JP2011259048A - アンテナアンプ装置、及びアンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】弱入力時には雑音指数を低くしながらも感度を良好にし、強入力時には歪を抑制するとともに妨害波をも抑制可能なアンテナアンプ装置を提供する。
【解決手段】アッテネータ4と、アッテネータ4を介して入力される高周波信号を増幅する増幅回路7と、増幅回路7の出力信号レベルに応じてアッテネータ4を制御するAGC回路9と、を含む弱入力回路2と、アッテネータ4を介して入力される高周波信号から強入力妨害波を除去する可変同調回路8を含む強入力回路3と、AGC回路9から出力されるAGC信号に基づいて、弱入力回路2からの出力信号と強入力回路3からの出力信号との何れかを選択して後段に出力する切替回路10a,10bとを備えているアンテナアンプ装置。
【選択図】図2
【解決手段】アッテネータ4と、アッテネータ4を介して入力される高周波信号を増幅する増幅回路7と、増幅回路7の出力信号レベルに応じてアッテネータ4を制御するAGC回路9と、を含む弱入力回路2と、アッテネータ4を介して入力される高周波信号から強入力妨害波を除去する可変同調回路8を含む強入力回路3と、AGC回路9から出力されるAGC信号に基づいて、弱入力回路2からの出力信号と強入力回路3からの出力信号との何れかを選択して後段に出力する切替回路10a,10bとを備えているアンテナアンプ装置。
【選択図】図2
Description
本発明は、アンテナアンプ装置、及びアンテナ装置に関する。
移動体に搭載されるAM放送、FM放送、デジタルテレビジョン放送等の受信システムでは、アンテナとオーディオ装置間のインピーダンスを整合して伝送ロスを改善し、S/N比の低下を防止するためにアンテナアンプ装置が用いられている。
このようなアンテナアンプ装置を用いることにより、移動体が弱電界地域を走行する際には良好な受信感度を確保することができるが、移動体が強電界地域を走行する際には、増幅回路による波形歪みが発生するという問題がある。
一般に、低雑音指数(NF)の増幅回路は高利得に構成され、強入力による波形歪に弱いという特性がある。そのため、増幅回路に負帰還をかけて強入力時の歪耐性を上げるとともに、強入力特性が最良となるように多めのバイアス電流を流すように設定されている。
図1(a)には、トランジスタQのコレクタとベース間に、コンデンサCと抵抗Rが直列接続された帰還回路を備えた増幅回路の例が示されている。しかし、多めのバイアス電流を流すために、却って雑音指数(NF)が劣化して感度が下がるという問題があった。
また、図1(b)に示すように、増幅回路AMPの前段にアッテネータATTを配置して、増幅回路AMPの出力レベルに基づいてアッテネータATTの減衰率を制御するAGC回路を設けて利得を制御するアンテナアンプ装置も提案されているが、アッテネータの減衰率にも限度があり、AGC回路から出力されるAGC制御電圧に対応できないような減衰率となる強入力時には、波形歪が発生することを回避できないという問題があった。
そのため、特許文献1には、アンテナに近接して設置され、アンテナが受信する微弱な高周波信号を増幅するアンテナアンプにおいて、高周波信号の増幅を行うアンプと、アンプに入力される高周波信号を、該アンプを通さずに導くスルー回路と、アンプから出力される高周波信号、およびスルー回路を通して導かれる高周波信号を切換えるスイッチ回路と、アンプからの出力に応答して、該出力の予め定める切換基準に対する大小関係に従い、出力が小さいときはアンプの出力側に、出力が大きいときはスルー回路側に、スイッチ回路を切換える出力切換回路を含むアンテナアンプが開示されている。
さらに、特許文献2には、移動体に搭載されるアンテナアンプシステムであって、アンテナ入力のマッチング処理を行うマッチング回路と、前記マッチング回路からの出力を減衰する減衰手段と、前記減衰手段からの出力信号を増幅するアンプと、前記減衰手段からの出力信号を前記アンプに入力させることなく出力させるスイッチ手段と、少なくとも電界強度レベルを検出して、前記スイッチ手段を制御するAGC回路とからなるアンプシステムが開示されている。
