JP2011508264A - 可聴音響周波数管理のための音波バリア - Google Patents

可聴音響周波数管理のための音波バリア Download PDF

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Abstract

音波バリアは、第一の密度を有する第一の媒質中に配置された実質周期的な構造のアレイを含み、前記構造体は、第一の密度とは異なる第二の密度を有する第二の媒質で形成されており、第一の媒質及び第二の媒質の一方は、縦波音波の伝播速度と横波音波の伝播速度とを有する粘弾性媒質であり、縦波音波の伝播速度が、横波音波の伝播速度の少なくとも30倍であり、第一の媒質及び第二の媒質の他方は粘弾性媒質又は弾性媒質である。

Description

(関連出願の相互参照)
本願は、2007年12月21日に出願された、米国仮出願第61/025,793号の優先権を主張し、その内容はこの参照をもって本明細書に組み込まれる。
(発明の分野)
本発明は音波バリアに関し、別の態様においては、音波バリアの製造方法、及び遮音におけるそれらの使用方法に関する。
防音材料及び構造は、音響産業において重要な用途を有する。この産業で使用されている従来の材料、例えば吸収体及び反射体は、通常、周波数選択的な音波制御を提供することなく、広い周波数範囲にわたって機能する。能動的雑音消去装置は周波数選択的な音波減衰を斟酌するが、この装置は、典型的には閉じ込められた空間内で最も有効であり、パワー及び制御を提供するために電子機器に投資し及び該装置を作動させる必要がある。
従来の音波吸収材料は、一般に、比較的軽量で多孔質であるが、従来の音波バリアは、材料による音波透過損失が、一般にその質量及び剛性の関数であるため、比較的重く、気密性を有する傾向がある。いわゆる「質量則」(所定の周波数範囲内にて多くの従来の音波バリア材料に適用可能)は、材料の単位面積当たりの重量が2倍になると、材料を介した透過損失が6デシベル(dB)増大することを決定づける。単位面積当たりの重量は、より緻密な材料を使用することにより、又はバリア厚を増大させることにより増大し得る。しかしながら、重量の追加は、多くの用途において望ましくない可能性がある。
音響通過帯域及びバンドキャップを有する音波バリアとして、フォノニック結晶(即ち、周期的に不均一な媒質、典型的には弾性/弾性、又は弾性/流体構造の形態)が提案されてきた。そのような構造は、主要な物理的メカニズムとしての粘性消散又は共鳴に頼る必要なく、受動的ではあるが周波数選択的に、音響バンドキャップを生成することができる。代わりに、透過損失は、不均一な、多相の、空間的に周期的な構造の2つ以上の構成成分間の音速コントラストによるブラッグ散乱によるものである。
例えば、空気中の銅管の周期的アレイ、弾性的に柔軟な材料で覆われた高密度の中心部を有する複合要素の周期的アレイ(局所共鳴構造のアレイを提供する)、及び空気中の水の周期的アレイは、周波数選択的な特性を有する音波バリアを形成することが提案されている。しかしながら、これらの手法は、一般に、狭いバンドキャップの生成、オーディオ用途には高すぎる周波数(例えば、20kHz以上の超音波周波数)におけるバンドギャップの生成、並びに/又は嵩高い及び/若しくは重い物理的構造(例えば、デシメートル又はメートルの外部寸法を有するアレイに配置された直径数センチメートルの金属パイプ)の必要性等の欠点を有する。
したがって、本発明者らは、外部寸法が比較的小さく、及び/又は比較的軽量であると共に、可聴音響周波数にて少なくとも部分的に有効であり得る(音波透過を低減し、又は好ましくは排除する)音波バリアが必要であることを認識する。好ましくは、音波バリアは、可聴周波数の比較的広い範囲にわたって少なくとも部分的に有効であってもよく、及び/又は比較的単純かつ費用効率が高く製造することが可能である。
手短には、一態様において、本発明は、第一の密度を有する第一の媒質中に配置された実質周期的な構造体のアレイを含む音波バリアであって、前記構造体は、第一の密度とは異なる第二の密度を有する第二の媒質で形成されており、第一の媒質及び第二の媒質の一方は、縦波音波の伝播速度と横波音波の伝播速度とを有する粘弾性媒質であり、縦波音波の伝播速度が、横波音波の伝播速度の少なくとも30倍であり、第一の媒質及び第二の媒質の他方は粘弾性媒質又は弾性媒質である、音波バリアを提供する。好ましくは、実質周期的な構造体のアレイは、第一の媒質及び第二の媒質を交互に重ねてなる交互層を備える多層構造体形状の一次元アレイである。
所定の特性を有する粘弾性材料を選択し、それらを粘弾性材料又は弾性材料と組み合わせて空間的に周期的なアレイを形成することにより、フォノニック結晶構造のバンドギャップ又は少なくとも有意な透過損失(例えば20デシベル(dB)を超える)を、可聴範囲(即ち、20ヘルツ(Hz)〜20キロヘルツ(kHz)の範囲)の少なくとも一部において得ることができることが判明している。そのような構造は、比較的軽量で、比較的小さい(例えば、数センチメートル以下のオーダーの外部寸法を有する)可能性がある。材料の選択、格子構造の種類、異なる材料の間隔等の設計パラメータを制御することにより、バンドキャップの周波数、ギャップの数、及びそれらの幅を調整することができ、又は最低でも、透過損失レベルを周波数の関数として調整することができる。
