JP2011259064A - 光通信ネットワークシステム、子局通信装置及び親局通信装置 - Google Patents

光通信ネットワークシステム、子局通信装置及び親局通信装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 PONを適用した光通信ネットワークシステムにおいて、親局通信装置と子局通信装置の間の接続を、低コストで冗長化する。
【解決手段】 本発明は、複数の子局通信装置と、子局通信装置とPONにより接続している親局通信装置とを備える光通信ネットワークシステムに関する。そして、子局通信装置は、子局側ネットワークに接続する手段と、同じ子局側ネットワークに接続している子局通信装置のうちいずれか1つだけを現用系動作モードとして動作させるように、当該子局通信装置の動作モードを決定する手段と、当該子局通信装置を決定した動作モードで動作させる手段とを有することを特徴とする。また、親局通信装置は、同一の子局側ネットワークに接続している複数の子局通信装置のうち、現用系動作モードで動作している子局通信装置を介して、その子局側ネットワークと接続する手段を有することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光通信ネットワークシステム、子局通信装置及び親局通信装置に関し、例えば、PON(Passive Optical Network)を適用した光通信ネットワークシステムに適用し得る。
PONを用いた光通信ネットワークシステムに関する従来技術としては、特許文献1に記載のPONシステムがある。
特許文献1では、親局装置と子局装置との間の通信を2重化する技術について記載されており、例えば、図7に示すような構成となる。
図7では、親局装置100(OLT(Optical Line Terminal))に接続された光ファイバケーブルF10を、スプリッタSで複数分岐して、複数の子局装置200と接続している。ただし、図7では、説明を簡易にするため、子局装置200については1台のみ図示している。
そして、子局装置200は、2つのONU(Optical Network Unit)201、202を有しており、それぞれにスプリッタSにより分岐された光ファイバケーブルF11、F12が接続されている。
さらに、2つのONU201、202は、それぞれ系選択スイッチ203に接続しており、系選択スイッチ203は子局側のネットワーク(IPネットワーク等)に接続しているものとする。
図7に示すシステムでは、子局装置200は、親局装置100との間で、複数の光ファイバケーブルF11、F12を用いて接続しており、一方の光ファイバケーブルを用いて接続する回線が通信劣化又は破損を起こしたとき、もう一方の光ファイバケーブルを用いた回線に物理的に接続を切り替える処理を、系選択スイッチ203により行う。
具体的な系選択スイッチ203の動作としては、子局装置200側において親局装置100から受信した下り方向信号のCRC符号エラーチェック又はパケットロス数の計算等による信号劣化検出を行い、所定時間内における信号劣化発生回数が或る一定の閾値を超えたときに正常回線に切り替える。また、親局装置100側において子局装置200から受信した上り方向信号のCRC符号エラーチェック又はパケットロス数の計算等による信号劣化検出を行い、所定時間内における信号劣化発生回数が或る一定の閾値を超えたときに親局装置100側がOAMフレームにより子局装置に対して正常回線に切り替え指示を送信し、正常回線に切り替える。
図7のシステムでは、子局装置200で、一方の光ファイバケーブルを用いた回線が通信劣化を引き起こしても、もう一方の正常な回線により親局装置100側との通信が可能となり、回線の品質劣化による通信不良を救うことができる。
特開2008−227782号公報
しかしながら、特許文献1に記載のシステムでは、子局装置200の各ONUで検出した信号劣化の情報や親局装置100側からの切り替え信号を系選択スイッチ203に伝達するインタフェースが必要で、かつ、系選択スイッチ203にその情報をもとに切り替えを行うハードウェア等が必要であった。
したがって、特許文献1の記載技術の場合、目的であるPON区間の品質劣化等による切り替え制御は実現できるが、そのために、子局装置200では、既存のONUに加えてそれらを制御するハードウェア(系選択スイッチ203等)等が必要となり、構築コストが高価になっていた。
そのため、PONを適用した光通信システムにおいて、親局通信装置と子局通信装置の間の接続を、低コストで冗長化することができる光通信ネットワークシステム、子局通信装置及び親局通信装置が望まれている。
第1の本発明は、複数の子局通信装置と、それぞれの上記子局通信装置とPONにより接続している親局通信装置とを備える光通信ネットワークシステムにおいて、(1)それぞれの上記子局通信装置は、(1−1)1又は複数の子局側ネットワークのうち、いずれかの子局側ネットワークに接続する子局側ネットワーク接続手段と、(1−2)当該子局通信装置と同じ子局側ネットワークに接続している他の子局通信装置及び当該子局通信装置のうち、いずれか1つだけを現用系動作モードとして動作させるように、当該子局通信装置を、現用系動作モード又は予備系動作モードのいずれの動作モードで動作させるか決定する動作モード決定手段と、(1−3)上記動作モード決定手段により決定された動作モードで、当該子局通信装置を動作させる動作制御手段とを備え、(2)上記親局通信装置は、同一の子局側ネットワークに接続している複数の上記子局通信装置のうち、現用系動作モードで動作している上記子局通信装置を介して、その子局側ネットワークと接続する接続手段を有することを特徴とする。
第2の本発明は、PONにより親局通信装置と接続している子局通信装置において、(1)1又は複数の子局側ネットワークのうち、いずれかの子局側ネットワークに接続する子局側ネットワーク接続手段と、(2)当該子局通信装置と同じ子局側ネットワークに接続している他の子局通信装置及び当該子局通信装置のうち、いずれか1つだけを現用系動作モードとして動作させるように、当該子局通信装置を、現用系動作モード又は予備系動作モードのいずれの動作モードで動作させるか決定する動作モード決定手段と、(3)上記動作モード決定手段により決定された動作モードで、当該子局通信装置を動作させる動作制御手段とを有することを特徴とする。
