JP5377737B1 - 雪面上や氷面上での歩行に適した靴底 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 靴底の接地面側に長手方向の条からなる排水溝を備え、前記排水溝の深さよりも浅い深さの複数の浅溝と、これらの浅溝より深い深さの複数の深溝とが、それぞれ直接に排水溝まで連絡するようにあるいは他の浅溝あるいは深溝を介して排水溝まで連絡するように開口しており、前記の複数の浅溝および複数の深溝の各溝の向きは多様であって各溝が均一に揃ってはおらず、かつ、前記の複数の深溝および複数の浅溝は、各溝の条の形状が波板状に細かく繰り返し湾曲し、もしくは条の形状が鋸状あるいは凸凹状に細かく繰り返し屈曲した溝形状からなり、これらの複数の浅溝および複数の深溝のうち一部の溝は、排水溝まで連絡するように開口する一方で他端側を靴底の外周側面まで開口させ、残る溝では他端側が開口していないことを特徴とするゴム製の軟質な接地面を備えた靴底である。
【選択図】 図2
Description
以上のことから、雪面上や氷面上での歩行に好適な靴底となる。
また、両端が2本の平行した排水溝(2)まで開口している深溝(4)と深溝(4)の間に、一端が閉塞している浅溝(3)を挟み込んだものは、たとえば溝に囲われるようにしてゴムの接地面がコの字状になる。すると、図4に示すように、コの字状のゴムが撓んだとき、開口された側が大きく開いて撓むので、荷重がかからない状態では平行した溝の向きに壁が立ち上がっているようになっていても、撓むときのゴムの向きは互いに少しずれた別な方向に広がるので、接地面に対して、二つのゴム壁が挟み込むように路面に噛み込むことになる。
次に、本発明に用いるゴム製の靴底の材料について説明する。本発明は軟質な接地面を有することが防滑性に望ましいことから、硬度50〜60程度のものが適用でき、とくに55度程度の硬度のものが好適である。硬すぎると溝の周囲のゴムが撓まないので、接地面に食い込まず、防滑性が十分に発揮されない一方で、柔らかすぎると、すべての溝の周囲のゴムが一様に折れ曲がってしまい、もはや食い込む力が発揮されず、滑り止めとして機能しなくなる。
なお、通常のゴム靴底の硬度は75度〜85度程度であり、本件発明のゴム製の靴底の材料に比して、耐磨耗性や耐久性の観点から、一般的にはもっと硬いものが用いられている。
本発明のゴム素材は、天然ゴムもしくは合成ゴムにブラックカーボン、加硫剤、加硫促進剤、ホワイトカーボン等を加味して混練し、55度程度を目安に調整することで得ることができる。合成ゴムとしては、スチレンブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴムを単体あるいは適宜混合させて用いることができる。たとえば耐磨耗性の観点から、ブタジエンゴムを加味するなどすることで、硬度の低いゴムとすることができる。
なお、クルミの場合は、硬いのみならず、軽いなど、靴底として重くならない点で好適といえるほか、内部に空隙を有することがあり、水分を保持しうるので、濡れた氷の路面から水分を吸収して歩きやすくするといったことができる。同様に、セラミック粒子も内部にポーラス状の空隙を有するものであってもよい。
これらのゴム素材を混練して均一にした後、靴底の金型に流し混んで加圧プレス成形することで本発明の靴底を得る。たとえばゴム素材を160℃前後の流動状態にしておき、これを金型に一足ずつ流し込みその後120〜1800kg/cm2で加圧プレスしながら5〜10分弱の間これを保持し、その後、直ちに金型から外すことで、所定形状の靴底を得ることができる。金型には、あらかじめ成型後に靴底の溝形状となるように溝部を逆に突出させた内部形状としてあるので、溝が欠けることなく抜きやすいようにあらかじめ離型剤を塗布するなどしておくことで、投入されたゴムが金型の溝から適切に剥離できるようにする。また、金型に投入する際、加圧時の圧力を高める調整をすることでゴム素材が金型内の溝まで十分に行き渡るようにすることができる。金型から外した靴底は適宜洗浄することで余計な残存する薬剤成分を洗い流しておく。
