JP2011501060A - パイプの連結装置、連結方法及びジョーホルダーのジョー製造方法 - Google Patents

Abstract

パイプの連結装置、連結方法及びジョーホルダーのジョー製造方法を提供する。本発明のパイプの連結装置は、パイプ同士を連結する位置に設置されるパイプ連結具と、上記パイプ連結具と上記パイプとの間に介在した状態で上記パイプ連結具の両端部にそれぞれ挿入結合され、外周面に沿って一定の間隔を置いて複数のジョー装着孔が形成されるジョーホルダーと、上記ジョー装着孔に回動自在に装着され、上記パイプ連結具の内壁面により押下されて上記ジョーホルダーの内部に挿入される上記パイプを圧着固定するジョーと、上記ジョーを弾性的に支持できるように上記パイプ連結具の内部に設置される弾性部材と、を備え、上記ジョーホルダーの外周面に沿って係止突部を有する収容溝が形成され、上記収容溝に相応して上記パイプ連結具の内周面には傾斜面を有するストッパーが形成されており、上記ジョーホルダーの上記パイプ連結具の内部への挿入の際、上記係止突部が上記傾斜面に沿って移動して上記ストッパーを乗り越えると該ストッパーが上記収容溝に収容されることで上記ジョーホルダーが上記パイプ連結具に結合される。

Description

本発明は、パイプの連結装置、連結方法及びジョーホルダーのジョー製造方法に係り、より詳しくは、パイプ同士を連結するパイプの連結装置、その連結装置を利用してパイプ同士を連結する方法及びパイプを圧着固定するジョーの製造方法に関する。

一般に、パイプの連結装置は、流体が流れる管路上でパイプ同士を連結・固定してパイプ（配管）の気密性を保持する手段として主に使用され、その構造的形態によってストレート型、エルボー型、Ｔ字形、十字型などの各種の形態を持っている。

かかるパイプの連結装置は、パイプ同士の気密性と結合性を確保できるものである必要があり、また振動と衝撃にも破損しにくく且つ離脱しないことが要求される。
しかし、従来のパイプの連結装置では、気密性と結合性を高めるためにパイプとパイプとの接続部位を溶接したり、ねじ止めなどの別途の固定手段及びスナップリングを必要とするため、パイプの連結作業に非常に手間がかかり、組立工数が増加して施工コストがアップするという問題点があった。

また、パイプの連結作業の際に、ジョーホルダーのパイプ連結具への結合作業に非常に手間がかかるといった問題点があった。

本発明は、上記した問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、気密性と結合性を向上させたパイプの連結装置及び方法を提供することである。
本発明の他の目的は、ジョーの生産性を向上させることができるジョーホルダーのジョー製造方法を提供することである。

上記目的を達成するために、本発明の一例によるパイプの連結装置は、パイプ同士を連結する位置に設置されるパイプ連結具と、上記パイプ連結具と上記パイプとの間に介在した状態で上記パイプ連結具の両端部にそれぞれ挿入結合され、外周面に沿って一定の間隔を置いて複数のジョー装着孔が形成されるジョーホルダー（ｈｏｌｄｅｒ―ｊａｗ）と、上記ジョー装着孔に回動自在に装着され、上記パイプ連結具の内壁面により押下されて上記ジョーホルダーの内部に挿入される上記パイプを圧着固定するジョー（ｊａｗ）と、上記ジョーを弾性的に支持できるように上記パイプ連結具の内部に挿設される弾性部材と、を備える。

上記ジョーホルダーの外周面に沿って係止突部を有する収容溝が形成され、上記収容溝に対応して上記パイプ連結具の内周面には傾斜面を有するストッパーが形成されており、上記ジョーホルダーの上記パイプ連結具の内部への挿入の際に、上記係止突部が上記傾斜面に沿って移動して上記ストッパーを乗り越えると該ストッパーが上記収容溝に収容され、上記ジョーホルダーが上記パイプ連結具に結合される。

上記ジョーホルダーが上記パイプ連結具に弾性的に結合できるように、上記ジョーホルダーに、上記ジョー装着孔を基準に等間隔にて上記ジョーホルダーの軸方向にスリットが形成されていてもよい。

上記ジョーが回動しながら上記パイプを圧着固定できるように、上記ジョー装着孔の一方にはジョーヒンジ用固定突起が形成され、上記ジョー装着孔の他方にはジョー回動ストッパーが形成され、上記ジョーヒンジ用固定突起に対応するように上記ジョーの一方には第１の係合溝が形成され、上記ジョー回動ストッパーに対応するように上記ジョーの他方には第２の係合溝が形成される。

