JP2011515390A - 触媒的不斉水素化 - Google Patents

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Abstract

式Bの化合物をキラル遷移金属触媒及び水素源の存在下で不斉水素化させることを含む、式AのS又はR鏡像異性体の製造方法(式(B)及び式(A)を参照。)。
【化1】
Figure 2011515390

【選択図】 なし

Description

本発明は、不斉水素化のための改善された触媒プロセスに関する。具体的には、本発明は、触媒的不斉水素化を含む、ドーパミン-β-ヒドロキシラーゼの末梢選択的阻害剤の合成に有用な中間体の製造方法に関する。また、本発明は該水素化に使用するのに有利な配位子、及び該配位子を組込んだ新規触媒に関する。
(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(6,8-ジフルオロクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン塩酸塩(下記式1の化合物)は、良く効き、無毒性で、かつ末梢選択的なDβHの阻害剤であり、特定の心血管障害の治療に使用することができる。化合物1は、その製造方法とともにWO2004/033447に開示されている。
Figure 2011515390
WO2004/033447に開示される方法は、(R)-6,8-ジフルオロクロマン-3-イルアミン塩酸塩((R)-6,8-ジフルオロクロマン-3-イルアミンの構造を、化合物2として下記に示す。)、[4-(tert-ブチルジメチルシラニルオキシ)-3-オキソブチル]カルバミン酸tert-ブチルエステル、及びチオシアン酸カリウムの反応を含む。
Figure 2011515390
化合物1の合成において、(R)-6,8-ジフルオロクロマン-3-イルアミン(化合物2)は鍵となる中間体である。アミンが付加される炭素原子の立体化学は、化合物1の立体的配置を生じさせるので、化合物2は、できるだけ純粋な形態で存在していることが有利である。言い換えれば、S鏡像異性体がほとんど又は全く存在せずに、化合物2のR鏡像異性体が優位となるのである。したがって、化合物2の製造方法は、できる限り高い鏡像体過剰率で化合物2を生成することが有利である。
例えば、これまで、式2の化合物の前駆体を製造するのに有利な方法が見出されている。該方法は、下記式を有するキラル配位子を含む遷移金属錯体を用いる、対応するエン-カルバマート(ene-carbamate)の触媒的不斉水素化を含む。
Figure 2011515390
式中pは1〜6であり、かつArはアリール基を意味する。
そのような配位子及びそれらの製造方法は、EP1214328Aに記載されている。また該方法は、ドーパミン-β-ヒドロキシラーゼの他の末梢選択的阻害剤の製造に有用な類似の前駆体の製造にも使用することができる。該触媒は、不斉水素化反応において高い活性及び選択性を示すので特に有利である。該水素化が酸添加物の存在下で行われる場合に、活性及び選択性のレベルが改善されることも示されている。更に、該触媒は、水素化が大規模で行われる場合に非常に効果的であることが示されており、これは該触媒を工業的使用に大いに適したものにする。より具体的には、一実施態様において、95Ogの基質及び4000:1の基質/触媒比を用いると、99.9%を超える光学純度及び90%の収率で、所望のキラル生成物が得られることが見出されている。また、一実施態様において、5000gの基質及び3000:1の基質/触媒比を用いると、IPA及び水からの再結晶化に続いて、99%を超える光学純度、99%を超える化学純度及び88%の収率で、所望のキラル生成物が得られることも見出されている。
本発明の第1の態様により、式Aの化合物のS又はR鏡像異性体の製造方法を提供する。
Figure 2011515390
該方法は、式Bの化合物をキラル遷移金属触媒及び水素源の存在下で不斉水素化させることを含み:
Figure 2011515390
式中XはCH2、酸素又はイオウであり;R1、R2及びR3は、同じであるか又は異なり、水素、ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ニトロ、アルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノ、又はジアルキルアミノ基を表し;かつR4は、アルキル又はアリールであり、該遷移金属触媒は、下記式を有するキラル配位子を含み、
Figure 2011515390
式中pは1〜6であり、かつArはアリール基を意味し:ここで用語アルキルは、任意にアリール、アルコキシ、ハロゲン、アルコキシカルボニル、又はヒドロキシカルボニル基によって置換された炭素原子1〜6個を含む直鎖又は分枝の炭化水素鎖を意味し;用語アリールは、任意にアルキルオキシ、ハロゲン、又はニトロ基によって置換された芳香族又はヘテロ芳香族基を意味し;及び用語ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を意味する。一実施態様において、用語アリールは、原子4〜8個を含み、かつ任意にヘテロ原子1〜3個を含む芳香環を意味することができる。好適には、アリールは、フェニル又はナフチルを意味する。
本発明の方法に使用されるキラル配位子は、「ツネホス(TunePhos)」の名で公知の一連の配位子からもたらされる。本明細書を通して、「ツネホス」シリーズの配位子への言及は、上記式を有するキラル配位子を意味する。化合物Bは、エン-カルバマートと呼ぶことができる。
一実施態様において、水素源は水素ガスである。
一実施態様において、XはOである。別の実施態様において、R1、R2及びR3の少なくとも1つはハロゲン、好ましくはフッ素である。好ましくは、R1、R2及びR3の2つはハロゲン、好ましくはフッ素であり、R1、R2及びR3のその他は水素である。
好適には、化合物Aは下記式を有する。
Figure 2011515390
一実施態様において、R4はC1〜C4アルキルである。任意に、R4はメチル(すなわち、メチル置換されたカルバマート)、エチル(すなわち、エチル置換されたカルバマート)又はtBu(すなわち、tBu置換されたカルバマート)である。好ましくは、R4はメチルである。別の実施態様において、R4はベンジル(すなわち、ベンジル置換されたカルバマート)である。
キラル遷移金属錯体は、ツネホスシリーズの配位子から選択されたキラル配位子を含む。該ツネホスシリーズの配位子は、下記の一般式を有し:
Figure 2011515390
式中pは1〜6の整数であり、かつArはアリール基を意味する。好適には、Arはフェニルである。Arがフェニルである場合、該ツネホス配位子は、Cpツネホスと呼ばれ、式中pは上記と同じ意味を有する。例えば、pが1であり、かつArがフェニルである場合、該配位子はC1ツネホスと呼ばれ、pが4であり、かつArがフェニルである場合、該配位子はC4ツネホスと呼ばれるなどである。該ツネホス配位子は、R鏡像異性体又はS鏡像異性体の形態とすることができる。ツネホスシリーズの好ましい配位子は、C1、C2、C3、C4、C5及びC6ツネホスのR及びS鏡像異性体である。好ましくは、該配位子はC3ツネホスのR又はS鏡像異性体であり、より好ましくは、S鏡像異性体である。
一実施態様において、該触媒はルテニウムベースの触媒である。該触媒は、補助配位子、すなわちキラル配位子以外の配位子を含んでもよい。好適には、該触媒は、式[(ツネホス)Ru(アレーン)X']Y、[(ツネホス)Ru(L)2]、又は[(ツネホス)Ru(L')2X'2]を有し、式中X'は一価負の単座配位子(singly-negative monodentate ligand)であり、Yは釣合せアニオン(balancing anion)であり、Lは一価負の配位性配位子(monovalent negative coordinating ligand)であり、及びL'は非イオン性単座配位子である。
一実施態様において、X'は塩素である。別の実施態様において、Yは塩素である。X'及びYの両方を塩素とすることができる。別の実施態様において、アレーンはp-シメン又はベンゼンである。Lはacac(すなわちアセチルアセトナート)、CF3COO、又はBF4とすることができる。好適には、L'はdmfである。該配位子の他の選択肢を挙げると、アセタート、トリフルオロアセタート、テトラフルオロボラート、並びにMe2NH2 +及びEt2NH2 +を含む二級アミンなどのモノ並びにジアミン塩がある。
適当な触媒を挙げると、[Ru(p-シメン)(ツネホス)Cl]Cl、[Ru(ツネホス)Cl]2(μ-Cl)3(Me2NH2)、[Ru(ツネホス)Cl]2(μ-Cl)3(Et2NH2)、Ru(ツネホス)(BF4)2、Ru(ツネホス)(OAc)2、Ru(ツネホス)(acac)2、Ru(ツネホス)(CF3COO)2、及びRu(ツネホス)Cl2(dmf)m(式中mは2、3又は4である。)がある。好ましい触媒は、Ru(ツネホス)(acac)2及びRu(ツネホス)(CF3COO)2である。好ましい触媒における包接に好ましいツネホス配位子は、C3-、C4-及びC5-ツネホスである。
