JP2012135425A - 靴底およびそれを用いた靴 - Google Patents
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Abstract
【課題】底面の排水溝による排水性を向上させた靴底を提供する。
【解決手段】アウトソール22の底面に排水溝30を備えた靴底において、上記排水溝を、踵部29の後端中央縁部と、爪先部26の前端中央縁部より内側の縁部とを連通し、歩行時における歩行者の重心移動軌跡PLに沿って形成された主溝32を有するものとする。
【選択図】図1
【解決手段】アウトソール22の底面に排水溝30を備えた靴底において、上記排水溝を、踵部29の後端中央縁部と、爪先部26の前端中央縁部より内側の縁部とを連通し、歩行時における歩行者の重心移動軌跡PLに沿って形成された主溝32を有するものとする。
【選択図】図1
Description
本発明は、底面の排水溝による排水性を向上させた靴底およびそれを用いた靴に関する。
降雨、降雪などにより水に濡れた歩行面(路面、地面等)が滑りやすいのは、水に濡れた歩行面を移動する歩行時に、靴底の底面と歩行面との間に水が介在するからであり、この水を靴底の底面より速やかに排出することによって滑りを防止することができる。
そこで、従来の靴、例えばゴルフ靴などにおいては、靴底の底面に水を排水させるための排水溝が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、近年、靴の高性能化に対応するため、靴底の底面に設けた排水溝による排水性のさらなる向上が望まれている。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、排水溝による排水性を向上させた靴底およびその靴底を装着した靴を提供することを目的とする。
前述した目的を達成するため、請求項1に記載の本発明の靴底の特徴は、歩行面と接触するアウトソールの底面に排水溝を備えた靴底であって、 前記排水溝は、踵部後端中央縁部と、爪先部前端中央縁部より内側の縁部とを連通し、歩行時における歩行者の重心移動軌跡に沿って形成された主溝を有する点にある。そして、このような構成を採用したことにより、歩行時において底面に踵部から爪先部に向かって順次加わる圧力と接触部分の移動により、底面と歩行面との間に介在する水を主溝に流入させるとともに、主溝に流入した水を主溝の踵部から爪先部に向かって速やかに流動させて、爪先部の前端から速やかに排水することができる。その結果、排水溝による排水性を向上できる。
請求項2に記載の本発明の靴底の特徴は、請求項1において、前記主溝は、踵部においては踵部の幅方向中心を通り、土踏まず部においては土踏まず部の幅方向中心を通り、踏付け部においては踏付け部の幅方向中心より外側を通り、爪先部においては爪先部の幅方向中心より内側を通っている点にある。そして、このような構成を採用したことにより、主溝を確実に歩行時における重心移動軌跡に沿って形成することができる。
請求項3に記載の本発明の靴底の特徴は、請求項1または2において、前記底面の前記主溝より内側部分および外側部分をそれぞれ複数のブロックに分割する複数の枝溝を有し、前記枝溝のそれぞれは、一端が前記主溝に直接あるいは間接的に連通し、他端が前記底面の内側縁部または外側縁部に直接あるいは間接的に連通している点にある。そして、このような構成を採用したことにより、複数の枝溝は、排水路を多くすることができる。また、歩行時に底面のブロックと歩行面の間に介在する水を枝溝に速やかに流入させて、主溝に流入させたり、底面の内側縁部あるいは外側縁部を介して外部に速やかに排水させたりすることができる。また、主溝を踵部から爪先部に向かって流動する水の少なくとも一部を内側縁部あるいは外側縁部を介して外部に排水できる。すなわち、水の少なくとも一部の排水路を短くすることができる。
請求項4に記載の本発明の靴底の特徴は、請求項3において、前記枝溝のそれぞれは、その長手方向に対して直交する溝幅が前記主溝の長手方向に対して直交する溝幅より小さく形成されている点にある。そして、このような構成を採用したことにより、枝溝から主溝への水の流動性が向上するので、排水性を向上させることができる。
