JP2011519525A - 共分散ルート処理を伴う逐次干渉除去のための方法及び装置 - Google Patents

共分散ルート処理を伴う逐次干渉除去のための方法及び装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2011519525A
JP2011519525A JP2011504962A JP2011504962A JP2011519525A JP 2011519525 A JP2011519525 A JP 2011519525A JP 2011504962 A JP2011504962 A JP 2011504962A JP 2011504962 A JP2011504962 A JP 2011504962A JP 2011519525 A JP2011519525 A JP 2011519525A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
square root
signal
covariance matrix
covariance
updated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011504962A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5346074B2 (ja
JP2011519525A5 (ja
Inventor
エス. カイララー、アリ
フルガム、トレイシー
コッゾ、カルメラ
Original Assignee
テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル)
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) filed Critical テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル)
Publication of JP2011519525A publication Critical patent/JP2011519525A/ja
Publication of JP2011519525A5 publication Critical patent/JP2011519525A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5346074B2 publication Critical patent/JP5346074B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B1/00Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B1/69Spread spectrum techniques
    • H04B1/707Spread spectrum techniques using direct sequence modulation
    • H04B1/7097Interference-related aspects
    • H04B1/7103Interference-related aspects the interference being multiple access interference
    • H04B1/7105Joint detection techniques, e.g. linear detectors
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B1/00Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B1/69Spread spectrum techniques
    • H04B1/707Spread spectrum techniques using direct sequence modulation
    • H04B1/7097Interference-related aspects
    • H04B1/7103Interference-related aspects the interference being multiple access interference
    • H04B1/7107Subtractive interference cancellation
    • H04B1/71072Successive interference cancellation
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B1/00Details of transmission systems, not covered by a single one of groups H04B3/00 - H04B13/00; Details of transmission systems not characterised by the medium used for transmission
    • H04B1/69Spread spectrum techniques
    • H04B1/707Spread spectrum techniques using direct sequence modulation
    • H04B1/7097Interference-related aspects
    • H04B1/711Interference-related aspects the interference being multi-path interference
    • H04B1/7115Constructive combining of multi-path signals, i.e. RAKE receivers
    • H04B1/712Weighting of fingers for combining, e.g. amplitude control or phase rotation using an inner loop
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B2201/00Indexing scheme relating to details of transmission systems not covered by a single group of H04B3/00 - H04B13/00
    • H04B2201/69Orthogonal indexing scheme relating to spread spectrum techniques in general
    • H04B2201/707Orthogonal indexing scheme relating to spread spectrum techniques in general relating to direct sequence modulation
    • H04B2201/7097Direct sequence modulation interference
    • H04B2201/709727GRAKE type RAKE receivers

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Noise Elimination (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

