JP2011517954A - 高度にグリコシル化されたヒト凝固第ix因子 - Google Patents

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Abstract

本発明は、高度にグリコシル化されたヒト凝固第IX因子ポリペプチド、前記ポリペプチドを調製するための方法、前記ポリペプチドを含む医薬組成物及び血友病だけでなくヒト凝固第IX因子によって軽減される疾患の治療のための化合物の使用に関連する。
【選択図】なし

Description

本発明は、高度にグリコシル化されたヒト凝固第IX因子ポリペプチド、前記ポリペプチドを調製するための方法、前記ポリペプチドを含む医薬組成物及び特に血友病だけでなくヒト凝固第IX因子によって軽減される疾患治の療のための化合物の使用に関連する。
凝固第IX因子(FIX)は、第VII因子、プロトロンビン、第X因子及びプロテインCと構造的類似性を有するビタミンK依存性凝固因子である。循環ヒトFIXチモーゲンは、N末端γ‐カルボキシルグルタミン酸リッチ(Gla)ドメイン、2つのEGFドメイン及びC末端トリプシン様セリンプロテアーゼ・ドメインを含む四つの異なるドメインに分けられる415のアミノ酸からなっている。FIXの活性化は、35アミノ酸の活性化ペプチドを放出するArg145−Ala146及びArg180−Val181におけるタンパク質限定加水分解によって発生する(Schmidt AE, and Bajaj SP (2003) Trends in Cardiovascular Medicine 13, 39-45)。野生型ヒト凝固第IX因子(配列番号:1)は、2つのN−グリコシル化部位(N157及びN167)を有する。
いくつかのタンパク質の半減期は、野生型タンパク質ではグリコシル化されていないアミノ酸位においてN−グリカンを付加することによって延長することができる(Sinclair AM, and Elliott, S (2005) Journal of Pharmaceutical Sciences 94, 1626-1635においてレビューされている)。N−グリカンは、タンパク質を産生する真核細胞によってタンパク質に付着される。細胞N−グリコシル化機構は、新生タンパク質がリボソームから小胞体まで移動する時に、アミノ酸鎖のN−グリコシル化シグナル(N−X−S/Tモチーフ)を認識し、グリコシル化する(Kiely et al. (1976) Journal of Biological Chemistry 251, 5490-5495; Glabe et al. (1980) Journal of Biological Chemistry 255, 9236-9242)。したがって、糖鎖改変タンパク質は、タンパク質のアミノ酸配列にN−グリコシル化部位を付加する変異を導入することによって産生され得る。この原理は、長く作用する第二世代のエリスロポエチンを得るために使用された(Aranesp(登録商標)、Amgen)。最終的な持続性のタンパク質が産生細胞の培地に分泌されるので、この種の糖鎖工学はバイオ医薬品の産生に関して非常に魅力的である。したがって、PEG化とは異なり、糖鎖工学は下流の処理を複雑化せず、費用も増加させない。さらに、高度なグリコシル化はタンパク質エピトープを保護し(Cheng-Mayer et al. (1999) Journal of Virology 73, 5294-5300)、タンパク質の溶解性を増加させることによって凝集を減少させ得る(Song et al. (2001) FEBS Letters 491, 63-66)。実質的に、糖鎖工学は免疫原性を減少させることによって組換えタンパク質をも改善し、したがって、患者がタンパク質に対して中和抗体を発生させるリスクを減少させ得る。
興味深いことに、クリアランスへのN−グリカンの影響は、タンパク質によって異なる。いくつかのタンパク質は、N−グリカンの除去又は添加には影響されない。対照的に、上記したように、いくつかのタンパク質はN−グリカンの非存在下でより急速に除去され、いくつかのタンパク質のクリアランスは追加のN−グリカンの付加によって遅延することができる(Elliott et al. (2003) Nature Biotechnology 21, 414-421; Perlman et al. (2003) Journal of Clinical Endocrinology and Metabolism 88, 3227-3235)。N−グリカンがいくつかのタンパク質のクリアランスに影響するメカニズムは未知であり、タンパク質によっても異なり得る。卵胞刺激ホルモンについて、増加したサイズ及びシアル酸からの増加した負電荷により減少した腎臓クリアランスが、追加のN−グリカンによって誘導されるクリアランスの遅れを説明するために提唱された(上記、Perlman et al. (2003))。追加のN−グリカンの付加によって延長されることが公知であるタンパク質は、大部分は相対的に小タンパク質であり、それは腎臓クリアランスに対する効果と一致している。エリスロポエチンについては、しかしながら、腎臓又は肝臓いずれかのクリアランスの重要な役割についての確かな証拠は提示されないままである。エリスロポエチン受容体への結合の後の骨髄の細胞により内部移行されるエリスロポエチンの細胞内分解は、循環エリスロポエチンのクリアランスの主要メカニズムとして示唆された(Jelkman, (2002) European Journal of Haematology 69, 265-274においてレビューされる)。より長く作用する高度にグリコシル化されたエリスロポエチンのエリスロポエチン受容体へのアフィニティは、野生型エリスロポエチンと比較して減少しており(Elliott et al. (2004) Experimental Hematology 32, 1146-1155)、最近の証拠は、減少した受容体親和性とより遅い受容体媒介性分解との関連性により長い循環半減期となることを示唆している(Gross and Lodish, (2006) Journal of Biological Chemistry 281, 2024-2032)。興味深いことに、高度にグリコシル化されたエリスロポエチンによる減少した受容体結合は、増加したシアル酸含有量により生じているようである(Elliott et al. (2004) Experimental Hematology 32, 1146-1155)。高度にグリコシル化されたエリスロポエチンのインビトロでの活性は野生型エリスロポエチンと比較してかなり減少しており、野生型タンパク質ではグリコシル化されていない部位にN−グリカンがタンパク質に導入される場合、特定の活性における相当な減少が予測されることは当業者にとって公知である。
米国特許出願第2003/0036181号(Maxygen, Inc.)は、ポリペプチドへのグリコシル化部位の付加を記載している。欧州特許出願第0640619号(Amgen Inc.)は、付加的なグリコシル化部位を有するエリスロポエチン類似体を記載している。Mimuro et al. (2004) Journal of Thrombosis and Haemostasis, 2, 275-280は、アミノ酸位260にN−グリコシル化部位を導入する変異A262Tを有するヒト凝固第IX因子を記載している。
したがって、野生型ヒト第IX因子と比較して、タンパク分解性活性又は凝血塊活性を激減させることなく、増加したインビボ循環半減期を示すヒト第IX因子の改良された変異体を提供するという大きなニーズが存在する。
本発明の第一の態様によれば、ポリペプチドに一つ以上のグリコシル化部位の導入を生じさせる一つ以上の変異を有するヒト第IX因子ポリペプチド類似体が提供される。
本発明の第二態様によれば、野生型ヒト第IX因子ポリペプチドと比較してN157又はN167以外の一つ以上の位置でグリコシル化されたグリコシル化ヒト第IX因子ポリペプチド類似体が提供される。
本発明のさらに別の態様では、先に定義されるように、患者にポリペプチドの治療的有効量を投与することを含む血友病の治療方法が提供される。
図1は、野生型ヒト凝固第IX因子をコード化するpTS87、又は野生型ヒト凝固第IX因子に存在しないN−グリコシル化部位を有する高度にグリコシル化されたヒト凝固第IX因子変異体をコード化するpGB071、pGB072、pGB073、pGB074又はpGB075で一過性にトランスフェクションされたHEK293F細胞の培地中の第IX因子タンパク質のウエスタンブロットを表す(実施例2)。 図2は、PNGase F処理された、図1に示すのと同じ培地のウエスタンブロットを表す(実施例2)。 図3は、高度にグリコシル化された(H)ヒト凝固第IX因子(FIX−T172N−K228N−I251T−A262T)をコード化するpGB022、又は野生型(W)ヒト凝固第IX因子をコード化するpTS87で一過性にトランスフェクションさせたHEK293F細胞の培地中の第IX因子タンパク質のウエスタンブロットを表す。培地は、SDS−PAGEの前にPNGase Fの存在下又は非存在下でインキューベートされた(実施例4)。 図4は、高度にグリコシル化された組換えヒト凝固第IX因子変異体FIX−T172N−K228N−I251T−A262T(正方形)又は組換え野生型ヒト凝固第IX因子(白丸)を注射された凝固第IX因子ノックアウト・マウスの血漿中の平均FIX抗原濃度対時間を表す(実施例7)。
発明の詳細な説明
本発明の第一の態様によれば、ポリペプチド内に一つ以上のグリコシル化部位の導入を生じる一つ以上の変異を有しているヒト第IX因子ポリペプチド類似体が提供される。
本発明の第二態様によれば、野生型ヒト第IX因子ポリペプチドと比較してN157又はN167以外の一つ以上の位置でグリコシル化されたグリコシル化ヒト第IX因子ポリペプチド類似体が提供される。
驚くことに、本発明の高度にグリコシル化されたポリペプチド類似体は、凝固第IX因子の延長された循環半減期を示し、投薬頻度を減らし、及び/又は治療用ペプチドへの暴露を増加させることが見いだされた。
ここで用いられる用語「タンパク質」、「ポリペプチド」及び「ペプチド」は、ペプチド結合により連結した少なくとも5つの構成アミノ酸からなる化合物を意味する。構成アミノ酸は、遺伝コードによってコード化されるアミノ酸群からであってもよく、遺伝コードによってコード化されない天然のアミノ酸であってもよく、合成アミノ酸であってもよい。遺伝コードによってコード化されない天然のアミノ酸は、例えばヒドロキシプロリン、y−カルボキシ・グルタミン酸塩、オルニチン、ホスホセリン、D−アラニン及びD−グルタミンである。合成アミノ酸は、化学合成によって製造されるアミノ酸、すなわち、D−アラニンやD−ロイシンなどの遺伝コードによってコード化されるアミノ酸のD−異性体、Aib(a−アミノイソ酪酸)、Abu(a−アミノ酪酸)、Tle(tert−ブチルグリシン)、β−アラニン、3−アミノメチル安息香酸及びアントラニル酸を含む。
ポリペプチドに関してここで用いられる用語「類似体」は、ペプチドの一つ以上のアミノ酸残基が他のアミノ酸残基によって置換されている、及び/又は一つ以上のアミノ酸残基がペプチドから欠失している、又は一つ以上のアミノ酸残基がペプチドに付加されている、改質ペプチドを意味する。アミノ酸残基のこのような付加又は欠失は、ペプチドのN末端及び/又はペプチドのC末端で起こり得る。光学異性体について記載されていない全てのアミノ酸は、L−異性体を意味すると理解される。
一実施態様において、一つ以上の変異は、ポリペプチドへの一つ以上のN−グリコシル化部位の導入を生じさせる。
一実施態様において、一つ以上の変異は、野生型ポリペプチドと比較して、第IX因子ポリペプチド類似体の分子量の増加を生じさせる。
一実施態様において、一つ以上の変異は、野生型ポリペプチドと比較して、第IX因子ポリペプチド類似体の等電点をより酸性にする。
一実施態様において、一つ以上の変異は、野生型ポリペプチドと比較して、第IX因子ポリペプチド類似体のタンパク分解性活性及び/又は凝血塊活性の0、1、2、5、10、20、50又は100倍の減少を生じさせる。さらなる態様において、一つ以上の変異は、野生型ポリペプチドと比較して、第IX因子ポリペプチド類似体のタンパク分解性活性及び/又は凝血塊活性の0倍の減少を生じさせる。
細胞N−グリコシル化機構は、N−X−S/Tモチーフにおけるアスパラギン残基をグリコシル化し、潜在的N−グリコシル化部位はこのようなモチーフを確立するアミノ酸変異によってタンパク質内に導入することができる。したがって、一実施態様において、ポリペプチド内の変異は、一つ以上のN−X−S/Tモチーフを含む。さらなる態様において、好ましくは一つ以上のN−X−S/Tモチーフは、「N」となる残基が25%以上の相対側鎖表面接触性を有する位置で、確立される。
重鎖及びEGF2ドメインのための表面接触性が公開された結晶学的データから算出されてもよいことはいうまでもないが(1RFN(Hopfner et al. (1999) Structure with Folding and Design 7, 989-96))、GLA及びEGF1ドメイン上の算出はブタのFIXa(1PFX(Brandstetter et al. (1995) Proceedings of the National Acedemy of Science of the USA 92, 9796-9800))の結晶(及び部分的にモデル化された)構造から構築される相同モデルに基づいてもよい。さらに、活性化ペプチド(構造的情報が利用可能でない)内の残基は、重要であるとみなされた。したがって、他の実施態様では、25%以上の相対側鎖表面接触性を有している残基は、以下の一つ以上から選択されてもよい:
Y1、S3、G4、F9、V10、Q11、G12、R16、K22、R29、T35、R37、T39、F41、W42、Q44、V46、D47、G48、D49、Q50、E52、S53、N54、L57、N58、G59、S61、K63、D65、I66、N67、S68、Y69、E70、W72、P74(F77)G79、K80、N81、E83、L84、D85、V86、T87、N89、I90、K91、N92、R94、K100、N101、S102、A103、D104、N105、K106、V108、S110、E113、G114、R116、E119、N120、Q121、K122、S123、E125、P126、V128、P129、F130、R134、V135、S136、S138、Q139、T140、S141、K142、A146、E147、A148、V149、F150、P151、D152、V153、D154、Y155、V156、S158、T159、E160、A161、E162、T163、I164、L165、D166、I168、T169、Q170、S171、T172、Q173、S174、F175、N176、D177、F178、T179、R180、G183、E185、D186、K188、P189、K201、V202、D203、E213、E224、T225、G226、K228、E239(E240)T241、H243、K247、N249、I251、R252、I253、P255、H257、N258、N260、A261、A262、I263、N264、K265、A266、D276、E277、P278、V280、N282、S283、Y284、D292、K293、E294、N297、I298、K301、F302、G303、S304、Y306、R312、F314、H315、K316、G317、R318、S319、L321、V322、Y325、R327、P329、L330、D332、R333、A334、T335、L337、R338、K341、F342、T343、Y345、N346、H354、E355、G357、R358、Q362、E372、E374、G375、E388、M391、K392、G393、K394、R403、N406、K409、E410、K411及びK413。
野生型ヒト第IX因子内の上述したアミノ酸位は、したがって、N−グリコシル化部位の導入のための潜在的標的を表す。