フォノニック結晶構造は、音響バンドギャップを受動的であるが周波数選択的に生成することができる。音響産業で使用される殆どの通常の音波吸収体とは異なり、フォノニック結晶は、透過モードにて音波を制御する。バンドギャップの周波数の範囲内で、構造を介した入射音波の透過は本質的に存在しない可能性がある。バンドギャップは常に絶対(即ち、音波透過が存在しない)なわけではないが、音波透過損失は多くの場合、20デシベル(dB)程度以上であり得る。音響産業において、3dBのオーダーの減衰は有意であると見なされるため、20+dBは、音響出力における100パーセント低下に接近する非常に有意な透過における損失である。
フォノニック結晶構造は音源と受信体との間に配置されて、選択された周波数のみ構造を通過させる。受信体はこうして濾過された音波を聴き、望ましくない周波数は遮断されている。フォノニック結晶構造を適切に構成することにより、透過された周波数を受信体に集めることができ、又は望ましくない周波数を反射して音源に戻すことができる(周波数選択ミラーと極めて類似)。現在の音響材料とは異なり、フォノニック結晶構造は、音波を減衰させ又は反射するのみでなく、実際に管理するよう使用することができる。
したがって、少なくともいくつかの実施形態において、本発明の音波バリアは、外部寸法が比較的小さく及び/又は比較的軽量であると共に、可聴音響周波数において少なくとも部分的に有効であり得る音波バリアに対する上記に引用したニーズを満たすことができる。本発明の音波バリアは、建造物(例えば住宅、事務所、病院等)、高速道路の音波バリア等を含む、多様な異なる環境において遮音をもたらすよう使用することができる。
別の態様において、本発明は、音波バリアの製造方法も提供する。同方法は、(a)第一の密度を有する第一の媒質を用意することと、(b)第一の密度とは異なる第二の密度を有する第二の媒質を用意することと、(c)第一の媒質中に配置される実質周期的な構造体のアレイを形成することとを含み、前記構造体は第二の媒質で形成されており、第一の媒質及び第二の媒質の一方が、縦波音波の伝播速度と、横波音波の伝播速度とを有する粘弾性媒質であり、縦波音波の伝播速度が、横波音波の伝播速度の少なくとも30倍であり、第一の媒質及び第二の媒質の他方が、粘弾性媒質又は弾性媒質である。
尚別の態様において、本発明は更に、遮音方法を提供する。同方法は、(a)第一の密度を有する第一の媒質中に配置される実質周期的な構造体のアレイを含み、前記構造体が、第一の密度とは異なる第二の密度を有する第二の媒質から形成されており、第一の媒質及び第二の媒質の一方が、縦波音波の伝播速度と、横波音波の伝播速度とを有する粘弾性媒質であり、縦波音波の伝播速度が横波音波の伝播速度の少なくとも30倍であり、第一の媒質及び第二の媒質の他方が粘弾性媒質又は弾性媒質である、音波バリアを用意することと、(b)音響源(好ましくは、可聴音響周波数源)と音響受信体(好ましくは、可聴音響周波数の受信体)との間に音波バリアを介在させることとを含む。
本発明のこれら並びにその他の特徴、態様及び利益は、次の説明、添付した請求項及び添付図面でよりよく理解されるであろう。
実施例1〜6に記載した本発明の音波バリアの実施形態に関する透過損失(dBで表す)対周波数(Hzで表す)のプロット。 実施例7〜12に記載した本発明の音波バリアの実施形態に関する透過損失(dBで表す)対周波数(Hzで表す)のプロット。 実施例13〜15及び比較例1に記載した本発明の音波バリアの実施形態に関する透過損失(dBで表す)対周波数(Hzで表す)のプロット。 実施例16〜20に記載した本発明の音波バリアの実施形態に関する透過損失(dBで表す)対周波数(Hzで表す)のプロット。 比較例2及び3に記載した本発明の音波バリアの実施形態に関する透過損失(dBで表す)対周波数(Hzで表す)のプロット。 実施例21〜23及び比較例4〜6に記載した本発明の音波バリアの実施形態に関する透過損失(dBで表す)対周波数(Hzで表す)のプロット。 実施例24〜26に記載した本発明の音波バリアの実施形態に関する透過損失(dBで表す)対周波数(Hzで表す)のプロット。 実施例27〜30に記載した本発明の音波バリアの実施形態に関する吸収係数対周波数(Hzで表す)のプロット。
材料
