JP2011256736A - 内燃機関の冷却システム - Google Patents

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Abstract

【課題】ヘッド側流路とブロック側流路に対して冷却水を分配する構成と比較して、暖房性能を維持しつつ、ヘッド側流路流出の冷却水温度をより低くする。
【解決手段】ヘッド側流路11と第1ラジエータ21との間で冷却水が循環する第1冷却水回路10と、ブロック側流路21と第2ラジエータ22との間で冷却水が循環する第2冷却水回路20とを独立して形成する。また、ヒータコア31に流出入する冷却水の経路を切り替える第1、第2経路切替弁32、33を設ける。これにより、ヘッド側流路11から流出の冷却水の温度が暖房性能を維持できない温度まで低くなっても、第1、第2経路切替弁32、33によって、ブロック側流路21から流出の冷却水をヒータコア31に流入させるとともに、ブロック側流路21から流出の冷却水の温度を暖房性能維持に必要な温度とすることで、暖房性能を維持できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の冷却システムに関するものである。
内燃機関の冷却システムとして、シリンダヘッド内のヘッド側流路とシリンダブロック内のブロック側流路とを互いに独立させて設けた内燃機関の冷却システムが特許文献1に記載されている。
この特許文献1に記載の冷却システムは、1つのラジエータと内燃機関との間で冷却水が循環する冷却水回路が形成され、上流側分岐点で冷却水がヘッド側流路とブロック側流路の両流路に分配され、下流側合流点で両流路から流出の冷却水が合流し、合流後の冷却水がラジエータもしくはヒータコアに流入する構成となっている。さらに、この冷却システムでは、ブロック側流路の下流側に設けた流量制御弁によって、ヘッド側流路とブロック側流路への分配量を調整できるようになっている。
特開2005−36731号公報
ところで、近年では、車両に搭載される内燃機関(エンジン)に対して、要求される出力を確保しつつ、従来よりも小型化させたいという要望がある。これを実現するために、圧縮比を上げたり、過給機付き内燃機関では過給圧を上げたりすると、ノッキングが生じる恐れがあるので、耐ノッキング性能を向上させる必要があり、耐ノッキング性能を向上させるために、シリンダヘッドを積極的に冷却することが考えられる。
一方、シリンダブロックについては内燃機関内部のフリクション増加を抑制するために、所定温度以上に維持する必要がある。
そこで、上述の冷却システムを用いた場合では、ヘッド側流路に大流量の冷却水を分配し、ブロック側流路に小流量の冷却水を分配することで、シリンダヘッドのみを積極的に冷却することが考えられる。この場合、ヘッド側流路から流出の冷却水は低温となり、ブロック側流路から流出の冷却水は高温となる。
しかし、上述の冷却システムでは、暖房時に、ヘッド側流路からの冷却水とブロック側流路からの冷却水とが合流して、ヒータコアに流入することとなる。このとき、ヘッド側流路からの低温大流量の冷却水と、ブロック側流路からの高温小流量の冷却水とを混合させてしまうと、混合後の冷却水温度は、ブロック側流路からの冷却水よりもヘッド側流路からの冷却水温度に近づいてしまう。
このため、ヘッド側流路から流出の冷却水温度を低くしようとすると、ヒータコア流入の冷却水温度も連動して低くなるので、暖房性能を維持できる温度までしか、ヘッド流出の冷却水温度を下げることができず、シリンダヘッドの冷却性能をより高めることは困難である。
本発明は上記点に鑑みて、ヘッド側流路とブロック側流路に対して冷却水を分配する構成と比較して、暖房性能を維持しつつ、ヘッド側流路流出の冷却水温度をより低くできる内燃機関の冷却システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、
シリンダヘッド(3)内に形成され、冷却水が流れるヘッド側流路(11)と、
シリンダブロック(4)内に形成され、ヘッド側流路(11)と独立して冷却水が流れるブロック側流路(21)と、
ヘッド側流路(11)から流出の冷却水を放熱させ、放熱後の冷却水をヘッド側流路(11)に流入させる第1放熱器(12)と、
第1放熱器(12)と独立して冷却水が流れるとともに、ブロック側流路(21)から流出の冷却水を放熱させ、放熱後の冷却水をブロック側流路に流入させる第2放熱器(22)と、
ヘッド側流路(11)と第1放熱器(12)との間で冷却水を循環させる第1循環手段(15)と、
ブロック側流路(21)と第2放熱器(22)との間で冷却水を循環させる第2循環手段(25)と、
冷却水との熱交換によって車室内に向かう送風空気を加熱する加熱用熱交換器(31)と、
ヘッド側流路(11)から加熱用熱交換器(31)に冷却水が流入する経路とブロック側流路(21)から加熱用熱交換器(31)に冷却水が流入する経路との一方に切り替える経路切替手段(32、33)とを備えることを特徴とする。
