用語の定義
化合物を記載する場合、かかる化合物を含む薬学的組成物、ならびにかかる化合物および組成物を用いる方法においては、特に指示がない限り、以下の用語が以下の意味を持って用いられる。化学基を意味するために、2つの用語が組み合わされて用いられる場合、組み合わされた用語は、特に指示がない限り、いずれかの方向にそれらの基が共有結合によって結合されて形成される基を意味する。例えば、用語「アシルアミノ」は、他に指示がない限り、"−C(O)−N(R)−"または"−N(R)−C(O)−"のいずれかを指し、および同様にスルホンアミドまたはアミノスルホニルは−S(O2)−N(R)−または−N(R)−S(O2)−のいずれかを意味することができる。
「アシル」は−C(O)Rラジカルを指し、式中Rは本明細書において定義される水素、アルキル、シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、アリール、アリールアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロアリール、またはヘテロアリールである。代表的な例としては、限定はされないが、ホルミル、アセチル、シクロヘキシルカルボニル、シクロヘキシルメチルカルボニル、ベンゾイル、ベンジルカルボニルなどが挙げられる。
「脂肪族」は、構成炭素原子の直鎖、分枝、または環状配置および芳香族性の不飽和の不在により特徴付けられる、ヒドロカルビル有機化合物または基を意味する。脂肪族としては、制限されることなしに、アルキル、アルキレン、アルケニル、アルケニレン、アルキニル、およびアルキニレンが挙げられる。脂肪族基は、一般的に1または2ないし約12個の炭素原子を有する。
「アルキル」は一価の飽和脂肪族ヒドロカルビル基を指し、一実施形態では最大約11までの炭素原子を有し、別の実施形態では1ないし8個の炭素原子の低級アルキルであり、およびさらに別の実施形態では、1ないし6個の炭素原子である。その炭化水素鎖は直鎖か分枝のいずれかであり得る。この用語はメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、iso−ブチル、tert−ブチル、n−ヘキシル、n−オクチル、tert−オクチルなどにより例示される。用語「低級アルキル」は、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基を意味する。用語「アルキル」は以下に定義される「シクロアルキル」をも包含する。
「置換アルキル」は、本明細書における「置換」の定義に列挙される基を包含し、およびアシル、アシルアミノ、アシロキシ、アルコキシ、置換アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、アリールオキシ、アジド、カルボキシル、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、ヘテロアリール、ケト、ニトロ、アルキルチオ、置換アルキルチオ、アリールチオ、チオケト、チオール、アルキル−S(O)−、アリール−S(O)−、アルキル−S(O)2−、およびアリール−S(O)2−からなる群から選ばれるもののうち、一実施形態では1つ以上の置換基を有するアルキル基を指し、別の実施形態では1〜5の置換基を有するアルキル基を指し、およびさらに別の実施形態では1ないし3個の置換基を有するアルキル基を意味する。
「アルキレン」は一実施形態では最大約11個の炭素原子を有し、および別の実施形態では1〜6個の炭素原子を有する、直鎖または分枝のいずれかであってよい二価の飽和脂肪族ヒドロカルビル基を意味する。この用語はメチレン(−CH2−)、エチレン(−CH2CH2−)、プロピレンの異性体(例えば、−CH2CH2CH2−およびCH(CH3)CH2−)などの基により例示される。
「置換アルキレン」は本明細書における「置換」の定義に列挙される基を包含し、およびアシル、アシルアミノ、アシロキシ、アルコキシ、置換アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、アリールオキシ、アジド、カルボキシル、シアノ、ハロゲン、ヒドロキシル、ケト、ニトロ、アルキルチオ、置換アルキルチオ、アリールチオ、チオケト、チオール、アルキル−S(O)−、アリール−S(O)−、アルキル−S(O)2−およびアリール−S(O)2−からなる群より選ばれるもののうち、一実施形態では特に1つ以上の置換基を有するアルキレン基、別の実施形態では1ないし5個の置換基を有するアルキレン基、およびさらに別の実施形態では1ないし3個の置換基を有するアルキレン基を意味する。
「アルケニル」は一価のオレフィン性の不飽和ヒドロカルビル基を指し、一実施形態では最大約11個の炭素原子、別の実施形態では2ないし8個の炭素原子、およびさらに別の実施形態では2ないし6個の炭素原子を有する、直鎖または分枝状あって、少なくとも1個の、特に1ないし2個のオレフィン性不飽和部位を有するものである。特定のアルケニル基としては、エテニル(−CH=CH2)、n−プロペニル(−CH2CH=CH2)、イソプロペニル(−C(CH3)=CH2)、ビニルおよび置換ビニルなどが挙げられる。
「置換アルケニル」は本明細書における「置換」の定義に列挙される基を包含し、およびアシル、アシルアミノ、アシロキシ、アルコキシ、置換アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、アリールオキシ、アジド、カルボキシル、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、ケト、ニトロ、アルキルチオ、置換アルキルチオ、アリールチオ、チオケト、チオール、アルキル−S(O)−、アリール−S(O)−、アルキル−S(O)2−およびアリール−S(O)2−からなる群から選ばれる置換基のうち、一実施形態では特に1つ以上の置換基を有するアルケニル基、別の実施形態では1ないし5個の置換基を有するアルケニル基、およびさらに別の実施形態では1ないし3個の置換基を有するアルケニル基を意味する。
「アルケニレン」は二価のオレフィン性不飽和ヒドロカルビル基を指し、特に、一実施形態では最大約11個の炭素原子、および別の実施形態では2ないし6個の炭素原子を有し、少なくとも1つの、特に1ないし2個のオレフィン性不飽和部位を有する直鎖または分枝状のものを意味する。この用語はエテニレン(−CH=CH−)、プロペニレン異性体(例えば、−CH=CHCH2−およびC(CH3)=CH−およびCH=C(CH3)−)などにより例示される。
「アルキニル」はアセチレン性の不飽和ヒドロカルビル基、特に一実施形態では最大約11個の炭素原子、および別の実施形態では2ないし6個の炭素原子を有する、直鎖または分枝状であり、少なくとも1つの、および特に1ないし2個のアルキニル不飽和部位を有するものを意味する。アルキニル基の特定の非限定的例としてはアセチレニック、エチニル(−C≡CH)、プロパルギル(−CH2C≡CH)などが挙げられる。
「置換アルキニル」として、本明細書における「置換」の定義に列挙される基が挙げれ、詳しくは、アシル、アシルアミノ、アシロキシ、アルコキシ、置換アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、アリールオキシ、アジド、カルボキシル、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、ケト、ニトロ、アルキルチオ、置換アルキルチオ、アリールチオ、チオケト、チオール、アルキル−S(O)−、アリール−S(O)−、アルキル−S(O)2−およびアリール−S(O)2−から選ばれる置換基のうち、一実施形態では特に1つ以上の置換基を有するアルキニル基、別の実施形態では1ないし5個の置換基を有するアルキニル基、およびさらに別の実施形態では1ないし3個の置換基を有するアルキニル基を意味する。
本明細書において用いられる「アルカノイル」は「アシル」を包含することができ、Rが水素または上記で定義されたアルキルである基R−C(O)−を意味する。
「アルコキシ」はRがアルキルである基−ORを意味する。特定のアルコキシ基の例として、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、tert−ブトキシ、sec−ブトキシ、n−ペントキシ、n−ヘキソキシ、1、2−ジメチルブトキシ、などが挙げられる。
「置換アルコキシ」として、本明細書における「置換」の定義に列挙される基が挙げられ、詳しくはアシル、アシルアミノ、アシロキシ、アルコキシ、置換アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、アリールオキシ、アジド、カルボキシル、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ハロゲン、ヘテロアリール、ヒドロキシル、ケト、ニトロ、アルキルチオ、置換アルキルチオ、アリールチオ、チオケト、チオール、アルキル−S(O)−、アリール−S(O)−、アルキル−S(O)2−およびアリール−S(O)2−からなる群から選ばれる置換基のうち、一実施形態では特に1つ以上の置換基を有するアルコキシ基、別の実施形態では1ないし5個の置換基を有するアルコキシ基、およびさらに別の実施形態では1ないし3個の置換基を有するアルコキシ基を意味する。
「ヘテロアルキル」は上記で特定されたアルキル鎖であって、O、S、またはNから選ばれる1つ以上のヘテロ原子を有するものを意味する。
「アリール」は、親分子の芳香族環システムの単一の炭素原子から1個の水素原子を除去することにより誘導される一価の芳香族性炭化水素を意味する。典型的なアリール基としては、限定はされないが、アセアントリレン、アセナフフタレン、アントラセン、アズレン、ベンゼン、クリセン、コロネン、フルオランテン、フルオレン、ヘキサセン、ヘキサレン、as−インダセン、s−インダセン、インダン、インデン、ナフタレン、オクタセン、オクタフェン、オクタレン、オバレン、ペンタ−2,4−ジエン、ペンタセン、ペンタレン、ペンタフェン、ペリレン、フェナレン、フェナントレン、ピセン、プレイアデン、ピレン、ピラントレン、ルビセン、トリフェニレン、トリナフタレンなどから誘導される基が挙げられる。特にアリール基は6ないし14個の炭素原子を含む。
「置換アリール」は本明細書における「置換」の定義に列挙される基を包含し、およびアシル、アシルアミノ、アシロキシ、アルケニル、置換アルケニル、アルコキシ、置換アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルキル、置換アルキル、アルキニル、置換アルキニル、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、アリールオキシ、アジド、カルボキシル、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、ニトロ、アルキルチオ、置換アルキルチオ、アリールチオ、チオール、アルキル−S(O)−、アリール−S(O)−、アルキル-S(O)2−およびアリール−S(O)2−からなる群から選ばれる置換基のうち、一実施形態では特に1つ以上の置換基を有するアリール基、別の実施形態では1ないし5個の置換基を有するアリール基、およびさらに別の実施形態では1ないし3個の置換基を有するアリール基を意味する。
「縮合アリール」は2番目のアリール環または脂肪族環と、その2つの環炭素を共有するアリール環を意味する。特定の実施形態では、本発明により提供される二環式化合物は縮合アリールを含む。
「アミノ」は−NH2ラジカルを意味する。
「置換アミノ」として、本明細書における「置換」の定義に列挙される基が挙げられ、詳しくは基−N(R)2であって、それぞれのRが独立して、水素、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、および両方のR基が連結してアルキレン基を形成する基からなる群から選ばれる置換基であるものを意味する。両方のR基が水素の場合、−N(R)2はアミノ基である。
「アジド」は−N3ラジカルを意味する。
「カルバモイル」は−C(O)N(R)2ラジカルであって、それぞれのR基が独立して水素、本明細書において定義されるアルキル、シクロアルキルまたはアリールであり、本明細書において定義される置換基により任意に置換されるものを意味する。
「カルボキシ」は−C(O)OHラジカルを意味する。
「シクロアルキル」は3ないし約10個の炭素原子を有し、および1ないし3個のアルキル基により任意に置換される、単一の環または複数の縮合もしくは架橋環システムを含む縮合環を有する、環状ヒドロカルビル基を意味する。かかるシクロアルキル基の例としてとしては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロオクチル、1−メチルシクロプロピル、2−メチルシクロペンチル、2−メチルシクロオクチルなどの単環構造が挙げられ、およびアダマンチルなどの多環構造が挙げられる。
「置換シクロアルキル」として、本明細書における「置換」の定義に列挙される基が挙げられ、詳しくはアシル、アシルアミノ、アシロキシ、アルコキシ、置換アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、アリールオキシ、アジド、カルボキシル、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、ケト、ニトロ、アルキルチオ、置換アルキルチオ、アリールチオ、チオケト、チオール、アルキル−S(O)−、アリール−S(O)−、アルキル−S(O)2−およびアリール−S(O)2−からなる群から選ばれる置換基のうち、一実施形態では特に1つ以上の置換基を有するシクロアルキル基、別の実施形態では1ないし5個の置換基を有するシクロアルキル基、およびさらに別の実施形態では1ないし3個の置換基を有するシクロアルキル基を意味する。
「シクロアルコキシ」は、Rがシクロアルキルである基−ORを意味する。かかるシクロアルコキシ基としては、例としてシクロペントキシ、シクロヘキソキシなどが挙げられる。
「シクロアルケニル」は、3ないし10個の炭素原子を有し、単環または縮合もしくは架橋環系を含む多環縮合環であって、少なくとも1つ、特に1ないし2個のオレフィン性不飽和結合を持つ環状ヒドロカルビル基を意味する。かかるシクロアルケニル基は、例として、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、シクロプロペニルなどの単環構造が挙げられる。
「置換シクロアルケニル」として、本明細書における「置換」の定義に列挙される基が挙げられ、詳しくはアシル、アシルアミノ、アシロキシ、アルコキシ、置換アルコキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシカルボニルアミノ、アミノ、置換アミノ、アミノカルボニル、アミノカルボニルアミノ、アミノカルボニルオキシ、アリール、アリールオキシ、アジド、カルボキシル、シアノ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ハロゲン、ヒドロキシル、ケト、ニトロ、アルキルチオ、置換アルキルチオ、アリールチオ、チオケト、チオール、アルキル−S(O)−、アリール−S(O)−、アルキル−S(O)2−およびアリール−S(O)2−からなる群から選ばれる置換基のうち、一実施形態では特に1つ以上の置換基を有するシクロアルケニル基、別の実施形態では1ないし5個の置換基を有するシクロアルケニル基、およびさらに別の実施形態では1ないし3個の置換基を有するシクロアルケニル基を意味する。
「縮合シクロアルケニル」は、その2つの環炭素原子を2番目の脂肪族または芳香族環と共有し、および芳香族性をシクロアルケニル環に与える位置にそのオレフィン性不飽和を有するシクロアルケニルを意味する。
「シアナト」は−OCNラジカルを意味する。
「シアノ」は−CNラジカルを意味する。
「ジアルキルアミノ」は−NRR'ラジカルを意味し、式中RおよびR'は独立して本明細書において定義されたアルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、シクロアルキル、置換シクロアルキル、シクロヘテロアルキル、置換シクロヘテロアルキル、ヘテロアリール、または置換ヘテロアリール基を表す。
「エテニル」は置換または無置換−(C=C)−を意味する。
「エチレン」は置換または無置換−(C−C)−を意味する。
「エチニル」は−(C≡C)−を意味する。
「ハロ」または「ハロゲン」はフルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを意味する。特定のハロ基はフルオロまたはクロロのいずれかである。
「ヒドロキシ」は−OHラジカルを意味する。
「ニトロ」は−NO2ラジカルを意味する。
「ヘテロ」は化合物上に存在する化合物または基を表すために用いられる場合、化合物または基の中の1つ以上の炭素原子が窒素、酸素、またはイオウヘテロ原子により置換されていることを意味する。ヘテロは、上述された任意のヒドロカルビル基に適用され、アルキルは、例えばヘテロアルキル、シクロアルキルは、例えばシクロヘテロアルキル、アリールは、例えばヘテロアリール、シクロアルケニルは、例えばシクロヘテロアルケニルなどに適用され、1ないし5個の、特に1ないし3個のヘテロ原子を有することができる。
「ヘテロアリール」または「ヘテロ芳香族」は親分子のヘテロ芳香族環系から1個の水素原子を除去して誘導される一価のヘテロ芳香族基を意味する。典型的なヘテロアリール基としては、限定はされないが、アクリジン、アルシンドール、カルバゾール、β−カルボリン、クロマン、クロメン、シンノリン、フラン、イミダゾール、インダゾール、インドール、インドリン、インドリジン、イソベンゾフラン、イソクロメン、イソインドール、イソインドリン、イソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、イソチアゾール、イソオキサゾール、ナフチリジン、オキサジアゾール、オキサゾール、ペリミジン、フェナントリジン、フェナントロリン、フェナジン、フタラジン、プテリジン、プリン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、キナゾリン、キノリン、テトラヒドロキノリン、キノリジン、キノキサリン、テトラゾール、チアジアゾール、チアゾール、チオフェン、トリアゾール、キサンチンなどから誘導された基が挙げられる。特に、ヘテロアリールは他の飽和環系を含むことができ、したがって、インドリン、インドリジン、テトラヒドロキノリン、およびテトラヒドロイソキノリンから誘導されることができる。特定の実施形態では、前記ヘテロアリール基は5ないし20員環ヘテロアリールであり、特に特定の実施形態では5ないし10員環ヘテロアリールが有用である。特定のヘテロアリール基は、チオフェン、ピロール、ベンゾチオフェン、ベンゾフラン、インドール、ピリジン、ピリミジン、キノリン、テトラヒドロキノリン、イソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、イミダゾール、オキサゾールおよびピラジンから誘導されるものである。
本明細書において使用される、用語「シクロヘテロアルキル」はN、OおよびSから独立して選ばれる1つ以上のヘテロ原子を含む安定なヘテロ環非芳香性環および縮合環を意味する。縮合ヘテロ環系は炭素環を含み、および1つのヘテロ環だけを含むことができる。ヘテロ環の例としては、限定はされないが、ピペラジニル、ホモピペラジニル、ピペリジニルおよびモルホリニルが挙げられる。
「スルファニル」はHS−ラジカルを意味する。「置換スルファニルはRが任意の本明細書において記載される置換基であるRS−などのラジカルを意味する。特定の実施形態では、「置換スルファニル」はRが本明細書において定義される任意に置換されるアルキルまたはシクロアルキル基である−SRラジカルを意味する。アルキルチオまたはアリールチオは上記のスルファニル基を意味する。代表例としては、限定はされないが、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオ、フェニルチオなどが挙げられる。
「スルフィニル」は−S(O)Hラジカルを意味する。「置換スルフィニル」はRが置換基本明細書において記載される任意の置換基であるS(O)−Rなどのラジカルを意味する。
「スルホニル」は二価の−S(O2)−ラジカルを意味する。「置換スルホニル」はRが本明細書において定義される任意の置換基である−S(O2)−Rラジカルなどを意味する。「アミノスルホニル」または「スルホンアミド」はH2N(O2)S−ラジカルを指し、および「置換アミノスルホニル」または「置換スルホンアミド」は、Rがそれぞれ独立して任意の本明細書において記載される置換基である、R2N(O2)S−ラジカルを意味する。特定の実施形態では、Rは水素、低級アルキル、アルキル、アリールおよびヘテロアリールから選ばれる。
有機合成分野の当業者は、安定な、化学的に実現可能なヘテロ環の中の最大のヘテロ原子の数が、芳香族性であるか、非芳香族性であるかに関わらず、環のサイズ、不飽和度、およびヘテロ原子の価数により決定されることを認識するであろう。一般に、ヘテロ環は、ヘテロ芳香環が化学的に実現可能であり安定である限り1ないし4個のヘテロ原子を有することができる。
「薬学的に許容な塩」は、本発明により提供される化合物の、生物学的性質を保持する任意の塩であって、毒性がないか、または薬学的な使用において望まれないものではないものを意味する。かかる塩は、当分野で周知の種々の有機および無機対イオンから誘導できる。かかる塩としては:(1)塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸、スルファミン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンチルプロピオン酸、グリコール酸、グルタミン酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、ソルビン酸、アスコルビン酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3−(4−ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ピクリン酸、桂皮酸、マンデル酸、フタル酸、ラウリン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1、2−エタン−ジスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4−クロロベンゼンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸、4−トルエンスルホン酸、ショウノウ酸、カンファースルホン酸、4−メチルビシクロ[2.2.2]−オクタ−2−エン−1−カルボキシン酸、グルコヘプタン酸、3−フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、tert−ブチル酢酸、ラウリルスルホン酸、グルコン酸、安息香酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、シクロヘキシルスルホン酸、キニン酸、ムコン酸などの有機または無機酸により形成される酸付加塩;または(2)親化合物の酸性部分が、(a)例えばアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンまたはアルミニウムイオン、または水酸化物ナトリウム、水酸化物カリウム、水酸化物カルシウム、水酸化物マグネシウム、水酸化物アルミニウム、水酸化物リチウム、水酸化物亜鉛、および水酸化バリウムなどのアルカリ金属またはアルカリ土類金属水酸化物やアンモニアなどの金属イオンにより置換されて形成される塩、もしくは(b)アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、リジン、アルギニン、オルニチン、コリン、N,N´−ジベンジルエチレン−ジアミン、クロロプロカイン、ジエタノールアミン、プロカイン、N−ベンジルフェネチルアミン、N−メチルグルカミン、ピペラジン、トリス(ヒドロキシメチル)−アミノメタン、テトラメチル水酸化アンモニウムなどの脂肪族アミン、脂肪族環状アミン、もしくは芳香族有機アミンなどの有機塩基の配位物などが挙げられる。
例としてだけであるが、塩はさらにナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウム、テトラアルキルアンモニウムなどを含むことができ、および化合物が塩基性官能基を含む場合には、塩酸塩、臭化水素酸塩、酒石酸塩、メシラート、ベシル酸塩、酢酸塩、マレイン酸塩、シュウ酸塩などの無毒性有機または無機酸の塩も挙げられる。用語「生理的に許容可能なカチオン」は、酸性官能基の無毒性の生理的に許容されるカチオン性対イオンを意味する。かかるカチオンはナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アンモニウムおよびテトラアルキルアンモニウムカチオンなどにより例示される。
「溶媒和物」は、分子間力により結合した化学量論量または非化学量論量の溶媒をさらに含む、本発明により提供される化合物またはその塩を意味する。当該溶媒が水の場合には、この溶媒和物は水和物である。
同一の分子式を有するが、その原子の結合の配列において異なるか、または空間における原子の配置が異なるものは「異性体」と称されることが理解されるべきである。空間における原子の配置において異なる異性体は、「立体異性体」と称される。
互いに鏡像関係にない立体異性体は「ジアステレオマー」と称され、および互いに重ねることができない鏡像関係にあるものを「鏡像異性体(enantiomer)」と称する。化合物が不斉中心を持つとき、例えば、4つの異なる基に結合しているとき、1組の鏡像異性体が可能である。鏡像異性体はその不斉中心の絶対配置により特徴付けられ、カーン(Cahn)およびプレログ(Prelog)の規則に従い(R)または(S)で表示される(カーン(Cahn)ら、1966,Angew.Chem.,78:413〜447,Angew.Chem.,Int.Ed.Engl.5:385−414(errata:Angew.Chem.,Int.Ed.Engl.5:511);プレログ(Prelog)およびヘルムセン(Helmchen)、1982,Angew.Chem.94:614〜631、Angew.Chem.Internat.Ed.Eng.21:567〜583;マタ(Mata)およびロボ(Lobo)、1993,Tetrahedron:Asymmetry4:657〜668)か、または分子が偏光面を回転させる様式により特徴付けられ、右旋性または左旋性(すなわち、それぞれ(+)−または(−)−異性体)として表示される。キラル化合物は個々の鏡像異性体、またはその混合物のいずれかとして存在する。等量の鏡像異性体を含む混合物は「ラセミ混合物」と称される。
特定の実施形態では、本発明により提供される化合物は1つ以上の不斉中心を有することができ、かかる化合物はしたがって個々の(R)−または(S)−鏡像異性体として生成されるか、またはその混合物として生成される。他に指示のない限り、例えば化学式の任意の場所における立体化学の表示により、明細書または特許請求の範囲における特定の化合物の記載もしくは命名は、両方の個別の鏡像異性体、およびラセミであれその他のものであれ、それらの混合物を含むことが意図されている。立体化学の決定法および立体異性体の分離法は、当分野ではよく知られている。特定の実施形態においては、化合物の合成に、キラル合成の方法論を用いて合成されるか、またはキラルな酸もしくは塩基とのジアステレオマー性塩を形成することにより分離するか、またはキラルな固定相を含むキラルなクロマトグラフィーの手段により分離した、純粋な中間体、例えば純粋な鏡像異性体、またはジアステレオマーなどを構成単位として、使用することにより、本明細書において表示される化合物の立体異性体が得られる。本発明により提供される化合物の、ラセミまたはジアステレオマー混合物は、キラルな固定相クロマトグラフィーを含むクロマトグラフィーの手段によっても分離されることができる。
特定の実施形態では、本発明により提供される化合物は「立体化学的に純粋」である。立体化学的に純粋な化合物は、当業者により「純粋」として認識される水準の立体化学的純度を有している。もちろん、この純度の水準は100%未満であり得る。特定の実施形態では、「立体化学的に純粋」は、実質的に他の異性体を含まない化合物をあらわす。特定の実施形態においては、その化合物は他の異性体を85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%または99.9%含まない。
本明細書において使用される用語「疾患」、および「疾病」は相互に交換可能に用いられて、被験体の症状を意味する。特定の症状は2つ以上の疾病により特徴付けられることができる。例えば、特定の症状は非癌性の増殖性疾患および炎症疾患の両方として特徴付けられる。
