JP4882183B2 - 防眩性フィルム - Google Patents

防眩性フィルム Download PDF

Info

Publication number
JP4882183B2
JP4882183B2 JP2001249901A JP2001249901A JP4882183B2 JP 4882183 B2 JP4882183 B2 JP 4882183B2 JP 2001249901 A JP2001249901 A JP 2001249901A JP 2001249901 A JP2001249901 A JP 2001249901A JP 4882183 B2 JP4882183 B2 JP 4882183B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refractive index
layer
high refractive
film
transparent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001249901A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003053878A (ja
Inventor
玄 古井
行光 岩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2001249901A priority Critical patent/JP4882183B2/ja
Publication of JP2003053878A publication Critical patent/JP2003053878A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4882183B2 publication Critical patent/JP4882183B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Liquid Crystal (AREA)
  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種のディスプレイの前面に貼るか、配置して適用し、外光の反射を防止し、映像を見やすくするために用いられる防眩性フィルムに関するものであり、防眩性フィルムを構成するために積層された層のムラを無くして、かつ低反射率を維持した防眩性フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
透明基材フィルム上に、いずれも透明な高屈折率層および低屈折率層を順に積層して、防眩性フィルムとすること自体はすでに知られている。
ところで、このような高屈折率層および低屈折率層の形成を、流動性のある塗料を用いたコーティングにより行なう際には、各層を構成する塗膜にムラが無いことが必要であるので、用いる塗料組成物の組成や、塗付直後の乾燥の条件等を調節して行なうのが通常である。
【0003】
一般的に、塗膜の表面のムラの解消策の一つとして、均一な乾燥の実現を図る方法があり、溶剤の種類や配合割合をより適切なものにするほか、塗料組成物中にレベリング剤と称するシリコーン系の添加剤を配合し、塗付後の塗膜表面にレベリング剤を浮上させ、早急な乾燥を抑制することにより、全体として均一な乾燥を行なわせ、塗膜の表面にムラが発生することを防止している。
【0004】
図3は、透明基材フィルム2上に、いずれも透明な高屈折率層3aおよび低屈折率層4が順に積層された積層構造を有する従来の防眩性フィルム1の断面構造、およびその反射防止性を説明する図である。
図3(a)において、防眩性フィルム1に対する入射光線L1は、低屈折率層4の表面で反射して反射光L2となり、また、入射光線L1が低屈折率層4を透過した場合には、高屈折率層3aと低屈折率層4の界面で反射して反射光L3となり、両反射光L2およびL3が干渉し合うことにより、反射光の強度が弱められ、全体としての反射率が低下することにより、反射防止性が生じる。
【0005】
実際には、図3(b)に示すように、高屈折率層3aを形成する際の塗料組成物中に、レベリング剤を添加するので、高屈折率層3aの上部にレベリング剤が浮上して、レベリング剤層5aが生じる。
レベリング剤がシリコーン系である場合、レベリング剤層5aと低屈折率層との界面での反射が抑制されるので、図3(b)に示すように、レベリング剤層5aと低屈折率層4との界面での反射光L3’の強度が弱められ、この結果、低屈折率層4の表面で反射した反射光L2との干渉が充分に行なわれず、反射光の強度を弱める効果が減り、全体としての反射率の低下が上記の場合にくらべて、不十分となる。
しかし、レベリング剤の添加を省くと、高屈折率層の表面にムラ(微小な厚みムラである。)が生じ、このムラは、防眩性フィルム1をディスプレイに適用した際に、視覚的な欠点となるので、レベリング剤の添加は不可欠である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明においては、透明基材フィルム上に、いずれも透明な高屈折率層および低屈折率層を順に積層した積層構造を有する防眩性フィルムにおいて、高屈折率層が、レベリング剤を添加した塗料組成物を用いて形成した、レベリング剤層を有する構造でありながら、上層との界面での反射性が確保され、上記のような、反射光どうしの干渉により、弱め合う効果が低下しない防眩性フィルムを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決する手段】
本発明においては、レベリング剤を用いて高屈折率層を形成した際に、高屈折率層の上部に生じるレベリング剤層を、レベリング剤を主体としながらも、高屈折率層を形成するための高屈折率の透明バインダ樹脂を含有する層で置き換えることにより、上記の課題を解決することができた。
【0008】
