JP2011258639A - 研磨装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体ウエハ等の基板の変形および基板にかかる応力を低減し、基板の欠陥や基板の破損を防止して、基板のトップリングからの離脱(リリース)を安全で効率的に行うことができる研磨装置および方法を提供する。
【解決手段】研磨面を有した研磨テーブルと、少なくとも一部が弾性膜4で構成された基板保持面を有し、基板保持面で基板Wを保持して研磨面に押圧する基板保持装置と、基板保持装置からの基板受け渡し位置において基板保持装置から基板Wの受け渡しを行う基板搬送機構150と、基板搬送機構150と一体に設けられるか又は別途設けられ、基板Wを基板保持面から剥離する基板剥離促進機構153と、基板保持装置を回転駆動させる回転駆動機構と、基板保持装置の回転角度位置を検知する検知機構と、基板保持装置の回転角度位置を制御する制御部50とを備えた。
【選択図】図5

Description

本発明は、研磨装置および方法に係り、特に半導体ウエハなどの研磨対象物(基板)を研磨して平坦化する研磨装置および方法に関するものである。
近年、半導体デバイスの高集積化・高密度化に伴い、回路の配線がますます微細化し、多層配線の層数も増加している。回路の微細化を図りながら多層配線を実現しようとすると、下側の層の表面凹凸を踏襲しながら段差がより大きくなるので、配線層数が増加するに従って、薄膜形成における段差形状に対する膜被覆性(ステップカバレッジ)が悪くなる。したがって、多層配線するためには、このステップカバレッジを改善し、然るべき過程で平坦化処理しなければならない。また光リソグラフィの微細化とともに焦点深度が浅くなるため、半導体デバイスの表面の凹凸段差が焦点深度以下に収まるように半導体デバイス表面を平坦化処理する必要がある。
従って、半導体デバイスの製造工程においては、半導体デバイス表面の平坦化技術がますます重要になっている。この平坦化技術のうち、最も重要な技術は、化学的機械研磨(CMP(Chemical Mechanical Polishing))である。この化学的機械的研磨は、研磨装置を用いて、シリカ(SiO)等の砥粒を含んだ研磨液を研磨パッド等の研磨面上に供給しつつ半導体ウエハなどの基板を研磨面に摺接させて研磨を行うものである。
この種の研磨装置は、研磨パッドからなる研磨面を有する研磨テーブルと、半導体ウエハを保持するためのトップリング又は研磨ヘッド等と称される基板保持装置とを備えている。このような研磨装置を用いて半導体ウエハの研磨を行う場合には、基板保持装置により半導体ウエハを保持しつつ、この半導体ウエハを研磨面に対して所定の圧力で押圧する。このとき、研磨テーブルと基板保持装置とを相対運動させることにより半導体ウエハが研磨面に摺接し、半導体ウエハの表面が平坦かつ鏡面に研磨される。
このような研磨装置において、研磨中の半導体ウエハと研磨パッドの研磨面との間の相対的な押圧力が半導体ウエハの全面に亘って均一でない場合には、半導体ウエハの各部分に与えられる押圧力に応じて研磨不足や過研磨が生じてしまう。半導体ウエハに対する押圧力を均一化するために、基板保持装置の下部に弾性膜から形成される圧力室を設け、この圧力室に空気などの流体を供給することで弾性膜を介して流体圧により半導体ウエハを研磨パッドの研磨面に押圧して研磨することが行われている。
この場合、上記研磨パッドは弾性を有するため、研磨中の半導体ウエハの外周縁部に加わる押圧力が不均一になり、半導体ウエハの外周縁部のみが多く研磨される、いわゆる「縁だれ」を起こしてしまう場合がある。このような縁だれを防止するため、半導体ウエハの外周縁を保持するリテーナリングをトップリング本体(又はキャリアヘッド本体)に対して上下動可能とすることによって半導体ウエハの外周縁側に位置する研磨パッドの研磨面を押圧するようにしている。
上述の構成の研磨装置において、研磨パッドの研磨面上での研磨工程の終了後、研磨後のウエハを基板保持装置であるトップリングに真空吸着し、トップリングを上昇させ、基板受渡し装置(プッシャ)へ移動させて、ウエハの離脱を行う。ウエハをトップリングから容易に離脱させるために、特許文献1乃至3に開示されているように、基板受渡し装置にリリースノズルが設けられている。リリースノズルは、ウエハの裏面とメンブレンの間に加圧流体を噴射することによりウエハのリリース(離脱)を補助する機構であるが、特許文献1および特許文献2で開示されている技術では、ウエハリリース時にはメンブレンを加圧して膨らませ、ウエハ周縁部をメンブレンから引き剥がし、この引き剥がされた部分に加圧流体を噴射している。この場合、メンブレンを加圧して膨らませる際にウエハには局所的な応力が加わり、ウエハ上に形成された微細な配線が破断したり、最悪の場合にはウエハが破損してしまうという問題がある。
これに対して、特許文献3で開示されている技術では、プッシャの上昇完了時、リテーナリングの底面を押圧することにより、リテーナリングの底面がメンブレンの下面よりも上方に押し上げられウエハとメンブレンとの間が露出された状態になっているので、メンブレンを加圧すること無しに大気開放状態で、すなわちウエハに応力をかけること無しに、リリースノズルからリリースシャワーをウエハとメンブレン間に噴射することが可能である。
