JP2011516613A - 好ましくはポサコナゾールおよびhpmcasを含む固体分散物中の経口用薬学的組成物 - Google Patents

好ましくはポサコナゾールおよびhpmcasを含む固体分散物中の経口用薬学的組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、難水溶性かつ弱塩基性アゾール抗真菌性化合物およびpH感受性ポリマーを含有する固体分子分散組成物、本発明の上記固体分子分散組成物を含有する薬学的組成物、および、それを必要とする患者の真菌感染を処置および/または予防する方法であって、それを必要とする患者に本発明の組成物を含有する薬学的組成物を経口投与する工程を包含する方法を提供する。好ましくは、上記抗真菌性化合物はポサコナゾールであり、上記pH感受性ポリマーはHPMCASである。

Description

本発明は、噴霧乾燥により調製されるpH感受性ポリマー中に分子分散した、弱塩基性かつ難水溶性アゾールを含む薬学的組成物に関する。本発明はまた、上記薬学的組成物を経口投与することにより真菌感染を処置および/または予防するための方法に関する。
(発明の背景)
本出願のこの節または任意の節における任意の公報の特定は、そのような公報が本発明に対する先行技術であることを承認してはいない。
弱塩基性かつ(腸のpHで)難水溶性の、アゾール官能基を含む薬物はしばしば低バイオアベイラビリティまたは不規則な吸収を示す。これらの薬物は低pH環境(例えば、胃(pH1〜2))にてしばしば可溶性であるが、これらの薬物は、小腸(pH5〜7)において見出されるような、より高いpH環境では主として不溶性である。その結果として、そのような薬物は一般的に、胃の低pH環境から小腸のより高いpH環境への通過するとき、溶液から析出する。そのような弱塩基性かつ難水溶性アゾール薬物の例としては、ジフェナミゾール(difenamizole)、エピリゾール、フルコナゾール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、レトロゾール、ポサコナゾール、ラブコナゾール(ravuconazole)、サペルコナゾール(saperconazole)、テルコナゾール(terconazole)、およびボリコナゾールが挙げられる。
これらの弱塩基性かつ難水溶性アゾール薬物のうちのいくつか(例えば、限定はされないがイトラコナゾール、ポサコナゾールおよびテルコナゾール)は、真菌感染(例えば、侵襲性真菌感染)の処置および/または予防のために開発されてきた。これまでのところ、これらの薬物の開発は、水溶液中でのそれらの溶解度が非常にpH依存性であり、そのことが十分かつ簡単に制御されたバイオアベイラビリティを提供することに困難さをもたらすので、問題を抱えている。
特許文献1および特許文献2は、広域抗真菌薬であるポサコナゾールを開示しており、ポサコナゾールの構造は以下に例示される:
Figure 2011516613
ポサコナゾールは、pH1以下の強酸性水溶液中で部分的に可溶化され、ポサコナゾールは約790μg/mLの溶解度を有する。対照的に、pH>4では、ポサコナゾールは水溶液中で1μg/mL未満の溶解度を有する。
特許文献3は、ポサコナゾールと、非イオン性界面活性剤と、希釈剤との薬学的組成物を記載する。特許文献4は、ポサコナゾールと溶解性または不溶性ポリマー(例えば、ポビドンまたはクロスポビドン(crospovidone))との薬学的組成物を記載しており、その成分は特に記載された比で存在する。特許文献5は、不活性ビーズ上にコーティングされたポサコナゾールと結合剤との薬学的カプセル組成物を記載する。特許文献3、特許文献4、特許文献5のいずれも、患者の集団全体にわたってバイオアベイラビリティの変動性が低い経口用剤形を提供し得る組成物を記載していない。
特許文献6は、液体懸濁物(例えば、商品名NOXAFIL(商標)の下で市販される経口用懸濁液)の形態で、界面活性剤および増粘剤を合わせたポサコナゾールの微粉状粒子の薬学的組成物を記載する。NOXAFIL(商標)懸濁液は十分なバイオアベイラビリティを提供するが、ヒトにおいて適切な血漿濃度を確実にするために、NOXAFIL(商標)は食物または栄養補給物と組み合わせて投与されること、およびNOXAFIL(商標)は1日に数回投与されることが推奨される。さらに、液体経口用懸濁物は、一部の患者(例えば、丸剤を飲み込むことが困難な患者)にとっては都合が良いが、固体剤形は他の状況で所望され、そして/または必要とされる。特に、固体剤形は、携帯性および保管を容易にするために、ならびに、さらなる投薬用機器の必要性を避けることにより患者の服薬遵守を促進するなどのために望ましい。さらに、十分なバイオアベイラビリティを提供し、患者の集団全体にわたって変動性が低く、かつ食物と組み合わせて投与する必要性を回避する、ポサコナゾールの固体剤形に対する必要性は依然としてある。同様に、十分なバイオアベイラビリティを有する固体剤形は、所望される治療血漿濃度を達成するために一日に投与される用量の回数が減少し得る処置レジメンを提供する。
