JP2011259347A - DWA(Data−Weighted−Averaging)回路、それを用いたデルタシグマ変調器 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のアナログ値を出力するDAの素子ミスマッチを補正する、高速動作可能なDWA回路を提供する。
【解決手段】複数のデジタル信号をシャッフリングした出力信号を、フィードバックDA104の複数の入力信号として出力するスイッチマトリクス101、スイッチマトリクス101を制御する素子選択信号を生成する素子選択信号生成回路102によってDWA回路100を構成する。スイッチマトリクス101は、複数のデジタル信号とフィードバックDA104の複数の入力信号とを全通り直接結合し、素子選択信号が、スイッチマトリクス101に入力されたデジタル信号のいずれか1つをスイッチマトリクス101の出力信号として選択する信号であり、素子選択信号生成回路102は、スイッチマトリクス101から出力される出力信号に基づいて素子選択信号を生成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、DWA回路、およびそれを用いたマルチビット型デルタシグマ変調器に関する。
デルタシグマ変調器を用いたAD変換器は、一般的に、優れた線形性と、広いダイナミックレンジとを有する変換器として知られている。デルタシグマ変調器では、信号帯域より高い周波数で信号処理を行なうオーバーサンプリング処理によって信号の変調が行われる。このため、フラッシュAD変換器やパイプラインAD変換器といったナイキスト型の変換器に比べ、高速信号処理に不向きとされている。
しかし、近年、通信システム等の用途において、高速、広ダイナミックレンジのAD変換器が必要とされており、高速な信号処理が可能となる低いオーバーサンプリング比のデルタシグマ変調器への要求が高まっている。
低いオーバーサンプリング比で広いダイナミックレンジが得られるデルタシグマ変調器としては、複数の量子化器を持つマルチビット型デルタシグマ変調器が知られている。マルチビット型デルタシグマ変調器は、2値のみをループフィルタにフィードバックする1ビットフィードバックDA変換器(以降、単にフィードバックDAとも記す)に対し、複数のアナログ値をフィードバックするものであり、広いダイナミックレンジが得られると同時にループフィルタの安定性の問題も軽減されるという特長を有している。1ビットフィードバックDAのフィードバック値は、完全に線形である。このため、1ビットフィードバックDAを保有するデルタシグマ変調器は、非常に優れた線形性を有する。
しかしながら、マルチビット型デルタシグマ変調器の場合、複数のアナログ値をフィードバックすることに使用される、フィードバックDAを備えている。このため、フィードバックDAを構成する素子のミスマッチ(素子の特性のばらつきによって生じる不具合)によって、フィードバックするアナログ値が非線形性を持ち、AD変換器におけるAD変換結果に高調波の歪みを発生させてしまうという問題があった。
フィードバックDAの非線形性を改善する手段として、複数のDA素子(フィードバックDAを構成する素子)を順番に選択することにより、各素子の使用回数を平均化する、DWA(Data Weighted Averageing:データ加重平均化)というアルゴリズムが知られている。
図9は、従来技術に係るDWAのアルゴリズムが用いられるDWA回路600を説明するための図である。このようなDWA回路600は、例えば、非特許文献1に記載されている。図9に示したDWA回路600は、素子選択信号生成回路及びDA制御回路602を備えている。また、図9中には、DWA回路600にデジタル信号を入力するデコーダ605、DWA回路600から出力されたデジタル信号が入力されるDA604が示されている。
DWA回路600は、デコーダ605から入力されるデジタル信号の値(デジタル値)に基づいて、DA604に含まれる複数のDA素子が順番に使用されるような素子選択信号を生成し、DA604に出力する。素子選択信号生成回路及びDA制御回路602は、具体的には、入力されたデジタル値を積算するアキュムレータや、デジタル値をシフトするバレルシフタ等から構成される。
しかしながら、複数のDA素子を順番に使用するDWAアルゴリズムでは、素子選択信号生成に使用されるロジック回路における時間遅延のため、入力されたデジタル値が変化してからDA604の出力信号が変化するまでに時間を要してしまうという問題があった。
したがって、DA素子の使用回数を平均化するDAを、非特許文献1にあるようなデルタシグマAD変換のフィードバックDAとして使用した場合、量子化器によるデータサンプリングのタイミングから、ループフィルタに複数のアナログ値がフィードバックされるタイミングまでの信号処理にさらに時間がかかり、デルタシグマ変換器に備えられるループフィルタの動作を不安定にしてしまうという問題があった。換言すると、従来技術では、DA素子の使用回数を平均化するDAを、デルタシグマループの安定性が低下しない程度の低速な回路にしか適用できなかった。