これによると、ヘッド側流路と第1放熱器との間で冷却水が循環する冷却水回路と、ブロック側流路と第2放熱器との間で冷却水が循環する冷却水回路とを独立して形成しているので、ヘッド側流出の冷却水温度を低く、ブロック側流出の冷却水温度を高くするという冷却水の温度制御が可能である。
さらに、加熱用熱交換器に流入する冷却水の経路を切り替える経路切替手段を設けているので、ヘッド側流路から流出の冷却水の温度をブロック側流路から流出の冷却水の温度よりも低くする場合には、ブロック側流路から流出の冷却水を加熱用熱交換器に流入させるとともに、ブロック側流路から流出の冷却水の温度を暖房性能維持に必要な温度とすることで、暖房性能を維持できる。
よって、本発明によれば、ヘッド側流路とブロック側流路に対して冷却水を分配する構成と比較して、暖房性能を維持しつつ、ヘッド側流路から流出の冷却水の温度をより低くすることが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、経路切替手段(32、33)は、ヘッド側流路(11)から加熱用熱交換器(31)に冷却水が流入する経路とブロック側流路(21)から加熱用熱交換器(31)に冷却水が流入する経路との一方もしくはその両方に切り替え可能な機能を有することを特徴とする。
このように、経路切替手段は、ヘッド側流路(11)から流出の冷却水とブロック側流路(21)から流出の冷却水とを合流させて、加熱用熱交換器(31)に流入させる機能を有していることが好ましい。
この場合、ヘッド側流路(11)から流出の冷却水とブロック側流路(21)から流出の冷却水との流量割合を、第1、第2循環手段によって調整したり、経路切替手段に流量割合調整機能を持たせて、この経路切替手段によって調整したりすることがより好ましい。これにより、加熱用熱交換器に流入する冷却水温度を制御でき、加熱用熱交換器で加熱後の空気温度を制御することも可能となる。
請求項3に記載の発明は、第1循環手段(15)による冷却水循環量、第2循環手段(25)による冷却水循環量および経路切替手段(32)を制御する制御手段(40)を備え、
制御手段(40)は、ヘッド側流路(11)内もしくはヘッド側流路(11)から流出の冷却水の温度を検出する第1水温センサ(41)と、ブロック側流路(21)内もしくはブロック側流路(21)から流出の冷却水の温度を検出する第2水温センサ(42)の検出結果に少なくとも基づいて、第1循環手段(15)、第2循環手段(25)および経路切替手段(32)を制御することを特徴とする。請求項1、2に記載の発明において、このような構成を採用することができる。
また、請求項4に記載の発明のように、請求項1〜3に記載の発明において、第1放熱器(12)が第2放熱器(15)よりも放熱性能が高い構成を採用することもできる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態における内燃機関の冷却システムの全体構成を示す模式図である。 図1中の第1経路切替弁32の縦断面図である。 図2の第1経路切替弁32による冷却水経路の各切替状態を示す図である。 各エンジン運転状態でのヘッド側流路11、ブロック側流路21の冷却水温度および冷却水流量を示す図である。 始動・暖機前半時かつ空調装置作動時での冷却水の循環経路を示す図である。 暖機後半時かつ空調装置作動時での冷却水の循環経路を示す図である。 高負荷運転時かつ空調装置作動時での冷却水の循環経路を示す図である。 低負荷運転時かつ空調装置作動時での冷却水の循環経路を示す図である。 空調装置停止時での冷却水の循環経路を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、各図面において、互いに同一もしくは均等である部分には、説明の簡略化を図るべく、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
図1に、本実施形態における内燃機関の冷却システムの全体構成を示す。本実施形態の内燃機関の冷却システム1は、内燃機関(エンジン)および走行用電動モータの双方から直接駆動力を得て走行可能なパラレル型のハイブリッド車に搭載されるものである。
図1に示すように、内燃機関の冷却システム1は、エンジン2のシリンダヘッド3内に形成されたヘッド側流路11と、エンジン2のシリンダブロック4内に形成されたブロック側流路21と、ヘッド側流路11から流出の冷却水を放熱させる第1ラジエータ12と、ブロック側流路21から流出の冷却水を放熱させる第2ラジエータ22とを備えている。そして、ヘッド側流路11と第1ラジエータ12との間で冷却水が循環する第1冷却水回路10と、ブロック側流路21と第2ラジエータ22との間で冷却水が循環する第2冷却水回路20とが独立して形成されている。
エンジン2のシリンダヘッド3は、ピストンが往復運動するシリンダボア(円柱状の穴)の上死点側の開口部を閉塞して燃焼室を構成するブロック体である。シリンダブロック4は、シリンダボアを構成するブロック体である。