請求項5に記載の本発明の靴底の特徴は、請求項3または4において、前記複数の枝溝のうち前記底面の内側縁部あるいは外側縁部に直接連通している枝溝は、前記底面の内側縁部あるいは外側縁部に向かって溝幅および/または高さが次第に大きくなるように形成されている点にある。そして、このような構成を採用したことにより、枝溝による水の排水出口を大きくできる。
請求項6に記載の本発明の靴底の特徴は、請求項3〜5のいずれか1項において、前記複数のブロックのそれぞれに、一端が前記枝溝または前記底面の周縁部に連通し、他端が閉塞した細溝が設けられている点にある。そして、このような構成を採用したことにより、排水路をより多くできる。また、細溝は、歩行時に底面のブロックと歩行面との間に介在する水を枝溝に速やかに流入させたり、あるいは底面の周縁部からより速やかに排水させたりすることができる。
請求項7に記載の本発明の靴底の特徴は、請求項1〜6のいずれか1項において、前記主溝は、間隔をおいて相互に平行に2列配置された内主溝および外主溝を有し、前記内主溝および前記外主溝の間には、前記枝溝および前記細溝が設けられていない点にある。そして、このような構成を採用したことにより、内主溝は、底面の内側に付着した水を集水して排水し、外主溝は、底面の外側に付着した水を集水して排水するので、集水および排水機能を内側と外側とに2分割することができる。これに対し、主溝を1本の幅広の溝とした場合は、靴底が左右に屈曲しやすくなりすぎたり、靴底に起因して歩行者が違和感を感じたりする可能性があるなど、靴底としての機能が低下するおそれが生じる。
請求項8に記載の本発明の靴の特徴は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の靴底を装着した点にある。そして、このような構成を採用したことにより、靴底の排水溝による排水性を向上させることができる。また、靴底の排水溝による排水性が向上するので、水に濡れた歩行面を移動する歩行時に滑りにくい。
本発明の靴底および靴は、排水溝による排水性が良好であるため、水に濡れた歩行面の歩行時に滑りにくいなどの優れた作用効果を奏する。なお、本発明の靴底および靴は、水以外に、油などの靴が滑りやすい液体で濡れた歩行面に対しても有効である。
以下、本発明を図面に示す実施形態により説明する。図1は本発明に係る靴底を装着した靴の実施形態の下面図、図2は要部の断面図である。なお、図1は右足用靴のみを示しているが、右足用靴と左足用靴とは左右対称である。また、靴は、図1の右方向が足の内側であり、左方向が足の外側であり、図1の上方が足の前側であり、図1の下方が足の後側である。
本実施形態の靴10(右足用)は、従来と同様に、靴底20と図示しないアッパー部とを有している。なお、アッパー部としては、従来公知の各種のものを用いることができる。
前記靴底20は、歩行面との接触面となる底面22aを具備するアウトソール22と、アウトソール22に積層されたミッドソール24とを有している。この底面22aは、前側から順に、爪先部26、踏付け部27、土踏まず部28、踵部29に区画される。
前記底面22aには、底面22aに付着した水を排水するための排水溝30が設けられている。本実施形態の排水溝30は、主溝32と、枝溝34と、細溝36とを有している。
前記主溝32は、排水路の最も主流となるものであり、図1の1点鎖線にて示す歩行時における歩行者の重心移動軌跡PLに沿って、踵部後端中央縁部と、爪先部前端中央縁部よりやや内側の縁部とを連通するように形成されている。
より具体的には、主溝32は、踵部29においては踵部29の幅方向ほぼ中心を通り、土踏まず部28においては土踏まず部28の幅方向ほぼ中心を通り、踏付け部27においては踏付け部27の幅方向中心よりやや外側を通り、爪先部26においては爪先部26の幅方向中心よりやや内側を通っている