特開2005−123485号公報 米国特許第7,044,832号公報 特開2010−46756号公報
上述した研磨装置を連続運転してウエハの研磨を行い、研磨後のウエハを基板受渡し装(プッシャ)において離脱させるというウエハ処理工程を繰り返し行った。その結果、基板受渡し装置においてリリースノズルから加圧流体を噴射するリリース動作が始まってから、ウエハがトップリングから離脱するまでの時間であるリリース時間には、バラツキがあることが判明した。すなわち、数百枚のウエハのリリース時間を分析してみると、短時間でリリースされる場合が最も多かったが、2倍以上のリリース時間を要する場合も相当数あった。
本発明者らは、ウエハのリリース時間のバラツキが発生する原因を解明するために、種々の実験を行うとともに実験結果の解析を進めた結果、トップリングの回転位相とウエハのリリース時間との間に相関関係があることを見出した(後述する)。この相関関係が生ずる原因をつきとめるために、トップリングの構造とリリースノズルとの関係を調査した結果、メンブレンにはウエハを吸着保持するために複数の孔が設けられているため、ウエハリリース時にこれらのメンブレン孔とリリースノズルから噴射される加圧流体との回転位相が一致してしまうと、加圧流体がメンブレン孔からメンブレン内に侵入しメンブレンを大きく膨らませてしまい、メンブレンが大きく膨らむとリリースノズルからの加圧流体がウエハ・メンブレン間の適切な位置に当たらなくなり、ウエハのリリース時間が長くかかるという知見を得たものである。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、半導体ウエハ等の基板の変形および基板にかかる応力を低減し、基板の欠陥や基板の破損を防止して、基板のトップリングからの離脱(リリース)を安全で効率的に行うことができる研磨装置および方法を提供することを目的とする。
本発明の研磨装置は、研磨面を有した研磨テーブルと、少なくとも一部が弾性膜で構成された基板保持面を有し、該基板保持面で基板を保持して前記研磨面に押圧する基板保持装置と、前記基板保持装置からの基板受け渡し位置において前記基板保持装置から基板の受け渡しを行う基板搬送機構と、前記基板搬送機構と一体に設けられるか又は別途設けられ、基板を前記基板保持面から剥離する基板剥離促進機構と、前記基板保持装置を回転駆動させる回転駆動機構と、前記基板保持装置の回転角度位置を検知する検知機構と、前記基板保持装置の回転角度位置を制御する制御部とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、研磨後の基板を基板保持装置から基板搬送機構に受け渡す前に、基板保持装置の回転角度位置を所望の位置に制御し、その後、基板剥離促進機構により研磨後の基板を基板保持面から剥離させ、基板を基板保持装置から基板搬送機構に受け渡すことができる。したがって、基板を受け渡す前に、基板保持装置と基板剥離促進機構の位置関係を最適な位置関係にすることができ、基板を基板保持面から安全にかつ効率的に剥離することができる。
本発明の好ましい態様は、前記基板剥離促進機構は、前記基板保持面の外周側から加圧流体を噴射して基板を前記基板保持面から剥離することを特徴とする。
本発明によれば、基板保持装置と基板剥離促進機構の位置関係を最適な位置関係にした状態で、加圧流体を噴射することができるため、噴射された加圧流体が基板保持面と基板の間に正確に当たり、基板を基板保持面から安全にかつ効率的に剥離することができる。
本発明の好ましい態様は、前記基板保持装置から前記基板搬送機構へ基板の受け渡しを行う前に、前記基板保持装置の回転角度位置を特定の位置に制御することを特徴とする。
本発明によれば、基板を基板保持装置から基板搬送機構に受け渡す前に、基板保持装置と基板剥離促進機構の位置関係を最適な位置関係にすることができ、基板を基板保持面から安全にかつ効率的に剥離することができる。
本発明の好ましい態様は、前記基板保持面の弾性膜は孔を有し、前記制御部は、前記基板剥離促進機構から噴射される加圧流体が前記孔に向かって噴射されないように、前記基板保持装置の回転角度位置を制御することを特徴とする。
本発明によれば、噴射された加圧流体が孔から弾性膜の内部に侵入することがないため、弾性膜が膨らむことがなく、基板を基板保持面から短時間で安全に剥離することができる。
本発明の研磨用弾性膜は、基板を保持して研磨面に押圧する基板保持装置に用いられ、基板を保持する基板保持面を有する弾性膜であって、前記基板保持面には基板を吸着するための複数の孔が設けられ、前記孔の孔径は2mm以上6mm以下であることを特徴とする。
本発明によれば、基板を基板保持面から剥離する際に加圧流体を噴射する場合であっても、弾性膜の孔の孔径が6mm以下であるため、噴射された加圧流体が弾性膜の内部に侵入することが非常に困難であり、弾性膜が膨らむことがなく、基板を基板保持面から安全にかつ効率的に剥離することができる。また、弾性膜の孔の孔径が2mm以上であるため、基板を安全に吸着して保持することができる。
本発明の好ましい態様は、前記弾性膜の外周側から加圧流体を噴射して基板を前記弾性膜から剥離することを特徴とする。
