JP2011518151A - ククルビツリル誘導体とゲスト化合物との非共有結合を用いた細胞構成成分の分離および精製方法、並びにこれを用いた装置 - Google Patents
ククルビツリル誘導体とゲスト化合物との非共有結合を用いた細胞構成成分の分離および精製方法、並びにこれを用いた装置 Download PDFInfo
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Abstract
【選択図】図3
Description
a)ゲスト(guest)化合物が結合された反応性化合物を、細胞と接触させる段階と、
b)前記細胞を溶解させる段階と、
c)前記細胞が溶解された溶液に、ホスト(host)化合物が結合された固体相(solid phase)を加えて混合液とする段階と、
d)細胞構成成分に結合されたゲスト化合物と固体相に結合されたホスト化合物との結合対(binding pair)を、前記混合液から分離し、精製する段階と、
e)結合対から、細胞構成成分を分離する段階と、からなっている。
ここで、ゲスト化合物が結合された反応性化合物は、反応性化合物と、下記式2のゲスト化合物とを共有結合されて得られ、ホスト化合物が結合された固体相は、固体相と、下記式1のホスト化合物とを共有結合されて得られる。反応性化合物は、生体成分、N−ヒドロキシスクシンイミド、抗原、抗体、アプタマー(aptamer)、葉酸およびトランスフェリンおよびこれらからの組合せから選択される少なくとも一種である。
A1およびA2は、それぞれ独立して、H、OR、SR、NHR、COOH、O(CH2)aS(CH2)bNH2およびO(CH2)aS(CH2)bCOOHであり、aおよびbはそれぞれ独立して、1から5の整数であり、Rは、H、C1−C30アルキル基、C2−C30アルケニル基、C2−C30アルキニル基、C2−C30カルボニルアルキル基、C1−C30チオアルキル基、C1−C30アルキルチオール基、C1−C30ヒドロキシアルキル基、C1−C30アルキルシリル基、C1−C30アミノアルキル基、C1−C30アミノアルキルチオアルキル基、C5−C30シクロアルキル基、C2−C30ヘテロシクロアルキル基、C6−C30アリール基、C7−C30アリールアルキル基、C4−C30ヘテロアリール基、およびC4−C30ヘテロアリールアルキル基から構成されたのグループから選ばれ、A1およびA2が同時に水素ではない。
a)ホスト化合物が結合された固体相と、
b)ゲスト化合物が結合された反応性化合物と、からなっている。
ここで、ホスト化合物が結合された固体相は、固体相と式1のホスト化合物との共有結合で得られ、ゲスト化合物が結合された反応性化合物は、反応性化合物と式2のゲスト化合物との共有結合で得られる。反応性化合物は、生体成分、N−ヒドロキシスクシンイミド、抗原、抗体、アプタマー、葉酸、トランスフェリン、およびこれらからの組合せから選択される少なくとも一種である。
一つの実施形態による細胞構成成分の分離方法は、
a)ゲスト(guest)化合物が結合された反応性化合物を、細胞と接触させる段階、
b)細胞を溶解させる段階、
c)ホスト(host)化合物が結合された固体相(solid phase)を、細胞の溶解液に加えて混合液とする段階、
d)細胞構成成分に結合されたゲスト化合物と固体相に結合されたホスト化合物との結合対(binding pair)を、混合液から分離し、精製する段階、
e)結合対から、細胞構成成分を分離する段階、とからなっている。
ここで、ゲスト化合物が結合された反応性化合物は、反応性化合物と式2のゲスト化合物との共有結合で得られ、ホスト化合物が結合された固体相は、固体相と式1のホスト化合物との共有結合で得られる。反応性化合物は、生体成分、N−ヒドロキシスクシンイミド、抗原、抗体、アプタマー(aptamer)、葉酸、トランスフェリン、およびこれらからの組合せのグループから選ばれる少なくとも一種である。
〔製造例1〕ホスト化合物(モノアミン・ククルビット[7]ウリル)の固体相への固定:
