JP2011248225A - マルチディスプレイ用表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】大画面中の小画面表示設定を簡易化するマルチディスプレイ用表示装置を提供する。
【解決手段】
複数の画面を縦および/または横方向に並べてなる大画面の全体に表示すべき第1表示信号、前記大画面を構成する少なくとも一つの画面を小画面としてその小画面の全体に表示すべき第2表示信号をそれぞれ受信する表示信号入力部と、前記大画面を構成する一つの画面であって、第1表示信号または第2表示信号を選択的に表示する表示部と、前記表示部の表示を制御する表示制御部と、大画面中の前記表示部の画面単位の位置を保持する位置格納部と、大画面中の小画面の配置を画面単位の位置とサイズを示すデータとして受信する設定データ受信部とを備え、前記表示制御部は、保持された前記表示部の位置および受信した小画面の配置に基づいて前記表示部に第1、第2表示信号のうちいずれを表示させかつどの部分を表示させるかを決定することを特徴とするマルチディスプレイ用表示装置。
【選択図】図1

Description

この発明は、複数の表示装置を縦横に並べて一つの大画面とするために用いるマルチディスプレイ用表示装置に関する。
現在、大画面表示装置として、複数の表示装置を縦および/または横方向に並べて配置し、一つの大画面を構成するマルチディスプレイ型のものが広く普及している。マルチディスプレイは、大画面での迫力のある映像ゆえに遠くからでも人目を引きつける効果があるため、デパートやショップなどでのデジタルサイネージ(電子看板)等の用途に用いられている(例えば、非特許文献1参照)。
従来、このようなマルチディスプレイにおいては、大画面中に小画面を表示するピクチャー・イン・ピクチャー(PIP:Picture in Picture)表示や、大画面を2つの小画面に分割表示するピクチャー・バイ・ピクチャー(PbyP:Picture by Picture)表示など、用途に応じた多様な表示方式が提案されている(例えば、特許文献1ないし3参照)。このような多様な表示方式を活用することにより、複数コンテンツの同時提示や状況にあわせたタイムリーなコンテンツの提示など、効果的な広告効果が期待できる。
一方、最近表示装置が安価に購入できるようになり、複数の表示装置を縦横に自由に組み合わせることによって、用途にあわせた独自のマルチディスプレイ環境を構築することが可能になった。また、表示装置の表示部周辺に存在する額縁部を狭幅化した表示装置が開発されるようになった(例えば、非特許文献2および3参照)。
特開平2-82769号公報 特開2000-330534号公報 特開平9-204164号公報
" インフォメーションディスプレイ4機種を発売 | ニュースリリース:シャープ: [online]、[平成22年4月1日検索]、インターネット〈http://www.sharp.co.jp/corporate/news/091127-a.html〉 "MultiSync LCD-X461UN:ディスプレイ | NECディスプレイソリューションズ"、[online]、[平成22年4月1日検索]、インターネット〈http://www.nec-display.com/jp/display/digitalsignage/lcd-x461un/index.html〉 " MultiSync LCD-P461:ディスプレイ | NECディスプレイソリューションズ"、[online]、[平成22年4月1日検索]、インターネット〈http://www.nec-display.com/jp/display/digitalsignage/lcd-p461/index.html〉
このような状況の下、画面単位でのメリハリのある表示効果を生かし、画面を構成単位とした小画面表示による新たなピクチャー・イン・ピクチャー表示の需要が高まりつつある。
しかしながら、このような需要の高まりにも関わらず、従来のマルチディスプレイ環境下の小画面表示においては、大画面を構成する全ての表示装置に対して個別に小画面表示用の設定をしなければならず、大きな障害となっていた。また、小画面表示の設定変更のたびに、設定者自身が個々の表示装置に対して設定を行わなければならないため、手軽に小画面設定ができない問題もあった。特に、大画面を構成する表示装置の数が多い場合に、小画面の設定が大きな負担になっていた。
ところで、上記のような問題の解決策の一つとして、大画面全体に共通の座標系を設定する表示システムが提案されている(例えば、特許文献2参照)。前記システムは、大画面を構成する全ての表示装置に共通の座標系を導入することに特徴がある。共通の座標系上で小画面設定をするだけで、各表示装置がその設定に基づいて独自に小画面表示の処理を行うため、表示装置ごとの個別設定が不要となる。しかしその反面、画素ピッチを単位として小画面を指定しているため、画素単位の細かい座標設定を要し、設定者の負担になってしまう。
この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、小画面の切り換えや設定変更のたびに各表示装置についての設定作業を要さず、設定者の設定負担および転送ネットワークの負荷を軽減するマルチディスプレイ用表示装置の提供を目的とするものである。
この発明は、複数の画面が縦および/または横方向に隣接してなる大画面の全体に表示すべき第1表示信号、前記大画面を構成する一以上の画面を小画面としてその小画面の全体に大画面と別に表示すべき第2表示信号をそれぞれ受信する表示信号入力部と、大画面を構成する前記画面の一つとして、第1表示信号または第2表示信号を選択的に表示する表示部と、前記表示部の表示を制御する表示制御部と、大画面内の前記表示部の位置を画面単位で格納する位置格納部と、大画面内の小画面の位置およびサイズならびに前記位置格納部に格納すべき位置を画面単位で表す設定データを受信しあるいは前記設定データを設定するための指示を受信する設定データ受信部とを備え、前記表示制御部は、前記位置格納部に保持された位置および前記設定データに基づいて前記表示部に第1または第2表示信号のいずれを表示させかつどの部分を表示させるかを決定することを特徴とするマルチディスプレイ用表示装置を提供するものである。
この発明の表示装置において、前記位置格納部に保持された位置および前記設定データに基づいて前記表示部に第1または第2表示信号のいずれを表示させかつどの部分を表示させるかを決定するので、大画面内の一つの画面を構成する表示装置が、表示部に表示すべき内容を自律的に決定することができる。従って、この発明の表示装置を縦および/または横方向に並べて大画面を構成する場合、各表示装置の大画面内の位置を画面単位で設定するだけで各画面に表示すべき内容が自律的に決定され、設定作業が簡便である。ピクチャー・イン・ピクチャーなどの小画面表示についても、前記設定データによって大画面内の小画面の位置とサイズが画面単位で設定されるので、前記表示部に大画面と小画面のいずれを表示すべきか、また、どの部分を表示すべきかが自律的に決定される。また、各表示装置の位置は画面単位で設定すればよいので設定が簡易である。
ここで、大画面は、複数の表示装置を縦横に並べた全体を一つの画面と見做したときの表現であり、小画面は大画面を構成する一以上の画面を一つの画面と見做したときの表現である。小画面は大画面を構成する一以上の表示装置に大画面と独立した内容を表示するものである。よって、小画面が表示されているときは、小画面と重複する位置に大画面の内容は表示されない。
この発明において、大画面の全体に表示すべきデータは第1表示信号、小画面の全体に表示すべきデータは第2表示信号として提供される。大画面、小画面はそれを構成する表示装置を単位として設定がなされる。
この発明の対象は、大画面あるいは小画面を構成する単位としての一つの表示装置である。前記表示装置は表示制御部と表示部を含み、前記表示制御部は前記表示部に何を表示させるべきかを決定する。
表示信号入力部は、大画面または小画面表示用の表示信号を受信する回路である。後述する実施形態で、表示信号入力部は、映像入力端子および映像信号処理部に相当する。