薬学的化合物および種々のポリマーを含有する、増強されたバイオアベイラビリティを有する組成物は、Crewらに対して2007年6月26日に発行された特許文献7に記載される。1つの例において、特許文献7は、ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体ポリマー中のグリコゲンホスホリラーゼインヒビターを記載する。特許文献7に記載された組成物は、共通溶媒中に溶解させたホスホリラーゼインヒビターおよびヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(HPMC−AS)を含有する溶液を噴霧乾燥することにより調製される。Hayesらに対して2005年4月19日に発行された特許文献8は、概して、アゾール抗真菌性化合物およびポリマーを含有する組成物を記載する。記載された組成物は、共通溶媒(例えば、塩化メチレン、クロロホルム、エタノール、メタノール、イソプロパノール、エチルアセテート、もしくはアセトン、またはこれらのうちの2つ以上のものの混合物)中にアゾール化合物およびポリマーを溶解させ、この溶液を慣習的な噴霧乾燥装置を使用して噴霧乾燥することにより固体粒状組成物を形成することによって調製される。特許文献8に記載されるアゾール含有組成物の例は、活性薬学的成分(API)およびポリマーを含有する溶液を噴霧乾燥することにより調製される、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート(HPMCフタレート)ポリマー誘導体を伴うイトラコナゾールである。これらの組成物は、イトラコナゾールのバイオアベイラビリティにおける改善、およびイトラコナゾールの投与と関連する食物効果の除去を示すことが報告されている。
米国特許第5,703,079号 米国特許第5,661,151号 米国特許第5,834,472号 米国特許第5,972,381号 米国特許第5,846,971号 米国特許出願公開第2003/0055067号 米国特許7,235,260号 米国特許6,881,745号
弱塩基性かつ難水溶性アゾール(例えば、ポサコナゾール)を含有する、増強されたバイオアベイラビリティを有する薬学的組成物に対する必要性は依然としてある。そのような組成物は、同じもしくはより良い治療効果に対して必要とされる用量および/または吸収変動性を減少させ、製品のための品物の費用を減少させ、そして/あるいは投与レジメンを減少させる。そのような薬物の固体剤形は、患者に対してより優れた便利さを提供し、それゆえに患者の服薬遵守を促進する。
(発明の要旨)
これらおよび他の目的、ならびにこれらおよび他の利点は本発明により提供され、本発明は、1つの局面において、患者の集団全体にわたってポサコナゾールのバイオアベイラビリティにおける変動性を減少させ、かつ現在利用可能な経口用剤形に伴い観察される食物効果を減少させる、患者への経口投与に適した組成物である。
いくつかの実施形態において、組成物は、pH感受性ポリマー中に溶解させた、安定な無定形固体形態の弱塩基性かつ難水溶性アゾールを含有する分子固体分散物である。いくつかの実施形態において、弱塩基性かつ難水溶性アゾールはジフェナミゾール、エピリゾール、フルコナゾール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、レトロゾール、ラブコナゾール、サペルコナゾール、テルコナゾール、またはボリコナゾールであり、好ましくは、アゾールはフルコナゾール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ポサコナゾール、ラブコナゾール、サペルコナゾール、テルコナゾール、またはボリコナゾールであり、より好ましくはアゾールはイトラコナゾールまたはテルコナゾールである。いくつかの特に好ましい実施形態において、アゾールはポサコナゾールである。いくつかの実施形態において、pH感受性ポリマーはセルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、アルギン酸、メタクリル酸ポリマー、カルボマー、ポラクリリン(polacrillin)、キトサン、またはヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体ポリマー(例えば、ヒプロメロース(ヒプロメロース)フタレートまたはヒプロメロースアセテートスクシネート(ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(HPMCAS)))であり、好ましくは、ポリマーはHPMCASである。いくつかの特に好ましい実施形態において、組成物はHPMCAS中に分子分散したポサコナゾールを含有する。
組成物がHPMCASを含有するいくつかの実施形態において、選択されるHPMCASは、AQOAT(登録商標)ポリマーの等級L、等級M、もしくは等級H(Shin−Etsu)、またはこれらのうちの2つ以上のものの組み合わせであり、好ましくはAQOATの等級Lまたは等級Mである。
いくつかの実施形態において、組成物はポサコナゾールおよびHPMCASを、HPMCAS:ポサコナゾールの重量比が約1:1〜約10:1で含有する。いくつかの実施形態において、HPMCAS:ポサコナゾールの重量比は約2:1〜約4:1であり、好ましくはHPMCAS:ポサコナゾールの重量比は約3:1である。いくつかの実施形態において、約40wt%HPMCAS:60wt%ポサコナゾール〜約95wt%HPMCAS:5wt%ポサコナゾールのHPMCASポリマー:ポサコナゾールの重量パーセントを有する分子固体分散物を提供することが好ましい。
いくつかの実施形態において、pH<2(例えば、胃で見られるような)で溶解するポサコナゾールの量を制限し、pH≧5(例えば、小腸で見られるような)で溶解する量を増す経口用薬学的組成物を提供するポリマーを選択することが好ましい。
いくつかの実施形態において、pH≧5である水溶液を含む環境に置かれて維持されるポサコナゾールを含有する本発明の組成物は、pH<2である水溶液を含む環境に維持された場合に同一の組成物から放出されるポサコナゾールの量より、少なくとも1.5倍多い、好ましくは少なくとも3倍多い量のポサコナゾールを放出する。