2つ以上の受信される対象信号を含む合成通信信号を処理するための方法及び装置が開示される。汎用レーク受信機又は線型チップイコライザを含み得る干渉抑制受信機(10)は、受信信号の処理において共分散行列の平方根を利用し、当該共分散行列の平方根は、上記合成通信信号の障害共分散又はデータ共分散を表す。一例としての方法において、受信機(10)は、共分散行列の平方根及び対象信号についての総チャネル応答から計算される処理重みを用いて、上記合成通信信号から、対象信号に対応するシンボルを検出(810,910)する。上記方法は、検出される第1のシンボルから上記対象信号の再構築バージョンを計算(820,930)することと、上記合成通信信号から上記第1の対象信号の再構築バージョンを除去することにより更新された通信信号を生成(830,940)することと、上記共分散行列の平方根を更新(840,950)して、更新された共分散行列の平方根を取得することと、をさらに含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、一般的に、無線通信システムに関し、より具体的には、逐次干渉除去(successive interference subtraction)を用いた通信信号の処理のための方法及び装置に関する。
従来の無線受信機は、多くの場合、複数の受信信号間、即ち、単一の送信信号の複数のサンプルセット、複数の異なる信号、又はそれらの何らかの組み合わせの間の干渉を抑制する(suppress)ために、共分散行列の形式の雑音及び/又はデータの共分散情報を使用する。干渉抑制受信機の例は、チップイコライザ、レーク(RAKE)受信機、汎用レーク(GRAKE:Generalized RAKE)受信機、単一入力複数出力受信機、複数入力複数出力受信機などを含む。
当該技術分野において知られているように、マルチユーザ検出(MUD:multi-user detection)は、多重アクセス干渉(MAI:multiple-access interference)を抑制し、及びシステムキャパシティを改善するための有効な手法であることが示されてきた。MUDシステムにおいて、与干渉(interfering)ユーザからの信号は、個々のユーザ信号の検出において用いられる。MUDシステムの例は、多くの場合、逐次干渉キャンセル(SIC:successive interference cancellation)受信機、及び決定フィードバック(DF:decision feedback)受信機として言及される、干渉除去受信機を含む。SICの手法は、与干渉ユーザのビットについて一度検出が行われると、受信機において、チャネルの知識を用いて干渉信号を再生成し、受信信号から除去することができる、というアイディアに基づいている。この処理は、1つ以上の他のユーザの信号について逐次的に繰り返され、他のユーザと関連付けられる信号の各々が検出されるに従って徐々に干渉を低減する。多くの場合、最も強い信号が最初に検出され、受信信号からキャンセルされ、それにより、より弱い信号についての干渉が軽減される。
DFの手法は、受信信号の処理されたバージョン、実質的には受信機の決定の統計値によって除去が行われることを除き、同様のアイディアに基づいている。さらに、除去される量は、決定フィードバックの等化と同様のやり方で、過去に検出されたユーザビットから形成される。MUDシステムがMAIの低減において有効である一方、最適なMUDシステムの複雑性は、ユーザ数に応じて指数関数的に増加する。よって、ほとんどの実用的なMUDシステムは、準最適な検出システムを使用する。
干渉抑制受信機は、受信信号及び/又は信号障害の統計的特性の、典型的には共分散行列を使用した正確な追跡を要する。データ又は障害共分散の追跡は、多くの場合、多数の受信されるサンプルセットに起因する高度に複雑な演算を要する。これら複雑な演算は、多くの場合、信号共分散を正確に追跡し利用する無線受信機の能力を制限する。これらの問題は、与干渉ユーザの信号を除去することにより受信信号が修正される度に共分散を計算する必要があるため、干渉除去受信機及び他のMUD受信機の設計において、より深刻となり得る。
ここで開示されるのは、2つ以上の同時に受信される対象信号を含む合成通信信号の処理のための方法及び装置である。汎用レーク受信機、線型チップイコライザ又は他の干渉抑制受信機を含み得る一例としての受信機は、受信信号の処理のために共分散行列の平方根(square-root covariance matrix)を利用し、当該共分散行列の平方根は、合成通信信号についての障害共分散又はデータ共分散を表す共分散行列の代わりとなる。
合成通信信号を処理するための一例としての方法において、受信機は、共分散行列の平方根及び第1の対象信号についての総チャネル応答から計算される処理重みを用いて、上記合成通信信号から、上記第1の対象信号に対応する第1のシンボルを検出する。上述したように、上記行列の平方根は、上記合成通信信号についての障害共分散又はデータ共分散を表す。上記方法は、さらに、検出された第1のシンボルから上記第1の対象信号の再構築バージョンを計算することと、上記合成通信信号から上記第1の対象信号の上記再構築バージョンを除去することにより、更新された通信信号を生成することと、上記共分散行列の平方根を更新して、更新された共分散行列の平方根を取得することと、を含む。いくつかの実施形態において、上記共分散行列の平方根を更新することは、上記共分散行列の平方根に1回以上の階数1更新を適用することを含むが、より高次の階数の更新もまた使用されてよい。いくつかの実施形態において、上記第1の対象信号についての上記総チャネル応答の関数として計算される単一の階数1更新が使用され、他においては、上記第1の対象信号の上記再構築されたバージョンの上記データ共分散のモデルに基づくより拡張的な更新処理が活用される。
本発明に従って第1の受信ステージにより生成される更新された共分散行列の平方根は、更新された通信信号の処理のために第2の受信ステージへ供給され得る。そうした実施形態において、更新された共分散行列の平方根及び第2の対象信号についての総チャネル応答から計算される第2の処理重みを用いて、第2の対象信号に対応する第2のシンボルが検出され得る。いくつかの実施形態において、第2の対象信号は、再構築され、更なる処理のための第2の更新された通信信号を生成するために、上記更新された通信信号から除去され得る。
上述した方法及びそれら方法の変形の1つ以上に従って合成通信信号を処理するための装置もまた、ここに開示される。特に、2つ以上の対象信号を含む合成通信信号を受信し処理するために構成される受信機が開示される。いくつかの実施形態において、受信回路(receiver circuit)は、共分散行列の平方根及び上記第1の対象信号についての総チャネル応答から計算される処理重みを用いて、上記合成通信信号から上記第1の対象信号に対応する上記第1のシンボルを検出するよう構成される信号検出回路を含む。それら実施形態において、上記受信回路は、検出された上記第1のシンボルに基づいて、上記第1の対象信号の再構築バージョンを計算し、上記合成通信信号から上記第1の対象信号の上記再構築バージョンを除去するよう構成される干渉キャンセル回路をさらに含み得る。上記受信回路は、上記共分散行列の平方根を更新して、上記更新された通信信号に対応する更新された共分散行列の平方根を取得するよう構成される共分散更新回路をさらに含む。上記信号検出回路は、レーク又は汎用レーク受信機を含んでもよく、その場合、上記処理重みは、レーク又は汎用レーク合成重みを含み得る。他の実施形態において、上記信号検出回路は、チップイコライザを含んでもよく、その場合、上記処理重みは、チップイコライザのタップ重みを含み得る。いくつかの実施形態において、上記受信回路は、上記更新された共分散行列の平方根を用いる上記更新された通信信号の更なる処理のための1つ以上の追加的な信号検出回路を含む1つ以上の追加的な受信ステージを含み得る。
当然ながら、本発明は、上述した特徴及び利点に限定されない。当業者は、以下の詳細な説明を読み、添付の図面を参照することで、さらなる特徴及び利点を認識するであろう。
一例としての通信システムを示している。 本発明の一実施形態に係る一例としての干渉除去受信機を示すブロック図である。 共分散行列を使用する一例としての受信ステージを示している。 共分散行列の平方根を使用する一例としての受信ステージを示している。 順次接続される複数の受信ステージを示すブロック図である。 複数の信号の並列的な検出のために構成される一例としての受信ステージを示すブロック図である。 複数の受信信号のずれたタイミングを示している。 合成通信信号の処理のための一例としての方法を示す論理フロー図である。 本発明に係る通信信号の処理のための方法を示す他の論理フロー図である。 本発明に係る他の一例としての方法を示す論理フロー図である。 本発明に係る通信信号の処理のためのまた別の一例としての方法を示す論理フロー図である。
本発明の多くの例示的な実施形態についての議論及び説明は、必然的にあるレベルの複雑さを伴う。そうした複雑さは、後に与えられる例示的な詳細において探求されるが、本発明の広範な側面の最初の理解は、図1において与えられる比較的単純な図を参照しながら得られるであろう。しかしながら、図1を議論する前に、本発明は、逐次干渉キャンセルとの組合せにおける汎用レークベースの信号検出(又は信号検出処理においてデータ及び/若しくは障害共分散行列を利用する他の処理技術)の応用に広く関わることが理解されるべきである。
ここで使用されている通り、“汎用レーク(G-Rake)”との用語は、レーク相関器の出力(“フィンガ”)の間の障害相関の推定に基づいて合成重みを計算するレーク合成回路及び/又は合成方法を示唆している。そうした障害は、例えば、MAI、拡散符号の再使用、チャネルフェージング、マルチパス条件、及びセル間干渉などを原因として生じる。後により詳細に説明するように、汎用レーク処理は、逐次干渉キャンセル受信機における使用のために適合され得るものであり、それにより、例示的な信号検出チェーンの逐次的ステージにおける障害相関処理は、逐次信号キャンセルから生じる障害条件の変化を反映するようになる。
図1は、一例としての無線通信システム8を示しており、無線通信システム8は、伝播チャネル11−1から11−K上でそれぞれ通信する、受信機10及び複数の送信機12−1から12−Kを含む。受信信号の処理の目的のために、上記チャネルは、送信及び受信信号処理経路(例えば、フィルタパルスの形状)の影響に加えて、伝送媒体(例えば、送信機と受信機との間の伝播経路)の影響を含むことを前提とする。受信機10は、例えば、無線基地局に含まれ又は関連付けられてよく、一方で、送信機12−1から12−Kの各々は、例えばセルラー無線電話、PDA(Portable Digital Assistant)、ラップトップ/パームトップコンピュータ若しくは無線通信機能を有する他のデバイスに含まれ又は関連付けられてよい。
受信機10及び送信機12は、例えば、IS−95B/IS−2000(CDMA2000)、CDMA(Code Division Multiple Access)、WCDMA(Wideband CDMA)又はUMTS(Universal Mobile Telecommunications Systems)標準に従うなど、無線シグナリングフォーマット/プロトコルについての合意に従って動作する。よって、以下の議論の中ではWCDMAシステムの文脈において本発明は様々な点で説明されるが、当業者にとって、他の標準を使用する他の状況において本発明を採用してもよいことは直ちに明らかであろう。
さらに、ここでは干渉除去のシナリオがアップリンクの設定において(即ち、複数の信号が基地局において複数の移動送信機から受信されるという観点で)説明されるが、当業者であれば、ここで開示される技術をダウンリンク信号にも適用し得ることを理解するであろう。例えば、基地局送信機10は、BLAST構成(例えば、CR−BLAST)に従って、即ち、ユーザの所望の信号を同時の並列的なサブストリームとして送信する複数のアンテナを使用して構成されてもよい。この手法によって、所与のユーザについての情報信号は、それぞれ別に符号化され得る並列的なサブストリームに分割される。ユーザの受信機において、当該サブストリームは、典型的には、複数の受信機アンテナを用いて受信され、一連の信号検出ステージにおいて対象信号として逐次的に検出され得る。よって、信号検出ステージのチェーンを通して信号処理が進展するにつれて、各サブストリームの影響を逐次的にキャンセルすることができる。当業者は、ここで説明される例示的な受信機の構造の選択される側面が、所与の送信機の構造及び/又は信号の構造の特有の特徴を生かすように構成され得ることを理解するであろう。