設定データ受信部は、外部から設定データを受信しあるいは前記設定データを設定するための指示を受信する回路である。後述する実施形態で、設定データ受信部はIR信号受信部およびシリアル信号通信部のうち受信機能を担う部分に相当する。また、設定データ送信部はシリアル信号通信部のうち送信機能を担う部分に相当する。
表示制御部は、装置各部の動作を制御し、大画面を構成する表示部の各画面が小画面を構成するか否かを判断し、表示部に判断結果を表示させる機能を実現する。前記表示制御部は、コンピュータおよび前記コンピュータが実行すべきプログラムを格納する不揮発性記憶装置やメモリーを主体として構成される。後述する実施形態で、前記コンピュータは中央演算部に、前記不揮発性記憶装置は外部記憶手段の一部領域に、前記メモリーは内部記憶手段にそれぞれ相当する。それらに加えて前記表示制御部は、映像信号処理部、スケーリング処理部、内部パターン制御部、表示処理部を含んでなる。
位置格納部は、大画面中の画面単位の位置を保持する。後述する実施形態で、位置格納部は外部記憶手段の所定の領域に相当する。
表示部は、液晶表示装置等、電子的なデータを表示しうるものである。後述する実施形態で、表示部は表示用デバイスに相当する。
この発明のマルチディスプレイ用表示装置のブロック図を示す。 この発明の実施形態に係る設置設定の一例を示す説明図である。 この発明の実施形態に係る小画面設定の一例を示す説明図である。 この発明の実施形態に係るデイジーチェーン接続でつながれたマルチディスプレイの構成例を示す説明図である。 この発明の実施形態に係るPIPエンラージ設定の一例を示す説明図である。 この発明の実施形態に係るPIPエンラージ設定の通信手順の一例を示すフローチャートである。 この発明の実施形態に係る各表示装置におけるPIPエンラージ設定手順の一例を示すフローチャートである。 この発明の実施形態に係るPIPエンラージ設定変更時の処理の一例を示すフローチャートである。 この発明の実施形態に係るPIPエンラージ設定の一例を示す説明図である。 この発明の実施形態に係る画面表示設定の一例を示す説明図である。 この発明の実施形態に係る大画面設定の一例を示す説明図である。 この発明の実施形態に係る小画面設定の一例を示す説明図である。 この発明の実施形態に係る額縁補正がある場合の処理の一例を示す説明図である。 入力信号の処理の一例を示す説明図である。 出力信号の処理の一例を示す説明図である。 額縁補正がある場合のPIPエンラージ処理手順の一例を示すフローチャートである。
以下、この発明の好ましい態様について説明する。
この発明による表示装置において、前記表示部は、縦および横方向の端部に非表示領域としての額縁部を有し、隣接する画面と前記額縁部を介して接し、前記表示制御部は、第1および第2表示信号の表示が複数の画面にまたがる部分については前記額縁部に相当する間隙を介して各画面に分割されるようにしかつ第1および第2表示信号の端部の表示が額縁部にかからないようにしつつ前記表示部に表示させる部分を決定してもよい。
このようにすれば、大画面および小画面の表示が複数の画面にまたがる部分に額縁部による表示のズレを生じさせることがなく、その一方で大画面および小画面の端部の表示が欠けることがないように前記表示部の表示が自律的に制御される。つまり、前記位置格納部に保持された位置と設定データに基づいて、いわゆる額縁補正が自律的になされる。
また、前記設定データは、小画面を表示するか否かの設定を含み、前記表示制御部は、小画面を表示するか否かの設定に応じて表示部に第1または第2表示信号のいずれを表示させるかを決定してもよい。このようにすれば、小画面を表示するか否かの切り換えが容易になり、タイムリーなコンテンツ表示が実現できる。
さらに、第1および第2表示信号がどこから入力されるかの指定を設定データに含めておけば、表示制御部が大画面と小画面のいずれを表示部に表示すべきかを決定したときに決定に応じた入力を選択し表示部に表示させることができる。また、小画面と大画面の表示内容を相互に切り換えることも容易であり、簡易な設定で多様な大画面および小画面の表示が可能になる。
さらにまた、前記設定データ受信部が受信した設定データを外部へ送信する設定データ送信部をさらに備え、前記設定データ受信部および前記設定データ送信部に相当する部分を有する他の表示装置とデイジーチェーン形式で接続可能であってもよい。このようにすれば、大画面を構成する複数の表示装置をデイジーチェーン形式で接続し、先頭の表示装置を代表として設定を受け付け、受け付けた設定を他の表示装置へ伝達することが可能になる。各表示装置に対して個別に設定を行う必要がなくなり、設定の作業が簡便になる。一つの表示装置に対して設定データを入力するのみで、他の表示装置に対して同様の設定がなされ、設定者の負担および転送ネットワークの負荷が軽減される。
前記表示制御部は、他の表示装置と接続された状態でデイジーチェーンの先頭にあるとき、オペレーターからの指示に応答して大画面内の小画面の位置とサイズを画面単位で設定するための設定メニューを前記表示部に表示させて設定を受け付け、かつ、受け付けた設定を前記設定データ送信部を介して他の表示装置へ送信するように制御してもよい。このようにすれば、先頭の表示装置が受け付けた設定を他の表示装置へ伝達し、各表示装置に対する設定を一括して行うことが可能になる。各表示装置に対して個別に設定を行う必要がなくなり、設定の作業が簡便になる。
ここで示した種々の好ましい態様は、それら複数を組み合わせることもできる。
以下、図面を用いてこの発明をさらに詳述する。なお、以下の説明は、すべての点で例示であって、この発明を限定するものと解されるべきではない。
≪マルチディスプレイ環境下における小画面表示装置の構成例≫
図1は、この発明の表示装置の電気的な構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、表示装置9は、映像入力端子10、映像信号処理部20、映像信号出力処理部30、スケーリング処理部40、内部パターン制御部50を含む。さらに、シリアル通信処理部60、中央演算部70、IR信号処理部80、内部記憶手段90、外部記憶手段100、一時記憶手段110および表示用デバイス130を含む。
図1で、映像入力端子10は、映像信号(表示信号)を入力する端子である。入力する信号としては、1線式のY/C信号、2線式のY/C信号、3線式のYUV信号、3線式のRGB信号のいずれかであってもよい。また、RGB3線式信号に同期信号1線を加えた信号、RGB3線式信号に同期信号2線を加えた信号であってもよい。あるいはまた、YUV3線式信号に同期信号1線を加えた信号、YUV3線式信号に同期信号2線を加えた信号であってもよい。また、RGB3線式信号に同期信号1線を加えた信号をエンコードした信号(TMDSなど)、RGB3線式信号に同期信号2線を加えた信号をエンコードした信号であってもよい。さらに、YUV3線式信号に同期信号1線を加えた信号をエンコードした信号、YUV3線式信号に同期信号2線を加えた信号をエンコードした信号であってもよい。あるいは、これらのうち複数、または、同種を複数であってもよい。
なお、図1において、映像入力端子10は複数の入力端子を有するものとしている。通常、それらのうち一つには大画面用映像信号が提供され、他の一つには小画面用映像信号が入力される。ただし、各入力端子への信号の割当ては固定的なものでなくてもよい。さらに、同一の入力端子が大画面用映像信号および小画面用映像信号の入力端子として選択されることがあってもよい。その場合は大画面と小画面に同じ内容が表示される。また、表示装置9を他の表示装置とデイジーチェーン接続するために、入力された映像信号をそのまま出力する出力端子を有していてもよい(図1には図示せず)。また、映像入力端子10は、電気信号の入力に限定されず、光信号を伝送する光ファイバが接続される入力端子であってもよい。