第3の本発明は、複数の子局通信装置のそれぞれとPONにより接続している親局通信装置において、同一の子局側ネットワークに接続している複数の上記子局通信装置のうち、現用系動作モードで動作している上記子局通信装置を介して、その子局側ネットワークと接続する接続手段を有することを特徴とする。
本発明によれば、PONを適用した光通信ネットワークシステムにおいて、親局通信装置と子局通信装置の間の接続を、低コストで冗長化することができる。
実施形態に係る光通信ネットワークシステムの全体構成について示したブロック図である。 実施形態に係るONUの機能的構成について示したブロック図である。 実施形態に係るOLTの機能的構成について示したブロック図である。 実施形態に係るONUが、起動する際の動作について示したフローチャートである。 実施形態に係るONUが、予備系となった場合の動作について示したフローチャートである。 実施形態に係るONUが、現用系となった場合の動作について示したフローチャートである。 従来の光通信ネットワークシステムの全体構成について示したブロック図である。
(A)主たる実施形態
以下、本発明による光通信ネットワークシステム、子局通信装置及び親局通信装置の一実施形態を、図面を参照しながら詳述する。この実施形態の子局通信装置、親局通信装置は、それぞれONU、OLTである。
(A−1)第1の実施形態の構成
図1は、この実施形態の光通信ネットワークシステム1の全体構成を示すブロック図である。
親局B1側には、OLT10が配置されており、OLT10には、光ファイバケーブル40が接続されている。そして、光ファイバケーブル40は、スプリッタ50によりn本の光ファイバケーブル41(41−1〜41−n)に分岐され、光ファイバケーブル41−1〜41−nには、それぞれのONU20−1〜ONU20−nが接続されている。
そして、光通信ネットワークシステム1では、図1に示すように、子局B2には、2つのONU20−1、20−2が配置されているものとする。図1では、説明を簡易にするため、この実施形態において着目する2つのONU20−1、20−2が配置された子局B2の構成のみを詳細に図示し、他のONU20が配置された子局の内部構成については省略している。
そして、2つのONU20−1、20−2は、それぞれ、子局B2内の子局側ネットワークN2に所属するスイッチ30に接続されている。なお、子局B2以外の他の子局においても、同様にONU20が子局側ネットワークに接続されているものとする。また、光通信ネットワークシステム1において、配置されるONU20の数、子局の数、及び子局側ネットワークの数は限定されないものである。さらに、一つの子局に複数の子局側ネットワークが配置されていても良い。
スイッチ30の通信方式や仕様は限定されないものであるが、ここでは例として、Ethernet(登録商標)のインタフェース(例えば、100BaseTX、1000BaseT、1000BaseSX等)を複数備えるスイッチ装置であるものとして説明する。なお、ONU20側でも、スイッチ30に接続可能なインタフェースを備えている。
すなわち、OLT10とONU20−1〜ONU20−nの間は1:n接続されたE−PON(Ethernet−PON)方式のネットワークを構成している。
なお、上述の通り、スイッチ30の仕様は限定されないものであり、例えば、既存のレイヤ2スイッチやレイヤ3スイッチ等を用いることができる。また、スイッチ30を既存のルータ等の他のネットワーク装置に置き換えても良い。
そして、OLT10とONU20−1〜ONU20−nの間は、伝送媒体(光ファイバケーブル)は共有しているが、既存のE−PONと同様に論理的にはポイント・ツー・ポイント構成でLLID(Logical Link IDentifier)と呼ばれる論理リンク識別子によりLLID単位で送受制御を行っているものとする。
子局B2では、2つのONU20−1、20−2を配置して、親局B1側(OLT10)への接続の2重化(冗長化)を図っている。すなわち、子局B2では、2つのONU20−1、20−2のうちいずれか一方を、現用系として動作させてOLT10と接続し、他方は予備系(待機系)として待機する。そして、現用系のONU20による接続等に障害が発生した場合には、予備系のONU20を現用系に切り替えて動作させる構成となっている。
子局側ネットワークN2内には、図1に示すように端末60−1〜端末60−m等の通信装置が配置されており、これらの通信装置は、ONU20−1又はONU20−2を介して、親局B1側(OLT10、親局側ネットワークN1)と接続するものとする。
なお、子局側ネットワークN2内の構成は限定されないものであり、ネットワーク構成や配置される端末の数等は限定されないものである。親局側ネットワークN1についても同様に内部の構成については限定されないものである。
また、同じ子局側ネットワークN2に接続されたONU20−1、20−2間は、子局側ネットワークN2(スイッチ30)を介して相互に通信することができるものとする。ONU20−1、20−2の間では、スイッチ30を介して制御パケットを送受信し、相互の動作状態(例えば、装置故障や通信障害等)を把握して、自装置の動作状態を決定するネゴシエーションの処理を行う。同じ子局側ネットワークN2に接続されたONU20−1、20−2では、このネゴシエーションの処理により、いずれか一方が現用系として動作するように、自装置の動作モードを決定する。そして、ONU20−1、20−2のそれぞれにおいて、ネゴシエーション処理の処理結果に応じて、自装置を現用系又は予備系のいずれの動作モードで動作させる。
ONU20では、自装置の故障や、OLT10との通信品質の劣化(例えば、下り信号の劣化等)等の障害を検出した場合には、それを考慮して他のONU20とネゴシエーション処理を行うようにしても良い。例えば、ONU20では上述の障害を検出した場合には、自装置が予備系として動作するように他のONUとのネゴシエーションを行う。
また、ONU20は、OLT10から通知される制御信号を考慮して、他のONU20とネゴシエーション処理を行うようにしても良い。例えば、2つのONU20−1、20−2のうち、ONU20−1が現用系として動作しているときに、OLT10が、ONU20−1との通信品質の劣化(例えば、上り信号の劣化等)を検出した場合を想定する。この場合、OLT10は、例えば、ONU20−2に現用系への移行を指示する制御信号を通知し、ONU20−2は、その指示に従って、自装置が現用系と決定するように、ONU20−1とネゴシエーション処理を行うようにしても良い。