本発明によれば、噴射された加圧流体が弾性膜の内部に侵入することが困難であるため、基板保持面と加圧流体を噴射する機構の位置関係を最適な位置関係にすることができ、噴射された加圧流体が基板保持面と基板の間に正確に当たり、基板を基板保持面から安全にかつ効率的に剥離することができる。
本発明の研磨方法は、少なくとも一部が弾性膜で構成された基板保持面を有する基板保持装置により基板を保持して研磨面に押圧し、基板と前記研磨面とを相対運動させながら基板の研磨を行い、研磨後の基板を前記基板保持装置により吸着して保持し、研磨後の基板を保持した前記基板保持装置を回転させ、該基板保持装置の回転角度位置を特定の位置に制御し、前記特定の位置に制御された前記基板保持装置の前記基板保持面から基板を剥離して基板を基板搬送機構に受け渡すことを特徴とする。
本発明によれば、研磨後の基板を基板保持装置から基板搬送機構に受け渡す前に、基板保持装置の回転角度位置を特定の位置に制御し、その後、基板剥離促進機構により研磨後の基板を基板保持面から剥離させ、基板を基板保持装置から基板搬送機構に受け渡すことができる。したがって、基板を受け渡す前に、基板保持装置と基板剥離促進機構の位置関係を最適な位置関係にすることができ、基板を基板保持面から安全にかつ効率的に剥離することができる。
本発明は、以下に列挙する効果を奏する。
(1)研磨後の基板を保持した基板保持装置から基板を剥離して基板搬送機構に受け渡す際に、基板が変形することがなく、また基板に局所的な応力がかかることがない。したがって、基板上に形成された微細な配線や素子等の破断や破損を防止することができ、また基板の破損も防止することができる。
(2)研磨後の基板を保持した基板保持装置から基板を剥離して基板搬送機構に受け渡す際に、基板保持面から基板を速やかにかつ安全に剥離して基板搬送機構に受け渡すことができ、基板上の回路素子や配線等の保護を充分に図りつつ、研磨装置のスループットを向上させることができる。
図1は、本発明に係る研磨装置の全体構成を示す概略図である。 図2は、研磨対象物である半導体ウエハを保持して研磨テーブル上の研磨面に押圧する基板保持装置を構成するトップリングの模式的な断面図である。 図3は、トップリングと基板受渡し装置(プッシャ)とを示す概略図であり、ウエハをトップリングからプッシャへ受け渡しするために、プッシャを上昇させた状態を示す模式図である。 図4は、プッシャの詳細構造を示す概略図である。 図5は、メンブレンからウエハを離脱させるウエハリリース時の状態を示す概略図である。 図6は、ウエハリリース時のプッシャに対するトップリングの回転位相とその時のウエハリリース時間を測定した結果を示すグラフである。 図7は、図6における位相50度の場合のリリースシャワーとメンブレン孔との位置関係を示す模式図である。 図8は、図6における位相60度の場合のリリースシャワーとメンブレン孔との位置関係を示す模式図である。 図9は、図6における位相10度の場合のリリースシャワーとメンブレン孔との位置関係を示す模式図である。 図10は、図6における位相40度の場合のリリースシャワーとメンブレン孔との位置関係を示す模式図である。 図11は、メンブレン孔とリリースシャワーの位相が一致した場合のリリースシャワーの挙動を示す模式図である。 図12は、メンブレン孔とリリースシャワーの位相が一致した場合のメンブレンの挙動を示す模式図である。 図13は、孔径6mmで位相60度の場合のリリースシャワーとメンブレン孔との位置関係を示す模式図である。 図14は、孔径6mmでウエハリリース時のプッシャに対するトップリングの回転位相とその時のウエハリリース時間を測定した結果を示すグラフである。
以下、本発明に係る研磨装置の実施形態について図1乃至図14を参照して詳細に説明する。なお、図1から図14において、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図1は、本発明に係る研磨装置の全体構成を示す概略図である。図1に示すように、研磨装置は、研磨テーブル100と、研磨対象物である半導体ウエハ等の基板を保持して研磨テーブル上の研磨面に押圧するトップリング1とを備えている。
研磨テーブル100は、テーブル軸100aを介してその下方に配置されるモータ(図示せず)に連結されており、そのテーブル軸100a周りに回転可能になっている。研磨テーブル100の上面には研磨パッド101が貼付されており、研磨パッド101の表面101aが半導体ウエハWを研磨する研磨面を構成している。研磨テーブル100の上方には研磨液供給ノズル102が設置されており、この研磨液供給ノズル102によって研磨テーブル100上の研磨パッド101上に研磨液Qが供給されるようになっている。
トップリング1は、半導体ウエハWを研磨面101aに対して押圧するトップリング本体2と、半導体ウエハWの外周縁を保持して半導体ウエハWがトップリングから飛び出さないようにするリテーナリング3とから基本的に構成されている。
トップリング1は、トップリングシャフト111に接続されており、このトップリングシャフト111は、上下動機構124によりトップリングヘッド110に対して上下動するようになっている。このトップリングシャフト111の上下動により、トップリングヘッド110に対してトップリング1の全体を昇降させ位置決めするようになっている。なお、トップリングシャフト111の上端にはロータリージョイント125が取り付けられている。