本実施形態の主溝32は、その溝幅とほぼ等しい間隔をおいて相互に平行に2列配置された内主溝32aおよび外主溝32bとを有している。この主溝32(符号32は、内主溝32aおよび外主溝32bを総称する。)は、図2(a)に示すように、その長手方向に対して直交する幅方向の溝幅W1が4−8mmの範囲、本実施形態においては6mmで、高さ(深さ)H1が3−5mmの範囲、本実施形態においては4mmに形成されている。溝幅が、この範囲を超えると使用者が足裏に違和感を感じ、この範囲より小さいと排水性が小さくなる傾向がある。また、主溝32の天壁は、その幅方向の断面形状が上方に凸の湾曲状に形成されている。なお、主溝32の断面形状としては、天壁の角部を丸めることが、集中荷重によるクラックの発生を防止して耐久性を向上できるという点などで好ましい。また、主溝32の本数は、1本であってもよいし、3本以上であってもよい。
前記枝溝34は、底面22aの内側部分および外側部分を複数のブロック38(一部のみ符号を付してある。)に分割するとともに、底面22aの排水路を多くし、かつ歩行時に底面22aのブロック38と歩行面との間に介在する水の一部を主溝32に速やかに流入させ、残りの水を底面22aの内側縁部あるいは外側縁部を介して外部に速やかに排水させるためのものである。
本実施形態の枝溝34は、下記第1主枝溝34a〜第4主枝溝34dを有する。
・底面22aの周縁のうちの踵部29の後端外側縁部と、外主溝32bの外側壁のうちの踵部29の前部に位置する部分とを連通する第1主枝溝34a。
・底面22aの周縁のうちの踵部29の後端内側縁部と、土踏まず部28の内側縁部とを連通する第2主枝溝34b。
・底面22aの周縁のうちの爪先部26の前端外側縁部と、外主溝32bの外側壁のうちの踏付け部28の外側後部に位置する部分とを連通する第3主枝溝34c。
・底面22aの周縁のうちの土踏まず部28の内側縁部と、内主溝32aの内側壁のうちの踏付け部28の前部に位置する部分とを連通する第4主枝溝34d。
・底面22aの周縁のうちの踵部29の後端外側縁部と、外主溝32bの外側壁のうちの踵部29の前部に位置する部分とを連通する第1主枝溝34a。
・底面22aの周縁のうちの踵部29の後端内側縁部と、土踏まず部28の内側縁部とを連通する第2主枝溝34b。
・底面22aの周縁のうちの爪先部26の前端外側縁部と、外主溝32bの外側壁のうちの踏付け部28の外側後部に位置する部分とを連通する第3主枝溝34c。
・底面22aの周縁のうちの土踏まず部28の内側縁部と、内主溝32aの内側壁のうちの踏付け部28の前部に位置する部分とを連通する第4主枝溝34d。
上記第1〜第4主枝溝34a〜34dは、図2(b)に示すように、その長手方向に対して直交する幅方向の溝幅W2が4−8mmの範囲、本実施形態においては5.5mmで、高さ(深さ)H2が3−5mmの範囲、本実施形態においては4mmに形成されている。また、第1〜第4主枝溝34a〜34dの天壁は、その幅方向の断面形状が上方に凸の湾曲状に形成されている。
また、本実施形態の枝溝34は、下記接続溝34e、外側連通溝34f、内側連通溝34g、第1サブ溝34h、第2サブ溝34iを有する。
・主溝32と、主枝溝34a〜34dとを連通する複数の接続溝34e(一部のみ符号を付してある。)。
・外主溝32b、第1主枝溝34aまたは第3主枝溝34cの外側壁と、底面22aの外側縁部とを連通する複数の外側連通溝34f(一部のみ符号を付してある。)。
・内主溝32a、第2主枝溝34bまたは第4主枝溝34dの内側壁と、底面22aの内側縁部とを連通する複数の内側連通溝34g(一部のみ符号を付してある。)。
・内主溝32aと内側連通溝34gとを連通する1つの第1サブ溝34h。
・踏付け部28の後部内側において接続溝34eと内側連通溝34gとを連通する1つの第2サブ溝34i。
・主溝32と、主枝溝34a〜34dとを連通する複数の接続溝34e(一部のみ符号を付してある。)。
・外主溝32b、第1主枝溝34aまたは第3主枝溝34cの外側壁と、底面22aの外側縁部とを連通する複数の外側連通溝34f(一部のみ符号を付してある。)。
・内主溝32a、第2主枝溝34bまたは第4主枝溝34dの内側壁と、底面22aの内側縁部とを連通する複数の内側連通溝34g(一部のみ符号を付してある。)。
・内主溝32aと内側連通溝34gとを連通する1つの第1サブ溝34h。
・踏付け部28の後部内側において接続溝34eと内側連通溝34gとを連通する1つの第2サブ溝34i。