ONU20−1、20−2では、相互に通信を可能とするために、お互いの識別情報(例えば、IPアドレスやMACアドレス)等を保持しておく必要がある。ONU20が同じ子局側ネットワークに接続された他のONU20の識別情報を保持する方法は限定されないが、例えば、図1の構成では、ONU20−1に、ONU20−2の識別情報を予め登録しておくようにしても良いし、OLT10に全てのONU20の識別情報を保持(予め登録しておいても良いし、各ONU20から読み込んでも良い)しておき、OAMプロトコル等を用いて、各ONU20に通知するようにしても良い。
そして、ONU20−1、20−2では、現用系として動作している方のONU20が、子局側ネットワークN2と親局B1側(OLT10)とを接続するものとして機能する。
子局側ネットワークN2内の通信装置(例えば、端末60)で、親局B1側(OLT10)へパケット送信する際に、現用系として動作しているONU20を経由させる方法については限定されないものであるが、例えば、ONU20−1、20−2の間で冗長構成用の仮想IPアドレスを持たせる方法により実現しても良い。
例えば、ONU20−1、20−2にそれぞれMACアドレスAと、MACアドレスBが付与されていた場合に、ONU20−1が現用系として動作している間は、仮想IPアドレスは、MACアドレスAに対応するものとして子局側ネットワークN2内の通信装置(スイッチ30等)に学習させておくようにしても良い。そして、その後、ONU20−2が現用系に遷移した場合には、今度は、仮想IPアドレスは、MACアドレスBに対応するものとして子局側ネットワークN2内の通信装置(スイッチ30等)に再学習させる。
スイッチ30等に、仮想IPアドレスに対応する新たなMACアドレスを学習させる処理については、限定されないものであるが、例えば、現用系から予備系に遷移したONU20のスイッチ30に対するリンクを一次的に切断することが望ましい。これにより、新たに現用系に遷移したONU20のMACアドレスの学習を促すと共に、古い学習内容に基づいて間違って予備系のONU20へのパケット送信を避けることができる。また、仮想IPアドレスに対応する新たなMACアドレスを学習させる際に、新たに現用系に遷移したONU20が、Ping等によりブロードキャストで、子局側ネットワークN2内にパケット送信することにより、スイッチ30等の再学習を促すことができる。
そして、ONU20−1、20−2間では、例えば、MACアドレスを用いて接続したり、仮想IPアドレス以外のIPアドレスを用いて接続することにより、仮想IPアドレスを設定しつつONU20−1、20−2間の通信も確保することができる。
子局側ネットワークN2内の通信装置(例えば、端末60)で、親局B1側(OLT10)へパケット送信する際に、現用系として動作しているONU20を経由させる方法については、上述の仮想IPアドレスを用いる方法の他、子局側ネットワークN2内のルータで動的ルーティング処理により経路選択する方法や、既存の仮想MACアドレスを用いた冗長化処理等も挙げられる。
一方、親局B1側のOLT10では、同じ子局側ネットワークN2に接続しているONU20−1、20−2のうち、現用系として動作しているONU20−1を介して、子局側ネットワークN2に接続する。なお、OLT10において、子局側ネットワークごとに現用系として動作しているONU20を把握する方法は限定されないものである。例えば、OLT10で、子局側ネットワークごとに接続するONU20に関する情報を登録しておき、同じ子局側ネットワーク内で現用系として動作しているONU20を、ONU20に対する監視やONU20からの通知等により把握するようにしても良い。
次に、ONU20の内部構成について説明する。なお、光通信ネットワークシステム1においては、全てのONU20が同様の構成であるものとして説明する。
図2は、それぞれのONU20の機能的構成について示したブロック図である。
制御部26は、当該ONU20内の各部の動作を制御するものであり、例えば、当該ONU20が行う通信のプロトコル制御や、警報監視等の処理を行う。
ONU20は、誤り検出処理部21、MPCP(Multi−point MAC Control)処理部22、OAM(Operations Administration and Maintenance)処理部23、SEL処理部24、FIL処理部25、制御部26、PONインタフェース27、及び子局側インタフェース28を有している。
PONインタフェース27は、当該ONU20が、PON接続するためのインタフェースである。PONインタフェース27としては、例えば、既存のE−PONに対応したONUと同様のものを適用することができる。
子局側インタフェース28は、当該ONU20が、子局側のネットワークに接続するためのインタフェースである。ONU20−1、20−2では、子局側インタフェース28により、スイッチ30と接続する。
MPCP処理部22は、OLT10との間で、上述したLLID単位で送受信制御を行うものであり、既存のE−PONに対応したONUと同様のMPCPの処理(例えば、IEEE802.3ahで標準化されているプロトコルに従った処理)を適用することができる。
OAM処理部23は、保守制御に関する処理(例えば、OLT10との間の制御信号の送受信)等を行うものである。OAM処理部23も、既存のE−PONに対応したONUと同様のOAMの処理(例えば、IEEE802.3ahで標準化されているプロトコルに従った処理)を適用することができる。
誤り検出処理部21は、OLT10から受信した下り方向の信号について、通信品質劣化を検出するものである。誤り検出処理部21も、既存のE−PONに対応したONUと同様の誤り検出の処理(例えば、IEEE802.3に従った処理)を適用することができる。
