JP2010011280A - 無線通信の再送制御方法 - Google Patents

無線通信の再送制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】無線通信の再送制御方法に関し、RLC(無線リンク制御)レイヤとMAC(メディアアクセス制御)レイヤとで再生制御が行われる場合に、RLCレイヤ再送データ(RLC−PDUデータ)の到着が、MACレイヤの再送データの発生によって遅れてしまうのを防ぐ。
【解決手段】RLCレイヤARQ処理部101の再送制御による再送データは、MACレイヤHARQ処理部102で新規データとして扱われ、MACレイヤでの再送データの方を新規データより優先して送信するが、RLCレイヤの再送データ3−14を、優先新規データと規定してMACレイヤHARQ処理部102に引渡し、MACレイヤHARQ処理部102では、該優先新規データ3−14を、MACレイヤの再送データ3−10〜3−14より優先させて送信する。
【選択図】図1

Description

本発明は無線通信の再送制御方法に関わり、特に移動通信における無線リンク制御(RLC)レイヤ及びその下位のメディアアクセス制御(MAC)レイヤでそれぞれ再送制御を行う再送制御方法に関する。
移動通信装置は、マルチメディア通信やインターネット接続への対応が必要となり、益々高速・高品質の通信が要求されている。この状況下において、通信品質を向上させる手法として、送信したデータが受信側で正しく受信されなかったときに、再度、同一データを送信する再送制御が必須となる。
再送制御の実装形態は、各移動通信装置の使用環境に応じて選択されるべきであるが、一般には、データリンクレイヤであるレイヤ2の中のサブレイヤの無線リンク制御(RLC)レイヤ及びメディアアクセス制御(MAC)レイヤに実装される。再送制御方式には、無線リンク制御(RLC)レイヤの再送方式としてARQ(自動再送要求:Automatic repeat request)方式が用いられ、メディアアクセス制御(MAC)レイヤの再送方式としてHARQ(ハイブリッド自動再送要求:Hybrid Automatic repeat request)方式が用いられる。この2つの再送制御に関しては、同じレイヤ2の中の再送制御であるにも拘わらず、独自に再送制御を行うものとなっている。
図3に送信装置及び受信装置の装置構成例を示す。ユーザデータは、送信装置100の無線リンク制御(RLC)レイヤARQ処理部101へ到着する。ここで所定のフォーマット(RLC−PDU)のデータを生成し、該データをメディアアクセス制御(MAC)レイヤHARQ処理部102に送出する。メディアアクセス制御(MAC)レイヤHARQ処理部102は、無線状況を評定した上で、所定のデータフォーマット(MAC−PDU)のデータを生成し、該データを送信無線部103に送出する。
送信無線部103では、上記MAC−PDUのデータを無線データに変換し、受信装置200へ送信する。受信装置200では、受信無線部203にて受信した無線データの解析を行い、MAC−PDUデータを生成し、メディアアクセス制御(MAC)レイヤHARQ処理部202へ送出する。
メディアアクセス制御(MAC)レイヤHARQ処理部202では、正常なデータ(CRC符号等のチェックによる誤りがないもの)であることを判別し、HARQ再送制御におけるリオーダリング処理を行った後、RLC−PDUデータを生成し、該データを無線リンク制御(RLC)レイヤARQ処理部201へ送出する。
この際に、受信装置200のメディアアクセス制御(MAC)レイヤHARQ処理部202では、送信装置100に対して、ACK/NACK情報の通知を行う。また、無線リンク制御(RLC)レイヤARQ処理部201では、到着したデータが送信装置で送信したユーザデータ順序となるよう、ARQ再送制御におけるリオーダリング処理を行う。この処理で正しい順序に並べ替えられた場合に、ユーザデータを生成して出力する。この際に、無線リンク制御(RLC)レイヤARQ処理部201は、ACK/NACK情報を送信装置100に通知する。
