JP2011510032A - 6−フルオロ−1,2−ジヒドロ−2−オキソ−3h−インドール−3−イリデン誘導体の塩形態、それらの製造方法及びそれらを含有する医薬組成物 - Google Patents

6−フルオロ−1,2−ジヒドロ−2−オキソ−3h−インドール−3−イリデン誘導体の塩形態、それらの製造方法及びそれらを含有する医薬組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、医薬開発に好適な化合物4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸の塩形態及びそれらの製造方法に関する。

Description

本発明は、6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン誘導体の塩形態、すなわち、4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸、これらの製造方法及びこれらの塩を含有する医薬組成物に関する。
化合物4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸を、式1として以下に示す。
式1
Figure 2011510032
(発明の背景)
多数の2-インドリノン誘導体が先行技術により公知である。従って、例えば国際特許出願WO01/27081号、WO04/009546号及びWO04/009547号は、薬理学的に有益な特性を有する2-インドリノン誘導体を開示している。
上述の式1の化合物は、国際特許出願WO04/009546号及びWO04/009547号に開示されている。国際特許出願WO04/009547号においては、実施例10.1として開示されている。本化合物の製造方法は、前記特許出願において同様に開示されている。製造方法は国際特許出願WO04/009547号、実施例10.1において記載されており、実施例VI.22の出発物質を用いている。
先行技術に言及される2-インドリノン誘導体のように、上述式1の化合物は、種々のキナーゼ、特にVEGFR1、VEGFR2、VEGFR3、PDGFRα、PDGFRβ、FGFR1、FGFR3、EGFR、HER2、c-Kit、IGF1R、Flt-3及びHGFR等の受容体型チロシンキナーゼ、及び培養されたヒト細胞、特に、例えば血管新生における内皮細胞の増殖に対して抑制効果を発揮するが、他の細胞、特に腫瘍細胞の増殖に対しても同様の効果を発揮する。
先行技術に開示された、上述のインドリノン誘導体の薬理学的に有益な特性は、医薬組成物におけるこれらの化合物の効果的な使用のための基礎的な前提条件となる。薬剤として使用を承認されるためには、活性物質はいかなる場合においてもさらなる要件を満たさなければならない。これらのパラメーターは、活性物質の物理化学的性質に大いに関連している。
限定するものではないが、これらのパラメーターは例えば、種々の周囲条件下における活性物質の作用の維持、医薬製剤の製造中の安定性、及び活性物質または薬剤の最終組成物における安定性が挙げられる。従って、医薬組成物の調製に使用する医薬上の活性物質は、あらゆる周囲条件下においても保証される高い安定性を備えているべきである。これは、例えば活性物質自体以外に分解生成物(breakdown products)を含有する医薬組成物の使用を防ぐ上で極めて重要となる。このような場合、医薬製剤中の活性物質の含有量は規定以下になり得る。
水分を吸収すると、水を含み質量が増加し、医薬上の活性物質の含有量が減少する。水分を吸収しやすい医薬組成物は、保管する際、例えば好適な乾燥剤を添加し、または防水の環境に薬剤を保管するなどして、水気から保護する必要がある。さらに、医薬上の物質が水気から全く保護されない環境にさらされた場合、水分を含むことで医薬上の活性物質の含有量が製造中に減少するおそれがある。従って、医薬上の活性物質の吸湿性は、ごくわずかであることが好ましい。
製剤中の活性物質の含有量を安定に保つため、活性物質の結晶が安定していることは重要な要件であり、結晶形態に存在する活性物質の既存の多形を可能な限り明らかにする必要がある。活性物質の同質異像が一定の条件下で発生した場合、物質の多形(crystalline modification)が、後に製造される医薬調製においても変化しないよう注意しなければならない。さもなければ、薬剤の再現可能な薬効に有害な影響を及ぼす可能性がある。概して、ごくわずかな多形のみを特徴とする活性物質が好ましい。
従って、本発明の基礎となる課題は、高い薬理学的効力を特徴とすることに加え、上述の物理化学的要件をも満たす、医薬活性物質を改良した形態で提供することである。
(発明の概要)
