JP2011257540A - マルチ・ディスプレイ・システム、画像表示方法、及びディスプレイ装置 - Google Patents

マルチ・ディスプレイ・システム、画像表示方法、及びディスプレイ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】マルチ・ディスプレイ・システムの組立及び初期設定等の手間を削減する。
【解決手段】複数のディスプレイ装置A〜Pを格子状に組み合わせてマルチ・ディスプレイ・システム1を構築する。各ディスプレイ装置A〜Pは、装置筐体の上下左右側面に無線通信ユニットを設けており、各無線通信ユニット間の無線通信により、自位置を特定するなどの初期設定を自動で行うと共に、表示対象となる画像の中から、自己が表示すべき範囲を、自位置、装置筐体の額縁サイズ、及び装置間の隙間寸法に基づき特定する。初期設定完了後は、左下隅の基準に位置するディスプレイ装置Aのみがリモコン信号を受け付け、リモコン信号の内容を他のディスプレイ装置B〜Pへ反映させることにより、ユーザはマルチ・ディスプレイ・システム1を1台の装置のように扱える。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数のディスプレイ装置を組み合わせて形成した一つの大画面で、画像を大きく表示できるようにしたマルチ・ディスプレイ・システム、画像表示方法、及びディスプレイ装置に関し、特に、複数のディスプレイ装置を無線通信で接続することにより、従来に比べて容易にシステムを構築できるようにしたものである。
従来、複数のディスプレイ装置を、いわゆるディジー・チェーン形式で有線にて接続すると共に、各ディスプレイ装置の画面を格子状に組み合わせて一つの大きな画面を形成したマルチ・ディスプレイ・システムが存在する。このようなマルチ・ディスプレイ・システムは、一台のディスプレイ装置に比べて格段に大きな画像を表示できることから、人が集まる野外・室内ホール等で使用されることが多い。なお、従来のマルチ・ディスプレイ・システムの一例は、下記の特許文献1で開示されている。
特開2006−337482号公報
従来のマルチ・ディスプレイ・システムでは、各ディスプレイ装置が有線で接続されることから、システムの構築及びシステムの立ち上げ等に手間を要するという問題があった。また、システムを構築して立ち上げた後でも、ソフト的な各種設定等にも手間を要するという問題がある。すなわち、各ディスプレイ装置が表示する画像範囲の設定、ディスプレイごとの彩度、色相、明度等に関する設定項目を統一する調整等をユーザが行った上で、はじめて大きな画像を適切に表示できることになる。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、各ディスプレイ装置を無線通信により接続すると共に、各ディスプレイ装置間の無線通信結果に基づきシステム全体における自位置を自動認識させて、スムーズにシステムを構築して立ち上げられるようにしたマルチ・ディスプレイ・システム、画像表示方法、及びディスプレイ装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、ソフト的な各種設定も、無線通信を利用して効率的に行えるようにしたマルチ・ディスプレイ・システム、画像表示方法、及びディスプレイ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係るマルチ・ディスプレイ・システムは、額縁状の装置筐体同士が側面で対向するように組み合わせた複数のディスプレイ装置で、画像を表示するマルチ・ディスプレイ・システムにおいて、前記複数のディスプレイ装置のそれぞれは、装置筐体の側面に配置した無線通信手段と、前記無線通信手段の無線通信結果により、組合せ全体の中での自位置を特定する自位置特定手段と、前記自位置特定手段が特定した自位置に応じて、表示対象となる画像の中の表示範囲を特定する表示範囲特定手段と、前記表示範囲特定手段が特定した表示範囲を表示する手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係るマルチ・ディスプレイ・システムは、前記自位置特定手段が、対向先から送信されてきた位置情報及び前記位置情報を受信した無線通信手段が配置された側面方向に基づいて自位置を特定することを特徴とする。
さらに、本発明に係るマルチ・ディスプレイ・システムは、前記複数のディスプレイ装置のそれぞれが、装置筐体の額縁サイズを記憶した手段と、対向する装置筐体間に係る距離を検出する距離検出手段とを備え、前記表示範囲特定手段は、前記額縁サイズ及び前記距離検出手段で検出された距離に基づいて表示範囲を特定することを特徴とする。
さらにまた、本発明に係るマルチ・ディスプレイ・システムは、前記自位置特定手段が、組合せ全体の一隅箇所を基準にした水平方向及び垂直方向の座標系で、自位置を特定することを特徴とする。
その上、本発明に係るマルチ・ディスプレイ・システムは、前記複数のディスプレイ装置のそれぞれが、表示に係る設定項目の設定値を記憶する手段を備え、前記複数のディスプレイ装置の中で、前記自位置特定手段が特定した自位置が前記基準であるディスプレイ装置は、前記無線通信手段を介して、記憶する設定値を他のディスプレイ装置へ送信することを特徴とする。
本発明に係る画像表示方法は、額縁状の装置筐体が側面同士で対向するように組み合わせた複数のディスプレイ装置で、画像を表示する画像表示方法において、前記複数のディスプレイ装置のそれぞれは、装置筐体の側面に無線通信手段を配置しており、前記無線通信手段の無線通信結果により、組合せ全体の中での自位置を特定するステップと、特定した自位置に応じて、表示対象となる画像の中の表示範囲を特定するステップと、特定した表示範囲を表示するステップとを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る画像表示方法は、前記自位置を特定するステップでは、対向先から送信されてきた位置情報及び前記位置情報を受信した無線通信手段が配置された側面方向に基づいて、自位置を特定することを特徴とする。
さらに、本発明に係る画像表示方法は、前記複数のディスプレイ装置のそれぞれが、装置筐体の額縁サイズを予め記憶しており、対向する装置筐体間に係る距離を検出するステップを備え、前記画像の表示範囲を特定するステップでは、前記額縁サイズ及び検出された距離に基づいて表示範囲を特定することを特徴とする。
本発明に係るディスプレイ装置は、他のディスプレイ装置と額縁状の装置筐体同士が側面で対向するように組み合わせることが可能なディスプレイ装置において、装置筐体の側面に配置した無線通信手段と、前記無線通信手段の無線通信結果により、組合せ全体の中での自位置を特定する自位置特定手段と、前記自位置特定手段が特定した自位置に応じて、表示対象となる画像の中の表示範囲を特定する表示範囲特定手段と、前記表示範囲特定手段が特定した表示範囲を表示する手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係るディスプレイ装置は、前記自位置特定手段が、対向先から送信されてきた位置情報及び前記位置情報を受信した無線通信手段が配置された側面方向に基づいて、自位置を特定することを特徴とする。
さらに、本発明に係るディスプレイ装置は、装置筐体の額縁サイズを記憶した手段と、組合せ先との装置筐体間に係る距離を検出する距離検出手段とを備え、前記表示範囲特定手段は、前記額縁サイズ及び前記距離検出手段で検出された距離に基づいて表示範囲を特定することを特徴とする。
本発明にあっては、複数のディスプレイ装置のそれぞれが無線通信手段を具備し、その無線通信手段による無線通信結果により、組合せ全体の中での自位置を特定するので、有線の場合に比べて、システム構築等に係る手間が大幅に削減されるようになる。また、本発明にあっては、複数のディスプレイ装置のそれぞれが、特定した自位置に応じて画像範囲を特定して表示することから、画像表示に至るまでの時間が従来のシステムに比べて大幅に短縮され、システムの立ち上げをスムーズに行えるようになる。
本発明にあっては、対向先から送信されてきた位置情報と、その位置情報を受信した無線通信手段が配置された側面方向を自位置特定の材料として利用するので、正確かつ迅速に自位置を特定できるようになる。たとえば、ディスプレイ装置の右側面に配置した無線通信手段で、対向先から位置情報を受信した場合、そのディスプレイ装置は、垂直方向における高さの位置は、右側面での対向先となるディスプレイ装置と同じになるから、対向先から受信した位置情報の中の高さを示す情報を自位置の高さを特定する材料として利用できるようになる。なお、別の例として、ディスプレイ装置の下側面に配置した無線通信手段で、一向に相手先からの無線通信を受信できない場合は、そのディスプレイ装置は、組合せ全体の中で下端に配置されたと想定できるから、このような場合も自位置を特定する材料として利用できるようになる。
本発明にあっては、額縁サイズを記憶すると共に、対向する相手先との距離を検出して表示範囲を特定するので、複数のディスプレイ装置の各画面で形成されるマルチ・ディスプレイ・システムの組合画面で画像を表示する際、各画面で表示される画像同士に位置的なズレ等が生じなくなり、違和感のない大画像をスムーズに表示できるようになる。
本発明にあっては、組合せ全体の一隅箇所を基準にした水平方向及び垂直方向の座標系で、自位置を特定するので、統一的な座標系に基づいて、各ディスプレイ装置の位置を表すことが可能となり、その結果、各ディスプレイ装置の位置が一つの座標係で正確に把握されるようになり、ソフト的な各種設定等も行いやすくなる。