したがって、一実施態様において、一つ以上の変異は、25%以上の相対側鎖表面接触性を有しているN−残基を標的として、以下の群から選択されてもよい:
Y1N、S3N+K5S/T、G4N+L6S/T、F9N+Q11S/T、V10N+G12S/T、G12N+L14S/T、R16N+C18S/T、K22N、R29N+V31S/T、T35N+R37S/T、R37N、T39N+F41S/T、F41N+K43S/T、W42N+Q44S/T、Q44N+V46S/T、V46N+G48S/T、D47N+D49S/T、G48N+Q50S/T、D49N+C51S/T、Q50N+E52S/T、E52N+N54T、S53N+P55S/T、C56S/T、L57N+G59S/T、G60S/T、S61N+K63S/T、K63N+D65S/T、D65N+N67S/T、I66N+S68S/T、Y69S/T、Y69N+C71S/T、S68N+E70S/T、E70N+W72S/T、W72N+P74S/T、P74N+G76S/T、F77N+G79S/T、G79N+N81S/T、K80N+C82S/T、E83S/T、E83N+D85S/T、L84N+V86S/T、D85N、V86N+C88S/T、T87N+N89S/T、I90N+N92S/T、K91S/T、I90N+N92S/T、K91N+G93S/T、R94S/T、R94N+E96S/T、K100N、A103S/T、S102N+D104S/T、A103N+N105S/T、D104N+K106S/T、V107S/T、K106N+V108S/T、V108N+V110S/T、S110N、E113N+Y115S/T、G114N+R116S/T、R116N+A118S/T、E119N+Q121S/T、K122S/T、Q121N+S123S/T、K122N+C124S/T、S123N+E125S/T、E125N+A125S/T、P126N+V128S/T、V128N+F130S/T、P129N+P131S/T、F130N+C132S/T、R134N、V135N+V137S/T、S136N、S138N、Q139N、T140N+L142S/T、S141N+L143S/T、K142N、A146N+A148S/T、E147N+V149S/T、A148N+F150S/T、V149N+P515S/T、F150N+D152S/T、P151N+V153S/T、D152N+D154S/T、V153N+Y155S/T、D154N+V156S/T、Y155N+N157S/T、V156N、S158N+E160S/T、T159N+A161S/T、E160N+E162S/T、A161N、E162N+I164S/T、T163N+L165S/T、I164N+D166S/T、L165N+N167S/T、D166N+I168S/T、I168N+Q170S/T、T169N、Q170N、S171N+Q173S/T、T172N、Q173N+F175S/T、S174N+N176S/T、F175N+D177S/T、F178S/T、D177N、F178N+R180S/T、T179N+V181S/T、R180N+V182S/T、G183+E185S/T、E185N+A187S/T、D186N+K188S/T、K188N+G190S/T、P189N+Q181S/T、K201N+D203S/T、V202N+A204S/T、D203N+F205S/T、E213N+W215S/T、E224N+G226S/T、T225N+V227S/T、G226N+K228S/T、K228N、E239N、E240N+E242S/T、T241N+H243S/T、H243N+E245S/T、K247N+N249S/T、I251S/T、I251N+I253S/T、R252N+I254S/T、I253N+P255S/T、P255N+H257S/T、H257N+Y259S/T、N260S/T、A262S/T、A261N+I263S/T、A262N+N264S/T、I263N+K265S/T、K265N+N267S/T、A266N+H268S/T、D276N+P278S/T、P278N+V280S/T、E277N+L279S/T、V280N+N282S/T、Y284S/T、S283N+V285S/T、Y284N、D292N+K294S/T、K293N+Y295S/T、E294N、F299S/T、I298N+L300S/T、K301N+G303S/T、F302N、G303N+G305S/T、S304N+Y306S/T、Y306N+S308S/T、R312N+F314S/T、F314N+K316S/T、H315N+G317S/T、K316N+R138S/T、G317N、R318N+A320S/T、S319N+L321S/T、L321N+L323S/T、V322N+Q324S/T、Y325N+R327S/T、R327N+P329S/T、P329N+V331S/T、L330N+D332S/T、D332N+A334S/T、R333N、A334N+C336S/T、T335N+L337S/T、L337N、R338N、K341N、F342N+I344S/T、T343N+Y345S/T、Y345N+N347S/T、M348S/T、H354N+G356S/T、E355N+G357S/T、G357N+D359S/T、R358N、Q362N+D364S/T、E372N+E374S/T、E374N、G375N、E388N+A390S/T、M391N+G393S/T、K392N+K394S/T、G393N+Y395S/T、K394N+G396S/T、R403N+V405S/T、I408S/T、K409N+K411S/T、E410N、K411N+K413S/T及びK413N。
さらなる態様において、一つ以上のN−X−S/Tモチーフは、「N」となる残基が50%以上の相対側鎖表面接触性を有する位置で、好ましくは確立される。したがって、一実施態様において、50%以上の相対側鎖表面接触性を有している残基は、以下の一つ以上から選択されてもよい:
Y1、S3、G4、F9、V10、Q11、K22、R37、Q44、V46、D47、G48、Q50、E52、S53、N54、L57、G59、S61、I66、N67、S68、E70、W72、P74、K80、L84、T87、N89、I90、K91、R94、K100、N101、S102、A103、D104、N105、K106、V108、E113、R116、E119、N120、Q121、S123、E125、P129、S138、T140、S141、K142、A146、E147、A148、V149、F150、P151、D152、V153、D154、Y155、V156、S158、T159、E160、A161、E162、T163、I164、L165、D166、I168、T169、Q170、S171、T172、Q173、S174、F175、N176、D177、F178、T179、R180、G183、E185、D186、K188、P189、K201、V202、D203、E224、T225、G226、K228、E239、E240、T241、H243、K247、N249、R252、P255、H257、N260、A261、A262、I263、K265、E277、V280、D292、K293、E294、K301、G303、F314、K316、R318、L321、R327、D332、R333、R338、K341、F342、T343、H354、E355、G357、E372、E374、G375、M391、K392、G393、N406、E410及びK413。
野生型ヒト第IX因子内の上述したアミノ酸位は、したがって、N−グリコシル化部位の導入のための潜在的標的を表す。
したがって、一実施態様において、一つ以上の変異は、50%以上の相対側鎖表面接触性を有しているN−残基を標的として、以下の群から選択されてもよい:
Y1N、S3N+K5S/T、G4N+L6S/T、F9N+Q11S/T、V10N+G12S/T、K22N、R37N、Q44N+V46S/T、V46N+G48S/T、D47N+D49S/T、G48N+Q50S/T、Q50N+E52S/T、E52N+N54T、S53N+P55S/T、C56S/T、L57N+G59S/T、S61N+K63S/T、I66N+S68S/T、Y69S/T、S68N+E70S/T、E70N+W72S/T、W72N+P74S/T、P74N+G76S/T、K80N+C82S/T、L84N+V86S/T、T87N+N89S/T、K91S/T、I90N+N92S/T、K91N+G93S/T、R94N+E96S/T、K100N、A103S/T、S102N+D104S/T、A103N+N105S/T、D104N+K106S/T、V107S/T、K106N+V108S/T、V108N+V110S/T、E113N+Y115S/T、R116N+A118S/T、E119N+Q121S/T、K122S/T、Q121N+S123S/T、S123N+E125S/T、E125N+A125S/T、P129N+P131S/T、S138N、T140N+L142S/T、S141N+L143S/T、K142N、A146N+A148S/T、E147N+V149S/T、A148N+F150S/T、V149N+P515S/T、F150N+D152S/T、P151N+V153S/T、D152N+D154S/T、V153N+Y155S/T、D154N+V156S/T、Y155N+N157S/T、V156N、S158N+E160S/T、T159N+A161S/T、E160N+E162S/T、A161N、E162N+I164S/T、T163N+L165S/T、I164N+D166S/T、L165N+N167S/T、D166N+I168S/T、I168N+Q170S/T、T169N、Q170N、S171N+Q173S/T、T172N、Q173N+F175S/T、S174N+N176S/T、F175N+D177S/T、F178S/T、D177N、F178N+R180S/T、T179N+V181S/T、R180N+V182S/T、G183+E185S/T、E185N+A187S/T、D186N+K188S/T、K188N+G190S/T、P189N+Q181S/T、K201N+D203S/T、V202N+A204S/T、D203N+F205S/T、E224N+G226S/T、T225N+V227S/T、G226N+K228S/T、K228N、E239N、E240N+E242S/T、T241N+H243S/T、H243N+E245S/T、K247N+N249S/T、I251S/T、R252N+I254S/T、P255N+H257S/T、H257N+Y249S/T、A262S/T、A261N+I263S/T、A262N+N264S/T、I263N+K265S/T、K265N+N267S/T、E277N+L279S/T、V280N+N282S/T、D292N+K294S/T、K293N+Y295S/T、E294N、K301N+G303S/T、G303N+G305S/T、F314N+K316S/T、K316N+R138S/T、R318N+A320S/T、L321N+L323S/T、R327N+P329S/T、D332N+A334S/T、R333N、R338N、K341N、F342N+I344S/T、T343N+Y345S/T、H354N+G356S/T、E355N+G357S/T、G357N+D359S/T、E372N+E374S/T、E374N、G375N、M391N+G393S/T、K392N+K394S/T、G393N+Y395S/T、I408S/T、E410N及びK413N。
すでに位置1にN又は位置3にS/Tを持っている場所にN−グリコシル化部位を導入することがより好ましいことはいうまでもない。したがって、一実施態様において、一つ以上のN−X−S/Tモチーフは、好ましくは「N」となる残基が以下の一つ以上から選択される位置で確立される:
Y1、K22、R37、N54、N58、N67、N81、D85、N89、N92、K100、N101、N105、S110、N120、R134、S136、S138、Q139、K142、V156、A161、T169、Q170、T172、N176、D177、K228、E239、N249、N258、N260、N282、Y284、E294、N297、F302、G317、R333、L337、R338、K341、N346、R358、E374、G375、N406、E410及びK413。
野生型ヒト第IX因子内の上述したアミノ酸位は、したがって、N−グリコシル化部位の導入のための潜在的標的を表す。
したがって、一実施態様において、一つ以上の変異は、すでに位置1にN又は位置3にS/Tを持っている残基を標的として、以下の群から選択されてもよい:
Y1N、K22N、R37N、C56S/T、G60S/T、Y69S/T、E83S/T、D85N、K91S/T、R94S/T、K100N、A103S/T、V107S/T、S110N、K122S/T、R134N、S136N、S138N、Q139N、K142N、V156N、A161N、T169N、Q170N、T172N、F178S/T、D177N、K228N、E239N、I251S/T、N260S/T、A262S/T、Y284S/T、Y284N、E294N、F299S/T、F302N、G317N、R333N、L337N、R338N、K341N、M348S/T、G358N、E374N、G375N、I408S/T、E410N及びK413N。
さらなる態様において、一つ以上の変異は、以下の一つ以上から選択される:
T172N、K228N、I251T及びA262T。
したがって、一つ以上のグリコシル化の位置は、以下から選択されてもよい:
T172、K228、N249及びN260。
一実施態様において、一つ以上の変異は、第IX因子ポリペプチド内に単一突然変異としてA262Tを含まない。
一実施態様において、高度にグリコシル化されたポリペプチドは、少なくとも一つのグリカンを含む。
本発明のペプチド及び医薬組成物は、ヒト凝固第IX因子の投与によって軽減される疾患(例えば出血性疾患(例えば血友病)、血液疾患、関節血症、血腫、皮膚粘膜出血、遺伝性血液疾患、家族性出血性疾患、家族性血液疾患)の治療又は因子補充療法において用いられ得る。一実施態様において、ヒト凝固第IX因子の投与によって軽減される疾患は、血友病(例えば血友病B又はクリスマス病)である。
したがって、本発明のさらに別の態様では、先に定義されるように、患者にポリペプチドの治療的有効量を投与することを含む、血友病の治療方法が提供される。
先に定義されるように、血友病の治療に用いるためのポリペプチドも提供される。
先に定義されるように、血友病の治療のための医薬の製造におけるポリペプチドの使用も提供される。
先に定義されるように、血友病の治療ための、ポリペプチドを含む医薬組成物も提供される。
ここで用いられる用語「治療」及び「処置」は、例えば疾患又は疾病などの健康状態に対処することを目的とした患者の管理及び看護を意味する。この用語は、患者が苦しむ特定の健康状態の治療の最大限の範囲、例えば症状又は合併症を軽減するため、疾患、疾病又は健康状態の進行を遅延させるため、症状又は合併症を軽減又は救済するため、及び/又は疾患、疾病又は健康状態を治療又は除去するため、同様にそのような健康状態を防止するための、活性化合物の投与などを含むことが意図されており、防止は疾患、健康状態又は疾病に対処することを目的とした患者の管理及び看護としてよく理解され、症状又は合併症の開始を防止するための活性ペプチドの投与を含む。治療されるこの患者は、好ましくは哺乳動物(特にヒト)であるが、例えばイヌ、ネコ、ウシ、ヒツジ及びブタなどの動物を含んでもよい。治療的及び予防(予防的な)レジメは、本発明の異なる態様を表すことはよく理解されることである。
ここで用いられるペプチドの「治療的有効量」は、特定の疾患及びその合併症の臨床症状を治癒、軽減又は部分的に休止させることを意味する。これを達成するのに十分な量は「治療的有効量」として定義される。それぞれの目的のための有効量は、対象の重量及び全身の状態と同様に、疾患又は損傷の型及び重症度に依存する。評価のマトリックスを構築し、マトリックスの異なるポイントを試験することによって、適切な投薬を決定することがルーチン試験を用いて成し遂げられてもよいことは、よく理解されており、それは全て訓練された医師又は獣医の通常の技量の範囲内である。
