JP2011505220A5 - - Google Patents

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小孔周辺(parastomal)ヘルニアの為のインプラント
この発明は、小孔(stoma)の領域に生じるヘルニア(hernia)、特に腹壁(abdominal wall)に形成されたヘルニア、の防止及び/又は治療において使用されるのに適切なインプラント(implant)に関係している。
小孔(stoma)は、中空の器官、例えば腸管(intestine)、を皮膚に接続する為に、壁、例えば腹壁(abdominal wall)に形成された開口である。この様な手術は、例えば直腸(rectum)の癌又はクローン病(Crohn’s disease)の場合に、例えば人工肛門を創出するのに必要で行なわれる。この手術の間には、直腸の病気になった部位が切除され、そして健康な直腸が皮膚において外部に出される(exteriorized)。この場合、小孔は腹壁に形成される。図1は、人の消化器管(digestive tract)の概略的な図である。この図は、胃1,小腸2,そして結腸(colon)3を示している。点線は、病気になった結腸の部位3aを示しており、外科処置の間に取り除かれている。結腸の健康な部位3bが今は、腹壁中に形成されている小孔4において外側に開かれている。結腸の病気になった部位の程度により、図1中に示されている如く、小孔は、回腸(ileum)5の領域に形成(回腸オストミー小孔(ileostomy))又は結腸の領域に形成(結腸オストミー(colostomy))されることが出来る。
小孔はまた、尿管(ureter)の領域に形成(尿管オストミー(ureterostomy))されることが出来る。
この種の手術後、小孔の周りに、即ち、小孔周辺壁(peristomal wall)の領域に、ヘルニアが出来ることがある。小孔の周囲の壁の弱化は、従って、小孔周辺(parastomal)ヘルニアの出現の結果となる。これらの小孔周辺(parastomal)ヘルニアを治療する為に、小孔の領域において患者の内側で腹壁を強化するよう設計されているプロテーゼ(prostheses)が埋設されている。これらのプロテーゼ(prostheses)の埋設は、腹腔内(intraperitoneal)、即ち実際の腹壁の内部、であることが出来るし、又は、腹膜外(retroperitonial)である、即ち腹壁に対し着座している、ことができる。
小孔周辺(parastomal)ヘルニアを治療する為のプロテーゼ(prostheses)は、文書WO 2004/071349中に記載されている。しかしながら、これらのプロテーゼ(prostheses)は全体として、特にそれらは形成された小孔の全ての型に対し、特に間接小孔(indirect stomas)に対し、適用できなかったので、満足できなかった、
その理由は、例えば結腸(colon)の場合には、幾つかの小孔構造(stoma configuration)を形成できるからである。直接小孔(direct stoma)においては、図2中に示されている如く、腹腔8から出ている結腸3が、外部に出される(exteriorized)前に、腹壁7に対し、従って皮膚6に対し、直角であり、又は、間接小孔(indirect stoma)においては、図3中に示されている如く、結腸3が、外部に出される(exteriorized)前に腹腔8内において折り曲げを形成されていて、従って、腹壁7に対し平行な部位3cを有している。間接小孔(indirect stoma)は、小孔の領域において結腸の内方部位が重積(invaginated)したり外部に出たり(exteriorizes)するようになる状況を避ける。
従って、形成されている小孔の型とは無関係に腸管(intestine)及び中空の器官を保護できるとともに腹壁を効果的に強化出来る小孔周辺(parastomal)プロテーゼ(prostheses)の必要がある。
この発明は、形成されている小孔の型とは無関係に、腸管(intestine)の如き中空の器官を保護できるばかりでなく、同時に、腹壁を効果的に強化できる特別な表面を有しているインプラントを入手可能にすることにより、上記必要性に合致することを目指している。
この発明の主題は、器官の小孔の近傍において腹壁中に形成されたヘルニアの防止又は治療の為のインプラントであって、腹腔に面することを意図されている表面が非付着性材料の第1フィルムにより覆われている多孔性構造の層を備えていて、上記多孔性構造が、小孔器官に接触することを意図されているとともに第1厚さE1を有している第1部位及び上記第1厚さE1よりも大きな第2厚さE2を有している第2部位を備えていて、上記第1部位は、腹壁に面することを意図されているその表面上を、非付着性材料の第2フィルムにより覆われている、ことを特徴としている。
従って、この発明に従っているインプラントにおいては、小孔器官(stoma organ)と接触、例えば腸管(intestine)と接触、することを意図されている多孔性構造の第1部位が、その表面の両側で非付着性材料のフィルムにより覆われている。この発明の一実施形態においては、非付着性材料の第1及び第2フィルムが接合されて唯一つのフィルムを形成していて、そして、多孔性構造の第1部位が全体として非付着性材料のフィルム内に収容されている。図13乃至15を参照して後に与えられる説明から明らかになるように、小孔器官(stoma organ)、例えば腸管(intestine)、は、それと接触することが出来るインプラントの部位が非付着性材料のフィルムにより覆われているので、小孔が直接小孔(direct stoma)であるか間接小孔(indirect stoma)であるかとは無関係に保護される。
この出願においては、「インプラント(implant)は、人又は動物の体の中に埋設されることが出来る生物的適合性(biocompatible)医療器具として理解される。
この出願の意味の範囲内では、用語「多孔性(porous)」は、開かれていて均一又は不均一に分散されていて全ての細胞増殖(cell colonization)を促進する、細孔(pores)又は網目(meshes),ポケット(pockets),孔(holes),又は開口(orifice)を有している構造に従っている特徴として理解される。細孔(pores)は、例えば球(spheres),導管(channel),六角形状の如き、全ての形状の型として存在することが出来る。
この発明の一実施形態に従えば、前記多孔性構造は、スポンジ,繊維マトリックス,又はスポンジと繊維マトリックス(fibrous matrix)の組み合わせを備えている。例えば、スポンジは、ゲル(gel)の親液化(lyophilization)により得ることが出来、細孔(pores)は親液化(lyophilization)の間に創出される。繊維マトリックスは、ヤーン(yarn)及び/又はヤーン部分間に細孔(pores)を創出するヤーン(yarn)又はヤーン部分の如何なる配置であることが出来る。例えば、繊維マトリックスは、例えば編むこと(knitting)により又は織ること(weaving)又は不織物(nonwoven)を製造する為の技術に従ったテキスタイル(編織物)であることが出来る。
この発明の一実施形態においては、多孔性構造、例えばスポンジ及び/又は繊維マトリックス、は、略0.1mmから略3mmまでの範囲の寸法を伴っている細孔を有している。
この発明の一実施形態においては、多孔性構造はテキスタイルを備えている。例えば、多孔性構造はテキスタイルから成っていることが出来る。
この発明の一実施形態に従えば、前記多孔性構造の前記第1部位の前記第1厚さE1は、略0.15mmから略0.50mmまでの範囲である。この種の比較的小さな厚さは、インプラントが接触する小孔器官(stoma organ)、例えば腸管(intestine)、を損傷する如何なる危険性を生じることなく腹壁が強化されることを許容する。
前記多孔性構造の前記第1部位は、好ましくは編み物(knit)の形状のテキスタイル(textile)である。この編み物は好ましくは二次元編み物であり、言うなれば好ましくは、そこからそれが作られるヤーンの平均直径の5倍と等しいか又は5倍よりも少ない厚さを有している、例えば2つの表面を伴い2つの反対表面間に接続ヤーンのシート(sheet)が無い編み物を形成する、2つの案内棒の助けを伴うたて編機(warp knitting machine)又はラッシェル機(raschel machine)上で編まれた、編み物である。
前記多孔性構造の前記第1部位が上に規定されている如き二次元編み物である時、細孔(pores)は、編み物の構成ヤーン(yarn)の間に位置されている空の空間、例えば網目(meshes)、により形成されている。
前記多孔性構造の前記第1部位を形成している編み物の構成ヤーン(yarn)は、生物的適合性材料,生物吸収性材料,生物非吸収性材料,そしてこれらの混合物により形成されたヤーンの中から選択されている、