なお、PONインタフェース27が受信して、子局側インタフェース28から送出するパケットのデータの流れは限定されないものであるが、図2では、誤り検出処理部21、MPCP処理部22、OAM処理部23、及びSEL処理部24を介して伝達されるものとして図示している。また、子局側インタフェース28が受信して、PONインタフェース27から送出するパケットのデータの流れも限定さないものであるが、図2では、FIL処理部25、OAM処理部23、及びMPCP処理部22を介して伝達されるものとして図示している。
SEL処理部24は、子局側インタフェース28へ、子局側ネットワークN2側へ送出するためのパケットを引き渡すものである。SEL処理部24は、少なくとも、OAM処理部23から引き渡されたパケット、又は、制御部26によって生成された制御パケットを、子局側インタフェース28へ引き渡す。そして、子局側インタフェース28では、OAM処理部23又は制御部26により引き渡されたパケットを、子局側のネットワークに向けて送出する。
FIL処理部25は、子局側インタフェース28が受信したパケットのうち、所定の条件に一致したものだけを制御部26に与え、それ以外のパケットをOAM処理部23に与えるものである。例えば、FIL処理部25は、パケット受信した場合は、例えば、当該ONU20宛のネゴシエーション用の制御パケットを認識して、その制御パケットだけを制御部26に与えるようにしても良い。FIL処理部25において、当該ONU20宛のパケットであるかは、例えば、パケットのヘッダ情報のアドレス情報等の内容により判別できる。また、当該ONU20宛のパケットが制御パケットであるか否かは、パケットのヘッダ情報やデータ内容に応じて判別することができる(例えば、制御パケット用のポート番号等を予め設定しておくようにしても良い)。
制御部26は、生成した制御パケットを、SEL処理部24を介して他のONU20へ送信し、他のONU20から送信された制御パケットをFIL処理部25を介して受信する。ONU20において、他のONU20に送信する制御パケットは、制御部26で生成され、SEL処理部24で主信号ルート(OAM処理部23からのルート)から制御部ルート(制御部26からのルート)への接続に切り替えて送信される。また、制御部26は、例えば、OAM処理部23等を介して、OLT10からの制御信号を受信する。
制御部26は、制御パケットを他のONU20と送受信することにより、上述のネゴシエーション処理を行い、ネゴシエーション処理に従った動作モードで当該ONU20を動作させる。
次に、OLT10の構成について説明する。
図3は、OLT10の機能的構成について示したブロック図である。
OLT10は、誤り検出処理部11、MPCP処理部12、OAM処理部13、制御部14、IF15、PONインタフェース15、及び親局側インタフェース16を有している。
制御部14は、OLT10内の各部の動作を制御するものであり、例えば、OLT10が行う通信のプロトコル制御や、警報監視等の処理を行う。
PONインタフェース15は、OLT10が、PON接続するためのインタフェースである。PONインタフェース15としては、例えば、既存のE−PONに対応したOLTと同様のものを適用することができる。
親局側インタフェース16は、OLT10が、親局側ネットワークN1に接続するためのインタフェースである。親局側インタフェース16が対応するインタフェースの種類は限定されないものであるが、例えば、ONU20と同様にEtnernetのインタフェースを適用するようにしても良い。
MPCP処理部12は、それぞれのONU20との間で、上述したLLID単位で送受信制御を行うものであり、既存のE−PONに対応したOLTと同様のMPCPの処理(例えば、IEEE802.3ahで標準化されているプロトコルに従った処理)を行うものを適用することができる。
OAM処理部13は、保守制御に関する処理を行うものである。OAM処理部13も、既存のE−PONに対応したOLTと同様のOAMの処理(例えば、IEEE802.3ahで標準化されているプロトコルに従った処理)を適用することができる。
誤り検出処理部11は、それぞれのONU20から受信した上り方向の信号について、通信品質劣化を検出するものである。誤り検出処理部11も、既存のE−PONに対応したOLTと同様の誤り検出の処理(例えば、IEEE802.3に従った処理)を適用することができる。
(A−2)実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する実施形態の光通信ネットワークシステム1の動作を説明する。
(A−2−1)ONU20の切り替え動作の概要について
ここでは、図1に示すように、子局B2では、ONU20−1とONU20−2が二重化構成をとっているものとする。また、ここでは、この2つのONU20−1、20−2に着目して、光通信ネットワークシステム1の動作説明を行う。
ONU20−1、20−2のうち一方が現用系として動作し、他方が予備系として動作している場合、系の切り替えを行うトリガの内容としては、例えば、以下の3つが挙げられる。
第1のトリガは、OLT10の誤り検出処理部11において、現用系として動作しているONU20からの、上り信号について、劣化を検出した場合である。
OLT10において、現用系のONU20からの上り信号の劣化を検出する検出条件としては、例えば、IEEE802.3で規定されるCRC符号エラーチェック処理を適用することができる。OLT10では、例えば、現用系のONU20からの上り信号で、エラー率等がある閾値を超えたときに、切り替え判断を行うようにしてもよい。その際、OLT10のOAM処理部13からOAMプロトコルを用いて、予備系のONU20に対し切り替え指示を発出する。予備系のONU20のでは、その要求に対し、現用系のONU20と、子局側インタフェース28(子局側ネットワークN2)を用いて通信してネゴシエーションを行い、切り替え動作を行う。
第2のトリガは、現用系のONU20において、OLT10からの下り方向での受信信号の劣化を検出した場合である。
ONU20における下り信号の劣化を検出する検出条件としては、例えば、IEEE802.3で規定されるCRC符号エラーチェックを用いることが可能である。その場合、現用系として動作しているONU20は、エラー率等がある閾値を超えたときに、切り替え必要と判断し、予備系のONU20と子局側インタフェース28(子局側ネットワークN2)を用いてネゴシエーションを行い、切り替え動作を行う。