ヘッド側流路11およびブロック側流路21は、シリンダの周囲近傍に形成されたウォータジャケットと呼ばれる冷却水流路であり、それぞれ、シリンダヘッド3およびシリンダブロック4を冷却する冷却水が流れる。冷却水は、水もしくは添加成分を含む水である。
シリンダヘッド3では、シリンダヘッド3に設けられたヘッド側冷却水入口3aから冷却水が流入し、ヘッド側流路11を冷却水が流れる。そして、ヘッド側流路11通過後の冷却水がシリンダヘッド3に設けられたヘッド側冷却水出口3bから流出する。
一方、シリンダブロック4では、シリンダブロック4に設けられたブロック側冷却水入口4aから冷却水が流入し、ブロック側流路21を冷却水が流れる。そして、ブロック側流路21通過後の冷却水がシリンダブロック4に設けられたブロック側冷却水出口4bから流出する。
このように、ヘッド側流路11およびブロック側流路21の一方を流れた冷却水は、他方に流入することなく、各冷却水出口3b、4bからエンジン2の外部に流出する構成となっている。すなわち、ヘッド側流路11とブロック側流路21とを冷却水が独立して流れる構成となっている。
第1、第2ラジエータ12、22は、冷却水と空気との熱交換によって、冷却水を放熱させる放熱器である。第1ラジエータ12の方が第2ラジエータ22よりも冷却性能(放熱性能)が高く、第1ラジエータ12の方が第2ラジエータ22よりも放熱後の冷却水の温度を低くできる。具体的には、冷却水と空気とが熱交換する熱交換コア部の面積が、第1ラジエータ12の方が第2ラジエータ22よりも広くなっている。なお、熱交換コア部の面積が同じでも、第1ラジエータ12に送風するファンの送風能力を、第2ラジエータ22よりも高くする等により、第1ラジエータ12の冷却性能を高くしても良い。
第1冷却水回路10には、第1ラジエータ12を迂回して冷却水が流れる第1バイパス通路13が設けられている。この第1バイパス通路13とヘッド側流路11との間で冷却水が循環する、いわゆる内部循環回路が形成される。同様に、第2冷却水回路20には、第2ラジエータ22を迂回して冷却水が流れる第2バイパス通路23が設けられている。この第2バイパス通路23とブロック側流路21との間で冷却水が循環する、いわゆる内部循環回路が形成される。
第1、第2バイパス通路13、23の下流側端部には、それぞれ、第1、第2サーモスタット(T/S)14、24が設けられている。この第1、第2サーモスタット14、24は、冷却水の温度に応じて、ラジエータ12、22側へ流れる冷却水の流量を変更する流量変更手段である。ラジエータ12、22側を開弁する温度は、第1サーモスタット14の方が第2サーモスタット24よりも低くなっている。
第1、第2冷却回路10、20には、それぞれ、冷却水の循環手段および流量調整手段としての第1、第2電動ウォータポンプ15、25が設けられている。第1、第2電動ウォータポンプは、電動モータで駆動するものであり、後述するエンジンECU40からの制御信号によって、回転数(冷却水流量)が制御される。これにより、第1、第2冷却水回路の冷却水循環量が制御される。
第1電動ウォータポンプ15は、第1サーモスタット14とヘッド側冷却水入口3aとの間に設けられており、第2電動ウォータポンプ25は、第2サーモスタット24とブロック側冷却水入口4aとの間に設けられている。
また、第1冷却水回路10のヘッド側流路11の出口側と、第2冷却水回路20のブロック側流路21の出口側との両方に、各冷却水回路10、20から1つのヒータコア31へ冷却水が至り、再び各冷却水回路10、20に冷却水が戻るヒータコア回路30が接続されている。ちなみに、ヒータコア31は、冷却水との熱交換によって車室内に向かう送風空気を加熱する加熱用熱交換器である。
ヒータコア回路30を具体的に説明する。第1冷却水回路10のヘッド側冷却水出口3bの下流側に、ヘッド側流路11から流出の冷却水をヒータコア31に流入させるための第1分岐部16と、ヒータコア31通過後の冷却水を第1冷却水回路10に戻すための第1合流部17とが設けられている。同様に、第2冷却水回路20のブロック側冷却水出口4bの下流側に、ブロック側流路21から流出の冷却水をヒータコア31に流入させるための第2分岐部26と、ヒータコア31通過後の冷却水を第2冷却水回路20に戻すための第2合流部27とが設けられている。
そして、ヒータコア31の上流側に、第1分岐部16に連なる冷却水通路と、第2分岐部26に連なる冷却水通路とが合流する第3合流部が設けられており、この第3合流部に第1経路切替弁32が配置されている。また、ヒータコア31の下流側には、第1合流部17に連なる冷却水通路と、第2合流部27に連なる冷却水通路とに分岐する第3分岐部が設けられており、この第3分岐部に第2経路切替弁33が配置されている。
第1、第2経路切替弁32、33は、ヒータコア31に流出入する冷却水の経路を切り替える経路切替手段であり、第1冷却水回路10からヒータコア31に流入して第1冷却水回路10に冷却水が戻る冷却水経路と、第2冷却水回路10からヒータコア31に流入して第2冷却水回路20に冷却水が戻る冷却水経路との一方もしくはその両方のいずれかに切り替える。