上述したように、メディアアクセス制御(MAC)レイヤ及び無線リンク制御(RLC)レイヤの両レイヤで、ACK/NACK情報の通知が行われる。そのACK/NACK情報の通知による再送要求の判定は、メディアアクセス制御(MAC)レイヤでは、受信したデータの品質による再送要求の判定であり、無線リンク制御(RLC)レイヤでは、受信したデータが送信側で送信した順序でない場合の抜け落ちデータの検出による再送要求の判定となる。
図4は、ユーザデータ、RLC−PDUデータ及びMAC−PDUデータのフォーマットを示す。同図において(a)はユーザデータ、(b)はRLC−PDUデータ、(c)はMAC−PDUデータを示している。(b)のRLC−PDUデータは、(a)のユーザデータに、無線リンク制御(RLC)レイヤのヘッダを付加してカプセリング化し、(c)のMAC−PDUデータは、(b)のRLC−PDUデータにメディアアクセス制御(MAC)レイヤのヘッダを付加してカプセリング化したものである。
また、RLC−PDUデータ及びMAC−PDUデータのヘッダ領域には、各レイヤでの送信順序を判別可能にするシーケンス番号が付与される。(d)に示すように、RLC−PDUデータのヘッダには、RLC−PDUデータの送信順序を示すシーケンス番号(SN)が付与され、受信装置は該シーケンス番号(SN)によりユーザデータの並び順を確認する。また、(e)に示すように、MAC−PDUデータのヘッダには、MAC−PDUデータの送信順序を示す送信シーケンス番号(TSN)が付与され、受信装置は該送信シーケンス番号(TSN)により、RLC−PDUデータ(ペイロードデータ)の並び順を確認する。
ここでARQ方式及びHARQ方式の各再送制御について説明する。再送制御とは、送信装置から送信したデータが、受信装置で正常に受信されなかった場合に、再度同一データを送信するものである。なお、正常に受信されたか否かの判定は、CRC(巡回冗長検査:Cyclic Redundancy Check)符号などの誤り検査符号のチェックや、受信データのシーケンス番号のチェックによる欠落データの検出などにより判定されるが、判定方法は無線リンク制御(RLC)レイヤとメディアアクセス制御(MAC)レイヤとで異なる。
受信装置では、正常受信時にはACK(肯定応答)情報を送信装置へ通知するが、正常にデータが受信されていないと判定された場合にはNACK(否定応答)情報を送信装置へ通知することで再送を要求する。また、再送が繰り返し行われると、受信装置に到着するデータの順序が送信順序と異なるものとなってしまうために、送信順序と同じ順序に並び替えるリオーダリング機能を受信装置に実装する。
再送制御では、送信装置が受信装置からNACK(否定応答)情報を受け取ると、該NACK(否定応答)情報に係る送信データを再送するが、この再送による送信データは、新規データ(過去に一度も送信されていないデータ)より優先的に送信する。
図5にHARQ再送制御及びARQ再送制御による再送動作の一例を示す。同図の(a)はHARQ再送制御による再送動作の一例を示し、同図の(b)はARQ再送制御による再送動作の一例を示している。どちらの再送制御でも再送プロセスは同様であり、新規データ送信→受信装置からNACK情報受信→再送データ送信のプロセスとなる。
HARQ再送制御による再送動作の例では、図5の(a)に示すように、例えばMAC−PDUデータ“2”の送信データに対して、NACK情報が応答され、該MAC−PDUデータ“2”の再送データを、MAC−PDUデータ“5”の送信データの次に送信する。また、例えばMAC−PDUデータ“7”の送信データに対して、NACK情報が応答され、該MAC−PDUデータ“7”の再送データを、MAC−PDUデータ“10”の送信データの次に送信する。
ARQ再送制御による再送動作の例では、図5の(b)に示すように、例えばRLC−PDUデータ“2”の送信データに対して、NACK情報が応答され、該RLC−PDUデータ“2”の再送データを、RLC−PDUデータ“9”の送信データの次に送信する。また、例えばRLC−PDUデータ“7”の送信データに対して、NACK情報が応答され、該RLC−PDUデータ“7”の再送データを、RLC−PDUデータ“13”の送信データの次に送信する。HARQ再送制御よりもARQ再送制御の方がNACK情報の受信に時間を要するのは、図3に示した通り実装位置によるものである。