ダウンリンク及びアップリンクの双方の応用において有益であり得る、ここで説明される発明に関する技術についての他の応用は、同一チャネル干渉(co-channel interference)の軽減である。ダウンリンクの場合には、複数のセルが同一のキャリア周波数上で送信を行い、端末受信機は、開示される方法及び受信機の構造を使用して、他のセルからの干渉信号を抑制することができる。アップリンクの場合には、基地局受信機は、やはり開示される技術を使用して、他のセルに属する端末から送信される干渉信号を抑制することができる。
図1をあらためて参照すると、受信機10は、送信機12−1から12−Kに相当する複数のユーザにサービスを提供する。送信されるユーザ信号は、受信機10において互いに干渉する。いかなるイベントにおいても、基地局はK個のユーザの各々に対応する信号を復調しなければならないことから、1つの信号検知処理からの出力を他において使用するために要する追加的な取り組みが合理的である。よって、受信機10において、検出されたユーザ信号を合成受信信号から除去することにより他のユーザについての未検出の信号に対するその不利な影響を低減し得るような干渉除去アーキテクチャを使用することが、魅力的である。
当業者は、除去の順序は異なってもよいことを理解するであろう。1つの可能性のある方策は、受信電力が減少する順にユーザをランク付けすることであり、それは典型的には(毎秒のビット数における)データレートの減少する順と解釈される。また、ユーザが類似する受信電力のサブセットにグループ化されてもよい。他の可能性のある方策は、電力のサブレンジに従ってユーザをグループ化することであり、サブレンジは、予め設定されてもよく、又は利用可能な信号の総レンジに合わせて調節されてもよい。これらアプローチのいずれも、高レートのデータユーザが低レートの音声及びSMSユーザと共存する複合的シナリオにとって、よく適している。他の可能性のある方策は、過剰な信号品質が減少する順にユーザをランク付けすることである。言い換えれば、チャネル品質(例えば、信号対干渉及び雑音比あるいはSINR(signal-to-interference-plus-noise ratio))が最小限の要件を超過しているような条件下で受信されるユーザ信号は、成功裏に処理されるであろう。そこで、そのユーザ信号を最初に検出し、合成受信信号からその干渉の寄与分を除去することが、他の助けとなる可能性が高い。ここでも、上述した変形例が採用されてもよい。また別の可能性のある方策は、処理遅延への敏感さが減少する順にユーザをランク付けすることである。即ち、処理遅延に対して、いくつかのユーザは高い敏感さを以って音声データを送信する可能性がある一方、他のユーザは低い敏感さで大きなファイルをアップロードする可能性がある。上述した3つの組合せなどの他の方策もまた考慮されてよい。以下の議論において、ユーザは適切な方策に従ってランク付けされており、前もって1からKが付番されているものとする。まず、K個のユーザが直列的に処理されるという純粋にシリアルな構成が説明される。その後、直列/並列のハイブリッド構成が議論される。
以下の詳細な議論において、個々の各信号のための受信機は、線型白色化シンボルイコライザとして一般的に説明され得る汎用レークである。当業者にとってよく知られているように、それは、線型チップイコライザの部類に密接に関連している。よって、当業者は、汎用レーク受信機の文脈においてここで開示される技術が対応するチップイコライザの構造に適用され得ることを理解するであろう。さらに、共分散情報を活用する非線型受信機が線型受信機の代わりに使用されてもよい。例として、DFE及びMLSEが含まれる。
汎用レーク受信機は、様々な遅延において取得される逆拡散出力を処理する。従来の汎用レーク受信機の詳細は、今ではよく知られており、技術文献(例えば、G.E.Bottomley、T.Ottosson及びY.P.E.Wangによる“A generalized RAKE receiver for interference suppression,”(IEEE J.Select.AreasCommun., vol.18, pp.1536-1545, Aug.2000)参照)と共に、特許出願(例えば、2004年3月12日に出願され、米国特許出願公報第2005/0201447A1号として公開された、Cairnsらによる米国特許出願第10/800,167号参照。その内容の全ては参照によりここに取り入れられる)において広く説明されてきている。よって、その詳細はここでは繰り返されない。
図2は、本発明の1つ以上の実施形態に係る一例としての干渉除去受信機10についてのブロック図を提供する。受信機10は、複数の受信アンテナ215及び1つ以上の無線プロセッサ210を有する無線フロントエンドを含む。無線プロセッサ210は、増幅器、フィルタ、ミキサ、デジタイザ、及び/又は、さらなる処理のためのサンプリングされた合成通信信号を生成するために必要とされる他の電子部品を含み得る。受信機10は、さらに、複数の逐次受信ステージ220−1〜220−Kを含む。一例としての構成において、各ステージは、(後に説明するように、最終分を除き)信号検出回路230及び更新処理回路240を含む。
動作において、無線プロセッサ210は、複数の対象信号を含む受信合成信号r(0)に相当するデジタル化されたサンプルを提供するよう構成される。これら複数の対象信号は、2つ以上の送信機10から送信された異なるユーザ信号を表し得る。いかなる場合にも、逐次受信ステージ220−1から220−Kは、例えば信号S,S,…,Sといった受信合成信号内の対象信号の逐次的な検出を提供するよう構成され、さらに、検出された信号の逐次的なキャンセルを提供するよう構成され、それにより、検出チェーン内の後のステージで前のステージにおける信号の検出及びキャンセルによる効果が享受されるようになる。よって、各受信ステージ220−iにおける対象信号の検出から生じる干渉は、各ステージ220における対象信号の検出、及び、次のステージ18へ供給されるステージ入力信号からの検出された対象信号の除去による合成通信信号の更新に基づいて、カスケードされるステージごとの入力信号から逐次的に除去される。
例えば、図示された構成において、ステージ220−1では、その信号検出回路230−1を用いて当該ステージへの入力信号から対象信号Sが検出され、出力シンボルs(1)が供給される(ステージ“1”を示すためにインデックス“1”が付されている)。また、信号検出回路230−1は、信号Sに対応する総チャネル応答ベクトルh(1)の推定結果を供給する。信号Sは、検出されたシンボルs(1)及び総チャネル応答ベクトルh(1)を用いて更新回路240−1により再構築され、合成通信信号r(0)から除去され、それにより更新された通信信号r(1)が取得される。よって、更新された通信信号r(1)には、未検出の対象信号S,S,…,Sが未だ残されているが、信号Sにより生じ得たはずのこれら他の信号への干渉は、もはや存在せず又は少なくとも大きく低減される。
更新された通信信号r(1)はステージ220−2へ供給され、ステージ220−2では、信号Sが検出され、別の更新された信号r(2)を生成するために除かれる。更新された信号r(2)は、未検出の対象信号S,…,Sを依然として含んでいる。この処理は、最後の更新された通信信号(r(k−1))が最終ステージ220−Kにより処理されて最後の未検出の対象信号、信号Sが取得されるまで、繰り返され得る。よって、ステージ220−nへのステージ入力信号は、それまでの全ての検出された信号の除去による恩恵を受け、それにより、対象信号について相互に生じる干渉が、一連のステージ220を通じて処理が進むにつれて、逐次的に減少する。
各信号検出回路230は、汎用レーク受信機を含んでもよい。一般性を失うことなく、シンボルs(1)を検出する信号検出回路230−1を、受信される対象信号Sに対応するものとみなす。逆拡散前の受信されたチップサンプルをr(0)と表し、r(0)に対応するデータ共分散行列をR (0)と表す。信号検出回路230−1は、逆拡散及び汎用レークの合成(combining)の動作と共に、チャネル推定を含み、信号Sについての総チャネル応答に相当する推定結果のベクトルh(1)を生成する。また、信号検出回路230−1は復号器を含んでもよいが、当業者は、合成通信信号からの除去のための対象信号の再構築においてソフトシンボル又は復号されたシンボルのいずれが使用されてもよいことを理解するであろう。
簡明さのために、以下の議論は、一般的に、各受信ステージ220が同一の遅延のセットを使用することを前提とする。1つの手法は、個々の信号についての遅延の和集合に等しい遅延のセットを考慮することである。その代わりに、個々の信号についての遅延のスパンをカバーする等間隔の遅延のグリッドが使用されてもよい。後にさらに、個々の受信機に適合するようにどのように遅延のセットが除外され又は増強され得るかについてのよりよい説明を行う。
また、簡明さのために、以下の分析は、一般的に、異なるユーザからの信号が基地局に同期した形で到着することを前提とする。言い換えれば、それらのスロットは揃っている。実際には、多くのシステムはそのような要件を課さず、オーバーラップしながら同時に受信される信号は本来同期されない。あらためて、それが本発明に従って実装される受信機にとって大した問題とならないことを、後のさらなる分析は明らかにするであろう。
いかなるイベントにおいても、受信ステージ220−1において検出されるシンボルは、受信信号を更新するために、拡散シーケンス及びチャネル推定結果と共に使用されてよい。具体的には、信号Sの再構築されたバージョンは、合成通信信号r(0)から除去される:
Figure 2011519525
ここで、S (1)は、シンボルS(1)の再拡散されたバージョンであり、*は畳み込み(convolution)を表す。
(0)から相関項Δを除去することにより、信号Sの影響をデータ共分散行列R (0)から除くことができる。Δの正確な表現は、再構築された信号h(1)*s (1)のデータ共分散であり、H.Hadinejad-Mahramによる“On the equivalence of linear MMSE chip equalizer and generalized RAKE,”(IEEE Commun. Letters, vol.8, no.1, January 2004)において与えられている。しかしながら、これは、チャネルh(1)、チャネルタップ、受信フィンガ及びパルス形状の非常に複雑な関数である。また、一般に、再構築される信号についてのデータ共分散行列は最大限の又はそれに近い階数(rank)を有しており、計算をより複雑にする。よって、様々な単純化のための近似が代わりに使用され得る。
本発明のいくつかの実施形態において、Δは、h(1)の直積(outer product)として計算される相関項Δを使用して近似され得る。即ち:
Figure 2011519525
ここで、要求される調整があるとすれば、それをスケーリングパラメータα(1)が吸収する。例えば、変調シンボルの期待値、又は制御及びデータシンボルの相対的なパワーについての考慮などである。再構築された信号Sのデータ共分散についてのこの近似を用いると、更新された通信信号r(1)に対応する更新されたデータ共分散行列R (1)は、次のようになる:
Figure 2011519525
他の実施形態において、異なる相関項Δが使用されてもよい。Δは、Δと類似しているが、追加的な対角の項を伴う。即ち:
Figure 2011519525
ここで、Dは、k番目の要素d (1)が次に等しい対角行列である:
Figure 2011519525
ここでも、γ(1)が例えば信号Sについてのチップ期間ごとの総受信エネルギー並びに制御及びデータシンボルの相対的なパワーなどの要求される調整を吸収する。
