JP2011514769A - 無線中継ネットワークにおけるarqのためのホップ・バイ・ホップアプローチを利用した技術 - Google Patents

無線中継ネットワークにおけるarqのためのホップ・バイ・ホップアプローチを利用した技術 Download PDF

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Abstract

本発明の実施例は、ホップ・バイ・ホップ(HbH)中継ネットワークに利用され、HbH中継ネットワークの各ホップにおいてHARQ及びARQフィードバックシグナリングを結合することによって、迅速な誤り訂正を可能にし、ARQオーバヘッドを低減するよう構成される装置を提供する。

Description

本発明は、無線中継ネットワークにおけるARQのためのホップ・バイ・ホップアプローチを利用した技術に関する。
TCP(Transfer Connect Protocol)やVoIP(Voice over Internet Protocol)などの典型的なインターネットアプリケーションのパフォーマンスは、信頼性の低い無線通信の影響を受ける。物理(PHY)及びリンクレイヤにおける通信の信頼性を向上させることによって、大きなパフォーマンスゲインを達成することが可能であることが証明されてきた。
ARQ(Automatic Repeat reQuest)は、エンド・ツー・エンド通信の信頼性を確保する広範に利用されるMAC(Media Access Control)レイヤプロトコルである。典型的な実現形態は、Stop−and−WaitやGo−Back−N ARQなどの設計を含む。
ARQは、信頼性の低い無線チャネルがしばしばパケット伝送エラーを引き起こす可能性のある無線ネットワークにおいて特に有用である。訂正されずに上位のトランスポートレイヤにわたされた場合、一部のエラー又はパケットロスは、TCPなどの普及したトランスポートプロトコルに対して極めて低いエンド・ツー・エンドパフォーマンスをもたらすことになる。例えば、モバイルWiMAXシステム(IEEE802.16e規格に基づく)では、スライディングウィンドウベースのARQプロトコルが、
・信頼できるパケット配信を保障するため、
・任意的な順序通りのパケット配信を保障するため、
・物理レイヤ(PHY)フィードバックエラーに対してプロテクトするため、
MACレイヤにおいて規定される。
次世代のブロードバンド無線ネットワークでは、リレイ又は中継ネットワークが、セルカバレッジとネットワークキャパシティとを向上させるための有望な手段である。効果は大きいが、中継ネットワークはネットワークプロトコル設計において新たなチャレンジを提起する。ARQについて、重要な問題は、ARQがエンド・ツー・エンド(E2E)プロトコル又はポップ・バイ・ホップ(HbH)プロトコルとして実現されるべきかということである。
本発明は、上述した問題に対する解決手段と当該問題に対する解決とを提起する。
本発明とみなされる主題は、明細書の結論部分に特に指摘及び請求される。しかしながら、本発明は、構成及び処理方法に関して、その課題、特徴及び効果と共に、添付した図面を参照して以下の詳細な説明を参照することにより最も良く理解される。
図1は、本発明の実施例によるスライディングウィンドウベースのARQ処理の一例を示す。 図2は、本発明の実施例によるARQのスライディングウィンドウ処理を示す。 図3は、本発明の実施例のインフラストラクチャ中継ネットワークにおけるエンド・ツー・エンド(E2E)及びホップ・バイ・ホップ(HbH)ARQを示す。 図4は、本発明の実施例によるHARQフィードバックエラーを訂正するためのHARQにより生成されたACKの後のARQにおける追加的なバッファリングを示す。 図5は、本発明の実施例によるHARQ/ARQカップリング及びリレイ配置を可能にする改良されたARQ(送信機)状態マシーンを示す。 図6は、本発明の実施例によるHbH ARQ処理を示す。 図7は、本発明の実施例による順序通りの配信が各ホップにおいて可能にされたとき、ARQ_Feedback_Delay及びARQ_RETRY_TIMEOUTタイマーが各ホップにおいて同一になることを示す。 図8は、本発明の実施例によるホップ単位のリオーダリングなしのHbH ARQを示す。 図9は、本発明の実施例によるオプションONのホップに到達したときにタイマーが小さな値にリセットされる順序通りの配信の混合ケースを示す。 説明の簡単化のため、図面に示される各要素は必ずしもスケーリングされて示されていないことが理解されるであろう。例えば、一部の要素の大きさは、簡単化のため他の要素に対して強調されている。さらに、適切と考えられる場合、参照番号は対応する又は同様の要素を示すため各図面において繰り返されている。