上記ジョーは上記ジョーヒンジ用固定突起を中心に回動し、上記ジョー回動ストッパーによって回動位置が規制されていてもよい。
上記ジョーの一方側には、上記ジョー回動ストッパーを上記第２の係合溝に挿着するための傾斜面が形成されていてもよい。

上記パイプ連結具の内部にはバックアップリング、スプリング支持リング、シールリングが挿設され、上記バックアップリング、上記スプリング支持リング、上記シールリングは、上記パイプ連結具の内部への挿入のためにその両端部が切断された形状を有していてもよい。

上記パイプ連結具の内部には、バックアップリング、スプリング支持リング、シールリングが挿設され、上記バックアップリング、上記スプリング支持リング、上記シールリングが上記パイプ連結具の内部に挿入できるように、上記パイプ連結具の入口において、左右の入口の直径よりも上下の入口の直径が相対的に大きく形成されていてもよい。

上記弾性部材は、リング形状の胴体の両側部分が互い違いに上下に位置する構造の板スプリングであるか、リング形状の胴体の上部と下部の直径が異なる構造の板スプリングであってもよい。

本発明の一例によるパイプの連結方法は、パイプ連結具の両側内部にそれぞれジョーホルダーを挿入するステップと、上記ジョーホルダーの係止突部を上記パイプ連結具のストッパーの傾斜面に当接するステップと、上記ジョーホルダーを押し付けて上記ジョーホルダーの係止突部を弾性変形させ、上記ストッパーを上記収容溝に収容するステップ、及び上記パイプ連結具の内部に挿設されたスプリングが上記ジョーホルダーのジョーを弾性的に支持し、上記ジョーが上記ジョーホルダーの内部に挿入されたパイプを圧着固定するステップと、を含む。

一方、本発明の他の例によるパイプの連結装置は、パイプ同士を連結するために上記パイプとパイプとの間に位置するパイプ連結具と、上記パイプ連結具と上記パイプとの間に介在した状態で上記パイプ連結具の両端部にそれぞれ挿入結合され、外周面に沿って一定の間隔を置いて複数のジョー装着孔が形成されるジョーホルダーと、上記ジョー装着孔に装着され、上記パイプ連結具の内壁面により押下されて上記ジョーホルダーの内部に挿入される上記パイプを圧着固定するジョーと、上記ジョーを弾性的に支持できるように上記パイプ連結具の内部に挿設される弾性部材と、を備える。

上記ジョーホルダーの外周面には一定の間隔を置いて傾斜面を有する弾性係止片が形成され、上記弾性係止片に対応して上記パイプ連結具の内周面には係止突部が形成され、上記ジョーホルダーの上記パイプ連結具の内部への挿入の際に、上記係止突部が上記傾斜面を乗り越えていって上記弾性係止片の末端に弾性的に引っ掛かり、上記ジョーホルダーが上記パイプ連結具の端部に結合される。

上記弾性係止片は、上記ジョーホルダーの外周面を切り欠きしてなっていてもよい。
上記ジョー装着孔の内側面には、上記ジョーの位置を固定する仮組み付け突起が形成されていてもよい。

上記パイプ連結具の内部には、バックアップリング、スプリング支持リング、シールリングが挿設され、上記バックアップリング、上記スプリング支持リング、上記シールリングは、上記パイプ連結具の内部への挿入のためにその両端部が切断された形状を有していてもよい。

上記パイプ連結具の内部には、バックアップリング、スプリング支持リング、シールリングが挿設され、上記バックアップリング、上記スプリング支持リング、上記シールリングが、上記パイプ連結具の内部に挿入できるように、上記パイプ連結具の入口において、左右の入口の直径よりも上下の入口の直径が相対的に大きく形成されていてもよい。

本発明の他の例によるパイプの連結方法は、パイプ連結具の両側内部にそれぞれジョーホルダーを挿入するステップと、上記ジョーホルダーの弾性係止片の傾斜面に上記パイプ連結具の係止突部を当接するステップ、及び上記ジョーホルダーを押し付けて上記ジョーホルダーの弾性係止片を弾性変形させ、前パイプ連結具の係止突部を上記ジョーホルダーの弾性係止片の末端に引っ掛からせて、上記ジョーホルダーを上記パイプ連結具に結合するステップと、を含む。

一方、本発明によるジョーホルダーのジョー製造方法は、鉄板材を用意するステップと、プレス工程において、プレス機で上記鉄板材をプレスして複数の板材ジョーを製造するステップと、上記板材ジョーを複数に積層するステップ、及びスポット溶接工程において、上記複数に積層された板材ジョーをスポット溶接して所定の厚みを有するジョーを製造するステップと、を含む。