第1経路切替弁32は、第1冷却水回路10からヒータコア31に流入する冷却水経路と、第2冷却水回路10からヒータコア31に流入する冷却水経路との一方もしくはその両方のいずれかに切り替える機能を有するものである。第1経路切替弁32は、第1、第2冷却水回路10、20からの冷却水を合流させてヒータコア31に流入させる場合に、第1、第2冷却水回路10、20の一方から他方への冷却水の流入を防止する機能を有している。また、第1経路切替弁32は、空調OFF時にヒータコア31での不要な放熱を避けるために、閉弁可能な構造となっており、ヒータコア回路30の循環を停止可能な機能も有している。
第1経路切替弁32としては、具体的には、図2に示す構造のものが採用可能である。ここで、図2に、第1経路切替弁32の縦断面図を示す。また、図3に、図2の第1経路切替弁32による冷却水経路の各切替状態を示す。
図2に示す第1経路切替弁32は、第1冷却水回路10側に接続される入口側の冷却水通路321と、第2冷却水回路20側に接続される入口側の冷却水通路322と、ヒータコア31側に接続される出口側の冷却水通路323と、入口側の冷却水通路321、322の合流部に設けられた切替ドア324、325とを備えている。この切替ドア324、325は、2枚の板状ドアで構成されており、2枚の板状ドアのそれぞれが一端を軸として独立して回動可能なバタフライ構造となっている。
そして、この第1経路切替弁32では、2枚の切替ドア324、325が同じ位置に移動して、図3(a)、(b)に示すように、2つの入口側の冷却水通路321、322の一方のみを開いた状態としたり、図3(c)に示すように、両方を開いた状態としたりすることができる。また、図3(d)に示すように、2枚の切替ドア324、325が異なる位置に移動して、2つの入口側の冷却水通路321、322の両方を閉じた状態とすることができる。
なお、本実施形態では、第1経路切替弁32として、図2に示す構造のものを採用しているが、本実施形態と同様の機能を有していれば、一般的なロータリバルブ等の他の構造のものを採用しても良い。
第2経路切替弁33は、ヒータコア31から第1冷却水回路10に冷却水が戻る冷却水経路と、ヒータコア31から第2冷却水回路20に冷却水が戻る冷却水経路との一方もしくはその両方のいずれかに切り替える機能を有するものである。第2経路切替弁33としては、このような機能を有するものであれば、一般的な切替弁が採用可能である。
また、第2経路切替弁33の下流側であって第1冷却水回路10の第1合流部17よりも上流側の冷却水通路および第2経路切替弁33の下流側であって第2冷却水回路20の第2合流部27よりも上流側の冷却水通路には、それぞれ、逆流を防止するための逆止弁34、35が設けられている。
冷却システム1は、エンジン制御装置(以下、エンジンECUという)40を備えている。エンジンECU40は、入力側に接続された各種センサからの入力信号に基づいて、出力側に接続された冷却システム1の各種機器の作動を制御する制御手段である。なお、このエンジンECU40は、図示しない燃料噴射装置等の各種機器の作動も制御するが、この点については従来と同様であるため説明を省略する。
具体的には、エンジンECU40の入力側に、エンジン運転状態を検知する各種センサとして、ヘッド側流路11から流出した冷却水の温度を検出する第1水温センサ41、ブロック側流路21から流出した冷却水の温度を検出する第2水温センサ42、エンジン回転数を検出する回転数センサ43およびエンジンの吸入空気量を検出する吸気量センサ44等が接続されている。なお、他のセンサとしては、アクセルペダルの踏み込み量を検出するセンサや、車速を検出するセンサ等が挙げられる。
一方、エンジンECU40の出力側には、冷却システム1の第1、第2電動ウォータポンプ15、25および第1、第2経路切替弁32、33が接続されている。したがって、 エンジンECU40は、エンジン冷却制御プログラムを実行することにより、エンジン運転状態に応じて、第1、第2電動ウォータポンプ15、25および第1、第2経路切替弁32、33を制御する。
また、エンジンECU40は、図示しない空調制御装置(以下、エアコンECUという)と電気的に接続されており、エアコンECUと通信可能に構成されている。これにより、エンジンECU40は、空調装置の作動・停止等の運転状態に関する情報が入力される。
次に、エンジンECUが実行するエンジンの冷却制御について説明する。
エンジンECU40は、エンジンの冷却制御プログラムを実行することにより、エンジンの運転状態および空調装置の運転状態に応じて、第1、第2経路切替弁32、33および第1、第2電動ウォータポンプ15、25を制御する。
ここで、図4に、各エンジン運転状態でのヘッド側流路11、ブロック側流路21の冷却水温度および冷却水流量を示す。また、図5〜9に、各エンジン運転状態での冷却水の循環経路を示す。
〈始動・暖機前半時かつ空調On時〉
