JP2011255030A - 靴底および靴 - Google Patents

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Akita Nishijima
昭太 西嶋
Tomotaka Ishihara
知高 石原
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Abstract

【課題】雪道、凍結路面などでの歩行時における滑り防止効果を高めた靴底を提供する。
【解決手段】下記条件(a)、(b)を満たす靴底10とする。
(a)靴底の踵部領域H表面の平面面積をA1、踵部領域を非加圧下または加圧下において平面に当接させたときに踵部領域表面の内の平面に接触する部分の平面面積をB1とした場合に、B1/A1で表される踵部接地比が0.35〜0.65。上記平面に接触する部分は、溝により分割された状態で靴底の踵部領域に分散配置されている。
(b)靴底10の爪先部領域T表面の平面面積をA2、爪先部領域を非加圧下または加圧下において平面に当接させた場合に爪先部領域表面の内の平面に接触する部分の平面面積をB2としたときに、B2/A2で表される爪先部接地比が0.35〜0.65。上記平面に接触する部分は、溝により分割された状態で靴底の爪先部領域に分散配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、雪道、凍結路面などでの歩行時における滑り防止効果に優れた靴底およびそれを用いた靴に関する。
従来、氷面や圧雪面などの凍結面上での歩行性と未圧雪の雪面上での歩行性とに優れるとともに、耐久性に優れた靴底を有したシューズとして、特許文献1のものが提案されている。特許文献1のシューズは、合成ゴム中にガラス繊維が混入され、該ガラス繊維はその繊維長方向がソール厚み方向に配向されている領域を有して形成されたアウターソールを具備するシューズであって、該領域が、靴長方向に沿って靴幅方向の内足部と中央部と外足部との3つの部位に区分けされて設けられ、該内足部領域と外足部領域とには、該合成ゴムに軟質なものが使用される一方、該中央部領域には、該合成ゴムに硬質なものが使用され、該中央部領域における靴底形状は、複数の凹条及び凸条が靴幅方向に延びて形成され、該内足部領域と該外足部領域とにおける靴底形状は、該中央部領域の凸条よりも幅広で突出面が平坦な凸条が形成されているものである(請求項1)。
特開2008−93016号公報
歩行においては、足は踵から着地して歩行の制動を行った後、爪先で地面を後方に蹴り出すように離地して歩行を推進するのが一般的である。しかし、前述した特許文献1のシューズは、上記のような歩行時における足の動きを十分に考慮して内足部領域、中央部領域および外足部領域における接地状態を工夫したものではなく、雪道、凍結路面などでの歩行時における滑りを防止する点で改良の余地を有するものであった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、踵から着地した後、爪先で地面を後方に蹴り出すように歩くという足の動きを十分に考慮して、雪道、凍結路面などでの歩行時における滑り防止効果を高めた靴底およびそれを用いた靴を提供することを目的とする。
本発明者は、前記目的を達成するため、後記実施例で示す検討を行い、雪道、凍結路面などを靴を履いて歩行する場合には、靴底の踵部によって歩行の制動を行う着地時、靴底の爪先部によって歩行の推進を行う離地時に靴底が滑ることが多いが、靴底の踵部領域および爪先部領域における接地比(後述)を特定の範囲とした場合、着地時、離地時における靴底の滑りを効果的に防止できることを知見した。
本発明は、上述した知見に基づいてなされたもので、下記(1)〜(3)に示す靴底およびそれを用いた靴を提供する。