上記したDWA回路の時間遅延の問題を解決する手段としては、スイッチマトリクスを利用する方法が知られている。このような方法は、例えば、非特許文献2に記載されている。
図10は、スイッチマトリクスを用いる従来技術に係るDWA回路700を説明するための図である。図10に示したDWA回路700は、スイッチマトリクス701、素子選択信号生成回路702を備えている。量子化器703とフィードバックDA704とは、間に挿入されたスイッチマトリクス701により、予め全ての接続がなされている。なお、ここで「全ての接続」とは、スイッチマトリクス701によって接続される量子化器703の内部配線と、フィードバックDA704の内部配線とが、全て1対1で接続された状態になっていることをいう。また、本明細書では、このような状態を、「全通り直接結合」とも記すことがある。
量子化器703から出力されるデジタル信号は複数のサーモメタコードであり、この複数のデジタル信号は、スイッチマトリクス701における1段のスイッチを介した後、フィードバックDA704の入力信号となる。したがって、量子化器703の出力値の変化からフィードバックDA704の出力信号が変化するまでの時間遅延は、このスイッチを制御する素子選択信号生成回路702が素子選択信号の生成を適切に行うことによって短縮することができる。
Rex T. Baird、 "Linearity Enhancement of Multibit ΔΣ A/D and D/A Converters Using Data Weighted Averageing"、IEEETrans.CircuitsSyst. II 、 Analog and Digital Signal Processing Vol. 42, vol.42 No.12、 DEC 1995. Sheng-Jui Huang、 "A 1.2V 2MHz BW 0.084mm2 CT ΔΣ ADC with -97.7dBc THD and 80dB DR Using Low-latency DEM"、inIEEEInt.Solid-State Circuits Conf. Dig. Tech. Papers, Feb. 2009、 pp. 172-173.
しかしながら、従来技術では、スイッチマトリクスの制御を行なう素子選択信号生成回路が、次回のサンプリングタイミングまでの間に、素子選択を行なうのに必要な演算処理を完了する必要がある。このため、スイッチマトリクスを用いた従来技術のDWA回路には、高速で動作する信号処理システムで利用することが困難であるという課題があった。
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、より高速で動作する信号処理システムで利用可能なスイッチマトリクスを用いたDWA回路、このDWA回路を用いたデルタシグマ変調器を提供することを目的とする。
以上の課題を解決するため、本発明のDWA回路(例えば図1に示したDWA回路100)は、複数のデジタル信号を入力し、前記複数のデジタル信号をシャッフリングした出力信号を、デジタル/アナログ変換器(例えば図1に示したフィードバックDA104)の複数の入力信号として出力するスイッチマトリクス(例えば図1に示したスイッチマトリクス101)と、前記スイッチマトリクスを制御する素子選択信号を生成する素子選択信号生成回路(例えば図1に示した素子選択信号生成回路102、図7に示した素子選択信号生成回路702)と、を備え、前記スイッチマトリクスは、前記複数のデジタル信号と、前記デジタル/アナログ変換器の複数の入力信号と、を1対1で接続し得る全ての組み合わせによって直接接続し、複数のデジタル信号を出力できる複数のスイッチ素子(例えば図2に示したスイッチ素子200)を含み、前記素子選択信号が、前記スイッチマトリクスに入力された前記デジタル信号のいずれか1つを、前記スイッチマトリクスからの出力信号として選択する信号であり、前記素子選択信号生成回路は、前記スイッチマトリクスから出力される出力信号に基づいて、前記素子選択信号を生成することを特徴とする。
また、本発明のDWA回路は、上記した発明において、前記素子選択信号生成回路が、0番目からN番目の、合計N+1個の論理素子(例えば図3に示した論理素子301)を含み、前記論理素子は、正転入力端子と、反転入力端子とを備え、当該反転入力端子の各々に、前記スイッチマトリクスから出力される複数の前記出力信号が入力され、前記論理素子の正転入力端子は、各々直前の前記論理素子の反転入力端子に接続され、0番目の前記論理素子の正転入力端子が、N+1番目の前記論理素子の反転入力端子に接続されることが望ましい。