以上で説明したように、本発明によれば、ジョーホルダーのパイプ連結具の内部への挿入の際に、ジョーホルダーの係止突部がパイプ連結具のストッパーの傾斜面に弾性的に当接しながらストッパーがジョーホルダーの収容溝に挿入されることで、ジョーホルダーをパイプ連結具に容易且つ強固に結合することができる。

また、ジョーホルダーのジョーは回動しながらジョーホルダーの内部に挿入されるパイプを強固に圧着固定することができる。
さらに、バックアップリング、スプリング支持リング、シールリングの両端部を切断し、またはパイプ連結具の入口の径を変更することで、バックアップリング、スプリング支持リング、シールリングをパイプ連結具の内部に簡易に挿入することができる。

本発明の第１の実施形態によるパイプの連結装置を示す分離斜視図である。 図１のジョーホルダーを示す斜視図である。 図１のパイプの連結装置を示すもので、ジョーホルダーをパイプ連結具の内部に挿入する前の状態を示す縦断面図である。 図１のパイプの連結装置を示すもので、ジョーホルダーをパイプ連結具の内部に挿入した状態を示す縦断面図である。 図１のジョーを示す斜視図である。 図１のジョーをジョーホルダーのジョー装着孔に装着する直前の状態を示す縦断面図である。 図１のジョーをジョーホルダーのジョー装着孔に装着した状態を示す縦断面図である。 図１の弾性部材を示す斜視図である。 本発明の第１の実施形態によるパイプの連結方法を示すフローチャートである。 本発明の第２の実施形態によるパイプの連結装置における、パイプ連結具の内部にバックアップリングを挿設したことを示す斜視図である。 図１１のパイプの連結装置における、バックアップリング、スプリング支持リング、シールリングをパイプ連結具の内部に挿設した状態を示す斜視図である。 図１１のパイプの連結装置を示す縦断面図である。 本発明の第２の実施形態によるパイプの連結装置における、パイプ連結具の入口を示す正面図である。 本発明の第３の実施形態によるパイプの連結装置を示す分離斜視図である。 図１５のジョーホルダーを示す斜視図である。 図１５のパイプの連結装置を示すもので、ジョーがパイプを圧着固定していることを示す縦断面図である。 図１５のジョーホルダーをパイプ連結具の内部に挿入するときの弾性係止片の弾性変形を示す縦断面図である。 図１５のジョーホルダーがパイプ連結具の内部に結合された状態を示す縦断面図である。 本発明の第３の実施形態によるパイプの連結方法を示すフローチャートである。 ジョーホルダーの仮組み付け突起を示す斜視図である。 本発明によるジョーホルダーのジョー製造方法を説明するフローチャートである。

以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施形態によるパイプの連結装置、連結方法及びジョーホルダーのジョー製造方法について詳細に説明する。
図１は、本発明の第１の実施形態によるパイプの連結装置を示す分解斜視図であり、図２は、図１のジョーホルダーを示す斜視図であり、図３は、図１のパイプの連結装置を示すもので、ジョーホルダーをパイプ連結具の内部に挿入する前の状態を示す縦断面図であり、図４は、図１のパイプの連結装置を示すもので、ジョーホルダーをパイプ連結具の内部に挿入した状態を示す縦断面図であり、図５は、図１のジョーを示す斜視図であり、図６は、図１のジョーをジョーホルダーのジョー装着孔に装着する直前の状態を示す縦断面図であり、図７は、図１のジョーをジョーホルダーのジョー装着孔に装着した状態を示す縦断面図である。

図１ないし図７を参照すれば、本発明の第１の実施形態によるパイプの連結装置１００は、パイプ１、２同士を連結する位置に設置されるパイプ連結具１１０と、上記パイプ連結具１１０と上記パイプ１、２との間に介在した状態で上記パイプ連結具１１０の両端部にそれぞれ挿入結合され、外周面に沿って一定の間隔を置いて複数のジョー装着孔１２１が形成されるジョーホルダー１２０と、上記ジョー装着孔１２１に回動自在に装着され、上記パイプ連結具１１０の内壁面１１０ａにより押下されて上記ジョーホルダー１２０の内部に挿入される上記パイプ１、２を圧着固定するジョー１３０と、上記ジョー１３０を弾性的に支持できるように上記パイプ連結具１１０の内部に挿設される弾性部材１４０とを備える。