(1)靴底の踵部領域表面の平面面積をA1、前記踵部領域を非加圧下または加圧下において平面に当接させたときに前記踵部領域表面の内の前記平面に接触する部分の平面面積をB1とした場合に、B1/A1で表される踵部接地比が0.35〜0.65であり、前記踵部領域表面の内の平面に接触する部分は、溝により分割された状態で靴底の踵部領域に分散配置されていることを特徴とする靴底。
(2)靴底の爪先部領域表面の平面面積をA2、前記爪先部領域を非加圧下または加圧下において平面に当接させたときに前記爪先部領域表面の内の前記平面に接触する部分の平面面積をB2とした場合に、B2/A2で表される爪先部接地比が0.35〜0.65であり、前記爪先部領域表面の内の平面に接触する部分は、溝により分割された状態で靴底の爪先部領域に分散配置されていることを特徴とする靴底。
(3)靴底の踵部領域表面の平面面積をA1、前記踵部領域を非加圧下または加圧下において平面に当接させたときに前記踵部領域表面の内の前記平面に接触する部分の平面面積をB1とした場合に、B1/A1で表される踵部接地比が0.35〜0.65であり、靴底の爪先部領域表面の平面面積をA2、前記爪先部領域を非加圧下または加圧下において平面に当接させたときに前記爪先部領域表面の内の前記平面に接触する部分の平面面積をB2とした場合に、B2/A2で表される爪先部接地比が0.35〜0.65であるとともに、前記踵部領域表面の内の平面に接触する部分は、溝により分割された状態で靴底の踵部領域に分散配置され、前記爪先部領域表面の内の平面に接触する部分は、溝により分割された状態で靴底の爪先部領域に分散配置されていることを特徴とする靴底。
本発明の靴底および靴は、雪道、凍結路面などでの歩行時における滑り防止効果に優れている。
本発明に係る靴底の一実施形態を示す底面図である。 図1の靴底の側面図である。 靴底の一例を示す側面図である。 接地角θ1および離地角θ2を模式的に示す説明図である。 (a)〜(c)はそれぞれ靴底の滑り防止凸部の一例を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態につき図面を参照して詳しく説明する。図1は本発明に係る靴底の一実施形態を示す底面図、図2は同靴底の側面図である。
本例の靴底(左足用)10は、地面に接するアウトソール12と、アウトソール12に積層されたミッドソール14とを有する。アウトソール12の材質としては、例えば、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレン・ブタジエンゴム等のゴム類や、ポリウレタン、エチレンビニルアセテート(EVA)等を挙げることができる。本例では、アウトソール12の材料中に、雪道、凍結路面などに対する摩擦力を高めるために、繊維長の短いガラス繊維が混合してある。ミッドソール14の材質としては、例えば、EVA、ポリオレフィン発泡体、ポリウレタン発泡体、熱可塑性ポリウレタン、ゴム等を挙げることができる。アウトソール12とミッドソール14は、同一の材質でもよい。
本例の靴底10の表面には、多数の滑り防止凸部16(図中、点を表示した部分)が形成されている。滑り防止凸部16は、アウトソールベース18から所定の高さを有し、先端面は平面状である。また、滑り防止凸部16間には、滑り防止部ベース20が形成されている。さらに、アウトソール12の表面には、歩行時に靴底10に加わる圧力中心の軌跡に沿った溝部24が靴底10の長手方向に沿って設けられている。アウトソールベース18、滑り防止部ベース20および溝部24の底面は、ほぼ同一平面上にある。
本例の靴底10の表面は、歩行における着地時に地面に接する領域である踵部領域Hと、歩行における離地時に地面に接する領域である爪先部領域Tとを有する。本発明では、図1に示すように、靴底10の後端を0%、靴底10の先端を100%の長さとしたときに、0〜30%の長さの領域を踵部領域Hといい、55〜90%の長さの領域を爪先部領域Tという。より具体的には、26cmの靴を例とすると、踵部領域Hは、靴底10の後端から75mmの長さの領域であり、爪先部領域Tは、靴底10の後端から180〜250mmの長さの領域である。滑り防止凸部16は、溝(滑り防止部ベース20により形成される溝および溝部24)により分割された状態で、踵部領域Hおよび爪先部領域Tにおいてほぼ均等に分散配置されている。
