以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において、同一または相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図1は本発明の第1の実施形態に係るパチンコ遊技機を正面側から示す斜視図、図2は図1に示すパチンコ遊技機の分解斜視図、図3は図1に示すパチンコ遊技機を背面側から示す斜視図、図4は図2に示す遊技盤の正面図、図5は図1に示すパチンコ遊技機の部分断面図である。
(遊技機の構成)
図1に示すパチンコ遊技機1は、遊技場(ホール)の所定の設置枠に収容されて設置される外枠2を備えている。外枠2の正面側には、外枠2に対して回動可能に設けられたベースドア(内枠)3が配設され、ベースドア3内には、図2に示す遊技盤4が組み込まれている。また、外枠2の正面には、フロント扉5が設けられている。フロント扉5は、遊技盤4の正面を覆うとともに、ベースドア3の正面側に回動可能に設置されている。
また、パチンコ遊技機1には、プリペイドカードなどが挿入されると、当該プリペイドカードの残高に応じて、遊技球が貸し出されるように構成されたカードユニット84が隣接して併設されている。
フロント扉5は、その中央の略全域にガラス板5aを備え、その内側の遊技盤4が視認可能な構成とされている。フロント扉5の下部には、カードユニット84のカード返却操作や遊技球の貸し出し(玉貸し)操作等を行う玉貸し操作関連ボタン28aを有する玉貸し操作パネル28が設けられている。また、この玉貸し操作パネル28には、所定の操作を行える決定ボタン20aおよび選択ボタン20b,20cが設けられている。
また、フロント扉5の下側には、外枠2に対して開閉可能な皿パネル6が設置されている。この皿パネル6の正面側には、カードユニット84により貸し出された遊技球および後述する入賞口に入球した場合に払い出される遊技球を受け止める上皿6aと、この上皿6aの満杯時に球出口6dの内方で溢れた遊技球を受け止める下皿6bと、この下皿6bの右側に設けられた発射ハンドル6cと、が配置されている。
発射ハンドル6cは、上皿6aに受け止められている遊技球を発射するためのもので、皿パネル6に対して回動自在に設けられ、遊技者は発射ハンドル6cを操作することによりパチンコ遊技を進めることができる。この発射ハンドル6cが遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときに、その回動角度に応じて、発射ハンドル6cの背面側に設けられた発射モータに電力が供給され、遊技球が遊技盤4に順次発射される。
発射された遊技球は、図4に示すように、遊技盤4の左側に設けられたガイドレール7により案内され、遊技盤4の上部に移動し、その後、遊技釘8(図5参照)等との衝突によりその進行方向を変えながら遊技盤4の下方に向かって流下する。
遊技盤4には、遊技状態において遊技球が流下する領域となる遊技領域4aが形成されており、この遊技領域4a内に、遊技球の流下方向を変更させる多数の遊技釘8が設けられている(図4では、遊技釘8の図示を省略している)。また、図4に示すように、遊技領域4a上において、遊技盤面を左右に仕切る中心線上であって、中央よりもやや下部には始動入賞口9が設けられている。さらに、その中心線の左側であって、始動入賞口9よりも高さ方向上側に、普通図柄作動ゲート10が設けられている。
また、中心線よりも右側における高さ方向若干高い位置(肩部)に第1の大入賞口11が設けられ、中心線上における始動入賞口9の高さ方向の下側に第2の大入賞口12がそれぞれ設けられている。さらに、始動入賞口9の側方には、一般入賞口13a,13bが設けられている。また、遊技領域4aには、図柄の表示領域16aが設けられており、遊技領域4aの下端部には、アウト口14が設けられている。さらにまた、遊技領域4aの外側の第1の大入賞口11の上側部分に、第1の大入賞口11が後述するラウンド中に行った開放動作の回数(開放回数)を表示して報知する回数報知手段としての回数表示部17aが設けられ、回数表示部17aの上側部分に、ラウンドの個数(ラウンド数)を表示して報知するラウンド数報知手段としてのラウンド数表示部17bが設けられている。
始動入賞口9は、遊技球が入賞可能とされ、始動入賞口スイッチ9S(図6)が設けられている。始動入賞口スイッチ9Sは、始動入賞口9に入賞する遊技球を検出し、検出信号を主制御回路30に入力する。始動入賞口スイッチ9Sが遊技球を検出すると、主制御回路30におけるメインCPU31が大当り判定をするための大当り判定用乱数値等を抽出する。
普通図柄作動ゲート10は、遊技球が通過可能とされており、遊技球が通過したことを条件として普通図柄当り判定用乱数値を抽出するトリガーとなる通過ゲートとされている。この普通図柄当り判定用乱数値の抽出により遊技状態が特定遊技状態の一つ(非確変特定遊技状態)である普通図柄大当り遊技状態となったときに、始動入賞口9に具備されている1対の羽根(チューリップ)9aが所定秒数開閉し、入賞がしやすくなる。
第1および第2の大入賞口11、12は、本発明における可変入賞装置であって、いずれも遊技球が入賞しやすい開放状態と、遊技球が入賞しにくい閉鎖状態とに切替え可能になっている。第1の大入賞口11は左右方向への開閉によって開放状態と閉鎖状態とを切替えるのに対し、第2の大入賞口12は前後方向への開閉によって開放状態と閉鎖状態とを切替えるようになっていて、第1および第2の大入賞口11、12は互いに開放動作の態様が相違している。
第1の大入賞口11はいわゆるチューリップ式の開閉装置であって、図7に示すように、左右中央の上側に配置された進入防止部材11bと、進入防止部材11bの両側に配置され、後述する第1の大入賞口ソレノイド11Lにより作動する1対の羽根(チューリップ)11aとを有し、羽根11aの左右方向への開放角度を変えることにより、各羽根11aと進入防止部材11bとの間に確保される通路11cにおける遊技球の進入容易および進入困難を切替えて開放状態と閉鎖状態とを切替えるようになっている(図7は各羽根11aが閉じた遊技球の進入困難の状態を示している)。
第1の大入賞口11は、抽出した大当り判定用乱数値により、遊技状態が大当りに移行した場合において、特別図柄Jが“1”、“2”、“3”、“4”であったときに1対の羽根11aの開放角度を大きくする開放動作を行って開放状態、その後に開放角度を小さくする閉鎖動作を行って閉鎖状態となる。第1の大入賞口11は、通路11cから遊技球が入球(入賞)すると、所定数の遊技球(例えば15個)が賞球として払出されるトリガーとなる入賞口とされている。
また、第2の大入賞口12は、いわゆるアタッカー式の開閉装置であって、第1の大入賞口11と異なる形状を有している。この第2の大入賞口12は、図8に示すような形状のシャッタ12aを有し、シャッタ12aの前後方向への開閉により、開放状態と閉鎖状態とが切替わるようになっている(図8の左側が閉鎖状態、右側が開放状態を示している)。シャッタ12aは、軸12bを介して後述する第2の大入賞口ソレノイド12Lにより開閉自在に作動するようになっている。
また、第2の大入賞口12は、通常はシャッタ12aが閉鎖していて、抽出された大当り判定用乱数値により、遊技状態が後述する大当りに移行した場合において、特別図柄Jが“5”または“6”であったときにシャッタ12aを開放する開放動作を行い、その後にシャッタ12aを閉鎖する閉鎖動作を行う。そして、シャッタ12aの開放により開放状態、シャッタ12aの閉鎖で閉鎖状態になる。第2の大入賞口12は、このシャッタ12aに遊技球が入球(入賞)すると、所定数の遊技球(例えば15個)が賞球として払出されるトリガーの入賞口となっている。