式(2)における第1の相関Δと式(4)における第2の相関Δとの差を検討すると、当業者は、式(5)の対角要素が非負(nonnegative)であることを理解するであろう。よって、相関項ΔはΔよりも対角成分が支配的(diagonally dominant)であり、よって、Δにより修正されるデータ共分散行列R (1)は、Δにより修正される場合と比較して、より有色の処理(colored process)を表す。これは、Δに基づく汎用レークよりも、Δを使用する汎用レークがより積極的な抑制を行うことを意味する。
より一般的には、Δについての近似は、上述したものを超えた追加的な項を含んでもよい。以下に見られるように、それら追加的な項は、それらを階数1更新(rank-one updates)と表現できる場合に、本発明の実施形態において最も容易に採用される。例えば、k及びkの位置において2つの非ゼロの要素を有するベクトルがあるものとする。それらの直積は、k,k及びk,kの位置において非ゼロの対角要素を有すると共に、k,k及びk,kの位置において2つの非ゼロの非対角要素を有する。この特有の形式は、2つの受信アンテナが支配的なチャネルタップを有する場合において有益である。
上記と同様のやり方で動作するより多くの項が、Δについての正確な表現に近付くために追加されてもよい。但し、誤差のある近似修正項の影響は相対的に良性であることに留意すべきである。実際の干渉が受信信号から除去された場合であっても、近似は、更新された共分散行列R (1)が検出信号と関連付けられる残余の干渉を含むことを意味するため、一般には、不正確さは、機会損失として見なされる。これは、R (1)を使用して合成重みを計算する汎用レーク受信機が、その干渉抑制機能のある部分を、存在しない干渉源に事実上割り当てていることを意味する。
直後の議論においては、データ共分散への更新がチャネルベクトルの直積Δにより与えられるものとする。その後、Δ又は他の近似の使用が再考される。
上記式(1)は、合成信号からの第1の検出された信号Sの再構築されたバージョンの除去を表しており、一方で、式(3)は、共分散行列への対応する階数1更新を示している。これら式は、受信機の後のステージをカバーするために一般化され得る。よって、更新処理回路240−iは、受信信号を次のように調整又は“更新”する:
Figure 2011519525
ここで、h(i)は、i番目の対象信号についての総チャネル応答を表し、s (i)は、検出されたシンボルs(i)から再構築されるi番目の対象信号の再拡散されたバージョンを表し、r(i−1)は、前のステージ(存在するならば)から受信される合成通信信号、あるいはi=1ならば受信信号である。
また、更新処理回路240−iは、共分散行列を調整する。それは、階数1更新を用いて、次のように行われ得る:
Figure 2011519525
図3において、受信ステージの1つの実施形態が示されている。この構成は、そのような複数のモジュールを、図2に示したように直列に互いに接続することを可能にする。図3の実施形態において、ステージ間で共分散のデータが共分散行列の形式で受け渡され、即ち、受信ステージ220´−iは、前のステージからR (i−1)を受信し、次のステージに更新された共分散行列R (i)を供給する。当業者は、一連の受信ステージ220内の最後のステージが更新機能を含まなくてよいことを理解するであろう。しかしながら、それが行われた場合には、結果として導かれる行列R (K)は、(全ての対象信号が除かれた)信号内の、他セル、隣接キャリアなどからの干渉を含む残余のカラーを反映しているであろう。
その全ての内容が参照によりここに取り入れられる米国特許出願第2008/0063033A1号公報(2006年9月7日にA.Khayrallahにより出願された出願第11/470,676号)において、共分散行列Rよりもむしろ共分散行列の平方根Mを使用する汎用レークの動作が、説明されている。当該行列Mは、Rの“平方根”として解釈されることができ、対角上に実数の正の要素を有する下三角行列を含む。行列Mは、次のように、コレスキー分解を用いてRから形成され得る:
Figure 2011519525
汎用レークの動作においてMを適用するにあたり、関連する行列L及びDを次のように計算するのが便利であろう:
Figure 2011519525
ここで、Lは対角上に1を有する下三角行列であり、Dは正の要素群dを有する対角行列である。M、L及びDの間の関係は、次式で与えられる:
Figure 2011519525
よって、当業者は、Mの知識がL及びDの知識を示唆すること、及びその逆も真であることを理解するであろう。
からMを生成するための分解の手続は、ガウスの消去法の半分の複雑性を要する。後に、より単純な一連の更新を代わりに用いることにより、この手続が共に回避され得る場合があることを示す。
ルート行列Mは、対応する共分散行列Rの更新を反映するように容易に更新され得る。例えば、新たな行列R´は、Rの階数1更新により与えられる。即ち:
Figure 2011519525
そして、R´の平方根M´を、Rに戻ることなく、Mの更新として計算することができる。
これを確認するために、(L´,D´)をM´に対応するペアとする。すると、L´を、Lの更新として計算することができる:
Figure 2011519525
ここで、Kは、特別な構造を有する三角行列である:
Figure 2011519525
最後に、R´の平方根M´は、次式により与えられる:
Figure 2011519525
パラメータpは、次のベクトルにより定義される。
Figure 2011519525
pが与えられると、D´の対角要素d´及びパラメータβは、次のアルゴリズムを用いて計算され得る:
Figure 2011519525
当業者は、これらパラメータを計算するための代わりの手法が存在することを理解するであろう。
上述した階数1更新の手続は、入力M、e及びα、並びに出力M´を伴う関数RU(・)として集約され得る:
Figure 2011519525
共分散行列R及びルート行列Mを活用する対応する計算を伴ういくつかのキーとなる汎用レークの動作を、表1にまとめる:
Figure 2011519525
当業者は、ルート行列のキーとなる利点が線型系の解における後退代入を使用することができる点にあると理解するであろう。ルート行列の逆行列もまた、後退代入により見出すことができる。特に、当業者は、共分散の方法では、Rw=hの解が典型的にはガウス−ザイデル法などの反復的な方法を用いて見出されることに気付くであろう。比較的大きい行列については、適度に正確な解を得るために、多くの繰り返しが必要とされ得る。対照的に、ルートの方法では、Mv=h及びMw=vの解は、後退代入によって導かれ、計算処理の精度の範囲内で正確である。
よって、汎用レーク受信機におけるルート行列の使用は、汎用レーク処理に加えて共分散の更新の複雑性を低減する。よって、図4には、図3に示された受信ステージ220´の代替手段が示されている。図3の構成と同様、図4の受信ステージ220´´は、そのような複数のモジュールを直列に互いに接続することを可能にする。しかしながら、この実施形態においては、共分散のデータは、共分散行列の平方根の形式でステージ間で受け渡され、即ち、受信ステージ220´´−iは、前のステージからM(i−1)を受信し、次のステージに更新された共分散行列M(i)を供給する。あらためて、当業者は、一連の受信ステージ220内の最後のステージが更新機能を含まなくてよいことを理解するであろう。さらに、最初のステージは、前のステージから共分散のデータを受け取らないため、従来型の手段を用いて共分散行列R (0)の初期の推定を決定し、対応するルート行列M(0)を上で説明したように形成するよう構成されてよい。
よって、図4の受信ステージ220´´を利用する干渉除去受信機は、直列の干渉除去のアーキテクチャにおいて、共分散領域の代わりにルート領域で動作し得る。各ステージは、共分散行列の平方根を使用し、表1にリスト化された動作を用いて、汎用レーク処理を実行し得る。共分散行列の平方根は、検出される信号の除去を導くために、各ステージにより直接的に更新され得る。
例えば、当初受信された合成通信信号を表す共分散行列R (0)の平方根である行列M(0)は、関数RU(・)を用いて、Sの除去された更新された通信信号に対応するM(1)に更新され得る。
Figure 2011519525
これは、受信ステージ220´´−iについて一般化され得る:
Figure 2011519525
よって、共分散の更新は、ルート行列の更新に置き換えられ得る。
図4の受信ステージ220´´を用いる直列の干渉除去の構成が図5に示されている。あらためて、ルート行列が一貫して処理される。上で議論したように、最終ステージ220´´−Kは、更新機能を含まなくてよい。さらに、最初のステージ220´´−1は、初期入力信号r(0)のために共分散を推定するよう構成される。
図5の構成は、各ステージにおいて単一の信号を処理する。典型的には、干渉除去の恩恵は、除去される信号がそれに続く信号よりも高いレートを有している場合に最大となる。同じレートを有する信号にとっては、その1つの除去は他のものに小さい効果しか与えない。よって、ある状況において、1つ以上のステージがユーザの集合を処理するというハイブリッド構成を採用するのが有益であり得る。そうした実施形態が、図6に示されている。受信ステージ220´´´は、ラベルi,1…i,Jが付されるJ個のユーザを処理する。各信号検出回路230´´´は、同じ信号r(i−1)及び同じルート行列M(i−1)を使用する。信号検出回路230´´´は、並列に動作し、この構成では、互いに作用しない。各信号検出回路230´´´は、その出力を、J個の信号を扱うように修正される更新処理回路240´´´へ供給する。具体的には、受信信号は、次のように更新される:
Figure 2011519525
当業者は、J個の信号の除去のために導入される当該共分散行列の調整は、J個の階数1更新を要することを理解するであろう:
Figure 2011519525
対応するルート行列の更新は、単純に、連続的なJ個のルート行列の更新を要する。これは、次のように行われ得る:
Figure 2011519525
直列/並列のハイブリッド構成の1つの特別なケースが、プラクティスにおいて特に注目される。いくつかの状況において、複合的使用のシナリオは、極めて少ない高レートユーザと多くの低レートユーザとを有するであろう。よって、高レートユーザを最初に(直列、並列又はハイブリッドで)処理し、続いて並列での低レートユーザの処理を行うことができる。
これまでの議論の大半において、共分散の平方根の更新は、共分散行列の相関項Δに対応する単一の階数1更新を含むことを前提とした。前に議論したように、共分散行列の更新は、相関項に追加的な項を取り込むことで、より精緻化され得る。第2の相関項Δは、追加的な項γ(1)Dを含むことを除いてΔと同様であり、式(4)において定義された。Δに対応する更新は、次に示すように、一連の階数1更新を実行することにより、ルート領域で実行され得る。
まず、k番目の位置に式(5)からの値√d (1)(d (1)の平方根)を、他の位置にゼロを有する列ベクトルe (1)が定義される。即ち:
Figure 2011519525
続いて、関数RU(・)を用いたq個の一連の階数1更新を使用するルート行列の更新においてDを考慮することができ、ここでqはチャネルタップ数である。(当業者は、d (1)=0となるインスタンスがスキップされ得ることを理解するであろう。)上述の手法は、どのステージiにもあてはまる。よって、所与のステージにおいてΔを算入するために、全体では最大でq+1個のRU(・)更新が行われる。
一般に、Δを超えるさらなる項が階数1更新に取り込まれ、そして処理されてもよい。しかしながら、1よりも高次の階数を有する共分散の更新に対応するルート行列の更新を適用することも可能である。例えば、M.Seegerによる“Low rank updates for the Cholesky decomposition,”(Department of EECS, UC Berkeley, 2005)などの数学の文献において、1よりも高次の階数を有する行列の更新のための対応する行列ルート更新が導き出されている。よって、共分散行列の平方根のより高次の階数の更新もまた、本発明の実施形態において採用され得る。しかしながら、重要なのは、より高次の階数の更新が複雑性の観点から魅力的であるためには、更新の階数が、行列のサイズの5〜10%程度など、行列のサイズに比して小さくあるべき点に留意することである。