トップリングシャフト111およびトップリング1を上下動させる上下動機構124は、軸受126を介してトップリングシャフト111を回転可能に支持するブリッジ128と、ブリッジ128に取り付けられたボールねじ132と、支柱130により支持された支持台129と、支持台129上に設けられたACサーボモータ138とを備えている。サーボモータ138を支持する支持台129は、支柱130を介してトップリングヘッド110に固定されている。
ボールねじ132は、サーボモータ138に連結されたねじ軸132aと、このねじ軸132aが螺合するナット132bとを備えている。トップリングシャフト111は、ブリッジ128と一体となって上下動するようになっている。したがって、サーボモータ138を駆動すると、ボールねじ132を介してブリッジ128が上下動し、これによりトップリングシャフト111およびトップリング1が上下動する。
また、トップリングシャフト111はキー(図示せず)を介して回転筒112に連結されている。この回転筒112はその外周部にタイミングプーリ113を備えている。トップリングヘッド110にはトップリング用回転モータ114が固定されており、上記タイミングプーリ113は、タイミングベルト115を介してトップリング用回転モータ114に設けられたタイミングプーリ116に接続されている。したがって、トップリング用回転モータ114を回転駆動することによってタイミングプーリ116、タイミングベルト115、およびタイミングプーリ113を介して回転筒112およびトップリングシャフト111が一体に回転し、トップリング1が回転する。トップリング用回転モータ114は、エンコーダ140を備えている。エンコーダ140は、トップリング1の回転角度位置を検知する機能やトップリング1の回転数を積算する機能を有している。また、トップリング1の回転角度「基準位置(0度)」を検知するセンサを別途設けても良い。なお、トップリングヘッド110は、フレーム(図示せず)に回転可能に支持されたトップリングヘッドシャフト117によって支持されている。研磨装置は、トップリング用回転モータ114、サーボモータ138、エンコーダ140をはじめとする装置内の各機器を制御する制御部50を備えている。
図1に示すように構成された研磨装置において、トップリング1は、その下面に半導体ウエハWなどの基板を保持できるようになっている。トップリングヘッド110はトップリングシャフト117を中心として旋回可能に構成されており、下面に半導体ウエハWを保持したトップリング1は、トップリングヘッド110の旋回により半導体ウエハWの受取位置から研磨テーブル100の上方に移動される。そして、トップリング1を下降させて半導体ウエハWを研磨パッド101の表面(研磨面)101aに押圧する。このとき、トップリング1および研磨テーブル100をそれぞれ回転させ、研磨テーブル100の上方に設けられた研磨液供給ノズル102から研磨パッド101上に研磨液を供給する。このように、半導体ウエハWを研磨パッド101の研磨面101aに摺接させて半導体ウエハWの表面を研磨する。
次に、本発明の研磨装置におけるトップリング(研磨ヘッド)について説明する。図2は、研磨対象物である半導体ウエハを保持して研磨テーブル上の研磨面に押圧する基板保持装置を構成するトップリング1の模式的な断面図である。図2においては、トップリング1を構成する主要構成要素だけを図示している。
図2に示すように、トップリング1は、半導体ウエハWを研磨面101aに対して押圧するトップリング本体(キャリアとも称する)2と、研磨面101aを直接押圧するリテーナリング3とから基本的に構成されている。トップリング本体(キャリア)2は概略円盤状の部材からなり、リテーナリング3はトップリング本体2の外周部に取り付けられている。トップリング本体2は、エンジニアリングプラスティック(例えば、PEEK)などの樹脂により形成されている。トップリング本体2の下面には、半導体ウエハの裏面に当接する弾性膜(メンブレン)4が取り付けられている。弾性膜(メンブレン)4は、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、ポリウレタンゴム、シリコンゴム等の強度および耐久性に優れたゴム材によって形成されている。
前記弾性膜(メンブレン)4は同心状の複数の隔壁4aを有し、これら隔壁4aによって、弾性膜4の上面とトップリング本体2の下面との間に円形状のセンター室5、環状のリプル室6、環状のアウター室7、環状のエッジ室8が形成されている。すなわち、トップリング本体2の中心部にセンター室5が形成され、中心から外周方向に向かって、順次、同心状に、リプル室6、アウター室7、エッジ室8が形成されている。弾性膜(メンブレン)4は、リプルエリア(リプル室6)にウエハ吸着用の弾性膜の厚さ方向に貫通する複数の孔4hを有している。本実施例では孔4hはリプルエリアに設けられているが、リプルエリア以外に設けても良い。トップリング本体2内には、センター室5に連通する流路11、リプル室6に連通する流路12、アウター室7に連通する流路13、エッジ室8に連通する流路14がそれぞれ形成されている。そして、センター室5に連通する流路11、アウター室7に連通する流路13、エッジ室8に連通する流路14は、ロータリージョイント25を介して流路21,23,24にそれぞれ接続されている。そして、流路21,23,24は、それぞれバルブV1−1,V3−1,V4−1および圧力レギュレータR1,R3,R4を介して圧力調整部30に接続されている。また、流路21,23,24は、それぞれバルブV1−2,V3−2,V4−2を介して真空源31に接続されるとともに、バルブV1−3,V3−3,V4−3を介して大気に連通可能になっている。