一般入賞口13a,13bは、遊技球が入球(入賞)すると、所定数の遊技球(例えば10個)が賞球として払出されるトリガーとなる入賞口とされている。
アウト口14は、始動入賞口9、第1、第2の大入賞口11,12、一般入賞口13a,13bなどの何れにも入球しなかった遊技球を受け入れるものである。
また、遊技盤4は、透光性を有する透光性基板15からなっている。この透光性基板15は、例えばポリカーボネートなどの合成樹脂あるいはその他の透明な部材(透光性部材)で形成された透明部を有している。ここで、「透明な部材」とは、その部材を通して対象を視認可能な程度に光透過率が高いものをいう。本実施形態の遊技領域4aはその大半が透明遊技領域となっている。この透光性基板15には、遊技釘8が少なくともその先端部を埋設されて固定され、この透光性基板15とフロント扉5のガラス板5aにより形成された領域が遊技領域4aとされている。そして、この透光性基板15の背面側には、図2および図5に示すように、各種の画像を表示する大画面の表示領域16aを備えた液晶表示装置16が配置されている。液晶表示装置16に表示された画像は、透光性基板15の略中央の遊技釘8が設けられていない部分と、その周辺の遊技釘8が設けられている部分を通して、遊技者がパチンコ遊技機1の正面側から視認できるようになっている。
液晶表示装置16は、図4に示すように、表示領域16aの略中央において、それぞれ1桁の数字で表される右装飾図柄DR、中装飾図柄DC、および左装飾図柄DLを有する3列表示の装飾図柄(飾り図柄)Dの可変表示を行う。そのほか、液晶表示装置16は、遊技状態に応じた各種の演出に用いられる演出動画像も表示する。なお、「可変表示」とは、変動可能に表示される概念であり、たとえば、実際に変動して表示される「変動表示」、実際に停止して表示される「停止表示」等を可能とするものである。また、これらの他に、単に特別図柄が出現するように仮に停止表示される「出現表示」、特別図柄ゲームの結果として特別図柄が表示される「導出表示」等を可能とするものである。
そして、装飾図柄Dよりも上側の遊技領域4aに、特別図柄Jおよび普通図柄Nを可変表示させる図柄表示部16bが配置されている。特別図柄Jおよび普通図柄Nは、遊技者が視認可能ではあるが、視認しにくい位置に表示される。なお、パチンコ遊技機1の場合、特別図柄Jとしては、“1”、“2”、“3”、“4”、“5”、“6”の6種類の図柄が表示される。また、「−」ははずれ図柄となる。
装飾図柄Dは、特別図柄Jに対応しており、特別図柄Jが「−」のときはゾロ目でない3桁の数字列(はずれ対応図柄)の停止表示、特別図柄Jが“1”、“2”、“3”、“4”、“5”、“6”のいずれかであるときは偶数ゾロ目(大当り対応図柄)の停止表示になる。普通図柄Nは、遊技球の普通図柄作動ゲート10の通過により抽出された普通図柄当り判定用乱数値に基づく普通図柄当り判定の判定結果に応じて表示され、普通図柄当り判定で当りと判定されると、普通図柄Nを当り表示とした後に、始動入賞口9に具備されている羽根9aが所定秒数間開放される。普通図柄Nは、特別図柄Jの表示位置の側方に配置されたLEDランプの色によって表示される。
また、遊技領域4aの上部には、始動記憶数に応じた点打表示を行う特別図柄保留ランプR1〜R4が設けられており、左側の2つの特別図柄保留ランプR1,R2と右側の2つの特別図柄保留ランプR3,R4との間に特別図柄Jおよび普通図柄Nを表示する図柄表示部16bが設けられている。さらに、図柄表示部16bと表示領域16aの間には、普通図柄保留ランプr1〜r4が設けられている。
透光性基板15は、その全部を透明部とする必要はなく、光透過率が低い部分や光透過率が0の領域を部分的に有する態様としてもよい。光透過率を低くしたり0にする手段としては、上記背面のセルシートSSの他に、表面に塗装、もしくは物理的蒸着法、化学的蒸着法等を施して模様層、色彩層を形成したり、あるいは、基材となる合成樹脂に染料や顔料を含浸させて、光透過率を低下させたものであってもよい。
さらに、パチンコ遊技機1は、図2に示すように、液晶表示装置16の上方に、所定の態様で音声を出力するスピーカ18L,18Rと、図4に示すように、所定の態様で点灯・消灯する装飾ランプ19L,19Rを有している。さらに、パチンコ遊技機1は、遊技盤4の下方に、上述したカードユニット84により貸し出された遊技球および始動入賞口9、第1、第2の大入賞口11,12、一般入賞口13a,13bに遊技球が入賞したことにより、賞球として排出された遊技球を上皿6aに払い出す払出装置81(図6参照)等を具備している。
また、パチンコ遊技機1は、背面側に図3に示すように、主制御回路30を備える主制御基板21と、副制御回路40を備える副制御基板22とを有し、遊技球の払出・発射を制御する払出・発射制御回路80を備える払出・発射制御基板23、電源を供給する電源供給ユニット24、電源スイッチ25およびバックアップクリアスイッチ26がそれぞれ配置されている。
図6は、図1〜図5に示すパチンコ遊技機1の内部の構成を中心に示すブロック構成図である。パチンコ遊技機1は、上述した主制御回路30、副制御回路40、払出・発射制御回路80、電源供給ユニット24を中心に複数の構成要素を有し、この電源供給ユニット24は、主制御回路30、副制御回路40および払出・発射制御回路80にそれぞれ接続され各々への電力供給が可能とされている。主制御回路30は、メインCPU(Central Processing Unit)31、メインROM(Read Only Memory)32およびメインRAM(Random Access Memory)33を有し、他に初期リセット回路34とコマンド出力ポート35を有している。
メインCPU31は、後述する第1Vカウントスイッチ11Sなどから遊技球の検出信号を入力する一方、メインROM32に記憶されている制御プログラムにしたがい作動して、パチンコ遊技機1における大当り抽選や、賞球排出といったパチンコ遊技機1全体の動作制御を司り、コマンド出力ポート35を介して副制御回路40に各種のコマンドを送信する。メインCPU31は、大当り抽選の結果や遊技状態の消化などにより、通常遊技状態と特定遊技状態(大当り)との移行を制御している。この場合、メインCPU31は、本発明の遊技状態移行手段を構成しており、後述する大当り判定処理で大当りと判定される(移行条件が成立する)と、遊技状態を大当りに移行させる。なお、大当りには、通常大当りと、通常大当りよりも大当り終了後に再び大当りに移行するための確率(大当り確率)が高くなっている確変大当りとがある。
メインROM32には、メインCPU31が実行する制御プログラムと、恒久的なデータが記憶されている。また、メインROM32には、後述する特別図柄決定テーブル101、変動パターンテーブル102、開放回数決定テーブル104、カウント個数決定テーブル105等の各種テーブルが記憶されている。メインRAM33はメインCPU31が作動する際に用いるデータやプログラムが一時的に記憶されるようになっている。初期リセット回路34は、リセット信号をメインCPU31に定期的に出力する。このリセット信号により、メインCPU31は制御プログラムの先頭から処理を実行する。