前述のように、この発明で映像入力端子10は複数の入力端子を有する。映像信号処理部20は、表示用デバイス130に表示させるべき映像信号の供給源として複数の入力端子のうちいずれか一つを選択する機能を持つ。選択は、表示用デバイス130に大画面を表示させるべきか小画面を表示させるべきかの決定に基づく。そして、選択された入力端子からの映像信号をRGB信号もしくはYUV信号と水平同期信号、垂直同期信号に分離する。なお、大画面用の映像信号と小画面の映像信号が同一であってもよい。
映像信号出力処理部30は、映像信号処理部で処理された信号に対して、時間的・空間的にフィルタリング等を行うことで映像に変更を加える部分である。
スケーリング処理部40は、映像信号出力処理部30により処理が加えられた映像信号を任意の拡大率を以って拡大・縮小する部分である。拡大率は画面単位を基本として決定されるが、いわゆる額縁補正を行うので、額縁部の幅が考慮される。なお、スケーリング処理の過程でフィルタリング処理を行って映像信号の加工を行ってもよい。
内部パターン制御部50は、映像入力端子10からの映像信号によらずに所定の映像および同期信号を生成する機能およびこれを制御する機能を有する。例えば、特定パターンの表示やメニュー表示、情報表示などが、内部パターンの例としてあげられる。設定用メニューの表示画面は、この内部パターン制御部によって制御される。
シリアル通信処理部60は、外部に接続されたシリアル通信路からシリアル通信信号を受信し、受信したシリアル通信信号のデコードを行ってバイナリデータもしくは文字データ等に変換する部分を含む。さらに、中央演算部70が生成した文字データもしくはバイナリデータをエンコードして外部に接続されたシリアル通信路へ送信する部分を含む。なお、図1の構成例においては、シリアル通信路は送信および受信の計2系統あって、表示装置9を他の表示装置とデイジーチェーン接続できるようになっている。
中央演算部70は、CPUあるいはマイクロプロセッサ(Microprocessor)を主体とする回路である。なお、周辺回路として、特定の用途のために設計、製造される集積回路であるASIC(Application Specific Integrated Circuit)、その他の演算機能を有する回路を含んでいてもよい。
IR信号処理部80は、IR信号送信装置140、即ち、リモートコントローラより受信した設定データのIR信号をデコードする。デコードされた設定データの内容は、大画面内の小画面の位置とサイズを画面単位で設定するためのデータを含む。前記データは、IR信号送信装置140側で行われた設定の結果を与えるものであってもよい。あるいは、内部パターン制御部50に設定用のメニューを生成させ、表示用デバイス130に表示させる指示を与えるものであってもよい。さらに、当該メニューに対する指示、例えば、設定項目の選択や設定値の増減などの指示を与えるものであってもよい。
内部記憶手段90は、中央演算部70がアクセス可能であって、一時的にデータを記憶しておくワークメモリを提供するRAMである。なお、DMA(Direct Memory Access)転送により、例えば、シリアル通信処理部との間で中央演算部70を介さずにデータを読み書きする機能を有していてもよい。
外部記憶手段100は、中央演算部70がアクセス可能な不揮発記憶装置である。なお、データを格納する領域がハードディスクドライブで、プログラムを格納する領域がフラッシュメモリーで構成するといったようにプログラムとデータが異なる装置に格納されてもよい。
表示用・表示処理用の一時記憶手段110は、中央演算部70、映像信号処理部20、映像信号出力処理部30、スケーリング処理部40および内部パターン制御部50が表示用データの変換処理および加工処理を行うため、表示データを一時的に格納するメモリーである。また、表示用デバイス130に最終的に表示されるデータを格納するメモリー、いわゆるビデオRAMも一時記憶手段110に含まれる。
表示処理部120は、前記ビデオRAMに格納された表示データを表示用デバイス130が受信可能な形式の信号に変換して出力する部分である。
表示用デバイス130は、この実施形態では液晶表示装置であって、前記表示データに応じた表示を行うことができる表示用デバイスである。液晶表示装置の他に、CRT、LED、プラズマ、EL等の表示装置も適用可能である。なお、表示処理部120からの入力信号の形式は、LVDS(Low Voltage Differential Signaling)あるいはTTLレベル(Transistor Transistor Logic)等のいずれであってもよい。
IR信号送信装置140は、IR信号処理部80へ赤外線の光信号を送信する装置である。光信号の内容は、大画面内の小画面の位置とサイズを画面単位で設定するための設定データである。さらに、大画面内の表示装置9の位置を画面単位で指定するためのデータを送信してもよい。なお、表示用デバイス130に設定メニューを表示させて設定を行う態様においては、例えば、メニュー表示のオンおよびオフ、メニュー画面におけるカーソルの上、下、左、右方向への移動を指示する信号、設定値の入力や増減を指示する信号などを送信する。なお、タッチパネル等における指のドラッグなどによるアイコンの移動を指示する信号であってもよい。
設定データについてさらに詳しく説明する。図1に示すように、設定データは、少なくとも次のデータを含む。まず、外部記憶手段100に格納される固定データ101と変更可能データ102がある。さらに、後述するエンラージ表示処理時に一時的に使用されるデータであって、内部記憶手段90に格納される一時使用データ91がある。
ここで、エンラージ表示処理について説明する。映像入力端子10には、一つの画面に表示するための映像信号が入力される。その映像信号を複数の画面から構成される「大画面」の全体または「小画面」の全体に表示することを「エンラージ表示」と呼ぶ。エンラージ表示を行うための処理をエンラージ表示処理と呼ぶ。
さらに、大画面用の映像信号(第1表示信号)を大画面の全体に表示しつつ、一部の画面からなる小画面の全体に小画面用の映像信号(第2表示信号)を表示させるための小画面に係る設定を「PIPエンラージ設定」と呼ぶ。
設定データの説明に戻る。外部記憶手段100に配置されている固定データ101には、出力画面設定(PaneS)として、出力する表示装置の解像度を表す水平解像度(PaneSH)と垂直解像度(PaneSV)、額縁幅を表す額縁幅横(PaneSBzH)と額縁幅縦(PaneSBzV)が設定される。これらのデータは、表示装置9のハードウェアによって決まり、後から変更する必要がない。固定データと呼ばれる所以である。
外部記憶手段100に配置されている変更可能データ102には、大別して本体設定(DpS)、エンラージ設定(EnS)およびPIPエンラージ設定(PES)がある。
それらのうち、本体設定(DpS)としては、大画面用の映像信号の入力端子を表す主入力(Minput)がある。
エンラージ設定(EnS)としては、大画面の横方向の台数を表す横設置台数(EnSH)、縦方向の設置台数を表す縦設置台数(EnSV)がある。また、大画面内の表示装置9の横方向の設置位置(EnSHPos)、縦設置位置(EnSVPos)がある。横設置位置(EnSHPos)は、最小値が1であり、最大値が横設置台数(EnSH)である自然数をとる。縦設置位置(EnSVPos)は、最小値が1であり、最大値が縦設置台数(EnSV)に等しい自然数をとる。
エンラージ設定(EnS)のうち、横設置台数(EnSH)および縦設置台数(EnSV)は、大画面を構成する各表示装置に共通の値である。一方、横方向の設置位置(EnSHPos)および縦設置位置(EnSVPos)は、大画面を構成する各表示装置で異なる組み合わせになり、同じ組み合わせはあり得ない。各表示装置の位置を表すからである。よって、横方向の設置位置(EnSHPos)および縦設置位置(EnSVPos)については大画面を構成する各表示装置について個別に設定する必要がある。
PIPエンラージ設定(PES)としては、次のものがある。エンラージ表示の有効・無効設定を表すMODE(EnlEnable)、小画面用の映像信号の入力端子を表す小画面入力(Pipinput)である。さらに、小画面を構成する横方向の表示装置台数を表す横幅(PipHLen)、小画面を構成する縦方向の表示装置台数を表す縦幅(PipVLen)がある。さらにまた、小画面の左上隅の横位置(PipHPos)、小画面の左上隅の縦位置(PipVPos)がある。
