JP2011255078A - 椅子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】背凭れ12における枠状のフレーム15に、張材16を張設してなる椅子1であって、張材16の表面に突出しうるように左右方向に延びる複数本の帯状段部20を、背凭れ12の上下方向の長手方向に沿って互いに離間させて配列するとともに、これら互いに隣り合う帯状段部20同士の配列間隔d1,d2・・・・dnを、背凭れ12の上下端から内方へ向うに従って漸次小さくなるように形成する。
【選択図】 図4
Description
そのため、枠状とした背凭れや座体のフレームに、メッシュ状に組成された地組織の生地からなる張材を張設することにより、通気性を良好にするとともに、張材を構成する弾性糸を緯糸の中に組み入れることによって、着座時に、適度な弾性変形を可能にして、快適な座り心地を得るようにしたものがある(例えば特許文献1参照)。
そのため、張材を製作するにあたって、広い面積の生地を効率よく低コストでもって作り易く、椅子全体における製造コストの高騰を抑えることができるという利点がある。
このような滑り現象は、安定した着座姿勢を損なう要素であるが、その滑りの発生頻度や滑り易さは、身体の部位において様々に異なるものであるため、全体が均一な地組織からなる生地を使用した張材によって防止することは困難であるという問題があった。
(1)背凭れまたは座体における枠状のフレームに、張材を張設してなる椅子であって、前記張材の表面に突出しうるように左右方向に延びる複数本の帯状段部を、前記背凭れの上下方向または座体の前後方向に相当する長手方向に沿って互いに離間させて配列するとともに、これら互いに隣り合う帯状段部同士の配列間隔を、前記背凭れの上下端または座体の前後端から内方へ向うに従って漸次小さくなるように形成する。漸次小さくなるように形成する。
図1は、本発明の椅子の一実施形態の不使用状態における正面図、図2は、同じく使用状態の側面図、図3は、同じく後傾状態の側面図である。
脚体4の中央には、ガススプリング(図示略)を備える伸縮式の脚柱5が立設され、脚柱5の上端には、支基6の後部が固着されている。
なお、支基6と脚柱5と脚体4とを、一体化することもある。
これにより、着座者の荷重が脚柱5よりも後方に加わり、座体7の後部により、着座者の臀部を安定よく支持することができる。
背凭れ12は、図2に示すほぼ上方を向く起立位置と、この起立位置から、図3に示す後傾位置とに、軸11を中心として回動可能となっている。
この地組織は、図6に示すように、経条18と緯条19とを格子状に組成した際に、例えば幅2mmの経条18と、幅2mmの緯条19とをそれぞれ2mmの間隔を空けて格子状に組成すると、格子の中央に経・緯2mmの四角形の目孔が均一な地組織17aに形成されるような形態を有する。
前記緯帯条部20は、地組織17aよりも密に構成されている。
このような複数本の緯帯条部20の配列によって、着座者の背中を安定して支持することができる。
これにより、緯帯条部20は、帯状段部として地組織17aの表面に段差を持たせて突出させることができる。
一方、緯条19は、複数本の太手撚糸23、例えば3本の太手緯糸23a〜23cにより構成する。
また、これら互いに経方向に隣り合う緯条19の間の目孔となる格子間隙の中には、複数本の単糸24、例えば3本の透明な細手緯糸24a〜24cが、補強糸として配列されている。
経条18を構成する4本の細手経糸21a〜21d中における一方の外側に配列される細手経糸21aに対しては、3本の細手緯糸24a〜24cが、3本の太手緯糸23a〜23cを3越して平織り状態に組織される。
他方の外側に配列される細手経糸21dに対しては、3本の細手緯糸24a〜24c及び3本の太手緯糸23a〜23cが平織り状態に組織される。
これにより、生地の地組織17aを、経条18と緯条19とにより格子状に組成するとともに、組成後の経条18が緯方向にずれたり、緯条19が経方向にずれたりすることなく、格子形態を確実に保持しうるように組織されている。
また、互いに経方向に隣り合う緯帯条部20同士の配列間隔d1,d2・・・・dnを、背凭れ12の上端から下方のほぼ中央部における着座者の腰部に相当する位置へ向うに従って漸次小さくするには、各緯帯条部20の幅s1,s2・・・・snを、太手緯糸23の本数を部分的に増加させると同時に、緯帯条部20間における経方向の目数を漸次減少させることにより行われる。
さらに、緯帯条部20同士の配列間隔が最小dnで、かつ緯帯条部20の幅が最広snな部位から緯帯条部20同士の配列間隔dn,dn+1・・・を漸次大きくするには、太手緯糸23の本数を部分的に減少させると同時に、緯帯条部20間における地組織17aの経方向の目数を漸次増加させることにより行われる。
この場合、例えば背凭れ12の上部のように、緯帯条部20同士の配列間隔d1,d2が広く、緯帯条部20の幅s1,s2が狭くてほぼ等しい部位においては、互いに経方向に隣り合う緯帯条部20間における地組織17aの経方向の目数のみを減少させることにより、緯帯条部20同士の配列間隔を部分的に漸次小さくすることも可能である。
座体の場合には、横段模様を形成する各緯帯条部20同士の配列間隔d1,d2・・・・dnを、座体の前端から後方側のほぼ中央部における着座者の臀部に相当する部位へ向うに従って一旦漸次小さくなるように配列し、その後の配列間隔dn,dn+1・・・・を漸次大きくなるように配列、換言すれば、座体の前後端からほぼ中央部における臀部に相当する内方に向かって緯帯条部20同士の配列間隔が小さくなるように配列することにより、着座者の臀部を安定して支持することができる。
2 キャスタ
3 脚杆
4 脚体
5 脚柱
6 支基
7 座体
8 座板
9 クッション材
10 枢軸
11 軸
12 背凭れ
13 背凭れフレーム
14 中間フレーム
15 枠状のフレーム
16 張材
17 弾性布帛
17a 地組織
18 経条
19 緯条
20 緯帯条部(帯状段部)
21 単糸
21a〜21d 細手経糸
22 太手撚糸
22a〜22d 太手経糸
23 太手撚糸
23a〜23c 太手緯糸
24 単糸
24a〜24c 細手緯糸
Claims (4)
- 背凭れまたは座体における枠状のフレームに、張材を張設してなる椅子であって、
前記張材の表面に突出しうるように左右方向に延びる複数本の帯状段部を、前記背凭れの上下方向または座体の前後方向に相当する長手方向に沿って互いに離間させて配列するとともに、これら互いに隣り合う帯状段部同士の配列間隔を、前記背凭れの上下端または座体の前後端側から内方へ向うに従って漸次小さくなるように形成したことを特徴とする椅子。 - 前記張材を、単糸または太手撚糸の少なくもいずれか一方からそれぞれなる経糸または緯糸を複数本用いて、それぞれ構成される経条および緯条により格子状に組成した地組織の生地からなる弾性布帛をもって形成するとともに、前記地組織に、前記緯条よりも広幅の緯帯条部を前記張材の表面に突出しうるように組成し、この緯帯条部をもって帯状段部とした請求項1記載の椅子。
- 前記帯状段部同士の配列間隔を、緯帯条部を形成する太手緯糸の本数を漸次増加させて、前記緯帯条部の幅を広くすることにより、背凭れの上下端または座体の前後端から内方へ向うに従って漸次小さくなるようにした請求項1または2記載の椅子。
- 前記帯状段部同士の配列間隔が最小となる部位近傍を、着座者における腰部または臀部の支持部とした請求項1〜3のいずれかに記載の椅子。
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