また、本発明のDWA回路は、上記した発明において、前記素子選択信号生成回路は、AND素子もしくはNAND素子と、インバータ素子との対を、少なくとも、前記複数のデジタル信号が示すデジタル値の数だけ備えることが望ましい。
また、本発明のDWA回路は、前記素子選択信号生成回路が、前記スイッチマトリクスの出力信号が全てLまたは全てHのとき、前記素子選択信号を更新しないことが望ましい。
また、本発明のデルタシグマ変調器は、上記した発明において、ループフィルタ(例えば、図8に示したループフィルタ105)と、前記ループフィルタからの出力を量子化して複数のデジタル信号を出力する量子化器(例えば図8に示した量子化器103)と、前記複数のデジタル信号を入力してデジタル/アナログ変換器(例えば図8に示したフィードバックDA104)に出力する請求項1乃至4のいずれか1項に記載のDWA回路(例えば、図1に示したDWA回路100)と、前記DWA回路から入力された複数のデジタル信号をアナログ信号に変換し、当該複数のアナログ値を前記ループフィルタにフィードバックする前記デジタル/アナログ変換器と、を含むことを特徴とする。
また、本発明のデルタシグマ変調器は、上記した発明において、前記ループフィルタは、連続時間ループフィルタであることが望ましい。
このように、本発明によれば、複数のアナログ値を出力するデジタル/アナログ変換器の素子ミスマッチを補正でき、高速動作可能なDWA回路を提供することができる。また、これを用いることにより、高速動作が可能なマルチビット型デルタシグマ変調器を提供することができる。
本発明の実施形態1のDWA回路100を説明するための回路図である。 図1に示した実施形態1のスイッチマトリクスを説明するための図である。 図1に示した実施形態1の素子選択信号生成回路を説明するための図である。 図1に示したDWA回路の具体的な動作を説明するための図である。 図1に示したDWA回路の具体的な動作を説明するための他の図である。 実施形態1のDWA回路が適用可能な信号処理システムを例示するための図である。 実施形態2の素子選択信号生成回路を説明するための図である。 本発明の実施形態3のデルタシグマ変調器を説明するための図である。 本発明の従来技術を説明するための図である。 本発明の従来技術を説明するための他の図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
(実施形態1)
・DWA回路
図1は、本発明の実施形態1のDWA回路100を説明するための回路図であって、DWA回路100の他、量子化器103、フィードバックDA(DA変換器、以下、単にDAとも記す)104を含んでいる。
図1に示すように、実施形態1のDWA回路100は、複数のデジタル信号をシャッフリングするためのスイッチマトリクス101と、その出力信号を元にスイッチマトリクス101の制御信号を生成する素子選択信号生成回路102で構成されている。
量子化器103からDWA回路100へ入力される複数のデジタル信号はサーモメタコードである。サーモメタコードは、スイッチマトリクス101に直接入力され、素子選択信号生成回路102を介して再びフィードバックされてくる。図1に示したDWA回路100では、スイッチマトリクス101が、量子化器103とフィードバックDA104とを直接接続している。スイッチマトリクス101では、予め、量子化器103とフィードバックDA104との全ての接続がなされている。このようなスイッチマトリクス101は、量子化器103から入力される複数のデジタル信号と、フィードバックDA104の複数の入力信号とを、接続、あるいは非接続可能なスイッチとして全通り直接結合する。
素子選択信号生成回路102は、スイッチマトリクス101の制御信号である素子選択信号を生成する。素子選択信号は、スイッチマトリクス101に入力されたデジタル信号のいずれかひとつを、スイッチマトリクス101の出力信号として選択する信号である。
・スイッチマトリクス
図2は、図1に示した実施形態1のスイッチマトリクス101を説明するための図である。実施形態1のスイッチマトリクス101は、図示したように、4×4個のスイッチ素子200によって構成されている。スイッチマトリクス101には、量子化器103からデジタル信号(Q[3:0])が入力され、素子選択信号生成回路102から素子選択信号(Pt[3:0])が入力される。スイッチマトリクス101からは、フィードバックDA104、素子選択信号生成回路102へ、デジタル信号(Mx[3:0])が出力される。
・素子選択信号生成回路
次に、図1に示した実施形態1の回路の素子選択信号生成回路102を説明する。
図3は、図1に示した実施形態1の素子選択信号生成回路102を説明するための図である。図示した素子選択信号生成回路102は、スイッチマトリクス101からデジタル信号を入力する4個の論理素子301、論理素子301から出力されたデジタル信号をラッチするラッチ回路106を備えている。論理素子301は、AND素子とインバータ素子とを組み合わせて構成される。