前記接続溝34eは、図2(c)に示すように、その長手方向に対して直交する幅方向の溝幅W3が3−6mmの範囲、本実施形態においては4mmで、高さ(深さ)H3が2−4.5mmの範囲、本実施形態においては3.5mmに形成されている。また、接続溝34eの天壁は、その幅方向の断面形状が上方に凸の湾曲状に形成されている。さらに、主溝32と第1〜第4主枝溝34a〜34dとを直接接続する接続溝34eは、基本的には、主溝32との接続端が前方とされ、各枝溝34a〜34dとの接続端が後方となるように、傾けて配置されている。接続溝34eに上記のような傾斜をもたせることにより、接続溝34eからの水が主溝32に容易に流入するようにしている。なお、接続溝34eの断面形状としては、天壁の角部を丸めることが前述の点で好ましい。
前記外側連通溝34fおよび内側連通溝34gは、それぞれ底面22aの外側縁部あるいは内側縁部に向かって溝幅が次第に大きくなるように形成されている。なお、外側連通溝34fおよび内側連通溝34gは、それぞれ底面22aの外側縁部あるいは外側縁部に向かって高さが次第に大きくなるように形成されているものであってもよいし、溝幅および高さの両者が次第に大きくなるように形成されているものであってもよい。また、外側連通溝34fおよび内側連通溝34gは、主溝32の長手方向に対して傾けて設けられている。
なお、枝溝34(符号34は、主枝溝34a〜34d、接続溝34e、外側連通溝34f、内側連通溝34g、第1サブ溝34h、第2サブ溝34iを総称する。)としては、一端が主溝32に直接あるいは間接的に連通し、他端が底面22aの内側縁部あるいは外側縁部に直接あるいは間接的に連通しているものであればよい。
前記複数のブロック38のそれぞれには、一端が枝溝34あるいは底面22aの周縁部に連通し、他端が閉塞された細溝36(一部のみ符号を付してある。)が設けられている。この場合、各ブロック38は葉身形の形状をなしているものが多く、各細溝36は葉脈形の形状をなしているものが多い。そして、上記葉脈形の基端が枝溝34あるいは底面22aの周縁部に連通しているものが多く、これにより細溝36内の水が枝溝34に容易に流入したり、底面22aの周縁部から外部に容易に流出したりするようになっている。これらの細溝36は、図2(d)に示すように、その長手方向に対して直交する幅方向の溝幅W4が2−4mmの範囲、本実施形態においては2.5mmで、高さ(深さ)H4が1−4mmの範囲、本実施形態においては3mmに形成されている。また、細孔は、その幅方向の断面形状が上方に凸の湾曲状に形成されている。
なお、靴底20の底面22aのうち外主溝32bと内主溝32aの間に位置する部分には、枝溝34および細溝36は形成されておらず、平坦面とされている。
つぎに、前述した構成からなる本実施形態の作用について説明する。
本実施形態の靴底20によれば、歩行時に靴底20の底面22aと歩行面の間に介在する水は、歩行時における歩行者の踵側から爪先側への体重移動により、主溝32、枝溝34および細溝36に流入する。そして、主溝32に流入した水は、主溝32の後側から前側に向かって流動して爪先部26の前端から外部に排水される。すなわち、太い主流となる主溝32により素速く排水することができる。その結果、水に濡れた歩行面の歩行時に滑りにくい。さらに、主溝32を内主溝32aおよび外主溝32bの2つとすることで、排水を内外に分けることができる。また、主溝32により素速く排水することができるので、底面22aに水がなくなるから、水跳ねを低減することもできる。
前記枝溝34のうちの第1主枝溝34aに流入した水は、第1主枝溝34aを後側から前側に流動して外主溝32bに流入する。また、枝溝34のうちの第2主枝溝34bに流入した水は、第2主枝溝34bを踵部29から爪先部26に向かって流動して土踏まず部28の内側縁部の後端側(踵部29の内側縁部の前端側)から外部に排水される。さらに、枝溝34のうちの第3主枝溝34cに流入した水は、第3主枝溝34cを踵部29から爪先部26に向かって流動して爪先部26前端外側縁部から外部に排水される。さらにまた、枝溝34のうちの第4主枝溝34dに流入した水は、第4主枝溝34dを後側から前側に流動して内主溝32aに流入する。また、枝溝34のうちの接続溝34eに流入した水は、内側主溝32あるいは外主溝32bに流入する。枝溝34のうちの外側連通溝34fに流入した水は、外側連通溝34fを外側に向かって流動して外周縁部から排水される。枝溝34のうちの内側連通溝34gに流入した水は、内側連通溝34gを内側に向かって流動して内周縁部から排水される。