本課題は、本発明の化合物4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸の特定の塩形態により解決する。これらの特定の塩形態はマレイナート、フマラート、シトラート、スクシナート、タルトラート、臭化物、サルフェート、ナトリウムまたは塩化物である。特に、スクシナート、臭化物及び塩化物の塩形態が好ましい。最も好ましいのは塩化物の塩形態である。
従って、本発明の第一の目的は、マレイナート、フマラート、シトラート、スクシナート、タルトラート、臭化物、サルフェート、ナトリウムまたは塩化物から選択される、化合物4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸の塩形態である。
本発明のさらなる目的は、スクシナート、臭化物または塩化物から選択される、化合物4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸の塩形態である。
本発明のさらなる目的は、化合物4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸の一塩酸塩の塩形態である。
本発明のさらなる目的は、化合物4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸の一塩酸塩の結晶性塩形態である。
本発明のさらなる目的は、化合物4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸の、上述の塩形態の製造方法、下記実験セクションにおいて記載されている製造方法である。
本発明のさらなる目的は、化合物4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸の塩形態を含む医薬組成物である。
熱分析及び融点の測定(DSC)、及び結晶性4-[(Z)-[[4[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸一塩酸塩の質量損失(TG)の測定を示す。 結晶性4-[(Z)-[[4[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸一塩酸塩の粉末X線回折図形を示す。
(発明の詳細な説明)
化合物4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸が国際特許出願WO04/009547号に記載されているが、別名、すなわち3-Z-[1-(4-ジメチルアミノメチルアニリノ)-1-(4-(2-カルボキシエチル)フェニル)メチレン]-6-フルオロ-2-インドリノンが用いられている。本化合物の製造方法も国際特許出願WO04/009547号に記載されており、その内容を本明細書に参照によって取り入れる。
化合物4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸及び本発明の本化合物の塩を得るための製造方法は、以下に記載されている。
これらの方法は本発明を例証するものであり、本発明の範囲を限定するものではない。
化合物4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸の合成方法
Figure 2011510032
以下に、合成の実験の詳細を記載する。
出発化合物及び試薬は、すべて市販されている。
6-フルオロ-オキシインドール(6-フルオロ-2-インドリノン)、CAS 56341-39-0は市販されている。
国際特許出願WO04/009547号実施例I〜IVに記載された合成経路のための2,5-ジフルオロニトロベンゼン、CAS 364-74-9は市販されている。
4-(2-エトキシカルボニルエチル)安息香酸(Tetrahedron 1997、53、7335-7340に類似する調製)の合成に使用する4-カルボキシベンズアルデヒド、CAS 619-66-9は市販されている。
4-アミノ-N,N-ジメチル-ベンゼンメタンアミン、CAS 6406-74-2は市販されている。
合成工程1
4-[(E)-(1-アセチル-6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)ヒドロキシメチル]-ベンゼンプロパン酸エチルエステルの合成
この合成工程は、国際特許出願WO04/009547号、実施例10.1に記載されており、実施例VI22の出発物質を用いている。
4-[(E)-(1-アセチル-6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)-ヒドロキシメチル]-ベンゼンプロパン酸エチルエステルまたは1-アセチル-3-[1-ヒドロキシ-1-(4-(2-エトキシカルボニルエチル)フェニル)メチレン]-6-フルオロ-2-インドリノンを、1-アセチル-6-フルオロ-2-インドリノン(国際特許出願WO04/009547号実施例Vに記載)及び4-(2-エトキシカルボニルエチル)安息香酸(Tetrahedron 1997、53、7335-7340に類似した調製)から調製する。
合成工程2