第1の発明は、透明基材フィルム上に、高屈折率層および低屈折率層が順に積層された積層構造を有しており、前記高屈折率層は、前記透明基材側に、高屈折率の透明バインダ樹脂を主体とする層を、また、前記低屈折率層側に、シリコーン化合物を主体とし、前記高屈折率の透明バインダ樹脂をも含有する層を有する二層構成を有するものであることを特徴とする防眩性フィルムに関するものである。第2の発明は、透明基材フィルム上に、透明導電性層、高屈折率層および低屈折率層が順に積層された積層構造を有しており、前記高屈折率層は、前記透明基材側に、高屈折率の透明バインダ樹脂を主体とする層を、また、前記低屈折率層側に、シリコーン化合物を主体とし、前記高屈折率の透明バインダ樹脂を含有する層を有する二層構成を有するものであることを特徴とする防眩性フィルムに関するものである。第3の発明は、第1または第2の発明において、前記シリコーン化合物がアルキル変性シリコーンであることを特徴とする防眩性フィルムに関するものである。第4の発明は、第2の発明において、前記透明導電性層は、透明導電性薄膜からなるか、もしくは導性微粒子を含有する透明バインダ樹脂層からなることを特徴とする防眩性フィルムに関するものである。第5の発明は、第1〜第4いずれかの発明において、前記高屈折率層が導電性微粒子が分散したものであることを特徴とする防眩性フィルムに関するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1および図2は、いずれも、本発明の防眩性フィルムの実施例の断面構造を示す図である。図1に示すように、本発明の防眩性フィルム1は、透明基材フィルム2上に、高屈折率バインダ層3、および低屈折率層4が順に積層された積層構造を基本的に有し、ただ、高屈折率バインダ層3と低屈折率層4との間に、高屈折率レベリング層5が積層された積層構造を有するもので、従来の防眩性フィルムにおける透明基材フィルム、高屈折率層、および低屈折率層の三層構成のうちの高屈折率層が、ここでは、高屈折率バインダ層3と高屈折率レベリング層5との二層構成を有するものである。後に述べるように、高屈折率バインダ層3と高屈折率レベリング層5とは、同一の高屈折率層形成用組成物の一度の塗付により形成されるものである。
【0010】
図2に示すように、本発明の防眩性フィルム1は、上記の図1に示す積層構造における透明基材フィルム2と高屈折率バインダ層3との間に、透明導電性層6が積層された積層構造を有していてもよい。
【0011】
以降に、上記の積層構造における各層を構成する素材、層の形成法等を、順次説明する。
まず、透明基材フィルム2としては、透明性、平滑性を備え、異物の混入のないものが好ましく、また、加工上および使用上の理由で機械的強度があるものが好ましい。さらに、防眩性フィルム1にディスプレイの熱が伝わって来るような場合には、耐熱性があるものが好ましい。
【0012】
一般的に透明基材フィルム2として好ましいものは、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリエーテルケトン、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、もしくはポリウレタン等の熱可塑性樹脂のフィルムである。
【0013】
写真用乳剤を塗布した写真用フィルムの場合に、よく用いられるポリエステルや、透明性が高く光学的に異方性がないので、やはり写真用フィルムによく用いられるセルローストリアセテート(TAC)等が通常、好ましい。
なお、これらの熱可塑性樹脂のフィルムはフレキシブルで使いやすいが、取り扱い時も含めて曲げる必要が全くなく、硬いものが望まれるときは、上記の樹脂の板やガラス板等の板状のものも使用できる。
厚みとしては、8〜1000μm程度が好ましいが、板状のものの場合には、この範囲を超えてもよい。
【0014】
上記の透明基材フィルム2には、その上に形成する層との接着性の向上のために、通常、行なわれ得る各種の処理、即ち、コロナ放電処理、酸化処理等の物理的な処理のほか、アンカー剤もしくはプライマーと呼ばれる塗料の塗布を予め行なっておいてよい。
【0015】
高屈折率バインダ層3は高屈折率の透明バインダ樹脂を主体とする層であり、ここで、高屈折率の透明バインダ樹脂とは、文字どおりの高屈折率の透明バインダ樹脂、屈折率の高い微粒子が添加され分散されることにより高屈折率とされた透明バインダ樹脂、もしくは、高屈折率の透明バインダ樹脂に、屈折率の高い微粒子が添加され分散されたもののいずれをも指す。
後に述べるように、この高屈折率バインダ層3と高屈折率レベリング剤層5とは、特定のレベリング剤を配合した高屈折率層形成用組成物の塗付により形成されるので、高屈折率バインダ層3と高屈折率レベリング剤層5とは、いずれも、高屈折率の透明バインダ樹脂、およびレベリング剤を含有し、ただし、含有する割合を異にするものである。
【0016】
透明バインダ樹脂としては、主として紫外線・電子線によって硬化する樹脂、即ち、電離放射線硬化型樹脂、電離放射線硬化型樹脂に熱可塑性樹脂と溶剤を混合したもの、熱硬化型樹脂の3種類が使用され得る。
【0017】
電離放射線硬化型樹脂組成物中の被膜形成分としては、好ましくは、アクリレート系の官能基を有するもの、例えば比較的低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂、多価アルコール等の多官能化合物の(メタ)アルリレート等のオリゴマー又はプレポリマー及び反応性希釈剤としてエチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等の単官能モノマー並びに多官能モノマー、例えば、ポリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオール(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等を比較的多量に含有するものが使用できる。
【0018】
更に、上記電離放射線硬化型樹脂組成物を紫外線硬化型樹脂組成物とするには、この中に光重合開始剤としてアセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラメチルチウラムモノサルファイド、チオキサントン類や、光増感剤としてn−ブチルアミン、トリエチルアミン、ポリ−n−ブチルホソフィン等を混合して用いることができる。特に本発明では、オリゴマーとしてウレタンアクリレート、モノマーとしてジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等を混合するのが好ましい。