本明細書において用いられる「有効量」とは、疾患の重症度、持続時間の低減もしくは緩和、疾患の軽減の惹起、疾患に関連する症状の再発、進展、もしくは発病の予防、または別の療法の予防的もしくは治療的効果の増強もしくは改善に十分な本発明により提供される化合物の量を意味する。
本明細書において用いられる「組み合わせて」は、2つ以上の治療薬を用いることを意味する。「組み合わせて」を用いることは、疾患を有する被験体に対して薬剤投与が行われる順序(例えば、予防的および/または治療的薬剤)を制限しない。第1の治療薬は第二の治療薬に先立って(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、もしくは12週間前)、同時に、または後で(例えば、5分、15分、30分、45分、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、24時間、48時間、72時間、96時間、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、8週間、もしくは12週間後)投与することができる。
本明細書において用いられる用語「予防的薬剤」は、疾患またはそれに関連する1つ以上の症状を予防するために用い得る任意の薬剤を意味する。特定の実施形態では、用語「予防的薬剤」は本発明により提供される化合物を意味する。他の特定の実施形態では、用語「予防的薬剤」は本発明により提供される化合物を指さない。特定の実施形態では、予防的薬剤は疾患の発病、進展、進行および/または重症度を妨げるか予防するのに有用であることが知られているか、すでに使われているか、もしくは現在用いられている薬剤である。予防的薬剤は、その薬剤が体外および/または体内で有する1つ以上の効果に基づき、さまざまな薬剤として特徴付けられる。例えば、抗血管新生阻害薬は免疫調節剤としても特徴付けられる。
本明細書において用いられる「予防する」、「予防している」および「予防」は、治療薬もしくは治療薬の混合物の投与によりもたらされる、被験体における疾患の1つ以上の症状の再発、発病、または進展の予防を意味する。
本明細書において用いられる語句「予防的有効量」は、疾病に伴う1つ以上の症状の進展、再発もしくは発病の防止、または他の治療薬の予防効果を増強もしくは改善するのに十分な治療薬の量を意味する。
本明細書において用いられる用語「被験体」および「患者」は、本明細書においては相互に交換可能に用いられる。「被験体」および「患者」は動物を指し、特定の実施形態では霊長類以外の哺乳動物(例えば、ウシ、ブタ、ウマ、ネコ、イヌ、ラットおよびマウス)、霊長類(例えば、カニクイザルやチンパンジーのようなサルおよびヒト)、ならびに特にヒトを意味する。別の実施形態では被験体は家畜(例えば、ウマ、ウシ、ブタ)またはペット(例えば、イヌもしくはネコ)を意味する。特定の実施形態において被験体はヒトである。
本明細書において用いられる用語「相乗的」は、本発明により提供される化合物、およびを管理または治療するために既に用いられているか、もしくは現在用い始められている別の治療薬の組み合わせであって、両方の治療薬の効果の和よりも効果があるものを意味する。治療薬の組み合わせの相乗的効果は、疾患を持つ被験体に対して、1つ以上の治療薬のより低薬量での使用、および/またはより低頻度での投与を可能にする。治療薬の、より低薬量での使用、および/またはより低頻度での投与ができる能力は、該治療薬の疾患の予防、管理または治療における効果を低下させることなく、被験体への該治療薬の投与に伴う毒性を低減する。加えて、相乗的効果は疾患の予防、管理または治療における薬剤の改善された有効性をもたらす。最終的に、治療薬の組み合わせによる相乗的効果は、いずれかの治療薬の単独使用に関連する有害もしくは望まない副作用を回避または低減させる。
本明細書において用いられる用語「治療的薬剤」は、疾患またはその1つ以上の症状の、治療、管理もしくは軽減に用い得る任意の薬剤を意味する。特定の実施形態では、用語「治療的薬剤」は、本発明により提供される化合物を意味する。特定の他の実施形態では用語「治療的薬剤」は、本発明により提供される化合物を指さない。特定の実施形態では、治療的薬剤は疾患またはその1つ以上の症状の、治療、管理もしくは軽減に有用であることが知られているか、既に用いられているか、もしくは現在用いられ始めている薬剤を意味する。治療的薬剤はその薬剤が体外および/または体内で有する1つ以上の効果に基づき、さまざまな薬剤として特徴付けられる。例えば、抗炎症薬は免疫調節剤としても特徴付けられる。
本明細書において用いられる用語「治療的有効量」は、疾患の1つ以上の症状の軽減、疾患の進展の防止、疾患の軽減の惹起、または別の治療薬の治療効果の増強もしくは改善をもたらすのに十分な薬剤の量を意味する。特定の実施形態では、癌の治療の点で、有効量とは、癌細胞の増殖を阻害もしくは低減させ、腫瘍細胞の拡散(転移)を阻害もしくは低減させ、癌に関連する1つ以上の症状の発病、進展、進行を阻害もしくは低減させ、または腫瘍のサイズを縮小するのに十分な薬剤の量を意味する。特定の実施形態では、治療薬の治療的有効量は癌性細胞の増殖を低減させるか、またはリン酸緩衝生理食塩水などの対照、もしくは偽薬と比較して、そのサイズを少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、もしくは少なくとも99%縮小させる。
本明細書において用いられる用語「治療法」は、疾患またはそれに伴う1つ以上の症状を、予防、治療、管理、もしくは軽減させる任意のプロトコール、方法および/または薬剤を意味する。特定の実施形態では用語「治療」は、疾患またはその1つ以上の症状の予防、管理、治療もしくは軽減に有用な、医療分野の技術に習熟した者(例えば熟練した医師)に周知の、化学療法、放射線療法、ホルモン療法、生物療法および/または他の療法を意味する。
本明細書において用いられる用語「処置する」、「処置」および「処置している」は、一種類以上の治療薬の投与に起因する、疾患の進行、重症度および/もしくは持続期間の緩和、または疾患の1つ以上の症状の軽減を意味する。
本明細書において用いられる用語「調節」または「調節する」は、チロシンキナーゼの触媒的活性を変更することを意味する。特に「調節する」は、チロシンキナーゼの活性化または阻害を意味することができる。該チロシンキナーゼは当業者に周知の任意のチロシンキナーゼであってよい。特定の実施形態では、該チロシンキナーゼはチロシンキナーゼ受容体または細胞内チロシンキナーゼである。
本明細書において用いられる用語「ALK」は未分化リンパ腫キナーゼを意味する。
本明細書において用いられる定義は、関連技術において一般的に受け入れられているもの、および本明細書において明確にされるものに従っている。
化合物
一実施形態では式(I)の化合物、またはその立体異性体、互変異性体、塩、水和物もしくはプロドラッグが提供される:
式中:
R2およびR3それぞれ独立して水素、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲン、シアノ、アミノ、低級アルキルアミノ、またはジ−低級アルキルアミノであり;
WはO、S、またはNReであり、式中
Reは水素または低級アルキルから選ばれるか;
またはWは任意に置換されるメチレン基を形成する、2つの水素原子の1つの炭素原子への結合を表し:
式中Rfは水素または低級アルキルから選ばれ;
R4は
であり、
式中、
Raは任意に置換されたアリールまたはヘテロアリールであり、
Rbは低級アルキル、トリフルオロメチル、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、アミノメチル、低級アルキルアミノメチル、ジ−低級アルキルアミノメチルまたはヘテロシクリルアミノメチルであり;
Rcは水素、ヒドロキシ、低級アルコキシ、または低級アルキルから選ばれ;
Rdは水素、または低級アルキルから選らばれ;および
R1は、独立して、任意に置換されたヘテロシクリル、ヘテロシクリルアルキル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクリルオキシアルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクリルアミノアルキル、アミノアルキル、低級アルキルアミノアルキル、ジ−(低級アルキル)−アミノアルキル、アミノシクロアルキル、アルキルアミノシクロアルキル、ジ−(低級アルキル)−アミノシクロアルキル、ジ−(低級アルキル)−アミノシクロアルキルアルキルから選ばれ、式中該置換基は水素、低級アルキル、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アミノ、アミジノ、カルボキシアミド、スルホンアミド、ヒドロキシ、シアノ、1級、2級または3級アミノ、ハロ、アジド、低級アルコキシアルキル、シアノアルキル、アジドアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、メタンスルホニルアルキル、1級、2級または3級アミノ−アルキル、任意に置換されたアリール、ヘテロアリール、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキル、アルケニル、およびアルキニルから選ばれる。
別の実施形態では、R2およびR3は水素またはメチルである。
さらに別の実施形態では、Wは
である。
一実施形態では、Raは任意に置換されたチエニルまたはフェニルであり、式中、該任意の置換基はアルキル、アルコキシまたはハロである。
別の実施形態では、Raは任意に置換されたチエニルまたはフェニルであり、式中、該任意の置換基はメチル、メトキシまたはフルオロである。
さらに別の実施形態では、Raはチオフェン、フェニル、メチルチオフェン、メチルフェニル、フルオロメチルフェニル、フルオロメトキシフェニル、トリフルオロフェニル、またはテトラフルオロフェニルである。
別の実施形態では、RcおよびRdは水素またはヒドロキシである。
一実施形態では、Rbはアルキルである。
別の実施形態では、Rbはメチルである。
別の実施形態では、R1としては、限定はされないが以下のものから選ばれる:
式中:
R13は水素、低級アルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキル、およびヘテロシクロアルキルから選ばれ;
R14は水素、ヒドロキシ、低級アルコキシ、ジ−(低級アルキル)アミノ、低級アルキル、ヘテロアルキル、ヘテロシクリル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、低級アルコキシアルキル、シアノアルキル、アジドアルキル、ニトロアルキル、ケトアルキル、メタンスルホニルアルキル、アミノアルキル、低級アルキルアミノアルキル、ジ−(低級アルキル)アミノアルキル、任意に置換されたアリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、およびヘテロアリールアルキルから選ばれ;
R15は水素、アミノ、低級アルキルアミノ、ジ−(低級アルキル)アミノ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、ヘテロアルキル、低級アルコキシアルキル、アミノアルキル、低級アルキルアミノアルキル、およびジ−(低級アルキル)アミノアルキルから選ばれ;
aは0ないし4の整数であり;および
t、u、vは0ないし5の独立した整数である。
いずれかの整数が0(零)の場合、それは共有化学結合を意味することが理解されるべきである。
別の実施形態では、R1はさらに以下のものから選ばれる:
特定の実施形態では、結合およびヘテロ原子の間の1つ以上のR1メチレン鎖は、1つ以上の水素、低級アルキル、ヒドロキシ、ヒドロキシ−低級アルキル、低級アルコキシ、カルボキシアミドまたはスルホンアミドにより任意に置換される。
特定の実施形態では、R1メチレン基は、OおよびS、またはNR***から選ばれるヘテロ原子、S=O、またはS(=O)2であって、式中R***は水素、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、ヘテロアルキル、ヒドロキシアルキル、アミノアルキル、低級アルキルアミノアルキルおよびジ−(低級アルキル)アミノアルキルから選ばれる置換基により任意に置換される。
特定の実施形態では、いずれのR1環も低級アルキル基またはヘテロアルキル基により任意に置換される。
別の実施形態では、以下の式(Ia)またはその立体異性体、互変異性体、塩、水和物もしくはプロドラッグが提供される:
式中、置換基は上記で定義されたものである。
本発明により提供される化合物は、特にIGF1Rおよび/またはIR(インスリン受容体)阻害に比較してALKに対して選択的な阻害剤である。
式(I)に従う以下の例示的化合物は、本明細書において記載される方法に従って調製した:
全ての化合物は、以下に限定はされないが、例示されるような互変異性体の形態を含む:
対応するプロドラッグも、限定されるものではなく、当分野で周知のものであり、酢酸エステル、プロピオン酸エステルや他の脂肪酸のエステル、およびグリシン、バリン・エステルなどの天然型および非天然型のアミノ酸エステルなどのエステル類、アセトアミド、プロピオンアミドおよび他の脂肪酸または芳香族酸のアミド、グリシン・アミドや他の天然型および非天然型のアミノ酸のアミドなどのアミド類、メトキシまたはエトキシ、メトキシエチル、エトキシエチル、ヒドロキシエチル、プロピレングリコールエーテルおよび/またはポリエチレングリコールエーテルおよび/またはポリプロピレングリコールエーテルなどのエーテル類が挙げられる。
使用の方法
一態様では、チロシンキナーゼ活性を調節する方法が提供される。一実施形態では、前記方法はチロシンキナーゼを、本発明により提供される化合物と接触させるステップを含む。この接触は、例えば、インビトロ(in vitro)、インビボ(in vivo)、エクスビボ(ex vivo)などの当業者に知られている環境中で行い得る。特定の実施形態では、本発明により提供される化合物をチロシンキナーゼと接触させることを含む、それを必要とする哺乳類のチロシンキナーゼ活性を調節する方法が提供される。調節はチロシンキナーゼの活性化または阻害を意味し得る。このチロシンキナーゼは、当技術分野で知られている任意のチロシンキナーゼであってよい。特定の実施形態では、このチロシンキナーゼは、チロシンキナーゼ受容体または細胞内チロシンキナーゼである。
特定の実施形態では、前記チロシンキナーゼ受容体はEGFR、HBER2、HER3、HER4、IR、IGF1R、IRR、PDGFRα、PDGFRβ、TrkA、TrkB、TrkC、HGFR、CSFIR、C−Kit、C−fms、Flk4、KDR/Flk−1、Flt−1、FGF1R、FGF2R、FGF3R、およびFGF4Rからなる群から選ばれる。
特定の実施形態では、前記細胞内チロシンキナーゼはAlk、Src、Frk、Btk、Csk、Abl、ZAP70、Fes、Fps、Fak、Jak1、Jak2、Jak3、Jak4、Ack、Yes、Fyn、Lyn、Lck、Blk、Hck、FgrおよびYrkからなる群から選ばれる。
特定の実施形態では、前記細胞内チロシンキナーゼはAlkである。
別の特定の実施形態では、前記チロシンキナーゼは、Ret、Ros、AxlおよびTrkファミリーの構成員(TrkA、BおよびC)などのALKに進化的および構造的に関連したものである。
別の態様では、それを必要とする被験体の、チロシンキナーゼに関連した疾患の処置または予防法が提供される。一実施形態では、前記方法は、被験体への、開示された化合物の疾患の治療または予防のための有効量の投与を含む。該化合物は薬学的組成物の形態、または以下に記載される単位投与量であることができる。
チロシンキナーゼ関連疾患は、当業者に周知のチロシンキナーゼ活性に関連する任意の疾患であってよい。このような疾患は、過剰なチロシンキナーゼ活性に関連するもの、低減されたチロシンキナーゼ活性に関連するもの、およびチロシンキナーゼ活性の調節により処置または予防可能なものである。過剰なチロシンキナーゼ活性は、例えば:(1)通常はチロシンキナーゼを発現しない細胞中でのチロシンキナーゼの発現;(2)望まれない細胞増殖、分化および/または増殖につながる増大したチロシンキナーゼ発現;または、(3)細胞増殖、分化および/または増殖の減少につながる減少したチロシンキナーゼ発現の結果として生じ得る。
前記チロシンキナーゼに関連する疾患は、限定はされないが、星状細胞腫、基底もしくは扁平上皮細胞癌、脳腫瘍、グリア芽腫、膀胱癌、乳癌、結腸直腸癌、軟骨肉腫、子宮頸癌、副腎癌、絨毛癌、食道癌、子宮内膜癌、赤白血病、ユーイング肉腫、消化管癌、頭部および頚部癌、肝臓癌、神経膠腫、肝細胞癌、白血病、平滑筋腫、黒色腫、非小細胞肺癌、神経癌、卵巣癌、膵臓癌、前立腺癌、腎細胞癌、横紋筋腫、小細胞肺癌、胸腺腫、甲状腺癌、睾丸癌、ならびに骨肉腫から選ばれる癌である。
前記チロシンキナーゼに関連する疾患は、糖尿病、自己免疫疾患、アルツハイマー病および他の認知疾患、過剰増殖疾患、加齢、癌、末端肥大症、クローン病、子宮内膜症、糖尿病性網膜症、再狭窄、繊維症、乾癬、変形性関節症、関節リウマチ、炎症疾患および血管形成から選ばれるIGFR関連疾患であることができる。
本発明により提供される化合物により治療され得る他の疾患としては、制限することなく、動脈硬化などの免疫性および循環器系疾患が挙げられる。
ALK活性または発現により特徴付けられる疾患または症状としては、限定はされないが、ALK陽性未分化大細胞リンパ腫、炎症性筋線維芽細胞性腫瘍、びまん性大細胞型B細胞非ホジキンリンパ腫、非小細胞肺癌、食道癌、乳癌、神経芽細胞腫およびグリア芽腫が挙げられる。
組成物および投与法
特定の態様では、本発明により提供される化合物を含む組成物が提供される。該組成物は、例えば、上述した使用方法において用い得る。
特定の実施形態では、本発明により提供される組成物は薬学的組成物または単独の単位投与量の形態である。本発明により提供される薬学的組成物、および単独の単位投与量の形態は、予防的または治療的に有効な量の1つ以上の予防または治療薬剤を含み(例えば、本発明により提供される化合物、または他の予防または治療薬剤)、および1つ以上の薬学的に許容される担体もしくは賦形剤もしくは希釈剤を含む。特定の実施形態において、およびこの文脈においては、用語「薬学的に許容される」は、連邦もしくは州政府の規制当局により承認されるか、または米国薬局方もしくは他の通常認識される薬局方に収載されている、動物、より具体的にはヒトに使用されるものを意味する。用語「担体」は、治療薬とともに投与される、希釈剤、アジュバント(例えば、フロイントのアジュバント(完全および不完全))、賦形剤、またはビヒクルを意味する。かかる薬学的担体は、滅菌された液体、例えば水および油類であり、該油類は、石油、動物、植物、または合成由来のものであり、例えばピーナッツ油、大豆油、鉱油、ゴマ油などであってよい。水は薬学的組成物が静脈内に投与される場合の特定の担体である。生理食塩水、デキストロース水溶液、およびグリセリン溶液も液状担体、特に注射用溶液として用いることができる。適切な薬学的担体の例は、マーリン(Martin)E.W.著「Remington'sPharmaceuticalSciences」に記載されている。
一実施形態では、薬学的組成物および調剤の形態は、1つ以上の賦形剤を含む。適切な賦形剤は薬学分野の当業者には周知であり、また適切な賦形剤の非限定的例しては、デンプン、グルコース、乳糖、ショ糖、ゼラチン、モルト、米、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、グリセロールモノステアレート、タルク、塩化ナトリウム、乾燥スキムミルク、グリセリン、プロピレン、グリコール、水、エタノールなどが挙げられる。特定の賦形剤が、薬学的組成物または剤形の取り込みにとり適切か否かは、限定はされないが、調剤の剤形が患者に投与される方法、およびその調剤の剤形に含まれる特定の活性成分などを含む、当分野で周知の種々の因子に依存する。必要に応じて、前記組成物または単独の単位投与量の形態は、少量の湿潤剤、乳化剤、またはpH緩衝剤を含むことができる。
本発明により提供される、乳糖を含まない組成物は、当分野で周知の、例えば米国薬局方(USP)SP(XXI)/NF(XVI)に記載された賦形剤を含むことができる。一実施形態では、乳糖を含まない組成物は、活性成分、結合剤/充填剤、および薬学的に相溶性かつ薬学的に許容される量の潤滑剤を含むことができる。例示的な乳糖を含まない剤形は、活性成分、微結晶性セルロース、アルファー化デンプン、およびステアリン酸マグネシウムを含む。水は特定の化合物の分解を促進するため、本明細書においては活性成分を含む無水の薬学的組成物および剤形が提供される。例えば、水の添加(例えば、5%)は、薬学的技術においては、製剤の保管寿命または経時的な安定性などの特性を決定する目的で、長期保存をシミュレートする手段として広く受け入れられている。例えば、ジェンズ・T・カールステンセン(Jens T.Carstensen)著、「Drug Stability:Principles & Practice」第二版、マーセル・デッカー社(MarcelDekker),NY,NY,1995,ページ379〜80を参照されたい。事実上、水および熱は特定の化合物の分解を加速する。水分および/または湿度は、製造、取り扱い、包装、保管、出荷および製剤の使用の過程で、通常遭遇するために、したがって、水の製剤に対する効果は大きな重要性を持つ。
本発明により提供される、無水の薬学的組成物および剤形は、無水または低水分の成分、および低水分または低湿度の条件を用いて調製できる。製造、包装および/または保管中に、水分および/または湿度との実質的接触が予期される場合、乳糖および1級または2級アミンを含む、少なくとも1つの活性成分を含む薬学的組成物および剤形は、特定の実施形態では無水である。
無水の薬学的組成物は、無水性が維持されるような状態で、調製され保管されるべきである。したがって、特定の実施形態では、無水の組成物は、適切な製剤キット中に包装されるように、水への曝露を防止することが知られている物質を用いて包装される。適切な包装の例は、限定はされないが、密閉されたフォイル類、プラスチック、単位投与量容器(例えば、バイアル)、ブリスター・パック、およびストリップ包装である。
活性成分の分解速度を低減する1つ以上の化合物を含む、薬学的組成物および剤形が本発明により提供される。そのような化合物は本明細書において「安定剤」と称され、限定はされないが、アスコルビン酸などの酸化防止剤、pH緩衝剤、または塩緩衝剤が含まれる。
前記薬学的組成物および単独の単位投薬形態は、溶液、懸濁液、乳濁液、錠剤、ピル、カプセル、粉末、徐放製剤などの形態を取り得る。経口製剤は医薬品等級のマンニトール、乳糖、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウムなどの標準的担体を含むことができる。患者への適切な投与のために、かかる組成物および剤形は、特定の実施形態では、予防的または治療的に有効な量の予防または治療薬剤を、純粋な形態で、適切な量の担体とともに含む。その製剤は投与の様式に適したものであるべきである。特定の実施形態では、薬学的組成物、または単独の単位投薬形態は消毒され、および特定の実施形態では哺乳類などの動物被験体、特にヒト被験体である被験体への投与に適切な形態である。
本発明により提供される薬学的組成物は、その意図された投与経路に適合するように製剤される。投与経路の例としては、限定はされないが、例えば、静脈内、皮内、皮下、筋肉内などの非経口投与、経口、口腔粘膜、舌下、吸入、経鼻、経皮、局所、経粘膜、腫瘍内、滑膜内、および直腸内投与が挙げられる。
特定の実施形態では、前記組成物は、ヒトに静脈内、皮下、筋肉内、経口、経鼻、または局所投与に適合する薬学的組成物として、常法に従って製剤されている。
一実施形態では、薬学的組成物はヒトへの皮下投与のために、常法に従って製剤されている。一実施形態では、静脈内投与のための組成物は無菌の等張性緩衝液の水溶液に含まれる。必要な場合は、この組成物は溶解剤および注射部位の痛みを和らげるためのリグノカインなどの局所麻酔剤をさらに含むことができる。
剤形の例としては、限定はされないが、錠剤、カップレット、ゼラチン製軟カプセル剤などのカプセル剤、カチェット(cachet)、トローチ、薬用キャンディー、座剤、軟膏、パップ(湿布)、ペースト、粉末、包帯、クリーム、絆創膏、溶液、パッチ、エアロゾル(例えば、経鼻スプレーまたは吸入剤)、ゲル、患者への経口または粘膜投与に適した懸濁液(例えば、水性または非水性液体懸濁液、水中油乳濁液、または油中水液体乳濁液など)、溶液、およびエリキシル剤などを含む液状剤形、患者への非経口投与に適した液状剤形、および患者への非経口投与に適した液状剤形を与えるような再構成可能な滅菌固形物(例えば、結晶または非晶質固形物)が挙げられる。
本発明により提供される剤形の、組成、形状、および種類は、一般的にその使用法に応じて変化する。例えば、炎症または関連する疾患の急性治療に用いられる剤形は、同じ疾患の慢性治療に用いられるものと比較して、より大量の1つ以上の活性成分を含むことができる。さらに治療的に有効な剤形は、癌の種類により変化する。同様に、同じ疾患または疾患の治療において、非経口用剤形は、経口用剤形に比較して、より少量の1つ以上の活性成分を含むことができる。本発明により提供される特定の剤形が互いに異なる、これらおよび他の方法は、当業者には直ちに明白である。例えば、「Remington's Pharmaceutical Sciences」第18版、Mack Publishing,Easton PA(1990)を参照されたい。
本発明により提供される組成物の成分は、例えば、凍結乾燥された粉末もしくは活性製分量を標記したアンプルもしくは小袋などの密閉容器中の水を含まない濃縮物などの、単位投薬形態中に単独または互いに混合して供給される。組成物が点滴により投与される場合は、無菌の薬学的グレードの水または生理食塩水を含む点滴ビンから分注されることができる。組成物が注射により投与される場合は、成分を投与前に混合できるように、注射用無菌水または生理食塩水が提供される。
典型的剤形は、本発明により提供される化合物、またはその薬学的に許容な塩、溶媒和物もしくは水和物を含み、その量は1日あたり約0.1mgないし約1000mgの範囲にわたる。特定の剤形は、約0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、1.0、2.0、2.5、5.0、10.0、15.0、20.0、25.0、50.0、100、200、250、500、または1000mgの前記化合物を有する。
経口用剤形
本発明により提供される経口投与に適した薬学的組成物は、限定はされないが、錠剤(例えば、チュアブル錠剤)、カップレット、カプセル、および液体(例えば、香りつきシロップ)などの個別の剤形で提供されることができる。かかる剤形は、所定量の活性成分を含み、および薬学分野で当業者に周知の方法により調製できる。一般的なことに関しては、「Remington's Pharmaceutical Sciences」、18版、Mack Publishing、Easton PA(1990)を参照されたい。
特定の実施形態では、経口用剤形は固形であり、また上記の節で述べたように、無水条件下で無水成分を用いて調製できる。しかしながら、その範囲は無水、固形状の経口用剤形を越えて拡張できる。そのようなものとして、本明細書において更なる形態が記載される。
本発明により提供される典型的な経口用剤形は、通常の薬学的複合技術に従って、活性成文(複数も可)を少なくとも1つの賦形剤中に緊密に混合する。投与に所望される調剤の形態に応じて、賦形剤は多岐にわたる形態を取り得る。例えば、経口液体またはエアロゾル剤形での使用に適した賦形剤としては、限定はされないが、水、グリコール、油、アルコール、香味剤、保存料、および着色剤が挙げられる。固形状の経口用剤形(例えば、粉末、錠剤、カプセル、およびカップレット)での使用に適した賦形剤の例としては、限定はされないが、デンプン、糖類、微晶質セルロース、希釈剤、造粒剤、潤滑剤、結合剤、および崩壊剤が挙げられる。
錠剤およびカプセルは、その投与の容易さのために、ほとんどの有利な経口用調剤の単位形態を代表するが、この場合には固形状の賦形剤が用いられる。必要に応じて、錠剤は標準的な水性または非水性技術により被覆できる。かかる剤形は薬学分野の任意の方法により調製できる。一般に、薬学的組成物および剤形は、活性成分を液体の担体、細かく分割された固形状の担体、またはその両方と均一におよび緊密に混合し、次いで、必要に応じて生成物を所望の形状に成形することにより、調製できる。
例えば、錠剤は圧縮または成形により調製できる。圧縮された錠剤は、粉末または顆粒などの自由流れ形態の活性成分を、任意に賦形剤と混合して、適切な機械中で圧縮することにより調製できる。成形された錠剤は、液状希釈剤で湿潤化した粉末の化合物の混合物を、適切な機械中で成形することにより調製できる。