上記に引用した本発明の音波バリアの粘弾性構成成分として好適な材料は、(好ましくは少なくとも周波数の可聴帯域内で)横波音波の伝播速度の少なくとも30倍(好ましくは少なくとも50倍、より好ましくは少なくとも75倍、最も好ましくは少なくとも100倍)である縦波音波の伝播速度を有する粘弾性固体及び液体を含む。有用な粘弾性固体及び液体は、周囲温度(例えば、約20℃)で、約5×10パスカル(Pa)以下の安定した剪断プラトー弾性率(G°)を有するものを含み、この安定した剪断プラトー弾性率が、好ましくは材料のガラス転移温度(T)より30ケルビン〜100ケルビン高い温度範囲にわたって存在する。好ましくは、音波バリア中の粘弾性材料の少なくとも1つは、周囲温度(例えば、約20℃)で、約1×10Pa以下(より好ましくは、約1×10Pa以下)の安定した剪断プラトー弾性率を有する。
そのような粘弾性材料の例としては、エラストマー(例えば、熱可塑性エラストマーを含む)、粘弾性液体等、及びそれらの組み合わせ(好ましくは少なくともいくつかの用途のために、エラストマー及びそれらの組み合わせ)を含む様々な形態のゴム状ポリマー組成物(例えば、軽く架橋した(lightly-crosslinked)又は半結晶性ポリマーを含む)が挙げられる。有用なエラストマーとしては、両方とも無機及び有機ポリマーであるホモポリマー及びコポリマー(ブロック、グラフト及びランダムコポリマーを含む)の両方、並びにそれらの組み合わせ、並びに線状又は分岐状のポリマー、及び/又は相互侵入若しくは半相互侵入ネットワークの形態若しくは他の複合形態のポリマー(例えば、スターポリマー)が挙げられる。有用な粘弾性液体としては、ポリマー溶融物、溶液、及びゲル(ヒドロゲルを含む)が挙げられる。
好ましい粘弾性固体としては、シリコーンゴム(好ましくは、約20A〜約70A、より好ましくは約30A〜約50Aのデュロメータ硬度を有する)、(メタ)アクリレート(アクリレート及び/又はメタクリレート)ポリマー(好ましくは、イソオクチルアクリレート(IOA)とアクリル酸(AA)とのコポリマー)、ブロックコポリマー(好ましくは、スチレン、エチレン及びブチレンを含む)、セルロース系ポリマー(好ましくは、コルク)、有機ポリマー(好ましくは、ポリウレタン)とポリジオルガノシロキサンポリアミドブロックコポリマー(好ましくは、シリコーンポリオキサミドブロックコポリマー)とのブレンド、ネオプレン、並びにそれらの組み合わせが挙げられる。好ましい粘弾性液体としては、鉱油変性ブロックコポリマー、ヒドロゲル、及びそれらの組み合わせが挙げられる。
それらの粘弾性固体及び液体は、公知の方法により調製することができる。多くは、商業的に入手可能である。
上記に引用した本発明の音波バリアの弾性構成成分として使用するのに好適な材料は、本質的に全部の弾性材料を含む。しかしながら、好ましい弾性材料は、少なくとも毎秒約2000メートル(m/s)の縦波音速を有するものを含む。弾性材料は、鉛の密度よりも小さい密度を有することが好ましい。
弾性固体の有用なクラスとしては、金属(及びその合金)、ガラス状ポリマー(例えば、硬化エポキシ樹脂)等、並びにそれらの組み合わせが挙げられる。弾性固体の好ましいクラスとしては、金属、金属合金、ガラス状ポリマー、及びそれらの組み合わせ(より好ましくは、銅、アルミニウム、エポキシ樹脂、銅合金、アルミニウム合金、及びそれらの組み合わせ、更により好ましくは銅、アルミニウム、銅合金、アルミニウム合金、及びそれらの組み合わせ、なおより好ましくは、アルミニウム、アルミニウム合金、及びそれらの組み合わせ、最も好ましくは、アルミニウム)が挙げられる。
そのような弾性材料は、公知の方法により調製し又は得ることができる。多くは商業的に入手可能である。
所望であれば、本発明の音波バリアは、場合により他の構成成分材料を含んでもよい。例えば、音波バリアは、2つ以上の粘弾性材料(その横波音波の伝播速度の少なくとも30倍である縦波音波の伝播速度を有さない、1つ以上の粘弾性材料を含むが、但し音波バリア中の粘弾性材料の少なくとも1つがこの基準を満たすことを条件とする)及び/又は2つ以上の上述した弾性材料を含むことができる。音波バリアは、場合により1つ以上の非粘性流体を含んでもよい。
フォノニック結晶構造の調製
本発明の音波バリアは、第一の密度を有する第一の媒質中に配置される実質周期的な(一次元、二次元又は三次元の)構造体のアレイを含み、前記構造体が、上述したように、第一の密度とは異なる第二の密度を有する第二の媒質から形成されている。そのようなアレイは、第一の媒質として上述した粘弾性材料又は上述した弾性材料(又は、弾性材料の代わりとして第二の異なる粘弾性材料)のいずれか、第二の媒質としてその2つのうちの他方を使用することにより形成されてもよい。