【0019】
更に、高屈折率バインダ層3を構成し得る透明性樹脂として、上記のような電離放射線硬化型樹脂に対して溶剤乾燥型樹脂を含ませたものであってもよい。前記溶剤乾燥型樹脂には、主として熱可塑性樹脂が用いられる。電離放射線硬化型樹脂に添加する溶剤乾燥型の熱可塑性樹脂の種類としては、通常用いられるものが使用されるが、透明基材フィルム2として特に前述のようなTAC等のセルロース系樹脂を用いるときには、電離放射線硬化型樹脂に含ませる溶剤乾燥型樹脂には、ニトロセルロース、アセチルセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、エチルヒドロキシエチルセルロース等のセルロース系樹脂が塗膜の密着性及び透明性の点で有利である。
【0020】
その理由は、上記のセルロース系樹脂に溶媒としてトルエンを使用した場合、透明基材フィルム2であるトリアセチルセルロースの非溶解性の溶剤であるトルエンを用いるにも拘らず、透明基材フィルム2にこの溶剤乾燥型樹脂を含む塗料の塗布を行っても、透明基材フィルム2と塗膜樹脂との密着性を良好にすることができ、しかもこのトルエンは、透明基材フィルム2であるトリアセチルセルロースを溶解しないので、透明基材フィルム2の表面が白化せず、透明性が保たれるという利点があるからである。
【0021】
更に、次のように、電離放射線硬化型樹脂組成物に溶剤乾燥型樹脂を含ませる利点がある。
【0022】
電離放射線硬化型樹脂組成物をメタリングロールを有するロールコータで透明基材フィルム2に塗布する場合、メタリングロール表面の液状残留樹脂膜が流動して経時で筋やムラ等になり、これらが塗布面に再転移して塗布面に筋やムラ等の欠点を生じ得るが、上記のように電離放射線硬化型樹脂組成物に溶剤乾燥型樹脂を含ませると、このような塗布面の塗膜欠陥を防ぐことができる。
【0023】
上記のような電離放射線硬化型樹脂組成物の硬化方法としては、前記電離放射線硬化型樹脂組成物の硬化方法は通常の硬化方法、即ち、電子線又は紫外線の照射によって硬化することができ、電子線としては、100KeV〜300KeVのエネルギーを有する電子線等を使用し、紫外線硬化の場合には超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等の光線から発する紫外線等を使用するとよい。
【0024】
熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラニン樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、ケイ素樹脂、ポリシロキサン樹脂等が使用され、これらの樹脂に必要に応じて架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤等を加えて使用する。
【0025】
上記の透明バインダ樹脂は、それぞれ固有の屈折率を有しているが、さらに高屈折率の微粒子を添加して、透明バインダ樹脂の屈折率を見かけ上、上昇させることができる。
一般に、電離放射線硬化型樹脂の屈折率は約1.5で、ガラスと同程度で高いが、これに高屈折率の微粒子であるTiO2(屈折率;2.3〜2.7)、Y23(屈折率;1.87)、La23(屈折率;1.95)、ZrO2 (屈折率;2.05)、Al23 (屈折率;1.63)等を塗膜の拡散性を保持できる程度に加えて、さらに屈折率を高くすることができる。電離放射線硬化型樹脂以外に、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を用いる場合も同様である。
【0026】
高屈折率バインダ層3には、層内での光の拡散性を確保する目的で、透明な球形粒子を分散させることが好ましい。
球形粒子としては、プラスチックビーズが好適であり、特に透明度が高く、マトリックス樹脂である透明バインダ樹脂との屈折率差が0.05〜0.2程度であるものが好ましい。
【0027】
プラスチックビーズとしては、スチレンビーズ(屈折率1.59)、メラミンビーズ(屈折率1.57)、アクリルビーズ(屈折率1.49)、アクリル−スチレンビーズ(屈折率1.54)、ポリカーボネートビーズ、ポリエチレンビーズ、塩ビビーズ等が用いられる。これらプラスチックビーズのうち、スチレンビーズが特に好ましく用いられる。
これらのプラスチックビーズの粒径は、平均粒径が2〜10μmのものを適宜選択して用いる。上記プラスチックビーズのうち、スチレンビーズが特に好ましく用いられる。ここで、平均粒径が2μm未満では、光を拡散する効果が不足するため、得られる防眩性が不十分であり、10μmを超えると、高屈折率バインダ層3内部での光の拡散効果が減少するため、内部ヘイズ値が低下し、映像のギラツキを生じやすい。
【0028】
また、上記の球形粒子は、透明バインダ樹脂100質量部に対し、7〜20質量部の割合で配合することが好ましく、7質量部未満では、光を拡散する効果が不足するため、得られるギラツキが不十分であり、20質量部を超えると、透過画像鮮明度が低下し、また、映像のギラツキを生じやすい。
【0029】
上記のようなプラスチックビーズを添加する場合には、高屈折率バインダ層3を形成するための塗料組成物中で、プラスチックビーズが沈降し易いので、沈降防止のためにシリカ等の無機フィラーを添加してもよい。なお、無機フィラーは添加すればある程度、プラスチックビーズの沈降防止に有効であるが、塗膜の透明性に悪影響を与える。従って、好ましくは、粒径0.5μm以下の無機フィラーを、透明性樹脂に対して塗膜の透明性を損なわない程度に、0.1重量%未満程度含ませると沈降を防止することができる。
プラスチックビーズの沈降防止のための沈降防止剤である無機フィラーを添加しない場合は、透明基材フィルム2への塗布時に有機フィラーが底に沈澱しているので、よく掻き混ぜて均一にして使用すればよい。
【0030】
高屈折率レベリング剤層5は、シリコーン化合物を主体とし、高屈折率のバインダ樹脂を含有することにより、層5全体としては、高屈折率となったものである。
【0031】
高屈折率レベリング剤層5を構成する成分であるシリコーン化合物は、高屈折率層の表面を平滑にするために加えられる添加剤であるが、一般的なレベリング剤を使用すると、塗膜の表面を被覆するので、必ずしも好ましくない。