上記パイプ連結具１１０の内部には、バックアップリング１５０、スプリング支持リング１６０、シーリング１７０が挿設される。
ジョーホルダー１２０は、上記パイプ連結具１１０の両側内部にそれぞれ挿入されてパイプ１とパイプ２を圧着固定するところ、その両側のジョーホルダー１２０は、その形状や機能が互いに同一である。したがって、図面では、説明の便宜上、上記ジョーホルダー１２０を上記パイプ連結具１１０の一方の部分だけに図示し、他方の部分への図示は省略する。

また、上記ジョーホルダー１２０の外周面に沿って係止突部１２２を有する収容溝１２３が形成され、上記収容溝１２３に対応して上記パイプ連結具１１０の内周面には傾斜面１１２を有するストッパー１１１が形成される。

このような構造では、上記ジョーホルダー１２０の上記パイプ連結具１１０の内部への挿入の際に、上記係止突部１２２が上記傾斜面１１２に沿って移動して上記ストッパー１１１を乗り越えると該ストッパー１１１が上記収容溝１２３に収容されることで上記ジョーホルダー１２０が上記パイプ連結具１１０に結合される。

上記ジョーホルダー１２０が上記パイプ連結具１１０に弾性的に結合できるように、上記ジョーホルダー１２０に、上記ジョー装着孔１２１を基準に等間隔にて上記ジョーホルダー１２０の軸方向にスリットが形成されることが好ましい。

このように上記ジョーホルダー１２０に等間隔にてスリットが形成される構造では、上記パイプ連結具１１０の内部に上記ジョーホルダー１２０を挿入すると、上記ジョーホルダー１２０が上記パイプ連結具１１０の内部において弾性的に保持できるようになる。

上記ジョー１３０は、上記ジョーホルダー１２０の内部に挿入されたパイプ１、２を回動しながら圧着固定する役割を果たし、上記ジョー１３０が装着される上記ジョー装着孔１２１の一方にはジョーヒンジ用固定突起１２４が形成され、上記ジョー装着孔１２１の他方にはジョー回動ストッパー１２５が形成される。

そして、上記ジョーヒンジ用固定突起１２４に対応するように上記ジョー１３０の一方には第１の係合溝１３４が形成され、上記ジョー回動ストッパー１２５に対応するように上記ジョー１３０の他方には第２の係合溝１３５が形成される。

上記ジョー１３０は、上記ジョーヒンジ用固定突起１２４を中心に回動でき、上記ジョー回動ストッパー１２５によって回動位置が規制される。
上記ジョー１３０の一側には、上記ジョー回動ストッパー１２５を上記第２の係合溝１３５に挿着するための傾斜面１３７が形成されていてもよい。

上記弾性部材１４０は、様々に変形可能であるところ、例えば、リング形状の胴体の両側部分が互いに違いに上下に位置する構造の板スプリング（図８参照）であるか、或いはリング形状の胴体の上部と下部の直径が異なる構造の板スプリングであってもよい（図９参照）。

このように構成された本発明の第１の実施形態によるパイプの連結装置の作用について説明すれば、次のとおりである。
パイプ１、２同士を連結するために、先ず、パイプ連結具１１０の両側内部にそれぞれジョーホルダー１２０を挿入する。

次いで、上記ジョーホルダー１２０を押し付けてある程度前進させ、上記ジョーホルダー１２０の係止突部１２２を上記パイプ連結具１１０のストッパー１１１の傾斜面１１２に当接させる（図３参照）。

この状態で上記ジョーホルダー１２０をさらに押し付けて前進させると、上記ジョーホルダー１２０の係止突部１２２が円周方向に対して内側に弾性変形し、このとき、係止突部１２２が傾斜面１１２を乗り越えていき、結局、上記ストッパー１１１が上記収容溝１２３に収容される。

上記ジョーホルダー１２０が上記パイプ連結具１１０に結合された状態を保持する。この状態で、上記ジョーホルダー１２０の内部にパイプ１、２を挿入すると、パイプ１、２の外周面にジョー１３０の鋸歯１３０ａが当接する。

このとき、スプリング１４０がジョー１３０を弾性的に保持しているため、ジョー１３０はパイプ連結具１１０の内側壁１１０aにより押下され、ジョーヒンジ用固定突起１２４を中心に回動して上記パイプ１、２を圧着固定する（図４参照）。

ジョーホルダーにジョーを装着する過程についてより詳しく説明すれば、図６に示すように、第１の係合溝１３４にジョーヒンジ用固定突起１２４を係合した状態でジョー１３０を矢印方向に押下すると、図７に示すように、傾斜面１３７によってジョー回動ストッパー１２５が第２の係合溝１３５内に挿入され、ジョー１３０がジョーホルダー１２０に装着される。

