装置(イリノイ州アボットパークのAbbott Laboratories)によってイムノアッセイを行った。簡単に言うと、次の段階を含んだ:
1.50μLのヒトサンプルを抗PlGF−1抗体(即ち、MAB826)で被覆した50μLの微粒子と混合する段階。類似して、この段階でヒトサンプルの代わりに較正物質溶液を使用して標準曲線を作成し、このアッセイを較正することができる。
2.33から38℃の維持された周囲温度でおおよそ18分間、この反応混合物をインキュベートする段階。サンプル中のヒトPlGF−1抗原が微粒子上の抗ヒトPlGF−1抗体に結合した。
3.磁気保留微粒子から未結合ヒトPlGF−1を分離し、排出して廃棄物にした。これらの微粒子をリン酸緩衝液で洗浄した。
4.アクリジニウムエステルで標識した検出抗体(モノクローナル抗体MAb255)50μLをこの反応混合物に添加する段階。
5.おおよそ4分、33−38℃でこの反応混合物をインキュベートする段階。抗ヒトPlGF−1抗体−アクリジニウム分子が、微粒子上に固定された抗体によって補足されたヒトPlGF−1とともにサンドイッチを形成する。
6.これらの微粒子をリン酸緩衝液で洗浄する段階。
7.Pre−trigger(過酸化水素を伴う酸性溶液)およびTrigger(塩基性溶液)を添加して、この捕捉されたヒトPlGF−1に光を放射させ、これを相対発光量(Relative Light Units:RLUs)として計器によって測定する段階。RLUは、ARCHITECT(登録商標)システムで用いる光学測定単位の呼称である。本質的に、ARCHITECT(登録商標)光学システムは、化学発光反応によって放射される光に基づいて光子計数を行う高電子増倍管(PMT)である。化学発光反応によって生成される光の量は、反応混合物中に存在するアクリジニウム光トレーサーの量に比例するので、それによってサンプル分析物(これも、化学発光反応が発生したときに反応混合物中に残存するアクリジウムの量に比例する。)の定量が可能となる。用語「相対発光量」は、一定量のアクリジニウムに対する光子計数の関係からきている。それぞれの光学モジュールを1セットのアクリジニウム標準物質で較正する。化学発光反応が発生すると、光が放射され、これらの光子を3秒の期間にわたって測定する。PMTがこれらの光子をデジタルシグナルに変換して、このデジタルシグナルを処理用の回路基板に送る。この光回路基板がPMTからのデジタルシグナルをアナログシグナルに変換する。このアナログシグナルは、計数された光子に比例し、またこの計数された光子は、存在するアクリジニウムの量に比例する。その後、このアナログシグナルをさらに処理してRLU値を生じさせる。この関係を確立して、この光学モジュールの較正のための標準物質を作り、様々なアクリジニウム標準物質が、これらに割り当てられたRLC値を有する。そのため、RLU単位これ自体は、任意であるが、これは、アクリジニウムの一定の量に比例する(即ち、相対的である。)。
このアッセイの最適化の間、50から100マイクロリットルのサンプル容積範囲を用いた。好ましいサンプル容積は、50から75マイクロリットルであり、最適なサンプル容積は、50マイクロリットルである。R&D Systemsから購入したPlGF−1をこのアッセイのための較正物質材料として使用した。0、10、30、60、500および1,500pg/mLのPlGF−1濃度の較正物質を調製した。
この好ましいイムノアッセイ形式を用いて、400人の見たところ正常な個体においてPlGF−1を測定した。検体は、ProMedDx,LLC(マサチューセッツ州、ノートン)から購入したものであり、200人の男性および200人の女性から成った。これらの検体をEDTA血漿または血清採取管のいずれかに採取した。結果を表10に示す。表10において、PlGF濃度中央値は16.0pg/mLであり、上位97.3パーセンタイルは25.8pg/mLである。このサンプルセットにおいて、最低サンプルは7.9pg/mLであり、最高値は29.8pg/mLである。
Figure 2011525241
この好ましいイムノアッセイ形式を用いて、4.5から39週にわたる在胎期間を有する妊娠個体においてPlGFを測定した。これらの検体をEDTA血漿中に採取した。結果を図5に示す(N=1,490検体)。図5において、PlGF値の定常的増加が、在胎期間増加に伴っておおよそ30週まで観察される。おおよそ32週間後、PlGF値は、広く分散される。これらの検体のPlGF濃度は、おおよそ7.0pg/mLからおおよそ4,500pg/mLにわたる。1,500pg/mLより大きい初期値を有する検体を4倍希釈後に再検定して、較正範囲内の結果を得た。
これらの結果は、この好ましいイムノアッセイ形式により妊娠個体におけるヒトPlGF−1を検出できることを示している。子癇前症を有する個体、心臓の病気を有する患者、ならびに腎細胞癌腫、肝細胞癌腫および非小細胞肺癌腫などの癌腫を有する患者においてもこの好ましいイムノアッセイ形式で試験を行った。
本開示が、本明細書に内在するものばかりでなく、言及した目的の遂行ならびに言及した結果および利点の獲得によく適するものであることは、当業者には容易に理解される。本明細書に記載する分子複合体ならびに方法、手順、治療、分子、特定の化合物は、好ましい実施形態を現在代表するものであり、例示的であり、および本発明の範囲の限定と解釈されない。本発明の範囲および精神を逸脱することなく、本明細書に開示する本発明に様々な置換および変更を加えることができることは、当業者には容易に理解される。
本明細書において言及したすべての特許および出版物は、本発明が属する技術分野の技術者のレベルを示すものである。すべての特許および出版物は、それぞれの個々の出版物が参照により援用されていると具体的におよび個々に示されている場合と同程度に、参照により本明細書に援用されている。
好適に本明細書に例示的に記載する本発明を、任意の要素が不在の状態で実施することができ、この制限を本明細書には具体的に開示していない。従って、例えば、本明細書におけるそれぞれの事例において、用語「を含む」、「から本質的に成る」および「から成る」のいずれかを他の2つの用語のいずれかで置き換えることができる。用いる用語および表現は、説明の用語として用いており、限定の用語としては用いておらず、ならびにこのような用語および表現の使用に関して、示しているおよび記載している特徴またはこの部分の任意の等価物を除外する意図はないが、特許請求の範囲に記載する本発明の範囲内で様々な変更が可能であることは理解される。このように、本開示を好ましい実施形態および任意の特徴によって具体的に開示したが、当業者は本明細書に開示する概念の変更および変形に頼ることができること、ならびにこのような変更および変形が、添付の特許請求の範囲によって定義するとおりの本発明の範囲内であると考えられることは、理解されるはずである。

