JP2011515452A - キナーゼ阻害剤として活性な3,4−ジヒドロ−2h−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン誘導体、これらの調製方法、およびこれらを含む医薬組成物 - Google Patents

キナーゼ阻害剤として活性な3,4−ジヒドロ−2h−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン誘導体、これらの調製方法、およびこれらを含む医薬組成物 Download PDF

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Abstract

3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン誘導体である化合物または医薬的に許容されるこの塩、これらの調製方法、およびこれらを含む医薬組成物が開示される。これらの化合物は、癌、ウイルス感染、HIV感染個体におけるAIDS発症の予防、細胞増殖性障害、自己免疫障害、および神経変性障害などの、プロテインキナーゼ活性の変化に起因および/または関連する疾患の治療に有用である。固相合成条件下で本発明の化合物を調製する方法、複数の本発明の化合物を含む化学ライブラリも開示される。

Description

本発明は、プロテインキナーゼの活性を調節する、3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン化合物のある種の8−アミノ誘導体に関する。従って、本発明の化合物は、プロテインキナーゼ活性調節異常に起因する疾患の治療に有用である。本発明はまた、これらの化合物を調製する方法、これらのコンビナトリアルライブラリ、これらの化合物を含む医薬組成物、およびこれらの化合物を含む医薬組成物を用いて疾患を治療する方法に関する。
プロテインキナーゼ(PK)の機能不全は多くの疾患の特徴である。ヒトの癌に関与する癌遺伝子および癌原遺伝子の大部分はPKをコードする。PKの活性亢進は、良性前立腺肥大、家族性腺腫症、ポリポーシス、神経線維腫症、乾癬、アテローム性動脈硬化症に伴う血管平滑細胞増殖、肺線維症、関節炎、糸球体腎炎、ならびに術後狭窄および再狭窄などの多くの非悪性疾患にも関与している。
PKは、炎症状態ならびにウイルスおよび寄生生物の増殖にも関与している。PKはまた、神経変性障害の病因および発症において主要な役割を果たす可能性がある。
PKの機能不全または調節異常に関する一般的な参考文献として、例えばCurrent Opinion in Chemical Biology 1999、3、459から465、およびCarcinogenesis 2008、29、1087から191を参照されたい。
中枢神経系の障害および肥満を治療するための3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン誘導体は、すべてF.Hoffmann−La Roche A.−G.およびVernalis Research(Limited)のWO2002/010169およびWO2002/072584に開示されている。
肥満を治療するための3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オンの8−オキシ誘導体は、F.Hoffmann−La Roche A.−G.のWO2007/065820に開示されている。
関節リウマチ、炎症性腸疾患、およびアルツハイマー病などのサイトカイン媒介性疾患を治療するための3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オンの7−カルマボイル誘導体は、Boehringer Ingelheim Pharmaceuticals,Inc.、USAのUS200627453に開示されている。
国際公開第2002/010169号 国際公開第2002/072584号 国際公開第2007/065820号 米国特許第200627453号明細書
Current Opinion in Chemical Biology 1999、3、459から465 Carcinogenesis 2008、29、1087から191
本発明者らは、以下に記載する新規な式(I)の化合物がキナーゼ阻害剤であり、従って抗腫瘍剤として療法に有用であることをここに見出した。
従って、本発明の第1の目的は、式(I)によって表わされる8−アミノ−3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン化合物、および医薬的に許容されるこの塩を提供することであり、
Figure 2011515452
式中、
Rは、−R、−COR、−CONR、−SO、および−COORからなる群から選択され、
R1は、基−NRまたは−ORであり、
、R、R、およびRは、同じであるかまたは異なり、それぞれ独立して水素、または直鎖もしくは分岐C−Cアルキル、C−CアルケニルもしくはC−Cアルキニル、C−CシクロアルキルもしくはシクロアルキルC−Cアルキル、ヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルC−Cアルキル、アリールもしくはアリールC−Cアルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールC−Cアルキルから選択された、場合によりさらに置換されている基であるか、またはこれらが結合している窒素原子と一緒になって、RおよびRならびにRおよびRのいずれも、S、O、N、もしくはNHから選択された1つの追加のヘテロ原子もしくはヘテロ原子基を場合により含有する、場合により置換されている3から7員ヘテロシクリルもしくはヘテロアリールを形成することができる。
本発明はまた、標準的な合成変換からなる方法によって調製される、式(I)によって表わされる置換8−アミノ−3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン化合物を合成する方法を提供する。
本発明はまた、特にPLKファミリー、ABL、AKT1、ALK、AUR1、AUR2、BRK、CDC7/DBF4、CDK2/CYCA、CHK1、CK2、EE2FK、EGFR1、ERK2、FAK、FGFR1、FLT3、GSK3β、IGFR1、IKK2、IR、JAK2、JAK3、KIT、LCK、MAPKAPK2、MET、MPS1、NEK6、NIM1、P38α、PAK4、PDGFR、PDK1、PERK、PIM1、PKAα、PKCβ、PLK1、RET、B−RAF、STLK2、SULU1、TRKA、VEGFR2、VEGFR3、ZAP70である、プロテインキナーゼの活性の調節異常に起因および/または関連する疾患を治療する方法を提供する。
本発明の好ましい方法は、癌、ウイルス感染、HIV感染個体におけるAIDS発症の予防、細胞増殖性障害、自己免疫障害、および神経変性障害からなる群から選択されたプロテインキナーゼ活性の調節異常に起因および/または関連する疾患を治療するものである。
本発明の別の好ましい方法は、これに限定されるものではないが、癌腫、例えば膀胱、乳房、結腸、腎臓、肝臓、小細胞肺癌を含む肺、食道、胆嚢、卵巣、膵臓、胃、頸部、甲状腺、前立腺、および扁平上皮癌を含む皮膚など;白血病、急性リンパ性白血病、急性リンパ芽球性白血病、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、ヘアリーセルリンパ腫、およびバーキットリンパ腫を含むリンパ系の造血性腫瘍;急性および慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、および前骨髄球性白血病を含む骨髄系の造血性腫瘍;線維肉腫および横紋筋肉種を含む間葉由来の腫瘍;星状細胞腫、神経芽細胞腫、神経膠腫、および神経鞘腫を含む中枢神経系および末梢神経系の腫瘍;中皮腫、黒色腫、精上皮腫、奇形癌、骨肉腫、色素性乾皮症、角化黄色腫(keratoxanthoma)、甲状腺濾胞癌、およびカポジ肉腫を含む他の腫瘍を含む特定の型の癌を治療するものである。
本発明の別の好ましい方法は、例えば良性前立腺肥大、家族性腺腫症、ポリポーシス、神経線維腫症、乾癬、アテローム性動脈硬化に伴う血管平滑細胞増殖、肺線維症、関節炎、糸球体腎炎、ならびに術後狭窄および再狭窄などの特定の細胞増殖性障害を治療するものである。
さらに、本発明の方法はまた、腫瘍の血管新生および転移の阻害、ならびに臓器移植拒絶および移植片対宿主病の治療も提供する。
さらなる好ましい実施形態において、本発明の方法はさらに、これを必要としている哺乳動物を、少なくとも1種の細胞増殖抑制剤または細胞毒性剤と組み合わせて放射線療法または化学療法レジメンに供することを含む。
さらに本発明は、プロテインキナーゼ活性を阻害するインビトロでの方法であって、前記プロテインキナーゼを有効量の式(I)の化合物と接触させることを含む方法を提供する。
本発明はまた、1種以上の式(I)の化合物、または医薬的に許容されるこの塩、および医薬的に許容される賦形剤、担体、または希釈剤を含む医薬組成物を提供する。
本発明はまた、既知の細胞増殖抑制剤または細胞毒性剤、抗生剤型薬剤、DNA損傷または挿入剤、プラチン系薬剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、ホルモン剤、抗ホルモン剤、例えば抗エストロゲン剤、抗アンドロゲン剤、およびアロマターゼ阻害剤など、免疫剤、インターフェロン型薬剤、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(例えば、COX−2阻害剤)、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、他のキナーゼ阻害剤、抗増殖因子受容体剤、抗HER剤、抗EGFR剤、抗血管新生剤(例えば、血管新生阻害剤)、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、ras−rafシグナル伝達経路阻害剤、細胞周期阻害剤、他のcdk阻害剤、チューブリン結合剤、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、キネシン阻害剤、治療モノクローナル抗体、mTOR阻害剤、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤、低酸素応答阻害剤などと組み合わせて、式(I)の化合物を含む医薬組成物を提供する。
さらに本発明は、抗癌療法において同時、個別、または逐次的に使用する併用調剤として、上に定義された式(I)の化合物もしくは医薬的に許容されるこの塩、またはこの医薬組成物、および1種以上の化学療法剤を含む製品またはキットを提供する。
さらに別の態様において、本発明は、薬剤として使用するための、上に定義された式(I)の化合物または医薬的に許容されるこの塩を提供する。
さらに本発明は、プロテインキナーゼ活性の変化に起因および/または関連する疾患を治療する薬剤の製造における、上に定義された式(I)の化合物または医薬的に許容されるこの塩の使用を提供する。
最後に本発明は、プロテインキナーゼ活性の変化に起因および/または関連する疾患を治療する方法において使用するための、上に定義された式(I)の化合物または医薬的に許容されるこの塩を提供する。
別段の指定のないかぎり、式(I)の化合物自体、ならびにこの任意の医薬組成物、またはこれらを含む治療の任意の治療的方法に言及するとき、本発明は、本発明の化合物の溶媒和物、水和物、複合体、代謝産物、プロドラッグ、担体、N−酸化物、および医薬的に許容される塩のすべてを含む。
「溶媒和物」は、本発明の化合物と1つ以上の溶媒分子との物理的会合を意味する。この物理的会合は、水素結合を含む、様々な程度のイオン結合および共有結合を含む。幾つかの例において、溶媒和物は、例えば1つ以上の溶媒分子が結晶性固体の結晶格子に組み込まれているとき、単離することができる。「溶媒和物」は、液相溶媒和物および単離可能溶媒和物の両方を包含する。適切な溶媒和物の非限定的な例には、エタノラートおよびメタノラートなどが含まれる。
「水和物」は、溶媒分子がHOである溶媒和物である。
式(I)の化合物の「代謝産物」は、例えば、これを必要とする哺乳動物に投与すると、この式(I)の化合物がin vivoで変換される任意の化合物である。典型的に、しかしながら限定的な例を示すものではないが、式(I)の化合物を投与すると、この誘導体は、例えば、容易に排出されるヒドロキシル化誘導体のようなより可溶性の誘導体を含む様々な化合物に変換され得る。従って、このようにして生じる代謝経路に応じて、これらの任意のヒドロキシル化誘導体を、式(I)の化合物の代謝産物とみなすことができる。
本明細書で用いられる用語「プロドラッグ」は、対象に投与されると、代謝または化学工程によって化学変換されて、式(I)の化合物、またはこの塩および/もしくは溶媒和物を生じる薬物前駆体である化合物を意味する。プロドラッグに関する議論は、T.HiguchiおよびV.Stella、Pro−drugs as Novel Delivery Systems(1987)Volume 14 of the A.C.S.Symposium Series、ならびにBioreversible Carriers in Drug Design、(1987)Edward B.Roche編、American Pharmaceutical Association and Pergamon Pressに提供されている。
エナンチオマーおよびジアステレオマーを含む、キラル異性体または他の形態の異性体のすべての形態が、本明細書に包含されることが意図される。キラル中心を含有する化合物は、ラセミ混合物として、もしくはエナンチオマー的に富む混合物として用いることができ、またはラセミ混合物は周知の技法を用いて分離することができ、個々のエナンチオマーを単独で用いることができる。
化合物が、ケト−エノール互変異性体などの互変異性体で存在する可能性のある場合、平衡状態で存在しても、または主として一方の形態で存在しても、それぞれの互変異性体は本発明に包含されることが企図される。
本明細書において別段の指示のないかぎり、用語「直鎖または分岐C−Cアルキル」によって、本出願人らは、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシルなどの任意の基を意図する。
用語「直鎖または分岐C−Cアルケニル」または「直鎖または分岐C−Cアルキニル」によって、本出願人らは、例えばビニル、アリル、1−プロペニル、イソプロペニル、1−、2−、または3−ブテニル、ペンテニル、ヘキセニル、エチニル、1−または2−プロピニル、ブチニル、ペンテニル、およびヘキシニルなどを含む、2から6個の炭素原子を有する任意の不飽和アルケニルまたはアルキニル基を意図する。
用語「C−Cシクロルキル」によって、本出願人らは、別段の指示のないかぎり、1つ以上の二重結合を含有することができるが、完全共役π電子系を持たない、3から6員のすべて炭素の単環式環を意図する。シクロアルキル基の例は、非限定的に、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、およびシクロヘキサジエンである。
用語「ヘテロシクリル」によって、本出願人らは、1つ以上の炭素原子が窒素、酸素、および硫黄などのヘテロ原子で置き換えられている、3から7員の飽和または部分不飽和炭素環式環を意図する。ヘテロシクリル基の非限定的な例は、例えばピラン、ピロリジン、ピロリン、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、ピラゾリン、チアゾリン、チアゾリジン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、ピペリジン、ピペラジン、およびモルホリンなどである。
用語「アリール」によって、本出願人らは、場合によりさらに縮合しているか、または単結合によって互いに結合している、1から4環系を有する単環式、二環式、または多環式炭素環式炭化水素を意図し、炭素環式環の少なくとも1つは「芳香族」であり、用語「芳香族」は完全共役π−電子結合系を指す。このようなアリール基の非限定的な例は、フェニル、α−もしくはβ−ナフチル、またはビフェニル基である。
用語「ヘテロアリール」によって、本出願人らは、N、O、またはSから選択された1から3個のヘテロ原子を有する芳香族複素環式環、典型的には5から7員複素環を意図し、ヘテロアリール環は場合によりさらに、芳香族および非芳香族炭素環式および複素環式環に縮合または結合できる。このようなヘテロアリール基の非限定的な例は、例えばピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピロリル、フェニル−ピロリル、フリル、フェニル−フリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、チエニル、ベンゾチエニル、イソインドリニル、ベンゾイミダゾリル、キノリニル、イソキノリニル、1,2,3−トリアゾリル、1−フェニル−1,2,3−トリアゾリル、2,3−ジヒドロインドリル、2,3−ジヒドロベンゾフラニル、2,3−ジヒドロベンゾチオフェニル、ベンゾピラニル、2,3−ジヒドロベンゾオキサジニル、および2,3−ジヒドロキノキサリニルなどである。
、R、R、およびRに与えられる意味に従って、上記の任意の基は、以下から選択された1つ以上の基、例えば1から6個の基で任意のフリーな位置において場合によりさらに置換されていてもよい:ハロゲン、ニトロ、オキソ基(=O)、カルボキシ、シアノ、C−Cアルキル、ポリフッ素化アルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、ヘテロシクリル、アリール、ヘテロアリール;アミノ基およびこの誘導体、例えばアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、ウレイド、アルキルウレイド、またはアリールウレイドなど;カルボニルアミノ基およびこの誘導体、例えばホルミルアミノ、アルキルカルボニルアミノ、アルケニルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、アルコキシカルボニルアミノなど;ヒドロキシ基およびこの誘導体、例えばアルコキシ、ポリフッ素化アルコキシ、アリールオキシ、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、シクロアルケニルオキシ、またはアルキリデンアミノオキシなど;カルボニル基およびこの誘導体、例えばアルキルカルボニル、アリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニル、シクロアルキルオキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニルなど;硫化誘導体、例えばアルキルチオ、アリールチオ、アルキルスルホニル、アリールスルホニル、アルキルスルフィニル、アリールスルフィニル、アリールスルホニルオキシ、アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、またはジアルキルアミノスルホニルなどである。
同様に、適切であれば、上記置換基はそれぞれ1つ以上の前述の基でさらに置換されていてもよい。
本明細書において、別段の指定のないかぎり、用語「シアノ」によって、本出願人らは、−CN基を意図する。
用語「ニトロ」によって、本出願人らは、−NO基を意図する。
用語「ハロゲン」によって、本出願人らは、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素原子を意図する。
用語「ポリフッ素化アルキルまたはアルコキシ」によって、本出願人らは、複数の水素原子がフッ素原子に置き換えられている、上に定義された直鎖または分枝C−Cアルキルまたはアルコキシ基、例えばトリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエトキシ、1,2−ジフルオロエチル、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル−2−イルなどを意図する。
上記のすべてから、この名称が複合名と認められる任意の基、例えばシクロアルキルアルキル、アリールアルキル、ヘテロシクリルアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アリールオキシ、アリールアルキルオキシ、アルキルカルボニルオキシなどは、これらが由来する部分から通常解釈されるとおりに意図されるべきことが当業者には明らかである。例として、用語ヘテロシクリル−アルキルおよびシクロアルキル−アルキルは、それぞれ上に定義された複素環またはシクロアルキル基でさらに置換されている直鎖または分岐アルキル基を表わす。
用語「医薬的に許容される塩」は、アルカリ金属塩を形成するため、および遊離酸または遊離塩基の付加塩を形成するために通常用いられる塩を包含する。塩の性質は、これが医薬的に許容されるならば、重要ではない。本発明の化合物の医薬的に許容される適切な酸付加塩は、無機酸または有機酸から調製することができる。このような無機酸の例は、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、炭酸、硫酸、およびリン酸である。適切な有機酸は、脂肪族、脂環式、芳香族、芳香脂肪族、複素環、カルボン酸、およびスルホン酸類の有機酸から選択することができ、この例は、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、グルクロン酸、マレイン酸、フマル酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、安息香酸、アントラニル酸、メシル酸、サリチル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボン酸(パモ酸)、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パントテン酸、トルエンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、スルファニル酸、ステアリン酸、シクロヘキシルアミノスルホン酸、アルゲン(algenic)酸、ヒドロキシ酪酸、ガラクタル酸、およびガラクツロン酸である。本発明の化合物の医薬的に許容される適切な塩基付加塩には、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、および亜鉛から作られる金属塩、またはN,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチル−グルカミン)、およびプロカインから作られる有機塩が含まれる。これらの塩はすべて、本発明の対応する化合物から従来の手段によって、例えばこれらを適切な酸または塩基と反応させることによって調製することができる。
式(I)の化合物の好ましい種類は、
R1が、基−NRであり、RおよびRが、共に水素原子であるか、またはこれらの一方が水素原子であり、RもしくはRの残りの一方が直鎖もしくは分岐C−CアルキルもしくはC−Cアルケニル基であるか、または場合により置換されているアリールもしくはアリールアルキル基である化合物である。
式(I)の化合物の別の好ましい種類は、
Rが、基Rであり、Rは水素であるか、または基−SOであり、Rは、直鎖もしくは分岐C−Cアルキル、または場合により置換されているアリールもしくはアリールアルキル基である化合物である。
式(I)の化合物のさらなる好ましい種類は、
Rが、基−CORであり、Rは、直鎖または分岐C−Cアルキル、シクロアルキル、または場合により置換されているアリールもしくはアリールアルキル基である化合物である。
式(I)の化合物のより好ましい種類は、
Rが、基−CONRであり、RおよびRの一方は水素であり、他方は直鎖または分岐C−Cアルキル、場合により置換されているアリールまたはアリールアルキル基である化合物である。
場合により医薬的に許容される塩の形態である、本発明による任意の特定の式(I)の化合物の参照として、実験の項を参照されたい。
式(VII)の中間体化合物は、
Figure 2011515452
(式中、R1は上に定義されたとおりである。)
新規であり、従って、本発明のさらなる目的である。
本発明はまた、上に定義された式(I)の化合物を調製する方法であって、この方法が、
a)塩基性または酸性条件下、式(II)の化合物を加水分解するステップ、
Figure 2011515452
b)得られた式(III)の化合物またはこの塩を、
Figure 2011515452
カルボキシル基の活性化後、2,2−ジメトキシ−エチルアミンと反応させるステップ、
c)酸性条件下、得られた式(IV)の化合物を脱保護するステップ、
Figure 2011515452
d)塩基性条件下、得られた式(V)の化合物を、
Figure 2011515452
式(VI)のホスホン酸エステルと反応させ、
Figure 2011515452
(式中、AlkはC−Cアルキルであり、RはC−Cアルキルである。)
場合により、得られた式(VII)の化合物を、
Figure 2011515452
(式中、R1はORを表わし、RはC−Cアルキルである。)
−OR基をR1によって表わされる基のなかの異なる基で置き換えることによって、式(VII)の別の化合物に変換するステップ、
e)前記式(VII)の化合物を還元して、式(I)の化合物またはこの塩を得て、
Figure 2011515452
(式中、R1はORであり、RはC−Cアルキルである。)
場合により、得られた式(I)の化合物を単一異性体に分離し、得られた式(I)の化合物を、アミノ部分を誘導体化することによって、および/または基−ORをR1で表わされる基のなかの異なる基で置き換えることによって、式(I)の異なる化合物に変換し、および/または所望であれば、医薬的に許容される塩に変換するステップを含むことを特徴とする方法を提供する。
本発明はさらに、上に定義された式(I)の化合物を調製する方法であって、上記ステップa)からe)で調製された式(I)の化合物を、アミノ部分を誘導体化することによって式(I)の別の化合物に変換し、前記誘導体化が1つ以上の以下の反応によって実行されることを特徴とする方法を提供する。
f)式(I)の化合物(式中、Rは水素であり、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルである。)を、以下の
f.1)式(VIII)の酸またはハロゲン化アシルと反応させて、
COZ(VIII)
(式中、Rは上に定義されたとおりであり、Zはハロゲンまたは基−OHである。)
式(I)の化合物を得るステップ、
Figure 2011515452
(式中、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルであり、Rは上に定義されたとおりである。)、または
f.2)式(IX)のイソシアン酸エステルと反応させて、
NCO(IX)
(式中、Rは上に定義されたとおりである。)
式(I)の化合物を得るステップ、
Figure 2011515452
(式中、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルであり、Rは上に定義されたとおりである。)、または
f.3)式(X)のハロゲン化スルホニルと反応させて、
SOZ’(X)
(式中、Rは上に定義されたとおりであり、Z’はハロゲンである。)
式(I)の化合物を得るステップ、
Figure 2011515452
(式中、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルであり、Rは上に定義されたとおりである。)、または
f.4)式(XI)のハロゲン炭酸エステルと反応させて、
OCOZ’(XI)
(式中、RおよびZ’は上に定義されたとおりである。)
式(I)の化合物を得るステップ、
Figure 2011515452
(式中、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルであり、Rは上に定義されたとおりである。)、または
f.5)適切なクロロギ酸エステルの存在下、式(XII)のアミンと反応させて、
HNR(XII)
(式中、RおよびRは上に定義されたとおりである。)
式(I)の化合物を得るステップ、
Figure 2011515452
(式中、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルであり、RおよびRは上に定義されたとおりである。)、または
(f.6)式(XIII)の適切なアルデヒドまたはケトン誘導体と反応させて、
−CO−R(XIII)
(式中、Rはそれぞれ同じであるかまたは異なり、上に定義されたとおりである。)
式(I)の化合物を得るステップ、
Figure 2011515452
(式中、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルであり、Rはそれぞれ同じであるかまたは異なり、上に定義されたとおりである。)、または
(f.7)式(XIV)のハロゲン化物と反応させて、
−Z’(XIV)
(式中、RおよびZ’は上に定義されたとおりである。)
式(I)の化合物を得るステップ、
Figure 2011515452
(式中、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルであり、Rは上に定義されたとおりである。)、
1つ以上の反応に従って反応させ、
場合により、得られた式(I)の化合物を単一異性体に分離し、得られた式(I)の化合物を、基−ORをR1で表わされる基のなかの異なる基で置き換えることによって、式(I)の異なる化合物に変換し、および/または所望であれば、医薬的に許容される塩に変換する。
本発明はさらに、上に定義された式(I)の化合物を調製する方法であって、式(I)の化合物が式(I)の別の化合物に変換され、前記変換が以下の
g.1)式(I)の化合物(式中、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルである。)を酸または塩基性加水分解して、式(I)の対応する化合物(式中、R1は−ORであり、Rは水素である。)または対応する塩を得る反応、
g.2)式(I)の化合物(式中、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルである。)を、式(XV)の化合物と反応させることによってエステル交換して、
−OH(XV)
式(I)の対応する化合物(式中、R1は−ORであり、Rは異なるC−Cアルキルである。)を得る反応、
g.3)式(I)の化合物(式中、Rは−ORであり、RはC−Cアルキルである。)を、式(XVI)の化合物と反応させることによってアミノ分解して、
HNR(XVI)
式(I)の対応する化合物(式中、R1は−NRである。)を得る反応、
g.4)式(I)の化合物(式中、R1は基−OHである。)またはこの対応する塩を、上に定義された式(XV)の化合物と反応させることによってエステル化して、式(I)の対応する化合物(式中、R1は−ORである。)を得る反応、
g.5)式(I)の化合物(式中、R1は基−OHである。)またはこの対応する塩を、上に定義された式(XVI)の化合物と反応させることによってアミド化して、式(I)の対応する化合物(式中、R1は−NRである。)を得る反応の1つ以上の反応によって実行されることを特徴とする方法を提供する。
本発明はさらに、上に定義された式(I)の化合物を調製する方法であって、上に定義された式(VII)の化合物が式(VII)の別の化合物に変換され、前記変換が以下の
h.1)式(VII)の化合物(式中、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルである。)を酸または塩基性加水分解して、式(VII)の化合物(式中、R1は−ORであり、Rは水素である。)または対応する塩を得る反応、
h.2)式(VII)の化合物(式中、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルである。)を、上に定義された式(XV)の化合物と反応させることによってエステル交換して、式(VII)の化合物(式中、R1は−ORであり、Rは異なるC−Cアルキルである。)を得る反応、
h.3)式(VII)の化合物(式中、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルである。)を、上に定義された式(XVI)の化合物と反応させることによってアミド化して、式(VII)の化合物(式中、R1は−NRである。)を得る反応、
h.4)式(VII)の化合物(式中、R1は−ORであり、Rは水素である。)または対応する塩を、上に定義された式(XV)の化合物と反応させることによってエステル化して、式(VII)の化合物(式中、R1は−ORであり、Rは水素と異なる。)を得る反応、
h.5)式(VII)の化合物(式中、R1は−ORであり、Rは水素である。)を、上に定義された式(XVI)の化合物と反応させることによってアミド化して、式(VII)の化合物(式中、R1は−NRである。)を得る反応の1つ以上の反応によって実行されることを特徴とする方法を提供する。
上記のすべてから、この任意の変形を包含する上記の方法に従って調製された式(I)または(VII)の化合物が異性体の混合物として得られる場合、従来の技法に従って行われる式(I)の単一異性体への分離も本発明の範囲内であることが当業者には明らかである。
同様に、当分野で周知の手順による式(I)の化合物の医薬的に許容されるこの塩への変換、または対応する塩の遊離化合物(I)への変換も本発明の範囲内である。
すべて本発明の範囲内であることが意図される本方法の任意の変形に従って式(I)の化合物を調製するとき、出発原料、試薬、またはこれらの中間体の任意の官能基は、望ましくない副反応を起こす可能性があり、従来の技法に従って適切に保護する必要がある。
考えられる任意の変形を包含する本発明の目的である方法の出発材料、ならびにこの任意の反応物は既知の化合物であり、これ自体市販されていない場合、周知の方法に従って調製することができる。
同様に、式(II)、(VI)、(VIII)、(IX)、(X)、(XI)、(XII)、(XIII)、(XIV)、(XV)、(XVI)の化合物も既知であるか、または既知の方法に従って容易に得られ、一般的な参考文献として、Smith,Michael−March’s Advanced Organic Chemistry;reactions mechanisms and structure−第5版、Michael B.SmithおよびJerry March、John Wiley & Sons Inc.、New York(NY)、2001を参照されたい。
本方法のステップ(a)に従って、塩基性または酸性条件下での式(II)の化合物の加水分解は、エステル誘導体を加水分解するための従来の方法に従って種々の方法で行うことができる。好ましくは、この反応は、室温から約90℃の範囲の温度で4時間から1日間、水酸化リチウム水溶液、メタノール、およびテトラヒドロフランの存在下で行われる。用いられる実施条件によって、式(III)の化合物は、この酸性形態、または塩として得ることができる。
本方法のステップ(b)に従って、式(III)の化合物の対応する式(IV)のアミド誘導体への変換は、対応する酸からアミド誘導体を得るための従来の方法に従って種々の方法で行うことができる。例えば、この反応は、塩化チオニル、塩化オキサリルとの反応によって、または適切な縮合剤、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、O−ベンゾトリアゾリル−テトラメチル−イソウロニウムテトラフルオロボラート(TBTU)、もしくはベンゾトリアゾール−1−イルオキシ−トリピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(PyBOP)の存在下、式(III)の化合物のカルボン酸官能基を活性化した後、2,2−ジメトキシ−エチルアミンとの反応によって行うことができる。好ましくは、この反応は溶媒としてジオキサン中の塩化チオニルを用いて行われ、揮発物除去により、単離された塩化アシルを周知のSchotten−Baumann条件下、2,2−ジメトキシ−エチルアミンと反応させる。
本方法のステップ(c)に従って、式(IV)の化合物のジメチルアセタールの脱保護は、アセタールを除去するための従来の方法に従って種々の方法で行うことができる。好ましくは、この反応は、適切な溶媒、例えばアセトンおよび水の存在下、酸性条件下、例えば鉱酸、好ましくは塩酸の存在下で行われる。
本方法のステップ(d)に従って、式(V)の化合物と式(VI)の化合物との反応は、Horner−Emmons反応の従来の方法に従って種々の方法で行うことができる。好ましくは、この反応は、式(VI)のホスホノ酢酸トリメチルと共に、テトラヒドロフランおよび水中の水酸化リチウム、またはアセトニトリル中の1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク−7−エンなどの種々の有機または無機塩基を用いて行われる。
本方法のステップ(e)に従って、式(I)の化合物を得るための式(VII)の化合物のニトロ基の還元は、ニトロ基を対応するアミノ誘導体に還元するための従来の方法に従って種々の方法で行うことができる。好ましくは、この反応は、室温で4から24時間、ジメチルホルムアミド(DMF)中、塩化スズ(II)の存在下で行われる。
ステップ(f.1)から(f.7)のいずれか1つのステップに従って、対応するアミンから開始する官能化アミノ誘導体の調製は、従来の方法に従って種々の方法で行うことができる。
好ましくは、本方法のステップ(f.1)、(f.3)、および(f.4)に従って、式(I)の化合物を、ジクロロメタン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、またはジオキサンなどの適切な溶媒に溶解し、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、または炭酸ナトリウムなどの適切な塩基をこれに添加する。
その後、一般式(VIII)、(X)、または(XI)の化合物を添加し、混合物を約20℃から約80℃の範囲の温度で約2時間から約15時間攪拌する。ジメチルアミノピリジンなどの適切な触媒を場合により用いることができる。
好ましくは、本方法のステップ(f.2)に従い、塩基を必要としない可能性のあることを除いて、反応条件はステップ(f.1)、(f.3)、および(f.4)に関して上に記載されたものと同じである。その後、一般式(IX)の化合物を添加し、ステップ(f.1)、(f.3)、および(f.4)に関して上に記載されたとおり混合物を攪拌する。
好ましくは、本方法のステップ(f.5)に従って、式(I)の化合物を、例えばクロロギ酸4−ニトロフェニルなどの適切なクロロギ酸エステルとの反応によって活性化した後、式(XII)のアミノ誘導体と反応させる。この反応は、例えばジイソプロピルエチルアミンまたはトリエチルアミンなどの塩基の存在下、室温で作業することにより、ハロゲン化炭化水素、好ましくはジクロロメタンなどの適切な溶媒中で行われる。
好ましくは、本方法のステップ(f.6)に従って、式(I)の化合物を、式(XIII)のアルデヒドまたはケトン誘導体と反応させる。2つのRの1つが水素原子である式(XIII)のアルデヒド誘導体を用いることによって、Rが−CHである対応する誘導体が得られることは当業者に明らかである。同様に、ケトン誘導体を用いることによって、−CH(R)RとしてRを有する化合物が得られ、式中各Rは互いに独立して上記のとおりであるが、水素以外である。この反応は、還元的アミノ化の従来の方法に従って種々の方法で行うことができる。好ましくは、この反応は、テトラヒドロフランなどの適切な溶媒中、式(XIII)のアルデヒドまたはケトン誘導体と反応させ、2から12時間後、シアノ水素化ホウ素ナトリウムまたはトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤を添加することによって行われる。
好ましくは、本方法のステップ(f.7)に従って、式(I)の化合物を、適切な触媒、例えば酢酸パラジウムまたはPd(dba)のようなパラジウム触媒、および適切なリガンドの存在下、式(XIV)の芳香族ヨウ化物および臭化物と反応させる。例えば、上記のアリール化反応、ならびに溶媒、触媒、およびリガンドを含むこの実施条件に関する一般的な参考文献として、J.Am.Chem.Soc.、(2003)、125、6653から55;JOC(2001)、66、2560から2565;およびJOC(2002)、67、6479から6486を参照されたい。
ステップ(g.1)から(g.5)のいずれか1つのステップに従って、式(I)の化合物から式(I)の別の化合物への変換は、従来の方法に従って種々の方法で行うことができる。
好ましくは、本方法のステップ(g.1)に従って、R1が−OHである式(I)の対応する化合物を得るための、R1が−OCHである式(I)の化合物の加水分解は、酸性または塩基性条件下で行われる。好ましくは、この反応は、ステップ(a)に記載のとおり行われる。用いられる実施条件によれば、R1が−OHである式(I)の化合物は、この酸性形態、または塩として得ることができる。
好ましくは、本方法のステップ(g.2)に従って、R1が−ORであり、Rがメチルとは異なるアルキルである式(I)の対応する化合物を得るための、R1が−OCHである式(I)の化合物のエステル交換は、還流温度で、式(XV)の化合物自体またはジオキサンなどの適切な溶媒中、場合により酸化ジブチルスズ、または例えばチタン(IV)エトキシドおよびチタン(IV)イソプロポキシドなどのチタンアルコキシドのような、適切な金属ベース触媒の存在下、式(XV)の化合物と反応させることによって行われる。
好ましくは、本方法のステップ(g.3)に従って、R1が−NRである式(I)の対応する化合物を得るための、R1が−OCHである式(I)の化合物のアミノ分解は、ジオキサンまたはジクロロメタンなどの適切な溶媒中、場合によりトリメチルアルミニウムのような適切な金属ベース触媒の存在下で行われる。
好ましくは、本方法のステップ(g.4)に従って、R1が−ORである式(I)の対応する化合物を得るための、R1が基−OHである式(I)の化合物のエステル化は、適切な縮合剤、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、O−ベンゾトリアゾリルテトラメチルイソウロニウムテトラフルオロボラート(TBTU)、またはベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノ−ホスホニウムヘキサフルオロホスファート(PyBOP)の存在下、ジクロロメタン、ジメチルホルムアミドなどの適切な溶媒中で行われる。
好ましくは、本方法のステップ(g.5)に従って、R1が−NRである式(I)の対応する化合物を得るための、R1が基−OHである式(I)の化合物のアミド化は、対応する酸からアミド誘導体を得るための従来の方法に従って種々の方法で行うことができる。
好ましくは、この反応は、ジクロロメタンおよび/またはジメチルホルムアミドなどの適切な溶媒中、塩化チオニル、塩化オキサリルとの反応によって、または適切な縮合剤、例えばジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、O−ベンゾトリアゾリルテトラメチルイソウロニウムテトラフルオロボラート(TBTU)、もしくはベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスファート(PyBOP)の存在下、式(I)の化合物のカルボン酸官能基を活性化した後、式(XVI)の化合物と反応させることによって行われる。
ステップ(h.1)から(h.5)のいずれか1つのステップに従って、式(VII)の化合物から式(VII)の別の化合物への変換は、従来の方法に従って種々の方法で行うことができる。
好ましくは、ステップ(g.1)から(g.5)に記載のとおり行われる。
上記に加えて、式(I)の化合物は、一連の様式で中間体間の前述の反応を達成し、固相合成(SPS)条件下で作業することによって、当分野で広く知られているコンビナトリアルケミストリー技法に従って有利に調製することができる。
例として、上記方法のステップ(d)で得られた、R1がORを表わし、RがC−Cアルキルである式(VII)の中間体カルボキシエステル誘導体を、最初に従来の方法に従って行う加水分解によって遊離カルボキシ酸誘導体に変換し、次いで、例えばカルボキサミド基を形成することによって、容易にポリマー樹脂に担持させることができる。
このように担持させた中間体を、本方法の残りのステップに従って続いて反応させることができる。
上記の合成経路は、以下のように要約できる。
Figure 2011515452
上記の任意の反応を、前に報告されているとおり作業することによって、既知の方法に従って実行し、上記のとおり式(I)の化合物を得ることができる。
好ましくは、上記樹脂は市販のポリスチレン樹脂であり、例えばWang樹脂、Trityl樹脂、Cl−トリチル樹脂、Rinkアミド樹脂、Tentagel OH樹脂、およびこれらの誘導体が含まれる。
本発明の好ましい実施形態によれば、ポリスチレンン樹脂は、実質的に下記のとおり、
Figure 2011515452
市販のホルミルポリスチレン樹脂、例えば4−(4−ホルミル−3−メトキシフェノキシ)ブチリルAM樹脂を、還元条件下、例えばトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムおよびこの誘導体の存在下、適切なアミノ誘導体と反応させることによって得ることのできる誘導体化ホルミルポリスチレン樹脂である。この反応は、テトラヒドロフランなどの適切な溶媒中、酢酸の存在下で行うことができる。
このように得られたポリマー担持アミノ誘導体、特に上記の誘導体化ホルミルポリスチレン樹脂と呼ぶことのできるものは当分野で広く知られている。一般に、酸感受性メトキシベンズアルデヒドポリスチレン樹脂(AMEBA樹脂)としても知られる、ホルミルポリスチレン樹脂に負荷されるアミンは、例えばTetrahedron Letters(1997)、38、7151から7154;J.Am.Chem.Soc.(1998)、120、5441;およびChem.Eur.J.(1999)、5、2787に報告されているとおり、TMOF/DCEおよびNaBH(OAc)またはAcOH/DMFおよびNaCNBH中、過剰のアミンの存在下、標準的な還元的アミノ化によって調製される。
従って、本発明のさらなる目的は、式(I)の化合物、および医薬的に許容されるこの塩を調製する方法であって、この方法が
i)酸または塩基性条件下、式(VII)の化合物(式中、R1はORを表わし、RはC−Cアルキルである。)を加水分解するステップ、
j)得られた酸誘導体を、式(XVII)の誘導体化ホルミルポリスチレン樹脂と反応させるステップ、
(P)−CH−NHR(XVII)
(式中、(P)は樹脂であり、Rは上に定義されたとおりである。)
k)得られた式(XVIII)の化合物を、
Figure 2011515452
(式中、(P)およびRは上に定義されたとおりである。)
塩化クロム(II)、テトラブチルアンモニウム水素スルフィド、または塩化スズ(II)などの適切な還元剤と反応させるステップ、および
l)得られた式(XIX)の化合物を、
Figure 2011515452
(式中、(P)およびRは上に定義されたとおりである。)
ステップ(f.1)から(f.7)のいずれか1つに記載のとおり反応させるステップ、
m)酸性条件下、得られた式(XX)の化合物から樹脂を開裂して、
Figure 2011515452
式(I)の化合物(式中、Rは上に定義されたとおりであり、R1は−NHRであり、Rは上に定義されたとおりである。)を得て、場合により得られた式(I)の化合物を単一異性体に分離し、得られた式(I)の化合物を式(I)の異なる化合物および/または所望であれば医薬的に許容される塩に変換するステップを含む方法である。
本方法のステップ(i)に従って、R1が−OHである式(VII)の対応する化合物を得るための、Rが−OCHである式(VII)の化合物の加水分解は、ステップ(h.1)に記載のとおり行われる。
本方法のステップ(j)に従って、ポリスチレン樹脂との反応は、適切な溶媒、例えばNMP中、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、および適切な縮合剤、例えば1−エチル−3−(3’−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)またはO−ベンゾトリアゾリルテトラメチルイソウロニウムテトラフルオロボラート(TBTU)などの存在下で行われる。
本方法のステップ(k)に従って、式(XVIII)の担持化合物を還元して対応するアミノ誘導体を得るが、この反応は、室温で4から24時間、ジメチルホルムアミド(DMF)中、塩化スズ(II)の存在下で行われる。
ステップ(l)に従って、式(XIX)の担持化合物を、ステップ(f.1)から(f.7)のいずれか1つに記載のとおり、場合によりさらに反応させて、3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン環の5位が官能化された種々の化合物を得る。
ステップ(m)に従って、樹脂の開裂は、酸性条件下、適切な酸、例えば塩酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、またはp−トルエンスルホン酸などの存在下で行われる。好ましくは、この反応は、溶媒としてジクロロメタン中のトリフルオロ酢酸を用いて行われる。
明らかに、前に示されているとおりコンビナトリアルケミストリー技法に従って作業することにより、複数の式(I)の化合物を得ることができる。
従って、本発明のさらなる目的は、2つ以上の式(I)の化合物および医薬的に許容される塩のライブラリであり、
Figure 2011515452
式中、
Rは、−R、−COR、−CONR、−SO、および−COORからなる群から選択され、R1は、基−NRまたは−ORであり、R、R、R、およびRは、同じであるかまたは異なり、それぞれ独立して水素、または直鎖もしくは分岐C−Cアルキル、C−CアルケニルもしくはC−Cアルキニル、C−CシクロアルキルもしくはシクロアルキルC−Cアルキル、ヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルC−Cアルキル、アリールもしくはアリールC−Cアルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールC−Cアルキルから選択された、場合によりさらに置換されている基であるか、またはこれらが結合している窒素原子と一緒になって、RおよびRならびにRおよびRのいずれも、S、O、N、もしくはNHから選択された1つの追加のヘテロ原子もしくはヘテロ原子基を場合により含有する、場合により置換されている3から7員ヘテロシクリルもしくはヘテロアリールを形成することができる。
本発明の好ましい実施形態によれば、前述のライブラリは、Rが、基−NRであり、RおよびRが、共に水素原子であるか、またはこれらの一方が水素原子であり、RもしくはRの残りの一方が直鎖もしくは分岐C−CアルキルもしくはC−Cアルケニル基であるか、または場合により置換されているアリールもしくはアリールアルキル基である式(I)の化合物を含む。
Rが、基Rであり、Rは水素原子であるか、または基−SOであり、Rは、直鎖もしくは分岐C−Cアルキル基、または場合により置換されているアリールもしくはアリールアルキル基である化合物であり、Rは、上に定義されたとおりである式(I)の化合物のライブラリも好ましい。
Rが、基−CORであり、Rは、直鎖または分岐C−Cアルキル、シクロアルキル、または場合により置換されているアリールもしくはアリールアルキル基である式(I)の化合物のライブラリも好ましい。
Rが、基−CONRであり、RおよびRの一方は水素原子であり、RおよびRの他方は直鎖または分岐C−Cアルキル、場合により置換されているアリールまたはアリールアルキル基である式(I)の化合物のライブラリも好ましい。
式(I)の化合物の上記ライブラリの一般的な参考として、実験の項を参照されたい。
上記のすべてから、例えば数千の式(I)の化合物からなる、3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン誘導体のライブラリがこのように調製されると、前記ライブラリは、前に報告されているとおり、所与のキナーゼをスクリーニングするために非常に有利に使用できることが当業者には明らかである。
化合物のライブラリ、および生物活性をスクリーニングするツールとしてのこれらの使用に関する一般的な参考文献として、J.Med.Chem.1999、42、2373から2382;およびBioorg.Med.Chem.Lett.10(2000)、223から226を参照されたい。
薬理学
推定されるキナーゼ阻害剤の阻害活性、および選択された化合物の効力は、Kinase−Glo(登録商標)発光キナーゼアッセイ(Promega社から市販されており、Koresawa,MおよびOkabe,T.(2004)High−throughput screening with quantitation of ATP consumption:A universal non−radioisotope,homogeneous assay for protein kinase.Assay Drug Dev.Technol.2、153から60に記載されている。)の使用に基づくアッセイ法によって求める。
オキシルシフェリンおよび光を生成する反応において、基質としてルシフェリン、酸素、およびATPを用いるKinase−Glo(登録商標)またはKinase−Glo(登録商標)Plus Reagentを使用することによって、キナーゼ活性によるATPの枯渇を高感度にモニターできる。
本明細書で用いられる短縮形および略語は以下の意味を有する。
BSA ウシ血清アルブミン
Tris 2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール
Hepes N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−N’−(2−エタンスルホン酸)
DTT threo−1,4−ジメルカプト−2,3−ブタンジオール
THF テトラヒドロフラン
MTBE メチルtert−ブチルエーテル
DIPEA ジイソプロピルエチルアミン
PyBOP ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ピロリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスファート
TFA トリフルオロ酢酸
TMOF オルトギ酸トリメチル
DCE ジクロロエタン
DCM ジクロロメタン
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
KDa キロダルトン
mg ミリグラム
μg マイクログラム
ng ナノグラム
L リットル
mL ミリリットル
μL マイクロリットル
M モル
mM ミリモル
μM マイクロモル
nM ナノモル
キナーゼ反応条件は標的(酵素)に依存し、従って個々に適応される。Kinase−Glo(登録商標)発光キナーゼアッセイは、実質的にどのようなキナーゼと基質の組み合わせとも用いることができる。
緩衝液条件も対象となるキナーゼに応じて多様であってよい(例えば、PKAでは、40mM Tris pH7.5、20mM MgCl2、0.1mg/ml BSAの組成物、最終容量50μlが用いられる。)。典型的に、ATPの滴定範囲は0.1μMから10μMである。
最適キナーゼ基質は、キナーゼ反応ウェルとキナーゼを含まないウェルを比較したとき、最大の発光の変化をもたらす。
キナーゼの最適量は、最適量のATPおよび最適キナーゼ基質を用いて、プレート全体に2倍系列希釈を作製することによって求める。その後の化合物スクリーニングおよびIC50の決定に用いるキナーゼの最適量は、発光がキナーゼ滴定曲線の線形範囲内となるのに必要とされる量である(シグモイド用量反応)。
ロボット化Kinase−Glo(登録商標)アッセイ
このアッセイは、キナーゼ活性および/または阻害を測定するために設けられた。このアッセイは均質であり、すべての種類のプロテインキナーゼに適しており、迅速で、放射能を含まない。
本出願人らは384ウェルプレートでアッセイを確立した。試験混合物は以下から構成された。
1)3×酵素混合物(キナーゼ緩衝液3×で実施)、5μl/ウェル
2)3×基質およびATP混合物(ddH2Oで実施)、5μl/ウェル
3)3×式(I)の化合物(ddH2O−3%DMSOに希釈)、5μl/ウェル
結果として、10μMでの阻害率を、試験を行った各化合物に関して評価した。化合物の希釈およびアッセイスキームは下記を参照されたい。各酵素は独自の緩衝液組成、基質の種類、および濃度を有した。温置時間はすべての標的で90分であった。
試験化合物を100%DMSO中の1mM溶液として、96ウェルプレートに加えた。プレートをddHO、3%DMSOで30μMに希釈する。各96ウェルプレートの5μlを384ウェルプレートの4つの4分割に分配することによって、384ウェルプレートにおいて4つのプレートが認められる。ウェルのp23およびp24に、内部標準阻害剤スタウロスポリンを添加した。
アッセイスキーム
最初に、試験プレートに化合物希釈液(30μM、3×希釈に相当)5μlを添加し、その後、研究中の各標的に特異的な酵素混合物(3×)用のリザーバ1つおよびATP混合物(3×)用1つと共にロボット化ステーションに搭載した。
アッセイを開始するために、ロボットはATP/基質混合物5μlを吸引し、チップ内部に空隙を作り(5μl)、酵素混合物5μlを吸引した。それに続く試験プレートへの分注によって、ロボット自体が上下にピペット操作することにより行われる3サイクルの混合後、キナーゼ反応が開始された。この時点で、すべての試薬に関して正しい濃度が復元された。
ロボットは、プレートを室温で90分間温置し、その後、Kinase−Glo(登録商標)試薬15μlを反応混合物にピペットで移すことにより、反応を停止させた。試薬添加直後に、3サイクルの混合が実施された。
Kinase−Glo(登録商標)技法の原理は、酸素、ルシフェリン、およびルシフェラーゼ酵素の試薬混合物中に存在することであり、キナーゼ反応において残存するATPの存在下、ATP量に直接依存して、オキシルシフェリンが発光を伴って生成される。この技法を最適に実施するために、キナーゼ反応は利用可能なATPの少なくとも15から20%を利用するべきである。
さらに60分間温置して、発光シグナルを安定化させた後、プレートをViuwLux(登録商標)計器で読み取った。ソフトウェアパッケージAssay Explorer(登録商標)を用いてデータを分析し、阻害率データを得た。
ALKtide YFF APCoキナーゼに対する式(I)の化合物の試験を行うために用いたアッセイ条件を例としてここに示す。
ATP濃度:1μM
酵素濃度:100nM
反応緩衝液:Hepes 50mM pH7.5、MgCl2 5mM、MnCl2 1mM、DTT 1mM、NaOVO3 3uM、0.2mg/ml BSA
アッセイ手順:式(I)の化合物(3×)5ul添加、緩衝液1×中ATP/S混合物(3×)5μl添加;緩衝液2×+3×BSA中酵素5μl添加;ブランクの場合、酵素を用いず、緩衝液2×+3×BSA5μl添加。温置90分後、Kinase−Glo試薬15μl/ウェルを添加。60から90分間温置して、発光シグナルを安定化した後、プレートをViuwLux計器で読み取る。
化合物A23−M−B63、A23−M−B55、およびA20−M−B14(コードの意味に関しては、実施例の項を参照)などの、式(I)の本発明による幾つかの代表的な化合物は、上記の方法で試験を行ったとき、投与量10μMで阻害率>25%を有することが見出された。
これまでのところ、本発明の新規な化合物は、選択されたキナーゼ群に対して意外なことにキナーゼ阻害活性を有しており、従ってキナーゼ活性の変化に関連する増殖性障害に対して、療法において特に有利である。
本発明の化合物は、単一の薬剤として、または別法として放射線療法、または細胞増殖抑制剤もしくは細胞毒性剤、抗生剤型の薬剤、アルキル化剤、代謝拮抗剤、ホルモン剤、免疫剤、インターフェロン型薬剤、シクロオキシゲナーゼ阻害剤(例えば、COX−2阻害剤)、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤、テロメラーゼ阻害剤、チロシンキナーゼ阻害剤、抗増殖因子受容体剤、抗HER剤、抗EGFR剤、抗血管新生剤(例えば、血管新生阻害剤)、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、ras−rafシグナル伝達経路阻害剤、細胞周期阻害剤、他のcdk阻害剤、チューブリン結合剤、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤などと併用する化学療法レジメンなど、既知の抗癌治療と組み合わせて投与することができる。
固定用量として製剤化される場合、このような併用製品は、以下に記載する用量範囲内の本発明の化合物、および認可された用量範囲内の他の医薬的に活性な薬剤を用いる。
式(I)の化合物は、併用製剤が不適切であるとき、既知の抗癌剤と逐次的に用いることができる。
哺乳動物、例えばヒトへの投与に適した本発明の式(I)の化合物は、通常の経路で投与することができ、用量レベルは、患者の年齢、体重、および状態、ならびに投与経路によって決まる。
例えば、式(I)の化合物の経口投与に採用される適切な用量は、1日1から5回、投与当たり約10から約500mgの範囲であってよい。本発明の化合物は、種々の投与形態で、例えば、錠剤、カプセル剤、糖衣もしくはフィルムコート剤、液剤、または懸濁剤の形態で経口的に;坐剤の形態で経直腸的に;非経口的に、例えば筋肉内に、または静脈内および/または髄腔内および/または脊椎内注射または注入によって投与することができる。
本発明はまた、担体または希釈剤であってもよい医薬的に許容される賦形剤と共に、式(I)の化合物または医薬的に許容されるこの塩を含む医薬組成物を含む。
本発明の化合物を含有する医薬組成物は一般に、従来の方法に従って調製され、適切な医薬形態で投与される。例えば、固体の経口形態は、活性化合物と共に、希釈剤、例えばラクトース、デキストロース、サッカロース、スクロース、セルロース、トウモロコシデンプン、またはジャガイモデンプン;潤滑剤、例えばシリカ、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウムもしくはカルシウム、および/またはポリエチレングリコール;結合剤、例えばデンプン、アラビアゴム、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、またはポリビニルピロリドン;崩壊剤、例えばデンプン、アルギン酸、アルギン酸塩、またはデンプングリコール酸ナトリウム;発泡混合剤(effervescing mixtures);染料;甘味剤;レシチン、ポリソルベート、ラウリル硫酸塩などの湿潤剤;および一般に、医薬製剤に用いられる非毒性で薬理学的に不活性な物質を含有することができる。これらの医薬調剤は、既知の様式、例えば混合、造粒、錠剤化、糖衣、またはフィルムコーティング工程によって製造することができる。
経口で投与するための液体分散剤は、例えばシロップ剤、エマルション、および懸濁剤であることができる。例として、シロップ剤は、担体として、サッカロース、またはグリセリンおよび/もしくはマンニトールおよびソルビトールを含むサッカロースを含有することができる。
懸濁剤およびエマルションは、担体の例として、天然ゴム、寒天、アルギン酸ナトリウム、ペクチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、またはポリビニルアルコールを含有することができる。筋内注射用の懸濁剤または液剤は、活性化合物と共に、医薬的に許容される担体、例えば滅菌水、オリーブ油、オレイン酸エチル、グリコール類、例えばプロピレングリコール、および所望であれば、適切な量の塩酸リドカインを含有することができる。
静脈内注射または注入用の液剤は、担体として滅菌水を含有することができ、または、好ましくは滅菌、水性、等張、食塩溶液の形態であることができ、または担体としてプロピレングリコールを含有することができる。
坐剤は、活性化合物と共に、医薬的に許容される担体、例えばカカオバター、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル界面活性剤、またはレシチンを含有することができる。
本発明をより良く例示するために、本発明にいかなる限定を加えることなく、以下の実施例をここに示す。
実験の項
一般的方法
フラッシュクロマトグラフィはシリカゲル(Merck grade 9395、60A)で行った。高圧液体クロマトグラフィの保持時間(HPLC:r.t.値)は、以下のとおり求めた。
HPLC法1Aおよび1B
可変UV検出器mod2487、化学発光窒素検出器(CLND、Antek8060)、およびWaters ZQ2000質量検出器(ESIインターフェイス)を装備したWaters Alliance LC mod.2795をこの適用に用いた。総流量を分け、固定比率(64:15:21 UV:MS:CLND)で3つの検出器に分配した。液体クロマトグラフは、50℃で恒温にした30×3.0mmI.D.カラム(Waters xBridge C18、3.5um粒子)を備えた。2つの移動相を用いた。相Aは、0.05%w/vギ酸(高度精製水中50%ギ酸Fluka09676 1mL/L)であり、相Bは、0.035%w/vのギ酸(50%ギ酸Fluka09676 700μL/L)を含有する70/25/25(v/v/v)MeOH/iPrOH/H2Oであった。
DMSO中1mM公称サンプル溶液5μl用量を注入し(逐次的、空隙を用いない部分ループモード)、一般的な逆相勾配分析を0.8mL/分から以下の表に示すとおり高速変形(方法1A)またはより遅い変形(方法1B)で行った。
Figure 2011515452
UV検出器は、220nm、サンプリング速度5Hzで操作した。MS装置は、キャピラリー電圧3.2kV、コーン30V、エクストラクター2V、RFレンズ0.5V、脱溶媒流量400L/時、コーン流量100L/時、ソース温度100℃、脱溶媒温度150℃、ESI(+)フルスキャン120から1200amu捕捉、サンプリング速度1.7Hzで操作した。CLND検出器は、炉内温度1050℃、流入酸素流量280mL/分、流入アルゴン80mL/分、補給アルゴン25mL/分、オゾン30mL/分、真空5トール、PMT電圧750V、PMT室+10℃、高感度、セレクト5、サンプリング速度4Hzで操作した。
HPLC法2
計器類:996Waters PDA検出器、およびエレクトロスプレー(ESI)イオン源を備えたMicromass mod.ZQ2000シングル四重極質量分析計を装備したWaters2790 HPLCシステム。
クロマトグラフィ条件:Waters X Terra RP18(4.6×50mm、3.5μm)カラム;移動相Aは、酢酸アンモニウム5mM緩衝液(pH5.2、酢酸/アセトニトリル95:5)であり、移動相Bは、HO/アセトニトリル(5:95)であった。勾配は8分間でB10から90%、B100%を2分間保持。PDAチャネル抽出220nmおよび254nm。流速1ml/分。注入容量10μl。フルスキャン、質量範囲100から800amu。キャピラリー電圧は3.5KVであった。ソース温度は120℃であった。コーンは14Vであった。保持時間(HPLCr.t.)は220nmまたは254nmにおいて分で示す。質量は、m/z比として示す。
必要な場合、996Waters PDA検出器およびMicromass mod.ZQシングル四重極質量分析計、エレクトロンスプレーイオン化、陽性モードを備えたWaters FractionLynx Autopurification Systemを用い、Waters X−Bridge Prep Shield RP18(19×100mm、5μm)カラムまたはPhenomenex Gemini C18(21.2×250mm、10μm)カラムでの分取HPLCによって化合物を精製した。移動相Aは、水0.05%NH3/アセトニトリル(95:5)であり、移動相Bはアセトニトリルであった。勾配8分間または15分間でB10から90%。流速20ml/分。
H−NMR分光法は、勾配を用いBruker AVANCE 400MHzシングルベイ計器で行った。これはQNPプローブ(交換可能4核プローブ−H、13C、19F、および31P)を備えているか(NMR法1)、または5mm二重共鳴プローブ[1H(15N−31P)ID_PFG Varian]を備え、400.45MHzで操作するMercury VX400である(NMR法2)。
不斉炭素原子を有し、ラセミ混合物として得られる式(I)の化合物は、キラルカラムでのHPLC分離によって分割した。具体的には、例えば分取カラムCHIRALPACK(登録商標)AD、CHIRALPACK(登録商標)AS、CHIRALCELL(登録商標)OJを用いることができる。
前に示されているとおり、本発明の式(I)の幾つかの化合物をコンビナトリアルケミストリー技法に従って並行して合成した。
この点において、幾つかのこのように調製された化合物は、HPLC保持時間(方法1および2)ならびに質量と併せて表III、VI、V、およびVIのコード化システムによって、好都合および明確に同定された。
式(I)の単一の特定化合物を同定する各コードは、3つの単位A−M−Bからなる。
Aは任意の置換基R−(式(I)参照)を表わし、3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン誘導体が得られるように、カルボニル基の炭素原子を介して3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン部分の残部と結合している。各A基(置換基)を下記の表Iに示す。
Bは任意の置換基R−(式(I)参照)を表わし、8位で置換されている3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン誘導体が得られるように、NH基の窒素原子を介して3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン部分の残部と結合している。各B基(置換基)を下記の表IIに示す。
Mは、実質的に以下のとおり、
Figure 2011515452
カルボニル基において基Aで置換されており、8位において(NH基を介して)基Bで置換されている二価3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン部分の中心コアを指す。
参照を容易にするために、表IおよびIIの各AまたはB基は、分子Mの残部との結合位置も示す正確な化学式によって同定した。
単に例として、以下のとおり、表IIIの化合物A2−M−B2(エントリー1)は、8位において基B2で(NH基を介して)置換されており、CO基を介して基A2で置換されている、3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オンMを表わし、同様に表IVの化合物A4−M−09(エントリー780)は、位置において基B9で(NH基を介して)置換されており、CO基を介して基A4で置換されている、3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オンMを表わす。
Figure 2011515452
Figure 2011515452
Figure 2011515452
Figure 2011515452
Figure 2011515452
5−ニトロ−1H−インドール−2−カルボン酸(III)の調製
5−ニトロ−1H−インドール−2−カルボン酸エチルエステル(II)(5.15g、22mmol、1当量)のTHF/MeOH/H2O1:1:2(180ml)懸濁液に、LiOHH2O(1.06g、46.2mmol、2.1当量)を添加した。最終懸濁液は暗黄色に変わり、これを25℃で攪拌した。30分後に溶解が完了し、全変換は6時間後に達成された。反応混合物を0℃に冷却し、溶液がpH5に達するまで、2N HClでクエンチした。減圧下、有機揮発物を除去し、白色沈殿物を濾過し、乾燥して、式(III)の化合物を得た。収量=4.53g(定量的)。
50gスケールで同じ手順を行い、式(III)の化合物42.2gを得た(収率96%)。
LCMS(HPLC法2):m/z205[M−H]@r.t.2.58分.H NMR(400MHz,DMSO−d)δppm2.59(dd,J=15.91,5.67Hz,1H)2.82(dd,J=15.97,8.29Hz,1H)3.58(dd,J=12.86,5.67Hz,1H)3.89(dd,J=13.35,4.08Hz,1H)5.17−5.23(m,1H)7.36(s,1H)7.80(d,J=9.15Hz,1H)8.15(dd,J=9.15,2.32Hz,1H)8.27(d,J=5.12Hz,1H)8.72(d,J=2.32Hz,1H)12.58(br.s.,1H)。
5−ニトロ−1H−インドール−2−カルボン酸(2,2−ジメトキシ−エチル)−アミド(IV)の調製
式(III)の化合物(4.53g、22mmol、1当量)の無水ジオキサン(50ml)懸濁液に、塩化チオニル(8ml、110mmol、5当量)を添加した。最終懸濁液を乾燥雰囲気(CaCl2バルブ)で2時間還流し、進行中、反応物は淡褐色溶液に変化した。反応物を25℃に冷却し、減圧下、有機揮発物を除去し、次いで無水トルエン(25ml)を添加して、真空下除去し、この操作を2回繰り返した。褐色の残留物(22mmol、1当量)を、ジオキサン/水4:1(100ml)中NaHCO(3.7g、43.95mmol、2当量)および2,2−ジメトキシ−エチルアミン(2.39ml、21.97mmol、1当量)の0℃の冷却溶液に少しずつ添加し、懸濁液を室温で2時間攪拌した。減圧下、有機揮発物を除去し、黄色沈殿物を濾過し、乾燥して、5−ニトロ−1H−インドール−2−カルボン酸(2,2−ジメトキシ−エチル)−アミド(IV)を得た。収量=5.80g(90%)。
42.2gスケールで同じ手順を行い、式(IV)の化合物52.75gを得た(収率82%)。
LCMS(HPLC法2):m/z294[M+H]@r.t.4.46分.H NMR(400MHz,DMSO−d)δppm3.31(s,6H)3.40(t,J=5.73Hz,2H)4.53(t,J=5.49Hz,1H)7.43(d,J=1.46Hz,1H)7.57(d,J=9.02Hz,1H)8.07(dd,J=9.02,2.32Hz,1H)8.70(d,J=2.32Hz,1H)8.80(t,J=6.04Hz,1H)12.30(s,1H)。
4−ヒドロキシ−8−ニトロ−3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン(V)の調製
2N HCl(13.75ml、27.5mmol、2.5当量)を、式(IV)の化合物(3g、11mmol、1当量)のアセトン(200ml)溶液に添加し、最終溶液を25℃で48時間攪拌した。減圧下、この溶液を乾燥し、黄色の固体として式(V)の化合物を得て、これをさらに精製することなく次のステップに用いた。30gスケールで同じ手順を円滑に進めた。典型的収率:97%。
警告:より大きいスケールでは、残留HClが次のステップを妨げるのを回避するために、恒量まで慎重な乾燥ステップが必須である。
LCMS(HPLC法2):m/z246[M−H]@r.t.3.1分(ブロードピーク).
(8−ニトロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール−4−イル)−酢酸メチルエステル(VII)の調製
LiOHO(509mg、12.14mmol、1.5当量)を、ホスホノ酢酸トリメチル(VI)(1.28ml、8.90mmol、1.2当量)、式(V)の化合物(2.0g、8.09mmol、1当量)、および水(4.4ml、240mmol、30当量)のTHF(100ml)溶液に添加し、この溶液を25℃で4時間攪拌し、次いで減圧下、有機揮発物を除去し、粗残留物を、水100mlを添加した後、さらに精製することなく次のステップに用いた。
より大きいスケール(110mol)では、上述の残留HClのため、反応は不良であった(低変換率)。
LCMS(HPLC法2):m/z304[M+H]@r.t.3.96分.H NMR(単離生成物)(400MHz,DMSO−d6)δppm2.68(dd,J=15.61,6.22Hz,1H)2.92(dd,J=15.49,7.44Hz,1H)3.51(s,3H)3.58(ddd,J=13.29,5.37,1.10Hz,1H)3.90(dd,J=13.41,4.15Hz,1H)5.25(dt,J=6.83,3.66Hz,1H)7.36(s,1H)7.75(d,J=9.15Hz,1H)8.17(dd,J=9.27,2.32Hz,1H)8.28(d,J=5.00Hz,1H)8.72(d,J=2.20Hz,1H)。
(8−ニトロ−1−オキソ−1,2,3,4−テトラヒドロ−ピラジノ[1,2−a]インドール−4−イル)−酢酸(VII)の調製
LiOHO(408mg、9.72mmol、1.2当量)を、実施例4の粗製物の水溶液に添加し、得られた懸濁液を25℃で4時間攪拌した。褐色懸濁液を濾過した。暗褐色母液を、pH5に達するまで(黄色沈殿物)2N HClでクエンチし、減圧下、有機揮発物を除去し、黄色沈殿物を濾過した。この粗材料をアセトン(20ml/g粗製物)と共に12時間攪拌し、その後、溶解していない材料を濾過し、減圧下乾燥した(淡黄色固体)。収量:式(VII)の酸誘導体1.2g(2ステップで50%)UV純度89%@254nm。
より大きいスケールで同じ手順を行い、2ステップで平均収率35%およびUV純度90%@254nmで式IIIの化合物を得た。主な不純物は実施例4の出発材料である。
LCMS(HPLC法2):m/z288[M−H]@r.t.2.62分.H NMR(400MHz,DMSO−d)δppm2.59(dd,J=15.91,5.67Hz,1H)2.82(dd,J=15.97,8.29Hz,1H)3.58(dd,J=12.86,5.67Hz,1H)3.89(dd,J=13.35,4.08Hz,1H)5.17−5.23(m,1H)7.36(s,1H)7.80(d,J=9.15Hz,1H)8.15(dd,J=9.15,2.32Hz,1H)8.27(d,J=5.12Hz,1H)8.72(d,J=2.32Hz,1H)12.58(br.s.,1H)。
一般的手順:酸感受性メトキシベンズアルデヒドポリスチレン樹脂(AMEBA II樹脂)へのアリルアミン(表IのフラグメントA7に相当)の負荷
4−(4−ホルミル−3−メトキシフェノキシ)ブチリルアミノメチル樹脂(コポリスチレン−1%DVB)(6.0g、5.88mmol、0.98mmol/g、1当量)を無水THF(60ml)に懸濁し、アリルアミン(29.4mmol、5当量)を添加した。得られた懸濁液を25℃で2時間振盪した。次いで、酢酸(1.68ml、29.4mmol、5当量)およびNaBH(AcO)3(3.12g、14.7mmol、3当量)を添加し、最終懸濁液を25℃で16時間振盪した。樹脂をTHF(2サイクル)、MeOH(2サイクル)、DCM(2サイクル)、MeOH(2サイクル)、DMF(2サイクル)、およびDCM(3サイクル)で洗い流し、その後、窒素流中で乾燥した。
上で調製した樹脂への3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン骨格の負荷
Figure 2011515452
式(VII)の酸誘導体(57mg、0.2mmol、2当量)、DIPEA(0.068ml、0.39mmol、4当量)、PyBOP(102.75mg、0.2mmol、2当量)の無水DMA(2.0ml)溶液を30分間攪拌し、その後、実施例6の樹脂(0.1mmol、1当量)に添加し、最終懸濁液を25℃で20時間振盪した。樹脂をDMF(1ml)、DCM(1ml)、DMF(1ml)、DCM(1ml)、MeOH(1ml)、水(1ml)、MeOH(1ml)、DCM(1ml)、MeOH(1ml)、DCM(1ml)、MeOH(1ml)、MTBE(1ml、2サイクル)で連続して洗浄し、その後、風乾した。
ニトロ基の還元
Figure 2011515452
式(XVIII)の樹脂(0.1mmol、1当量)を、SnCl 2HOのDMF(1.5ml)2M溶液に懸濁した。式(XIX)の化合物の最終懸濁液を25℃で48時間振盪した。樹脂をDMF(1ml)、DCM(1ml)、DMF(1ml)、DCM(1ml)、MeOH(1ml)、水(1ml)、MeOH(1ml)、DCM(1ml)、MeOH(1ml)、DCM(1ml)、MeOH(1ml)、MTBE(1ml、2サイクル)で連続して洗浄し、その後、窒素流中で乾燥した。カルボキサミド、スルホンアミド、ウレイド、およびアミノ誘導体が得られるように、上記の樹脂結合3,4−ジヒドロ−2h−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オンを下記の選択的ステップに従ってさらに反応させた。
A28−M−B1の調製
Figure 2011515452
式(VIII)のカルボン酸(式中、Rは表IIのフラグメントB1に相当する。)(0.3mmol、3当量)を、DIPEA(68.5μl、0.4mmol、4当量)およびPyBOP(156mg、0.3mmol、3当量)の無水DMF(2.5ml)溶液中、実施例8の樹脂(式中、Rは表IのフラグメントA28に相当する。)に添加し、この溶液を30分間攪拌し、実施例8の樹脂(0.1mmol、1当量)に添加し、反応器(Quest210(商標)またはMiniblocks(商標))において25℃で振盪した。樹脂をDMF(1ml)、DCM(1ml)、DMF(1ml)、DCM(1ml)、MeOH(1ml)、水(1ml)、MeOH(1ml)、DCM(1ml)、MeOH(1ml)、DCM(1ml)、MeOH(1ml)、MTBE(1ml、2サイクル)で連続して洗浄し、その後、風乾した。樹脂(0.1mmol、1当量)を、TFA/DCM1:1(2ml)の溶液に懸濁し、25℃で2時間振盪した。溶液相を集め、樹脂をDCM(同様に収集)で洗い流し、第2サイクルを実行した。最終洗浄をMeOHで行った。収集したすべてを減圧下乾燥し、化合物A28−M−B1を得た(下記表IIIのエントリー754を参照)。
LCMS(HPLC法1A):m/z377[M+H]@r.t.2.41分.H NMR(400MHz,DMSO−d)δppm9.62(s,1H),8.07(s,1H),8.03(d,J=4.9Hz,1H),7.92(t,J=5.6Hz,1H),7.36−7.47(m,2H),7.00(s,1H),4.85−5.14(m,1H),3.83(dd,J=13.2,4.3Hz,1H),3.48(dd,J=12.8,5.6Hz,1H),3.09(s,2H),2.85−3.03(m,2H),2.31(s,6H),2.20(br.s.,8H),1.27−1.51(m,2H)。
実施例9に記載の手順に従い、本発明の方法どおり任意の適切な反応物を用い、即ち樹脂に任意の適切なアミンを担持させ、任意の適切なカルボン酸誘導体を用いて3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン部分の8位においてアミノ官能基をアシル化し、最後に樹脂の開裂を行い、下記の表IIIの化合物も調製した。
Figure 2011515452
Figure 2011515452
Figure 2011515452
Figure 2011515452
Figure 2011515452
Figure 2011515452
Figure 2011515452
Figure 2011515452
Figure 2011515452
A2−M−B9の調製
Figure 2011515452
式(X)の塩化スルホニル(式中、Rは表IIのフラグメントB9に相当する。)(0.12mmol、1.2当量)を、無水DCM(2.5ml)およびN−メチルモルホリン(22.0μl、0.2mmol、2当量)中の実施例8の樹脂(式中、Rは表IのフラグメントA2に相当する。)(0.1mmol、1当量)の懸濁液に添加した。最終懸濁液を反応器(Quest210(商標)またはMiniblocks(商標))において25℃で一晩振盪した。樹脂をDMF(1ml)、DCM(1ml)、DMF(1ml)、DCM(1ml)、MeOH(1ml)、水(1ml)、MeOH(1ml)、DCM(1ml)、MeOH(1ml)、DCM(1ml)、MeOH(1ml)、MTBE(1ml、2サイクル)で連続して洗浄し、その後、風乾した。樹脂(0.1mmol、1当量)を、TFA/DCM1:1(2ml)の溶液に懸濁し、25℃で2時間振盪した。溶液相を集め、樹脂をDCM(同様に収集)で洗い流し、第2サイクルを実行した。最終洗浄をMeOHで行った。収集したすべてを減圧下乾燥し、化合物A2−M−B9を得た(下記表IVのエントリー774を参照)。
LCMS(HPLC法1B):m/z519[M+H]@r.t.3.2分.H NMR(400MHz,DMSO−d)δppm8.03(d,J=5.0Hz,1H),7.86(t,J=5.4Hz,1H),7.66−7.72(m,2H),7.56−7.61(m,2H),7.37(d,J=8.9Hz,1H),7.33(d,J=1.8Hz,1H),6.99(dd,J=9.0,2.0Hz,1H),6.96(s,1H),4.91−5.00(m,1H),3.77(dd,J=13.0,4.5Hz,1H),3.42−3.49(m,1H),2.85−2.94(m,2H),2.38−2.58(m,2H),2.13(br.s.,8H),1.29−1.40(m,2H)。
実施例10に記載の手順に従い、本発明の方法どおり任意の適切な反応物を用い、即ち樹脂に任意の適切なアミンを担持させ、任意の適切な塩化スルホニル誘導体を用いて3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン部分の8位においてアミノ官能基をスルホニル化し、最後に樹脂の開裂を行い、下記の表IVの化合物も調製した。
Figure 2011515452
Figure 2011515452
A7−M−B6の調製
Figure 2011515452
式(IX)のイソシアン酸エステル(式中、Rは表IIのフラグメントB6に相当する。)(0.3mmol、3当量)を、無水DCM(2.5ml)およびDIPEA(17.1μl、0.1mmol、1当量)中の実施例8の樹脂(式中、Rは表IのフラグメントA7に相当する。)(0.1mmol、1当量)の懸濁液に添加した。最終懸濁液を反応器(Quest210(商標)またはMiniblocks(商標))において25℃で一晩振盪した。樹脂をDMF(1ml)、DCM(1ml)、DMF(1ml)、DCM(1ml)、MeOH(1ml)、水(1ml)、MeOH(1ml)、DCM(1ml)、MeOH(1ml)、DCM(1ml)、MeOH(1ml)、MTBE(1ml、2サイクル)で連続して洗浄し、その後、風乾した。樹脂(0.1mmol、1当量)を、TFA/DCM1:1(2ml)の溶液に懸濁し、25℃で2時間振盪した。溶液相を集め、樹脂をDCM(同様に収集)で洗い流し、第2サイクルを実行した。最終洗浄をMeOHで行った。収集したすべてを減圧下乾燥し、化合物A7−M−B6を得た(下記表Vのエントリー937を参照)。
LCMS(HPLC法1B):m/z448[M+H]@r.t.4.3分.H NMR(400MHz,DMSO−d)δppm8.51(s,1H),8.46(s,1H),8.11(t,J=5.6Hz,1H),8.00(d,J=5.0Hz,1H),7.83(d,J=1.7Hz,1H),7.43(d,J=8.9Hz,1H),7.34−7.39(m,2H),7.24(dd,J=9.0,2.0Hz,1H),6.97(s,1H),6.84−6.89(m,2H),5.59−5.71(m,1H),4.95−5.04(m,3H),3.83(dd,J=12.9,4.0Hz,1H),3.72(s,3H),3.60−3.65(m,2H),3.49(dd,J=13.4,5.2Hz,1H),2.57−2.64(m,1H),2.46−2.53(m,1H)。
実施例11に記載の手順に従い、本発明の方法どおり任意の適切な反応物を用い、即ち樹脂に任意の適切なアミンを担持させ、任意の適切なイソシアン酸エステル誘導体を用いて3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン部分の8位においてカルバマート誘導体を調製し、最後に樹脂の開裂を行い、下記の表Vの化合物も調製した。
Figure 2011515452
Figure 2011515452
A14−M−B76の調製
Figure 2011515452
式(XIII)のアルデヒド(式中、Rは表IIのフラグメントB76に相当する。)(1.0mmol、10当量)を、無水混合物CH(OCH3)3/DMF/MeOH9:1:2(2ml)および酢酸(20μl)中の実施例8の樹脂(式中、Rは表IのフラグメントA14に相当する。)(0.1mmol、1当量)の懸濁液に添加した。最終懸濁液を反応器(Quest210(商標)またはMiniblocks(商標))において25℃で一晩振盪した。樹脂をDMF(1ml)、DCM(1ml)、DMF(1ml)、DCM(1ml)で連続して洗浄した。樹脂(0.1mmol、1当量)を、THFに懸濁し、NaCNBH(314mg、5.0mmol、50当量)を添加し、最終懸濁液を25℃で16時間振盪した。樹脂をDMF(1ml)、DCM(1ml)、DMF(1ml)、DCM(1ml)、MeOH(1ml)、水(1ml)、MeOH(1ml)、DCM(1ml)、MeOH(1ml)、DCM(1ml)、MeOH(1ml)、MTBE(1ml、2サイクル)で連続して洗浄し、その後、風乾した。樹脂(0.1mmol、1当量)を、TFA/DCM1:1(2ml)の溶液に懸濁し、25℃で2時間振盪した。溶液相を集め、樹脂をDCM(同様に収集)で洗い流し、第2サイクルを実行した。最終洗浄をMeOHで行った。収集したすべてを減圧下乾燥し、化合物A14−M−B76を得た(下記表VIのエントリー1039を参照)。
LCMS(HPLC法2):m/z517[M+H]@r.t.5.91分.H NMR(400MHz,DMSO−d)δppm8.40(t,J=5.7Hz,2H),7.87−8.04(m,2H),7.27−7.33(m,2H),7.01(dd,J=7.6,1.6Hz,3H),4.88−5.08(m,2H),4.38(s,3H),4.06−4.26ppm(m,4H)。
実施例12に記載の手順に従い、本発明の方法どおり任意の適切な反応物を用い、即ち樹脂に任意の適切なアミンを担持させ、任意の適切なアルデヒド誘導体を用いて3,4−ジヒドロ−2H−ピラジノ[1,2−a]インドール−1−オン部分の8位においてアミノ誘導体を調製し、最後に樹脂の開裂を行い、下記の表VIの化合物も調製した。
Figure 2011515452

Claims (33)

  1. 式(I)の化合物であって、
    Figure 2011515452
    式中、
    Rは、−R、−COR、−CONR、−SO、および−COORからなる群から選択され、
    R1は、基−NRまたは−ORであり、
    、R、R、およびRは、同じであるかまたは異なり、それぞれ独立して水素、または直鎖もしくは分岐C−Cアルキル、C−CアルケニルもしくはC−Cアルキニル、C−CシクロアルキルもしくはシクロアルキルC−Cアルキル、ヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルC−Cアルキル、アリールもしくはアリールC−Cアルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールC−Cアルキルから選択された、場合によりさらに置換されている基であるか、またはこれらが結合している窒素原子と一緒になって、RおよびRならびにRおよびRのいずれも、S、O、N、もしくはNHから選択された1つの追加のヘテロ原子もしくはヘテロ原子基を場合により含有する、場合により置換されている3から7員ヘテロシクリルもしくはヘテロアリールを形成することができる、式(I)の化合物および医薬的に許容されるこの塩。
  2. R1が、基−NRであり、RおよびRが、共に水素原子であるか、またはこれらの一方が水素原子であり、RもしくはRの残りの一方が直鎖もしくは分岐C−CアルキルもしくはC−Cアルケニル基であるか、または場合により置換されているアリールもしくはアリールアルキル基である、請求項1に記載の式(I)の化合物。
  3. Rが、基Rであり、Rは水素であるか、または基−SOであり、Rは、直鎖もしくは分岐C−Cアルキル、または場合により置換されているアリールもしくはアリールアルキルである、請求項1または2に記載の式(I)の化合物。
  4. Rが、基−CORであり、Rは、直鎖または分岐C−Cアルキル、シクロアルキル、または場合により置換されているアリールもしくはアリールアルキル基である、請求項1または2に記載の式(I)の化合物。
  5. Rが、基−CONRであり、RおよびRの一方は水素であり、他方は直鎖または分岐C−Cアルキル、場合により置換されているアリールまたはアリールアルキル基である、請求項1または2に記載の式(I)の化合物。
  6. 、R、R、およびRのいずれかが、独立してハロゲン、ニトロ、場合により置換されているオキソ基(=O)、カルボキシ、シアノ、C−Cアルキル、ポリフッ素化アルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、アミノ基、カルボニルアミノ基、またはヒドロキシ基である、請求項1から5に記載の式(I)の化合物。
  7. R1が、コードA1−A28のいずれかで示されるフラグメントであり、Rが、コードB1−B76のいずれかで示されるフラグメントである、請求項1から6のいずれか一項に記載の式(I)の化合物。
    Figure 2011515452
    Figure 2011515452
    Figure 2011515452
    Figure 2011515452
  8. 請求項1に定義された式(I)の化合物を調製する方法であって、この方法が、
    f)式(I)の化合物を、以下の
    Figure 2011515452
    (式中、Rは水素であり、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルである。)
    f.1)式(VIII)の酸またはハロゲン化アシルと反応させて、
    COZ(VIII)
    (式中、Rは請求項1に定義されたとおりであり、Zはハロゲンまたは基−OHである。)
    式(I)の化合物を得るステップ、
    Figure 2011515452
    (式中、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルであり、Rは上に定義されたとおりである。)、または
    f.2)式(IX)のイソシアン酸エステルと反応させて、
    NCO(IX)
    (式中、Rは上に定義されたとおりである。)
    式(I)の化合物を得るステップ、
    Figure 2011515452
    (式中、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルであり、Rは上に定義されたとおりである。)、または
    f.3)式(X)のハロゲン化スルホニルと反応させて、
    SOZ’(X)
    (式中、Rは上に定義されたとおりであり、Z’はハロゲンである。)
    式(I)の化合物を得るステップ、
    Figure 2011515452
    (式中、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルであり、Rは上に定義されたとおりである。)、または
    f.4)式(XI)のハロゲン炭酸エステルと反応させて、
    OCOZ’(XI)
    (式中、RおよびZ’は上に定義されたとおりである。)
    式(I)の化合物を得るステップ、
    Figure 2011515452
    (式中、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルであり、Rは上に定義されたとおりである。)、または
    f.5)適切なクロロギ酸エステルの存在下、式(XII)のアミンと反応させて、
    HNR(XII)
    (式中、RおよびRは上に定義されたとおりである。)
    式(I)の化合物を得るステップ、
    Figure 2011515452
    (式中、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルであり、RおよびRは上に定義されたとおりである。)、または
    (f.6)式(XIII)の適切なアルデヒドまたはケトン誘導体と反応させて、
    −CO−R(XIII)
    (式中、Rはそれぞれ同じであるかまたは異なり、上に定義されたとおりである。)
    式(I)の化合物を得るステップ、
    Figure 2011515452
    (式中、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルであり、Rはそれぞれ同じであるかまたは異なり、上に定義されたとおりである。)、または
    (f.7)式(XIV)のハロゲン化物と反応させて、
    −Z’(XIV)
    (式中、RおよびZ’は上に定義されたとおりである。)
    式(I)の化合物を得るステップ、
    Figure 2011515452
    (式中、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルであり、Rは上に定義されたとおりである。)
    いずれか1つの選択的ステップに従って反応させ、
    場合により、得られた式(I)の化合物を単一異性体に分離し、得られた式(I)の化合物を、基−ORを請求項1に定義されたR1で表わされる基のなかの異なる基で置き換えることによって、式(I)の異なる化合物に変換し、および/または所望であれば、医薬的に許容される塩に変換するステップを含むことを特徴とする方法。
  9. 請求項8に記載の方法であって、Rは水素であり、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルである式(I)の化合物が、以下の
    a)塩基性または酸性条件下、式(II)の化合物を加水分解するステップ、
    Figure 2011515452
    b)得られた式(III)の化合物またはこの塩を、
    Figure 2011515452
    カルボキシル基の活性化後、2,2−ジメトキシ−エチルアミンと反応させるステップ、
    c)酸性条件下、得られた式(IV)の化合物を脱保護するステップ、
    Figure 2011515452
    d)塩基性条件下、得られた式(V)の化合物を、
    Figure 2011515452
    式(VI)のホスホン酸エステルと反応させ、
    Figure 2011515452
    (式中、AlkはC−Cアルキルであり、RはC−Cアルキルである。)
    場合により、得られた式(VII)の化合物を、
    Figure 2011515452
    (式中、R1はORを表わし、RはC−Cアルキルである。)
    −OR基を請求項1に定義されたR1によって表わされる基のなかの異なる基で置き換えることによって、式(VII)の別の化合物に変換するステップ、
    e)前記式(VII)の化合物を還元して、式(I)の化合物またはこの塩を得て、
    Figure 2011515452
    (式中、R1は上に定義されたとおりである。)
    場合により、得られた式(I)の化合物を単一異性体に分離し、得られた式(I)の化合物を、アミノ部分を誘導体化することによって、および/または基−ORを請求項1に定義されたR1で表わされる基のなかの異なる基で置き換えることによって、式(I)の異なる化合物に変換し、および/または所望であれば、医薬的に許容される塩に変換するステップに従って調製されることを特徴とする方法。
  10. 請求項8に記載の方法であって、式(I)の化合物から式(I)の別の化合物への任意の変換が、以下の
    g.1)式(I)の化合物(式中、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルである。)を酸または塩基性加水分解して、式(I)の対応する化合物(式中、R1は−ORであり、Rは水素である。)または対応する塩を得る反応、
    g.2)式(I)の化合物(式中、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルである。)を、式(XV)の化合物と反応させることによってエステル交換して、
    −OH(XV)
    式(I)の対応する化合物(式中、R1は−ORであり、Rは異なるC−Cアルキルである。)を得る反応、
    g.3)式(I)の化合物(式中、Rは−ORであり、RはC−Cアルキルである。)を、式(XVI)の化合物と反応させることによってアミノ分解して、
    HNR(XVI)
    式(I)の対応する化合物(式中、R1は−NRである。)を得る反応、
    g.4)式(I)の化合物(式中、R1は基−OHである。)またはこの対応する塩を、上に定義された式(XV)の化合物と反応させることによってエステル化して、式(I)の対応する化合物(式中、R1は−ORである。)を得る反応、
    g.5)式(I)の化合物(式中、R1は基−OHである。)またはこの対応する塩を、上に定義された式(XVI)の化合物と反応させることによってアミド化して、式(I)の対応する化合物(式中、R1は−NRである。)を得る反応の1つ以上の反応によって実行されることを特徴とする方法。
  11. 請求項8および9に記載の方法であって、式(VII)の化合物が
    Figure 2011515452
    (式中、R1は請求項1に定義されたとおりである。)
    式(VII)の別の化合物に変換され、前記変換が以下の
    h.1)式(VII)の化合物(式中、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルである。)を酸または塩基性加水分解して、式(VII)の化合物(式中、R1は−ORであり、Rは水素である。)または対応する塩を得る反応、
    h.2)式(VII)の化合物(式中、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルである。)を、請求項10に定義された式(XV)の化合物と反応させることによってエステル交換して、式(VII)の化合物(式中、R1は−ORであり、Rは異なるC−Cアルキルである。)を得る反応、
    h.3)式(VII)の化合物(式中、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルである。)を、請求項10に定義された式(XVI)の化合物と反応させることによってアミド化して、式(VII)の化合物(式中、R1は−NRである。)を得る反応、
    h.4)式(VII)の化合物(式中、R1は−ORであり、Rは水素である。)または対応する塩を、上に定義された式(XV)の化合物と反応させることによってエステル化して、式(VII)の化合物(式中、R1は−ORであり、Rは水素と異なる。)を得る反応、
    h.5)式(VII)の化合物(式中、R1は−ORであり、Rは水素である。)を、上に定義された式(XVI)の化合物と反応させることによってアミド化して、式(VII)の化合物(式中、R1は−NRである。)を得る反応の1つ以上の反応によって実行されることを特徴とする方法。
  12. 請求項1に定義された式(I)の化合物、または医薬的に許容されるこの塩を調製する方法であって、この方法が
    i)酸または塩基性条件下、式(VII)の化合物(式中、R1は−ORであり、RはC−Cアルキルである。)を加水分解するステップ、
    j)得られた酸誘導体を、式(XVII)の誘導体化ホルミルポリスチレン樹脂と反応させるステップ、
    (P)−CH−NHR(XVII)
    (式中、(P)は樹脂であり、Rは請求項1に定義されたとおりである。)
    k)得られた式(XVIII)の化合物を、
    Figure 2011515452
    (式中、(P)およびRは上に定義されたとおりである。)
    塩化クロム(II)、テトラブチルアンモニウム水素スルフィド、または塩化スズ(II)などの適切な還元剤と反応させるステップ、および
    l)得られた式(XIX)の化合物を、
    Figure 2011515452
    (式中、(P)およびRは上に定義されたとおりである。)
    ステップ(f.1)から(f.7)のいずれか1つに記載のとおり反応させるステップ、
    m)酸性条件下、得られた式(XX)の化合物から樹脂を開裂して、
    Figure 2011515452
    式(I)の化合物(式中、Rは請求項1に定義されたとおりであり、R1は−NHRであり、Rは請求項1に定義されたとおりである。)を得て、場合により得られた式(I)の化合物を単一異性体に分離し、得られた式(I)の化合物を式(I)の異なる化合物および/または所望であれば医薬的に許容される塩に変換するステップを含む方法。
  13. 2つ以上の式(I)の化合物、
    Figure 2011515452
    (式中、
    Rは、−R、−COR、−CONR、−SO、および−COORからなる群から選択され、
    R1は、基−NRまたは−ORであり、
    、R、R、およびRは、同じであるかまたは異なり、それぞれ独立して水素、または直鎖もしくは分岐C−Cアルキル、C−CアルケニルもしくはC−Cアルキニル、C−CシクロアルキルもしくはシクロアルキルC−Cアルキル、ヘテロシクリルもしくはヘテロシクリルC−Cアルキル、アリールもしくはアリールC−Cアルキル、ヘテロアリールもしくはヘテロアリールC−Cアルキルから選択された、場合によりさらに置換されている基であるか、またはこれらが結合している窒素原子と一緒になって、RおよびRならびにRおよびRのいずれも、S、O、N、もしくはNHから選択された1つの追加のヘテロ原子もしくはヘテロ原子基を場合により含有する、場合により置換されている3から7員ヘテロシクリルもしくはヘテロアリールを形成することができる。)
    および医薬的に許容されるこの塩のライブラリ。
  14. が、基−NRであり、RおよびRが、共に水素原子であるか、またはこれらの一方が水素原子であり、RもしくはRの残りの一方が直鎖もしくは分岐C−CアルキルもしくはC−Cアルケニル基であるか、または場合により置換されているアリールもしくはアリールアルキル基である、請求項13に記載のライブラリ。
  15. Rが、基Rであり、Rは水素原子であるか、または基−SOであり、Rは、直鎖もしくは分岐C−Cアルキル、または場合により置換されているアリールもしくはアリールアルキル基である、請求項13または14に記載のライブラリ。
  16. Rが、基−CORであり、Rは、直鎖または分岐C−Cアルキル、シクロアルキル、または場合により置換されているアリールもしくはアリールアルキル基である、請求項13または14に記載のライブラリ。
  17. Rが、基−CONRであり、RおよびRの一方は水素原子であり、RおよびRの他方は直鎖または分岐C−Cアルキル、場合により置換されているアリールまたはアリールアルキル基である、請求項13または14に記載のライブラリ。
  18. 化合物が下式を有し、
    Figure 2011515452
    式中、フラグメントAおよびBは請求項7に定義されたとおりであり、化合物は以下に挙げる化合物の1つである、請求項12に記載のライブラリ。
    Figure 2011515452
    Figure 2011515452
    Figure 2011515452
    Figure 2011515452
    Figure 2011515452
    Figure 2011515452
    Figure 2011515452
  19. プロテインキナーゼ活性の調節異常に起因および/または関連する疾患を治療する方法であって、これを必要とする哺乳動物に、有効量の請求項1に定義された式(I)の化合物を投与することを含む方法。
  20. プロテインキナーゼ活性の調節異常に起因および/または関連する疾患が、癌、ウイルス感染、HIV感染個体におけるAIDS発症の予防、細胞増殖性障害、自己免疫障害、および神経変性障害からなる群から選択される、請求項19に記載の方法。
  21. 癌が、癌腫、例えば膀胱、乳房、結腸、腎臓、肝臓、小細胞肺癌を含む肺、食道、胆嚢、卵巣、膵臓、胃、頸部、甲状腺、前立腺、および扁平上皮癌を含む皮膚など;白血病、急性リンパ性白血病、急性リンパ芽球性白血病、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、ヘアリーセルリンパ腫、およびバーキットリンパ腫を含むリンパ系の造血性腫瘍;急性および慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、および前骨髄球性白血病を含む骨髄系の造血性腫瘍;線維肉腫および横紋筋肉種を含む間葉由来の腫瘍;星状細胞腫、神経芽細胞腫、神経膠腫、および神経鞘腫を含む中枢神経系および末梢神経系の腫瘍;中皮腫、黒色腫、精上皮腫、奇形癌、骨肉腫、色素性乾皮症、角化黄色腫、甲状腺濾胞癌、およびカポジ肉腫を含む他の腫瘍からなる群から選択される、請求項20に記載の方法。
  22. 細胞増殖性障害が、良性前立腺肥大、家族性腺腫症、ポリポーシス、神経線維腫症、乾癬、アテローム性動脈硬化に伴う血管平滑細胞増殖、肺線維症、関節炎、糸球体腎炎、ならびに術後狭窄および再狭窄からなる群から選択される、請求項20に記載の方法。
  23. 腫瘍の血管新生および転移の阻害、ならびに臓器移植拒絶および移植片対宿主病の治療を提供する、請求項19に記載の方法。
  24. これを必要としている哺乳動物を、少なくとも1種の細胞増殖抑制剤または細胞毒性剤と組み合わせて、放射線療法または化学療法レジメンに供することをさらに含む、請求項19に記載の方法。
  25. これを必要としている哺乳動物がヒトである、請求項19に記載の方法。
  26. プロテインキナーゼ活性を阻害するin vitroでの方法であって、キナーゼを有効量の請求項1に定義された式(I)の化合物と接触させることを含む方法。
  27. 治療上有効量の請求項1に定義された式(I)の化合物、ならびに少なくとも1種の医薬的に許容される賦形剤、担体、および/または希釈剤を含む医薬組成物。
  28. 抗癌療法において同時、個別、または逐次的に使用する併用調剤として、1種以上の化学療法剤をさらに含む、請求項27に記載の医薬組成物。
  29. 抗癌療法において同時、個別、または逐次的に使用する併用調剤として、請求項1に定義された式(I)の化合物、または請求項27に定義されたこの医薬組成物、および1種以上の化学療法剤を含む製品またはキット。
  30. 薬剤として使用するための、請求項1に定義された式(I)の化合物または医薬的に許容されるこの塩。
  31. プロテインキナーゼ活性の変化に起因および/または関連する疾患を治療する方法において使用するための、請求項1に定義された式(I)の化合物または医薬的に許容されるこの塩。
  32. プロテインキナーゼ活性の変化に起因および/または関連する疾患を治療する薬剤の製造における、請求項1に定義された式(I)の化合物または医薬的に許容されるこの塩の使用。
  33. 式(VII)の中間体であって、
    Figure 2011515452
    式中、R1は請求項1に定義されたとおりである中間体。
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