経口用剤形に使用できる賦形剤の例としては、限定はされないが、結合剤、充填剤、崩壊剤、および潤滑剤が挙げられる。適切な薬学的組成物および剤形における使用に適した結合剤としては、限定はされないが、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、または他のデンプン、ゼラチン、アカシア、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、他のアルギン酸塩、粉末トラガカント、グアーガムなどの天然および合成ゴム類、セルロースおよびその誘導体(例えば、エチルセルロース、セルロースアセテート、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム)、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば、番号2208、2906、2910)、微晶質セルロース、およびこれらの混合物が挙げられる。
本明細書において開示される薬学的組成物および剤形における使用に適した充填剤としては、限定はされないが、タルク、炭酸カルシウム(例えば、顆粒または粉末)、微晶質セルロース、粉末セルロース、デキストレート、カオリン、マンニトール、ケイ酸、ソルビトール、デンプン、アルファー化デンプン、およびそれらの混合物が挙げられる。本発明により提供される薬学的組成物中の結合剤または充填剤は、典型的には薬学的組成物または剤形の約50ないし約99重量パーセント存在する。
微晶質セルロースの適切な形態は、限定はされないが、それぞれAVICEL−PH−101、AVICEL−PH−103、AVICELRC−581、AVICEL−PH−105(ペンシルバニア州マーカス・フック(Marcus Hook)の、FMC Corporation,American Viscose Division,Avicel Salesから入手可能)の名前で販売される物質、およびそれらの混合物が挙げられる。特定の結合剤はAVICELRC−581として販売されている微晶質セルロース、およびカルボキシメチルセルロースナトリウムの混合物である。適切な無水もしくは低水分賦形剤または添加物としては、AVICEL−PH−103(商標名)およびスターチ(Starch)1500LMが挙げられる。
崩壊剤は、錠剤を水性環境に曝されたときに崩壊させるために組成物中に用いられる。過多の崩壊剤を含む錠剤は、保存中に崩壊する可能性があり、一方過少のものを含む錠剤は、所望の条件下で所望の速度で崩壊しない可能性がある。したがって、多すぎもせず、少なすぎもしない、活性成分の放出を有害に変化させない、十分な量の崩壊剤が、本発明により提供される固形状の経口用剤形の形成に用いられるべきである。崩壊剤の使用量は製剤の種類に応じて変化するもので、当業者には容易に認識できる。典型的な薬学的組成物は、約0.5ないし約15重量パーセントの崩壊剤、特に約1ないし約5重量パーセントの崩壊剤を含む。
薬学的組成物および剤形において使用できる崩壊剤としては、限定はされないが、寒天、アルギン酸、炭酸カルシウム、微晶質セルロース、クロスカーメロースナトリウム、クロスポビドン、ポラクリリンカリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、ジャガイモまたはタピオカデンプン、アルファー化デンプン、他のデンプン類、粘土類、他のアルギン類、他のセルロース類、ゴム類、およびそれらの混合物が挙げられる。
薬学的組成物および剤形において使用できる潤滑剤としては、限定はされないが、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、軽鉱油、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、他のグリコール類、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、硬化植物油(例えば、ピーナッツ油、綿実油、ヒマワリ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、および大豆油)、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸エチル、ラウリル酸エチル、寒天、およびそれらの混合物が挙げられる。追加的な潤滑剤としては、例えば、サイロイドシリカゲル(メリーランド州ボルチモア(Baltimore)のW.R.Grace 社により製造されるAEROSIL 200)、合成シリカの凝固エアロゾル(テキサス州プラノ(Plano)のDegussa社により販売される)、CAB-O-SIL(マサチューセッツ州ボストン(Boston)のCabat社により販売される焼成酸化ケイ素製品)、およびそれらの混合物が挙げられる。使用される場合潤滑剤は、それが組み込まれる薬学的組成物または剤形の、典型的に約1重量パーセント未満の量が用いられる。
放出制御性剤形
本発明により提供される化合物などの活性成分は、当業者に周知の放出制御手段または送達機器により投与することができる。例としては、限定はされないが、米国特許第3,845,770、3,916,899、3,536,809、3,598,123、および4,008,719、5,674,533,5,059,595、5,591,767、5,120,548、5,073,543,5,639,476、5,354,556、および5,733,566の各号に記載されたものが挙げられ、これらは全て参照により本明細書に組み込まれる。かかる剤形は、使用される1つ以上の活性成分の、遅いまたは制御された放出を与えるために用いることができ、変化する比率で所望の放出を与えるために、例えば、ヒドロプロピルメチルセルロース、他のポリマー性マトリックス、ゲル、透過性膜、浸透システム、多層被覆、微小粒子、リポソーム、ミクロスフェア、又それらの組み合わせが用いられる。本明細書において記載されるものを含め、当業者に周知の活性成分とともに使用するための、適切な放出制御製剤は容易に選択できる。経口投与に適した単独の単位投薬形態として、限定はされないが、放出制御に適合された錠剤、カプセル、ジェルキャップ、およびカップレットが提供される。
全ての放出制御型薬学的製品は、非制御放出型のものにより達成されるものと比較して、改善された薬物療法をもたらすという共通の目的を有する。理想的には、最適に設計された放出制御型製剤の医学的治療での使用は、最小限の治療薬の使用、または症状の制御のための最小限の時間量により特徴付けられる。放出制御型製剤の利点としては、延長された薬剤の活性、調剤頻度の削減、および患者の服薬遵守の改善が挙げられる。加えて、放出制御型製剤は、活性発現の時間、または薬剤の血中濃度などの他の特性に影響を与えるために使用でき、したがって副作用(例えば副作用)の発生に影響を与えることができる。
ほとんどの放出制御型製剤は、迅速に所望の治療効果をもたらすために、最初に薬剤(活性成分)の一定量を放出し、この水準の治療的または予防的効果を延長された期間にわたって維持するために、薬剤の追加量を徐々に、継続的に放出するように設計されている。この一定の体内薬剤濃度を維持するためには、該薬剤は、体内で代謝され排泄される薬剤量を補う速度で、剤形から放出されなければならない。活性成分の制御型放出は、限定はされないが、pH、温度、酵素、水、または他の生理的条件または化合物を含むさまざまな条件により促進される。
非経口用剤形
非経口用剤形は、限定はされないが皮下、静脈内(急速静脈注射を含む)、筋肉内、および動脈内を含むさまざまな経路で患者に投与され得る。これらの投与は、一般的に汚染物質に対する患者の自然な防御を回避してしまうために、特定の実施形態では、非経口用剤形は無菌であるか、または患者への投与に先立って無菌化できる能力を有する。非経口用剤形の例としては、限定はされないが、直ちに注射できる溶液、注射用に直ちに薬学的に許容されるビヒクルに溶解または懸濁できる乾燥製品、直ちに注射できる懸濁液、および乳濁液が挙げられる。
非経口の剤形を提供するために、使用可能な適切なビヒクルは、当業者にはよく知られている。例としては、限定はされないが、注射用水USP、限定はされないが、塩化ナトリウム注射用、リンゲル注射用、デキストロース注射用、デキストロースおよび塩化ナトリウム注射用、および乳酸化リンゲル注射用などの水性ビヒクル、限定はされないが、エチルアルコール、ポリエチレングリコール、およびポリプロピレングリコールなどの水混和性ビヒクル、および限定はされないが、トウモロコシ油、綿実油、ピーナッツ油、ゴマ油、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、およびベンジルベンゾエートなどの非水性ビヒクルが挙げられる。
本明細書において開示される1つ以上の活性成分の溶解性を増大させる化合物も、非経口用剤形に組み込まれることができる。
経皮、局所、および経粘膜用剤形
本発明により提供される経皮、局所、および経粘膜用剤形としては、限定はされないが、眼用溶液、スプレー、エアロゾル、クリーム、ローション、軟膏、ゲル、溶液、乳濁液、懸濁液、または他の当業者に周知の形態が挙げられる。例えば、「Remington's Pharmaceutical Sciences」、第16および18版、Mack Publishing,Easton PA(1980&1990);および「Introduction to Pharmaceutical Dosage Forms」、第4版、Lea&Febiger,Philadelphia(1985)を参照されたい。口腔内の粘膜組織の治療に適した剤形は、口内洗浄液または口内ゲルとして製剤可能である。さらに、経皮用剤形としては、活性成分の所望量を浸透させることができるように、皮膚に貼付でき、特定の期間にわたり貼り付けておくことができる「リザーバ型」または「マトリックス型」パッチが挙げられる。
本発明により提供される、経皮、局所、および経粘膜剤形を提供するために使用できる、適切な賦形剤(例えば、担体および希釈剤)および他の物質は、薬学的技術の当業者にはよく知られており、および所与の薬学的組成物または剤形が塗布される特定の組織に依存する。そこで、無毒性および薬学的に許容されるローション、チンキ剤、クリーム、乳濁液、ゲルまたは軟膏を形成するための局所用賦形剤としては、限定はされないが、水、アセトン、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタン−1,3−ジオール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、鉱油、およびそれらの混合物が挙げられる。所望であれば湿潤化剤または保湿剤も、薬学的組成物および剤形に加えることができる。かかる付加的成分の例は当技術分野ではよく知られている。例えば、「Remington's Pharamaceutical Sciences」、第16および18版、Mack Publishing,Easton PA(1980&1990)を参照されたい。
治療されるべき特定の組織に依存して、本発明により提供される活性成分を用いる治療の、前に、同時に、または後に、付加的成分を用いることができる。例えば、浸透増強剤を活性成分の組織への送達を支援するために用いることができる。適切な浸透増強剤としては、限定はされないが、アセトン;エタノール、オレイルアルコール、およびテトラヒドロフリルアルコールなどのさまざまなアルコール;ジメチルスルホキシドなどのアルキルスルホキシド;ジメチルアセトアミド;ジメチルホルムアミド;ポリエチレングリコール;ポリビニルピロリドンなどのピロリドン;コリドン・グレード(Kollidon grade)(ポビドン、ポリビドン);尿素;ならびにTween80(ポリソルベート80)およびSpan60(ソルビタンモノステアレート)などのさまざまな水溶性または非水溶性糖エステルが挙げられる。
薬学的組成物もしくは剤形、または薬学的組成物もしくは剤形が塗布される組織のpHも、1つ以上の活性成分の送達を改善するために調整できる。同様に、送達を改善するために、溶媒担体の極性、その等張強度、または張度も調整できる。ステアリン酸塩のような化合物も、送達を改善するために、1つ以上の活性成分の親水性または疎水性を有利に変更するために、薬学的組成物または剤形に加えることができる。この関連で、ステアリン酸塩は、製剤のための乳化剤または界面活性剤として、および送達増強剤または浸透増強剤として、脂質性ビヒクルとして機能できる。活性成分の異なる塩、水和物または溶媒和物を生成する組成物の性質をさらに調整するために使用できる。
投与量および投与回数
疾患またはその1つ以上の症状の、予防、治療、管理、または軽減において有効である化合物または組成物の量は、疾患または症状の性質または重症度、ならびに活性成分が投与される経路に応じて変化する。その投与回数および投与量も投与される特定の治療剤(例えば、治療的または予防的薬剤)、疾患、疾患、または症状の重症度、投与経路、同様に、年齢、身体、体重、応答、および患者の過去の病歴に依存して、それぞれの患者に特有の因子に従って変化する。有効投与量はインビトロまたは動物モデル系から誘導された用量−反応曲線から推定することができる。
化合物の投与量の例としては、被験体または試料の体重1Kgあたり、ミリグラムまたはマイクログラムの量の活性ペプチド(例えば、Kgあたり約1マイクログラムないしKgあたり約500ミリグラム、Kgあたり約100マイクログラムないしKgあたり約5ミリグラム、またはKgあたり約1マイクログラムないしKgあたり約50マイクログラム)が挙げられる。一実施形態では、本明細書において記載される症状のための、本発明により提供される化合物の推奨される1日あたりの投与量は、1日あたり約0.01mgないし約1000mgであり、特定の実施形態では、1日1回の単独量として与えられることもあり、1日を通じて数回に分割されて与えられることもある。当業者にとっては明白であるが、特定の場合には、本明細書において開示される投与量外の活性成分の投与量が必要な場合があり得る。さらに、臨床家または治療医師は、個別の患者の反応に伴って、いつ、およびどのように、治療薬の中断、調整、または終了するかを周知しているであろう。
異なる治療的に有効な量は、異なる疾患および症状に適用可能であり、当業者は容易に知ることが可能である。同様に、そのような疾患の予防、管理、処置、または軽減に十分な量であって、しかし本発明により提供される化合物に関連する副作用を引き起こすのには不十分か、またはその副作用を軽減するのに十分な量は、上述の投与量および投薬回数の計画に包含される。さらに、本発明により提供される化合物が患者に対して複数回投与される場合は、投与量が毎回同一である必要はない。例えば、患者に投与される投与量は、化合物の予防的または治療的効果を増強するために増やすことが可能であり、もまたは特定の患者に生ずる1つ以上の副作用を軽減するために減らすこともできる。
特定の実施形態では、本発明により提供される同じ化合物を反復投与してもよく、またその投与間隔は、少なくとも1日、2日、3日、5日、10日、15日、30日、45日、2ヶ月、75日、3ヶ月、または6ヶ月とすることができる。他の実施形態では、同じ予防または治療薬剤を反復投与してもよく、およびその投与の間隔は、少なくとも1日、2日、3日、5日、10日、15日、30日、45日、2ヶ月、75日、3ヶ月、または6ヶ月とすることができる。
生物学的分析
以下の分析を、さまざまなチロシンキナーゼの、触媒的キナーゼ活性の阻害剤としての小分子化合物の活性の解明に用いることができる。
キナーゼの分析
IGF1R、InsR、Alk、TrkAおよびJak2などのいくつかのチロシンキナーゼの阻害を測定するために、キナーゼ−Glo(プロメガ(Promega))またはアルファスクリーン(AlphaScreen)(パーキンエルマー(PerkinElmer))分析キナーゼ分析プラットフォームのいずれかを用いて分析キナーゼ分析を実施した。このキナーゼ−Glo分析発光キナーゼ分析は、キナーゼ活性をキナーゼ反応後に残存するATPの量により測定する均一的 方法である。発光シグナルはATPの量に比例し、およびキナーゼ活性の量に逆比例する。チロシンキナーゼPT66アルファスクリーン(AlphaScreen)分析は、高感度の、均一的な、抗ホスホチロシン抗体により媒介される、リン酸の合成ポリ(Glu−Tyr)基質への取り込みを測定する発光近接法である。使用されるキナーゼ調製物は、バキュロ・ウイルス系において発現されたRTKに対応する、精製された組み換え型の6xHisまたはGST標識キナーゼ領域フラグメントからなる。
ALK阻害剤候補物質の小分子のハイスループット・スクリーニングのための酵素的分析キナーゼ分析
パーキンエルマー・ライフサイエンス(PerkinElmerLife Sciences(マサチューセッツ州ボストン(Boston))により販売されているアルファスクリーン(AlphaScreen)(商標)(増幅発光近接均一分析分析(Amplified Luminescent Proximity Homogeneous Assay))技術を改良したハイスループット酵素測定を、ALK活性の試験のために用いることができる。この方法論は、構成的に活性な精製された融合キナーゼの、ビオチン化されたポリ(GT)基質ペプチドをリン酸化する能力にもとづいたNPM−ALK活性の評価に適応させた。この分析では、NPM−ALK活性は、ストレプトアビジンに結合されたビオチン化ポリ(GT)(G:T=4:1)ペプチドの、精製されたキナーゼによるチロシンリン酸化反応に起因して、ストレプトアビジンにより被覆された「供与体」ビーズと、このリン酸化が「受容体」ビーズに結合された抗ホスホチロシン抗体に認識され、「供与体」ビーズと「受容体」ビーズが近接したときの波長680nmの入射光を520ないし620nmの放射波長へシフトさせることにより測定される。「供与体」ビーズは、680nmのレーザー光により照射されたときに、雰囲気酸素を励起一重項酸素に変換する光線感作物質を含む。これらの一重項酸素分子は拡散して、「供与体」の近傍にある「受容体」ビーズ中のチオキセン誘導体と反応し(200nm未満の間隔の場合)、次いで放射光の波長を520ないし620nmに偏移させる。NPM−ALK活性が全くない場合、入射光および放射光の波長は同一である(すなわち、680nm);キナーゼ阻害の部分的程度は、波長シフトに基づき定量的に評価される。
40μM、20μM、10μM、5μM、2.5μM、1.25μM、0.625μM、0.3125μM、0.15625μM、および0.078125μMにわたる濃度の化合物が昆虫細胞内で6xHIS標識融合タンパクとして生成されたNPM−ALKとインキュベートされ、および10μMのATPおよび7.0ngのビオチン化ポリ−GTの存在下に、室温で30分間、ニッケル荷電樹脂(nickel-charged resin)を用いて精製された。次いで受容体ビーズおよび供与体ビーズの1:1混合物を反応物に添加し、さらに60分間室温でインキュベートした。分析はマルチプローブ(MultiPROBE)液体処理ワークステーション(liquid handling workstation)(パーキンエルマー(PerkinElmer))で、1ウエルあたりの反応物の総量を40μLとして384ウエル・プレートでおこなった。。全ての化合物の希釈標準溶液(working stock)を100%DMSOに溶解し、、キナーゼ緩衝液(50mMトリス−HCl(pH7.5)、5mMMgCl2、5mMMnCl2、2mMDTT(使用前に新たに加えられた)、0.01%Tween−20)を含む5%DMSOを用いて化合物の連続希釈をおこなったおこなった。全ての分析に盛り込まれる対照試料は、5%DMSOを含み、化合物を含まないキナーゼ緩衝液と、NPM−ALKを30ないし50nMのKi値で阻害することを本発明の発明者らによって示されたスタウロスポリンとを含むものとした。データの収集は、フュージョン(Fusion)(登録商標)マイクロプレートアナライザー(パーキンエルマー(PerkinElmer))を使用して、520ないし680nmにおける光学的読み取りによっておこない、IC50およびKi値をPRISM3.0ソフトウエア(GraphPad Software,Inc.,カリフォルニア州サンディエゴ(San Diego))を用いて計算した。同じ分析法に多少の変更を施して用い、、他の5種類のチロシンキナーゼ(IRK、IGF1R、Flt3、Abl、Src)(全て供給メーカーから購入した)について、選択された化合物のIC50およびKi値を評価した。ポリGT−ビオチンはCISバイオインターナショナル(Biointernational)からカタログ番号61GT0BLDのものを;ATPはシグマ(Sigma)からカタログ番号A7699のものを;オルトバナジン酸ナトリウムはシグマ(Sigma)からカタログ番号S−6508のものを;ホスホチロシン(PT66)分析キットはパーキンエルマー(PerkinElmer)からカタログ番号6760602Mのものを;自動化されたワークステーション用のチップ(20μL)はパーキンエルマー(PerkinElmer)からカタログ番号6000657のものを;およびオプティプレート(OptiPlate)−384(白色)はパーキンエルマー(PerkinElmer)からカタログ番号6007299のものを購入した。
小分子阻害剤スクリーニングのための細胞に基づいたXTT分析
IL−3依存性リンパ細胞株BaF3またはNPM−ALKの遺伝子操作発現によりIL−3非依存性にされたBaF3を、各候補化合物の試験に平行して用いた。対照ウエルには試験化合物を含まないDMSO溶媒を入れた。分析においてALKシグナル伝達の特異的阻害は、親BaF3の増殖増殖変化を伴わないNPM−ALK発現BaF3細胞増殖の障害により示される。この細胞増殖および生存率の比色分析は、水溶性オレンジフォルマゾン染料に対する黄色のモノテトラゾニウム塩XTTの還元(生存細胞中のミトコンドリア脱水素酵素のみによって触媒される反応)に基づいている(Cell Proliferation Kit II、カタログ番号1 465 015、Roche Biochemicals)。NPM−ALKを発現するように改変されたBaF3細胞を損傷する能力について化合物を試験することに加えて、NPM−ALK陽性ヒトリンパ腫細胞株Karpas-299(Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und ZellkulturengmbH(DSMZ) no.ACC31)、ヒトBCR−ABL陽性慢性骨髄性白血病細胞株K562(アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(American Type Culture Collection)(ATCC) no.CCL-243)、およびヒトT細胞白血病株ジャーカット(Jurkat)(DSMZ no.ACC 282)をそれらの分析で用いた。
最初に、各化合物の100%DMSO保存溶液を8%DMSO/培地を用いて希釈して、250μM化合物の希釈標準溶液を作った。次に、この希釈標準溶液を、DMSOを含まない培地を用いて1:1連続希釈(すなわち、125μM、62.5μM、31.25μM、15.625μM、7.8125μM、および3.90625μM)をおこなった。次いで、これらの希釈溶液のそれぞれ20μLを、細胞(96ウエルあたり2x104細胞含有培地80μL)に添加することで、最終化合物濃度(すなわち、25μM、12.5μM、6.25μM、3.125μM、1.5625μM、および0.78125μM)を得た。分析での最大最終DMSO濃度は2.61%であり、この濃度が細胞の生存率および増殖には影響を与えないという知見が得られた。この分析の判断をおこない、試験化合物を培養物に添加してから72時間後の細胞のIC50値を決定した。
式(I)に従う化合物は、当業者に周知の任意の方法により調製できる。以下に、その調製法の典型的な例を示す。
スキーム1
置換−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの合成:
一般的方法1:
式中
Z1はClまたはIであり;および
ARは任意に置換されたアリールまたはヘテロアリールから選ばれる。
この説明は以下の記載においても用いる。
スキーム2
アミンR4−NH2の合成
一般的方法2:
このスキームはJ.Med.Chem.35(1992),280〜285に記載されていた。このラセミ化合物は、限定はされないが、キラル・クロマトグラフィー(例えば、キラル担持カラム上でのクロマトグラフィー)、キラル酒石酸塩または任意の入手可能なキラルカルボン酸もしくはスルホン酸との塩などのイオン性もしくは共有結合性のいずれかのジアステレオマー化合物の形成を含む、当技術分野で周知の任意の分割方法により分割することができる。共有結合化合物の例としては、非ラセミ化アミドカップリング反応により形成される、キラルなマンデルアミドなどの対応するジアステレオマーアミドが挙げられ、次いで、クロマトグラフィー、または分別晶出のいずれかにより分離される。
スキーム3
アミンR4−NH2の合成
一般的方法3:
スキーム4
キラルなアミンR4−NH2の合成
一般的方法4:
式中Y2は水素、ブロモまたはヨードから選ばれる。
キラルおよび/またはラセミのアミンの合成は、上記の一般的スキームに従っており、およびこの方法は以下に記載されている方法の変法である:ワグナー(Wagner),ジャレド(Jared) M.;マックエルヘニー(McElhinny),チャールズ(Charles) J.; ルイン(Lewin),アニタ(Anita) H.;キャロル(Carroll),F.アイビー(Ivy) Tetrahedron: Asymmetry(2003),14(15) ,2119〜2125。
非限定例を以下に説明する。
実施例
実施例1.
一般的手順1
一般的手順1. (J.Med.Chem.35(1992),280〜285)。置換チオフェン−2−カルバルデヒド(10.0mmol)、ニトロエタン(10ml)、NH4OAc(5.0mmol)の混合物を110℃で4時間撹拌した。室温まで冷却後、溶媒を蒸発させ、残渣をエーテル(50mL)に溶解し、水(2x50mL)で洗浄し、溶液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させ、残渣をメタノールから再結晶した。沈殿をろ過により収集し、冷(−20℃)メタノールで洗浄し、風乾した。
3−メチル−2−(2−ニトロプロ−1−ペン−1−イル)チオフェンは一般的手順1にしたがって調製した。黄色固形物、収率9%。
1H NMR (300MHz,CDCl3) δ 8.39 (s,1H), 7.55 (d,J 5.1Hz,1H), 7.01 (d,J 5.1Hz,1H),2.57 (s,3H), 2.43 (s,3H).
2−メチル−5−(2−ニトロプロパ−1−エン−1−イル)チオフェンは一般的手順1に従って調製した。橙色固形物、収率49%。
1H NMR (300MHz,DMSO) δ 8.32 (s,1H), 7.60 (d,J 3.6Hz,1H), 7.03 (d,J 3.6Hz,1H), 2.55 (s,3H), 2.44 (s,3H).
3,5−ジメチル−2−(2−ニトロプロパ−1−エン−1−イル)チオフェンは一般的手順1に従って調製した。橙色固形物、収率58%。
1H NMR (300MHz,CDCl3) δ 8.36 (s,1H), 6.71 (s,1H), 2.52 (s,6H), 2.37 (s,3H).
2,3−ジメチル−5−(2−ニトロプロパ−1−エン−1−イル)チオフェンは一般的手順1に従って調製した。褐色固形物、収率98%。
1H NMR (300MHz,CDCl3) δ 8.19 (s,1H), 7.14 (s,1H), 2.42 (s,3H), 2.38 (s,3H), 2.21 (s,3H).
2−(2−ニトロプロパ−1−エン−1−イル)−1−ベンゾチオフェンは一般的手順1に従って調製した。黄色固形物、収率100%。
1H NMR (300MHz,CDCl3) δ 8.35 (s,1H), 7.89 (m,2H), 8.67 (s, 1H), 7.42 (m,2H), 2.65 (s, 3H).
2−エチル−5−(2−ニトロプロパ−1−エン−1−イル)チオフェンは一般的手順1に従って調製した。褐色固形物、収率45%。
1H NMR (300MHz,CDCl3) δ 8.24 (s,1H), 6.90 (s,1H), 2.85 (q、 J 7.0Hz 2H), 2.54 (s,3H), 1.37 (t、 J 7.0Hz,3H).
2−(4−メトキシフェニル)−5−(2−ニトロプロパ−1−エン−1−イル)チオフェンは、エーテルの代わりにDCMを用いて、一般的手順1に従って調製した。橙色固形物、収率64%。
1H NMR (300MHz,CDCl3) δ 8.25 (s,1H), 7.64 (m,2H), 7.19 (m,2H), 6.93 (m,2H), 3.84 (s,3H), 2.60 (s,3H).
2−(2−ニトロプロパ−1−エン−1−イル)−5−フェニルチオフェンは一般的手順1に従って調製した。橙色固形物、収率73%。
1H NMR (300MHz,CDCl3) δ 8.25 (s,1H), 7.71 (m,2H), 7.41 (m,5H), 2.65 (s,3H).