該触媒は事前形成(pre-form)することができる。言い換えると、該触媒は、基質(化合物B)と反応させる前に、形成しかつ任意に単離することができる。あるいは該触媒は、原位置(in situ)で形成することができる。言い換えると、該触媒は、基質(化合物B)と反応させるときに、同時に形成することができる。すなわち該触媒は水素化反応の前に単離されないが、反応ポット中でその前駆体配位子から形成される。事前形成の触媒として又は原位置でのもののいずれかの触媒形成に適した前駆体は、[Ru(p-シメン)Cl2]2、[Ru(ベンゼン)Cl2]Cl2、及びRu(COD)(2-メチルアリル)2である。特に適当な原位置形成の触媒は、[Ru(p-シメン)Cl2]2及びC3-ツネホス配位子から製造することができる。好ましくは、該触媒は事前形成される。
一実施態様において、該水素化は酸の存在下で行われる。任意に、該酸はH3PO4、CF3CO2H又はHOAcである。H3PO4及びCF3CO2Hは、好ましい酸である。好ましくは、該酸はH3PO4である。
一実施態様において、該酸は溶媒中に存在している。例えば、該酸溶媒は水である。好適には、85%のH3PO4水溶液が使用される。
一実施態様において、化合物B/酸モル比は、2/1〜70/1の範囲である。好適には、化合物B/酸モル比は、4/1〜63/1の範囲である。好ましい化合物B/酸モル比は、4/1及び25/1である。好ましくは、化合物B/酸モル比は、4/1である。
別の実施態様において、化合物B/触媒モル比は、100/1〜4000/1の範囲である。好適には、化合物B/触媒モル比は、100/1〜3000/1の範囲である。好ましくは、化合物B/触媒モル比は、100/1〜2000/1の範囲である。より好ましくは、化合物B/触媒モル比は、100/1〜1000/1の範囲である。更により好ましくは、化合物B/触媒モル比は、100/1〜250/1の範囲である。最も好ましくは、化合物B/触媒モル比は、250/1である。
該水素化は、溶媒の存在下で行うことができる。例えば、該水素化溶媒は、置換又は非置換の直鎖又は分枝C1〜C6アルコール、アレーン、又はそれらの混合物から選択される。任意に、該溶媒はMeOH、ジクロロエタン(DCE)、CF3CH2OH、MePh、テトラヒドロフラン(THF)、又はEtOAcから選択される。好ましくは、該溶媒はメタノールである。
該水素化は、40℃〜100℃の範囲の温度で行うことができる。好適には、該水素化は、40℃〜80℃の範囲の温度で行うことができる。好ましくは、該水素化は、50℃〜60℃の範囲の温度で行われる。より好ましくは、該水素化は、60℃の温度で行われる。化合物BのR4がt-ブチルである場合、好ましい温度は、80℃より低い。
該水素化は、10バール〜70バールの範囲の圧力で行うことができる。好適には、該水素化は、20バール〜60バールの範囲の圧力で行うことができる。好ましくは、該水素化は、20バール〜40バールの範囲の圧力で行うことができる。最も好ましくは、該水素化は、30バールの圧力で行うことができる。
更なる実施態様において、該方法は、式Aの化合物を実質的に再結晶化することを更に含む。任意に、該再結晶化は、DCM/ヘキサン中で行われる。
一実施態様において、化合物Aは、S鏡像異性体の形態である。別の実施態様において、化合物Aは、R鏡像異性体の形態である。
本発明の別の態様により、式Aの化合物のS又はR鏡像異性体の製造方法を提供する。
Figure 2011515390
該方法は、式Bの化合物をキラル遷移金属触媒及び水素源の存在下で不斉水素化させることを含み:
Figure 2011515390
式中XはCH2、酸素又はイオウであり;R1、R2及びR3は、同じであるか又は異なり、水素、ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ニトロ、アルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノ、又はジアルキルアミノ基を表し;かつR4は、アルキル又はアリールであり、該遷移金属触媒は、式Jを有するDiPh-MeO-BIPHEP配位子を含み:
Figure 2011515390
ここで用語アルキルは、任意にアリール、アルコキシ、ハロゲン、アルコキシカルボニル、又はヒドロキシカルボニル基によって置換された炭素原子1〜6個を含む直鎖又は分枝の炭化水素鎖を意味し;用語アリールは、任意にアルキルオキシ、ハロゲン、又はニトロ基によって置換されたフェニル又はナフチル基を意味し;用語Phは、フェニル基を表し;及び用語ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を意味する。
化合物Bは、エン-カルバマートと呼ばれる場合がある。
一実施態様において、XはOである。別の実施態様において、R1、R2及びR3の少なくとも1つはフッ素である。
好適には、化合物Aは下記式を有する。
Figure 2011515390
一実施態様において、R4はC1〜C4アルキルである。任意に、R4はメチル(すなわち、メチル置換されたカルバマート)、エチル(すなわち、エチル置換されたカルバマート)、又はtBu(すなわち、tBu置換されたカルバマート)である。好ましくは、R4はメチルである。別の実施態様において、R4はベンジル(すなわち、ベンジル置換されたカルバマート)である。
一実施態様において、該触媒はロジウムベースの触媒である。好適には、該触媒は、式Rh(L")2X/P*を有し、式中P*はDiPh-MeO-BIPHEP配位子であり、L"はノルボルナジエン(NBD)又はシクロオクタジエン(COD)などのジエンであり、かつXはBF4又はPF6などの対イオンである。
該触媒は、事前形成することができる。言い換えると、基質(化合物B)と反応させる前に、該触媒を形成しかつ任意に単離することができる。あるいは該触媒は、原位置で形成することができる。言い換えると、該触媒は、基質(化合物B)と水素化反応させるのと同時に形成することができる。事前形成の触媒として又は原位置でのもののいずれかの触媒形成に適した前駆体は、Rh(NBD)2PF6である。
別の実施態様において、化合物B/触媒モル比は、50/1〜4000/1の範囲である。好適には、化合物B/触媒モル比は、100/1〜4000/1の範囲である。好ましくは、化合物B/触媒モル比は、100/1〜3000/1の範囲である。より好ましくは、化合物B/触媒モル比は、100/1〜2000/1の範囲である。より好ましくは、化合物B/触媒モル比は、100/1〜1000/1の範囲である。更により好ましくは、化合物B/触媒モル比は、100/1〜250/1の範囲である。最も好ましくは、化合物B/触媒モル比は、100/1である。
該水素化は、溶媒の存在下で行うことができる。例えば、該水素化溶媒はCH2Cl2又はPhMe、好ましくはCH2Cl2である。
該水素化は、20℃〜100℃の範囲の温度で行うことができる。好適には、該水素化は、30℃〜80℃の範囲の温度で行うことができる。好ましくは、該水素化は、50℃〜60℃の範囲の温度で行われる。より好ましくは、該水素化は、60℃の温度で行われる。
該水素化は、10バール〜70バールの範囲の圧力で行うことができる。好適には、該水素化は、20バール〜60バールの範囲の圧力で行われる。好ましくは、該水素化は、20バール〜40バールの範囲の圧力で行われる。最も好ましくは、該水素化は、30バールの圧力で行うことができる。
更なる実施態様において、該方法は、式Aの化合物を実質的に再結晶化することを更に含む。任意に、該再結晶化は、DCM/ヘキサン中で行われる。
一実施態様において、化合物Aは、S鏡像異性体の形態である。別の実施態様において、化合物Aは、R鏡像異性体の形態である。
例えば、化合物Bは、Tetrahedron:Asymmetry 10 (1999) 3467-3471に記載の方法によって製造することができる。
本発明の別の態様により、式Cの化合物のR若しくはS鏡像異性体、又はその塩の製造方法を提供する。
Figure 2011515390
式中XはCH2、酸素又はイオウであり;R1、R2、R3はそれぞれ、水素、ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、アルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノ、又はジアルキルアミノから選択される。該方法は、上記方法によって式Aの化合物のR又はS鏡像異性体を形成すること、続いて、化合物AのR又はS鏡像異性体を式Cの化合物の各R又はS鏡像異性体に変換することを含む。
該化合物Aは、-C(=O)-O-R4基をHと置換することを含む反応によって、化合物Cに変換することができる。
該化合物AのR又はS鏡像異性体は、水素分解によって式Cの化合物の各R又はS鏡像異性体に変換することができる。
本発明の別の態様により、式Eの化合物のR若しくはS鏡像異性体、又はその塩の製造方法を提供する。
Figure 2011515390