なお、小画面の右端が大画面の右端からはみ出さない条件は、小画面の左上隅の横位置(PipHPos)と小画面の横幅(PipHLen)の和が、大画面の横設置台数(EnSH)以下であり、以下の(1)式で表される。
PipHLen+PipHPos≦EnSH (1)
また、小画面の下端が大画面の下端からはみ出さない条件は、小画面の左上隅の縦位置(PipVPos)と小画面の縦幅(PipVLen)との和が、大画面の縦設置台数(EnSV)以下であり、以下の(2)式で表される。
PipVLen+PipVPos≦EnSV (2)
内部記憶手段90に格納される一時使用データ91は、エンラージ処理に使用されるエンラージ設定(EnST)として、横設置台数(EnSHT)、縦設置台数(EnSVT)、横位置(EnSHPosT)、縦位置(EnSVPosT)がある。
≪設置設定の具体例≫
最初に、大画面を構成する各表示装置の初期設定について説明する。
設定者は、まず任意の複数の表示装置を縦横に並べて1つの正方形状または長方形状の大画面を構成する。次に大画面の構成要素である各表示装置が大画面中のどの位置を占めるのかを明確にするため、大画面の所定の位置を基準にして、各表示装置の相対的な位置を画面単位にて設定する。例えば、大画面の左上隅を基準位置にとった場合、そこから縦横方向に画面単位に表示装置の位置を設定する。このとき、大画面の最も左上隅部分を占める表示装置は、基準位置から(横1台目、縦1台目)に位置し、その右隣の表示装置は、基準位置から(横2台目、縦1台目)に位置する。同様に、その右隣の表示装置は、基準位置から(横3台目、縦1台目)に位置する、というように各表示装置の位置は全て画面単位で設定できる。このような初期設定により、大画面を構成する各表示装置が大画面のどの部分を占めるのかが明確に定められる。
設定者は、大画面を構成する各表示装置について初期設定を行い、その縦横の位置を、横方向の設置位置(EnSHPos)および縦設置位置(EnSVPos)として、各表示装置の外部記憶手段100のエンラージ設定(EnS)に記憶させる。以下、この発明のマルチディスプレイ環境下における小画面表示設定において、設置設定の態様について説明する。
図2は、IR信号送信装置140として、赤外線リモートコントローラを用い、表示用デバイス130に設定メニューを表示させて設定を行う様子を示している。設定用のメニューは、内部パターン制御部50により生成される。大画面は複数の表示装置を並べて構成され、各表示装置は図1に示す表示装置9の構成を有する。図2は、大画面を構成する各表示装置のうち、第1の表示装置(以下、DP1と呼ぶ)の表示用デバイス130に設定メニューが表示された様子を示している。図2(A)は設定メニューの一例として入力設定の画面を示している。
設定者は、表示装置DP1に対して、IR信号送信装置140を使用して入力設定用メニューを表示させ、入力端子として「Input1」を選択する。「Input1」は、図1の映像入力端子10が有する複数の入力端子の一つである。表示装置DP1は、選択の指示を受け付けて、入力端子「Input1」を示すデータを本体設定(DpS)の主入力(Minput)に保存する。
図2(B)は、設定メニューの異なる一例として、エンラージ設定の画面を示している。設定者は、IR信号送信装置140を使用して、エンラージ設定用メニューを表示させる。大画面が縦横4台ずつからなる表示装置から構成される場合、設定者は、大画面を構成する表示装置の横設置台数を4、縦設置台数を4に設定する。次に、大画面の左上隅を基準位置にとり、表示装置DP1が大画面の最も左上隅部分を占める場合、設定者は、当該DP1の横位置を1、縦位置を1と設定する。基準位置から横に1台目、縦に1台目という意味である。このとき、表示装置DP1はそれぞれの設定値をエンラージ設定Ensの横設置台数(EnSH)、縦設置台数(EnSV)、横位置(EnSHPos)、縦位置(EnSVPos)に保存する。
2台目の表示装置(DP2と呼ぶ)に対しても、同じIR信号送信装置140を使用して、入力設定用メニューを表示させる。DP2が4×4の大画面の左上隅の基準位置から、横に2台目、縦に1台目に位置する場合、横設置台数を4、縦設置台数を4、横位置を2、縦位置を1と設定する。
4×4の大画面を構成する16台の表示装置(DP1からDP16)に対して、同様の設定を行う。図3は、16台の各表示装置(DP1からDP16)について、エンラージ設定を行ったときの各表示装置の設定データEnSの値を示す説明図である。図3に示すように、各表示装置はいずれも4×4の大画面の構成要素となるため、横設置台数(EnSH)の設定値は共通である。すなわち、いずれの表示装置(DP1からDP16)についても4であり、縦設置台数(EnSV)の設定値はいずれの表示装置(DP1からDP16)についても4である。
一方、横位置(EnSHPos)の設定値は、最左端の縦方向に並ぶ表示装置DP1、DP5、DP9およびDP13についていずれも1である。また、その右隣の縦方向に並ぶDP2、DP6、DP10およびDP14についていずれも2である。さらに、その右隣のDP3、DP7、DP11およびDP15についていずれも3である。また、最右端のDP4、DP8、DP12およびDP16についていずれも4である。
縦位置(EnSVPos)の設定値は、最上段の横方向に並ぶDP1〜DP4についていずれも1、その下段のDP5〜DP8についていずれも2、その下段のDP9〜DP12についていずれも3、最下段のDP13〜DP16についていずれも4である。
横位置(EnSHPos)と縦位置(EnSVPos)は、各表示装置の縦横の位置を画面単位で表しており、各表示装置は大画面内の位置に応じた固有の位置を有する。これらの位置は、外部記憶手段100のエンラージ設定(EnS)に記憶され、後に述べる小画面表示の設定において参照される。
前述した実施の形態の他にも、種々の変形例がありうる。例えば、赤外線リモートコントローラの代わりにBluetoothコントローラなどを用いてもよい。
図4は、図3のように設定された4×4台の表示装置DP1からDP16をシリアルケーブルでデイジーチェーン接続した構成例を示す図である。シリアルケーブルは、前段の表示装置のシリアル通信処理部60(設定データ送信部に相当する送信部分)と後段の表示装置のシリアル通信処理部60(設定データ受信部に相当する受信部分)とを接続するシリアル通信路を提供する。ここでは、4×4台の表示装置を縦横に配置する例を示している。しかし、縦横の配置はこの態様に限定されるものではなく、縦N台×横M台(N、Mは自然数)の任意の縦横配置が可能である。なお、図4では横方向に並ぶ表示装置の間に隙間があるが、これは、シリアルケーブルの接続状態を分かりやすくするためのものであり、実際には隙間を空ける必要がない。
図4のようなデイジーチェーン接続がなされた状態では、エンラージ設定(EnS)の(EnSHPos)、縦位置(EnSVPos)以外の設定は、全表示装置で共通である。そのため、デイジーチェーン接続がなされた先頭の1台の設定データを後段の各表示装置へ伝達し後段の各表示装置の設定を一括して行うことも可能である。なお、シリアルケーブルとしては、RS−232やDVI(Digital Visual Interface)などの規格や、IEEE1394等のシリアルSCSIなどを使用してもよい。また、イーサネットなどを使用して、ブロードキャストすることで共通化を図ってもよい。
以上のように、設定者は各表示装置の大画面内の位置を画面単位で指定するため、設定作業が簡便になる。また、設定者は、後に述べるエンラージ処理によって、入力設定画面において、入力端子として「Input1」と設定すれば、「Input1」の映像が大画面全体にエンラージ表示され、また入力端子として「Input2」と設定すれば、「Input2」の映像が大画面全体にエンラージ表示される。なお、前記設定データは各表示装置の外部記憶手段100のエンラージ設定(EnS)に記憶され、後に述べるピクチャー・イン・ピクチャーなどの小画面表示設定についても前記設定データが参照されるため、小画面表示の設定のたびに再設定をする必要がなく、小画面表示の設定変更が極めて簡便になる。