このような一般的なレベリング剤が、塗料中では、均一に溶解ないし分散しているものの、塗付後、直ちに、塗膜の表面に浮上するのは、塗料中の樹脂との親和性が比較的小さいことによる。本発明において使用し得るシリコーン化合物は、塗膜表面を平滑にする効果を有しながらも、塗料中の樹脂との親和性を残したものであることが好ましく、この意味で、シリコーン化合物としては、ジメチルシリコーンオイルを種々の置換基で置換したもののうち、アルキル基で置換したものを使用することがより好ましい。
【0032】
高屈折率バインダ層3と高屈折率レベリング剤層5の両層は、樹脂としては高屈折率の透明バインダ樹脂を、また、レベリング剤としては上記のシリコーン化合物を配合した高屈折率層形成用組成物の塗付後の乾燥の途上において形成され、塗付後、シリコーン化合物が塗膜の表面に浮上するものの、シリコーン化合物が塗料中の樹脂との親和性を有するため、表面層がシリコーン化合物のみの層とはならず、シリコーン化合物を主体とし、高屈折率のバインダ樹脂を相対的には少ない割合いで含有する層(高屈折率レベリング剤層)となり、表面層を除く部分は、高屈折率の透明バインダ樹脂を主体とし、シリコーン化合物をごく僅か含有する層(高屈折率バインダ層)となる。
【0033】
上記の高屈折率層形成用組成物は、高屈折率の透明バインダ樹脂100に対して、レベリング剤であるシリコーン化合物0.01〜0.2の割合で配合し(なお、比は質量基準であり、以降においても、同様である。)、これらの他に、必要に応じて、溶剤、希釈剤、高屈折率の微粒子、拡散性をもたらすための透明な球状粒子、光重合開始剤、沈降防止剤、およびその他の添加剤を配合して、混練もしくは分散して作製し、適宜な塗付方法により、透明基材フィルム上に塗布し、乾燥させることにより、上記したように、高屈折率バインダ層3、および高屈折率レベリング剤層5の両層を形成する。高屈折率バインダ層3、および高屈折率レベリング剤層5の両層からなる高屈折率層の屈折率は1.50以上であることが好ましい。
【0034】
低屈折率層4は、好ましくは、シリコーン含有フッ化ビニリデン共重合体からなるもので、具体的には、フッ化ビニリデン30〜90重量%及びヘキサフルオロプロピレン5〜50重量%を含有するモノマー組成物が共重合されてなるフッ素含有割合が60〜70重量%であるフッ素含有共重合体100重量部と、エチレン性不飽和基を有する重合性化合物80〜150重量部とからなる樹脂組成物から形成することができる。この樹脂組成物を用いて、膜厚200nm以下の薄膜であって、且つ耐擦傷性が付与された屈折率1.60未満(好ましくは1.45以下)の低屈折率層4を形成する。
【0035】
この低屈折率層4に用いられる前記フッ素含有共重合体は、フッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとを含有するモノマー組成物を共重合することによって得られる共重合体であり、当該モノマー組成物における各成分の割合は、フッ化ビニリデンが30〜90重量%、好ましくは40〜80重量%、特に好ましくは40〜70重量%であり、又ヘキサフルオロプロピレンが5〜50重量%、好ましくは10〜50重量%、特に好ましくは15〜45重量%である。このモノマー組成物は、更にテトラフルオロエチレンを0〜40重量%、好ましくは0〜35重量%、特に好ましくは10〜30重量%含有するものであってもよい。
【0036】
又、このフッ素含有共重合体を得るためのモノマー組成物は、本発明の目的及び効果が損なわれない範囲において、他の共重合体成分が、例えば、20重量%以下、好ましくは10重量%以下の範囲で含有されたものであってもよい。ここに、当該他の共重合成分の具体例として、例えばフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、1,2−ジクロロ−1,2−ジフルオロエチレン、2−ブロモー3,3,3−トリフルオロエチレン、3−ブロモー3,3−ジフルオロプロピレン、3,3,3−トリフルオロプロピレン、1,1,2−トリクロロ−3,3,3−トリフルオロプロピレン、α−トリフルオロメタクリル酸等のフッ素原子を有する重合性モノマーを挙げることができる。
【0037】
このようなモノマー組成物から得られるフッ素含有共重合体は、そのフッ素含有割合が60〜70重量%であることが必要であり、好ましいフッ素含有割合は62〜70重量%、特に好ましくは64〜68重量%である。
【0038】
このフッ素含有共重合体は、特にそのフッ素含有割合が上述の特定の範囲であることにより、後述の溶剤に対して良好な溶解性を有する。又、このようなフッ素含有共重合体を成分として含有することにより、種々の基材に対して優れた密着性を有し、高い透明性と低い屈折率を有すると共に十分に優れた機械的強度を有する薄膜を形成するので、基材の表面の耐傷性等の機械的特性を十分に高いものとすることができ、極めて好適である。
【0039】
このフッ素含有共重合体は、その分子量がポリスチレン換算数平均分子量で5000〜200000、特に10000〜100000であることが好ましい。このような大きさの分子量を有するフッ素含有共重合体を用いることにより、得られるフッ素系樹脂組成物の粘度が好適な大きさとなり、従って、確実に好適な塗布性を有するフッ素系樹脂組成物とすることができる。
【0040】
更に、フッ素含有共重合体は、それ自体の屈折率が1.45以下、特に1.42以下、更に1.40以下であるものが好ましい。屈折率が1.45を越えるフッ素含有共重合体を用いた場合には、形成される薄膜が反射防止効果の小さいものとなる場合がある。
【0041】
低屈折率層4の形成に用いられる重合性化合物は、光重合開始剤の存在下又は非存在下で活性エネルギー線が照射されることにより、又は熱重合開始剤の存在下で加熱されることにより、付加重合を生ずるエチレン性不飽和基を有する化合物である。
このような重合性化合物の具体例としては、例えば、段落「0017」に既に挙げたものを使用することができる。
これらの化合物のうち、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、及びカプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