式中XはCH2、酸素又はイオウであり;R1、R2、R3はそれぞれ、水素、ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、アルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノ、又はジアルキルアミノから選択され、かつR12は水素、アルキル、又はアルキルアリールから選択される。該方法は、上記方法によって式Cの化合物のR又はS鏡像異性体を形成すること、及び式Cの化合物のR又はS鏡像異性体を式Eの化合物のR又はS鏡像異性体に変換することを含む。
一実施態様において、Xは酸素である。別の実施態様において、R1、R2及びR3の少なくとも1つはフッ素である。
一実施態様において、化合物Cを化合物Eの置換イミダゾール-2-チオン環のN(1)部位を構築するためのアミノ成分として用いることによって、化合物Cは化合物Eに変換される。
化合物Cのアミノ基は、5-置換イミダゾール-2-チオン基に変換することができ、該5位の置換基は-(CH2)n-NHR12基(式中R12は、水素、アルキル又はアルキルアリール基を表す。)で置換される。
化合物Eを形成するために、式Cの化合物のR又はS鏡像異性体は、式D2の化合物と、実質的に不活性な溶媒中、有機酸の存在下で水溶性のチオシアン酸塩とともに反応させることができ、
Figure 2011515390
式中nは1、2又は3を表し;nが1又は2である場合、R12は水素、アルキル又はアルキルアリール基を表し、R11はヒドロキシル保護基を表し、かつR13はアミノ保護基を表し;nが3を表す場合、R11はヒドロキシル保護基を表すが、R12及びR13は互いに結合してフタルイミド基を表し、続いて、後続の中間生成物F〜Iの脱保護を行う。
Figure 2011515390
一実施態様において、XはOである。別の実施態様において、nは2又は3である。好適には、XはOであり、かつnは2である。あるいは、XはOであり、かつnは3である。任意にR1、R2及びR3の少なくとも1つは、ハロゲン、好ましくはフッ素である。
一実施態様において、化合物Eは下記の化合物又はその塩である。(S)-5-(2-アミノエチル)-1-(1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(S)-5-(2-アミノエチル)-1-(5,7-ジフルオロ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-クロマン-3-イル-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(6-ヒドロキシクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(8-ヒドロキシクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(6-メトキシクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(8-メトキシクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(6-フルオロクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(8-フルオロクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(6,7-ジフルオロクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(6,8-ジフルオロクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(S)-5-(2-アミノエチル)-1-(6,8-ジフルオロクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(6,7,8-トリフルオロクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(6-クロロ-8-メトキシクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(6-メトキシ-8-クロロクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(6-ニトロクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(8-ニトロクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-[6-(アセチルアミノ)クロマン-3-イル]-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-アミノメチル-1-クロマン-3-イル-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-アミノメチル-1-(6-ヒドロキシクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(6-ヒドロキシ-7-ベンジルクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-アミノメチル-1-(6,8-ジフルオロクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(3-アミノプロピル)-1-(6,8-ジフルオロクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(S)-5-(3-アミノプロピル)-1-(5,7-ジフルオロ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R,S)-5-(2-アミノエチル)-1-(6-ヒドロキシチオクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R,S)-5-(2-アミノエチル)-1-(6-メトキシチオクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-ベンジルアミノエチル)-1-(6-メトキシクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-ベンジルアミノエチル)-1-(6-ヒドロキシクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-1-(6-ヒドロキシクロマン-3-イル)-5-(2-メチルアミノエチル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-1-(6,8-ジフルオロクロマン-3-イル)-5-(2-メチルアミノエチル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン、又は(R)-1-クロマン-3-イル-5-(2-メチルアミノエチル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオンである。好ましくは、該塩は塩酸塩である。
一実施態様において、化合物Eは、式Pの化合物の各R又はS鏡像異性体である。
Figure 2011515390
本発明の別の態様により、式Bの化合物の不斉水素化における、下記式を有するキラルツネホス配位子を含む遷移金属錯体を含むキラル触媒の使用を提供する。
Figure 2011515390
式中pは1〜6の整数であり、かつArはアリール基を意味し、
Figure 2011515390
ここで化合物Bは上記のものであり、かつ該ツネホス配位子は上記のものである。
本発明の別の態様により、[Ru(p-シメン)(ツネホス)Cl]Cl、[Ru(ツネホス)Cl]2(μ-Cl)3(Me2NH2)、[Ru(ツネホス)Cl]2(μ-Cl)3(Et2NH2)、Ru(ツネホス)(BF4)2、Ru(ツネホス)(OAc)2、Ru(ツネホス)(acac)2、Ru(ツネホス)(CF3COO)2、及びRu(ツネホス)Cl2(dmf)m(式中mは2、3又は4である。)を提供する。好ましい触媒は、Ru(ツネホス)(acac)2及びRu(ツネホス)(CF3COO)2である。該触媒における包接に好ましいツネホス配位子は、C3-、C4-及びC5-ツネホスである。
本発明の更なる態様により、ルテニウムベースの遷移金属錯体及び酸添加物を含む触媒系を提供する。ここで該錯体は、上記のツネホス配位子を含む。任意に、該酸はH3PO4、CF3CO2H又はHOAcである。H3PO4及びCF3CO2Hは、好ましい酸である。好ましくは、該酸はH3PO4である。
Ru触媒水素化検討から、ルテニウム-ツネホスベースの触媒の存在下で、メチル置換エン-カルバマートを使用して、完全な変換及び90%を超えるe.eが得られることが明らかとなっている。
エン-カルバマート基質の不斉水素化における反応性及びエナンチオ選択性は、OBn<OtBu<OMeの順に変化することが見出されている。
tBu置換エン-カルバマートの反応は、結果として副生成物が見られることがあるが、メチル置換エン-カルバマートでは、tBu置換エン-カルバマートと類似の変換及びe.e.を示した。