素子選択信号生成回路102は、0番目から3番目の、合計3個の論理素子301を含んでいる。論理素子301は、正転入力端子と反転入力端子とを備え、この反転入力端子の各々に、スイッチマトリクス101から出力される複数の出力信号が入力される。論理素子301の正転入力端子は、各々直前の論理素子301の反転入力端子に接続され、0番目の論理素子301の正転入力端子が4番目の論理素子301の反転入力端子に接続されている。ラッチ回路106から出力された素子選択信号(Pt[3:0])は、図2に示したように、スイッチマトリクス101に入力される。
・動作
図4、図5は、図1に示したDWA回路100の具体的な動作を説明するための図である。図4は、DWA回路100に入力されるデジタル信号の入力サイクルNと、この入力サイクルNに入力されたデジタル信号(図4中に量子化器出力と記す)と、フィードバックDA104において使用される素子の番号(図4中にDAC素子番号と記す)と、素子選択信号とを示している。
また、図5は、入力サイクルNと、入力サイクルNに対応して使用されるフィードバックDAの素子との関係を示している。
実施形態1では、フィードバックDA104が4個の素子(0〜3)から構成されているものとする。このとき、図4に示したように、入力サイクルN=1(以下、入力サイクルN1と記す)で、量子化器103からDWA回路100に「2」の値のデジタル信号が入力されたものとする。このとき、量子化器103からはデジタル信号としてH、H、L、Lがスイッチマトリクス101に入力される。
入力されたデジタル信号と素子選択信号との組み合わせに応じて、スイッチ素子200の4つがONする。そして、ONされたスイッチ素子200からは、出力された「H」または「L」の信号が、デジタル信号である出力信号としてフィードバックDA104及び素子選択信号生成回路102に出力される。フィードバックDA104では、スイッチマトリクス101から入力されたデジタル信号の値(デジタル値)に応じて演算処理に使用される素子が選択される。使用される素子は、図4において、「ON」と表される。
ここで、素子選択信号Pt[0:3]=L、L、L、H(初期値)だとすると、スイッチマトリクス101からは、デジタル信号Mx1[0:3]=H、H、L、Lが出力される。素子選択信号生成回路102は、デジタル信号Mx1[0:3]を受け、信号「H」と「L」の境界を、デジタル信号のビット数分だけ保有する論理素子301、ラッチ回路106によって検出する。検出の結果が、素子選択信号として出力される。実施形態1では、フィードバックDA104において次の入力サイクルで「2」の素子から使用されることを示す、素子選択信号Pt1[0:3]=L、H、L、Lが出力される。
次に、実施形態1では、次の入力サイクルN2で「1」のデジタル値が入力されたものとする。上記したように、スイッチマトリクス101には、素子選択信号Pt1[0:3]=L、H、L、Lが入力されるから、入力されたデジタル値と素子選択信号との組み合わせに応じ、スイッチマトリクス101からは、フィードバックDA104において素子2が使用されるような素子選択信号がフィードバックDA104に出力される。
さらに、次のサイクルN3で「3」のデジタル値が入力されると、図5に示した円を1周し、フィードバックDA104において、素子3、0、1が選択される。このように、実施形態1では、フィードバックDA104に含まれる全ての素子が順番に使用され、フィードバックDA104に含まれる素子の使用回数を平均化することができる。
このような実施形態1によれば、スイッチマトリクス101から出力されたデジタル信号を用いて素子選択信号が生成される。このため、スイッチマトリクス101後段のデジタル信号は、既にフィードバックDA101に含まれる素子を順番に選択するような信号となっている。このようなスイッチマトリクス101後段の信号には、現時点までのデジタル入力信号の積算情報が含まれていることになる。
このようなことを利用して素子選択信号を生成することにより、実施形態1では、従来必要であった入力信号を積算していくためのアキュムレータ等の回路が不要となり、次回の素子選択を行なうのに必要な演算処理を高速化することができる。これにより、より高速なDWA回路が提供できるとともに、回路規模の小さい簡便な構成を実現することができる。
また、実施形態1によれば、フィードバックDA104に含まれる素子のミスマッチに起因するDA出力信号の歪みが、信号成分とは無相関なミスマッチ雑音となる。また、この雑音は、1次のハイパス型にシェイピングされるため、信号成分近傍での低い周波数域でのSN比が向上される。
