JP2011521813A - 保護フィルム - Google Patents

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Abstract

本発明は機能性コーティング層が形成された二枚以上の透明プラスチック基材を接着剤層を介して積層した保護フィルムに関する。
【選択図】図1

Description

本発明は機能性コーティング層が形成された透明プラスチック基材を接着剤層を介して積層した保護フィルムに関する。
また、本発明はタッチスクリーン方式が適用された電子ブック(e−book)用保護フィルムに関する。
電子ペーパー(e−paper)とは、一般ペーパーともっとも類似な特性を有するディスプレーであり、単純に情報を表示するだけでなく、自由に書いたり消したりすることができ、データを貯蔵することもできる次世代ディスプレーである。
このような電子ペーパーの原理を利用した電子ブック(e−book)も開発されており、このような電子ブックはガラス上に形成された駆動フィルムとこれを保護するための保護フィルムで構成される。
また、電子ブック産業が発展するにつれて、単純に情報を表示するだけでなく、自由に書いたり消すことができ、データを貯蔵することもできる機能が要求されている。このような機能をより容易に活用するために、タッチスクリーン方式を適用することに至った。タッチスクリーン方式の電子ブックには、汚染環境でも安定的かつ堅固に動作できるようにする保護フィルムが要求される。
従って、上述の電子ブックまたはタッチスクリーン方式の電子ブックを保護するための保護フィルムには、衝撃緩和が可能であり、湿気及びUVに耐えることができる物性が要求されており、このような保護フィルムに対する開発が必要な実情である。
本発明は電子ブック(e−book)に用いられる保護フィルムとして、湿気に強く、UV遮断性が優れた保護フィルムを提供することを目的とする。
また、本発明はスクラッチ防止及び防眩機能を有する保護フィルムを提供することを目的とする。
また、本発明はタッチスクリーンが適用された電子ブック(e−book)に用いられる保護フィルムを提供することを目的とする。
本発明は電子ブックに用いるための保護フィルムに関し、機能性コーティング層が形成された透明プラスチック基材を二枚以上積層させた保護フィルムに関する。特に、本発明は積層順序に特徴があるものであり、防眩層を最外層に形成することにより、眩しさ及びスクラッチの発生を防止する。
また、第1シリコン酸化物コーティング層がフィルムの内部に積層されるようにし、追加的に第2シリコン酸化物コーティング層がさらに積層されるようにすることにより、透湿度が向上されて、電子ブック用保護フィルムとして用いるのに適するフィルムを提供できるということを発見し、本発明を完成した。
また、本発明の保護フィルムは積層順序だけでなく、その厚さに特徴があり、各層の厚さを特定範囲に調節することにより、透湿度が向上された保護フィルムを提供できるということを発見して本発明を完成した。本発明の積層順序及び厚さで製造された保護フィルムは、38±2℃、100%R.Hである条件(KS M 3088:2004)で透湿度が0.5g/m・day以下であり、UV透過度が2.0%以下である。
本発明による保護フィルムは電子ブックに用いるのに適する透湿度を有し、電子インクの経時変化が少なく、フィルムの老朽化を防止することができる。
本発明による保護フィルムは、透湿度が低くて電子ブックの保護フィルムに適用時、電子インクの経時変化を最小化することができ、UV透過度が低くて駆動フィルムの老朽化を防止することができる。
本発明による保護フィルムの第1具体例を示したものである。 本発明による保護フィルムの第2具体例を示したものである。 本発明による保護フィルムの第3具体例を示したものである。 本発明による保護フィルムの第4具体例を示したものである。 本発明による保護フィルムの第5具体例を示したものである。 本発明による保護フィルムの第6具体例を示したものである。
以下、図面を参考して本発明をより具体的に説明する。下記図面は本発明の具体的な説明のための一例に過ぎず、本発明が図面に限定されるのではない。