このような構造で、上記ジョー１３０は、上記ジョーヒンジ用固定突起１２４を中心に回動でき、上記ジョー回動ストッパー１２５によって回動位置が規制される。
図１０は、本発明の第１の実施形態によるパイプの連結方法を示すフローチャートである。

図１０を参照すれば、本発明の第１の実施形態によるパイプの連結方法は、パイプ連結具の両側内部にそれぞれジョーホルダーを挿入するステップ（Ｓ１１０）と、上記ジョーホルダーの係止突部を上記パイプ連結具のストッパーの傾斜面に当接するステップ（Ｓ１２０）と、上記ジョーホルダーを押し付けて上記ジョーホルダーの係止突部を弾性変形させ、上記ストッパーを上記収容溝に挿入するステップ（Ｓ１３０）、及び上記パイプ連結具の内部に挿設されたスプリングが上記ジョーホルダーのジョーを弾性的に支持し、上記ジョーが上記ジョーホルダーの内部に挿入されたパイプを圧着固定するステップ（Ｓ１４０）と、を備える。

一方、前述したように、パイプ連結具の内部には、スプリングを支持またはシールするためにバックアップリング、スプリング支持リング、シールリングなどが挿設される。
パイプ連結具は、その設計条件に応じてハイドロフォーミングや他の加工方法によってその胴体よりも入口の寸法を小さくした形状に形成することもできる。このような形状を有するパイプ連結具では、その内部にバックアップリング、スプリング支持リング、シールリングなどを挿入しにくい。以下、バックアップリング、スプリング支持リング、シールリングなどをパイプ連結具の内部により挿入しやすくするための構成について、二つの例を挙げて説明する。

図１１は、本発明の第２の実施形態によるパイプの連結装置における、パイプ連結具の内部にバックアップリングを挿入することを示す斜視図であり、図１２は、図１１のパイプの連結装置における、バックアップリング、スプリング支持リング、シールリングがパイプ連結具の内部に挿入された状態を示す斜視図であり、図１３は、図１１のパイプの連結装置を示す縦断面図である。

図１１ないし図１３に示されたように、第２の実施形態によるパイプの連結装置２００において、パイプ連結具２１０の入口はそのままにしておき、バックアップリング２５０、上記スプリング支持リング２６０、上記シールリング２７０を上記パイプ連結具２１０の内部に挿入するために、それらのリング２５０、２６０、２７０の両端部を切断している。

このような構造では、バックアップリング２５０、スプリング支持リング２６０、シーリング２７０を斜めにしてパイプ連結具２１０の内部に容易に挿入することができる。
図１４は、本発明の第２の実施形態によるパイプの連結装置における、パイプ連結具の入口を示す正面図である。

図１４に示すように、第２の実施形態によるパイプの連結装置２００において、各種のリング、例えば、バックアップリング２５０はそのままにしておき、パイプ連結具２１０の入口の寸法を変形している。

すなわち、バックアップリング２５０を上記パイプ連結具２１０の内部に挿入しやすくするために、上記パイプ連結具２１０の入口部のうちの、上下の入口部の直径Ｄ２を左右の入口部の直径Ｄ１よりも相対的に大きく形成している。このような構造では、パイプ連結具２１０の上下の入口部からバックアップリング２５０を容易に挿入することができる。

一方、図１５は、本発明の第３の実施形態によるパイプの連結装置を示す分解斜視図であり、図１６は、図１５のジョーホルダーを示す斜視図であり、図１７は、図１５のパイプの連結装置を示すもので、ジョーがパイプを圧着固定することを示す縦断面図であり、図１８は、図１５のジョーホルダーをパイプ連結具の内部に挿入するときの弾性係止片の弾性変形を示す縦断面図であり、図１９は、図１５のジョーホルダーがパイプ連結具に結合された状態を示す縦断面図である。

図１５ないし図１９を参照すれば、本発明の第３の実施形態によるパイプの連結装置３００は、パイプ１、２同士を連結するために上記パイプ１とパイプ２との間に位置するパイプ連結具３１０と、上記パイプ連結具３１０と上記パイプ１、２との間に介在した状態で上記パイプ連結具３１０の両端部にそれぞれ挿入結合され、外周面に沿って一定の間隔を置いて複数のジョー装着孔３２１が形成されるジョーホルダー３２０と、上記ジョー装着孔３２１に装着され、上記パイプ連結具３１０の内壁面３１０ａによって押下されて上記ジョーホルダー３２０の内部に挿入される上記パイプ１、２を圧着固定するジョー３３０と、上記ジョー３３０を弾性的に支持できるように上記パイプ連結具３１０の内部に挿設される弾性部材３４０とを備える。