また、実施形態1では、スイッチマトリクス101により、量子化器103とフィードバックDA104との間で、予め全ての接続がなされている。さらに、量子化器103とフィードバックDA104との間にラッチ回路や演算ロジック等が存在しない。このため、量子化器103の出力が更新された後、直ちにフィードバックDA104へ入力されるデジタル値が更新される。換言すると、実施形態1では、量子化器103の出力が変化してからフィードバックDA104に入力されるデジタル値が更新されるまでの時間は、スイッチのON抵抗とマトリクス出力部に寄生する容量のみで決定する。
このような実施形態1によれば、量子化器103の出力が変化してからフィードバックDA104に入力されるデジタル値が更新されるまでの時間を比較的容易に短縮することができる。具体的には、例えば、図6に示すタイミングチャートのような、量子化器103から出力されるデジタル値の確定から、フィードバックDA104から出力されるデジタル値の変化タイミングまでサンプリング周波数の半周期しかないような信号処理システムにも、実施形態1のDWA回路100を適用することが可能である。
また、スイッチマトリクス101を通過する信号はLまたはHのデジタル信号である。このため、スイッチマトリクス101の手前でデジタル信号を出力するバッファの駆動力は、量子化器103から出力されるデジタル値の確定からフィードバックDA104から出力されるデジタル値の変化タイミングまでの時間に関しては問題とならない。
さらに、図1に示した回路において、スイッチマトリクス101に代えて量子化器103に閾値電圧をシャッフリングするスイッチマトリクスを設けることも可能である。ただし、このような構成では、複数個のアナログ値を高速にシャッフリングするために、アナログ値をバッファするアンプの広帯域化や高速セトリングが必要となる。特に、処理されるデジタル信号のビット数が大きくなると、その回路面積や消費電流が増大するという問題を生じる。しかし、実施形態1では、量子化器103からサーモメタコードを入力しているため、スイッチマトリクスによるアナログ値のシャッフルが不要であり、このような問題が生じないという効果を奏する。
なお、実施形態1は、以上説明した構成に限定されるものではない。例えば、図3に示した素子選択信号生成回路102において、AND素子とインバータ素子とを組み合わせた論理素子は、NAND素子とインバータとを組み合わせたものであってもよい。また、NAND素子とインバータとを組み合わせた場合であっても、これらの論理素子の出力とスイッチマトリクスとの間にラッチ回路を設けることもできる。
(実施形態2)
次に、本発明の実施形態2を説明する。実施形態2は、図1に示したスイッチマトリクス101の出力が全てL、または全てHにならないようにするためのものである。このため、実施形態2では、実施形態1において図2に示した素子選択信号生成回路102を、図7に示した素子選択信号生成回路702に代えている。
図7に示した素子選択信号生成回路702は、フルコードモニタ回路109を保有し、ラッチ回路106が、ラッチ素子107a〜107d及び、マルチプレクサ108a〜108dで構成されている。フルコードモニタ回路109は、スイッチマトリクス101の出力が全てLもしくは、全てHであることを検知する。そして、検知の結果に基づいて、フラグLまたはHを出力する。
ラッチ回路106は、フラグがLの時にはタイミングφバー(「バー」は信号φの反転信号であることを示す)の立ち上がりタイミングで、Ptn[0:3]の値を更新する。一方、フラグがHの時には、前回の値であるPtn−1[0:3]の値を再度出力する。このような実施形態2によれば、素子選択信号生成回路702の出力が全てLとなることを防ぐことができる。このため、図1に示したスイッチマトリクス101のスイッチがどれも接続状態にならないという状態を避けることが可能となる。
このような実施形態2によれば、スイッチマトリクス101の出力が全てL、または全てHにならないようにするために、制限回路を設ける、あるいは冗長ビットを持たせたりする必要がない。そして、実施形態2は、比較的少ない回路追加により、スイッチマトリクス101の出力が全てLまたはHなることを防ぐ機能を実現することができる。
なお、フルコードモニタ回路109については、デジタルビット数分の入力ポートを持つAND素子等で構成することが可能である。
(実施形態3)
次に、本発明の実施形態3を説明する。実施形態3は、実施形態1または実施形態2で説明したDWA回路を用いたデルタシグマ変調器を説明するものである。
図8は、実施形態3のデルタシグマ変調器を説明するための図である。図8に示すように、実施形態3のデルタシグマ変調器は、ループフィルタ105と、ループフィルタ105から出力されるアナログ信号を量子化して複数のデジタル信号を出力する量子化器103と、ループフィルタ105に複数のアナログ信号を出力するフィードバックDA104と、実施形態1または実施形態2で説明したDWA回路100と、で構成されている。