本発明のさらに別の態様では、以下のステップを含む先に定義されたポリペプチド類似体を調製するための方法が提供される:
(a)ヒト 第IX因子をコード化しているDNAに一つ以上のN−X−S/Tモチーフを組み込むヒト第IX因子の部位特異的変異誘発;
(b)合成された核構造物の産生細胞へのトランスフェクション;及び
(c)トランスフェクションされた産生細胞の培地からのポリペプチド類似体の精製。
本発明のさらに別の態様では、先に定義されたヒト第IX因子ポリペプチド類似体をコード化する核酸構築物が提供される。
ここで使用している用語「核酸構築物」は、cDNA、ゲノムDNA、合成DNA又はRNA起源のあらゆる核酸分子を示すことを目的とする。用語「構築物」は、一本鎖又は二本鎖、及び対象のペプチドをコード化している完全もしくは自然に発生する部分的ヌクレオチド配列に基づく核酸セグメントを示すことを目的とする。構築物は、他の核酸セグメントを選択的に含んでもよい。
本発明の核酸構築物は、例えばゲノム又はcDNAライブラリを調製して、標準技術に従った合成オリゴヌクレオチド・プローブを用いたハイブリダイゼーションによりペプチドの全部または一部をコード化するDNA配列をスクリーニングすること(J. Sambrook et al, 1989、Molecular Cloning, A Laboratory Manual、2d edition, Cold Spring Harbor, New York参照)、及び従来技術において周知であるように関連した変異を導入することによって得られる、適切にはゲノム又はcDNA起源であってもよい。
本発明の核酸構築物は、確立された標準法、例えばBeaucage and Caruthers, Tetrahedron Letters 22, 1859-1869 (1981)に記載される亜りん酸アミダイト法、又はMatthes et al., EMBO Journal 3, 801-805 (1984)に記載される方法によって、合成的に調製されてもよい。亜りん酸アミダイト法によれば、オリゴヌクレオチドは、例えば自動DNA合成装置で合成され、精製、アニール、ライゲーション及び適切なベクターにクローニングされる。
さらにまた、核酸構築物は、標準技術に従って、合成、ゲノム又はcDNA起源の断片を(適切に)ライゲーションすることにより調整された、合成とゲノムの混合、合成とcDNAの混合又はゲノムとcDNAの混合、完全な核酸構築物の様々な部分に対応する断片であってもよい。
例えば米国特許第4,683,202号又はSaiki et al., Science 239, 487-491 (1988)に記載されているように、核酸構築物は、特定のプライマーを用いたポリメラーゼ連鎖反応法によって調製されてもよい。
一実施態様において、本発明の核酸構築物はDNA構築物であり、この用語は便宜上以下ではもっぱら用いられる。以下の記載は、それが当業者に明確となるように、本発明の他の核酸構築物を適切に解釈してもよい。
一実施態様において、本発明は、本発明のDNA構築物を含む組換えベクターに関連する。本発明のDNA構築物が挿入される組換えベクターは、便宜上組換えDNA手法の対象となるあらゆるベクターであってよく、ベクターの選択は、多くの場合それが導入される宿主細胞に依存する。したがって、ベクターは自己複製するベクター(すなわち染色体外の実体として存在するベクター)であって、その複製は染色体の複製と独立していてもよい(例えばプラスミド)。あるいは、ベクターは、宿主細胞に導入される場合に宿主細胞ゲノムに組み込まれ、組み込まれた染色体と共に複製してもよい。
ベクターは、本発明のペプチドをコード化しているDNA配列がDNAの転写に必要とされるさらなるセグメントに作動可能な状態で連結している発現ベクターであってもよい。一般に、発現ベクターは、プラスミド又はウィルスDNAから誘導されるか、両方のエレメントを含んでもよい。用語「作動可能な状態で連結している」は、それらが使用目的と一致して機能するために、セグメントがアレンジされることを示す(例えば、転写はプロモーターから開始し、ペプチドをコード化するDNA配列を進行する)。
プロモーターは、最適な宿主細胞において転写活性を示し、宿主細胞に同種又は異種のタンパク質をコード化する遺伝子から誘導されるあらゆるDNA配列であってもよい。
本発明のペプチドをコード化しているDNA配列は、必要に応じて、作動可能な状態で適切なターミネーター(例えば、ヒト成長ホルモン・ターミネーター(Palmiter et al.、前掲)又は(菌類の宿主のための)TPI1(Alber and Kawasaki、前掲)又はADH3(McKnight et al.、前掲)ターミネーター)に接続されてもよい。ベクターは、ポリアデニル化シグナル(例えばSV40又はアデノウィルス5 Elb領域からのもの)、転写エンハンサー配列(例えばSV40エンハンサー)及び翻訳エンハンサー配列(例えばアデノウィルスVA RNAをコード化するもの)などのエレメントを更に含んでもよい。
本発明の組換えベクターは、ベクターが問題の宿主細胞において複製することを可能とするDNA配列を更に含んでもよい。
ベクターは、遺伝子産物が宿主細胞における異常を補完するような遺伝子(例えばジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)コード化遺伝子又はSchizosaccharomyces pombe TPI遺伝子(P.R. Russell, Gene 40, 125-130 (1985)に記載))、又は例えばアンピシリン、カナマイシン、テトラサイクリン(tetracyclin)、クロラムフェニコール、ネオマイシン、ハイグロマイシン又はメトトレキセートなどの薬剤に耐性を与えるような選択可能なマーカーをもまた含んでもよい。糸状菌では、選択マーカーは、amdS、pyrG、argB、niaD及びsCを含む。
本発明のさらに別の態様では、先に定義されたベクターでトランスフェクションされた細胞が提供される。一実施態様において、細胞は、真核細胞(例えば真核性の産生細胞)である。さらなる態様において、細胞は、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞(例えばCHO−K1)やヒト胚性腎臓(HEK)細胞(例えばHEK293)などの哺乳動物の細胞である。
本発明のさらに別の態様では、先に定義されるポリペプチドを含む医薬製剤が提供される。
製剤は、緩衝系、防腐剤、等張化剤、キレート剤、安定化剤及び界面活性剤を更に含んでもよい。本発明の一実施態様において、医薬製剤は、水性製剤(すなわち水を含んでいる製剤)である。そのような製剤は、通常は溶液又は懸濁液である。本発明の一実施態様において、医薬製剤は水溶液である。
用語「水性製剤」は、少なくとも50%w/wの水を含む製剤として定義される。同様に、用語「水溶液」は、少なくとも50%w/wの水を含む溶液として定義され、用語「水性懸濁液」は少なくとも50%w/wの水を含む懸濁液として定義される。
一実施態様において、医薬製剤は、冷凍乾燥させた製剤であり、医師又は患者は使用の前に溶媒及び/又は希釈液を添加する。
一実施態様において、医薬製剤は、事前に溶解することなく使用可能な状態の乾燥製剤(例えば冷凍乾燥又はスプレー乾燥)である。
一実施態様において、本発明は、本発明のペプチドの水溶液及びバッファーを含む医薬製剤に関連し、前記ペプチドは0.1−100mg/mlの濃度で存在し、前記製剤は約2.0から約10.0のpHを有する。
本発明の一実施態様において、製剤のpHは、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7、2.8、2.9、3.0、3.1、3.2、3.3、3.4、3.5、3.6、3.7、3.8、3.9、4.0、4.1、4.2、4.3、4.4、4.5、4.6、4.7、4.8、4.9、5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、6.5、6.6、6.7、6.8、6.9、7.0、7.1、7.2、7.3、7.4、7.5、7.6、7.7、7.8、7.9、8.0、8.1、8.2、8.3、8.4、8.5、8.6、8.7、8.8、8.9、9.0、9.1、9.2、9.3、9.4、9.5、9.6、9.7、9.8、9.9及び10.0からなるリストから選択される。
本発明の一実施態様において、バッファーは、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸塩、グリシルグリシン、ヒスチジン、グリシン、リジン、アルギニン、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸ナトリウム及びトリス(ヒドロキシメチル)−アミノメタン、ビシン(bicine)、トリシン、リンゴ酸、スクシナート、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、アスパラギン酸又はその混合物からなる群から選択される。これらの特定のバッファーのそれぞれは、本発明の別の実施態様を構成する。
本発明の一実施態様において、製剤は、製薬的に許容可能な防腐剤をさらに含む。本発明の一実施態様において、防腐剤は、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、p−オキシ安息香酸メチル、プロピルp−ヒドロキシベンゾアート、2−フェノキシエタノール、ブチルp−ヒドロキシベンゾアート、2‐フェニルエタノール、ベンジルアルコール、クロロブタノール及びチオメロサール(thiomerosal)、ブロノポール、安息香酸、イミド尿素(imidurea)、クロルヘキシジン(chlorohexidine)、デヒドロ酢酸ナトリウム、クロロクレゾール、p−ヒドロオキシ安息香酸エチル、塩化ベンゼトニウム、クロルフェネシン(chlorphenesine)(3p−クロル・フェノキシプロパン−1,2−ジオール)又はその混合物からなる群から選択される。
本発明の一実施態様において、防腐剤は、0.1mg/mlから20mg/mlまでの濃度で存在する。本発明の一実施態様において、防腐剤は、0.1mg/mlから5mg/mlまでの濃度で存在する。本発明の一実施態様において、防腐剤は、5mg/mlから10mg/mlまでの濃度で存在する。本発明の一実施態様において、防腐剤は、10mg/mlから20mg/mlまでの濃度で存在する。これらの特定の防腐剤のそれぞれは、本発明の別の実施態様を構成する。製薬的組成物における防腐剤の用途は、熟練した人には周知である。便宜上、基準はRemington:The Science and Practice of Pharmacy, 20th edition, 2000から作られる。
本発明の一実施態様において、製剤は等張化剤をさらに含む。本発明の一実施態様において、等張化剤は、塩(例えば塩化ナトリウム)、糖又は糖アルコール、アミノ酸(例えばL−グリシン、L−ヒスチジン、アルギニン、リジン、イソロイシン、アスパラギン酸、トリプトファン、スレオニン)、アルジトール(例えばグリセロール(グリセリン)、1,2−プロパンジオール(プロピレングリコール)、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール)、ポリエチレングリコール(例えばPEG400)又はその混合物からなる群から選択される。単糖、二糖又は多糖、又はフラクトース、グルコース、マンノース、ソルボース、キシロース、マルトース、ラクトース、スクロース、トレハロース、デキストラン、プルラン、デキストリン、シクロデキストリン、可溶性澱粉、ヒドロキシエチル澱粉及びカルボキシメチルセルロース−Naを含む水溶性グルカンなどのあらゆる糖を使用してもよい。一実施態様において、糖添加物はスクロースである。糖アルコールは、少なくとも一つの−OH基を有するC4−C8炭化水素として定義され、例えばマンニトール、ソルビトール、イノシトール、ガラクチトール、ズルシトール、キシリトール及びアラビトールを含む。一実施態様において、糖アルコール添加物は、マンニトールである。前述の糖又は糖アルコールは、個々又は組み合わせて用いられてもよい。糖又は糖アルコールが液状製剤において可溶性で、本発明の方法を使用して達成される安定効果に弊害をもたらさない限り、使用量に決められた制限はない。一実施態様において、糖又は糖アルコール濃度は、約1mg/mlから約150mg/mlの間である。本発明の一実施態様において、等張化剤は1mg/mlから50mg/mlまでの濃度で存在する。本発明の一実施態様において、等張化剤は1mg/mlから7mg/mlまでの濃度で存在する。本発明の一実施態様において、等張化剤は8mg/mlから24mg/mlまでの濃度で存在する。本発明の一実施態様において、等張化剤は25mg/mlから50mg/mlまでの濃度で存在する。これらの特定の等張化剤のそれぞれは、本発明の別の実施態様を構成する。製薬的組成物における等張化剤の用途は、熟練した人には周知である。便宜上、基準は、Remington:The Science and Practice of Pharmacy, 20th edition, 2000から作られる。
本発明の一実施態様において、製剤はキレート剤をさらに含む。本発明の一実施態様において、キレート剤は、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、クエン酸及びアスパラギン酸の塩類及びその混合物から選択される。本発明の一実施態様において、キレート剤は0.1mg/mlから5mg/mlまでの濃度で存在する。本発明の一実施態様において、キレート剤は0.1mg/mlから2mg/mlまでの濃度で存在する。本発明の一実施態様において、キレート剤は2mg/mlから5mg/mlまでの濃度で存在する。これらの特定のキレート剤のそれぞれは、本発明の別の実施態様を構成する。製薬的組成物におけるキレート剤の用途は、熟練した人には周知である。便宜上、基準は、Remington:The Science and Practice of Pharmacy, 20th edition, 2000から作られる。
本発明の一実施態様において、製剤は安定化剤をさらに含む。製薬的組成物における安定化剤の用途は、熟練した人には周知である。便宜上、基準は、Remington:The Science and Practice of Pharmacy, 20th edition, 2000から作られる。
より詳しくは、本発明の組成物は、その治療的活性成分が液状医薬製剤中での貯蔵の間に凝集体形成を示し得るポリペプチドを含む、安定化液体薬学的組成物である。「凝集体形成」は、オリゴマーの形成を生じるポリペプチド分子間(可溶性を保つ)、又は溶液から沈澱する大きな可視性の凝集体間での物理的相互作用を意図している。「貯蔵の間」は、液状製薬組成物又は製剤が調整された後、対象には直ちに投与されないことを意図している。それよりも、調製に続いて、液状、凍結された状態、又は乾燥型のいずれかで、液状への後の還元のため又は対象への投与のために適切な他の型として貯蔵のためにパッケージ化される。「乾燥型」は、凍結乾燥法(つまり凍結乾燥;例えば Williams and Polli (1984) J. Parenteral Sci. Technol. 38:48-59を参照)、スプレー乾燥(Masters (1991) in Spray-Drying Handbook (5th ed; Longman Scientific and Technical, Essez, U.K., pp. 491-676;Broadhead et al. (1992) Drug Devel. Ind. Pharm. 18:1169-1206;及びMumenthaler et al. (1994) Pharm. Res. 11: 12-20)を参照)、又は空気乾燥(Carpenter and Crowe (1988) Cryobiology 25:459-470;及びRoser (1991) Biopharm. 4:47-53)によるいずれかにより乾燥させた液状医薬組成物又は製剤を意図している。