≪小画面表示設定の具体例≫
図5および図6を用いて、この発明のマルチディスプレイ環境下における小画面表示設定の態様について説明する。本実施態様では、前実施態様において大画面全体に「Input1」の映像がエンラージ表示された状態から、大画面中に小画面を表示させ、当該小画面全体に「Input2」の映像をピクチャー・イン・ピクチャー(PIP)表示する設定を行う。
図5は、デイジーチェーン接続がなされた状態でIR信号送信装置140として赤外線リモートコントローラを用いてPIPエンラージ設定を行う様子を示している。図5においては、デイジーチェーン接続の先頭にある表示装置DP1に対して設置を行う例を示す。
各表示装置は、デイジーチェーン接続がなされており、小画面表示の設定値は大画面を構成する各表示装置についていずれも共通の値をとる。本実施態様においては、デイジーチェーン接続の先頭にある表示装置DP1に対してのみ小画面設定を行い、残りの表示装置に対しては、シリアルケーブルを介して設定内容を順次伝達するため、設定者が表示装置ごとに個別に設定する手間が省け、簡便な設定が可能となる。なお、イーサネットなどを使用してブロードキャスト可能な接続態様であれば、DP1に限定されることはなく、どの表示装置に対してIR信号送信装置140を使用してもよい。
図5の例では、PIPエンラージ表示の有効・無効設定を表すMODE(EnlEnable)を「有効」にし、小画面用の映像信号の入力端子を表す小画面入力(Pipinput)を「Input2」に設定している。
これらの設定を変えることにより、小画面表示をすべきか否か、小画面全体にエンラージ表示すべき映像のタイムリーな変更が可能となる。また、大画面全体にエンラージ表示すべき「Input1」と小画面全体にエンラージ表示すべき「Input2」は、同じ映像であってもよい。
なお、これらの設定方法は一例であって、上記方法の変形や組み合わせもこの発明に属する。
小画面のサイズ設定として、小画面を構成する横方向の台数を表す横幅(PipHLen)を「2」、小画面を構成する縦方向の台数を表す縦幅(PipVLen)を「2」とする。さらに、小画面の位置設定として、大画面の左上隅を基準(原点)にして、小画面の左上隅の位置を横方向および縦方向の台数により指定する。図5の例では、小画面の左上隅の横位置(PipHPos)を「2」、小画面の左上隅の縦位置(PipVPos)を「2」と設定している。なお、本実施形態では、大画面および小画面の左上隅を位置設定の基準位置にとったが、他の位置を基準位置に指定してもよい。上記設定は、図4において、縦横の幅が横に2台、縦に2台の全4台(DP6、DP7、DP10、DP11)から構成される小画面を指定するものである。
このように、画面単位で小画面を構成することにより、設定者は、小画面の横幅(PIPHLen)と縦幅(PIPVLen)、小画面の基準となる横位置(PIPHPos)と縦位置(PIPVPos)の4項目を設定するだけで小画面の指定ができ、簡便である。座標で小画面のサイズや位置を指定する場合、大画面に含まれるドットの数だけ小画面の組み合わせを考慮する必要があるため、設定が煩雑となるが、画面単位で小画面を構成する場合、設定が簡便でありメモリー容量も節約できる。
また、これらの設定を変えることにより、大画面中の小画面の位置やサイズのタイムリーな変更が可能となる。
≪設定通信の具体例≫
図6を用いて、前記小画面表示の設定内容のデイジーチェーンを介した通信の具体的態様について説明する。設定内容の順次伝達により、先頭の表示装置が受け付けた設定を他の表示装置へ伝達し、各表示装置に対する設定を一括して行うことが可能になる。その結果、各表示装置に対して個別に設定を行う必要がなくなり、設定の作業が簡便になる。
表示装置DP1に対してPIPエンラージ設定のメニューを用いて設定が行われると、その設定内容はシリアルケーブルを介して表示装置DP1から後段の表示装置(DP2からDP16)へ順次伝達される。図6は、各表示装置(DP1からDP16)において、中央演算部70がPIPエンラージ設定を伝達する手順の一例を示すフローチャートである。図6(a)は、デイジーチェーン接続の先頭の表示装置DP1の中央演算部70が行う設定処理を示すフローチャートである。DP1で設定処理された後、PIPエンラージ設定は、残りの表示装置(DP1からDP16)に順次伝達される。図6(b)は、デイジーチェーンの後段の各表示装置DPn(nは2〜16の自然数)の中央演算部70が行う設定処理を示すフローチャートである。
図6(a)のフローチャートに沿って、デイジーチェーン接続の先頭である表示装置DP1の中央演算部70が行うPIPエンラージ設定処理の手順を説明する。
図6(a)において、中央演算部70は、設定者によるPIPエンラージ設定が終了するのを待ち(ステップS1)。当該設定をPIPエンラージ設定(PES)に格納する(ステップS2)。
次に、デイジーチェーン接続の後段の表示装置へ設定を通知するために、エンラージ設定コマンドPIPE(PES)を作成し、シリアル通信処理部60を通じて後段の表示装置へ送信する(ステップS3)。ここで、図6(a)のコマンドPIPE(PES)は、PIPエンラージ設定を送信するためのコマンドである。PESは、デイジーチェーン接続により順次伝達されるPIPエンラージ設定のパラメータであり、小画面表示の設定データであるEnlEnable(MODE)、PipHLen(横幅)、PipVLen(縦幅)、PipHPos(横位置)、PipVPos(縦位置)を表す。
続いて、デイジーチェーン接続によりつながれた後段の各表示装置DPn(nは2〜16の自然数)の中央演算部70が行う処理の詳細な流れを説明する。表示装置DPnの中央演算部70は、シリアル通信処理部60がエンラージ設定コマンドを受信したか否かをポーリング等によりモニタする(ステップS1n)。エンラージ設定コマンドを受信したら、受信したコマンドの内容を解析してし、PIPエンラージ設定(PES)を取得する。そして、設定をPIPエンラージ設定(PES)に格納する(ステップS2n)。また、受信したエンラージ設定コマンドPIPE(PES)を後段の表示装置送信する(ステップS3n)。各表示装置DPnは、デイジーチェーン接続された順にエンラージ設定コマンドを伝達する。図6の接続態様では、DP1からDP2→DP3→DP4→DP8→DP7→DP6→DP5→DP9→DP10→DP11→DP12→DP16→DP15→DP14→DP13と伝達される。
≪各表示装置におけるPIPエンラージ設定の具体例≫
次に、各表示装置でのPIPエンラージ設定の手順について説明する。DP2からDP16の各表示装置の中央演算部70は、デイジーチェーン接続された前段の表示装置から受信したエンラージ設定コマンドPIPE(PES)、即ち、設定者が入力した設定の内容に従い、小画面表示をすべきか否かの判断を行う。さらに、DP2からDP15の中央演算部70は、デイジーチェーン接続を介して後段の表示装置へエンラージ設定コマンドPIPE(PES)を順次伝達する。
図7は、表示装置におけるPIPエンラージ設定の処理手順の一例を示すフローチャートである。図7(a)はデイジーチェーン接続された先頭の表示装置DP1の中央演算部70が実行する処理順のフローチャートである。図7(b)は後段の表示装置DP2〜DP16の中央演算部70が小画面の設定をする手順の例を示すフローチャートである。
まず、図7(a)のフローチャートに沿って、DP1の中央演算部70が行う処理の詳細な流れを説明する。中央演算部70は、IR信号処理部80より受信したコードを取得する(ステップS4)。コードを受信したら(ステップS5)、中央演算部70は、メニュー制御処理(ステップS6)を実行し、表示処理部120が表示用デバイス130に入力設定用メニューを表示させるように制御する。