以下の詳細な説明では、多数の具体的な詳細が本発明の完全な理解を提供するため与えられる。しかしながら、本発明がこれらの具体的な詳細なしに実現可能であることは当業者に理解されるであろう。他の例では、本発明を不明りょうにしないように、周知の方法、処理、構成要素及び回路は詳細には説明されない。
本発明の実施例は、各種用途において利用されてもよい。本発明の一部の実施例は、送信機、受信機、送受信機、送信機・受信機、無線通信ステーション、無線通信装置、無線アクセスポイント(AP)、モデム、無線モデム、パーソナルコンピュータ(PC)、デスクトップコンピュータ、モバイルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、サーバコンピュータ、携帯コンピュータ、携帯装置、携帯情報端末(PDA)装置又は携帯PDA装置などの各種装置及びシステムに関して利用されてもよい。
本発明の実施例はこれに限定されるものでないが、「処理」、「計算」、「決定」、「確定」、「解析」、「確認」などの用語を用いた説明は、コンピュータのレジスタ及び/又はメモリ内の物理量(電子量など)として表されるデータを、処理を実行するための命令を格納するコンピュータのレジスタ及び/又はメモリ又は他の情報記憶媒体内の物理量として同様に表される他のデータに処理及び/又は変換するコンピュータ、計算プラットフォーム、計算システム又は他の電子計算装置の処理を表す。
本発明の実施例はこれに限定されるものでないが、ここで用いられる「複数」という用語は、例えば、「複数」又は「2以上」などを含む。「複数」という用語は、2以上の構成要素、装置、要素、ユニット、パラメータなどを表すのに明細書を通じて利用される。例えば、「複数のステーション」とは2以上のステーションを含む。
HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)は、通信システムのPHYレイヤが誤り訂正及びスペクトル効率性を向上させるための「必須のもの」である。他方、ARQは、通信システムに留まっており、HARQにより置換できない。それらの相互作用は無線ネットワークの設計において考慮される必要がある。
有望な配置モデルとしての無線リレイは、より良いカバレッジ、より大きなキャパシティ及び迅速な配置などの多くの利点を提供する。IEEE(The Institute for Electronic and Electrical Engineers)802.16m SRDは、1つの主要なオプションとしてリレイを有している。これについて、ARQがHARQと一緒にどのように設計されるべきかが、リンク信頼性、スペクトル効率性、パケット遅延及びハンドオーバパフォーマンスなどのすべての点でシステムパフォーマンスに重要である。
本発明の実施例は、HbH ARQ設計におけるHARQ−ARQカップリングを可能にする極めて重要な特徴を提供する。これは、最も速いエラーリカバリを提供し、ARQフィードバックオーバヘッドを最小化する。さらに、すべての既存の研究において欠落しているARQの主要な機能の1つである「順序通りのパケット配信(in−order packet delivery)」が、本発明の一部の実施例において提供される。本発明の実施例はさらに、HbH ARQだけでなく、中継ネットワークにおけるHARQ−ARQカップリング及び潜在的なハンドオーバをもカバーする最も完全で最新のARQ状態マシーンを提供する。
図1を参照するに、本発明の一実施例の処理100を示し、105におけるARQ送信と110におけるARQ受信とを有する。ARQ_Feedback_Delay115は、フィードバックの送信まで受信機(RX)110サイドが待機する時間である。このタイマーは、スケジューリングのための遅延変動に加えて数回の送信(フィードバックオーバヘッドを低下するための)の遅延を受け入れる必要がある。ARQ_RETRY_TIMEOUT120は、フィードバックが受信されなかった場合、送信機(TX)105サイドにおける自動再送をトリガするタイマーである。このタイマーは、ラウンドトリップ遅延を受け入れるため、ARQ_Feedback_Delay115より大きないくつかのタイマーである必要がある。
