ニワトリの加工におけるサルモネラ菌制御にN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントインを用いることは周知である。例えば、米国特許第6,908,636号及び同第6,919,364号;米国特許出願第10/313,243号(公開番号第2003−0077365号)、同第10/313,245号(公開番号第2003−0211210号)、同第11/103,703号(公開番号第2005−0182117号)、同第11/180,054号(公開番号第2005−0271779号)、同第10/603,132号(公開番号第2004−0265446号)、及び同第10/603,130号(公開番号第2004−0265445);並びに国際出願第US04/14762号(公開番号第2005/04614号)、同第US04/43732号(公開番号第2006/71224号)、及び同第US04/43381号(公開番号第2006/71215)を参照されたい。しかしながら、これまで、人間が摂取するのに好適な卵中のサルモネラ菌制御に、N,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントインを使用することは提案されていない。本発明の発明者らは、予想外に、N,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントイン及び/又はそれを含有する水溶液を使用して、人間が摂取するのに好適な卵中のサルモネラ菌を制御する、又は実質的に除去することができることを見出した。
本発明により処理するのに好適な摂取可能な卵の非限定的な例としては、ニワトリ、ダチョウ、アヒル、ガチョウ、及びウズラが産卵したものが挙げられる。
本発明の実施においては、1個もしくは複数個の摂取可能な卵を、少なくとも1種のN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントインを含む水溶液と接触させるため、用いられるN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントインは、水溶性であり得る。使用に好適なN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントインは、各アルキル基が独立して1〜約6個、又は1〜4個の範囲の炭素原子を含むものである。N,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントインは、両方のハロゲン原子が臭素から選択されるものであってもよく、又はN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントインは、一方のハロゲン原子が塩素であり、他方が臭素又は塩素であるものであってもよい。この種の好適な化合物としては、例えば、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−ジクロロ−5,5−ジエチルヒダントイン、1,3−ジクロロ−5,5−ジ−n−ブチルヒダントイン、1,3−ジクロロ−5−エチル−5−メチルヒダントイン、N,N’−ブロモクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、N,N’−ブロモクロロ−5−エチル−5−メチルヒダントイン、N,N’−ブロモクロロ−5−プロピル−5−メチルヒダントイン、N,N’−ブロモクロロ−5−イソプロピル−5−メチルヒダントイン、N,N’−ブロモクロロ−5−ブチル−5−メチルヒダントイン、N,N’−ブロモクロロ−5−イソブチル−5−メチルヒダントイン、N,N’−ブロモクロロ−5−sec−ブチル−5−メチルヒダントイン、N,N’−ブロモクロロ−5−tert−ブチル−5−メチルヒダントイン、N,N’−ブロモクロロ−5,5−ジエチルヒダントイン、及び前述のもののうちいずれか2種以上の混合物等の化合物が挙げられる。N,N’−ブロモクロロ−5,5−ジメチルヒダントインは、商品名BROMICIDE殺生物剤として市販されており、Chemtura Corporationから入手可能である。別の好適なブロモクロロヒダントイン混合物は、少ない重量比の1,3−ジクロロ−5−エチル−5−メチルヒダントインを含むが、大部分はN,N‘−ブロモクロロ−5,5−ジメチルヒダントインで構成されている。この後者の種類の混合物は、商品名DANTOBROM殺生物剤として市場で入手可能であり、Lonza Corporationから入手可能である。