この出願においては、用語「生物吸収性(bioabsorbable)」は、生物組織(biological tissues)により吸収され、材料の化学的性質により、例えば一日から数ケ月までの範囲であることが出来る所定の期間の末に生体内で(in vivo)で消えてしまう材料の性質として理解されている。
従って、前記多孔性構造の前記第1部位を形成しているヤーン(yarn)の為に適切な前記生物吸収性材料の例は、多乳酸(polylactic acid: PLA)多糖(polysaccharide),ポリカプロラクトン(polycaprolactones: PCL),ポリジオキサノン(polydioxanones: PDO),トリメチレンカーボネート(trimethylene carbonates: TMC),ポリビニールアルコール(polyvinyl alcohol: PVA),ポリハイドロキシアルカノエテ(polyhydroxyalkanoates: PHA),ポリアミド(polyamides),ポリエーテル(polyethers),酸化セルロース(oxidized cellulose),ポリグリコリック酸(polyglycolic acid),これらの材料の共重合体(copolymer),そしてこれらの混合物(mixture)である。
前記多孔性構造の前記第1部位を形成しているヤーン(yarn)の為に適切な前記生物非吸収性材料の例は、ポリプロピレン(polypropylenenes),ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalates)の如きポリエステル(polyesters),ポリアミド(polyamides),ポリ弗化ビニリデン(polyvinylidene fluoride),そしてこれらの混合物である。
インプラントの前記多孔性構造の前記第1部位を形成しているヤーン(yarn)は、例えば、モノフィラメントヤーン,マルチフィラメントヤーン,そしてこれらの組み合わせから選択されることが出来る。
マルチフィラメントヤーンの番手(count)は、40dtexから110dtexまでの範囲であることが好ましい。
前記モノフィラメントヤーンは、好ましくは、0.06mmから0.15mmまでの範囲の直径を有している、
この発明の一実施形態においては、前記多孔性構造の第1部位を形成しているヤーン(yarn)は、モノフィラメントヤーンである。この様なモノフィラメントヤーンは、マルチフィラメントヤーンで行なうよりも敗血症(sepsis)の危険の低下をもたらす。
この発明の一実施形態においては、前記モノフィラメントヤーンは、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalates)である。
この発明に従っているインプラントの第1テキスタイル部位の為に適切なモノフィラメントヤーンは、例えば、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalates)の略0.08mmの直径を伴っているモノフィラメントヤーン織り糸である。
この発明に従っているインプラントの前記多孔性構造は、前記第1部位の前記第1厚さE1よりも大きな第2厚さE2を有している第2部位を備えている。前記多孔性構造の前記第2部位は、腹壁の補強として作用するよう本質的に設計されている。
従って、前記多孔性構造の前記第1部位の厚さE1の値よりも大きいことが必要である前記多孔性構造の前記第2部位の厚さE2の値は、前記構造の前記第1部位の厚さE1の値に従い変えることが出来る。その理由は、前記多孔性構造の前記第2部位は好ましくは、前記多孔性構造の前記第1部位の機械的強度よりも優れた機械的強度を有している。例えば、前記多孔性構造の前記第2部位の前記第2厚さE2は、略0.40mmから略3.00mmまでの範囲であることが出来る。
以下の記載から明らかになるが、腹腔に面しておかれることを意図されている多孔性構造の層の表面は、腹腔の器官及び他の内臓(viscera)がインプラントに付着してしまうことを阻止する非付着性材料(anti-adhesive material)のフィルムにより覆われている。この表面は、これ以降、インプラントの閉じられた表面として引用される。これに対し、腹壁に面しておかれることを意図されている多孔性構造の第2部位の表面は、非付着性材料(anti-adhesive material)のフィルムにより覆われず、埋設時における全ての細胞増殖(cell colonization)の為に開かれたままとなる。この表面は、これ以降、多孔性構造の第2部位の開かれた表面として引用される。多孔性構造の第2部位のこの表面は、腹壁に対し着座されることが意図されている。腹壁にするインプラントのより良い固定を許容する為に、多孔性構造の第2部位の開かれた表面は、この表面に対し固有の固定手段、例えば自己固定手段、を備えることが出来る。
その多孔性とその厚さのお蔭により、この発明に従っているインプラントの多孔性構造の第2部位は、埋設後においてその開口を介した組織成長を促進させるよう特に適合されている。腹壁の細胞は、腹壁に面して置かれている多孔性構造の第2部位の開口表面によって、多孔性構造の第2部位に深く増殖する(colonize)。
この発明の一実施形態においては、多孔性構造の第2部位は、例えばWO 99/06080及びWO 99/05990中に記載されている如き、三次元編み物の形状のテキスタイル(textile)である。この出願の意味においては、用語「三次元編み物(three-dimensional knit)」は、編み(knitting)により得られ、そして、連結ヤーン(connecting yarns)及び細孔を備えている、大きな厚さ、好ましくは0.50mmと等しいかそれよりも大きい、により分離されている2つの反対表面を有しているモノフィラメント又はマルチフィラメントヤーン又はこれらの組み合わせの組み合わせ又は配置として理解される。
この様な三次元編み物(three-dimensional knit)」は、2つの反対表面及びスペーサ(spacer)を備えている編み物を形成している、複数の案内棒の助けを伴ったたて編機(warp knitting machine)又はダブルベッドラッシェル機(double-bed raschel machine)上で編まれることが出来る。この出願においては、用語「スペーサ(spacer)」は、例えばWO 99/06080及びWO 99/05990中に記載されている如き、三次元編み物の2つの表面を互いに連結して編み物の厚さを構成しているヤーン(yarns)の集合体又は複数の集合体(set or sets)として理解される。
従って、多孔性構造の第2部位が、上述した如く三次元編み物である場合には、編み物構造は、編み物の厚さの範囲内に互いに平行であるか互いに平行ではない複数の通路(channels)又はポケット(pockets)を規定できる。これらのポケット(pockets)又は通路(channels)は相互に連結されることが出来、そして従って一つのポケット又は通路からもう一つのポケット又は通路までの増殖する細胞の通過を許容する。この型の多孔性構造の第2部位は、埋設後の良好な組織成長を促進させる。
この発明に従っているインプラントの多孔性構造の第2部位を構成しているヤーン(yarns)は、多孔性構造の第1部位の為に既にリスト化されている、生物的適合性材料,生物吸収性材料,生物非吸収性材料,そしてこれらの混合物により形成されたヤーンの中から選択されることが出来る。
前記多孔性構造の第2部位を形成しているヤーン(yarn)の為に適切な生物吸収性材料の例は、多乳酸(polylactic acid: PLA),多糖(polysaccharide),ポリカプロラクトン(polycaprolactones: PCL),ポリジオキサノン(polydioxanones: PDO),トリメチレンカーボネート(trimethylene carbonates: TMC),ポリビニールアルコール(polyvinyl alcohol: PVA),ポリハイドロキシアルカノエテ(polyhydroxyalkanoates: PHA),ポリアミド(polyamides),ポリエーテル(polyethers),酸化セルロース(oxidized cellulose),ポリグリコリック酸(polyglycolic acid: PGA),これらの材料の共重合体(copolymer),そしてこれらの混合物(mixture)である。
前記多孔性構造の第2部位を形成しているヤーン(yarn)の為に適切な生物非吸収性材料の例は、ポリプロピレン(polypropylenenes),ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalates)の如きポリエステル(polyesters),ポリアミド(polyamides),ポリ弗化ビニリデン(polyvinylidene fluoride),そしてこれらの混合物である。