図2を参照するに、ARQが固定サイズのブロックによるそれのウィンドウを管理する順序通りの配信及び分割/再構成を示す本発明の実施例によるARQのスライディングウィンドウ処理200を示す。210はウィンドウのスタートを示し、205は予想、215は最後の受信である。従って、サービスデータユニット(SDU)としても知られるより上位のレイヤからのIPパケットは、異なる時間に分割及び送信される可能性がある。例えば、MACパケット#1,#2及び#3は、同一のSDUからのものである可能性がある。SDUは、すべてのブロック(#1,#2及び#3におけるブロック)が正しく配信されるときのみ、上位レイヤにわたされる。
ARQはまた、スライディングウィンドウの以前のすべてのパケットが配信されていない場合にARQのスライディングウィンドウが受信成功したMACパケットを配信していない場合、順序通りの配信オプションを有効にする。
上述されるように、次世代ブロードバンド無線ネットワークでは、中継ネットワークはセルカバレッジ及びネットワークキャパシティを向上させるための有望な手段である。これらの効果は重要であるが、中継ネットワークはネットワークプロトコル設計において新たなチャレンジを提起する。ARQについて、興味深い問題は、ARQがエンド・ツーエンド(E2E)プロトコル又はホップ・バイ・ポップ(HbH)プロトコルとして実現されるべきかということである。
図3を参照するに、本発明の一実施例によるインフラストラクチャ中継ネットワークにおけるエンド・ツーエンド(E2E)305及びホップ・バイ・ポップ(HbH)310ARQが示される。図3に示されるように、中継ステーション(RS)は、E2E ARQ305にトランスペアレントである。すべてのARQ状態は、基地局(BS)と移動局(MS)において維持される。シグナリング及び再送もまた、基地局(BS)と移動局(MS)との間でなされ、すなわち、E2E形式による。オプション2のHbH ARQが310に示される。
図4を参照するに、400において、ウィンドウがスタートし(412)、予想され(415)、最後に受信される(420)本発明の実施例によるHARQフィードバックエラーを訂正するためのHARQにより生成されるACKの後のARQにおける追加的なバッファリング405が示される。本発明の実施例は、以下の要素
・結合されたHbH ARQ−HARQ処理
・改良されたHbH ARQ状態マシーン及びプロトコル設計
・最適化されたHbH ARQのコンフィギュレーション
・HbH ARQ−HARQ処理の結合
・HbH ARQ実現形態によるE2E信頼性の維持
を含むものであってもよい。
以前に、本願発明者は、通常の802.16WiMAXネットワークにおけるARQ/HARQ処理を結合するための機構を提供した。HARQの結合は誤り訂正の大部分を処理し、ARQは、残留HARQエラー、HARQフィードバックエラー及び順序通りのパケット配信を処理する。本発明の実施例は、中継ネットワークにおいてこれと同じ技術を利用する。中継ネットワークでは、各ホップは通常のネットワークにおける等価な「リンク」として扱われる。物理レイヤ(PHY)では、各ホップは他のホップとは独立にHARQを実行する。HARQの先頭では、ARQがホップ毎のHARQと結合され、当該ホップについて追加的な信頼性、HARQフィードバックエラープロテクション及び任意的な順序通りの配信を提供することができる。
HbH ARQ−HARQを結合するとき少なくとも2つの効果がある。第1は、通常のネットワークと同様にARQフィードバックオーバヘッドの低下である。HARQフィードバックエラーが検出されなかった場合、ARQフィードバックは不要である。第2は、より速い誤り訂正である。PHYレイヤのHARQエラーが検出されるとすぐに、最大再送回数後の残留エラー又はHARQフィードバックエラーによって、ARQフィードバックが即座にトリガ可能である。結合されていないHARQ/ARQの場合、ARQのフィードバックは、HARQ再送による遅延変動を受け入れるよう控えめに設定される値を有するタイマーによりトリガされる。非結合処理による追加的な遅延は、HARQ再送間隔が固定されておらずスケジューリングに依存する非同期的なHARQ実現形態において特に大きくなりうる。これらの効果は、通常のネットワークにおいて存在し、中継ネットワークではさらに重要である。
