JP2011517610A - 流体ディスペンサ装置 - Google Patents

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流体ディスペンサ装置であって、投与開口部(15)を備えた本体(10)と、薬剤粉末である流体を1ドーズずつ格納した、少なくとも1つの貯蔵容器と、少なくとも1つの貯蔵容器を保持して非投与位置と投与位置との間で移動可能な可動支持手段(50)と、駆動された際に貯蔵容器を開封する貯蔵容器開封手段(80)と、弾性変形可能な付勢部材(51)を有し、前記可動支持手段を前記投与位置に向けて付勢する付勢手段(800)と、前記可動支持手段を非投与位置に保持する阻止手段(100)と、ユーザによる吸入動作時、前記阻止手段を解除し、前記可動支持手段が貯蔵容器と共に前記投与位置に移動することを可能にする吸入起動手段(60)と、を有し、前記可動支持手段の非投与位置は前記阻止手段の投与待機位置に対応しており、ユーザによる吸入流を調節する吸入流調節手段(700)を更に有し、当該吸入流調節手段は、吸入動作の開始段階では吸入流を主に前記吸入起動手段(60)の駆動のために用い、吸入動作の終了段階では吸入流を主に開封された貯蔵容器に格納された1ドーズの流体の放出のために用いるように調節を行うこと、を特徴とする流体ディスペンサ装置。
【選択図】図2

Description

本発明は、流体ディスペンサ装置に関し、特に乾燥粉末吸入器に関する。
乾燥粉末吸入器は、従来技術において公知であり、様々な種類のものが存在する。先ず、複数ドーズ(ドーズ(dose)は1回の駆動につき投与される一定量)の粉末を1つの貯蔵容器に格納した種類の吸入器がある。この吸入器は計量手段を備えることで、駆動のたびに、貯蔵容器から前記粉末を1ドーズ分取り出し、放出ダクトに持ち込んでユーザに投与することができる。
そして、次の種類として、複数ドーズ分の粉末を予め1ドーズずつに分けて(predose)個別の貯蔵容器に包装しておき、吸入器の駆動のたびに貯蔵容器を1つ開封する、というものがある。こうした形の実装では、各ドーズがそれを放出しようとする時になって初めて開封されるため、粉末の密封がより効果的に行える。このような個別の貯蔵容器を作るための技術は、すでに様々なものが提案されており、細長いブリスタ帯片(blister strip)や、ブリスタを回転式円形ディスク上に配置したものなどがある。また、個別の貯蔵容器(カプセルなど)を複数有し、使用直前に前記貯蔵容器を1つ装填する、という吸入器も従来技術において開示されている。こうした装置の利点は、全ドーズを器具の内部に格納しておく必要がなく、そのため前記器具を小型にできる、ということである。しかしながら、こうした吸入器は使用時の手間が明らかに大きくなる。使用に先だって毎回、ユーザは吸入器にカプセルを装填する作業を強いられるからである。
上述したものも含め、既存の種類の吸入器の全てに、構造と操作の種類とに関連して利点と問題点との両方が見られる。すなわち、特定の吸入器には、駆動ごとのドーズの再現性および精度に関する問題がある。加えて、いくつかの吸入器においては、投与の効率の問題も存在する。投与の効率とは、1ドーズのうちユーザの肺にまで入って有益な治療効果を発揮する有効部分の割合である。そうした特定の問題の解決策は、患者の吸入動作に同期させてドーズを放出させることである。
しかし、そうしてもやはり問題が生じる可能性がある。具体的に言えば、この種の装置では通常、吸入動作の前にドーズを放出ダクトに入れておいて、その後の吸入動作に同期させて放出させる。つまり、ユーザが(複数ドーズ貯蔵容器または個別貯蔵容器から)ドーズを装填した時点から吸入動作を行う時点までの間に、吸入器を落としたり、振ったり、あるいは、望ましくないやり方または不適当なやり方で操作した場合、ドーズの全部または一部が器具の内部に撒き散らされて失われてしまう、という危険が生じる。また、そうした事態となれば、装置の次回使用の際に過剰投与が生じる危険が高くなる。1ドーズ分を全部は投与できなかったことを認識したユーザは、器具に新たなドーズを装填するであろう。そして、その新たに装填したドーズを吸入する際には、直前のドーズのうち器具内に散らばった部分も、新たなドーズと同時に放出される可能性があり、そうなれば過剰投与が生じる。想定される治療法においては、こうした過剰投与は非常に有害となりうる。そのため、あらゆる国の監督当局が現在、可能な限り過剰投与の危険を抑制する目的で、以前よりも厳しい規制を加えている。
個別の貯蔵容器の開封に関しては、密封層を剥ぎ取る方法や剥離する方法が提案されている。それについては、特に開封手段を吸入動作によって駆動する必要がある場合、確実に完全な開封を実現する一方で後続の貯蔵容器まで開封してしまう危険を回避するよう、加える力を制御する必要があるが、問題はその制御が難しいということである。また、変形例として、密封層または密封壁に穴を開けることも提案されている。その場合の問題としては、切開された壁の一部に貯蔵容器内のドーズの一部が引っ掛かってしまう危険があり、そのため、計量の精度および再現性が保証されない。
仏国特許発明第2 881 120号明細書 国際公開第2008/012458号 米国特許第6 012 454号明細書 仏国特許発明第2 896 419号明細書