配位子、酸添加物、及び反応条件の特に有効な組合せを下記に挙げる。
[Ru(C4-ツネホス)(acac)2]とH3PO4酸添加物。好ましくは、該反応条件は60℃、水素30バール、250/1の基質/触媒、及び/又は63/1の酸/触媒である。
[Ru(C5-ツネホス)(acac)2]とH3PO4酸添加物。好ましくは、該反応条件は60℃、水素30バール、250/1の基質/触媒、及び/又は63/1の酸/触媒である。
[Ru(C5-ツネホス)(CF3COO)2]とH3PO4酸添加物。好ましくは、該反応条件は60℃、水素30バール、250/1の基質/触媒、及び/又は63/1の酸/触媒である。
[Ru(C3-ツネホス)(CF3COO)2]。好ましくは、該反応条件は60℃、水素30バール、及び/又は250/1の基質/触媒である。63/1の酸/触媒が好ましいとともに、酸添加物としてH3PO4の存在も有益である。
[Ru(C3-ツネホス)(acac)2]とH3PO4酸添加物。好ましくは、該反応条件は40℃、水素30バール、250/1の基質/触媒、及び/又は63/1の酸/触媒である。あるいは、該反応条件は、水素30bar、3000/1の基質/触媒、及び/又は750/1の酸/触媒としてもよい。
本発明の好ましい特徴、実施態様、及び各態様の反応条件は、他に要求がない限り他の態様のそれぞれに関して準用される。
プロキラルエン-カルバマート1a-cのエナンチオ選択的水素化(下記スキーム1に示す。)における触媒の効果の検討を、ルテニウム-ツネホスベースの触媒(表1〜29)及びロジウム-DiPh-MeO-BIPHEPベースの触媒(表30〜32)を用いて行った。
Figure 2011515390
(不斉水素化の一般的手順)
ガラスバイアル(20mL)を有する容積300mLのオートクレーブに窒素下で、基質、触媒並びに無酸素の溶媒を加えた。このオートクレーブに所望の圧力まで水素を加え、室温で撹拌するか又は油浴で加熱した。水素を慎重に解放した後、該反応混合物を希釈しHPLC試料として使用した。1bの水素化に限り、該反応混合物を濃縮し、1HNMRチェックして変換を定量した。
(分析方法)
HPLC及び下記条件を用いて鏡像体過剰率(e.e.)を定量した。
・HPLC:Agilent社1100シリーズ。
・カラム:Chiralpak AD-H、25cm。
・移動相:MeOH/IPA=70/30。
・流量:0.5mL/分。
・検出:UV210及び254nm。
・1aの保持時間:11.7分。
・R-2aの保持時間:8.8分。
・S-2aの保持時間:10.6分。
・1bの保持時間:8.4分。
・R-2bの保持時間:8.3分。
・S-2bの保持時間:9.2分。
・1cの保持時間:15.8分。
・R-2cの保持時間:12.0分。
・S-2cの保持時間:14.4分。
下記によって変換(「Conv」)を定量した。
・基質1a及び1cについて、HPLC面積。
・基質1bについて、粗製反応混合物の1HNMR。
下記によって化学純度を定量した。
・HPLC:HP1050シリーズ。
・カラム:Apollo C18 5μ、25cm。
・移動相:H2O(0.05%TFA)/CH3CN(0.05%TFA)=50/50。
・流量:1.0mL/分。
・検出:UV210nm。
・R-2aの保持時間:8.6分。
(ルテニウム-ツネホス触媒作用)
(初期試験)
1a基質にC1〜C6-ツネホスベースの触媒を用いて初期試験を行った。結果を下記表1に示す。
Figure 2011515390
全ての反応は、50℃、初期水素圧60バール下、メタノール中で17時間行った。基質/Ru比は70〜100の範囲であった。
(溶媒の効果)
触媒として[Ru(p-シメン)(S-C3-ツネホス)Cl]Clを用いて1aのエナンチオ選択性における溶媒効果を実施した。結果を表2に記載する。
Figure 2011515390
全ての反応は、50〜60℃、初期水素圧60バール下で17〜18時間行った。基質/Ru比は90〜120の範囲であった。
(配位子の効果)
様々なC3-ツネホス/ルテニウム種及びC4-ツネホス/ルテニウム種を試験した。結果を表3に示す。
Figure 2011515390
全ての反応は、50〜60℃、初期水素圧60バール下で17〜18時間行った。
(原位置触媒作用)
前駆体として[Ru(p-シメン)Cl2]2を用いて、原位置形成の触媒のエナンチオ選択性を試験した(表4)。
初期の結果から、[Ru(p-シメン)Cl2]Cl2と配位子であるC3-ツネホスとの組合せの、事前形成の触媒と原位置形成の触媒との間で、エナンチオ選択性に大きな差はないことが示された。
原位置形成の触媒を用いると、該反応は非常に緩やかであった。
[Ru(p-シメン)Cl2]Cl2の代わりに、他の前駆体、すなわち[Ru(ベンゼン)Cl2]Cl2及びRu(COD)(2-メチルアリル)2を用いた場合、類似の結果が得られた(表5及び6)。
酸の添加は、反応性を強化した(表7)。
Figure 2011515390
全ての反応は、60℃、初期水素圧30バール下で18時間行った。
Figure 2011515390
全ての反応は、60℃、初期水素圧30バール下で18時間行った。
Figure 2011515390
全ての反応は、60℃、初期水素圧30バール下で18時間行った。
Figure 2011515390
全ての反応は、3mLのメタノール中0.3mmolの基質を用いて、60℃、水素30バール下で20時間行った。基質/Ru比は100であった。
250のS/Cで、Cp-ツネホスの原位置形成の触媒に、同様の反応条件を使用した(表8)。
Figure 2011515390
全ての反応は、60℃、水素30バール下で20時間行った。
より多い酸の量は、活性を増大させた(表9)。
Figure 2011515390
全ての反応は、60℃、水素圧30バール下で20時間行った。
(酸の効果)
Ru(R-C3-ツネホス)(acac)2を試験した(表10)。酸添加物、特にH3PO4及びCF3COOHは、変換を増大させた。
Figure 2011515390
全ての反応は、3mLのメタノール中0.3mmolの基質を用いて、60℃、水素30バール下で20時間行った。基質/Ru比は100であった。
表10に見られるように、Ru(R-C3-ツネホス)(acac)2を用いた基質1bの水素化は、標準的な条件下で、完全な変換及び約86%のeeを与えた。1aと1bとの間で活性に大差は観察されなかった。
基質1cについては、標準的な条件下で、不斉水素化は1a及び1bに比べ常に緩やかであったが、e.e.は、他の2つの基質、1a及び1bについて得られたものと類似であった。
表10の結果から、酸の添加が活性を有意に増大させることが示されたので、他の種類の前駆体における酸の効果を試験した(表11)。
Figure 2011515390
全ての反応は、3mLのメタノール中0.1mmolの基質を用いて、60℃、水素30バール下で20時間行った。
酸の効果を、80℃の高温で試験した(表12)。
Figure 2011515390
全ての反応は、80℃、水素30バール下で20時間行った。
表12の反応は、事前形成の触媒を用いて行った。触媒の原位置形成を用いて、該反応を繰り返した(表13)。
Figure 2011515390
全ての反応は、80℃、水素30バール下で20時間行った。
C3、C4及びC5-ツネホスと(acac)2との組合せにおける(CF3COO)2の効果を、基質1a、1b及び1cで試験した(それぞれ表14、15及び16)。
Figure 2011515390
全ての反応は、60℃、水素30バール下で20時間、250のS/Cで行った。
Figure 2011515390
全ての反応は、60℃、水素30バール下で20時間、250のS/Cで行った。
Figure 2011515390
全ての反応は、60℃、水素30バール下で20時間、250のS/Cで行った。
(温度の効果)
2つの触媒、Ru(C3-ツネホス)(acac)2及びRu(C4-ツネホス)(acac)2を用いて、温度の効果の実験を行った(表17)。
Figure 2011515390
全ての反応は、3mLのメタノール中0.3mmolの基質を用いて、水素30バールで20時間行った。
エナンチオ選択性は、40〜100℃の範囲において温度依存的であった。
基質1b及び1cを同じ条件下で試験した場合、類似の結果が得られた(表18及び19)。
基質1bについて、該エナンチオ選択性は、試験温度範囲においてほとんど同じままであった。しかし、1bの水素化、特に高温(80〜100℃)では、常に約5%の副生成物がHPLCで検出された。
基質1cについて、e.e.は高温でわずかに低下した。
Figure 2011515390
全ての反応は、2mLのメタノール中0.2mmolの基質を用いて、水素30バールで20時間行った。基質/H3PO4/Ru比=250/63/1であった。
Figure 2011515390
全ての反応は、2mLのメタノール中0.2mmolの基質を用いて、水素30バールで20時間行った。基質/H3PO4/Ru比=250/63/1であった。
80℃で更なる反応を行った(表20、21及び22)。
Figure 2011515390