前述したように、本発明のいくつかの実施形態において、合成通信信号について、単一の共分散行列が、受信機において使用される全ての遅延のための要素を含む行列で計算され得る。所与のステージは、実際には、共分散行列又は対応する共分散行列の平方根において表される遅延の全てよりも少数しか使用しなくてよい。よって、受信ステージ220−iは、入力として、N個の遅延の等間隔のグリッドについて計算される共分散行列R (i−1)を有し得る。これら遅延は、遅延のセットD全体の一部である。信号検出回路230−iは、セットD内の全ての遅延を使用してもよく、又はN<NとなるN個の遅延のサブセットをセットDから選択してもよい。
個々の受信ステージ220が全遅延のサブセットを使用する場合、重み計算のために使用されるルート共分散行列は、少なくとも2つの手法により計算され得る。第1の手法において、共分散行列はルート行列から計算され、そして、算出される共分散行列の使用されていないフィンガ(遅延)に対応する行及び列は消去される。そして、算出される共分散行列が信号検出動作のために直接的に使用され、又は、算出される共分散行列のルート行列が計算されて信号検出動作のために使用される。第2の手法において、消去された遅延の各々についてのルート行列の階数1更新を計算することにより、共分散行列の平方根が直接的に更新され得る。そうした階数1更新の詳細は、上記参照により取り入れられた米国特許出願第2008/0063033号公報において提供されている。
各受信機において、フィンガの選択は、探索器(searcher)からの情報に基づいてよく、探索機により選択されセットDに含まれる遅延のみが合成のために使用される。一般には、各受信機の探索器の分解能は、セットD内の遅延の分解能とは異なり得る。そうした実施形態において、探索器により与えられる遅延がセットDの一部でなければ、セットD内で最も近いものが選択されてよい。フィンガのサブセットの選択もまた、汎用レークの重みに基づいて行われてよく、例えば、最大の重みの絶対値を有するフィンガのサブセットを選択することによる。(例えば、G.E.Bottomley, T.Ottosson及びY.-P.E.Wangによる“A generalized Rake receiver for DS-CDMA systems,”(in Proc. of IEEE Veh. Technol. Conf. 2000, pp.941-945)参照。)これら実施形態において、セットD内の全てのフィンガについて(M(i−1)を使用して)重みが計算されてもよいが、合成のためには重みのサブセットのみが使用される。
他の実施形態において、個々の受信機は、D内に存在しない追加的な遅延を含んでもよい。例えば、それは個々の受信機がDよりも高い分解能を有している場合である。個々の受信機は、新たな遅延の位置のチャネル推定を使用して、余分の遅延を含むようにルート共分散行列を補強してもよい。その補強は、ルート行列の一連の階数1更新を適用することにより実行され得る。そして、補強された行列は、対象信号の復調において使用される。
更新ブロックにおいて、個々の受信機は、当初の補強されていないルート共分散行列に立ち戻り、そこから信号の影響を除いてもよい。その代わりに、個々の受信機は、補強されたルート共分散行列を使用し、そこから信号の影響を除いてもよい。これは、後に続く個々の受信機を補助するために行われ得る。
最終的に、図7Aに概略的に示されている非同期送信を有する状況を想定する。3つのユーザ信号が、時間T1A、T2A及びT3Aにおいて到来し、時間T1B、T2B及びT3Bにおいて終了する。図7Aにおいて、送信時間区間(TTI:Transmission Time Intervals)は同じである。但し、一般にはそれらは異なる。送信のずれは、図中に付番されたタイムスパン(TS−0からTS−6)により示されているように、時間にわたって異なる干渉条件を生み出す。
上で議論した受信ステージは、ユーザ信号のずれを算入するように修正され得る。もう一度図7Aを参照し、図示された順序でユーザ信号が処理されるものとする。当然ながら、一般には、ユーザ信号はどのような順序で処理されてもよく、ユーザの到着順と処理との間には必ずしもつながりはない。本発明の一実施形態において、受信ステージ220は、ユーザ信号の3つ全てについての送信全体をカバーする受信信号のウィンドウ(0,T)を記憶する。図7Aでは、図示されたウィンドウは、単一のユーザの送信時間よりも相当に長く選択されている。一般には、より長い処理ウィンドウは、受信機がより多くのユーザの影響を扱うことを可能にする。ある特定のユーザ(例えばユーザ1)がウィンドウの中央にいる場合には、(通常の)送信期間の3倍のウィンドウサイズが、ユーザ1とーバーラップし得る全てのユーザを占めるであろう。
様々な受信ステージの上述の議論は、暗に、共分散行列の平方根が受信ウィンドウにわたって一定であることを前提としている。図4を参照すると、例えば、受信ステージ220´´−iは、単一のルート行列M(i−1)を受け取り、単一の更新行列M(i)を生成する。しかしながら、これら受信ステージは、ルート行列のシーケンスを受け取って、ウィンドウの期間にわたる干渉条件の変化を反映する行列のシーケンスを生成するように、修正されてもよい。例えば、処理ウィンドウは、予め決定される離散的なQ個の時点を含むものと見なされてもよい。それに応じて、時間値T1AからT3Bは、量子化され得る。議論の明瞭さのために、行列のシーケンスを (i−1)とし、ここで当該シーケンス内のk番目の行列はM(i−1)(k)(k=1…Q)である。よって、受信ステージ220´´−iは、修正されると、シーケンスを (i−1)を受け取って、シーケンスを (i)を生成する。これら行列のシーケンスを記憶し又は計算する効率的なやり方は、以下にさらに説明される。
図7Bにおいて、時間区間(0,T)は、Q=10個の離散的な時間値に量子化され、1…10として示されている。また、この例では、T1Aが1に最も近く、T1Bが5に最も近く、これはユーザ1が値1から5の間に存在し、他では不在であることを示している。図7Aを再び参照すると、受信ステージは、ユーザ1を最初に扱うよう構成され得る。初期のルート行列のシーケンス (0)(又はその対応する共分散行列シーケンス (0))は、受信ステージ220´´−1への入力にあたるウィンドウにわたって一定であるものとする(図5参照)。ユーザ1は、区間(T1A,T1B)の間、“オン(on)”である。受信ステージ220´´−1の出力において、更新されたルート行列は、次の値をとる:
−(0,T1A)にわたって、変化なし、M(1)(k)=M(0)(k);
−(T1A,T1B)にわたって、新たな値、M(1)(k);
−(T1B,T)にわたって、変化なし、M(1)(k)=M(0)(k).
なお、中途の区間の間の新たな値M(1)(k)は、式(17)に関して上で議論した階数1更新の技術を用いて計算され得る。
受信ステージ220´´−2は、受信ステージ220´´−1により計算されたシーケンス (1)を受け取る。それは、新たな共分散行列の平方根のシーケンスをユーザ2の復調のために使用し、受信ステージ220´´´−3のためにそれを更新する。区間(T2A,T2B)にわたって、ユーザ2の信号の復調のために使用されるM(1)(k)の2つの異なる値が存在する。
一般には、区間(TxA,TxB)がQ´個の離散的な時間の値を含む場合、Q´個と同等のM(1)(k)の異なる値が存在し得る。この状況を扱うための複数の手法が存在する。いくつかの実施形態において、まず、Q´個の別個の(distinct)汎用レークの解が計算され得る。他の実施形態において、M(1)(k)のQ´個の値は平均化され、その結果から単一の汎用レークの解が計算され得る。また別の実施形態において、M(1)(k)のQ´個の値に対応する共分散行列群が平均化され、その結果が単一の汎用レークの解を計算するために使用され得る。
図7Aの3つのユーザ信号の処理は継続し、受信ステージ220´´−2は、また、区間(T2A,T2B)にわたって、Q´個の値についてのシーケンスM(1)(k)を更新する:
−(0,T2A)にわたって、変化なし;
−(T2A,T2B)にわたって、新たな値、M(2)(k);
−(T2B,T)にわたって、変化なし、M(2)(k)=M(1)(k).
あらためて、シーケンス内の共分散行列の平方根のいずれについて更新された値も、ここで議論されている階数1更新の技術を用いて計算されてよい。最終的に、受信ステージ220´´−3は、シーケンス (2)を受け取り、それを同様のやり方で適用する。当業者は、これら技術がいくつのステージにおいても適用され得ることを理解するであろう。また、当業者は、受信機において処理されるユーザ信号のいくつか又は全ての経時的に変化する到来を考慮に入れるために、経時的に変化する共分散行列の平方根のシーケンスが計算されてもよいことを理解するであろう。
どの信号が存在しているかという観点で同じシナリオが、受信処理ウィンドウのサブ区間(sub-intervals)にわたって繰り返されるため、より効率的な計算及び/又はシーケンス (i)のQ個の値の記憶のために複数の技術のいずれが活用されてもよい。いくつかの実施形態では、例えば、ルート行列の別個の値のみが計算され追跡される。あらためて図1の例を参照すると、(ユーザ1を処理する)第1の受信ステージは、M(1)(k)について2つの別個の値のみが存在することを認識し得る。第1の受信ステージは、Q個の値全てよりもむしろ、これら2つの値のみを記憶してもよい。また、これら2つの値に対応するインデックスが記憶され、次の受信ステージに向けて当該2つの行列及びインデックスが供給される。第2の受信ステージは、区間(T2A,T2B)内のQ´個の値の中にM(1)(k)の2つの別個の値が存在することを認識し、それは、信号2つの復調のための上で議論した様々な手法を簡略化するために活用される。例えば、別々の汎用レークの解が別個の時間区間について計算される場合には、Q´個ではなく2つの汎用レークのみが計算されればよい。代わりに平均化の手法が使用される場合には、平均化の動作は、2つの値の重み付け平均に簡略化され得る。いかなるイベントにおいても、更新されたシーケンス (2)を受信ステージが計算する際、区間(0,T1A)及び(T2B,T)にわたって第1の値が、(T1A,T2A)にわたって第2の値が、(T2A,T1B)にわたって第3の値が、(T1B,T2B)にわたって第4の値が存在することが示される。
この第1の手法をまとめると、受信ステージiは、M(i−1)(k)についての別個の値のセット及びそのインデックスを受け取る。そして、自身の復調において当該情報を活用し、M(i)(k)についての別個の値のセット及びそのインデックスを生成するために当該情報は更新される。当該情報は、次の受信ステージi+1へ受け渡される。
第2の手法は、どの信号がどのサブ区間に存在するかを認識することにより、この方向性をさらに続ける。即ち、第1の受信ステージは、ユーザ1が(T1A,T1B)にわたって存在し、(0,T1A)及び(T1B,T)にわたって不在であることを示す。次に、第2の受信ステージは、ユーザ2が(T2A,T2B)にわたって存在し、(0,T2A)及び(T2B,T)にわたって不在であることを示す。さらに、これを前の情報とマージすることが可能であり、それにより信号1が(T1A,T2A)にわたって存在し、ユーザ1及びユーザ2が(T2A,T1B)にわたって存在し、ユーザ2が(T1B,T2B)にわたって存在し、(0,T1A)及び(T2B,T)にはいずれも不在であることを示す。なお、この第2の手法について情報のシーケンシャルなフローを維持するにあたり、各モジュールは、供給される情報及び自身が生成する情報のみを知っている。この例において、第1及び第2の受信ステージのいずれも、ユーザ3についての知識を取り込まない。
これで、ルート行列の値の計算をこの信号情報に従って行うことができる。即ち、どの信号が存在するかに従って、更新が行われる。これにより、異なるサブ区間において有益であり得る中間的な値(intermediate values)を記憶する可能性が開かれる。例えば、いくつかの信号1,2,3,4が1つのサブ区間に存在し、他の区間に信号1,2,3,5が存在するものとする。すると、5つの信号の全てを認識している受信ステージ5について、信号1,2,3を反映する中間的な値を記憶するのが有益であり得る。この中間的な値を使用して、1,2,3,4及び1,2,3,5についてのルート行列の更新の計算を完了することができる。