上記パイプ連結具３１０の内部には、バックアップリング３５０、スプリング支持リング３６０、シーリング３７０が挿設される。
上記ジョー３３０は、上記ジョーホルダー３２０の内部に挿入されたパイプ１、２を回動しながら圧着固定する役割を果たすものであり、上記ジョー装着孔３２１の一方にジョーヒンジ用固定突起３２４が形成され、上記ジョー装着孔３２１の他方にはジョー回動ストッパー３２５が形成される。

そして、上記ジョーヒンジ用固定突起３２４に対応するように上記ジョー３３０の一方には第１の係合溝３３４が形成され、上記ジョー回動ストッパー３２５に対応するように上記ジョー３３０の他方には第２の係合溝３３５が形成される。これにより、上記ジョー３３０は、上記ジョーヒンジ用固定突起３２４を中心に回動でき、上記ジョー回動ストッパー３２５によって回動位置が規制される。

上記ジョーホルダー３２０の外周面には、一定の間隔を置いて傾斜面３２２を有する弾性係止片３２６が形成され、上記弾性係止片３２６に対応して上記パイプ連結具３１０の内周面には係止突部３１１が形成される。

このような構造で、上記ジョーホルダー３３０の上記パイプ連結具３１０の内部への挿入の際に、上記係止突部３１１が上記傾斜面３２２を乗り越えていって上記弾性係止片３２６の末端に弾性的に引っ掛かり、上記ジョーホルダー３２０が上記パイプ連結具３１０の端部に結合される。

ここで、図面には図示していないが、上記ジョーホルダー３２０にスリットを形成することもできる。このように上記ジョーホルダー３２０にスリットを形成した構造では、上記ジョーホルダー３２０を上記パイプ連結具３１０の内部に弾性的に挿入し結合することができる。

このように構成された本発明の第３の実施形態によるパイプの連結装置の作用について説明すれば、次のとおりである。
パイプ１、２同士を連結するためには、先ず、パイプ連結具３１０の両側内部にそれぞれジョーホルダー３２０を挿入する。

次いで、上記ジョーホルダー３２０を押し付けてある程度前進させ、上記係止突部３１１が上記傾斜面３２２を乗り越えていって上記弾性係止片３２６の末端に弾性的に引っ掛かるようにして、上記ジョーホルダー３２０を上記パイプ連結具３１０の端部に結合する。

この状態で、上記ジョーホルダー３２０の内部にパイプ１、２を挿入すれば、パイプ１、２の外周面にジョー３３０の鋸歯３３０ａが当接する。
このとき、スプリング３４０がジョー３３０を弾性的に保持しているため、ジョー３３０がパイプ連結具３１０の内壁面３１０ａにより押下され、ジョーヒンジ用固定突起３２４を中心に回動しながら上記パイプ１、２を圧着固定する。

図２０は、本発明の第３の実施形態によるパイプの連結方法を示すフローチャートである。
図２０を参照すれば、本発明の第３の実施形態によるパイプの連結方法は、パイプ連結具の両側内部にそれぞれジョーホルダーを挿入するステップ（Ｓ３１０）と、上記ジョーホルダーの弾性係止片の傾斜面に上記パイプ連結具の係止突部を当接するステップ（Ｓ３２０）、及び上記ジョーホルダーを押し付けて上記ジョーホルダーの弾性係止片を弾性変形させ、上記パイプ連結具の係止突部を上記ジョーホルダーの弾性係止片の末端に引っ掛からせて、上記ジョーホルダーを上記パイプ連結具に結合するステップ（Ｓ３３０）とを含む。

図２１は、ジョーホルダーの仮組み付け突起を示す斜視図である。
図２１を参照すれば、ジョーホルダー４２０のジョー装着孔４２１内にジョー４３０を一時的に挿入する構造にすることも可能である。このため、ジョー装着孔４２１の内周面に仮組み付け突起４２２が形成される。上記ジョー４３０を上記ジョー装着孔４２１に挿入すれば、その仮組み付け突起４２２によって上記ジョー４３０がジョー装着孔４２１から脱落することがないため、上記ジョーホルダー４２０のパイプ連結具４１０への結合に際する作業性を高めることができる。

図２２は、本発明によるジョーホルダーのジョー製造方法を示すフローチャートである。
図２２を参照すれば、本発明によるジョーホルダーのジョー製造方法は、鉄板材を用意するステップ（Ｓ５１０）と、プレス工程において、プレス機で上記鉄板材をプレスして複数の板材ジョーを製造するステップ（Ｓ５２０）と、上記板材ジョーを複数に積層するステップ（Ｓ５３０）、及びスポット溶接工程において、上記複数に積層された板材ジョーをスポット溶接して所定の厚みを有するジョーを製造するステップ（Ｓ５４０）とを含む。