図4に示されるように、新たなポインタが「次の消去(next−to−purge)」410として維持される必要があることに留意されたい。HARQ/ARQ結合の後、最後のHARQ ACK(及び以降の暗黙のARQ ACK)がエラーであった場合、ARQは承認されたデータの一定時間のバッファリングを保持する。追加的なバッファ時間はARQ RXを可能にし、これは、このようなえらーを
検出し、E2E ARQフィードバックとも呼ばれる(真の)ARQフィードバックを生成し、パケットが再送されることを保障する。追加的なバッファは非結合ケースのバッファ要求より多くはないことに留意されたい。
図5を参照するに、本発明の実施例のHARQ/ARQ結合及び中継配置を可能にする改良されたARQ(送信機)状態マシーンが示される。図5は、非送信510、未処理515、破棄525、再送待機520、バッファリング505及び実行済み500の各状態を示す。既存の単一ホップARQにおける提案された変更は、以下のとおりである。
・ブロックがローカルにACKされると(HARQ結合によって又はなし)、新たな「バッファリング」状態が追加される。
・異なるACK(NACK)を区別する。HbHローカルARQ ACK又はHARQにより生成されるACKが「バッファリング」状態を導く。
・「バッファリング」状態では、ARQ NACK(外部のHbH ARQ NACK又はE2E ARQ NACK)が到来した場合、このブロックが「再送」状態に戻る。
・「バッファリング」ブロックについてトリガされるE2E ARQ ACK(エンド受信機から直接的に、送信機に伝搬される)又はARQ_BLOCK_PURGEのみが「実行済み」状態に導く。ARQ_BLOCK_PURGEは、最小のエンド・ツー・エンドラウンドトリップ遅延からARQ_BLOCK_LIFETIMEまでの任意の範囲とすることができる。それの最小値はまた、HO中などのE2E ARQ NACKが到着する場合、関連するすべてのARQ状態が依然として存在し、送信成功することができることを保障すべきである。
HbH ARQはHARQ/ARQ結合を要求しないことに留意されたい。指定されない場合、それはNO HARQ/ARQ結合を以降に仮定される。
本発明の実施例では、ARQウィンドウは、すべてのホップにおける一貫性を備えて維持され、このことは、ブロックシーケンス番号が何れか所与のホップにおける同一の意味(同一のデータチャンクを表す)をもたらすことを意味する。これは、E2E信頼性を実現するための最も簡単な実現形態であり、本発明はこれに限定されるものでない。従って、E2E ARQフィードバックは、何れか所与のホップにおいて理解可能である。追加的なリソース再マッピングがない場合、HbH ARQ状態を維持する各ホップは、ARQアクティビティに従って状態マシーンを更新する。そうでない場合、各ホップは、アクティブウィンドウのすべてのブロックについてマッピングを維持することが求められ、これは、理論的には実現可能であるが、追加的な複雑さを被る。HbH ARQは、各ホップ、BS−RS、RS−RS又はRS−MSを要求し、ARQ状態を維持し、必要に応じて再送を実行する。HbH ARQにおける適切な状態維持によって、E2E信頼性を損なわれず、向上される。すべてのホップがHbH ARQにおいてARQ再送が可能になるため、E2E ARQは、すべての中間ホップが再送リクエストをもとのTXに単に転送することを選択するHbH ARQのワーストケースに実際になる。
図6を参照するに、本発明の実施例によるHbH ARQ処理600が示される。図6に示されるように、データ送信又はフィードバックがエラーになると(610)、誤り訂正がローカル再送を介して実現される。E2E ARQと比較して、再送遅延は、HbH ARQよりほぼm倍の大きさになる(ただし、mはネットワークのホップの個数である)。
同様に、エラーが発生したときに再送オーバヘッドを考慮した場合、HbHはまたE2E ARQより少ない再送オーバヘッドを有していることが証明できる。通常は最も信頼性の低いリンクである最後のホップRS−MSでエラーが発生し、このエラーが1回の再送により訂正可能であると仮定すると、HbH ARQの再送オーバヘッドはE2E ARQのもののわずか1/mとなる。エラーを訂正するためn回の再送を要する場合、HbHから節約されるオーバヘッドは極めて大きなものとなる。