この第2の手法をまとめると、受信ステージiは、M(i−1)(k)についての別個の値のセットに加えて、異なる信号の存在についての情報を受け取る。そして、受信ステージiは、異なるサブ区間において再使用することのできる中間的な値を算出することで、その情報を自身での復調において活用する。また、受信ステージiは、M(i)(k)についての別個の値のセットに加えて、異なる信号の存在についての情報を更新する。
第3の手法は、上で議論した情報についてのシーケンシャルな制約を回避することにより、第2の手法を拡張したものである。具体的には、いくつかの実施形態において、受信ステージiには、後で扱われる信号の有無に関する情報が供給され得る。これにより、現行のモジュール自体とは反対に後のモジュールにおいてそれらが再使用されることを知りながら、中間的な値を計算することが可能となる。上の例と同じ例において、1つのサブ区間内に信号1,2,3,4が存在し、他のサブ区間内に信号1,2,3,5が存在するものとする。受信ステージ4は、信号1,2,3,4を対象とする。加えて、受信ステージ4には、後に続く処理における受信ステージ5の対象のサブ区間内に信号1,2,3,5が存在するという標識が供給される。そして、受信ステージ4は、信号1,2,3を反映する中間的な値を算出及び記憶し、それを後の使用のために受信ステージ5へ転送し得る。
第3の手法をまとめる、受信ステージiは、それ自体又は後続のモジュールが使用することのできる中間的な値を含み得るM(i−1)(k)についての別個の値のセットに加えて、後に扱われるべき信号を含む異なる信号の存在についての情報を受け取る。そして、受信ステージiは、異なるサブ区間において再使用することのできる中間的な値を算出することで、その情報を自身での復調において活用する。また、受信ステージiは、後続のモジュールにおいて使用される中間的な値を算出する。そして、受信ステージiは、M(i)(k)についての別個の値のセット及び後続のモジュールにより使用され得る中間的な値に加えて、必要であれば異なる信号の存在についての情報を更新する。
上述したように、各ブロックにおける共分散行列の更新は、キャンセルされた信号の寄与を除いた上で、残る干渉の推定を提供するという効果を有する。ここまで、本発明の様々な実施形態を、各モジュールが入力されるデータ共分散行列を処理し更新するという前提の下に説明した。しかしながら、当業者は、逐次干渉除去受信機内の1つ以上の受信ステージが検出された信号の除去後の更新された通信信号の共分散を再度推定してもよいことを理解するであろう。そうした実施形態において、対応するルート行列は、式(8)に従って計算される。そうした実施形態において、この固有の受信ステージは、上述した技術を用いて共分散行列の平方根を更新しない。そうした構成は、キャンセル後の信号からの正確なR(i+1)の推定が容易に利用可能である場合に望ましいであろう。あるいは、そうした構成は、複数の更新の後に更新された共分散に徐々に蓄積され得る何らかの誤差を補正するために有益であろう。
上述した受信機の構造を念頭に置き、図8には、2つ以上の同時に受信される(即ち、重なり合う)対象信号を含む合成通信信号を処理するための汎用的な方法が示されている。当該方法は、上で議論した受信ステージ220の1つ以上において実行され得る。図示された方法は、ブロック810において開始し、合成通信信号内の第1の対象信号から第1のシンボルが検出される。この検出は、上で議論した信号検出回路230の1つを使用して実行され、様々な実施形態において第1の対象信号に対応する共分散行列の平方根及び第1の対象信号に対応する総チャネル応答情報から計算される処理重みを使用し得る。上で詳細に議論したように、共分散行列の平方根は、合成通信信号についてのデータ共分散行列に相当してもよい。いくつかの実施形態において、共分散行列の平方根は、代わりに障害共分散行列に相当してもよく;当業者は、データ共分散と障害共分散との間の近い関係及びそれぞれに対応する処理におけるわずかな違いを理解するであろう。また、当業者は、ブロック810の信号検出が汎用レーク受信機を用いて実行されてもよく、その場合には、処理重みは汎用レーク逆拡散出力に適用される合成重みに対応し、又はチップイコライザを用いて実行されてもよく、その場合には、処理重みはチップイコライザのタップに適用されるチップイコライザの重みに対応すること、を理解するであろう。
いかなるイベントにおいても、ブロック810において検出されるシンボルは、ブロック820において、第1の対象信号の再構築されるバージョンを計算するために使用される。いくつかの実施形態において、第1の対象信号の再構築は、検出されたシンボルと、(チャネライゼーションコード及びスクランブリングコードの組合せを含み得る)適切な拡散コードと、第1の対象信号についての推定された総チャネル応答と、を用いた再拡散された信号の計算を含む。
その代わりに、復調器又は復号器からのソフト情報を信号の再構築及び除去において使用することができる。即ち、最新のビットに関するソフト情報を、復調器又は復号器から取得してもよい。典型的には、ソフト情報は、対数尤度比(LLR:log-likelihood ratio)又はその近似の形式とる。これらLLRは、最新のビット確率に変換され、さらにシンボル確率に変換されることができる。シンボルの期待値は、シンボル値及びシンボル確率から計算され得る。この期待値は、“ソフトシンボル”として使用される。ソフトシンボルは拡散シーケンスと乗算され、除去ステップにおいて使用されるべき“ソフト信号”が生成される。
ブロック830において、再構築された第1の信号は、合成通信信号から除去され、後続の処理のための更新された通信信号が取得される。検出された第1の信号により引き起こされる後に検出される信号への干渉は、よって、更新された通信信号から大きく減じられているであろう。更新された通信信号内に存在する全体としての障害におけるこの変化は、ブロック840において示されたような共分散行列の平方根の更新によって考慮されており、更新された共分散行列の平方根が取得される。いくつかの実施形態において、上述したように、この更新は、第1の信号についての総チャネル応答の関数として計算される、共分散行列の平方根への階数1更新を含み得る。他において、更新は、共分散データのより正確な修正を反映するために、2つ以上の階数1更新を含み得る。これら更新は、再構築された対象信号のデータ共分散についてのモデルに基づいてもよく、当該モデルは、複数の階数1更新を含み得る。いくつかのケースにおいて、そうしたモデルは、対角行列を含み、その対角要素は、第1の対象信号についての総チャネル応答から計算され、その場合、共分散行列の平方根は一連の階数1更新を適用することにより更新されてもよく、各階数1更新は対角要素の1つに対応する。さらに他の実施形態において、更新処理は、1よりも高次の共分散行列の平方根への更新を含み得る。
いずれのケースでも、更新された共分散行列の平方根は、後続の受信ステージへ受け渡される。次のステージは、ブロック850に示されているように、当該更新された共分散行列の平方根を使用して、更新された通信信号から第2の対象信号に対応する第2のシンボルを検出する。よって、次のステージの信号検出器の処理は、更新された通信信号内の障害をより正確に特徴付ける障害モデルを反映し、それにより合成通信信号から(少なくとも逐次的に)除去された干渉信号(第1の対象信号)についての干渉抑制の可能性が無駄にされない。よって、第2の対象信号の検出における使用のための更新された共分散行列の平方根から計算される処理重みは、この改善された障害の特性評価を反映する。
いくつかの実施形態において、上で議論したように、2つ以上の信号が同じ共分散行列の平方根を用いて並列に検出されてもよい。図9においてこれが示されている。ブロック910において、第1の対象信号からのシンボルが合成通信信号から検出される。ブロック920において、第2の対象信号からのシンボルが、同じ合成通信信号から検出される。これら検出処理は、いくつかの実施形態において、同時に実行され得る。いくつかのイベントにおいて、これら検出処理は、共通のデータ共分散又は障害共分散についての共通の行列の平方根を使用する。ブロック930において、第1及び第2の対象信号が、上述したのと同様の技術を用いて再構築される。これら再構築された信号は、ブロック940において、合成通信信号から除去される。
ブロック950において、共分散行列の平方根は、合成通信信号からの第1及び第2の対象信号の除去を算入するために更新される。前に議論したように、いくつかの実施形態において、これは、2つの対象信号の各々に対応する別個の階数1更新を共分散行列の平方根に適用することにより行われ得る。但し、共分散行列の平方根の更新は、対象信号の一方又は双方についての追加的な階数1更新若しくは高次の更新を含んでもよい。
図10は、処理遅延のセットからの処理遅延の追加及び削除を考慮するための、所与の受信ステージについての共分散行列の平方根の調整のための例示的な方法を示している。ブロック1010において、現在の処理遅延のセットから削除されるべき処理遅延が選択される。ブロック1020において、当該処理遅延の各々についての共分散行列の平方根に階数1更新が適用される。ブロック1030において、現在の処理遅延のセットに追加されるべき1つ以上の処理遅延が選択される。最後に、ブロック1040において、追加される各遅延についての共分散行列の平方根に階数1更新が適用される。共分散行列の平方根の増強(augmentation)及び除外(pruning)に関するさらなる詳細は、その内容が既に参照により取り入れられた米国特許出願第2008/0063033号公報において提供されている。
図11は、受信信号の数の時間にわたる変化を考慮するための、共分散行列の平方根の調整のための例示的な方法を示している。これら変化は、複数の送信機から受信される信号のずれから生じ得る。よって、ブロック1110において、通信信号は、第1の共分散行列の平方根を使用して第1の時間区間について処理される。ブロック1120において、共分散行列の平方根は、干渉信号の追加又は離脱(departure)を反映するために、第2の時間区間について調整される。前に説明したように、これは、新たに到来した又は新たに離脱した信号についての総チャネル応答に基づく階数1更新によって行われてよい。但し、より複雑な更新もまた適用されてよい。ブロック1130において、調整された共分散行列の平方根は、第2の区間の間に合成通信信号を処理するために使用される。当業者は、ここで例示されるスロットずれの調整が単一の受信ステージにおいて又は複数の受信ステージの各々において、上述した共分散の平方根の更新処理と組み合わせて使用されてもよいことを理解するであろう。
上述した方法及び受信回路並びにそれらの変形は、例えば基地局又は移動端末などの複数の無線デバイスのいずれにおいて具現化されてもよい。事実上、ここで説明した技術及び装置は、干渉共分散行列及び逐次信号除去技術を利用するいかなる信号処理デバイスにも一般に適用され得る。当業者は、信号検出回路230及び更新処理回路240のようなここで議論された様々な回路が、1つ以上のマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、DSP(digital signal processors)及び/又はカスタマイズされたハードウェアを用いて実装されてもよいこと、並びに、スタンドアローンのチップとして又は他の機能を含む特定目的集積回路(ASIC:application-specific integrated circuit)の一部として実装されてもよいことを理解するであろう。いくつかの実施形態において、ここで説明された1つ以上の回路の機能が2つ以上の処理要素を用いて実行されてもよく、一方で、他において2つ以上の回路の機能が単一の処理要素を用いて実行されてもよい。これら信号処理回路は、ソフトウェア、ファームウェア又はその2つの何らかの組合せを用いてプログラミングされる1つ以上のプログラム可能な要素を含んでもよい。また、信号処理回路は、ここで説明された方法の1つ以上を実行するようにハードワイヤ化される1つ以上の要素を含んでもよい。
本発明は、本発明の本質的な特徴から外れることなく、ここで説明された具体的な形とは異なる形で実行されてもよい。本実施形態は、全ての観点で例示としてのものであって、限定的なものとみなされるべきではなく、添付の特許請求の範囲の意味及び均等の範囲から生じる全ての変化は、その範囲内に含まれるものと意図される。