前記多孔性構造の第2部位を形成しているヤーン(yarn)は、例えば、モノフィラメントヤーン,マルチフィラメントヤーン,そしてこれらの組み合わせの中から選択されることが出来る。
マルチフィラメントヤーンの番手(count)は、40dtexから110dtexまでの範囲であることが好ましい。
前記モノフィラメントヤーンは、0.06mmから0.15mmまでの範囲の直径を有していることが好ましい。
この発明の一実施形態においては、前記多孔性構造の第1部位を形成しているヤーン(yarn)はモノフィラメントヤーンである。この様なモノフィラメントヤーンは、マルチフィラメントヤーンで行なうよりも敗血症(sepsis)の危険の低下をもたらす。例えば、前記モノフィラメントヤーンは、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalates)である。
この発明に従っているインプラントの前記多孔性構造の前記第2部位の為に適切なモノフィラメントヤーンは、例えば、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalates)の略0.08mmの直径を伴っているモノフィラメントヤーンである。
この発明の一実施形態においては、前記多孔性構造の前記第2部位は、腹壁に面することを意図されているその開かれている表面上に、前記第2部位を前記腹壁に固定する手段を有している。これらの固定手段は、ループ(loop)及びかかり(barb)の如き前記第2テキスタイル部位上に直接形成されている要素の中から、又は、第2テキスタイル部位の表面上に固定された、ラフカバー(rough covering),フック(hook),縫い糸(threads),又はクリップ(clips)のような第2テキスタイル部位の表面に結合された要素の中から、選択されることが出来る。
この発明の一実施形態においては、前記固定手段は、ループ(loop),かかり(barb),そしてこれらの混合の中から選択される。
この様な場合には、ループ(loop)及びかかり(barb)は、ヤーン又は例えば前記多孔性構造の前記第2部位を形成している三次元編み物とともに直接織られ(woven)及び/又は編まれた(knitted)ヤーンの部分から得られることが出来る。例えば、かかり(barb)を得る為には、出願WO 01/81667中に記載されている如きホットメルトヤーン(hot-melt yarn)を使用することが出来る。
前記多孔性構造の前記第1部位が二次元編み物の形であり、そして前記多孔性構造の前記第2部位が三次元編み物の形である、この発明の一実施形態においては、二次元編み物と三次元編み物の2つは、例えばインプラントの多孔性構造の層を形成するために、別に製造されて次に少なくとも一つのシーム(seam)によって相互に接続されることが出来る。
もう一つの実施形態においては、前記二次元編み物及び前記三次元編み物は同じ編み機において共に編まれていて、例えば三次元編み物の為の補助的な案内棒及び/又は2つの編み物の夫々を製造する為の異なったヤーンの運び(run)を使用して、一体(one piece)に形成されているテキスタイルを構成している、この発明のこの様な実施形態においては、この発明に従っているインプラントの多孔性構造層は、多孔性構造の第1部位に対応している二次元領域及び多孔性構造の第2部位に対応している1つ又はそれ以上の三次元領域を有している一体(one piece)に形成されているテキスタイルからなる。この様な実施形態においては、2つの部位間の滑らかな連結を形成するという観点で二次元領域から三次元領域までまでの通路において織物の耳(selvage)を形成することが出来、これによって、2つの部位間の厚さにおける差異がインプラントの近傍に位置されている生体組織を損傷する可能性がある段差を形成しない。
この発明に従っているインプラントの多孔性構造の層は、腹腔に面することを意図されているその第2表面上が、非付着性材料の第1フィルムにより覆われている。さらに、多孔性構造の第1部位は、腹壁に面することを意図されているその表面上が、非付着性材料の第2フィルムにより覆われている。
この出願の意味においては、用語「非付着性材料(anti-adhesive material)」は、腹腔の器官及び他の他の内臓(viscera)がインプラントに付着してしまうことを阻止する滑らかで多孔性でない生物的適合性(biocompatible)材料として理解されている。
第1フィルムを形成している非付着性材料(anti-adhesive material)は、第2フィルムを形成している材料と同じであるか、又は異なっていることが出来る。
この発明の一実施形態においては、前記第1及び/又は第2フィルムを構成している非付着性材料が、生物吸収性材料,生物非吸収性材料,そしてこれらの混合物の中から選択されている。
この発明の一実施形態においては、非付着性材料の前記第1及び/又は第2フィルムの為に適切な前記生物吸収性材料は、コラーゲン(collagens),酸化セルロース(oxidized celluloses),ポリアリーレート(polyarylates),トリメチレンカーボネート(trimethylene carbonates),カプロラクトン(caprolactones),ジオキサノン(dioxanones),グリコリック酸(glycolic acid),乳酸(lactic acid),グリコライド(glycolides),ラクチド(lactides),例えばキトサン(chitosans),ポリグルクロン酸(polyglucuronic acids),ハイラウロニック酸(hylauronic acids),デキストラン(dextrans)の如き多糖(polysaccharides),そしてこれらの混合物の中から選択されている。
この発明の一実施形態においては、非付着性材料の前記第1及び/又は第2フィルムの為に適切な前記生物非吸収性材料は、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene),ポリエチレングリコール(polyethylene glycols),ポリシロキサン(polysiloxanes),ポリウレタン(polyurethanes),ステンレス鋼(stainless steels),貴金属の派生物(derivatives of precious metals),そしてこれらの混合物の中から選択されている。
この発明の一実施形態においては、非付着性材料の前記第1及び/又は第2フィルムを構成している材料は、好ましくはコラーゲン(collagens),多糖(polysaccharides),そしてこれらの混合物により形成された群から選択された、親水性(hydrophilic)の生物吸収性材料である。この発明に従って使用されることが出来るコラーゲン(collagens)は、以下に言及され:
1)その螺旋構造が少なくとも部分的に、加水分解劣化(hydrolytic degradation)無しで、熱により変成され(denatured)されているとともに、その準備の方法がWO 99/06080中に記載されている、コラーゲン,
2)加熱されておらず、グリセロール(glycerol)を伴うか、又は伴わないでフィルムにされていて、ガンマ照射(gamma irradiation)又は他の化学的又は物理的手段により架橋されている(crosslinked)天然コラーゲン(native collagen),キトサン(chitosans),
3)及び/又はこれらの混合物。
この発明に従っている吸収性親水性材料として使用されることが出来る多糖(polysaccharides)は、以下に言及される:酸化セルロース(oxidized celluloses),ハイラウロニック酸(hylauronic acids),スターチ(starch),架橋されたデキストラン(crosslinked dextrans),及び/又はこれらの混合物でよい。全てのこれらの材料は、当該技術分野に習熟している人々に良く知られている。この発明のために適した酸化セルロース(oxidized celluloses)は、エチコン(Ethicon)により商標名「インターシード(Interceed)(登録商標)の下で販売されている製品である。この発明のために適したハイラウロニック酸(hylauronic acids)は、フィディア アドバンスト バイオポリマース(Fidia Advanced Biopolymers)により商標名「ハイアロバリアー(Hyalobarrier)」(登録商標)の下で販売されている製品、又はゲンズィメ(Genzyme)により商標名「セプラフィルム(Seprafilm)」(登録商標)の下で販売されている製品である。