結果として得られる構造すなわちフォノニック結晶は、巨視的な構造であり得る(例えば、センチメートル又はミリメートル又はそれ未満のオーダーの大きさ尺度を有する)。所望であれば、フォノニック結晶は、空間的に周期的な格子の形態をとってもよく、その格子位置に均一な大きさ及び均一な形状を有する内包物を含み、内包物の間でマトリックスを形成する材料で包囲されている。そのような構造の設計パラメータとしては、格子の種類(例えば、四角形、三角形等)、格子位置間の間隔(格子定数)、単位セルの構成及び形状(例えば内包物で占められる単位セルの部分面積−いわゆる「充填率(fill factor)」としても公知)、内包物及びマトリックス材料の物理的特性(例えば密度、ポアソン比、弾性率等)、内包物の形状(例えば棒形、球形、中空棒形、四角形柱等)等が挙げられる。そのような設計パラメータを制御することにより、結果として得られるバンドギャップの周波数、ギャップの数、及びそれらの幅を調整することができ、又は最低でも、透過損失のレベルを周波数の関数として調整することができる。
好ましくは、実質周期的な構造体のアレイは、第一の媒質及び第二の媒質を交互に重ねてなる交互層を含む多層構造体形状の一次元アレイである(また所望であれば、1つ以上の層形状である、上述した場合による1つ以上の構成成分を更に含み、例えば第一の(A)媒質及び第二の(B)媒質、並びに2種の追加の構成成分C及びDから、「ABCD」構造体、「ACDB」構造体、「ACBD」構造体等を形成することができる)。多層構造体の層の合計数は、使用する特定の材料、層の厚さ、及び特定の音響用途の必要条件に応じて幅広い範囲で変更し得る。
例えば、多層構造体の層の合計数は、2層のような少数から、数百層以上のような多数までの範囲にわたり得る。層の厚さも、幅広く変動し得る(例えば、所望の周波に応じて)が、好ましくはセンチメートル以下のオーダーにある(より好ましくは、ミリメートル以下のオーダー、最も好ましくは、約10mm以下である)。そのような層の厚さ及び層の数は、センチメートル以下(好ましくは約100mm以下、より好ましくは約50mm以下、更により好ましくは約10mm以下、最も好ましくは約5mm以下)のオーダーの寸法を有するフォノニック結晶構造を提供することができる。所望であれば、構造の組み立て前に層を(例えば、界面活性剤組成物又はイソプロパノールを使用して)洗浄してもよく、また場合により1種以上の結合剤(例えば接着剤、又は機械的締結具)を使用してもよい(但し、所望の音響との有意な干渉が存在しないことを条件とする)。
多層構造体の好ましい実施形態は、約0.75mm〜約1.25mmの層の厚さを有する粘弾性材料(好ましくはシリコーンゴム、アクリレートポリマー、又はそれらの組み合わせ)と、約0.025mm〜約1mmの層の厚さを有する弾性材料(好ましくはアルミニウム、エポキシ樹脂、アルミニウム合金、又はそれらの組み合わせ)との約3個〜約10個(より好ましくは約3個〜約5個)の交互層を含む。これは、約1mm〜約10mm(より好ましくは約2mm〜約4mm、最も好ましくは約2mm〜約3mm)のオーダーの好ましい寸法を有するフォノニック結晶構造を提供することができる。
音波バリア及びその使用
本発明の音波バリアは、音響源(好ましくは、可聴音響周波数源)と音響受信体(好ましくは、可聴音響周波数の受信体)との間に音波バリアを介在させ、又は配置することを含む遮音方法に使用することができる。有用な音響源としては、交通騒音、工場騒音、会話、音楽等(好ましくは騒音又は可聴成分を有する他の音波、より好ましくは騒音又は約500Hz〜約1500Hzの範囲内の周波数成分を有する他の音波)が挙げられる。音響受信体は、例えば人の耳、任意の様々な記録デバイス等(好ましくは人の耳)であってもよい。所望であれば、音波バリアは、音響吸収体として(例えば音波バリアをヘルムホルツ共振器型の吸収体として機能できるように、物質に対して配置することによって)使用することができる。
本発明の音波バリアは、可聴範囲の比較的大きい部分にわたり透過損失を達成するよう使用することができる(好ましい実施形態では、約800Hz〜約1500Hzの範囲にわたって約20dB以上の透過損失をもたらし、より好ましい実施形態では、約500Hz〜約1500Hzの範囲にわたって約20dB以上の透過損失をもたらし、更により好ましい実施形態では、約250Hz〜約1500Hzの範囲にわたって約20dB以上の透過損失をもたらし、最も好ましい実施形態では、約500Hz〜約1500Hzの範囲の少なくとも一部にわたって実質全部の透過損失をもたらす)。それらの透過損失は、フォノニック結晶構造の寸法を、センチメートル以下のオーダー(好ましくは約20cm以下、より好ましくはミリメートル以下のオーダー、最も好ましくは約1〜約3mmのオーダー)に維持しながら達成することができる。
1つ以上の上述したフォノニック結晶構造に加え、本発明の音波バリアは、場合により、1つ以上の従来の又は今後開発される遮音材(例えば、従来の吸収体、バリア等)を更に含むことができる。所望であれば、それらの従来の遮音材は、例えば音波バリアの周波数有効範囲を拡大するように層状にしてもよい。
本発明の目的及び利点は、以下の実施例により更に例示されるが、これらの実施例に列挙された特定の材料及びその量は、他の条件及び詳細と同様に本発明を過度に制限するものと解釈するべきではない。実施例における部、百分率、比等は全て、特に記載しない限り、重量基準である。使用される溶媒及びその他の試薬は、特に記載しない限り、Sigma−Aldrich Chemical Company,St.Louis,MOより入手した。