本例の靴底10では、前述した溝部24は、雪道、凍結路面などでの歩行時において靴底10からの排水を行う役割を有する。この場合、溝部24は、歩行時に靴底10に加わる圧力中心の軌跡に沿って設けられているので、効率的に排水を行って、滑り防止効果を高めることができる。また、滑り防止凸部16間の滑り防止部ベース20により形成される溝も、同様の排水を行う役割を有する。この場合、滑り防止部ベース20により形成される溝は、歩行時に靴底10に加わる圧力中心の軌跡に沿った溝部24と直交あるいは直角に近い角度で交差しているので、溝の角部による雪道、凍結路面などに対するエッジ効果により、優れた滑り防止効果を得ることができる。
そして、本例の靴底10は、下記条件(a)および(b)を満たしている。
(a)靴底10の踵部領域H表面の平面面積(図1の点を表示した部分と表示していない部分の合計面積)をA1、図2に示すように、踵部領域Hを非加圧下または加圧下において平面30に当接させたときに踵部領域H表面の内の平面30に接触する部分の平面面積をB1とした場合に、B1/A1で表される踵部接地比が0.35〜0.65である。また、上記踵部接地比のより好ましい値は、0.5±0.1、特に0.5±0.05、中でも0.5である。上記踵部領域H表面の内の平面30に接触する部分は、滑り防止凸部16の先端面(図1の点を表示した部分の合計面積)なので、上記踵部接地比は、実質的には、踵部領域Hにおける滑り防止凸部16の先端面の合計面積をC1とすると、C1/A1である。なお、図2では、靴底10の表面が側方から見て曲線状となっているため、踵部領域Hの一部のみが平面30に当接しているが、実際の計測においては、踵部領域Hの全体を平面30に当接させる。
(b)靴底10の爪先部領域T表面の平面面積(図1の点を表示した部分と表示していない部分の合計面積)をA2、図2に示すように、爪先部領域Tを非加圧下または加圧下において平面32に当接させた場合に爪先部領域T表面の内の平面32に接触する部分の平面面積をB2としたときに、B2/A2で表される爪先部接地比が0.35〜0.65である。また、上記爪先部接地比のより好ましい値は、0.5±0.1、特に0.5±0.05、中でも0.5である。上記爪先部領域T表面の内の平面32に接触する部分は、滑り防止凸部16の先端面(図1の点を表示した部分の合計面積)なので、上記爪先部接地比は、実質的には、爪先部領域Tにおける滑り防止凸部16の先端面の合計面積をC2とすると、C2/A2である。なお、図2では、靴底10の表面が側方から見て曲線状となっているため、爪先部領域Tの一部のみが平面32に当接しているが、実際の計測においては、爪先部領域Tの全体を平面32に当接させる。
なお、本発明に係る靴は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、上述した実施形態では、図2に示したように踵部の後端を丸くしていないが、図3に示す靴底40のように、踵部の後端42を丸くする(断面略円弧状とする)ことによって、踵部から着地するときに、踵部がより大きな面で地面と接することができ、より優れた滑り防止効果を得ることができる。
本発明者は、下記(1)〜(9)に示す実験および検討を行った。本発明は、これらの実験および検討により得られた知見に基づいてなされたものである。
(1)10名の被験者を用い、靴を履いて歩行を行ったときの着地時における靴底と地面との角度(接地角θ1)、離地時における靴底と地面との角度(離地角θ2)を計測した。接地角θ1および離地角θ2は、図4に模式的に示す角度である。その結果、接地角θ1は、10名中9名が30°未満で、10名の平均値は約24°であった。離地角θ2は、10名中9名が40°未満で、10名の平均値は約36°であった。