この発明の一実施形態においては、第1フィルム及び第2フィルムは、単一の独特な(unique)フィルムを形成していて、第1フィルムは次に多孔性構造の第1部位を完全に被覆していて、そして次にこの多孔性構造部位を、腹腔に面することを意図されているその表面及び腹壁に面することを意図されているその表面の両方で覆っている。従って、多孔性構造のこの第1部位は、埋設以前及び埋設の瞬間においてフィルム中に全体として収容されている。
従って、埋設の瞬間には、この発明の実施形態がなんであれ、多孔性構造の第1部位の2つの表面は、非付着性材料の連続フィルムによりふさがれている(occluded)。
この発明に従っているインプラントの多孔性構造の前記第1部位は、それが全体として非付着性材料の第1フィルムにより被覆されているか、又はその表面の夫々が、一方は非付着性材料の第1フィルムにより、他方は非付着性材料の第2フィルムにより、覆われているかかどうかとは無関係に、従って、少なくとも瘢痕化(cicatrization)の初期相の間保護される、即ち、外科処置により一般的に活性化された顆粒球(granulocytes),単球(monocytes),マクロファージ(macrophages),又は多核性巨細胞(multinucleated giant cell)の如き炎症性細胞(inflammatory cell)にさらされない。また、存在するかも知れないバクテリアにさらされない。その理由は、略5乃至10日続く、少なくとも瘢痕化(cicatrization)の初期相の間、非付着性材料のフィルムのみが、第1テキスタイル部位中の蛋白質(proteins),酵素(enzymes),サイトカイン(cytokines),又は炎症性細胞(inflammatory cell)の如き種々の因子(factor)に接近可能であるからである。
非付着性材料のフィルムが非吸収性材料により形成されている場合には、インプラントの埋設の機関を通じて、これらは埋設の前後に多孔性構造の前記第1部位を保護する。
さらに、非付着性材料のフィルムのお蔭で、例えば中空の内臓(viscera)の如き周囲の破壊され易い組織が、特に外科処置後の線維の癒着(fibrous adhesions)の形成から保護される。
非付着性材料が生物吸収性材料を備えている場合には、数日後になるまで吸収されない生物吸収性材料を選択することが好ましく、そのようであれば、非付着性材料のフィルムが、小孔器官(stoma organ)、例えば腸管(intestine)、及び中空器官を、手術後の数日間、そして、インプラントの細胞の再増殖が壊れ易い器官を保護するまで、保護するというその機能を果たすことが出来る。
第1非付着性フィルムの厚さは好ましくは、多孔性構造の第2部位の厚さE2よりもかなり小さい。実際には、非付着性材料のフィルムは多孔性構造の第2部位の開かれている表面を好ましくはふさいではならず、その結果として、埋設後の多孔性構造の第2部位の細胞の再増殖を許容する。
非付着性材料の前記第1フィルムは好ましくは、連続していて、滑らかであり、そして非多孔性であり、腹腔に面しておかれることを意図されている多孔性構造の全表面を覆っている。一実施形態においては、非付着性材料の前記第1フィルムは、前記多孔性構造の層の縁を越えて延出している。従って、インプラントが、内臓(viscera)と接触することを防止されている。非付着性材料の前記第1フィルムは、例えば、前記多孔性構造の層の縁を3mmから10mmまでの範囲である距離だけ越えて延出することが出来る。
非付着性材料の前記第1フィルムは好ましくは、多孔性構造の前記第2部位の反対表面、即ち腹壁に面しておかれることを意図されている開かれた表面、上の多孔(porosity)を開いたままにして、表面突き刺さり(surface penetration)により、腹腔に面しておかれることを意図されている多孔性構造の層の表面に接合される。
この発明に従っているインプラントは腹腔鏡の道筋を介して使用されることが出来る。もし必要であれば、例えば非付着性材料の前記第1及び第2フィルムが乾燥したコラーゲン(collagen)により形成されている時、インプラントの使用時に、それを柔軟にするとともに使用をより容易にするよう、インプラントを水和させる(rehydrate)ことが好ましい。
この発明に従っているインプラントは、例えば、以下の方法に従って準備されることが出来:
a)上述されていた如く、二次元領域及び三次元領域を有しているテキスタイルが準備され、
b)非付着性材料の溶液が準備され、
c)b)において得られた溶液が型中に注がれ、
d)テキスタイルが次に溶液に適用され、腹腔に面することを意図されているテキスタイルの表面が前記溶液上に置かれて前記溶液を前記テキスタイルの前記二次元領域に完全に浸み込ませ、
e)それが乾燥の為に取り除かれる。
この様な方法によれば、第1フィルム及び第2フィルムが単一の独特なフィルムを形成する、この発明に従ったインプラントを得ることが出来る。
或いは、工程d)が、非付着性材料の溶液が二次元領域の単一表面に表面にのみ浸み込まされ、それによって第1フィルムを形成するという工程d´)により置き換えられる。その手順は次に、第2フィルムを形成する為に、二次元領域の反対表面に非付着性材料の同じ溶液を、又はもう一つの非付着性材料のもう一つの溶液を、しみ込ませるという追加の工程が追加される。
この発明に従って使用されることが出来る覆い/被覆(covering/coating)の方法は、文書WO 99/06080及びWO 2004/043294中に記載されている。
この発明に従っているインプラントは、患者の人体及び/又は推測される外科技術に適合された如何なる形状を有することが出来る。例えば、インプラントの形状は、丸い、楕円,正方形、又は長方形であることが出来る。
一実施形態においては、インプラントは、例えば楕円又は長方形の如き、大略的に細長い形状を有する。例えば、インプラントの長さは12cmから30cmまでの範囲であることが出来、そしてその幅は10cmから20cmまでの範囲であることが出来る。
もう一つの実施形態においては、インプラントは大略的に丸い形状を有する。例えば、インプラントの直径は、5cmから20cmまでの範囲であることが出来る。
この発明の一実施形態においては、多孔性構造の前記第1部位は、中央細片の形状を有しており、そして、例えば、中央細片の幅は、2cmから10cmまでの範囲であることが出来る。
この発明のもう一つの実施形態においては、多孔性構造の前記第1部位は円板の形状を有しており、そして、例えば、円板の直径は2cmから10cmまでの範囲であることが出来る。
この発明の一実施形態においては、インプラントの埋設の間に小孔器官、例えば腸管(intestine)、の為の通路を提供するよう、少なくとも一つの開口が多孔性構造の前記第1部位の中央に形成されている。代わりに、少なくとも一つの開口が多孔性構造の前記第1部位に形成されていて、前記開口はインプラントの中央に対し位置ずれ(offset)されている。手術の或る型、例えば尿管オストミー(ureterostomies)、の為に、インプラントは2つの開口を有することが出来る。この発明の一実施形態においては、開口(orifice)はスリット(slit)によりインプラントの縁に連結されることが出来る。例えば、開口の寸法は、0.5cmから8cmの範囲であることが出来る。開口は、インプラントの中心に対し位置ずれ(offset)されていることが出来る。
この発明の利点、及びこの変形例、は、以下の詳細な説明及び添付の図面から明らかになる。
図1は、小孔(stoma)が形成されている、人の消化器管(digestive tract)の概略的な図である。 図2は、直接小孔(direct stoma)の概略図である。 図3は、間接小孔(indirect stoma)の概略図である。 図4は、この発明に従っているインプラントの第1実施形態の平面図である。 図5は、この発明に従っているインプラントの第2実施形態の平面図である。 図6は、図4からのインプラントの簡略化されている概略的な横断面図である。 図7は、日立S800FEG走査電子顕微鏡(scanning electron microscope)により40倍の倍率(magnification x40)で撮影された写真であり、この発明に従っているインプラントの多孔性構造の第1部位の実施形態を示している。 図8は、日立S800FEG走査電子顕微鏡(scanning electron microscope)により250倍の倍率(magnification x250)で撮影された写真であり、非付着性材料(anti-adhesive material)のフィルム中にいったん包含された図7からの多孔性構造の第1部位を示している。 図9は、日立S800FEG走査電子顕微鏡(scanning electron microscope)により20倍の倍率(magnification x20)で撮影された写真であり、非付着性材料(anti-adhesive material)の第1フィルムにより一表面上が覆われている、この発明に従っているインプラントの多孔性構造の第2部位の実施形態を示している。 図10は、この発明に従っているインプラントの為の織物(textile)を創出する為に適切な編み構造(knitting structure)の実施形態を示している。 図10Aは、この発明に従っているインプラントの為の織物(textile)を創出する為に適切な編み構造(knitting structure)の実施形態を示している。 図11は、この発明に従っているインプラントの為の織物(textile)を創出する為に適切な編み構造(knitting structure)の実施形態を示している。 図12は、この発明に従っているインプラントの為の織物(textile)を創出する為に適切な編み構造(knitting structure)の実施形態を示している。 図13は、直接人工肛門形成(direct colostomy)後にいったん埋設された、この発明に従っているインプラントの横断面図である。 図14は、間接人工肛門形成(indirect colostomy)後にいったん埋設された、この発明に従っているインプラントのもう一つの実施形態の概略的な平面図である。 図15は、図14中のII−II線に沿った図14からのインプラントの横断面図である。