モノアミン・ククルビット[7]ウリル10mg(7.7×10−3mmol)を、カップリングバッファー(0.1M−NaHCO3、0.5M−NaCl、pH8.4)2mLに加えて溶かした。臭化シアノゲン活性化アガロース・ビーズ(cyaogen bromide activated agarose bead)0.5gをHCl水溶液(1mM)50mLに加え、30分間膨脹させた。この混合物を、ビーズが割れないように400rpmまたはそれ以下の速度で遠心分離し、その上澄み液を除去し、蒸溜水50mLを加えてビーズを洗浄した。ビーズを、4mLバイアル小瓶に移し、モノアミン・ククルビット[7]ウリルが溶解したカップリング・バッファー2mLを加えて、常温で2時間ゆっくり回転させた。400rpmまたはそれ以下の速度で遠心分離し、上澄み液を除去し、残留物をカップリング・バッファーで洗浄した。エタノールアミン(1M)4mLを加え、混合物を常温で2時間ゆっくり回転し、残存するシアノゲン基を不活性化させた。酢酸バッファー(0.1M−酢酸、0.5M−NaCl、pH4)とカップリング・バッファーで交互に洗浄した(各5回)。図2に、この固定化プロセスを図示している。
イソプロパノールに溶解したN−ヒドロキシスクシンイミジル・セファロース・ビーズスラリー(H82820N−Hydroxysuccinimidyl−Sepharose 4 Fast Flow(商品名)、シグマ−アルドリッチ(Sigma−Aldrich)社品)1mLを、ジメチルスルホキシド(DMSO)で洗浄してイソプロパノールを除いた。ヒドロキシ・ククルビット[7]ウリル(CB[7](OH)6)276mg(144μmol)を、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩88mg(460μmol)およびNaCl50mg(850μmol)を、DMSO6mLに溶解し、トリエチルアミン1mLと共にビーズに加えた。混合物を、常温で48時間ゆっくり回転した後、400rpmまたはそれ以下の速度で遠心分離し、上澄み液を除き、残留物をDMSOで洗浄した。次いで、蒸溜水と塩化ナトリウム水溶液(0.5M−NaCl)で洗浄した(各5回)。図8に、固定化プロセスを図示する。
反応性化合物に結合されたゲスト化合物を、文献(C.Padeste,A.Grubelnik,L.Tiefenauer,Biosens.Bioelectron.2000年,15巻,431頁)に記載された方法で合成した。
反応性化合物に結合されたこのゲスト化合物を、下記反応式1により合成した。
N−(1−アダマンタイル)エチレンジアミン10mg(5.2×10−2mmol、TCI)と、ジチオジグリコール酸28mg(1.5×10−1mmol)を、水5mLに入れた。これを攪拌しつつ、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC、アルドリッチ(Aldrich)社品)9.8mg(5.2×10−2mmol)と、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt、アルドリッチ社品)7.0mg(5.2×10−2mmol)を加え、2時間撹拌した。反応物を、セファデックス(sephadex)G−10を用いたサイズ排除クロマトグラフィー(size−exclusion chromatography)法で分離し、中間体化合物(アダマンタン−S−S−カルボン酸)10mgを得た(収率:54%)。
1H−NMR(500MHz、D2O):d=1.71−2.14(m)、2.66(t)、3.45(S)、3.50(m)、3.52(m);
EI−Mass[M+]計算値=358.1、測定値=358.1;
フェロセンアルデヒド690mg(3.2mmol)をDMF10mLに溶解し、2M−NaOH2.5mLに溶解した8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸456mg(2.8mmol)を加え、80℃で2時間撹拌した。混合物を、常温に冷却し、蒸溜水2.5mLに溶解したNaBH4を320mg(8.4mmol)加え、12時間撹拌した。混合物に酢酸(H2O中10%)をゆっくり加えてpHを5に調整した。副生成物であるFc−CH2OHなどと、未反応で残っている8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸を、酢酸エチルを用いて反応物から抽出した。水層を、減圧条件下で50℃に加熱して全体容積を減らし、シリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィで分離した。CHCl3中30%−MeOH溶出液を用いて、N−(フェロセニルメチル)−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸を分離した(収率:42%)。
13C−NMR(CD3OD、125MHz)δ:47.0、67.0、70.1(5C)、70.7(2C)、71.1、71.2、71.6、71.7、71.8(2C)、76.7、176.9;