(2)靴を履いて歩行を行ったときの着地時には、歩行を制動する制動力が靴底の踵部領域に働く。また、靴を履いて歩行を行ったときの離地時には、歩行を推進する推進力が靴底の爪先部領域に働く。そこで、前記と同じ10名の被験者を用い、上記制動力および推進力を計測した。計測は、被験者がフォースプレート上を歩行したときの床反力を測定することにより行った。その結果、踵部領域に働く制動力が最大値を示すときの接地角θ1の平均値(7回試行)は約15°であり、爪先部領域に働く推進力が最大値を示すときの離地角θ2の平均値(7回試行)は約25°であることがわかった。
(3)上記(1)の接地角θ1および離地角θ2の計測結果、ならびに、上記(2)の制動力および推進力の計測結果より、接地角θ1が15〜30°程度の範囲、離地角θ2が25〜40°程度の範囲において、歩行時に靴底の滑りが生じやすく、雪道、凍結路面などでの歩行時における靴底の滑りを防止するためには、上記角度範囲での滑りの抑制が重要であると判断した。
(4)接地角θ1が15〜30°の範囲における踵部接地比(ガラス板上での被験者の歩行時における前述したB1/A1)と、着地時における滑り防止効果との関係を調べた。同様に、離地角θ2が25〜40°の範囲における爪先部接地比(ガラス板上での被験者の歩行時における前述したB2/A2)と、離地時における滑り防止効果との関係を調べた。この場合、靴としては、図5(a)に示すように、靴底の滑り防止凸部50の先端面52が平面状のものを用いた。その結果、接地角θ1が15〜30°の範囲では、踵部接地比が0.35〜0.65であると、氷面に対する摩擦係数が大きく、滑り防止効果が高いことが判明した。同様に、離地角θ2が25〜40°の範囲では、爪先部接地比が0.35〜0.65であると、氷面に対する摩擦係数が大きく、滑り防止効果が高いことが判明した。なお、摩擦係数は、歩行時における垂直方向と進行方向の力をフォースプレートを用いて計測し、これらの計測値から仮想的な摩擦係数を推定した。
(5)靴底の滑り防止凸部の先端面が図5(a)に示した平面状で、非加圧状態(靴を平面上に静置した状態)での前述した踵部接地比B1/A1が0.35〜0.65であり、非加圧状態(同前)での前述した爪先部接地比B2/A2が0.35〜0.65である本発明の靴を履いた被験者のガラス板上での実際の歩行時におけるB1/A1およびB2/A2を調べた。その結果、本発明の靴は、ガラス板上での実際の歩行時におけるB1/A1およびB2/A2がいずれも0.35〜0.65であり、氷上での着地時および離地時における滑り防止効果が高いことが確認された。
(6)靴として、図5(b)に示すように、靴底の滑り防止凸部60の先端面62が傾斜面状のもの、および、図5(c)に示すように、靴底の滑り防止凸部70の先端面72が曲面状のものをそれぞれ用い、前記(4)と同様にして、接地角θ1が15〜30°の範囲における踵部接地比(同前)と、着地時における滑り防止効果との関係、ならびに、離地角θ2が25〜40°の範囲における爪先部接地比(同前)と、離地時における滑り防止効果との関係を調べた。その結果、接地角θ1が15〜30°の範囲では、踵部接地比が0.35〜0.65であると、氷面に対する摩擦係数が大きく、滑り防止効果が高いことが判明した。同様に、離地角θ2が25〜40°の範囲では、爪先部接地比が0.35〜0.65であると、氷面に対する摩擦係数が大きく、滑り防止効果が高いことが判明した。なお、摩擦係数は、前記と同様に推定した。