Claims (27)

  1. 投薬またはスケジューリングを最適化するために、薬物を投与されている被験者が前記薬物の有効な血中レベルを達成したかどうかをモニターする方法であって、
    (a)N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体を投与されている被験者から得た試験サンプルと、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合する第一の捕捉抗体とを接触させて、第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体を形成する段階;
    (b)前記第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体と、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合する第二の抗体であって、検出可能な標識にコンジュゲートさせた第二の抗体(「検出抗体」)とを接触させて、第二の捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体を形成する段階;
    (c)検出可能な標識を検出することによって、段階(b)において形成された第二の捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体の量を決定する段階(形成された第二の複合体の量は、試験サンプルに含有されるヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの量である。);および
    (d)段階(c)において決定された試験サンプル中のヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの量を所定のレベルと比較する段階(段階(c)において決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度が、所定のレベルより低い場合には、被験者は、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素もしくはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体の有効な量を受けていないと考えられ、およびさらに、段階(c)において決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度が、所定のレベルと同じであるもしくは所定のレベルより高い場合には、被験者は、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素もしくはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体の有効な量を受けていると考えられる。)
    を含む方法。
  2. 捕捉抗体がモノクローナル抗体264であり、および検出抗体がポリクローナル抗体pB264である、請求項1に記載の方法。
  3. 捕捉抗体がモノクローナル抗体でありおよび検出抗体がポリクローナル抗体であるときの所定のレベルが、被験者がN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体での治療を最初に受けた後、約24時間の時点で、ミリリットルあたり約30ピコグラムである、請求項1に記載の方法。
  4. 捕捉抗体がモノクローナル抗体でありおよび検出抗体がポリクローナル抗体であるときの所定のレベルが、被験者がN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体での治療を最初に受けた後、約15日の時点で、ミリリットルあたり約40ピコグラムからミリリットルあたり約75ピコグラムである、請求項1に記載の方法。
  5. 捕捉抗体が、モノクローナル抗体826であり、および検出抗体が、モノクローナル抗体255である、請求項1に記載の方法。
  6. 捕捉抗体が、モノクローナル抗体であり、および検出抗体が、モノクローナル抗体であり、ならびに段階(c)において決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度が、被験者がN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体での治療を最初に受けた約8または15日後に定常状態で所定のレベルと比較してミリリットルあたり約60ピコグラムからミリリットルあたり約150ピコグラム増加されるときの、請求項1に記載の方法。
  7. 被験者が、肺癌、乳癌、胃癌、膀胱癌、大腸癌、膵臓癌、卵巣癌、前立腺癌、腎癌、肝細胞癌、直腸癌、造血性悪性疾患、膠芽腫および幼児性血管腫から成る群より選択される癌の治療を受けている、請求項1に記載の方法。
  8. N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体での治療についての用量またはスケジュールが、段階(d)における比較に基づいて患者をミリリットルあたり約40ピコグラムからミリリットルあたり約75ピコグラムの範囲にするように調整される、請求項2に記載の方法。
  9. N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体での治療についての用量またはスケジュールが、段階(d)における比較に基づいて患者をミリリットルあたり約60ピコグラムからミリリットルあたり約150ピコグラムの範囲にするように調整される、請求項5に記載の方法。
  10. 自動システムまたは半自動システムでの使用に適している、請求項1に記載の方法。
  11. 抗癌薬での癌の治療を受けている被験者の応答をモニターする方法であって、
    (a)N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体での治療を受けている被験者から得た試験サンプルと、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合にする第一の捕捉抗体とを接触させて、第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体を形成する段階;
    (b)前記第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体と、ヒトPlGF−1に結合する第二の抗体であって、検出可能な標識にコンジュゲートさせた第二の抗体(「検出抗体」)とを接触させて、第二の捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体を形成する段階;