しかし、上述した従来の技術は、何れも強入力時に高周波信号をアンプで増幅することなく、そのまま後段に出力するように構成されているため、希望波以外の妨害波が存在すると、その妨害波も希望波と共に後段に送られるという不都合があった。
本発明の目的は、上述した従来の問題点に鑑み、弱入力時には雑音指数(NF)を低くしながらも感度を良好にし、強入力時には歪を抑制するとともに妨害波をも抑制可能なアンテナアンプ装置、及びアンテナ装置を提供する点にある。
上述の目的を達成するため、本発明によるアンテナアンプ装置の特徴構成は、アンテナで受信された高周波信号を増幅するアンテナアンプ装置であって、前記アンテナで受信された高周波信号の信号レベルを検知する検知回路と、前記アンテナで受信された高周波信号を増幅する増幅回路を含む弱入力回路と、前記アンテナを介して入力される高周波信号から強入力妨害波を除去する可変同調回路を含む強入力回路と、前記検知回路で検知した信号レベルに基づいて、前記弱入力回路からの出力信号と前記強入力回路からの出力信号との何れかを選択して後段に出力する切替回路と、を備えている点にある。
上述の構成によれば、弱入力時には、切替回路を介して弱入力回路で低い雑音指数(NF)で且つ良好な感度で増幅され、強入力時には、切替回路を介して強入力回路の可変同調回路によって希望波の周波数帯域と同調されることにより妨害波が除去されることになるので、後段に出力される高周波信号は、歪が無くまたは妨害波も含まれない。
また、アンテナで受信された高周波信号を増幅するアンテナアンプ装置であって、アッテネータと、前記アッテネータを介して入力される高周波信号を増幅する増幅回路と、前記増幅回路の出力信号レベルに応じて前記アッテネータを制御するAGC回路と、を含む弱入力回路と、前記アッテネータを介して入力される高周波信号から強入力妨害波を除去する可変同調回路を含む強入力回路と、前記AGC回路から出力されるAGC信号に基づいて、前記弱入力回路からの出力信号と前記強入力回路からの出力信号との何れかを選択して後段に出力する切替回路と、を備えていることが好ましい。
上述の構成によれば、弱入力時には、高周波信号がアッテネータで減衰されずに増幅回路で低い雑音指数(NF)で且つ良好な感度で増幅され、強入力時にはAGC回路から出力されるAGC信号によって、波形歪が発生しない程度にアッテネータで減衰された高周波信号が増幅回路で低い雑音指数(NF)で且つ良好な感度で増幅される。そして、このような弱入力回路からの歪の無い出力信号がスイッチ回路を介して後段に出力される。
しかし、AGC信号によって制御可能なアッテネータの減衰率を超えると、弱入力回路の出力信号に歪が発生する虞が強くなるため、スイッチ回路を介して強入力回路からの出力信号が後段に出力される。このとき、アッテネータを介して強入力回路に入力される高周波信号は、可変同調回路によって希望波の周波数帯と同調されることにより妨害波が除去されるので、切替回路を介して後段に出力される高周波信号は、歪が無くまた妨害波も含まれない。
前記アッテネータは、前記AGC信号により制御されるPINダイオードを含む減衰回路と、弱入力時に前記減衰回路で減衰された高周波信号を前記増幅回路に出力する第1出力端子と、強入力時に前記減衰回路で減衰された高周波信号を前記可変同調回路に出力する第2出力端子を備えていることが好ましい。
AGC信号の信号レベルに基づいてPINダイオードの抵抗値が可変に調整され、減衰率が制御される。強入力時には、アッテネータで減衰された高周波信号が第1出力端子から増幅回路に入力され、アッテネータで減衰されずに高周波信号が第2出力端子から可変同調回路に入力されるので、極めてシンプルな回路で安価にアッテネータ及び信号経路の切替回路を構成することができるようになる。
本発明によるアンテナ装置の特徴構成は、複数のアンテナの近傍に配置され、各アンテナで受信された高周波信号をそれぞれ増幅する上述のアンテナアンプ装置と、各アンテナアンプ装置から出力される高周波信号を復調する復調部と、前記復調部で復調された各復調信号を多重化する多重化処理部と、前記多重化処理部で多重化された復調信号を、データ伝送線を介してヘッドユニットに送信するデータ伝送装置と、前記データ伝送装置を介して前記ヘッドユニットから送信された選局情報に基づいて、前記可変同調回路を制御する高周波制御部を備えている点にある。