(7)靴底の滑り防止凸部の先端面が図5(b)に示した傾斜面状で、加圧状態(靴底を例えば70kgの荷重で加圧して靴を平面上に載置した状態。なお、この数値は一般成人が靴を着用した状態を想定したもので、荷重の値は70kgに限定されない。)での前述した踵部接地比B1/A1が0.35〜0.65であり、加圧状態(同前)での前述した爪先部接地比B2/A2が0.35〜0.65である本発明の靴を履いた被験者のガラス板上での実際の歩行時におけるB1/A1およびB2/A2を調べた。同様にして、靴底の滑り防止凸部の先端面が図5(c)に示した曲面状で、加圧状態(同前)での踵部接地比B1/A1が0.35〜0.65であり、加圧状態(同前)での爪先部接地比B2/A2が0.35〜0.65である本発明の靴を履いた被験者のガラス板上での実際の歩行時におけるB1/A1およびB2/A2を調べた。その結果、本発明の靴は、ガラス板上での実際の歩行時におけるB1/A1およびB2/A2がいずれも0.35〜0.65であり、氷上での着地時および離地時における滑り防止効果が高いことが確認された。
(8)下記靴1〜7を用意した。
・靴1:靴底の滑り防止凸部の先端面が図5(a)に示した平面状で、非加圧状態(靴を平面上に静置した状態)での前述した踵部接地比B1/A1が0.35であり、非加圧状態(同前)での前述した爪先部接地比B2/A2が0.35である本発明の靴。
・靴2:靴底の滑り防止凸部の先端面が図5(a)に示した平面状で、非加圧状態(同前)での前述した踵部接地比B1/A1が0.5であり、非加圧状態(同前)での前述した爪先部接地比B2/A2が0.5である本発明の靴。
・靴3:靴底の滑り防止凸部の先端面が図5(a)に示した平面状で、非加圧状態(同前)での前述した踵部接地比B1/A1が0.65であり、非加圧状態(同前)での前述した爪先部接地比B2/A2が0.65である本発明の靴。
・靴4:雪道、凍結路面などでの歩行に適した既製の靴。
・靴5:雪道、凍結路面などでの歩行に適した既製の靴。
・靴6:雪道、凍結路面などでの歩行に適した既製の靴。
・靴7:雪道、凍結路面などでの歩行に適した既製の靴。
被験者に上記靴1〜7を履いて氷上を歩行させ、着地時に滑りが発生したときの靴底と地面との角度(接地角θ1s)、離地時に滑りが発生したときの靴底と地面との角度(離地角θ2s)を計測した。結果を下記表1に示す。
Figure 2011255030
その結果、本発明の靴1〜3は、いずれも、着地時に滑りが発生したときの接地角θ1sが、接地時に靴底の滑りが生じやすいθ1=30°を超えており、そのため接地時における滑りを効果的に防止できることが確認された。これに対し、既製の靴4〜7は、いずれも、接地角θ1sが30°以下であり、接地時における滑り防止効果が本発明の靴1〜3よりも劣ることがわかった。
また、本発明の靴1〜3は、いずれも、離地時に滑りが発生したときの離地角θ2sが35°以上であり、この離地角θ2sは離地時に靴底の滑りが生じやすいθ2=25〜40°の範囲に入っているものの、かなり大きい値であり、そのため離地時における滑りを効果的に防止できることが確認された。これに対し、既製の靴4〜7は、いずれも、離地角θ2sが35°未満であり、離地時における滑り防止効果が本発明の靴1〜3よりも劣ることがわかった。
(9)被験者が上記靴1〜7を履いて氷上を歩行したときの靴底の踵部領域の動摩擦係数Hμ、靴底の爪先部領域の動摩擦係数Tμ、靴底全体の動摩擦係数Fμを計測した。この場合、SATRA PM144:1999に基づき、靴底の耐滑性試験を行った。垂直荷重は400Nとし、速度100mm/sで75mmの距離を滑らせた。上記Hμ、Tμ及びFμは、0.1以上であると、靴底の滑りが生じにくいと判定することができる。結果を下記表2に示す。
Figure 2011255030
その結果、本発明の靴1〜3は、いずれも、Hμ、Tμ及びFμが0.1以上であり、そのため接地時及び離地時における滑りを効果的に防止できることが確認された。これに対し、既製の靴4、6、7は、Hμ、Tμ、Fμが0.1未満であることがあり、接地時及び離地時における滑り防止効果が本発明の靴1〜3よりも劣ることがわかった。