従来では、所定の厚み、例えば１．６ｍｍの厚みを有するジョーを鋳物だけによって成形していたが、これでは作業性が悪く且つ多くの製造コストがかかるという問題点があった。

本発明では、所定の厚み、例えば０．８ｍｍの厚みを有する鉄板材をプレス加工して板材ジョーを成形し、その成形された複数の板材ジョーをスポット溶接などで組み合わせて１．６ｍｍの厚みを有するジョーを製造しており、この結果、作業性を高め且つ製造コストを大幅に節減することができる。

以上の本発明の好適な実施形態では、エルボー型を説明しているが、ストレート型、Ｔ字型、十字型などにも同様に適用できることはいうまでもない。
なお、本発明の権利は上記説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されたところによって定義され、本発明の技術分野における通常の知識を有する者が特許請求の範囲に記載された権利範囲内で各種の変形をすることができることは自明である。

１００、２００、３００：パイプの連結装置
１１０、３１０：パイプ連結具
１１０ａ、３１０ａ：内壁面
１１１：ストッパー
１１２：傾斜面
１２０、３２０、４２０：ジョーホルダー
１２１、３２１、４２１：ジョー装着孔
１２２：係止突部
１２３：収容溝
１２４：ジョーヒンジ用固定突起
１２５：ジョー回動ストッパー
１３０：ジョー
１３０ａ、３３０ａ：ジョーの鋸歯
１３４：第１の係合溝
１３５：第２の係合溝
１３７：傾斜面
１４０、３４０：弾性部材
２５０：バックアップリング
２６０：スプリング支持リング
２７０：シールリング
３１１：係止突部
３２２：傾斜面
３２４：ジョーヒンジ用固定突起
３２５：ジョー回動ストッパー
３２６：弾性係止片
３３４：第１の係合溝
３３５：第２の係合溝
４２２：仮組み付け突起
Ｄ１：パイプ連結具の左右の入口部の直径
Ｄ２：パイプ連結具の上下の入口部の直径

Claims (16)