各アンテナアンプ装置に備えた可変同調回路を制御する高周波制御部は、データ伝送線を介してヘッドユニットから送信された各アンテナアンプ装置に対する選局情報に基づいて集中制御できるため、ヘッドユニットから各アンテナアンプ装置に選局情報を送信するための個別の制御信号線を配線し、各アンテナアンプ装置を制御する個別の高周波制御部を構成するような場合に比べて、部品点数及び実装スペースの減少による低コスト化を図りながらも、高性能なアンテナ直下装置を実現できるようになる。
以上説明した通り、本発明によれば、弱入力時には雑音指数(NF)を低くしながらも感度を良好にし、強入力時には歪を抑制するとともに妨害波をも抑制可能なアンテナアンプ装置、及びアンテナ装置を提供することができるようになった。
以下、本発明によるアンテナアンプ装置、及びアンテナアンプ装置が組み込まれたアンテナ装置について説明する。
図6(a),(b)に示すように、移動体である自動車のリアガラスに、AM放送受信用のアンテナ、FM放送受信用のアンテナ、デジタルTV受信用のアンテナ等、信号系統が異なる複数のアンテナAが設置され、各アンテナの近傍に一つのアンテナ装置14が設置されている。尚、図では、三系統のアンテナ設置領域を一つに略記している。
運転席左前部にオーディオ機器のコントローラ60が配置され、その近傍に統合受信装置であるヘッドユニット40が配置されている。そして、アンテナ装置14とヘッドユニット40が二本のデータ伝送線L(L1,L2)と給電線PLで接続されている。
データ伝送線Lの一方はアンテナ装置14からヘッドユニット40に放送波データを伝送するデータ伝送線L1であり、他方はヘッドユニット40からアンテナ装置14に制御データを伝送する伝送線L2である。また、給電線PLを介してヘッドユニット40からアンテナ装置14に電力が供給される。
図7に示すように、アンテナ装置14は、本発明によるアンテナアンプ装置1と、復調処理部20と、送信処理部32及び受信処理部33を備えたデータ伝送装置30と、高周波制御部15等を備えている。
さらに、アンテナ装置14には、クロック信号源と必要な周波数のクロック信号を生成する分周器を備えたクロック回路16が設けられ、クロック回路16で生成されたクロック信号に基づいて復調処理部20、高周波制御部15、データ伝送装置30等が動作するように構成されている。
アンテナアンプ装置1(1a,1b,1c)は、信号系統が異なる複数のアンテナA1,A2,A3とそれぞれ同軸ケーブルで接続され、各アンテナで受信された高周波信号を増幅するように構成されている。
復調処理部20は、各アンテナアンプ装置1(1a,1b,1c)で処理された高周波信号をそれぞれ復調する復調部である復調回路21(21a,21b,21c)と、各復調回路21(21a,21b,21c)で復調された復調信号を多重化して、フレームデータを生成する多重化処理部22を備えている。
各復調回路21は、アンテナアンプ装置1から出力される高周波信号を中間周波数にダウンコンバートする周波数変換器、ダウンコンバートされた信号から低周波及び高周波成分を除去するバンドバスフィルタ、フィルタ後の信号をA/D変換するA/D変換器、直交変換器またはローパスフィルタ等を備えている。
例えば、アンテナA1でAM放送波が受信され、アンテナA2でFM放送波が受信され、アンテナA3でデジタルテレビジョン放送波が受信される場合、A/D変換されたAM放送及びFM放送の放送波データは、直交変換器を介してI成分とQ成分の直交データに変換された後に多重化処理部22に入力され、デジタルTVの放送波データは、ローパスフィルタを介して多重化処理部22に入力される。
多重化処理部22は、各復調回路21で復調されたAM,FM,DTVの各放送波データを多重化して時系列的に配列したフレームデータを順次生成する。多重化処理部22で生成されたフレームデータが、データ伝送装置30に備えた送信処理部32によってヘッドユニット40に順次伝送される。