全ての反応は、水素30バール、20時間、80℃、250のS/Cで行った。
Figure 2011515390
全ての反応は、水素30バール、80℃、250のS/Cで行った。
表21のHPLC結果から〜5%の未知の副生成物が示された。
Figure 2011515390
全ての反応は、水素30バール、20時間、80℃、250のS/Cで行った。
100℃で更なる反応を行った(表23)。
Figure 2011515390
全ての反応は、水素30バール、100℃で行った。
基質1bのHPLC結果から〜5%の未知の副生成物が示された。
40℃で更なる反応を行った(表24)。
Figure 2011515390
全ての反応は、水素30バール、20時間、40℃、250のS/Cで行った。
(1b及び1cの不斉水素化)
1aの試験の標準的な条件を用いて、基質1b及び1cで更なる試験を行った(それぞれ表25及び26)。
Figure 2011515390
全ての反応は、1mLのメタノールあたり0.1mmolの基質を用いて、水素30バール下、60℃で20時間行った。基質/触媒比は100であった。
Figure 2011515390
全ての反応は、水素30バール下、60℃で20時間行った。
(基質反応性及びターンオーバー数(TON)評価)
予備的なTON評価試験を行った(表27)。TONが1000まで増大した場合と同程度の結果が得られた。
Figure 2011515390
反応は、水素60バール下、70℃で19時間行った。
次いで様々な基質、触媒比を検討した(表28)。
Figure 2011515390
全ての反応は、水素30バールで20時間行った。メタノールを溶媒とした。
生成物2aは、一晩(蓋なしで)放置した後、十分な量で結晶化し、該e.e.は>99%であった。生成物2aのe.e.は、結晶化法を用いて、容易に99%のe.e.に向上し得ることが想定される。
基質1bについて、高温では約5%の副生成物が存在する。
基質1bについて好ましい反応条件は、Ru(S-C4-ツネホス)(acac)2触媒をS/C 250で使用することを含む(表15)。基質1aについて、C3、C4、C5及びC6ツネホス配位子は、変換及びeeについて同程度の結果を与える。基質1aについて好ましい反応条件は、以下である。メタノール中0.5Mの1a、S/C 3000の単離Ru(R-C3-ツネホス)(acac)2、H3PO4/触媒が750、30バールのH2、80℃、20時間である。
(規模拡大実験)
(初期実験)
下記反応を検討した。
Figure 2011515390
20Lの容器で水素化を行った。下記の材料及び条件を使用した。
・基質(化合物1a):950g(3.94mol);
・触媒(Ru(R-C3-ツネホス)(acac)2):894mg(3941TON);
・酸添加物(H3PO4)(85%aq.):113g(H3PO4/基質=1/4);
・溶媒(MeOH):5L;
・温度:80〜85℃;
・H2圧力:30〜35バール;である。
該反応を24時間行い、一晩自然に室温まで冷却した。
210nmでは>99%の変換及び92.2%の鏡像体過剰率であり、254nmでは>99%の変換及び93.0%の鏡像体過剰率であった。
次いで該生成物を分離し、精製して、99.9%の鏡像体過剰率及び>99%のHPLC面積(210nm)を有する生成物を与えた。
(追跡実験)
次いで、規模拡大実験を行い、下記の材料及び条件を使用した。
Figure 2011515390
条件:
・TON3000;
・温度:80〜85℃;
・H2圧力:30〜35バール;
・反応容積1g/4ml;である。
一般的な手順は下記である。
1. 20Lのメタノールをオートクレーブ(ステンレス鋼、T36)に加える。
2. 基質を該オートクレーブに加える。
3. H3PO4(85%)を該オートクレーブに加える。
4. 該オートクレーブを窒素でパージし、内部の空気を交換する。
5. 窒素雰囲気下でルテニウム触媒を該オートクレーブに加える。
6. 該反応容器を密封し、水素(30バール)で窒素を置換する。
7. 該反応混合物を撹拌しながら80℃まで加熱し、80〜85℃で24時間保持すると同時に30〜35バールに圧力を維持する。
8. 該混合物を25〜30℃まで冷却し、変換を調べる(〜100%)。
9. 水素圧を解放し、該オートクレーブを窒素でパージする。
10. 該懸濁液をロータバップに移し、減圧下で乾燥するまで濃縮する。
11. 粗製生成物を、イソプロパノールと水との混合物(45:55、v/v、33.3L)に還流下で撹拌しながら溶解させる。
12. 透明溶液を室温まで冷却し、0〜5℃まで更に冷却し、0〜5℃で1時間保持する。
13. 濾過によって該沈殿物を回収し、イソプロパノールと水との混合物(45:55、v/v、7.5L)で洗浄する。
14. 該生成物を真空下50℃で、一定重量になるまで乾燥する。
完全な変換が得られた。該粗製生成物をIPA及び水(45:55)から再結晶化した。乾燥後、88.4%の収率の全4456gの純粋な生成物を得た。鏡像体過剰率は>99%であり、化学純度(HPLC面積)は>99%(210nm)であった。
(ロジウムベースの不斉水素化)
(ロジウム-DiPh-Me-BIPHEP触媒作用)
配位子DiPh-MeO-Biphep(下記の化合物1)を、基質1a-cで試験した。
Figure 2011515390
DiPh-MeO-Biphepを用いて原位置で生成したロジウム触媒を試験した。結果を表30、31及び32に記載する。
Figure 2011515390
L*=DiPh-MeO-Biphepである。反応はCH2Cl2中、60バールのH2下、室温で18時間行った。
Figure 2011515390
L*=DiPh-MeO-Biphepである。全ての反応は、60バールのH2下、室温で18時間行った。
エナンチオ選択性は溶媒に依存し、塩化メチレン(CH2Cl2)が最も好ましい溶媒であった。
活性及びエナンチオ選択性は水素圧に依存した。高圧ほど活性を増大させるが、鏡像体過剰率をわずかに低下させる。
Figure 2011515390
全ての反応は、3mLの塩化メチレン中0.3 mmolの基質を用いて、60℃で20時間行った。触媒は、Rh(NBD)2PF6/DiPh-Me0-Biphepを用いて原位置で形成し、基質/Rh比は100であった。
(Ru(R-C3-ツネホス)(acac)2の製造)
窒素下で、三つ口フラスコに1088mgのRu(acac)3、3385mgの亜鉛、及び1620mgの(R)-C3-ツネホスを加えた。該フラスコは、窒素による排出及び充填を3回行った。このフラスコに、窒素下で無空気の溶媒である、50mLのエタノール及び5mLの水を添加した。次いで該混合物を20時間還流した。該反応混合物を室温まで冷却し、濃縮した。該残渣に30mLのアセトンを添加し、該溶液をセライトのショートパッドを通して濾過した。該濾液を濃縮して、褐色固体として2.2gのRu(R-C3-ツネホス)(acac)2を得た。
(Ru(R-C3-ツネホス)(CF3COO)2の製造)
シュレンクフラスコに534.3mgの[Ru(p-シメン)Cl2]2、1019mgの(R)-C3-ツネホス、及び15mLのDMFを加えた。凍結融解法を用いて該溶液を3回脱気した。次いで該混合物を100℃で10分間加熱した。該反応混合物を室温まで冷却し、次いで25mLメタノール中2.86gのNaOAcを、該冷却した反応混合物に添加した。該混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、この得られた混合物に25mLのトルエン及び25mLの水を添加した。2相を分離し、水相をトルエン2×12mLで抽出した。合わせた有機を水2×12mLで洗浄し、Na2SO4で乾燥させた。該濾液を濃縮して残渣を得た。該残渣に、30mLの塩化メチレン及び270mgのトリフルオロ酢酸を添加した。得られた混合物を室温で24時間撹拌し、濃縮して緑がかった固体を得た。この固体を高真空下で一晩乾燥させて、1.02gのRu(R-C3-ツネホス)(CF3COO)2を生成した。
(Rh(ノルボルナジエン)2PF6(DiPh-MeO-BIPHEP)の製造)
この触媒は、個々の配位子と基質及び水素化用の溶媒と組合せることによって、形成することができる。
本願発明が添付の特許請求の範囲の範囲内で変更し得ることは明らかであろう。

Claims (139)

  1. 式Aの化合物のS又はR鏡像異性体の製造方法であって、
    Figure 2011515390
    式Bの化合物をキラル遷移金属触媒及び水素源の存在下で不斉水素化させることを含み:
    Figure 2011515390
    式中XはCH2、酸素又はイオウであり;R1、R2及びR3は、同じであるか又は異なり、水素、ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ニトロ、アルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノ、又はジアルキルアミノ基を表し;かつR4は、アルキル又はアリールであり、該遷移金属触媒は、下記式を有するキラル配位子を含み、
    Figure 2011515390