【0042】
用いる重合性化合物が、エチレン性不飽和基を1分子中に3個以上含有するものである場合には、得られるフッ素系樹脂組成物は、特に、基材に対する密着性及び基材の表面の耐傷性等の機械的特性が極めて良好な薄膜を形成するものとなる。
【0043】
重合性化合物の使用量は、フッ素含有共重合体100重量部に対して30〜150重量部、好ましくは35〜100重量部、特に好ましくは40〜70重量部である。
【0044】
この重合性化合物の使用割合が過小であると、得られる塗料によって形成される薄膜は、基材に対する密着性が低いものとなり、一方、使用割合が過大であると、形成される薄膜は屈折率の高いものとなって良好な反射防止効果を得ることが困難となる。
【0045】
前記フッ素系樹脂組成物においては、フッ素含有共重合体及び重合性化合物を含む重合体形成成分の合計量におけるフッ素含有割合が30〜55重量%、特に35〜50重量%であることが好ましい。このような条件が満足される場合には、本発明の目的及び効果を更に十分に達成する薄膜を確実に形成することができる。フッ素含有割合が過大であるフッ素系樹脂組成物によって形成される薄膜は、基材に対する密着性が低いものとなる傾向と共に、基材の表面の耐傷性等の機械的特性が若干低下するものとなり、一方、フッ素含有割合が過小であるフッ素系樹脂組成物により形成される薄膜は、屈折率が大きいものとなって防眩効果が低下する傾向が生じる。
【0046】
低屈折率層4の形成に当たっては、必要に応じて適宜な溶剤を用い、粘度を、樹脂組成物として好ましい塗布性が得られる0.5〜5cps(25℃)、特に0.7〜3cps(25℃)の範囲のものとすることにより、可視光線の反射防止膜として実用上好適な均一で塗布ムラのない厚さ100〜200nmの薄膜を容易に形成することができ、しかも基材に対する密着性が特に優れた塗膜を形成することができる。
【0047】
上記塗膜は、含有される重合性化合物のエチレン性不飽和基が重合反応することによって硬化するものであり、電離放射線を照射する手段、又は塗膜を加熱する手段が利用される。
【0048】
更に、硬化処理のために加熱手段が利用される場合には、加熱により、例えばラジカルを発生して重合性化合物の重合を開始させる熱重合開始剤がフッ素系樹脂組成物に添加される。
【0049】
前記低屈折率層4の形成方法は、他の一般的な薄膜成形手段、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、イオンプレーティング法、電気めっき法等の適宜な手段であってもよく、例えば前記以外の反射防止塗料の塗膜、膜厚0.1μm程度のMgF2 等の極薄膜や金属蒸着膜、あるいはSiOxやMgF2 の蒸着膜により形成してもよい。
【0050】
本発明の防眩性フィルムは、帯電防止されたものであってもよい。
前記したように、特にIPSモードの液晶ディスプレイにおいては、水平方向に配された電極間に電位をかけるので、上記の測定による飽和帯電電位が0.5kVを超える場合、液晶ディスプレイの表面の帯電により、表示の乱れが生じやすく、0.5KV以下であれば、表示の乱れが実用上、生じない。
勿論、0.5KV以下であれば、接触する際の放電による不快感や塵埃の吸着も解消される。
帯電防止は、例えば、透明基材フィルム2と高屈折率バインダ層3との間に、透明導電性層6を積層することにより、実現することができる。
【0051】
透明導電性層6は、導電性金属もしくは導電性の金属酸化物等の蒸着、もしくはスパッタリングによる蒸着膜か、または樹脂中に導電性微粒子を分散した樹脂組成物により構成された塗膜である。
透明導電性層6を蒸着膜で形成する場合、透明導電性層6を構成する金属もしくは金属酸化物としては、例えばアンチモンドープのインジウム・錫酸化物(以下、ATOと記載する)、インジウム・錫酸化物(ITO)を用い、蒸着膜の厚みとしては、40nm〜100nm程度とすることが好ましい。
【0052】
透明導電性層6を塗膜で形成する場合、導電性微粒子としては、例えばアンチモンドープのインジウム・錫酸化物(以下、ATOと記載する)、インジウム・錫酸化物(ITO)、金及び/又はニッケルで表面処理した有機化合物微粒子等の導電性微粒子を用いる。
また、導電性微粒子を分散させる樹脂として、アルキッド樹脂、多価アルコール等の多官能化合物の(メタ)アクリレート(アクリレートとメタアクリレートとの併記を(メタ)アクリレートの表記とする。)等のオリゴマー又はプレポリマー及び反応性の希釈剤を用いて、樹脂組成物を形成し、この樹脂組成物を用いて透明導電性層6を形成する。使用する樹脂や、その取扱いについては、高屈折率層の場合と同じである。
この塗膜型の透明導電性層6の厚みは0.1μm〜1μmとすることが好ましい。
【0053】
なお、透明導電性層6の形成条件は、透明導電性層6の表面抵抗値が、1010Ω/□以下となるよう定めることが好ましい。表面抵抗値が1010Ω/□以下であれば、後述するように、印加電圧10KVにおける飽和帯電電位が、0.5KV以下となるからである。
【0054】
高屈折率バインダ層には、防眩性を付与する目的で球形粒子を含有させるほかに、導電性を付与する目的で導電性材料を含有させることが好ましい。
防眩層4に含有させる導電性材料としては、基本的には透明導電性層3を塗膜で形成する場合に使用するものとして挙げた導電性微粒子が使用できる。即ち、ATO、ITO、金及び/又はニッケルで表面処理した有機化合物微粒子等である。
高屈折率バインダ層3に導電性微粒子を配合する際には、この層3が本来、持つべき光学特性である、全光線透過率や透過画像鮮明度等に影響を及ぼさないよう、できるだけ微量を配合することが好ましく、層3を構成する透明バインダ樹脂100に対し、0.001〜1とすることが好ましい。下限値は効果が生じる限界的な配合比であり、上限値は全光線透過率や透過画像鮮明度を低下させない限界的な配合比である。
実際、上記の配合比の範囲内で配合したものと、配合しないものとでは、下層の透明導電性層6として同じ帯電防止性能を持つものを用いた場合でも、飽和帯電電位および表面抵抗値が改善される。
【0055】
【実施例】
(製造例1)