また、主制御回路30には、第1Vカウントスイッチ11Sをはじめとする各スイッチ等が接続されている。第1Vカウントスイッチ11Sは第1の大入賞口11内に設けられたVゾーンを通過した遊技球の個数を計測し、計測結果を示す検出信号を主制御回路30に出力する。第1の大入賞口11に設けられたVゾーンを遊技球が通過することにより、対応する第1の大入賞口11の開放動作が継続される。第1カウントスイッチ11CSは第1の大入賞口11に入賞した遊技球の個数を計測し、計測結果を示す検出信号を主制御回路30に出力する。第2カウントスイッチ12CSは第2の大入賞口12に入賞した遊技球の個数を計測し、計測結果を示す検出信号を主制御回路30に出力する。
一般入賞口スイッチ13Sは各一般入賞口13a,13bに入賞した遊技球の検出信号を主制御回路30に出力する。作動ゲートスイッチ10Sは普通図柄作動ゲート10を通過する遊技球の検出信号を主制御回路30に出力する。始動入賞口スイッチ9Sは始動入賞口9に入賞した遊技球の検出信号を主制御回路30に出力する。
始動口ソレノイド9Lは始動入賞口9に設けられた一対の羽根9a,9aを開閉させ、第1の大入賞口ソレノイド11Lは第1の大入賞口11の羽根11a,11aを開閉させ、第2の大入賞口ソレノイド12Lは第2の大入賞口12のシャッタ12aを開閉させる。シーソーソレノイド12Mは第2の大入賞口12の図示しないシーソーを駆動する。バックアップクリアスイッチ26は、電断時等におけるバックアップデータを操作者の操作に応じてクリアする。
パチンコ遊技機1では、遊技球の入賞が検出されて始動入賞口スイッチ9Sが検出信号を出力したときに乱数抽出および抽出した乱数を用いた抽選処理を行わせ、その抽選結果に基づき、主制御回路30から副制御回路40に図柄コマンドを出力して、副制御回路40に液晶表示装置16における装飾図柄Dを決定させている。
そして、メインCPU31は、大当りとなったときに変動表示を停止したときの特別図柄Jの種類に応じて、第1または第2の大入賞口ソレノイド11L、12Lのいずれかに駆動信号を出力することによって、第1または第2の大入賞口11、12のいずれかを開放させる(羽根11aまたはシャッタ12aに開放動作を行わせる)。
この場合、詳しくは後述するが、第1の大入賞口11については、ラウンド中に所定時間(本実施の形態では5秒)の開放動作を複数回行い、しかもその開放動作の回数が特別図柄Jの種類に応じて複数種類の回数の中から決定されている。また、特別図柄が“4”の場合は、ラウンド中に入賞可能な遊技球数の上限となる上限遊技球数が複数種類の個数の中から決定されている。第2の大入賞口12については、ラウンド中に開放動作を1回だけ行い、ラウンド中に所定数(本実施の形態では10個)の遊技球が入賞したとき、または所定時間(本実施の形態では29秒)が経過したときに閉鎖動作を行う。
副制御回路40は、主制御回路30からコマンドを入力し、その入力したコマンドにしたがい、液晶表示装置16を用いた装飾図柄Dの可変表示や、リーチ演出、予告演出といった演出に必要な制御を行う一方、所定の画像を液晶表示装置16に表示させる。また、副制御回路40は、スピーカ18L、18Rを用いた音声出力による演出や装飾ランプ19L、19Rを用いた点滅表示による演出を行うのに必要な制御も行う。
副制御回路40は、サブCPU41を中心に構成され、サブROM42と、サブRAM43およびコマンド入力ポート48を有し、画像制御回路50と、音声制御回路60、およびランプ制御回路70を有している。
サブCPU41は、主制御回路30から入力したコマンドにしたがいサブROM42に記憶されているプログラムに沿った処理を実行し、画像制御回路50、音声制御回路60およびランプ制御回路70を作動させる一方、選択ボタン20b,20c、決定ボタン20aからの信号にしたがい処理を実行する。サブROM42にはサブCPU41が実行するプログラムと恒久的なデータが記憶されている。また、サブRAM43はサブCPU41が作動する際に用いるデータやプログラムが記憶されている。
サブCPU41は、主制御回路30から出力されるコマンドに応じた処理を行い、サブROM42に記憶されている図示しない装飾図柄決定テーブルにより、受信した図柄コマンドに応じた装飾図柄Dを決定する図柄決定手段としての機能も有している。
画像制御回路50は、VDP(Video Display Processor)51と、D/Aコンバータ52と、初期リセット回路53と、画像データROM(画像記憶手段)54a,54bとを有している。VDP51は、サブCPU41で決定された液晶表示装置16に表示させる内容に応じた画像を形成し、その形成された画像をD/Aコンバータ52に出力する。D/Aコンバータ52はVDP51から出力される画像のデータをD/A変換して、変換により得られたアナログ信号を液晶表示装置16に出力し、画像を表示させる。初期リセット回路53はサブCPU41からのリセット命令を受けて、VDP51を初期状態に戻す処理を実行する。画像データROM54aには、装飾図柄D、特別図柄Jのほか、キャラクタや背景等を示す画像のデータ(画像データ)が記憶され、画像データROM54bには、各種画像データを液晶表示装置16に表示させるための画像データが記憶されている。
音声制御回路60は、音源IC61と、アンプ(AMP)62と、音声データROM63とを有している。音源IC61は、サブCPU41からの指示にしたがい、音声データROM63に記憶されている音声データを用いて音声信号を生成する。アンプ(AMP)62は、音源IC61により生成された音声信号を適切なレベルに増幅し、増幅した音声信号をスピーカ18L、18Rに供給して音声を出力させる。音声データROM63は予告演出、リーチ演出、大当り演出といった演出に用いられる音楽、音声、効果音などのデータ(音声データ)を記憶している。
ランプ制御回路70は、装飾ランプ19L、19Rの点滅パターンを示す装飾データを記憶した装飾データROM71と、サブCPU41からの指示にしたがい、装飾データROM71に記憶されている装飾データを用いて装飾ランプ19L、19Rを点滅させるドライブ回路72とを有している。
払出・発射制御回路80は、主制御回路30の制御にしたがい払出装置81を作動させて所定数の遊技球を賞球として払出させて、第1、第2の大入賞口11,12に遊技球が入賞した際の賞球の払出しを制御する。第1の大入賞口11、第2の大入賞口12のいずれに遊技球が入賞した場合でも、払出装置81が同数の賞球を払出すように制御している。また、払出・発射制御回路80は、発射ハンドル6cと、発射モータを有する発射装置82とを作動させ、発射装置82によって遊技球を遊技盤4上の遊技領域4aに向けて発射させる。
電源供給ユニット24は、副制御回路40、主制御回路30および払出・発射制御回路80への電力供給を行う。
(パチンコ遊技機の動作内容)
まず、パチンコ遊技機1の動作内容のうち、本発明の特徴とする動作の内容について、図22〜27に示すタイミングチャートを参照して説明する。図22〜27は、停止表示される特別図柄Jと、第1、第2の特別電動役物、第1、第2の大入賞口ソレノイド11L、12L等の大当り中における動作タイミングとの関係を模式的に示したタイミングチャートである。