液状医薬組成物の貯蔵の間のポリペプチドによる凝集体形成は、そのポリペプチドの生物学的活性度に悪影響を与え、医薬組成物の治療有効性の損失を生じ得る。さらにまた、ポリペプチドを含む医薬組成物が注入システムを使用して投与される場合、凝集体形成によって管、膜又はポンプの閉塞など、他の問題が生じ得る。
本発明の医薬組成物は、組成物の貯蔵の間、ポリペプチドによる凝集体形成を減少させるのに十分な量のアミノ酸塩基をさらに含んでもよい。「アミノ酸塩基」は、アミノ酸又はアミノ酸の組み合わせを意図しており、あらゆる特定のアミノ酸は遊離塩基形態又は塩形態のいずれかで存在する。アミノ酸の組合せが用いられる場合、全てのアミノ酸が遊離塩基形態で存在してもよく、全てが塩形態で存在してもよく、あるいはいくつかが遊離塩基形態で存在するが、他が塩形態で存在してもよい。一実施態様において、本発明の組成物を調製する際に用いるアミノ酸は、荷電した側鎖を持つアミノ酸(例えばアルギニン、リジン、アスパラギン酸及びグルタミン酸)である。特定のアミノ酸がその遊離塩基形態又は塩形態で存在する限り、特定のアミノ酸(例えばグリシン、メチオニン、ヒスチジン、イミダゾール、アルギニン、リジン、イソロイシン、アスパラギン酸、トリプトファン、スレオニン及びその混合物)のあらゆる立体異性体(すなわちL、D又はその混合物)又はこれらの立体異性体の組合せは、本発明の医薬組成物中に存在してもよい。一実施態様において、L−立体異性体が用いられる。本発明の組成物は、これらのアミノ酸の類似体と共に製剤化されてもよい。「アミノ酸類似体」は、本発明の液状医薬組成物の貯蔵の間のポリペプチドによる凝集体形成減少の所望の効果をもたらす天然に発生するアミノ酸誘導体を意図している。適切なアルギニン類似体は、例えばアミノグアニジン、オルニチン及びN−モノエチルL−アルギニンを含み、適切なメチオニン類似体はエチオニン及びブチオニンを含み、適切なシステイン類似体はS−メチル−Lシステインを含む。他のアミノ酸と同様に、アミノ酸類似体は、遊離塩基形態又は塩形態として組成物に含まれる。本発明の一実施態様において、アミノ酸又はアミノ酸類似体は、タンパク質の凝集を妨げる、又は遅延させるのに十分な濃度で用いられる。
本発明の一実施例において、治療剤として作用しているポリペプチドがそのような酸化に影響されやすい少なくとも一つのメチオニン残基を含んでいるポリペプチドである場合、メチオニンスルホキシドへのメチオニン残基の酸化を阻害するためにメチオニン(又は他の含硫アミノ酸又はアミノ酸類似体)が添加されてもよい。「阻害する」とは、時間とともに起こるメチオニンの酸化型種の蓄積を最少とすることを意図している。メチオニン酸化を阻害することにより、より多くのポリペプチドが適切な分子型で保持される。メチオニン(L、D又はその混合物)のあらゆる立体異性体又はその組合せを用いることができる。メチオニンスルホキシドの量が規制機関に受け入れられるように、添加される量はメチオニン残基の酸化を阻害するのに十分な量であるべきである。通常は、これは、組成物がわずか約10%から約30%のメチオニンスルホキシドを含むことを意味する。一般に、メチオニン残基に添加されるメチオニンの比率が約1:1から約1000:1(例えば10:1から100:1)までの範囲となるように、メチオニンを添加することによって達成される。
本発明の一実施態様において、製剤は高分子ポリマー又は低分子化合物の群から選択される安定化剤をさらに含む。本発明の一実施態様において、安定化剤は、ポリエチレングリコール(例えばPEG3350)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルピロリドン、カルボキシ−/ハイドロキシセルロース又はその誘導体(例えばHPC、HPC−SL、HPC−L及びHPMC)、シクロデキストリン、モノチオグリセロール、チオグリコール酸及び2−メチルチオエタノールなどの含硫物質及び異なる塩類(例えば塩化ナトリウム)から選択される。これらの特定の安定化剤のそれぞれは、本発明の別の実施態様を構成する。
医薬組成物は、その中の治療的活性ポリペプチドの安定性を増強するさらなる安定化剤を含んでもよい。本発明の特に興味深い安定化剤は、ポリペプチドをメチオニン酸化から保護するメチオニン及びEDTA、及びポリペプチドを凍結融解又は機械的分断と関連する凝集から保護する非イオン性界面活性剤を含むが、これに限定されるものではない。
本発明の一実施態様において、製剤は、界面活性剤をさらに含む。本発明の一実施例において、界面活性剤は、洗浄剤、エトキシ化されたヒマシ油、ポリグリコール化されたグリセリド、アセチル化されたモノグリセリド、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリ・オキシプロピレン−ポリオキシエチレン・ブロックポリマー(例えば、Pluronic(登録商標)F68、ポロキサマー188及び407、トリトンX100などのポロキサマー)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン及びポリエチレン誘導体(例えばアルキル化及びアルコキシル化された誘導体(トゥイーン、例えばトゥイーン−20、トゥイーン−40、トゥイーン−80及びBrij−35))、モノグリセリド又はそのエトキシル化誘導体、ジグリセリド又はポリオキシエチレン誘導体、アルコール類、グリセロール、レクチン及びホスホリピド(例えばホスファチジルセリン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、フォスファチジルイノシトール、カルジオリピン及びスフィンゴミエリン)、ホスホリピドの誘導体(例えばジパルミトイル・ホスファチジン酸)及びリゾリン脂質(例えばパルミトイル・リゾホスファチジル−L−セリン及びエタノールアミンの1−アシル−sn−グリセロ−3−リン酸エステル、コリン、セリン又はスレオニン)及びリゾホスファチジルコリン及びホスファチジルコリンのアルキル、アルコキシル(アルキルエステル)、アルコキシ(アルキルエーテル)−誘導体(例えばリゾホスファチジルコリン及びホスファチジルコリンのラウロイル及びミリストイル誘導体)、ジパルミトイルホスファチジルコリン及び極性頭部基の改変体、コリン、エタノールアミン、ホスファチジン酸、セリン、スレオニン、グリセロール、イノシトール及び正に荷電するDODAC、DOTMA、DCP、BISHOP、リゾホスファチジルセリン及びリゾホスファチジルコリン及びグリセロリン脂質(例えばケファリン)、グリセロ糖脂質(例えばガラクトピラノシド)、スフィンゴ糖脂質(例えばセラミド、ガングリオシド)、ドデシルホスホコリン、鶏卵リゾレシチン、フシジン酸誘導体−(例えばナトリウム・タウロ−ジヒドロフンジン酸、その他)、高級脂肪酸及びその塩類C6−C12(例えばオレイン酸及びカプリル酸)、アシルカルニチン及び誘導体、リジン、アルギニン又はヒスチジンのN−アシル化誘導体又はリジン又はアルギニンの側鎖アシル化誘導体、リジン、アルギニン又はヒスチジンのあらゆる組合せを含むジペプチド及び中性又は酸性のアミノ酸のNα−アシル化誘導体、中性アミノ酸及び2つの荷電アミノ酸のあらゆる組合せを含んでいるトリペプチドのNα−アシル化誘導体、DDS(ドキュセートナトリウム、CASレジストリー番号[577−11−7])、ドキュセートカルシウム、CASレジストリー番号[128−49−4])、ドキュセートカリウム(CASレジストリー番号[7491−09−0])、SDS(ドデシル硫酸ナトリウム又はドデシル硫酸ナトリウム)、カプリル酸ナトリウム、コール酸又はその誘導体、胆汁酸及びその塩、及びグリシン又はタウリン抱合体、ウルソデオキシコール酸、コール酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、グリココール酸ナトリウム、N−ヘクサデシル−N,N−ジメチル−3−アンモニオ−1プロパンスルホン酸塩、アニオン性(アルキル−アリール−スルホナート)一価性界面活性剤、両性イオン性界面活性剤(例えばN−アルキル−N,N−ジメチル・アンモニオ−1−プロパンスルホン酸塩、3−コラミド(cholamido)−1−プロピルジメチルアンモニオ−1−プロパンスルホン酸塩、陽イオン界面活性剤(四級アンモニウム塩基)(例えば臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム)、非イオン性活性剤(例えばドデシル−D−グルコピラノシド)、ポロキサミン(例えばTetronicのもの)であって、エチレンジアミンへのプロピレンオキサイド及びエチレンオキサイドの逐次的な添加から誘導される四官能基性ブロックコポリマーであるものから選択されてもよく、界面活性剤はイミダゾリン誘導体又はその混合物の群から選択されてもよい。これらの特定の界面活性剤のそれぞれは、本発明の別の実施態様を構成する。
医薬組成物における界面活性剤の用途は、熟練した人には周知である。便宜上、基準は、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 20th edition, 2000から作られる。
他の成分が本発明のペプチド医薬製剤中に存在してもよい。そのような付加的な成分は、湿潤剤、乳化剤、抗酸化剤、充填剤、緊張度調整剤、キレート剤、金属イオン、油性ビヒクル、タンパク質(例えばヒト血清アルブミン、ゼラチン又はタンパク質)及び両性イオン(例えばベタイン、タウリン、アルギニン、グリシン、リジン及びヒスチジンなどのアミノ酸)を含んでもよい。そのような付加的な成分は、もちろん、本発明の医薬製剤の全安定性に悪影響を与えるべきでない。
本発明のペプチドを含んでいる医薬組成物は、いくつかの部位、例えば局所部位(例えば皮膚及び粘膜部位)、吸収をバイパスする部位(例えば動脈、静脈、心臓への投与)、及び吸収が関与する部位(例えば皮膚、皮下、筋肉又は腹部への投与)へ、そのような治療を必要とする患者に投与されてもよい。
本発明の医薬組成物の投与は、いくつかの投与経路によってもよく、例えば、舌、舌下、バッカル、口、経口、胃及び腸、鼻、肺、例えば細気管支及び肺胞又はその組合せ、表皮、皮膚、経皮、膣、直腸、眼、例えば結膜、尿管及び腸管外からそのような治療を必要とする患者への投与であってもよい。
本発明の組成物は、例えば、溶液、懸濁液、エマルジョン類、ミクロエマルジョン、多層乳剤、泡、塗剤、ペースト、絆創膏、軟膏、錠剤、コーティング錠、リンス、堅いゼラチン・カプセルや柔らかいゼラチン・カプセルなどのカプセル、坐薬、直腸投与カプセル、ドロップ、ゲル類、スプレー、粉、エアゾール、吸入薬、点眼液、眼軟膏をカプセル、眼のリンス、膣の膣座薬、膣リング、膣の軟膏、注射溶液、インサイチュー・トランスフォーミング溶液、例えばインサイチューでのゲル化、インサイチューでの設定、インサイチューでの沈澱、インサイチューでの結晶化、輸液及びインプラントなどのいくつかの剤形において投与されてもよい、。
本発明の組成物は、本発明のペプチドの安定性の更なる増強、生体有用性の増加、溶解性の増加、副作用の減少、当業者に周知の時間治療の達成及び患者のコンプライアンス増加、又はそのあらゆる組合せのために、例えば共有結合性、疎水性及び静電的な相互作用、薬物担体、ドラッグデリバリーシステム及びアドバンスト・ドラッグデリバリーシステムにより更に調合又は付着されてもよい。キャリア、ドラッグデリバリーシステム及び進行したドラッグデリバリーシステムの例は、ポリマー、例えばセルロース及び誘導体、多糖、例えばデキストラン及び誘導体、澱粉及び誘導体、ポリ(ビニルアルコール)、アクリレート及びメタクリレートポリマー、ポリ乳酸及びポリグリコール酸及びそのブロックコポリマー、ポリエチレングリコール、キャリアータンパク質、例えばアルブミン、ゲル、例えばサーもげリングシステム、例えば当業者に公知のブロックコポリマーシステム、ミセル、リポソーム、ミクロスフィア、ナノ粒子、液状結晶及びその分散系、脂質−給水系統の位相挙動の当業者に周知なL2位相及び分散系、多因子のミセル、多層乳剤、自己乳化剤、自己ミクロ乳化剤、シクロデキストリン及びその誘導体及びデンドリマーを含むが、これに限定されるものではない。
本発明の組成物は、本発明のペプチドの肺投与のための固体、半流動、粉及び溶液の製剤において有用であり、例えば定量吸入器、乾燥粉末吸入器及び噴霧器など、当業者に周知の装置を用いる。
本発明の組成物は、制御性、持続性、遅延性、抑制性及び徐放性の放出ドラッグデリバリーシステムの製剤において、特に有用である。より詳細には、組成物は、当業者に周知である腸管外の徐放及び持効性システム(両システムは投与回数の数倍の減少を導く)の製剤化において有用であるが、これに限定されるものではない。さらにより好ましくは、徐放及び持効性システムは、皮下に投与される。本発明の範囲を限定しないが、有用な徐放システム及び組成物の例は、ヒドロゲル、油性のゲル類、液状結晶、多因子のミセル、ミクロスフィア及びナノ粒子である。
本発明の組成物のために有用な徐放システムを製造する方法は、結晶化、濃縮、共結晶化、沈殿、共沈、乳化、分散、高圧ホモジナイゼーション、カプセル化法、噴霧乾燥、マイクロカプセル化、コアセルベーション、相分離、ミクロスフィアを産生する溶媒蒸発、押出及び超臨界流動床法を含むが、これに限定されるものではない。一般的な基準は、Handbook of Pharmaceutical Controlled Release (Wise, D.L., ed. Marcel Dekker, New York, 2000)及びDrug and the Pharmaceutical Sciences vol. 99: Protein Formulation and Delivery (MacNally, E.J., ed. Marcel Dekker, New York, 2000)から作られる。
非経口投与は、注射器(選択的にペン様注射器)によって、皮下、筋肉内、腹腔内又は静脈内注射によって行われてもよい。あるいは、非経口投与は、インフュージョンポンプによって行うことができる。更なる選択肢は、鼻腔用又は肺用スプレーの形態の本発明のペプチドの投与のための溶液または懸濁液の状態の組成物であってもよい。更なる選択肢として、本発明のペプチドを含む医薬組成物もまた、例えば針のない注射、又はパッチ、選択的にイオン泳動パッチ又は経粘膜的(例えばバッカル)などの経皮投与に適している。
本発明は、ここで、以下の制限されない実施例を参照して記載されている:
実施例1
野生型ヒト第IX因子に存在しないN−グリコシル化部位を有する高度にグリコシル化されたヒト凝固第IX因子をコード化する発現構築物の生成
高度にグリコシル化されたヒト凝固第IX因子をコード化する構築物は、野生型ヒト凝固第IX因子をコード化するインサートを有するpTT5からなるpTS87の部位特異的突然変異誘発によって作製された。したがって、pTS87は、アミノ酸残基157及び167において、N−グリコシル化部位を有するヒト凝固第IX因子をコード化する。表1に示されるフォワード及びリバースプライマーペアを使用して、製造業者によって推奨されるように、pTS87はQuikChange Site−Directed Mutagenesisキット(Stratagene)で突然変異された。突然変異誘発手法によって作製されるプラスミドは、コンピテント大腸菌及びDNA塩基配列決定によって変異のスクリーニングが行われた選択されたクローンからのプラスミドに形質転換された。このように、それぞれ野生型ヒト凝固第IX因子に存在しないN−グリコシル化部位を有するヒト凝固第IX因子をコード化する、表2に記載される構築物pGB071、pGB072、pGB073、pGB074及びpGB075が確立された。
表1
変異によって誘導される突然変異誘発プライマー(変異したヌクレオチドは下線を引かれている)及びアミノ酸変異
表2
野生型ヒト凝固第IX因子と関連するアミノ酸変異及び野生型又は構築物によってコード化される高度にグリコシル化されたヒト凝固第IX因子の潜在的N−グリコシル化部位
実施例2
野生型ヒト第IX因子に存在しないN−グリコシル化部位を有する高度にグリコシル化されたヒト凝固第IX因子の哺乳動物HEK293細胞における一過性発現