本発明にあっては、基準に位置するディスプレイ装置が、表示に係る設定項目の設定値を他のディスプレイ装置へ送信するので、ユーザは基準に位置するディスプレイ装置に対して所要の設定を行えば、その設定内容が他のディスプレイ装置へ反映されるようになり、ソフト的な設定等に要する手間も従来に比べて大幅に削減できるようになる。
本発明にあっては、複数のディスプレイ装置のそれぞれが無線通信手段を具備して、無線通信結果により、組合せ全体の中での自位置を特定するので、有線の場合に比べて、システム構築等に係る手間を大幅に削減できると共に、特定した自位置に応じて画像の中の表示すべき範囲を特定して表示することから、画像表示に至るまでのシステム立ち上げ時間を従来に比べて大幅に短縮できる。
本発明にあっては、対向先から送信されてきた位置情報と、その位置情報を受信した無線通信手段の配置箇所とを自位置特定の材料として利用するので、正確かつ迅速に自位置を自動で特定でき、システム立ち上げ時に要する手間を削減できる。
本発明にあっては、額縁サイズを記憶すると共に、対向する相手先との距離を検出して表示範囲を特定するので、システムで画像を表示する際、各ディスプレイ装置の画面で表示される画像同士に位置的なズレ等が生じなくなり、違和感のない大画像を自動でスムーズに表示できる。
本発明にあっては、組合せ全体の一隅箇所を基準にした水平方向及び垂直方向の座標系で、自位置を特定するので、統一的な位置座標系に基づいて、各ディスプレイ装置の位置を表すことが可能となり、各ディスプレイ装置に対する各種設定等のしやすさを向上できる。
本発明にあっては、基準に位置するディスプレイ装置が、表示に係る設定項目の設定値を他のディスプレイ装置へ送信するので、ユーザは基準に位置するディスプレイ装置に対して所要の設定を行えば、その設定内容が他のディスプレイ装置へ反映されるようになり、ユーザの好みにあわせるための各種設定等に要する手間も従来に比べて大幅に削減できる。
本発明の実施形態に係るマルチ・ディスプレイ・システムの全体的な外観正面の概要を示す概略図である。 (a)は実施形態に係るディスプレイ装置の右斜め上からの概略斜視図、(b)は左斜め下からの概略斜視図である。 複数のディスプレイ装置の組合せ例を示す概略図であり、(a)(b)は水平方向に組み合わせた場合を示し、(c)(d)は垂直方向に組み合わせた場合を示し、(e)は格子状に組み合わせた場合を示す。 ディスプレイ装置の主要な内部構成を示すブロック図である。 対向箇所における無線通信ユニットの内部構成を示すブロック図である。 (a)は、ディスプレイ装置の額縁状の装置筐体に係る額縁サイズの各種寸法を示す概略図、(b)はディスプレイ装置同士の組合せ箇所における隙間寸法を示す概略図である。 (a)は基準位置のディスプレイ装置から他のディスプレイ装置へ伝送する場合等における情報の伝送経路を示す概略図、(b)は他のディスプレイ装置から基準位置のディスプレイ装置へ情報を伝送する場合の伝送経路を示す概略図である。 四方向の組合せにおける初期設定の処理手順を示す第1フローチャートである。 三方向の組合せにおける初期設定の処理手順を示す第2フローチャートである。 二方向の組合せにおける初期設定の処理手順の一部を示す第3フローチャートである。 二方向の組合せにおける初期設定の処理手順の他部を示す第4フローチャートである。 一方向の組合せにおける初期設定の処理手順の一部を示す第5フローチャートである。 一方向の組合せにおける初期設定の処理手順の他部を示す第6フローチャートである。 (a)は表示対象の画像の全体を示す概略図、(b)は各ディスプレイ装置における画像の表示区分を示す概略図である。 (a)は隅(左下隅)位置における表示区分中の表示範囲に係る寸法関係を示す概略図、(b)は縦辺(左側の周縁辺)位置における表示区分中の表示範囲に係る寸法関係を示す概略図である。 (a)は横辺(下側の周縁辺)位置における表示区分中の表示範囲に係る寸法関係を示す概略図、(b)は中間位置における表示区分中の表示範囲に係る寸法関係を示す概略図である。 本実施形態に係るマルチ・ディスプレイ・システムで画像を大きく表示した状態を示す概略図である。 変形例のディスプレイ装置の背面側と別体式の無線通信ユニットの接続状況を示す概略図である。 (a)は変形例のマルチ・ディスプレイ・システムの概略図、(b)は無線通信ユニットの配置箇所を示す概略図である。 (a)は別の変形例のマルチ・ディスプレイ・システムの概略図、(b)は無線通信ユニットの配置箇所を示す概略図である。
図1は、本発明の実施形態に係るマルチ・ディスプレイ・システム1の正面側から見た全体的な外観の概要を示している。本実施形態のマルチ・ディスプレイ・システムは、複数のディスプレイ装置A、B等を格子状に組み合わせて画像を大きく表示できるようにしたものであり、特に無線通信で各ディスプレイ装置間を接続したことにより、有線の接続作業を皆無にした上で、システム立ち上げ(初期設定)及びユーザに合わせた各種設定等に要する手間及び時間を削減して、各ディスプレイ装置の各画面を一つの大画面として容易に活用できるようにしたことを特徴にしている。以下、本発明のマルチ・ディスプレイ・システムについて詳説する。
なお、以下の説明では、各ディスプレイ装置の画面が見える状態を示す図1において、各画面の長手方向をX方向(水平方向)、各画面の短手方向をY方向(垂直方向)として規定すると共に、図1中のX方向を示す矢印が指す向きを右方向、X方向を示す矢印が指す向きの反対側を左方向、Y方向を示す矢印が指す向きを上方向、Y方向を示す矢印が指す向きの反対側を下方向と規定する(他の図でも同様)。
本実施形態のマルチ・ディスプレイ・システム1は、4行4列の格子状の配列で組み合わせた計16台のディスプレイ装置A〜Pで構成されている。後述するように、図1に示す配列は、左下隅箇所を基準としたX方向及びY方向の座標系で、各ディスプレイ装置A〜Pの位置を表すようにしており、たとえば、(X、Y)=(1、1)を基準の座標値として、その基準にディスプレイ装置Aを配置したものになっている。以下、(X、Y)=(1、2)〜(4、4)の各座標値が示す位置に、ディスプレイ装置B〜Pを配置している。なお、基準となる配置箇所は、左下隅に限定されるものではなく、マルチ・ディスプレイ・システムの仕様によっては、他の隅箇所(左上隅、右下隅、又は右上隅のいずれか)にすることも可能である。
図2(a)(b)は、複数のディスプレイ装置A〜Pの中で、本実施形態において基準となる箇所に配置されたディスプレイ装置Aの外観を示しており、残りのディスプレイ装置B〜Pも同様の外観になっている。ディスプレイ装置Aは外観的には、いわゆる薄型テレビと称されるタイプのものであり、ディスプレイ画面部3(液晶ディスプレイパネル、エレクトロルミネセンス(EL:electroluminescence)ディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネル、リアプロジェクション用の表示スクリーン、又は薄型CRTディスプレイ等)の周囲を額縁状の装置筐体2で囲った構成になっている。また、ディスプレイ装置Aは、装置筐体2の上下左右の各側面2a、2b、2c、2dに、組合せ先(対向先)とのデータ送受を行うための無線通信ユニット4〜7(無線通信手段に相当)をそれぞれ表出するように埋設している。この無線通信ユニット4〜7は、各側面2a、2b、2c、2dの長手方向(各辺に沿った方向)の中央箇所に配置されている。
本実施形態の無線通信ユニット4〜7は、RFID(Radio Frequency IDentification)に係る無線通信規格に基づくものであり、信号を重畳した無線電波の送受により無線通信を可能にしている。なお、無線通信ユニットとして適用可能な無線通信の種類は、RFIDに限定されるものではなく、IrDA(Infrared data Association)の赤外線通信規格、又はIEEE802系で規定される各種短距離無線通信の規格に基づくもの等を適用することも可能である。
無線通信ユニット4〜7は、それぞれ送信部4a〜7a及び受信部4b〜7bをセットにして具備している。無線通信ユニット4〜7が具備する送信部4a〜7a及び受信部4b〜7bの配置は、装置筐体2の上下の各側面2a、2b、左右の各側面2c、2dで、それぞれ逆にしている。
具体的には、装置筐体2の上側面2aに設けられた無線通信ユニット4は、右側に送信部4aを配置すると共に、左側に受信部4bを配置しているが(図2(a)参照)、下側面2bに設けられた無線通信ユニット5は、右側に受信部5bを配置すると共に、左側に送信部5aを配置している(図2(b)参照)。同様に、装置筐体2の右側面2dに設けられた無線通信ユニット7は、下側に送信部7aを配置すると共に、上側に受信部7bを配置しているが(図2(a)参照)、左側面2cに設けられた無線通信ユニット6は、下側に受信部6bを配置すると共に、上側に送信部6aを配置している(図2(b)参照)。このように送/受信部4a〜7a、4b〜7bの配置を逆にすることで、図1に示すように複数のディスプレイ装置が組み合わされた状態で、対向する無線通信ユニット同士の送/受信部がそれぞれ対向して無線通信を行えるようにしている。
また、無線通信関連以外のものとして、ディスプレイ装置Aは、装置筐体2の正面2eの右隅に、リモコン装置用のリモコン受光部8を設けていると共に、上側面2aに本体操作部18を設けている。このような外観的な構成を有する各ディスプレイ装置A〜Pは、所要の連結金具で装置筐体同士が側面で対向するように連結されることで、図1に示すように格子状に組み合わされた形態になる。
なお、本発明で想定できるマルチ・ディスプレイ・システムにおいて、各ディスプレイ装置A〜Pが組み合わされる形態は、図1に示す4行4列の格子状に限定されるものではなく、様々な組合せ形態が考えられ、具体的な組合せ形態としては、図3(a)〜図3(e)に示すようマルチ・ディスプレイ・システム50、60、70、80、90等が想定できる。