図4及び6を参照すると、この発明に従っているインプラント10が示されていて、それは生物的適合性(biocompatible)テキスタイル11の形をした多孔性構造の層を備えている。図13及び15からより明確に見れるように、多孔性構造の層又はテキスタイル11は、埋設後に腹壁に面するよう置かれることを意図されている第1表面12及び第1表面12とは反対の第2表面を備えていて、この第2表面13は埋設後に腹腔に面するよう置かれることを意図されている。
この発明に従っているインプラントの平面図である、図4から明らかに見られる如く、多孔性構造の層は、第1テキスタイル部位14及び第2テキスタイル部位15を備えていて、第1テキスタイル部位及び第2テキスタイル部位はともに生物的適合性(biocompatible)テキスタイル11を形成している(図6参照)。生物的適合性(biocompatible)テキスタイル11の第1表面12に関する図13乃至15からより明らかに見られる如く、テキスタイルの第1部位14は腸管(intestine)と接触することが出来、そしてテキスタイルの第2部位15は、この発明に従っているインプラント10がいったん患者の中に埋設されると腹壁に面するよう置かれることを意図されている。
図4中に示されているインプラント10は形状が楕円である。その長さは、例えば15cmから30cmまでの範囲であることが出来、そしてその幅は、例えば12cmから20cmまでの範囲であることが出来る。インプラントの形状は、患者の人体に対し適合されることが出来る。それはまた、推測される外科技術により変化されることが出来る。
図示されていない一例においては、インプラントは大略的に丸い形状を有している。その直径は、例えば5cmから20cmまでの範囲であることが出来る、
図6を参照すると、この発明に従っているインプラント10は、その第2表面13上を、非付着性材料のフィルム16により覆われている。非付着性材料のフィルムの縁16aを、テキスタイル11の第2表面13を越えて、例えば3mmから10mmまでの範囲の距離だけ、延出している。従って、インプラント10は、それが埋設された時、内臓(viscera)との接触から保護されている。
図6は、線I−Iに沿った図4からのインプラントの簡略化された横断面図であり、ここにおいてはフィルム16の厚さが事実をより良く理解するよう強調されている。図6から明確に示されている如く、テキスタイルの第1部位14及びテキスタイルの第2部位15は夫々厚さ、即ち厚さE1及び厚さE2、を有している。テキスタイルの第2部位15の厚さE2の値は、テキスタイルの第1部位14の厚さE1の値よりも大きい。さらに、フィルム16は、テキスタイルの第1部位14を完全に取り囲んでいるが、テキスタイルの第2部位15の厚さE2中にのみ表面が突き刺さっている。図6中では、フィルム16の厚さが強調されている。フィルム16はテキスタイルの第2部位15中へ短い距離だけ、例えば厚さE2の2%乃至10%に対応している距離だけ、突き刺さっている(penetrates)。示されている実施形態では、厚さE1の値は0.75mmであり、厚さE2の値は2.00mmである。
従って、図6から明確に見れる如く、テキスタイルの第1部位14はその2つの表面上を非付着材料のフィルム16により覆われていて、そしてテキスタイルのこの第1部位14は非付着材料のフィルム16内に全体が収容されている。
反対に、テキスタイルの第2部位15に関しては、腹壁に面して置かれることを意図されているその第1表面12は非付着材料のフィルム16により覆われていない。この表面12はこれ以降、テキスタイルの第2部位15の開かれている表面と引用される。反対に、腹腔に面して置かれることを意図されている第2表面13は非付着材料のフィルム16により覆われている。この表面13はこれ以降、テキスタイルの第2部位15の閉じられている表面と引用される。従って、非付着材料のフィルム16は、テキスタイルの第2部位15中に、その閉じられている表面の領域中で、表面のみが突き刺さっており、第2テキスタイル部位15の第1の開かれている表面12の多孔性(prosity)は開かれたままにされている。
図7は、テキスタイルの第1部位14の図を示している。この例においては、テキスタイルの第1部位は、棒A及びBの為の図10中に示されている編成構造(knitting structure)を使用して、一つの案内が通され(one guide full)、一つの案内が空にされ(one guide empty)という規則的にねじ込まれている2つの案内棒A及びBを伴ったたて編機(warp knitting machine)又はラッシェル機(raschel machine)上で得られた編み物である。棒A及びBの為に使用されている個々の表(chart)は以下のようである:
棒A:4−4−5−4/4−4−4−3/3−3−2−1/1―1―0−1/1−1−1−2/2−2−3−4//
棒B:1−1−0−1/1−1−1−2/2−2−3−4/4−4−5−4/4−4−4−3/3−3−2−1//
使用されるヤーン(yarn)は好ましくは、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalates)、直径0,08mm、そして滴定量(titer)69dtexの、モノフィラメントヤーンである。従って形成された編み物は、2つの反対表面を備えているが、その2つの反対表面間に接続シート(connecting sheets)が無い。それは、この出願に従っている二次元編み物である。
このような編み物から形成されたテキスタイルの第1部位の厚さは、略0.25mmである。
示されている例においては、テキスタイルの第1部位の為に使用された編み物は、0.1mmから3mmまでの、好ましくは1.5mmから2mmまでの、範囲であることが出来る寸法を好ましくは伴っている、細孔(pores)を創出している。埋設の瞬間は、これら細孔(pores)は見れないが、それらは組織増殖(tissue colonization)に利用できる。何故ならば、テキスタイルの第1部位の全部は非付着性材料のフィルム16中に閉じ込められているからである。しかしながら、数日後には、非付着性材料のフィルムは、埋設手術に続く最初の10日の間に付着の形成を制限及び/又は避けるというその機能を行なった後に吸収されるか、又は消え去ってしまうので、テキスタイルの第1部位14の細孔(pores)は組織増殖に利用出来るようになる。ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate)のヤーンが二次元編み物を作成する為に使用された時、この編み物は生物非吸収性であり埋設場所に永久的に残る。
この発明のもう一つの実施形態においては、テキスタイルの前記第1部位14は、非付着性材料のフィルム16を構成している生物吸収性材料よりもより遅く吸収される生物吸収性材料で形成されている。
第1テキスタイル部位の領域におけるこの発明の一実施形態に従っているインプラントの断面の走査電子顕微鏡写真である図8中に示されている如く、第1テキスタイル部位は非付着性材料のフィルム16中に閉じ込められている。非付着性材料のフィルム16によるテキスタイルの第1部位14の被覆は、当該技術分野において習熟している人に知られている如何なる方法を使用して行なうことが出来る。図8中に示されている例においては、テキスタイルの第1部位14は、出願WO 2004/043294中に記載されている方法を使用して被覆されている。