4-[(E)-(6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)-ヒドロキシメチル]-ベンゼンプロパン酸エチルエステルの合成
4-[(E)-(1-アセチル-6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)ヒドロキシメチル]-ベンゼンプロパン酸エチルエステル1.62kg (4.077mol)をメタノール14Lへ懸濁させ、ナトリウムメトキシド220g (3.873mol)を加える。還流下で1時間攪拌した後、溶液を15℃まで冷却させる。水3.7L中37%の塩酸340ml (4.079mol) を15℃で加える。得られた沈殿物を吸引濾過し、1対1の割合の水とメタノール8Lで洗浄し、60℃で乾燥させる。
収率: 1.29 kg (理論の89%)
Tm.p. = 163℃(DSC 10K/分)
HPLCによる純度: 95.2% (カラム: Prontosil 120-3-C18, 3 μm)
実験式: C20H18FNO4
ESIマススペクトル: m/z = 356 [M+H]+
合成工程3
4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸エチルエステルの合成
4-[(E)-(6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)ヒドロキシメチル]-ベンゼンプロパン酸エチルエステル3.07kg(4.444mol)をジオキサン7.0Lへ懸濁させる。トリメチルシリルクロリド1100ml(8.639mol)及び4-アミノ-N,N-ジメチル-ベンゼンメタンアミン1.363kg(9.071)を加えた後、温度を約30℃まで上昇させる。ヘキサメチルジシラザン3.65 L (17.278mol) 及びジオキサン4.2Lを加える。混合物を約100℃まで熱し、約60時間攪拌する。約60℃まで冷却したのち、エタノール12Lを注意深く加え、溶媒を真空状態で蒸発させる。残留物をエタノール10L中へ還流下で溶解させる。溶液を約8℃まで冷却し、得られた沈殿物を吸引濾過し、エタノール3.2Lで洗浄し、真空状態で45℃にて乾燥させる。
収率: 3.355 kg (理論の79.7%)
Tm.p. = 159℃(DSC 10K/分)
HPLCによる純度: 99.1%(カラム: Prontosil 120-3-C18、3 μm)
実験式: C29H30FN3O3
ESIマススペクトル: m/z = 488[M+H]+
合成工程4
4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸の合成
4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸及びエチルエステル1055g(2.164mol)をメタノール8.9Lへ懸濁させる。1mol/lの水酸化ナトリウム溶液4330mlを加え、混合物を約70℃まで熱する。約70℃でさらに2時間攪拌したのち、溶液を約20℃まで冷却する。1mol/lの塩酸2200mlを加え、生成した黄色い沈殿物を吸引濾過し、水で洗浄する。該物質を真空状態で55℃にて乾燥させる。
収率: 939g(理論の94.4%)
Tm.p. = 176℃
実験式: C27H26FN3O3
ESIマススペクトル: m/z = 460[M+H]+
含水率: 乾燥後すぐ2.5%(KF)
大気と平衡後6〜10%(KF)
4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸の一塩酸塩の塩形態の合成方法
4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸927g(1.941mol)をアセトン9Lへ懸濁させる。塩酸(1mol/L)2020ml(2.02mol)を加える。1分後、結晶化が起こる。エチルアセテート15Lを加え、得られた懸濁液を約3℃まで冷却する。黄色い沈殿物を吸引濾過し、1:1の割合のエチルアセテート/アセトン2.5Lで洗浄し、真空状態で55℃にて乾燥させる。
収率: 851g(理論の88.4%)
Tm.p.= 282℃(DSC 10K/分)
HPLCによる純度:99.64%(カラム:Prontosil 120-3-C18,3μm)
実験式: C27H26FN3O3×HCL
ESIマススペクトル: m/z=460[M+H]+
含水率: 2.1%(KF)
4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸のスクシナート塩形態の合成方法
4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸2.4g(5.0mmol)をアセトン25mlへ懸濁させる。エタノール10ml中コハク酸0.7g(5.0mmol)の溶液を加える。懸濁液を約75℃で1時間攪拌する。懸濁液を約20℃まで冷却させる。黄色い沈殿物を吸引濾過し、40℃で乾燥させる。