ここで、各々の再送が発生する要因について説明する。メディアアクセス制御(MAC)レイヤHARQ処理部102は、無線の伝送路状況に応じたデータサイズでMAC−PDUデータを生成する。これは、新規MAC−PDUデータを送信する際の伝送路状況に応じたものであり、無線伝送路の環境が急激に悪化すると再送が発生する。
その際に、メディアアクセス制御(MAC)レイヤHARQ処理部102では、予め定められた最大再送回数まで再送を繰り返し行い、それでも正常にデータが受信されない場合には、上位レイヤである無線リンク制御(RLC)レイヤのARQ処理部101による再送に委ね、メディアアクセス制御(MAC)レイヤでの再送を諦める。
無線リンク制御(RLC)レイヤARQ処理部101は、メディアアクセス制御(MAC)レイヤHARQ処理部102による再送制御では正常に受信されなかったデータに対して再送制御を行う。ここでの再送制御は、プロトコルとして再送回数の制限は無いが、ARQ再送制御用のバッファや処理遅延の制約に応じて再送回数が制限される。
ARQ再送制御の注意点としては、前段のHARQ再送制御による再送が最初に行われ、かつHARQリオーダリング処理が行われた後、ARQ再送制御による再送データが転送されてくるため、ARQリオーダリング処理及びデータ欠落の検出に時間を要することとなる。
CDMA通信システムにおけるハイブリッド自動再送機構におけるデータ配送に関しては、例えば下記の特許文献1等によって知られている。
特開2005−525745号公報
従来の移動無線装置の再送制御では、新規データと再送データとが存在する場合は、再送データを新規データより優先させて送信する。これは、新規データよりも再送データの方が、送信順序が古く、受信側には先に到着していなければならないデータであるためである。
しかし、ここで本来のユーザデータの順序を考察してみると、必ずしも再送データが最も早く送信すべきデータとはならない状況が発生する。そのような状況が発生すると、受信装置のリオーダリング機能において、正しい順序(ユーザデータ順序)にデータを並べ替える際に無駄なバッファリングを行うこととなり、その結果、データの伝播遅延が増大することとなる。このような状況が発生する現象について具体例を挙げて以下に説明する。
ここで着目すべき点として、RLC−PDUデータのシーケンス番号(SN)は、そのままユーザデータの順序を示しているが、MAC−PDUデータのシーケンス番号(TSN)は、MAC−PDUデータの生成順序を示しているという点である。従って以下のような状況が発生する。
メディアアクセス制御(MAC)レイヤHARQ処理部102による再送では正常にデータを伝送することができない状況が発生した場合、無線リンク制御(RLC)レイヤARQ処理部101によりRLC−PDUデータが再送される。この再送されたRLC−PDUデータに対して、メディアアクセス制御(MAC)レイヤHARQ処理部102では、新たなシーケンス番号(TSN)を付与したMAC−PDUデータを生成する。即ち、そのペイロード部分(RLC−PDUデータ)は、古いデータ(一度RLC−PDUデータとして送信したもの)となる。
そのため、この無線リンク制御(RLC)レイヤARQ処理部101で再送されたRLC−PDUデータは、ユーザデータとして古いデータであっても、メディアアクセス制御(MAC)レイヤHARQ処理部102では新規データとして扱われ、この新規データよりHARQ再送制御による再送データを優先して送信する。
従って、受信装置の無線リンク制御(RLC)レイヤARQ処理部201においてリオーダリングを行う際に、無線リンク制御(RLC)レイヤの再送データ(RLC−PDUデータ)の到着が遅れ、伝播遅延の大きな原因となる。これが本発明において解決すべき主要な課題である。
図6を参照してデータ順序の入れ替わりが発生する状況を説明する。なお、図6は説明を簡明にする ため、ユーザデータ、RLC−PDUデータ及びMAC−PDUデータのサイズを同一とし、かつHARQ再送制御が同期(synchronous)方式であるとして説明する。また、HARQ再送制御における伝播遅延によるデータ転送の往復時間(RTT:Round Trip Time)が4、最大再送回数が1回の例として説明する。