    (c)検出可能な標識を検出することによって、段階(b)において形成された第二の捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体の量を決定する段階(形成された第二の複合体の量は、試験サンプルに含有されるヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1の量である。);および
    (d)段階(c)において決定された試験サンプル中のヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1の量と所定のレベルとを比較する段階(段階(c)において決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度が、所定のレベルより低い場合には、被験者は、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体での治療に応答していないと考えられるので、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体での治療を中止し、ならびにさらに、段階(c)において決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度が、所定のレベルと同じであるまたは所定のレベルより高い場合には、被験者は、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体での治療に応答していると考えられる。)
    を含む方法。
  12. 捕捉抗体が、モノクローナル抗体264であり、および検出抗体が、ポリクローナル抗体pB264である、請求項11に記載の方法。
  13. 捕捉抗体が、モノクローナル抗体826であり、および検出抗体が、モノクローナル抗体255である、請求項11に記載の方法。
  14. 癌が、肺癌、乳癌、胃癌、膀胱癌、大腸癌、膵臓癌、卵巣癌、前立腺癌、腎癌、肝細胞癌、直腸癌、直腸癌、造血性悪性疾患、膠芽腫および幼児性血管腫から成る群より選択される、請求項11に記載の方法。
  15. 自動システムまたは半自動システムでの使用に適している、請求項11に記載の方法。
  16. 疾病に罹患しやすいまたは疾病に罹患している被験者が、薬物での治療を受けることの恩恵に浴するかどうかを判定する方法であって、
    (a)疾病に罹患しやすいまたは少なくとも1つの疾病に罹患している被験者であって、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体を投与された被験者から得た試験サンプルと、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合する第一の捕捉抗体とを接触させて、第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体を形成する段階;
    (b)前記第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体と、ヒトPlGF−1に結合する第二の抗体であって、検出可能な標識にコンジュゲートさせた第二の抗体(「検出抗体」)とを接触させて、第二の捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体を形成する段階;
    (c)検出可能な標識を検出することによって、段階(b)において形成された第二の捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体の量を決定する段階(形成された第二の複合体の量は、試験サンプルに含有されるヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの量である。);および
    (d)段階(c)において決定された試験サンプル中のヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1の量と所定のレベルとを比較する段階(段階(c)において決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度が、所定のレベルより低い場合には、被験者が、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体でのさらなるまたは継続治療を受けることの恩恵に浴さないという判定が下され、およびさらに、段階(c)において決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度が、所定のレベルと同じであるまたは所定のレベルより高い場合には、被験者が、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体でのさらなるまたは継続治療を受けることの恩恵に浴するという判定が下される。)
    を含む方法。
  17. 捕捉抗体が、モノクローナル抗体264であり、および検出抗体が、ポリクローナル抗体pB264である、請求項16に記載の方法。
  18. 少なくとも1つの疾病が、肺癌、乳癌、胃癌、膀胱癌、大腸癌、膵臓癌、卵巣癌、前立腺癌、腎癌、肝細胞癌、直腸癌、直腸癌、造血性悪性疾患、膠芽腫および幼児性血管腫から成る群より選択される癌である、請求項16に記載の方法。
  19. 自動システムまたは半自動システムでの使用に適している、請求項16に記載の方法。
  20. 肺癌、乳癌、胃癌、膀胱癌、大腸癌、膵臓癌、卵巣癌、前立腺癌、腎癌、肝細胞癌、直腸癌、造血性悪性疾患、膠芽腫および幼児性血管腫から成る群より選択される少なくとも1つの癌に罹患している被験者を治療する方法であって、
    (a)癌に罹患している被験者であって、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体の所定の量での治療を受けている被験者から試験サンプルを得る段階;
    (b)試験サンプルと、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合する第一の捕捉抗体とを接触させて、第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体を形成する段階;
    (c)前記第一の捕捉抗体−ヒトPlGF−1複合体と、ヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントに結合する第二の抗体であって、検出可能な標識にコンジュゲートさせた第二の抗体(「検出抗体」)とを接触させて、第二の捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体を形成する段階;