図5は、始動・暖機前半時かつ空調装置作動(空調ON)時での冷却水の循環経路を示している。ここでいう始動、暖機前半時とは、ブロック側流路21の冷却水温度が、所定温度よりも低く、かつ、ヘッド側流路11の冷却水温度よりも低い場合である。したがって、エンジンECU40は、第2水温センサ42で検出した冷却水温度が、所定温度よりも低く、かつ、第1水温センサ41で検出した冷却水温度よりも低い場合に、始動・暖機前半時であると判定する。
始動、暖機前半時では、ヘッド側流路11、ブロック側流路21から流出の冷却水は、どちらもサーモスタット14、24の開弁温度まで水温が上昇していないため、第1、第2ラジエータ12、22を経由せずに、それぞれ、内部循環回路を通って第1、第2電動ウォータポンプ15、25の上流側に流入する。このとき、ヘッド側流路11とブロック側流路21とは、冷却水が独立して流れる構成であるため、燃焼室からの伝熱により、ヘッド側流路11内の冷却水の方がブロック側流路21内の冷却水よりも水温上昇が早い。
そこで、始動、暖機前半時かつ空調ON時では、エンジンECU40は、ヒータコア31に流出入する冷却水経路が、第1冷却水回路10からヒータコア31に流入して第1冷却水回路10に冷却水が戻る冷却水経路となるように、第1、第2経路切替弁32、33を制御する。
このとき、図4に示すように、エンジンECU40は、ヘッド側流路11を流れる冷却水の流量が、エンジン暖機を促進しつつ、空調(暖房)のために要求される必要最低限の流量(空調要求流量)となるように、第1ウォータポンプ15の回転数(冷却水流量)を制御する。ちなみに、空調要求流量は、ヒータコア31の暖房能力を確保するために、冷却水温度に応じてヒータコア31に必要な冷却水流量が定められるが、図4では、便宜上、空調要求流量を一定量としている。
一方、ブロック側流路21の冷却水流量については、エンジン暖機を促進できる流量であれば良いので、エンジンECU40は、ブロック側流路21の冷却水流量が極小流量となるように、第2ウォータポンプ25の回転数(冷却水流量)を制御する。なお、第2ウォータポンプ25を停止させても良い。
これにより、始動、暖機前半時では、水温上昇が速いヘッド側流路11から流出の冷却水のみがヒータコア31に流入するので、即効暖房が可能となる。
また、本実施形態では、ヘッド側流路11とブロック側流路21とを、それぞれ、独立して冷却水が内部循環するので、ヘッド側流路11の方がブロック側流路21よりも水温上昇が早く、すなわち、シリンダヘッド3の方がシリンダブロック4よりも温度上昇が早い。
これに対して、ヘッド側流路11とブロック側流路21とを冷却水が独立して内部循環せず、ヘッド側流路11とブロック側流路21との上流側で冷却水が分流し、ヘッド側流路11とブロック側流路21の下流側で冷却水が合流する場合では、ヘッド側流路11、ブロック側流路21から流出の冷却水が混合するので、ヘッド側流路11とブロック側流路21での水温上昇は同程度となってしまう。
このため、通常、シリンダヘッド3の温度が低いほど、燃料噴射量を多くする燃料噴射量制御がされるところ、本実施形態によれば、ヘッド側流路11とブロック側流路21とを独立して冷却水が内部循環しない場合と比較して、シリンダヘッド3の温度上昇が早いので、燃料噴射量の早期減量による燃費向上が可能となる。
〈暖機後半時かつ空調ON時〉
図6は、暖機後半時かつ空調装置作動時での冷却水の循環経路を示している。ここでいう暖機後半時とは、ブロック側流路21の冷却水温度が、所定温度よりも低く、かつ、ヘッド側流路11の冷却水温度よりも高い場合である。したがって、エンジンECU40は、第2水温センサ42で検出した冷却水温度が、所定温度よりも低く、かつ、第1水温センサ41で検出した冷却水温度よりも高い場合に、暖機後半時であると判定する。
暖機後半時では、ヘッド側流路11、ブロック側流路21から流出の冷却水が、どちらも第1サーモスタット14の開弁温度以上であって第2サーモスタット24の開弁温度以下の温度まで水温が上昇することで、図6に示すように、第1冷却水回路10では、第1サーモスタット14が開弁して、第1ラジエータ12に冷却水が流入するが、第2冷却水回路20では、第2サーモスタット24が開弁せず、第2ラジエータ22に冷却水が循環しない内部循環が継続される。
このため、図4に示すように、ヘッド側流路11から流出の冷却水温度はほぼ一定になるが、ブロック側流路21から流出の冷却水温度は、時間経過に伴い上昇し続けるので、ブロック側流路21から流出の冷却水の温度が、ヘッド側流路11から流出の冷却水の温度よりも高くなる。
そこで、暖機後半時かつ空調ON時では、エンジンECU40は、ヒータコア31に流出入する冷却水経路が、第2冷却水回路20からヒータコア31に流入して第2冷却水回路20に冷却水が戻る冷却水経路となるように、第1、第2経路切替弁32、33を制御する。
また、図4に示すように、エンジンECU40は、ブロック側流路21を流れる冷却水の流量が、エンジン暖機を促進しつつ、空調のために要求される必要最低限の空調要求流量となるように、第2ウォータポンプ25の回転数(冷却水流量)を制御する。一方、ヘッド側流路11を流れる冷却水流量は、シリンダヘッド3の所望の冷却を行えれば良いので、シリンダヘッド3の冷却に必要な流量となるように、第1ウォータポンプ15の回転数(冷却水流量)を制御する。