試験方法
透過損失測定
Bruel & Kjaer Impedance Tube System Type 4206 100mm管、Bruel & Kjaer Sound & Vibration Measurement A/S,Denmark)を使用して、透過損失測定を行った。4マイクロホン移動−機能試験方法を用いて、50Hz〜1.6kHzの周波数帯域内の透過損失を測定した。
手短には、管システムは、内径100mmのソース管、ホルダー管及び受容管から構成されていた。各試験サンプルを、ソース管と受容管との間に位置するホルダー管内に2つのゴムOリングを用いて配置した。ソース管の末端部に取り付けたラウドスピーカー(4ohms(Ω)インピーダンス、直径80mm)を、平面音波の発生器として使用した。タイプ4187の4つの0.64cm(1/4インチ)コンデンサーマイクロホンを使用して、試験サンプルの両方側の音圧レベルを測定した(ソース管内に2つ、及び受容管内に2つ)。ソース管内の2つのマイクロホンを使用して、入射及び反射された平面波を測定した。受容管内に配置された他の2つのマイクロホンを使用して、吸収及び透過された部分を測定した。
4つのマイクロホン位置にて音圧を測定し、Olivieri,O.,Bolton,J.S.、及びYoo,T.により「Measurement of Transmission Loss of Materials Using a Standing Wave Tube」、INTER−NOISE 2006,3〜6 December 2006,Honolulu,Hawaii,USAに記載された手順に従って4チャネルデジタル周波数分析器を使用して複合的な移動関数を計算することにより、試験サンプルの透過損失を決定した。PULSEバージョン11データ獲得及び解析ソフトウェア(Bruel & Kjaer)を使用した。
各構造に関して、2つの異なる試験サンプルを調製した。全試験サンプルは、直径99.54mmの精密ダイを用いて切断した。各試験サンプルに関して、透過損失測定を3回繰り返した。各構造に関して得られた透過損失を、2つの異なる試験サンプルからの6つの測定値の算術平均として計算した。
音波吸収係数の測定
Bruel&KjaerインピーダンスTube System Type 4206(100mm管、Bruel & Kjaer Sound & Vibration Measurement A/S,Denmark)を使用して、吸収係数の測定を行った。2マイクロホン移動−機能方法を適用して、ASTM E 1050に記載されている標準的な手順に従って、これらの測定を50Hz〜1.6kHz周波数帯域内にて行った。
管システムは、内径100mmのソース管及びホルダー管から構成されていた。広帯域、定常ランダム音波の発生器として、ラウドスピーカー(4ohms(Ω)インピーダンス、直径80mm)をソース管の末端部に取り付けた。各試験サンプルを、ホルダー管の入口に配置した。試験サンプルは、接着テープ片で4箇所にて支持した(9、12、3及び6時の位置)。受容管のバッキングターミネーションプレート(backing termination plate)を5つの異なる位置に配置して、試験サンプルと、バッキングプレートの面との間の0、1、2及び3cmの空気間隙により、4つの異なる測定値を生成した。タイプ4187の2つの0.64cm(1/4インチ)コンデンサーマイクロホンを使用して、ソース管内の2つの固定位置における音圧レベルを測定した。
ラウドスピーカーにより生成された音平面波はソース管内を伝播した後、試験サンプルに到達し、試験サンプルの面にて反射を受け、試験サンプル中に吸収され、試験サンプルを介して透過された。透過された波は後部プレート(back plate)にて反射され、試験サンプル中へ戻った。管内での入射波と反射波との重ね合わせにより、定在波干渉パターンが生成した。
2つの固定位置の音圧レベルを測定し、2チャネルデジタル周波数分析器を使用して複合的な移動関数を計算することにより、音波吸収係数を決定した。PULSEバージョン10データ獲得及び解析ソフトウェア(Bruel & Kjaer)を使用した。
流動学的測定
流動学的特性(例えば、安定した剪断プラトー弾性率)を、商業的なARES動的レオメーター(New Castle,DelawareのTA Instrumentsから入手可能)内で、材料の試験サンプル上で伸長モードにて線形、等温周波数掃引動的機械分析(DMA)試験を行うことにより測定した。得られたデータを、次に時間−温度重ね合わせの原理を使用して移動して、選択された参照温度(22.7℃の室温として取得)における動的マスター曲線を得た。動的マスター曲線の移動のために使用した水平移動係数を調べ、Williams−Landel−Ferry(WLF)型に従うことが見出された。得られた動的マスター曲線を、最終的にNinomiya−Ferry(NF)手順を使用して、室温(22.7℃)での安定した線形伸長弾性率マスター曲線に変換した。ゴム引張係数プラトーの値は、安定した線形伸長弾性率マスター曲線から決定し、材料の安定剪断プラトー弾性率は、ゴム伸長弾性率プラトー値の1/3として取得した。(例えば、John D.FerryによるViscoelastic Properties of Polymers,2nd Edition,John Wiley & Sons,Inc.,New York(1980)における流動学的データ解析技術の考察を参照されたい。)