    (d)検出可能な標識を検出することによって、段階(c)において形成された第二の捕捉抗体−ヒトPlGF−1検出複合体の量を決定する段階(形成された第二の複合体の量は、試験サンプルに含有されるヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの量である。);
    (e)段階(d)において決定された試験サンプル中のヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの量を所定のレベルと比較する段階;および
    (f)所定のレベルより低い段階(d)において決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度を有する被験者を、(i)段階(a)において述べたN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素もしくはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体の所定の量より高い、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素もしくはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体の調整量;(ii)N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素もしくはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体以外の薬物;または(iii)(i)と(ii)の組み合わせで治療する段階
    を含む方法。
  21. 捕捉抗体が、モノクローナル抗体264であり、および検出抗体が、ポリクローナル抗体pB264である、請求項20に記載の方法。
  22. 捕捉抗体がモノクローナル抗体でありおよび検出抗体がポリクローナル抗体であるときの所定のレベルが、被験者がN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体での治療を最初に受けた後、約24時間の時点で、ミリリットルあたり約30ピコグラムである、請求項20に記載の方法。
  23. 捕捉抗体がモノクローナル抗体でありおよび検出抗体がポリクローナル抗体アッセイであるときの所定のレベルが、被験者がN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体での治療を最初に受けた後、約15日の時点で、ミリリットルあたり約40ピコグラムからミリリットルあたり約75ピコグラムである、請求項20に記載の方法。
  24. 捕捉抗体が、モノクローナル抗体826であり、および検出抗体が、モノクローナル抗体255である、請求項20に記載の方法。
  25. 捕捉抗体が、モノクローナル抗体であり、および検出抗体がモノクローナル抗体であり、ならびに段階(e)において決定されたヒトPlGF−1またはヒトPlGF−1フラグメントの濃度が、被験者がN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体での治療を最初に受けた約8または15日後に定常状態で所定のレベルと比較してミリリットルあたり約60ピコグラムからミリリットルあたり約150ピコグラム増加されるときの、請求項20に記載の方法。
  26. キットであって、
    (a)モノクローナル抗体264、ポリクローナル抗体pB264およびこれらの組み合わせから成る群より選択される少なくとも1つの抗体と;
    (b)薬物(薬物は、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体である。)での治療を受けている被験者が、前記薬物の有効な血中レベルを得ているかどうかを判定すること;薬物(薬物は、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体である。)での治療を受けている被験者が、前記薬物の有効な血中濃度を得ているかどうかを判定すること、抗癌薬(薬は、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体である。)での癌の治療を受けている被験者の応答をモニターすること、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体を投与されている被験者においてN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体の生物活性を確認すること、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される目的のために前記キットを使用するための取り扱い説明書と
    を含むキット。
  27. キットであって、
    (a)モノクローナル抗体826、モノクローナル抗体255およびこれらの組み合わせから成る群より選択される少なくとも1つの抗体と;
    (b)疾病に罹患しやすいまたは疾病に罹患している被験者が、薬物(薬物は、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体である。)での治療に応答するかどうかを判定すること、疾病に罹患しやすいまたは罹患している被験者が、薬物(薬物は、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体である。)での治療に応答するかどうかを判定すること、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体で治療されている被験者において疾病の進行をモニターすること、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体で治療されている被験者において疾病の進行をモニターすること、N−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体を投与されている被験者においてN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素またはN−[4−(3−アミノ−1H−インダゾール−4−イル)フェニル]−N’−(2−フルオロ−5−メチルフェニル)尿素の類似体の生物活性を確認すること、およびこれらの組み合わせから成る群より選択される目的のために前記キットを使用するための取り扱い説明書と
    を含むキット。
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