第3のトリガは、現用系のONU20内において装置障害を検出した場合である。この障害とはサービスに影響を及ぼし装置自体故障と判断した場合に該当する。この場合も同様に、現用系のONU20が、予備系のONU20と子局側インタフェース28(子局側ネットワークN2)を用いてネゴシエーションを行い、切り替え動作を行う。但し、故障箇所によっては、現用系のONU20が、予備系のONU20とネゴシエーションできない可能性があるため、PONインタフェース27を使用して、OAMプロトコルで装置障害をOLT10に通知し、OLT10から予備系のONU20に対し切り替え指示を発出する通信ルートも実装しておくようにしても良い。なお、その際、切り替え情報は、現用系ONU20からOLT10へOAMプロトコルを用い通知しておく必要がある。
以上のようなトリガに基づいて、現用系から予備系に切り替わったONU20は、OLT10へ、子局側ネットワークからのユーザデータを送出しないだけでなく、一旦ユーザインタフェース側のリンクを切る(リンクダウンの状態にする)ようにしても良い。このリンクを切る目的は、子局側ネットワークN2内のルータのスイッチ30等のMACアドレス学習がクリアされ、もう一方のONU20を用いた通信を回復させる為である。なお、子局側インタフェース28のリンクは、他のONU20とのネゴシエーション処理のため通信回復後、復旧させておくようにしても良い。
一方、予備系から現用系に切り替えたONU20については、ユーザデータの送受信を開始する。
(A−2−2)現用系ONUと運用系ONUとの間のネゴシエーションについて
次に、現用系のONU20と、予備系のONU20との間のネゴシエーション等の処理について図4〜図6を用いて説明する。
図4は、ONU20が起動し、現用系又は予備系に遷移する際の制御部26の動作について示したフローチャートである。
ONU20の起動時(例えば、電源ON時)には、制御部26は、デフォルト状態として予備系に遷移し(S101)、その状態で自己診断を実施して(S102)、その自己診断結果を判定する(S103)。
そして、制御部26は、ステップS103において、当該ONU20の自己診断が正常と判定した場合には、MPCP処理部22を制御してOLT10との間のMPCPリンクを確立し(S104)、さらに、OAM処理部13を制御して、OLT10との間のOAMリンクを確立し(S105)、他のONU20とのネゴシエーションの処理を開始する。
次に、制御部26は、ランダムウェイト(ランダム値を生成してそのランダム値に応じた時間待機状態となる処理)を行う(S106)。なお、このランダムウェイトとは他のONU20と同時に起動したときに、現用系に遷移するONU20が2つ以上発生しないようにするためのものである。
そして、制御部26は、そのランダムウェイトしている間に受信した、他のONU20、又は、OLT10からの制御パケット又は制御信号の受信状況を分析し、その受信状況に応じた判定を行う(S107)。
上述のステップS106のランダムウェイトの間で、当該ONU20における制御パケットの受信状況としては、例えば、以下の6つの状況が挙げられる。
第1の状況は、当該ONU20が、「現用許可要求パケット」を受信した場合である。「現用許可要求パケット」は、ONU20が、自装置の現用系への切り替えの許可(すなわち、他のONU20は予備系となる必要がある)を要求する制御パケットである。この場合、制御部26は、当該ONU20は現在予備系のため、上述のステップS107では、「現用許可要求パケット」に対して了承するACK(確認応答)パケットを送信し(S108)、上述のステップS106の処理(ランダムウェイト)から動作する。
第2の状況は、当該ONU20が、他のONU20から、「現用切替完了パケット」を受信した場合である。「現用切替完了パケット」は、ONU20が、現用系への切り替えが完了した際に、他のONU20へ送信する制御パケットである。この場合、制御部26は、当該ONU20は現在予備系のため、上述のステップS107では、「現用切替完了パケット」に対して了承するACKパケットを送信する(S109)。そして、制御部26は、当該ONU20を予備系として動作させることを決定(S110)して、起動処理を終了する。
第3の状況は、当該ONU20が、他のONU20から、「故障状態パケット」を受信した場合である。「故障状態パケット」は、ONU20が、自己診断等により自装置の故障を検出した場合に、自装置の故障を他のONU20へ通知するための制御パケットである。図1のように、2つのONU20−1、20−2で冗長構成を構築している場合には、一方のONU20が、他方のONU20から「故障状態パケット受信」を受信した場合には、「故障状態パケット受信」を受信したONU20が現用系として動作する必要があると判断できる。したがって、この場合、制御部26は、当該ONU20が「故障状態パケット受信」を受信すると、当該ONU20を現用系として動作させる必要があると判断し、後述するステップS111の処理から動作する。
第4の状況は、現用系として動作している他のONU20から、当該ONU20が、「現用切替要求パケット」を受信した場合である。「現用切替要求パケット」は、現用系として動作しているONU20が、下り信号劣化を検出した場合等に、他のONU20へ、自装置の現用系から予備系への切り替えの許可を要求(すなわち、他のONU20へ現用系への切替え許可を要求)する制御パケットである。そのため、制御部26は、「予備切り替え要求パケット」を受信したと判定した場合には、上述の第3の状況と同様に、当該ONU20を現用系として動作させる必要があると判断し、後述するステップS111の処理から動作する。
第5の状況は、当該ONU20が、OLT10から、現用系への切替え要求を示す「現用切替要求信号」を受信している場合である。「現用切替要求信号」は、OLT10が、現用系として動作している他のONU20からOLT10への上り信号の劣化を検出した場合に、上り信号の劣化が発生していないONU20へ送信するものである。そして、制御部26は、「現用切替要求信号」を受信したと判定した場合には、当該ONU20を現用系として動作させる必要があると判断し、後述するステップS111の処理から動作する。