懸濁液に適合したヒト胚性腎臓(HEK293F)細胞(Freestyle、Invitrogen)は、製造業者の説明書によって、野生型ヒト凝固第IX因子をコード化するpTS87発現プラスミド、又は高度にグリコシル化されたヒト凝固第IX因子をコード化するpGB071、pGB072、pGB073、pGB074及びpGB075構築物でトランスフェクションされた。簡潔には、それぞれのプラスミド30μgは、40μlの293フェクチン(Invitrogen)で20分間インキューベートされ、ビタミンKを補充した無血清Freestyle293発現培地で、125mlのエーレンマイヤーフラスコ中で3×10の細胞に添加された。トランスフェクション細胞は、振盪培養器においてインキューベートされた(37℃、8%CO2及び125rpm)。トランスフェクションの4日後に、細胞は沈澱され、無血清培地は採取された。細胞は、ウシ胎仔血清及びビタミンKを補充されたulbeccoのMEM(Invitrogen)中に再懸濁され、振盪培養器においてインキューベートされた。その翌日、細胞は沈澱され、血清を含む培地は採取された。
採取された無血清培地の試料は、ペプチド:N−グリコシダーゼF(PNGase F)存在下又は非存在下において、37℃で1時間インキューベートされ、SDS−PAGEゲル上にロードされ、電気泳動にかけられた。電気泳動後、ゲル中のタンパク質は、エレクトロブロッティングによってPVDF膜に転写された。膜上の凝固第IX因子は、ウサギ抗FIX抗体及びIRDye680接合ヤギ抗ウサギIgI(LI-COR)での膜の経時的なインキュベーションによって視覚化された。解読は、680nmでのOdyssey scanner(LI-COR)で実行された。膜の解読は、図1(PNGase Fでインキューベートした試料)及び図2(PNGase Fでインキューベートした試料)に示す。pGB071、pGB072、pGB073、pGB074又はpGB075でトランスフェクションされた細胞によって分泌される凝固第IX因子変異体の電気泳動移動度は、pTS87でトランスフェクションされた細胞によって分泌される野生型凝固第IX因子と比較して減少していた(図1)。PNGase FはN結合型グリカンを取り除き、変異及び野生型凝固第IX因子タンパク質の移動性は、PNGase F処理で等しくされたことから(図2)、PNGase F処理前の野生型及び変異体FIXタンパク質の異なる電気泳動移動度はN−グリカンに関連していることを証明している。したがって、高度にグリコシル化されたヒト凝固第IX因子は、pGB071、pGB072、pGB073、pGB074又はpGB075でトランスフェクションされた細胞によって製造された。これは、それぞれ、5つのFIX変異体におけるアミノ酸位172、228、249、260及び343に導入されるN−グリコシル化部位の利用を示す。
採取された血清を含んでいる培地の試料は、同じ製造業者からの試薬を使用して、ACL 9000 clotting instrument(Instrumentation Laboratory)での活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)アッセイにより、凝固第IX因子活性について解析された。同じ培地は酵素結合抗体免疫吸着アッセイにより凝固第IX因子抗原含有量についても解析され、培地における凝固第IX因子タンパク質の比活性は表3に示すようにELISA及び凝血塊アッセイのデータを組み合わせることによって算出された。位置172、228、249又は260における追加のN−グリコシル化部位を有する凝固第IX因子変異体の比活性は、等しいか、適度に野生型ヒト凝固第IX因子の比活性と比較して減少していた。したがって、これらの位置のN−グリカンは、ヒト凝固第IX因子の凝血塊活性について、特に有害ではなかった。対照的に、FIX−T343N−Y354T変異体の比活性は、野生型ヒト凝固第IX因子の比活性と比較して激減した。
表3
野生型及び一過性にトランスフェクションされたHEK293細胞からの培地において高度にグリコシル化されたヒト凝固第IX因子の特性
実施例3
野生型ヒト第IX因子に存在しない複数のN−グリコシル化部位を有する高度にグリコシル化されたヒト凝固第IX因子をコード化する発現構築物の生成
高度にグリコシル化されたヒト凝固第IX因子をコード化する構築物は、野生型ヒト凝固第IX因子をコード化するインサートを有するpTT5からなるpTS87の部位特異的突然変異誘発によって作製された。したがって、pTS87はアミノ酸残基157及び167でN−グリコシル化部位を有するヒト凝固第IX因子をコード化する。表4に示されるプライマーを使用して、製造業者によって推奨されるように、pTS87はQuikChange Multi Site−Directed Mutagenesisキット(Stratagene)で突然変異させた。突然変異誘発手法によって作製されたプラスミドは、コンピテント大腸菌及びDNA塩基配列決定によって変異のスクリーニングが行われた選択されたクローンからのプラスミドに形質転換された。それぞれ野生型ヒト凝固第IX因子に存在しない少なくとも2つのN−グリコシル化部位を有するヒト凝固第IX因子をコード化する、表5に記載される構築物pGB019、pGB020、pGB021及びpGB022が確立された。
pGB022における高度にグリコシル化されたヒト凝固第IX因子をコード化するヌクレオチド配列は、プラスミドpGB024を作成するために、pMPSVHEのEco RI部位に挿入することによってサブクローニングされた。
表4
変異によって誘導される突然変異誘発プライマー(変異したヌクレオチドは下線が引かれている)及びアミノ酸変異
表5
野生型ヒト凝固第IX因子と関連するアミノ酸変異、及び構築物によりコード化される野生型又は高度にグリコシル化されたヒト凝固第IX因子における潜在的N−グリコシル化部位
実施例4
野生型ヒト第IX因子に存在しない複数のN−グリコシル化部位を有する高度にグリコシル化されたヒト凝固第IX因子の哺乳動物HEK293細胞における一過性発現
懸濁液に適合したヒト胚性腎臓(HEK293F)細胞(Freestyle、Invitrogen)は、製造業者の説明書によって、野生型ヒト凝固第IX因子をコード化するpTS87発現プラスミド又は高度にグリコシル化されたヒト凝固第IX因子をコード化するpGB022構築物でトランスフェクションされた。簡潔には、それぞれのプラスミド30μgは、40μlの293フェクチン(Invitrogen)で20分間インキューベートされ、ビタミンKを補充した無血清Freestyle293発現培地で、125mlのエーレンマイヤーフラスコ中で3×10の細胞に添加された。トランスフェクション細胞は、振盪培養器においてインキューベートされた(37℃、8%CO及び125rpm)。トランスフェクションの4日後に採取された培地は、ペプチド:N−グリコシダーゼF(PNGase F)存在下又は非存在下において、37℃で1時間インキューベートされ、SDS−PAGEゲル上にロードされ、電気泳動にかけられた。電気泳動後、ゲル中のタンパク質は、エレクトロブロッティングによってPVDF膜に転写された。膜上の凝固第IX因子は、ウサギ抗FIX抗体及びHRP接合ブタ抗ウサギIgG抗体(DAKO)との膜の経時的なインキュベーションに続くECL Western Blotting Detection Reagent(Amersham Biosciences)とのインキュベーションによって視覚化された。解読は、Las−1000 Luminescentイメージアナライザー(Fujifilm)を用いて実行され、図3に示される。pGB022でトランスフェクションされた細胞によって分泌される凝固第IX因子の電気泳動移動度は、pTS87でトランスフェクションされた細胞によって分泌される野生型凝固第IX因子と比較して減少していた。PNGaseFはN結合型グリカンを取り除き、NGaseF処理された変異及び野生型凝固第IX因子タンパク質の移動性は、PNGaseF処理前の2つのタンパク質の異なる電気泳動移動度がN−グリカンに関連していることを証明している。したがって、高度にグリコシル化されたヒト凝固第IX因子は、pGB022でトランスフェクションされた細胞によって製造された。
実施例5
哺乳動物HEK293細胞において一過性に発現された、野生型ヒト第IX因子に存在しない複数のN−グリコシル化部位を有する高度にグリコシル化されたヒト凝固第IX因子の凝血塊活性の決定
懸濁液に適合したヒト胚性腎臓(HEK293F)細胞(Freestyle、Invitrogen)は、製造業者の説明書によって、野生型ヒト凝固第IX因子をコード化するpTS87発現プラスミド又は高度にグリコシル化されたヒト凝固第IX因子をコード化するpGB022構築物でトランスフェクションされた。簡潔には、それぞれのプラスミド30μgは、40μlの293フェクチン(Invitrogen)で20分間インキューベートされ、ビタミンKを補充した無血清Freestyle 293 Expression Medium(Invitrogen)で、125mlのエーレンマイヤーフラスコ中で3×10の細胞に添加された。トランスフェクション細胞は、振盪培養器においてインキューベートされた(37℃、8%CO及び125rpm)。トランスフェクションの2日間後に、培地はウシ胎仔血清及びビタミンKを補充されたDulbeccoのMEM(Invitrogen)で置換された。培養はさらに2日間振盪培養器においてインキューベートされ、培地は採取された。培地は、同じ製造業者からの試薬を使用して、ACL 9000 clotting instrument(Instrumentation Laboratory)での活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)アッセイにより、凝固第IX因子活性について解析された。培地は酵素結合抗体免疫吸着アッセイにより凝固第IX因子抗原含有量についても解析され、培地における凝固第IX因子タンパク質の比活性は表6に示すようにELISA及び凝血塊アッセイのデータを組み合わせることによって算出された。pGB022によってコード化される位置172、228、249及び260の追加のN−グリコシル化部位を有する高度にグリコシル化された凝固第IX因子変異体の比活性は、野生型ヒト凝固第IX因子の比活性と比較して、適度に減少していた。したがって、選択されたアミノ酸位における4つまでの追加のN−グリカンの存在は、ヒト凝固第IX因子の凝血塊活性に対して特に有害ではない。
表6
それぞれ、pTS87及びpGB022で一過性にトランスフェクションされた細胞からの培地における野生型及び高度にグリコシル化されたヒト凝固第IX因子の特性
実施例6
高度にグリコシル化されたヒト凝固第IX因子を発現する安定した哺乳動物細胞株の作成
チャイニーズハムスター卵巣(CHO−K1)細胞は、FuGENE 6 Transfection Reagent(Roche)を使用して、ネオマイシン耐性遺伝子を含むpSV2−neo及び高度にグリコシル化されたFIX−T172N−K228N−I251T−A262T変異体をコード化しているpGB024で同時形質導入された。トランスフェクション細胞は、600μg/mlG418で選択され、限界希釈によってクローニングされた。耐性クローンは、ELISAによって凝固第IX因子抗原について細胞培養上清を試験することによってスクリーニングされ、凝固第IX因子を産生する12の細胞株が増殖した。12のクローンの組織培養フラスコからの培地は、同じ製造業者からの試薬を使用して、ELISAにより凝固第IX因子抗原について、及びACL 9000 clotting instrument(Instrumentation Laboratory)での活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)アッセイにより凝固第IX因子活性について解析された。培地中の凝固第IX因子タンパク質の比活性は、表7に示すように、ELISA及び凝血塊アッセイのデータを組み合わせることによって算出された。クローン15はローラー・ボトルに播種され、高度にグリコシル化されたFIX−T172N−K228N−I251T−A262T変異体はローラー・ボトルから採取された培地から精製された。
表7
pGB024でトランスフェクションされたCHO−K1細胞株からの培地の高度にグリコシル化されたヒト凝固第IX因子の特性
実施例7
高度にグリコシル化されたヒト凝固第IX因子の薬物動態学的特性についての野生型ヒト凝固第IX因子との比較
高度にグリコシル化されたヒト凝固第IX因子(FIX−T172N−K228N−I251T−A262T)及びヒト野生型凝固第IX因子(BeneFIX(登録商標)、Wyeth)は、10mMヒスチジン、0.26Mグリシン、1%スクロース、0.005Tween80、pH 6.8で、0.2mg/ml(FIX−T172N−K228N−I251T−A262T)又は0.4mg/ml(野生型凝固第IX因子)の濃度まで希釈された。それぞれの化合物は、15匹の凝固第IX因子ノックアウト・マウスの尾静脈から、1.0mg/kg(FIX−T172N−K228N−I251T−A262T)又は1.5mg/kg(野生型凝固第IX因子)の用量で投与された。投与後の様々な時点において、3匹のマウスは麻酔され、血液は眼窩静脈叢からサンプリングされた。3つの血液サンプルはそれぞれのマウスから採取され、3回目の血液サンプリング後、マウスは頚椎脱臼によって安楽死した。血液サンプルは、クエン酸ナトリウムで安定化され、50mMHEPES、150nMNaCl、0.5%ウシ血清アルブミン、pH 7.4で5回希釈された。安定化及び希釈された血液は、ペレット血液細胞となるまで遠心分離された。得られた血漿試料は、化合物特異的な標準曲線を用いたELISAにより、FIX抗原について解析された。平均FIX抗原濃度対時間が図4に示される。推定の薬物動態学的パラメーターは、表8に記載される。データは、野生型凝固第IX因子と比較して、高度にグリコシル化されたFIX−T172N−K228N−I251T−A262T変異体のインビボ半減期の延長及び減少したクリアランスを示す。
表8
ELISAにより測定された凝固第IX因子ノックアウト・マウスの薬物動態学的パラメーター
ここに引用した刊行物、特許出願及び特許を含む全ての文献は、ここでの他の部分でなされた特定の文献の別個に提供された援用にかかわらず、各文献が個々にかつ特に出典明示により援用され、(法的に許容される最大範囲)その全体がここに記載されているのと同じ程度に、出典明示によりここに援用される。
発明を記述する際に使用される「a」及び「an」及び「the」なる用語及び同様の指示対象は、ここで別の記載がなされていないか、文脈上はっきりと矛盾していない限りは、単数形及び複数形の双方をカバーしていると解されるものである。例えば、特に明記しない限り、フレーズ「化合物」は、本発明又は特定の記載された態様の様々な「化合物」を意味することがよく理解される。
特に示さない限り、ここで提供される全ての正確な値は、対応する近似値の代表例である(例えば、特定の要因又は測定に対して提供される全ての正確な例示的値は、適切な場合は、「約」により修飾される、対応する近似測定値を提供するとみなすことができる)。
他に言及しない又は前後関係ではっきりと矛盾していない限りは、要素又は要素群に関して、「含有する」、「有する」、「含む」又は「含んでいる」等の用語を使用する本発明の任意の態様又は実施態様のここでの記載は、その特定の要素又は要素群「からなる」、「本質的になる」、又は「実質的に含む」本発明の類似した態様又は実施態様をサポートすることを意図したものである(例えば、特定の要素を含むものとしてここに記載されている組成物は、他に言及しない限り又は前後関係ではっきりと矛盾していないならば、その要素からなる組成物をまた記載しているものと理解すべきである)。
好適な本発明の特徴:
1. 一つ以上の変異を有しているヒト第IX因子ポリペプチド類似体であって、前記変異がポリペプチドに一つ以上のグリコシル化部位の導入を生じている、ヒト第IX因子ポリペプチド類似体。