Claims (31)

  1. 同時に受信される2つ以上の対象信号を含む合成通信信号を処理するための方法であって、当該方法は、第1の対象信号に対応する検出される第1のシンボルに基づいて、前記第1の対象信号の再構築バージョンを計算すること(820、930)と、前記合成通信信号から前記第1の対象信号の前記再構築バージョンを除去することにより、更新された通信信号を生成すること(830、950)と、を含み、
    前記方法は:
    前記合成通信信号についての障害共分散又はデータ共分散を表す共分散行列の平方根及び前記第1の対象信号についての総チャネル応答から計算される第1の処理重みを用いて、前記合成通信信号から、前記第1の対象信号の前記再構築バージョンの計算における使用のための前記第1のシンボルを検出すること(810、910)と;
    前記共分散行列の平方根を更新して、前記更新された通信信号に対応する更新された共分散行列の平方根を取得すること(840、950)と;
    をさらに含むことを特徴とする、方法。
  2. 前記共分散行列の平方根を更新すること(840、950)は、前記共分散行列の平方根に1回以上の階数1更新を適用することを含むことを特徴とする、請求項1の方法。
  3. 前記共分散の平方根に対する前記1回以上の階数1更新は、前記第1の対象信号についての前記総チャネル応答の関数として計算される第1の階数1更新を含むことを特徴とする、請求項2の方法。
  4. 前記共分散行列の平方根を更新すること(840、950)は、前記第1の対象信号の前記再構築されたバージョンの前記データ共分散のモデルに基づいて、前記共分散行列の平方根を更新することを含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかの方法。
  5. 前記モデルは、前記第1の対象信号についての前記総チャネル応答の直積に基づく第1項と、前記第1の対象信号についての前記総チャネル応答から計算される対角要素を伴う対角行列を含む第2項と、を含み、
    前記共分散行列の平方根を更新すること(840、950)は、各々が前記対角要素の1つに対応する一連の階数1更新を適用することを含む、
    ことを特徴とする、請求項4の方法。
  6. 前記共分散行列の平方根を更新すること(840、950)は、前記共分散行列の平方根に対して1より高次の階数を有する少なくとも1回の更新を適用することを含むことを特徴とする、請求項4の方法。
  7. 前記方法は、前記更新された通信信号から、前記更新された共分散行列の平方根及び第2の対象信号についての総チャネル応答から計算される第2の処理重みを用いて、前記第2の対象信号に対応する第2のシンボルを検出すること(850)、をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかの方法。
  8. 前記方法は:
    検出された前記第2のシンボルに基づいて、前記第2の対象信号の再構築されたバージョンを計算することと;
    前記更新された通信信号から、前記第2の対象信号の前記再構築されたバージョンを除去することにより、第2の更新された通信信号を生成することと;
    前記第2の更新された通信信号に基づいて、推定データ共分散行列を計算することと;
    をさらに含むことを特徴とする、請求項7の方法。
  9. 前記方法は:
    前記共分散行列の平方根及び第2の対象信号についての総チャネル応答から計算される第2の処理重みを用いて、前記合成通信信号内の前記第2の対象信号に対応する第2のシンボルを検出すること(920)と;
    検出された前記第2のシンボルに基づいて、前記第2の対象信号の再構築されたバージョンを計算すること(930)と;
    をさらに含み、
    前記更新された通信信号を生成すること(940)は、前記合成通信信号から、前記第2の対象信号の前記再構築されたバージョンを除去すること、をさらに含み、
    前記共分散行列の平方根を更新することは、前記第1の対象信号に対応する第1の更新と前記第2の対象信号に対応する第2の更新とを適用すること、を含む、
    ことを特徴とする、請求項1〜6のいずれかの方法。
  10. 前記共分散行列の平方根は、処理遅延のセットに対応し、
    前記第1のシンボルを検出すること(810、910)は:
    前記処理重みの計算の前に、前記セットから削除すべき1つ以上の処理遅延を選択すること(1010)と;
    削除された前記処理遅延の各々について前記共分散行列の平方根に階数1更新を適用して、修正された共分散行列の平方根を取得すること(1020)と;
    前記修正された共分散行列の平方根及び前記第1の対象信号についての前記総チャネル応答の関数として、前記第1の処理重みを計算することと;
    を含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれかの方法。
  11. 前記共分散行列の平方根は、処理遅延のセットに対応し、
    前記第1のシンボルを検出することは:
    前記処理重みの計算の前に、前記セットに追加すべき1つ以上の処理遅延を選択すること(1030)と;
    削除される記処理遅延の各々について前記共分散行列の平方根に階数1更新を適用して、修正された共分散行列の平方根を取得すること(1040)と;
    前記修正された共分散行列の平方根及び前記第1の対象信号についての前記総チャネル応答の関数として、前記第1の処理重みを計算することと;
    を含むことを特徴とする、請求項1〜10のいずれかの方法。
  12. 前記第1のシンボルは、第1の時間区間に対応し、
    前記方法は:
    前記合成通信信号内に前記第1の区間の間に現れる一方で第2の区間の間には現れない第2の信号についての前記共分散の平方根に階数1更新を適用することにより、前記第2の時間区間についての前記共分散行列の平方根を調整すること(1120)と;
    調整された前記共分散行列の平方根を用いて、前記第2の区間の間の第2のシンボルを検出すること(1130)と;
    をさらに含むことを特徴とする、請求項1〜11のいずれかの方法。
  13. 前記共分散行列の平方根を更新すること(840、950)は、第1及び第2の時間区間の各々の間の1つ以上の前記対象信号の有無に基づいて、前記第1及び前記第2の時間区間に対応する、第1の更新された共分散行列の平方根及び第2の更新された共分散行列の平方根を計算すること、を含むことを特徴とする、請求項1〜11のいずれかの請求項の方法。
  14. 前記方法は、前記第1の時間区間の間に前記第1の更新された共分散行列の平方根から計算される第2の処理重みを用いて、及び、前記第2の時間区間の間に前記第2の更新された共分散行列の平方根から計算される第3の処理重みを用いて、前記更新された通信信号から、第2の対象信号に対応する第2のシンボルを検出すること、をさらに含むことを特徴とする、請求項13の方法。
  15. 前記方法は、前記第1及び第2の時間区間の間に前記第1及び第2の更新された共分散行列の平方根の関数として計算される第2の処理重みを用いて、前記更新された通信信号から、第2の対象信号に対応する第2のシンボルを検出すること、をさらに含むことを特徴とする、請求項13の方法。
  16. 2つ以上の対象信号を含む合成通信信号を受信するための受信回路(10)であって、当該受信回路(10)は、第1の対象信号に対応する検出される第1のシンボルに基づいて、前記合成通信信号内の前記第1の対象信号の再構築バージョンを計算し、前記合成通信信号から前記第1の対象信号の前記再構築バージョンを除去することにより、更新された通信信号を生成するよう構成される干渉キャンセル回路、を含み、
    前記受信回路(10)は:
    前記合成通信信号についての障害共分散又はデータ共分散行列を表す共分散行列の平方根及び前記第1の対象信号についての総チャネル応答から計算される第1の処理重みを用いて、前記第1の対象信号の前記再構築バージョンの計算における使用のための前記第1のシンボルを検出するよう構成される信号検出回路(230)と、
    前記共分散行列の平方根を更新して、前記更新された通信信号に対応する少なくとも第1の更新された共分散行列の平方根を取得するよう構成される共分散更新回路(240)と、
    をさらに含むことを特徴とする、受信回路(10)。
  17. 前記共分散更新回路(240)は、前記共分散行列の平方根に1回以上の階数1更新を適用することにより前記共分散行列の平方根を更新するよう構成されることを特徴とする、請求項16の受信回路(10)。
  18. 前記共分散更新回路(240)は、前記第1の対象信号についての前記総チャネル応答の関数として、前記共分散の平方根に対する前記1回以上の階数1更新の第1のものを計算するよう構成されることを特徴とする、請求項17の受信回路(10)。
  19. 前記共分散更新回路(240)は、前記第1の対象信号の前記再構築されたバージョンの前記データ共分散のモデルに基づいて、前記共分散行列の平方根を更新するよう構成されることを特徴とする、請求項16〜18のいずれかの受信回路(10)。
  20. 前記モデルは、前記第1の対象信号についての前記総チャネル応答の直積に基づく第1項と、前記第1の対象信号についての前記総チャネル応答から計算される対角要素を伴う対角行列を含む第2項と、を含むことを特徴とし、
    前記共分散更新回路(240)は、各々が前記対角要素の1つに対応する一連の階数1更新を適用することにより、前記共分散行列の平方根を更新するよう構成されることをさらに特徴とする、
    請求項19の受信回路(10)。
  21. 前記信号検出回路(230)は、前記更新された通信信号から、前記第1の更新された共分散行列の平方根及び第2の対象信号についての総チャネル応答から計算される第2の処理重みを用いて、前記第2の対象信号に対応する第2のシンボルを検出するようさらに構成されることを特徴とする、請求項16〜20のいずれかの受信回路(10)。
  22. 前記干渉キャンセル回路は、検出された前記第2のシンボルに基づいて、前記第2の対象信号の再構築されたバージョンを計算し、前記更新された通信信号から、前記第2の対象信号の前記再構築されたバージョンを除去することにより、第2の更新された通信信号を生成する、ようさらに構成されることを特徴とし、
    前記共分散更新回路(240)は、前記第2の更新された通信信号に基づいて、推定データ共分散行列を計算するよう構成されることをさらに特徴とする、
    請求項21の受信回路(10)。
  23. 前記信号検出回路(230)は、前記共分散行列の平方根及び第2の対象信号についての総チャネル応答から計算される第2の処理重みを用いて、前記合成通信信号内の前記第2の対象信号に対応する第2のシンボルを検出するようさらに構成されることを特徴とし、
    前記干渉キャンセル回路は、検出された前記第2のシンボルに基づいて、前記第2の対象信号の再構築されたバージョンを計算し、前記合成通信信号から、前記第2の対象信号の前記再構築されたバージョンを除去することにより、前記更新された通信信号を生成する、ようをさらに構成されることをさらに特徴とし、
    前記共分散更新回路(240)は、前記第1の対象信号に対応する第1の更新と前記第2の対象信号に対応する第2の更新とを適用することにより、前記共分散行列の平方根を更新するよう構成されることをさらに特徴とする、
    請求項16〜20のいずれかの受信回路(10)。
  24. 前記共分散行列の平方根は、処理遅延のセットに対応することを特徴とし、
    前記信号検出回路(230)は:
    前記処理重みの計算の前に、前記セットから削除すべき1つ以上の処理遅延を選択し;
    削除される前記処理遅延の各々について前記共分散行列の平方根に階数1更新を適用して、修正された共分散行列の平方根を取得し;
    前記修正された共分散行列の平方根及び前記第1の対象信号についての前記総チャネル応答の関数として、前記第1の処理重みを計算する;
    よう構成されることをさらに特徴とする、
    請求項16〜23のいずれかの受信回路(10)。
  25. 前記共分散行列の平方根は、処理遅延のセットに対応することを特徴とし、
    前記信号検出回路(230)は:
    前記処理重みの計算の前に、前記セットに追加すべき1つ以上の処理遅延を選択し;
    削除される前記処理遅延の各々について前記共分散行列の平方根に階数1更新を適用して、修正された共分散行列の平方根を取得し;
    前記修正された共分散行列の平方根及び前記第1の対象信号についての前記総チャネル応答の関数として、前記第1の処理重みを計算する;
    よう構成されることをさらに特徴とする、
    請求項16〜24のいずれかの受信回路(10)。
  26. 前記第1のシンボルは、第1の時間区間に対応し、
    前記信号検出回路(230)は:
    前記合成通信信号内に前記第1の区間の間に現れる一方で第2の区間の間には現れない第2の信号についての前記共分散の平方根に階数1更新を適用することにより、前記第2の時間区間についての前記共分散行列の平方根を調整し;
    調整された前記共分散行列の平方根を用いて、前記第2の区間の間の第2のシンボルを検出する;
    ようさらに構成されることを特徴とする、請求項16〜25のいずれかの受信回路(10)。
  27. 前記共分散更新回路(240)は、第1及び第2の時間区間の各々の間の1つ以上の前記対象信号の有無に基づいて、前記第1及び前記第2の時間区間に対応する、第1の更新された共分散行列の平方根及び第2の更新された共分散行列の平方根を計算するよう構成されることを特徴とする、請求項16〜25のいずれかの受信回路(10)。
  28. 前記信号検出回路(230)は、前記第1の時間区間の間に前記第1の更新された共分散行列の平方根から計算される第2の処理重みを用いて、及び、前記第2の時間区間の間に前記第2の更新された共分散行列の平方根から計算される第3の処理重みを用いて、前記更新された通信信号から、第2の対象信号に対応する第2のシンボルを検出するようさらに構成されることを特徴とする、請求項27の受信回路(10)。
  29. 前記信号検出回路(230)は、前記第1及び第2の時間区間の間に前記第1及び第2の更新された共分散行列の平方根の関数として計算される第2の処理重みを用いて、前記更新された通信信号から、第2の対象信号に対応する第2のシンボルを検出するようさらに構成されることを特徴とする、請求項27の受信回路(10)。
  30. 前記信号検出回路(230)は、汎用レーク受信機を含み、
    前記第1の処理重みは、前記共分散行列の平方根及び前記第1の対象信号についての前記総チャネル応答の関数として計算される汎用レーク合成重みを含むことを特徴とする、
    請求項16〜29のいずれかの受信回路(10)。
  31. 前記信号検出回路(230)は、チップイコライザを含み、
    前記第1の処理重みは、チップイコライザのタップ重みを含むことを特徴とする、
    請求項16〜29のいずれかの受信回路(10)。
JP2011504962A 2008-04-15 2009-03-31 共分散ルート処理を伴う逐次干渉除去のための方法及び装置 Expired - Fee Related JP5346074B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US12/103,145 2008-04-15
US12/103,145 US7929593B2 (en) 2008-04-15 2008-04-15 Method and apparatus for successive interference subtraction with covariance root processing
PCT/SE2009/050336 WO2009128771A1 (en) 2008-04-15 2009-03-31 Method and apparatus for successive interference subtraction with covariance root processing