前述のN,N’−ブロモクロロ−5,5−ジアルキルヒダントインのうち2種以上の混合物を、本発明の実施において用いるとき、該混合物の個々のN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントインは、互いに対していかなる好適な比率であってもよい。また、例えば、N,N’−ブロモクロロ−5,5−ジメチルヒダントインに言及するときのN,N‘という表記は、この化合物が、(1)1−ブロモ−3−クロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、又は(2)1−クロロ−3−ブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、又は(3)1−ブロモ−3−クロロ−5,5−ジメチルヒダントインと1−クロロ−3−ブロモ−5,5−ジメチルヒダントインとの混合物であってもよいことを意味すると理解される。また、(1)、(2)、又は(3)との混合物中に、数種類の1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン及び1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインが存在し得ることも考えられ得る。
本発明の実施で用いられる少なくとも1種の、場合によっては唯一のN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントインが、ジブロモN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントインである場合、N,N−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントインは、アルキル基の1個がメチル基であり、他のアルキル基が1〜約6個の範囲、又は1〜4個の範囲の炭素原子を含む1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントインである。したがって、N,N−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントインは、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5−エチル−5−メチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5−n−プロピル−5−メチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5−イソプロピル−5−メチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5−n−ブチル−5−メチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5−イソブチル−5−メチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5−sec−ブチル−5−メチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5−tert−ブチル−5−メチルヒダントイン、及びこれらのうちいずれか2種以上の混合物を含んでもよい。これらのN,N−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントインのうち、1,3−ジブロモ−5−イソブチル−5−メチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5−エチル−5−メチルヒダントイン、及び1,3−ジブロモ−5−n−プロピル−5−メチルヒダントインが最もコスト効率がよい。前述の、本発明に従って用いることができるN,N−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントインの混合物のうち、例えば、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン及び1,3−ジブロモ−5−エチル−5−メチルヒダントインの混合物のように、成分のうち1種として1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインを用いてもよい。本発明では、N,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントインの少なくとも1種は、少なくとも1種の他のN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントイン、例えば1,3−ジブロモ−5−エチル−5−メチルヒダントインと組み合わせた、少なくとも1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインの混合物であってもよい。
少なくとも1種の、場合によっては唯一の、本明細書で使用されるN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントインが、アルキル基の1個がメチル基であり、他のアルキル基が1〜約6個、又は1〜4個の範囲の炭素原子を含むアルキル基である、水溶性1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントイン、例えば1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインであってもよい。この化合物は、商品名ALBROM 100T殺生物剤及びALBROM 100PC殺生物剤として、錠剤又は顆粒形態で市場で入手可能であり、両方ともAlbemarle Corporationから市販されている。