一方、リプル室6に連通する流路12は、ロータリージョイント25を介して流路22に接続されている。そして、流路22は、気水分離槽35、バルブV2−1および圧力レギュレータR2を介して圧力調整部30に接続されている。また、流路22は、気水分離槽35およびバルブV2−2を介して真空源131に接続されるとともに、バルブV2−3を介して大気に連通可能になっている。
また、リテーナリング3の直上にも弾性膜からなるリテーナリング加圧室9が形成されており、リテーナリング加圧室9は、トップリング本体(キャリア)2内に形成された流路15およびロータリージョイント25を介して流路26に接続されている。そして、流路26は、バルブV5−1および圧力レギュレータR5を介して圧力調整部30に接続されている。また、流路26は、バルブV5−2を介して真空源31に接続されるとともに、バルブV5−3を介して大気に連通可能になっている。圧力レギュレータR1,R2,R3,R4,R5は、それぞれ圧力調整部30からセンター室5、リプル室6、アウター室7、エッジ室8およびリテーナリング加圧室9に供給する圧力流体の圧力を調整する圧力調整機能を有している。圧力レギュレータR1,R2,R3,R4,R5および各バルブV1−1〜V1−3、V2−1〜V2−3,V3−1〜V3−3,V4−1〜V4−3,V5−1〜V5−3は、制御部50(図1参照)に接続されていて、それらの作動が制御されるようになっている。また、流路21,22,23,24,26にはそれぞれ圧力センサP1,P2,P3,P4,P5および流量センサF1,F2,F3,F4,F5が設置されている。
図2に示すように構成されたトップリング1においては、上述したように、トップリング本体2の中心部にセンター室5が形成され、中心から外周方向に向かって、順次、同心状に、リプル室6、アウター室7、エッジ室8が形成され、これらセンター室5、リプル室6、アウター室7、エッジ室8およびリテーナリング加圧室9に供給する流体の圧力を圧力調整部30および圧力レギュレータR1,R2,R3,R4,R5によってそれぞれ独立に調整することができる。このような構造により、半導体ウエハWを研磨パッド101に押圧する押圧力を半導体ウエハの領域毎に調整でき、かつリテーナリング3が研磨パッド101を押圧する押圧力を調整できる。
次に、図1および図2に示すように構成された研磨装置による一連の研磨処理工程について説明する。
トップリング1は基板受渡し装置から半導体ウエハWを受け取り真空吸着により保持する。弾性膜(メンブレン)4には半導体ウエハWを真空吸着するための複数の孔4hが設けられており、これらの孔4hは真空源131に連通されている。半導体ウエハWを真空吸着により保持したトップリング1は、予め設定したトップリングの研磨時設定位置まで下降する。この研磨時設定位置では、リテーナリング3は研磨パッド101の表面(研磨面)101aに接地しているが、研磨前は、トップリング1で半導体ウエハWを吸着保持しているので、半導体ウエハWの下面(被研磨面)と研磨パッド101の表面(研磨面)101aとの間には、わずかな間隙(例えば、約1mm)がある。このとき、研磨テーブル100およびトップリング1は、ともに回転駆動されている。この状態で、半導体ウエハの裏面側にある弾性膜(メンブレン)4を膨らませ、半導体ウエハの下面(被研磨面)を研磨パッド101の表面(研磨面)に当接させ、研磨テーブル100とトップリング1とを相対運動させることにより、半導体ウエハの表面(被研磨面)が所定の状態(例えば、所定の膜厚)になるまで研磨する。
研磨パッド101上でのウエハ処理工程の終了後、ウエハWをトップリング1に吸着し、トップリング1を上昇させ、基板搬送機構を構成する基板受渡し装置(プッシャ)へ移動させて、ウエハWの離脱(リリース)を行う。
図3は、トップリング1と基板受渡し装置(プッシャ)150とを示す概略図であり、ウエハをトップリング1からプッシャ150へ受け渡しするために、プッシャを上昇させた状態を示す模式図である。図3に示すように、プッシャ150は、トップリング1との間で芯出しを行うためにトップリング1の外周面と嵌合可能なトップリングガイド151と、トップリング1とプッシャ150との間でウエハを受け渡しする際にウエハを支持するためのプッシャステージ152と、プッシャステージ152を上下動させるためのエアシリンダ(図示せず)と、プッシャステージ152とトップリングガイド151とを上下動させるためのエアシリンダ(図示せず)とを備えている。
以下においては、ウエハWをトップリング1からプッシャ150に受け渡しする動作を説明する。