厚み80μmのセルローストリアセテートフィルム(富士写真フィルム(株)製、品番;T−80UZ)を基材フィルムとして用い、その上に、下記の高屈折率層形成用塗料組成物(A)を巻線型のコーティングロッド(メイヤーズバー、#7)により塗布し、塗付後、70℃に設定したオーブン中で30秒間置いて溶剤を乾燥させ、その後、窒素雰囲気下で紫外線照射(積算光量;72mJ)を行なって、塗膜を硬化させ、5g/m2(乾燥時)の高屈折率層を形成した。
【0056】
(高屈折率層形成用塗料組成物(A))
・球形ポリスチレンビーズ 5部
(綜研化学(株)製、品番;SX−350H)
・ジルコニア分散ハードコートインキ 100部
(JSR(株)製、品番;KZ7973、固形分;50%)
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 13部
(日本化薬(株)製、品番;PET30)
・1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート 24部
(化薬サートマー(株)製、品番;KS−HDDA)
・光開始剤 3部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名;イルガキュア
184)
・光開始剤 0.6部
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名;イルガキュア
907)
・トルエン 60部
・シクロヘキサノン 20部
・レベリング剤 0.03部
(東レ・ダウコーニングシリコーン(株)製、品番;ST86PA、アルキ
ル変性シリコーンオイル)
なお、ジルコニア分散ハードコートインキ、ペンタエリスリトールトリアクリレート、および1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートが透明バインダ樹脂に相当し、屈折率1.6の高屈折率バインダ層を形成する。
【0057】
(製造例2)
高屈折率層形成用塗料組成物(A)から、レベリング剤を除いた組成物を用いた以外、製造例1と同様に行ない、高屈折率層を形成した。
【0058】
(製造例3)
製造例1で得られたものの塗膜上に、下記の低屈折率層形成用塗料組成物(B)を巻線型のコーティングロッド(メイヤーズバー、#4)により塗布し、塗付後、40℃に設定したオーブン中で60秒間置いて溶剤を乾燥させ、その後、窒素雰囲気下で紫外線照射(積算光量;204mJ)を行なって、塗膜を硬化させ、0.1g/m2(乾燥時)の低屈折率層を形成した。
【0059】
・フッ化ビニリデン含有紫外線硬化性樹脂 10部
(JSR(株)製、品番;TM089)
・光開始剤 0.2部
(JSR(株)製、品番;専用開始剤溶液A)
・メチルイソブチルケトン 30部
【0060】
(製造例4)
製造例3と同様に、ただし、製造例1で得られたものの代わりに、製造例2で得られたものを用い、低屈折率層を形成した。
【0061】
製造例1(レベリング剤あり)、および製造例2(レベリング剤なし)で得られた試料を比較すると、反射率(C光源を使用、視野2°におけるY値)に関しては、いずれも6.0%で同じであるが、目視によるムラの判定では、製造例1で得られたものは問題無かったのに対し、製造例2で得られたものは、ムラが目立つものであった。
【0062】
また、X線光電子分光分析装置により、塗膜表面を調べたところ、製造例1で得られたものでは、表面からSi原子、およびZr原子が検出され、高屈折率の透明バインダ樹脂とレベリング剤が共存することが確かめられた。比較のため、製造例1と同様に、ただし、レベリング剤を同部数のポリエーテル変性シリコーン(大日精化工業(株)製、品番;シリコーン10−28)に変更して得られたものの表面からは、Si原子は検出されたが、Zr原子が検出されず、レベリング剤のみが塗膜表面を被覆したことが確かめられた。
【0063】
製造例3(製造例1のものに低屈折率層を積層)、および製造例4(製造例2のものに低屈折率層を積層)で得られた試料を比較すると、反射率(反射率が最低となる波長での反射率)に関しては、いずれも3.0%と充分低く、両者の差が無かったが、ディスプレイの前に配置して観察する際の目視によるムラの判定では、製造例3で得られたものは問題無かったのに対し、製造例4で得られたものは、ムラが目立ち、映像がムラを有して見えた。
なお、反射率の測定に際しては、段落「0061」における場合も含め、基材の非塗付面側に黒色テープを貼り、塗付面側から、分光測色計(ミノルタ(株)製、品番;CM2002、SCI方式にて測定)を用いて測定した。
【0064】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、高屈折率層の低屈折率層側に、シリコーン化合物を主体とし、高屈折率の透明バインダ樹脂を含有する層を有した構造としたので、シリコーン化合物を添加した塗料組成物を用いて、ムラのない高屈折率層を形成することが可能であり、しかも、表面に高屈折率の透明バインダ樹脂が存在するので、高屈折率層の表面の高屈折率が低下することを抑えることができるので、高屈折率層と低屈折率層とによる反射防止効果が低下せずに発揮できる防眩性フィルムを提供することができる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様な効果を有し、かつ帯電防止性が付加された防眩性フィルムを提供することができる。
請求項3の発明によれば、請求項1または請求項2の発明の効果が、シリコーン化合物が具体的に限定されたことにより、より確実となった防眩性フィルムを提供することができる。
請求項4の発明によれば、請求項2の発明の効果に加え、透明導電性層素材を限定したことにより、帯電防止効果がより確実となった防眩性フィルムを提供することができる。
請求項5の発明によれば、請求項1〜請求項4いずれかの発明の効果に加え、高屈折率層中の導電性微粒子による帯電防止性が付加された防眩性フィルムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防眩性フィルムの断面図である。
【図2】本発明の防眩性フィルムに帯電防止性を付与したものの断面図である。
【図3】従来の防眩性フィルムの断面図である。
【符号の説明】
1 防眩性フィルム
2 透明基材フィルム
3 高屈折率バインダ層
4 低屈折率層
5 高屈折率レベリング剤層
6 透明導電性層