第6の状況は、OLT10及び他のONU20から、制御パケット及び制御信号を受信していない状態で、この場合は、他のONU20が、故障または予備系に遷移していることが想定され、当該ONU20を現用系として動作させるネゴシエーション処理を行う必要があると判断し、後述するステップS111の処理から動作するものとする。なお、制御部26は、第6の状況で、他のONU20が正常に現用系として動作していることが確認できる場合(例えば、制御パケットの交換により確認するようにしても良い)には、上述のステップS110と同様に当該ONU20を予備系として動作させることを決定し手も良い。
そして、上述のステップS107において、制御部26により、当該ONU20を現用系に遷移させると判定された場合には、制御部26は、まず、「現用許可要求パケット」を生成して他のONU20向けて送信する(S111)。
そして、制御部26では、「現用許可要求パケット」を送信後、他のONU20からの応答のACKパケットの有無を確認(例えば、所定時間待機して確認)(S112)し、ACKパケットを受信できなかった場合には、さらに所定時間待機(ウェイト)(S113)してから、上述のステップS111に戻って「現用許可要求パケット」を再送する。
一方、上述のステップS112において、制御部26で、他のONU20から応答のACKパケットを受信した場合には、「現用切替完了パケット」を生成して、他のONU20へ向けて送信する(S114)。
そして、制御部26では、「現用許可要求パケット」を送信したONU20からの応答のACKパケットの有無を確認(例えば、所定時間待機して確認)(S115)し、ACKパケットを受信できなかった場合には、さらに所定時間待機(ウェイト)(S116)してから、上述のステップS114に戻って「現用許可要求パケット」を再送する。
一方、上述のステップS115において、制御部26で、他のONU20から応答のACKパケットを受信した場合には、当該ONU20を現用系に遷移させ(S117)起動処理を終了する。
なお、上述のステップS112、S115の、制御部26による、他のONU20からの応答のACKパケットの受信待ちにおいて、リトライ回数の上限を定め、リトライ回数が上限に達した場合には、ACK受信したと判断して次のステップに進むようにしても良い。これは、他のONU20が、故障の場合、子局側ネットワークN2に接続されていない場合、起動されていない場合等が想定されるためである。
一方、上述のステップS103において、当該ONU20の自己診断がNGの場合には、制御部26は、当該ONU20を故障状態と判定し(S118)、当該ONU20を現用系に遷移させることはできないと判定する。そして、制御部26は、他のONU20に対して、自己の故障状態を示す「故障状態パケット」を定期的に生成して送出する(S119、S120)。
なお、当該ONU20が異常状態と一旦判定された後、正常に戻った場合(例えば、定期的に自己診断を行うようにしても良い)には、制御部26は、上述のステップS101から動作するようにしても良い。
なお、図4に示すステップS107〜S117の各ステップにおいて、期待していないパケットを受信したとき(例えば、現在要求していない要求に対してACK応答があった場合等)は、すれ違いによる動作矛盾が発生する可能性があるため、ネゴシエーションをしなおすために、上述のステップS106の処理から動作するようにしても良い。
図5は、上述のステップS110の処理により、制御部26が、当該ONU20を予備系として動作させると決定した後の処理について説明したフローチャートである。
図5に示すフローチャートの制御部26による処理は、上述の図4に示すステップS107〜S117とほぼ同様であるため、ここでは、上述の図4との差異を中心に説明する。
制御部26は、上述のステップS110の処理により、当該ONU20を予備系として動作を続行させた場合、まず、他のONU20及びOLT10からの制御パケット(制御信号)の受信待機を行い(S201)、制御パケット又は制御信号を受信すると後述するステップS203からの処理を開始する。
そして、制御部26は、上述のステップS201での制御パケット又は制御信号の受信状況に応じた判定を行う(S202)。
制御部26は、上述のステップS201の受信状況が、上述の第1又は第2の状況である場合(「現用許可要求パケット」又は「現用切替完了パケット」を受信した場合)には、そのパケットに応答するACKパケットを生成して送信し(S203)、上述のステップS201の処理にもどる。
制御部26は、上述のステップS201の受信状況が、上述の第3〜第5の状況である場合(「故障状態パケット」、「現用切替要求パケット」、又は「現用切替要求信号」のいずれかを受信した場合)には、当該ONU20を現用系として動作させる必要があると判断し、後述するステップS204の処理から動作する。
そして、制御部26により、ステップS204〜S210の処理により、当該ONU20を現用系に遷移させるネゴシエーション処理が行われるが、これらのステップの処理は、上述のステップS111〜S117と同様であるので詳しい説明は省略する。
なお、図5に示す各ステップにおいて、上述の図4と同様に、制御部26が期待していないパケットを受信したときは、すれ違いによる動作矛盾が発生する可能性があるため、ネゴシエーションをしなおすために、最初の処理(ステップS201の処理)から動作するようにしても良い。
図6は、上述のステップS117又はS210の処理により、制御部26が、当該ONU20を現用系に遷移させた後の処理について説明したフローチャートである。
制御部26は、上述のステップS117又はS211の処理により、当該ONU20を現用系に遷移させると、まず、OLT10から当該ONU20への下り信号の劣化の有無について判定を行う(S301)。
そして、制御部26は、上述のステップS301において、下り信号は劣化していない(すなわち、正常)であると判定した場合には、当該ONU20が、現用系であることを他のONU20に通知するために、「現用切替完了パケット」を生成して送信する(S302)。なお、制御部26は、当該ONU20が現用系となった後に、既に、「現用切替完了パケット」を送信してACKパケットの応答を受けていれば、再度送信を行わなくても良い。
そして、制御部26では、「現用切替完了パケット」を送信したONU20からの応答のACKパケットの有無を確認(例えば、所定時間待機して確認)(S303)し、ACKパケットを受信できなかった場合には、さらに所定時間待機(ウェイト)(S304)してから、上述のステップS302に戻って「現用切替完了パケット」を再送する。