2. 前記グリコシル化がN−グリコシル化を含む、1項に記載されるポリペプチド。

3. 野生型ポリペプチドと比較して、一つ以上の変異が第IX因子ポリペプチド類似体の分子量の増加を生じさせる、1項に記載のポリペプチド。

4. 野生型ポリペプチドと比較して、一つ以上の変異が第IX因子ポリペプチド類似体のより酸性の等電点をもたらす、1項に記載されるポリペプチド。

5. 野生型ポリペプチドと比較して、一つ以上の変異が第IX因子ポリペプチド類似体のタンパク分解性活性及び/又は凝血塊活性の0、1、2、5、10、20、50又は100倍の減少を生じさせる、1項に記載されるポリペプチド。

6. 野生型ポリペプチドと比較して、一つ以上の変異が第IX因子ポリペプチド類似体のタンパク分解性活性及び/又は凝血塊活性の0倍の減少を生じさせる、1項に記載されるポリペプチド。

7. 前記一つ以上変異が一つ以上のN−X−S/Tモチーフの組み込みを含む、1項又は2項に記載のポリペプチド。

8. 一つ以上のN−X−S/Tモチーフが、「N」残基となることが目的とされる前記残基が25%以上又は50%以上の相対側鎖表面接触性を有する位置で確立される、7項に記載されるポリペプチド。