図6において(a)はユーザデータ、(b)はRLC−PDUデータ、(c)はMAC−PDUデータ、(d)は送信側のMAC−PDUデータ、(e)は受信側のMAC−PDUデータを表している。ユーザデータには1−1〜1−15の番号を付与し、RLC−PDUデータには2−1〜2−15の番号を付与し、MAC−PDUデータには3−1〜3−16の番号をそれぞれ送信順に付して示している。
先ず、送信側では時刻1〜4に新規データ3−1〜3−4を送信する。受信側では伝播遅延により時刻3〜6に上記新規データ3−1〜3−4が到着する。ここで、データ3−1を受信したときに、該データ3−1が不良(NG)と判定され、送信側にNACK(否定応答)を送信したとする。なお、図中、NACK(否定応答)を(n)で表している。
データ3−2〜3−4は正常であったので、それらのデータは、本来、後段の無線リンク制御(RLC)レイヤARQ処理部201に転送されるものであるが、その前の順番のデータ3−1の正常データが未到着であることから、リオーダリング処理によってHARQリオーダリングバッファに格納され、無線リンク制御(RLC)レイヤARQ処理部201への転送は行われない。
送信側では、時刻1でデータ3−1を送信した後、往復時間(RTT:Round Trip Time)が4であることから時刻5に該データ3−1を再送する。その後、時刻6〜8に次の新規データ3−5〜3−7を送信する。受信側では、時刻7に再送データ3−1が到着するが、再度該データ3−1が不良(NG)と判定されたことによってNACK(否定応答)を送信し、再送要求を行ったとする。次の時刻8〜10に到着した新規3−5〜3−7は、HARQリオーダリングバッファに格納される。
送信側では、時刻9にデータ3−1の再度のNACK(否定応答)の通知を受け、データ3−1の再送を試みるが、最大再送回数(1回)を超えているため、該データ3−1の再送を諦め、新規データ3−8を送信する。受信側では、時刻11に再送データ3−1が到着することを期待していたが、新規データ3−8が到着したことにより、データ3−1が欠落したことを認識する。
但し、上述のように時刻11でデータ3−1の欠落が認識されるのは、HARQ再送制御が同期(synchronous)方式の場合である。HARQ再送制御が非同期(asynchronous)方式の場合、この欠落は、HARQリオーダリング処理によって認識されることとなり、欠落の認識は更に遅れる。受信側では、データ3−1の欠落を認識すると、データ3−2以降の到着データを後段の無線リンク制御(RLC)レイヤARQ処理部201へ転送する。
無線リンク制御(RLC)レイヤARQ処理部201では、期待していたデータ2−1(MAC−PDUデータ3−1に格納されたデータ)が未到着となっているため、再送要求を行う。この再送要求は、時刻15に送信側に通知される。送信側では時刻15にRLC−PDUデータ2−1の送信を求められるが、このデータは、MAC−PDUデータの新規データ3−14としてマッピングされる。
このとき、HARQ再送制御による再送データが存在しない場合は、上記のMAC−PDUデータの新規データ3−14は直ちに送信されるが、図示の例では、データ3−10〜3−13に対してHARQ再送制御による再送要求が発生し、時刻15では該再送データ3−10を送信するために、MAC−PDUデータの新規データ3−14を送信することができない。
時刻16〜18においても同様の理由により、送信側ではHARQ再送制御による再送データ3−11〜3−13を、新規データより優先して送信するため、MAC−PDUデータの新規データ3−14(RLC−PDU再送データ2−1)を送信することができない。
その結果、上述のデータ3−14(2−1)が受信側に到着するのは、時刻21となってしまう。受信側では時刻21になったとき、RLC−PDUデータ2−1〜2−13のデータが全て揃うこととなり、この時点で受信データを出力することが可能となる。
このように、無線リンク制御(RLC)レイヤARQ処理部においてリオーダリングを行う際に、再送データ(RLC−PDUデータ)の到着がメディアアクセス制御(MAC)レイヤの再送制御によって遅れてしまい、伝播遅延が発生する。本発明は、このような再送データ(RLC−PDUデータ)の到着の遅れを最少にすることを目的とする。