本発明の第1具体例は図1に図示されたように、第1透明プラスチック基材10の一面には防眩コーティング層11が形成され、第2透明プラスチック基材20の一面には第1シリコン酸化物(SiOx、xは1.0〜2.0)コーティング層21が形成されて、前記第1透明プラスチック基材10と第1シリコン酸化物コーティング層21が互いに対向するように配置して、接着剤層100を介して接着した保護フィルムである。
本発明の第2具体例は図2に図示されたように、第1具体例の保護フィルムに保護コーティング層22をさらに含む。具体的には、第1透明プラスチック基材10の一面には防眩コーティング層11が形成され、第2透明プラスチック基材20の一面には第1シリコン酸化物(SiOx、xは1.0〜2.0)コーティング層21が形成されて、前記第1シリコン酸化物コーティング層21の上部にアクリル系樹脂で形成された保護コーティング層22をさらに含み、前記第1透明プラスチック基材10と保護コーティング層22が互いに対向するように配置して、接着剤層100を介して接着した保護フィルムである。前記保護コーティング層22は必要に応じて形成されることができ、0.01〜5μmの厚さでコーティングされる。
本発明の第3具体例は図3に図示されたように、第1具体例の保護フィルムに第2シリコン酸化物(SiOx、xは1.0〜2.0)コーティング層23をさらに含む。具体的には、第1透明プラスチック基材10の一面には防眩コーティング層11が形成され、第2透明プラスチック基材20の一面には第1シリコン酸化物(SiOx、xは1.0〜2.0)コーティング層21が、その反対面には第2シリコン酸化物(SiOx、xは1.0〜2.0)コーティング層23が形成されて、前記第1透明プラスチック基材10と第1シリコン酸化物コーティング層21が互いに対向するように配置して、接着剤層100を介して接着した保護フィルムである。
本発明の第4具体例は図4に図示されたように、第3具体例の保護フィルムに伝導性コーティング層32をさらに含む。具体的には、第1透明プラスチック基材10の一面には防眩コーティング層11が形成され、第2透明プラスチック基材20の一面には第1シリコン酸化物(SiOx、xは1.0〜2.0)コーティング層21が、その反対面には第2シリコン酸化物(SiOx、xは1.0〜2.0)コーティング層23が形成されて、前記第1透明プラスチック基材10と第1シリコン酸化物コーティング層21が互いに対向するように配置して、接着剤層100を介して接着した保護フィルムの第2シリコン酸化物(SiOx、xは1.0〜2.0)コーティング層23に伝導性コーティング層32が形成された保護フィルムである。前記伝導性コーティング層32は必要に応じて形成されることができ、酸化インジウムスズ(ITO)をスパッタリング、真空蒸着、イオンプレーティング、塗工法、溶液コーティングまたは粉末コーティングから選択された方式で200〜1,000Åの厚さでコーティングする。
本発明の第5具体例は図5に図示されたように、第1具体例の保護フィルムに伝導性コーティング層32をさらに含む。具体的には、第1透明プラスチック基材10の一面には防眩コーティング層11が形成され、第2透明プラスチック基材20の一面には第1シリコン酸化物(SiOx、xは1.0〜2.0)コーティング層21が形成されて、前記第1透明プラスチック基材10と第1シリコン酸化物コーティング層21が互いに対向するように配置して、接着剤層100を介して接着した保護フィルムの第2透明プラスチック基材20に伝導性コーティング層32が形成された保護フィルムである。前記伝導性コーティング層32は必要に応じて形成されることができ、酸化インジウムスズ(ITO)をスパッタリング、真空蒸着、イオンプレーティング、塗工法、溶液コーティングまたは粉末コーティングから選択された方式で200〜1,000Åの厚さでコーティングする。