Claims (5)

  1. 透明基材フィルム上に、高屈折率層および低屈折率層が順に積層された積層構造を有しており、前記高屈折率層は、前記透明基材側に、高屈折率の透明バインダ樹脂を主体とする層を、また、前記低屈折率層側に、シリコーン化合物を主体とし、前記高屈折率の透明バインダ樹脂を含有する層を有する二層構成を有するものであることを特徴とする防眩性フィルム。
  2. 透明基材フィルム上に、透明導電性層、高屈折率層および低屈折率層が順に積層された積層構造を有しており、前記高屈折率層は、前記透明基材側に、高屈折率の透明バインダ樹脂を主体とする層を、また、前記低屈折率層側に、シリコーン化合物を主体とし、前記高屈折率の透明バインダ樹脂を含有する層を有する二層構成を有するものであることを特徴とする防眩性フィルム。
  3. 前記シリコーン化合物がアルキル変性シリコーンであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の防眩性フィルム。
  4. 前記透明導電性層は、透明導電性薄膜からなるか、もしくは導性微粒子を含有する透明バインダ樹脂層からなることを特徴とする請求項2記載の防眩性フィルム。
  5. 前記高屈折率層が導電性微粒子が分散したものであることを特徴とする請求項1〜請求項4いずれか記載の防眩性フィルム。
JP2001249901A 2001-08-21 2001-08-21 防眩性フィルム Expired - Fee Related JP4882183B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001249901A JP4882183B2 (ja) 2001-08-21 2001-08-21 防眩性フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001249901A JP4882183B2 (ja) 2001-08-21 2001-08-21 防眩性フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003053878A JP2003053878A (ja) 2003-02-26
JP4882183B2 true JP4882183B2 (ja) 2012-02-22