4−メチル−2−(2−ニトロプロパ−1−エン−1−イル)チオフェンは一般的手順1に従って調製した。黄色固形物、収率40%。
1H NMR (300MHz,CDCl3) δ 8.23 (s,1H), 7.20 (s,2H), 2.50 (s,3H), 2.30 (s,3H).
一般的手順2
一般的手順2. LAH(0.30mol)の乾燥THF(150mL)中懸濁液に2−(2−ニトロプロパ−1−エン−1−イル)チオフェン(0.050mol)のTHF(50mL)溶液を40ないし50℃で30分間にわたり滴下により加えた。反応混合物を60℃で一晩撹拌した。室温に冷却後、飽和K2CO3(200mL)水溶液を注意深く加え、EtOAc(2x200mL)で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させた。
1−(4,5−ジメチル−2−チエニル)プロパン−2−アミンは一般的手順2に従って調製した。褐色油状物質、収率52%。
LCMS [M+H]+ 170.2.
1−(1−ベンゾチエン−2−イル)プロパン−2−アミンは一般的手順2に従って調製した。褐色油状物質、収率38%。
LCMS [M+H]+ 192.2.
1−(5−エチル−2−チエニル)プロパン−2−アミンは一般的手順2に従って調製した。褐色油状物質、収率47%。
LCMS [M+H]+ 170.2.
1−[5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]プロパン−2−アミンは一般的手順2に従って調製した。褐色固形物、収率44%。
LCMS [M+H]+ 248.3.
1−(5−フェニル−2−チエニル)プロパン−2−アミンは一般的手順2に従って調製した。褐色油状物質、収率58%。
LCMS [M+H]+ 218.3.
1−(4−メチル−2−チエニル)プロパン−2−アミンは一般的手順2に従って調製シタ。褐色油状物質、収率46%。
LCMS [M+H]+ 156.3.
1−(3,5−ジメチル−2−チエニル)プロパン−2−アミンは一般的手順2に従って調製した。褐色油状物質、収率39%。
LCMS [M+H]+ 170.3.
一般的手順3
R−NH2は一般的な1級アミンを表す。
一般的手順3. クロロピリドン(0.05mmol)、アミン(0.05mmol)、EtOH(1.0mL)、およびNEt3(0.1mL)の混合物を100℃で一晩撹拌し、溶媒を蒸発させた。酢酸(2.0mL)および亜鉛(粉末,0.1g)を加え、混合物を110℃で5時間撹拌した。固形物をろ過により除き、ろ液を蒸発させ、さらに残渣を分取TLC(CH2Cl2−MeOH−NH4OH水溶液、100:10:1)で分離した。
2−(4−{[1−メチル−2−(5−メチル−2−チエニル)エチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)−6、7−ジヒドロイミダゾ[4、5−f]イソインドール−5(3H)−オンは一般的手順3に従って調製した。
LCMS [M+H]+ 531.6.
2−(4−{[2−(2−フルオロフェニル)−1−メチルエチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オンは一般的手順3に従って調製した。
LCMS [M+H]+ 529.3.
2−(4−{[1−メチル−2−(3−メチル−2−チエニル)エチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オンは一般的手順3に従って調製した。
LCMS [M+H]+ 531.3.
2−(4−{[1−メチル−2−(4−メチル−2−チエニル)エチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オンは一般的手順3に従って調製した。
LCMS [M+H]+ 531.3
2−(4−{[2−(4,5−ジメチル−2−チエニル)−1−メチルエチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オンは一般的手順3に従って調製した。
LCMS [M+H]+ 545.3.
2−(4−{[2−(3,5−ジメチル−2−チエニル)−1−メチルエチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オンは一般的手順3に従って調製した。
LCMS [M+H]+ 545.3.
2−(4−{[(1S)−1−メチル−2−(2−チエニル)エチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オンは一般的手順3に従って調製した。
LCMS [M+H]+ 517.4.
2−(4−{[2−(1−ベンゾチエン−2−イル)−1−メチルエチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オンは一般的手順3に従って調製した。
LCMS [M+H]+ 567.3.
2−(4−{[2−(5−エチル−2−チエニル)−1−メチルエチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オンは一般的手順3に従って調製した。
LCMS [M+H]+ 545.5.
2−[4−({2−[5−(4−メトキシフェニル)−2−チエニル]−1−メチルエチル}アミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル]−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オンは一般的手順3に従って調製した。
LCMS [M+H]+ 623.5.
2−(4−{[1−メチル−2−(5−フェニル−2−チエニル)エチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オンは一般的手順3に従って調製した。
LCMS [M+H]+ 593.5.
一般的手順4 ((2R)−1−(アリール)プロパン−2−オール)
一般的手順4. 置換ブロモベンゼン(20mmol)を乾燥THF(100mL)に溶解し、この溶液をAr下で−100℃(ヘプタン−液体窒素)に冷却した。n−BuLi(1.6Mヘキサン溶液12.5mL,20mmol)を−95℃ないし−105℃の温度で10分間にわたり滴下により加え、この混合物を同温度で10分間撹拌した。次いで、(R)−プロピレンオキシド(1.82mL,26mmol)を5分間にわたり滴下により加え、混合物を−95℃ないし−105℃の温度で5分間撹拌した。BF3・Et2O(2.17mL,30mmol)を5分間にわたり滴下により加え、この混合物を−95℃ないし−105℃の温度で1時間撹拌し、飽和NH4Cl(10mL)水溶液を同じ温度で加え、次いで温度を室温まで昇温して、この混合物を一晩撹拌した。水(50mL)を加え、ヘキサン−EtOAc(1:1、2x50mL)で抽出し、抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させた。残渣から目的物をSiO2(50mL,ヘキサン−EtOAc 10:1)で分離した。
(2R)−1−(2−フルオロフェニル)プロパン−2−オールは一般的手順4に従って調製した。
1H NMR (400MHz,DMSO-d6) δ 7.31-7.20 (m,2H), 7.13-7.08 (m,2H), 4.61 (d,J 4.9Hz,1H), 3.89-3.79 (m,1H), 2.71 (dd,J J 6.4および13.2Hz,1H), 2.60 (dd,J 6.4および13.4Hz,1H), 1.03 (d,J 6.1Hz,3H).
(2R)−1−(2−クロロフェニル)プロパン−2−オールは一般的手順4に従って調製した。
1H NMR (400MHz,DMSO-d6) δ 7.41-7.32 (m,2H), 7.27-7.19 (m,2H), 4.62 (d,J 5.1Hz,1H), 3.94-3.85 (m,1H), 2.80 (dd,J 6.8および13.2Hz,1H), 2.72 (dd,J 6.2および13.2Hz,1H), 1.06 (d,J 6.2Hz,3H).
一般的手順5 ((2S)−1−アリールプロパン−2−アミン))
一般的手順5. (2R)−1−アリールプロパン−2−オール(10mmol)およびNEt3(2.1mL,15mmol)のDCM(10mL)溶液に、0℃でMsCl(0.85mL,11mmol)を5分間にわたり滴下により加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌した。次いで、反応混合物を水(10mL)で洗浄し、有機層を分離し、Na2SO4上で乾燥した。溶媒を蒸発させ、DMSO(5.0mL)およびNaN3を加え、混合物を80℃で2時間撹拌し、室温に冷却しヘキサン(20mL)を加え、混合物を水(2x20mL)で洗浄し、有機層をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させた。残渣をTHF(10mL)に溶解し、室温、撹拌下にPPh3を1部分ずつ加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、次いでNH4OH(25%,10mL)を加え、一晩40℃で撹拌した。室温に冷却後1N HCl(20mL)を加え、混合物をDCM(2x20mL)で洗浄し、水層を1N NaOHでpH9ないし10まで塩基性化し、DCM(2x20mL)で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させた。
(2S)−1−(2−フルオロフェニル)プロパン−2−アミンは一般的手順5に従って調製した。無色油状物質、収率50%。
1H NMR (400MHz,DMSO-d6) δ 7.29-7.20 (m,2H), 7.14-7.09 (m,2H), 3.05-2.97 (m,1H), 2.57-2.50 (m,2H), 0.94 (d,J 6.1Hz,3H).
(2S)−1−(2−クロロフェニル)プロパン−2−アミンは一般的手順5に従って調製した。無色油状物質、収率55%。
1H NMR (400MHz,DMSO-d6) δ 7.41-7.38 (m,1H), 7.33-7.19 (m,3H), 3.11-3.03 (m,1H), 2.66 (d,J 6.8Hz,2H), 0.96 (d,J 6.4Hz,3H).
一般的手順6.
一般的手順6.クロロピリドン(0.4mmol)、アミン(0.4mmol)、NEt3(0.5mL)およびDMSO(2.0mL)の混合物を85℃で一晩撹拌した。生成物をC18カラムの分取HPLC(アセトニトリル−0.1% TFA 5:95 〜95:5 v/v)で単離した。
2−(4−{[(1S)−2−(2−フルオロフェニル)−1−メチルエチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−ピロリジン−1−イルエチル)イミダゾ[4,5−f]イソインドール−5,7(1H,6H)−ジオンは一般的手順6に従って調製した。
LCMS [M+H]+ 529.2
2−(4−{[(1S)−2−(2−クロロフェニル)−1−メチルエチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−ピロリジン−1−イルエチル)イミダゾ[4,5−f]イソインドール−5,7(1H,6H)−ジオンは一般的手順6に従って調製した。
LCMS [M+H]+ 545.2
5−メトキシ−2−メチルアニリン:
5−メトキシ−2−メチルアニリン: 4−メトキシ−1−メチル−2−ニトロベンゼン(18.0g,108mmol)の160mLのDME溶液に、Pd/C(10%,0.9g)を窒素下で加えた。次いでヒドラジン水和物(16.17g,323mmol)を滴下により加えた。混合物を加熱還流下に4時間撹拌した。次いで、別の3mLのヒドラジン水和物を加え還流下に2日間撹拌した。次いで、反応混合物を室温に冷却し、セライトでろ過し、さらに溶媒を蒸発乾燥して、14.8g(100%)の5−メトキシ−2−メチルアニリンを真空乾燥により固形化する黄色油状物質として得た。
1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 6.94 (d,J=7.53Hz,1H), 6.28 (d,J=7.53Hz,1H), 6.26 (s,1H), 3.78 (s, 3H), 3.5 (br,1H), 2.10 (s,3H), 1.6 (br,1H).
(2R)−1−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)プロパン−2−オール:
(2R)−1−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)プロパン−2−オール: 2−ブロモ−4−フルオロ−1−メトキシベンゼン(2.0g,9.75mmol)の20mLの無水THF溶液を−78℃に冷却した。次いで、1.7Mのt−BuLiペンタン溶液(13.0mL,22.1mmol)を滴下により加えた。混合物を−78℃で10分間撹拌した。次いで、R−(+)−プロピレンオキシド(670mg,11.55mmol)を加え、混合物を一晩かけて0℃まで昇温させた。混合物に2mLの飽和NH4Cl水溶液を加え反応を停止し、次いで濃HClを滴下により加えてpHを8とした。混合物をEtOAc(2x20mL)で抽出し、抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物の油状物質を得て、これをカラム(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン 1:9)で精製し、(2R)−1−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)プロパン−2−オール(531mg,30%)を得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3): δ 6.88 (m,2H), 6.78 (m,1H), 4.06 (m,1H), 3.81 (s,3H), 2.66-2.84 (m,2H), 1.92 (d,J=3.96Hz,1H), 1.22 (d,J=6.21Hz,3H).
N−(3−ヨード−4−メチルフェニル)−N,N−ジメチルアミン:
N−(3−ヨード−4−メチルフェニル)−N,N−ジメチルアミン: 3−ヨード−4−メチルアニリン(5.0g,21.46mmol)の30mLのTHF溶液に、無水NaHCO3(5.0g,60mmol)を加えた。混合物を撹拌するとともに、ジメチル硫酸(5.92g,47mmol)を注意深く加えた。混合物を16時間撹拌し、次いで、12mLの飽和NaHCO3水溶液を加え、EtOAc(2x30mL)で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、さらに溶媒を蒸発させて粗生成物の油状物質を得て、これをカラム(シリカゲル、DCM/ヘキサン 1:9)で精製し、N−(3−ヨード−4−メチルフェニル)−N,N−ジメチルアミン(2.83g,51%)を黄色油状物質として得た。
1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 7.18 (d,J=2.82Hz,1H), 7.05 (d,J=8.49Hz,1H), 7.18 (dd,J1=8.49Hz,J2=2.82Hz,1H), 2.88(s,6H), 2.32 (s,3H).
1,5−ジフルオロ−3−ヨード−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン:
1,5−ジフルオロ−3−ヨード−2−(トリフルオロメチル)ベンゼン:テトラフルオロホウ酸ニトロシル(5.6g,48mmol)の20mLのACN溶液に、3,5−ジフルオロ−2−(トリフルオロメチル)アニリン(7.88g,40mmol)の10mLのCAN溶液を−20℃で加えた。混合物を1時間撹拌し、温度を0℃に昇温すると、白色沈殿が形成された。次いで、氷浴中で冷却しながらKI(7.97g,48mmol)の20mL水溶液を滴下により加えた。混合物を1時間撹拌し、次いで、2mLの飽和亜硫酸ナトリウム水溶液を加え、混合物をEtOAc/ヘキサン1:1(2x10mL)で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、低度の真空中で20℃で濃縮し、粗生成物の赤みを帯びた油状物質を得て、これを真空下で蒸留し、純粋な1,5−ジフルオロ−3−ヨード−2−(トリフルオロメチル)ベンゼンをペール油状物質として得た(9.14g,62%)。
1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 7.63 (d,J=7.17Hz,1H), 6.94 (t,J=9.6Hz,1H).
2−ヨード−4−メトキシ−1−メチルベンゼン:
2−ヨード−4−メトキシ−1−メチルベンゼン:テトラフルオロホウ酸ニトロシル(5.6g,48mmol)の30mLのACN溶液に、−20℃で5−メトキシ−2−メチルアニリン(5.49g,40mmol)の20mLのCAN溶液を加えた。混合物を0℃で15分間撹拌した。暗色の混合物が形成された。次いで、氷浴中で冷却しながらKI(7.97g,48mmol)の20mL水溶液を滴下により加えた。混合物を1時間撹拌し、次いで、2mLの飽和亜硫酸ナトリウム水溶液を加え、さらに混合物をEtOAc/ヘキサン1:1(2x10mL)で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、20℃で真空下に溶媒を蒸発させ、粗生成物の赤みを帯びた油状物質を得て、これをヘキサンに溶解してシリカゲルのプラグを通過させ、純粋な2−ヨード−4−メトキシ−1−メチルベンゼン無色油状物質として得た(3.71g,32%)。
1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 7.35 (s,1H), 7.11 (d,J=8.46Hz,1H), 6.80 (d,J=8.46Hz,1H), 3.76 (s,3H), 2.36 (s,3H).
(2R)−1−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)プロパン−2−オール:
(2R)−1−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)プロパン−2−オール: 2−ブロモ−1−クロロ−4−フルオロベンゼン(4.19g,20mmol)の100mLの無水THF溶液を、窒素下に−100℃(液体窒素/EtOH)に冷却した。次いで、1.4Mのsec−BuLiシクロヘキサン溶液(15mL,21mmol)を−100℃ないし−90℃で滴下により加えた。混合物を−100℃ないし−90℃で10分間撹拌した。次いで、−100℃ないし−90℃で、R−(+)−プロピレンオキシド(1.51g,1.8mL,26mmol)の15mLのTHF溶液を滴下により加え、混合物を−105℃に冷却し、46.5%のBF3ジエチルエーテル溶液(4.18mL,30mmol)を滴下により加えた。混合物を−100℃ないし−90℃で2時間撹拌した。次いで、−90℃で反応を20mLの飽和NH4Cl水溶液で停止した。混合物を撹拌するとともに、一晩かけて0℃に昇温した。次いで、20mLの水を加え、混合物をEtOAc(2x60mL)で抽出し、抽出液をNa2SO4で乾燥し溶媒を蒸発させて粗生成物の油状物質を得て、これをカラム(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン1:9、EtOAc/ヘキサン3:7中のRf=0.52)で精製し、(2R)−1−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)プロパン−2−オール(2.80g,74%)を無色油状物質として得た。
1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 7.32 (m,1H), 7.02 (m,1H), 6.90 (m,1H), 4.14 (m,1H), 2.82-2.96 (m,2H), 1.46 (d,J=4.32Hz,1H), 1.28 (d,J=6.21Hz,3H).
(2R)−1−(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)プロパン−2−オール:
(2R)−1−(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)プロパン−2−オール: 1−ブロモ−4−フルオロ−2−ヨードベンゼン(6.02g,20mmol)の100mLの無水THF溶液を、窒素下で−100℃(液体窒素/EtOH)に冷却した。次いで、1.4Mのsec−BuLiシクロヘキサン溶液(15mL,21mmol)を−100℃ないし−90℃で滴下により加えた。混合物を−100℃ないし−90℃で10分間撹拌した。次いで、−100℃ないし−90℃で、R−(+)−プロピレンオキシド(1.51g,1.8mL,26mmol)の15mLのTHF溶液を滴下により加えた。次いで、混合物を−105℃に冷却し、46.5%のBF3のジエチルエーテル溶液(4.18mL,30mmol)を滴下により加えた。混合物を−100℃ないし−90℃で2時間撹拌した。次いで、−90℃で20mLの飽和NH4Cl水溶液により反応を停止し、混合物を撹拌して一晩かけて0℃に昇温した。次いで、20mLの水を加え、混合物をEtOAc(2x60mL)で抽出し、抽出液をNa2SO4で乾燥し溶媒を蒸発させて、粗生成物の油状物質を得て、これをカラム(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン1:9、EtOAc/ヘキサン3:7でのRf=0.52)で精製し、(2R)−1−(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)プロパン−2−オール(1.67g,35%)を白色の固形物として得た。
1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 7.50 (m,1H), 7.02 (m,1H), 6.84 (m,1H), 4.14 (m,1H), 2.78-2.96 (m,2H), 1.45 (d,J=4.53Hz,1H), 1.29 (d,J=6.24Hz,3H).
(2R)−1−[5−(ジメチルアミノ)−2−メチルフェニル]プロパン−2−オール:
(2R)−1−[5−(ジメチルアミノ)−2−メチルフェニル]プロパン−2−オール: N−(3−ヨード−4−メチルフェニル)−N,N−ジメチルアミン(5.22g,20mmol)の100mLの無水THF溶液を、窒素下で−100℃(液体窒素/EtOH)に冷却した。次いで、1.4Mのsec−BuLiシクロヘキサン溶液(15mL,21mmol)を−100℃ないし−90℃で滴下により加えた。混合物を−100℃ないし−90℃で10分間撹拌した。次いで、R−(+)−プロピレンオキシド(1.51g,1.8mL,26mmol)の15mLTHF溶液を−100℃ないし−90℃で滴下により加え、次いで混合物を−105℃に冷却し、46.5%のBF3ジエチルエーテル溶液(4.18mL,30mmol)を滴下により加えた。混合物を−100℃ないし−90℃で2時間撹拌した。次いで、−90℃で反応を20mLの飽和NH4Cl水溶液により停止し、混合物を撹拌して一晩かけて0℃に昇温した。次いで20mLの水を加え、混合物をEtOAc(2x60mL)で抽出し、抽出液をNa2SO4で乾燥し溶媒を蒸発させて、粗生成物の油状物質を得て、これをカラム(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン1:9、EtOAc/ヘキサン3:7でのRf=0.52)で精製し、(2R)−1−[5−(ジメチルアミノ)−2−メチルフェニル]プロパン−2−オール(0.15g,4%)を褐色油状物質として得た。
1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 7.03 (m,1H), 6.58 (m,2H), 4.02 (m,1H), 2.90 (s,6H), 2.65-2.78 (m,2H), 2.23 (s,3H), 1.62 (br,1H), 1.29 (d,J=6.21Hz,3H).
(2R)−1−[2−メチル−5−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン−2−オール:
(2R)−1−[2−メチル−5−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン−2−オール: 2−ブロモ−1−メチル−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン(4.78g,20mmol)の100mLの無水THF溶液を窒素下で−100℃(液体窒素/EtOH)に冷却した。次いで、1.4Mのsec−BuLiシクロヘキサン溶液(15mL,21mmol)を−100℃ないし−90℃で滴下により加えた。混合物を−100℃ないし−90℃で10分間撹拌した。次いで、R−(+)−プロピレンオキシド(1.51g,1.8mL,26mmol)の15mLTHF溶液を−100℃ないし−90℃で滴下により加え、次いで、混合物を−105℃に冷却し、46.5%のBF3ジエチルエーテル溶液(4.18mL,30mmol)を滴下により加えた。混合物を−100℃ないし−90℃で2時間撹拌した。次いで、−90℃で反応を20mLの飽和NH4Cl水溶液により停止し、混合物を撹拌して一晩かけて0℃に昇温した。次いで20mLの水を加え、混合物をEtOAc(2x60mL)で抽出し、抽出液をNa2SO4で乾燥し溶媒を蒸発させて、粗生成物の油状物質を得て、これをカラム(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン1:9、EtOAc/ヘキサン3:7中でRf=0.45)で精製し、(2R)−1−[2−メチル−5−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン−2−オール(2.87g,66%)を白色の固形物として得た。
1H NMR 300MHz,CDCl3): δ 7.42 (s,1H), 7.39 (d,J=8.1Hz,1H), 7.27 (d,J=8.1Hz,1H), 4.06 (m,1H), 2.81 (d,J=6.39Hz,2H), 2.39 (s,3H), 1.43 (d,J=4.14Hz,1H), 1.29 (d,J=6.21Hz,3H).
(2R)−1−(2,3,5−トリフルオロフェニル)プロパン−2−オール:
(2R)−1−(2,3,5−トリフルオロフェニル)プロパン−2−オール: 1−ブロモ−2,3,5−トリフルオロベンゼン(4.22g,20mmol)の100mL無水THF溶液を、窒素下で−100℃(液体窒素/EtOH)に冷却した。次いで1.4Mのsec−BuLiシクロヘキサン溶液(15mL,21mmol)を−100℃ないし−90℃で滴下により加えた。混合物を−100℃ないし−90℃で10分間撹拌した。次いで、R−(+)−プロピレンオキシド(1.51g,1.8mL,26mmol)の15mLTHF溶液を−100℃ないし−90℃で滴下により加え、次いで混合物を−105℃に冷却し、46.5%のBF3ジエチルエーテル溶液(4.18mL,30mmol)を滴下により加えた。混合物を−100℃ないし−90℃で2時間撹拌した。次いで、−90℃で20mLの飽和NH4Cl水溶液により反応を停止し、混合物を撹拌して一晩かけて0℃に昇温した。次いで20mLの水を加え、混合物をEtOAc(2x60mL)で抽出し、抽出液をNa2SO4で乾燥し溶媒を蒸発させて、粗生成物の油状物質を得て、これをカラム(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン1:9、EtOAc/ヘキサン3:7中でのRf=0.52)で精製し、(2R)−1−(2,3,5−トリフルオロフェニル)プロパン−2−オール(3.14g,83%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 7.12-7.26 (m,1H), 6.76-6.96 (m,1H), 4.09 (m,1H), 2.85-2.88 (m,2H), 1.47 (d,J=5.46Hz,1H), 1.26 (d,J=6.03Hz,3H).
(1S)−2−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−1−メチルエチルアジド:
(1S)−2−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−1−メチルエチルアジド: (2R)−1−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)プロパン−2−オール(1.40g,7.42mmol)およびDIEA(2.58mL,14mmol)の20mL無水DCM溶液を−10℃に冷却した。次いで、MsCl(1.02g,8.9mmol)を注意深く加え、さらに混合物を室温まで暖め30分間撹拌した。次いで、10mLの飽和NaHCO3水溶液を加え、混合物をDCM(2x20mL)で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させてメシラートの粗生成物を油状物質として得た。この油状物質を6mLの無水DMFに溶解し、次いで、NaN3(965mg,14.84mmol)を加え、混合物を80℃で2時間加熱した。次いで、30mLの水を加え、20mLのEtOAc/ヘキサン1:1混合物で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物の油状物質を得た。これをシリカゲル・プラグから5%DCMヘキサン溶液で溶出して、次いで溶媒を蒸発させ、(1S)−2−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−1−メチルエチルアジド(1.22g,77%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 7.32 (m,1H), 6.98 (m,2H), 3.80 (m,1H), 2.88 (d,J=5.1Hz,2H), 1.31 (d,J=6.39Hz,3H).
(1S)−2−(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)−1−メチルエチルアジド:
(1S)−2−(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)−1−メチルエチルアジド: (2R)−1−(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)プロパン−2−オール(1.06g,4.55mmol)およびDIEA(1.58mL,9.1mmol)の20mLの無水DCM溶液を−10℃に冷却した。次いで、MsCl(625mg,5.46mmol)を注意深く加え、混合物を室温まで暖めて、30分間撹拌した。次いで10mLの飽和NaHCO3を加え、さらに混合物をDCM(2x20mL)で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させてメシラートの粗生成物の油状物質を得た。この油状物質を4mLの無水DMFに溶解した。次いで、NaN3(592mg,9.1mmol)を加え、混合物を80℃で2時間加熱した。次いで、30mLの水を加え、20mLのEtOAc/ヘキサン1:1混合物で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物の油状物質を得た。これをシリカゲル・プラグから5%DCMヘキサン溶液で溶出して、次いで溶媒を蒸発させ、(1S)−2−(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)−1−メチルエチルアジド(997mg,85%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3): δ 7.51 (m,1H), 6.99 (m,1H), 6.86 (m,1H), 3.81 (m,1H), 2.88 (d,J=4.9Hz,2H), 1.32 (d,J=4.35Hz,3H).