本発明の第6具体例は図6に図示されたように、第2具体例の保護フィルムに伝導性コーティング層32をさらに含む。具体的には、第1透明プラスチック基材10の一面には防眩コーティング層11が形成され、第2透明プラスチック基材20の一面には第1シリコン酸化物(SiOx、xは1.0〜2.0)コーティング層21が形成されて、前記第1シリコン酸化物コーティング層21の上部にアクリル系樹脂で形成された保護コーティング層22をさらに含み、前記第1透明プラスチック基材10と保護コーティング層22が互いに対向するように配置して、接着剤層100を介して接着した保護フィルムの第2透明プラスチック基材20に伝導性コーティング層32が形成された保護フィルムである。前記伝導性コーティング層32は必要に応じて形成されることができ、酸化インジウムスズ(ITO)をスパッタリング、真空蒸着、イオンプレーティング、塗工法、溶液コーティングまたは粉末コーティングから選択された方式で200〜1,000Åの厚さでコーティングする。
以下、本発明の構成に対してより具体的に説明する。
本発明において、第1透明プラスチック基材10及び第2透明プラスチック基材20は、光透過率が90%以上のプラスチック素材を用いることが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂などを用いることができる。また、これらは延伸したものを用いることができる。
第1透明プラスチック基材10は保護フィルムの支持体の役割を遂行するものであり、制限されるものではないが、厚さが50〜250μm、好ましくは100〜188μmの場合が支持体としての十分な厚さを有するため、外観の損傷が発生せず、柔軟性を維持することができる。
第2透明プラスチック基材20は、シリコン酸化物コーティングの支持体の役割を遂行するものであり、制限されるものではないが、厚さが10〜50μm、より好ましくは12〜30μmである場合、酸化物蒸着工程で支持体の役割をするために適し、皺などの外観の損傷が発生しない。
本発明において、防眩コーティング層11は、アクリルウレタン系樹脂やシロキシサン系樹脂などの硬質樹脂にシリコーンビーズなどを配合して用いることができ、防眩効果及びスクラッチ防止効果を果たすことができる。前記防眩コーティング層11は厚さが薄いと硬度が足りなくなり、厚すぎるとクラックが発生する場合がある。また、カール(curl)が発生することを防止するためには、3〜5μmであることが好ましい。
本発明において、第1シリコン酸化物コーティング層21または第2シリコン酸化物コーティング層23は、真空蒸着法を利用して形成することができる。前記シリコン酸化物(SiOx、xは1.0〜2.0)コーティング層は、x値が1.0未満であると透明性が低下して光透過度が90%以下になり、2.0を超えるとクラックが発生する可能性があるため、上述の範囲で用いることが好ましい。シリコン酸化物コーティング層の厚さは、300〜1,000Å、より好ましくは400〜800Åであることが耐湿性が優れ、透明な色相を維持することができるため好ましい。
本発明の保護フィルムにおいて接着剤層100は、アクリル系樹脂からなった接着剤組成物であり、UV遮断剤が含まれるものが好ましい。本発明の接着剤層100は、光透過度が90%以上であり、ヘイズが1%以下であり、剪断貯蔵弾性率が10〜10Paであることが好ましい。接着剤層の光透過度が90% 以下またはヘイズが1%以下であると、ディスプレーの具現時に鮮明度が低下して、剪断貯蔵弾性率が10Pa未満である場合は打抜き時に接着剤層が突設されて製品組立時に問題が発生し、その値が10Paを超過する場合は接着力が低下して耐久性に問題が発生し、衝撃吸収機能が低下する短所がある。
また、前記接着剤組成物は、広い領域のUV遮断機能を確保するために、トリアゾール系列のUV遮断剤を樹脂の固形分に対して0.5〜5重量部さらに含むことができる。トリアゾール系UV遮断剤の含量が0.5重量部未満である場合はQUVテスト後UV透過度が急激に増加して、電子ブックで駆動層に損傷が加えられて回答速度が遅くなる可能性があり、その含量が5重量部を超過する場合はQUVテスト後色相値の変化が発生する可能性がある。この他にも、必要に応じて該当分野にて通常的に用いられるトリアジン系UV遮断剤、酸化防止剤、熱安定剤、蛍光増白剤などをさらに添加することができる。これらの含量はフィルムの物性を低下しない範囲内で添加可能であり、好ましくは樹脂の固形分に対して0.5〜5重量部をさらに含むことができる。