この無線通信の再送制御方法は、移動無線装置の無線リンク制御レイヤ及びその下位のメディアアクセス制御レイヤでそれぞれ再送制御を行う無線通信の再送制御方法において、前記無線リンク制御レイヤの再送制御による再送データを、優先新規データとして前記メディアアクセス制御レイヤに引渡し、前記のメディアアクセス制御レイヤでは、該メディアアクセス制御レイヤの再送制御による再送データより、前記優先新規データを優先させて送信するものである。
この再送制御方法によれば、無線リンク制御レイヤの再送データの到着が、メディアアクセス制御レイヤの再送データの送信によって遅れることはなく、無線リンク制御レイヤARQ処理部のリオーダリング処理における遅延を最少にすることが可能となり、ユーザデータの伝播遅延を小さくすることができる。
この再送制御方法において、ユーザデータの送信順序を認識してデータ転送を行うことが必要である。従来のHARQ再送制御による送信は、新規データか再送データかの判定を行い、再送データが存在するときには、無条件で再送データを優先させて送信する手法が採られていた。
この再送制御方法では、再送制御におけるデータ送信の優先順位を決定するためのデータの種類を以下のように規定する。
(1)新規データ:HARQ再送制御及びARQ再送制御の何れの再送データではなく、過去に全く送信されていない新規に送信するデータ
(2)再送データ:新規データを送信後、HARQ再送制御により再送要求が発生した際に再送するデータ
(3)優先新規データ:ARQ再送制御による再送データで、HARQ再送制御において新規送信シーケンス番号(TSN)が付与され送信されるデータ
(4)優先再送データ:上記の優先新規データを送信した後、HARQ再送制御により再送要求が発生した際に再送するデータ
上述の4つの種類のデータを送信する際の優先順序として、(4)優先再送データ→(3)優先新規データ→(2)再送データ→(1)新規データの順に優先順位を与えて送信する。
上述の優先順序を適用した場合の動作例を、図6と同一条件の動作例として図1に示す。図1において図6と同様に、(a)はユーザデータ、(b)はRLC−PDUデータ、(c)はMAC−PDUデータ、(d)は送信側のMAC−PDUデータ、(e)は受信側のMAC−PDUデータを表している。また、ユーザデータには1−1〜1−15の番号を付与し、RLC−PDUデータには2−1〜2−15の番号を付与し、MAC−PDUデータには3−1〜3−16の番号をそれぞれ送信順に付して示している。
図1の動作例では、HARQ再送制御による送信データの種別を、従来の新規データ及び再送データに加えて優先新規データ及び優先再送データの4種とし、該4種のデータの中から上述の優先順位に従って送信するデータを選択する。ここで、新たに規定した優先新規データは、無線リンク制御(RLC)レイヤの再送によって生成されたMAC−PDUデータであり、そのHARQ再送制御による再送データを優先再送データとして新たに規定する。この4つの種類のデータにおいて、優先再送データ→優先新規データ→再送データ→新規データの優先度順で送信する。
図1の動作例において、優先新規データはデータ3−14に相当する。これは、元々、データ3−1として送信したデータ2−1が正常に受信されず、ARQ再送制御により再送された結果、MAC−PDUデータ3−14として新規に生成されたものである。
ここで、図1のタイムチャートにおいて送信側の時刻15に着目する。この時刻15では、再送データ3−10と優先新規データ3−14との選択が行われる。このとき、優先新規データ3−14の方が再送データ3−10より優先順位が高いので優先新規データ3−14が選択され、時刻15ではデータ3−14が送信される。これによって、ユーザデータの順序に基づいた優先順序でデータ送信が行われることになる。なお、再送データ3−10の送信順序は、優先新規データ3−14の送信順序と入れ替わり、データ3−13の次に送信するものとする。
次に受信側の動作について着目する。受信側では時刻17にデータ3−14を受信するが、HARQ再送制御の処理としては、データ3−14以降に到着するデータ3−10〜3−13が未到着である限り、データ3−14はリオーダリングバッファに蓄積されたままとなる。従って、更なる改善を施す。
図2は図1と同様に、送信側で時刻15に優先新規データを割り込ませることによって、ユーザデータの順序に基づく優先順序でデータ送信を行う動作例を示している。しかし、図1の動作例で説明した問題点を解消するために、MAC−PDUデータに付与されている送信シーケンス番号(TSN)も入れ替える処理を施す。
即ち、図1のデータ3−14とデータ3−10とで、メディアアクセス制御(MAC)レイヤHARQ処理部102において図2の(c)’に示すように、MAC−PDUデータに付与されている送信シーケンス番号(TSN)を入れ替え、データ3−14の送信シーケンス番号(TSN)を3−10とし、データ3−10の送信番号を3−14として送信する。
その結果、図2の動作例の再送制御送による送信順序では、図6に示した従来の再送制御送による送信順序と比べると、MAC−PDUデータに付与されている送信シーケンス番号(TSN)の順番は変わらず、データ3−10とデータ3−14とでデータの中身だけが入れ替わって送信されることとなる。
ここで、懸念される点として、送信側で時刻11に送信したデータ3−10と時刻15に送信したデータ3−10の中身は異なるものとなるため、最初の受信データと再送データとを合成するHARQ合成を行うことはできない。よって、時刻15でデータ3−10を送信する際には、新規データの種別を付与して送信する必要がある。
このような処理を施すことにより、受信側では時刻17に到着したデータ3−10(2−1)は、リオーダリングバッファに蓄積されることはなく、直ちに無線リンク制御(RLC)レイヤARQ処理部2−1へ送出されることになる。
以上、送信データの優先度の種別によるユーザデータの順序に即した再送制御の実現方法について説明した。この優先度の判定は、ARQ再送制御による再送データか否かという判定に基づいて行われるが、この優先度の区別を、無線リンク制御(RLC)レイヤで送信するRLC−PDUデータの種別を基に行うことが可能である。
無線リンク制御(RLC)レイヤで送信するRLC−PDUデータには、ユーザデータだけでなく、対抗側の無線リンク制御(RLC)レイヤに状態を通知するコントロール情報が存在する。このコントロール情報の中には、肯定応答/否定応答(ACK/NACK)情報が含まれている。この情報が遅延すると無駄な再送や遅延が発生する。
ARQ再送制御における再送の判定条件には、対抗側から一定時間ACK(肯定応答)情報が到着しない場合と、対抗側からNACK(否定応答)情報が到着した場合とがある。ACK(肯定応答)情報の到着が遅れた場合は、送信側で自律的に再送を行うため、ACK(肯定応答)情報の到着が遅れただけであるにも拘わらず、再送処理が発生し、無駄なデータ送信が行われることとなる。
逆にNACK(否定応答)情報が遅れた場合、受信側で必要なデータの再送信が遅れることになる。このような理由により、RLC−PDUデータ送信時には、コントロール情報がユーザデータよりも優先的に送信されるのが一般的である。そこで、ARQ再送制御による再送データを優先的に送信するために、該再送データを、コントロール情報を含むRLC−PDUデータとすることができる。
また、この優先度の区別に、ユーザデータのサービス品質(QoS:Quality of Service)に応じた優先度情報を適用することができる。無線リンク制御(RLC)レイヤでは、ロジカルチャネルによる管理となっており、ユーザデータのサービス品質(QoS)に応じて優先度が付与される。
一般にRLC−PDUデータを生成する際に、ユーザデータのサービス品質(QoS)種別に応じた優先度に従って、ユーザデータのマッピングが行われる。よって、上述のユーザデータの優先度情報を、ARQ再送制御による再送データの優先度情報に取り込み、HARQ再送制御における送信データの選択に反映させることにより、優先度の高いロジカルチャネルのデータの伝播遅延を抑えることが可能となる。
以上説明したように、ARQ再送制御とHARQ再送制御とを連係させることで、両レイヤに跨る再送において、ユーザデータの順序に即して再送データの選択を行って送信することが可能となる。また、優先選択の要因を変更するだけで(HARQ再送制御による再送データの優先選択については変更せず)、ユーザデータの順序に即した順序での送信を実現することができる。