前述の1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントインの2種以上の混合物が、本発明の実施で用いられるとき、該混合物の個々のN,N−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントインは、互いに対していかなる好適な比率であってもよいことに留意すべきである。
本発明の実施においては、上記の少なくとも1種、時に唯一のN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントインが、水性媒質に溶解して、殺微生物性水溶液を形成する。水性媒質は、水、例えば飲料水、又は水を含む若しくは含まない、アセトニトリル等の好適な無毒の水溶性有機溶媒であってもよい。水溶性有機溶媒を用いる場合、人間が摂取するのに好適な卵を、殺微生物性水溶液と接触させた後、清浄な(飲料)水で洗浄して、かかる溶媒から残留物を除去することができる。
本発明の実施で用いられる殺微生物性水溶液は、殺微生物性水溶液の成分を任意の順序で、任意の既知の方法により、組み合わせる、混合する等により形成することができ、これらを組み合わせる順序は本発明にとって重要ではなく、少なくとも1種のN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントインを水性媒質に実質的に完全に溶解させることができる任意の方法を用いることができる。例えば、本発明に従って用いられる殺微生物性水溶液は、多くの場合、少なくとも1種のN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントイン自体を(すなわち、未希釈形態で)水に添加することにより形成できる。少なくとも1種のN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントイン及び水を含有する濃縮溶液を形成し、次いで殺微生物性水溶液が必要になったとき、追加の水を該濃縮溶液に添加して、殺微生物性水溶液を形成してもよい。該殺微生物性水溶液の調製で水溶性有機溶媒を用いる場合、少なくとも1種のN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントインを、有機溶媒に直接溶解させてもよい。有機溶媒と水の組み合わせを用いる場合、例えば少なくとも1種のN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントインを水に溶解させ、次いで有機溶媒を添加してもよく、少なくとも1種のN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントインをまず該有機溶媒に溶解させ、次いで水を添加してもよく、少なくとも1種のN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントインを予め形成した有機溶媒の混合物に溶解させてもよい。
該殺微生物性水溶液中の少なくとも1種のN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントインの濃度は、用いられる具体的なN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントイン(1又は複数)、殺生物性前処理の性質及び頻度、存在する細菌(サルモネラ菌)の種類及び性質、細菌(サルモネラ菌)が利用可能な栄養素の量及び種類、もし行う場合は、殺生物性処理と組み合わせられる清浄化作用の性質及び程度、処理される細菌(サルモネラ菌)の表面又は遺伝子座等の種々の要因に応じて変動する。いずれの場合も、殺微生物的に有効な量の殺微生物性水溶液を卵(1又は複数)に適用する、又は卵(1又は複数)と接触させる。
典型的には、該殺微生物性水溶液は、殺微生物的に有効な量の、少なくとも1種の、時に唯一のN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントインを含有し、これは該殺微生物性水溶液が、典型的には、約2〜約1000ppm(wt/wt)の範囲、又は約2〜約500ppm(wt/wt)の範囲、又は約25〜約250ppm(wt/wt)の範囲の活性ハロゲン濃度を有することを意味し、活性ハロゲンは、米国特許第6,908,636号に記載されている、従来のDPD試験手順を用いて決定される。該溶液中の実際の活性ハロゲンが活性塩素から成る場合、用いられる希釈溶液の濃度は、前述の範囲の最小値の少なくとも2〜3倍高くてもよい。本発明に従って用いられる1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントインの場合、通常の状況で使用するのに特に有用な範囲は、約50〜約150ppm(wt/wt)の活性臭素である。