本明細書中で提供される分子固体分散物(本発明の組成物)は、それから薬学的剤形を調製する(例えば、本発明の組成物は粉砕され得、混合し得、錠剤の調製(例えば、直接打錠法による錠剤の調製)に適した処方物中に組み込まれ得る)ために必要な優れた機械的および物理的特性を示す。それゆえ、本発明の組成物は、直接的に粉末または顆粒として利用されてもよく、また、例えば、固体剤形(例えば、カプセル、錠剤、顆粒、粉末、および単位用量パケット)の調製において1つ以上の薬学的に受容可能な賦形剤を含む処方物中に組み込まれてもよい。本発明の組成物は、高薬物含有量(例えば、組成物がポサコナゾールを含む場合、約100mg/単位用量を超える薬物含有量)を有する剤形を調製するために使用され得ると考えられる。本発明の分子固体分散物を含有する薬学的組成物は、現在利用可能な市販の経口投与用処方物と比較した場合、患者の集団全体にわたって、減少した食物効果を提供し、かつバイオアベイラビリティにおいてより低い変動性を示すと考えられる。
いくつかの実施形態において、ポサコナゾールを含有する本発明の分子固体分散物は、約15℃〜約25℃かつ約50%相対湿度〜約60%相対湿度の保管条件に供される場合、少なくとも1年間は安定であり、約40℃かつ約75%相対湿度の保管条件に供される場合、少なくとも約3ヶ月間は安定である。
別の局面において、本発明は、本発明の組成物(アゾール抗真菌性化合物の分子固体分散物)を調製するための方法を提供する。いくつかの実施形態において、(a)有機溶媒中に、アゾール抗真菌性化合物(いくつかの特に好ましい実施形態において、そのアゾール抗真菌性化合物はポサコナゾールである)およびポリマー(好ましくはHPMCAS)を溶解させる工程、および(b)その有機溶媒を蒸発させる工程を包含するプロセスにより本発明の組成物を調製することが好ましい。特定の実施形態において、約25℃〜約70℃の温度で溶解させる工程を実行することが好ましい。特定の実施形態において、蒸発工程「b」を噴霧乾燥技術により実行することが好ましい。工程「b」が噴霧乾燥により実行される特定の実施形態において、好ましくは、噴霧乾燥は約30℃〜約80℃の範囲の温度で実行される。特定の実施形態において、上記有機溶媒はメタノール、エタノール、イソプロパノール、もしくはアセトン、またはこれらのうちの2つ以上のものの組み合わせであることが好ましい。好ましくは、この有機溶媒はメタノール、エタノール、またはアセトンである。
本発明の別の局面は、患者の真菌感染に起因する状態(例えば、オトミコーシスもしくはクロモミコーシス)の患者の処置および/または同状態の予防のための方法、あるいは患者のAsperillus感染もしくはCandida感染の処置のための方法、または患者のAsperillus感染もしくはCandida感染の予防のための方法であって、それらを必要とする患者に本発明の組成物を投与する工程を包含する方法を提供する。本発明の別の局面は、接合菌綱(例えば、ケカビ属、クモノスカビ属、またはリゾムコール属など)により引き起こされる患者の真菌感染、皮膚糸状菌により引き起こされる真菌感染(例えば、体部白癬、股部白癬、足白癬、須毛白癬、頭部白癬、黒色癬、黄癬、もしくは渦状癬)または爪真菌症と関連する任意の他の因子により引き起こされる真菌感染の処置および/または予防のための方法であって、それらを必要とする患者に本発明の組成物を投与する工程を包含する方法を提供する。いくつかの実施形態において、1日に単一用量または分割用量(例えば、1日2回)で、本発明の組成物を含有する用量を投与することが好ましい。
図1は、本明細書中で「カプセルA」および「カプセルB」とそれぞれ指定された、本発明に従うHPCMAS(等級Lまたは等級M)とポサコナゾールとの二分子固体分散物の溶解プロフィールを示す。図1に例示される通り、「%回収」は、固体分子分散物の試料中のポサコナゾールの総量に対して、試料から放出されたポサコナゾールの量を指す。 図2は、カプセルA、カプセルB、または比較例としてのポサコナゾールの経口用懸濁物のいずれかの中のポサコナゾール60mgを雄性カニクイザルへ単回経口投与した後、投与後120時間にわたるポサコナゾールの平均血漿濃度の線形:線形グラフを示す。 図3は、カプセルA、カプセルB、または比較例としてのポサコナゾールの経口用懸濁物のいずれかの中のポサコナゾール60mgを雄性カニクイザルへ単回経口投与した後の、ポサコナゾールの平均Cmax濃度のグラフである。 図4は、カプセルA、カプセルB、または比較例としてのポサコナゾールの経口用懸濁物のいずれかの中のポサコナゾール60mgを雄性カニクイザルへ単回経口投与した後の、ポサコナゾールの平均曝露(AUC(tf))のグラフである。
(発明の詳細な説明)
(定義)
他に定義されない場合、本明細書中で使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する分野の当業者により一般に理解される意味と同じ意味を有する。本明細書中に記載される方法および材料と類似または同等の方法および材料は本発明の実施または試験において使用され得るが、適した方法および材料は以下に記載される。その材料、方法、および例は単なる例証であり、限定することは意図されていない。本明細書中で言及される全ての出版物、特許、および他の文献は、その全体が参考として援用される。
本明細書中で使用される場合、用語「AUC」は、時間0から、調査された時間のうちの選択されたある期間までの血漿濃度−時間曲線下の面積である。例えば、AUC(4h)は、時間0〜4時間までの血漿濃度−時間曲線下の面積を意味する。
本明細書中で使用される場合、用語「AUC(tf)」は時間0から最終定量可能試料の時間までの血漿濃度−時間曲線下の面積である。