本発明の目的は、上記の問題が生じない流体ディスペンサ装置、特に乾燥粉末吸入器を提供することである。
具体的には、本発明の目的は、以下のような吸入器を提供することである。すなわち、製造および組立が単純かつ安価であり、使用時の信頼性が高く、毎回の駆動における計量の正確性と計量の再現性とを保証でき、治療対象の部位(特に肺)にドーズの大部分を投与することを可能にすると共に、安全かつ効果的な形で過剰投与の危険を回避することによって治療の効率に関して最高の成果をもたらし、できる限り小型であると同時に、放出に至るまで全ドーズに関して密封性と確実な保全(integrity)とを保証する、という吸入器である。
また、本発明は更に、ユーザが吸入動作を行った場合にのみ貯蔵容器の開封、ドーズの放出、放出ドーズのカウントが行われ、過少投与の危険を回避することができる、という装置を提供することを目的とする。加えて、本発明は、ユーザが装置を操作したにもかかわらず吸入動作が行われなかった場合にドーズの損失が生じる危険を回避することを目的とする。
そこで、本発明が提供するのは、流体ディスペンサ装置であって、投与開口部を備えた本体と、薬剤粉末である流体を1ドーズずつ格納した、少なくとも1つの貯蔵容器と、少なくとも1つの貯蔵容器を保持して非投与位置と投与位置との間で移動可能な可動支持手段と、駆動された際に貯蔵容器を開封する貯蔵容器開封手段と、弾性変形可能な付勢部材を有し、前記可動支持手段を前記投与位置に向けて付勢する付勢手段と、前記可動支持手段を非投与位置に保持する阻止手段と、ユーザによる吸入動作時、前記阻止手段を解除し、前記可動支持手段が貯蔵容器と共に前記投与位置に移動することを可能にする吸入起動手段と、を有し、前記可動支持手段の非投与位置は前記阻止手段の投与待機位置に対応しており、ユーザによる吸入流を調節する吸入流調節手段を更に有し、当該吸入流調節手段は、吸入動作の開始段階では吸入流を主に前記吸入起動手段の駆動のために用い、吸入動作の終了段階では吸入流を主に開封された貯蔵容器に格納された1ドーズの流体の放出のために用いるように調節を行うこと、を特徴とする。
また、効果的な構成として、前記吸入流調節手段は、吸入動作の開始段階では吸入に対する抵抗を大きくし、吸入動作の終了段階では前記抵抗を小さくするように作られていること、とする。
また、効果的な構成として、前記吸入流調節手段は、吸入動作の開始段階では吸入流の流量を制限し、吸入動作の終了段階では前記流量が増加するように作られていること、とする。
また、効果的な構成として、前記吸入流調節手段は、栓をした位置と栓を外した位置との間で変形または移動が可能な可動部材から成り、栓をした位置では吸入空気流路をふさいでおり、栓を外した位置では前記吸入空気流路をふさいでおらず、前記可動部材が栓をした位置にあるのは可動支持手段が非投与位置にある時であり、前記可動部材が栓を外した位置にあるのは可動支持手段が投与位置にある時であること、とする。
また、効果的な構成として、前記吸入空気流路は、前記本体内に形成されて、吸入端部に接続しており、前記可動部材は、一方で前記本体と、他方で前記可動支持手段と協働すること、とする。
また、効果的な構成として、前記可動部材は、前記本体に対して回動可能な形で取り付けられていること、とする。
また、効果的な構成として、前記可動部材は、前記本体に対して弾性変形可能であること、とする。
また、効果的な構成として、前記可動部材は、回動部を形成する中央部分に接続された枝部を少なくとも2つ有し、そのうち第1枝部は可動支持手段と接し、第2枝部は前記吸入空気流路と接すること、とする。
また、効果的な構成として、前記可動部材は、前記本体に対して固定された部分に接する、または、摺動するように作られた第3枝部を有すること、とする。
また、効果的な構成として、前記阻止手段は、阻止位置と解除位置との間で移動可能な阻止部材から成り、前記阻止部材は、可動支持手段に固定された突起部と係合し、前記阻止部材は平らな接触面を有し、当該接触面に丸みをつけた前記突起部が接する状態となり、前記阻止部材が解除位置に移動することで、前記突起部は前記接触面の終端に向かって摺動することとなり、その位置から可動支持手段は前記付勢手段によって投与位置に移動させられ、投与待機状態における突起部と接触面との接点の位置は、前記終端からの距離がゼロではない位置であること、とする。
また、効果的な構成として、前記阻止部材は回動可能な形で本体に取り付けられていること、とする。
また、効果的な構成として、投与待機状態において付勢手段から前記可動支持手段に加わる力は5〜10ニュートン(N)の範囲であること、とする。
また、効果的な構成として、前記阻止手段を解除するためには、患者の吸入動作によって0.05〜0.2Nの範囲の力が生じれば充分である。
また、効果的な構成として、前記阻止手段を解除するためには、患者の吸入動作中に10〜20L/分の範囲の吸入流量が生じれば充分である。
また、効果的な構成として、前記阻止手段を解除するためには、患者の吸入動作中に4〜15mbarの範囲の圧力差が生じれば充分である。
また、効果的な構成として、投与待機状態において付勢手段から前記可動支持手段に加わる力と、ユーザの吸入動作によって生じ、前記阻止手段を解除するために必要な強さの力との比率は、80〜120の範囲にあり、特に100であること、とする。
また、効果的な構成として、弾性変形可能な前記付勢部材は圧縮バネから成ること、とする。