本発明の接着剤層に用いられる接着剤組成物は、前記アクリル系樹脂の他に架橋剤をさらに含むことができる。架橋剤の配合により、架橋処理されて耐熱性及び耐水性を向上させることができる。架橋剤としては、アクリル系樹脂の官能基との反応性を有するものが好ましく用いられる。架橋剤としては、過酸化物、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、金属キレート系架橋剤、メラミン系架橋剤、アジリジン系架橋剤、金属塩などが挙げられる。これら架橋剤は、1種を単独で用いたり、または2種以上を併用することができる。これら架橋剤のうちでも、イソシアネート系架橋剤が接着性の観点から好ましい。イソシアネート系架橋剤としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどのジイソシアネート類や、各種ポリオールに変性されたジイソシアネート付加物、イソシアヌレート環やビュレット体やアロハネート体を形成させたポリイソシアネート化合物などが挙げられる。また、芳香族系のイソシアネート化合物は、硬化後の粘着剤層が着色される場合があるため、透明性が要求される用途には、イソシアネート系架橋剤としては、脂肪族系や脂環族系のイソシアネート系化合物が好ましい。前記架橋剤の配合量は、アクリル系接着剤100重量部に対して、通常的に、0.01〜10.0重量部範囲であり、好ましくは0.05〜5.0重量部で用いられる。架橋剤が10.0重量部を超過すると架橋が過多になり乾燥工程以後タック(Tack)性が低下して、透明プラスチック基材との合紙後に接着力特性が低下し、耐久性が弱くなり、0.01重量部未満であると硬化度が低下して耐水性が低下するようになる。
前記接着剤層100は接着剤組成物を支持体上に塗布、乾燥させて接着剤層を製造する。接着剤が架橋剤を含むため、適切な加熱処理によって架橋処理が行われる。架橋処理は、溶媒の乾燥工程の温度で併行してもよく、乾燥工程後に別途架橋処理工程を形成して行っても良い。接着剤層は、接着剤層の架橋反応の調整を目的にエージング処理を行っても良い。
本発明において接着剤層100は、第1透明プラスチック基材と第2透明プラスチック基材の間の衝撃吸収特性を向上させる機能をする。この機能をより良好に発揮させるために、剪断貯蔵弾性率が10〜lOPaであるものを用いる。
本発明の接着剤層に用いられる接着剤組成物は、液状の組成物に製造して用いることができる。用いられる溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、シクロヘキサノン、n−ヘキサン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、水などが挙げられる。これら溶媒は単独で用いても良く、または2種以上を混合しても良い。溶媒は、重合溶媒をそのまま用いることもでき、接着剤層を均一に塗布することができるように、重合溶媒の他に1種以上の溶媒を新しく添加しても良い。
本発明は第1シリコン酸化物コーティング層21の上部に保護コーティング層22を形成することができる。保護コーティング層22は、シリコン酸化物との密着力が良好であり、耐スクラッチ性が優れたアクリル系樹脂を用いる。保護コーティング層22のコーティング厚さは0.01〜5μmの範囲であり、好ましくは0.1〜3μmである。前記範囲で用いる場合、ヘイズを上昇させず、スクラッチが発生しないため、透湿度を低めることができる。前記保護コーティング層に用いられたアクリル樹脂はガラス転移温度が70℃以上のものを用いる。ガラス転移温度が70℃未満であるとコーティング工程後にロ−ル状に製造されたフィルムの保管時、ブロッキングが発生する可能性がある。
本発明において伝導性コーティング層32は、本発明の保護フィルムを電子ブックに適用する時、タッチスクリーン機能を発現するために伝導性を与える層である。ITO(Indium Tin Oxide)をスパッタリング、真空蒸着、イオンプレーティング、塗工法、溶液コーティング、粉末コーティングなどを用いて形成することができ、方法はこれに限定されず、スパッタリング方式を用いることが好ましい。