図22は、特別図柄Jが“1”で変動表示を停止して大当りに移行した場合(すなわち、大当り図柄が“1”であった場合)を示している。図22に示すように、特別図柄Jが変動表示を停止すると、図柄確定時間を経過した後、条件装置(図柄表示部16bに特定の図柄が表示されると作動し、後述する役物連続作動装置の作動終了後に作動を終了する手段を意味し、メインCPU31が作動することによって実現されている)が作動を開始し、続いて役物連続作動装置(後述する第1、第2の特別電動役物を連続して作動させることができる特別の手段を意味し、メインCPU31が作動することによって実現されている)が作動を開始する。また、続いて第1の特別電動役物(第1の大入賞口11を開放させるものを意味し、メインCPU31が作動することによって実現されている)が作動状態となる。この第1の特別電動役物が作動状態となっているときは、第1の大入賞口11が開放動作を行える許可状態にあり、本実施の形態では、この許可状態を1つのラウンドとして、ラウンドが10個設定されている(図22の1R、2R、3R・・・10Rの1つ1つがラウンドを示している)。
また、各ラウンド中は、第1の大入賞口ソレノイド11Lが4回作動し、すべてのラウンド(10R)が終了した後は、条件装置、役物連続作動装置が作動を停止し、第1の大入賞口ソレノイド11Lが作動しないようになっている。これにより、第1の大入賞口11が開放動作を各ラウンド中は4回行い、すべてのラウンドが終了した時点で40回行い得るようになっている。なお、第2の特別電動役物(第2の大入賞口12を開放させるものを意味し、メインCPU31が作動することによって実現されている)および第2の大入賞口ソレノイド12Lは条件装置の作動期間中、常に停止している。
続いて、特別図柄Jが“2”で変動表示を停止した場合(大当り図柄が“2”であった場合)は、図23に示すように、特別図柄Jが“1”で変動表示を停止した場合と比べて、各ラウンド中に第1の大入賞口ソレノイド11Lが3回作動して、第1の大入賞口11がすべてのラウンドが終了した時点で開放動作を30回行い得るようになっている点が相違し、他は共通している。
また、特別図柄Jが“3”で変動表示を停止した場合(大当り図柄が“3”であった場合)は、図24に示すように、特別図柄Jが“1”で変動表示を停止した場合と比べて、各ラウンド中に第1の大入賞口ソレノイド11Lが2回作動して、第1の大入賞口11がすべてのラウンドが終了した時点で開放動作を20回行い得るようになっている点が相違し、他は共通している。
さらに、特別図柄Jが“4”で変動表示を停止した場合(大当り図柄が“4” であった場合)は、図25に示すように、特別図柄Jが“1”で変動表示を停止した場合と比べて、各ラウンド中に第1の大入賞口ソレノイド11Lの作動する回数が4回、3回、2回、1回の順に変わり、また、ラウンドが9個設定され、第1の大入賞口11が9個すべてのラウンドが終了した時点で開放動作を24回行い得るようになっている点が相違し、他は共通している。
続いて、特別図柄Jが“5”で変動表示を停止した場合(大当り図柄が“5”であった場合)は、図26に示すように、特別図柄Jが“1”で変動表示を停止した場合と比べて以下の3点が相違している。すなわち、1)第1の特別電動役物および第1の大入賞口ソレノイド11Lが条件装置の作動期間中、常に停止している点、2)役物連続作動装置が作動を開始した後、第2の特別電動役物が作動状態となる点、3)第2の大入賞口12が開放動作を行える許可状態を1つのラウンドとして、ラウンドが10個設定され、各ラウンド中に第2の大入賞口ソレノイド12Lが1回だけ作動することで、第2の大入賞口11がすべてのラウンドが終了した時点で開放動作を10回行い得るようになっている点で相違し、他は共通している。
さらに、特別図柄Jが“6”で変動表示を停止した場合(大当り図柄が“6”であった場合)は、図27に示すように、特別図柄Jが“5”で変動表示を停止した場合と比べて、ラウンドが8個設定されている点が相違し、他は共通している。
なお、特別図柄Jがいずれであっても、設定された所定数のラウンドが終了した後は第1、第2の大入賞口11,12がいずれも開放動作を行わないようになっている。
以上のように、パチンコ遊技機1は、ラウンドの個数(ラウンド数)が10個,9個,8個の3種類のいずれかに制限されているが、第1の大入賞口11が各ラウンド中に複数回の開放動作を行い、その開放動作の回数は大当り図柄に応じて、4回、3回、2回、1回のいずれかに変わり得るようになっている。したがって、大当り図柄が“1”、“2”、“3”、“4”のいずれかであったときは、全ラウンド終了までに行われる第1の大入賞口11の開放動作の回数は、40回、30回、20回、24回と複数種類になるので、開放動作の回数に対する制限が緩和されており、開放動作の継続が終了するタイミングが遊技者にわかりにくくなっている。こうして、パチンコ遊技機1は、第1の大入賞口11がまだ開放しないかな、といった開放動作の継続に対する期待感を遊技者に与えることができ、これによって、遊技の興趣向上を図ることが可能となっている。また、ラウンドの個数も、大当り図柄に応じて10R,9R,8Rと変わり得るため、全ラウンド終了までの開放動作の回数もラウンド数の変化に応じて変化し、開放回数のより多様化が図られている。
また、特別図柄Jが“5”、“6”のいずれかで変動表示を停止すると、第2の大入賞口12が各ラウンド中に1回だけ開放動作を行う。そのため、パチンコ遊技機1は、第2の大入賞口12の開放動作の終了によってラウンドの終了が明確になる開放パターン(特別図柄Jが“5”、“6”の場合)と、開放回数が変わり得ることでラウンドの終了が明確ではない開放パターン(特別図柄Jが“1”、“2”、“3”、“4”の場合)とを有している。したがって、パチンコ遊技機1は、開放パターンの異なる2つの大当りで遊技を行えるので、開放パターンがいずれになるのかという点に遊技者の興味を引き付けることができ、これによっても遊技の興趣向上を図ることが可能となっている。さらに、それぞれの開放パターンに応じて大入賞口を第1、第2の大入賞口11,12と区別しているので、開放動作の行われる大入賞口に対する混同を防止することができる。しかも、第1の大入賞口11と、第2の大入賞口12とが相違する形状を有するので、開放動作を行う可変入賞装置に対する混同をより効果的に防止できるようになっている。
続いて、パチンコ遊技機1の動作内容のうち、以上のような特徴を実現するための主制御回路30および副制御回路40による制御処理の手順について、図9〜図21までのフローチャートを参照して説明する。図9はパチンコ遊技機1において、電源を投入した後に主制御回路30により繰返し実行されるメイン制御処理の動作手順を示すフローチャート(メインフローチャート)である。なお、図9〜図21では、ステップをSと略記している。
(メイン制御処理の動作手順)
図9に示すように、パチンコ遊技機1は、電源投入に伴い主制御回路30のメインCPU31がメイン制御処理を開始し、ステップ1〜5までの各ステップを順次実行して、初期設定処理、特別図柄制御処理、普通図柄制御処理、図柄表示装置制御処理および乱数更新処理を行う。以後、このステップ2〜5の工程を電源が投入されている間、順次実行する繰返ルーチンに進む。なお、このメイン制御処理には、主として、メイン制御処理で用いられる乱数を更新するため、割込許可フラグの設定を条件に定期的(例えば2msごと)に図示しないシステムタイマ割込み処理が割込んで実行される。このシステムタイマ割込処理のコマンド出力処理により、図柄コマンド、変動パターンコマンド等の各種コマンドが主制御回路30から副制御回路40に出力される。