IR信号処理部80が受信した設定データの内容が、前記エンラージ設定用メニューに対する指示であって、PIPエンラージ設定が変更されたと判断した場合(ステップS7)、中央演算部70は、シリアル通信処理部60に対して、出力側にエンラージ設定コマンドPIPE(PES)を送信する(ステップS8)。次に中央演算部70は、PIPエンラージ設定の変更処理を行う(ステップS9)。PIPエンラージ設定の変更処理については、後述する図8にその詳細が示されている。PIPエンラージ設定の変更がされていない場合、ルーチンは前記ステップS4の処理へ戻る。
次に、図7(b)のフローチャートに沿って、DP2〜DP16の中央演算部70が行う処理の詳細な流れを説明する。中央演算部70は、シリアル通信処理部60より、デイジーチェーン接続の前段側から受信したデータを取得する(ステップS10)。データを受信したら(ステップS11)、受信したデータがPIPエンラージ設定の変更か否かを判定する(ステップS12)。PIPエンラージ設定の変更であれば、PIPエンラージ設定コマンドPIPE(PES)のパラメータを外部記憶手段100の変更可能データ102のPIPエンラージ設定PESに格納する(ステップS13)。そして、図8のPIPエンラージ設定変更処理を行う(ステップS14)。PIPエンラージ設定の変更がない場合は、ルーチンは前記ステップS10の処理へ戻る。
このように、デイジーチェーン接続を介して後段の表示装置へ設定内容を順次伝達するため、設定者は各表示装置に対して、個別にエンラージ設定を行う必要がなく、簡便に小画面設定ができる。
≪各表示装置におけるPIPエンラージ設定変更処理の具体例≫
次に、PIPエンラージ設定変更処理の詳細について説明する。PIPエンラージ設定変更処理は、図7(a)のステップS9および図7(b)のステップS14の処理である。
図8は、各表示装置(DP1からDP16)の中央演算部70が実行するPIPエンラージ設定変更処理の例を示すフローチャートである。
図8のフローチャートに沿って処理の流れを説明する。まず、中央演算部70は、変更可能データ102に格納されたPIPエンラージ設定(PES)のうちMODE(EnlEnable)が有効(TRUE)な状態か否かを判定する(ステップS15)。有効な場合、続いて、横設置位置(EnSHPos)が、小画面表示の横位置(PipHPos)以上、かつ、小画面表示の横位置と横幅との和(PipHPos+PipHLen)未満か否かを判定する(ステップS16)。上の判定がYESの場合、さらに縦設置位置(EnSVPos)が、小画面表示の縦位置(PipVPos)以上、かつ、小画面表示の縦位置と縦幅との和(PipVPos+PipVLen)未満か否かを判定する(ステップS17)。上の判定がYESの場合は、PIPエンラージ設定を行うため、ステップS18へ進む。
上記ステップS16およびS17の判定は、設定者により設定された小画面表示が大画面の枠からはみ出すか否かを判定するものである。即ち、処理をしているディスプレイが小画面表示に属しているかどうかの判定をして、小画面表示に属している場合はPIPエンラージ設定処理をし、属していない場合は大画面用のエンラージ処理をするのである。
前記判定に従い、中央演算部70が、小画面表示が大画面内におさまるものと判断した場合(判定がYesの場合)、ステップS18へ進み、エンラージ設定変更を行う。ステップS18の処理については後述する。一方、小画面表示が大画面の枠からはみ出すものと判断した場合(判定がNoの場合)、ルーチンはステップS23へ進む。
MODE(EnlEnable)コマンドが有効(TRUE)でない場合(ステップS15の判定がNo)映像信号処理部20に対して、主入力(Minput)で指定された入力端子の信号を取得するように設定する(ステップS23)。小画面表示の設置位置がステップS16またはS17の条件を満たさない場合も、同様である。続いて、現在表示されているエンラージ設定(EnS)の内容(新たに受信したエンラージ設定の内容ではない)をエンラージ設定(EnsT)にコピーする(ステップS24)。
このようにして、中央演算部70は、現在の表示設定をそのまま続行する。具体的には、大画面表示中に小画面表示をしない場合、現在の大画面表示設定をそのまま続行する。また、小画面表示中に設定変更を行う場合でも、新たな設定が、小画面表示が大画面の枠からはみ出るような設定である場合は、現在の小画面表示設定をそのまま続行する。
このような処理により、小画面表示設定の変更設定を設定者がその都度判断する必要がなく、簡便となる。
前述のステップS18で、中央演算部70は、映像信号処理部20に対して、PipInputで指定された入力端子の信号を取得するように制御する(ステップS18)。この処理により、設定者は小画面に表示すべき入力映像の切り換えも簡便にできる。
次に中央演算部70は、エンラージ設定(EnST)の横設置台数(EnSHT)に小画面表示の横幅(PipHLen)を代入する(ステップS19)。さらに、縦設置台数(EnSVT)に縦幅(PipVLen)を代入する(ステップS20)。また、横位置(EnSHPosT)に「ENSHPos−PipHPos+1」を代入する(ステップS21)。さらに、縦位置(EnSVPosT)に「ENSVPos−PipVPos+1」を代入する(ステップS22)。
上記ステップS21およびステップS22の処理により、大画面表示の横位置(縦位置)は小画面表示の横位置(縦位置)へと変更される。このような処理により、大画面中の小画面を構成する表示装置の中央演算部70は、大画面全体にエンラージ表示された映像から小画面全体にエンラージされた映像へとその表示を変更できる。大画面から小画面がはみ出さない限り、小画面の位置やサイズがどのようなものであったとしても、当該変更が可能であるため、小画面変更設定が簡便になる。
最後にエンラージ処理を行い(ステップS25)、PIPエンラージ設定の変更処理を終了する。エンラージ処理後の具体的な設定例は図9に示されている。
以上のようにして、各表示装置の中央演算部70は、設定者が入力した設定内容に従い、小画面表示をすべきか否かの判断を行い、設定変更を行うため、設定者は個別に手動で設定する必要がなく、設定作業が容易になる。そのため、タイムリーな小画面表示設定の変更が簡便に実現できる。
図9は、この発明の実施形態に係るPIPエンラージ設定の一例を示す説明図である。
図9(a)はPIPエンラージ設定の一例を表す説明図である。図9(a)の例で、PIPエンラージ表示の有効・無効設定を表すMODE(EnlEnable)が「有効(TRUE)」に設定されている。また小画面のサイズ設定として、小画面を構成する横方向の台数を表す横幅(PipHLen)が「2」、小画面を構成する縦方向の台数を表す縦幅(PipVLen)が「2」に設定されている。さらに小画面の位置設定として、小画面の左上隅の横位置(PipHPos)が「2」、小画面の左上隅の縦位置(PipVPos)が「2」に設定されている。上記設定は、図4において、縦横の幅が横に2台、縦に2台の全4台(DP6、DP7、DP10、DP11)から構成される小画面を指定するものである。
図9(b)は、図9(a)のPIPエンラージ設定に基づき、図3の大画面設定から変更された各表示装置の設定内容(EnST)を表す説明図である。図9(b)において、中央部の全4台(DP6、DP7、DP10、DP11)から構成される小画面の設定内容が図3の大画面のエンラージ設定(EnS)から変更されている。
一方、MODE(EnlEnable)コマンドが無効(FALSE)の場合(ステップS15の判定がYes)は、各表示装置のエンラージ設定(EnST)は、図3の前提状態で示したエンラージ設定(EnS)と同じになり、エンラージ設定が維持される。
図10は、この発明の実施形態に係る小画面設定の一例を示す説明図である。16面の表示装置全体で一つの表示信号をエンラージ表示した状態1において、図10(C)に示すようなエンラージ設定(PIP設定:「する」、小画面サイズ:「横2、縦2」、小画面位置(小画面表示の左上隅の画面を起点とする)「横2、縦2」、入力「入力3」と指定)を行うと、表示装置全体に表示されたのと別の表示信号を中央の4画面(DP6、DP7、DP10、DP11)に小画面表示した状態2(図10(B))に自動的に変更される。また、状態2において、(D)のように設定(PIP設定:「しない」)すると、状態2から状態1(図10(A))に自動的に変更される。