また、前記伝導性コーティング層32は、200〜1,000Åの厚さに形成することが好ましく、300〜800Åがさらに好ましい。200〜1,000Åの範囲でタッチスクリーンを作動すると、電気信号の伝達が円滑になされ、透明度を阻害しないため、最終製品に装着して駆動する時のディスプレーの解像度が発現されることができる。
以下、本発明の具体的な説明のために一例を挙げて説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
以下、実施例で物性の測定方法は次の通りである。
1)透湿度:KS M3088:2004(38±2℃、100%R.H.)方法で測定した。
不合格:透湿度が0.5超過
合格:透湿度が0.5以下
2)UV透過度:バリアン、Cary 5000 UV-visib1e spectrophotometerを用いて測定した。
− QUV前UV透過度(%):保護フィルムを製造した後、第1透明プラスチック基材面の防眩コーティング層がUV光源の方に向けるようにした後、全UV波長領域(200〜300nm)でUV透過度を測定した。測定した範囲でもっとも高いUV透過度を表す値を用いた。
不合格:2.0超過
合格:2.0以下
− QUV後UV透過度(%):保護フィルムを製造した後、UVB波長の光を発するランプが設けられたQUVチャンバで、第1透明プラスチック基材の面が光源の方に向けるようにして100時間放置した後、UV透過度測定器を利用して200〜300nmUV波長領域でUV透過度を測定した。測定した範囲でもっとも高いUV透過度を表す値を用いた。
不合格:2.0超過
合格:2.0以下
3)剪断貯蔵弾性率
保護フィルムの製造時に用いた接着層組成物を溶剤に溶解させた後、ソルベントキャスティング方法でテフロン(登録商標)シートに塗布して溶剤を飛ばし、粘着層のみが形成された1mm厚さのフィルムを製造した。このように製造された接着層フィルムをRheometer(Rheometrics、RMS)を利用して、固定式の下端板と回転が可能である上端板の中央にフィルムを乗せて、周波数(上端の板が単位時間あたり動く角度)による剪断力の変化を測定した。この際、歪みを5%にして、1〜100radian/sec範囲でデータを測定した後、10radian/secでの貯蔵弾性率値を基準値に活用した。
4)コーティング厚さ:厚さ測定器を利用して測定した。
5)外観:目視検査して、外観上の特異事項がなければ合格、皺発生があれば不合格とした。
6)保護フィルムの光透過度:光透過度は日本電色工業株式会社の300Aモデルを利用して測定した全光線透過率(total transmittance)値を利用して、保護フィルムの光透過度が88%以上であれば良好、60〜88%であれば普通、60%未満であれば不良と表記した。
[実施例1]
防眩コーティング層が形成された第1透明プラスチック基材の製造
厚さ188μm、幅1,000mmのポリエチレンテレフタレートフィルム(コーロン、H11F)を準備して、アクリルウレタン系樹脂(大日本印刷株式会社、ユニディク17−824−9)100重量部に対して、シリカビーズ(信越化学工業株式会社、X−52−854)を5重量部で添加して混合し、防眩コーティング層に用いる組成物を製造した。この組成物を前記ポリエチレンテレフタレートフィルムの一面に塗布し、100℃で3分間乾燥した後、直ちにオゾンタイプ高圧水銀灯(80W/cm、15cm集光型)2灯で紫外線照射して、厚さ5μmの防眩コーティング層を形成した。
第1シリコン酸化物コーティング層が形成された第2透明プラスチック基材の製造
厚さ12μm、幅1,000mmのポリエチレンテレフタレートフィルム(コーロン、FQ00)に真空蒸着方法によって500Å厚さのSiO1.5コーティング層を形成した。
接着剤組成物の製造
アクリル系接着剤(SOKEN社、SK2094R)の固形分100重量部に対して、イソシアネート架橋剤(SOKEN社、E−AX)を0.3重量部添加し、UV遮断剤としてベンゾトリアゾール(チバ、チヌビン1130)1重量部を用いて、メチルエチルケトンを添加して溶液の固形分が20%になるように混合し、接着剤組成物を製造した。