1. パイプ同士を連結する位置に設置されるパイプ連結具と、
   前記パイプ連結具と前記パイプとの間に介在した状態で前記パイプ連結具の両端部にそれぞれ挿入結合され、外周面に沿って一定の間隔を置いて複数のジョー装着孔が形成されるジョーホルダーと、
   前記ジョー装着孔に回動自在に装着され、前記パイプ連結具の内壁面により押下されて前記ジョーホルダーの内部に挿入される前記パイプを圧着固定するジョーと、
   前記ジョーを弾性的に支持できるように前記パイプ連結具の内部に挿設される弾性部材と、
   を備え、
   前記ジョーホルダーの外周面に沿って係止突部を有する収容溝が形成され、前記収容溝に対応して前記パイプ連結具の内周面には傾斜面を有するストッパーが形成されており、
   前記ジョーホルダーの前記パイプ連結具の内部への挿入の際に、前記係止突部が前記傾斜面に沿って移動して前記ストッパーを乗り越えると該ストッパーが前記収容溝に収容され、前記ジョーホルダーが前記パイプ連結具に結合されることを特徴とするパイプの連結装置。
2. 前記ジョーホルダーが前記パイプ連結具に弾性的に結合できるように、前記ジョーホルダーに、前記ジョー装着孔を基準に等間隔にて前記ジョーホルダーの軸方向にスリットが形成されることを特徴とする請求項１に記載のパイプの連結装置。
3. 前記ジョーが回動しながら前記パイプを圧着固定できるように、前記ジョー装着孔の一方にはジョーヒンジ用固定突起が形成され、前記ジョー装着孔の他方にはジョー回動ストッパーが形成され、
   前記ジョーヒンジ用固定突起に対応するように前記ジョーの一方には第１の係合溝が形成され、前記ジョー回動ストッパーに対応するように前記ジョーの他方には第２の係合溝が形成され、
   前記ジョーは前記ジョーヒンジ用固定突起を中心に回動し、前記ジョー回動ストッパーによって回動位置が規制されることを特徴とする請求項１に記載のパイプの連結装置。
4. 前記ジョーの一方側には、前記ジョー回動ストッパーを前記第２の係合溝に挿着するための傾斜面が形成されることを特徴とする請求項１に記載のパイプの連結装置。
5. 前記パイプ連結具の内部にはバックアップリング、スプリング支持リング、シールリングが挿設され、
   前記バックアップリング、前記スプリング支持リング、前記シールリングは、前記パイプ連結具の内部への挿入のためにその両端部が切断された形状を有することを特徴とする請求項１に記載のパイプの連結装置。
6. 前記パイプ連結具の内部には、バックアップリング、スプリング支持リング、シールリングが挿設され、
   前記バックアップリング、前記スプリング支持リング、前記シールリングが前記パイプ連結具の内部に挿入できるように、前記パイプ連結具の入口において、左右の入口の直径よりも上下の入口の直径が相対的に大きく形成されることを特徴とする請求項１に記載のパイプの連結装置。
7. 前記弾性部材は、リング形状の胴体の両側部分が互い違いに上下に位置する構造の板スプリングであることを特徴とする請求項１に記載のパイプの連結装置。
8. 前記弾性部材は、リング形状の胴体の上部と下部の直径が異なる構造の板スプリングであることを特徴とする請求項１に記載のパイプの連結装置。
9. パイプ同士を連結するために前記パイプとパイプとの間に位置するパイプ連結具と、
   前記パイプ連結具と前記パイプとの間に介在した状態で前記パイプ連結具の両端部にそれぞれ挿入結合され、外周面に沿って一定の間隔を置いて複数のジョー装着孔が形成されるジョーホルダーと、
   前記ジョー装着孔に装着され、前記パイプ連結具の内壁面により押下されて前記ジョーホルダーの内部に挿入される前記パイプを圧着固定するジョーと、
   前記ジョーを弾性的に支持できるように前記パイプ連結具の内部に挿設される弾性部材と、
   を備え、
   前記ジョーホルダーの外周面には一定の間隔を置いて傾斜面を有する弾性係止片が形成され、前記弾性係止片に対応して前記パイプ連結具の内周面には係止突部が形成され、
   前記ジョーホルダーの前記パイプ連結具の内部への挿入の際に、前記係止突部が前記傾斜面を乗り越えていって前記弾性係止片の末端に弾性的に引っ掛かり、前記ジョーホルダーが前記パイプ連結具の端部に結合されることを特徴とするパイプの連結装置。
10. 前記弾性係止片は、前記ジョーホルダーの外周面を切り欠きしてなることを特徴とする請求項９に記載のパイプの連結装置。
11. 前記ジョー装着孔の内側面には、前記ジョーの位置を固定する仮組み付け突起が形成されることを特徴とする請求項９に記載のパイプの連結装置。
12. 前記パイプ連結具の内部には、バックアップリング、スプリング支持リング、シールリングが挿設され、
    前記バックアップリング、前記スプリング支持リング、前記シールリングは、前記パイプ連結具の内部への挿入のためにその両端部が切断された形状を有することを特徴とする請求項９に記載のパイプの連結装置。
13. 前記パイプ連結具の内部には、バックアップリング、スプリング支持リング、シールリングが挿設され、
    前記バックアップリング、前記スプリング支持リング、前記シールリングが、前記パイプ連結具の内部に挿入できるように、前記パイプ連結具の入口において、左右の入口の直径よりも上下の入口の直径が相対的に大きく形成されることを特徴とする請求項９に記載のパイプの連結装置。
14. 鉄板材を用意するステップと、
    プレス工程において、プレス機で前記鉄板材をプレスして複数の板材ジョーを製造するステップと、
    前記板材ジョーを複数に積層するステップ、及び
    スポット溶接工程において、前記複数に積層された板材ジョーをスポット溶接して所定の厚みを有するジョーを製造するステップと、
    を含むパイプの連結装置のジョーホルダーのジョー製造方法。
15. パイプ連結具の両側内部にそれぞれジョーホルダーを挿入するステップと、
    前記ジョーホルダーの係止突部を前記パイプ連結具のストッパーの傾斜面に当接するステップと、
    前記ジョーホルダーを押し付けて前記ジョーホルダーの係止突部を弾性変形させ、前記ストッパーを前記収容溝に収容するステップ、及び
    前記パイプ連結具の内部に挿設されたスプリングが前記ジョーホルダーのジョーを弾性的に支持し、前記ジョーが前記ジョーホルダーの内部に挿入されたパイプを圧着固定するステップと、
    を含むパイプの連結方法。
16. パイプ連結具の両側内部にそれぞれジョーホルダーを挿入するステップと、
    前記ジョーホルダーの弾性係止片の傾斜面に前記パイプ連結具の係止突部を当接するステップ、及び
    前記ジョーホルダーを押し付けて前記ジョーホルダーの弾性係止片を弾性変形させ、前パイプ連結具の係止突部を前記ジョーホルダーの弾性係止片の末端に引っ掛からせて、前記ジョーホルダーを前記パイプ連結具に結合するステップと、
    を含むパイプの連結方法。

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