図8には、多重化処理部22によって生成された送信フレームの一例が示されている。各送信フレームFは各フレームのヘッダ情報が格納される8ビットの先頭シンボル領域と、最大64ビットの可変長のデータ領域と、各フレームの終了情報が格納される8ビットの終了シンボル領域で構成され、一回の多重化処理で最大256フレームが生成される。第1フレーム及び第2フレームには、全送信フレームに関するヘッダ情報が格納され、第3フレームから第256フレームに実際に受信され、所定段階まで復調されたAM,FM,DTVの各放送波データが格納される。
先頭シンボル領域の先頭の2ビットには、フレームの先頭を示す「00」が格納され、続く6ビットには各フレームのデータ長を示すデータが格納される。終了シンボル領域の最後の2ビットには、フレームの終了を示す「11」が格納される。また、全送信フレームに関するヘッダ情報には、信号系統毎の選局情報、データ数、フレーム数等を示すデータが格納される。尚、当該フレーム構成は一例に過ぎず、本発明に適用されるフレーム構成がこのような例に制限されるものではない。
ヘッドユニット40には、受信処理部63及び送信処理部62を備えたデータ伝送装置60と、デジタルシグナルプロセッサ及びその周辺回路で構成された出力処理部50と、制御部54等を備えている。出力処理部50には、信号分離処理部51と、再生部52(52a,52b,52c)と、D/A変換器53(53a,53b,53c)が設けられている。
さらに、ヘッドユニット40には、クロック信号源と、必要な周波数のクロック信号を生成する分周器を備えたクロック回路55が設けられ、クロック回路55で生成されたクロック信号に基づいて、信号分離処理部51、再生部52、D/A変換器53、制御部54、データ伝送装置60等が動作するように構成されている。
アンテナ装置14に備えたデータ伝送装置30と、ヘッドユニット40に備えたデータ伝送装置60との間で、データ伝送線L(L1,L2)を介して全二重通信が行なわれる。尚、本実施形態では、全二重通信を実現するためのハードウェア構成や通信プロトコル等は特に制限されるものではなく、公知のハードウェア構成や通信プロトコルを適宜用いて実現されている。
アンテナ装置14に備えた送信処理部32から送信され、ヘッドユニット40の受信処理部63で受信されたフレームデータは、信号分離処理部51に入力される。信号分離処理部51で元の各放送波データに分離され、分離された各放送波データが各再生部52に入力される。各再生部52で再生されたデジタル復調信号がD/A変換器53を介してアナログ信号に変換され、各オーディオ機器に出力される。
操作者がオーディオ機器のコントローラ60を操作することにより、所望の放送波及び放送局が選択される。当該コントローラ60から選局情報等の制御情報がヘッドユニット40の制御部54に入力されると、制御部54によって当該選局情報等の制御情報を含むフレームデータが生成され、当該フレームデータが送信処理部62を介してアンテナ装置14の受信処理部33に伝送される。
制御部45で生成されるフレームは、8ビットの先頭シンボル領域と、16ビットの固定長のデータ領域と、各フレームの終了情報が格納される8ビットの終了シンボル領域で構成されている。先頭シンボル領域及び終了シンボル領域のデータ構成は上述と同様であり、データ領域に選局情報等の制御情報が設定される。
ヘッドユニット40の送信処理部62を介してアンテナ装置14の受信処理部33に送信されたフレームデータに含まれる選局情報等の制御情報が、高周波制御部15に入力され、高周波制御部15は当該制御情報に基づいてアンテナアンプ装置1及び復調部20を制御するように構成されている。
以下、アンテナアンプ装置1について詳述する。
図2に示すように、各アンテナアンプ装置1は、アンテナAの近傍に配置され、アンテナAで受信された高周波信号が入力される弱入力回路2及び強入力回路3と、弱入力回路2及び強入力回路3の何れか一方の出力を選択的に後段の復調処理部20(図7参照)に出力する切替回路10を備えている。