収率: 2.6g(理論の50%)
Tm.p.= 242℃(DSC 10K/分)
実験式: C27H26FN3O3×C4H6O4
ESIマススペクトル: m/z=460[M+H]+
4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸の臭化物の塩形態の合成方法
4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸2.4g(5.0mmol)をアセトン50mlへ懸濁させる。水5mlで希釈した33%の臭化水素酸0.9ml(5.0mmol)の溶液を加える。50℃にて30分間攪拌した後、酢酸エチル50mlを加え、黄色い沈殿物を吸引濾過し、40℃で乾燥させる。
収率: 2.1g(理論の78%)
Tm.p.= 279℃(DSC 10K/分)
実験式: C27H26FN3O3×HBr
ESIマススペクトル: m/z=460[M+H]+
4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸のマレイナートの塩形態の合成方法
4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸5g(10.5mmol)をエタノール45mlへ懸濁させる。エタノール5ml中のマレイン酸(maleinic acid)1.2g(10.5mmol)の溶液を加える。澄んだ溶液が得られる。1分後、結晶化が起こる。懸濁液を1時間約20℃で攪拌する。黄色い沈殿物を吸引濾過し、真空状態で40℃にて乾燥させる。
収率: 5.1g(理論の85%)
Tm.p.= 193℃(DSC 10K/分)
実験式: C27H26FN3O3×C4H4O4
ESIマススペクトル: m/z=460[M+H]+
4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸のフマラートの塩形態の合成方法
4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸0.5g(1.1mmol)をエタノール4mlへ懸濁させる。懸濁液を約75℃に熱し、エタノール1ml中フマル酸0.12g(1.1mmol)の溶液を加える。50℃で30分間攪拌後、懸濁液を約20℃まで冷却する。黄色い沈殿物を吸引濾過し、50℃で乾燥させる。
収率: 0.5g(理論の83%)
実験式: C27H26FN3O3×C4H4O4
ESIマススペクトル: m/z=460[M+H]+
4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸のシトラートの塩形態の合成方法
4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸0.5g(1.1mmol)をエタノール4mlへ懸濁させる。懸濁液を約75℃に熱し、エタノール1ml中クエン酸0.23g(1.1mmol)の溶液を加える。澄んだ溶液が得られる。1分後、結晶化が起こる。懸濁液を1時間約20℃で攪拌する。黄色い沈殿物を吸引濾過し、50℃で乾燥させる。
収率: 0.5g(理論の71%)
Tm.p.= 176℃(DSC 10K/分)
実験式: C27H26FN3O3×C6H8O7
ESIマススペクトル: m/z=460[M+H]+
4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸のタルトラートの塩形態の合成方法
4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸2.4g(5.0mmol)をアセトン25ml中に懸濁させる。エタノール10ml中のL-酒石酸0.75g(5.0mmol)の溶液を加える。懸濁液を約55℃で30分間攪拌する。懸濁液を約20℃まで冷却する。黄色い沈殿物を吸引濾過し、40℃で乾燥させる。
収率: 2.4g(理論の46%)
実験式: C27H26FN3O3×C4H6O6
ESIマススペクトル: m/z=460[M+H]+
4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸のサルフェートの塩形態の合成方法
4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸5g(10.5mmol)を58℃でメタノール50mlへ懸濁させる。水10ml中硫酸水素ナトリウム(sodium hydrogen sulphuric acid)1.4g(10.5mmol)の溶液を加える。澄んだ溶液が得られる。1分後、結晶化が起こる。懸濁液を約20℃で18時間攪拌する。沈殿物を吸引濾過し、真空状態で40℃にて乾燥させる。
収率: 5.5g(理論の91%)
Tm.p.= 264℃(DSC 10K/分)