EIMS:361(M++1);
13C−NMR(CDCl3、125MHz)δ:39.4、52.9、55.7、65.8、69.0(5C)、69.6(2C)、69.9、70.3(2C)、70.8、71.3(2C)、175.6;
EIMS:375(M++1)
製造例3で合成したゲスト化合物(フェロセン−NHSリガンド)2.0mg(4.5×10−3mmol)を、抗体(anti−Munc18、0.1mg/1mL)1mLと混合し、4℃で4時間回転させた。生成したゲスト化合物−抗体の結合対を,透析で精製した。リガンド−抗体の結合対の生成は、赤外線(IR)分光光度計で確認した。この結合対は、実施例3で使用した。
HEK293細胞を、プレートで培養した後、培養液を除いた。細胞を、氷冷したリン酸バッファー食塩水(PBS)5mLで2回洗浄して、残っている培養液を完全に除いた。製造例3で合成したゲスト化合物2.0mg(3.8×10−3mmol)を、PBS5mLに溶解し、その溶液をHEK293細胞を含むプレートに加えた。細胞を、4℃で30分間培養し、ゲスト化合物と細胞表面のタンパク質とで共有結合を形成するようにした。次に、プレートからゲスト化合物を含むPBSを完全に除き、新たなPBSを加えてタンパク質と結合せずに残っているゲスト化合物を除いた。0.1M−グリシン水溶液をプレートに加え、4℃で30分間培養し、残存するゲスト化合物を不活性化させた。次いで、0.1M−グリシン水溶液を除き、残留物をPBSバッファーで洗浄した。
HEK293細胞をプレートで培養した後、培養液を除いた。氷冷したリン酸食塩水(PBS)5mLで2回洗浄し、残っている培養液成分を完全に除いた。製造例4で合成したジスルフィド結合を持つゲスト化合物3.0mg(4.4×10−3mmol)をPBSバッファー5mLに溶解し、HEK293細胞を含むプレートに加えた。4℃で30分間培養し、リガンドと細胞表面のタンパク質とが共有結合するようにした。次いで、プレートからゲスト化合物を含むPBSを除き、新たなPBSを加えて、タンパク質と結合せずに残存しているゲスト化合物を除いた。プレートに0.1M−グリシン溶液を加え、4℃で30分間培養して、残存しているゲスト化合物を不活性化させた。0.1−Mグリシン溶液を除き、PBSで洗浄した。
PC12細胞をプレートで培養し、培養液を除いた。氷冷したPBS5mLで2回洗浄し、培養液を完全に除いた。PC12を含むプレートに、細胞溶解液(10mM−トリス−HCl、150mM−NaCl、1mM−EDTA、0.1%−SDS、1%−Tx−100、1%−デオキシコール酸ナトリウム)1mLを加えた。細胞溶解液を含むプレート溶液を、1.5mLチューブに入れ、超音波をかけた。次いで、14,000rpmの速度で遠心分離し、上澄み液0.7mLを分けた。
HEK293細胞をプレートで培養し、培養液を除いた。氷冷したPBS5mLで2回洗浄し、培養液を完全に除いた。製造例5で合成したゲスト化合物2.0mg(4.2×10−3mmol)をPBSバッファー5mLに溶解し、この溶液を、HEK293細胞を含むプレートに加え、4℃で30分間培養し、ゲスト化合物と細胞表面のタンパク質とに共有結合を形成させた。プレートから、ゲスト化合物が溶解しているPBSを完全に除き、新たなPBSを加えて、タンパク質と結合せずに残っているゲスト化合物を除いた。0.1M−グリシン溶液を、プレートに加え、4℃で30分間培養し、残存するゲスト化合物を不活性化させた。0.1M−グリシン溶液を除き、PBSで洗浄した。
ゲスト化合物と接触していないHEK293細胞を使用したことを除いて実施例1と同じ方法で、細胞膜タンパク質を分離した。比較例1によって分離されたタンパク質の分離結果を、図4の1レーンに示している。
ゲスト化合物と接触していないHEK293細胞の溶解液を使用したことを除いて実施例2と同じ方法で、細胞膜タンパク質を分離した。比較例2によって分離されたタンパク質の分離結果を、図5の1レーンに示している。
ゲスト化合物と接触していないHEK293細胞を使用したことを除いて実施例4と同じ方法で細胞膜タンパク質を分離した。比較例3によって分離されたタンパク質の分離結果を、図7の最右側のレーン(NT)に示している。
Claims (26)
- 細胞構成成分の分離方法であり、
a)ゲスト(guest)化合物が結合された反応性化合物を、細胞と接触させる段階、
b)前記細胞を溶解させる段階、
c)前記細胞が溶解された溶液に、ホスト(host)化合物が結合された固体相(solid phase)を加えて混合液とする段階、
d)前記細胞構成成分に結合されたゲスト化合物と前記固体相に結合されたホスト化合物との結合対(binding pair)を、前記混合液から分離し、精製する段階、
e)前記結合対から、前記細胞の構成成分を分離する段階、とからなり、
前記ゲスト化合物が結合された反応性化合物が、反応性化合物と、下記式2〔式2において、A3は、式1で表されるホスト化合物と非共有結合を形成できる官能基であり、アダマンタン、フェロセン、メタロセン、カルボラン、シクラム、クラウンエーテル、アミノ酸、ペプチド、アルカロイド、シスプラチン、オキサリプラチン、オリゴヌクレオチド、ローダミンまたはナノ粒子のグループから選ばれる一つの化合物の末端から一つの原子を除いて得られ、A4は、アミン基およびカルボキシル基から選ばれる官能基であり、B1は、−(R2O)m−、C1−C20アルキレン基、C2−C20アルケニレン基、C2−C20アルキニレン基、C5−C20シクロアルキレン基、C6−C20アリーレン基、C4−C7ヘテロアリーレン基、およびC1−C20アルキルシリレン基からなるグループから選ばれる少なくとも一つの第1官能基、および−N(R1)−、−C(=O)O−、−N(R1)C(=O)−、および−S−S−からなるグループから選ばれる少なくとも一つの第2官能基で、第2官能基においては−N(R1)−を必須であり、mは、1から5の実数であり、R2は、C1−C3アルキレン基であり、R1は、水素またはC1−C5アルキル基である。〕で表されるゲスト化合物とを共有結合させて得られ、前記ホスト化合物が結合された固体相が、固体相と、下記式1〔式1において、nは、6から10の整数であり、Xは、O,SまたはNHのグループから選ばれる一つであり、A1およびA2は、それぞれ独立して、H、OR、SR、NHR、COOH、O(CH2)aS(CH2)bNH2およびO(CH2)aS(CH2)bCOOHであり、aおよびbはそれぞれ独立して、1から5の整数であり、Rは、H、C1−C30アルキル基、C2−C30アルケニル基、C2−C30アルキニル基、C2−C30カルボニルアルキル基、C1−C30チオアルキル基、C1−C30アルキルチオール基、C1−C30ヒドロキシアルキル基、C1−C30アルキルシリル基、C1−C30アミノアルキル基、C1−C30アミノアルキルチオアルキル基、C5−C30シクロアルキル基、C2−C30ヘテロシクロアルキル基、C6−C30アリール基、C7−C30アリールアルキル基、C4−C30ヘテロアリール基、およびC4−C30ヘテロアリールアルキル基から構成されたグループから選ばれ、A1およびA2が同時に水素ではない。〕で表されるホスト化合物とを共有結合させて得られ、前記反応性化合物が、生体成分、N−ヒドロキシスクシンイミド、抗原、抗体、アプタマー(aptamer)、葉酸およびトランスフェリンおよびこれらからの組合せから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする細胞構成成分の分離方法。
- 前記細胞構成成分は、細胞膜タンパク質、酵素、核酸、タンパク質、アミノ酸、抗体、抗原、阻害剤、ビタミン、補助因子、脂肪酸、細胞膜、基質、基質類似物、抑制剤、補酵素、ウィルス、レクチン、多糖類、グリコプロテイン、受容体、ヒストン、アデノシン三リン酸(ATP)、アデノシン二リン酸(ADP)、ホルモン受容体、グルタチオン、およびこれらからの組合せのグループから選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
- 前記生体分子が、細胞膜タンパク質、酵素、核酸、タンパク質、アミノ酸、抗体、抗原、阻害剤、ビタミン、補助因子、脂肪酸、細胞膜、基質、基質類似物、抑制剤、補酵素、ウイルス、レクチン、多糖類、グリコプロテイン、受容体、ヒストン、ATP、ADP、ホルモン受容体、グルタチオン、およびこれらからの組合せのグループから選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
- 前記固体相が、ポリマー、磁性粒子、ポリマーコート磁性粒子、シリカゲル、アガロース・ゲル、ポリマーまたは金コートされたシリカゲル、酸化ジルコニウム、モノリシックポリマー、金薄膜、銀薄膜、ガラス、ITO−コートガラス、シリコン、金属電極、ナノロッド、ナノチューブ、ナノワイヤ、カードランガム、セルロース、ナイロン膜、セファロース、セファデックス,およびこれらからの組合せのグループから選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