図2に示すように、各アンテナアンプ装置1は、アンテナAの近傍に配置され、アンテナAで受信された高周波信号が入力される弱入力回路2及び強入力回路3と、弱入力回路2及び強入力回路3の何れか一方の出力を選択的に後段の復調処理部20(図7参照)に出力する切替回路10を備えている。
切替回路10は、弱入力回路2からの出力信号と強入力回路3からの出力信号が入力され、何れか一方の高周波信号を後段に出力するアナログのスイッチ回路10bと、AGC回路9から出力されるAGC信号に基づいて、スイッチ回路10bを制御する切替制御回路10aを備えている。
自動車が弱電界地域を走行する際には、アンテナAで受信された高周波信号が弱入力回路2で処理された後に切替回路10によって復調処理部20(図7参照)に入力され、自動車が強電界地域を走行する際には、強入力回路3で処理された後に切替回路10によって復調処理部20(図7参照)に入力されるように構成されている。
弱入力回路2には、アッテネータ4と、可変マッチング回路5と、フィルタ回路6と、ローノイズアンプ(LNA)である増幅率一定の増幅回路7が設けられている。さらに、増幅回路7の出力信号レベルに応じてアッテネータによる高周波信号の減衰率を制御するAGC回路9が設けられている。増幅回路7は、図1(a)で説明した構成とほぼ同等の回路である。
AGC回路9によってアッテネータ4で適正レベルに減衰された高周波信号は、可変マッチング回路5、フィルタ回路6を介して増幅回路7により波形歪が生じることなく増幅される。可変マッチング回路5は、例えば、公知のLC共振回路等で構成され、図7で説明した選局情報に基づいて高周波制御部15から出力される可変マッチング制御信号に基づいてその周波数特性が調整され、アンテナAとインピーダンスマッチングされる。
強入力回路3には、アッテネータ4を介して入力される高周波信号から強入力妨害波を除去する可変同調回路8が設けられている。
図4(a)には、可変同調回路8の一例が示されている。可変同調回路8はコイルL11,L12とコンデンサC11,C12,C13とバリキャップダイオードVCDを備えたLC共振回路で構成されている。抵抗R11を介して入力される可変同調制御信号によってバリキャップダイオードVCDの容量が調整されることにより、選局周波数以外の周波数成分が減衰されて後段に出力されるAM放送波、FM放送波に好適な回路である。可変同調制御信号は、図7で説明した選局情報に基づいて高周波制御部15から出力される信号である。
図4(b)には、可変同調回路8の他の例が示されている。可変同調制御信号によってバリキャップダイオードVCD1,VCD2の容量を調整するバンドパスフィルタタイプの同調回路で、両肩部での減衰を避けつつ所望の帯域(例えば6MHz)を確保でき、デジタルテレビジョン放送波に好適な可変同調回路8の例である。
つまり、アッテネータ4を介して強入力回路3に入力される高周波信号は、可変同調回路8によって希望波の周波数帯と同調されることにより妨害波が除去される。
図3(a),(b)に示すように、アッテネータ4は、コンデンサC1,C2、PINダイオードPD1,PD2、抵抗R1,R2を備えて構成されている。AGC端子CTMから入力されるAGC信号によりPINダイオードPD1,PD2の抵抗値が制御され、入力端子ITMから入力される高周波信号が所定の減衰率で減衰されて第1出力端子OTM1から出力され、後段の可変マッチング回路5に出力される。PINダイオードPD2のカソードと接地間に抵抗R2が接続され、PINダイオードPD2と抵抗R2の接続点に第2出力端子OTM2が設けられている。
AGC回路9は、増幅回路7の出力レベルを検知するダイオード検波回路とダイオード検波回路の出力を増幅するオペアンプを備えたフィードバック回路である。増幅回路7の出力レベルが上昇するに連れてその出力であるAGC信号の信号レベルが高くなり、増幅回路7の出力レベルが下降するに連れてAGC信号の信号レベルが低くなるように構成されている。
つまり、アンテナAで受信される高周波信号の電界強度が異常に高い強入力状態になると、増幅回路7で波形歪が発生する虞があるために、アッテネータ4による信号の減衰率を上昇させるべく、AGC信号の信号レベルが高くなり、アンテナAで受信される高周波信号の電界強度が弱い弱入力状態になると、増幅回路7で波形歪が発生する虞が無いために、アッテネータ4による信号の減衰率を下降させるべく、AGC信号の信号レベルが低くなる。