材料
シリコーンポリオキサミドブロックコポリマーの調製
ポリジメチルシロキサン(PDMS)ジアミンのサンプル(830.00グラム、モル当たり約14,000グラムの平均分子量(MW)、本質的に米国特許第5,214,119号に記載されているように調製)を、機械的攪拌器、加熱マントル、窒素注入チューブ(ストップコックを伴う)及び排出チューブを備えた2リットルの3口樹脂反応フラスコ内に配置した。フラスコを窒素で15分間パージし、次に、激しく撹拌し、シュウ酸ジエチル(33.56グラム)を滴加した。得られた反応混合物を約1時間、室温で攪拌し、次に、80℃にて75分間撹拌した。反応フラスコに、蒸留アダプタ及び蒸留レシーバを装着した。前記反応混合物を減圧下(133パスカル、1トール)、120℃にて2時間加熱し、次に、130℃にて30分間、更なる留出物を集めることができなくなるまで加熱した。反応混合物を、室温に冷却した。得られた透明な流動性の液体生成物のガスクロマトグラフィー分析は、検出可能なレベルのシュウ酸ジエチルが残存していないことを示した。生成物のエステル当量は、H核磁気共鳴(NMR)分光法(当量は、7,916グラム/当量に等しい)及び滴定(当量は、8,272グラム/当量に等しい)を用いて決定した。
20℃の37.85リットル(10ガロン)ステンレス鋼反応槽内に、18158.4グラムのエチルオキサリルアミドプロピル末端ポリジメチルシロキサン(滴定されたMW=14,890、本質的に上述したように調製し、容積をそれに応じて調整した)を配置した。反応槽を撹拌し(75回転/分(rpm))、窒素フローによりパージし、15分間真空にした。次に、反応槽を25分間かけて80℃に加熱した。エチレンジアミン(73.29グラム,GFS Chemicals)を反応槽内に真空投入した後、73.29グラムのトルエンも真空投入した。次に、反応槽を6894Pa(1psig)まで加圧し、かつ120℃の温度まで加熱した。30分後、反応槽を150℃に加熱した。150℃の温度に到達した際に、反応槽を5分間かけてベントした。反応槽を40分間真空引き(約8665Pa、(65mm Hg))し、エタノール及びトルエンを除いた。次に、反応槽を13789Pa(2psig)まで加圧し、次に、得られた粘稠な溶融ポリマーをテフロン(登録商標)フルオロポリマーコーティングしたトレイに排出し、冷却した。得られた冷却されたシリコーンポリオキサミド生成物である、ポリジオルガノシロキサンポリオキサミドブロックコポリマーを、次に細かいペレット状に粉砕した。
シリコーンポリオキサミドブロックコポリマーとポリウレタンとのブレンドの調製
2.5グラムの上記にて調製したシリコーンポリオキサミドブロックコポリマーと、7.5グラムのMORTHANE PE44−203熱可塑性エラストマーポリウレタン(Morton International,Inc.,Chicago,ILから入手可能)を組み合わせて、10グラムのバッチを形成した。バッチは手により乾燥ブレンドされ、DSM micro 15押出成形機内に供給された。バッチをプランジャを用いて押出成形機内に押し込んだ。このバッチを1分当たり150回転(rpm)にて2〜4分間混合した。得られた溶融混合物は押出成形機の末端部から加熱シリンダー内に流れ出してバーとされ、又は加熱アルミニウム片上に流れ出して加圧シートが形成された。シリンダーをダイの前に設置し、プランジャ−で混合物をダイ中に押し込んだ。アルミニウムシート上の混合物は、別のアルミニウムシートをその上に置き、Carver液圧プレスに入れた。プレスは、バッチ(196℃)の押出しに用いた温度と同じ温度に設定した。混合物はプレスのプラテンが一体となるにつれ平板化し、所望の厚さ0.65mmを提供した。
シリコーンゴム1番;McMaster−Carr Inc.,Elmhurst, ILから入手可能な商品番号86915K24、デュロメータ硬度40A、厚さ0.8mm、接着剤バッキングを伴う、本質的に上述したように測定して室温22.7℃で安定剪断プラトー弾性率4.3×10Pa
シリコーンゴム2番;McMaster−Carr,Elmhurst,ILから入手可能な商品番号8977K312、デュロメータ硬度40A、厚さ0.8mm、接着剤バッキングを伴う
ポリウレタン:Morton International Inc.,Chicago,ILから入手可能なMorthane(商標)熱可塑性エラストマーポリウレタン、商品番号PE44−203
ブロックコポリマー:Kraton(商標)G1657線状スチレン−(エチレン−ブチレン)ブロックコポリマー、Shell Chemical Co.,Houston,TXから入手可能、厚さ1.2mmのシートに加圧
シリコーンポリオキサミドブロックコポリマー:上述したように調製したポリジオルガノシロキサンポリアミドブロックコポリマー
ポリウレタンとシリコーンポリオキサミドとのブレンド:上述したように調製し、厚さ0.65mmのシートに加圧した、75重量パーセントのポリウレタンと25重量パーセントのシリコーンポリオキサミドブロックコポリマーとの溶融ブレンド
アクリレートコポリマー:4層のアクリル感圧転写接着剤(3M Company,St.Paul,MNから商品表記3M(商標)VHB(商標)Adhesive Transfer Tape F9473PCで入手可能)、層の厚さ0.25mm(10mils)、全厚1.0mm
コルク:コルクシート、カタログ番号23420−708、VWR International,Inc.,West Chester,PAから入手可能、厚さ3.0mm
アルミニウム1番:アルミニウム箔、厚さ0.076mm、McMaster−Carr Inc.,Elmhurst,ILから商品番号9536K32
アルミニウム2番:アルミニウム箔、厚さ0.03mm、ブランド名Reynolds Wrap(商標)で市販、Alcoa Corp.,Pittsburgh,PAから入手可能
銅1番:銅合金110箔、厚さ0.076mm、McMaster−Carr Inc.,Elmhurst,ILから商品番号9709K55
銅2番:銅合金110箔、厚さ0.025mm、McMaster−Carr Inc.,Elmhurst,ILから商品番号9709K53
銅3番:銅合金110箔、厚さ0.254mm、McMaster−Carr Inc.,Elmhurst,ILから商品番号9709K66
実施例1〜26及び比較例1〜6
下記の表1に示すように、様々な材料(材料A及びBと指定)の層を、可変の層の数と、可変の層の厚さとを有する様々な異なる形態に組み立てることにより、様々な多層構造体を構築した。比較例構造体として、6つの単一層構造体も調製した。得られた構造体の透過損失特性を、本質的に上述した手順に従って試験した。結果を図1〜7に示す。
Figure 2011508264
(実施例27〜30)
音響吸収体としての使用
下記の表2に示す材料(材料A及びBと指定)の層を組み立てることにより、3層構造体(全厚1.63mm)を構築した。得られたABA構造体の吸収係数は、本質的に上述した手順に従って決定した(表2に示すように、構造体と管システムの後部(反射)プレートとの間の可変空気間隙を用いて(吸収モードにて))。結果を図8に示す。
Figure 2011508264
本明細書で引用した特許、特許文献、及び公報に含まれる参照された記述内容は、その全体が、それぞれが個々に組み込まれているかのように、参照により組み込まれる。本発明に対する様々な予見できない修正及び変更が、本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく当業者に明らかとなるであろう。本発明は、本明細書に記載した例示的な実施形態及び実施例によって過度に限定されるものではなく、またかかる実施例及び実施形態は、一例として表されているだけであり、本発明の範囲は、以下のように本明細書に記載した請求項によってのみ限定されることを意図するものと理解されるべきである。

Claims (25)

  1. 第一の密度を有する第一の媒質中に配置された実質周期的な構造体のアレイを含む音波バリアであって、前記構造体は、前記第一の密度とは異なる第二の密度を有する第二の媒質で形成されており、前記第一の媒質及び第二の媒質の一方は、縦波音波の伝播速度と横波音波の伝播速度とを有する粘弾性媒質であり、前記縦波音波の伝播速度が、前記横波音波の伝播速度の少なくとも30倍であり、前記第一の媒質及び前記第二の媒質の他方は粘弾性媒質又は弾性媒質である、音波バリア。
  2. 前記縦波音波の伝播速度が、少なくとも音響周波数の可聴帯域内で、前記横波音波の伝播速度の少なくとも30倍である、請求項1に記載の音波バリア。
  3. 前記縦波音波の伝播速度が、前記横波音波の伝播速度の少なくとも50倍である、請求項1に記載の音波バリア。
  4. 前記粘弾性媒質が、粘弾性固体、粘弾性液体及びそれらの組み合わせから選択される、請求項1に記載の音波バリア。
  5. 前記粘弾性固体及び粘弾性液体が、20℃で5×10Pa以下の安定した剪断プラトー弾性率を有する、請求項4に記載の音波バリア。
  6. 前記安定した剪断プラトー弾性率が、前記粘弾性固体又は前記粘弾性液体のガラス転移温度より30〜100ケルビン高い温度範囲にわたって存在する、請求項5に記載の音波バリア。
  7. 前記音波バリア中の前記粘弾性媒質の少なくとも1つが、20℃で1×10Pa以下の安定した剪断プラトー弾性率を有する、請求項1に記載の音波バリア。
  8. 前記粘弾性固体及び前記粘弾性液体が、ゴム状ポリマー組成物、及びそれらの組み合わせから選択される、請求項4に記載の音波バリア。
  9. 前記ゴム状ポリマー組成物が、エラストマー、粘弾性液体、及びそれらの組み合わせから選択される、請求項8に記載の音波バリア。
  10. 前記第一の媒質及び前記第二の媒質の前記他方が弾性媒質である、請求項1に記載の音波バリア。
  11. 前記弾性媒質が、1秒当たり少なくとも2000メートルの縦波音波の伝播速度を有する、請求項10に記載の音波バリア。
  12. 前記弾性媒質が、金属、金属合金、ガラス状ポリマー、及びそれらの組み合わせから選択される弾性固体からなる、請求項10に記載の音波バリア。
  13. 前記実質周期的な構造体のアレイが、前記第一の媒質及び前記第二の媒質を交互に重ねてなる交互層を備える多層構造体形状の一次元アレイである、請求項1に記載の音波バリア。
  14. 前記多層構造体が、粘弾性媒質及び弾性媒質を交互に重ねてなる交互層を含み、前記粘弾性媒質がエラストマー及びそれらの組み合わせから選択され、かつ前記弾性媒質が金属、金属合金、ガラス状ポリマー、及びそれらの組み合わせから選択される、請求項13に記載の音波バリア。
  15. 前記粘弾性媒質が、シリコーンゴム、(メタ)アクリレートポリマー、ブロックコポリマー、セルロース系ポリマー、有機ポリマーとポリジオルガノシロキサンポリアミドブロックコポリマーとのブレンド、ネオプレン、及びそれらの組み合わせから選択され、かつ前記弾性媒質が、銅、アルミニウム、銅合金、アルミニウム合金、及びそれらの組み合わせから選択される、請求項14に記載の音波バリア。
  16. 前記多層構造体が、0.75mm〜1.25mmの層厚さを有する粘弾性材料と、0.025〜1mmの層厚さを有する弾性材料とを交互に重ねてなる交互層を3〜10個含み、かつ前記多層構造体が、1mm〜10mmの範囲内の寸法を有する、請求項13に記載の音波バリア。
  17. 前記多層構造体が、前記粘弾性材料と前記弾性材料とを交互に重ねてなる交互層を3〜5個含み、かつ前記粘弾性材料が、シリコーンゴム、アクリレートポリマー、及びそれらの組み合わせから選択され、前記弾性材料が、アルミニウム、エポキシ樹脂、アルミニウム合金、及びそれらの組み合わせから選択され、かつ前記多層構造体が、2mm〜4mmの範囲内の寸法を有する、請求項16に記載の音波バリア。
  18. 前記音波バリアが、800Hz〜1500Hzの範囲にわたって20dB以上の透過損失をもたらし、前記音波バリアの全寸法が20cm以下の大きさである、請求項1に記載の音波バリア。
  19. 前記音波バリアが、800Hz〜1500Hzの範囲にわたって20dB以上の透過損失をもたらし、前記音波バリアの全寸法が20cm以下の大きさである、請求項13に記載の音波バリア。
  20. (a)第一の密度を有する第一の媒質を用意することと、(b)前記第一の密度とは異なる第二の密度を有する第二の媒質を用意することと、(c)前記第一の媒質中に配置される実質周期的な構造体のアレイを形成することとを含み、前記構造体が前記第二の媒質で形成されており、前記第一の媒質及び第二の媒質の一方が、縦波音波の伝播速度と、横波音波の伝播速度とを有する粘弾性媒質であり、前記縦波音波の伝播速度が、前記横波音波の伝播速度の少なくとも30倍であり、前記第一の媒質及び第二の媒質の他方が、粘弾性又は弾性媒質である、音波バリアの製造方法。
  21. (a)第一の密度を有する第一の媒質中に配置される実質周期的な構造体のアレイを含み、前記構造体が、前記第一の密度とは異なる第二の密度を有する第二の媒質から形成されており、前記第一の媒質及び第二の媒質の一方が、縦波音波の伝播速度と、横波音波の伝播速度とを有する粘弾性媒質であり、前記縦波音波の伝播速度が前記横波音波の伝播速度の少なくとも30倍であり、前記第一の媒質及び第二の媒質の他方が粘弾性又は弾性媒質である、音波バリアを用意することと、(b)音響源と音響受信体との間に前記音波バリアを介在させることとを含む、遮音方法。
  22. 前記音響源が可聴音響周波数源であり、前記音響受信体が可聴音響周波数の受信体である、請求項21に記載の遮音方法。
  23. 前記音波バリアが音響吸収体として使用される、請求項21に記載の遮音方法。
  24. 前記音波バリアが、800Hz〜1500Hzの範囲にわたって20dB以上の透過損失をもたらし、前記音波バリアの全寸法が20cm以下の大きさである、請求項21に記載の遮音方法。
  25. 前記実質周期的な構造体のアレイが、前記第一の媒質及び第二の媒質を交互に重ねてなる交互層を含む多層構造体形状を有する一次元アレイである、請求項21に記載の遮音方法。
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