特別図柄制御処理は、図10に示すフローチャートのようにして行われる。特別図柄制御処理が開始されると、ステップ11〜20までの各ステップを順次実行して、制御状態フラグのロード、特別図柄記憶チェック処理、特別図柄変動時間管理処理、特別図柄表示時間管理処理、大当り開始インターバル管理処理、大入賞口開放中処理、大入賞口内残留球監視処理、大入賞口再開放前待ち時間管理処理、大当り終了インターバル処理および特別図柄ゲーム終了処理が行われる。
特別図柄制御処理が開始されると、ステップ11に進み、制御状態フラグをロードする。この制御状態フラグは、液晶表示装置16における図柄の可変表示画像を用いた特別図柄ゲームの状態を示し、メインCPU31が後続のステップ12〜20までのいずれを実行するかを判定するためのデータが設定されている。
次に、ステップ12に進み、特別図柄記憶チェック処理が行われる。特別図柄記憶チェック処理は図11に示すフローチャートに沿って行われる。処理を開始するとメインCPU31は、ステップ21に進んで制御状態フラグが特別図柄記憶チェックを示す“00”か否かを判断し、“00”でなければ特別図柄記憶チェック処理を終了する。また、“00”ならステップ22に進んで保留個数が“0”か否かを判定し、保留個数が“0”ならステップ23に進んでデモ表示処理を行い、処理を終了する。一方、保留個数が“0”でなければ、ステップ24に進んで制御状態フラグに特別図柄変動時間管理を示す“01”をセットする。
次に、ステップ25に進み、大当り判定用前処理を行う。このとき、メインCPU31は移行確率が高確率か、通常の確率かを区別するための高確率フラグを参照した上で、図28に示す特別図柄決定テーブル101の大当り判定用乱数値エリア101aの高確率フラグに対応するエリア(低確率エリアか高確率エリア)を選択し、その選択されたエリアを遊技球が始動入賞口9へ入賞したときに抽出された大当り判定用乱数値を用いてサーチする。低確率の場合は、大当り判定用乱数値が“7”のときが大当り、高確率の場合は、“7”に加えて大当り判定用乱数値が“3”、“5”、“11”、“13”のときが大当りになる。上記以外はいずれもはずれになる。
それからステップ26に進み、特別図柄決定テーブル101のサーチ結果に基づいて、大当りか否かを判定する大当り判定処理を行う。ここで、大当りならステップ27に進んで大当り図柄の決定処理を行い、大当りでなければステップ28に進んではずれ図柄の決定処理を行う。
大当り図柄の決定処理では、メインCPU31は、大当り図柄用乱数値(図示しない)を用い、特別図柄決定テーブル101の大当り図柄乱数値エリア101bをサーチして特別図柄を決定し、決定した特別図柄に対応する図柄コマンドを副制御回路40への送信コマンドにセットする。ここで決定された特別図柄が大当り図柄となり、この大当り図柄で特別図柄Jの変動表示が停止するようになっている。
その後、メインCPU31はステップ29に進み、変動パターン決定処理を行う。ここでは、メインCPU31が図29に示す変動パターンテーブル102をサーチして変動乱数値に対応する変動パターンコマンド(変動コマンドともいう)を決定した上で副制御回路40に送信する。続くステップ30では、決定された変動パターンに対応する変動時間を待ち時間タイマ(t)にセットし、さらに後続のステップ31で今回の変動に用いられた記憶領域をクリアすると、特別図柄記憶チェック処理が終了する。
そして、特別図柄記憶チェック処理に続いてステップ13に進み、特別図柄変動時間管理処理が行われる。特別図柄変動時間管理処理は、図12に示すフローチャートに沿って行われる。処理を開始すると、メインCPU31は、ステップ36に進んで制御状態フラグが特別図柄変動時間管理を示す“01”か否かを判定する。ここで、“01”でなければ特別図柄変動時間管理処理を終了し、“01”であれば、ステップ37に進み、ステップ30でセットされた待ち時間タイマ(t)が“0”か否かを判定する。ここで、待ち時間タイマ(t)が0でなければ特別図柄変動時間管理処理が終了するが、待ち時間タイマ(t)が“0”であれば、ステップ38,39を順次実行して、制御状態フラグに特別図柄表示時間管理を示す“02”をセットし、確定後待ち時間(たとえば1秒)を待ち時間タイマ(t)にセットして特別図柄変動時間管理処理が終了する。
特別図柄変動時間管理処理に続いて、特別図柄表示時間管理処理が行われる。特別図柄表示時間管理処理を開始すると、図13に示すように、ステップ41に進んで制御状態フラグが特別図柄表示時間管理を示す“02”か否かが判定され、“02”でなければ特別図柄表示時間管理処理が終了し、“02”ならステップ42に進み、ステップ39でセットされた待ち時間タイマ(t)が“0”か否かを判断する。ここで、待ち時間タイマ(t)が“0”でなければ特別図柄表示時間管理処理を終了し、“0”であれば、ステップ43に進んでステップ26における大当り判定処理の結果が大当りか否かを判定する。
ステップ43で大当りでないと判定されるとステップ47に進み、一方、大当りであると判定されればステップ44に進む。ステップ44では、制御状態フラグに大当り開始インターバル管理を示す“03”がセットされる。次に、ステップ45に進み、大当り開始インターバルに対応する時間(たとえば10秒、以下「大当り開始対応時間」という)が待ち時間タイマ(t)にセットされ、続いてステップ46に進み、後述する大入賞口開閉設定処理が行われる。続いてステップ47に進み、大当り図柄が“1”,“2”,“3”のいずれかであるか否かを判定し、いずれかであればステップ48に進んでメインCPU31がラウンド数“10”の表示制御を行い、ラウンド数表示部17bにラウンド数“10”を表示させ、その後、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
一方、ステップ47に進むと、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了を示す“08”をセットして、特別図柄表示時間管理処理を終了する。
(大入賞口開閉設定処理)
そして、ステップ46における大入賞口開閉設定処理は、図20に示すフローチャートに沿って行われる。この大入賞口開閉設定処理を実行することにより、第1、第2の大入賞口11,12の開放動作および閉鎖動作の態様が図30に示す大入賞口開放態様決定テーブル103に沿った内容で設定される。
大入賞口開閉設定処理では、可変入賞装置決定手段としてのメインCPU31が大当り図柄に基づいて、第1、第2の大入賞口11,12のいずれかから開放動作を行う大入賞口を決定し、決定された方を示すフラグ(第1の大入賞口フラグ“F1”または第2の大入賞口フラグ“F2”)をセットする(ステップ142,148,154,162,168,174)。また、遊技球数決定手段としてのメインCPU31は、第1、第2の大入賞口11,12に対し、各ラウンド中に入賞可能な遊技球数の上限となる上限遊技球数(最大入賞個数ともいう)を複数種類の個数の中から決定している(ステップ144,150,156,164,170,176)。さらに、ラウンド設定手段としてのメインCPU31は、上述のような所定数のラウンドを設定するため、特別電動役物の最大作動回数をセットしている(ステップ145,151,158,165,171,177)。この場合、ラウンド数決定手段としてのメインCPU31は、設定されるラウンドの個数を10R、9R、8Rの3種類の個数の中から決定していて、その決定された個数のラウンドが設定されている。さらに、開放時間決定手段としてのメインCPU31は、第1、第2の大入賞口11,12における1回の開放動作に対する大入賞口の開放時間タイマを決定している(ステップ143,149,155,163,169,175)。