従って、図8から明確に見ることが出来るように、テキスタイルの第1部位14は、その2つの表面上を、非付着性材料のフィルム16によって覆われていて、テキスタイルの第1部位14の多孔性(porosity)(図7を見よ)は埋設の瞬間には全体が塞がれている。従って、非付着性材料のフィルム16によりいったん覆われると、テキスタイルの第1部位14の2つの表面は、図8中に示されている如く、滑らかでそして多孔性でない。テキスタイルの第1部位14の2つの表面は、テキスタイルの第1部位14の近傍に位置した器官、特に小孔器官(stoma organs)、を損傷しない。
テキスタイルの第1部位14の厚さよりも厚さが大きなテキスタイルの第2部位15は、たて編機(warp knitting machine)又はダブルベッドラッシェル機(double-bed raschel machine)上で得られ、そして接続ヤーンにより互いに接続されている2つの反対表面を有している編み物であることが出来、即ち、この出願に従っている三次元編み物である。例えば、編み物の第1表面は、テキスタイルの第1部位14を作成する為に既に上述した2つの案内棒A及びBにより作成され、これらは上述したのと同様にねじ込まれ(threaded)そして同じ表(chart)を伴っている。編み物の第2表面は、棒D及びEの為の図10中に示されている編成構造(knitting structure)を使用して、一つの案内が通され(one guide full)、一つの案内が空にされ(one guide empty)てねじ込まれている(threaded)2つの補足の案内棒D及びEを伴って作成されている。棒D及びEの為に使用されている個々の表(chart)は以下のようである:
棒D:0−1−1−1/1−2−2−2/3−4−4−4/5―4―4−4/4−3−3−3/2−1−1−1//
棒E:5−4−4−4/4−3−3−3/2−1−1−1/0−1−1−1/1−2−2−2/3−4−4−4//
2つの表面の接続は、編み物構造が適用される、例えば、棒D又はEの一方の2つ,又は3つ,又は4つ,又は5つ,又は6つ中の一つのループ(loop)をかぎ止め(hooking)することにより行なわれることが出来る。例えば、この発明の一実施形態においては、2つの表面の接続は、棒Eの3つ中の一つのループ、従って棒E´になる、を図10A中に示されている編み物構造にかぎ止め(hooking)するとともに以下の表(chart)に従うことにより行なわれる。
棒E´:5−4−3−4/4−3−3−3/2−1−1−1/0−1−2−1/1−2−2−2/3−4−4−4//
もう一つの実施形態においては、2つの表面の接続は、第5の案内棒Cの手助けにより行なわれ、図11中に示されていて以下の表(chart)に従っている編み物構造を伴う。
棒C:1−0−1−0/1−1−1−1/1−1−1−1//
従って、テキスタイルの第1部位14が、図4及び5中に示されている如く、テキスタイルの第2部位15の2つの側方細長片を分離している中央細長片の形をしている時、テキスタイル11は同じ編み物機械上で一体に(one piece)に作成されることが出来る。
上述した案内棒A,B,D,そしてE´によれば:
テキスタイル11の第1表面13の全体は2つの案内棒A及びBにより作成され、テキスタイルの第2部位15の側方細長片に対応している第1長さに沿い、テキスタイルの第2部位15を形成している三次元編み物の第2表面を作成する為に、案内棒D及びE´が一つの案内が通され(one guide full)、一つの案内が空にされ(one guide empty)て再びねじ込まれ(threaded)、
次に、テキスタイルの第1部位14の中央細長片の幅に対応している長さに沿い、案内棒D及びE´が、二次元編み物を形成する為に空のままにされ、
最後に、テキスタイルの第2部位15の第2の側方細長片に対応している長さに沿い、案内棒D及びE´が、テキスタイルの前記第2部位15を形成している三次元編み物の第2表面を作成する為に、一つの案内が通され(one guide full)、一つの案内が空にされ(one guide empty)て再びねじ込まれる(threaded)。
この様な場合、追加の第5案内棒Cが三次元編み物の領域中にのみねじ込まれている。
最終的には、テキスタイルの第2部位15を形成している三次元編み物とテキスタイルの第1部位14を形成している二次元編み物との間の滑らかな接続を得る為に、図12中に示されている編み物構造に従って、例えば以下の表(chart)を使用して、これらの縁の領域中にねじ込まれている、依然として同じ編み物機械上で、三次元編み物の縁を仕上げる為に、追加の案内棒Fを使用することが可能である。
棒F:1−0−1−1/1−2−1−1//
テキスタイルの第2部位15を作成するために、モノフィラメントヤーンが好ましくは選択される。これは、マルチフィラメントヤーンヤーンの種々のフィラメント間に存在している隙間(interstices)中における細菌の発生のより大きな危険性を有するためである。
使用されたヤーンは好ましくは、略0.08mmの直径と滴定量(titer)69dtexを伴った、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalates)のモノフィラメントヤーンである。
上に記載された三次元編み物の形に作成されたテキスタイルの第2部位15の厚さは、略1.50mmである。
図9から見られる如く、テキスタイルの第2部位15は、腹腔に面することが意図されているその表面上が、非付着性材料のフィルム16により覆われている。非付着性材料のフィルム16は、テキスタイルの第2部位15を形成している三次元編み物中に表面的(superficially)にのみ突き刺さる(penetrates)。結果として、腹壁に面することが意図されているテキスタイルの第2部位15の表面は開かれ、そしてその多孔性(prosity)は塞がれない。この開かれた表面は従って全ての細胞の成長を促進させる。
腹腔に面して置かれることが意図されているテキスタイルの第2部位15の表面の表面的(superficial)な覆いは、当該技術分野に習熟している人に知られている如何なる方法、例えば出願WO 99/06080中に記載されている方法、を使用して行なうことが出来る。
非付着性材料のフィルム16の為に使用された材料は、例えば出願WO 99/06080中に記載されている方法により準備されたコラーゲン(collagen)であることが出来る。
非付着性材料のフィルム16は、以下の方法により、腹腔に面して置かれることが意図されているテキスタイル11の表面に対し適用されて良い。
コラーゲン(collagen)の溶液が、フィルムの為の所望の外部寸法を有している型中に注がれる。上述した如く作成されたテキスタイルの中において次にこの溶液に対し適用され、被覆される表面がコラーゲン(collagen)の溶液上に置かれる。コラーゲン(collagen)の溶液は次に毛管力(capillary force)によりテキスタイル中に浸透し、テキスタイルの第1部位を完全に被覆し、そしてそれを形成している二次元編み物の2つに反対表面上で後者の第1部位を覆い、そして、小さな距離だけテキスタイルの第2部位の厚さ中に浸透し、従ってこの三次元部位の為の表面的(superficial)なフィルムを作り出す。コラーゲン(collagen)がいったん乾燥すると、フィルムはメス(scalpel)を使用してテキスタイルの周りで切断される。
代わりに、WO 2004/043294中に記載されている覆い/被覆方法が使用されることが出来る。
ここには示されていないもう一つの実施形態においては、フィルム16は、腹腔に面して置かれることを意図されているテキスタイルの第1部位の表面を表面的に(superficially)のみ覆い、そしてテキスタイルの第1部位の2つの反対表面は包囲しない。この様な場合には、腹壁に面して置かれることを意図されているテキスタイルの第1部位の表面は、非付着性材料の第2フィルムにより覆われている。従って、テキスタイルの第1部位の2つの反対の表面の夫々が非付着性材料の滑らかで連続的なフィルムにより覆われている。この第2フィルムを形成するために使用されることが出来る覆い方法もまた、WO 2004/043294中に記載されている。
図13は、埋設された後のこの発明に従っているインプラントを示している。これを行なう為に、図5中に示されているこの発明に従っているインプラントが例えば使用される。この図中では、図4中のものと同じ構成要素を指摘している参照番号が維持されている。図5中のインプラント10は、インプラント10の中央及びテキスタイルの第1部位14により形成された中央細長片の中央に形成されている開口(orifice)17を備えている。この様な開口17は1cmから8cmまでの範囲の直径を有することが出来る。中央開口17から始まりインプラント10の縁の外に開いているスリット(slit)18は、インプラントの埋設中にインプラントが結腸(colon)の周りに調節されることを許容されている。