実験式: C27H26FN3O3×NaHSO4
ESIマススペクトル: m/z=460[M+H]+
4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸のナトリウムの塩形態の合成方法
4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸2.4g(5.0mmol)をアセトン25mlへ懸濁させる。水酸化ナトリウム溶液(1mol/L)5.0ml(5.0mmol)を加える。濃い赤色の懸濁液を18時間約20℃で攪拌する。沈殿物を吸引濾過し、40℃にて乾燥させる。
収率: 2.2g(理論の91%)
実験式: C27H25FN3NaO3
ESIマススペクトル: m/z=460[M+H]+
本発明の塩形態の特徴及び特性は上述のとおりである。
本発明の化合物の一塩酸塩の塩形態、すなわち4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸一塩酸塩は、不規則な構造の結晶を有する黄色い結晶性の粉末である。強力な粉砕または圧縮の後も、結晶性に大きな変化は見られない。さらに、わずかに吸湿性があるが、多形(crystal modification)に変化は見られない。
本発明の一塩酸塩の塩の結晶性の形態は、示差走査熱量測定法(Mettler Toledo社製DSC821を用いたピーク最大値評価及び加熱速度10℃/分)により測定されるとおり、融点285℃±5°により特徴づけられる。DSC図形を図1に示す。
本発明の一塩酸塩の塩の結晶性の形態は、熱重量分析(TG)により測定されるとおり、130℃までの約1.6〜1.8%の水の質量損失によりさらに特徴づけられる。標準状態においては、本発明の化合物の一塩酸塩の塩形態は半水和物の形態で存在し、水が約130℃の温度でエスケープする。TG図形もまた図1に示す。
従って、本発明の化合物の一塩酸塩の塩形態は、融点Tm.p.=285±5℃(DSCにより測定;ピーク最大値により評価;加熱率:10℃/分)及び130℃までの約1.6〜1.8%の水の質量損失(TGにより測定)により特徴づけられる結晶性塩形態である。
本発明の一塩酸塩の塩の結晶性の形態は、さらに、固有の粉末X線回折値により特徴づけられる。位置感応型検出器(OED)及びX線源としてCuアノード(CuKα放射線、λ=1,54056Å、40kV、40mA)を備えたSTOE-STADI P 回折計を伝送モードで用い記録した、結晶性形態の粉末X線回折図形を図2に示す。以下の表1は、関連する回折値を含む。
表1
Figure 2011510032









Figure 2011510032
上述の表1において、値“2Θ[°]”は回折角を度で表し、値“dhkl[Å]”は格子面間の固有の間隔をÅで表す。
上述の表1に示す値によると、本発明の一塩酸塩の塩の結晶性形態は、強度が25%より大きい、粉末X線図形の値d=6.81Å、5.17Å、4.92Å、4.00Å、3.92Å及び3.16Åにより特徴づけられる、結晶性4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸一塩酸塩である。
上述の結果からわかるように、本発明の化合物の一塩酸塩の塩形態は、医薬品の開発に予期せず優れた特性をもち、安定性に優れ、特に高く鋭い融点、わずかな吸湿性及び半水和物の形態の安定な結晶性を有する。
本発明の他の塩形態、すなわちマレイナート、フマラート、シトラート、スクシナート、タルトラート、臭化物、サルフェートまたはナトリウムの塩形態は、医薬開発にもまた好適な場合もあるが、これらは優れた特性に乏しく、特に結晶性の安定性や溶解性に乏しい。
例えば、ナトリウム及びタルトラートの塩形態は、優れた結晶性の特性に乏しく、ひいては医薬物質の安定性に影響する。示差走査熱量測定法(DSC)により判るように、ナトリウムの結晶性の塩形態は110℃までの広範な吸熱反応及び212℃での発熱再結晶反応において脱水/溶融を示す。タルトラートの結晶性の塩形態は、65℃、138℃及び167℃で三つの吸熱反応を示し、221℃及び232℃での二つの鋭い吸熱反応を示す。比較すると、一塩酸塩の結晶性の塩形態は285℃で鋭い融点を示し、スクシナートの結晶性の塩形態は242℃で鋭い融点を示し、臭化物の結晶性の塩形態は279℃で鋭い融点を示す。一塩酸塩、スクシナート及び臭化物の結晶性の塩形態は、さらに、熱重量測定(TG)により測定されるとおり、それぞれ約1.7%、約1.5%及び約2.2%の質量損失を示し、これは吸湿性が低いことを表す特徴である。これに対し、ナトリウム及びタルトラートの塩形態は、熱重量測定(TG)により測定されるとおり、それぞれ約15%及び約4.3%の質量損失を示しており、これは吸湿性が高いことを表す特徴である。従って、塩化物、スクシナート及び臭化物の塩形態は、予期せず、ナトリウム及びタルトラートの塩形態に比べ、医薬開発のためのより優れた結晶性の特性を有している。