また、効果的な構成として、前記阻止手段はロッドから成り、当該ロッドは一方の端部では、吸入動作の作用で変形する手段に接続されており、他方の端部では阻止部材に接続されていること、とする。
また、効果的な構成として、本装置は、閉位置と開位置との間で移動可能な少なくとも1つのカバー部材を有し、前記少なくとも1つのカバー部材が開位置に移動することによって、投与待機状態となること、とする。
また、効果的な構成として、前記吸入起動手段は可撓性の袋から成ること、とする。
また、効果的な構成として、細長い可撓性の帯材の上に並べて配置された複数の個別の貯蔵容器を有すること、とする。
また、効果的な構成として、前記貯蔵容器開封手段は、本体に対して静止した穴開け用の尖端から成ること、とする。
流体ディスペンサ装置の一例を、投与待機(cocked)状態において示す概略図であり、吸入動作前の状態を部分的に断面で示す図である。 図1の詳細を示す図であり、本発明の効果的な実施の形態の吸入動作前の状態を示す図である。 図2と同様の図であり、吸入動作後の状態を示す図である。
本発明の様々な特徴および効果は、非限定的な例として挙げる、本発明の実施の形態に関する以下の詳細な説明を、添付図面を参照しながら読むことで、より明らかになる。
本発明は、乾燥粉末吸入器に関するものとするのが好ましい。図面に示す実施の形態は1つだけであるが、当然のことながら、他にも用いることのできる実施の形態は数多くある。よって、図面の内容は非限定的なものである。さらに、本吸入器が有する特徴の多くは、粉末ではなく液体を投与する目的で実装することも可能である。吸入器は中心となる本体10を有し、当該本体10には、2つの側面部材または側面羽部材(wing)(図示せず)が、摺動可能または回動可能な形で取り付けられている。これら2つの側面部材は、装置が閉じられている時にはカバーを形成しており、これらが遠ざかる形で移動させられることで、装置は開けられ、投与を待機する状態である投与待機状態(cocked position:cockedは銃の撃鉄が起こされた状態)になる、という作りになっている。図1に示すように、本体10は、下側部分の形状は全体的に丸くなっているが、上側部分の形状は比較的平らになっている。ただし、他の何らかの適当な形状とすることも可能である。本体10は投与開口部兼吸入開口部15を有し、装置の駆動時にユーザがここから吸入を行うことで、吸入流が発生する。
個別の貯蔵容器を複数有する基体(図示せず)を、本体内に設けることができる。貯蔵容器はブリスタ型とするのが効果的である。貯蔵容器の基体は可撓性の細長い帯材とし、その上に適当な数のブリスタが公知の形で並べて配置されている、という構成にするのが好ましい。こうしたブリスタ帯材は、1ドーズずつ粉末を格納する空洞が複数形成されたベース層(またはベース壁)と、前記ブリスタの各々を密閉状態で閉じる密封層(または密封壁)とによって構成するのが効果的である。ブリスタ帯材は本体内部に巻き取っておくことができる。当該ブリスタ帯材を移動させるために第1移動手段30が設けられており、装置が駆動されるたびにブリスタ帯材を漸進的に展開して、いずれか1つのブリスタまたは貯蔵容器を投与位置に置く。効果的な構成として、貯蔵容器が吸入動作によって空にされるたびに、帯材のうち前記空になった貯蔵容器を含む部分は、前記本体10の別の場所に巻き取られる。
また、貯蔵容器開封手段80が、本体10に設置または固定されており、当該貯蔵容器開封手段は、ブリスタの密封層に穴を開ける、または切り開くための穿孔または切開手段から成る。貯蔵容器開封手段は、図面には概略的にしか示していない。
可動支持手段50は、少なくとも次回の吸入動作で開封される貯蔵容器を支持するように作られている。可動支持手段50には第2移動手段が形成されており、当該第2移動手段は、駆動中、中身を取り出そうとする貯蔵容器を移動させて、装置の前記貯蔵容器開封手段に接する位置に運ぶように作られている。可動支持手段50は、効果的な構成として、弾性変形可能な付勢部材51(例:バネ、ロッド、または、それらと同等の他の弾力部材)を有する付勢手段800から、直接的または間接的に付勢される。そして、前記付勢部材には、特に装置が開けられる間に、予め力がためられる。効果的な構成として、可動支持手段50は、非投与位置である第1の位置と投与位置である第2の位置との間で移動可能である(第2の位置は貯蔵容器が開封される位置であり、そのため吸入位置でもある)。可動支持手段50は、適当な阻止手段100によって投与待機位置に保持されるが、当該阻止手段100は以下に述べるように吸入動作によって駆動される。
効果的な構成として、可動支持手段50は、実質的な堅さを有する部品(ロッドなど)から成り、前記本体10に対してヒンジ留めされられた形、またはピン51を中心にして回動可能な形となっている。回転可能な形で前記可動支持手段50に固定された案内ホイールまたは割り送り(indexer)ホイール30が、ブリスタを収容して案内する。案内ホイール30が回転することで、ブリスタ帯材は第1の方向に前進することになる。特定の角度位置において、必ず1つの貯蔵容器またはブリスタが、貯蔵容器開封手段によって開封される位置に来る。