ここには示されていない一つの実施形態においては、開口17がインプラント10の中央に対して位置ずれ(offset)されている。それはまた、推測される外科処置に従い、幾つかの開口を有することを可能にしている。
従って、図13においては、図5中のインプラントと同様なインプラント10が、腹壁7及び皮膚6に対し直角に結腸(colon)3の周りに置かれている。この図からわかるように、全体が、即ちその2つの反対表面上を、非付着性材料のフィルム16により覆われているテキスタイルの第1部位14は、結腸(colon)3の直近に配置されている。従って、壊れ易い器官である結腸(colon)3が、インプラント10により破損されない。多孔性で細胞増殖を促進させるテキスタイルの第2部位15の開かれている表面が、腹壁7に面して置かれる。従って、埋設後に、腹壁の細胞が、テキスタイルの第2部位15、例えばそれを形成している三次元編み物、に徐々に増殖できる。
インプラント10を、ステープル(staples)又は縫合糸(sutures)を使用して腹壁7に固定することが出来る。さらに、又は代わりに、テキスタイルの第2部位15の開かれている表面は、腹壁に対するそれの自然な取り付けを容易にする、かかり(barb)又はループ(loop)を本質的に(intrinsically)備えることが出来る。この様な付着物編み物(affixing knit)は、出願WO 01/81667中に記載されている。
最後に、非付着性材料のフィルム16により完全に覆われているテキスタイルの第2表面は、腹腔8に面して置かれる。従って、中空の壊れ易い器官、内臓(viscera)、は、インプラントにより損傷されない。
図14及び15は、間接小孔(indirect stoma)の場合における、インプラントが埋設された後のこの発明に従っているインプラントを示している。このようにする為に、図4中のこの発明に従っているインプラントが、例えば使用されている。図14は、結腸(colon)3の領域におけるその埋設場所にある図4に従っているインプラント10の平面図を示している。より明確にする為に、皮膚及び腹壁が描かれていない。線II−IIに沿った図14の横断面図であり腹壁7及び皮膚6が描かれている図15から見れるように、結腸(colon)3が外面化(exteriorization)に先立って折り曲げを形成しており、そして、インプラント10がこの折り曲げの内側に置かれている。結腸(colon)の一部3cが従ってインプラント10と腹壁7との間に位置されている。
これら2つの図から見れるように、結腸(colon)の一部3cは、非付着性材料のフィルム16によりその2つの反対表面上が覆われているテキスタイルの第1部位14に面し接触することが出来る。従って、インプラント10と腹壁7との間に位置されている結腸(colon)の一部3cばかりでなく、折り曲げの第2長さに対応しているとともに腹腔8の領域中でインプラント10の下に横たわることが出来る結腸(colon)の部分3dもまた、インプラント10により損傷される危険がない。さらに、テキスタイルの第1部位14の比較的小さな厚さE1は、結腸(colon)3の柔軟でアトラウマチックな(atraumatic)支持を許容する。
この種の間接小孔(indirect stoma)においては、インプラント10は本質的に、結腸(colon)3の部分3c為のハンモックのようにはたらき、そしてインプラント10は、腹壁7に面して置かれているテキスタイルの第2部位15の開かれている表面を介して腹壁7に固定されることが出来る。
この発明はまた、皮膚に形成された小孔(stoma)の近傍におけるヘルニアの治療又は防止の為の方法に関係していて、小孔(stoma)の領域中に上述した型のインプラントを埋設する工程を備えている。この発明の一実施形態においては、インプラントは腹壁(abdominal wall)に固定されている。上述したインプラントは、開放手術(open surgery)によって、又は腹腔鏡手術(laparoscopy)により埋設されることが出来る。
この発明に従っているインプラントは、特に小孔周辺(parastomal)へルニアの治療において使用される。それは、結腸(colon)又は尿管(ureter)の如き治療する器官を、それらを損傷することなく、支持及び/又は保護することが出来、同時に、腹壁(abdominal wall)の如き小孔(stoma)が形成された壁を、形成された小孔(stoma)の型、即ち直接小孔(direct stoma)又は間接小孔(indirect stoma)、とは無関係に、効率的に強化する。

Claims (39)

  1. 器官(3)の小孔(4)の近傍において腹壁(7)中に形成されたヘルニアの防止又は治療の為のインプラント(10)であって、腹腔(8)に面することを意図されている表面(13)が非付着性材料の第1フィルム(16)により覆われている多孔性構造(11)の層を備えていて、上記多孔性構造(11)が、小孔器官(3)に接触することを意図されているとともに第1厚さE1を有している第1部位(14)及び上記第1厚さE1よりも大きな第2厚さE2を有している第2部位(15)を備えていて、上記第1部位(14)は、腹壁(7)に面することを意図されているその表面上を、非付着性材料の第2フィルム(16)により覆われている、ことを特徴とする、インプラント。
  2. 前記多孔性構造は、スポンジ,繊維マトリックス(11),又はスポンジと繊維マトリックスの組み合わせを備えている、ことを特徴とする請求項1に従っている
    インプラント(10)。
  3. 前記多孔性構造は、略0.1mmから略3mmまでの範囲の寸法を伴っている細孔を有している、ことを特徴とする請求項1又は2に従っているインプラント(10)。
  4. 前記多孔性構造は、テキスタイル(11)を備えている、ことを特徴とする請求項2又は3に従っているインプラント(10)。
  5. 前記第1厚さE1は、略0.15mmから略0.50mmまでである、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に従っているインプラント(10)。
  6. 前記多孔性構造の前記第1部位(14)は二次元編み物の形状のテキスタイルである、ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に従っているインプラント(10)。
  7. 前記多孔性構造の前記第1部位(14)を構成しているヤーン(yarn)は、生物的適合性材料,生物吸収性材料,生物非吸収性材料,そしてこれらの混合物により形成されたヤーンの中から選択されている、ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に従っているインプラント(10)。
  8. 前記生物吸収性材料は、多乳酸(polylactic acid: PLA)多糖(polysaccharide),ポリカプロラクトン(polycaprolactones: PCL),ポリジオキサノン(polydioxanones: PDO),トリメチレンカーボネート(trimethylene carbonates: TMC),ポリビニールアルコール(polyvinyl alcohol: PVA),ポリハイドロキシアルカノエテ(polyhydroxyalkanoates: PHA),ポリアミド(polyamides),ポリエーテル(polyethers),酸化セルロース(oxidized cellulose),ポリグリコリック酸(polyglycolic acid),これらの材料の共重合体(copolymer),そしてこれらの混合物(mixture)の中から選択されている、ことを特徴とする請求項7に従っているインプラント(10)。
  9. 前記生物非吸収性材料は、ポリプロピレン(polypropylenenes),ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalates)の如きポリエステル(polyesters),ポリアミド(polyamides),ポリ弗化ビニリデン(polyvinylidene fluoride),そしてこれらの混合物の中から選択されている、ことを特徴とする請求項7に従っているインプラント(10)。
  10. 前記多孔性構造の第1部位(14)を形成しているヤーン(yarn)は、モノフィラメントヤーン,マルチフィラメントヤーン,そしてこれらの組み合わせから選択されている、ことを特徴とする請求項7乃至9のいずれか1項に従っているインプラント(10)。
  11. 前記多孔性構造の第1部位(14)を形成しているヤーン(yarn)は、モノフィラメントヤーンである、ことを特徴とする請求項10に従っているインプラント(10)。
  12. 前記モノフィラメントヤーンは、0.06mmから0.15mmまでの範囲の直径を有している、ことを特徴とする請求項11に従っているインプラント(10)。