さらにまた、回数決定手段としてのメインCPU31は、第1、第2の大入賞口11,12が開放動作を各ラウンド中に行う回数の上限となる上限回数(特別電動役物作動中の開放回数)を決定するにあたり、開放動作を行う可変入賞装置として、第1の大入賞口11が決定された場合は4種類の回数(4回、3回、2回、1回)の中から決定し(ステップ159,166,172,178)、第2の大入賞口12が決定された場合は、1回に決定している(ステップ146,152)。
そして、図20に示すように、大入賞口開閉設定処理では、ステップ27で決定された大当り図柄が“6”、“5”、“3”、“2”、“1”のときは、第1または第2の大入賞口フラグ、大入賞口開放時間タイマ、最大入賞個数、特別電動役物の最大作動回数および特別電動役物作動中の開放回数のそれぞれをセットする5種類のステップが実行される。これに対し、ステップ27で選択された大当り図柄が“4”のときは、上記5種類のステップに加えて、ラウンド中の最大入賞個数決定処理と、ラウンド中の開放回数決定処理が行われ、それぞれの後続のステップで決定された最大入賞個数と、開放回数とがセットされるようになっている。以下、大入賞口開閉設定処理について詳述する。
大入賞口開閉設定処理が開始されると、ステップ141,147,153,161,167,173において、それぞれステップ27で決定された大当り図柄が“6”、“5”、“4”、“3”、“2”、“1”であるか否かが判定されて、大当り図柄に応じたそれぞれのステップに処理が分岐する。すなわち、大当り図柄が“6”、“5”、“4”、“3”、“2”、“1”であった場合は、それぞれステップ142〜146、ステップ148〜152、ステップ154〜160、ステップ162〜166、ステップ168〜172、ステップ174〜178が順次実行される。
以上のようにして各ステップが実行されることにより、大当り図柄が“6”のときは、第2の大入賞口フラグ“F2”がセットされ、また、大入賞口開放時間タイマ、最大入賞個数、特別電動役物の最大作動回数および特別電動役物作動中の開放回数(特別電動役物作動中の開放回数を示す開放回数カウンタ)に対して、順に29秒、10個、8ラウンド、1回がセットされる。大当り図柄が“5”のときは、第2の大入賞口フラグ“F2”がセットされ、また、大入賞口開放時間タイマ、最大入賞個数、特別電動役物の最大作動回数および特別電動役物作動中の開放回数に対して、順に、29秒、10個、10ラウンド、1回がセットされる。
そして、大当り図柄が“4”のときは、ステップ154で第1の大入賞口フラグ“F1”がセットされ、また、ステップ155、158で大入賞口開放時間タイマ、特別電動役物の最大作動回数に対して、それぞれ5秒、9ラウンドがセットされる。さらに、ステップ155に続くステップ156で、遊技球数決定手段としてのメインCPU31が所定の乱数値を抽出し、その抽出された乱数値を用いて図31(B)に示すカウント個数決定テーブル105をサーチして、第1の大入賞口11に対し、各ラウンド中に入賞可能な遊技球数の上限となる上限遊技球数を10種類の個数の中から決定する処理を行い、決定した上限遊技球数を続くステップ157で最大入賞個数にセットする。また、ステップ159では、回数決定手段としてのメインCPU31が所定の乱数値を抽出し、その抽出された乱数値を用いて図31(A)に示す開放回数決定テーブル104をサーチして、第1の大入賞口11が開放動作を各ラウンド中に行う回数の上限となる上限回数を4種類の回数の中から決定する処理を行い、続くステップ160で決定した上限回数を開放回数カウンタにセットする。
大当り図柄が“3”のときは、第1の大入賞口フラグ“F1”がセットされ、また、大入賞口開放時間タイマ、最大入賞個数、特別電動役物の最大作動回数および開放回数カウンタに対して、順に5秒、10個、10ラウンド、2回がセットされる。
大当り図柄が“2”のときは、第1の大入賞口フラグ“F1”がセットされ、また、大入賞口開放時間タイマ、最大入賞個数、特別電動役物の最大作動回数および特別電動役物作動中の開放回数を示す開放回数カウンタに対して、順に5秒、10個、10ラウンド、3回がセットされる。さらに、大当り図柄が“1”のときは、第1の大入賞口フラグ“F1”がセットされ、また、大入賞口開放時間タイマ、最大入賞個数、特別電動役物の最大作動回数および開放回数カウンタに対して、順に5秒、10個、10ラウンド、4回がセットされる。
図10に戻り、特別図柄表示時間管理処理が終了すると、ステップ15に進み、大当り開始インターバル管理処理が行われる。大当り開始インターバル管理処理が開始されると、図14に示すように、ステップ51に進み、制御状態フラグが大当り開始インターバル管理を示す“03”か否かを判断し、制御状態フラグが“03”でなければ大当り開始インターバル管理処理を終了するが、“03”ならステップ52に進む。
ステップ52に進むと、待ち時間タイマ(t)が“0”であるか否かを判定し、待ち時間タイマ(t)が“0”でなければ大当り開始インターバル管理処理を終了するが、“0”であれば、ステップ53に進み、特別電動役物の作動回数を示す作動回数カウンタに“1”を加算する。続いて、ステップ54に進むと、大入賞口開閉設定処理でセットされた大入賞口フラグ(“F1”または“F2”)に対応する第1の大入賞口11または第2の大入賞口12に開放動作を行わせる(第1または第2大入賞口ソレノイド11L、12Lを作動させる)開放処理を行い、ステップ55に進む。ステップ55では、セットされている大入賞口フラグが第1の大入賞口11を示すフラグ(“F1”)か否かを判定し、第1の大入賞口11を示すフラグ(“F1”)であればステップ56に進む。ステップ56に進むと、回数計数手段としてのメインCPU31は、第1の大入賞口11が各ラウンド中に行った開放動作の回数(開放回数)を計数するための報知用開放回数カウンタに“1”加算し、続くステップ57で、メインCPU31が報知用開放回数カウンタを用いて開放回数報知制御処理を行い、第1の大入賞口11のラウンド中に行った開放回数を回数表示部17aに表示させて、開放回数を報知する。セットされている大入賞口フラグが“F1”でなければステップ56,57を実行せずにステップ58に進む。
ステップ58に進むと、大入賞口開閉設定処理でセット(決定)された大入賞口開放時間タイマをセットし、続くステップ59では、制御状態フラグに大入賞口開放中を示す“04”をセットすると、大当り開始インターバル管理処理が終了する。
そして、大当り開始インターバル管理処理の終了後、図10に戻ってステップ16に進み、大入賞口開放中処理が行われる。大入賞口開放中処理では、図15に示すように、まず、ステップ61に進んで制御状態フラグが大入賞口開放中を示す“04”であるか否かが判定され、制御状態フラグが“04”でなければ大入賞口開放中処理が終了するが、“04”であればステップ62に進み、各ラウンド中に第1の大入賞口11に入賞した遊技球の個数を遊技球数計数手段としてのメインCPU31が計数するための大入賞口入賞カウンタが最大入賞個数以上であるか否かが判定される。
その結果、大入賞口入賞カウンタが最大入賞個数未満なら、遊技球の入賞個数が最大入賞個数に至っていないのでステップ63に進む。また、最大入賞個数以上であるときは、遊技球数計数手段としてのメインCPU31が最大入賞個数と等しい個数を計数したことによって、終了条件判定手段としてのメインCPU31がラウンドを終了させるための終了条件が成立したと判定する場合に相当している。この場合はステップ69に進み、開放していた第1の大入賞口11を閉鎖させる。