N−{3−[(2S)−2−アジドプロピル]−4−メチルフェニル}−N,N−ジメチルアミン:
N−{3−[(2S)−2−アジドプロピル]−4−メチルフェニル}−N,N−ジメチルアミン: (2R)−1−[5−(ジメチルアミノ)−2−メチルフェニル]プロパン−2−オール(150mg,0.77mmol)およびDIEA(0.27mL,1.54mmol)の10mL無水DCM溶液を−10℃に冷却した。次いで、MsCl(107mg,0.93mmol)を注意深く加え、混合物を室温まで暖め、30分間撹拌した。次いで、5mLの飽和NaHCO3水溶液を加え、混合物をDCM(2x10mL)で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物のメシラートを油状物質として得た。この油状物質を2mLの無水DMFに溶解した。次いで、NaN3(100mg,1.54mmol)を加え、混合物を80℃で2時間加熱した。次いで、30mLの水を加え、20mLのEtOAc/ヘキサン1:1混合物で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物の油状物質を得た。これをシリカゲル・プラグから5%DCMヘキサン溶液で溶出して、溶媒を蒸発させ、N−{3−[(2S)−2−アジドプロピル]−4−メチルフェニル}−N,N−ジメチルアミン(71mg,42%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 7.02 (m,1H), 6.57 (m,2H), 3.66 (m,1H), 2.90 (s,6H), 2.64-2.84 (m,2H), 2.23 (s,3H), 1.28 (d,J=6.42Hz,3H).
(1S)−1−メチル−2−[2−メチル−5−(トリフルオロメチル)フェニル]エチルアジド:
(1S)−1−メチル−2−[2−メチル−5−(トリフルオロメチル)フェニル]エチルアジド: (2R)−1−[2−メチル−5−(トリフルオロメチル)フェニル]プロパン−2−オール(1.62g,7.42mmol)およびDIEA(2.58mL,14mmol)の20mL無水DCM溶液を−10℃に冷却した。次いで、MsCl(1.02g,8.9mmol)を注意深く加え、混合物を室温まで暖めて、30分間撹拌した。次いで10mLの飽和NaHCO3を加え、さらに混合物をDCM(2x20mL)で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物のメシラートを油状物質として得た。この油状物質を4mLの無水DMFに溶解した。次いで、NaN3(965mg,14.84mmol)を加え、混合物を80℃で2時間加熱した。次いで、30mLの水を加え、20mLのEtOAc/ヘキサン1:1混合物で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物の油状物質を得た。これをシリカゲル・プラグから5%DCMヘキサン溶液で溶出して、次いで溶媒を蒸発させ、(1S)−1−メチル−2−[2−メチル−5−(トリフルオロメチル)フェニル]エチルアジド(1.64g,91%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 7.40 (m,2H), 7.27 (m,1H), 3.70 (m,1H), 2.73-2.92 (m,2H), 2.39 (s,3H), 1.31 (d,J=6.39Hz,3H).
(1S)−1−メチル−2−(2,3,5−トリフルオロフェニル)エチルアジド:
(1S)−1−メチル−2−(2,3,5−トリフルオロフェニル)エチルアジド:(2R)−1−(2,3,5−トリフルオロフェニル)プロパン−2−オール(1.41g,7.42mmol)およびDIEA(2.58mL,14mmol)の20mL無水DCM溶液を−10℃に冷却した。次いで、MsCl(1.02g,8.9mmol)を注意深く加え、混合物を室温まで暖めて、30分間撹拌した。次いで10mLの飽和NaHCO3を加え、さらに混合物をDCM(2x20mL)で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させてメシラートの粗生成物の油状物質を得た。この油状物質を4mLの無水DMFに溶解した。次いで、NaN3(965mg,14.84mmol)を加え、混合物を80℃で2時間加熱した。次いで、30mLの水を加え、20mLのEtOAc/ヘキサン1:1混合物で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物の油状物質を得た。これをシリカゲル・プラグから5%DCMヘキサン溶液で溶出して、次いで溶媒を蒸発させ、(1S)−1−メチル−2−(2,3,5−トリフルオロフェニル)エチルアジド(931mg,58%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 7.03 (m,1H), 6.81 (m,1H), 3.73 (m,1H), 2.84 (m,2H), 1.32 (d,J=6.6Hz,3H).
(1S)−2−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−1−メチルエチルアミン:
(1S)−2−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−1−メチルエチルアミン: (1S)−2−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−1−メチルエチルアジド (1.10g,5.15mmol)の100mLのEtOAc溶液にPd/C(300mgの10%Pd)を加え、混合物を水素バルーン下に30分間水素化した。セライトによるろ過により触媒を除去し、次いで、最初に溶出剤としてEtOAc(40mL)、次にMeOH/EtOAc/NH4OH 20:75:5(120mL)を用いてシリカゲル・プラグを通過させ、生成物を含む分画から溶媒を蒸発させ、(1S)−2−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−1−メチルエチルアミン(721mg,67%)を淡黄色油状物質として得た。
ESI-MS: m/z (MH+) 188.3. 1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 7.30 (m,1H), 6.86-6.97 (m,2H), 3.26 (m,1H), 2.66-2.84 (m,2H), 1.40 (s,2H), 1.15 (d,J=6.42Hz,3H).
(1S)−2−(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)−1−メチルエチルアミン:
(1S)−2−(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)−1−メチルエチルアミン: (1S)−2−(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)−1−メチルエチルアジド(1.00g,3.87mmol)の20mLTHFおよび4mLの水溶液に、PPh3(2.03g,7.74mmol)を加え、混合物を4時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を、最初にDCM,次いでDCM:MeOH:NH4OH(94:5:1)で溶出するシリカゲルカラムで精製した。生成物を含む分画から溶媒を蒸発させ、(1S)−2−(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)−1−メチルエチルアミン(134mg,15%)を無色油状物質として得た。
1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 7.50 (m,1H), 6.97 (m,1H), 6.83 (m,1H), 3.28 (m,1H), 2.66-2.87 (m,2H), 1.68 (s,2H), 1.17 (d,J=6.21Hz,3H).
N−{3−[(2S)−2−アミノプロピル]−4−メチルフェニル}−N,N−ジメチルアミン:
N−{3−[(2S)−2−アミノプロピル]−4−メチルフェニル}−N,N−ジメチルアミン: N−{3−[(2S)−2−アジドプロピル]−4−メチルフェニル}−N,N−ジメチルアミン(71mg,0.325mmol)の10mLのEtOAc溶液に、Pd/C(30mg の10%Pd)を加え、混合物を水素バルーン下で1時間水素化した。セライトによるろ過により触媒を除去し、次いで、最初にEtOAc(10mL)、次にMeOH/EtOAc/NH4OH20:75:5(20mL)で溶出するシリカゲル・プラグを通過させ、生成物を含む分画から溶媒を蒸発させ、N−{3−[(2S)−2−アミノプロピル]−4−メチルフェニル}−N,N−ジメチルアミン(53mg,85%)を淡黄色油状物質として得た。
ESI-MS: m/z (MH+) 193.1. 1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 7.02 (m,1H), 6.57 (m,2H), 3.16 (m,1H), 2.90 (s,6H), 2.44-2.74 (m,2H), 2.22 (s,3H), 1.48 (s,2H), 1.14 (d,J=6.42Hz,3H).
(1S)−1−メチル−2−[2−メチル−5−(トリフルオロメチル)フェニル]エチルアミン:
(1S)−1−メチル−2−[2−メチル−5−(トリフルオロメチル)フェニル]エチルアミン: (1S)−1−メチル−2−[2−メチル−5−(トリフルオロメチル)フェニル]エチルアジド(1.64g,6.74mmol)の100mLEtOAc溶液にPd/C(300mgの10%Pd)を加え、混合物を水素バルーン下で1時間水素化した。セライトによるろ過により触媒を除去し、次いで、最初にEtOAc(40mL)、次にMeOH/EtOAc/NH4OH 20:75:5(120mL)で溶出するシリカゲル・プラグを通過させ、生成物を含む分画から溶媒を蒸発させ、(1S)−1−メチル−2−[2−メチル−5−(トリフルオロメチル)フェニル]エチルアミン(1.10g,75%)を淡黄色油状物質として得た。
ESI-MS: m/z (MH+) 218.4. 1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 7.37 (m,2H), 7.20 (m,1H), 3.20 (m,1H), 2.58-2.77 (m,2H), 2.38 (s,3H), 1.42 (s,2H), 1.14 (d,J=6.21Hz,3H).
(1S)−1−メチル−2−(2,3,5−トリフルオロフェニル)エチルアミン:
(1S)−1−メチル−2−(2,3,5−トリフルオロフェニル)エチルアミン: (1S)−1−メチル−2−(2,3,5−トリフルオロフェニル)エチルアジド(930mg,4.32mmol)の100mLのEtOAc溶液にPd/C(300mgの10%Pd)を加え、混合物を水素バルーン下で1時間水素化した。セライトによるろ過により触媒を除去し、次いで、最初にEtOAc(40mL)、次にMeOH/EtOAc/NH4OH20:75:5(120mL)で溶出するシリカゲル・プラグを通過させ、生成物を含む分画から溶媒を蒸発させ、(1S)−1−メチル−2−(2,3,5−トリフルオロフェニル)エチルアミン(475mg,58%)を淡黄色油状物質として得た。
ESI-MS: m/z (MH+) 190.1. 1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 7.04 (m,1H), 6.83 (m,1H), 4.06 (s,2H), 3.42 (m,1H), 2.92 (m,2H), 1.29 (d,J=6.21Hz,3H).
2−(4−((1S)−2−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−1−メチルエチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−ピロリジン−1−イルエチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オン:
2−(4−((1S)−2−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−1−メチルエチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−ピロリジン−1−イルエチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オン:2−(4−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−ピロリジン−1−イルエチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オン(50mg,0.126mmol)、(1S)−2−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−1−メチルエチルアミン(30mg,0.164mmol)およびDIEA(66μL,0.38mmol)の2mLのEtOH溶液を80℃で24時間加熱した。次いで、溶媒を蒸発させ、残渣をカラム(シリカゲル、DCM:MeOH 9:1)で精製し、2−(4−((1S)−2−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−1−メチルエチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−ピロリジン−1−イルエチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オン(25mg,36%)を淡黄色油状物質として得た。
ESI-MS: m/z (MH+) 549.5. 1H NMR (300MHz,CD3OD): δ 8.0 (d,J=60.6Hz,1H), 7.67 (d,J=52.5Hz,1H), 7.33 (m,1H), 7.15 (m,2H), 6.89 (m,1H), 6.09 (m,1H), 4.66 (m,2H), 3.98 (m,2H), 3.68 (m,1H), 3.30 (m,2H), 3.15 (m,6H), 2.02 (m,4H), 1.43 (d,J=6.60Hz,3H).
2−(4−((1S)−2−(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)−1−メチルエチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−ピロリジン−1−イルエチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オン:
2−(4−((1S)−2−(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)−1−メチルエチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−ピロリジン−1−イルエチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オン: 2−(4−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−ピロリジン−1−イルエチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オン(50mg,0.126mmol)、(1S)−2−(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)−1−メチルエチルアミン(48mg,0.164mmol)およびDIEA(66μL,0.38mmol)の2mLのEtOH溶液を80℃で24時間加熱した。次いで溶媒を蒸発させ、残渣をカラム(シリカゲル、DCM:MeOH 9:1)で精製し、2−(4−((1S)−2−(2−ブロモ−5−フルオロフェニル)−1−メチルエチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−ピロリジン−1−イルエチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オン(17mg,23%)を黄色固形物として得た。
ESI-MS: m/z (MH+) 593.0. 1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 8.04 (d,J=58.6Hz,1H), 7.53 (d,J=80.9Hz,1H), 7.47 (m,1H), 7.15 (m,2H), 6.80 (m,1H), 6.00 (m,1H), 4.56 (m,2H), 4.13 (m,1H), 3.82 (m,2H), 3.10 (m,2H), 2.83 (m,2H), 2.65 (m,4H), 1.80 (m,4H), 1.43 (d,J=6.60Hz,3H).
2−(4−((1S)−2−(5−クロロ−2−メチルフェニル)−1−メチルエチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−ピロリジン−1−イルエチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オン:
2−(4−((1S)−2−(5−クロロ−2−メチルフェニル)−1−メチルエチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−ピロリジン−1−イルエチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オン: 2−(4−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−ピロリジン−1−イルエチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オン(50mg,0.126mmol)、(1S)−2−(5−クロロ−2−メチルフェニル)−1−メチルエチルアミン(30mg,0.164mmol)およびDIEA(66μL,0.38mmol)の2mLのEtOH溶液を80℃で24時間加熱した。次いで溶媒を蒸発させ、残渣をカラム(シリカゲル、DCM:MeOH 95:5)で精製し、2−(4−((1S)−2−(5−クロロ−2−メチルフェニル)−1−メチルエチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−ピロリジン−1−イルエチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オン(41mg,59%)を黄色固形物として得た。
ESI-MS: m/z (MH+) 545.5. 1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 7.96 (d,J=44.8Hz,1H), 7.51 (d,J=66.3Hz,1H), 7.20 (m,2H), 7.03 (m,2H), 5.86 (m,1H), 4.59 (m,2H), 3.93 (m,3H), 2.96-3.13 (m,8H), 2.32 (s,3H), 1.91 (m,4H), 1.38 (d,J=7.35Hz,3H).
(2R)−1−(5−クロロ−2−メチルフェニル)プロパン−2−オール:
(2R)−1−(5−クロロ−2−メチルフェニル)プロパン−2−オール: 4−クロロ−2−ヨード−1−メチルベンゼン(5.05g,20mmol)の100mLの無水THF溶液を窒素下で−100℃(液体窒素/EtOH)に冷却した。次いで、−100℃ないし−90℃で1.4Mのsec−BuLiシクロヘキサン溶液(15mL,21mmol)を滴下により加えた。混合物を−100℃ないし−90℃で10分間撹拌した。次いで、R−(+)−プロピレンオキシド(1.51g,1.8mL,26mmol)の15mLのTHF溶液を−100℃ないし−90℃で滴下により加え、混合物を−105℃に冷却し、46.5%BF3ジエチルエーテル溶液(4.18mL,30mmol)を滴下により加えた。混合物を−100℃ないし−90℃で2時間撹拌した。次いで、−90℃で20mLの飽和NH4Cl水溶液により反応を停止し、混合物を撹拌し、一晩で0℃まで昇温させた。次いで、20mLの水を加え、混合物をEtOAc(2x60mL)で抽出し、抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物の油状物質を得た。これをカラム(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン1:9、EtOAc/ヘキサン3:7中でのRf=0.43)で精製し、(2R)−1−(5−クロロ−2−メチルフェニル)プロパン−2−オール(1.39g,38%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 7.16 (s,1H), 7.10 (m,2H), 4.03 (m,1H), 2.73 (m,2H), 2.29 (s,3H), 1.86 (s,1H), 1.27 (d,J=6.24Hz,3H).
(2R)−1−(3,4−ジフルオロ−2−メチルフェニル)プロパン−2−オール:
(2R)−1−(3,4−ジフルオロ−2−メチルフェニル)プロパン−2−オール: 1−ブロモ−3,4−ジフルオロ−2−メチルベンゼン(4.14g,20mmol)の100mLの無水THF溶液を窒素下で−100℃(液体窒素/EtOH)に冷却した。次いで、−100℃ないし−90℃で1.4Mのsec−BuLiシクロヘキサン溶液(15mL,21mmol)を滴下により加えた。混合物を−100℃ないし−90℃で10分間撹拌した。次いで、R−(+)−プロピレンオキシド(1.51g,1.8mL,26mmol)の15mLのTHF溶液を−100℃ないし−90℃で滴下により加え、混合物を−105℃に冷却し、46.5%BF3ジエチルエーテル溶液(4.18mL,30mmol)を滴下により加えた。混合物を−100℃ないし−90℃で2時間撹拌した。次いで、−90℃で20mLの飽和NH4Cl水溶液により反応を停止し、混合物を撹拌し、一晩で0℃まで昇温させた。次いで、20mLの水を加え、混合物をEtOAc(2x60mL)で抽出し、抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物の油状物質を得た。これをカラム(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン1:9、EtOAc/ヘキサン3:7中でのRf=0.37)で精製し、(2R)−1−(3,4−ジフルオロ−2−メチルフェニル)プロパン−2−オール(2.64g,71%)をペール油状物質として得た。
1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 6.85-7.26 (m,2H), 3.98 (m,1H), 2.73 (m,2H), 2.25 (m,3H), 1.45 (d,J=3.75Hz,1H), 1.26 (d,J=6.21Hz,3H).
(2R)−1−(3,5−ジフルオロ−2−メチルフェニル)プロパン−2−オール:
(2R)−1−(3,5−ジフルオロ−2−メチルフェニル)プロパン−2−オール: 1,5−ジフルオロ−3−ヨード−2−メチルベンゼン(5.08g,20mmol)の100mLの無水THF溶液を窒素下で−100℃(液体窒素/EtOH)に冷却した。次いで、−100℃ないし−90℃で1.4Mのsec−BuLiシクロヘキサン溶液(15mL,21mmol)を滴下により加えた。混合物を−100℃ないし−90℃で10分間撹拌した。次いで、R−(+)−プロピレンオキシド(1.51g,1.8mL,26mmol)の15mLのTHF溶液を−100℃ないし−90℃で滴下により加え、混合物を−105℃に冷却し、46.5%BF3ジエチルエーテル溶液(4.18mL,30mmol)を滴下により加えた。混合物を−100℃ないし−90℃で2時間撹拌した。次いで、−90℃で20mLの飽和NH4Cl水溶液により反応を停止し、混合物を撹拌し、一晩で0℃まで昇温させた。次いで、20mLの水を加え、混合物をEtOAc(2x60mL)で抽出し、抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物の油状物質を得た。これをカラム(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン 1:9、EtOAc/ヘキサン3:7中でのRf=0.45)で精製し、(2R)−1−(3,5−ジフルオロ−2−メチルフェニル)プロパン−2−オール(1.20g,32%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 7.02 (t,J=8.47Hz,1H), 6.75 (t,J=9.6Hz,1H), 4.04 (m,1H), 2.69-2.76 (m,2H), 2.22 (s,3H), 1.46 (d,J=4.35Hz,1H), 1.24 (d,J=6.21Hz,3H).
(2R)−1−(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)プロパン−2−オール:
(2R)−1−(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)プロパン−2−オール: 1−ブロモ−2,3,5,6−テトラフルオロベンゼン(4.58g,20mmol)の100mLの無水THF溶液を窒素下で−100℃(液体窒素/EtOH)に冷却した。次いで、−100℃ないし−90℃で1.4Mのsec−BuLiシクロヘキサン溶液(15mL,21mmol)を滴下により加えた。混合物を−100℃ないし−90℃で10分間撹拌した。次いで、R−(+)−プロピレンオキシド(1.51g,1.8mL,26mmol)の15mLのTHF溶液を−100℃ないし−90℃で滴下により加え、混合物を−105℃に冷却し、46.5%BF3ジエチルエーテル溶液(4.18mL,30mmol)を滴下により加えた。混合物を−100℃ないし−90℃で2時間撹拌した。次いで、−90℃で20mLの飽和NH4Cl水溶液により反応を停止し、混合物を撹拌し、一晩で0℃まで昇温させた。次いで、20mLの水を加え、混合物をEtOAc(2x60mL)で抽出し、抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物の油状物質を得た。これをカラム(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン1:9、EtOAc/ヘキサン3:7中でのRf=0.57)で精製し、(2R)−1−(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)プロパン−2−オール(2.57g,62%)を白色の固形物として得た。
1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 6.96 (m,1H), 4.11 (m,1H), 2.89 (m,2H), 1.47 (d,J=5.46Hz,1H), 1.29 (d,J=6.21Hz,3H).
(1S)−2−(5−クロロ−2−メチルフェニル)−1−メチルエチルアジド:
(1S)−2−(5−クロロ−2−メチルフェニル)−1−メチルエチルアジド:
(2R)−1−(5−クロロ−2−メチルフェニル)プロパン−2−オール(840mg,4.55mmol)およびDIEA(1.58mL,5.46mmol)の20mL無水DCM溶液を−10℃に冷却した。次いで、MsCl(625mg,5.46mmol)を注意深く加え、および混合物を室温まで暖め、30分間撹拌した。次いで、10mLの飽和NaHCO3水溶液を加え、混合物をDCM(2x20mL)で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物のメシラートを油状物質として得た。この油状物質を4mLの無水DMFに溶解した。次いで、NaN3(592mg,9.1mmol)を加え、混合物を80℃で2時間加熱した。次いで、30mLの水を加え、20mLのEtOAc/ヘキサン1:1混合物で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物の油状物質を得た。これをシリカゲル・プラグから5%DCMヘキサン溶液で溶出して、次いで溶媒を蒸発させ、(1S)−2−(5−クロロ−2−メチルフェニル)−1−メチルエチルアジド(745mg,78%)をペール油状物質として得た。
1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 7.13 (m,3H), 3.67 (m,1H), 2.64-2.85 (m,2H), 2.29 (s,3H), 1.29 (d,J=6.6Hz,3H).
(1S)−2−(5−クロロ−2−メチルフェニル)−1−メチルエチルアミン:
(1S)−2−(5−クロロ−2−メチルフェニル)−1−メチルエチルアミン:
(1S)−2−(5−クロロ−2−メチルフェニル)−1−メチルエチルアジド(500mg,2.38mmol)の50mLのEtOAc溶液にPd/C(300mgの10%Pd)を加え、混合物を水素バルーン下に30分間水素化した。セライトによるろ過により触媒を除去し、次いで、最初に溶出剤としてEtOAc(40mL)、次にMeOH/EtOAc/NH4OH 20:75:5(120mL)を用いてシリカゲル・プラグを通過させ、生成物を含む分画から溶媒を蒸発させ、(1S)−2−(5−クロロ−2−メチルフェニル)−1−メチルエチルアミン(210mg,48%)をペール油状物質として得た。
ESI-MS: m/z (MH+) 184.4. 1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 7.12 (s,1H), 7.08 (s,2H), 3.16 (m,1H), 2.48-2.70 (m,2H), 2.28 (s,3H), 1.23 (s,2H), 1.13 (d,J=6.21Hz,3H).
(1S)−2−(3,4−ジフルオロ−2−メチルフェニル)−1−メチルエチルアジド:
(1S)−2−(3,4−ジフルオロ−2−メチルフェニル)−1−メチルエチルアジド:(2R)−1−(3,4−ジフルオロ−2−メチルフェニル)プロパン−2−オール(847mg,4.55mmol)およびDIEA(1.58mL,9.1mmol)の20mLの無水DCM溶液を−10℃に冷却した。次いで、MsCl(625mg,5.46mmol)を注意深く加え、混合物を室温まで暖め、30分間撹拌した。次いで、10mLの飽和NaHCO3水溶液を加え、混合物をDCM(2x20mL)で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物のメシラートを油状物質として得た。この油状物質を4mLの無水DMFに溶解した。次いで、NaN3(592mg,9.1mmol)を加え、混合物を80℃で2時間加熱した。次いで、30mLの水を加え、20mLのEtOAc/ヘキサン1:1混合物で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物の油状物質を得た。これをシリカゲル・プラグから5%DCMヘキサン溶液で溶出して、次いで溶媒を蒸発させ、(1S)−2−(3,4−ジフルオロ−2−メチルフェニル)−1−メチルエチルアジド(771mg,80%)をペール油状物質して得た。
1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 6.86 (m,2H), 3.62 (m,1H), 2.79 (m,2H), 2.26 (s,3H), 1.28 (d,J=6.6Hz,3H).
(1S)−2−(3,4−ジフルオロ−2−メチルフェニル)−1−メチルエチルアミン:
(1S)−2−(3,4−ジフルオロ−2−メチルフェニル)−1−メチルエチルアミン: (1S)−2−(3,4−ジフルオロ−2−メチルフェニル)−1−メチルエチルアジド(503mg,2.38mmol)の50mLEtOAc溶液に、Pd/C(150mgの10%Pd)を加え、混合物を水素バルーン下に30分間水素化した。セライトによるろ過により触媒を除去し、次いで、最初に溶出剤としてEtOAc(40mL)、次にMeOH/EtOAc/NH4OH 20:75:5(120mL)を用いてシリカゲル・プラグを通過させ、生成物を含む分画から溶媒を蒸発させ、(1S)−2−(3,4−ジフルオロ−2−メチルフェニル)−1−メチルエチルアミン(376mg,85%)をペール油状物質として得た。
ESI-MS: m/z (MH+) 186.4. 1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 6.82-6.97 (m,2H), 3.12 (m,1H), 2.48-2.73 (m,2H), 2.25 (s,3H), 1.34 (s,2H), 1.12 (d,J=6.39Hz,3H).
(2R)−1−(2,5−ジメトキシフェニル)プロパン−2−オール:
(2R)−1−(2,5−ジメトキシフェニル)プロパン−2−オール: 2−ブロモ−1、4−ジメトキシベンゼン(4.35g,20mmol)の100mLの無水THF溶液を窒素下で−100℃(液体窒素/EtOH)に冷却した。次いで、−100℃ないし−90℃で1.4Mのsec−BuLiシクロヘキサン溶液(15mL,21mmol)を滴下により加えた。混合物を−100℃〜−90℃で10分間撹拌した。次いで、R−(+)−プロピレンオキシド(1.51g,1.8mL,26mmol)の15mLのTHF溶液を−100℃〜−90℃で滴下により加え、混合物を−105℃に冷却し、46.5%BF3ジエチルエーテル溶液(4.18mL,30mmol)を滴下により加えた。混合物を−100℃〜−90℃で2時間撹拌した。次いで、−90℃で20mLの飽和NH4Cl水溶液により反応を停止し、混合物を撹拌し一晩で0℃まで昇温させた。次いで、20mLの水を加え、混合物をEtOAc(2x60mL)で抽出し、抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物の油状物質を得た。これをカラム(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン1:9、EtOAc/ヘキサン3:7中でのRf=0.45)で精製し、(2R)−1−(2,5−ジメトキシフェニル)プロパン−2−オール(2.78g,71%)を無色油状物質として得た。
1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 6.79 (m,1H), 6.74 (m,2H), 4.05 (m,1H), 3.79 (s,3H), 3.77 (s,3H), 2.65-2.86 (m,2H), 2.10 (d,J=3.39Hz,1H), 1.22 (d,J=6.21Hz,3H).