また、図10(C)のように設定し、小画面表示した場合は、その位置とサイズで指定された表示装置の内部の額縁部(ただし、中央の4画面からなる小画面と大画面との境界に係る額縁を除く)についてのみ額縁補正することで、大画面での額縁補正と同様の処理で、効率のよい額縁補正が可能になる。
このように、簡便な設定により、小画面表示をすべきか否か、小画面全体にエンラージ表示すべき映像のタイムリーな変更が可能となる。また、大画面全体にエンラージ表示すべき「Input1」と小画面全体にエンラージ表示すべき「Input2」は、同じ映像であってもよい。
なお、これらの設定方法は一例であって、上記方法の変形や組み合わせもこの発明に属する。同様の処理により、複数の小画面を大画面に表示させてもよい。大画面中に小画面を表示するピクチャー・イン・ピクチャー(PIP:Picture in Picture)表示だけでなく、大画面を2つの小画面に分割表示するピクチャー・バイ・ピクチャー(PbyP:Picture by Picture)表示など、用途に応じた多様な表示方式が可能となる。
次に、図10(A)(B)の各状態の詳細な設定について説明する。
図11は、図10(A)の状態1の設定を示す説明図である。図11(A)は表示信号の一例(表示信号1)を、図11(B)は図11(A)の表示信号1を16面の表示装置から構成される大画面にエンラージ表示した例をそれぞれ示す。図11(B)の例において、縦4台×横4台(4×4)の16面の表示装置(DP1からDP16)から構成される大画面を想定している。
ここで、図11(A)のような表示信号1を図11(B)のように4×4の16面から構成される大画面にエンラージ表示する場合、大画面中の各表示装置の縦横の位置情報を外部記憶手段100に保持する。例えば、DP1の表示装置には4×4の(1、1)の位置、DP16の表示装置には4×4の(4、4)の位置という具合である。各表示装置はこれらの設置情報をもとに、図11(A)の表示信号1を4×4に16分割した各部分を拡大し、対応する表示装置に表示することによって大画面のエンラージ表示処理を行う。
次に、図11(A)の大画面表示された状態から、小画面表示する詳細な設定について説明する。
図12は、図10(B)の状態2の設定を示す説明図である。図12(A)は表示信号の一例(表示信号2)を、図12(B)は、図11(B)の表示状態から、図12(A)の表示信号2を中央の4画面(DP6、DP7、DP10、DP11)にエンラージ表示した例をそれぞれ示す。図11(B)の状態から、図12(A)のような表示信号2を中央の4画面(DP6、DP7、DP10、DP11)にエンラージ表示する場合を考える。このとき、これら4台の設置情報を、2×2の(1、1)[DP6]、2×2の(1、2)[DP7]、2×2の(2、1)[DP10]、2×2の(2、2)[DP11]へと変更する。
具体的には、図11の設定により外部記憶手段100に保持された各表示装置の位置および新たに受信した小画面設定の配置に基づいて、各表示装置の中央演算部70が、表示信号1、表示信号2のうちいずれを表示させ、かつどの部分を表示させるかを決定する。その結果、図12(B)のように表示される。なお、図11(B)のエンラージ表示と、図12(B)のエンラージ表示を切り替えて表示する場合、図11(A)の映像信号1を入力1に、図12(A)の映像信号2を入力2に、という具合に別々の入力端子に入力した上で、中央の4画面の設定を入力とともに変更する。
このように、小画面表示の有無、小画面の縦横の位置およびサイズ、入力すべき映像信号といった簡単な数値設定をするだけで、画面単位での小画面表示を実現することができる。さらに、これらの設定に基づいて各表示装置が小画面表示をすべきか否か判断するため、従来のように表示装置ごとに設定を行う必要がなく、簡単に小画面表示の設定ができる。
前述した実施の形態の他にも、この発明について種々の変形例がありうる。実施例では大画面に1つの小画面を表示するピクチャー・イン・ピクチャー表示を例としてあげたが、大画面に複数の小画面を同時表示する場合や大画面を小画面に分割するピクチャー・バイ・ピクチャー表示の場合も同様である。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記請求の範囲内のすべての変形とが含まれるべきである。
≪額縁補正がある場合のPIPエンラージ設定の具体例≫
最後に、図11から図16を用いて、額縁補正がある場合のエンラージ設定について説明する。表示装置の周囲に一定幅の額縁部が存在する場合、映像信号をエンラージ表示すると、その額縁部の垂直方向に表示のズレが生じ、全体として不自然な映像になる。そこで、水平方向および垂直方向の額縁幅を考慮して、各表示装置の表示のズレを補正することで、画面間の表示のズレを解消し、表示を大画面上でスムーズに見せる手法が提案されている(例えば、特許文献4参照)。
図11(B)において、各表示装置の周囲に黒の太線で表された一定幅の額縁部が存在するが、DP1の場合であれば右側と下側に額縁補正が必要であり、DP6の場合は上下左右の額縁補正が必要となる。このように、額縁補正が必要かどうかについても、設定者が表示装置ごとに個別に手動設定する必要なく、各表示装置の中央演算部70が、上記の設置情報をもとに判断することが可能となる。
図12(B)においては、中央の4画面(DP6、DP7、DP10、DP11)の内部の額縁(ただし、小画面と、大画面との境界に係る額縁を除く)についてのみ額縁補正する。具体的には、DP6とDP7、DP6とDP10、DP7とDP11、DP10とDP11の境界をなす額縁部についてのみ額縁補正を行うだけでよい。このように処理することにより、効率のよい額縁補正が可能となる。
この発明の構成例に係る額縁補正部は、スケーリング処理部40、中央演算部70、外部記憶手段100、一時記憶手段110、表示処理部120から構成される。
図13は、出力表示装置に額縁がある場合の2×2のエンラージ処理例を示す説明図である。図13(A)は、出力表示装置の額縁部を考慮して入力映像から2×2の4つの領域を切り出す処理を示す。次に、切り出された各領域をエンラージし、出力表示装置に表示する。図13(B)は、エンラージされた各領域を出力表示装置に表示し、2×2のマルチディスプレイを構成する例を示す。
図14は、映像信号の額縁補正の一例を示す説明図である。(A)は入力信号の解像度の設定の一例を示す説明図である。(B)は額縁補正がある場合の入力信号の処理の一例を示す説明図である。入力信号の解像度は、図14(A)のように、水平解像度(InHRes)および垂直解像度(InVRes)で設定される。
図14(B)において、CutHPosおよびCutVPosは、それぞれ横および縦の入力信号切り出し位置を示す変数である。CutHResは切り出し水平解像度を、CutVResは切り出し垂直解像度を示す。また、額縁幅相当解像度の2倍を確保しておく。
図15は、表示装置に出力する出力画面設定の一例を示す説明図である。15(A)は額縁補正がある場合の出力画面の設定の一例を示す説明図である。15(B)は総出力解像度の設定の一例を示す説明図である。総出力解像度を、水平解像度(OutTHRes)、垂直解像度(OutTVReS)と設定する。
このようにして、額縁部分がある場合も、各表示装置の中央演算部70は、あらかじめ入力された情報に基づき、額縁補正を考慮したエンラージ表示の設定を行う。
図16は、この発明において、中央演算部70が額縁補正する手順の例を示すフローチャートである。図16のフローチャートに沿って額縁補正がある場合のエンラージ処理の詳細な流れを説明する。ステップS25のエンラージ処理が行われた後、中央演算部70は、映像信号処理部20より入力信号の水平解像度(InHRes)を取得する(ステップS26)。続いて、総出力水平解像度(OutTHRes)の計算を行う(ステップS27)。総出力水平解像度(OutTHRes)は、エンラージ設定の横設置台数(EnSHT)、出力画面の水平解像度(PaneSH)、水平額縁幅(PaneSBzH)を用いて、次の(3)式のように表される。