研磨パッド101上でのウエハ処理工程終了後、トップリング1はウエハWを吸着する。ウエハの吸着は、メンブレン4の孔4hを真空源131に連通させることにより行う。ウエハの吸着後に、トップリング1を上昇させ、プッシャ150へ移動させて、ウエハWの離脱(リリース)を行う。プッシャ150へ移動後、トップリング1に吸着保持したウエハWに純水や薬液を供給しつつトップリング1を回転させて洗浄動作を行う場合もある。
本発明では、ウエハの離脱前に「トップリングの回転位相を特定の位相に位置させる」。上記洗浄動作を行わない場合には、プッシャ150への移動中などにトップリング1の回転位相の調整が行われ、「トップリングの回転位相を特定の位相に位置させる」。トップリング1の回転を伴う洗浄動作を行う場合には、洗浄動作終了時に「トップリングの回転位相を特定の位相に位置させる」ようにトップリング1の回転を停止する。この場合、「トップリングの回転位相を特定の位相に位置させる」には、エンコーダ140によりトップリング1の基準位置(0度)からの回転角度位置を検知し、制御部50によりトップリング用回転モータ114を制御することにより、トップリング1を所定の回転角度位置で停止させる。その後、プッシャ150のプッシャステージ152とトップリングガイド151が上昇し、トップリングガイド151がトップリング1の外周面と嵌合してトップリング1とプッシャ150との芯出しを行う。このとき、トップリングガイド151は、リテーナリング3を押し上げるが、同時にリテーナリング加圧室9を真空にすることにより、リテーナリング3の上昇を速やかに行うようにしている。そして、プッシャの上昇完了時、リテーナリング3の底面は、トップリングガイド151の上面に押圧されてメンブレン4の下面よりも上方に押し上げられているので、ウエハとメンブレンとの間が露出された状態となっている。図3に示す例においては、リテーナリング3の底面はメンブレン下面よりも1mm上方に位置している。その後、トップリング1によるウエハWの真空吸着を止め、ウエハリリース動作を行う。なお、プッシャが上昇する代わりにトップリングが下降することによって所望の位置関係に移動しても良い。
図4は、プッシャ150の詳細構造を示す概略図である。図4に示すように、プッシャ150は、トップリングガイド151と、プッシャステージ152と、トップリングガイド151内に形成され圧力流体を噴射するためのリリースノズル153とを備えている。リリースノズル153は、トップリングガイド151の円周方向に所定間隔を置いて複数個設けられており、加圧窒素と純水の混合流体をトップリングガイド151の半径方向内方に噴出するようになっている。これにより、ウエハWとメンブレン4との間に、加圧窒素と純水の混合流体からなるリリースシャワーを噴射し、メンブレンからウエハを離脱させるウエハリリースを行うことができる。リリースノズル153は、基板剥離促進機構を構成している。
図5は、メンブレンからウエハを離脱させるウエハリリース時の状態を示す概略図である。図5に示すように、プッシャが上昇完了してリテーナリング3の底面がトップリングガイド151の上面に押圧されてメンブレン4の下面よりも上方に押し上げられ、ウエハWとメンブレン4との間が露出された状態になっているので、メンブレン4を加圧すること無しに大気開放状態で、すなわちウエハWに応力をかけること無しに、リリースノズル153からリリースシャワーをウエハWとメンブレン4間に噴射することが可能である。リリースノズル153からは、加圧窒素と純水の混合流体を噴出するが、加圧気体のみや加圧液体のみを噴出するようにしても良いし、他の組合せの加圧流体を噴出するようにしても良い。ウエハの裏面の状態によっては、メンブレンとウエハ裏面との密着力が強く、ウエハがメンブレンから剥がれ難い場合がある。このような場合には、リプルエリア(リプル室6)を0.1MPa以下の低い圧力で加圧し、ウエハの離脱を補助する動作を行っても良い。また、リプルエリアの加圧を行う場合には、ウエハがメンブレンに密着した状態でメンブレンが膨らみつづけることを防ぐために、リプルエリア以外のエリアを真空状態にしてメンブレンの膨らみを抑えるようにしても良い。
次に、上記「トップリングの回転位相を特定の位相に位置させる」ことについて、図6乃至図10を用いて説明する。
図6は、ウエハリリース時のプッシャに対するトップリングの回転位相とその時のウエハリリース時間を測定した結果を示すグラフである。図6において縦軸はウエハリリース時間を示し、横軸はトップリングの回転角度を0度から360度で示す。トップリングの回転方向に目盛りをつけ、ウエハリリース時のプッシャに対するトップリングの回転位相とその時のウエハリリース時間をウエハ300枚について測定した。図6からトップリングの回転位相が60度毎にウエハリリース時間が長くなっていることが明確に読み取れる。この実験では、6箇所等配の孔があるメンブレンを用いているため、トップリングが60度回転してもプッシャに対するメンブレンの孔位置は同じとなる。すなわち、プッシャに対してメンブレンの孔が特定の位相に位置した場合にウエハリリース時間が長くなっていることがわかる。本測定結果では、位相50〜60度の場合、およびこの位相から60度毎回転した場合にウエハリリース時間が長くなっている。