つまり、割り送りホイール30は、貯蔵容器を移動させるための第1移動手段を形成しており、毎回の駆動サイクルにおいて可撓性の帯材を前進させることを可能にする。一方、前記可動支持手段50は、駆動のたびに1つの貯蔵容器を前記貯蔵容器開封手段80に当接する位置に運ぶ第2移動手段を形成している。
貯蔵容器開封手段80による開封のために貯蔵容器が開封位置に向けて移動させられている間、貯蔵容器開封手段は本体10に対して静止していることが好ましい。ただし、貯蔵容器開封手段も、貯蔵容器の開封ステップ中に移動する、という構成を考えることもできる。例えば、貯蔵容器が貯蔵容器開封手段に向けて移動させられている間、貯蔵容器開封手段も貯蔵容器に向かって移動させられる、という構成も可能であろう。また、別の変形例として、駆動中、貯蔵容器と貯蔵容器開封手段とが同じ方向に移動させられ、貯蔵容器の方が前記方向により速く移動させられることで、前記貯蔵容器開封手段に接触して開封される、という構成も考えられる。
上述したように、貯蔵容器開封手段はユーザの吸入動作によって駆動されることが望ましい。吸入動作によって貯蔵容器開封手段を駆動させるために、吸入起動システムが設けられており、当該吸入起動システムは、効果的な構成として、吸入動作の作用によって移動または変形が可能な手段60から成り、当該手段60が阻止手段100を解除するように作られている。効果的な構成として、手段60は、前記可動支持手段50の阻止手段100と協働する変形可能な空気室またはポーチ61から成る。ユーザの吸入動作によって前記変形可能な空気室61が変形し、それによって前記阻止手段100が解除される。そうすると可動支持手段50の阻止状態が解除されるため、案内ホイール30を動かして、中身を取り出そうとする貯蔵容器を開封位置に移動させることができる。
効果的な構成として、空気室61は一方で吸入器開口部15に、他方で前記阻止手段100に、直接的または間接的に接続されている。この構成では、吸入動作時に空気室61が変形または収縮し、それによって前記阻止手段100は阻止状態が解除される解除位置に移動させられる。空気室61は、効果的な構成として、流体放出路を囲む形に配置された流路によって吸入器開口部15に接続されており、流体放出路は投与室70に接続されている。空気室61は、阻止手段100に接続されたロッド101に固定されており、吸入動作によって空気室61が変形させられることで、ロッド101が回動し、前記阻止手段100を移動させる。
吸入器は更に、貯蔵容器が1つ開かれた後に、当該貯蔵容器から出た1ドーズの粉末を収容するための投与室70を有する。効果的な構成として、投与室70には、小球などの実質的に球体の部材(図示せず)を少なくとも1つ入れておく。当該球体の部材が吸入動作中に前記投与室70内を動き回ることで、貯蔵容器が開かれた後の空気と粉末との混合物の投与状態が向上し、装置の効率が上がる。
吸入動作を終えてユーザが装置を閉じた時点で、構成部材の全ては当初の休止位置に戻る。すなわち、可動支持手段50は、ピボット軸を中心に回動して貯蔵容器開封手段から遠ざかり、非投与位置に戻る。そして、付勢部材もまた、当初の休止位置に戻されるが、この休止位置では、付勢部材は圧縮されておらず、変形もしていない。これにより、装置は次回の使用サイクルの準備ができた状態となる。
変形例では、他の吸入起動手段も使用することができる。例えば、ユーザの吸入動作中、吸入によって生じる吸引力の作用で回動する、という回動可能な弁フラップを用いることができる。弁フラップの回動によって、可動支持手段を阻止していた阻止手段が解除され、その結果、貯蔵容器は貯蔵容器開封手段に向けて移動させられる。
すでに説明したように、阻止手段100が設けられているのは、前記可動支持手段50を前記非投与位置(阻止手段の投与待機位置(cocked position)に対応する位置)に保持するためである。効果的な構成として、前記阻止手段100は、前記可動支持手段50の伸長部または突起部501と係合するように作られた阻止部材110を有する。突起部が保持されていない状態になると、付勢手段800から加わる力の作用により、可動支持手段50を投与位置に向けて移動させることができる。前記阻止手段100は、効果的な構成として、ユーザの吸入動作に反応する変形可能な空気室61にロッド101を介して接続されている。そのため、ユーザの吸入動作時に変形可能な前記空気室が変形し、それによってロッド101が、さらには前記阻止部材110が回動して伸長部501を解放する。これにより、前記可動支持手段50は、圧縮バネ51から加わる力の作用で投与位置に向かって移動する。可動支持手段50が移動すると、上述した形で貯蔵容器が1つ開封される。
吸入動作後、すなわち図3に示す投与位置において、阻止手段100は回動を完了しており、可動支持手段50は圧縮バネ51によって上方に移動させられている。阻止手段(具体的には阻止部材110)の回動により、図3に特に示すように、阻止部材110の端部が本体10から突き出た状態となる。その後、ユーザが可動カバー部材を閉じる際、カバー部材の一方が、完全に閉じられた時点で、前記端部を押さえることになるため、阻止手段100は空気室61と一緒に初期位置に戻される。空気室61も初期状態に戻される。