また、ステップ63では、大入賞口開閉設定処理でセットされた大入賞口開放時間タイマが“0”か否かを判定し、“0”でなければ大入賞口開放中処理を終了するが、“0”であればステップ64に進んで大入賞口閉鎖処理を行い、開放していた第1の大入賞口11または第2の大入賞口12を閉鎖させる。また、次のステップ65では、回数計数手段としてのメインCPU31が、大入賞口開閉設定処理でセットされた開放回数カウンタから“1”減算することによって、第1、第2の大入賞口12がラウンド中に行った開放動作の回数を計数する。そして、ステップ66では、メインCPU31は、開放回数カウンタの値が“0”か否かを判定し、“0”であれば(この場合は、上限回数と等しい開放動作の回数を計数したことによって、終了条件判定手段としてのメインCPU31は、終了条件が成立したと判定している)ステップ67に進むが、そうでなければステップ70に進む。ステップ67に進むと、制御状態フラグに大入賞口内残留球監視を示す“05”がセットされる。また、次のステップ68で大入賞口内残留球監視時間(たとえば1秒)が待ち時間タイマ(t)にセットされると、大入賞口開放中処理が終了する。
さらに、ステップ70では、大入賞口開閉設定処理でセットされた大入賞口フラグに対応した大入賞口の開放処理を行い(この開放処理では、ラウンド中における2回目以降の開放動作になるので、第1の大入賞口11が開放され得る)、続いてステップ56,57を上記同様に実行した後、ステップ71に進み、大入賞口開閉設定処理で決定された大入賞口開放時間タイマをセットするとステップ61に戻る。以上のようにして、可変入賞装置制御手段としてのメインCPU31は、終了条件が成立したと判定されるまで第1の可変入賞装置11が開放動作を行うように制御している。
また、大入賞口開放中処理が終了すると、図10に戻ってステップ17に進み、大入賞口内残留球監視処理が行われる。大入賞口内残留球監視処理では、図16に示すように、ステップ81で制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す“05”か否かが判定され、2に進む。ステップ82では、待ち時間タイマ(t)が“0”か否かが判定され、“0”でなければ大入賞口内残留球監視処理が終了し、“0”であれば、ステップ83に進み、第1の大入賞口フラグ(“F1”)がセットされているか否かを判定し、セットされていればステップ84に進むが、そうでなければステップ85に進む。ステップ84では、特定領域(Vゾーン)の通過有無を判定する。ここでの判定は、第1Vカウントスイッチ11Sから送信される検出信号を用いて、開放中の第1の大入賞口11におけるVゾーンを遊技球が通過したか否かで行われる。
そして、特定領域の遊技球の通過がなければ、ステップ93に進んで制御状態フラグに大当り終了インターバルを示す“07”がセットされ、続くステップ94で大当り終了インターバルに対応する時間が待ち時間タイマ(t)にセットされて大入賞口内残留球監視処理が終了する。これにより、第1の大入賞口11では、特定領域を通過しないと大入賞口開閉設定処理で設定されている最大作動回数に至らずに大入賞口の開放処理が終了することになる。すなわち、第1の大入賞口11においては、特定領域の通過の有無によって、結果的に開放動作の回数を多様化させることができるようになっている。一方、第2の大入賞口12については、特定領域の通過の有無が判定されないため、大入賞口開閉設定処理で設定されている最大作動回数に至る回数までの開放動作の実行が保障されていることとなる。
一方、特定領域の遊技球の通過があると、ステップ85に進み、特別電動役物が作動した回数(すなわち、ラウンド数)を示す作動回数カウンタが大入賞口開閉設定処理で設定されている最大作動回数以上であるか否かが判定される。ここで、作動回数カウンタ数が最大作動回数以上であると判定されたときは、設定された所定数のラウンドが終了した後は第1の大入賞口11が開放動作を行わないように、可変入賞装置制御手段としてのメインCPU31が処理をステップ93に進めて上記同様に処理するが、最大作動回数未満のときは処理をステップ86に進めて制御状態フラグに大入賞口再開放待ち管理時間を示す“06”をセットする。また、続くステップ87でラウンド間インターバルに対応する時間が待ち時間タイマ(t)にセットされる。また、続くステップ88で大当り図柄が“4”であるか否かが判定され、大当り図柄が“4”であるときはステップ89に進んで、メインCPU31がカウント個数決定テーブル105をサーチして次回ラウンドの最大入賞個数決定処理を行い、続くステップ90では、決定された最大入賞個数を大入賞口入賞カウンタにセットする。また、次のステップ91では、メインCPU31が開放回数決定テーブル104をサーチして次回ラウンド開放回数決定処理を行い、後続のステップ92では、決定された開放回数を開放回数カウンタにセットする。ステップ92を実行すると、大入賞口内残留球監視処理が終了する。なお、本実施の形態では、大当り図柄が“4”であるときのみ、ラウンドごとに最大入賞個数と開放回数を決定しているが、すべての大当り図柄についてもラウンドごとに最大入賞個数と開放回数を決定してもよい。さらには、大当り図柄が“4”についても、他の大当り図柄のように、大当り開始前に全ラウンド共通の最大入賞個数と開放回数を決定してもよい。
そして、図10に戻ってステップ18に進み、大入賞口再開放待ち時間管理処理が行われる。大入賞口再開放待ち時間管理処理では、図17に示すように、ステップ101で制御状態フラグが大入賞口内残留球監視を示す“06”か否かが判定され、“06”でなければ大入賞口再開放待ち時間管理処理が終了するが、“06”であれば、ステップ102に進み待ち時間タイマ(t)が“0”か否かが判定される。その結果、待ち時間タイマ(t)が“0”でなければ大入賞再開放待ち時間管理処理を終了し、待ち時間タイマ(t)が“0”であれば、ステップ103に進み、作動回数カウンタに“1”を加算する。それから、ステップ104に進んで、セットされている大入賞口フラグに対応している大入賞口の開放処理を行い、続くステップ105,106において、大入賞口開放中を示す“04”の制御状態フラグへのセット、決定された大入賞口開放時間タイマ(s)のセットが行われると、大入賞再開放待ち時間管理処理が終了する。
次に、図10に戻ってステップ19に進むと、大当り終了インターバル処理が行われる。大当り終了インターバル処理が開始されると、図18に示すように、ステップ111において、制御状態フラグが大当り終了インターバルを示す“07”か否かが判定され、“07”でなければ大当り終了インターバル処理が終了するが、“07”ならばステップ112に進む。ここで、待ち時間タイマ(t)が“0”か否かが判定され、“0”でなければ大当り終了インターバル処理が終了するが、“0”であればステップ113に進み、制御状態フラグに特別図柄ゲーム終了を示す“08”がセットされる。
次に、ステップ114に進むと大当り図柄が“4”であるか否かが判定され、大当り図柄が“4”であれば大当り終了インターバル処理を終了するが、そうでなければステップ115に進み、大当り図柄が“3”、“6”であるか否かが判定される。大当り図柄が“3”、“6”であるときはステップ118に進み、大当り終了後に遊技状態を時短遊技状態に移行させるための時短フラグと、時短回数カウンタに所定回数のセットを行って大当り終了インターバル処理を終了するが、そうでなければステップ116に進んで高確率フラグがセットされ、続くステップ117で時短フラグのセットが行われると大当り終了インターバル処理が終了する。