HARQ/ARQ結合がない場合、フィードバックオーバヘッド620は比較可能である。HbH ARQは各ホップにおいてフィードバックを有する。E2E ARQは、すべてのホップにわたる中継による1つのフィードバックを有する。しかしながら、HARQ/ARQ結合によるHbH ARQは、HARQフィードバックエラーが発生したときに限ってARQフィードバック送信が必要である場合、フィードバックオーバヘッドを大きく低下させ、これは、極めて小さな確率でしか発生しない。フィードバックオーバヘッドの節約は、100(1−p)%のオーダであり、すなわち、HARQフィードバックチャネルの信頼性が高くなるに従って、HbH ARQのフィードバックオーバヘッドの節約が大きくなる。
図7を参照するに、本発明の実施例による各ホップにおいて順序通りの配信が可能であるとき、ARQ_Feedback_Delay及びARQ_RETRY_TIMEOUTタイマーが各ホップにおいて同じになる(700)ことを示す。
HbH ARQは、中継ネットワークにおいて適切かつ効率的に機能するため、適切なコンフィギュレーションを要求する。
順序通りのパケット配信:可能なHARQ再送によって、各ホップのパケット到着は順序通りでないかもしれない。例えば、パケット#1,#2,...,#iが時点1においてHARQバースト1で送信されるが、エラーになり、数回の再送がされ、最終的に時点kで正しく受信される。一方、パケット#i,#i+1,...,#kが時点2でHARQバースト2において送信される。受信機において受信した順序は、#i+1,...,#k,#1,#2,...,#iになるであろう。順序通りのパケット配信は、すべての以前のパケットが受信されるまで、次のホップ又は上位レイヤに送信することなくパケット#i−1,..,#kを保持する。
順序通りのパケット配信が必要であるとき、HbH ARQのために利用可能な3つのオプションがある。各ホップにおいて順序通りのパケット配信を可能にするか、最後のホップにおいてのみ可能にするか、又は選択されたホップにおいて可能にする混合アプローチである。双方のオプションが実行可能であり、異なるシナリオの下で長所と短所を有する。
ホップ単位の順序通りの配信 以降のパケットは以前のすべてのパケットを待機するため、このオプションを有効にすることは、平均的なエンド・ツー・エンドパケット遅延を増加させる。幸運にも、i)大部分のBS−RSリンクは極めて小さなエラー確率により良好であり、すなわち、HARQ再送がより少なく、ii)数回のHARQ再送が次のHARQバーストをスケジューリング/送信するより大部分は依然として速いため、平均遅延の増加はシミュレーションによるとわずかなものになる。他方、ホップ単位のリオーダリングは、パケット到着遅延ジッタを排除し、しばしばエンド・ツー・エンドパケット遅延におけるより小さな分散を与えるのに役立つ。より小さな分散は、ときには上位レイヤのプロトコルに望ましい性質となる。ホップ単位の順序通りの配信によって、すべてのARQ関連のタイマーはすべてのホップ全体において同じオーダの大きさとなることに留意されたい。これは、それらが1ホップ遅延変動を処理しさえすればよいためである。
図8は、本発明の実施例によるホップ単位のリオーダリングのないHbH ARQ800を示す。最後のホップの順序通りの配信は最後の受信機においてのみ有効にするものであり、例えば、ダウンリンクではこれはMSであり、アップリンクではこれはBSである。このアプローチは、異なる時点で送信されるパケットが互いに待機する必要がないため、平均エンド・ツー・エンド遅延を最小化する。しかしながら、このアプローチは、各ホップにおける変動が追加されるため、エンド・ツー・エンドパケット遅延に大きな分散をもたらす。また、時期尚早な再送/フィードバックを回避するため、ARQ_RETRY_TIMEOUT及びARQ_Feedback_Delayを注意深く設計する必要がある。所与のホップiにおけるルートに沿って、これらのタイマーはホップ1からホップiまでの平均遅延及び合計遅延分散を処理するのに十分大きなものである必要がある。この結果、ホップiのARQタイマーは、ホップ1のものよりほぼi倍の大きさになる。これは、特に中間リンクのエラーについて、E2E ARQと比較して再送遅延を小さくする。