ユーザが吸入器を開けることによってシステムに力を加えられる。ユーザが吸入動作を行わずに吸入器を閉じた場合、前記吸入器では、貯蔵容器も阻止手段100も移動することはなく、単にその初期の状態に戻るだけである。よって、駆動が意図しない形または不完全な形であって、ユーザが装置を開いてから閉じるまでの間に吸入動作を行わない場合、貯蔵容器(そして1ドーズの有効物質)が失われる危険はない。このように、貯蔵容器の開封、その中身の取り出し、ユーザの肺の中への粉末の投与、そして、ブリスタ帯材を移動させて中身の入った新しい貯蔵容器を貯蔵容器開封手段に対向する位置に置く動作は、ユーザが吸入動作を行った場合にのみ実行させることができる。
阻止手段を解除するためには力を加える必要がある。そこで、機構に予め力をためておく。患者の吸入動作によって変形可能な空気室61は変形させられると、それによって阻止部材110が回動して機構が解放される。本阻止手段の利点は、予めためておく力と隔膜を変形させるのに必要な力との比が100で機能することである。通常、隔膜を変形させるには、患者の吸入動作によって0.05〜0.2ニュートン(N)の範囲の力が生じれば充分であるのに対し、機構には5N〜10Nの範囲の力が予めためられる(予め力をためておくことで、尖端のブリスタへの進入を可能にするのに充分な穿孔力が保証される)。機構を駆動するには、患者は4〜15ミリバール(mbar)の範囲の圧力差を生じさせれば充分である(この圧力は10〜20リットル/分の範囲に吸入流量に相当する)。この吸入流量は、喘息患者や慢性呼吸系疾患を有する患者にとって無理のない値と考えられる。穴開け終了の段階で生じている吸入流量は、粉末を患者の気管支に導入することが可能な大きさである。一方、吸入流量が最小限の値に達していない場合、ドーズの放出は行われない。こうした防止装置により、流体ディスペンサ装置が意図しない形で起動される事態は防止される。
空気流を考慮の上で分配すれば、阻止手段を確実に動作させられると同時に(空気流全体の1/2〜2/3)、所望の粉末投与性能を達成することもできる(空気流全体の1/3〜1/2)。
阻止手段は、阻止部材110によって(変形例では、ねじりバネによって、さらには、空気室61の弾力性によって)再び投与待機状態に戻すことができる。こうして投与待機状態に戻すことで、吸入サイクルが1回終わるたびに反復可能な形で、吸入器が閉じられると直ちに機構を初期状態に戻すことができる。
効果的な形として、吸入動作が行われることなく装置が開閉された場合、システムは休止状態を保つ。そのため、過剰摂取の危険はない。加えて、吸入器が開いていない間は、力が加えられることはなく、そのことは、構成要素を経時的に安定させるのに都合が良い。効果的な構成として、吸入器が閉状態にある時、突起部501は阻止部材からの距離がゼロでない位置にあり、それによって、システムは確実に投与待機状態に戻すことができる。
本発明の装置は、吸入流を調節する手段を有する。当該手段は吸入動作の開始段階では吸入流を制限し、その後、吸入動作の終了段階では前記吸入流を大きくするように作られている。図2、3における実施の形態では、本手段は、栓をした位置(図2)と栓を外した位置(図3)との間で変形または移動が可能な可動部材700から成る。栓をした位置にある可動部材700は、伸長部705によって、空気流路75を塞ぐか閉じるかしている。空気流路75については、効果的な構成として、本体10のうち吸入端部(endpiece)に接続された部分に形成されている。これにより、吸入流の全てまたはほとんど全てを、変形可能な空気室61を変形させるために利用することができる。一方、栓を外した位置では、空気流路75はもはや塞がれてはおらず、そのため、患者の吸入動作に対する抵抗を小さくでき、ユーザにとってより快適になる。
また、これによって、開封された貯蔵容器から1ドーズの粉末を放出するための吸入流を最適化することができる。貯蔵容器の開封前の段階では、吸入流の大部分はシステムの起動のために働き、開封後の段階では、吸入流の大部分はドーズの放出のために働く。また、これによって、吸入起動システムが受ける抵抗を変化させることができる。すなわち、空気流路75に栓をすることで、起動の瞬間を早めると共に、阻止手段の操作に必要な吸入流を小さくすることができる。言い換えると、吸入流のうち起動に必要な圧力差または機械的な力を生じさせるのに用いられる部分は小さくなり、抵抗は一時的には増大するが、その一方で、機械的な作用力(industrial substance)も増大する。空気流路が開いた後は、吸入流が大きくなり、開封された貯蔵容器の中身の取り出しを促進する。
可動支持手段50が非投与位置にある時、可動部材700は栓をした位置にあり、可動支持手段50が投与位置に移動した時には、栓を外した位置にある。効果的な構成として、可動部材700は前記可動支持手段50と(好ましい構成として突起部59と)接する部分を有し、当該部分は第1枝部701とするのが好ましい。当該部分は、図3に示すように、可動部材700の別の部分(好ましい構成として第2枝部702)を、栓をした位置から栓を外した位置に、変形または移動させるよう作られている。第1枝部701および第2枝部702は、好ましい構成として、回動部を形成する中央部分704に接続されている。両枝部は、前記中央部分704を中心にして回動または弾性変形が可能であり、それによって可動部材全体が、本体10に対して回動または弾性変形することができる。効果的な構成として、第3枝部703が前記中央部分704に接続されており、可動部材を案内すると共にシステムの安定性を高める形で、本体10に対して固定された部分に接する作りとなっている(具体的には摺動可能な形で接する)。
当然のことながら、本発明は、図2、3に示した可動部材(特に、図示した起動システムに適合させたもの)に限定はされず、吸入流を調節する手段についても、図示したのとは別のものとすることができる。
一般的に、ブリスタ帯材は2つの端部を備えた帯材によって形成される。しかし変形例として、連続した切れ目のない帯材を用いることも可能である。また、それ以外にも、本発明の範囲を逸脱しない形で変更を加えることは可能である。
本発明によれば、以下の機能を実現する乾燥粉末吸入器を作ることができる。
・1ドーズずつに分けた複数ドーズ分の粉末を、個別の密封した貯蔵容器に保管すること(例えば、巻いた状態の帯材に30または60回分);
・ユーザの吸入動作によって穴開けを実行して粉末を放出すること(ブリスタの穴開けは、予め力をためた放出システムに連結された吸入検知システムを用いて行う);
・適当な形状の駆動手段を係合させて駆動のたびにブリスタ帯材を動かし、新たな貯蔵容器を適当な開封手段によって開封する位置に運ぶこと;
・吸入器が開かれたにもかかわらず吸入動作が行われなかった場合にドーズの損失を回避する手段を実現すること(上記の場合、吸入器が閉じられた時点で装置が正確に初期状態に戻る)。
また、上述した本発明の装置は、他の機能も実現できる。留意すべき点として、各種の機能は、吸入器の各種実施の形態が同時に備えるものとして示されていても、別々に実装することが可能である。具体的には、吸入起動機構は、貯蔵容器開封手段の種類や個々の貯蔵容器の相互の位置関係などには関わりなく使用することが可能であろう。投与待機状態にする手段と吸入起動システムとは、何らかの別の形で作ることも可能であろう。同じことは、装置の他の構成部品にも当てはまる。
本発明の吸入器は、上述した機能の一部または全てを組み入れることで、既存の装置を上回る性能を実現する。具体的には、本発明の吸入器は、好ましい点として、毎回の駆動で90%以上の貯蔵容器取出し率を実現する。取出し率とは、装置の駆動時に開封された貯蔵容器から放出される流体の割合であり、95%を上回るのが効果的であり、さらには97%を上回るのが好ましい。具体的には、こうした高い取出し率は、受動型の吸入器よりも一般的に効率が高い能動型の吸入器で得られる性能すら上回る(能動型の吸入器では、ブリスタの中身の1ドーズを取り出して放出するのは吸入流ではなく、吸入動作中に解放される圧縮空気の流れである)。取出し率が高いことにより、本発明の装置の効率が最大になることが保証される。また、高い取出し率と吸入起動による開封とが組み合わされることで、流体(特に粉末)がユーザの肺の中に最適な形で投与されることが保証される。また、本発明では、連続した駆動における貯蔵容器の取り出し率の安定性が高まる。すなわち、10個の貯蔵容器を有するブリスタ帯材を例に挙げれば、貯蔵容器ごとの取出し率の変動は15%未満である(10%未満であれば効果的であり、5%未満であるのが好ましい)。こうした安定性の向上によって1ドーズ当たりの量の再現性も向上し、それによって本発明の装置の効率も向上する。
当業者であれば、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲から逸脱しない形で、さらに様々な変更を考案することが可能であろう。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明が提供するのは、流体ディスペンサ装置であって、投与開口部を備えた本体と、薬剤粉末である流体を1ドーズずつ格納した、少なくとも1つの貯蔵容器と、少なくとも1つの貯蔵容器を保持して非投与位置と投与位置との間で移動可能な可動支持手段と、駆動された際に貯蔵容器を開封する貯蔵容器開封手段と、弾性変形可能なバネを有し、前記可動支持手段を前記投与位置に向けて付勢する付勢手段と、前記可動支持手段を非投与位置に保持する阻止手段と、ユーザによる吸入動作時、前記阻止手段を解除し、前記可動支持手段が貯蔵容器と共に前記投与位置に移動することを可能にする吸入起動手段と、を有し、前記可動支持手段の非投与位置は前記阻止手段の投与待機位置に対応しており、ユーザによる吸入流を調節する吸入流調節手段を更に有し、当該吸入流調節手段は、吸入動作の開始段階では吸入流を主に前記吸入起動手段の駆動のために用い、吸入動作の終了段階では吸入流を主に開封された貯蔵容器に格納された1ドーズの流体の放出のために用いるように調節を行うこと、を特徴とする。
た、効果的な構成として、前記阻止手段はロッドから成り、当該ロッドは一方の端部では、吸入動作の作用で変形する手段に接続されており、他方の端部では阻止部材に接続されていること、とする。
また、貯蔵容器開封手段80が、本体10に設置または固定されており、当該貯蔵容器開封手段は、ブリスタの密封層に穴を開ける、または切り開くための穿孔または切開手段から成る。貯蔵容器開封手段は、図面には概略的にしか示していない。
可動支持手段50は、少なくとも次回の吸入動作で開封される貯蔵容器を支持するように作られている。可動支持手段50には第2移動手段が形成されており、当該第2移動手段は、駆動中、中身を取り出そうとする貯蔵容器を移動させて、装置の前記貯蔵容器開封手段に接する位置に運ぶように作られている。可動支持手段50は、効果的な構成として、弾性変形可能なバネ510、ロッド、または、それらと同等の他の弾力部材を有する付勢手段800から、直接的または間接的に付勢される。そして、前記バネ510には、特に装置が開けられる間に、予め力がためられる。効果的な構成として、可動支持手段50は、非投与位置である第1の位置と投与位置である第2の位置との間で移動可能である(第2の位置は貯蔵容器が開封される位置であり、そのため吸入位置でもある)。可動支持手段50は、適当な阻止手段100によって投与待機位置に保持されるが、当該阻止手段100は以下に述べるように吸入動作によって駆動される。
変形例では、他の吸入起動手段も使用することができる。例えば、ユーザの吸入動作中、吸入によって生じる吸引力の作用で回動する、という回動可能な弁フラップを用いることができる。弁フラップの回動によって、可動支持手段を阻止していた阻止手段が解除され、その結果、貯蔵容器は貯蔵容器開封手段に向けて移動させられる。
すでに説明したように、阻止手段100が設けられているのは、前記可動支持手段50を前記非投与位置(阻止手段の投与待機位置(cocked position)に対応する位置)に保持するためである。効果的な構成として、前記阻止手段100は、前記可動支持手段50の伸長部または突起部501と係合するように作られた阻止部材110を有する。突起部が保持されていない状態になると、付勢手段800から加わる力の作用により、可動支持手段50を投与位置に向けて移動させることができる。前記阻止手段100は、効果的な構成として、ユーザの吸入動作に反応する変形可能な空気室61にロッド101を介して接続されている。そのため、ユーザの吸入動作時に変形可能な前記空気室が変形し、それによってロッド101が、さらには前記阻止部材110が回動して伸長部501を解放する。これにより、前記可動支持手段50は、圧縮バネ510から加わる力の作用で投与位置に向かって移動する。可動支持手段50が移動すると、上述した形で貯蔵容器が1つ開封される。
吸入動作後、すなわち図3に示す投与位置において、阻止手段100は回動を完了しており、可動支持手段50は圧縮バネ510によって上方に移動させられている。阻止手段(具体的には阻止部材110)の回動により、図3に特に示すように、阻止部材110の端部が本体10から突き出た状態となる。その後、ユーザが可動カバー部材を閉じる際、カバー部材の一方が、完全に閉じられた時点で、前記端部を押さえることになるため、阻止手段100は空気室61と一緒に初期位置に戻される。空気室61も初期状態に戻される。

Claims (22)

  1. 流体ディスペンサ装置であって、
    投与開口部(15)を備えた本体(10)と、
    薬剤粉末である流体を1ドーズずつ格納した、少なくとも1つの貯蔵容器と、
    少なくとも1つの貯蔵容器を保持して非投与位置と投与位置との間で移動可能な可動支持手段(50)と、
    駆動された際に貯蔵容器を開封する貯蔵容器開封手段(80)と、
    弾性変形可能な付勢部材(51)を有し、前記可動支持手段を前記投与位置に向けて付勢する付勢手段(800)と、
    前記可動支持手段を非投与位置に保持する阻止手段(100)と、
    ユーザによる吸入動作時、前記阻止手段を解除し、前記可動支持手段が貯蔵容器と共に前記投与位置に移動することを可能にする吸入起動手段(60)と、を有し、
    前記可動支持手段の非投与位置は前記阻止手段の投与待機位置に対応しており、
    ユーザによる吸入流を調節する吸入流調節手段(700)を更に有し、当該吸入流調節手段は、吸入動作の開始段階では吸入流を主に前記吸入起動手段(60)の駆動のために用い、吸入動作の終了段階では吸入流を主に開封された貯蔵容器に格納された1ドーズの流体の放出のために用いるように調節を行うこと、
    を特徴とする流体ディスペンサ装置。
  2. 前記吸入流調節手段(700)は、吸入動作の開始段階では吸入に対する抵抗を大きくし、吸入動作の終了段階では前記抵抗を小さくするように作られていること、
    を特徴とする請求項1に記載の流体ディスペンサ装置。
  3. 前記吸入流調節手段(700)は、吸入動作の開始段階では吸入流の流量を制限し、吸入動作の終了段階では前記流量が増加するように作られていること、
    を特徴とする請求項1または2に記載の流体ディスペンサ装置。
  4. 前記吸入流調節手段は、栓をした位置と栓を外した位置との間で変形または移動が可能な可動部材(700)から成り、栓をした位置では吸入空気流路(75)をふさいでおり、栓を外した位置では前記吸入空気流路(75)をふさいでおらず、
    前記可動部材(700)が栓をした位置にあるのは可動支持手段(50)が非投与位置にある時であり、前記可動部材(700)が栓を外した位置にあるのは可動支持手段(50)が投与位置にある時であること、
    を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の流体ディスペンサ装置。
  5. 前記吸入空気流路(75)は、前記本体(10)内に形成されて、吸入端部に接続しており、前記可動部材(700)は、一方で前記本体(10)と、他方で前記可動支持手段(50)と協働すること、
    を特徴とする請求項4に記載の流体ディスペンサ装置。
  6. 前記可動部材(700)は、前記本体(10)に対して回動可能な形で取り付けられていること、
    を特徴とする請求項4または5に記載の流体ディスペンサ装置。
  7. 前記可動部材(700)は、前記本体(10)に対して弾性変形可能であること、
    を特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載の流体ディスペンサ装置。
  8. 前記可動部材(700)は、回動部を形成する中央部分(704)に接続された枝部(701,702,703)を少なくとも2つ有し、そのうち第1枝部(701)は可動支持手段(50)と接し、第2枝部(702)は前記吸入空気流路(75)と接すること、
    を特徴とする請求項4乃至7のいずれかに記載の流体ディスペンサ装置。
  9. 前記可動部材(700)は、前記本体(10)に対して固定された部分に接する、または、摺動するように作られた第3枝部(703)を有すること、
    を特徴とする請求項8に記載の流体ディスペンサ装置。
  10. 前記阻止手段(100)は、阻止位置と解除位置との間で移動可能な阻止部材(110)から成り、
    前記阻止部材(110)は、可動支持手段(50)に固定された突起部(501)と係合し、前記阻止部材(110)は平らな接触面(111)を有し、当該接触面に丸みをつけた前記突起部(501)が接する状態となり、
    前記阻止部材(110)が解除位置に移動することで、前記突起部(501)は前記接触面(111)の終端(112)に向かって摺動することとなり、その位置から可動支持手段(50)は前記付勢手段によって投与位置に移動させられ、
    投与待機状態における突起部(501)と接触面(111)との接点の位置は、前記終端(112)からの距離(B)がゼロではない位置であること、
    を特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の流体ディスペンサ装置。
  11. 前記阻止部材(110)は回動可能な形で本体(10)に取り付けられていること、
    を特徴とする請求項10に記載の流体ディスペンサ装置。
  12. 投与待機状態において付勢手段から前記可動支持手段(50)に加わる力は5〜10ニュートン(N)の範囲であること、
    を特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の流体ディスペンサ装置。
  13. 前記阻止手段(100)を解除するためには、患者の吸入動作によって0.05〜0.2Nの範囲の力が生じればよいこと、
    を特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の流体ディスペンサ装置。
  14. 前記阻止手段(100)を解除するためには、患者の吸入動作によって10〜20L/分の範囲の吸入流量が生じればよいこと、
    を特徴とする請求項1乃至13のいずれかに記載の流体ディスペンサ装置。
  15. 前記阻止手段(100)を解除するためには、患者の吸入動作によって4〜15mbarの範囲の圧力差が生じればよいこと、
    を特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の流体ディスペンサ装置。
  16. 投与待機状態において付勢手段から前記可動支持手段(50)に加わる力と、ユーザの吸入動作によって生じ、前記阻止手段(100)を解除するために必要な強さの力との比率は、80〜120の範囲にあり、特に100であること、
    を特徴とする請求項1乃至15のいずれかに記載の流体ディスペンサ装置。
  17. 弾性変形可能な前記付勢部材は圧縮バネ(51)から成ること、
    を特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の流体ディスペンサ装置。
  18. 前記阻止手段(100)はロッド(101)から成り、当該ロッド(101)は一方の端部では、吸入動作の作用で変形する手段(60)に接続されており、他方の端部では阻止部材(110)に接続されていること、
    を特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載の流体ディスペンサ装置。
  19. 閉位置と開位置との間で移動可能な少なくとも1つのカバー部材(11,12)を有し、前記少なくとも1つのカバー部材が開位置に移動することによって、投与待機状態となること、
    を特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の流体ディスペンサ装置。
  20. 前記吸入起動手段(60)は可撓性の袋(61)から成ること、
    を特徴とする請求項1乃至19のいずれかに記載の流体ディスペンサ装置。
  21. 細長い可撓性の帯材の上に並べて配置された複数の個別の貯蔵容器を有すること、
    を特徴とする請求項1乃至20のいずれかに記載の流体ディスペンサ装置。
  22. 前記貯蔵容器開封手段は、本体(10)に対して静止した穴開け用の尖端(80)から成ること、
    を特徴とする請求項1乃至21のいずれかに記載の流体ディスペンサ装置。
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