図7は、図6における位相50度の場合のリリースシャワーとメンブレン孔との位置関係を示す模式図である。位相110度、170度などの場合も同じ位置関係になる。図7に示すように、円周方向に4箇所設置されたトップリングガイド151には、それぞれ2個のリリースノズル153が設けられているので、ウエハリリース時にウエハWとメンブレン4間に8箇所のリリースシャワーSHを噴射することが可能である。トップリング1のメンブレン4には6箇所等配のメンブレン孔4hが形成されている。したがって、トップリングが60度回転してもプッシャに対するメンブレンの孔位置は同じとなる。
図8は、図6における位相60度の場合のリリースシャワーとメンブレン孔との位置関係を示す模式図である。位相0度、120度などの場合も同じ位置関係になる。
図7および図8より、位相50度および位相60度の場合には、2箇所のメンブレン孔4hとリリースシャワーSHの位相が一致していることがわかる。位相が一致したメンブレン孔4hとリリースシャワーSHの部分は、点線の円形で囲んでいる。
図9は、図6における位相10度の場合のリリースシャワーとメンブレン孔との位置関係を示す模式図である。図10は、図6における位相40度の場合のリリースシャワーとメンブレン孔との位置関係を示す模式図である。図9および図10の場合には、メンブレン孔4hとリリースシャワーSHの位相の一致は見られない。なお、図7乃至図10の場合におけるメンブレン孔径はφ15mmの場合である。
図6乃至図10より、トップリングの回転位相が50〜60度の場合、およびこの位相から60度毎回転した位相の場合に、リリースシャワーとメンブレン孔との位相が一致し、その時にウエハリリース時間が長くなっていることが分かる。
次に、メンブレン孔とリリースシャワーの位相が一致した場合にメンブレンにどのような影響を与えるかについて図11および図12を用いて説明する。
図11は、メンブレン孔とリリースシャワーの位相が一致した場合のリリースシャワーの挙動を示す模式図である。図12は、メンブレン孔とリリースシャワーの位相が一致した場合のメンブレンの挙動を示す模式図である。メンブレン孔とリリースシャワーの位相が一致した場合には、図11に示すように、リリースシャワーの加圧流体がメンブレン孔からメンブレン内に侵入する。ここでリリースシャワーの加圧流体には0.35MPaのNガスと0.1MPaのDIW(純水)の混合流体を用いているが、0.25MPa以上の加圧気体のみでも良いし、0.05MPa以上の加圧液体のみでも良いし、それらの混合流体でも良い。メンブレン内に侵入したリリースシャワーの加圧流体は、図12に示すように、リプルエリア(リプル室6)のメンブレンを下方向に膨らませるように作用する。メンブレンが膨らんでしまうと、メンブレン・ウエハ裏面間に噴射しているリリースシャワーの位置が最適位置からずれてしまい、実験結果に現れているようにウエハリリース時間が長くかかる結果となっている。また、メンブレンが膨らむことによりウエハに局所的な応力が加わり、ウエハ上に形成された微細な配線が破断したり、最悪の場合にはウエハが破損してしまうことにつながる可能性がある。
本発明では、このような状況を避けるためにウエハリリース前に図9および図10に示すような位置関係になるようにトップリングの回転位相を制御する。すなわち、エンコーダ140によりトップリング1の回転角度位置を検知し、制御部50によりトップリング用回転モータ114を制御することにより、トップリング1を所定の回転角度位置で停止させる。こうすることにより、ウエハリリース時にリリースシャワーを噴出させても、メンブレン孔からメンブレン内にリリースシャワーの加圧流体が侵入することなく、安定してウエハリリースを行うことができる。また、トップリングの回転位相を制御する代わりに、トップリングガイド151を回転可能とすることによりリリースシャワーをトップリングの位相に合わせて回転させるようにしても良い。
次に、本発明の他の実施形態について図13および図14を参照して説明する。
図13は、孔径6mmのメンブレンを用いた場合の位相60度の場合のリリースシャワーとメンブレン孔との位置関係を示す模式図である。図14は、孔径6mmのメンブレンを用いた場合の図6と同様の実験結果であり、ウエハリリース時のプッシャに対するトップリングの回転位相とその時のウエハリリース時間を測定した結果を示すグラフである。図6では孔径15mmのメンブレンを用いていたのに対し、図14では孔径6mmのメンブレンを用いている。図14の縦軸のレンジは図6の縦軸のレンジと同一である。図14に示すように、孔径6mmのメンブレンを用いた場合、ウエハリリース時間が長くなるものが大幅に減少し、改善されていることが明らかである。この理由は、図13に示すようにメンブレンの孔径を小さくしたことでリリースシャワーSHがメンブレン孔4hの内側へ侵入することが非常に困難になり、図11および図12に示す状況が起こる可能性が極めて小さくなったためである。
メンブレン孔の孔径が6mm以下の場合に上述の効果が得られるが、孔径を小さくしすぎる場合には幾つかの問題点がある。
1つ目の問題点は組立が困難になることである。通常、メンブレンの孔はメンブレンを取り付けるキャリア本体(トップリング本体)の孔と位置合わせをして取り付けられる。これはウエハの吸着時にメンブレン孔を介してウエハを吸着保持するためである。しかしながら、例えば、孔径1mmとした場合には1mm以下の精度でメンブレン孔とキャリア孔の位置合わせをしなくてはならず、組立が非常に困難となる。