図3(a)に示すように、弱入力時には、AGC端子CTMから入力されるAGC信号の信号レベルが十分に低くなり、PINダイオードPD1,PD2がほぼオープン状態になるために、入力端子ITMから入力された高周波信号が減衰されることなく第1出力端子OTM1から出力されるとともに、第2出力端子OTM2からは大きく減衰された高周波信号が出力される。
図3(b)に示すように、強入力時には、AGC端子CTMから入力されるAGC信号の信号レベルが十分に高くなり、順方向にバイアスされるPINダイオードPD1,PD2がほぼショート状態になるために、入力端子ITMから入力された高周波信号がPINダイオードPD1,PD2と抵抗R2で減衰されて第1出力端子OTM1から出力されるとともに、第2出力端子OTM2からは減衰されることなく高周波信号が出力される。アッテネータ4による高周波信号の減衰の程度はAGC信号の信号レベルで調整される。
つまり、アッテネータ4は、AGC信号により制御されるPINダイオードPD1,PD2を含む減衰回路と、減衰回路により強入力時に大きな減衰率で減衰され、弱入力時に小さな減衰率で減衰された高周波信号を増幅回路7に出力する第1出力端子OTM1と、強入力時に小さな減衰率で減衰され、弱入力時に大きな減衰率で減衰された高周波信号を可変同調回路8に出力する第2出力端子OTM2を備えている。
図5(a)には、切替回路10の例が示されている。アナログのスイッチ回路10bには、弱入力回路2からの出力信号と、強入力回路3からの出力信号が入力されている。スイッチ回路10bの制御信号端子S1,S2に入力される信号値に基づいて、弱入力回路2からの出力信号と強入力回路3からの出力信号の何れか一方が後段に出力される。
制御信号端子S1がハイレベル、制御信号端子S2がローレベルのときに、弱入力回路2からの出力信号が後段に出力され、制御信号端子S1がローレベル、制御信号端子S2がハイレベルのときに、強入力回路3からの出力信号が後段に出力される。
切替制御回路10aは、第1オペアンプOP1と第2オペアンプOP2で構成され、電源電圧が抵抗R21,R22の分圧回路で分圧された第1基準電圧が第1オペアンプOP1の非反転入力端子に入力され、反転入力端子にAGC信号が入力されている。AGC信号が第1基準電圧より高いときに第1オペアンプOP1からローレベルが出力され、AGC信号が第1基準電圧より低いときに第1オペアンプOP1からハイレベルが出力される。
第1基準電圧は、増幅回路7により増幅される高周波信号に波形歪が生じないように減衰可能なアッテネータ4の最大減衰率に対応するAGC信号の信号電圧より僅かに低い値に設定されている。
第2オペアンプOP2は、第1オペアンプOP1の出力論理を反転させるための回路で、電源電圧が抵抗R23,R24の分圧回路で分圧された第2基準電圧が第2オペアンプOP2の非反転入力端子に入力され、反転入力端子に第1オペアンプOP1の出力が入力されている。第2基準電圧は電源電圧の1/2に設定されている。
図5(b)には、切替回路10の他の例が示されている。図5(a)の第2オペアンプOP2の機能をトランジスタQ11で代替した構成である。
図2中、破線で示されたブロックは、アンテナアンプ装置1がFM放送受信用のアンテナアンプ装置1である場合の一態様であり、弱入力回路2の増幅回路7に、VICS(Vehicle Information and Communication System)用の出力回路12が接続された例である。スイッチ回路10bからの出力信号が上述した復調回路21で処理され、出力回路12からの出力信号が他の復調回路21で復調されるように構成されている。
当該出力回路12は例えばエミッタフォロアで構成され、切替回路10によって強入力回路3からの出力信号が後段に出力される場合に、可変同調回路8によってVICS用の放送波がカットされる不都合を解消するために設けられている。つまり、アンテナアンプ装置1が、切替回路10を介さずに弱入力回路2からの出力信号を後段に出力する出力回路12を備えている例である。