一方、上述のステップS303において、制御部26が、他のONU20から応答のACKパケットを受信した場合には、制御部26は、他のONU20及びOLT10からの制御パケット又は制御信号の受信待機(ウェイト)を一定時間又はランダム時間行い(S305)、制御パケット又は制御信号の受信状況に応じた判定を行う(S306)。
なお、上述のステップS303の、制御部26による、他のONU20からの応答のACKパケットの受信待ちにおいて、リトライ回数の上限を定め、リトライ回数が上限に達した場合には、ACK受信したと判断して次のステップに進むようにしても良い。
上述のステップS305での当該ONU20における制御パケットの受信状況としては、以下の4つの場合が挙げられる。
第1の状況は、他のONU20から「現用許可要求パケット」を受信した場合であり、この場合、制御部26は、「現用許可要求パケット」に応答するACKパケットを生成して送信し(S307)、上述のステップS305の処理にもどる。
第2の状況は、他のONU20から「現用切替完了パケット」を受信した場合であり、この場合、制御部26は、「現用切替完了パケット」に応答するACKパケットを生成して送信し(S308)、当該ONU20を予備系に遷移させる(S309)。制御部26は、当該ONU20を予備系に遷移させると、上述の図5のステップS201から動作する。
上述の第1及び第2の状況は、例えば、OLT10により上り信号の劣化が検出された場合等をトリガとして要求を受信した場合が該当する。
第3の状況は、他のONU20から「故障状態パケット」を受信した場合であり、この場合、制御部26は、現状を維持し、上述のステップS301の処理にもどるものとする。
第4の状況は、上述のステップS305で、制御パケット及び制御信号を受信していない状態で、この場合は他のONU20が、故障または予備系に遷移していることが想定され、制御部26は、現状を維持し、上述のステップS301の処理にもどるものとする。
一方、上述のステップS301において、下り信号は劣化していると判定された場合には、制御部26は、当該ONU20を予備系に遷移させるネゴシエーション処理を行うことを決定し、「現用切替要求パケット」を生成して、他のONU20へ送信する(S310)。次に、制御部26は、他のONU20からの制御パケットの受信待機(ウェイト)を所定時間行い(S311)、制御パケット)の受信状況に応じた判定を行う(S312)。
上述のステップS311で、当該ONU20における制御パケットの受信状況としては、以下の4つの状況が挙げられる。
第1の状況は、他のONU20から「現用許可要求パケット」を受信した場合である。この場合、他のONU20が、当該ONU20の「現用切替要求パケット」に対して、現用系への切り替えるネゴシエーションを開始したことを示す。そして、第1の状況の場合、制御部26は、「現用許可要求パケット」に応答するACKパケットを生成して送信し(S310)、上述のステップS311の処理にもどる。
第2の状況は、他のONU20から「現用切替完了パケット」を受信した場合である。この場合、他のONU20が、当該ONU20の「現用切替要求パケット」に対して、現用系への切り替えを完了した状態を示す。そして、第2の状況の場合、制御部26は、「現用切替完了パケット」に対する応答のACKパケットを生成して送信し(S314)、当該ONU20を予備系に遷移させる(S309)。制御部26は、当該ONU20を予備系に遷移させると、上述の図5のステップS201から動作する。
第3の状況は、他のONU20から、「故障状態パケット受信」した場合であり、この場合制御部26は、現在の状態(現用系)を維持し、上述のステップS301に戻るものとする。
第4の状況は、上述のステップS311のウェイトの間、制御パケットを受信しなかった場合であり、この場合は他のONU20が故障している場合等が想定され、現在の状態(現用系)を維持し、上述のステップS301に戻るものとする。
なお、図6に示す各ステップにおいて、上述の図4と同様に、制御部26が期待していないパケットを受信したときは、すれ違いによる動作矛盾が発生する可能性があるため、ネゴシエーションをしなおすために、最初の処理(ステップS301の処理)から動作するようにしても良い。
(A−3)実施形態の効果
この実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
光通信ネットワークシステム1では、ONU20−1、20−2を、同じ子局側ネットワークN2(スイッチ30)に接続させている。そして、子局側ネットワークN2(スイッチ30)からは、いずれかのONU20を経由する経路で、親局B1側(OLT10)と接続することにより、冗長化(2重化)を実現している。これにより、従来の冗長化されたONU(例えば、図7に示す特許文献1の構成)のように、ONU自体に、系切り替えの為の下り信号の劣化情報や、OLT10側からの切り替え要求信号を制御する為のインタフェースを持つ必要がなくなり、さらに、それらを制御するハードウェアを備える必要がなく、構築コストを低減することができる。
(B)他の実施形態
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するような変形実施形態も挙げることができる。
(C−1)上記の実施形態では、図1に示すように、子局側ネットワークN2に、2つのONU20−1、20−2を接続して、子局側ネットワークN2から親局B1側(OLT10)への回線を2重化する構成について説明したが、3つ以上のONU20を用いて冗長化するようにしても良い。
3つ以上ONU20があった場合に、ONU20間で行われる動作モードを決定するネゴシエーション処理の内容については限定されないものである。例えば、それぞれのONU20に現用系となる優先順位を予め付与しておき、その優先順位に応じた順番で、現用系となるONU20を決定するようにしても良い。そして、起動時には優先順位が最も高いONU20が現用系として動作し、そのONU20に障害等発生した場合には、その次に優先順位の高いONU20が現用系として動作するようにしても良い。