図9は、本発明の実施例によるオプションONによりホップに到達したときタイマーが小さな値にリセットされる順序通りの配信の混合ケース900を示す。必要な場合、選択されたホップにおいてこれを可能にすることを選択できる。妥当なアプローチは、最後のホップ(BS及びMS)とMSにサービス提供する最後のRSとにおいてこれを有効にすることである。従って、BS−最後のRS及び最後のRS−MSは共に、順序通りのパケット配信を有することになる。BS−RSリンクは通常は良好な品質を有するため、このアプローチは、迅速なエラーリカバリを損なうことなく平均遅延と遅延分散とをバランスさせるのに適切である。この場合、ルートに沿って、順序通りのパケット配信がオンされる各ホップにおいて、タイマー設定は小さな値に戻される。この設定はまた、MACオーバヘッドを低下させるため、BS−RSの間の接続アグリゲーションなどのBSとRSとの間の無線バックボーンについてMAC効率プロトコルを実現することを可能にする。
ARQ外部フィードバック:上述されるように、HARQフィードバックエラー又はHARQ残留パケットエラーにおいて、実際のARQフィードバック(HARQフィードバックから生成される暗黙的なARQフィードバックでない)が必要とされる。大部分の時間において、このようなエラーはローカルに訂正可能であり、このため、これらの「外部の」ARQフィードバックは、デフォルトによりローカルホップにおいてのみ送信され、追加的なオーバヘッドを被るため、ルートの下方の他のホップに伝搬しない。
いくつかのケースでは、外部ARQフィードバックは、すべてのホップにルートに沿って伝搬される。外部ARQ ACKが伝搬される場合、それは、もとのTXまでルートに沿って不要なバッファリングを解放可能である。外部のARQ NACKが伝搬される必要があるという異なる理由がある。1つの例は、おそらくローカルTXによる時期尚早なバッファのデータ消去による、ローカルホップにおける再送又は訂正が付加であるパケットエラーである。対応するデータを再送可能な最先のホップ又はもとのTXが、再送を開始し、エラーを訂正しようとする。すべての下流のホップは、これに応じて自らのARQ状態を更新する。中間ホップが再送をトリガするとき、この外部のARQ NACKがもとのTXに対して上流に伝搬され続けるかの判断は、実現形態次第である。他の例は、ハンドオーバ中(2つの中継ステーション又は2つの異なるセル間)、伝搬されたARQ NACKがサービングRS又はBSとターゲットRS又はBSとの間のARQコンテクスト伝送を有効にする。ハンドオーバが共通のルートRSを共有する2つのRSの間で行われる場合、HbH ARQは、このようなコンテクスト伝送が関与する最小数のRSにより行われることを可能にする。これは、HO中のデータE2E信頼性を損なうことなくシステムオーバヘッドを低減するのに特に有用である。
本発明の特定の特徴が図示及び説明されたが、当業者には、多数の改良、置換、変更及び均等が想到するであろう。従って、添付した請求項はこれらすべての改良及び変更を本発明の真の趣旨に属するものとしてカバーすると理解されるべきである。

Claims (20)

  1. ホップ・バイ・ホップ(HbH)中継ネットワークにおいて使用され、前記HbH中継ネットワークの各ホップにおけるHARQ及びARQフィードバックシグナリングを結合することによってARQオーバヘッドを低減するよう構成される送受信機を有する装置。
  2. 各ホップは、通常のネットワークにおける等価なリンクとして扱われる、請求項1記載の装置。
  3. 物理レイヤ(PHY)において、各ホップは、他のホップから独立してHARQを実行する、請求項1記載の装置。
  4. HARQの先頭において、ARQはホップ単位HARQと結合され、該ホップについて追加的な信頼性、HARQフィードバックエラープロテクション及び任意的な順序通りの配信を提供する、請求項3記載の装置。
  5. 次の消去として維持されるポインタをさらに有し、
    HARQ/ARQ結合後、最後のHARQ ACKと以降の暗黙のARQ ACKとがエラーであった場合、ARQは、ある期間承認されたデータのバッファリングを保持し、
    追加的なバッファ時間は、前記エラーを検出したARQ受信機がARQフィードバックを生成し、パケットを再送することを可能にする、請求項1記載の装置。