図9には、本発明によるアンテナアンプ装置の別実施形態を示す回路ブロックが示されている。図2に示したアッテネータ替えてスイッチ回路10bが設けられている。アンテナアンプ装置1は、アンテナAで受信された高周波信号の信号レベルを検知する検知回路11と、アンテナAで受信された高周波信号を増幅する増幅回路7を含む弱入力回路2と、アンテナAを介して入力される高周波信号から強入力妨害波を除去する可変同調回路8を含む強入力回路3と、検知回路11で検知した信号レベルに基づいて、弱入力回路2からの出力信号と強入力回路3からの出力信号との何れかを選択して後段に出力する切替回路10を備えている。
切替回路10は、検知回路11の出力を基準電圧と比較するコンパレータでなる切替制御回路10a(10)と、切替制御回路10a(10)の出力に基づいてアンテナAから入力された高周波信号を弱入力回路2に出力するか、強入力回路3に出力するかを切り替える第1スイッチ回路10b(10)と、切替制御回路10a(10)の出力に基づいて弱入力回路2または強入力回路3の何れか一方の出力を後段に出力する第2スイッチ回路10c(10)を備えている。
弱入力時には、切替制御回路10a(10)によってアンテナAからの高周波信号が弱入力回路2に入力され、弱入力回路2の出力がスイッチ回路10cを介して後段に出力される。強入力時には、切替制御回路10a(10)によってアンテナAからの高周波信号が強入力回路3に入力され、強入力回路3の出力がスイッチ回路10cを介して後段に出力される。
アンテナからの高周波信号がスイッチ回路10bの前段側から検出回路11に入力され、検出回路11による高周波信号のレベルが常に切替制御回路10aで判定できるように構成されている。
以上説明したアンテナ装置14は、信号系列が異なるAM,FM,DTVの各アンテナから受信した高周波信号を増幅するアンテナアンプ装置1と、復調処理部20と、データ伝送装置30を備えた例を説明したが、受信する放送波はAM,FM,DTVに限るものではなく、また、接続されるアンテナの本数も3本に限定されるものではない。
また、復調処理部20の構成も上述の例に限るものではなく、アンテナで受信した高周波信号を復調処理部20で完全に復調した後にヘッドユニットに伝送する態様ばかりでなく、アンテナで受信した高周波信号を復調処理部20で中間段階まで復調した後にヘッドユニットに伝送し、ヘッドユニット側で最終の復調処理を実行するブロックを設けるものであってもよい。何れの場合にも、復調処理部20の具体的な回路構成は、受信する放送波の種類に対応して適宜構成されるものである。
ここで、アンテナアンプ装置1をアンテナ装置14に組み込んだ場合、以下の効果がある。即ち、アンテナアンプ装置1を構成する可変マッチング回路5、可変同調回路8は、受信周波数に応じた処理をするための制御信号を伝える制御ラインが必要である。本アンテナ装置14は、アンテナアンプ1、高周波制御部15が同じ筐体内に収容されているため、別途制御ラインを引き回す必要がない。
上述の実施形態では、アンテナアンプ装置1がアンテナ装置14に組み込まれた例を説明したが、本発明によるアンテナアンプ装置1は、アンテナ装置14に組み込まれること無く、スタンドアロンで構成される場合にも適用可能である。
上述の実施形態は、本発明の一例に過ぎず、本発明の作用効果を奏する範囲において各ブロックの具体的構成等は適宜変更設計できることは言うまでもない。
1:アンテナアンプ装置
2:弱入力回路
3:強入力回路
4:アッテネータ
5:可変マッチング回路
6:フィルタ回路
7:増幅回路
8:可変同調回路
9:AGC回路
10:切替回路
10a:切替制御回路
10b:スイッチ回路
14:アンテナ装置
15:高周波制御部
30:データ伝送装置
40:ヘッドユニット
2:弱入力回路
3:強入力回路
4:アッテネータ
5:可変マッチング回路
6:フィルタ回路
7:増幅回路
8:可変同調回路
9:AGC回路
10:切替回路
10a:切替制御回路
10b:スイッチ回路
14:アンテナ装置
15:高周波制御部
30:データ伝送装置