卵(1又は複数)を、少なくとも1種の1,3−ジブロモ−5,5−ジアルキルヒダントインから形成された水溶液と接触させる場合、卵(1又は複数)の「皮(skin)」をそれほど又は感知できるほどには漂白しない、殺微生物的に有効な量の活性臭素を含有する溶液を用いることが有用である。かかる量は、典型的には、DPD試験手順により決定可能であるように、約0.5〜約30ppm(wt/wt)の範囲、又は約5〜約25ppm(wt/wt)の範囲内の活性臭素である。必要である又は望ましいと判断したときにはいつでも前述の範囲から逸脱してもよく、かかる逸脱は本発明の趣旨及び範囲内であることが理解される。したがって、該殺微生物性水溶液の具体的な用途に応じて、該殺微生物性水溶液中のN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントイン濃度は、かかる殺微生物性水溶液を用いる温度にて、最低約2ppmのN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントインから、最高用いられる具体的なN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントインの最大水溶解度まで及んでもよい。
上記ハロゲン濃度はDPD法に従って測定されるが、活性塩素、活性臭素、又はその両方のいずれであろうと、活性ハロゲン含有量を決定するために用い得る2種の異なる種類の手順が存在することに留意すべきである。約500ppmを超える程度(wt/wt)の活性臭素、又は約1100ppmを超える活性塩素における濃度の測定では、デンプン−ヨウ素滴定滴定が有用な手順であり、この方法は米国特許第6,908,636号に記載されている。他方、濃度がこれらの程度を下回る場合、従来のDPD試験手順がより好適である、なぜならば、この試験は非常に低い活性ハロゲン濃度、例えば0から約11〜12ppm(wt/wt)の範囲の活性塩素濃度、又は0から約5ppm(wt/wt)の範囲の活性臭素濃度を測定するために設計されているためである。事実、活性塩素の有効濃度が約11〜12ppmと約1100ppm(wt/wt)の間である場合、又は活性臭素の有効濃度が約5ppmと約100ppm(wt/wt)の間である場合、DPD分析を行う前に、試験サンプルを典型的には飲料水で希釈して、活性塩素の場合は約4から約11〜12ppmの範囲、又は活性臭素の場合は約2から約5ppmの範囲に、有効濃度を低下させる。それ故、用いる手順の間に厳密な臨界濃度境界線が存在する訳ではないが、上記概略値は実用的なおおよその境界線を表し、DPD試験手順を用いるとき、より濃い溶液の水希釈量は、初期活性ハロゲン濃度の増加に伴って増加するため、かかる大量の希釈は、より濃い溶液を分析するときは、デンプン−ヨウ素滴定を用いることにより容易に避けることができる。要するに、好適な希釈溶液ではDPD試験手順の使用が推奨され、より濃い溶液ではデンプン−ヨウ素滴定の使用が推奨される。
該卵(1又は複数)は、当該技術分野において既知であるいずれの手段によって該殺微生物性水溶液に接触させてもよい。好適な手段の非限定的な例としては、卵(1又は複数)を該殺微生物性水溶液を付加したタオルで拭く、該卵(1又は複数)を該殺微生物性水溶液に浸漬させる、該殺微生物性水溶液を該卵(1又は複数)に噴霧する等が挙げられる。該卵(1又は複数)を該殺微生物性水溶液に沈めてもよい。
該卵(1又は複数)は、まず次亜塩素酸ナトリウム溶液に1回もしくは複数回接触させ、その後殺微生物性水溶液に接触させてもよい。該溶液中の次亜塩素酸ナトリウムの濃度は、当業者により容易に選択される、なぜならばこれらのような次亜塩素酸ナトリウム溶液は卵(1又は複数)のサルモネラ菌処理に一般的に用いられているためである。
本発明は、1個もしくは複数個の卵に、(i)各アルキル基が独立して1〜約6個、又は1〜4個の範囲の炭素原子を含むアルキル基から選択される、少なくとも1種のN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントイン、又は(ii)各アルキル基が独立して1〜約6個、又は1〜4個の範囲の炭素原子を含むアルキル基から選択される、少なくとも1種のN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントインを含有する殺微生物性水溶液、又は(iii)(i)及び(ii)の両方を投与する方法に関する。卵(1又は複数)の、(i)、(ii)、又は(iii)による処理は、未処理卵(1又は複数)に比べて、処理卵(1又は複数)におけるサルモネラ菌の定着又は侵入を実質的に制御する、阻害する、又は排除するためのものである。該卵(1又は複数)は、殺微生物性水溶液で処理/接触させてもよい。
サルモネラ菌の制御、阻害、低減及び/又は除去に有効な殺微生物性水溶液の典型的な量は、例えば、卵(1又は複数)の種類、該卵(1又は複数)の重量等に基づいて変動する場合がある。
本発明に係る容器は、1個もしくは複数個の卵を保管及び輸送するのに好適である。好適な容器は、各アルキル基が独立して1〜約6個の炭素原子を含む、本明細書に記載の少なくとも1種のN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントインを含む材料から構築される。