また、本発明の靴底の上部に、踵が高くなるように、くさび形の形状に発泡成型したEVAやウレタン樹脂などからなる部材を貼り合わせるなどして、婦人用のウェッジソールなどにも用いることができる。このように、本発明の靴底を単独で用いる以外にも、種々の靴底材料と貼り合わせて組み合わせるなどすることで、様々な用途形状の靴の靴底素材として本発明の靴底を用いることができる。
また、一般財団法人日本繊維製品品質技術センター東京総合試験センター(キューテック)において、靴底の摩擦係数および滑り試験を実施した。JIS P8147を準用して、潤滑剤に精製水を用いて、水平法により、静摩擦係数を測定したところ、本発明の靴底は、0.84であった。
他方、通常のウレタンの靴底では摩擦係数は0.25、EVAの靴底では0.39、セラミック入りの靴底では、0.47であった。さらに他社製の積寒地用セラミック入りの靴底でも、0.56であった。
このように本発明の形状を有したスチレンブタジエンゴム製の靴底は、静的な摩擦係数は極めて高いことが確認された。
そして、本発明の形状を有したスチレンブタジエンゴム製の靴底は、乾燥時の滑落した傾斜角、湿潤時の角度、いずれも、測定限度の50度以上の値を示し、測定限界を上回る高い性能であることが確認された。
そこで、さらに、以下のとおり机上に靴底を載せ置いて平滑な机を水平状態から垂直方向へ傾斜させる実験をしたところ、90°でも、滑落せず靴底は机に貼りついていた。
本発明の靴底は、接地面の一部に複数の小孔を備えている。荷重がかかることで小孔の周辺のゴムが撓むとき、小孔の内部の空気が押し出されて若干抜けることから、その後小孔部分が負圧になり、いわば吸盤のようになって張りつくこととなる。さらに小孔の周囲に水分が微量に存在することで、気密性が増すので、空気が入り込みにくくなり、負圧が維持されやすくなることから、密着度合いが容易に維持される。そこで、歩行時に靴底の一部が氷のような平滑面と密着するので、より滑りにくくなる。
他方、市販の靴底、雪上で滑りにくいことを標榜している各社の靴底も含めて同様の確認試験をしたところ、いずれも45°の傾斜までに滑落し、垂直状態で張り付いた状態を維持することは到底できなかった。
このように本発明の靴底の小孔は、濡れた平滑面での密着性の向上に大きく寄与している。
2 排水溝
3 浅溝
4 深溝
5 小孔
6 接地面
7 滑り止め
8 外周側面
Claims (5)
- 靴底の接地面側に長手方向の条からなる排水溝を1本ないし複数本備え、これらの前記排水溝の深さよりも浅い深さの複数の浅溝と、これらの浅溝より深い深さの複数の深溝とが、それぞれ直接に排水溝まで連絡するように開口し、あるいは他の浅溝あるいは深溝を介して排水溝まで連絡するように開口しており、前記の複数の浅溝および複数の深溝の各溝の向きは多様であって各溝が均一に揃ってはおらず、かつ、前記の複数の深溝および複数の浅溝は、各溝の条の形状が波板状に細かく繰り返し湾曲した溝形状からなり、もしくは条の形状が鋸状あるいは凸凹状に細かく繰り返し屈曲した溝形状からなっており、これらの複数の浅溝および複数の深溝のうち一部の溝は、排水溝まで連絡するように開口する一方で他端側を靴底の外周側面まで開口させており、残る溝では他端側が開口していないこと、を特徴とする、ゴム製の軟質な接地面を備えた靴底。
- 靴底の接地面の表面に、裏面まで貫通しない小孔が開口していることを特徴とする、請求項1に記載の靴底。
- 靴底の接地面に設けられた前記の浅溝の深さが3〜5mm、前記の深溝の深さが5〜8mmであって、かつ浅溝の深さと深溝の深さとの差異が1〜3mmであることを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載の靴底。
- −10℃の環境下での接地面のゴム硬度がデュロメーター硬度で50〜60度であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の靴底。
- 前記のゴム製の軟質な接地面を備えた靴底は、そのゴムの内部にセラミック粉末あるいはクルミ粉末を含有していることを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載の靴底。
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