〈高負荷運転時かつ空調ON時〉
図7は、高負荷運転時かつ空調装置作動(空調ON)時での冷却水の循環経路を示している。ここでいう高負荷運転時は、エンジンECU40がエンジン回転数や空気吸入量等の運転状態に関する情報に基づいて導かれるエンジン負荷が予め定められた所定値よりも高いと判定した場合である。
この暖機後高負荷時かつ空調ON時では、エンジンECU40は、ヒータコア31に流出入する冷却水経路が、第2冷却水回路20からヒータコア31に流入して第2冷却水回路20に冷却水が戻る冷却水経路となるように、第1、第2経路切替弁32、33を制御する。
また、図4に示すように、エンジンECU40は、シリンダヘッド3の冷却に必要な流量となるように、第1ウォータポンプ15の回転数(冷却水流量)を制御する。具体的には、シリンダヘッド3を積極的に冷却してノッキングを抑制するために、ヘッド側流路11から流出の冷却水温度が、例えば、40〜60℃となる冷却水流量とする。このときの冷却水温度は空調に必要な最低温度(空調要求温度)よりも低い温度であり、このときの冷却水流量は空調要求流量よりも大流量である。
また、図4に示すように、エンジンECU40は、ブロック側流路21を流れる冷却水の流量が、シリンダヘッド3の冷却に必要な流量、かつ、空調要求流量以上となるように、第2ウォータポンプ25の回転数(冷却水流量)を制御する。具体的には、エンジン内部のフリクション増大を抑制しつつ、暖房性能を維持できるように、ブロック側流路21から流出の冷却水温度が、所定温度以上、例えば、80〜90℃となる冷却水流量とする。
これにより、第1冷却水回路10においては、第1ラジエータ12で第2ラジエータ22よりも低温にされた冷却水が、ヘッド側流路11に大流量流入するので、高負荷運転時のノッキング発生を効果的に抑制できる。
一方、第2冷却水回路20においては、第1ラジエータ11流出の冷却水よりも高温である第2ラジエータ22流出の冷却水が、シリンダブロック4を過冷却しない程度の流量にて、ブロック側流路21に流入するので、フリクション増大を効果的に抑制できる。
また、ヒータコア31においては、ヘッド側流路11から流出の冷却水をヒータコア31に大流量流入させると、暖房性能が維持できなくなってしまうため、ヘッド側流路11から流出の冷却水ではなく、ブロック側流路21から流出の冷却水をヒータコア31に流入させることにより、暖房性能維持が可能となる。
〈低負荷運転時かつ空調ON時〉
図8は、低負荷運転時かつ空調装置作動(空調ON)時での冷却水の循環経路を示している。ここでいう低負荷運転時は、エンジンECU40がエンジン回転数や空気吸入量等の運転状態に関する情報に基づいて導かれるエンジン負荷が予め定められた所定値よりも低いと判定した場合である。
低負荷運転時かつ空調ON時では、エンジンECU40は、第1、第2冷却水回路10、20の両方から冷却水が合流してヒータコア31に流入した後、ヒータコア31流出の冷却水が分流して第1、第2冷却水回路10、20に流入するように、第1、第2経路切替弁32、33を制御する。
また、図4に示すように、エンジンECU40は、ヘッド側流路11の冷却水流量およびブロック側流路21の冷却水流量が、シリンダヘッド3およびシリンダブロック4の冷却に必要な最低流量となるように、第1、第2ウォータポンプ15、25の回転数を制御する。
ここで、ヘッド側流路11の冷却水流量を低流量とすると、ヘッド側流路11から流出の冷却水温度が高負荷運転時と比較して高温となるので、ヘッド側流路11から流出の冷却水を暖房熱源として利用することが可能となる。
しかし、低負荷運転時に、ヘッド側流路11のみならずブロック側流路21も低流量制御を実施した場合、ヘッド側流路11とブロック側流路21のどちらか一方から流出の冷却水のみをヒータコア31に流入させると、ヒータコアに流入する冷却水の流量が空調要求流量を満たさない。
そこで、この場合では、ヘッド側流路11から流出の冷却水とブロック側流路21から流出の冷却水とを合流させることにより、ヘッド側流路11およびブロック側流路21の冷却水流量を極力抑えつつ、空調要求流量以上の流量の冷却水をヒータコア31へ導入することが可能となる。
なお、ブロック側流路21の冷却水流量が空調要求流量以上の場合、高負荷運転時のように、ブロック側流路21からの冷却水のみをヒータコア31に流入させても良い。
〈空調OFF時〉
図8は、空調装置停止(空調OFF)時での冷却水の循環経路を示している。
空調OFF時の場合、ヒータコア31へ冷却水を導入する必要がなく、シリンダヘッド3およびシリンダブロック4に対して必要な冷却を行えば良い。
したがって、エンジンECU40は、ヒータコア回路30の冷却水循環が停止するように、第1、第2経路切替弁32、33を制御するとともに、ヘッド側流路11、ブロック側流路21の冷却水流量が、シリンダヘッド3およびシリンダブロック4の冷却に必要な冷却水量となるように、第1、第2ウォータポンプ15、25の回転数を制御する。
これにより、第1、第2冷却水回路10、20では、それぞれ、ヒータコア回路30に冷却水が流入することなく、冷却水が循環する。