図3(a)は水平方向へ直列状に計2台のディスプレイ装置A、Bを組み合わせた形態のマルチ・ディスプレイ・システム50を示し、図3(b)は水平方向へ直列状に3台以上のディスプレイ装置A、B、C等を組み合わせた形態のマルチ・ディスプレイ・システム60を示している。また、図3(c)は垂直方向へ直列状に計2台のディスプレイ装置A、Bを組み合わせた形態のマルチ・ディスプレイ・システム70を示し、図3(d)は垂直方向へ直列状に3台以上のディスプレイ装置A、B、C等を組み合わせた形態のマルチ・ディスプレイ・システム80を示している。さらに、図3(e)は、格子状に計4台以上のディスプレイ装置A、B、C、D等を組み合わせた形態のマルチ・ディスプレイ・システム90を示している。以上のように本発明では、本実施形態に係るディスプレイ装置A等を、m行n列(m、nは整数)で適宜組合せることにより、様々な形態のマルチ・ディスプレイ・システムを構成することが可能になっている。
図4は、ディスプレイ装置Aの本発明に関連する主要な内部構成を示すブロック図であり、他のディスプレイ装置B〜Pも同様の内部構成になっている。ディスプレイ装置Aは、装置全体の各種制御処理を行う制御部10を中心に、様々なコンポーネントを具備している。具体的にディスプレイ装置Aは、映像表示に関連する部分として、図示しないアンテナと接続されるチューナユニット11、ビデオ信号入力部12、ビデオ切替部13、ビデオ信号出力部14、フレームメモリ15、映像処理回路16、キャラクタジェネレータ17、及びディスプレイ画面部3を有している。
また、ディスプレイ装置Aは、ユーザインターフェイスに関連する部分として、装置筐体2に設けられる本体操作部18と、リモコン装置25から発せられる赤外光(操作信号を含む赤外光)のリモコン受光部8とを具備し、さらに、各種データ・情報等を記憶するためにROM19、メモリ20も有し、制御部10等を所定のクロック数で作動させるための発信部21も有する。そして、ディスプレイ装置Aは、上述した無線通信ユニット4〜7を具備して、制御部10に接続させている。以下、ディスプレイ装置Aが備える上記の各部を順次説明する。
チューナユニット11は、アンテナで受信される各種の放送信号の中から、ユーザが本体操作部18又はリモコン装置25を操作することにより選局した放送信号について復調や誤り訂正等を行い、ビデオ切替部13へビデオ信号を出力する。ビデオ信号入力部12は、外部のビデオ信号の出力が可能な装置(たとえば、HDD等の記憶媒体に番組の録画を行うビデオ装置、DVD等の記憶媒体の再生を行う再生装置、セットトップボックス等の各種装置)との接続用のビデオ入力端子を具備し、このビデオ入力端子で受け付けたビデオ信号をビデオ切替部13へ出力するものである。
ビデオ切替部13は、ビデオ信号の出力元としてチューナユニット11又はビデオ信号入力部12の切替を行うと共に、入力されたビデオ信号の伝送先として、ビデオ信号出力部14又はフレームメモリ15を切り替えるものである。なお、このようなビデオ切替部13の切替処理は、制御部10からの制御信号により指示されており、制御部10は、本体操作部18又はリモコン装置25で受け付けたユーザの操作により、ビデオ切替部13の切替制御を行う。ビデオ信号出力部14は、ビデオ信号を扱うことが可能な外部の装置と接続されるためのビデオ出力端子を具備し、ビデオ切替部13からビデオ信号が伝送されてきた場合、ビデオ出力端子に接続された外部の装置へビデオ信号の出力を行う。
フレームメモリ15は、ビデオ信号を1フレームごとに随時記憶し、フレーム単位で画像信号を映像処理回路16へ出力する。映像処理回路16は、フレームメモリ15から送られてくる画像信号に係る画像の表示を行うための各種処理(IP(Interlace to Progressive)変換、スケーリング、デジタルRGB変換、エンラージ処理等)を行うものである。この映像処理回路16は、ディスプレイ装置Aがマルチ・ディスプレイ・システムに組み込まれて作動する場合は、後述するように制御部10の制御指示にしたがって、表示範囲の切り出し処理(表示範囲に応じた画像信号の画素部分のみを表示するための処理)を行うことになる。
キャラクタジェネレータ17は、映像処理回路16から送られてくる画像信号をディスプレイ画面部3へ伝送しており、ユーザよりメニュー等を表示するための操作を受け付けた場合は、制御部10から供給されるOSD表示形式のメニュー画像を画像信号に重畳して、ディスプレイ画面部3へ伝送する。このようにディスプレイ画面部3へ伝送された画像信号は、画像としてディスプレイ画面部3で表示される。
なお、上記は主に画像の表示に係る処理部分に応じたものであり、ディスプレイ装置Aには、音声出力に係る処理部分も当然設けられているが、それらの部分は、本発明と直接的に関係しないので、その説明は省略する。
また、本体操作部18は、電源入切ボタン、音量調整ボタン、チャンネル切替ボタン、入力切替ボタン、モード切替ボタン等を有しており、電源入切ボタンの電源入操作がユーザにより行われると、ディスプレイ装置Aに電源が供給されて作動状態となり、その他の各ボタンがユーザにより操作されると、操作内容が制御部10へ伝えられる。リモコン装置25は、上下左右キー、選択キー、チャンネルキー等の各種キーを有しており、ユーザによりキーのいずれかが操作されると、操作に応じた操作信号を含む赤外光を発し、その赤外光はリモコン受光部8を介して制御部10へ伝えられる。
ROM19は、制御部10が行う各種制御処理の内容を規定したプログラムpを予め記憶していると共に、装置筐体2における正面からの各部の寸法(額縁サイズ)を含む額縁サイズデータdも予め記憶している。
図6(a)は、ROM19に記憶されている装置筐体2の額縁サイズデータdに含まれる各寸法を示したものである。すなわち、額縁サイズデータdは、装置筐体2の水平寸法w1、垂直寸法h1、上側面2a側の上額縁幅寸法h2、下側面2b側の下額縁幅寸法h3、左側面2c側の左額縁幅寸法w2、及び右側面2d側の右額縁幅寸法w3を含んでいる。これらの各寸法は、後述するように、ディスプレイ装置Aがマルチ・ディスプレイ・システムに組み込まれて使用される場合に、制御部10が、ディスプレイ装置Aの表示する画像の表示範囲を特定する際に利用される。
また、図4のブロック図に示されるメモリ20は、書き換え可能な半導体メモリであり、ディスプレイ装置Aの各種設定項目(表示に係る設定項目を含む)に対する設定値を含む設定テーブルtを記憶している。設定テーブルtが含む設定値に係る設定項目としては、彩度、色相、明度、輝度、コントラスト等がある。なお、メモリ20には、初期設定の処理で用いられる基準時間(デフォルトは2分)等も記憶されている。
そして図2(a)(b)で説明した送信部4a〜7a及び受信部4b〜7bを有する無線通信ユニット4〜7は、図4に示すように、制御部10に接続されており、制御部10の制御に従って無線処理(送受信処理)を行い、制御部10で指示された内容等を送信すると共に、受信した内容は制御部10へ伝送されるようになっている。
図5は、無線通信ユニット4、5の詳しい内部構成を示すブロック図であり、図1に示すマルチ・ディスプレイ・システム1の一部であるディスプレイ装置A及びディスプレイ装置Bが組み合わされて対向した箇所に配置されるディスプレイ装置Aの上側面2aに設けられた無線通信ユニット4等と、ディスプレイ装置Bの下側面2bに設けられた無線通信ユニット5等とを示している。
無線通信ユニット4の送信部4aは、乗車カード又は電子マネー等で用いられるICカードと同様に、相手側から発信される電力により駆動するようになっている。ただし、送信部4aは、ICカードのように固定の情報のみを送信するのではなく、制御部10の指示に応じて様々な内容(情報)を送信できるようになっている。送信部4aは内部に、送信処理部30、検波部31、入力処理部32、及び送信側電界強度検出部33を有している。送信処理部30は基本的に、制御部10の制御に従ったタイミングで、制御部10が指示する内容(情報)を無線により送信するものであるが、対向する組合せ先の無線通信ユニット5から送られてくる電力の受け取りを行う機能も具備している。検波部31は送信処理部30が受け取った電力の検波を行うものであり、入力処理部32は、制御部10に対する入力処理を行うものである。送信側電界強度検出部33は、後述する装置筐体間の隙間寸法cの検出のために(図6(b)参照)、送信処理部30での送信に係る電界の強度を検出するものであり、検出した強度を制御部10へ伝送する。
また、受信部4bは、受信処理部40、検波部41、入力処理部42、電力増幅部43、変調部44、出力処理部45、及び受信側電界強度検出部46を有している。受信処理部40は基本的に、対向する組合せ先の無線通信ユニット5の送信部5aから送信される内容(情報)を受信するものであるが、電力増幅部43から伝送される電力を無線で送信する機能も具備している。検波部44は、受信処理部40で受信された情報の検波処理を行うものであり、検波した情報を入力処理部42へ伝送する。入力処理部42は、検波した情報を制御部10へ伝えるための入力処理を行うものであり、処理後の情報を制御部10へ伝える。
一方、出力処理部45は、電力を送るための出力信号を制御部10の制御に従って変調部44へ送っており、変調部44は、発信部21の発する周波数を利用して信号変調を行った信号を電力増幅部43へ送る。電力増幅部43は、変調部44からの信号を受けて、所定の値に増幅した電力を受信処理部40へ伝える。また、受信側電界強度検出部46は、受信処理部40での受信に係る電界の強度を検出するものであり、検出した強度を制御部10へ伝送する。なお、上述した無線通信ユニット4の構成は、ディスプレイ装置Aが具備する残りの無線通信ユニット5〜7でも同様であると共に、他のディスプレイ装置B〜Pが備える無線通信ユニット4〜7でも同様である。