実施形態3のデルタシグマ変調器は、図8に示したように、負帰還のかかったフィードバックループで構成されている。このため、ループフィルタ105の経路の時間遅延量が大きい場合、位相余裕がなくなってループフィルタ105の動作が不安定になるという問題があった。
前記した実施形態1、実施形態2によれば、高速に動作するDWA回路を提供することが可能である。このようなDWA回路を用いることにより、実施形態3のデルタシグマ変調器は、時間遅延の少ないフィードバックループを構成できる。したがって、実施形態3によれば、デルタシグマ変調器の安定性が改善される他、高速信号処理が可能なため、高速動作可能なデルタシグマ変調器の提供が可能となる。
なお、実施形態3のループフィルタ105は、SC(Switched-Capacitor)フィルタ、連続時間フィルタのいずれの構成であってもよい。連続時間フィルタで構成される連続時間デルタシグマ変調器の場合、SCフィルタのセトリング速度の要求がないため、量子化器からデジタル信号が出力されてから、フィードバックDAからアナログ信号が出力されるまでの時間遅延(excess loop delay)が高速化の律速となる。
複数のアナログ出力をフィードバックする、マルチビット型連続時間デルタシグマ変調器の場合、DWA回路の存在がその高速化の妨げとなることが多い。したがって、実施形態3の連続時間デルタシグマ変調器に、実施形態1、2のDWA回路を適用することは、好ましい適用例であるといえる。
以上説明した本発明は、DWA回路、およびそれを用いたマルチビット型デルタシグマ変調器であれば、どのような回路にも適用することができる。
100 DWA回路
101 スイッチマトリクス
102、702 素子選択信号生成回路
103 量子化器
105 ループフィルタ
106 ラッチ回路
107a〜107d ラッチ素子
108a〜108d マルチプレクサ
109 フルコードモニタ回路
200 スイッチ素子
301 論理素子

Claims (6)

  1. 複数のデジタル信号を入力し、前記複数のデジタル信号をシャッフリングした出力信号を、デジタル/アナログ変換器の複数の入力信号として出力するスイッチマトリクスと、
    前記スイッチマトリクスを制御する素子選択信号を生成する素子選択信号生成回路と、を備え、
    前記スイッチマトリクスは、前記複数のデジタル信号と、前記デジタル/アナログ変換器の複数の入力信号とを、1対1で接続し得る全ての組み合わせによって直接接続し、複数のデジタル信号を出力できる複数のスイッチ素子を含み、
    前記素子選択信号が、前記スイッチマトリクスに入力された前記デジタル信号のいずれか1つを、前記スイッチマトリクスからの出力信号として選択する信号であり、
    前記素子選択信号生成回路は、前記スイッチマトリクスから出力される出力信号に基づいて、前記素子選択信号を生成することを特徴とするDWA回路。
  2. 前記素子選択信号生成回路は、0番目からN番目の、合計N+1個の論理素子を含み、
    前記論理素子は、
    正転入力端子と、反転入力端子とを備え、当該反転入力端子の各々に、前記スイッチマトリクスから出力される複数の前記出力信号が入力され、前記論理素子の正転入力端子は、各々直前の前記論理素子の反転入力端子に接続され、0番目の前記論理素子の正転入力端子が、N+1番目の前記論理素子の反転入力端子に接続されることを特徴とする請求項1に記載のDWA回路。
  3. 前記素子選択信号生成回路は、AND素子もしくはNAND素子と、インバータ素子との対を、少なくとも、前記複数のデジタル信号が示すデジタル値の数だけ備えることを特徴とする請求項1または2に記載のDWA回路。
  4. 前記素子選択信号生成回路は、前記スイッチマトリクスの出力信号が全てLまたは全てHのとき、前記素子選択信号を更新しないことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のDWA回路。
  5. ループフィルタと、
    前記ループフィルタからの出力を量子化して複数のデジタル信号を出力する量子化器と、
    前記複数のデジタル信号を入力してデジタル/アナログ変換器に出力する請求項1乃至4のいずれか1項に記載のDWA回路と、
    前記DWA回路から入力された複数のデジタル信号をアナログ信号に変換し、当該複数のアナログ値を前記ループフィルタにフィードバックする前記デジタル/アナログ変換器と、
    を含むことを特徴とするデルタシグマ変調器。
  6. 前記ループフィルタは、連続時間ループフィルタであることを特徴とする請求項5に記載のデルタシグマ変調器。
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