Family

ID=19078822

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001249901A Expired - Fee Related JP4882183B2 (ja) 2001-08-21 2001-08-21 防眩性フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4882183B2 (ja)

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5074091B2 (ja) * 2007-05-07 2012-11-14 有限会社日本健康科学研究センター 蚊に刺されることを防ぐフィルム忌避製剤
KR100989859B1 (ko) 2008-05-29 2010-10-29 코오롱인더스트리 주식회사 보호필름
WO2009145564A2 (ko) * 2008-05-29 2009-12-03 주식회사 코오롱 보호필름
WO2009145565A2 (ko) * 2008-05-29 2009-12-03 주식회사 코오롱 보호필름
KR101257883B1 (ko) 2009-09-29 2013-04-23 코오롱인더스트리 주식회사 보호필름
KR101257938B1 (ko) 2009-09-29 2013-04-23 코오롱인더스트리 주식회사 보호필름
KR101257885B1 (ko) 2009-09-30 2013-04-23 코오롱인더스트리 주식회사 보호필름
WO2011058847A1 (ja) * 2009-11-12 2011-05-19 凸版印刷株式会社 反射防止フィルムおよびその製造方法
KR101276610B1 (ko) 2009-12-31 2013-06-19 코오롱인더스트리 주식회사 보호필름
KR101276621B1 (ko) 2009-12-31 2013-06-19 코오롱인더스트리 주식회사 보호필름
WO2011089787A1 (ja) * 2010-01-22 2011-07-28 凸版印刷株式会社 反射防止フィルムおよびその製造方法
WO2012133341A1 (ja) * 2011-03-28 2012-10-04 凸版印刷株式会社 反射防止フィルム及びその製造方法
US9372291B2 (en) * 2013-11-04 2016-06-21 Sung Nae CHO Heat blocking system utilizing particulates
WO2015065133A1 (ko) * 2013-11-04 2015-05-07 조승래 입자를 이용한 열 차단 시스템

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4034365B2 (ja) * 1995-03-09 2008-01-16 大日本印刷株式会社 超微粒子含有反射防止フィルム、偏光板及び液晶表示装置
JP3507719B2 (ja) * 1998-02-17 2004-03-15 大日本印刷株式会社 防眩フィルム、偏光素子及び表示装置
JP3919933B2 (ja) * 1998-04-08 2007-05-30 富士フイルム株式会社 多層反射防止膜およびそれを用いた画像表示装置
JP3347101B2 (ja) * 1999-08-06 2002-11-20 三洋化成工業株式会社 コーティング用組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003053878A (ja) 2003-02-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3507719B2 (ja) 防眩フィルム、偏光素子及び表示装置
JP5359137B2 (ja) 光学積層体、その製造方法、偏光板及び画像表示装置
JP5220286B2 (ja) 防眩性ハードコートフィルム、それを用いた偏光板および画像表示装置
JP5531509B2 (ja) 光学積層体、偏光板及び画像表示装置
US8124215B2 (en) Hard-coated antiglare film, method of manufacturing the same, optical device, polarizing plate, and image display
KR100296369B1 (ko) 방현 필름, 편광소자 및 표시장치
US7968183B2 (en) Hard-coated film, method of manufacturing the same, optical device, and image display
US7963660B2 (en) Antiglare hard-coated film
US8999463B2 (en) Glare-proofing optical laminate
KR101392301B1 (ko) 방현성 광학 적층체
JP5252811B2 (ja) 防眩性ハードコートフィルム、偏光板および画像表示装置
JP5008059B2 (ja) 防眩性ハードコートフィルム、偏光板、画像表示装置および防眩性ハードコートフィルムの製造方法
JP4080520B2 (ja) 防眩性ハードコートフィルム、防眩性ハードコートフィルムの製造方法、光学素子、偏光板および画像表示装置
US9103970B2 (en) Optical layered body, method for producing optical layered body, polarizer, and image display device
JP4882183B2 (ja) 防眩性フィルム
JPWO2007119566A1 (ja) 低屈折率層を備えてなる光学積層体
JPWO2007142142A1 (ja) 光学積層体、偏光板、及び、画像表示装置
JP2006126808A (ja) 光学積層体
JPWO2007114364A1 (ja) 光学積層体及び光学積層体の製造方法
JP4895160B2 (ja) 光学積層体
JP2005103973A (ja) ハードコート層のカール化を抑制した積層体
JP2002214413A (ja) 防眩フィルム、偏光素子及び表示装置
US8263219B2 (en) Optical film, polarizing plate, and image display
JP4683747B2 (ja) 帯電防止防眩フィルム
JPWO2006098363A1 (ja) 光学積層体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080411

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100824

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110223

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110411

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111108

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111121

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141216

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4882183

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees