JP2011518151A - ククルビツリル誘導体とゲスト化合物との非共有結合を用いた細胞構成成分の分離および精製方法、並びにこれを用いた装置 - Google Patents

ククルビツリル誘導体とゲスト化合物との非共有結合を用いた細胞構成成分の分離および精製方法、並びにこれを用いた装置 Download PDF

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Abstract

細胞構成成分の分離方法であって、a)ゲスト化合物が結合された反応性化合物を、細胞と接触させる段階、b)細胞を溶解させる段階、c)ホスト化合物が結合された固体相を、細胞の溶解液に加えて混合液とする段階、d)細胞構成成分に結合されたゲスト化合物と固体相に結合されたホスト化合物との結合対を混合液から分離し、精製する段階、e)結合対から細胞構成成分を分離する段階、とからなる。ゲスト化合物が結合された反応性化合物は、反応性化合物と式2のゲスト化合物との共有結合で得られ、ホスト化合物が結合された固体相は、固体相と、式1のホスト化合物との共有結合で得られる。反応性化合物は、生体成分、N−ヒドロキシスクシンイミド、抗原、抗体、アプタマー、葉酸、トランスフェリン、およびこれらからの組合せのグループから選ばれる少なくとも一種である。
【選択図】図3

Description

本発明は、細胞構成成分の分離および精製方法に係り、特に、ククルビツリル誘導体であるホスト化合物と、ゲスト化合物との間の非共有結合を用いての細胞構成成分の選択的分離および精製方法、並びにこれを利用した装置に関する。
シクロデキストリン(特許文献1参照)、クラウンエーテル(特許文献2参照)のようなホスト化合物(host compound)は、各種ゲスト化合物(guest compound)と結合することができ、特定物質の分離および除去の方法として有用である。ホスト化合物は、カラム充填剤として使用されるシリカゲル、ゼオライト、酸化チタン、セルロースのようなポリマー固体基質に、共有結合的に結合する。固体基質と共有結合したホスト化合物は、多種のカラムクロマトグラフィでのカラム充填剤の固定相(stationary phase)として利用され、試料の分離に利用される。
シクロデキストリンなどとは異なり、ククルビツリルは、疎水性化合物以外に多種の親水性化合物をゲスト化合物と、特にアミンが置換された生化学的化合物と非共有結合を形成できるホスト化合物である(非特許文献1,2、特許文献3参照)。従って、ククルビツリル誘導体を用いて多様な化合物が分離できる。
米国特許第4539399号明細書 韓国特許第026382号明細書 欧州特許第1094065号明細書
アメリカ化学会誌(J.Am.Chem.Soc.)2001年,123巻,11316頁 有機化学雑誌(J.Org.Chem.)1986年,51巻,1440頁
本発明は、ククルビツリル誘導体とゲスト化合物との非共有結合を利用した細胞構成成分の分離および精製方法を提供する。本発明はまた、この方法を利用した装置を提供する。
本発明の態様によれば、本発明は細胞構成成分の分離方法であり、
a)ゲスト(guest)化合物が結合された反応性化合物を、細胞と接触させる段階と、
b)前記細胞を溶解させる段階と、
c)前記細胞が溶解された溶液に、ホスト(host)化合物が結合された固体相(solid phase)を加えて混合液とする段階と、
d)細胞構成成分に結合されたゲスト化合物と固体相に結合されたホスト化合物との結合対(binding pair)を、前記混合液から分離し、精製する段階と、
e)結合対から、細胞構成成分を分離する段階と、からなっている。
ここで、ゲスト化合物が結合された反応性化合物は、反応性化合物と、下記式2のゲスト化合物とを共有結合されて得られ、ホスト化合物が結合された固体相は、固体相と、下記式1のホスト化合物とを共有結合されて得られる。反応性化合物は、生体成分、N−ヒドロキシスクシンイミド、抗原、抗体、アプタマー(aptamer)、葉酸およびトランスフェリンおよびこれらからの組合せから選択される少なくとも一種である。
Figure 2011518151
ここで、nは、6から10の整数であり、Xは、O,SまたはNHのグループから選ばれる一つである。
およびAは、それぞれ独立して、H、OR、SR、NHR、COOH、O(CHS(CHNHおよびO(CHS(CHCOOHであり、aおよびbはそれぞれ独立して、1から5の整数であり、Rは、H、C−C30アルキル基、C−C30アルケニル基、C−C30アルキニル基、C−C30カルボニルアルキル基、C−C30チオアルキル基、C−C30アルキルチオール基、C−C30ヒドロキシアルキル基、C−C30アルキルシリル基、C−C30アミノアルキル基、C−C30アミノアルキルチオアルキル基、C−C30シクロアルキル基、C−C30ヘテロシクロアルキル基、C−C30アリール基、C−C30アリールアルキル基、C−C30ヘテロアリール基、およびC−C30ヘテロアリールアルキル基から構成されたのグループから選ばれ、AおよびAが同時に水素ではない。
Figure 2011518151
ここで、Aは、式1で表されるホスト化合物と非共有結合を形成できる官能基であり、アダマンタン、フェロセン、メタロセン、カルボラン、シクラム、クラウンエーテル、アミノ酸、ペプチド、アルカロイド、シスプラチン、オキサリプラチン、オリゴヌクレオチド、ローダミンまたはナノ粒子のグループから選ばれる一つの化合物の末端から一つの原子を除いて得られる。Aは、アミン基およびカルボキシル基から選ばれる官能基である。
は、−(RO)−、C−C20アルキレン基、C−C20アルケニレン基、C−C20アルキニレン基、C−C20シクロアルキレン基、C−C20アリーレン基、C−Cヘテロアリーレン基、およびC−C20アルキルシリレン基からなるグループから選ばれる少なくとも一つの第1官能基、および−N(R)−、−C(=O)O−、−N(R)C(=O)−、および−S−S−からなるグループから選ばれる少なくとも一つの第2官能基で、第2官能基においては−N(R)−を必須であり、mは、1から5の実数であり、Rは、C−Cアルキレン基であり、Rは、水素またはC−Cアルキル基である。
本発明の態様によれば、本発明は細胞構成成分の分離装置であり、
a)ホスト化合物が結合された固体相と、
b)ゲスト化合物が結合された反応性化合物と、からなっている。
ここで、ホスト化合物が結合された固体相は、固体相と式1のホスト化合物との共有結合で得られ、ゲスト化合物が結合された反応性化合物は、反応性化合物と式2のゲスト化合物との共有結合で得られる。反応性化合物は、生体成分、N−ヒドロキシスクシンイミド、抗原、抗体、アプタマー、葉酸、トランスフェリン、およびこれらからの組合せから選択される少なくとも一種である。
本発明の分離方法によれば、固体相または細胞構成成分に選択的に共有結合で結合されたホスト化合物が、ゲスト化合物と、条件によって可逆的に結合/分解する非共有結合対を形成することによって、細胞構成成分が、細胞などから容易に選択的に分離され、精製可能である。
固体相に結合されたホスト化合物と、反応性化合物に結合されたゲスト化合物、との間に形成された非共有結合を図示している。 製造例1によるモノアミン・ククルビット[7]ウリルのアガロース・ビーズへの固定化を図示している。 実施例1による細胞構成成分の分離および精製を図示している。 SDS−PAGEを用いての、実施例1および比較例1によって分離および精製された細胞膜タンパク質の結果である。 SDS−PAGEを用いての、実施例2および比較例2によって分離および精製された細胞膜タンパク質の結果である。 SDS−PAGEを用いての、実施例3によって分離および精製された抗原(Munc−18)の結果である。 実施例4と比較例3によって分離および精製された細胞膜タンパク質の免疫ブロッティング(immunoblotting)の結果である。 製造例2による、ヒドロキシ・ククルビット[7]ウリル(CB[7](OH))の、N−ヒドロキシスクシンイミジルセファロース・ビーズへの固定化を図示している。
以下、本発明の具体的実施形態を示した添付図面を参照しつつ、より詳細に記載する。
一つの実施形態による細胞構成成分の分離方法は、
a)ゲスト(guest)化合物が結合された反応性化合物を、細胞と接触させる段階、
b)細胞を溶解させる段階、
c)ホスト(host)化合物が結合された固体相(solid phase)を、細胞の溶解液に加えて混合液とする段階、
d)細胞構成成分に結合されたゲスト化合物と固体相に結合されたホスト化合物との結合対(binding pair)を、混合液から分離し、精製する段階、
e)結合対から、細胞構成成分を分離する段階、とからなっている。
ここで、ゲスト化合物が結合された反応性化合物は、反応性化合物と式2のゲスト化合物との共有結合で得られ、ホスト化合物が結合された固体相は、固体相と式1のホスト化合物との共有結合で得られる。反応性化合物は、生体成分、N−ヒドロキシスクシンイミド、抗原、抗体、アプタマー(aptamer)、葉酸、トランスフェリン、およびこれらからの組合せのグループから選ばれる少なくとも一種である。
Figure 2011518151
ここで、nは、6から10の整数であり、Xは、O,SまたはNHのグループから選ばれる一つである。AおよびAは、それぞれ独立して、H、OR、SR、NHR、COOH、O(CHS(CHNH、およびO(CHS(CHCOOHのグループから選ばれ、aとbはそれぞれ独立して、1から5の整数であり、Rは、H、C−C30アルキル基、C−C30アルケニル基、C−C30アルキニル基、C−C30カルボニルアルキル基、C−C30チオアルキル基、C−C30アルキルチオール基、C−C30ヒドロキシアルキル基、C−C30アルキルシリル基、C−C30アミノアルキル基、C−C30アミノアルキルチオアルキル基、C−C30シクロアルキル基、C−C30ヘテロシクロアルキル基、C−C30アリール基、C−C30アリールアルキル基、C−C30ヘテロアリール基、およびC−C30ヘテロアリールアルキル基のグループから選ばれ、AおよびAが同時に水素ではない。
Figure 2011518151
ここで、Aは、式1のホスト化合物と非共有結合を形成できる官能基であり、アダマンタン、フェロセン、メタロセン、カルボラン、シクラム、クラウンエーテル、アミノ酸、ペプチド、アルカロイド、シスプラチン、オキサリプラチン、オリゴヌクレオチド、ローダミンまたはナノ粒子のグループから選ばれる一つの化合物の末端原子から一つの原子が除かれて得られる官能基であり、Aは、アミン基およびカルボキシル基のグループからなる選ばれる官能基である。
は、−(RO)−、C−C20アルキレン基、C−C20アルケニレン基、C−C20アルキニレン基、C−C20シクロアルキレン基、C−C20アリーレン基、C−Cヘテロアリーレン基、およびC−C20アルキルシリレン基のグループから選ばれる少なくとも一つの第1官能基、および−N(R)−、−C(=O)O−、−N(R)C(=O)−、およびS−S−のグループから選ばれる少なくとも一つの第2官能基で、第2官能基においては−N(R)−を必須であり、mは、1から5の実数であり、Rは、C−Cアルキレン基であり、Rは、水素またはC−Cアルキル基であり、例えば、Rはメチル基であってよい。
本発明の分離方法によれば、固体相または細胞構成成分に選択的に共有結合で結合されるホスト化合物が、ゲスト化合物と、条件によって可逆的に結合/分解する非共有結合対を形成することによって、細胞構成成分が、細胞などから容易に選択的に分離され、精製可能である。
a)段階で、ゲスト化合物が結合された反応性化合物は、細胞と接触して細胞構成成分を結合する。反応性化合物は、細胞構成成分と共有結合を形成し得る反応基を有する化合物、または特定の細胞構成物質を認識できる化合物である。細胞構成成分と共有結合を形成できる反応性化合物を使用して、細胞膜タンパク質を分離できる。特定の細胞構成成分を認識できる反応性化合物を用いて、ホスホリパーゼ(PLD)、Gタンパク質結合受容体(GPCR)、タンパク質キナーゼA(PKA)、ムンク18タンパク質(Munc−18)のような特定タンパク質が分離できる。適切な反応性化合物を用いることにより、式2で表されるゲスト化合物は、種々の細胞構成成分に結合できる。
一般に、反応性化合物と共有結合した式2のゲスト化合物は、ゲスト化合物を細胞含有溶液に加えることにより細胞と接触できる。しかし、当業者で一般に使用されるいかなる方法も使用できる。
b)段階では、細胞は、細胞溶解溶液に溶解される。しかし、当業者で一般に使用されるいかなる方法も限定されることなく使用できる。
c)段階では、ホスト化合物に結合された固体相をゲスト化合物溶液に加えることにより、ホスト化合物に結合された固体相は、ゲスト化合物と非共有結合して結合対を形成できる。結合対の形成は、IR吸収スペクトルで確認できる。
例えば、式2のゲスト化合物が、式1のククルビツリル誘導体の空洞に挿入され、非共有結合を形成する。この非共有結合の形成は、溶液のpHに依存している。特に、式1のホスト化合物としての式1のククルビツリル誘導体は、酸性溶液中で式2のゲスト化合物と結合対を形成する。結合対は、塩基性溶液中では、分解する。言い換えれば、式2のゲスト化合物のアミン基が水素化される条件では、結合対が形成され、アミン基が脱水素化される条件では、結合対が分解する。pHが8またはそれ以下での溶液中では、ククルビツリル誘導体化合物とゲスト化合物との結合定数が約1010〜1015−1になり、ククルビツリル誘導体の殆どは、ゲスト化合物と非共有的に結合している。しかし、pHが8より大きい溶液では、ククルビツリル誘導体化合物とゲスト化合物との結合定数が、およそ10〜10−1の範囲となり、結合対の殆どは分解する。このように、溶液のpHが下がる、すなわち、酸性になるほど、ククルビツリル誘導体とゲスト化合物との結合定数は増加する。溶液のpHが上昇する、すなわち、塩基性になるほど、ククルビツリル誘導体とゲスト化合物との結合定数は減少する。
例えば、ホスト化合物であるククルビツリル誘導体(n=7)と、ゲスト化合物であるアダマンタンアミンまたはフェロセンメチルアミン誘導体との間の結合定数は、pHが8またはそれ以下では、およそ1012−1またはそれ上の結合定数であり、ククルビツリル誘導体は、アダマンタンアミンまたはフェロセンメチルアミン誘導体と非共有的ではあるが結合している。一方、pHが8より大きいと、10−1またはそれ以下であり、結合対は分解する。
d)段階では、結合対が、例えば、濾過、磁石を使用する方法など当業者で一般に用いられる方法で、混合物から分離され、精製される。この分離および精製方法は、結合対に含まれた固体相の性状によって変えることができる。
e)段階では、分離された細胞構成成分は、さらに透析(dialysis)のような精製段階を用いて精製できる。
細胞構成成分は、細胞膜タンパク質、酵素、核酸、タンパク質、アミノ酸、抗体、抗原、阻害剤、ビタミン、補助因子、脂肪酸、細胞膜、基質、基質類似物、抑制剤、補酵素、ウィルス、レクチン、多糖類、グリコプロテイン、受容体、ヒストン、アデノシン三リン酸(ATP)、アデノシン二リン酸(ADP)、ホルモン受容体、およびグルタチオンのグループから選ばれる少なくとも一つであるが、これに限定されるものではない。細胞構成成分の表面にあるアミン基またはカルボキシル基のような末端反応性官能基を有し、反応性化合物と共有結合を形成できる化合物、または反応性化合物が認識できる化合物は、いずれも使用できる。
生体分子は、細胞膜タンパク質、酵素、核酸、タンパク質、アミノ酸、抗体、抗原、阻害剤、ビタミン、補助因子、脂肪酸、細胞膜、基質、基質類似物、抑制剤、補酵素、ウイルス、レクチン、多糖類、グリコプロテイン、受容体、ヒストン、ATP、ADP、ホルモン受容体、グルタチオンのグループから選ばれる少なくとも一つである。すなわち、細胞構成成分は、反応性化合物である。例えば細胞構成成分において、抗原がゲスト化合物に結合され、抗体と結合されたとき、抗原は、反応性化合物として機能する。生体分子は、アミン基またはカルボキシル基のような末端反応性官能基を有しており、細胞構成成分と共有結合を形成する。
酵素は、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペルオキシダーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ、キシラナーゼ、リパーゼ、エステラーゼ、クチナーゼ、ペクチナーゼ、ケラチナーゼ、リダクターゼ、オキシダーゼ、フェノールオキシダーゼ、リポキシゲナーゼ、リグニナーゼ、プルラナーゼ、アラビノシダーゼ、ヒアルロニダーゼ、およびこれらの組み合わせのグループから選ばれる少なくとも一つである。
固体相は、ポリマー、磁性粒子、ポリマーコート磁性粒子、シリカゲル、アガロース・ゲル、ポリマーまたは金コートされたシリカゲル、酸化ジルコニウム、モノリシックポリマー、金薄膜、銀薄膜、ガラス、ITO−コートガラス、シリコン、金属電極、ナノロッド、ナノチューブ、ナノワイヤ、カードランガム、セルロース、ナイロン膜、セファロース、セファデックス,およびこれらからの組合せのグループから選ばれる少なくとも一つであり、例えば、アガロース・ゲルである。固体相は、表面に末端反応基を有することができる。末端反応基は、式1のホスト化合物と共有結合を形成する。この末端反応基は、ハロゲン基、シアノ基、カルボキシル基、アミン基、ヒドロキシ基、アリルオキシ基、スクシンイミジル基、チオール基、およびこれらからの組合せのグループから選ばれる少なくとも一つである。固体相は、ビーズ(bead)の形状であることができる。
式1のホスト化合物の1つの分子中に含まれるヒドロキシ基の数は、1から14の範囲であって、例えば、5あるいは6である。このホスト化合物は、下記の式3〜5で表わされるグループから選ばれる。
Figure 2011518151
ここで、nは6から10の範囲の整数であり、Xは、O、S、NHのグループから選ばれる一つである。
式1において、n=7、XがOであることができる。すなわち、ホスト化合物は、ククルビット[7]ウリル誘導体であることができる。
式2のゲスト化合物は、下記の式6〜10で表わされるグループから選ばれる一つである。
Figure 2011518151
式6〜10の一つで表わされるゲスト化合物は、反応性化合物であるN−ヒドロキシスクシンイミドまたはN−ヒドロキシスクシンイミドスルホネートと共有結合で結合して、式11〜15の一つで表わされるa)段階のゲスト化合物が結合された反応性化合物を形成する。
Figure 2011518151
本発明を、以下の実施例を参照してさらに詳細に説明する。以下の実施例は、説明のためのものであるので、本発明の範囲を制限することを意図していない。
〔製造例1〕ホスト化合物(モノアミン・ククルビット[7]ウリル)の固体相への固定:
モノアミン・ククルビット[7]ウリル10mg(7.7×10−3mmol)を、カップリングバッファー(0.1M−NaHCO、0.5M−NaCl、pH8.4)2mLに加えて溶かした。臭化シアノゲン活性化アガロース・ビーズ(cyaogen bromide activated agarose bead)0.5gをHCl水溶液(1mM)50mLに加え、30分間膨脹させた。この混合物を、ビーズが割れないように400rpmまたはそれ以下の速度で遠心分離し、その上澄み液を除去し、蒸溜水50mLを加えてビーズを洗浄した。ビーズを、4mLバイアル小瓶に移し、モノアミン・ククルビット[7]ウリルが溶解したカップリング・バッファー2mLを加えて、常温で2時間ゆっくり回転させた。400rpmまたはそれ以下の速度で遠心分離し、上澄み液を除去し、残留物をカップリング・バッファーで洗浄した。エタノールアミン(1M)4mLを加え、混合物を常温で2時間ゆっくり回転し、残存するシアノゲン基を不活性化させた。酢酸バッファー(0.1M−酢酸、0.5M−NaCl、pH4)とカップリング・バッファーで交互に洗浄した(各5回)。図2に、この固定化プロセスを図示している。
〔製造例2〕ホスト化合物(ヒドロキシ・ククルビット[7]ウリル)の固体相への固定:
イソプロパノールに溶解したN−ヒドロキシスクシンイミジル・セファロース・ビーズスラリー(H82820N−Hydroxysuccinimidyl−Sepharose 4 Fast Flow(商品名)、シグマ−アルドリッチ(Sigma−Aldrich)社品)1mLを、ジメチルスルホキシド(DMSO)で洗浄してイソプロパノールを除いた。ヒドロキシ・ククルビット[7]ウリル(CB[7](OH))276mg(144μmol)を、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩88mg(460μmol)およびNaCl50mg(850μmol)を、DMSO6mLに溶解し、トリエチルアミン1mLと共にビーズに加えた。混合物を、常温で48時間ゆっくり回転した後、400rpmまたはそれ以下の速度で遠心分離し、上澄み液を除き、残留物をDMSOで洗浄した。次いで、蒸溜水と塩化ナトリウム水溶液(0.5M−NaCl)で洗浄した(各5回)。図8に、固定化プロセスを図示する。
〔製造例3〕反応性化合物に結合されたゲスト化合物、フェロセン−N−ヒドロキシスクシンイミド(ferrocene−NHS)−ベースのゲスト化合物、の合成:
反応性化合物に結合されたゲスト化合物を、文献(C.Padeste,A.Grubelnik,L.Tiefenauer,Biosens.Bioelectron.2000年,15巻,431頁)に記載された方法で合成した。
反応性化合物に結合されたこのゲスト化合物を、下記反応式1により合成した。
Figure 2011518151
〔製造例4〕反応性化合物に結合されたゲスト化合物、アダマンタン−N−ヒドロキシスクシンイミド(adamantane−S−S−NHS)−ベースのゲスト化合物、の合成:
N−(1−アダマンタイル)エチレンジアミン10mg(5.2×10−2mmol、TCI)と、ジチオジグリコール酸28mg(1.5×10−1mmol)を、水5mLに入れた。これを攪拌しつつ、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC、アルドリッチ(Aldrich)社品)9.8mg(5.2×10−2mmol)と、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt、アルドリッチ社品)7.0mg(5.2×10−2mmol)を加え、2時間撹拌した。反応物を、セファデックス(sephadex)G−10を用いたサイズ排除クロマトグラフィー(size−exclusion chromatography)法で分離し、中間体化合物(アダマンタン−S−S−カルボン酸)10mgを得た(収率:54%)。
H−NMR(500MHz、DO):d=1.71−2.14(m)、2.66(t)、3.45(S)、3.50(m)、3.52(m);
EI−Mass[M]計算値=358.1、測定値=358.1;
次いで、中間体化合物(アダマンタン−S−S−カルボン酸)10mg(2.8×10−2mmol)を水5mLに溶解し、N−ヒドロキシスクシンアミド(NHS、アルドリッチ社品)4mg(3.5×10−2mmol)を加えた。混合物を、常温で2時間撹拌して、生成物(アダマンタン−S−S−NHS)を得た。反応混合物は、分離することなく、そのまま実施例2に供した。この中間体および生成物を、下記の反応式2に示している。
Figure 2011518151
〔製造例5〕反応性化合物に結合されたゲスト化合物、フェロセン−N−メチル−ヒドロキシスクシンイミド(ferrocene−n−methly−NHS)ベースのゲスト化合物、の合成:
フェロセンアルデヒド690mg(3.2mmol)をDMF10mLに溶解し、2M−NaOH2.5mLに溶解した8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸456mg(2.8mmol)を加え、80℃で2時間撹拌した。混合物を、常温に冷却し、蒸溜水2.5mLに溶解したNaBHを320mg(8.4mmol)加え、12時間撹拌した。混合物に酢酸(HO中10%)をゆっくり加えてpHを5に調整した。副生成物であるFc−CHOHなどと、未反応で残っている8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸を、酢酸エチルを用いて反応物から抽出した。水層を、減圧条件下で50℃に加熱して全体容積を減らし、シリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィで分離した。CHCl中30%−MeOH溶出液を用いて、N−(フェロセニルメチル)−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸を分離した(収率:42%)。
H−NMR(CDCl、500MHz)δ:2.99(t、2H、J=4.2Hz)、3.58(s状、4H)、3.67(t、2H、J=4.2Hz)、3.90(s、2H)、3.95(s、2H)、4.15(s、5H)、4.19(s、2H)、4.35(s、2H);
13C−NMR(CDOD、125MHz)δ:47.0、67.0、70.1(5C)、70.7(2C)、71.1、71.2、71.6、71.7、71.8(2C)、76.7、176.9;
EIMS:361(M+1);
N−(フェロセニルメチル)−8−アミノ−3,6−ジオキサオクタン酸36mg(0.1mmol)をアセトニトリル2mLに溶解し、30%−ホルマリン水溶液を50L加え,30分間撹拌した。NaBHCNを加え、さらに30分間撹拌した後,氷酢酸を加えてpHを5にした。混合物を常温で12時間撹拌した後、過剰量の蒸溜水を加えて、30分間撹拌し、濃縮し、カラムクロマトグラフィを用いて分離した。1:3MeOH/CHCl溶出液で、中間体化合物(N−(フェロセニルメチル)−N−メチル−8−アミノ−3,6、−ジオキサオクタン酸20mgを得た(収率:55%)。
H−NMR(CDCl、500MHz)δ:2.61(s、3H)、3.01(s状、2H)、3.69−3.71(m、4H)、3.81(s状、2H)、4.02(s、2H)、4.14(s、5H)、4.20(s、2H)、4.27(s、2H)、4.35(s、2H);
13C−NMR(CDCl、125MHz)δ:39.4、52.9、55.7、65.8、69.0(5C)、69.6(2C)、69.9、70.3(2C)、70.8、71.3(2C)、175.6;
EIMS:375(M+1)
次いで、この中間体化合物(N−(フェロセニルメチル)−N−メチル−8−アミノ−3,6、−ジオキサオクタン酸)10mg(2.6×10−2mmol)を、DMF50μLに溶解し、N−ヒドロキシサクシンイミド(NHS、アルドリッチ社品)4mg(3.5×10−2mmol)と、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(EDC、アルドリッチ社品)6.6mg(3.5×10−2mmol)を加え、常温で2時間撹拌して、生成物(Fc−NMe−PEG−NHS)を得た。生成物は、分離することなく、そのまま実施例4に使用した。反応式3に、中間体化合物および生成物を示す。
Figure 2011518151
〔製造例6〕ゲスト化合物と抗体(anti−Munc18)との結合対の形成:
製造例3で合成したゲスト化合物(フェロセン−NHSリガンド)2.0mg(4.5×10−3mmol)を、抗体(anti−Munc18、0.1mg/1mL)1mLと混合し、4℃で4時間回転させた。生成したゲスト化合物−抗体の結合対を,透析で精製した。リガンド−抗体の結合対の生成は、赤外線(IR)分光光度計で確認した。この結合対は、実施例3で使用した。
〔実施例1〕(フェロセン−N−ヒドロキシスクシンイミド(ferrocene−NHS)−ベースのゲスト化合物を用いた)細胞膜タンパク質の精製:
HEK293細胞を、プレートで培養した後、培養液を除いた。細胞を、氷冷したリン酸バッファー食塩水(PBS)5mLで2回洗浄して、残っている培養液を完全に除いた。製造例3で合成したゲスト化合物2.0mg(3.8×10−3mmol)を、PBS5mLに溶解し、その溶液をHEK293細胞を含むプレートに加えた。細胞を、4℃で30分間培養し、ゲスト化合物と細胞表面のタンパク質とで共有結合を形成するようにした。次に、プレートからゲスト化合物を含むPBSを完全に除き、新たなPBSを加えてタンパク質と結合せずに残っているゲスト化合物を除いた。0.1M−グリシン水溶液をプレートに加え、4℃で30分間培養し、残存するゲスト化合物を不活性化させた。次いで、0.1M−グリシン水溶液を除き、残留物をPBSバッファーで洗浄した。
細胞溶解液(10mM−トリス−HCl、150mM−NaCl、1mM−エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、0.1%−デシル硫酸ナトリウム(SDS)、1%−Tx−100、1%−デオキシコール酸ナトリウム)1mLを、HEK293細胞を含むプレートに加えた。細胞溶解液を含むプレート溶液を、1.5mLのチューブに入れ、超音波をかけて細胞を溶解させ、14,000rpmの速度で遠心分離し、上澄み液0.7mLを分けた。製造例1で合成したモノアミン・ククルビット[7]ウリル−アガロース・ビーズを40μL加え、4℃で4時間ゆっくり回転した。混合液を、1,000rpmの速度で遠心分離して上澄み液を除去し、残留ビーズを、細胞溶解液で5回洗浄した。2Xサンプルバッファー30μLを、洗浄したアガロース・ビーズに加え、混合物を、95℃で5分間加熱し、ビーズからタンパク質を分離した。タンパク質を、ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)を用いて分離し、タンパク質のサイズ別に分けた。分離プロセスを、図3に図示している。実施例1によって分離したタンパク質を、図4の第2レーンに示している。
〔実施例2〕細胞膜タンパク質(アダマンタン−N−ヒドロキシスクシンイミド(adamantane−S−S−NHS)ゲスト化合物)の精製:
HEK293細胞をプレートで培養した後、培養液を除いた。氷冷したリン酸食塩水(PBS)5mLで2回洗浄し、残っている培養液成分を完全に除いた。製造例4で合成したジスルフィド結合を持つゲスト化合物3.0mg(4.4×10−3mmol)をPBSバッファー5mLに溶解し、HEK293細胞を含むプレートに加えた。4℃で30分間培養し、リガンドと細胞表面のタンパク質とが共有結合するようにした。次いで、プレートからゲスト化合物を含むPBSを除き、新たなPBSを加えて、タンパク質と結合せずに残存しているゲスト化合物を除いた。プレートに0.1M−グリシン溶液を加え、4℃で30分間培養して、残存しているゲスト化合物を不活性化させた。0.1−Mグリシン溶液を除き、PBSで洗浄した。
細胞溶解液(10mM−トリス−HCl、150mM−NaCl、1mM−EDTA、0.1%−SDS、1%−Tx−100、1%−デオキシコール酸ナトリウム)1mLをプレートに加えた。この細胞溶解液を含むプレート溶液を、1.5mLチューブに入れ、超音波をかけた。この混合物を、14,000rpmの速度で遠心分離し、その上澄み液0.7mLを分けた。上澄み液に、製造例1で製造したモノアミン・ククルビット[7]ウリル−アガロース・ビーズ40μμLを加え、4℃で4時間ゆっくりと回転させた。次いで、1,000rpmの速度で遠心分離し、その上澄み液を除き、分離したビーズを、細胞溶解液で5回洗浄した。洗浄されたアガロース・ビーズに、DTT水溶液(1mM)40μLを加え、リガンドに含まれるジスルフィド結合を還元した。上澄み液20μLを、5Xサンプルバッファー5μLを加え、95℃で5分間加熱した。タンパク質を、SDS−PAGEを利用して分離し、タンパク質のサイズ別に区分けした。図3に、この分離プロセスを図示している。実施例2によって分離されたタンパク質を、図5の2レーンに示している。
〔実施例3〕抗原(Munc18)の精製:
PC12細胞をプレートで培養し、培養液を除いた。氷冷したPBS5mLで2回洗浄し、培養液を完全に除いた。PC12を含むプレートに、細胞溶解液(10mM−トリス−HCl、150mM−NaCl、1mM−EDTA、0.1%−SDS、1%−Tx−100、1%−デオキシコール酸ナトリウム)1mLを加えた。細胞溶解液を含むプレート溶液を、1.5mLチューブに入れ、超音波をかけた。次いで、14,000rpmの速度で遠心分離し、上澄み液0.7mLを分けた。
上澄み液に、製造例6で合成したゲスト化合物−抗体複合体30μLを加え、4℃で24時間ゆっくりと回転させた。製造例1で製造されたモノアミン・ククルビット[7]ウリル−アガロース・ビーズ40μLを加え、4℃で4時間ゆっくり回転させ、次いで、1,000rpmの速度で遠心分離し、上澄み液を除き、得られたビーズを、細胞溶解液で5回洗浄した。2Xサンプルバッファー30μLを加え、95℃で5分間加熱し、タンパク質をビーズから分離した。SDS−PAGEにより精製したタンパク質は、図6で、68KDaのサイズの抗原(Munc18)であることが確認できた。
〔実施例4〕細胞膜タンパク質(フェロセン−N−メチル−ヒドロキシスクシンイミド(ferrocene−N−methly−NHS)ベースのゲスト化合物)の精製:
HEK293細胞をプレートで培養し、培養液を除いた。氷冷したPBS5mLで2回洗浄し、培養液を完全に除いた。製造例5で合成したゲスト化合物2.0mg(4.2×10−3mmol)をPBSバッファー5mLに溶解し、この溶液を、HEK293細胞を含むプレートに加え、4℃で30分間培養し、ゲスト化合物と細胞表面のタンパク質とに共有結合を形成させた。プレートから、ゲスト化合物が溶解しているPBSを完全に除き、新たなPBSを加えて、タンパク質と結合せずに残っているゲスト化合物を除いた。0.1M−グリシン溶液を、プレートに加え、4℃で30分間培養し、残存するゲスト化合物を不活性化させた。0.1M−グリシン溶液を除き、PBSで洗浄した。
次いで、HEK293細胞を含むプレートに、細胞溶解液(RIPAバッファー、10mM−トリス−HCl、150mM−NaCl、1mM−EDTA、0.1%−SDS、1%−Tx−100、1%−デオキシコール酸ナトリウム)1mLを加えた。細胞溶解液を含むプレート溶液を、1.5mLチューブに入れ、超音波をかけた。この溶液を、14,000rpmの速度で遠心分離し、上澄み液0.7mLを分けた。この上澄み液に、製造例2で合成したヒドロキシ・ククルビット[7]ウリル−セファロース・ビーズ40μLを加え、4℃で4時間ゆっくり回転させた後、1,000rpmの速度で遠心分離し、上澄み液を除き、得られたビーズを細胞溶解液で5回洗浄した。洗浄されたセファロース・ビーズに、2Xサンプルバッファー30μLを加え、95℃で5分間加熱し、タンパク質をビーズから分離した。タンパク質を、SDS−PAGEを用いて分離し、タンパク質のサイズ別に区分けした。図3には、この分離プロセスを図示している。
このタンパク質を、ポリフッ化ビニリデン膜を透過させた。抗体を用いて、図7に示すタンパク質の免疫ブロッティング(immunoblotting)を行った。図7によると、細胞膜タンパク質は、他の細胞小器官(organelle)タンパク質からの汚染を少なくし、かつ選択的に回収される。
図7で、左側レーンがコントロールであり、ビーズで培養する前の細胞溶解液に含まれるタンパク質の初期量を示している。右側レーンのHO−CB[7]−ビーズは、HO−CB[7]−ビーズを細胞溶解液で培養した後で回収されたタンパク質の量を示している。図7で、FAは、フェロセン−ベースのゲスト化合物を使用したときの結果であり、NTは、フェロセン−ベースのゲスト化合物を使用しないときの結果である。図7に示したタンパク質の位置を、各タンパク質の名称の下に括弧で示している。
〔比較例1〕(フェロセン−N−ヒドロキシスクシンイミド(ferrocene−NHS)−ベースのゲスト化合物を用いた)細胞膜タンパク質の精製:
ゲスト化合物と接触していないHEK293細胞を使用したことを除いて実施例1と同じ方法で、細胞膜タンパク質を分離した。比較例1によって分離されたタンパク質の分離結果を、図4の1レーンに示している。
〔比較例2〕細胞膜タンパク質(アダマンタン−N−ヒドロキシスクシンイミド(adamanntane−S−S−NHS)−ベースのゲスト化合物)の精製:
ゲスト化合物と接触していないHEK293細胞の溶解液を使用したことを除いて実施例2と同じ方法で、細胞膜タンパク質を分離した。比較例2によって分離されたタンパク質の分離結果を、図5の1レーンに示している。
〔比較例3〕(フェロセン−N−メチル−ヒドロキシスクシンイミド(ferrocene−N−methly−NHS)−ベースのゲスト化合物を用いた)細胞膜タンパク質の精製:
ゲスト化合物と接触していないHEK293細胞を使用したことを除いて実施例4と同じ方法で細胞膜タンパク質を分離した。比較例3によって分離されたタンパク質の分離結果を、図7の最右側のレーン(NT)に示している。
実施例および比較例で示したように、細胞構成成分は、本発明の方法により、簡単に、かつ選択的に分離することができる。
本発明を、実施形態を挙げて説明したが、当業者であれば、ここに記載された形態および詳細を、以下の特許請求の範囲に定義した技術範囲から逸脱することなく変更できることが理解されよう。
本発明の方法によれば、細胞構成成分を、簡単に、かつ選択的に分離することができる。

Claims (26)

  1. 細胞構成成分の分離方法であり、
    a)ゲスト(guest)化合物が結合された反応性化合物を、細胞と接触させる段階、
    b)前記細胞を溶解させる段階、
    c)前記細胞が溶解された溶液に、ホスト(host)化合物が結合された固体相(solid phase)を加えて混合液とする段階、
    d)前記細胞構成成分に結合されたゲスト化合物と前記固体相に結合されたホスト化合物との結合対(binding pair)を、前記混合液から分離し、精製する段階、
    e)前記結合対から、前記細胞の構成成分を分離する段階、とからなり、
    前記ゲスト化合物が結合された反応性化合物が、反応性化合物と、下記式2〔式2において、Aは、式1で表されるホスト化合物と非共有結合を形成できる官能基であり、アダマンタン、フェロセン、メタロセン、カルボラン、シクラム、クラウンエーテル、アミノ酸、ペプチド、アルカロイド、シスプラチン、オキサリプラチン、オリゴヌクレオチド、ローダミンまたはナノ粒子のグループから選ばれる一つの化合物の末端から一つの原子を除いて得られ、Aは、アミン基およびカルボキシル基から選ばれる官能基であり、Bは、−(RO)−、C−C20アルキレン基、C−C20アルケニレン基、C−C20アルキニレン基、C−C20シクロアルキレン基、C−C20アリーレン基、C−Cヘテロアリーレン基、およびC−C20アルキルシリレン基からなるグループから選ばれる少なくとも一つの第1官能基、および−N(R)−、−C(=O)O−、−N(R)C(=O)−、および−S−S−からなるグループから選ばれる少なくとも一つの第2官能基で、第2官能基においては−N(R)−を必須であり、mは、1から5の実数であり、Rは、C−Cアルキレン基であり、Rは、水素またはC−Cアルキル基である。〕で表されるゲスト化合物とを共有結合させて得られ、前記ホスト化合物が結合された固体相が、固体相と、下記式1〔式1において、nは、6から10の整数であり、Xは、O,SまたはNHのグループから選ばれる一つであり、AおよびAは、それぞれ独立して、H、OR、SR、NHR、COOH、O(CHS(CHNHおよびO(CHS(CHCOOHであり、aおよびbはそれぞれ独立して、1から5の整数であり、Rは、H、C−C30アルキル基、C−C30アルケニル基、C−C30アルキニル基、C−C30カルボニルアルキル基、C−C30チオアルキル基、C−C30アルキルチオール基、C−C30ヒドロキシアルキル基、C−C30アルキルシリル基、C−C30アミノアルキル基、C−C30アミノアルキルチオアルキル基、C−C30シクロアルキル基、C−C30ヘテロシクロアルキル基、C−C30アリール基、C−C30アリールアルキル基、C−C30ヘテロアリール基、およびC−C30ヘテロアリールアルキル基から構成されたグループから選ばれ、AおよびAが同時に水素ではない。〕で表されるホスト化合物とを共有結合させて得られ、前記反応性化合物が、生体成分、N−ヒドロキシスクシンイミド、抗原、抗体、アプタマー(aptamer)、葉酸およびトランスフェリンおよびこれらからの組合せから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする細胞構成成分の分離方法。
    Figure 2011518151
    Figure 2011518151
  2. 前記細胞構成成分は、細胞膜タンパク質、酵素、核酸、タンパク質、アミノ酸、抗体、抗原、阻害剤、ビタミン、補助因子、脂肪酸、細胞膜、基質、基質類似物、抑制剤、補酵素、ウィルス、レクチン、多糖類、グリコプロテイン、受容体、ヒストン、アデノシン三リン酸(ATP)、アデノシン二リン酸(ADP)、ホルモン受容体、グルタチオン、およびこれらからの組合せのグループから選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
  3. 前記生体分子が、細胞膜タンパク質、酵素、核酸、タンパク質、アミノ酸、抗体、抗原、阻害剤、ビタミン、補助因子、脂肪酸、細胞膜、基質、基質類似物、抑制剤、補酵素、ウイルス、レクチン、多糖類、グリコプロテイン、受容体、ヒストン、ATP、ADP、ホルモン受容体、グルタチオン、およびこれらからの組合せのグループから選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
  4. 前記固体相が、ポリマー、磁性粒子、ポリマーコート磁性粒子、シリカゲル、アガロース・ゲル、ポリマーまたは金コートされたシリカゲル、酸化ジルコニウム、モノリシックポリマー、金薄膜、銀薄膜、ガラス、ITO−コートガラス、シリコン、金属電極、ナノロッド、ナノチューブ、ナノワイヤ、カードランガム、セルロース、ナイロン膜、セファロース、セファデックス,およびこれらからの組合せのグループから選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
  5. 前記固体相が、その表面に末端反応性官能基を有することを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
  6. 前記末端反応性官能基が、ハロゲン基、シアノ基、カルボキシル基、アミン基、ヒドロキシ基、アリルオキシ基、スクシンイミジル基、チオール基、およびこれらからの組合せのグループから選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項5に記載の細胞構成成分の分離方法。
  7. 前記固体相が、ビーズ状であることを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
  8. 前記式1で表されるホスト化合物に含まれたヒドロキシ基の数が、1から14の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
  9. 前記式1で表されるホスト化合物に含まれたヒドロキシ基の数が、5から6の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
  10. 前記ホスト化合物が、下記の式3ないし5〔式中、nは6ないし10の整数であり、XはO,SまたはNHから選ばれる一つである。〕のグループから選ばれる一つで表わされることを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
    Figure 2011518151
  11. 前記式1において、nが7であり、XがOであることを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
  12. 前記ゲスト化合物が、下記の式6ないし10のグループから選ばれる一つで表わされることを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
    Figure 2011518151
  13. 前記d)段階と前記e)段階との間で、還元剤を用いて式2のゲスト化合物のジスルフィド結合を開裂させる段階をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
  14. 前記e)段階で、前記細胞構成成分の分離が、前記結合対に塩基性水溶液を適用することによってなされることを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
  15. 前記e)段階で、前記結合対に塩基性水溶液を作用させて、前記細胞構成成分を分離することを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
  16. 前記a)段階および前記b)段階の代わりに、
    a’)細胞を溶解させる段階、b’)前記細胞が溶解された溶液に、ゲスト化合物が結合された反応性化合物を加える段階、を行うことを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
  17. 前記a)段階で、前記ゲスト化合物の代わりに、前記ホスト化合物が前記反応性化合物に結合され、前記c)段階で、前記ホスト化合物の代わりに、前記ゲスト化合物が前記固体相に結合されることを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
  18. 前記d)段階の精製において、使用される洗浄液が、メタノール、トリフルオロ酢酸、トリエチルアミン、塩化メチレン、クロロホルム、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、トルエン、アセトニトリル、キシレン、クロロベンゼン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、エタノール、ジグリコールエーテル、シリコンオイル、超臨界二酸化炭素、イオン性液体、N−メチルピロリジン、ピリジン、水、水酸化アンモニウム、ジオキサン、クロロホルム、およびこれらからの組合せのグループから選ばれる少なくとも一つの溶剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の細胞構成成分の分離方法。
  19. 前記d)段階の精製において、使用される洗浄液が、トリス塩酸、塩化ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ラウリル硫酸ナトリウム(SDS)、トライトン(triton)X−100、トライトン(triton)x−114、トゥイーン(tween)−20、トゥイーン(tween)−80、ブリジ(Brij)−35、ブリジ(Brij)−58、オクチル−ベータ−グルコシド、O6グアニン・トランスフェラーゼ(OGT)、CHAPS、CHAPSO、ジオキシコール酸ナトリウム、ノニデット(Nonidet)P−40(NP−40)、プロテアーゼ・インヒビター(PMSF)、ピロホスフェート、ベータ−グリセロホスフェート、フッ化ナトリウム、塩化カリウム、バナジン酸ナトリウムからのグループから選ばれる少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  20. a)ホスト化合物が結合された固体相と、
    b)ゲスト化合物が結合された反応性化合物と、を含む細胞構成成分の分離装置であって、
    前記ホスト化合物が結合された固体相が、固体相と、下記式1〔式1において、nは、6から10の整数であり、Xは、O,SまたはNHのグループから選ばれる一つであり、AおよびAは、それぞれ独立して、H、OR、SR、NHR、COOH、O(CHS(CHNHおよびO(CHS(CHCOOHであり、aおよびbはそれぞれ独立して、1から5の整数であり、Rは、H、C−C30アルキル基、C−C30アルケニル基、C−C30アルキニル基、C−C30カルボニルアルキル基、C−C30チオアルキル基、C−C30アルキルチオール基、C−C30ヒドロキシアルキル基、C−C30アルキルシリル基、C−C30アミノアルキル基、C−C30アミノアルキルチオアルキル基、C−C30シクロアルキル基、C−C30ヘテロシクロアルキル基、C−C30アリール基、C−C30アリールアルキル基、C−C30ヘテロアリール基、およびC−C30ヘテロアリールアルキル基から構成されたグループから選ばれ、AおよびAが同時に水素ではない。〕で表されるホスト化合物とを共有結合させて得られ、前記ゲスト化合物が結合された反応性化合物が、反応性化合物と、下記式2〔式2において、Aは、式1で表されるホスト化合物と非共有結合を形成できる官能基であり、アダマンタン、フェロセン、メタロセン、カルボラン、シクラム、クラウンエーテル、アミノ酸、ペプチド、アルカロイド、シスプラチン、オキサリプラチン、オリゴヌクレオチド、ローダミンまたはナノ粒子のグループから選ばれる一つの化合物の末端から一つの原子を除いて得られ、Aは、アミン基およびカルボキシル基から選ばれる官能基であり、Bは、−(RO)−、C−C20アルキレン基、C−C20アルケニレン基、C−C20アルキニレン基、C−C20シクロアルキレン基、C−C20アリーレン基、C−Cヘテロアリーレン基、およびC−C20アルキルシリレン基からなるグループから選ばれる少なくとも一つの第1官能基、および−N(R)−、−C(=O)O−、−N(R)C(=O)−、および−S−S−からなるグループから選ばれる少なくとも一つの第2官能基で、第2官能基においては−N(R)−を必須であり、mは、1から5の実数であり、Rは、C−Cアルキレン基であり、Rは、水素またはC−Cアルキル基である。〕で表されるゲスト化合物とを共有結合させて得られ、前記反応性化合物が、生体成分、N−ヒドロキシスクシンイミド、抗原、抗体、アプタマー(aptamer)、葉酸およびトランスフェリンおよびこれらからの組合せから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする細胞構成成分の分離装置。
    Figure 2011518151
    Figure 2011518151
  21. 前記生体分子が、細胞膜タンパク質、酵素、核酸、タンパク質、アミノ酸、抗体、抗原、阻害剤、ビタミン、補助因子、脂肪酸、細胞膜、基質、基質類似物、抑制剤、補酵素、ウイルス、レクチン、多糖類、グリコプロテイン、受容体、ヒストン、ATP、ADP、ホルモン受容体、グルタチオン、およびこれらからの組合せのグループから選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項20に記載の細胞構成成分の分離装置。
  22. 前記固体相が、ポリマー、磁性粒子、ポリマーコート磁性粒子、シリカゲル、アガロース・ゲル、ポリマーまたは金コートされたシリカゲル、酸化ジルコニウム、モノリシックポリマー、金薄膜、銀薄膜、ガラス、ITO−コートガラス、シリコン、金属電極、ナノロッド、ナノチューブ、ナノワイヤ、カードランガム、セルロース、ナイロン膜、セファロース、セファデックス,およびこれらからの組合せのグループから選ばれる少なくとも一つであることを特徴とする請求項20に記載の細胞構成成分の分離装置。
  23. 前記ホスト化合物が、下記の式3ないし5〔式中、nは6ないし10の整数であり、XはO,SまたはNHから選ばれる一つである。〕のグループから選ばれる一つで表わされることを特徴とする請求項20に記載の細胞構成成分の分離装置。
    Figure 2011518151
  24. 前記式1において、nが7であり、XがOであることを特徴とする請求項20に記載の細胞構成成分の分離装置。
  25. 前記ゲスト化合物が、下記の式6ないし10のグループから選ばれる一つで表わされることを特徴とする請求項20に記載の細胞構成成分の分離装置。
    Figure 2011518151
  26. 前記ゲスト化合物の代わりに、前記ホスト化合物が前記反応性化合物に結合され、前記ホスト化合物の代わりに、前記ゲスト化合物が前記固体相に結合されることを特徴とする請求項20に記載の細胞構成成分の分離装置。
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