(2R)−1−(5−メトキシ−2−メチルフェニル)プロパン−2−オール:
(2R)−1−(5−メトキシ−2−メチルフェニル)プロパン−2−オール: 2−ヨード−4−メトキシ−1−メチルベンゼン(3.70g,14.9mmol)の100mLの無水THF溶液を窒素下で−100℃(液体窒素/EtOH)に冷却した。次いで、−100℃〜−90℃で1.4Mのsec−BuLiシクロヘキサン溶液(11.3mL,15.8mmol)を滴下により加えた。混合物を−100℃〜−90℃で10分間撹拌した。次いで、R−(+)−プロピレンオキシド(1.35mL,19.4mmol)の15mLのTHF溶液を−100℃〜−90℃で滴下により加え、混合物を−105℃に冷却し、46.5%BF3ジエチルエーテル溶液(3.14mL,22.5mmol)を滴下により加えた。混合物を−100℃〜−90℃で2時間撹拌した。次いで、−90℃で20mLの飽和NH4Cl水溶液により反応を停止し、混合物を撹拌し、一晩で0℃まで昇温させた。次いで、20mLの水を加え、混合物をEtOAc(2x60mL)で抽出し、抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物の油状物質を得た。これをカラム(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン1:9、EtOAc/ヘキサン3:7中でのRf=0.50)で精製し、(2R)−1−(5−メトキシ−2−メチルフェニル)プロパン−2−オール(0.49g,18%)をペール油状物質として得た。
1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 7.08 (d,J=8.31Hz,1H), 6.73 (m,2H), 4.02 (m,1H), 3.78 (s,3H), 2.64-2.80 (m,2H), 2.26 (s,3H),1.54 (d,J=3.39Hz,1H), 1.27 (d,J=6.03Hz,3H).
(2R)−1−(2,3−ジフルオロ−5,6−ジメトキシフェニル)プロパン−2−オール:
(2R)−1−(2,3−ジフルオロ−5,6−ジメトキシフェニル)プロパン−2−オール: 1,2−ジフルオロ−4,5−ジメトキシベンゼン(3.48g,20mmol)の100mLの無水THF溶液を窒素下で−100℃(液体窒素/EtOH)に冷却した。次いで、1.4Mのsec−BuLiシクロヘキサン溶液(15mL,21mmol)を−100℃〜−90℃で滴下により加えた。混合物を−100℃〜−90℃で10分間撹拌した。次いで、R−(+)−プロピレンオキシド(1.51g,1.8mL,26mmol)の15mLのTHF溶液を−100℃〜−90℃で滴下により加え、混合物を−105℃に冷却し、46.5%BF3ジエチルエーテル溶液(4.18mL,30mmol)を滴下により加えた。混合物を−100℃〜−90℃で2時間撹拌した。次いで、−90℃で20mLの飽和NH4Cl水溶液により反応を停止し、混合物を撹拌して一晩で0℃まで昇温させた。次いで、20mLの水を加え、混合物をEtOAc(2x60mL)で抽出し、抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物の油状物質を得た。これをカラム(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン1:9、EtOAc/ヘキサン3:7中でのRf=0.29)で精製し、(2R)−1−(2,3−ジフルオロ−5,6−ジメトキシフェニル)プロパン−2−オール(883mg,19%)をペール油状物質として得た。
1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 6.65 (m,1H), 4.06 (m,1H), 3.83 (s,3H), 3.82 (s,3H), 2.87 (m,2H), 2.05 (d,J=4.71Hz,1H), 1.25 (d,J=6.24Hz,3H).
(2R)−1−(2−エチルフェニル)プロパン−2−オール:
(2R)−1−(2−エチルフェニル)プロパン−2−オール: 1−ブロモ−2−エチルベンゼン(3.70g,20mmol)の100mLの無水THF溶液を窒素下で−100℃(液体窒素/EtOH)に冷却した。次いで、1.4Mのsec−BuLiシクロヘキサン溶液(15mL,21mmol)を−100℃〜−90℃で滴下により加えた。混合物を−100℃〜−90℃で10分間撹拌した。次いで、R−(+)−プロピレンオキシド(1.51g,1.8mL,26mmol)の15mLのTHF溶液を−100℃〜−90℃で滴下により加え、混合物を−105℃に冷却し、46.5%BF3ジエチルエーテル溶液(4.18mL,30mmol)を滴下により加えた。混合物を−100℃〜−90℃で2時間撹拌した。次いで、−90℃で20mLの飽和NH4Cl水溶液により反応を停止し、混合物を撹拌し、一晩で0℃まで昇温させた。次いで、20mLの水を加え、混合物をEtOAc(2x60mL)で抽出し、抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物の油状物質を得た。これをカラム(シリカゲル、EtOAc/ヘキサン1:9、EtOAc/ヘキサン3:7中でのRf=0.55)で精製し、(2R)−1−(2−エチルフェニル)プロパン−2−オール(877mg,26%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 7.19 (m,4H), 4.02 (m,1H), 2.80 (m,2H), 2.68 (q、 J=7.53Hz,2H), 1.51 (s,1H), 1.28 (d,J=6.21Hz,3H), 1.22 (t,J=7.53Hz,3H).
(S)−2−(5−メトキシ−2−メチル−フェニル)−1−メチル−エチルアミン:
(S)−2−(5−メトキシ−2−メチル−フェニル)−1−メチル−エチルアミン: (R)−1−(5−メトキシ−2−メチル−フェニル)−プロパン−2−オール(487mg,2.7mmol)およびDIEA(0.94mL,5.4mmol)の20mL無水DCM溶液を−10℃に冷却した。次いで、MsCl(371mg,3.24mmol)を注意深く加え、さらに混合物を室温まで暖め、30分間撹拌した。次いで、10mLの飽和NaHCO3水溶液を加え、混合物をDCM(2x20mL)で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物のメシラートを油状物質として得た。この油状物質を4mLの無水DMFに溶解した。次いで、NaN3(351mg,5.4mmol)を加え、混合物を80℃で2時間加熱した。次いで、30mLの水を加え、20mLのEtOAc/ヘキサン1:1混合物で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物の油状物質を得た。これを50mLのEtOAcに溶解し、次いで、Pd/C(150mgの10%Pd)を加え、混合物を水素バルーン下に30分間水素化した。セライトによるろ過により触媒を除去し、次いで、最初に溶出剤としてEtOAc(40mL)、混合物から溶媒を蒸発させ、直接次の工程で用いた。
(S)−2−(2,3−ジフルオロ−5,6−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−エチルアミン:
(S)−2−(2,3−ジフルオロ−5,6−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−エチルアミン: (R)−1−(2,3−ジフルオロ−5,6−ジメトキシ−フェニル)−プロパン−2−オール(672mg,2.7mmol)およびDIEA(0.94mL,5.4mmol)の20mL無水DCM溶液を−10℃に冷却した。次いで、MsCl(371mg,3.24mmol)を注意深く加え、さらに混合物を室温まで暖め、30分間撹拌した。次いで、10mLの飽和NaHCO3水溶液を加え、混合物をDCM(2x20mL)で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物のメシラートを油状物質として得た。この油状物質を3mLの無水DMFに溶解した。次いで、NaN3(351mg,5.4mmol)を加え、混合物を80℃で2時間加熱した。次いで、30mLの水を加え、20mLのEtOAc/ヘキサン1:1混合物で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物の油状物質を得た。これを50mLのEtOAcに溶解し、次いで、Pd/C(150mgの10%Pd)を加え、混合物を水素バルーン下に30分間水素化した。セライトによるろ過により触媒を除去し、次いで、カラム(MeOH/EtOAc/NH4OH5:93:2)で精製し、(S)−2−(2,3−ジフルオロ−5,6−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−エチルアミン(300mg,48%)をペール油状物質として得た。
ESI-MS: m/z (MH+) 232.2. 1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 6.63 (m,1H), 3.82 (s,3H), 3.80 (s,3H), 3.17 (m,1H), 2.63-2.78 (m,2H), 1.32 (br, 2H), 1.13 (d,J=6.21Hz,3H).
(S)−2−(2−エチル−フェニル)−1−メチル−エチルアミン:
(S)−2−(2−エチル−フェニル)−1−メチル−エチルアミン: (R)−1−(2−エチル−フェニル)−プロパン−2−オール(443mg,2.7mmol)およびDIEA(0.94mL,5.4mmol)の20mL無水DCM溶液を−10℃に冷却した。次いで、MsCl(371mg,3.24mmol)を注意深く加え、さらに混合物を室温まで暖め、30分間撹拌した。次いで、10mLの飽和NaHCO3水溶液を加え、混合物をDCM(2x20mL)で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物のメシラートを油状物質として得た。この油状物質を3mLの無水DMFに溶解した。次いで、NaN3(351mg,5.4mmol)を加え、混合物を80℃で2時間加熱した。次いで、30mLの水を加え、20mLのEtOAc/ヘキサン1:1混合物で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物の油状物質を得た。これを50mLのEtOAcに溶解し、次いで、Pd/C(150mgの10%Pd)を加え、混合物を水素バルーン下に30分間水素化した。セライトによるろ過により触媒を除去し、次いで、カラム(MeOH/EtOAc/NH4OH 5:93:2)で精製し、(S)−2−(2−エチル−フェニル)−1−メチル−エチルアミン(328mg,74%)をペール油状物質として得た。
ESI-MS: m/z (MH+) 164.4. 1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 7.16 (m,4H), 3.16 (m,1H), 2.52-2.78 (m,4H), 1.30 (br, 2H), 1.22 (t,J=7.53Hz,3H), 1.14 (d,J=6.21Hz,3H).
(S)−2−(3,5−ジフルオロ−2−メチル−フェニル)−1−メチル−エチルアミン:
(S)−2−(3,5−ジフルオロ−2−メチル−フェニル)−1−メチル−エチルアミン: (R)−1−(3,5−ジフルオロ−2−メチル−フェニル)−プロパン−2−オール(500mg,2.7mmol)およびDIEA(0.94mL,5.4mmol)の20mL無水DCM溶液を−10℃に冷却した。次いで、MsCl(371mg,3.24mmol)を注意深く加え、さらに混合物を室温まで暖め、30分間撹拌した。次いで、10mLの飽和NaHCO3水溶液を加え、混合物をDCM(2x20mL)で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物のメシラートを油状物質として得た。この油状物質を3mLの無水DMFに溶解した。次いで、NaN3(351mg,5.4mmol)を加え、混合物を80℃で2時間加熱した。次いで、30mLの水を加え、20mLのEtOAc/ヘキサン1:1混合物で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物の油状物質を得た。これを50mLのEtOAcに溶解し、次いで、Pd/C(150mgの10%Pd)を加え、混合物を水素バルーン下に30分間水素化した。セライトによるろ過により触媒を除去し、次いで、カラム(MeOH/EtOAc/NH4OH 5:93:2)で精製し、(S)−2−(3,5−ジフルオロ−2−メチル−フェニル)−1−メチル−エチルアミン(197mg,39%)をペール油状物質として得た。
ESI-MS: m/z (MH+) 186.3. 1H NMR (300MHz,CDCl3): δ 6.98 (t,J=8.37Hz,1H), 6.73 (t,J=9.69Hz,1H), 3.14 (m,1H), 2.46-2.69 (m,2H), 2.23 (s,3H), 1.25 (br, 2H), 1.10 (d,J=6.42Hz,3H).
(S)−1−メチル−2−(2,3,5,6−テトラフルオロ−フェニル)−エチルアミン:
(S)−1−メチル−2−(2,3,5,6−テトラフルオロ−フェニル)−エチルアミン: (R)−1−(2,3,5,6−テトラフルオロ−フェニル)−プロパン−2−オール(1.12g,5.4mmol)およびDIEA(1.88mL,10.8mmol)の20mLの20mL無水DCM溶液を−10℃に冷却した。次いで、MsCl(742mg,6.48mmol)を注意深く加え、さらに混合物を室温まで暖め、30分間撹拌した。次いで、10mLの飽和NaHCO3水溶液を加え、混合物をDCM(2x20mL)で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物のメシラートを油状物質として得た。この油状物質を3mLの無水DMFに溶解した。次いで、NaN3(702mg,10.8mmol)を加え、混合物を80℃で2時間加熱した。次いで、30mLの水を加え、20mLのEtOAc/ヘキサン1:1混合物で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物の油状物質を得た。これを50mLのEtOAcに溶解し、次いで、Pd/C(150mgの10%Pd)を加え、混合物を水素バルーン下に30分間水素化した。セライトによるろ過により触媒を除去し、次いで、カラム(MeOH/EtOAc/NH4OH 5:93:2)で精製し、(S)−1−メチル−2−(2,3,5,6−テトラフルオロ−フェニル)−エチルアミン(268mg,24%)を白色の固形物として得た。
ESI-MS: m/z (MH+) 208.3. 1H NMR (300MHz,DMSO-d6): δ 7.91 (br,2H), 7.89 (m,1H), 3.44 (m,1H), 2.88-3.09 (m,2H), 1.15 (d,J=6.60Hz,3H).
(S)−2−(2,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−エチルアミン:
(S)−2−(2,5−ジメトキシ−フェニル)−1−メチル−エチルアミン:(R)−1−(2,5−ジメトキシ−フェニル)−プロパン−2−オール(1.2g,5.4mmol)およびDIEA(1.88mL,10.8mmol)の20mL無水DCM溶液を−10℃に冷却した。次いで、MsCl(742mg,6.48mmol)を注意深く加え、さらに混合物を室温まで暖め、30分間撹拌した。次いで、10mLの飽和NaHCO3水溶液を加え、混合物をDCM(2x20mL)で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物のメシラートを油状物質として得た。この油状物質を3mLの無水DMFに溶解した。次いで、NaN3(702mg,10.8mmol)を加え、混合物を80℃で2時間加熱した。次いで、30mLの水を加え、20mLのEtOAc/ヘキサン1:1混合物で抽出した。抽出液をNa2SO4で乾燥し、溶媒を蒸発させて粗生成物の油状物質を得た。これを50mLのEtOAcに溶解し、次いで、Pd/C(150mgの10%Pd)を加え、混合物を水素バルーン下に30分間水素化した。セライトによるろ過により触媒を除去し、混合物から溶媒を蒸発させ、粗生成物の残渣を直接次の工程で使用した。
スキーム5
キラルなアリールおよび/またはヘテロアリールイソプロピルアミンの調製
冷却した(−78°C)チオフェン(10a)(3.18g,37.87mmol)のTHF(20.0mL)溶液にゆっくりとn−BuLi(15.15mL,2.5Mヘキサン溶液)を加えた。30分後に、(S)−(−)−プロピレンオキシド(11a)(2.0g,34.43mmol)のTHF(10mL)溶液を加え、次いでBF3.Et2O(4.9g,34.43mmol)を加えた。生成した溶液をゆっくりと室温に昇温し一晩撹拌した。反応混合物をNH4Cl溶液(20mL)で反応を停止し、エーテル(3x50mL)で抽出した。抽出した有機層を乾燥し、溶媒を留去した。得られた粗生成物をDCM(50mL)およびDIPEA(6.67g,51.6mmol)に溶解し0℃に冷却した。塩化メタンスルホニル(10.0g,87.3mmol)のDCM(4.93g,34.43mmol)溶液を加え、生成した混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物を水(3x30mL)で洗浄し、乾燥し濃縮して粗生成物の化合物を得て、これを20%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルカラムで精製し、(1S)−1−メチル−2−チエン−2−イルエチルメタン硫酸塩(12a,5.2g,68%)を得た。
1H NMR(CDCl3) δ 1.48 (d,3H,J=6.0Hz), 2.71 (s,3H), 3.05-3.22 (m,2H), 4.85-4.95 (m,1H), 6.90-6.98 (m,2H), 7.19 (d,1H,J=3.0Hz).
(1S)−1−メチル−2−チエン−2イルエチルメタンスルフォネート(12a)(2.5g,11.34mmol)およびナトリウムアジド(3.6g,56.73mmol)のDMF(25mL)中の混合物を70℃で一晩撹拌した。反応混合物を冷水(60mL)で希釈し酢酸エチル(2x50mL)で抽出した。合わせた有機層を水(2x20mL)で洗浄し、乾燥し、さらに濃縮して粗生成物のアジドを得て、これを10%酢酸エチル/ヘキサンを用いるシリカゲルカラムで精製し、純粋なアジド(1.5g,78%)を得た。
1H NMR(CDCl3) δ 1.21 (d,3H,J=3.0Hz), 2.91 (m,2H), 3.60-3.75 (m,1H), 6.86 (d,1H,J=3.0Hz), 6.95 (t,1H,J=3.0Hz), 7.13 (d,1H,J=3.0Hz).
アジド(0.5g,2.9mmol)のメタノール(3mL)溶液に0℃に冷却したSnCl2(91.2g,5.97mmol)溶液を加えた。室温で7時間撹拌後、溶媒を減圧留去した。残渣にDCM(20mL)および飽和KOH溶液(pH〜12)を加えた。水層をDCM(3x20mL)で抽出した。合わせた抽出液を乾燥し、室温で濃縮し、(1R)−1−メチル−2−チエン−2−イルエチルアミン(13a,320mg,76%)を得た。
1H NMR(CDCl3) δ 1.03 (d,3H,J=6.0Hz), 2.73 (ABq,1H,J=6.0、15.0Hz), 2.91 (ABq,1H,J=6.0,15.0Hz), 3.01-3.23 (m,1H), 6.83 (d,1H,J=3.0Hz), 6.94 (t,1H,J=3.0Hz), 7.15 (d,1H,J=3.0Hz).
特に指示されない限り、この手順を用いて以下のアミンを合成した。
(1S)−1−メチル−2−チエン−2−イルエチルアミン塩酸塩(13b)を(R)−(+)−プロピレンオキシドから調製し、さらに塩酸塩に変換した(19.8g,39%,4工程)。
1H NMR (CDCl3) δ 1.17 (d,3H,J=6.0Hz), 2.93 (ABq, 1H,J=6.0、 15.0Hz), 3.20 (ABq,1H,J=6.0,15.0Hz), 3.34-3.42 (m,1H), 6.97-7.02 (m,2H), 7.43(d,1H,J=6.0Hz), 8、19(bs,1H,3H).
(1S)−2−(3−クロロチエン−2−イル)−1−メチルエチルアミン (13c):
(1S)−2−(3−クロロチエン−2−イル)−1−メチルエチルアミン (13c):注:0℃で3−クロロチオフェン溶液にBuLiを加えた(750mg,50.6% 4工程)。
1H NMR (CDCl3) δ 1.15 (d,3H,J=9.0Hz), 2.75 (ABq, 1H,J=6.0、 15.0Hz), 2.87 (ABq, 1H,J=6.0、 15.0Hz), 3.17-3.27 (m,1H), 6.88 (d,1H,J=3.0Hz), 7.13 (d,1H,J=3.0Hz).
(1S)−2−(3−メトキシチエン−2−イル)−1−メチルエチルアミン(13d):
(1S)−2−(3−メトキシチエン−2−イル)−1−メチルエチルアミン(13d)。注:0℃で3−メトキシチオフェン溶液にBuLiを加えた(400mg,53%)。
1H NMR (CDCl3) δ 1.16 (d,3H,J=6.0Hz), 2.60-2.82 (m,2H), 3.10-3.25 (m,1H), 3.82 (s,3H), 6.82 (d,1H,J=3.0Hz), 7.03 (d,1H,J=3.0Hz).
(1S)−2−(3−メチルチエン−2−イル)−1−メチルエチルアミン(13e):
(1S)−2−(3−メチルチエン−2−イル)−1−メチルエチルアミン(13e)。注:21ないし25℃で2−ブロモ−3−メチルチオフェン溶液にn−BuLiを加えた(560mg,62%)。
1H NMR (CDCl3) δ 1.27 (d,3H,J=6.0Hz), 2.18 (s,3H), 2.65-2.84 (m,2H), 3.13-3.45 (m,1H), 6.80 (d,1H,J=3.0Hz), 7.06 (d,1H,J=3.0Hz).
(1S)−2−(2−フリル)−1−メチルエチルアミン(13f):
(1S)−2−(2−フリル)−1−メチルエチルアミン(13f)を新鮮な蒸留フランから調製した(500mg,27%)。
1H NMR (CDCl3) δ 1.14 (d,3H,J=6.0Hz), 2.53-2.78 (m,2H), 3.14-3.30 (m,1H), 6.07 (d,1H,J=3.0Hz), 7.30 (d,1H,J=3.0Hz).
(S)−1−メチル−2−o−トリル−エチルアミン:
(S)−1−メチル−2−o−トリル−エチルアミン(13g)を2−ブロモトルエンから調製した(600mg,65%)。
1H NMR (CDCl3) δ 1.14 (d,3H,J=6.0Hz), 2.33 (s,3H), 2.54-2.77 (m,2H), 3.14-3.25 (m,1H), 7.07-7.18 (m,4H).
スキーム6
(1S)−2−(2,6−ジクロロ−フェニル)−1−メチル−1−エチルアミン(16a)の合成.
冷却した(−78°C)2,6−ジクロロブロモベンゼン(14a)(970mg,4.3mmol)のTHF(10.0mL)溶液に、ゆっくりとn−BuLi(1.75mL,2.5Mヘキサン溶液)を加えた。20分後に、(R)−(+)−プロピレンオキシド(11b)(250mg,4.3mmol)溶液を加え、生成した溶液をゆっくりと室温に昇温し7時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、塩化メタンスルホニル(0.5g,4.3mmol)をゆっくりと加え、室温で一晩撹拌した。反応混合物を水(15mL)で希釈し、さらに酢酸エチル(3x10mL)で抽出した。抽出した有機層を乾燥し溶媒を留去し、得られた粗生成物(15a)をナトリウムアジド(1.4g,21.5mmol)のDMF(15mL)溶液に溶解し、70℃で3時間撹拌した。反応混合物を冷水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(2x25mL)で抽出した。合わせた抽出液を水(2x20mL)で洗浄し、乾燥し濃縮して得た粗生成物のアジドを10%酢酸エチル/ヘキサンを用いるシリカゲルカラムで精製して純粋なアジドを得た。アジドのメタノール(3mL)溶液に0℃に冷却したSnCl2(91.2g,5.97mmol)溶液を加え、室温で7時間撹拌後、溶媒を減圧除去した。残渣にDCM(20mL)および飽和KOH溶液(pH〜12)を加えた。水層をDCM(3x20mL)で抽出し、合わせた抽出液を乾燥し、室温で濃縮し、粗生成物の(1S)−2−(2,6−ジクロロ−フェニル)−1−メチル−1−エチルアミン(16a)(500mg)を得た。
ESI-MS m/z 204.6 (M++1).
得られたアミンはさらに精製することなく次工程で使用した。
特に指示されない限り、同じ手順を用いて以下のアミンを調製した。
(1S)−2−(2,5−ジクロロ−フェニル)−1−メチル−1−エチルアミン
(1S)−2−(2,5−ジクロロ−フェニル)−1−メチル−1−エチルアミン(16b)(600mg)。
ESI-MS m/z 204.6 (M++1).
(1S)−2−(2,3−ジクロロ−フェニル)−1−メチル−1−エチルアミン
(1S)−2−(2,3−ジクロロ−フェニル)−1−メチル−1−エチルアミ (16C)(450mg)。
ESI-MS m/z 204.6(M++1).
(1S)−2−(2,6−ジメチル−フェニル)−1−メチル−1−エチルアミン
(1S)−2−(2,6−ジメチル−フェニル)−1−メチル−1−エチルアミン(16d)(400mg)。
ESI-MS m/z 164.3 (M++1).
(1S)−2−(5−フルオロ−2−メチル−フェニル)−1−メチル−1−エチルアミン
(1S)−2−(5−フルオロ−2−メチル−フェニル)−1−メチル−1−エチルアミン(16e)(600mg)。
ESI-MS m/z 168.3 (M+).
(1S)−2−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−1−メチル−1−エチルアミン
(1S)−2−(4−フルオロ−2−メチル−フェニル)−1−メチル−1−エチルアミン(16f)(600mg)。
ESI-MS m/z 168.3 (M+).
(1S)−2−(3−フルオロ−2−メチル−フェニル)−1−メチル−1−エチルアミン
(1S)−2−(3−フルオロ−2−メチル−フェニル)−1−メチル−1−エチルアミン(16g)(600mg)。
ESI-MS m/z 168.3 (M+).
スキーム7
2−[4−((S)−1−メチル−2−チオフェン−2−イル−エチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル]−6−(3−ピロリジン−1−イル−プロピル)−6,7−ジヒドロ−1H−1,3,6−トリアザ−s−インダセン−5−オントリフルオロ酢酸塩(18a)の合成。
2−(4−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イル−プロピル)−6,7−ジヒドロ−1H−1,3,6−トリアザ−s−インダセン−5−オン二塩酸塩(17)(2.2g,4.9mmol)、(1S)−1−メチル−2−チエン−2−イルエチルアミン塩酸塩(13b)(870mg,4.9mmol)およびEt3N(3.44mL,24.5mmol)のEtOH(20mL)中の混合物を100℃で12時間加熱した。混合物を濃縮し水(20mL)で希釈しおよびCHCl3(5x20mL)で抽出し、合わせた有機層を乾燥し濃縮して、残渣を10%NH4OH/メタノールのCH2Cl2溶液を用いるシリカゲルカラムで精製し、純粋な2−[4−((S)−1−メチル−2−チオフェン−2−イル−エチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル]−6−(3−ピロリジン−1−イル−プロピル)−6,7−ジヒドロ−1H−1,3,6−トリアザ−s−インダセン−5−オン(18a)(1.2g,51%)を得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ 1.33 (d,3H,J=3.0Hz), 1.55-1.85 (m,6H), 2.3-2.45 9m,6H), 3.15-3.25-(m,2H), 3.56 (t,2水素、J=6.0Hz), 3.95-4.15 ( m,1H), 4.51 (s,2H), 6.15 (d,1H,J=9.0Hz), 6.91-6.96 (m,1H), 7.05 (t,1H,J=3.0Hz), 7.31-7.36 (m,2H), 7.66 (s,0.5 H), 7.79 (d,1 水素、J=3.0Hz), 7.93 (s,0.5 H), 11.14 (d,1H,J=9.0Hz), 11.24 (bs,1H). ESI-MS m/z 517.67 (M++1).