さらに、上述のすべての塩形態は、ほとんどすべてのpH範囲に渡り低い溶解性を示すことにより特徴づけられており、塩化物の塩形態は、より優れた溶解速度という利点を示す。従って、塩化物に共通してみられるように、スクシナート及び臭化物の塩形態は、広範なpH範囲に渡り水性の媒質において溶解性がより低い。加えて、スクシナート及び臭化物の塩形態は、非常に緩慢な固有溶解速度を示し、塩化物の形態のみ、許容される急速な固有溶解速度を呈する。
さらに、本発明の化合物は、単独で、または他の薬理学的な活性物質と組み合わせて使用してよい。
本発明の、医薬組成物のための好適な製剤は、例えば錠剤、カプセル、坐薬、溶液、エリキシル、エマルジョンまたは分散性散剤が挙げられる。医薬上の活性化合物の割合は、組成物全体の0.01〜90質量%、好ましくは0.1〜50質量%の範囲であるべきであり、すなわち、治療的効果獲得のため必要な投与量を得るのに十分な量である。所望により、指定された用量を一日に投与してもよい。
好適な錠剤は、例えば活性物質と公知の賦形剤を混合させることにより得てもよく、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはラクトースのような不活性希釈剤、コーンスターチまたはアルギン酸のような崩壊剤、デンプンまたはゼラチンのような結合剤、ステアリン酸マグネシウムまたはタルクのような潤滑剤及び/またはカルボキシメチルセルロース、酢酸フタル酸セルロースまたはポリ酢酸ビニルのような遅延放出剤等が挙げられる。また、錠剤は複数の層から成ってもよい。
被覆錠剤は、通常錠剤被覆に使用する物質、例えばコリドンまたはセラック、アラビアゴム、タルク、二酸化チタンまたは糖で、錠剤に類似して生成されるコアを被覆することにより調製してよい。遅延放出を達成し、配合禁忌を避けるため、コアは複数の層から成ってもよい。同様に、錠剤被覆は、場合により錠剤に上述の賦形剤を用いて、遅延放出を達成するため複数の層から成ってもよい。
本発明の活性物質またはその組み合わせを含むシロップ剤またはエリキシルは、サッカリン、シクラマート、グリセロールまたは糖等の甘味料、及び例えばバニリンまたはオレンジ抽出物等の香味料といった香味増強剤を追加として含んでもよい。また、懸濁液補助剤またはカルボキシルメチルセルロースナトリウム等のシックナー、例えば脂肪族アルコールとエチレンオキシドの縮合物等の浸潤剤、p-ヒドロキシ安息香酸等の防腐剤を含んでもよい。
注射及び注入液は、例えば等張化剤(isotonic agents)、P-ヒドロキシ安息香酸のような防腐剤、またはエチレンジアミン四酢酸のアルカリ金属塩のような安定剤を添加するなどの通常の方法で調製し、任意に乳化剤及び/または分散剤を用いる。さらに、水を希釈剤として用いた場合、例えば、有機溶媒は任意に溶媒和剤(solvating agents)または溶解補助剤(dissolving aids)として使用してもよく、注射小瓶またはアンプルまたは注入瓶へ移してよい。
1以上の活性物質または活性物質の組み合わせを含むカプセルは、活性物質と、例えばラクトースまたはソルビトールのような不活性担体とを混合させ、ゼラチンカプセルへ充填することにより調製してよい。本発明の化合物の特に好適な医薬製剤は、軟性のゼラチンカプセルである。医薬化合物のカプセル化に好適な軟性ゼラチンカプセル、及びそれらの調製方法は、例えば英国特許第395546号、米国特許第2,720,463号、米国特許第2,870,062号、米国特許第4,829,057号及び以下の刊行物:ANON“Verpack-Rundsch.,Vol.21,No.1,Jan 1970, pp.136-138”、Lachman ら“The Theory and Practice of Industrial Pharmacy, Chap.13, Lea & Febiger発行, 1970”、Ebert“Soft Gelatine Capsules: A Unique Dosage Form, reprint from Pharmaceutical Technology, Oct.1977”及びR.F.Jimerson“Soft Gelatine Capsule Update, Drug Development and Industrial Pharmacy, Vol.12(8&9), pp.1133-1144, 1986”に記載されている。
好適な坐薬は、例えば、中性脂肪またはポリエチレングリコールまたはその誘導体のような、この目的のために提供された担体と混合させることにより製造してよい。