    式中pは1〜6であり、かつArはアリール基を意味し:ここで用語アルキルは、任意にアリール、アルコキシ、ハロゲン、アルコキシカルボニル、又はヒドロキシカルボニル基によって置換された炭素原子1〜6個を含む直鎖又は分枝の炭化水素鎖を意味し;用語アリールは、任意にアルキルオキシ、ハロゲン、又はニトロ基によって置換された芳香族又はヘテロ芳香族基を意味し;及び用語ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を意味する、前記製造方法。
  2. Xが、Oである、請求項1記載の方法。
  3. R1、R2及びR3の少なくとも1つが、フッ素である、請求項1又は2記載の方法。
  4. 化合物Aが、下記式を有する、請求項1、2又は3記載の方法:
    Figure 2011515390
  5. R4が、C1〜C4アルキルである、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。
  6. R4が、メチル、エチル、又はtBuである、請求項5記載の方法。
  7. R4が、メチルである、請求項6記載の方法。
  8. R4が、ベンジルである、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。
  9. Arが、フェニルである、請求項1〜8記載のいずれか一項記載の方法。
  10. pが、3、4又は5である、請求項9記載の方法。
  11. 前記キラル配位子が、R鏡像異性体又はS鏡像異性体の形態である、請求項1〜10のいずれか一項記載の方法。
  12. pが、3である、請求項11記載の方法。
  13. 前記キラル配位子が、S鏡像異性体の形態である、請求項12記載の方法。
  14. 前記触媒が、式[(キラル配位子)Ru(アレーン)X']Y、[(キラル配位子)Ru(L)2]、又は[(キラル配位子)Ru(L')2X'2]を有し、式中X'は一価負の単座配位子であり、Yは釣合せアニオンであり、Lは一価負の配位性配位子であり、及びL'は非イオン性単座配位子である、請求項1〜13のいずれか一項記載の方法。
  15. X'及び/又はYが、塩素である、請求項14記載の方法。
  16. アレーンが、p-シメン又はベンゼンである、請求項14又は15記載の方法。
  17. Lが、acac(すなわち、アセチルアセトナート)、CF3COO、又はBF4である、請求項14、15又は16記載の方法。
  18. L'が、dmfである、請求項14、15又は16記載の方法。
  19. L又はL'が、アセチル、トリフルオロアセチル、テトラフルオロボラート、モノアミン、又はジアミンである、請求項14、15又は16記載の方法。
  20. 前記モノアミンが、二級アミンである、請求項19記載の方法。
  21. 前記二級アミンが、Me2NH2又はEt2NH2である、請求項20記載の方法。
  22. 前記触媒が、[Ru(p-シメン)(キラル配位子)Cl]Cl、[Ru(キラル配位子)Cl]2(μ-Cl)3(Me2NH2)、[Ru(キラル配位子)Cl]2(μ-Cl)3(Et2NH2)、Ru(キラル配位子)(BF4)2、Ru(キラル配位子)(OAc)2、Ru(キラル配位子)(acac)2、Ru(キラル配位子)(CF3COO)2、及びRu(ツネホス)Cl2(dmf)m(式中mは2、3又は4である。)からなる群から選択される、請求項1〜13のいずれか一項記載の方法。
  23. 前記触媒が、Ru(キラル配位子)(acac)2又はRu(キラル配位子)(CF3COO)2である、請求項22記載の方法。
  24. 前記触媒が、事前形成される、請求項23記載の方法。
  25. 前記触媒が、原位置で形成される、請求項1〜23のいずれか一項記載の方法。
  26. 前記触媒が、[Ru(p-シメン)Cl2]2、[Ru(ベンゼン)Cl2]Cl2、及びRu(COD)(2-メチルアリル)2からなる群から選択される前駆体から形成される、請求項1〜25のいずれか一項記載の方法。
  27. 前記水素化が、酸の存在下で行われる、請求項1〜26のいずれか一項記載の方法。
  28. 前記酸が、H3PO4、CF3CO2H、又はHOAcである、請求項27記載の方法。
  29. 前記酸が、H3PO4又はCF3CO2Hである、請求項28記載の方法。
  30. 前記酸が、H3PO4である、請求項29記載の方法。
  31. 前記酸が、溶媒中に存在している、請求項27〜30のいずれか一項記載の方法。
  32. 前記酸溶媒が、水である、請求項31記載の方法。
  33. 前記酸が、H3PO4であり、かつ85%の水溶液で存在している、請求項31記載の方法。
  34. 化合物B/酸モル比が、2/1〜70/1の範囲である、請求項27〜33のいずれか一項記載の方法。
  35. 化合物B/酸モル比が、4/1〜63/1の範囲である、請求項34記載の方法。
  36. 化合物B/酸モル比が、25/1である、請求項35記載の方法。
  37. 化合物B/酸モル比が、4/1である、請求項35記載の方法。
  38. 化合物B/触媒モル比が、100/1〜4000/1の範囲である、請求項1〜37のいずれか一項記載の方法。
  39. 化合物B/触媒モル比が、100/1〜3000/1の範囲である、請求項38記載の方法。
  40. 化合物B/触媒モル比が、100/1〜2000/1の範囲である、請求項39記載の方法。
  41. 化合物B/触媒モル比が、100/1〜1000/1の範囲である、請求項40記載の方法。
  42. 化合物B/触媒モル比が、100/1〜250/1の範囲である、請求項41記載の方法。
  43. 化合物B/触媒モル比が、250/1である、請求項42記載の方法。
  44. 前記水素化が、溶媒の存在下で行われる、請求項1〜43のいずれか一項記載の方法。
  45. 前記水素化溶媒が、置換若しくは非置換の直鎖若しくは分枝C1〜C6アルコール、アレーン、又はそれらの混合物から選択される、請求項44記載の方法。
  46. 前記溶媒が、MeOH、ジクロロエタン(DCE)、CF3CH2OH、MePh、テトラヒドロフラン(THF)、又はEtOAcから選択される、請求項45記載の方法。
  47. 前記溶媒が、メタノールである、請求項46記載の方法。
  48. 前記水素化が、40℃〜100℃の範囲の温度で行われる、請求項1〜47のいずれか一項記載の方法。
  49. 前記水素化が、40℃〜80℃の範囲の温度で行われる、請求項48記載の方法。
  50. 前記水素化が、50℃〜60℃の範囲の温度で行われる、請求項49記載の方法。
  51. 前記水素化が、60℃の温度で行われる、請求項50記載の方法。
  52. 前記水素化が、10バール〜70バールの範囲の圧力で行われる、請求項1〜51のいずれか一項記載の方法。
  53. 前記水素化が、20バール〜60バールの範囲の圧力で行われる、請求項52記載の方法。
  54. 前記水素化が、20バール〜40バールの範囲の圧力で行われる、請求項53記載の方法。
  55. 前記水素化が、30バールの圧力で行われる、請求項54記載の方法。
  56. 実質的に式Aの化合物を再結晶化することを更に含む、請求項1〜55のいずれか一項記載の方法。
  57. 前記再結晶化が、DCM/ヘキサン中で行われる、請求項56記載の方法。
  58. 化合物Aが、S鏡像異性体の形態である、請求項1〜57のいずれか一項記載の方法。
  59. 化合物Aが、R鏡像異性体の形態である、請求項1〜57のいずれか一項記載の方法。
  60. 式Aの化合物のS又はR鏡像異性体の製造方法であって、
    Figure 2011515390
    式Bの化合物をキラル遷移金属触媒及び水素源の存在下で不斉水素化させることを含み:
    Figure 2011515390
    式中XはCH2、酸素又はイオウであり;R1、R2及びR3は、同じであるか又は異なり、水素、ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ニトロ、アルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノ、又はジアルキルアミノ基を表し;かつR4は、アルキル又はアリールであり、該遷移金属触媒は、式Jを有するDiPh-MeO-BIPHEP配位子を含み:
    Figure 2011515390
    ここで用語アルキルは、任意にアリール、アルコキシ、ハロゲン、アルコキシカルボニル、又はヒドロキシカルボニル基によって置換された炭素原子1〜6個を含む直鎖又は分枝の炭化水素鎖を意味し;用語アリールは、任意にアルキルオキシ、ハロゲン、又はニトロ基によって置換されたフェニル又はナフチル基を意味し;及び用語ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を意味する、前記製造方法。
  61. Xが、Oである、請求項60記載の方法。
  62. R1、R2及びR3の少なくとも1つが、フッ素である、請求項60又は61記載の方法。
  63. 化合物Aが、下記式を有する、請求項60、61又は62記載の方法:
    Figure 2011515390