  6. 無線中継ネットワークにおいてARQ(Automatic Repeat reQuest)のためのホップ・バイ・ホップアプローチを利用するよう構成される送受信機を有する装置であって、
    前記送受信機は、ブロックがローカルにアクノリッジされると、バッファ状態を使用し、
    ホップ・バイ・ホップ(HbH)ローカルARQ ACK又はHARQにより生成されるACKが前記バッファ状態を導くように、異なるACK/NACKが区別され、
    前記バッファ状態では、ARQ NACKが到着した場合、この送信によるブロックが再送状態に戻る装置。
  7. エンド受信機から直接的であり、送信機に伝搬されるエンド・ツー・エンド(E2E)ARQ ACK又はバッファされたブロックについてトリガされるARQ_BLOCK_PURGEのみが、「実行済み」状態を導く、請求項6記載の装置。
  8. ARQ_BLOCK_PURGEは、最小のエンド・ツー・エンド往復遅延からARQ_BLOCK_LIFETIMEまでの任意の範囲である、請求項7記載の装置。
  9. ARQウィンドウは、すべてのホップを通じて一貫性を有して維持される、請求項7記載の装置。
  10. 無線中継ネットワークにおけるARQ(Automatic Repeat reQuest)のためのホップ・バイ・ホップアプローチを利用するよう構成される送受信機を有する装置であって、
    当該構成は、順序通りのパケット配信、最後のホップの順序通りの配信又は順序通りのパケット配信又は最後の順序通りの配信及びARQ外部フィードバックの混合を要求する装置。
  11. 最初のホップから最後のホップまでの平均遅延及び分散の合計遅延を処理するのに十分な大きさの少なくとも1つのタイマーをさらに有する、請求項10記載の装置。
  12. ホップ・バイ・ホップ(HbH)中継ネットワークにおけるARQオーバヘッドを、前記HbH中継ネットワークの各ホップにおけるHARQ及びARQフィードバックシグナリングを結合することによって低減するステップを有する方法。
  13. 通常のネットワークにおける等価なリンクとして各ホップを扱うステップをさらに有する、請求項12記載の方法。
  14. 物理レイヤ(PHY)において、各ホップは、他のホップから独立してHARQを実行する、請求項12記載の方法。
  15. HARQの先頭において、ARQはホップ毎のHARQに結合され、該ホップについて追加的な信頼性、HARQフィードバックエラープロテクション及び任意的な順序通りの配信を提供する、請求項14記載の方法。
  16. 次の消去として維持されるポインタを使用するステップをさらに有し、
    HARQ/ARQ結合後、最後のHARQ ACKと以降の暗黙のARQ ACKとがエラーであった場合、ARQは、ある期間承認されたデータのバッファリングを保持し、
    追加的なバッファ時間は、前記エラーを検出したARQ受信機がARQフィードバックを生成し、パケットを再送することを可能にする、請求項12記載の方法。
  17. 無線中継ネットワークにおけるARQ(Automatic Repeat reQuest)のためのホップ・バイ・ホップアプローチを利用するよう送受信機を構成するステップを有する方法であって、
    前記送受信機は、ブロックがローカルにアクノリッジされると、バッファ状態を使用し、
    ホップ・バイ・ホップ(HbH)ローカルARQ ACK又はHARQにより生成されるACKが前記バッファ状態を導くように、異なるACK/NACKが区別され、
    前記バッファ状態では、ARQ NACKが到着した場合、この送信によるブロックが再送状態に戻る方法。
  18. エンド受信機から直接的であり、送信機に伝搬されるエンド・ツー・エンド(E2E)ARQ ACK又はバッファされたブロックについてトリガされるARQ_BLOCK_PURGEのみが、「実行済み」状態を導く、請求項17記載の方法。
  19. ARQ_BLOCK_PURGEは、最小のエンド・ツー・エンドラウンドトリップ遅延からARQ_BLOCK_LIFETIMEまでの任意の範囲である、請求項18記載の方法。
  20. すべてのホップを通じて一貫性を有したARQウィンドウを維持するステップをさらに有する、請求項18記載の方法。
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