その結果、無線リンク制御レイヤの再送データの到着が、メディアアクセス制御レイヤの再送データの送信によって遅れることはなく、無線リンク制御レイヤARQ処理部のリオーダリング処理における遅延を最少にすることができる。特にデータ転送の往復時間(RTT)や最大再送回数が増加した場合には、この遅延は大きく影響を及ぼす。例えば、往復時間(RTT)が6時刻、最大再送回数が15回である場合、6×15=90時刻となり、1時刻を1.0msと換算すると、最大90msの時間の短縮が可能となる。
また、ARQ再送制御による再送データだけでなく、無線リンク制御(RLC)レイヤのデータ種別に無線リンク制御(RLC)レイヤのコントロール情報を用いて区別し、該コントロール情報を有するデータを優先して送信することにより、無線リンク制御(RLC)レイヤのコントロール情報の遅延を抑え、それによってACK(肯定応答)の遅延による無駄な再送を防ぎ、かつNACK(否定応答)による再送要求遅延の短縮が可能となる。
また、優先度の設定をユーザデータのサービス品質(QoS)に応じた優先度として設定することにより、更にユーザデータのサービス品質(QoS)にも追従した優先処理を行うことが可能となる。このサービス品質(QoS)に応じた優先度と上述のコントロール情報を含むデータの優先度とを組み合わせ、優先度の判定を適応的に変えることで、種々のユーザデータに対する最適な再送制御が可能となる。
この再送制御の優先順序を適用した場合の動作例を示す図である。 更なる改善を施した動作例を示す図である。 送信装置及び受信装置の装置構成例を示す図である。 ユーザデータ、RLC−PDUデータ及びMAC−PDUデータのフォーマットを示す図である。 HARQ再送制御及びARQ再送制御による再送動作の一例を示す図である。 データ順序の入れ替わりが発生する状況の説明図である。
符号の説明
100 送信装置
101 無線リンク制御(RLC)レイヤARQ処理部
102 メディアアクセス制御(MAC)レイヤHARQ処理部
103 送信無線部
200 受信装置
201 無線リンク制御(RLC)レイヤARQ処理部
202 メディアアクセス制御(MAC)レイヤHARQ処理部
203 受信無線部

Claims (5)

  1. 移動無線装置の無線リンク制御レイヤ及びその下位のメディアアクセス制御レイヤでそれぞれ再送制御を行う無線通信の再送制御方法において、
    前記無線リンク制御レイヤの再送制御による再送データを、優先新規データとして前記メディアアクセス制御レイヤに引渡し、前記のメディアアクセス制御レイヤでは、該メディアアクセス制御レイヤの再送制御による再送データより、前記優先新規データを優先させて送信することを特徴とする無線通信の再送制御方法。
  2. 前記メディアアクセス制御レイヤの再送制御による再送データより優先させて前記優先新規データを送信する際に、前記メディアアクセス制御レイヤの再送制御による再送データの送信シーケンス番号を、前記優先新規データの送信シーケンス番号として付け替え、前記メディアアクセス制御レイヤの再送制御による再送データに、新規の送信シーケンス番号を付け替えて送信することを特徴とする請求項1に記載の無線通信の再送制御方法。
  3. 前記メディアアクセス制御レイヤにおいて、前記優先新規データの再送要求に対する再送データを優先再送データとして、前記優先新規データより優先させて送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の無線通信の再送制御方法。
  4. 前記無線リンク制御レイヤにおいて、前記優先新規データを、前記無線リンク制御レイヤのコントロール情報を含むデータとして前記メディアアクセス制御レイヤに引渡すことを特徴とする請求項1に記載の無線通信の再送制御方法。
  5. 前記無線リンク制御レイヤにおいて、前記優先新規データを、ユーザデータのサービス品質に応じた優先度を付与して前記メディアアクセス制御レイヤに引渡すことを特徴とする請求項1に記載の無線通信の再送制御方法。
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