2−[4−((S)−1−メチル−2−チオフェン−2−イル−エチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル]−6−(3−ピロリジン−1−イル−エチル)−6,7−ジヒドロ−1H−1,3,6−トリアザ−s−インダセン−5−オン
2−[4−((S)−1−メチル−2−チオフェン−2−イル−エチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル]−6−(3−ピロリジン−1−イル−エチル)−6,7−ジヒドロ−1H−1,3,6−トリアザ−s−インダセン−5−オン(18d)を、(1S)−2−(3−クロロチエン−2−イル)−1−メチルエチルアミン(13c)および2−(4−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イル−エチル)−6,7−ジヒドロ−1H−1,3,6−トリアザ−s−インダセン−5−オン二塩酸塩から調製した。
ESI-MS m/z 551.5 (M+)および553.0 (M++2).
2−[4−((S)−1−メチル−2−チオフェン−2−イル−エチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル]−6−(3−ピロリジン−1−イル−エチル)−6,7−ジヒドロ−1H−1,3,6−トリアザ−s−インダセン−5−オン:
2−[4−((S)−1−メチル−2−チオフェン−2−イル−エチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル]−6−(3−ピロリジン−1−イル−エチル)−6,7−ジヒドロ−1H−1,3,6−トリアザ−s−インダセン−5−オン(18e)を、(S)−1−メチル−2−o−トリル−エチルアミン(13g)および2−(4−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イル−エチル)−6,7−ジヒドロ−1H−1,3,6−トリアザ−s−インダセン−5−オン二塩酸塩(14)から調製した。
ESI-MS m/z 525 (M++1).
2−[4−((S)−2−フラン−2−イル−1−メチル−エチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル]−6−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−6,7−ジヒドロ−1H−1,3,6−トリアザ−s−インダセン−5−オン
2−[4−((S)−2−フラン−2−イル−1−メチル−エチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル]−6−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−6,7−ジヒドロ−1H−1,3,6−トリアザ−s−インダセン−5−オン(18f)を、(1S)−2−(2−フリル)−1−メチルエチルアミン(13f)および2−(4−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イル−エチル)−6,7−ジヒドロ−1H−1,3,6−トリアザ−s−インダセン−5−オン二塩酸塩(14)から調製した。
ESI-MS m/z 501.4 (M++1).
スキーム8
2−{4−[(S)−1−メチル−2−(3−メチル−チオフェン−2−イル)−エチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル]−6−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−6,7−ジヒドロ−1H−1,3,6−トリアザ−s−インダセン−5−オントリフルオロ酢酸塩(20a)の合成。
粗2−[4−((S)−1−メチル−2−(3−メチルチオフェン−2−イル)−エチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル]−6−(3−ピロリジン−1−イル−エチル)−6,7−ジヒドロ−1H−1,3,6−トリアザ−s−インダセン−5,7−ジオン(19a)(50mg)を酢酸(2mL)中で亜鉛末(123mg)と混合し、2.5時間100℃に加熱した。混合物を冷却し、セライトでろ過し、さらに固形物を1:1 MeOH/CH2Cl2(5mL)で洗浄した。このろ液を濃縮し、残渣を小さなシリカゲルカラム(10%NH4OHのMeOH/CH2Cl2(1:9)溶液)を通過させた。カラムからの分画を濃縮し、得られた化合物をHPLC精製に付し、2−{4−[(S)−1−メチル−2−(3−メチル−チオフェン−2−イル)−エチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル]−6−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−6,7−ジヒドロ−1H−1,3,6−トリアザ−s−インダセン−5−オントリフルオロ酢酸塩(20a)(10mg)を得た。
ESI-MS m/z 517.5 (M++1).
同様の方法で以下の化合物を合成した。
2−{4−[(S)−1−メチル−2−(3−クロロ−チオフェン−2−イル)−エチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル]−6−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−6,7−ジヒドロ−1H−1,3,6−トリアザ−s−インダセン−5−オントリフルオロ酢酸塩(20b)。
(11mg)。ESI-MS m/z 537.5 (M+).
2−{4−[(S)−1−メチル−2−(3−trフルオロメチル−チオフェン−2−イル)−エチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル]−6−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−6,7−ジヒドロ−1H−1,3,6−トリアザ−s−インダセン−5−オントリフルオロ酢酸塩(20c)。
(11mg)。ESI-MS m/z 571.5 (M++1).
2−{4−[(S)−1−メチル−2−oトリル−エチルアミノ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル]−6−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−6,7−ジヒドロ−1H−1,3,6−トリアザ−s−インダセン−5−オントリフルオロ酢酸塩(20d)。
(15mg)。ESI-MS m/z 511.5 (M++1).
2−[4−((S)−2−フラン−2イル−1−メチル−エチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル]−6−(2−ピロリジン−1−イル−エチル)−6,7−ジヒドロ−1H−1,3,6−トリアザ−s−インダセン−5−オントリフルオロ酢酸塩(20e)。
(15mg)。ESI-MS m/z 487.1 (M++1).
スキーム9
N−アルキル化ニトロ−アミノ−フタルイミドの合成(方法A)。
5−アミノ−6−ニトロ−2−(2−ピロリジン−1−イルエチル)−1H−イソインドール−1,3(2H)−ジオンの合成(方法B)。
フタルイミド(1;2g,9.7mmol,1.0当量)、2−ピロリジン−1−イルエタンアミン(2a;1.1g,9.7mmol,1.0当量)およびイミダゾール(0.17g,2.43mmol,0.25当量)のジオキサン(40mL)中の混合物をキャップ付きバイアル中で14時間110℃に加熱した。追加の0.25当量のイミダゾールを加え、反応混合物を24時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、真空中で濃縮して固化物にし、これをそのまま次工程で使用した。
上記のいずれかの方法を用いて以下の化合物を調製した:
3b:粗生成物を次工程で用いた;ESMS(m/z)318.5(M+H)+
3c:粗生成物を次工程で用いた;ESMS(m/z)293.3(M+H)+
3d:粗生成物を次工程で用いた;ESMS(m/z)319.5(M+H)+
3e:83%,ESMS(m/z)333.4(M+H)+
3f:(58%),ESMS(m/z)319.3(M+H)+
3g:(83%),ESMS(m/z)319.4(M+H)+
フタルイミドハロピリドン[方法A]の合成
2−(4−ヨード−2−メトキシピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)イミダゾ[4,5−f]イソインドール−5,7(1H,6H)−ジオン(6b)
粗生成物の3bのMeOH/酢酸(100mL/5mL)溶液にPd/C(250mg)を加えおよび5時間水素化した。混合物をセライトでろ過し、ろ液を4−ヨード−2−メトキシニコチンアルデヒド(3.2g,12.07mmol)で処理し、空気にさらしながら室温で12時間、80℃で5時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、真空濃縮し乾燥させた。フラッシュ・クロマトグラフィーにより精製し、表題のフタルイミド6bを固形物(2.02g,4工程の収率は32%)として得た。
1H NMR (MeOD): δ 8.15 (s,2H), 8.01-8.08 (t,J=3Hz 1H), 7.64 (t,J=3Hz,1H), 3.89-3.78 (m,2H), 3.41-3.22 (m,2H), 2.95-2.81 (m,6H), 2.15-1.82 (m,7H). ESMS (m/z) 532 (M+H)+.
2−(4−ハロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)イミダゾ[4,5−f]イソインドール−5,7(1H,6H)−ジオン二塩酸塩(7b)
濃HCl(6mL)および2−メトキシピリジン(1.97g,33.7mmol)の45mLのジオキサン中の混合物を、遮光して室温で30時間撹拌した。THF(25mL)を反応混合物に加え、固形物をろ過により単離し、Et2O(4x15mL)で洗浄し、真空オーブン中45℃で乾燥し、標記化合物を淡チョコレート色の固形物(1.82g)として得た。
1H NMR (MeOH-d4): δ 12.74 (br s,1H), 10.60 (br s,1H), 8.14 (s,2H), 7.73 (d,J=9Hz,1H), 6.65 (d,J=9Hz,1H), 3.72-3.64 (m,1 H), 3.51-3.43 (m,1H), 3.21-3.15 (m,1H), 2.99-2.93 (m,1H), 2.07-1.82 (m,3H).
ESMS (m/z) 426.1(M+H)+ X=Clの場合および518.2(M+H)+ X=Iの場合.
フタルイミド ハロピリドンの合成(方法 B)
工程1: NaH(2.05g,60重量%油中懸濁物,5.13mmol,1.06当量) を一部分ずつフタルイミド(10.0g,48.3mmol,1.0当量)の脱気したDMF(50mL)溶液に加えるとともに、60℃で45分間加熱した。混合物を室温まで冷却し、一晩撹拌した。次いで、ジブロモエタン(18.1g,96.6mmol)のアセトン(50mL)溶液を滴下により加えた。ケーキ状物質は崩壊し、得られた濃いスラリーを一晩還流した。反応混合物を 室温まで冷却しろ過した。ろ液を真空濃縮し、残渣の油状物質を得た。ろ過ケーキをMeOHで洗浄し、ろ液を残渣の油状物質に加えた。追加のMeOHを加え、得られた黄色粉末を単離して、ヘキサンで洗浄し、10.14g(67%)の目的物を得た。ろ過ケーキをEtOAc(100mL)に分散して、水(50mL)で洗浄した。水層をEtOAc(50mL)で抽出し、抽出した有機層を合わせて、乾燥(Na2SO4)し、ろ過して真空濃縮し、真空オーブン中、高真空で乾燥し、追加の黄色固形物(2.11g,14%)を得た。合計収率(12.26g,81%)。
1H NMR (DMSO-d6) 8.45 (br s,2H) 8.35 (s,1H), 7.48 (s,1H), 3.96 (t,J=6.33Hz,2H), 3.70 (t,J=6.33Hz,2H).
工程2:ブロモフタルイミド(1.0g,3.2mmol)、酢酸(10滴)のMeOH (15mL)中の混合物を、大気圧下に室温で3時間水素化した。混合物をセライトでろ過し、セライトをMeOHで洗い、ろ液を真空濃縮し残渣の固形物(840mg,92%)を得た。
1H NMR (CDCl3) 7.11 (s,2H), 4.02 (t,J=6.72Hz,2H), 3.86 (br s,4H), 3.57 (t,J=6.72Hz,2H).
工程3: アルデヒド(508mg,2.96mmol,1.0当量)をジアミノフタルイミド(840mg,2.96mmol,1.0当量)のMeOH/酢酸(3/1;40mL)中の不均一混合物に加え、室温で48時間撹拌した。反応混合物を真空濃縮し、得られた残渣の固形物をフラッシュ・クロマトグラフィー(Rf=0.30;20%EtOAc/DCM)で精製し目的物に対応する分画を濃縮し、目的物(1.25g,97%,純度84%)を得た。
1H NMR (CDCl3) δ 10.90 (br s,1H), 8.18 (d,J=5.5Hz,1H), 7.15 (d,J=5.5Hz,1H), 4.15 (t,J=6.7Hz,2H), 3.65 (t,J=6.7Hz,2H). ESMS (m/z) 435.
工程4: 脱気した無水DMF(0.13M溶液)中のブロモエチルフタルイミド(1当量)および2級アミン(3.0当量)[注:5jおよび5kの調製のように、2級アミンがHCl塩の場合は1.2当量の粉末K2CO3を加える)をキャップ付きバイアル中で6〜8時間75〜80℃に加熱した。目的物をフラッシュ・クロマトグラフィーで生成し、以下に示す生成物を得た。
2−(4−クロロ−2−メトキシピリジン−3−イル)−6−{2−[(2S)−2−メチルピロリジン−1−イル]エチル}イミダゾ[4,5−f]イソインドール−5,7(1H,6H)−ジオン(6i)の分析データ:
1H NMR (CDCl3) δ 8.28 (br s,1H), 8.17 (d,J=5.5Hz,1H), 8.02 (br s,1H), 7.14 (d,J=5.5Hz,1H), 4.01 (s,3H), 3.41-3.09 (m,2H), 2.47-2.19 (m,3H), 1.91-1.78 (m,1H), 1.65-1.52 (m,1H), 1.45-1.29 (m,1H), 1.25 (br s,1H), 1.19-1.17 (m,1H), 1.03 (d,J=3.3Hz,3H) 0.91-0.72 (m,1H). ESMS (m/z) 440.91.
2−(4−クロロ−2−メトキシピリジン−3−イル)−6−[2−(1,1−ジオキシドチオモルホリン−4−イル)エチル]イミダゾ[4,5−f]イソインドール−5,7(1H,6H)−ジオンの分析データ.
1H NMR (MeOH-d4) δ 8.32 (d,J=5.6Hz,1H), 8.14 (s,2H), 7.29 (d,J=5.6Hz,1H), 4.05-3.94 (m,5H), 3.53-3.37 (m,4H), 3.29-3.10 (m,6H). ESMS (m/z) 490.3.
工程5: 上記工程4からの粗生成物をジオキサン/濃HCl(5/1)に溶解し室温で一晩撹拌した。反応混合物を真空濃縮して乾燥し、EtOH(2x)と共沸させて、一HCl塩5j、5k、および5lを粉末として得た。これらはそのまま次工程で用いた。
ラクタムを含むクロロピリドンの合成
工程1: スズ粉末(1.96g,16.5mmol,10.0当量)をアミノフタルイミド (550mg,1.65mmol)のEtOH(7mL)/濃HCl(1.7mL)溶液に加え、24時間還流した。別のスズ粉末(1.96g,16.5mmol)のバッチおよび濃度HCl(1.7mL)を加え、15時間還流を続けた。反応混合物を傾斜させてスズを除き、液体を真空濃縮して得られた残渣をMeOHに溶解し、濃NH4OH水溶液を、さらに沈殿が生じなくなるまで加えた。反応混合物をろ過し、ろ液にシリカゲルを加え真空濃縮した。得られた残渣をシリカゲルに吸着させ、フラッシュ・クロマトグラフィー[10%(5%NH4OH水溶液/MeOH)/DCM;Rf=0.32]で精製し、目的物を粘稠な黄色油状物質(314mg,66%)として得た。
工程2: アルデヒド(189mg,1.1mmol,1.0当量)のMeOH(10mL)溶液に0〜5℃で、ラクタム(0.31g,1.1mmol;工程1から)のMeOH(10mL)溶液を滴下により加え、室温で14時間および50℃で1日撹拌した。反応混合物をセライトでろ過し、ろ液を真空濃縮し、得られた残渣をフラッシュ・クロマトグラフィー[10%(5%NH4OH水溶液/MeOH)/DCM;Rf=0.40]で精製し、目的物に対応する分画を単離した。単離された生成物はそのまま次工程で用いられた。
工程3: 濃HCl(0.8mL)を工程2からの生成物(225mg,0.51mmol)のジオキサン(3mL)溶液に加え、室温で一晩、60℃で2時間撹拌した。反応混合物を乾燥するまで真空濃縮し279mgの目的物を灰色の固形物として得た。
ESMS (m/z) 426.4.
これはそのまま次工程で用いた。
2−(4−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−{[(2R)−1−エチルピロリジン−2−イル]メチル}イミダゾ[4,5−f]イソインドール−5,7(1H,6H)−ジオンを、同様にして合成した。
アミノ−置換フタルイミドの合成
アミノ置換三環性フタルイミド誘導体の合成を、WO 2008021369 A2 20080221に記載された一般的方法論を用いて、おこなった。
上記の方法論を適用して以下の化合物を合成した。
2−(4−{[(1S)−1−メチル−2−(2−チエニル)エチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−ピロリジン−1−イルエチル)イミダゾ[4,5−f]イソインドール−5,7(1H,6H)−ジオン(13b)
ESMS (m/z) 517.5 (M+H)+;収率(32%)
2−(4−{[1−メチル−2−(2−チエニル)エチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)イミダゾ[4,5−f]イソインドール−5,7(1H,6H)−ジオン(15b)
ESMS (m/z) 613.5 (M+H)+531.3;収率(64%);純度99%
2−(4−{[1−メチル−2−(3−チエニル)エチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)イミダゾ[4,5−f]イソインドール−5,7(1H,6H)−ジオン(19b)
ESMS (m/z) 531.5 (M+H+);収率(66%)
2−(2−オキソ−4−{[1−(2−チエニルメチル)プロピル]アミノ}−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)イミダゾ[4,5−f]イソインドール−5,7(1H,6H)−ジオン(20b)
ESMS (m/z) 545.5 (M+H+);収率(77%).[チエニルアミンの参考文献:ギルスドーフ(Gilsdorf),R.T.;ノード(Nord),F.F.,J.Org.Chem.V15,No.4,1950,807〜811]
2−(4−{[2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−1−メチルエチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)イミダゾ[4,5−f]イソインドール−5,7(1H,6H)−ジオン(21b)
ESMS (m/z) 544.5 (M+H+);収率(40%);純度99%。[イソオキサゾリル誘導1級アミンを、ギルスドーフ(Gilsdorf),R.T.;ノード(Nord),F.F.J.,Org.Chem.V15,No.4,1950,807〜811の記載に従って、合成した。]
2−(4−{[(1R)−1−メチル−2−(2−チエニル)エチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)イミダゾ[4,5−f]イソインドール−5,7(1H,6H)−ジオン(22b)
ESMS (m/z) 531.3(M+H+);収率(81%);純度99%
2−(4−{[2−(4−フルオロフェニル)−1,1−ジメチルエチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)イミダゾ[4,5−f]イソインドール−5,7(1H,6H)−ジオン(24b)
ESMS (m/z) 557.5(M+H+);収率(27%);純度96%
2−(4−{メチル[1−メチル−2−(2−チエニル)エチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)イミダゾ[4,5−f]イソインドール−5,7(1H,6H)−ジオン(25b)
ESMS (m/z) 545 (M+H+);収率(74%);純度95%。[チエニルアミンを、J.Am.Chem.Soc.V64,No. 3,1942,477〜479の記載に従って、合成した。]
2−(4−{[2−(5−クロロ−2−チエニル)−1−メチルエチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)イミダゾ[4,5−f]イソインドール−5,7(1H,6H)−ジオン(26b)
ESMS (m/z) 565.3 (M+H+);収率(52%);純度99%。チエニルアミンを、J.Org.Chem.V15,No.4,1950,807〜811の記載に従って合成した。]
2−(4−{[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニルエチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)イミダゾ[4,5−f]イソインドール−5,7(1H,6H)−ジオン(27b)
ESMS (m/z) 541.3 (M+H+);収率(60%);純度99%
アミノ−置換ラクタムの合成(方法A)
亜鉛(246mg,3.8g原子,23.3当量)をフタルイミド23b(95mg,0.163mmol)溶液に加え2時間120℃に加熱した。反応混合物を室温に冷却し、混合物をセライトでろ過し、セライトをMeOH(3x10mL)で洗浄し、ろ液を真空濃縮しトルエン(3x15mL)と共沸させた。得られた残渣のフラッシュ・クロマトグラフィー精製[10%(5% aq.NH4OH/MeOH)/DCM]により目的化合物をクリーム色の固形物(41mg,44%)として得た。Rf=0.40;粗生成物のスポットよりも極性の高いUVおよび蛍光性の2つのスポットがあった。
1H NMR (DMSO-d6): δ 12.62 (s,1H), 11.27 (br s,1H), 11.06および10.75 (br singlets,1H), 7.93および7.87 (s,1H), 7.1629 (br s,1H), 6.99-6.92 (m,1H), 6.76 (d,J=7.1Hz,1H), 6.07 (br s,1H), 4.55-4.35 (m,2H), 4.18-4.07 (m,2H), 3.80-3.51 (m,2H), 3.21-3.05 (br s,2H), 2.71-2.59 (m,2H), 2.58-2.38 (m,5H), 2.29-2.59 (m,4H), 2.40-1.98 (m,5H), 1.98-1.78 (m,3H), 1.31-1.05 (m,3H). ESMS (m/z) 571.5 (M+H)+.
アミン−置換ラクタムの合成(方法 B)
Et3N(0.15mL,1.1mmol,5.0当量)を、2−(4−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−メチル−3−ピロリジン−1−イルプロピル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オン(100mg,0.22mmol)および(2S)−1−(3−メチル−2−チエニル)プロパン−2−アミン(38mg,0.24mmol)のEtOH(1mL)中の混合物に加え、キャップ付きバイアル中で14時間100℃に加熱した。混合物を真空濃縮し、分取HPLCで精製し目的物に対応する分画から目的物を得た(45mg,38%)。
1H NMR (MeOH-d4) 7.96 (s,1H), 7.70 (s,1H), 7.24 (d,J=7.5Hz,1H), 7.08 (d,J=4.41Hz,1H), 6.73 (d,J=5.13Hz,1H), 6.15 (d,J=7.5Hz,1H), 4.67 (s,2H), 4.19-4.07 (m,1H), 3.86-3.77 (m,3H), 3.68-3.56 (m,1H), 3.23-3.02 (m,6H), 2.54-2.41 (m,1H), 2.26-2.02 (m,7 H), 1.46 (d,J=6.3Hz,3H), 1.17 (d,J=6.6Hz,3H). ESMS (m/z) 545.3 (M+H)+.
特に指示しない限り、以下のラクタムは方法Aにより合成した。
2−(4−{[1−メチル−2−(2−チエニル)エチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オン(32b)
ESMS (m/z) 613.5 (M+H)+517.3;収率(75%)
2−(4−{[1−メチル−2−(3−チエニル)エチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オン(R/S−36b)
ESMS (m/z) 517.5 (M+H+);収率(72%)
2−(2−オキソ−4−{[1−(2−チエニルメチル)プロピル]アミノ}−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オン(37b)
ESMS (m/z) 531.5 (M+H+);収率(83%)
2−(4−{[2−(3,5−ジメチルイソオキサゾール−4−イル)−1−メチルエチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オン(38b)
ESMS (m/z) 530.5 (M+H+);収率(38%);純度91%
2−(4−{[(1R)−1−メチル−2−(2−チエニル)エチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オン[(R)−36b]
ESMS (m/z) 531.3(M+H+);収率(76%);純度100%
2−(4−{[2−(4−フルオロフェニル)−1,1−ジメチルエチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オン(40b)
ESMS (m/z) 543.5(M+H+);収率(100%);純度96%
2−(4−{メチル[1−メチル−2−(2−チエニル)エチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オン(41b)
ESMS (m/z) 531 (M+H+);収率(49%);純度95%
2−(4−{[2−(5−クロロ−2−チエニル)−1−メチルエチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オン(42b)
ESMS (m/z) 551.3 (M+H+);収率(63%);純度99%
2−(4−{[(1S,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチル−2−フェニルエチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(3−ピロリジン−1−イルプロピル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オン(43b)
ESMS (m/z) 551.3 (M+H+);収率(63%);純度99%
6−[2−(1,1−ジオキシドチオモルホリン−4−イル)エチル]−2−(4−{[(1S)−1−メチル−2−(3−メチル−2−チエニル)エチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オン(44j)
ESMS (m/z) 581.3 (M+H+);収率(63%);純度99%
6−{[(2S)−1−エチルピロリジン−2−イル]メチル}−2−(4−{[(1S)−1−メチル−2−(3−メチル−2−チエニル)エチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オン(45g)
ESMS (m/z) 531.3 (M+H+);収率(22%);純度99%
6−{[(2R)−1−エチルピロリジン−2−イル]メチル}−2−(4−{[(1S)−1−メチル−2−(3−メチル−2−チエニル)エチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オン(45h)[方法B]
ESMS (m/z) 531.3 (M+H+);収率(20%);純度99%
2−(4−{[(1S)−1−メチル−2−(2−チエニル)エチル]アミノ}−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−ピロリジン−1−イルエチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(3H)−オン(48a)
ESMS (m/z) 503.5 (M+H+);収率(48%);純度100%
5,6−ジアミノイソインドリン−1−オンの調製:
5−アミノ−6−ニトロイソインドリン−1,3−ジオン(1.0g,4.83mmol)およびスズ粉末(5.8g,48.3mmol)のEtOH(30mL)溶液を4時間90℃で加熱した。反応混合物を室温に冷却し、沈殿した固形物のろ過、EtOH(10mL)による洗浄、および乾燥をおこなうことで、5,6−ジアミノイソインドリン−1−オン(0.75g,95%)を黄色固形物として得た。
LCMS: 164 (M+1). 1H NMR (300MHz,DMSO-d6): δ4.25 (s,2H); 7.93 (s,1H), 7.41 (s,1H); 8.22 (s,1H); 9.0 (br.s,4H).
(S)−2−(4−(1−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)プロパン−2−イルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
収率:40mg(10%)。
LCMS: 432 (M+1). 1H NMR (300MHz,DMSO-d6): d 1.35 (d,J=3.0Hz,1H); 2.48 (s,3H); 3.02 (m,2H); 4.17 (m,1H); 4.55 (s,2H); 6.15 (m,1H); 6.95 (m,1H); 7.1-7.4 (m,3H); 7.70-8.05 (m,2H); 8.40 (s,1H); 11.00-11.23 (m,2H).
5−アミノ−2−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−6−ニトロイソインドリン−1,3−ジオンの調製:
Dowtherm(75mL)中の5−アミノ−6−ニトロイソインドリン−1,3−ジオン(5.0g,24.15mmol)の懸濁液に、イミダゾール(1.64g,24.15mmol)およびN1、N1−ジメチルエタン−1,2−ジアミン(3.16mL,24.15mmol)を加え、生じた混合物を150℃で一晩加熱した。反応混合物を室温に冷却し、エーテル(100mL)を加えた。黄色い沈殿をろ過により収集し、エーテル(2x50mL)で洗浄し、乾燥して、5−アミノ−2−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−6−ニトロイソインドリン−1,3−ジオン(6.4g,95%)を黄色固形物として得た。
LCMS: 279 (M+1). 1H NMR (300MHz,DMSO-d6): δ2.21 (s,6H); 2.50 (t,2H), 3.65 (t,2H); 7.55 (s,1H); 8.31 (s,1H); 8.40 (br.s,2H).
5,6−ジアミノ−2−(2−(ジメチルアミノ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンの調製:
同族体の調製における水素化の一般的手順に従い、5,6−ジアミノ−2−(2−(ジメチルアミノ)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンを、定量的収率で単離した(5.7g,100%)。
LCMS: 249 (M+1). 1H NMR (300MHz,DMSO-d6): δ2.14 (s,6H); 2.39 (t,2H); 3.51 (t,2H); 5.54 (br.s,4H); 6.85 (s,2H).