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2011519525A true JP2011519525A (ja) 2011-07-07
JP2011519525A5 JP2011519525A5 (ja) 2013-08-08
JP5346074B2 JP5346074B2 (ja) 2013-11-20

Family

ID=40719965

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011504962A Expired - Fee Related JP5346074B2 (ja) 2008-04-15 2009-03-31 共分散ルート処理を伴う逐次干渉除去のための方法及び装置

Country Status (7)

Country Link
US (1) US7929593B2 (ja)
EP (1) EP2269319A1 (ja)
JP (1) JP5346074B2 (ja)
CN (1) CN102007703B (ja)
NZ (1) NZ588398A (ja)
RU (1) RU2484582C2 (ja)
WO (1) WO2009128771A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014179692A (ja) * 2013-03-13 2014-09-25 Mitsubishi Electric Corp セルサーチ装置およびセルサーチ方法
WO2015019743A1 (ja) * 2013-08-08 2015-02-12 株式会社Nttドコモ ユーザ装置、基地局、逐次干渉キャンセル処理方法、及び逐次干渉キャンセル制御方法

Families Citing this family (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7852902B2 (en) * 2005-09-30 2010-12-14 Telefonaktiebolaget L M Ericsson (Publ) Method of and apparatus for multi-path signal component combining
JP5183376B2 (ja) * 2008-09-04 2013-04-17 三菱電機株式会社 無線受信装置および復調方法
JP5475017B2 (ja) * 2009-02-16 2014-04-16 エレクトロビット・システム・テスト・オサケユキテュア 信号推定を形成する方法及び装置
EP2422479B1 (en) * 2009-04-22 2014-12-17 Nokia Solutions and Networks Oy Selective interference rejection combining
CN102025392A (zh) * 2010-12-06 2011-04-20 意法·爱立信半导体(北京)有限公司 干扰消除方法和装置
WO2012159526A1 (zh) * 2011-05-24 2012-11-29 中兴通讯股份有限公司 干扰消除方法及装置
CN103597752B (zh) * 2011-06-10 2016-09-21 瑞典爱立信有限公司 利用针对扰码相关性的补偿的信号均衡的方法和装置
WO2013048326A2 (en) * 2011-09-28 2013-04-04 Telefonaktiebolaget L M Ericsson (Publ) Impairment covariance and combining weight updates during iterative turbo interference cancellation reception
US8761323B2 (en) 2011-09-28 2014-06-24 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Impairment covariance and combining weight updates during iterative turbo interference cancellation reception
US8787426B2 (en) * 2011-09-28 2014-07-22 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Finger placement in multi-stage interference cancellation
JP5184690B1 (ja) * 2011-11-04 2013-04-17 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 受信器
RU2488963C1 (ru) * 2012-01-10 2013-07-27 Корпорация "САМСУНГ ЭЛЕКТРОНИКС Ко., Лтд." Способ детектирования сигнала в системах связи с mimo каналом
KR101290918B1 (ko) * 2012-06-29 2013-07-29 경상대학교산학협력단 다중 셀 환경에서 간섭 정렬 기법을 이용한 통신 시스템
US9071318B2 (en) * 2013-09-13 2015-06-30 Intel IP Corporation Techniques for determining covariance measures based on correlation criteria
US9641294B2 (en) * 2014-07-25 2017-05-02 Cisco Technology, Inc. System, method, and program for robust interference rejection combining
US9667292B2 (en) * 2015-06-26 2017-05-30 Intel Corporation Method of processing signals, data processing system, and transceiver device
WO2017111800A1 (en) * 2015-12-24 2017-06-29 Intel Corporation Communication device and method for signal determination in radio communication
US9924408B1 (en) * 2016-08-24 2018-03-20 Intel IP Corporation Methods and devices for interference cancellation in cell search
EP3410605A1 (en) 2017-06-02 2018-12-05 Intel IP Corporation Communication device and method for radio communication
US11848692B2 (en) * 2017-09-28 2023-12-19 Apple Inc. Interference mitigation and multi-moment filtering
CN109922535A (zh) * 2017-12-12 2019-06-21 中国电信股份有限公司 数据包多包传输方法、接收装置和计算机可读存储介质
CN115298979A (zh) * 2020-03-18 2022-11-04 哲库科技有限公司 具有连续传输层检测和软干扰消除的多输入多输出检测装置和方法
US11700024B2 (en) * 2021-07-09 2023-07-11 L3 Harris Technologies, Inc. System and method implementing excision cancellation technology
US11996874B1 (en) 2023-01-13 2024-05-28 L3Harris Technologies, Inc. System and method of determining interfering signal parameters

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11136212A (ja) * 1997-08-26 1999-05-21 Centre For Wireless Commun Natl Univ Of Singapore Cdma受信方法及び受信機
WO2006132593A2 (en) * 2005-06-10 2006-12-14 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) A method and apparatus for impairment correlation estimation in a wireless communication receiver
JP2007520126A (ja) * 2004-01-30 2007-07-19 ユニベルシテ ラバル マルチユーザ適応型アレイ受信機および方法
JP2007535835A (ja) * 2004-03-05 2007-12-06 テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) 汎用rake受信機アーキテクチャにおける連続的な干渉の除去
US20080063033A1 (en) * 2006-09-07 2008-03-13 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Method for Covariance Matrix Update
JP2009516991A (ja) * 2005-11-21 2009-04-23 クゥアルコム・インコーポレイテッド 無線通信のための準線形干渉消去

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5151919A (en) * 1990-12-17 1992-09-29 Ericsson-Ge Mobile Communications Holding Inc. Cdma subtractive demodulation
US7286855B2 (en) * 1995-02-22 2007-10-23 The Board Of Trustees Of The Leland Stanford Jr. University Method and apparatus for adaptive transmission beam forming in a wireless communication system
KR100229042B1 (ko) * 1997-04-26 1999-11-01 윤종용 하드웨어소모 감소 및 탐색성능이 향상된 레이크 수신기
KR20000041527A (ko) * 1998-12-22 2000-07-15 최승원 라그랑제승수법에 의거한 적응 배열 안테나 시스템의 최적의 웨이트벡터 계산을 위한 신호처리 방법 및 장치
FR2813464B1 (fr) 2000-08-29 2006-07-07 Mitsubishi Electric Inf Tech Methode de detection multi-utilisateur
GB0107113D0 (en) 2001-03-21 2001-05-09 Nokia Networks Oy Interference rejection in a receiver
US7848389B2 (en) 2004-03-12 2010-12-07 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Method and apparatus for scaling parameter estimation in parametric generalized rake receivers
US7539240B2 (en) 2004-03-12 2009-05-26 Telefonaftiebolaget Lm Ericsson (Publ) Method and apparatus for parameter estimation in a generalized rake receiver
US7720134B2 (en) * 2004-05-10 2010-05-18 Stmicroelectronics S.R.L. Frequency-domain multi-user access interference cancellation and nonlinear equalization in CDMA receivers
GB2418327A (en) 2004-09-17 2006-03-22 Toshiba Res Europ Ltd Common channel interference cancellation in a CDMA system
US7738535B2 (en) * 2007-05-22 2010-06-15 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Method and apparatus for removing pilot channel amplitude dependencies from RAKE receiver output

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11136212A (ja) * 1997-08-26 1999-05-21 Centre For Wireless Commun Natl Univ Of Singapore Cdma受信方法及び受信機
JP2007520126A (ja) * 2004-01-30 2007-07-19 ユニベルシテ ラバル マルチユーザ適応型アレイ受信機および方法
JP2007535835A (ja) * 2004-03-05 2007-12-06 テレフオンアクチーボラゲット エル エム エリクソン(パブル) 汎用rake受信機アーキテクチャにおける連続的な干渉の除去
WO2006132593A2 (en) * 2005-06-10 2006-12-14 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) A method and apparatus for impairment correlation estimation in a wireless communication receiver
JP2009516991A (ja) * 2005-11-21 2009-04-23 クゥアルコム・インコーポレイテッド 無線通信のための準線形干渉消去
US20080063033A1 (en) * 2006-09-07 2008-03-13 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Method for Covariance Matrix Update

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014179692A (ja) * 2013-03-13 2014-09-25 Mitsubishi Electric Corp セルサーチ装置およびセルサーチ方法
WO2015019743A1 (ja) * 2013-08-08 2015-02-12 株式会社Nttドコモ ユーザ装置、基地局、逐次干渉キャンセル処理方法、及び逐次干渉キャンセル制御方法
JP2015053668A (ja) * 2013-08-08 2015-03-19 株式会社Nttドコモ ユーザ装置、基地局、逐次干渉キャンセル処理方法、及び逐次干渉キャンセル制御方法
US9667309B2 (en) 2013-08-08 2017-05-30 Ntt Docomo, Inc. User apparatus, base station, successive interference canceling process method, and successive interference canceling control method

Also Published As

Publication number Publication date
RU2484582C2 (ru) 2013-06-10
US20090257477A1 (en) 2009-10-15
US7929593B2 (en) 2011-04-19
CN102007703A (zh) 2011-04-06
CN102007703B (zh) 2013-12-11
WO2009128771A1 (en) 2009-10-22
RU2010146217A (ru) 2012-05-20
EP2269319A1 (en) 2011-01-05
NZ588398A (en) 2012-05-25
JP5346074B2 (ja) 2013-11-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5346074B2 (ja) 共分散ルート処理を伴う逐次干渉除去のための方法及び装置
JP3275079B2 (ja) 通信システムにおけるコヒーレント・チャネル推定のための方法および装置
US8126043B2 (en) Method and apparatus for block-based signal demodulation
US20090003414A1 (en) Unified mmse equalization and multi-user detection approach for use in a cdma system
EP1274177B1 (en) Method and apparatus for regenerative based interference cancellation within a communication system
US20090323777A1 (en) Methods and Apparatus for Sharing Signal Correlation Data in a Receiver
JP3443113B2 (ja) 無線受信装置及び無線受信方法
AU2004209276A1 (en) Sub-symbol parallel interference cancellation
EP1616393B1 (en) Joint multi-code detectors in cdma communications system
US7599426B2 (en) Use of adaptive filters in multiple access wireless systems employing predictable signals
WO2010011170A1 (en) Method and apparatus for communication signal processing based on mixed parametric and non-parametric estimation of impairment correlations
JP4720360B2 (ja) スペクトラム拡散受信機のチップ等化器、該チップ等化器で用いられる雑音指数演算方法及びフィルタ係数決定方法
US8351487B1 (en) Equalizer with adaptive noise loading
EP1325563B1 (en) Equalized parallel interference cancellation for cdma systems
JP3886709B2 (ja) スペクトル拡散受信装置
CN103988444B (zh) 非冗余均衡
JP3798801B2 (ja) 受信装置
EP2229738A1 (en) Differentiated linear equalization at communication base stations
JPH10308690A (ja) 干渉除去受信装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120301

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130301

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130402

A524 Written submission of copy of amendment under article 19 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524

Effective date: 20130619

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130716

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130815

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5346074

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees