JP2011506063A - 排煙脱硫装置からの重金属の錯化および除去 - Google Patents

排煙脱硫装置からの重金属の錯化および除去 Download PDF

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Abstract

ポリジチオカルバミン酸化合物を用いて、化石燃料の燃料における環境への水銀の排出を削減する方法。前記ポリジチオカルバミン酸化合物は、排煙脱硫装置またはスクラバを用いて、得られた排煙からの水銀の捕捉に利用される。この方法は、水銀を捕捉し、煙道ガスの排出および/または再排出を削減するスクラバと併用して、ポリジチオカルバミン酸化合物を用いる。この方法は、水銀の毒性レベルを低減させる特有の処理であり、これはクリーンで環境に優しい燃料源としての石炭の利用を可能にする。

Description

著作権の通知
この特許文献の開示の一部は著作権保護された資料を含む、あるいは含みうる。著作権者は、米国特許商標局の包袋または記録に表れた正確な形式での特許文献又は特許開示の如何なる者によるコピーに対して異議を申し立てないが、その他の場合の全ての著作権は如何なる場合にも保護される。
本発明は、石炭および/または他の炭素系燃料の燃焼により環境に放出される水銀の削減に関する。本発明は、排煙脱硫装置またはスクラバにより排煙から水銀を捕捉する方法に関する。本発明は、水銀の毒性レベルを低減させる方法を示し、石炭をクリーンで環境に優しい燃料源として利用可能にする。
電力の需要は世界的に増加し続けている。増加する需要と歩調を合わせるため、発電源として石炭が注目されている。現在、燃焼石炭が米国で発電される電力の約50%を生成している。発電所における石炭の燃焼は、エネルギーを放出するだけではなく、ボトムアッシュやフライアッシュといった固体廃棄物も生成し、排煙を環境に排出する。米国環境保護局(EPA)によって制定された、1990年の大気浄化法の改正で明言されたガス基準は、事業用発電所から発生する有害な大気汚染物質の評価を要求している。
主な排出ガスは、判定基準の汚染物質(例えば、二酸化硫黄、二酸化窒素、粉塵物質および一酸化炭素)である。大気中の全二酸化硫黄の約3分の2、二酸化窒素の4分の1は、石炭および他の燃料の燃焼により得られる電力の発生に起因する。
副次的な排出物は燃焼させる石炭または燃料の種類によるが、例えば水銀、セレン、ヒ素、およびホウ素といった物質を含む。石炭焚事業用ボイラは、米国における人為的な水銀排出の主な原因であると知られている。石炭の燃焼によって放出される水銀レベルを捕捉または制御する、実証された利用可能な最良の技術(BAT)がないという事実にもかかわらず、2000年12月、EPAは石炭焚事業用ボイラからの水銀の排出を規制する考えを発表した。これは、簡単で信頼性のある、連続的に水銀を監視する方法がないため、さらに複雑である。
石炭には、0.02乃至1ppmの範囲の濃度の水銀が見出されるという事実に変わりはない。水銀は硫化物として呈示されるか、または有機物質に結合する。燃焼すると、水銀はガス状の水銀元素および他の水銀化合物として排煙に放出および排出される。水銀は、固相と気相の両方で排煙中に発生する(それぞれ、粒子結合型水銀および気相型水銀)。いわゆる固相型水銀は、実際は灰および/または炭素粒子の表面に吸着した気相型水銀である。固相型水銀は電気集塵装置(ESP)および繊維性フィルタ(FF)のような現存の粒子制御装置(PCD)によって捕捉可能であり、後者は時にバッグハウスと称される。
水銀排出実態調査(ICR)の下でEPAにより1999年に収集された調査データは、PCDのみが燃料中の全水銀の20乃至42%を捕捉できることを示した。当然ながら、このストラテジの有効性は燃料の成分組成、操作温度およびPCDの設計に依存する。実際、繊維性フィルタは、フィルタ内部に濾過ケークを形成することにより、冷却ESPと比較して粒子を含む水銀を良好に除去する傾向があることが見出された。濾過ケークは、未反応の炭素、活性炭、鉄、およびフライアッシュといった、水銀を吸収および/または吸着する成分を含む。このように、濾過ケークは、気相型水銀と捕捉された固体粒子との間の気固反応を促進する場所として機能することができる。データは、FFが一般に82%程度の水銀を捕捉できることを示している。
水銀および多くの水銀化合物の揮発性により、水銀全体の有意な部分が排煙中に気相型水銀として存在するという結果を生じる。気相型水銀は水銀元素と酸化水銀とからなり、これらの形態の相対量は、例えば石炭における塩化物の量、石炭における酸化鉄レベル、およびフライアッシュにおける他の成分に依存する。気相型水銀の形態であるスぺシエーションは、水銀の排出の捕捉ストラテジの開発および設計において重要なパラメータである。通常、気相型水銀を構成する2つの水銀の形態がある。この形態は水銀イオン(例えばHg2+)および水銀元素(Hg)である。
石炭焚ボイラからの水銀排出の制御のためにいくつかの制御ストラテジが開発されている。これらの方法のいくつかは、活性炭、改質活性炭、様々な化学触媒、および無機吸収剤の注入を含む。残念なことに、これらの方法の何れも、排煙から全ての水銀を除去しない。石炭と共にシステムに入る水銀の量に基づいて、効率性は最低30%乃至最高80%の範囲となる。さらに、これらの技術は、フライアッシュの特性に悪影響を及ぼすような副産物で所望されない効果を引き起こすか、あるいは発電所にさらなる廃流を生成する。どちらも、発電所の運用コストをさらに高くしてしまう。1の有望なストラテジは、気相型水銀を除去する主な手段として増強され、または機能する、現行の大気汚染制御装置またはAPCDを利用することである。APCDの2つの例が、準乾式および湿式スクラバまたは排煙脱硫装置(FGD)である。準乾式FGDは、スプレードライヤアブソーバ方式またはSDAとしても知られている。
二酸化硫黄(SO)の規制順守は、いくつかの制御ストラテジのうち少なくとも1つの使用を義務付けている。米国で用いられている3つのこのようなストラテジは、石炭の燃焼中のボイラおよび湿式または乾式の排煙脱硫装置内への吸収剤注入である。現在、石炭焚の発電所の約3%が、吸収剤注入を用いている。FGDの洗浄は、85%が湿式スクラバ技術、12%が乾式スクラバ技術(または準乾式しても知られているSDA)を用いる。SOの除去効率が80%の乾式スクラバと比較すると、湿式スクラバは90%以上を得る。湿式スクラバでは、排煙は生石灰または石灰石といったアルカリカルシウムミネラルを含有するスラリーと接触させられる。SOは水に吸収され、反応して亜硫酸カルシウムを生成する。SOの捕捉と同時に、湿式FGDは排煙から気相型水銀を捕捉するために用いることができるということが示されている。
スプレードライヤアブソーバ方式を含む準乾式スクラバは、湿式スクラバで起こるのと同等の反応を介して、スラリー吸収剤、通常は生石灰上のSOを吸収することにより機能する。湿式スクラバと準乾式スクラバのAPCD設備との間の主な違いは、後者は、ESPまたはFFといった微粒子またはPM(粒子状物質)排出制御装置を介する収集前に、吸収剤が乾燥されることである。前者の場合、PM制御装置は湿式スクラバよりも前にある。2005年8月に開かれた第2回米中窒素酸化物および二酸化硫黄制御ワークショップにおける発表では、GE環境サービス事業とMarsulex社との共同企業であるMarsulex Power Groupが、準乾式スクラバと湿式スクラバとを比較して、「化学反応は石灰の湿式FGDと同一だが、同時に起こる乾燥処理と連動するため動力学がさらに含まれる」と述べた。
水銀元素は不溶性であり、湿式FGDによって除去されない。これに対し、排煙中の水銀イオンは水溶性であり、除去される。ICRの水銀データは、水銀イオンが湿式FGDにより実質的に約90%まで除去されることを示した。従って、水銀捕捉のための1のストラテジは、石炭の燃焼時に全ての水銀を酸化させて、湿式スクラバにおいて水銀イオンを捕捉することである。DOE/NETLと連携してURSによって行われた研究は、まさにこのようなストラテジを調査してきた。このストラテジの実装のための2つの重要な技術的ステップがある。第1のステップは、ボイラおよび石炭から出る気相型水銀の完全な酸化である。中でもURSは、このステップを実現するストラテジおよび技術を開発している。現在までに、石炭の型に依存せずに、気相型水銀のスペシエーションは100%の水銀イオンに広範に変化できることを示している。この制御ストラテジの実装における第2の重要な技術的ステップは、湿式スクラバにおける水銀イオンの吸収および除去である。問題は、初期に特定されており、水銀イオンを水銀元素に還元し、洗浄した排煙において水銀元素の「再排出」または放出を導く、湿式スクラバ液で起こる反応があることである。湿式スクラバ液における水銀イオンの還元の防止については、URS等のG.M.BlytheとD.W.DeBerryとが研究し、報告してきた。
研究成果によると、水銀イオンの錯体は、スクラバにおける水銀元素の生成を減少させる、あるいは除去すべく一方向性であることを示唆した。同様の研究は、湿式FGDにおける水銀イオンのキレート化物(Chelant)のすべてがこれを実施できるとは限らないことを示した。最近の発表では、Degussa社から入手可能なキレート化物、TMT−15、トリメルカプト−s−トリアジンといったプラント研究結果は、湿式スクラバにおける水銀の再放出の防止に関しては不確定である。本発明は一連の説明および以下の実施例によって示されており、これは本明細書に添付した特許請求の範囲に別段の定めがある場合を除き限定を意図するものではない。
結果として、湿式スクラバにおける水銀イオンの還元を経済的に防止可能な技術の必要性が残っている。以下に記載する本発明は、この必要性を扱う。
本発明は、分子量が500乃至10,000の水溶性の二塩化エチレンアンモニアポリマの使用を示しており、これは湿式FGDにわたる水銀の再放出を予想外にも防止する5乃至50モル%のジチオカルバメート塩の群を含む。二塩化エチレンアンモニアポリマは、二塩化エチレンとアンモニアとの反応により調製される。初期の二塩化エチレンアンモニアポリマの分子量は、通常500乃至100,000の範囲である。好適な実施形態では、分子量は1,500乃至10,000であり、最適な分子量の範囲は1,500乃至5,000である。本願発明での使用に利用可能なコポリマの実施例である米国特許第4,731,187号、米国特許第5,500,133号または米国特許第5,658,487号に示された方法を利用して、本発明のコポリマは生成される。ポリジチオカルバミン酸またはその塩を生成するため、コポリマはポリアミンまたはポリイミンと二硫化炭素との反応によって生成される。このような反応は、好適には、1乃至10時間の範囲の期間に30乃至100℃の温度で水またはアルコールといった溶媒で実施される。良好な転化は、2乃至5時間、40至70℃の温度で得られる。このような反応条件は、前述の二塩化エチレンアンモニアポリマの改質にも適用される。
完成したポリマ中のジチオカルバメート塩の群のモル%は、通常5乃至50モル%の範囲内である。好適な範囲は20乃至40モル%であり、最適な範囲は約25乃至30モル%である。
塩は、ナトリウム、リチウム、カリウムまたはカルシウムといったアルカリおよびアルカリ土類を含むが、これに限定されない。
産業界で現在利用されているスクラバは、例えば噴霧塔、ジェットバブラ、および並流する充填塔を具える。これらのAPCDの型が実施例として提供されているが、限定を意味したり示唆したりすることを意図していない。水溶性のコポリマは、スクラバ、スクラバ液の再循環ループ、またはスクラバの浄化流からスクラバへの「低固体」の帰路に添加される前に、未使用の石灰石または石灰スラリーに添加してもよい。
通常、コポリマの重量と捕捉される水銀重量とが1:1乃至2000:1の割合で、コポリマは適用される。好適な割合は5:1乃至1000:1であり、最適な範囲は5:1乃至500:1である。
通常、ポリジチオカルバミン酸化合物は、スクラバ内部、ひいてはスクラバ液に、いくつかの経路を介して導入することができる。以下は、化合物をスクラバ液に導入するのに利用可能な変形物の一部として役立つであろう。スクラバ液は、SO排出を捕捉するために、湿式の排煙洗浄装置で使用される炭酸カルシウム(石灰石)または酸化カルシウム(生石灰)の水性分散系として規定される。この液体は、硫黄の捕捉を向上させる作用がある、マグネシウムおよび低分子量の有機酸といった他の添加剤も含んでもよい。このような添加剤の一例が、二塩基酸(DBA)として知られている低分子量の有機酸の混合物である。DBAは、アジピン酸、コハク酸、およびグルタル酸の混合物からなる。これらの有機酸の各々は、別個に使用してもよい。さらに、湿式スクラバにおいて硫黄の捕捉を向上させるために用いることができる他の低分子量の有機酸がギ酸である。最終的に、スクラバ液は、生石灰または石灰石と硫黄種との相互作用の副生成物を含み、これは様々な量の亜硫酸カルシウムまたは硫酸カルシウムの存在を導く。スクラバ液は、補給液、循環液、回収液、未使用の液体および排煙に直接注入される液体を含むが、これに限定されない。
本発明のポリジチオカルバミン酸化合物の湿式スクラバへの別の添加点は、「低固体」の循環液を介する。未使用の生石灰または石灰石から反応副生成物を分離させるため、液体の一部は通常、連続的にスクラバから取り出される。現在利用されている分離手段の1つが、遠心分離法である。この処理では、スクラバ液は「高固体」と「低固体」の流れとに分けられる。高固体の流れは、廃水処理に転用される。低固体の留分は湿式スクラバに戻り、「回収」希薄液とみなすことができる。本発明のポリジチオカルバミン酸化合物は、スクラバに戻る前に、回収した低固体の流れに都合良く添加できる。
湿式FGDの実施において見られる別の供給液は、「未使用の液体」と称される。未使用の液体は、排煙に曝露前の生石灰か石灰石の何れかの水性分散系であり、スクラバ液のレベルと湿式FGDの効率とを維持する一方で、新しい生石灰または石灰石の添加に使用される。これは、生石灰または石灰石を水中で分散させることにより調製される。ここでは、ポリジチオカルバミン酸化合物は、分散水または未使用の液体の何れかに直接添加してもよい。
排煙の相対湿度または温度を制御するため、最終的にいくつかの湿式スクラバ設備は、スクラバより前に排煙に直接注入されたスクラバ液および/または水(新しいまたは回収された)を用いる。過剰な液体はその後、湿式スクラバに運ばれる。ここでも、本発明のポリジチオカルバミン酸化合物を導入する2の添加点が考えられる。
ポリジチオカルバミン酸化合物の添加は、完全または部分的に様々な位置で実行することができ(すなわち、単一の供給点または複数の供給点)、生石灰または石灰石スラリーの補給水あるいはスクラバ液を含むが、これに限定されない。
本発明は一連の説明および以下の実施例によって示されており、これは本明細書に添付した特許請求の範囲に別に記載されない限り限定を意図するものではない。
[実施例]
以下の実施例を参照することにより、前述のことをさらに理解することができるが、本発明を実行する方法を例示することを意図しており、本発明の範囲を限定することを意図しない。
現在、本明細書に記載されたこの好適な実施形態に関する様々な変更および改良は、当該技術分野の当業者にとって自明であると理解すべきである。このような変更および改良は、本発明の精神および範囲を超えることなく、かつ意図した利点を縮小させることなくなされうる。従って、このような変更および改良は、添付の特許請求の範囲に包含されることを意図している。
スクラバ水のサンプルが真空フィルタによって処理された。この目的は、水銀の除去であった。2の変数pHおよび用量での実験計画を利用して、水銀の除去についてサンプルが調査された。
この結果は、処理水中の0.5ppb未満の水銀レベルが、様々なpHで、合理的な生成物の容量で実現されることを示した。この生成物が湿式FGD液から水銀の捕捉を実現することをこの実験は示した。この分析方法の下方検出限界は0.5ppbであった。
以下に結果を示す:
Figure 2011506063
2Lの溶液は、6.7mgの亜セレン酸ナトリウムNaSeО・5HOと、14mLの0.141MのHg(NOと、18.4gの塩化カルシウムCaCl・2HOとを溶解することにより調製された。得られた溶液は、0.037mMのセレニウムと、1.04μMの水銀と、63mMの塩化カルシウム二水和物の濃度が測定された。
以下の表に結果を示す。
Figure 2011506063
ゼオライトは商用の使用済み触媒であった。フライアッシュのサンプルは、石炭焚発電所から入手した。フライアッシュのサンプルは、6%の残留炭素と1%の残留イオンと共に、93%の灰の成分から構成された。フライアッシュもゼオライトも水銀イオンの含有量を有意に減少させることはないことをこれらの結果は明確に示した。
400mLの脱イオン水に、12.58gの塩化カルシウム二水和物CaCl・2HOを溶解することによって、合成型のFGDのスクラバ液が調製された。得られた溶液は、液体中で15,000ppmの塩化物と8560ppmのカルシウムとなる214mMの塩化カルシウム二水和物であった。溶液は2の同等部分に分割された。130μg/Lの水銀イオンを含む溶液を得るため、164μLの0.61mMの硝酸水銀溶液が200mLの溶液に添加された。この溶液は、27.4gの硫酸カルシウム二水和物または18重量%で処理された。この溶液は混合され、2の部分に分けられた。少ない方は、合計75gであり、生成物と水銀の重量比が5:1の割合でポリジチオカルバミン酸化合物で処理された。ポリジチオカルバミン酸化合物の生成物は、30%の活性水混和溶液であった。2の部分は磁気の攪拌棒で別個に12時間攪拌された。この後、懸濁液はPall Life Sciences社のGN−6 Metricelの0.45μ膜フィルタ(P/N63069)を用いて濾過された。濾過液は、水銀について分析された。
塩化カルシウム二水和物の溶液である、200gの第2の部分は、78.3μgの水銀イオンを含む溶液を得るために、82μLの0.61mMの硝酸水銀溶液で処理された。再度この溶液は、18重量%を含むスラリーを得るために27.4gの硫酸カルシウム二水和物で処理された。前回と同様に、このサンプルは2の溶液に分けられ、少ない方は75gであり、生成物重量と水銀重量の比が5:1の割合でポリジチオカルバミン酸化合物の生成物で処理された。磁気の攪拌棒を用いて12時間さらに混合した後、分散系はPall Life Sciences社のGN−6 Metricelの0.45μ膜フィルタ(P/N63069)を用いて濾過された。濾過液は、水銀について分析された。
以下に結果を示す。
Figure 2011506063
本発明のポリジチオカルバミン酸化合物が液相から水銀イオンを除去することは、この実施例から明らかである。上記サンプルのセッコウ固体は、水銀の分解または放出を観察するために、TGA(熱重量分析)を受けた。総てのサーモグラフが同一であり、室温と170℃との間で連結および結合した水の減少のみを呈した。この温度より上では、更なる分解は確認されなかった。これは、一度複合体が形成された場合、通常のFGDスクラバ操作の下では分解されないことを示している。
7Lの脱イオン水中に220gのCaCl・2HOを溶解させることにより、0.214Mの塩化カルシウム二水和物を含む通常の原液が調製された。これに74μLの61mMの硝酸水銀溶液が添加され、136μg/Lを含む溶液を得た。この溶液は2の部分に分けられた。第1の部分は、十分な硫酸カルシウム二水和物と混合され、18重量%の分散固体のスラリーを得た。第2の部分は、十分な硫酸カルシウム二水和物と混合され、21重量%のスラリーを得た。
多くの湿式FGDスクラバでは、SOの除去効率だけでなく、石灰石または生石灰の利用を向上させるために有機酸が利用されている。ほとんどの場合、二塩基酸またはDBAとして産業界では知られている副生成物流は選択の産物である。DBAは、アジピン酸(別名ヘキサン二酸)と、コハク酸(別名ブタン二酸)と、グルタール酸(別名ペンタン二酸)との混合物である。この実施例のために、等モル比のアジピン酸とコハク酸を用いて、「合成」DBAが調製された。アジピン酸はMallinckrodt Chemicals社から入手でき、Cat番号MK180159である。コハク酸は、J.T.Baker社から入手でき、試薬グレードはCat番号JT0346−5である。この溶液は、合計酸濃度を332および100ppmにするため、等モル比の酸でスパイクされた。
本発明のポリジチオカルバミン酸化合物は、スラリー内にある合成DBAの有無で、生成物と水銀重量がそれぞれ4.5:1および1:1の割合で添加された。添加の順番は、合成DBA、次いで本発明のポリジチオカルバミン酸化合物に保持された。様々な添加剤がスラリーに導入された場合、磁気の攪拌棒でさらに15乃至20分混合される。この後、このスラリーは、Pall Life Sciences社のGN−6 Metricelの0.45μ膜フィルタ(P/N63069)を用いて濾過される。濾過液は、その後分析される。
結果を以下の表に示す。
Figure 2011506063
上の表の結果は、液相における錯化水銀に関して、スクラバ液中の有機酸の存在によって本発明のポリジチオカルバミン酸化合物の性能と干渉しないことを明らかに示している。コポリマは水銀イオンと相互作用し、液相から1兆につき500部未満まで水銀イオンを除去することを、この結果はさらに示す。
1cfmのガス流を有するベンチスケールの湿式スクラバにおいて、3の添加剤を試験した。添加剤の1つであるTMT−15は、焼却炉からの水銀の排出を制御するために現在使用されている。用いたポリジチオカルバミン酸化合物のナトリウム塩は、本願発明の実施形態である。
ベンチスケールの装置は、SO、NO、HCl、CO、酸素および窒素から構成された模擬的な排煙を用いることができる。酸素、二酸化炭素、および窒素の一部を水飽和器に曝露することにより、湿気が制御される。研究に用いられた排煙の組成は、15乃至25μg/NmのHgClと、12%のCOと、3%のOと、1000ppmのSOと、15ppmのHClとから構成され、NOはなく、残りは窒素から構成された。流量は28L/分であった。吸収剤溶液またはスクラバ液は温度55℃に維持され、100mMの塩化ナトリウムと、5.0pH(初期濃度)の硫酸ナトリウム10mMとから構成された。硫酸濃度は、吸収剤溶液への過酸化水素の添加により、5mMに制御された。スクラバ液のpHは、NaOHの添加により維持される。それぞれの場合では、0.5mMのHgClの溶液として0.5μMのHgClの注入直前、かつシステムが平衡状態に達した後に、適量の添加剤がスクラバ溶液に導入された。
ベンチスケールのスクラバは、バブラ型のガス接触器を使用する。ガス接触容器はスクラバ液反応容器の上部に配置され、これにより、溶液は重力排水を介して反応容器に戻される。液体/気体の割合を一定に維持する再循環ポンプを介して、液体はスクラバに再循環される。pHは、スクラバ内と反応容器内との両方でモニタリングされる。反応容器内のpHは、水酸化ナトリウム溶液の添加により維持される。反応容器は磁気の攪拌を介して混合される。M.W.Scoggins、Analytical Chemistry,42(9),1091(1970)によって報告された方法の変更を介して、スクラバ溶液内の硫酸濃度をモニタリングするのに、フロースルーセルおよび分光光度計が用いられた。結果は目標の硫酸濃度を維持するために、過酸化水素の添加を自動制御するのに用いられた。水銀拡散セルを通して乾燥窒素ガスの一部を通過させることにより、酸化水銀がガスに添加される。この方法で導入された全水銀の約5%は元素である。2の別個のCVAAS(冷蒸気原子吸光法)装置は、排煙の吸入とスクラバの放出をそれぞれ監視する。水銀の再排出は以下のように算出される。
平均の再排出量=[平均の水銀元素の放出量]−[平均の水銀元素の吸入量]
結果を以下の表に示す。
Figure 2011506063
本発明のポリジチオカルバミン酸化合物が湿式FGDからの水銀の再放出を上手く制御し、現在の技術よりも効率的に実施することは、これらのベンチスケールの結果から明白である。

Claims (27)

  1. 排煙脱硫処理にわたる水銀の再放出を防止する方法において、
    (a)1以上のポリジチオカルバミン酸物質のポリジチオカルバミン酸化合物と、
    (b)スクラバ液と、
    (c)スクラバと、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、前記ポリジチオカルバミン酸化合物は水溶性であることを特徴とする方法。
  3. 請求項1に記載の方法において、前記ポリジチオカルバミン酸化合物が、5乃至50モル%のジチオカルバメート塩の群を含むことを特徴とする方法。
  4. 請求項1に記載の方法において、前記ポリジチオカルバミン酸化合物が、15乃至50モル%のジチオカルバメート塩の群を含むことを特徴とする方法。
  5. 請求項1に記載の方法において、前記ポリジチオカルバミン酸化合物が、25乃至40モル%のジチオカルバメート塩の群を含むことを特徴とする方法。
  6. 請求項1に記載の方法において、前記ポリジチオカルバミン酸化合物の分子量が、500乃至100,000であることを特徴とする方法。
  7. 請求項1に記載の方法において、前記ポリジチオカルバミン酸化合物の分子量が、1,500乃至10,000であることを特徴とする方法。
  8. 請求項1に記載の方法において、前記ポリジチオカルバミン酸化合物の分子量が、1,500乃至5,000であることを特徴とする方法。
  9. 請求項2に記載の方法において、スラリーは水性であることを特徴とする方法。
  10. 請求項1に記載の方法において、前記スクラバは噴霧塔システム、ジェットバブラシステム、並流する充填塔システムまたは乾式スクラバであることを特徴とする方法。
  11. 請求項1に記載の方法において、前記ポリジチオカルバミン酸化合物が、前記水銀の含有量に対して1:1乃至2000:1の重量比で前記システムに添加されることを特徴とする方法。
  12. 請求項1に記載の方法において、前記ポリジチオカルバミン酸化合物が、前記水銀の含有量に対して5:1乃至500:1の重量比で前記システムに添加されることを特徴とする方法。
  13. 請求項1に記載の方法において、前記ポリジチオカルバミン酸化合物が前記スラリーに添加され、次いで前記スクラバに添加されることを特徴とする方法。
  14. 請求項1に記載の方法において、前記ポリジチオカルバミン酸化合物が、前記スラリーを含む前記スクラバに添加されることを特徴とする方法。
  15. 請求項1に記載の方法において、前記ポリジチオカルバミン酸化合物が未使用の液体に添加され、次いで前記スクラバに添加されることを特徴とする方法。
  16. 請求項1に記載の方法において、前記ポリジチオカルバミン酸化合物が補給液に添加され、次いで前記スクラバに添加されることを特徴とする方法。
  17. 請求項1に記載の方法において、前記ポリジチオカルバミン酸化合物が循環液に添加され、次いで前記スクラバに添加されることを特徴とする方法。
  18. 請求項1に記載の方法において、前記ポリジチオカルバミン酸化合物が回収液に添加され、次いで前記スクラバに添加されることを特徴とする方法。
  19. 請求項1に記載の方法において、前記ポリジチオカルバミン酸化合物が排煙に直接注入される液体に添加され、次いで前記スクラバに添加されることを特徴とする方法。
  20. 請求項1に記載の方法において、前記ポリジチオカルバミン酸化合物が生石灰のスラリーに添加され、次いで前記スクラバに添加されることを特徴とする方法。
  21. 請求項1に記載の方法において、ジチオカルバメート塩の群を有する前記ポリジチオカルバミン酸化合物が、前記スクラバ液の再循環ループに添加されることを特徴とする方法。
  22. 請求項1に記載の方法において、ジチオカルバメート塩の群を有する前記ポリジチオカルバミン酸化合物が、前記スクラバの浄化流から前記スクラバに戻る低固体に添加されることを特徴とする方法。
  23. 排煙脱硫処理にわたり石炭の燃焼時に生成される水銀の再放出を防止する方法において、
    (a)ジチオカルバメート塩の群を有するポリジチオカルバミン酸化合物と、
    (b)水性のスクラバ液と、
    (c)スクラバと、
    を含むことを特徴とする方法。
  24. 請求項23に記載の方法において、前記ポリジチオカルバミン酸化合物が未処理の液体に添加され、次いで前記スクラバに添加されることを特徴とする方法。
  25. 請求項23に記載の方法において、前記ポリジチオカルバミン酸化合物が生石灰のスラリーに添加され、次いで前記スクラバに添加されることを特徴とする方法。
  26. 請求項23に記載の方法において、ジチオカルバメート塩の群を有する前記ポリジチオカルバミン酸化合物が、前記スクラバ液の再循環ループに添加されることを特徴とする方法。
  27. 請求項23に記載の方法において、ジチオカルバメート塩の群を有する前記ポリジチオカルバミン酸化合物が、前記スクラバの浄化流から前記スクラバに戻る低固体に添加されることを特徴とする方法。
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