2−(4−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−(ジメチルアミノ)エチル)イミダゾ[4,5−f]イソインドール−5,7(1H,6H)−ジオン塩酸塩の調製:
収量:5.7gのジアミンから8.0g(82%)。
LCMS: 386 (M+1). 1H NMR (300MHz,DMSO-d6): δ2.83 (br.s,6H); 3.35 (t,2H); 4.00 (m,2H); 6.45 (d,J=6.0Hz,1H); 6.8 (br.s,3H); 7.81 (d,J=6.0Hz,1H); 8.22 (s,2H); 10.8 (br.s,1H).
(S)−6−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−2−(4−(1−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)プロパン−2−イルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
収量:45mg(38%)。
LCMS: 503 (M+1). 1H NMR (300MHz,DMSO-d6): δ1.34 (d,J=3.0Hz,3H); 2.19 (s,6H); 2.35 (s,3H); 2.50 (m,2H); 2.99 (t,2H); 3.69 (t,2H); 4.17 (m,1H); 6.14 (d,J=6.0Hz,1H); 6.84-6.89 (m,1H); 7.10-7.31 (m,3H); 7.94 (s,1H); 8.06 (s,1H); 10.87 (d,J=6.0Hz,1H); 11.28 (br.s,1H).
(S)−6−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−2−(4−(1−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)プロパン−2−イルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
LCMS: 519 (M+1). H NMR (300MHz,DMSO-d6): δ1.28 (d,J=3.0Hz,3H); 2.20 (s,6H); 2.76-2.83 (m,1H); 2.86-3.07 (m,1H); 3.62-3.64 (m,2H); 3.80 (s,3H); 4.02-4.10 (m,1H); 4.53 (s,2H); 6.23 (d,J=9.0Hz,1H); 6.90-7.40 (m,4H); 7.65-7.94 (m,2H); 10.97-11.20 (2br.s,2H).
(S)−6−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−2−(4−(1−(2−メチル−5−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン−2−イルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
LCMS: 553 (M+1). 1H NMR (300MHz,DMSO-d6): δ1.28 (d,J=3.0Hz,3H); 2.20 (s,6H); 2.50 (s,3H); 2.96-2.99 (m,2H); 3.62-3.64 (m,2H); 4.18 (s,1H); 4.53 (s,2H); 6.18 (d,J=9.0Hz,1H); 7.10-7.40 (m,3H); 7.65-7.94 (m,3H); 10.97-11.20 (2br.s,2H); 13.10 (s,1H) .
(S)−6−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−2−(2−オキソ−4−(1−(2,3,5−トリフルオロフェニル)プロパン−2−イルアミノ)−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
LCMS: 525 (M+1). 1H NMR (300MHz,DMSO-d6): δ1.28 (d,J=3.0Hz,3H); 2.20 (s,6H); 2.96-2.99 (m,2H); 3.62-3.64 (m,2H); 4.18 (s,1H); 4.53 (s,2H); 6.18 (d,J=9.0Hz,1H); 7.10-7.40 (m,3H); 7.65-7.94 (m,2H); 10.97-11.20 (2br.s,2H); 13.10 (s,1H).
(S)−2−(4−(1−(3,4−ジフルオロ−2−メチルフェニル)プロパン−2−イルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
LCMS: 521 (M+1). 1H NMR (300MHz,DMSO-d6): δ1.34 (d,J=3.0Hz,3H); 2.19 (s,6H); 2.35 (s,3H); 2.50 (m,2H); 2.99 (t,2H); 3.69 (t,2H); 4.17 (m,1H); 6.14 (d,J=6.0Hz,1H); 6.84-6.89 (m,1H); 7.10-7.31 (m,2H); 7.94 (s,1H); 8.06 (s,1H); 10.87 (d,J=6.0Hz,1H); 11.28 (br.s,1H); 13.50 (s,1H).
(S)−2−(4−(1−(3,5−ジフルオロ−2−メチルフェニル)プロパン−2−イルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
LCMS: 521 (M+1). 1H NMR (300MHz,DMSO-d6): δ1.24 (d,J=3.0Hz,3H); 2.01 (br.s,4H); 2.19 (s,6H); 2.50 (s,3H); 2.80-2.99 (m,2H); 3.69 (t,2H); 4.17 (m,1H); 6.14 (d,J=6.0Hz,1H); 6.84-6.89 (m,1H); 7.10-7.31 (m,2H); 7.94 (s,1H); 8.06 (s,1H); 10.87 (d,J=6.0Hz,1H); 11.28 (br.s,1H); 13.50 (s,1H).
(S)−2−(4−(1−(5−フルオロ−2−メトキシフェニル)プロパン−2−イルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
LCMS: 545 (M+1). 1H NMR (300MHz,DMSO-d6): δ1.23 (m,3H); 1.79-1.82 (m,4H); 2.60-2.70 (m,4H); 2.76-2.83 (m,1H); 2.86-3.07 (m,1H); 3.62-3.64 (m,2H); 3.80 (s,3H); 4.02-4.10 (m,1H); 4.53 (s,2H); 6.23 (d,J=9.0Hz,1H); 6.90-7.40 (m,4H); 7.65-7.94 (m,2H); 11.20 (2br.s,2H); 13.00 (s,1H).
(S)−2−(2−オキソ−4−(1−(2,3,5−トリフルオロフェニル)プロパン−2−イルアミノ)−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
LCMS: 551 (M+1). 1H NMR (300MHz,DMSO-d6): δ1.23 (m,3H); 1.79-1.82 (m,4H); 2.60-2.70 (m,4H); 2.76-2.83 (m,1H); 2.86-3.07 (m,1H); 3.62-3.64 (m,2H); 3.80 (s,3H); 4.02-4.10 (m,1H); 4.53 (s,2H); 6.23 (d,J=9.0Hz,1H); 6.90-7.40 (m,3H); 7.65-7.94 (m,2H); 11.20 (2br.s,2H); 13.00 (s,1H).
(S)−2−(4−(1−(5−(ジメチルアミノ)−2−メチルフェニル)プロパン−2−イルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
LCMS: 554 (M+1).
(S)−2−(4−(1−(2−メチル−5−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン−2−イルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
(S)−2−(4−(1−(2−フルオロフェニル)プロパン−2−イルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
LCMS: 515 (M+1). 1H NMR (300MHz,DMSO-d6): δ1.32 (m,3H); 1.69 (m,4H); 2.60-2.70 (m,4H); 2.73 (m,2H); 3.02-3.11 (m,2H); 3.66-3.69 (m,2H); 4.08-4.11 (m,1H); 4.55 (s,2H); 6.16 (d,J=9.0Hz,1H); 7.01-7.40 (m,4H); 7.65-7.94 (m,3H); 11.11、 11.20 (2br.s,2H); 13.00 (s,1H).
(S)−2−(4−(1−(2−クロロフェニル)プロパン−2−イルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
LCMS: 531 (M+1). 1H NMR (300MHz,DMSO-d6): δ1.32 (m,3H); 1.69 (m,4H); 2.60-2.70 (m,4H); 2.73 (m,2H); 3.02-3.11 (m,2H); 3.66-3.69 (m,2H); 4.08-4.11 (m,1H); 4.55 (s,2H); 6.16 (d,J=9.0Hz,1H); 7.01-7.40 (m,4H); 7.65-7.94 (m,3H); 11.11、 11.20 (2br.s,2H); 13.00 (s,1H).
(S)−2−(4−(1−(3,4−ジフルオロ−2−メチルフェニル)プロパン−2−イルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
LCMS: 547 (M+1). 1H NMR (300MHz,DMSO-d6): δ1.23 (m,3H); 1.79-1.82 (m,4H); 2.60-2.70 (m,4H); 2.76-2.83 (m,1H); 2.86-3.07 (m,1H); 3.62-3.64 (m,2H); 3.80 (s,3H); 4.02-4.10 (m,1H); 4.53 (s,2H); 6.23 (d,J=9.0Hz,1H); 6.90-7.40 (m,3H); 7.65-7.94 (m,2H); 11.20 (2br.s,2H); 13.00 (s,1H).
(S)−2−(4−(1−(2,5−ジメトキシフェニル)プロパン−2−イルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
LCMS: 557 (M+1). 1H NMR (300MHz,DMSO-d6): δ1.27 (d,J=6.0Hz,3H); 1.73 (br.s,4H); 2.65-2.80 (m,3H); 3.00-3.04 (m,1H); 3.39-3.57 (m,3H); 3.61 (s,3H); 3.63-3.69 (m,3H); 3.73 (s,3H); 3.95-4.09 (m,1H); 4.55 (d,J=3.0Hz,2H); 6.25 (d,J=6.0Hz,2H); 6.87-6.93 (m,3H); 7.38 (d,1H); 7.65-7.99 (m,2H); 11.10 (m,2H); 13.50 (s,1H).
(S)−2−(4−(1−(5−メトキシ−2−メチルフェニル)プロパン−2−イルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
LCMS: 541 (M+1). 1H NMR (300MHz,DMSO-d6): δ1.33 (d,J=6.0Hz,3H); 1.67 (br.s,4H); 2.32 (s,3H); 2.65-2.69 (m,2H); 2.94-2.96 (m,2H); 3.39-3.57 (m,2H); 3.63 (s,3H); 3.67-3.69 (m,2H); 4.09-4.12 (m,1H); 4.55 (d,J=3.0Hz,2H); 6.25 (d,J=6.0Hz,2H); 6.61-7.99 (m,7H); 11.10 (m,2H); 13.50 (s,1H).
(S)−2−(4−(1−(2−エチルフェニル)プロパン−2−イルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
LCMS: 525 (M+1). 1H NMR (300MHz,DMSO-d6): δ1.20 (t,J=6.0Hz,3H); 1.33 (d,J=3.0Hz,3H); 1.79 (br.s,4H); 2.65-2.81 (m,4H); 2.98-3.00 (m,2H); 3.39-3.51 (m,4H); 3.63-3.69 (m,2H); 4.08-4.15 (m,1H); 4.55 (d,J=3.0Hz,2H); 6.12 (d,J=6.0Hz,2H); 7.15-7.99 (m,7H); 11.10 (m,2H); 13.50 (s,1H).
(S)−2−(4−(1−(2,3−ジフルオロ−5,6−ジメトキシフェニル)プロパン−2−イルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
LCMS: 593 (M+1). 1H NMR (300MHz,DMSO-d6): δ1.32 (d,J=3.0Hz,3H); 1.67 (br.s,4H); 2.65-2.69 (m,22.85-3.11 (m,2H); 3.39-3.51 (m,4H); 3.63-3.69 (m,2H); 3.75 (2s,6H); 3.98-4.05 (m,1H); 4.55 (s,2H); 6.20 (d,J=6.0Hz,2H); 7.15-7.99 (m,4H); 11.10 (m,2H); 13.50 (s,1H).
(S)−2−(2−オキソ−4−(1−(2,3,5,6−テトラフルオロフェニル)プロパン−2−イルアミノ)−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
LCMS: 569 (M+1). 1H NMR (300MHz,DMSO-d6): δ1.32 (d,J=3.0Hz,3H); 1.67 (br.s,4H); 2.65-2.69 (m,22.85-3.11 (m,2H); 3.39-3.51 (m,4H); 3.63-3.69 (m,2H); 3.98-4.05 (m,1H); 4.55 (s,2H); 6.20 (d,J=6.0Hz,2H); 7.15-7.99 (m,4H); 11.10 (m,2H); 13.50 (s,1H).
(S)−2−(4−(1−(3,5−ジフルオロ−2−メチルフェニル)プロパン−2−イルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
LCMS: 547 (M+1). 1H NMR (300MHz,DMSO-d6): δ1.23 (d,J=3.0Hz,3H); 1.67 (br.s,4H); 2.00 (m,3H); 2.50 (s,3H); 2.60-2.70 (m,2H); 2.76-2.83 (m,1H); 2.86-3.07 (m,3H); 3.62-3.64 (m,2H); 4.02-4.20 (m,1H); 4.53 (s,2H); 6.13 (d,J=6.0Hz,1H); 6.90-7.40 (m,5H); 11.20 (2br.s,2H); 13.00 (s,1H).
5,6−ジアミノ−4−メチル−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)イソインドリン−1,3−ジオンの調製:
4−アミノ−6−(メトキシカルボニル)−2−メチル−3−ニトロ安息香酸(380mg,1.0mmol)、HATU(114mg,1.0mmol)およびDIPEA(129mg,1.0mmol)のTHF(20mL)溶液に2−(ピロリジン−1−イル)エタンアミン(114mg,1.0mmol)を加え室温で一晩撹拌した。反応混合物を真空下で蒸発させ、残渣にMeOH(10mL)を加えて粉末化した。黄色の沈殿をろ過により収集し、乾燥して標記化合物(300mg)を黄色固形物として得た。上記の固形物をさらにMeOH中室温で10%Pd/C、H2により処理して、5,6−ジアミノ−4−メチル−2−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)イソインドリン−1,3−ジオン(定量的)を黄色固形物として得た。
LCMS: 289 (M+1).
(S)−2−(4−(1−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)プロパン−2−イルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−4−メチル−6−(2−(ピロリジン−1−イル)エチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
LCMS: 543 (M+1). 2つの異性体が8:2の比率で存在し、HPLCおよびカラムクロマトグラフィーでは分離できなかった。
(S)−2−(4−(1−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)プロパン−2−イルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−モルホリンoエチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
LCMS: 545 (M+1).
(S)−6−(2−モルホリンoエチル)−2−(2−オキソ−4−(1−(2,3,5−トリフルオロフェニル)プロパン−2−イルアミノ)−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
LCMS: 567 (M+1). 1H NMR (300MHz,DMSO-d6): δ1.37 (d,J=3.0Hz,3H); 2.30-2.60 (m,4H); 2.90-3.12 (m,2H); 3.35 (br.s,4H); 3.50-3.74 (m,4H); 4.10-4.25 (m,1H); 4.56 (s,2H); 6.16 (d,J=5.5Hz,1H); 6.94-7.03 (m,1H); 7.25-7.34 (m,2H); 7.61-7.98 (m,2H); 11.06-11.28 (m,2H); 13.10 (s,1H).
(S)−2−(4−(1−(2−メチル−5−(トリフルオロメチル)フェニル)プロパン−2−イルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−モルホリンoエチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
LCMS: 595 (M+1).
1,5−ジフルオロ−2−メチル−3−ニトロベンゼンの調製:
撹拌された2,4−ジフルオロトルエン(25.0g,195.3mmol)の濃H2SO4(60mL)溶液に、発煙HNO3(30mL)を、反応温度が40〜50℃に保たれる速度で滴下により1.5時間にわたって加えた。反応混合物を40℃でさらに1時間撹拌した。反応混合物を氷水(500mL)に注ぎ、沈殿した固形物をろ取し、水(2x50mL)で洗浄した。この固形物残渣をEtOAc(200mL)に溶解し、飽和NaHCO3(2x200mL)水溶液で洗浄した。有機層をNa2SO4で乾燥し、ろ過し、溶媒を真空蒸発させ1,5−ジフルオロ−2−メチル−3−ニトロベンゼン(21.0g,62%)を淡褐色液体として得た。
1H MNR (CDCl3,300MHz): δ2.45 (s,3H); 6.99(dd,J=6.0Hz,1H); 8.00(dd,J=6.0Hz,1H).
3,5−ジフルオロ−2−メチルベンゼンアミンの調製:
1,5−ジフルオロ−2−メチル−3−ニトロベンゼン(21.0g,121.4mmol)および10%Pd/C(2.0g)の懸濁物にMeOH(200mL)を注意深く加えて、フラスコを脱気した。反応混合物の雰囲気をバルーンの圧力下の水素で置換して、室温で2時間撹拌して水素化した。反応混合物をセライトでろ過し、ろ液から溶媒を真空蒸発させて、3,5−ジフルオロ−2−メチルベンゼンアミン(18.0g,97%)を暗黄色液体として得た。
1H MNR (CDCl3、 300MHz): δ 2.25 (s,3H); 3.49 (br.s,2H); 6.57 (t,J=9.0Hz,1H); 6.71 (t,J=9.0Hz,1H).
1,5−ジフルオロ−3−ヨード−2−メチルベンゼンの調製:
冷却した6N HCl(200mL)水溶液に3,5−ジフルオロ−2−メチルベンゼンアミン(11.0g,77.0mmol)を少量ずつ加え10分間撹拌した。NaNO2水溶液(50mLの水中に6.37gを含む)を0℃で20分間にわたり滴下により加えた。生成した混合物をさらに30分間撹拌した。KI(93.20mmol)水溶液を0℃で滴下により加え、1時間撹拌した。反応混合物をエーテル(2x100mL)で抽出し、Na2S2O3水溶液(2x100mL)で洗浄した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥し、ろ過し、乾燥して、1,5−ジフルオロ−3−ヨード−2−メチルベンゼン(9.0g,46%)を褐色液体として得た。
1H MNR (CDCl3、300MHz): δ2.28 (s,3H); 6.77 (dd,J=6.0Hz,J=9.0Hz,1H); 7.56 (dd,J=6.0Hz,J=9.0Hz,1H).
6−(2−((R)−2−メチルピロリジン−1−イル)エチル)−2−(2−オキソ−4−((S)−1−(2,3,5−トリフルオロフェニル)プロパン−2−イルアミノ)−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
LCMS: 565 (M+1).
(S)−6−(2−(3、3−ジフルオロピロリジン−1−イル)エチル)−2−(4−(1−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)プロパン−2−イルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
LCMS: 565 (M+1).
(S)−2−(4−(1−(5−フルオロ−2−メチルフェニル)プロパン−2−イルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロピリジン−3−イル)−6−(2−(メチルアミノ)エチル)−6,7−ジヒドロイミダゾ[4,5−f]イソインドール−5(1H)−オンの調製:
LCMS: 489 (M+1).
塩素化された化合物
一般構造1
スキーム10
5−アミノ−4−クロロ−2−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−6−ニトロ−イソインドール−1,3−ジオン: 5−アミノ−2−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−6−ニトロ−イソインドール−1,3−ジオン(3.04g,10mmol)のHOAc(100mL)中懸濁液に塩素ガスを5.5時間通気し、減圧濃縮して乾燥させた。得られた残渣をMeOH水溶液(25mL,80%)で希釈し、NH4OH水溶液(28%)で塩基性化した。得られた溶液にNaHSO3(10.4g,100mmol)を加えた。混合物に30分間超音波をかけ、およびシリカゲルに吸着させた。混合物のCH2Cl2 /MeOH/28%NH4OH水溶液(20:10:1)の混合溶媒によるクロマトグラフィーにより、純粋ではない標記化合物を得たが、さらに精製することなく直接次工程の反応に用いた。
5,6−ジアミノ−4−クロロ−2−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−イソインドール−1,3−ジオン: 5−アミノ−4−クロロ−2−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−6−ニトロ−イソインドール−1,3−ジオン(1.35g,純粋ではない)および10%Pd/C(500mg)の混合物に2−プロパノール(20mL)、塩化水素ジオキサン溶液(4M,0.1mL)を加え、次いでMeOH(230mL)を加えた。1気圧の水素圧下で1.5時間撹拌後、反応混合物をセライトでろ過した。ろ液を濃縮しDCMの50%MeOH溶液で希釈し、NH4OH水溶液(28%)で塩基性化し、溶媒を蒸発させた。混合物をCH2Cl2/MeOH/28%NH4OH水溶液(50:10:1)の混合溶媒によるクロマトグラフィーにより標記化合物を得た(186mg,2工程の収率6%)。
1H NMR (DMSO-d6) δ 1.51 (m,2H), 1.90 (m,2H), 2.29 (m,2H), 2.81 (m,2H), 3.80 (m,1H), 5.61 (br s,2水素、NH2), 5.93 (br s,2水素、NH2), 6.82 (s,1H,ArH); ESI-MS m/z 309.4 (MH+).
4−クロロ−2−(4−クロロ−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル)−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−1H−1,3,6−トリアザ−s−インダセン−5,7−ジオン: 5,6−ジアミノ−4−クロロ−2−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−イソインドール−1,3−ジオン(62.0mg,0.2mmol)、4−ヨード−2−メトキシニコチンアルデヒド(34.3mg,0.2mmol)およびHOAc(1mL)のMeOH溶液を室温で14時間撹拌し、80℃に加熱して4.5時間撹拌してから濃縮した。生成した残渣を塩化水素ジオキサン溶液(4M,10mL)およびH2O(0.8mL)に溶解し、1.5時間70℃で加熱した。反応混合物から溶媒をを蒸発させ、DCM/MeOH(1:5)の混合溶媒で希釈し、NH4OH水溶液(28%)で塩基性化して、溶媒を蒸発させた。残渣のCH2Cl2/MeOH/28%NH4OH水溶液(40:10:1)の混合溶媒によるクロマトグラフィーは、標記化合物(70.2mg,2工程でn収率78%)を与えた。
ESI-MS m/z 446.5 (MH+).
4−クロロ−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−2−[4−(1−メチル−2−チオフェン−2−イル−エチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル]−1H−1,3,6−トリアザ−s−インダセン−5,7−ジオン: 4−クロロ−2−{4−[3−(2,4−ジメチル−フェノキシ)−2−ヒドロキシ−プロピルアミノ]−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル}−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−1H−1,3,6−トリアザ−s−インダセン−5,7−ジオン(18mg,0.04mmol)、1−メチル−2−チオフェン−2−イル−エチルアミン(8.5mg,0.06mmol)およびEt3N(0.2mL,1.43mmol)のEtOH(1.0mL)溶液を17時間80℃で加熱し、次いで濃縮して得られた残渣をHPLC精製して、TFA塩の形態の標記化合物(6.73mg,25%)を得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ 1.36 (d,J=6Hz,3H,CH3), 1.95 (m,2H), 2.52 (m,2H), 2.74 (s,3H,CH3), 3.02-3.22 (4H), 3.45 (m,2H), 4.08 (m,1H), 4.28 (m,1H), 6.19 (d,J=8Hz,1H), 6.89 (m,1H), 7.00 (m,1H), 7.29 (m,1H), 7.39 (m,1H), 8.09 (s,1H), 11.01 (d,J=8Hz,1H), 11.35 (d,J=6Hz,1H); ESI-MS m/z 551.3 (MH+).
8−クロロ−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−2−[4−(1−メチル−2−チオフェン−2−イル−エチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル]−6,7−ジヒドロ−3H−1,3,6−トリアザ−s−インダセン−5−オン: 4−クロロ−6−(1−メチル−ピペリジン−4−イル)−2−[4−(1−メチル−2−チオフェン−2−イル−エチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル]−1H−1,3,6−トリアザ−s−インダセン−5,7−ジオン(49mg,0.089mmol)を亜鉛末(196mg,1.0mmol)のHOAc(10mL)懸濁物に混合した。40分間90℃に加熱後、反応混合物を50℃まで冷却し、MeOH:DC(45mL/5mL)の混合溶媒で希釈してろ過した。減圧下にろ液を95℃(浴温)で蒸発させ乾燥させた。得られた残渣をDCM/MeOH(1:5)の混合溶媒で希釈し、28%NH4OH水溶液で塩基性化し、濃縮した。残渣の粗生成物のCH3CN/CH2Cl2/MeOH/28%NH4OH水溶液(63:10:37:1)の混合溶媒によるクロマトグラフィー、次いでHPLCによる再精製により、標記化合物のTFA塩(6.2mg,11%)を得た。
1H NMR (DMSO-d6) δ 1.37 (d,J=6Hz,3H,CH3), 1.95-2.13 (4H), 2.52 (m,2H), 2.80 (s,3H,CH3), 3.15 (m,2H), 3.50-3.65 (4H), 4.05 (m,1H), 4.31 (m,1H), 4.50 (br s,2H), 6.18 (d,J=8Hz,1H), 6.89 (m,1H), 7.01 (m,1H), 7.29 (m,1H), 7.37 (m,1H), 7.99 (s,1H), 9.60 (br s,1H), 11.22 (d,J=6Hz,1H), 11.30 (d,J=6Hz,1H); ESI-MS m/z 537.3 (MH+).
一般構造2
(S)−6−[1−(2−エタンスルホニル−エチル)−ピペリジン−4−イル]−2−[4−(1−メチル−2−チオフェン−2−イル−エチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル]−6,7−ジヒドロ−3H−1,3,6−トリアザ−s−インダセン−5−オン:
1H NMR (DMSO-d6) δ 1.22 (t,J=6Hz,3H,CH3), 1.34 (d,J=6Hz,3H,CH3), 1.70-1.82 (4H), 2.12 (m,2H), 2.73 (m,2H), 3.02 (m,2H), 3.12-3.22 (4H), 3.28 (m,2H), 3.35 (s,3H,CH3), 4.05 (m,2H), 4.49 (s,2H), 6.16 (d,J=6Hz,1H), 6.95 (m,1H), 7.05 (s,1H), 7.30-7.38 (2H), 7.66 (s,0.5H), 7.81 (s,0.5H), 7.82 (s,0.5H), 7.96 (s,0.5H), 11.15 (br m,1H,NH), 11.20 (br m,1H,NH); ESI-MS m/z 609.7 (MH+).
(S)−6−[1−(2−エタンスルホニル−エチル)−ピペリジン−4−イル]−2−[4−(1−メチル−2−チオフェン−2−イル−エチルアミノ)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ピリジン−3−イル]−6,7−ジヒドロ−3H−1,3,6−トリアザ−s−インダセン−5−オンの合成を、WO 2008021369に概要が記載されている一般的方法論に従って達成した。
実施例2
構造活性相関表I
上記の表Iは、特定のキナーゼに対する薬学的データ(IC50値)を表し、化合物の特定のキナーゼに対する阻害活性の強度の相対的な程度を示す。
構造活性相関表II
上記の表IIは、特定のキナーゼに対する薬学的データ(IC50値)を表すものであり、それらの細胞ベースの活性を阻害する相対的抗力の度合いが示されている。
本発明の明細書において引用された全ての刊行物、特許、および特許出願は、あたかも個々の刊行物または特許出願が具体的かつ個別に示されて参照により組み込まれたかのように、本明細書の一部を構成するものとしてその内容を援用する。先述の発明は、例示のためにその詳細の特定の一部が記載され、また理解の目的で実施例が記載されているが、本発明により提供されることを考慮に入れた場合、特定の変更および改良が、添付の特許請求の範囲の精神または範囲から逸脱することなく可能であることが、当業者に容易に理解されよう。