  64. R4が、C1〜C4アルキルである、請求項60〜63のいずれか一項記載の方法。
  65. R4が、メチル、エチル、又はtBuである、請求項64記載の方法。
  66. R4が、メチルである、請求項65記載の方法。
  67. R4が、ベンジルである、請求項60〜63のいずれか一項記載の方法。
  68. 前記触媒が、式Rh(L")2X/P*を有し、式中P*はDiPh-MeO-BIPHEP配位子であり、L"はジエンであり、かつXは対イオンである、請求項60〜67のいずれか一項記載の方法。
  69. 前記ジエンが、ノルボルナジエン(NBD)又はシクロオクタジエン(COD)である、請求項68記載の方法。
  70. Xが、BF4又はPF6である、請求項68又は69記載の方法。
  71. 前記触媒が、事前形成される、請求項60〜70のいずれか一項記載の方法。
  72. 前記触媒が、原位置で形成される、請求項60〜70のいずれか一項記載の方法。
  73. 前記触媒が、Rh(NBD)2PF6を含む前駆体化合物から形成される、請求項71又は72記載の方法。
  74. 化合物B/触媒モル比が、50/1〜4000/1の範囲である、請求項60〜73のいずれか一項記載の方法。
  75. 化合物B/触媒モル比が、100/1〜3000/1の範囲である、請求項74記載の方法。
  76. 化合物B/触媒モル比が、100/1〜2000/1の範囲である、請求項75記載の方法。
  77. 化合物B/触媒モル比が、100/1〜1000/1の範囲である、請求項76記載の方法。
  78. 化合物B/触媒モル比が、100/1〜250/1の範囲である、請求項76記載の方法。
  79. 化合物B/触媒モル比が、100/1である、請求項78記載の方法。
  80. 前記水素化が、溶媒の存在下で行われる、請求項60〜79のいずれか一項記載の方法。
  81. 前記水素化溶媒が、CH2Cl2又はPhMeである、請求項80記載の方法。
  82. 前記水素化溶媒が、CH2Cl2である、請求項81記載の方法。
  83. 前記水素化が、20℃〜100℃の範囲の温度で行われる、請求項60〜82のいずれか一項記載の方法。
  84. 前記水素化が、30℃〜80℃の範囲の温度で行われる、請求項83記載の方法。
  85. 前記水素化が、50℃〜60℃の範囲の温度で行われる、請求項84記載の方法。
  86. 前記水素化が、60℃の温度で行われる、請求項85記載の方法。
  87. 前記水素化が、10バール〜70バールの範囲の圧力で行われる、請求項60〜86のいずれか一項記載の方法。
  88. 前記水素化が、20バール〜60バールの範囲の圧力で行われる、請求項87記載の方法。
  89. 前記水素化が、20バール〜40バールの範囲の圧力で行われる、請求項88記載の方法。
  90. 前記水素化が、30バールの圧力で行われる、請求項89記載の方法。
  91. 実質的に式Aの化合物を再結晶化することを更に含む、請求項60〜90のいずれか一項記載の方法。
  92. 前記再結晶化が、DCM/ヘキサン中で行われる、請求項91記載の方法。
  93. 化合物Aが、S鏡像異性体の形態である、請求項60〜92のいずれか一項記載の方法。
  94. 化合物Aが、R鏡像異性体の形態である、請求項60〜92のいずれか一項記載の方法。
  95. 式Cの化合物のR若しくはS鏡像異性体、又はその塩の製造方法であって、
    Figure 2011515390
    式中XはCH2、酸素又はイオウであり;R1、R2、R3はそれぞれ、水素、ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、アルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノ、又はジアルキルアミノから選択され、請求項1〜94のいずれか一項記載の方法によって式Aの化合物のR又はS鏡像異性体を形成すること、続いて、該化合物AのR又はS鏡像異性体を式Cの化合物の各R又はS鏡像異性体に変換することを含む、前記製造方法。
  96. 化合物Aが、-C(=O)-O-R4基をHと置換することを含む反応によって化合物Cに変換される、請求項95記載の方法。
  97. 前記化合物AのR又はS鏡像異性体が、水素分解によって式Cの化合物の各R又はS鏡像異性体に変換される、請求項95記載の方法。
  98. 式Eの化合物のR若しくはS鏡像異性体、又はその塩の製造方法であって、
    Figure 2011515390
    式中XはCH2、酸素又はイオウであり;R1、R2、R3はそれぞれ、水素、ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ニトロ、アミノ、アルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノ、又はジアルキルアミノから選択され、かつR12は水素、アルキル、又はアルキルアリールから選択され、請求項95〜97のいずれか一項記載の方法によって式Cの化合物のR又はS鏡像異性体を形成すること、及び該式Cの化合物のR又はS鏡像異性体を式Eの化合物のR又はS鏡像異性体に変換することを含む、前記製造方法。
  99. Xが、Oである、請求項98記載の方法。
  100. nが、2又は3である、請求項98又は99記載の方法。
  101. XがOであり、かつnが2である、請求項100記載の方法。
  102. XがOであり、かつnが3である、請求項98記載の方法。
  103. R1、R2及びR3の少なくとも1つが、フッ素である、請求項98〜102のいずれか一項記載の方法。
  104. 化合物Cを化合物Eの置換イミダゾール-2-チオン環のN(1)部位を構築するためのアミノ成分として用いることによって、化合物Cが化合物Eに変換される、請求項98〜103のいずれか一項記載の方法。
  105. 前記化合物Cのアミノ基が、5-置換イミダゾール-2-チオン基に変換され、かつ5位の置換基が-(CH2)n-NHR12基で置換され、式中R12は、水素、アルキル、又はアルキルアリール基を表す、請求項98〜103のいずれか一項記載の方法。
  106. 前記式Cの化合物のR又はS鏡像異性体を式D2の化合物と、実質的に不活性な溶媒中、有機酸の存在下で水溶性のチオシアン酸塩とともに反応させること、
    Figure 2011515390
    式中nは1、2又は3を表し;nが1又は2である場合、R12は水素、アルキル又はアルキルアリール基を表し、R11はヒドロキシル保護基を表し、かつR13はアミノ保護基を表し;nが3を表す場合、R11はヒドロキシル保護基を表すが、R12及びR13は互いに結合してフタルイミド基を表し、続いて、後続の中間生成物F〜Iの脱保護を行うことを含む、請求項98〜103のいずれか一項記載の方法:
    Figure 2011515390
  107. 化合物Eが、下記の化合物又はその塩である、請求項98〜106のいずれか一項記載の方法:(S)-5-(2-アミノエチル)-1-(1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(S)-5-(2-アミノエチル)-1-(5,7-ジフルオロ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-クロマン-3-イル-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(6-ヒドロキシクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(8-ヒドロキシクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(6-メトキシクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(8-メトキシクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(6-フルオロクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(8-フルオロクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(6,7-ジフルオロクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(6,8-ジフルオロクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(S)-5-(2-アミノエチル)-1-(6,8-ジフルオロクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(6,7,8-トリフルオロクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(6-クロロ-8-メトキシクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(6-メトキシ-8-クロロクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(6-ニトロクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(8-ニトロクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-[6-(アセチルアミノ)クロマン-3-イル]-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-アミノメチル-1-クロマン-3-イル-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-アミノメチル-1-(6-ヒドロキシクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-アミノエチル)-1-(6-ヒドロキシ-7-ベンジルクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-アミノメチル-1-(6,8-ジフルオロクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(3-アミノプロピル)-1-(6,8-ジフルオロクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(S)-5-(3-アミノプロピル)-1-(5,7-ジフルオロ-1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R,S)-5-(2-アミノエチル)-1-(6-ヒドロキシチオクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R,S)-5-(2-アミノエチル)-1-(6-メトキシチオクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-ベンジルアミノエチル)-1-(6-メトキシクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-5-(2-ベンジルアミノエチル)-1-(6-ヒドロキシクロマン-3-イル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-1-(6-ヒドロキシクロマン-3-イル)-5-(2-メチルアミノエチル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン;(R)-1-(6,8-ジフルオロクロマン-3-イル)-5-(2-メチルアミノエチル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオン、又は(R)-1-クロマン-3-イル-5-(2-メチルアミノエチル)-1,3-ジヒドロイミダゾール-2-チオンである。
  108. 前記塩が、塩酸塩である、請求項107記載の方法。
  109. 化合物Eが、式Pの化合物の各R又はS鏡像異性体である、請求項107記載の方法:
    Figure 2011515390
  110. 式Bの化合物の不斉水素化における、下記式を有するキラル配位子を含む遷移金属錯体を含むキラル触媒の使用であって、
    Figure 2011515390
    式中pは1〜6の整数であり、かつArはアリール基を意味し、
    Figure 2011515390
    式中XはCH2、酸素又はイオウであり;R1、R2及びR3は、同じであるか又は異なり、水素、ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ニトロ、アルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノ、又はジアルキルアミノ基を表し;かつR4は、アルキル又はアリールであり:ここで用語アルキルは、任意にアリール、アルコキシ、ハロゲン、アルコキシカルボニル、又はヒドロキシカルボニル基によって置換された炭素原子1〜6個を含む直鎖又は分枝の炭化水素鎖を意味し;用語アリールは、任意にアルキルオキシ、ハロゲン、又はニトロ基によって置換されたフェニル又はナフチル基を意味し;及び用語ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を意味する、前記キラル触媒の使用。
  111. Arが、フェニルである、請求項110記載の使用。
  112. pが、3、4又は5である、請求項111記載の使用。
  113. 前記キラル配位子が、R鏡像異性体又はS鏡像異性体の形態である、請求項110、111又は112記載の使用。
  114. pが3であり、かつ前記キラル配位子が、R又はS鏡像異性体の形態である、請求項113記載の使用。
  115. 前記キラル配位子が、S鏡像異性体の形態である、請求項114記載の使用。
  116. 式Bの化合物の不斉水素化における、式Jを有する配位子を含む遷移金属錯体を含むキラル触媒の使用であって、
    Figure 2011515390
    Figure 2011515390
    式中XはCH2、酸素又はイオウであり;R1、R2及びR3は、同じであるか又は異なり、水素、ハロゲン、アルキル、アルキルオキシ、ヒドロキシ、ニトロ、アルキルカルボニルアミノ、アルキルアミノ、又はジアルキルアミノ基を表し;かつR4は、アルキル又はアリールであり:ここで用語アルキルは、任意にアリール、アルコキシ、ハロゲン、アルコキシカルボニル、又はヒドロキシカルボニル基によって置換された炭素原子1〜6個を含む直鎖又は分枝の炭化水素鎖を意味し;用語アリールは、任意にアルキルオキシ、ハロゲン、又はニトロ基によって置換されたフェニル又はナフチル基を意味し;及び用語ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素を意味する、前記キラル触媒の使用。
  117. Xが、Oである、請求項110〜116のいずれか一項記載の使用。
  118. R1、R2及びR3の少なくとも1つが、フッ素である、請求項110〜117のいずれか一項記載の使用。
  119. 化合物Bが、下記式を有する、請求項110〜118のいずれか一項記載の使用:
    Figure 2011515390
  120. R4が、C1〜C4アルキルである、請求項110〜121のいずれか一項記載の使用。
  121. R4が、メチル、エチル、又はtBuである、請求項120記載の使用。
  122. R4が、メチルである、請求項121記載の方法。
  123. R4が、ベンジルである、請求項110〜121のいずれか一項記載の方法。
  124. Ru(キラル配位子)(acac)2であって、前記キラル配位子が、下記式を有する化合物のR又はS鏡像異性体であり、
    Figure 2011515390
    式中pは1〜6の整数であり、かつArはアリール基を意味する、前記Ru(キラル配位子)(acac)2
  125. Arがフェニルであり、かつpが3、4又は5である、請求項124記載のRu(キラル配位子)(acac)2
  126. pが、3である、請求項125記載のRu(キラル配位子)(acac)2
  127. 前記キラル配位子が、R鏡像異性体の形態である、請求項126記載のRu(キラル配位子)(acac)2
  128. Ru(キラル配位子)(CF3COO)2であって、前記キラル配位子が、下記式を有する化合物のR又はS鏡像異性体であり、
    Figure 2011515390
    式中pは1〜6の整数であり、かつArはアリール基を意味する、前記Ru(キラル配位子)(CF3COO)2
  129. Arがフェニルであり、かつpが3、4又は5である、請求項128記載のRu(キラル配位子)(CF3COO)2
  130. pが、3である、請求項129記載のRu(キラル配位子)(CF3COO)2
  131. 前記キラル配位子が、R鏡像異性体の形態である、請求項130記載のRu(キラル配位子)(CF3COO)2
  132. ルテニウムベースのキラル遷移金属錯体及び酸添加物を含む触媒系であって、前記錯体が、請求項1及び8〜9のいずれか一項に規定されるキラル配位子を含む、前記触媒系。
  133. 前記酸が、H3PO4、CF3CO2H、又はHOAcである、請求項132記載の触媒系。
  134. 前記酸が、H3PO4又はCF3CO2Hである、請求項132又は133記載の触媒系。
  135. 前記酸が、H3PO4である、請求項134記載の触媒系。
  136. 前記錯体が、請求項14〜26のいずれか一項に規定される、請求項132〜135のいずれか一項記載の触媒系。
  137. DiPh-MeO-BIPHEPが式Jを有する、Rh(ノルボルナジエン)2PF6(DiPh-MeO-BIPHEP):
    Figure 2011515390
  138. 実施例を参照して、実質的に本明細書中に記載される方法。
  139. 実施例を参照して、実質的に本明細書中に記載される触媒系。
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