保護フィルムの製造
図1に図示されたように、第2透明プラスチック基材の第1酸化物コーティング層が形成された面に前記接着剤組成物をコーティングした後、100℃で3分間乾燥させて、接着層の乾燥塗布厚さが50μmになるようにした後、第1透明プラスチック基材の防眩コーティング層が形成された反対面と合紙した。
このように製造された保護フィルムを利用して物性を測定し、その結果は下記表1に示した。
[実施例2]
図2に図示されたように、前記第1シリコン酸化物コーティング層と接着剤層の間に厚さが0.2μmである保護コーティング層をさらに形成したことを除いては、実施例1と同一に製造した。
具体的に説明すると、第2透明プラスチック基材として厚さ12μm、幅1,000mmのポリエチレンテレフタレートフィルム(コーロン、製品名FQOO)を準備し、その一面に真空蒸着方法によって500Å厚さの第1シリコン酸化物(SiO1.5)コーティング層を形成した。そして、第1シリコン酸化物コーティング層の上部にアクリル系樹脂(AEKYUNG CHEMICAL、A-111-50)をトルエン溶剤に希釈した固形分8%の溶液をコーティングした。コーティングされたフィルムを120℃で30秒間乾燥させて、乾燥塗布厚さが0.2μmである保護コーティング層を形成した。
その後、第2透明プラスチック基材の第1シリコン酸化物コーティング層と保護コーティング層が形成された面に前記接着剤組成物をコーティングした後、100℃で3分間乾燥させて、接着層の乾燥塗布厚さが50μmになるようにした後、第1透明プラスチック基材の防眩コーティング層が形成された反対面と合紙した。
このように製造された保護フィルムを利用して物性を測定し、その結果は下記表1に示した。
[実施例3]
前記実施例1の第1接着剤組成物の製造時、酸化防止剤(チバ、イルガノックス1010)2重量部を追加したことを除いては、実施例1と同一の方法で製造した。
このように製造された保護フィルムを利用して物性を測定し、その結果は下記表1に示した。
[実施例4]
防眩コーティング層が形成された第1透明プラスチック基材の製造
厚さ188μm、幅1,000mmのポリエチレンテレフタレートフィルム(コーロン、HllF)を準備した。アクリルウレタン系樹脂(大日本印刷株式会社、ユニディク17-824-9)100重量部に対して、シリカビーズ(信越化学工業株式会社、X−52−854)を5重量部で添加して混合して、防眩層に用いる組成物を製造した。この組成物を前記ポリエチレンテレフタレートフィルムの一面に塗布し、100℃で3分間乾燥した後、直ちにオゾンタイプ高圧水銀灯(80W/cm、15cm集光型)2灯で紫外線照射して、厚さ5μmの防眩層を形成した。
第1シリコン酸化物コーティング層及び第2シリコン酸化物コーティング層が形成された第2透明プラスチック基材の製造
厚さ12μm、幅1,000mmのポリエチレンテレフタレートフィルム(コーロン、FQOO)に真空蒸着方法によって両面に500Å厚さのSiO1.5コーティング層を形成した。
接着剤組成物の製造
アクリル系接着剤(SOKEN社、SK2094R)の固形分100重量部に対して、イソシアネート架橋剤(SOKEN社、E−AX)を0.3重量部添加し、UV遮断剤としてベンゾトリアゾール(チバ、チヌビン1130)1重量部を用いて、メチルエチルケトンを添加して溶液の固形分が20%になるように混合して、接着剤組成物を製造した。
保護フィルムの製造
図3に図示されたように、両面にシリコン酸化物コーティング層が形成された第2透明プラスチック基材と防眩層が形成された第1透明プラスチック基材を接着剤組成物で接着した。
具体的には、両面に第1シリコン酸化物コーティング層及び第2シリコン酸化物コーティング層が形成された第2透明プラスチック基材の第1シリコン酸化物コーティング層に接着剤組成物をコーティングした後、100℃で2分間乾燥させ、乾燥塗布厚さが50μmである接着剤層を形成した。ここで、第1透明プラスチック基材の防眩層が形成されない面を接着した。