9. 前記一つ以上変異が以下の一つ以上から選択される8項に記載されるポリペプチド:Y1N、S3N+K5S/T、G4N+L6S/T、F9N+Q11S/T、V10N+G12S/T、G12N+L14S/T、R16N+C18S/T、K22N、R29N+V31S/T、T35N+R37S/T、R37N、T39N+F41S/T、F41N+K43S/T、W42N+Q44S/T、Q44N+V46S/T、V46N+G48S/T、D47N+D49S/T、G48N+Q50S/T、D49N+C51S/T、Q50N+E52S/T、E52N+N54T、S53N+P55S/T、C56S/T、L57N+G59S/T、G60S/T、S61N+K63S/T、K63N+D65S/T、D65N+N67S/T、I66N+S68S/T、Y69S/T、Y69N+C71S/T、S68N+E70S/T、E70N+W72S/T、W72N+P74S/T、P74N+G76S/T、F77N+G79S/T、G79N+N81S/T、K80N+C82S/T、E83S/T、E83N+D85S/T、L84N+V86S/T、D85N、V86N+C88S/T、T87N+N89S/T、I90N+N92S/T、K91S/T、I90N+N92S/T、K91N+G93S/T、R94S/T、R94N+E96S/T、K100N、A103S/T、S102N+D104S/T、A103N+N105S/T、D104N+K106S/T、V107S/T、K106N+V108S/T、V108N+V110S/T、S110N、E113N+Y115S/T、G114N+R116S/T、R116N+A118S/T、E119N+Q121S/T、K122S/T、Q121N+S123S/T、K122N+C124S/T S123N+E125S/T、E125N+A125S/T、P126N+V128S/T、V128N+F130S/T、P129N+P131S/T、F130N+C132S/T、R134N、V135N+V137S/T、S136N、S138N、Q139N、T140N+L142S/T、S141N+L143S/T、K142N、A146N+A148S/T、E147N+V149S/T、A148N+F150S/T、V149N+P515S/T、F150N+D152S/T、P151N+V153S/T、D152N+D154S/T、V153N+Y155S/T、D154N+V156S/T、Y155N+N157S/T、V156N、S158N+E160S/T、T159N+A161S/T、E160N+E162S/T、A161N、E162N+I164S/T、T163N+L165S/T、I164N+D166S/T、L165N+N167S/T、D166N+I168S/T、I168N+Q170S/T、T169N、Q170N、S171N+Q173S/T、T172N、Q173N+F175S/T、S174N+N176S/T、F175N+D177S/T、F178S/T、D177N、F178N+R180S/T、T179N+V181S/T、R180N+V182S/T、G183+E185S/T、E185N+A187S/T、D186N+K188S/T、K188N+G190S/T、P189N+Q181S/T、K201N+D203S/T、V202N+A204S/T、D203N+F205S/T、E213N+W215S/T、E224N+G226S/T、T225N+V227S/T、G226N+K228S/T、K228N、E239N、E240N+E242S/T、T241N+H243S/T、H243N+E245S/T、K247N+N249S/T、I251S/T、I251N+I253S/T、R252N+I254S/T、I253N+P255S/T、P255N+H257S/T、H257N+Y259S/T、N260S/T、A262S/T、A261N+I263S/T、A262N+N264S/T、I263N+K265S/T、K265N+N267S/T、A266N+H268S/T、D276N+P278S/T、P278N+V280S/T、E277N+L279S/T、V280N+N282S/T、Y284S/T、S283N+V285S/T、Y284N、D292N+K294S/T、K293N+Y295S/T、E294N、F299S/T、I298N+L300S/T、K301N+G303S/T、F302N、G303N+G305S/T、S304N+Y306S/T、Y306N+S308S/T、R312N+F314S/T、F314N+K316S/T、H315N+G317S/T、K316N+R138S/T、G317N、R318N+A320S/T、S319N+L321S/T、L321N+L323S/T、V322N+Q324S/T、Y325N+R327S/T、R327N+P329S/T、P329N+V331S/T、L330N+D332S/T、D332N+A334S/T、R333N、A334N+C336S/T、T335N+L337S/T、L337N、R338N、K341N、F342N+I344S/T、T343N+Y345S/T、Y345N+N347S/T、M348S/T、H354N+G356S/T、E355N+G357S/T、G357N+D359S/T、R358N、Q362N+D364S/T、E372N+E374S/T、E374N、G375N、E388N+A390S/T、M391N+G393S/T、K392N+K394S/T、G393N+Y395S/T、K394N+G396S/T、R403N+V405S/T、I408S/T、K409N+K411S/T、E410N、K411N+K413S/T及びK413N。

10. 一つ以上のN−X−S/Tモチーフが、「N」残基とすることが目的とされる前記残基が50%以上の相対側鎖表面接触性を有する位置で確立される、7項に記載されるポリペプチド。

11. 前記一つ以上変異が以下の一つ以上から選択される、10項に記載のポリペプチド:Y1N、S3N+K5S/T、G4N+L6S/T、F9N+Q11S/T、V10N+G12S/T、K22N、R37N、Q44N+V46S/T、V46N+G48S/T、D47N+D49S/T、G48N+Q50S/T、Q50N+E52S/T、E52N+N54T、S53N+P55S/T、C56S/T、L57N+G59S/T、S61N+K63S/T、I66N+S68S/T、Y69S/T、S68N+E70S/T、E70N+W72S/T、W72N+P74S/T、P74N+G76S/T、K80N+C82S/T、L84N+V86S/T、T87N+N89S/T、K91S/T、I90N+N92S/T、K91N+G93S/T、R94N+E96S/T、K100N、A103S/T、S102N+D104S/T、A103N+N105S/T、D104N+K106S/T、V107S/T、K106N+V108S/T、V108N+V110S/T、E113N+Y115S/T、R116N+A118S/T、E119N+Q121S/T、K122S/T、Q121N+S123S/T、S123N+E125S/T、E125N+A125S/T、P129N+P131S/T、S138N、T140N+L142S/T、S141N+L143S/T、K142N、A146N+A148S/T、E147N+V149S/T、A148N+F150S/T、V149N+P515S/T、F150N+D152S/T、P151N+V153S/T、D152N+D154S/T、V153N+Y155S/T、D154N+V156S/T、Y155N+N157S/T、V156N、S158N+E160S/T、T159N+A161S/T、E160N+E162S/T、A161N、E162N+I164S/T、T163N+L165S/T、I164N+D166S/T、L165N+N167S/T、D166N+I168S/T、I168N+Q170S/T、T169N、Q170N、S171N+Q173S/T、T172N、Q173N+F175S/T、S174N+N176S/T、F175N+D177S/T、F178S/T、D177N、F178N+R180S/T、T179N+V181S/T、R180N+V182S/T、G183+E185S/T、E185N+A187S/T、D186N+K188S/T、K188N+G190S/T、P189N+Q181S/T、K201N+D203S/T、V202N+A204S/T、D203N+F205S/T、E224N+G226S/T、T225N+V227S/T、G226N+K228S/T、K228N、E239N、E240N+E242S/T、T241N+H243S/T、H243N+E245S/T、K247N+N249S/T、I251S/T、R252N+I254S/T、P255N+H257S/T、H257N+Y249S/T、A262S/T、A261N+I263S/T、A262N+N264S/T、I263N+K265S/T、K265N+N267S/T、E277N+L279S/T、V280N+N282S/T、D292N+K294S/T、K293N+Y295S/T、E294N、K301N+G303S/T、G303N+G305S/T、F314N+K316S/T、K316N+R138S/T、R318N+A320S/T、L321N+L323S/T、R327N+P329S/T、D332N+A334S/T、R333N、R338N、K341N、F342N+I344S/T、T343N+Y345S/T、H354N+G356S/T、E355N+G357S/T、G357N+D359S/T、E372N+E374S/T、E374N、G375N、M391N+G393S/T、K392N+K394S/T、G393N+Y395S/T、I408S/T、E410N及びK413N。

12. 前記一つ以上変異が以下の一つ以上から選択される、1項に記載のポリペプチド:Y1N、K22N、R37N、C56S/T、G60S/T、Y69S/T、E83S/T、D85N、K91S/T、R94S/T、K100N、A103S/T、V107S/T、S110N、K122S/T、R134N、S136N、S138N、Q139N、K142N、V156N、A161N、T169N、Q170N、T172N、F178S/T、D177N、K228N、E239N、I251S/T、N260S/T、A262S/T、Y284S/T、Y284N、E294N、F299S/T、F302N、G317N、R333N、L337N、R338N、K341N、M348S/T、G358N、E374N、G375N、I408S/T、E410N及びK413N。

13. 前記一つ以上変異が以下の一つ以上から選択される、1項に記載されるポリペプチド:T172N、K228N、I251T及びA262T。

14. 野生型ヒト第IX因子ポリペプチドと比較して、N157又はN167以外の一つ以上の位置でグリコシル化されている、グリコシル化ヒト第IX因子ポリペプチド類似体。

15. 前記ポリペプチドが以下の一つ以上から選択される一つ以上の位置でグリコシル化される、14項に記載されたポリペプチド:Y1、S3、G4、F9、V10、Q11、G12、R16、K22、R29、T35、R37、T39、F41、W42、Q44、V46、D47、G48、D49、Q50、E52、S53、N54、L57、N58、G59、S61、K63、D65、I66、N67、S68、Y69、E70、W72、P74、F77、G79、K80、N81、E83、L84、D85、V86、T87、N89、I90、K91、N92、R94、K100、N101、S102、A103、D104、N105、K106、V108、S110、E113、G114、R116、E119、N120、Q121、K122、S123、E125、P126、V128、P129、F130、R134、V135、S136、S138、Q139、T140、S141、K142、A146、E147、A148、V149、F150、P151、D152、V153、D154、Y155、V156、S158、T159、E160、A161、E162、T163、I164、L165、D166、I168、T169、Q170、S171、T172、Q173、S174、F175、N176、D177、F178、T179、R180、G183、E185、D186、K188、P189、K201、V202、D203、E213、E224、T225、G226、K228、E239、E240、T241、H243、K247、N249、I251、R252、I253、P255、H257、N258、N260、A261、A262、I263、N264、K265、A266、D276、E277、P278、V280、N282、S283、Y284、D292、K293、E294、N297、I298、K301、F302、G303、S304、Y306、R312、F314、H315、K316、G317、R318、S319、L321、V322、Y325、R327、P329、L330、D332、R333、A334、T335、L337、R338、K341、F342、T343、Y345、N346、H354、E355、G357、R358、Q362、E372、E374、G375、E388、M391、K392、G393、K394、R403、N406、K409、E410、K411及びK413。

16. 前記ポリペプチドが以下の一つ以上から選択される一つ以上の位置でグリコシル化される、14項に記載されたポリペプチド:Y1、S3、G4、F9、V10、Q11、K22、R37、Q44、V46、D47、G48、Q50、E52、S53、N54、L57、G59、S61、I66、N67、S68、E70、W72、P74、K80、L84、T87、N89、I90、K91、R94、K100、N101、S102、A103、D104、N105、K106、V108、E113、R116、E119、N120、Q121、S123、E125、P129、S138、T140、S141、K142、A146、E147、A148、V149、F150、P151、D152、V153、D154、Y155、V156、S158、T159、E160、A161、E162、T163、I164、L165、D166、I168、T169、Q170、S171、T172、Q173、S174、F175、N176、D177、F178、T179、R180、G183、E185、D186、K188、P189、K201、V202、D203、E224、T225、G226、K228、E239、E240、T241、H243、K247、N249、R252、P255、H257、N260、A261、A262、I263、K265、E277、V280、D292、K293、E294、K301、G303、F314、K316、R318、L321、R327、D332、R333、R338、K341、F342、T343、H354、E355、G357、E372、E374、G375、M391、K392、G393、N406、E410及びK413。

17. 前記ポリペプチドが以下の一つ以上から選択される一つ以上の位置でグリコシル化される、14項に記載されたポリペプチド:Y1、K22、R37、N54、N58、N67、N81、D85、N89、N92、K100、N101、N105、S110、N120、R134、S136、S138、Q139、K142、V156、A161、T169、Q170、T172、N176、D177、K228、E239、N249、N258、N260、N282、Y284、E294、N297、F302、G317、R333、L337、R338、K341、N346、R358、E374、G375、N406、E410及びK413。

18. 前記ポリペプチドが以下の一つ以上から選択される一つ以上の位置でグリコシル化される、14項に記載されたポリペプチド:T172、K228、N249及びN260。

19. 高度にグリコシル化されたポリペプチドが少なくとも一つのグリカンを含む14ないし18項の何れか一項に記載されたポリペプチド。

20. 前項の何れかに記載されるポリペプチドの治療的有効量を患者に投与することを含む、血友病の治療方法。

21. 血友病の治療に用いられる、1ないし19項の何れか一項に記載のポリペプチド。

22. 血友病の治療のための医薬の製造における、1ないし19項の何れか一項に記載のポリペプチドの使用。

23. 1ないし19項の何れか一項に記載のポリペプチドを含む、血友病の治療に用いるための医薬組成物。

24. 以下のステップを含む、1ないし19項の何れか一項に記載のポリペプチド類似体を調製するための方法:
(a) ヒト第IX因子をコード化するDNAに一つ以上のN−X−S/Tモチーフを組み込むヒト第IX因子の部位特異的突然変異誘発;
(b) 合成された核構築物の産生細胞へのトランスフェクション;及び
(c) トランスフェクションされた産生細胞からのポリペプチド類似体の精製。

25. 1ないし19項の何れか一項に記載のヒト第IX因子ポリペプチド類似体をコード化する核酸構築物。

26. 25項に記載される核構築物を含む組換えベクター。

27. 26項に記載されるベクターでトランスフェクションされた細胞。

28. 真核性産生細胞である、27項に記載される細胞。

29. チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞(例えばCHO−K1)などの哺乳動物細胞又はヒト胚性腎臓(HEK)細胞(例えばHEK293F)である27又は28項に記載の細胞。