次に、本実施形態の主な特徴について説明する。
(1)本実施形態によると、ヘッド側流路11と第1ラジエータ21との間で冷却水が循環する第1冷却水回路10と、ブロック側流路21と第2ラジエータ22との間で冷却水が循環する第2冷却水回路20とを独立して形成しているので、高負荷運転時では、ヘッド側流路11から流出の冷却水温度を低く、ブロック側流路21から流出の冷却水温度を高くするという冷却水の温度制御が可能である。
さらに、本実施形態では、ヒータコア31に流出入する冷却水の経路を切り替える第1、第2経路切替弁32、33を設けているので、ヘッド側流路11から流出の冷却水の温度が暖房性能を維持できない温度まで低くなっても、ブロック側流路21から流出の冷却水をヒータコア31に流入させるとともに、ブロック側流路21から流出の冷却水の温度を暖房性能維持に必要な温度とすることで、暖房性能を維持できる。
よって、本実施形態によれば、ヘッド側流路とブロック側流路に対して冷却水を分配供給する構成の特許文献1に記載の冷却システムと比較して、暖房性能を維持しつつ、ヘッド側流路11から流出の冷却水の温度をより低くすることが可能となる。
(2)特許文献1に記載のように、ヘッド側流路とブロック側流路の入口側で、ラジエータ放熱後の冷却水をヘッド側流路とブロック側流路に分配供給する構成の冷却システムでは、ヘッド側流路とブロック側流路の入口側の冷却水温度は同じとなってしまう。
このため、ヘッド側流路から流出の冷却水温度を比較的低温とし、ブロック側流路から流出の冷却水温度を比較的高温となるように、ヘッド側流路とブロック側流路の分配流量を調整すると、ブロック側流路の入口側温度と出口側温度の差が大きくなり、シリンダブロックに熱歪みが発生する恐れがある。
これに対して、本実施形態では、第1、第2冷却水回路10、20を互いに独立して形成しているので、ブロック側流路21に流入する冷却水の温度を、ヘッド側流路11に流入する冷却水の温度と独立して制御できる。このため、本実施形態によれば、特許文献1に記載の冷却システムと比較して、ブロック側流路21に流入する冷却水温度を高くでき、ブロック側流路21の入口側と出口側の温度差を低減できる。よって、シリンダブロック4に発生する熱歪みを抑制できる。
(第2実施形態)
第1実施形態では、高負荷運転時に、ヘッド側流路11から流出の冷却水よりも高温であるブロック側流路21から流出の冷却水のみをヒータコア31に流入させたが、第1、第2経路切替弁32、33によって、ヘッド側流路11から流出の冷却水とブロック側流路21から流出の冷却水との両方をヒータコア31に流入させるようにしても良い。
この場合、ヘッド側流路11から流出の冷却水とブロック側流路21から流出の冷却水との流量割合を流量調整手段によって調整する。流量調整手段としては、第1、第2電動ウォータポンプ15、25を利用することができる。第1、第2ウォータポンプ15、25の流量制御によって、ヒータコア31に流入する冷却水を任意の温度に調整することで、ヒータコア31で加熱後の空気温度を制御することも可能となる。
なお、流量調整手段として第1、第2電動ウォータポンプ15、25を利用する代わりに、第1流路切替弁32に流量調整機能を持たせても良い。この場合、第1流路切替弁32を、第1冷却水回路10側に連なる流路と第2冷却水回路20側に連なる流路のそれぞれの開口面積が変化可能な構造とすれば良い。
また、高負荷運転時に限らず、低負荷運転時であっても、ヘッド側流路11から流出の冷却水が低温であり、ブロック側流路から流出の冷却水が高温であれば、本実施形態と同様に、両方の冷却水の流量調整によって、ヒータコア31に流入する冷却水の温度を調整しても良い。
(他の実施形態)
(1)上述の実施形態では、第1冷却水回路10の第1分岐部16と第1合流部17との間や、第2冷却水回路20の第2分岐部26と第2合流部27との間は、常に、冷却水が流通可能であったため、各冷却水回路10、20からヒータコア31に冷却水を導く際に、ヒータコア31を迂回する冷却水流れが形成されてしまう。そこで、第1冷却水回路10の第1分岐部16と第1合流部17との間や、第2冷却水回路20の第2分岐部26と第2合流部27との間に、開閉弁等を設けることにより、ヒータコア31に冷却水を導く際に、ヒータコア31を迂回する冷却水流れが形成されないようにすることもできる。
(2)上述の実施形態では、経路切替手段として用いた第1、第2経路切替弁32、33は、第1冷却水回路10からヒータコア31に流入して第1冷却水回路10に冷却水が戻る冷却水経路と、第2冷却水回路10からヒータコア31に流入して第2冷却水回路20に冷却水が戻る冷却水経路との一方もしくはその両方のいずれかに切り替える構成であったが、一方のみに切り替える構成であっても良い。この場合、経路切替手段を、例えば、ヒータコア31の上流側で第1分岐部16、第2分岐部26にそれぞれ連なる通路およびヒータコア31の下流側で第1合流部17、第2合流部27にそれぞれ連なる通路の各通路に設置した開閉弁で構成しても良い。