使用してよい賦形剤は、例えば水、パラフィン(例えば石油留分)、植物油(例えば落花生またはゴマ油)、単官能または多官能性アルコール(例えばエタノールまたはグリセロール)のような医薬的に許容される有機溶媒、天然鉱物粉末(例えばカオリン、クレー、タルク、チョーク)、合成鉱物粉末(例えば高分散性珪酸及び珪酸塩)のような担体、糖(例えばショ糖、ラクトース及びグルコース)、乳化剤(例えばリグニン、亜流酸廃液、メチルセルロース、デンプン及びポリビニルピロリドン)及び潤滑剤(例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、ステアリン酸及びラウリル硫酸ナトリウム)を含む。
調製は通常の方法、好ましくは経口、注射または経皮的に投与する。経口投与するには、錠剤は上述の担体に加え、無論、クエン酸ナトリウム、炭酸カルシウム及びリン酸ジカルシウム(dicalcium phosphate)のような添加剤を、デンプン、好ましくは馬鈴薯デンプン、ゼラチン等のような種々の添加剤と共に含んでよい。また、ステアリン酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム及びタルクのような潤滑剤を、錠剤化工程において同時に使用してよい。水性懸濁液の場合、活性物質は、上述の賦形剤に加え、種々の香味増強剤または着色剤と組み合わせてよい。
非経口的な使用に関しては、好適な液体担体を備えた活性物質の溶液を使用してよい。
静脈内の使用の投与量は、一時間につき1〜1,000mgであり、好ましくは一時間につき5〜500mgである。
しかしながら、体重、投与の経路、薬剤への反応の個人差、製剤の性質及び薬剤投与の時間または間隔次第で、明記された質量の変更が必要な場合もある。従って、場合によっては、上述の最小投薬量より少ない使用で十分であることもあり、また、上限を越えてよい場合もある。多量に投与する場合、一回あたりの投与量を少なくした上で、1日に複数回投与するとよい。
以下の製剤の実施例は、本発明をその範囲を限定することなく例証する。
A) 錠剤 1錠につき
活性物質 100mg
ラクトース 140mg
コーンスターチ 240mg
ポリビニルピロリドン 15mg
ステアリン酸マグネシウム 5mg
500mg
細かく粉砕した活性物質、ラクトース及びコーンスターチ少量を混ぜ合わせる。混合物をふるいにかけ、水とポリビニルピロリドンの溶液で湿らせ、混練し、湿式顆粒化し乾燥させる。顆粒、残りのコーンスターチ及びステアリン酸マグネシウムを、ふるいにかけ混合する。混合物を圧縮し、好適な形状及び大きさの錠剤を製造する。
B) 錠剤 1錠につき
活性物質 80mg
ラクトース 55mg
コーンスターチ 190mg
ミクロクリスタリンセルロース 35mg
ポリビニルピロリドン 15mg
カルボキシメチルスターチナトリウム 23mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
400mg
細かく粉砕した活性物質、コーンスターチ少量、ラクトース、ミクロクリスタリンセルロース及びポリビニルピロリドンを混ぜ合わせ、混合物をふるいにかけ、残りのコーンスターチ及び水と混合させ、乾燥させふるいにかけた顆粒を形成する。カルボキシメチルスターチナトリウム及びステアリン酸マグネシウムを加え混ぜ合わせ、混合物を圧縮し、好適な大きさの錠剤を形成する。

Claims (7)

  1. マレイナート、フマラート、シトラート、スクシナート、タルトラート、臭化物、サルフェート、ナトリウムまたは塩化物から選択される、化合物4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸の塩形態。
  2. スクシナート、臭化物または塩化物から選択される、請求項1記載の塩形態。
  3. 4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸一塩酸塩から選択される、請求項1または2に記載の塩形態。
  4. 結晶性形態の4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸一塩酸塩半水和物。
  5. 融点Tm.p.=285±5℃(示差走査熱量測定法により測定;ピーク最大値を用い評価;加熱速度:10℃/分)により特徴づけられる、請求項4記載の結晶性形態の4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸一塩酸塩半水和物。
  6. 強度が25%より大きい、固有値d=6.81Å、5.17Å、4.92Å、4.00Å、3.92Å及び3.16Åを示す粉末X線図形により特徴づけられる、請求項4記載の結晶性形態の4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸一塩酸塩半水和物。
  7. 化合物4-[(Z)-[[4-[(ジメチルアミノ)メチル]フェニル]アミノ](6-フルオロ-1,2-ジヒドロ-2-オキソ-3H-インドール-3-イリデン)メチル]-ベンゼンプロパン酸の一塩酸塩及び1以上の不活性担体及び/または希釈剤を含む医薬組成物。
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