次に、制御部10が、ROM19に記憶されるプログラムpの規定に基づき行う本発明に関連する処理内容について説明する。制御部10は、組合せに係る初期設定として、ディスプレイ装置Aが単独で使用されるのか、又はマルチ・ディスプレイ・システムとして使用されるのかを検出すると共に、マルチ・ディスプレイ・システムとして使用される場合は、システム中のいずれの位置で使用されるのかを検出する処理を行う。また、マルチ・ディスプレイ・システムとして使用される場合では、表示範囲の特定処理を行うと共に、設定項目(彩度、色相、明度等)をシステム全体で統一するための処理を行う。
組合せに係る初期設定において、まず制御部10は自位置特定手段として機能し、各無線通信ユニット4〜7の無線通信結果により、システム中での自位置を特定する処理を行う。すなわち、無線通信を受信した無線通信ユニット4〜7が配置される側面2a〜2dの方向、無線通信を受信しない無線通信ユニット4〜7が配置される側面2a〜2dの方向、及び他のディスプレイ装置から送られてくる位置情報等により、システム中のいずれの座標位置にディスプレイ装置が配置されているのかを制御部10は特定することになる(自位置の特定)。この処理に対するプログラムpの規定は、最初に四方向で無線通信を行う場合を検討し、二番目に三方向で無線通信を行う場合を検討し、三番目に二方向で無線通信を行う場合を検討し、最後に一方向のみで無線通信を行う場合を検討する内容になっている。
そして、各ディスプレイ装置A〜Pが特定した自位置の情報(位置情報)は、基準のディスプレイ装置Aへ集められ、基準(マスター)のディスプレイ装置Aの制御部10は、集められた全ての位置情報から、組み合わされたマルチ・ディスプレイ・システム1の形態を特定し(何行・何列であるかを特定)、特定した形態を他(スレーブ)のディスプレイ装置B〜Pへ伝送する。それにより、全ディプレイ装置A〜Pは、何行・何列のシステム全体における自位置を特定できるようになる。
なお、四方向で無線通信を行う場合とは、例えば、ディスプレイ装置が図1に示すような格子状のマルチ・ディスプレイ・システム1に使用された場合では(X、Y)=(2、2)、(2、3)、(3、3)、(3、3)に位置するときが該当する。また、三方向で無線通信を行う場合とは、例えば、ディスプレイ装置が図1に示すような格子状のマルチ・ディスプレイ・システム1に使用された場合では(X、Y)=(1、2)、(1、3)、(2、1)、(2、4)、(3、1)、(3、4)、(4、2)、(4、3)に位置するときが該当する。さらに、二方向で無線通信を行う場合とは、例えば、ディスプレイ装置が図1に示すような格子状のマルチ・ディスプレイ・システム1に使用された場合では(X、Y)=(1、1)、(1、4)、(4、1)、(4、4)の隅に位置するときが該当する。そして、一方向で無線通信を行う場合とは、例えば、ディスプレイ装置が図3(a)、(c)に示すような直列状のマルチ・ディスプレイ・システム50、70に使用された場合などが該当する。
また、図7(a)は、図1に示すようなマルチ・ディスプレイ・システムにおいて、位置情報を伝送していく場合の伝送順路を示しており、自位置を特定した各ディスプレイ装置の制御部10は、図7(a)の示すように、基準位置のディスプレイ装置Aから右へ位置情報を伝送すると共に、最下段の各ディスプレイ装置から上方へ位置情報を伝送していくことになる。なお、図7(a)に示す伝送経路は、設定項目に対する設定値又は各種信号を基準位置のディスプレイ装置から他のディスプレイ装置へ伝送する場合にも適用される。また、各ディスプレイ装置が自位置の特定が完了した旨を表す情報等を、基準位置のディスプレイ装置へ伝送する順路は、上記の場合とは逆に図7(b)に示すように、最上段の各ディスプレイ装置から下方へ情報を伝送し、それから最下段において右から左へ情報を伝送することになる。
図7に示すような順路で情報を伝送する数珠つなぎ的な接続の仕方は、一般に、デイジー・チェーン(daisy chain)接続と称されており、無線通信ユニット4〜7で、無線通信対象の情報、データ、制御信号に対して波形整形や増幅などの処理が施される。なお、デイジー・チェーンに関する規格は、IEEE1394等に規定される。
図8は、組合せの初期設定の処理で最初に行う四方向での無線通信の場合の制御部10の制御に基づく処理手順を示した第1フローチャートである。この第1フローチャートは、ディスプレイ装置が電源を入れられた状態で自動的に開始される処理内容を示しており、まず、電源が入れられると、制御部10は、四方に配置された無線通信ユニット4〜7を用いて、自らの存在を示すための認識信号を四方向へ向かって送信する(S1)。次に、制御部10は、他のディスプレイ装置から発せられた認識信号を四方向から無線通信ユニット4〜7の全てで受信したか否かを判断する(S2)。
四方向の全てで認識信号を受信していない場合(S2:NO)、電源が入れられてから基準時間(例えば、2分)が経過したか否かを制御部10は判断し(S3)、基準時間が経過した場合(S3:YES)は、図9の第2フローチャートに示す三方向での受信の場合に係る処理へ移行し、基準時間が経過していない場合(S3:NO)、S1の段階へ戻り、S1及びS2の処理を繰り返すことになる。
また、四方向の全てで認識信号を受信した場合(S2:YES)、下側面2bの無線通信ユニット5で、下方向から位置情報(位置座標)を受信したか否かを制御部10は判断し(S4)、位置情報を受信しない場合(S4:NO)、位置情報の受信待ちの状態となる。そして、位置情報を受信した場合(S4:YES)、制御部10は、受信した位置情報に対して、X座標は同値にして、Y座標には受信した座標値に1を加えた値を自位置の座標として特定する(S5)。すなわち、下方向から(X、Y)=(x1、y1)という位置情報を受信した場合(x1、y1は整数)、制御部10は自位置として、(X、Y)=(x1、y1+1)という座標値を特定することになる。
それから、制御部10は、特定した座標値を上側面2aの無線通信ユニット4を用いて上方向へ送信する(S6)。そして、制御部10は、特定した位置情報と共に位置情報の特定完了の旨を示す完了信号を、下側面2bの無線通信ユニット5を用いて、下方向へ送信する(S7)。なお、この後、制御部10は、図7(b)に示す伝送順路において、他のディスプレイ装置の完了信号を上方向から受信した場合も、S7の段階と同様に、下方向へ伝送することになる。以上のような処理で、四方向で無線通信を行う箇所に配置された場合の処理が終了することになる。
図9は、組合せの初期設定の処理で二番目に行う三方向での無線通信の場合の制御部10の制御に基づく処理手順を示した第2フローチャートである。この第2フローチャートの処理は、図8の第1フローチャートにおいて、基準時間内に四方向の全て認識信号を受信しなかった場合(S3:NO)に開始されることになり、まず、制御部10は、他のディスプレイ装置より発せられた認識信号を、無線通信ユニット4〜7のいずれか3個の三方向で受信したか否かを判断する(S10)。
三方向で認識信号を受信していない場合(S10:NO)、図10の第3フローチャートに示す二方向の受信の場合に係る処理へ移行する。また、三方向で認識信号を受信した場合(S10:YES)、次に制御部10は、下側面2bの無線通信ユニット5で下方向からの認識信号を受信したか否かを判断する(S11)。下方向から認識信号を受信した場合(S11:YES)、制御部10は、上側面2aの無線通信ユニット4で上方向からの認識信号を受信したか否かを判断する(S12)。
上方向から認識信号を受信した場合(S12:YES)、制御部10は、下側面2bの無線通信ユニット5で、下方向から位置情報(位置座標)を受信したか否かを制御部10は判断し(S13)、位置情報を受信しない場合(S13:NO)、位置情報の受信待ちの状態となる。なお、S12の段階で上方向からの認識信号を受信することで、図1に示すような格子状のマルチ・ディスプレイ・システム1が構築される場合において、制御部10に係るディスプレイ装置は、(X、Y)=(1、2)、(1、3)、(4、2)、(4、3)のいずれかの箇所に配置されたと推定できる。
そして、下方向から位置情報を受信した場合(S13:YES)、制御部10は、受信した位置情報に対して、X座標は同値にして、Y座標には受信した座標値に1を加えた値を自位置の座標として特定する(S14)。それから、制御部10は、特定した座標値を上側面2aの無線通信ユニット4を用いて上方向へ送信し(S15)、特定した位置情報と共に位置情報の特定完了の旨を示す完了信号を、下側面2bの無線通信ユニット5を用いて、下方向へ送信する(S16)。なお、この後、制御部10は、他のディスプレイ装置の完了信号を上方向から受信した場合、S16の段階と同様に、下方向へ伝送することになる。
また、S11の段階で、下方向から認識信号を受信しなかった場合(S11:NO)、図1に示すような格子状のマルチ・ディスプレイ・システム1が構築される場合において、制御部10に係るディスプレイ装置は(X、Y)=(2、1)、(3、1)のいずれかに配置されたと推定できるので、制御部10は、左側面2cの無線通信ユニット6で左方向から位置情報(位置座標)を受信したか否かを判断する(S17)。位置情報を受信しない場合(S17:NO)、位置情報の受信待ちの状態となり、位置情報を受信すると(S17:YES)、制御部10は、受信した位置情報に対して、X座標には、受信した座標値に1を加えると共に、Y座標は受信した座標値と同値を用いて、自位置の座標として特定する(S18)。すなわち、左方向から(X、Y)=(x1、y1)という位置情報を受信した場合(x1、y1は整数)、制御部10は自位置として、(X、Y)=(x1+1、y1)という座標値を特定することになる。