- 前記固体相が、その表面に末端反応性官能基を有することを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
- 前記末端反応性官能基が、ハロゲン基、シアノ基、カルボキシル基、アミン基、ヒドロキシ基、アリルオキシ基、スクシンイミジル基、チオール基、およびこれらからの組合せのグループから選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項5に記載の細胞構成成分の分離方法。
- 前記固体相が、ビーズ状であることを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
- 前記式1で表されるホスト化合物に含まれたヒドロキシ基の数が、1から14の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
- 前記式1で表されるホスト化合物に含まれたヒドロキシ基の数が、5から6の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
- 前記式1において、nが7であり、XがOであることを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
- 前記d)段階と前記e)段階との間で、還元剤を用いて式2のゲスト化合物のジスルフィド結合を開裂させる段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
- 前記e)段階で、前記細胞構成成分の分離が、前記結合対に塩基性水溶液を適用することによってなされることを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
- 前記e)段階で、前記結合対に塩基性水溶液を作用させて、前記細胞構成成分を分離することを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
- 前記a)段階および前記b)段階の代わりに、
a’)細胞を溶解させる段階、b’)前記細胞が溶解された溶液に、ゲスト化合物が結合された反応性化合物を加える段階、を行うことを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。 - 前記a)段階で、前記ゲスト化合物の代わりに、前記ホスト化合物が前記反応性化合物に結合され、前記c)段階で、前記ホスト化合物の代わりに、前記ゲスト化合物が前記固体相に結合されることを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
- 前記d)段階の精製において、使用される洗浄液が、メタノール、トリフルオロ酢酸、トリエチルアミン、塩化メチレン、クロロホルム、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、アセトニトリル、キシレン、クロロベンゼン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、エタノール、ジグリコールエーテル、シリコンオイル、超臨界二酸化炭素、イオン性液体、N−メチルピロリジン、ピリジン、水、水酸化アンモニウム、ジオキサン、クロロホルム、およびこれらからの組合せのグループから選ばれる少なくとも一つの溶剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
- 前記d)段階の精製において、使用される洗浄液が、トリス塩酸、塩化ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ラウリル硫酸ナトリウム(SDS)、トライトン(triton)X−100、トライトン(triton)x−114、トゥイーン(tween)−20、トゥイーン(tween)−80、ブリジ(Brij)−35、ブリジ(Brij)−58、オクチル−ベータ−グルコシド、O6グアニン・トランスフェラーゼ(OGT)、CHAPS、CHAPSO、ジオキシコール酸ナトリウム、ノニデット(Nonidet)P−40(NP−40)、プロテアーゼ・インヒビター(PMSF)、ピロホスフェート、ベータ−グリセロホスフェート、フッ化ナトリウム、塩化カリウム、バナジン酸ナトリウムからのグループから選ばれる少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