  13. 前記モノフィラメントヤーンは、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalates)である、ことを特徴とする請求項11又は12に従っているインプラント(10)。
  14. 前記第2厚さE2が、0.40mmから3.00mmまでの範囲である、ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に従っているインプラント(10)。
  15. 前記多孔性構造の第2部位(15)は、三次元編み物の形状のテキスタイルである、ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に従っているインプラント(10)。
  16. 前記多孔性構造の第2部位(15)を形成しているヤーン(yarn)は、生物的適合性材料,生物吸収性材料,生物非吸収性材料,そしてこれらの混合物により形成されたヤーンの中から選択されている、ことを特徴とする請求項4乃至15のいずれか1項に従っているインプラント(10)。
  17. 前記生物吸収性材料は、多乳酸(polylactic acid: PLA),多糖(polysaccharide),ポリカプロラクトン(polycaprolactones: PCL),ポリジオキサノン(polydioxanones: PDO),トリメチレンカーボネート(trimethylene carbonates: TMC),ポリビニールアルコール(polyvinyl alcohol: PVA),ポリハイドロキシアルカノエテ(polyhydroxyalkanoates: PHA),ポリアミド(polyamides),ポリエーテル(polyethers),酸化セルロース(oxidized cellulose),ポリグリコリック酸(polyglycolic acid: PGA),これらの材料の共重合体(copolymer),そしてこれらの混合物(mixture)の中から選択されている、ことを特徴とする請求項16に従っているインプラント(10)。
  18. 前記生物非吸収性材料は、ポリプロピレン(polypropylenenes),ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalates)の如きポリエステル(polyesters),ポリアミド(polyamides),ポリ弗化ビニリデン(polyvinylidene fluoride),そしてこれらの混合物の中から選択されている、ことを特徴とする請求項16に従っているインプラント(10)。
  19. 前記多孔性構造の第2部位(15)を形成しているヤーン(yarn)は、モノフィラメントヤーン,マルチフィラメントヤーン,そしてこれらの組み合わせから選択されている、ことを特徴とする請求項4乃至18のいずれか1項に従っているインプラント(10)。
  20. 前記多孔性構造の第2部位(15)を形成しているヤーン(yarn)は、モノフィラメントヤーンである、ことを特徴とする請求項19に従っているインプラント(10)。
  21. 前記モノフィラメントヤーンは、0.06mmから0.15mmまでの範囲の直径を有している、ことを特徴とする請求項20に従っているインプラント(10)。
  22. 前記モノフィラメントヤーンは、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalates)である、ことを特徴とする請求項20又は21に従っているインプラント(10)。
  23. 前記多孔性構造の第2部位(15)は、腹壁(7)に面することを意図されているその表面上に、前記第2部位(15)を前記腹壁(7)に固定する手段を有している、ことを特徴とする請求項1乃至22のいずれか1項に従っているインプラント(10)。
  24. 前記固定手段は、ループ(loop),かかり(barb),そしてこれらの混合の中から選択されている、ことを特徴とする請求項23に従っているインプラント(10)。
  25. 前記二次元編み物及び前記三次元編み物は、少なくとも一つのシーム(seam)によって相互に接続されている、ことを特徴とする請求項6及び15に従っているインプラント(10)。
  26. 前記二次元編み物(14)及び前記三次元編み物(15)は、同じ編み機において共に編まれていて、一体(one piece)に形成されているテキスタイルを構成している、ことを特徴とする請求項6及び15に従っているインプラント(10)。
  27. 前記第1及び/又は第2フィルムを構成している非付着性材料は、生物吸収性材料,生物非吸収性材料,そしてこれらの混合物の中から選択されている、ことを特徴とする請求項1乃至26のいずれか1項に従っているインプラント(10)。
  28. 非付着性材料の前記第1及び/又は第2フィルムの為に適切な前記生物吸収性材料は、コラーゲン(collagens),酸化セルロース(oxidized celluloses),ポリアリーレート(polyarylates),トリメチレンカーボネート(trimethylene carbonates),カプロラクトン(caprolactones),ジオキサノン(dioxanones),グリコリック酸(glycolic acid),乳酸(lactic acid),グリコライド(glycolides),ラクチド(lactides)、例えばキトサン(chitosans),ポリグルクロン酸(polyglucuronic acids),ハイラウロニック酸(hylauronic acids),デキストラン(dextrans)の如き多糖(polysaccharides)、そしてこれらの混合物の中から選択されている、ことを特徴とする請求項27に従っているインプラント(10)。
  29. 非付着性材料の前記第1及び/又は第2フィルムの為に適切な前記生物非吸収性材料は、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethylene),ポリエチレングリコール(polyethylene glycols),ポリシロキサン(polysiloxanes),ポリウレタン(polyurethanes),ステンレス鋼(stainless steels),貴金属の派生物(derivatives of precious metals),そしてこれらの混合物の中から選択されている、ことを特徴とする請求項27に従っているインプラント(10)。
  30. 非付着性材料の前記第1及び/又は第2フィルムを構成している材料は、好ましくは、コラーゲン(collagens),多糖(polysaccharides),そしてこれらの混合物により形成された群から選択された、親水性の生物吸収性材料である、ことを特徴とする請求項29に従っているインプラント(10)。
  31. 非付着性材料の前記第1フィルム(16)は、前記多孔性構造層(11)の縁を越えて延出している、ことを特徴とする請求項1乃至30のいずれか1項に従っているインプラント(10)。
  32. 非付着性材料の前記第1フィルム(16)は、前記多孔性構造層(11)の縁を、3mmから10mmまでの範囲であることが出来る距離だけ、越えて延出している、ことを特徴とする請求項31に従っているインプラント(10)。
  33. 前記第1フィルム及び前記第2フィルムは単一で特有なフィルム(16)を形成していて、第1フィルムは多孔性構造の第1部位(14)を完全に被覆していて、そして従って多孔性構造のこの第1部位を、腹腔に面することを意図されているその表面上と、そしてまた腹壁と面することを意図されているその表面上と、の両方において覆っている、ことを特徴とする請求項1乃至32のいずれか1項に従っているインプラント(10)。
  34. 例えば楕円又は長方形の如き、大略的に細長い形状を有する、ことを特徴とする請求項1乃至33のいずれか1項に従っているインプラント(10)。
  35. 大略的に丸い形状を有する、ことを特徴とする請求項1乃至34のいずれか1項に従っているインプラント(10)。
  36. 多孔性構造の前記第1部位(14)は、中央細片の形状を有している、ことを特徴とする請求項34又は35に従っているインプラント(10)。
  37. 多孔性構造の前記第1部位(14)は、円板の形状を有している、ことを特徴とする請求項34又は35に従っているインプラント(10)。
  38. 少なくとも一つの開口(17)が多孔性構造の前記第1部位(14)の中央に形成されていて、インプラント(10)の埋設の間に小孔器官(3)の為の通路を提供している、ことを特徴とする請求項36又は37に従っているインプラント(10)。
  39. 少なくとも一つの開口(17)が多孔性構造の前記第1部位(14)に形成されていて、前記開口はインプラント(10)の中央に対し位置ずれ(offset)されている、ことを特徴とする請求項36又は37に従っているインプラント(10)。
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