それから、制御部10は、特定した座標値を上側面2aの無線通信ユニット4及び右側面2dの無線通信ユニット7を用いて上・右方向へ送信し(S19)、特定した位置情報と共に位置情報の特定完了の旨を示す完了信号を、左側面2cの無線通信ユニット6を用いて、左方向へ送信する(S20)。なお、この後、制御部10は、他のディスプレイ装置の完了信号を上・右方向から受信した場合も、S20の段階と同様に、左方向へ送信することになる。
さらに、S12の段階で、上方向から認識信号を受信しなかった場合(S12:NO)、図1に示すような格子状のマルチ・ディスプレイ・システム1が構築される場合において、制御部10に係るディスプレイ装置は(X、Y)=(2、4)、(3、4)のいずれかに配置されたと推定できるので、制御部10は、下側面2bの無線通信ユニット5で、下方向から位置情報(位置座標)を受信したか否かを判断し(S21)、位置情報を受信しない場合(S21:NO)、位置情報の受信待ちの状態となる。
そして、位置情報を受信した場合(S21:YES)、制御部10は、受信した位置情報に対して、X座標は同値にして、Y座標には受信した座標値に1を加えた値を自位置の座標として特定する(S22)。それから、制御部10は、特定した位置情報と共に位置情報の特定完了の旨を示す完了信号を、下側面2bの無線通信ユニット5を用いて、下方向へ送信する(S16)。以上のような処理で、三方向で無線通信を行う箇所に配置された場合の処理が終了することになる。
図10は、組合せの初期設定の処理で三番目に行う二方向での無線通信の場合の制御部10の制御に基づく処理手順の一部を示した第3フローチャートである。この第3フローチャートの処理は、図9の第2フローチャートにおいて、三方向から認識信号を受信しなかった場合に(S10:NO)、開始されることになり、まず、制御部10は、他のディスプレイ装置より発せられた認識信号を、無線通信ユニット4〜7のいずれか2個の二方向で受信したか否かを判断する(S30)。
二方向で認識信号を受信していない場合(S30:NO)、図12の第5フローチャートに示す一方向の受信の場合に係る処理へ移行する。また、二方向で認識信号を受信した場合(S30:YES)、次に制御部10は、上側面2aの無線通信ユニット4及び下側面2bの無線通信ユニット5の上下方向で認識信号を受信したか否かを判断する(S31)。上下方向で認識信号を受信した場合(S31:YES)、制御部10は、下側面2bの無線通信ユニット5で、下方向から位置情報(位置座標)を受信したか否かを制御部10は判断し(S32)、位置情報を受信しない場合(S32:NO)、位置情報の受信待ちの状態となる。なお、S31の段階で上下方向からの認識信号を受信することは、図3(d)に示すような垂直方向で直列状のマルチ・ディスプレイ・システム80が構築される場合で、制御部10に係るディスプレイ装置が(X、Y)=(1、2)のような場所に位置すると推定される。
そして、下方向から位置情報を受信した場合(S32:YES)、制御部10は、受信した位置情報に対して、X座標は同値にして、Y座標には受信した座標値に1を加えた値を自位置の座標として特定する(S33)。それから、制御部10は、特定した座標値を上側面2aの無線通信ユニット4を用いて上方向へ送信し(S34)、特定した位置情報と共に位置情報の特定完了の旨を示す完了信号を、下側面2bの無線通信ユニット5を用いて、下方向へ送信する(S35)。なお、制御部10は、他のディスプレイ装置の完了信号を上方向から受信した場合、S35の段階と同様に、下方向へ伝送することになる。
また、S31の段階で、上下方向で認識信号を受信しなかった場合(S31:NO)、次に、制御部10は、左側面2cの無線通信ユニット6及び右側面2dの無線通信ユニット7の左右方向で認識信号を受信したか否かを判断する(S36)。左右方向で認識信号を受信した場合(S36:YES)、左方向から位置情報(位置座標)を受信したか否かを制御部10は判断する(S37)。なお、S36の段階で左右方向からの認識信号を受信することは、図3(b)に示すような水平方向で直列状のマルチ・ディスプレイ・システム60が構築される場合で、制御部10に係るディスプレイ装置が(X、Y)=(2、1)のような場所に位置すると推定される。
そして、制御部10は、左側面2cの無線通信ユニット6で左方向からの位置情報を受信しない場合(S37:NO)、位置情報の受信待ちの状態となり、位置情報を受信すると(S37:YES)、制御部10は、受信した位置情報に対して、X座標には、受信した座標値に1を加えると共に、Y座標は受信した座標値と同値を用いて、自位置の座標として特定する(S38)。それから、制御部10は、特定した座標値を右側面2dの無線通信ユニット7を用いて右方向へ送信し(S39)、特定した位置情報と共に位置情報の特定完了の旨を示す完了信号を、左側面2cの無線通信ユニット6を用いて、左方向へ送信する(S40)。なお、制御部10は、他のディスプレイ装置の完了信号を右方向から受信した場合も、S40の段階と同様に、左方向へ伝送することになる。
さらに、S36の段階で、左右方向で認識信号を受信しなかった場合(S36:NO)、次に、制御部10は、右側面2dの無線通信ユニット7及び上側面2aの無線通信ユニット4の右・上方向で認識信号を受信したか否かを判断する(S41)。右・上方向で認識信号を受信しなかった場合(S41:NO)、図11の第4フローチャートに示す処理へ移行する。
また、右・上方向で認識信号を受信した場合は(S41:YES)、図1に示すような格子状配置のマルチ・ディスプレイ・システム1が構築される場合で、制御部10に係るディスプレイ装置が(X、Y)=(1、1)の基準に配置されたと直ちに特定できる(S42)。そして、制御部10は、特定した座標値を右側面2dの無線通信ユニット7及び上側面2aの無線通信ユニット4を用いて右・上方向へ送信する(S43)。なお、この後、基準に位置するディスプレイ装置Aの制御部10は、他のディスプレイ装置から完了信号(位置情報を含む信号)が送信されてくるのを待つと共に、全ディスプレイ装置の完了信号の受信に伴い、マルチ・ディスプレイ・システムの形態(列数・行数)を特定し、特定した形態を他のディスプレイ装置へ伝送することになる。
図11は、図10の第3フローチャートにおいて、S41の段階で、右・上方向で認識信号を受信しなかった場合(S41:NO)の処理手順を示す第4フローチャートである。この第4フローチャートにおいて、制御部10は、左側面2cの無線通信ユニット6及び上側面2aの無線通信ユニット4の左・上方向で認識信号を受信したか否かを判断する(S44)。左・上方向で認識信号を受信した場合(S44:YES)、左方向から位置情報(位置座標)を受信したか否かを制御部10は判断する(S45)。なお、S44の段階で左・上方向からの認識信号を受信することは、図1に示すような格子状のマルチ・ディスプレイ・システム1が構築される場合で、制御部10に係るディスプレイ装置が(X、Y)=(4、1)のような右下隅箇所に位置すると推定できる。
左方向から位置情報を受信しない場合(S45:NO)、位置情報の受信待ちの状態となり、位置情報を受信すると(S45:YES)、制御部10は、受信した位置情報に対して、X座標には、受信した座標値に1を加えると共に、Y座標は受信した座標値と同値を用いて、自位置の座標として特定する(S46)。それから、制御部10は、特定した位置情報(座標値)を上側面2aの無線通信ユニット4を用いて上方向へ送信し(S47)、特定した位置情報と共に位置情報の特定完了の旨を示す完了信号を、左側面2cの無線通信ユニット6を用いて、左方向へ送信する(S48)。なお、制御部10は、他のディスプレイ装置の完了信号を上方向から受信した場合も、S48の段階と同様に、左方向へ伝送することになる。
また、S44の段階で、左・上方向で認識信号を受信しなかった場合(S44:NO)、下方向から位置情報(位置座標)を受信したか否かを制御部10は判断する(S49)。なお、S44の段階で左・上方向からの認識信号を受信しなかったということは、図1に示すような格子状のマルチ・ディスプレイ・システム1が構築される場合で、制御部10に係るディスプレイ装置が(X、Y)=(1、4)(4、1)のような左又は右の隅箇所に位置すると推定できる。
下方向から位置情報を受信しない場合(S49:NO)、位置情報の受信待ちの状態となり、下方向から位置情報を受信した場合(S49:YES)、制御部10は、受信した位置情報に対して、X座標は同値にして、Y座標には受信した座標値に1を加えた値を自位置の座標として特定する(S50)。それから、制御部10は、特定した位置情報と共に位置情報の特定完了の旨を示す完了信号を、下側面2bの無線通信ユニット5を用いて、下方向へ送信する(S51)。以上に説明した処理で、二方向の無線通信に係る処理が終了する。
図12は、組合せの初期設定の処理で最後に行う一方向での無線通信の場合の制御部10の制御に基づく処理手順の一部を示した第5フローチャートである。この第5フローチャートの処理は、図10の第3フローチャートにおいて、二方向から認識信号を受信しなかった場合に(S30:NO)、開始されることになり、まず、制御部10は、他のディスプレイ装置より発せられた認識信号を一方向から、無線通信ユニット4〜7のいずれか1個で受信したか否かを判断する(S60)。
一方向で認識信号を受信していない場合は(S60:NO)、ディスプレイ装置単独での使用になることから、通常の単独での使用処理を行う(S61)。この場合、これで初期設定に係る処理は終了することになる。
また、一方向で認識信号を受信した場合(S60:YES)、次に、制御部10は、その認識信号の受信が左方向からの受信であるか否かを判断する(S62)。左方向からの受信である場合(S62:YES)、制御部10は、左側面2cの無線通信ユニット6で左方向から位置情報(位置座標)を受信したか否かを判断する(S63)。位置情報を受信しない場合(S63:NO)、位置情報の受信待ちの状態となり、位置情報を受信すると(S63:YES)、制御部10は、受信した位置情報に対して、X座標には、受信した座標値に1を加えると共に、Y座標は受信した座標値と同値を用いて、自位置の座標として特定する(S64)。