(3)上述の実施形態では、第1ラジエータ12の方が第2ラジエータ22よりも冷却性能(放熱性能)が高かったが、第1、第2ラジエータ12、22の放熱性能を同じとしても良い。この場合であっても、第1、第2冷却水回路10、20それぞれの冷却水流量の制御や、第1、第2サーモスタットの開弁設定温度によって、ヘッド側流路11、ブロック側流路21から流出の冷却水温度を異ならせることができる。
(4)上述の実施形態では、エンジンECU40とエアコンECUとを別々の電子制御装置として構成したが、これらを1つの電子制御装置として構成しても良い。また、上述の実施形態のエンジンECU40を、燃料噴射制御を行う燃料噴射用と、エンジン冷却制御用のそれぞれの電子制御装置として構成しても良い。
(5)上述の実施形態では、第1、第2水温センサ41、42を、それぞれ、エンジン2の各冷却水出口3b、4bの近傍に設けて、ヘッド側流路11、ブロック側流路21から流出の冷却水温度を検出したが、エンジン2の内部に設けて、ヘッド側流路11、ブロック側流路21内を流れる冷却水の温度を検出しても良い。
(6)上述の実施形態では、第1、第2循環手段として、第1、第2電動ウォータポンプ15、25を採用したが、電動式ではなく、機械式のウォータポンプを採用しても良い。
(7)第1実施形態では、第1、第2経路切替弁32、33の切替制御を、エンジン運転状態に応じて行ったが、単に、第1、第2水温センサの検出結果に基づいて、第1、第2経路切替弁の切替制御を行っても良い。
(8)上述の各実施形態を実施可能な範囲で組み合わせても良い。
2 エンジン(内燃機関)
3 シリンダヘッド
4 シリンダブロック
10 第1冷却水回路
11 ヘッド側流路
12 第1ラジエータ(第1放熱器)
15 第1ウォータポンプ(第1循環手段)
20 第2冷却水回路
21 ブロック側流路
22 第2ラジエータ(第2放熱器)
25 第2ウォータポンプ(第2循環手段)
31 ヒータコア(加熱用熱交換器)
32 第1経路切替弁(経路切替手段)
33 第2経路切替弁(経路切替手段)
40 エンジンECU(制御手段)
41 第1水温センサ
42 第2水温センサ
43 回転数センサ(運転状態検出センサ)
44 吸気量センサ(運転状態検出センサ)

Claims (4)

  1. 内燃機関(2)のシリンダヘッド(3)内に形成され、冷却水が流れるヘッド側流路(11)と、
    内燃機関(2)のシリンダブロック(4)内に形成され、前記ヘッド側流路(11)と独立して冷却水が流れるブロック側流路(21)と、
    前記ヘッド側流路(11)から流出の冷却水を放熱させ、放熱後の冷却水を前記ヘッド側流路(11)に流入させる第1放熱器(12)と、
    前記第1放熱器(12)と独立して冷却水が流れるとともに、前記ブロック側流路(21)から流出の冷却水を放熱させ、放熱後の冷却水を前記ブロック側流路に流入させる第2放熱器(22)と、
    前記ヘッド側流路(11)と前記第1放熱器(12)との間で冷却水を循環させる第1循環手段(15)と、
    前記ブロック側流路(21)と前記第2放熱器(22)との間で冷却水を循環させる第2循環手段(25)と、
    冷却水との熱交換によって車室内に向かう送風空気を加熱する加熱用熱交換器(31)と、
    前記ヘッド側流路(11)から前記加熱用熱交換器(31)に冷却水が流入する経路と前記ブロック側流路(21)から前記加熱用熱交換器(31)に冷却水が流入する経路との一方に切り替える経路切替手段(32、33)とを備えることを特徴とする内燃機関の冷却システム。
  2. 前記経路切替手段(32、33)は、前記ヘッド側流路(11)から前記加熱用熱交換器(31)に冷却水が流入する経路と前記ブロック側流路(21)から前記加熱用熱交換器(31)に冷却水が流入する経路との一方もしくはその両方に切り替え可能な機能を有することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の冷却システム。
  3. 前記第1循環手段(15)による冷却水循環量、前記第2循環手段(25)による冷却水循環量および前記経路切替手段(32)を制御する制御手段(40)を備え、
    前記制御手段(40)は、少なくとも、前記ヘッド側流路(11)内もしくは前記ヘッド側流路(11)から流出の冷却水の温度を検出する第1水温センサ(41)と、前記ブロック側流路(21)内もしくは前記ブロック側流路(21)から流出の冷却水の温度を検出する第2水温センサ(42)の検出結果に基づいて、前記第1循環手段(15)、前記第2循環手段(25)および前記経路切替手段(32)を制御することを特徴とする請求項1また2に記載の内燃機関の冷却システム。
  4. 前記第1放熱器(12)は、前記第2放熱器(15)よりも放熱性能が高いことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の内燃機関の冷却システム。
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