また、上述した実験および検討(8)、(9)における靴1〜7の中では、踵部接地比B1/A1及び爪先部接地比B2/A2がいずれも0.5である本発明の靴2が最も氷上で滑りにくいと考えられる。すなわち、氷上歩行の実態(足裏全面での歩行)を考えると、靴底全体の接地状態が最重要といえるため、靴底全体の動摩擦係数Fμが最も大きい本発明の靴2が、氷上で最も滑りにくいと判断される。さらに、他社製品の中で氷上で滑りにくいと考えられる靴5と比較しても、滑り発生接地角θ1s、滑り発生離地角θ2s及び靴底全体の動摩擦係数Fμの点で、本発明の靴2は靴5よりも優れている。
10 靴底
12 アウトソール
14 ミッドソール
16 滑り防止凸部
18 アウトソールベース
20 滑り防止部ベース
22 枠状凸部
24 溝部
30、32 平面
40 靴底
42 踵部の後端
50 滑り防止凸部
60 滑り防止凸部
70 滑り防止凸部

Claims (13)

  1. 靴底の踵部領域表面の平面面積をA1、前記踵部領域を非加圧下または加圧下において平面に当接させたときに前記踵部領域表面の内の前記平面に接触する部分の平面面積をB1とした場合に、B1/A1で表される踵部接地比が0.35〜0.65であり、前記踵部領域表面の内の平面に接触する部分は、溝により分割された状態で靴底の踵部領域に分散配置されていることを特徴とする靴底。
  2. 靴底の爪先部領域表面の平面面積をA2、前記爪先部領域を非加圧下または加圧下において平面に当接させたときに前記爪先部領域表面の内の前記平面に接触する部分の平面面積をB2とした場合に、B2/A2で表される爪先部接地比が0.35〜0.65であり、前記爪先部領域表面の内の平面に接触する部分は、溝により分割された状態で靴底の爪先部領域に分散配置されていることを特徴とする靴底。
  3. 靴底の踵部領域表面の平面面積をA1、前記踵部領域を非加圧下または加圧下において平面に当接させたときに前記踵部領域表面の内の前記平面に接触する部分の平面面積をB1とした場合に、B1/A1で表される踵部接地比が0.35〜0.65であり、靴底の爪先部領域表面の平面面積をA2、前記爪先部領域を非加圧下または加圧下において平面に当接させたときに前記爪先部領域表面の内の前記平面に接触する部分の平面面積をB2とした場合に、B2/A2で表される爪先部接地比が0.35〜0.65であるとともに、前記踵部領域表面の内の平面に接触する部分は、溝により分割された状態で靴底の踵部領域に分散配置され、前記爪先部領域表面の内の平面に接触する部分は、溝により分割された状態で靴底の爪先部領域に分散配置されていることを特徴とする靴底。
  4. 前記踵部接地比が0.5である請求項1または3に記載の靴底。
  5. 前記爪先部接地比が0.5である請求項2または3に記載の靴底。
  6. 前記踵部接地比が0.5であり、前記爪先部接地比が0.5である請求項3に記載の靴底。
  7. 歩行時に靴底に加わる圧力中心の軌跡に沿って靴底に長手方向に沿った溝が形成されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の靴底。
  8. 踵部の後端を断面略円弧状とした請求項1〜7のいずれか1項に記載の靴底。
  9. 前記靴底は、地面に接する滑り防止凸部を有し、前記滑り防止凸部の材料中にガラス繊維が混合されている請求項1〜8のいずれか1項に記載の靴底。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の靴底を具備することを特徴とする靴。
  11. 前記靴を履いて氷上を歩行したときの着地時における滑り発生接地角θ1sが30°を超えている請求項10に記載の靴。
  12. 前記靴を履いて氷上を歩行したときの離地時における滑り発生離地角θ2sが35°以上である請求項10または11に記載の靴。
  13. 前記靴を履いて氷上を歩行したときの靴底の踵部領域の動摩擦係数Hμ、靴底の爪先部領域の動摩擦係数Tμ及び靴底全体の動摩擦係数Fμがいずれも0.1以上である請求項10〜12のいずれか1項に記載の靴。
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