なお、このように左方向のみで認識信号を受信する場合とは(S62:YES)、例えば、図3(a)に示すような水平方向で直列状のマルチ・ディスプレイ・システム50が構築される場合で、制御部10に係るディスプレイ装置が(X、Y)=(2、1)のような右端箇所に位置すると推定できる。それから、制御部10は、特定した位置情報と共に位置情報の特定完了の旨を示す完了信号を、左側面2cの無線通信ユニット6を用いて、左方向へ送信する(S65)。
また、S62の段階で、認識信号の受信が左方向からの受信でない場合(S62:NO)、制御部10は、認識信号の受信が下方向から受信であるか否かを判断する(S66)。下方向で受信しない場合(S66:NO)、図13の第6フローチャートに示す処理へ移行する。また、下方向からの受信がある場合(S66:YES)、次に、下側面2bの無線通信ユニット5で下方向から位置情報(位置座標)を受信したか否かを判断する(S67)。位置情報を受信しない場合(S67:NO)、位置情報の受信待ちの状態となり、下方向から位置情報を受信した場合(S67:YES)、制御部10は、受信した位置情報に対して、X座標は同値にして、Y座標には受信した座標値に1を加えた値を自位置の座標として特定する(S68)。
なお、このように下方向のみで認識信号を受信する場合とは(S66:YES)、例えば、図3(c)に示すような垂直方向で直列状のマルチ・ディスプレイ・システム70が構築される場合で、制御部10に係るディスプレイ装置が(X、Y)=(1,2)のような上端箇所に位置すると推定できる。それから、制御部10は、特定した位置情報と共に位置情報の特定完了の旨を示す完了信号を、下側面2bの無線通信ユニット5を用いて、下方向へ送信する(S69)。
図13は、図12の第5フローチャートにおいて、S66の段階で、下方向で認識信号を受信しなかった場合(S66:NO)の処理手順を示す第6フローチャートである。この第6フローチャートにおいて、制御部10は、右側面2dの無線通信ユニット7で右方向から認識信号を受信したか否かを判断する(S70)。右方向で認識信号を受信した場合は(S70:YES)、図3(a)(b)に示すような水平方向で直列状のマルチ・ディスプレイ・システム50、60が構築されるときで、制御部10に係るディスプレイ装置が(X、Y)=(1、1)の基準に位置すると直ちに判明するから、自位置を基準として特定できる(S71)。そして、制御部10は、特定した座標値を右側面2dの無線通信ユニット7を用いて右方向へ送信する(S72)。
また、右方向で認識信号を受信しなかった場合(S70:NO)、図3(c)(d)に示すような垂直方向で直列状のマルチ・ディスプレイ・システム70、80が構築されるときで、制御部10に係るディスプレイ装置が(X、Y)=(1、1)の基準に位置すると直ちに判明するから、自位置を基準として特定できる(S73)。そして、制御部10は、特定した座標値を上側面2aの無線通信ユニット4を用いて右方向へ送信する(S74)。
このように、座標系における自位置を特定した各ディスプレイ装置A、B等の制御部10は、特定した自位置が(X、Y)=(1、1)の基準である場合、マスターのディスプレイ装置として機能するようになり、自位置が基準以外にある場合、スレ−ブのディスプレイ装置として機能するようになる。基準に位置するマスターのディスプレイ装置Aの制御部10は、他(スレーブ)のディスプレイ装置から完了信号(位置情報を含む信号)が送信されてくるのを待ち、全スレーブのディスプレイ装置から完了信号を受け取ると、受け取った完了信号に含まれる各位置情報より、構築されたマルチ・ディスプレイ・システム1の形態(行数・列数)を特定し、特定した行数・列数をスレーブのディスプレイ装置へ、図7(a)に示す順路で伝送する。これにより、スレーブの各ディスプレイ装置は、構築されたシステム全体における自位置を特定でき、この特定した自位置に基づき、以降の表示範囲の特定処理を行うことになる。
以上の説明で、組合せに係る初期設定の処理手順は終了することになり、このような処理を行うことで、マルチ・ディスプレイ・システムが、図1及び図3(e)に示すような格子状の形態、図3(a)(b)に示す水平方向での直列状の形態、又は図3(c)(d)に示す垂直方向での直列状の形態のいずれの場合であっても、各ディスプレイ装置A〜Pの制御部10はシステム全体における自位置を特定できるようになる。
また、上記のような初期設定の処理が終了すると、次に、制御部10は表示範囲特定手段として、特定した自位置に応じた表示範囲の特定処理を行うことになる。図1に示す格子状のマルチ・ディスプレイ・システム1において、表示対象となる画像(画像ソース)が、図14(a)に示すような画像Gである場合、各ディスプレイ装置A〜Pが表示すべき画像の区分は、図14(b)に示すように画像区分Ga〜Gpとして特定できる。そのため、各ディスプレイ装置A〜Pの制御部10は、まず、特定した自位置に基づいて、自身が表示すべき表示範囲が、画像Gの画像区分Ga〜Gpの中のいずれになるかを特定することになる。
また、特定した画像区分Ga〜、Gpをそのまま、各ディスプレイ装置A〜Pで表示したとなると、各ディスプレイ装置A〜Pの装置筐体2の額縁状の縁部分が正面に占める領域、及び組み合わされたディスプレイ装置間の隙間寸法が存在することにより、図14(a)に示すような画像Gと相似形で拡大表示を行えない。そのため、各ディスプレイ装置A〜Pの制御部10は、装置筐体2の額縁サイズ、及び装置間の隙間寸法に基づいて、実際にディスプレイ画面部3で表示する表示範囲を特定することになる。
図6(b)は、ディスプレイ装置Aとディスプレイ装置Bの対向する装置筐体間の隙間寸法c(ディスプレイ装置Aの装置筐体2の上面2aとディスプレイ装置Bの装置筐体2の下面2bの距離)を示している。このような隙間寸法cの検出には、図5に示す送信側電界強度検出部33及び受信側電界強度検出部46で検出された電界強度を利用することになる(電力検出)。図4に示されるROM19に記憶されるプログラムpには、電界強度を距離寸法に換算する計算式が含まれており、制御部10は距離検出手段として、検出された電界強度から隙間寸法cを検出することになる。ただし、制御部10が利用する電界強度は、対象となる隙間寸法cで対向して位置する無線通信ユニットで検出される電界強度の平均値となる。
すなわち、図6(b)に示す場合では、ディスプレイ装置Aの制御部10は、自己の無線通信ユニット4の送受信部4a、4bから電界強度を受け取るが、隙間寸法cを挟んで対向するディスプレイ装置Bの下側面の無線通信ユニット5の送受信部5a、5bで検出された電界強度も、無線通信により、ディスプレイ装置Bから受け取り、計4つの電界強度の平均値を制御部10は算出する。制御部10は、その平均値の電界強度から隙間寸法cを求めて、隙間寸法cの検出を行うことになる。このように自己の送受信部で検出された電界強度に加えて、組合せ先で検出された電界強度も利用することで、各無線通信ユニットで検出された電界強度を平均化でき、隙間寸法cの検出精度の向上に役立てられる。なお、このような隙間寸法cの検出処理は、図6(b)において対向先となるディスプレイ装置Bでも同様に行われると共に、マルチ・ディスプレイ・システムにおける全ての対向先で、同様な隙間寸法の検出処理が行われる。
また、図15(a)〜図16(b)は、図1のマルチ・ディスプレイ・システム1の各所に配置されるディスプレイ装置ごとに算出される表示範囲を示している。まず、図15(a)は、基準の(X、Y)=(1、1)に配置されるディスプレイ装置Aが、図14(b)に示す画像区分Gaの中から特定する表示範囲Ga′の寸法比率及び位置関係を示している。ディスプレイ装置Aの制御部10は、水平・垂直方向における表示範囲Ga′の寸法及び位置を、ROM19に記憶している額縁サイズデータd(図6に示す装置筐体2の各部の寸法)及び上述した検出処理で求めた隙間寸法cから求めることになる。
具体的には、画像区分Gaの水平方向寸法(画素数寸法)を、装置筐体2の水平寸法w1と隙間寸法cの1/2寸法(c/2)の和として割り当てると共に、画像区分Gaの垂直方向寸法(画素数寸法)を、装置筐体2の垂直寸法h1と隙間寸法cの1/2寸法(c/2)の和として、制御部10は割り当てる処理を行う。次に、制御部10は、水平方向において画像区分Gaの左辺から、左額縁幅寸法w2を確保した位置を表示範囲Ga′の左端として特定すると共に、画像区分Gaの右辺から、隙間寸法cの1/2寸法(c/2)及び右額縁幅寸法w3を確保した位置を表示範囲Ga′の右端として特定し、表示範囲Ga′の左端から右端までの寸法を水平寸法w4として特定する(w4=w1−w2−w3)。また、制御部10は、垂直方向において画像区分Gaの下辺から、下額縁幅寸法h3を確保した位置を表示範囲Ga′の下端として特定すると共に、画像区分Gaの上辺から、隙間寸法cの1/2寸法(c/2)及び上額縁幅寸法h2を確保した位置を表示範囲Ga′の上端として特定し、表示範囲Ga′の下端から上端までの寸法を垂直寸法h4として特定する(h4=h1−h2−h3)。
よって、基準に位置するディスプレイ装置Aの制御部10は、マルチ・ディスプレイ・システム1として、図14(a)の画像Gを表示する場合、上述したように特定した画像区分Gaの中の位置における寸法比の表示範囲Ga′(図17参照)をディスプレイ画面部3に表示することになる。また、図1において、基準(左下隅)の対角に位置するディスプレイ装置Pは、図15(a)の上下左右を反転させた内容に基づき、表示範囲Gp′(図17参照)を表示する。