その後、ステップ20に進んで特別図柄ゲーム終了処理が行われる。特別図柄ゲーム終了処理では、図19に示すように、処理開始後のステップ121で制御状態フラグが特別図柄ゲーム終了を示す“08”か否かが判定される。ここで、“08”でなければ特別図柄ゲーム終了処理が終了するが、“08”ならステップ122に進んで保留個数を“1”減算する処理を行う。
続いて、ステップ123に進み、確変終了か否かを判定し、確変終了のときはステップ124に進んで高確率フラグをクリアするが、確変終了でなければステップ124を実行せずにステップ125に進む。ステップ125に進むと、時短フラグが“33”か否かを判定し、“33”ならステップ126に進み、そうでなければステップ129に進む。ステップ126では時短回数カウンタから“1”減算する処理を行い、次のステップ127では、時短回数カウンタが“0”以下か否かで時短終了か否かが判定される。ここで、時短終了ならステップ128で時短フラグをクリアする。さらに、ステップ129,130では、特別図柄記憶領域のデータがシフトされ、ステップ131では、制御状態フラグに特別図柄記憶チェックを示す“00”がセットされる。こうして、特別図柄ゲーム終了処理が終了し、ステップ2の特別図柄制御処理も終了する。
特別図柄制御処理が終了すると、図9に戻ってステップ3に進み、普通図柄制御処理が行われる。普通図柄制御処理が開始されると、普通図柄制御状態フラグを読出し、そのフラグに応じて普通図柄の可変表示時間、停止表示された普通図柄の態様を監視する。そして、その普通図柄の態様が所定の態様であるときは始動入賞口9に具備された一対の羽根9aの開放、閉鎖を示す変数をメインRAM33に記憶して、普通図柄制御処理が終了する。
また、ステップ3に続いてステップ4に進み、図柄表示装置制御処理を行う。図柄表示装置制御処理では、ステップ2における特別図柄制御処理およびステップ3における普通図柄制御処理の結果に基づいて、図4に示す特別図柄J、普通図柄Nなどの可変表示の表示制御を行う。その後、ステップ5に進み、乱数更新処理を行う。ここでは、はずれ図柄用乱数値、リーチ判定用乱数値、演出条件選択用乱数値などを所定の演算方法により更新する乱数更新処理を行って処理を終了する。そして、ステップ2に戻り繰返しルーチンが繰り返し行われる。
(副制御回路の動作手順)
次に、副制御回路40の動作について説明する。副制御回路40では、主制御回路30から送信されたコマンドを受信することにより、図柄の表示制御、音声制御およびランプ制御等を行う。図21は、副制御回路40により繰返し実行されるサブ制御処理の手順を示すフローチャートである。
図21に示すように、サブCPU41は、ステップ191〜196までを順次実行し、初期化処理、乱数更新処理、コマンド解析制御処理、表示制御処理、音声制御処理およびランプ制御処理を行う。そして、ステップ192〜196までが繰返し実行される。
ステップ193のコマンド解析制御処理では、主制御回路30からコマンドを受信したか否かを判定し、コマンドを受信していたときに、受信したコマンドに対応する処理を実行する。
また、ステップ194の表示制御処理では、コマンド解析処理の結果に基づく画像表示を液晶表示装置16に行わせる。この場合、サブCPU41が表示制御手段として作動して、コマンド解析処理の結果に基づく画像表示を画像制御回路50に指示し、液晶表示装置16に装飾図柄Dや演出用の動画像等を表示させる。
ステップ195の音声制御処理では、サブCPU41がコマンド解析処理の結果に対応させて音声制御回路60に指示し、スピーカ18L,18Rから音声を出力させる。
また、ステップ196のランプ制御処理では、サブCPU41がコマンド解析制御処理の結果に対応させてランプ制御回路70に指示し、装飾ランプ19L,19Rを点灯または消灯させる。
本実施の形態にかかるパチンコ遊技機1では、以上のようにして作動することで、上述した作用効果の他に次のような作用効果を奏するものとなっている。
すなわち、ステップ66で開放回数カウンタが0になると、メインCPU31は、終了条件が成立したと判定してステップ70の開放処理を実行せずにステップ67に進むようにしているから、各ラウンド中に行った開放動作の回数が上限回数に等しくなると終了条件が成立し、第1の大入賞口11が各ラウンド中の開放動作を終了させられるようになっている。また、ステップ62で大入賞口入賞カウンタが最大入賞個数以上か否かが判定され、大入賞口入賞カウンタが最大入賞個数以上になったときはステップ69に進み、開放していた第1の大入賞口11を閉鎖している。そのため、各ラウンド中における開放動作の回数が上限回数に等しくならなくても、最大入賞個数に等しい個数の遊技球が入賞すると開放している第1の大入賞口11が閉鎖されるので、ラウンドがどこまでなのかがわかりにくくなっている。その上、すべてのラウンドが終了するまでの間における開放動作の回数を異ならせて、より開放回数の多様化を図ることができるようになっている。
また、設定されるラウンドの個数は、10R、9R、8Rの3種類の個数の中から決定されているので、メインCPU31の決定にしたがってラウンドの個数も変わりえるため、すべてのラウンドが終了するまでの間における開放動作の回数をさらに異ならせ、より一層開放回数の多様化を図ることが可能となっている。
さらに、ステップ47,48で大当り図柄が“1”、“2”、“3”であるときはラウンド数“10”をラウンド数表示部17bに表示させているため、設定されているラウンド数が“10”のときは、ラウンド数一定であることが明確になる。そのため、遊技者の関心をラウンドの個数よりも開放動作の回数に向かせることができる。これにより、開放動作の継続に対するより強い期待感を遊技者に与えられるようになっている。
さらに、ステップ55,56で第1の大入賞口11が開放しているときは、ラウンド中の開放動作の回数が回数表示部17aに表示されることで報知されるので、遊技者がラウンド中にどれだけ開放が継続しているのかを明確に意識しながら遊技を行えるようになっており、遊技の興趣向上が図られている。
(変形例)
図31(A),(B)にそれぞれ示した開放回数決定テーブル104、カウント個数決定テーブル105の代わりに、図32,図33に示した開放回数決定テーブル106、カウント個数決定テーブル107を用いてもよい。開放回数決定テーブル104、カウント個数決定テーブル105は、それぞれ乱数値と開放回数との対応関係、乱数値と入賞個数との対応関係が各ラウンドで一定であったが、開放回数決定テーブル106、カウント個数決定テーブル107では、各ラウンドで一定ではないようになっている。すなわち、ラウンド数に基づいて、開放回数または入賞個数が決定されるようにしている。具体的には、ラウンド数が増えるにしたがって、開放回数決定テーブル106では、大きい開放回数が決定されにくくなり、カウント個数決定テーブル107では、入賞個数が少なくなるようになっている。
なお、設定されるラウンドの個数は、10R、9R、8Rの3種類以外の個数にしてもよいし、可変入賞装置が各ラウンド中に開放動作を行う回数は、4回、3回、2回、1回以外の回数にしてもよい。さらに、設定されるラウンドの回数は、10R、9R、8Rの3種類の個数を設けているが、すべて10Rに設定するなど、予め定められた一定数に設定してもよい。