2つ目の問題点はウエハの吸着力の問題である。孔径を小さくしていくとウエハの吸着時にウエハ裏面で真空状態となる領域が減少する。例えば1mmの孔径で6個の孔を配置したメンブレンでは孔部の総面積は約4.7mmとなる。通常用いられる真空圧−80kPaでウエハを吸着した場合の吸着力は約0.38Nとなり、例えば直径12インチのシリコンウエハの自重約1.3Nよりも小さい吸着力となってしまうため、ウエハを安定して吸着保持することができなくなってしまう。孔の個数を増やして吸着力を増やすことは可能であるが、研磨中に孔から加圧流体がリークしてしまったり、リリースシャワーと孔との一致が起こりやすくなってしまうことなどの問題点があり、実際上は採用が困難である。したがって、孔径2mm以上のメンブレンを使用するのが望ましい。
またリリースノズルのレイアウトによってはリリースシャワーとメンブレンの孔の4箇所で位相が一致してしまう場合がある。このような場合にもリリースシャワーがメンブレン孔の内側へ侵入し、メンブレンを膨らませリリース時間が長くかかってしまうことが確認されている。したがって、このような状況にならないように4箇所の位相一致が起こらないようにリリースシャワーのレイアウトを選択するようにしてもよい。
これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内において、種々の異なる形態で実施されてよいことは勿論である。
1 トップリング
2 トップリング本体
3 リテーナリング
4 弾性膜(メンブレン)
4a 隔壁
4h 孔
5 センター室
6 リプル室
7 アウター室
8 エッジ室
9 リテーナリング加圧室
11,12,13,14,15,21,22,23,24,26 流路
25 ロータリージョイント
30 圧力調整部
31 真空源
35 気水分離槽
50 制御部
100 研磨テーブル
100a テーブル軸
101 研磨パッド
101a 表面
102 研磨液供給ノズル
111 トップリングシャフト
112 回転筒
113 タイミングプーリ
114 トップリング用回転モータ
115 タイミングベルト
116 タイミングプーリ
117 トップリングヘッドシャフト
124 上下動機構
125 ロータリージョイント
126 軸受
128 ブリッジ
129 支持台
130 支柱
131 真空源
132 ボールねじ
132a ねじ軸
132b ナット
138 ACサーボモータ
140 エンコーダ
150 基板受渡し装置(プッシャ)
151 トップリングガイド
152 プッシャステージ
153 リリースノズル
F1〜F5 流量センサ
R1〜R5 圧力レギュレータ
P1〜P5 圧力センサ
SH リリースシャワー
V1−1〜V1−3、V2−1〜V2−3,V3−1〜V3−3,V4−1〜V4−3,V5−1〜V5−3 バルブ

Claims (7)

  1. 研磨面を有した研磨テーブルと、
    少なくとも一部が弾性膜で構成された基板保持面を有し、該基板保持面で基板を保持して前記研磨面に押圧する基板保持装置と、
    前記基板保持装置からの基板受け渡し位置において前記基板保持装置から基板の受け渡しを行う基板搬送機構と、
    前記基板搬送機構と一体に設けられるか又は別途設けられ、基板を前記基板保持面から剥離する基板剥離促進機構と、
    前記基板保持装置を回転駆動させる回転駆動機構と、
    前記基板保持装置の回転角度位置を検知する検知機構と、
    前記基板保持装置の回転角度位置を制御する制御部とを備えたことを特徴とする研磨装置。
  2. 前記基板剥離促進機構は、前記基板保持面の外周側から加圧流体を噴射して基板を前記基板保持面から剥離することを特徴とする請求項1記載の研磨装置。
  3. 前記基板保持装置から前記基板搬送機構へ基板の受け渡しを行う前に、前記基板保持装置の回転角度位置を特定の位置に制御することを特徴とする請求項2記載の研磨装置。
  4. 前記基板保持面の弾性膜は孔を有し、前記制御部は、前記基板剥離促進機構から噴射される加圧流体が前記孔に向かって噴射されないように、前記基板保持装置の回転角度位置を制御することを特徴とする請求項2記載の研磨装置。
  5. 基板を保持して研磨面に押圧する基板保持装置に用いられ、基板を保持する基板保持面を有する弾性膜であって、
    前記基板保持面には基板を吸着するための複数の孔が設けられ、前記孔の孔径は2mm以上6mm以下であることを特徴とする研磨用弾性膜。
  6. 前記弾性膜の外周側から加圧流体を噴射して基板を前記弾性膜から剥離することを特徴とする請求項5記載の研磨用弾性膜。
  7. 少なくとも一部が弾性膜で構成された基板保持面を有する基板保持装置により基板を保持して研磨面に押圧し、基板と前記研磨面とを相対運動させながら基板の研磨を行い、
    研磨後の基板を前記基板保持装置により吸着して保持し、
    研磨後の基板を保持した前記基板保持装置を回転させ、該基板保持装置の回転角度位置を特定の位置に制御し、
    前記特定の位置に制御された前記基板保持装置の前記基板保持面から基板を剥離して基板を基板搬送機構に受け渡すことを特徴とする研磨方法。
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