次に、図15(b)は、(X、Y)=(1、2)、(1、3)に配置されるディスプレイ装置B、Cが、画像区分Gb、Gcの中から特定する表示範囲Gb′、Gc′の寸法比率及び位置関係を示しており、ディスプレイ装置B、Cのそれぞれの制御部10は、以下のような処理で表示範囲Gb′、Gc′(図17参照)を特定する。
すなわち、制御部10は、水平方向において上述した図15(a)と同等の処理を行って、表示範囲Ga′の左端から右端までの寸法を水平寸法w4として特定する(w4=w1−w2−w3)。また、制御部10は、垂直方向において画像区分Gb(又はGc)の下辺から、隙間寸法cの1/2寸法(c/2)及び下額縁幅寸法h3を確保した位置を表示範囲Gb′(又はGc′)の下端として特定すると共に、画像区分Gb(又はGc)の上辺から、隙間寸法cの1/2寸法(c/2)及び上額縁幅寸法h2を確保した位置を表示範囲Gb′(又はGc′)の上端として特定し、表示範囲Gb′(Gc′)の下端から上端までの寸法を垂直寸法h5として特定する(h5=h1−h2−h3)。
よって、ディスプレイ装置B、Cのそれぞれの制御部10は、マルチ・ディスプレイ・システム1として、図14(a)の画像Gを表示する場合、上述したように特定した画像区分Gb、Gcの中の位置における寸法比の表示範囲Gb′、Gc′をディスプレイ画面部3に表示することになる。また、図1において、(X、Y)=(1、2)、(1、3)に配置されるディスプレイ装置B、Cと対向して右端の(X、Y)=(4、2)、(4、3)に配置されるディスプレイ装置N、Oは、図15(b)の左右を反転させた内容に基づき、表示範囲Gn′、Go′(図17参照)を表示する。
さらに、図16(a)は、(X、Y)=(2、1)、(3、1)に配置されるディスプレイ装置E、Iが、画像区分Ge、Giの中から特定する表示範囲Ge′、Gi′の寸法比率及び位置関係を示しており、ディスプレイ装置E、Iのそれぞれの制御部10は、以下のような処理で表示範囲Ge′、Gi′(図17参照)を特定する。
すなわち、制御部10は、水平方向において、画像区分Ge(又はGi)の左辺から、隙間寸法cの1/2寸法(c/2)及び左額縁幅寸法w2を確保した位置を表示範囲Ge′(又はGi′)の左端として特定すると共に、画像区分Ge(又はGi)の右辺から、隙間寸法cの1/2寸法(c/2)及び右額縁幅寸法w3を確保した位置を表示範囲Ge′(又はGi′)の右端として特定し、表示範囲Ge′(又はGi′)の左端から右端までの寸法を水平寸法w5として特定する(w5=w1−w2−w3)。また、制御部10は、垂直方向において、上述した図15(a)と同等の処理を行って、表示範囲Ge′(又はGi′)の下端から上端までの寸法を水平寸法h4として特定する(h4=h1−h2−h3)。
よって、ディスプレイ装置E、Iのそれぞれの制御部10は、マルチ・ディスプレイ・システム1として、図14(a)の画像Gを表示する場合、上述したように特定した画像区分Ge、Giの中の位置における寸法比の表示範囲Ge′(又はGi′)をディスプレイ画面部3に表示することになる。また、図1において、(X、Y)=(2、1)、(3、1)に配置されるディスプレイ装置E、Iと対向して上端の(X、Y)=(2、4)、(3、4)に配置されるディスプレイ装置H、Lは、図16(a)の上下を反転させた内容に基づき、表示範囲Gh′、Gl′(図17参照)を表示する。
最後に、図16(b)は、(X、Y)=(2、2)、(2、3)、(3、2)、(3、3)に配置されるディスプレイ装置F、G、J、Kが、画像区分Gf、Gg、Gj、Gkの中から特定する表示範囲Gf′、Gg′、Gj′、Gk′の寸法比率及び位置関係を示しており、ディスプレイ装置F、G、J、Kのそれぞれの制御部10は、以下のような処理で表示範囲Gf′、Gg′、Gj′、Gk′(図17参照)を特定する。
すなわち、制御部10は、水平方向において、上述した図16(a)と同等の処理を行って、表示範囲Gf′、Gg′、Gj′、Gk′の左端から右端までの寸法を水平寸法w5として特定する(w5=w1−w2−w3)。また、制御部10は、垂直方向において、上述した図15(b)と同等の処理を行って、表示範囲Gf′、Gg′、Gj′、Gk′の下端から上端までの寸法を水平寸法h5として特定する(h5=h1−h2−h3)。なお、マルチ・ディスプレイ・システム1の周辺に位置するディスプレイ装置(ディスプレイ装置F、G、J、K)は、特定した表示範囲の寸法比率に端数が生じた場合、周辺側(外側)の額縁部分で表示範囲を覆うか、周辺側に黒帯部分を表示するなどして、各表示範囲の比率を統一する調整処理を適宜行うことになる。
よって、マルチ・ディスプレイ・システム1の各ディスプレイ装置A〜Pが、上述したような表示範囲の特定を行ってから、特定した表示範囲を各自が表示することにより、本実施形態のマルチ・ディスプレイ・システム1は、図14(a)に示す画像Gを、図17に示すように、ズレのない相似形で拡大表示することができる。しかも、このようなマルチ・ディスプレイ・システム1は、各ディスプレイ装置A〜Pのディスプレイ画面部3を組み合わせて表示画面を形成するために、超高解像度を得ることができる。
たとえば、図3(e)に示すように計4台のディスプレイ装置A〜Dで、マルチ・ディスプレイ・システム90を構成した場合で、各ディスプレイ装置A〜Dがフルハイビジョン対応の解像度を有していれば、マルチ・ディスプレイ・システム90では、その4倍の解像度で画像を表示することができ、ユーザは手軽に超高解像度で表示される画像を楽しめると共に、本発明をテレビジョン装置とコンピュータ用のモニター装置等を組み合わせる等の手法に適用すれば、マルチ・ディスプレイ・システムを構築するという新たな需要を生み出す要因にまで発展可能である。さらに、本発明を用いれば、民生用のディスプレイ装置を、業務用の大型モニター等へ転用しやすくなり、民生用のディスプレイ装置の利用範囲を拡大できる。
また、上述したように、組合せに係る初期設定が終了すると、基準に位置するマスターのテレビジョン装置(図1のマルチ・ディスプレイ・システム1ではディスプレイ装置A)の制御部10が、他のスレーブのディスプレイ装置(例えば、ディスプレイ装置B〜P)へリモコン受光部8で受光する操作信号に反応しないようにする旨の指示信号を送信し、それにより、スレーブのディスプレイ装置はリモコン装置25に反応しなくなる。
それから、マスターのテレビジョン装置Aの制御部10は、メモリ20に記憶されている設定項目(彩度、色相、明度等)に係る設定テーブルtを、図7(a)に示す順路で他のスレーブのディスプレイ装置B〜Pへ送信する。これにより、マルチ・ディスプレイ・システムを構成する各ディスプレイ装置の設定値が統一されることになる。また、ユーザがリモコン装置25の操作により設定値を変更した場合でも、上記と同様に、変更された設定値がマスターのテレビジョン装置からスレーブのディスプレイ装置へ図7(a)に示す伝送順路で伝送されて、変更された設定値が全てのディスプレイ装置へ反映されることになる。また、ユーザが、音量、チャンネルの変更等をリモコン装置25で操作した場合でも、同様に、音量変更指示信号、チャンネル変更指示信号がマスターのテレビジョン装置からスレーブのディスプレイ装置へ図7(a)に示す伝送順路で伝送され、それにより全ディスプレイ装置へ音量、チャンネル変更等の各種操作も、マスターのテレビジョン装置用のリモコン装置のみで行える。このように、本実施形態のマルチ・ディスプレイ・システムは、複数のディスプレイ装置が存在しても、ユーザは1台のディスプレイ装置を操作する感覚で扱うことができる。
また、このようなマルチ・ディスプレイ・システムでは、周囲側面に表出する無線通信ユニットは、対向する組合せ先が存在しないフリーな状態であるため、フリーな状態の無線通信ユニットは、他の用途に利用することが可能になる。さらに、複数のディスプレイ装置でマルチ・ディスプレイ・システムを構築する場合でも、各ディスプレイ装置を有線で接続する必要がないため、本発明のマルチ・ディスプレイ・システムでは、各ディスプレイ装置の組合せ作業の手間を従来より大幅に削減できる。
なお、本実施形態のマルチ・ディスプレイ・システム及びディスプレイ装置は、上述した形態に限定されるものではなく、様々な変形例を考えることができる。たとえば、図2(a)(b)に示すディスプレイ装置Aのように、四方向の全てに無線通信ユニット4〜7を設けるのではなく、組み合わされる側にのみ無線通信ユニットを設けて、マルチ・ディスプレイ・システムにおける各箇所専用のディスプレイ装置を作成することも可能である。
たとえば、図1のマルチ・ディスプレイ・システム1において、左下隅専用として、左側面及び下側面の無線通信ユニットを省略したディスプレイ装置を作成することも可能である。同様に、図1の(X、Y)=(2、1)、(3、1)用として、下側面の無線通信ユニットを省略したディスプレイ装置を作成することも可能である。
また、図18は、別の変形例のディスプレイ装置100の背面102f側を示したものである。この変形例のディスプレイ装置100は、より汎用性を高めるために、ディスプレイ装置100と、無線通信ユニット104〜107を別体にしている。この別体の無線通信ユニット104〜107を装置筐体102の周囲となる各側面102a〜102dの任意の箇所に適宜取り付けられるように、背面102f側の周囲を正面側より窪ませて、各無線通信ユニット104〜107の配置スペースを確保し、その窪ませた周囲の各側面102a〜102dの任意の位置に、無線通信ユニット104〜107のハウジング底面104c〜107cを係合固定できるように、各側面102a〜102dに係止部を設けたものになっている。
また、装置筐体102の背面102fには、別体の無線通信ユニット104〜107の接続端子104e〜107eが接続可能な上用コネクタ109a、下用コネクタ109b、左用コネクタ109c、右用コネクタ109d、及びオプション用コネクタ109eが設けられている。なお、別体の各無線通信ユニット104〜107は、送信部104a〜107a及び受信部104b〜107bを有すると共に、端末に接続端子104e〜107eを取り付けたケーブル104d〜107dを延出している。なお、無線通信ユニット104〜107は全て同一の仕様であり、互換性を有するものになっている。