このように製造された保護フィルムを利用して物性を測定し、その結果は下記表1に示した。
[実施例5]
前記実施例4の接着剤組成物の製造時、酸化防止剤(チバ、イルガノックス1010)を2重量部さらに追加したことを除いては、実施例4と同一の方法で製造した。
このように製造された保護フィルムを利用して物性を測定し、その結果は下記表1に示した。
[実施例6]
前記実施例4の保護フィルムの製造時、接着層の塗布厚さが100μmになるようにしたことを除いては、実施例4と同一に製造した。
[実施例7]
前記実施例4の保護フィルムの製造時、接着層の塗布厚さが10μmになるようにしたことを除いては、実施例4と同一に製造した。
[実施例8]
前記実施例4の保護フィルムの製造時、接着層の塗布厚さが200μmになるようにしたことを除いては、実施例4と同一に製造した。
[実施例9]
伝導性コーティング層をさらに形成したことを除いては、前記実施例4と同一に製造した。
具体的には、実施例4で製造された保護フィルムの第2シリコン酸化物コーティング層が蒸着された面に、ITO(Indium Tin Oxide)をスパッタリング方式で500Å厚さにコーティングして、伝導性コーティング層を形成した。物性を測定した結果は下記表1に示した。
[実施例10]
前記実施例9の接着剤組成物の製造時、酸化防止剤(チバ、イルガノックス1010)を2重量部さらに追加したことを除いては、実施例9と同一の方法で製造した。物性を測定した結果は下記表1に示した。
[実施例11]
前記実施例9の保護フィルムの製造時、接着層の塗布厚さが100μmになるようにしたことを除いては、実施例9と同一に製造した。
[実施例12]
前記実施例9の保護フィルムの製造時、接着層の塗布厚さが10μmになるようにしたことを除いては、実施例9と同一に製造した。
[実施例13]
前記実施例9の保護フィルムの製造時、接着層の塗布厚さが200μmになるようにしたことを除いては、実施例9と同一に製造した。
[実施例14]
前記実施例9の保護フィルムの製造時、ITOを100Å厚さにコーティングしたことを除いては、実施例9と同一の方法で製造した。
[実施例15]
前記実施例9の保護フィルムの製造時、ITOを1500Å厚さにコーティングしたことを除いては、実施例9と同一の方法で製造した。
[比較例1]
シリコン酸化物コーティング層がないことを除いては、実施例1と同一の方法で保護フィルムを製作した。このように製造された保護フィルムを利用して物性を測定し、その結果は下記表1に示した。
[比較例2]
第2透明プラスチック基材の蒸着層がアルミニウムオキサイド(Al)であることを除いては、実施例1と同一の方法で製造した。このように製造された保護フィルムを利用して物性を測定し、その結果は下記表1に示した。
[比較例3]
シリコン酸化物コーティング層がないことを除いては、実施例4と同一の方法で保護フィルムを製作した。このように製造された保護フィルムを利用して物性を測定し、その結果は下記表1に示した。
[比較例4]
第2透明プラスチック基材の蒸着層がアルミニウムオキサイド(Al)であることを除いては、実施例4と同一の方法でサンプルを製造した。このように製造された保護フィルムを利用して物性を測定し、その結果は下記表1に示した。
[比較例5]
シリコン酸化物コーティング層がないことを除いては、実施例9と同一の方法で保護フィルムを製作した。このように製造された保護フィルムを利用して物性を測定し、その結果は下記表1に示した。
[比較例6]
第2透明プラスチック基材の蒸着層がアルミニウムオキサイド(Al)であることを除いては、実施例9と同一の方法でサンプルを製造した。このように製造された保護フィルムを利用して物性を測定し、その結果は下記表1に示した。
Figure 2011521813
上記表に示すように、本発明による実施例は、透湿度が低く、水蒸気バリア性が優れることが分かった。また、実施例2の場合、保護コーティング層が追加されることによりさらに物性が向上されることが分かった。また、接着剤組成物に酸化防止剤を添加することにより、UV透過度がさらに低くなることが分かった。また、伝導性コーティング層が形成された場合、タッチスクリーンが発現されることを確認することができた。