- a)ホスト化合物が結合された固体相と、
b)ゲスト化合物が結合された反応性化合物と、を含む細胞構成成分の分離装置であって、
前記ホスト化合物が結合された固体相が、固体相と、下記式1〔式1において、nは、6から10の整数であり、Xは、O,SまたはNHのグループから選ばれる一つであり、A1およびA2は、それぞれ独立して、H、OR、SR、NHR、COOH、O(CH2)aS(CH2)bNH2およびO(CH2)aS(CH2)bCOOHであり、aおよびbはそれぞれ独立して、1から5の整数であり、Rは、H、C1−C30アルキル基、C2−C30アルケニル基、C2−C30アルキニル基、C2−C30カルボニルアルキル基、C1−C30チオアルキル基、C1−C30アルキルチオール基、C1−C30ヒドロキシアルキル基、C1−C30アルキルシリル基、C1−C30アミノアルキル基、C1−C30アミノアルキルチオアルキル基、C5−C30シクロアルキル基、C2−C30ヘテロシクロアルキル基、C6−C30アリール基、C7−C30アリールアルキル基、C4−C30ヘテロアリール基、およびC4−C30ヘテロアリールアルキル基から構成されたグループから選ばれ、A1およびA2が同時に水素ではない。〕で表されるホスト化合物とを共有結合させて得られ、前記ゲスト化合物が結合された反応性化合物が、反応性化合物と、下記式2〔式2において、A3は、式1で表されるホスト化合物と非共有結合を形成できる官能基であり、アダマンタン、フェロセン、メタロセン、カルボラン、シクラム、クラウンエーテル、アミノ酸、ペプチド、アルカロイド、シスプラチン、オキサリプラチン、オリゴヌクレオチド、ローダミンまたはナノ粒子のグループから選ばれる一つの化合物の末端から一つの原子を除いて得られ、A4は、アミン基およびカルボキシル基から選ばれる官能基であり、B1は、−(R2O)m−、C1−C20アルキレン基、C2−C20アルケニレン基、C2−C20アルキニレン基、C5−C20シクロアルキレン基、C6−C20アリーレン基、C4−C7ヘテロアリーレン基、およびC1−C20アルキルシリレン基からなるグループから選ばれる少なくとも一つの第1官能基、および−N(R1)−、−C(=O)O−、−N(R1)C(=O)−、および−S−S−からなるグループから選ばれる少なくとも一つの第2官能基で、第2官能基においては−N(R1)−を必須であり、mは、1から5の実数であり、R2は、C1−C3アルキレン基であり、R1は、水素またはC1−C5アルキル基である。〕で表されるゲスト化合物とを共有結合させて得られ、前記反応性化合物が、生体成分、N−ヒドロキシスクシンイミド、抗原、抗体、アプタマー(aptamer)、葉酸およびトランスフェリンおよびこれらからの組合せから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする細胞構成成分の分離装置。
- 前記生体分子が、細胞膜タンパク質、酵素、核酸、タンパク質、アミノ酸、抗体、抗原、阻害剤、ビタミン、補助因子、脂肪酸、細胞膜、基質、基質類似物、抑制剤、補酵素、ウイルス、レクチン、多糖類、グリコプロテイン、受容体、ヒストン、ATP、ADP、ホルモン受容体、グルタチオン、およびこれらからの組合せのグループから選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項20に記載の細胞構成成分の分離装置。
- 前記固体相が、ポリマー、磁性粒子、ポリマーコート磁性粒子、シリカゲル、アガロース・ゲル、ポリマーまたは金コートされたシリカゲル、酸化ジルコニウム、モノリシックポリマー、金薄膜、銀薄膜、ガラス、ITO−コートガラス、シリコン、金属電極、ナノロッド、ナノチューブ、ナノワイヤ、カードランガム、セルロース、ナイロン膜、セファロース、セファデックス,およびこれらからの組合せのグループから選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項20に記載の細胞構成成分の分離装置。
- 前記式1において、nが7であり、XがOであることを特徴とする請求項20に記載の細胞構成成分の分離装置。
- 前記ゲスト化合物の代わりに、前記ホスト化合物が前記反応性化合物に結合され、前記ホスト化合物の代わりに、前記ゲスト化合物が前記固体相に結合されることを特徴とする請求項20に記載の細胞構成成分の分離装置。
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