30. 1ないし19項の何れか一項に記載のポリペプチドを含む医薬製剤。

Claims (15)

  1. 一つ以上の変異を有するヒト凝固第IX因子ポリペプチド類似体であって、前記変異によりポリペプチドに一つ以上のグリコシル化部位の導入が生じており、前記グリコシル化はN−グリコシル化を含む、ヒト凝固第IX因子ポリペプチド類似体。
  2. 野生型ポリペプチドと比較して、一つ以上の変異が第IX因子ポリペプチド類似体のタンパク分解性活性及び/又は凝血塊活性の0、1、2、5、10、20、50又は100倍の減少を生じさせる、請求項1に記載のポリペプチド。
  3. 前記一つ以上変異が、一つ以上のN−X−S/Tモチーフの組み込みを含む、請求項1又は請求項2に記載のポリペプチド。
  4. 一つ以上のN−X−S/Tモチーフが、「N」残基となることが目的とされる前記残基が25%以上又は50%以上の相対側鎖表面接触性を有する位置で確立される、請求項3に記載のポリペプチド。
  5. 前記一つ以上変異が以下の一つ以上から選択される、請求項4に記載のポリペプチド:Y1N、S3N+K5S/T、G4N+L6S/T、F9N+Q11S/T、V10N+G12S/T、G12N+L14S/T、R16N+C18S/T、K22N、R29N+V31S/T、T35N+R37S/T、R37N、T39N+F41S/T、F41N+K43S/T、W42N+Q44S/T、Q44N+V46S/T、V46N+G48S/T、D47N+D49S/T、G48N+Q50S/T、D49N+C51S/T、Q50N+E52S/T、E52N+N54T、S53N+P55S/T、C56S/T、L57N+G59S/T、G60S/T、S61N+K63S/T、K63N+D65S/T、D65N+N67S/T、I66N+S68S/T、Y69S/T、Y69N+C71S/T、S68N+E70S/T、E70N+W72S/T、W72N+P74S/T、P74N+G76S/T、F77N+G79S/T、G79N+N81S/T、K80N+C82S/T、E83S/T、E83N+D85S/T、L84N+V86S/T、D85N、V86N+C88S/T、T87N+N89S/T、I90N+N92S/T、K91S/T、I90N+N92S/T、K91N+G93S/T、R94S/T、R94N+E96S/T、K100N、A103S/T、S102N+D104S/T、A103N+N105S/T、D104N+K106S/T、V107S/T、K106N+V108S/T、V108N+V110S/T、S110N、E113N+Y115S/T、G114N+R116S/T、R116N+A118S/T、E119N+Q121S/T、K122S/T、Q121N+S123S/T、K122N+C124S/T S123N+E125S/T、E125N+A125S/T、P126N+V128S/T、V128N+F130S/T、P129N+P131S/T、F130N+C132S/T、R134N、V135N+V137S/T、S136N、S138N、Q139N、T140N+L142S/T、S141N+L143S/T、K142N、A146N+A148S/T、E147N+V149S/T、A148N+F150S/T、V149N+P515S/T、F150N+D152S/T、P151N+V153S/T、D152N+D154S/T、V153N+Y155S/T、D154N+V156S/T、Y155N+N157S/T、V156N、S158N+E160S/T、T159N+A161S/T、E160N+E162S/T、A161N、E162N+I164S/T、T163N+L165S/T、I164N+D166S/T、L165N+N167S/T、D166N+I168S/T、I168N+Q170S/T、T169N、Q170N、S171N+Q173S/T、T172N、Q173N+F175S/T、S174N+N176S/T、F175N+D177S/T、F178S/T、D177N、F178N+R180S/T、T179N+V181S/T、R180N+V182S/T、G183+E185S/T、E185N+A187S/T、D186N+K188S/T、K188N+G190S/T、P189N+Q181S/T、K201N+D203S/T、V202N+A204S/T、D203N+F205S/T、E213N+W215S/T、E224N+G226S/T、T225N+V227S/T、G226N+K228S/T、K228N、E239N、E240N+E242S/T、T241N+H243S/T、H243N+E245S/T、K247N+N249S/T、I251S/T、I251N+I253S/T、R252N+I254S/T、I253N+P255S/T、P255N+H257S/T、H257N+Y259S/T、N260S/T、A262S/T、A261N+I263S/T、A262N+N264S/T、I263N+K265S/T、K265N+N267S/T、A266N+H268S/T、D276N+P278S/T、P278N+V280S/T、E277N+L279S/T、V280N+N282S/T、Y284S/T、S283N+V285S/T、Y284N、D292N+K294S/T、K293N+Y295S/T、E294N、F299S/T、I298N+L300S/T、K301N+G303S/T、F302N、G303N+G305S/T、S304N+Y306S/T、Y306N+ S308S/T、R312N+F314S/T、F314N+K316S/T、H315N+G317S/T、K316N+R138S/T、G317N、R318N+A320S/T、S319N+L321S/T、L321N+L323S/T、V322N+Q324S/T、Y325N+R327S/T、R327N+P329S/T、P329N+V331S/T、L330N+D332S/T、D332N+A334S/T、R333N、A334N+C336S/T、T335N+L337S/T、L337N、R338N、K341N、F342N+I344S/T、T343N+Y345S/T、Y345N+N347S/T、M348S/T、H354N+G356S/T、E355N+G357S/T、G357N+D359S/T、R358N、Q362N+D364S/T、E372N+E374S/T、E374N、G375N、E388N+A390S/T、M391N+G393S/T、K392N+K394S/T、G393N+Y395S/T、K394N+G396S/T、R403N+V405S/T、I408S/T、K409N+K411S/T、E410N、K411N+K413S/T及びK413N。
  6. 前記一つ以上の変異が以下の一つ以上から選択される、請求項4に記載のポリペプチド:Y1N、S3N+K5S/T、G4N+L6S/T、F9N+Q11S/T、V10N+G12S/T、K22N、R37N、Q44N+V46S/T、V46N+G48S/T、D47N+D49S/T、G48N+Q50S/T、Q50N+E52S/T、E52N+N54T、S53N+P55S/T、C56S/T、L57N+G59S/T、S61N+K63S/T、I66N+S68S/T、Y69S/T、S68N+E70S/T、E70N+W72S/T、W72N+P74S/T、P74N+G76S/T、K80N+C82S/T、L84N+V86S/T、T87N+N89S/T、K91S/T、I90N+N92S/T、K91N+G93S/T、R94N+E96S/T、K100N、A103S/T、S102N+D104S/T、A103N+N105S/T、D104N+K106S/T、V107S/T、K106N+V108S/T、V108N+V110S/T、E113N+Y115S/T、R116N+A118S/T、E119N+Q121S/T、K122S/T、Q121N+S123S/T、S123N+E125S/T、E125N+A125S/T、P129N+P131S/T、S138N、T140N+L142S/T、S141N+L143S/T、K142N、A146N+A148S/T、E147N+V149S/T、A148N+F150S/T、V149N+P515S/T、F150N+D152S/T、P151N+V153S/T、D152N+D154S/T、V153N+Y155S/T、D154N+V156S/T、Y155N+N157S/T、V156N、S158N+E160S/T、T159N+A161S/T、E160N+E162S/T、A161N、E162N+I164S/T、T163N+L165S/T、I164N+D166S/T、L165N+N167S/T、D166N+I168S/T、I168N+Q170S/T、T169N、Q170N、S171N+Q173S/T、T172N、Q173N+F175S/T、S174N+N176S/T、F175N+D177S/T、F178S/T、D177N、F178N+R180S/T、T179N+V181S/T、R180N+V182S/T、G183+E185S/T、E185N+A187S/T、D186N+K188S/T、K188N+G190S/T、P189N+Q181S/T、K201N+D203S/T、V202N+A204S/T、D203N+F205S/T、E224N+G226S/T、T225N+V227S/T、G226N+K228S/T、K228N、E239N、E240N+E242S/T、T241N+H243S/T、H243N+E245S/T、K247N+N249S/T、I251S/T、R252N+I254S/T、P255N+H257S/T、H257N+Y249S/T、A262S/T、A261N+I263S/T、A262N+N264S/T、I263N+K265S/T、K265N+N267S/T、E277N+L279S/T、V280N+N282S/T、D292N+K294S/T、K293N+Y295S/T、E294N、K301N+G303S/T、G303N+G305S/T、F314N+K316S/T、K316N+R138S/T、R318N+A320S/T、L321N+L323S/T、R327N+P329S/T、D332N+A334S/T、R333N、R338N、K341N、F342N+I344S/T、T343N+Y345S/T、H354N+G356S/T、E355N+G357S/T、G357N+D359S/T、E372N+E374S/T、E374N、G375N、M391N+G393S/T、K392N+K394S/T、G393N+Y395S/T、I408S/T、E410N及びK413N。
  7. 前記一つ以上の変異が以下の一つ以上から選択される、請求項1に記載のポリペプチド:Y1N、K22N、R37N、C56S/T、G60S/T、Y69S/T、E83S/T、D85N、K91S/T、R94S/T、K100N、A103S/T、V107S/T、S110N、K122S/T、R134N、S136N、S138N、Q139N、K142N、V156N、A161N、T169N、Q170N、T172N、F178S/T、D177N、K228N、E239N、I251S/T、N260S/T、A262S/T、Y284S/T、Y284N、E294N、F299S/T、F302N、G317N、R333N、L337N、R338N、K341N、M348S/T、G358N、E374N、G375N、I408S/T、E410N及びK413N。
  8. 前記一つ以上の変異が以下の一つ以上から選択される、請求項1に記載のポリペプチド:T172N、K228N、I251T及びA262T。
  9. 野生型ヒト第IX因子ポリペプチドと比較して、N157又はN167以外の一つ以上の位置でグリコシル化されている、グリコシル化ヒト第IX因子ポリペプチド類似体。
  10. 以下の一つ以上から選択される一つ以上の位置でグリコシル化されている、請求項9に記載のポリペプチド:Y1、S3、G4、F9、V10、Q11、G12、R16、K22、R29、T35、R37、T39、F41、W42、Q44、V46、D47、G48、D49、Q50、E52、S53、N54、L57、N58、G59、S61、K63、D65、I66、N67、S68、Y69、E70、W72、P74、F77、G79、K80、N81、E83、L84、D85、V86、T87、N89、I90、K91、N92、R94、K100、N101、S102、A103、D104、N105、K106、V108、S110、E113、G114、R116、E119、N120、Q121、K122、S123、E125、P126、V128、P129、F130、R134、V135、S136、S138、Q139、T140、S141、K142、A146、E147、A148、V149、F150、P151、D152、V153、D154、Y155、V156、S158、T159、E160、A161、E162、T163、I164、L165、D166、I168、T169、Q170、S171、T172、Q173、S174、F175、N176、D177、F178、T179、R180、G183、E185、D186、K188、P189、K201、V202、D203、E213、E224、T225、G226、K228、E239、E240、T241、H243、K247、N249、I251、R252、I253、P255、H257、N258、N260、A261、A262、I263、N264、K265、A266、D276、E277、P278、V280、N282、S283、Y284、D292、K293、E294、N297、I298、K301、F302、G303、S304、Y306、R312、F314、H315、K316、G317、R318、S319、L321、V322、Y325、R327、P329、L330、D332、R333、A334、T335、L337、R338、K341、F342、T343、Y345、N346、H354、E355、G357、R358、Q362、E372、E374、G375、E388、M391、K392、G393、K394、R403、N406、K409、E410、K411及びK413。
  11. 以下の一つ以上から選択される一つ以上の位置でグリコシル化されている、請求項9に記載のポリペプチド:T172、K228、N249及びN260。
  12. 高度にグリコシル化されたポリペプチドが少なくとも一つのグリカンを含む、請求項9ないし11の何れか一項に記載のポリペプチド。
  13. 請求項1ないし12の何れか一項に記載のポリペプチドを含む、医薬組成物。
  14. 以下のステップを含む、請求項1ないし12の何れか一項に記載のポリペプチド類似体を調製するための方法:
    (a) ヒト第IX因子をコード化するDNAに一つ以上のN−X−S/Tモチーフを組み込むヒト第IX因子の部位特異的突然変異誘導;
    (b) 合成された核構築物の産生細胞へのトランスフェクション;及び
    (c) トランスフェクションされた産生細胞からのポリペプチド類似体の精製。
  15. 請求項1ないし12の何れか一項に記載のヒト凝固第IX因子ポリペプチド類似体をコード化する核酸構築物。
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