(C−2)上記の実施形態では、図1に示すように、OLT10には、一つの系統の光ファイバケーブル40のみが接続されている構成について示したが、複数系統の光ファイバケーブルを接続し、光ファイバケーブル自体も冗長化するようにしても良い。
例えば、図1において、ONU20−1には光ファイバケーブル40から分岐された光ファイバケーブル41−1が接続されているが、OLT10に光ファイバケーブル40とは別の光ファイバケーブルを接続し、ONU20−2には、その別の光ファイバケーブルから分岐された光ファイバケーブルを接続するようにしても良い。
(C−3)上記の実施形態では、図1に示すように、子局側ネットワークN2内のスイッチ30にONU20−1、20−2が接続する構成となっているが、子局側ネットワークN2内に複数のスイッチを備え(スイッチ同士は接続されているものとする)、ONU20−1、20−2のそれぞれを別のスイッチに接続するようにしても良い。これにより、図1に示す構成では、スイッチ30に障害が発生した場合には、ONU20−1、20−2は両方とも子局側ネットワークN2と通信できないことになるが、上述のようにONU20に併せてスイッチも冗長構成とすることにより、耐障害性を向上させることができる。
(C−4)上記の実施形態において、各ONU20に、ONU20間での制御パケットをやりとりするためのインタフェース(子局側インタフェース28と同様のEthernetのインタフェースでも良い)を別途備え、ONU20同士を直接接続するようにしても良い。これにより、例えば、子局側ネットワーク内で、ONU20同士が、子局側インタフェース28を用いて直接通信できない環境(例えば、ネットワーク構成上の問題や、ネットワーク障害発生時)であった場合も、ONU20間のネゴシエーションが可能となる。
(C−5)上記の実施形態において、光通信ネットワークシステムが対応する伝送速度等の仕様については限定されないものである。例えば、1Gbit/sであるIEEE802.3ah準拠の1GE−PONを適用するようにしても良いし、さらに高速な10Gbit/sクラスの速度を実現するIEEE802.3avやITU−T NG−PON1準拠の10G−EPONに適用するようにしても良い。
1…光通信ネットワークシステム、B1…親局、N1…親局側ネットワーク、B2…子局、N2…子局側ネットワーク、10…OLT、11…誤り検出処理部、12…MPCP処理部、13…OAM処理部、14…制御部、15…PONインタフェース、16…親局側インタフェース、20、20−1〜ONU20−n…ONU、21…誤り検出処理部、22…MPCP処理部、23…OAM処理部、24…SEL処理部、25…FIL処理部、26…制御部、27…PONインタフェース、28…子局側インタフェース、30…スイッチ、41、41−1〜41−n…光ファイバケーブル、60、60−1〜60−m…端末。

Claims (6)

  1. 複数の子局通信装置と、それぞれの上記子局通信装置とPONにより接続している親局通信装置とを備える光通信ネットワークシステムにおいて、
    それぞれの上記子局通信装置は、
    1又は複数の子局側ネットワークのうち、いずれかの子局側ネットワークに接続する子局側ネットワーク接続手段と、
    当該子局通信装置と同じ子局側ネットワークに接続している他の子局通信装置及び当該子局通信装置のうち、いずれか1つだけを現用系動作モードとして動作させるように、当該子局通信装置を、現用系動作モード又は予備系動作モードのいずれの動作モードで動作させるか決定する動作モード決定手段と、
    上記動作モード決定手段により決定された動作モードで、当該子局通信装置を動作させる動作制御手段とを備え、
    上記親局通信装置は、
    同一の子局側ネットワークに接続している複数の上記子局通信装置のうち、現用系動作モードで動作している上記子局通信装置を介して、その子局側ネットワークと接続する接続手段を有する
    ことを特徴とする光通信ネットワークシステム。
  2. 上記動作モード決定手段は、当該子局通信装置と同じ子局側ネットワークに接続している他の子局通信装置との間でネゴシエーション処理を行い、そのネゴシエーション処理の結果に応じて、当該子局通信装置の動作モードを決定することを特徴とする請求項1に記載の光通信ネットワークシステム。
  3. 上記子局通信装置は、
    当該子局通信装置の状態、及び又は、上記親局通信装置との通信品質を検査する検査手段をさらに備え、
    上記動作モード決定手段は、上記検査手段による検査結果を考慮して、ネゴシエーション処理を行う
    ことを特徴とする請求項2に記載の光通信ネットワークシステム。
  4. 上記親局通信装置は、
    それぞれの上記子局通信装置との通信品質を検査する通信品質検査手段と、
    上記通信品質検査手段の検査結果に応じた制御情報を、上記通信品質検査手段の検査結果に応じた上記子局通信装置に対して送信する制御情報送信手段とを備え、
    上記動作モード決定手段は、上記親局通信装置から通知された制御情報の内容を考慮して、ネゴシエーション処理を行う
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の光通信ネットワークシステム。
  5. PONにより親局通信装置と接続している子局通信装置において、
    1又は複数の子局側ネットワークのうち、いずれかの子局側ネットワークに接続する子局側ネットワーク接続手段と、
    当該子局通信装置と同じ子局側ネットワークに接続している他の子局通信装置及び当該子局通信装置のうち、いずれか1つだけを現用系動作モードとして動作させるように、当該子局通信装置を、現用系動作モード又は予備系動作モードのいずれの動作モードで動作させるか決定する動作モード決定手段と、
    上記動作モード決定手段により決定された動作モードで、当該子局通信装置を動作させる動作制御手段と
    を有することを特徴とする子局通信装置。
  6. 複数の子局通信装置のそれぞれとPONにより接続している親局通信装置において、
    同一の子局側ネットワークに接続している複数の上記子局通信装置のうち、現用系動作モードで動作している上記子局通信装置を介して、その子局側ネットワークと接続する接続手段を有する
    ことを特徴とする親局通信装置。
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