OutTHRes=EnSHT×PaneSH+PaneSBzH×(EnSHT−1)×2 (3)
次に、切り出し水平解像度(CutHRes)の計算を行う(ステップS28)。切り出し水平解像度(CutHRes)は、入力信号の水平解像度(InHRes)、出力画面の水平解像度(PaneSH)、総出力解像度の水平解像度(OutTHRes)を用いて、次の(4)式のように表される。
CutHRes=InHRes×(PaneSH/OutTHRes) (4)
続いて、額縁幅相当解像度(BezeH)の計算を行う(ステップS29)。額縁幅相当解像度(BezeH)は、入力信号の水平解像度(InHRes)、出力画面の水平額縁幅(PaneSBzH)、総出力解像度の水平解像度(OutTHRes)を用いて、次の(5)式のように表される。
BezeH=InHRes×(PaneSBzH/OutTHRes) (5)
次に、切り出し水平位置(CutHPos)の計算を行う(ステップS30)。切り出し水平位置(CutHPos)は、入力信号の切り出し水平解像度(CutHRes)、エンラージ設定の横位置(EnSHPosT)、額縁幅相当解像度(BezeH)を用いて、次の(6)式のように表される。
CutHPos=CutHRes×(EnSHPosT−1)+BezeH×(EnSHPosT−1)×2 (6)
水平解像度の計算に続いて、中央演算部70は、映像信号処理部20より入力信号の垂直解像度(InVRes)を取得する(ステップS30)。以下のステップでは、水平解像度の計算(ステップS27からS30)と同様に、垂直解像度の計算を行う(ステップS32からS35)。
続くステップS32では、総出力垂直解像度(OutTVRes)の計算を行う。総出力垂直解像度(OutTVRes)は、エンラージ設定の縦設置台数(EnSVT)、出力画面の垂直解像度(PaneSV)、垂直額縁幅(PaneSBzV)を用いて、次の(7)式のように表される。
OutTVRes=EnSVT×PaneSV+PaneSBzV×(EnSVT−1)×2 (7)
次に、切り出し垂直解像度(CutVRes)の計算を行う(ステップS33)。切り出し垂直解像度(CutVRes)は、入力信号の垂直解像度(InVRes)、出力画面の垂直解像度(PaneSV)、総出力解像度の垂直解像度(OutTVRes)を用いて、次の(8)式のように表される。
CutVRes=InVRes×(PaneSV/OutTVRes) (8)
続いて、額縁幅相当解像度(BezeV)の計算を行う(ステップS34)。額縁幅相当解像度(BezeV)は、入力信号の垂直解像度(InVRes)、出力画面の垂直額縁幅(PaneSBzV)、総出力解像度の垂直解像度(OutTVRes)を用いて、次の(9)式のように表される。
BezeV=InVRes×(PaneSBzV/OutTVRes) (9)
次に、切り出し垂直位置(CutVPos)の計算を行う(ステップS35)。切り出し垂直位置(CutVPos)は、入力信号の切り出し垂直解像度(CutVRes)、エンラージ設定の縦位置(EnSVPosT)、額縁幅相当解像度(BezeV)を用いて、次の(10)式のように表される。
CutVPos=CutVRes×(EnSVPosT−1)+BezeV×(EnSVPosT−1)×2 (10)
続いて、スケーリング処理部40に対する設定を行う。即ち、入力信号の切り出し水平位置(CutHPos)、切り出し垂直位置(CutVPos)から切り出し水平解像度(CutHRes)の横幅、切り出し垂直解像度(CutVRes)の縦幅を、出力画面の水平解像度(InHRes)、垂直解像度(InVRes)にスケーリングするように設定する(ステップS36)。
最後に、スケーリング処理部40の処理結果を表示用デバイス130に出力するように表示処理部120に設定して(ステップS37)、処理を終了する。
前述した実施の形態の他にも、種々の変形例がありうる。実施例では出力画面を大画面とした場合は、大画面の額縁補正の設定例となるが、出力画面を小画面とした場合は、ピクチャー・イン・ピクチャー表示やピクチャー・バイ・ピクチャー表示における小画面の額縁補正の設定例となる。出力画面として、小画面が同時に複数表示される場合も同様である。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記請求の範囲内のすべての変形とが含まれるべきである。
本発明によるマルチディスプレイ用表示装置は、小画面を表示する、しないの切換が容易に実現でき、設定が容易となる。そのため、小画面の設定を簡単かつタイムリーに変更でき、駅や空港などの交通機関や病院などでの案内表示、コントロールルームにおける情報提示、デパートやショップなどでの広告表示など、小画面による複数コンテンツのタイムリーな表示により、多様で変化に富んだ効果的な情報提供が可能となる。
9:表示装置
10:映像入力端子
20:映像信号処理部
30:映像信号出力処理部
40:スケーリング処理部
50:内部パターン制御部
60:シリアル通信処理部
70:中央演算部
80:IR信号処理部
90:内部記憶手段
91:一時使用データ
100:外部記憶手段
101:固定データ
102:変更可能データ
110:一時記憶手段
120:表示処理部
130:表示用デバイス
140:IR信号送信装置

Claims (5)

  1. 複数の画面が縦および/または横方向に隣接してなる大画面の全体に表示すべき第1表示信号、前記大画面を構成する一以上の画面を小画面としてその小画面の全体に大画面と別に表示すべき第2表示信号をそれぞれ受信する表示信号入力部と、
    大画面を構成する前記画面の一つとして、第1表示信号または第2表示信号を選択的に表示する表示部と、
    前記表示部の表示を制御する表示制御部と、
    大画面内の前記表示部の位置を画面単位で格納する位置格納部と、
    大画面内の小画面の位置およびサイズならびに前記位置格納部に格納すべき位置を画面単位で表す設定データを受信しあるいは前記設定データを設定するための指示を受信する設定データ受信部とを備え、
    前記表示制御部は、前記位置格納部に保持された位置および前記設定データに基づいて前記表示部に第1または第2表示信号のいずれを表示させかつどの部分を表示させるかを決定することを特徴とするマルチディスプレイ用表示装置。
  2. 前記表示部は、縦および横方向の端部に非表示領域としての額縁部を有し、隣接する画面と前記額縁部を介して接し、
    前記表示制御部は、第1および第2表示信号の表示が複数の画面にまたがる部分については前記額縁部に相当する間隙を介して各画面に分割されるようにしかつ第1および第2表示信号の端部の表示が額縁部にかからないようにしつつ前記表示部に表示させる部分を決定する請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記設定データは、小画面を表示するか否かの設定を含み、
    前記表示制御部は、小画面を表示するか否かの設定に応じて表示部に第1または第2表示信号のいずれを表示させるかを決定する請求項1または2に記載の表示装置。
  4. 前記設定データ受信部が受信した設定データを外部へ送信する設定データ送信部をさらに備え、
    前記設定データ受信部および前記設定データ送信部に相当する部分を有する他の表示装置とデイジーチェーン形式で接続可能である請求項1〜3のいずれか一つに記載の表示装置。
  5. 前記表示制御部は、他の表示装置と接続された状態でデイジーチェーンの先頭にあるとき、オペレーターからの指示に応答して大画面内の小画面の位置とサイズを画面単位で設定するための設定メニューを前記表示部に表示させて設定を受け付け、かつ、受け付けた設定を前記設定データ送信部を介して他の表示装置へ送信するように制御する請求項4に記載の表示装置。
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