しかし、シリコン酸化物層がない比較例の場合、透湿度が急激に増加することを確認することができ、透明蒸着層の素材としてアルミニウムオキサイドを用いる場合、水蒸気透過度がシリコン酸化物を用いたものに比べて増加したことを確認することができた。
従って、本発明による積層順序及び厚さを有する保護フィルムは、水蒸気バリア性及びUV遮蔽性が良好であるため、電子ブック用保護フィルム及びその他の用途に容易に適用できるということが分かった。
本発明の保護フィルムは、電子ブックだけでなく、家電製品、自動車、通信機器、PDAなどのディスプレー装置にいたるまで、多様に使用可能である。
また、本発明の保護フィルムは、タッチスクリーン形態の電子ブックに適用可能である。
10 第1透明プラスチック基材
11 防眩コーティング層
20 第2透明プラスチック基材
21 第1シリコン酸化物コーティング層
22 保護コーティング層
23 第2シリコン酸化物コーティング層
32 伝導性コーティング層
100 接着剤層

Claims (15)

  1. 第1透明プラスチック基材の一面には防眩コーティング層が形成され、第2透明プラスチック基材の一面には第1シリコン酸化物(SiOx、xは1.0〜2.0)コーティング層が形成されて、前記第1透明プラスチック基材と第1シリコン酸化物コーティング層が互いに対向するように配置して、接着剤層を介して接着した保護フィルム。
  2. 前記保護フィルムは、第1シリコン酸化物コーティング層と接着剤層の間にアクリル系樹脂で形成された保護コーティング層をさらに含む請求項1に記載の保護フィルム。
  3. 前記保護コーティング層は0.01〜5μm厚さでコーティングする請求項2に記載の保護フィルム。
  4. 前記第2透明プラスチック基材の上部に伝導性コーティング層をさらに含む請求項1または2に記載の保護フィルム。
  5. 前記第2透明プラスチック基材は、第1シリコン酸化物コーティング層が形成された反対面に第2シリコン酸化物コーティング層をさらに含む請求項1に記載の保護フィルム。
  6. 前記保護フィルムは、第2シリコン酸化物コーティング層の上部に伝導性コーティング層をさらに含む請求項5に記載の保護フィルム。
  7. 前記伝導性コーティング層は、酸化インジウムスズ(ITO)をスパッタリング、真空蒸着、イオンプレーティング、塗工法、溶液コーティングまたは粉末コーティングから選択された方式で200〜1,000Å厚さでコーティングした請求項6に記載の保護フィルム。
  8. 前記第1シリコン酸化物コーティング層または第2シリコン酸化物コーティング層は、真空蒸着によって300〜1,000Å厚さでコーティングした請求項1または5に記載の保護フィルム。
  9. 前記防眩コーティング層は、ウレタンアクリルレート系樹脂にシリコーンビーズを添加した組成物を用いて乾燥塗布厚さ3〜5μmにコーティングした請求項8に記載の保護フィルム。
  10. 前記接着剤層はUV遮断剤が含まれたアクリル系接着剤組成物を用いて乾燥塗布厚さ30〜60μmでコーティングした請求項9に記載の保護フィルム。
  11. 前記接着剤層は、光透過度が90%以上であり、ヘイズが1%以下であり、剪断貯蔵弾性率が10〜10Paである請求項10に記載の保護フィルム。
  12. 前記接着剤組成物はトリアゾール系列のUV遮断剤を含む請求項10に記載の保護フィルム。
  13. 前記接着剤組成物は、トリアジン系UV遮断剤、酸化防止剤、熱安定剤、蛍光増白剤から選択される何れか一つまたは二つ以上の混合物をさらに含む請求項12に記載の保護フィルム。
  14. 前記第1透明プラスチック基材は厚さが50〜250μmであり、第2透明プラスチック基材は厚さが10〜50μmである請求項1に記載の保護フィルム。
  15. 前記第1透明プラスチック基材、第2透明プラスチック基材は、光透過率が90%以上であるポリエチレンテレフタレートまたはポリエチレンナフタレートを用いる請求項14に記載の保護フィルム。
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