このような変形例のディスプレイ装置100を用いて、図3(e)に示すマルチ・ディスプレイ・システム90を構築するには、まず(X、Y)=(1、1)の基準用として、装置筐体102の無線通信ユニット104の接続端子104dを上用コネクタ109aに接続すると共に、無線通信ユニット107の接続端子107dを右用コネクタ109dに接続し、各無線通信ユニット104、107を上側面102a、右側面102dの長手方向の中央箇所に取り付ける。同様な構成で、残りの三箇所に対しても、計2個の無線通信ユニットを配置したディスプレイ装置を準備することで、無線通信ユニットの数の無駄にしない構成のマルチ・ディスプレイ・システムを構築することが可能になる。
図19(a)(b)は、サイズの異なるディスプレイ装置120、130を組み合わせて構成した変形例のマルチ・ディスプレイ・システム110を示しており、この変形例のマルチ・ディスプレイ・システム110には、図18に示す変形例のディスプレイ装置の構成が有効となる。すなわち、図18に示す構成では、無線通信ユニットを自由に配置することが可能であるため、小さいサイズのディスプレイ装置130では、装置筐体132の左側面132cの長手方向における中央箇所に無線通信ユニット136を取り付ける。一方、大きいサイズのディスプレイ装置130は、両方のディスプレイ装置120、130の下端をそろえた状態で、両装置の側面同士を対向させた場合、ディスプレイ装置130に取り付けられた無線通信ユニット136と対向できる箇所で、装置筐体122の右側面122dに無線通信ユニット127を取り付ける。
このようにすることで、組み合わせるディスプレイ装置同士のサイズが異なっても、それぞれの無線通信ユニット127、136を対向させて確実に無線通信を行えるようになる。なお、図19(a)(b)に示すような形態のマルチ・ディスプレイ・システム110は特に、PinP(ピクチャ・イン・ピクチャ)画像を表示する場合に好適となり、例えば、PinP画像の親画像を大きいサイズのディスプレイ装置120で表示する一方、子画像を小さいサイズのディスプレイ装置130で表示すれば、いままで、子画像で占有されていた親画像の領域も一度に見ることができる。また、図19(a)(b)に示すような形態のマルチ・ディスプレイ・システム110は、インターネット・ブラウジング等にも好適であり、たとえば、メインとなるウェブ画像を大きいサイズのディスプレイ装置120で表示する一方、リンク先のウェブ画像を小さいサイズのディスプレイ装置130で表示するような使い方も可能となる。
また、図20(a)(b)は、図18の変形例のディスプレイ装置100の構成を適用した別の変形例のマルチ・ディスプレイ・システム150を示している。この変形例のマルチ・ディスプレイ・システム150は、異なるサイズのディスプレイ装置を複数組み合わせて構成されており、図20(b)に示すように、異なるサイズのディスプレイ装置160と、ディスプレイ装置170及びディスプレイ装置180とを組み合わせる箇所に図18に示す変形例の構成を適用することになる。
すなわち、サイズの小さい方のディスプレイ装置170、180については、装置筐体172、182の左側面172c、182cの長手方向(垂直方向)の中央箇所に、無線通信ユニット176、186をそれぞれ取り付けている。一方、これら2台のディスプレイ装置170、180と対向する大きいサイズのディスプレイ装置160は、装置筐体162の右側面162dに計2個の無線通信ユニット167、169を取り付けており、一方の無線通信ユニット167の取付位置は、ディスプレイ装置170の無線通信ユニット176と対向する箇所になっており、他方の無線通信ユニット169の取付位置は、ディスプレイ装置186と対向する箇所になっている。
なお、大きいサイズのディスプレイ装置160は、図18に示す変形例と同様に、装置筐体162の背面に計5個のコネクタを備えており、計5個の中の右用コネクタに一方の無線通信ユニット167を接続すると共に、オプション用コネクタに他方の無線通信ユニット169を接続している。このようにすることで、大きいサイズのディスプレイ装置160は、小さいサイズの計2台のディスプレイ装置170、180と無線通信が可能になり、図20(a)に示すマルチ・ディスプレイ・システム150でも、図1に示すマルチ1と同様な処理を行うことができ、複数のディスプレイ装置を1台の装置であるかのように、ユーザは容易に扱うことができる。
本発明は、複数のディスプレイ装置を組み合わせたマルチ・ディスプレイ・システムにおいて、無線通信を用いて各ディスプレイ装置を接続したので、初期設定・各種設定等に要するユーザ負担を従来に比べて大幅に低減でき好適となると共に、マルチ・ディスプレイ・システムを1台のディスプレイ装置として扱うことが可能になる。
1 マルチ・ディスプレイ・システム
2 装置筐体
2a 上側面
2b 下側面
2c 左側面
2d 右側面
3 ディスプレイ画面部
4〜7 無線通信ユニット
8 リモコン受光部
10 制御部
25 リモコン装置
33 送信側電界強度検出部
46 受信側電界強度検出部
A〜P ディスプレイ装置

Claims (11)

  1. 額縁状の装置筐体同士が側面で対向するように組み合わせた複数のディスプレイ装置で、画像を表示するマルチ・ディスプレイ・システムにおいて、
    前記複数のディスプレイ装置のそれぞれは、
    装置筐体の側面に配置した無線通信手段と、
    前記無線通信手段の無線通信結果により、組合せ全体の中での自位置を特定する自位置特定手段と、
    前記自位置特定手段が特定した自位置に応じて、表示対象となる画像の中の表示範囲を特定する表示範囲特定手段と、
    前記表示範囲特定手段が特定した表示範囲を表示する手段と
    を備えることを特徴とするマルチ・ディスプレイ・システム。
  2. 前記自位置特定手段は、対向先から送信されてきた位置情報及び前記位置情報を受信した無線通信手段が配置された側面方向に基づいて自位置を特定する請求項1に記載のマルチ・ディスプレイ・システム。
  3. 前記複数のディスプレイ装置のそれぞれは、
    装置筐体の額縁サイズを記憶した手段と、
    対向する装置筐体間に係る距離を検出する距離検出手段と
    を備え、
    前記表示範囲特定手段は、前記額縁サイズ及び前記距離検出手段で検出された距離に基づいて表示範囲を特定する請求項1又は請求項2に記載のマルチ・ディスプレイ・システム。
  4. 前記自位置特定手段は、組合せ全体の一隅箇所を基準にした水平方向及び垂直方向の座標系で、自位置を特定する請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のマルチ・ディスプレイ・システム。
  5. 前記複数のディスプレイ装置のそれぞれは、
    表示に係る設定項目の設定値を記憶する手段を備え、
    前記複数のディスプレイ装置の中で、前記自位置特定手段が特定した自位置が前記基準であるディスプレイ装置は、前記無線通信手段を介して、記憶する設定値を他のディスプレイ装置へ送信する請求項4に記載のマルチ・ディスプレイ・システム。
  6. 額縁状の装置筐体が側面同士で対向するように組み合わせた複数のディスプレイ装置で、画像を表示する画像表示方法において、
    前記複数のディスプレイ装置のそれぞれは、
    装置筐体の側面に無線通信手段を配置しており、
    前記無線通信手段の無線通信結果により、組合せ全体の中での自位置を特定するステップと、
    特定した自位置に応じて、表示対象となる画像の中の表示範囲を特定するステップと、
    特定した表示範囲を表示するステップと
    を備えることを特徴とする画像表示方法。
  7. 前記自位置を特定するステップでは、対向先から送信されてきた位置情報及び前記位置情報を受信した無線通信手段が配置された側面方向に基づいて、自位置を特定する請求項6に記載の画像表示方法。
  8. 前記複数のディスプレイ装置のそれぞれは、
    装置筐体の額縁サイズを予め記憶しており、
    対向する装置筐体間に係る距離を検出するステップを備え、
    前記画像の表示範囲を特定するステップでは、前記額縁サイズ及び検出された距離に基づいて表示範囲を特定する請求項6又は請求項7に記載の画像表示方法。
  9. 他のディスプレイ装置と額縁状の装置筐体同士が側面で対向するように組み合わせることが可能なディスプレイ装置において、
    装置筐体の側面に配置した無線通信手段と、
    前記無線通信手段の無線通信結果により、組合せ全体の中での自位置を特定する自位置特定手段と、
    前記自位置特定手段が特定した自位置に応じて、表示対象となる画像の中の表示範囲を特定する表示範囲特定手段と、
    前記表示範囲特定手段が特定した表示範囲を表示する手段と
    を備えることを特徴とするディスプレイ装置。
  10. 前記自位置特定手段は、対向先から送信されてきた位置情報及び前記位置情報を受信した無線通信手段が配置された側面方向に基づいて、自位置を特定する請求項9に記載のディスプレイ装置。
  11. 装置筐体の額縁サイズを記憶した手段と、
    組合せ先との装置筐体間に係る距離を検出する距離検出手段と
    を備え、
    前記表示範囲特定手段は、前記額縁サイズ及び前記距離検出手段で検出された距離に基づいて表示範囲を特定する請求項9又は請求項10に記載のディスプレイ装置。
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