本明細書中で使用される場合、用語「CL/F」は、経口投与後の血漿からの薬物の見かけの全クリアランスである。CL/Fは、投与された用量をAUCで除算することにより計算される。
用語「患者」は、哺乳類(例えば、ヒト)を含む動物を指す。
用語「薬学的に受容可能な賦形剤」は、一般にヒトの摂取に対して安全と認められる、治療活性の無い剤形の構成要素であるものを指す。
用語「処置すること」または「処置」は、治療的緩和もしくは予防的緩和、または疾患状態と関連する1つ以上の症状を緩和することを意味することが意図される。
用語「薬物動態」は、薬物が体によって吸収され、分配され、代謝され、そして排泄されるプロセスを指す。薬物動態パラメータとしては、限定はされないが、「最大血漿濃度」すなわち「Cmax」、「血漿濃度時間曲線下面積」すなわち「AUC」、および「Cmaxまでの時間」すなわち「Tmax」が挙げられる。
本明細書中で使用される場合、用語「t1/2」は薬物の半減期を指す。
(分子固体分散物薬学的組成物)
いくつかの特に好ましい実施形態において、本発明は、ポサコナゾールおよびHPMCASを含有する本発明の固体分子分散物を含有する経口用薬学的組成物を提供する。約pH2(例えば、胃において見られるような)より酸性のpHを有する水性環境に維持される場合、この薬学的組成物はポサコナゾールを限られた量だけ放出し、約pH5(例えば、小腸で見られるような)より酸性ではないpHを有する水性環境に維持される場合、この薬学的組成物はその組成物を構成している多量のポサコナゾールを放出する。特に好ましい実施形態において、本明細書中で提供される分子固体分散物については、安定な無定形固体状態のポサコナゾールはHPMCAS中に溶解される。本明細書中で提供される分子固体分散物は、後の粉砕、混合、および錠剤圧縮に必要な優れた機械的および物理的特性を示す。そのような分子固体分散物は、直接、粉末または顆粒として利用され得る。あるいは、そのような分子固体分散物は、固体剤形(例えば、カプセル、錠剤、顆粒、粉末、および単位用量パケット)を調製するために使用され得る。実際に、本明細書中で提供される分子固体分散物は、単位剤形当たり≧100mgの薬物を含む高薬物含有剤形に適する。本発明の薬学的組成物は、市販の懸濁物を経口投与する場合に観察される食物効果と比較して食物効果を減少させると考えられ、かつ、市販の経口用剤形と比較した場合、患者の集団全体にわたってバイオアベイラビリティについて観察される変動性を減少させると考えられる。
いくつかの実施形態において、本発明はまた、pH感受性ポリマー(好ましくは、そのポリマーはセルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、アルギン酸、メタクリル酸ポリマー、カルボマー、ポラクリリン、キトサン、またはヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体ポリマー(例えば、ヒプロメロースフタレートもしくはヒプロメロースアセテートスクシネート(ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート(HPMCAS)))であり、より好ましくはそのポリマーはHPMCASである)、およびそのポリマー中に分子分散した、弱塩基性かつ難水溶性アゾール化合物(このアゾール化合物は、ジフェナミゾール、エピリゾール、フルコナゾール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、レトロゾール、ラブコナゾール、サペルコナゾール、テルコナゾール、またはボリコナゾールであり、好ましくは、フルコナゾール、イトラコナゾール、ケトコナゾール、ラブコナゾール、サペルコナゾール、テルコナゾール、またはボリコナゾールであり、より好ましくは、このアゾールはイトラコナゾール、ポサコナゾール、またはテルコナゾールである)を含有する経口用薬学的組成物を提供する。特に好ましい実施形態において、上記アゾールはポサコナゾールであり、上記ポリマーはHPMCASである。
ポサコナゾールは以下の構造を有する。
Figure 2011516613
ポサコナゾール(Schering Corporation(Kenilworth、N.J.)から入手可能)は、米国特許第5,661,151号およびWO95/17407の実施例24および32に従って調製され得る。ポサコナゾールは、pH1またはそれより酸性であるpHを有する水溶液中で部分的に可溶化される。pH1の水溶液中では、ポサコナゾールは約790μg/mLの溶解度を有する。対照的に、より酸性でない溶液、例えば、約pH4またはそれより酸性でない水溶液中では、ポサコナゾールは1μg/mL未満の溶解度を有する。
イトラコナゾール(Janssen Pharmaceutica(N.V.、Beerse、ベルギー)から入手可能であり、米国特許第4,267,179号に記載される)は、pKa=3.7であり、実質的には、水および希酸溶液に不溶である。イトラコナゾールは以下の構造を有する。
Figure 2011516613
テルコナゾール(Janssen Pharmaceutica(N.V.、Beerse、ベルギー)から入手可能であり、米国特許第4,223,036号に記載される)は、実質的には水に不溶(<0.1mg/ml)であり、また、以下の構造を有する。
Figure 2011516613
フルコナゾール(Pfizer(New York、N.Y.)から入手可能であり、米国特許第6,790,957号に記載される)は、実質的には水に不溶(約1μg/ml)であり、また、以下の構造を有する。
Figure 2011516613
ボリコナゾール(以前はUK109496)(Pfizer(New York、N.Y.)から入手可能であり、米国特許第5,278,175号に記載される)は、以下の構造を有する。
Figure 2011516613
レトロゾール(米国特許第4,978,672号に記載される)は、実質的には水に不溶であり、また、以下の構造を有する。
Figure 2011516613
ラブコナゾール(BMS−207147;以前はER−30346)(Bristol−Myers Squibb(Princeton、NJ)から入手可能であり、米国特許第5,648,372号に記載される)は、以下の構造を有する。
Figure 2011516613
ケトコナゾール(米国特許第4,144,346号に記載される)は、以下の構造を有する。
Figure 2011516613
エピラゾール(オメプラゾール)(米国特許第4,255,431号に記載される)は、以下の構造を有する。
Figure 2011516613
サペルコナゾール(Janssen Pharmaceutica(N.V.、Beerse、ベルギー)から入手可能であり、米国特許第4,916,134号に記載される)は、水に難溶性であり、以下の構造を有する。
Figure 2011516613
ジフェナミゾール(JP686621に記載される)は、実質的には水に不溶であり、以下の構造を有する。
Figure 2011516613
本発明の組成物は、室温では固体であって、pH感受性ポリマー中に分子分散したアゾール抗真菌性化合物を含有する。本発明の組成物を調製する際使用するのに適したポリマーとしては、限定はされないが、セルロースアセテートフタレート、ポリビニルアセテートフタレート、アルギン酸、メタクリル酸ポリマー、カルボマー、ポラクリリン、キトサン、またはヒドロキシプロピルメチルセルロース誘導体ポリマー(例えば、ヒプロメロースフタレート(ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート)もしくはヒプロメロースアセテートスクシネート(ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネートであり、また本明細書中では簡便のためにHPMCASとも呼ばれる))が挙げられ、好ましくは、上記ポリマーはHPMCASである。ヒプロメロースアセテートスクシネート(ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートスクシネート;HPMCAS)は、市販されており、例えば、AQOATシリーズのポリマー(Shin−Etsuから入手可能)であり、これは異なる等級(例えば、等級L、等級M、および等級H)でHPMCASポリマーを提供する。HPMCASポリマーは、≧5.5のpHから6.8までで種々の溶解度を有する。具体的には、等級LはpH≧5.5で溶解性であり、等級MはpH≧6で溶解性であり、等級HはpH≧6.8で溶解性である。AQOAT HPMCASの顆粒形態(G型)および微粉形態(F型)も共に本発明として利用可能であり、これらのいずれも本発明における使用に適する。いくつかの実施形態において、AQOAT HPMCASの等級Lを用いて本発明の組成物を調製することが好ましく、ここで、そのアセチル含有量は7%〜11%の範囲であると示されており、そのスクシノイル含有量の範囲は10%〜14%の範囲であると示されている。いくつかの実施形態において、AQOAT HPMCASの等級Mを用いて本発明の組成物を調製することが好ましく、ここで、そのアセチル含有量は5%〜9%の範囲であると示されており、そのスクシノイル含有量の範囲は14%〜18%であると示されている。本明細書中で示される場合、用語「等級L」および「等級M」は、Shin−Etsuから入手可能なAQOAT系統のHPMCASの等級LおよびHPMCASの等級Mと一致するHPMCASの等級を指す。
特に好ましい実施形態において、ポサコナゾールは、アゾール抗真菌性化合物として使用される。特定の実施形態において、無定形固体形態のポサコナゾールは、15〜25℃かつ50〜60%相対湿度で少なくとも一年間保管後、本明細書中に開示される分子固体分散物内で安定である。特定の他の実施形態において、無定形固体形態のポサコナゾールは、40℃かつ75%相対湿度で少なくとも3ヶ月間保管後、本明細書中に開示される分子固体分散物内で安定である。
いくつかの実施形態において、HPMCASおよびポサコナゾールを用いて本発明の組成物を調製することが好ましく、ここで、提供されるこの分子固体分散物中に存在するHPMCAS:ポサコナゾールの重量比は、約1:1w/w(HPMCAS/ポサコナゾール)〜約10:1w/w(HPMCAS/ポサコナゾール)であり、好ましくは、提供されるこの分子固体分散物中のHPMCAS:ポサコナゾールの重量比は、約2:1w/w(HPMCAS/ポサコナゾール)〜約4:1w/w(HPMCAS/ポサコナゾール)であり、より好ましくは、提供されるこの分子固体分散物中のHPMCAS:ポサコナゾールの重量比は、約3:1w/w(HPMCAS/ポサコナゾール)である。いくつかの実施形態において、HPMCASポリマーおよびポサコナゾールの重量パーセントが、約40wt%HPMCAS/60wt%ポサコナゾール〜約95wt%HPMCAS/5wt%ポサコナゾールである、HPMCASポリマーおよびポサコナゾールを含有する本発明の分子固体分散物を提供することが好ましい。
いくつかの実施形態において、経口投与に適した薬学的組成物(本明細書中では「経口用」薬学的組成物と呼ばれる)中に本発明の分子固体分散物を組み込むことが好ましい。経口用薬学的組成物を含有する適した剤形としては、限定はされないが、カプセル、錠剤、顆粒、粉末、および単位用量パケットが挙げられる。いくつかの実施形態において、経口用薬学的組成物は、1つ以上の薬学的に受容可能な賦形剤を必要に応じてさらに含有し得る。特定の実施形態において、本明細書中に記載される通りの経口用剤形は、経口用剤形当たり少なくとも50mg、75mg、100mg、または125mgの薬物含有能力を有する。
適した薬学的に受容可能な賦形剤は、当該分野において周知である。一般的には、賦形剤としては、限定はされないが、表面活性剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウムおよびポリソルベート80)、薬物錯化剤もしくは可溶化剤(例えば、ポリエチレングリコール、カフェイン、キサンテン、ゲンチシン酸およびシクロデキストリン)、希釈剤(例えば、ラクトース、マンニトール、キシリトール、微結晶性セルロース、二リン酸カルシウム、およびデンプン)、崩壊剤(例えば、デンプングリコール酸ナトリウム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC(例えば、LH−21、およびLH−Bl)、およびクロスカルメロースナトリウム)、流動促進剤(glidant)(例えば、二酸化ケイ素およびタルク)、結合剤(例えば、メチルセルロース、微結晶性セルロース、デンプン、およびゴム(例えばグアーガム、およびトラガカントゴム)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウムおよびステアリン酸カルシウム)、pH調節剤(例えば、クエン酸、酢酸、アスコルビン酸、乳酸、アスパラギン酸、コハク酸、およびリン酸)、抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸、ブチル化ヒドロキシトルエン、およびブチル化ヒドロキシアニソール)、顔料、および矯味矯臭剤(flavorant)が挙げられ、これらは、上記組成物の特性に影響を与えない代表的な量で、かつ習慣的な目的で使用され得る。これらの賦形剤は、上記組成物を適した経口用組成物に調合する目的で、弱塩基性かつ難水溶性アゾールおよびHPMCASと混合されても顆粒化されてもよく、または、弱塩基性かつ難水溶性アゾールおよびHPMCASが混合または顆粒化された後に加えられてもよい。
(分子固体分散物を調製する方法)
本発明の別の局面は、本発明に従う分子固体分散物を調製する方法を提供する。特定の実施形態において、弱塩基性かつ難水溶性アゾール(好ましくはポサコナゾール)およびpH感受性ポリマー(好ましくはHPMCASポリマー)を含有する分子固体分散物は、上記弱塩基性かつ難水溶性アゾールおよび上記ポリマーを共に有機溶媒中に溶解させた後、その有機溶媒を蒸発させることにより調製され得る。いくつかの実施形態において、ポサコナゾールを上記アゾールとして、HPMCASを上記pH感受性ポリマーとして使用するとき、上記溶解工程は約25℃〜約70℃の温度で実行され得る。上記有機溶媒のその後の蒸発は、高温または噴霧乾燥のいずれかにより達成され得る。上記蒸発工程が噴霧乾燥により実行される場合、適した温度は約30℃〜約80℃の範囲であり得る。いくつかの実施形態において、有機溶媒として、メタノール、エタノール、イソプロパノール、もしくはアセトン、またはこれらのうちの2つ以上のものの組み合わせを使用することが好ましい。いくつかの実施形態において、有機溶媒として、エタノールとアセトン、またはメタノールとアセトンの組み合わせを使用することが好ましい。
いくつかの特に好ましい実施形態において、ポサコナゾールおよびHPMCASを共に有機溶媒中に溶解させた後、その有機溶媒を蒸発させることによって、ポサコナゾールおよびHPMCASを含有する本発明の分子固体分散物を提供することが好ましい。一実施形態において、HPMCAS:ポサコナゾールの重量比は、約1:1〜約10:1の範囲である。一実施形態において、HPMCAS:ポサコナゾールの重量比は、約2:1〜約4:1の範囲である。特定の好ましい実施形態において、HPMCAS:ポサコナゾールの重量比は、約3:1である。別の実施形態において、上記分子固体分散物は、40〜95%HPMCAS:5〜60%ポサコナゾールの範囲(%w/w)である。ポサコナゾールおよびHPMCASの上記有機溶媒中への溶解は、25〜70℃の範囲の温度で達成され得る。上記有機溶媒のその後の蒸発は、高温または噴霧乾燥のいずれかにより達成され得る。適した温度は、30〜80℃の範囲であり得る。適した有機溶媒としては、限定はされないが、メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセトン、またはこれらのうちの2つ以上のものの組み合わせが挙げられる。特定の実施形態において、有機溶媒の組み合わせが使用され得、例えば、エタノールとアセトン、または、メタノールとアセトンである。そのような組み合わせは、1:99〜99:1(容量:容量)の範囲の中で任意の適切な比であり得る。特定の代替の実施形態において、本明細書中に開示される通りの、ポサコナゾールおよびHPMCASを含有する分子固体分散物は、熱溶融押し出し成形(hot melt extrusion)を利用して調製され得る。
(真菌感染の処置および/または予防の方法)
本発明の別の局面は、患者の状態(例えば、オトミコーシスもしくはクロモミコーシス)または真菌感染の処置および/あるいは予防のための方法を提供する。この方法は、それを必要とする患者に、ポリマー中のアゾール抗真菌性化合物の固体分子分散物を含有する薬学的組成物を経口投与する工程を包含する。いくつかの実施形態において、本発明の固体分子分散物はポサコナゾールを含有することが好ましい。本発明の固体分子分散物を含有する薬学的処方物で処置され得る真菌感染としては、限定はされないが、Asperillus sp.およびCandida sp.(例えば、Candida albicans)、ならびに接合菌綱(例えば、ケカビ属、クモノスカビ属、またはリゾムコール属など)および/または皮膚糸状菌(例えば、
Figure 2011516613
)、または爪真菌症と関連する任意の他の因子により引き起こされるものが挙げられる。特に、NOXAFILTM(ポサコナゾール)は、現在、患者(年齢13歳以上であり、重度に免疫無防備状態(immunocomprised)であることに起因してこれらの感染を発現させる危険性の高い患者(例えば、移植片対宿主病(GVHD)を有する造血幹細胞移植(HSCT)受容者、もしくは化学療法に由来する長期好中球減少を伴う血液学的悪性疾患を有する患者))の侵襲性Aspergillus感染および侵襲性Candida感染の予防用と示されている。NOXAFILTM(ポサコナゾール)はまた、口腔咽頭のカンジダ症(例えば、イトラコナゾールおよび/またはフルコナゾールに対して不応性の口腔咽頭のカンジダ症)の処置用とも示されている。
特定の実施形態において、本明細書中に記載される薬学的組成物は、8時間毎、12時間毎、または24時間毎に、それを必要とする患者に投与され得る。特定の実施形態において、用量は、12時間毎または24時間毎にそれを必要とする患者に投与される。
いくつかの実施形態において、本明細書中に記載されるポサコナゾールおよびHPMCASを含有する固体分子分散物は、一日に三回(TID)、一日に二回(BID)、または一日に一回(QD)それを必要とする患者に投与されることが好ましい;より好ましくは、一日に二回(BID)、または一日に一回(QD)それを必要とする患者に投与される。一実施形態において、ポサコナゾールを含有する本発明の薬学的組成物は、8時間毎、12時間毎、または24時間毎にそれを必要とする患者に投与される。
特定のそのような実施形態において、用量は、少なくとも1つの経口用剤形を含む。特定のそのような実施形態において、用量は、第一の剤形と同時に投与されるか、または第一の経口用剤形から約5分以内か、もしくは10分以内であっても投与される、少なくとも1つのさらなる経口用剤形を含み得る。
本発明の薬学的組成物は、投与レジメンに従って患者に投与され得る。任意の特定の患者に対する具体的な投与レジメンは様々な要因(例えば、種、年齢、体重、体表面積、身長、体全体の健康、性別、食物、投与時間、排出速度、薬物の組み合わせ、処置されている具体的疾患、状態の重篤度、患者の腎機能および肝機能、使用される特定の活性成分、ならびに処置している医師の判断)に依存することが理解されるべきである。
本発明の他の特徴および実施形態は、以下の実施例により明らかになる。以下の実施例は、本発明の意図された範囲を限定するものではなく、本発明の例示のために与えられる。
(分子固体分散物の調製)
本発明のHPMCASを伴うポサコナゾールの2つの例示的分子固体分散物が表1に詳述される。本明細書中でカプセルAおよびカプセルBと称される分子固体分散物を、ポサコナゾールおよび等級Lまたは等級Mの微粉状HPMCASの両方をそれぞれエタノール/アセトンまたはメタノール/アセトンの混合溶媒中に、表1に詳述される通りの所定の比で25〜70℃の間の範囲の温度で激しく撹拌しながら溶解させることにより作製した。次いで、溶媒を30〜80℃で蒸発させ、分子固体分散物材料を形成させた。あるいは、上記溶媒を噴霧乾燥により蒸発させ得る。
表1:HPMCASを伴うポサコナゾールの例示的分子固体分散物
Figure 2011516613
(HPMCASを伴うポサコナゾールの分子固体分散物の溶解プロフィール)
図1に表される、カプセルAおよびカプセルB中のポサコナゾールの分子固体分散物の溶解プロフィールを、以下のように決定した。簡潔には、USP−II Apparatus Paddle Stirrerを溶解試験のために使用した。試料溶解プロフィールを、重り無しで100RPMで操作されるUSP−II Apparatus Paddle Stirrerを使用して、0.1N HClを含むpH1の900mlの溶解媒体中で得た。続いて、溶解媒体を100mlのリン酸ナトリウムを添加することにより6.4に調整し、50mMのリン酸ナトリウム緩衝液を作製した。アリコートを、図1に表される通り、pH1で、およびその後pH6.4へ変更しての両方で数個の時点にて、ポサコナゾールについてUV分光計を用いて245nmの波長でオンラインでアッセイした(すなわち、アリコートを後のアッセイのために戻した)。
カプセルAおよびカプセルBとしてそれぞれ本明細書中に記載される、本発明に従うHPCMAS(等級Lまたは等級M)を伴うポサコナゾールの2つの分子固体分散物の溶解プロフィールは、図1に示される。図1に示されるとおり、「%回収」は、アッセイされている試料中のポサコナゾールの総量に対して、試料から放出されるポサコナゾールの量を指す。両方の分子固体分散物からのポサコナゾールの制御された放出を、pH1で認めた。pH1であっても、ポサコナゾールは水溶液中で790μg/mLの溶解度を有し、溶解媒体がpH1であるとき、ポサコナゾールは、HPMCASを含む分子固体分散物から最小量で放出された。
驚くべきことに、HPMCASを含む分子固体分散物はまた、(ポサコナゾールが水溶液中で1μg/mL未満の溶解度を有する)pH>4でのポサコナゾールの沈殿を防いだ。さらに、pH6.4で分子固体分散物の溶解プロフィールは、長時間継続された(図1を参照)。その結果として、本発明者らは、驚くべきことに、本発明の分子固体分散物は、胃腸管中でのポサコナゾールの吸収の速度および程度の両方、あるいは速度または程度を増加させ、それによってポサコナゾールの増強されたバイオアベイラビリティをもたらすのに有益であると考える。
(分子固体分散物のX線粉末回折)
ポサコナゾールの結晶形態の存在を、米国特許第6,713,481号に記載される通り、X線粉末回折を利用して評価した。1:1〜3:1(重量)の範囲の比でHPMCASを伴うポサコナゾールの分子固体分散物を、RH4の条件(すなわち、40℃かつ75%相対湿度)下で3ヶ月間保管後、または周囲条件(すなわち、15〜25℃かつ50〜60%相対湿度)下で1年間保管後、結晶性ポサコナゾールの存在について評価した。具体的には、比が1:1、2:1、および3:1(重量)であるHPMCASの等級M:ポサコナゾールの分子固体分散物を試験した。同様に、比が2:1、および3:1であるHPMCASの等級L:ポサコナゾールの分子固体分散物もまた試験した。どちらの時点でもこれらの分子固体分散物のうちのいずれにおいても、結晶性ポサコナゾールを検出しなかった。特に、このアッセイを用いるとき、結晶性ポサコナゾールに対する検出限界は3%未満である。これらの結果は、無定形形態のポサコナゾールはこれらの分子固体分散物内で安定であることを示す。
(ポサコナゾール組成物のバイオアベイラビリティの比較)
成体雄性サル(6匹のサル/グループ)に、表2に示される通り、3つの異なる経口用組成物のうちの1つを一晩絶食後投与した。食物を、投与から4時間後に戻し、体重を投与日に記録した。血液を各サルから投与前、ならびに投与から0.25時間後、0.5時間後、1時間後、2時間後、4時間後、8時間後、24時間後、48時間後、72時間後、96時間後、および120時間後に、血漿中のポサコナゾールの濃度を決定するために、かつ各組成物について薬物動態(PK)パラメータを計算するために収集した。
試験された3つの異なるポサコナゾール組成物は、経口用懸濁物(米国公報第2003/0055067号に記載される)および分子固体分散物のカプセル剤形(カプセルAおよびカプセルB)であった。
表2:サルにおけるポサコナゾール組成物の投与
Figure 2011516613
結果として得られた各組成物についての、経時的平均血漿濃度を図2にグラフを用いて示した。さらに、各組成物についての平均Cmaxおよび曝露(AUC(tf))を図3および図4にそれぞれ示す。同様に、試験した各ポサコナゾール組成物についての平均(CV、%)AUC(tf)、AUC/用量、およびCL/Fを、以下の表3にまとめた。
表3:ポサコナゾール組成物についての平均(CV、%)薬物動態パラメータ
Figure 2011516613
さらに、試験された各ポサコナゾール組成物についての個々のおよび平均(CV、%)の血漿濃度および薬物動態パラメータが以下の表4〜6に詳述される。
表4:経口用懸濁物中の60mgのポサコナゾールを雄性カニクイザルへ単回経口投与後、ポサコナゾールについての個々のおよび平均(CV、%)の血漿濃度および薬物動態パラメータ
Figure 2011516613
表5:カプセルA(HPMCAS等級Lを含む分子固体分散物)中の60mgのポサコナゾールを雄性カニクイザルへ単回経口投与後、ポサコナゾールについての個々のおよび平均(CV、%)の血漿濃度および薬物動態パラメータ
Figure 2011516613
表6:カプセルB(HPMCAS等級Mを含む分子固体分散物)中の60mgのポサコナゾールを雄性カニクイザルへ単回経口投与後、ポサコナゾールについての個々のおよび平均(CV、%)の血漿濃度および薬物動態パラメータ
Figure 2011516613
特に、HPMCASを含む分子固体分散物は、経口用懸濁物と比較した場合、ポサコナゾールの曝露を増加させ、このことは、増強されたバイオアベイラビリティにおける増加を示している。実際に、AUC(tf)における差異は、上記経口用懸濁物と比較して、カプセルA(HPMCAS等級Lを含む)およびカプセルB(HPMCAS等級Mを含む)についてそれぞれ約6倍および約8倍であった。
本発明は、本明細書中に記載される具体的な実施形態によって範囲について限定されるべきではない。実際に、本明細書中に記載されるものに加えて本発明の様々な改変は、当業者にとって上記記載から明らかになる。そのような改変は、添付の特許請求の範囲内に属することが意図される。

Claims (5)

  1. 少なくとも1つのpH感受性ポリマー中に分子分散した弱塩基性かつ難水溶性アゾールを含有する組成物であって、該組成物は、該アゾールおよび該少なくとも1つのpH感受性ポリマーを含有する溶液から溶媒を蒸発させることにより調製される、組成物。
  2. ヒプロメロースアセテートスクシネート中に分子分散したポサコナゾールを含有する組成物であって、該組成物は、ポサコナゾールおよび該ヒプロメロースアセテートスクシネートポリマーを含有する溶液から溶媒を蒸発させることにより調製される、組成物。
  3. 請求項2に記載の組成物を含有する、経口投与に適した薬学的組成物。
  4. 真菌感染の処置または予防のための方法であって、該方法はそれを必要とする患者に、噴霧乾燥技術により調製される固体分子分散物を含有する経口用薬学的組成物を投与する工程を包含し、ここで、該固体分子分散物は以下:
    (a)ポサコナゾール;および
    (b)ヒプロメロースアセテートスクシネート(HPMCAS)
    を含有する、
    方法。
  5. 前記真菌感染がAspergillus感染もしくはCandida感染であるか、または接合菌綱もしくは皮膚糸状菌により引き起こされる真菌感染である、請求項4に記載の方法。
JP2011505164A 2008-04-15 2009-04-15 好ましくはポサコナゾールおよびhpmcasを含む固体分散物中の経口用薬学的組成物 Withdrawn JP2011516613A (ja)

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