40:ヘッドユニット
Claims (6)
- アンテナで受信された高周波信号を増幅するアンテナアンプ装置であって、
前記アンテナで受信された高周波信号の信号レベルを検知する検知回路と、
前記アンテナで受信された高周波信号を増幅する増幅回路を含む弱入力回路と、
前記アンテナを介して入力される高周波信号から強入力妨害波を除去する可変同調回路を含む強入力回路と、
前記検知回路で検知した信号レベルに基づいて、前記弱入力回路からの出力信号と前記強入力回路からの出力信号との何れかを選択して後段に出力する切替回路と、
を備えているアンテナアンプ装置。 - アンテナで受信された高周波信号を増幅するアンテナアンプ装置であって、
アッテネータと、前記アッテネータを介して入力される高周波信号を増幅する増幅回路と、前記増幅回路の出力信号レベルに応じて前記アッテネータを制御するAGC回路と、を含む弱入力回路と、
前記アッテネータを介して入力される高周波信号から強入力妨害波を除去する可変同調回路を含む強入力回路と、
前記AGC回路から出力されるAGC信号に基づいて、前記弱入力回路からの出力信号と前記強入力回路からの出力信号との何れかを選択して後段に出力する切替回路と、
を備えているアンテナアンプ装置。 - 前記アッテネータは、前記AGC信号により制御されるPINダイオードを含む減衰回路と、弱入力時に前記減衰回路で減衰された高周波信号を前記増幅回路に出力する第1出力端子と、強入力時に前記減衰回路で減衰された高周波信号を前記可変同調回路に出力する第2出力端子を備えている請求項2記載のアンテナアンプ装置。
- 前記弱入力回路には、前記アッテネータと前記増幅回路との間に可変マッチング回路が接続されている請求項2または3記載のアンテナアンプ装置。
- 前記切替回路を介さずに前記弱入力回路からの出力信号を後段に出力する出力回路を備えている請求項1から4の何れかに記載のアンテナアンプ装置。
- 複数のアンテナの近傍に配置され、各アンテナで受信された高周波信号をそれぞれ増幅する請求項1から4の何れかに記載のアンテナアンプ装置と、
各アンテナアンプ装置から出力される高周波信号を復調する復調部と、
前記復調部で復調された各復調信号を多重化する多重化処理部と、
前記多重化処理部で多重化された復調信号を、データ伝送線を介してヘッドユニットに送信するデータ伝送装置と、
前記データ伝送装置を介して前記ヘッドユニットから送信された選局情報に基づいて、前記可変同調回路を制御する高周波制御部を備えているアンテナ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010129515A JP2011259048A (ja) | 2010-06-07 | 2010-06-07 | アンテナアンプ装置、及びアンテナ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010129515A JP2011259048A (ja) | 2010-06-07 | 2010-06-07 | アンテナアンプ装置、及びアンテナ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011259048A true JP2011259048A (ja) | 2011-12-22 |
Family
ID=45474781
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2010129515A Withdrawn JP2011259048A (ja) | 2010-06-07 | 2010-06-07 | アンテナアンプ装置、及びアンテナ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2011259048A (ja) |
-
2010
- 2010-06-07 JP JP2010129515A patent/JP2011259048A/ja not_active Withdrawn
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