本発明に係る容器及び方法は、保管前の卵の清浄化及び処理で少量の細菌が生き残ったとき、容器内に常在している殺微生物剤が卵を更に処理し、存在する全ての細菌を低減するという点で有利である。
1個もしくは複数個の卵の保管に好適な容器の構築方法は、当業者に周知である。本発明に係る殺微生物剤を構築に用いる材料に添加することの利点は、これまでの知見では発見されていなかった。
本発明に係る容器は、2種の一般的な種類であってもよい:(i)セルロース系材料から製造されているもの、又は(ii)吹き込み/成型/押出プラスチック高分子材料から製造されているもの。
セルロース系材料、例えば、再生紙、ボール紙等で構築される本発明に係る容器は、一般的に、卵を保持及び保護する形状に加圧成形される。本発明に係る適切なN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントイン(1又は複数)を、容器を形成する加圧/成形工程の前に、水溶液中で不定形(un-formed)セルロース系スラリーに塗布/添加してしてもよい。或いは、適切なN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントイン(1又は複数)を、乾燥粉末として、該スラリーを製造するために用いられる種々のセルロース系成分に添加してもよい。
高分子材料容器の場合、適切なN,N−ジハロ−5,5−ジアルキルヒダントイン(1又は複数)を、吹き込み/押出/成型工程の前に、溶融プラスチックに添加してもよい。該ジアルキルヒダントイン(1又は複数)を、高分子ビーズに分散した固体粉末として添加してもよく、又は最終製品に必要な種々の成分(例えば、発泡剤、染料等)を含む溶液に、溶質として添加してもよい。
いずれの種類の容器でも、ジアルキルヒダントイン(1又は複数)を、前記容器(1又は複数)の形成後、噴霧、浸漬、塗装、又は印刷適用工程を介して、塗布してもよい。かかる処理では、該ヒダントインを、好適な溶媒の希釈溶液として適用してもよい。
本発明の方法は、いくつかの利点を有する、例えば、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(DBDMH)は、水を添加したときに自己活性化する乾燥化合物である。両方の臭素が放出されて、次亜臭素酸及びジメチルヒダントイン(不活性)を形成する。臭素は、高pH(例えば、7.5以上)で塩素より殺生物性が高い。殺生物剤用量は、0.5〜2.0ppm遊離臭素である。臭素は、塩素より揮発性が低いため、蒸発による損失が少ない。臭素を用いた殺生物剤は、アンモニア混入物質(タンパク質等)を含有する水中でより有効である。
本発明は、本明細書に例示するいずれかの1つの特定の実施形態に限定されるものではないことを理解されたい。また、明細書又は特許請求の範囲のいずこかにおいて、化学名又は式により言及される反応物質及び成分は、単数形であっても複数形であっても、化学名又は化学的種類により言及される別の物質(例えば、別の反応物質、溶媒等)を組み合わせられる又は接触する前に存在する状態で特定されることを理解されたい。結果として生じる組み合わせ、又は溶液、又は反応媒質中で、もし起こる場合、どのような化学的変化、変換、及び/又は反応が起こるかは重要ではない、なぜならば、かかる変化、変換、及び/又は反応は、本開示に従って求められる条件下で、特定の反応物質及び/又は成分と結びつけた当然の結果であるためである。したがって、反応物質及び成分は、所望の化学反応の実施に関連して、又は所望の反応の実施で用いられる組み合わせの形成において、結びつけられるべき成分として特定される。よって、以後の特許請求の範囲が現在形(「含む」、「である」等)で物質、成分、及び/又は構成成分に言及することがあった場合でさえも、その物質、成分、及び/又は構成成分に対する言及は、それが本開示に関連して、1種もしくは複数種の他の物質、成分、及び/又は構成成分と最初に接触する、組み合わせられる、ブレンドされる、又は混合される直前に存在する状態に対するものである。もし生じる場合、反応が実施される場で生じるいかなる変換も、特許請求の範囲が網羅することを意図するものである。よって、物質、成分、及び/又は構成成分が、本開示に関連して、化学者の常識及び通常の技能を用いて実施する場合、接触、組み合わせ、ブレンド、又は混合操作の過程中、化学反応又は変換を通してその元の同一性を失っている可能性があるという事実は、本開示及び特許請求の範囲の正確な理解、真の意味及び本質の認識にとって全く重要ではない。当業者によく知られているように、本明細書で使用するとき、「組み合わせられた」、「組み合わせる」等の用語は、「組み合わせられた」成分又は「組み合わせる」成分が、互いに1つの容器に入れられることを意味する。同様に、成分の「組み合わせ」は、1つの容器内に一緒に入れられている成分を意味する。
本発明は、1つもしくは複数の好ましい実施形態の観点で記載してきたが、以下の特許請求の範囲に記載する、本発明の範囲を逸脱することなく、他の修正を行い得ることを理解されたい。