したがって、枝溝34は、底面22aの内側部分および外側部分を複数のブロック38に分割できるし、排水路を多くできるし、排水までの水の移動距離(排水路の長さ)を短くできるので、より素早く排水できる。
また、外側連通溝34fおよび内側連通溝34gを、それぞれ底面22aの外側縁部あるいは外側縁部に向かって溝幅が次第に大きくなるように形成していることにより、排水出口の溝幅方向の断面積である流路面積が大きくなるので、排水性を向上できる。
前記細溝36に流入した水は、枝溝34に流入するか、底面22aの周縁部から外部に排水される。
したがって、細溝36は、排水路をより多くできるし、歩行時に底面22aのブロック38と歩行面の間に介在する水を外側連通溝34fや内側連通溝34gにより速やかに流入させたり、底面22aの周縁部からより速やかに排水させたりすることができる。
このように、本実施形態の靴底20によれば、排水溝30は、歩行時における重心移動軌跡PLに沿って踵部29後端中央縁部と爪先部前端中央縁部より内側の縁部とを連通する主溝32を有し、主溝32は、底面22aを歩行時における重心移動軌跡PLに沿って内側部分および外側部分に分割する構成とされているから、歩行時において底面22aに踵部29から爪先部26に向かって順次加わる圧力と接触部分の移動により、底面22aと歩行面の間に介在する水を主溝32に流入させるとともに、主溝32に流入した水を主溝32の踵部29から爪先部26に向かって速やかに流動させて、爪先部26の前端から速やかに排水することができる。その結果、排水溝30による排水性を向上できる。
本実施形態の靴底20によれば、底面22aの内側部分および外側部分を複数のブロック38に分割するように設けられた複数の枝溝34を有し、複数の枝溝のそれぞれは、一端が主溝32に直接あるいは間接的に連通し、他端が底面22aの内側縁部または外側縁部に直接あるいは間接的に連通しているから、複数の枝溝34は、排水路を多くすることができる。また、歩行時に底面22aのブロック38と歩行面との間に介在する水を枝溝34に速やかに流入させて、主溝32に流入させたり、底面22aの内側縁部あるいは外側縁部を介して外部に速やかに排水させたりすることができる。また、主溝32を踵部29から爪先部26に向かって流動する水の少なくとも一部を内側縁部あるいは外側縁部を介して外部に排水できる。すなわち、水の少なくとも一部の排水路を短くすることができる。
本実施形態の靴底20によれば、複数の枝溝34のそれぞれは、溝幅が主溝32の溝幅より小さく形成されているから、枝溝34から主溝32への水の流動性を向上できるので、排水性を向上できる。
本実施形態の靴底20によれば、底面22aの内側縁部あるいは外側縁部に直接連通している外側連通溝34fおよび内側連通溝34gは、底面22aの内側縁部あるいは外側縁部に向かって溝幅が次第に大きくなるように形成されているから、外側連通溝34fおよび内側連通溝34gによる水の排水出口を大きくできる。その結果、排水性を向上できる。
本実施形態の靴底20によれば、複数のブロック38のそれぞれに、一端が枝溝34あるいは底面22aの周縁部に連通し、他端が閉塞された細溝36が設けられているから、排水路をより多くできる。また、細溝36は、歩行時に底面22aのブロック38と歩行面の間に介在する水を外側連通溝34fおよび内側連通溝34gにより速やかに流入させたり、あるいは底面22aの周縁部からより速やかに排水させたりすることができる。
本実施形態の靴底20によれば、主溝32は、間隔をおいて相互に平行に2列配置された内主溝32aおよび外主溝32bを有し、内主溝32aおよび外主溝32bの間には、枝溝34および細溝36が設けられていないから、内主溝32aは、底面22aの内側に付着した水を集水して排水し、外主溝32bは、底面22aの外側に付着した水を集水して排水するので、集水および排水機能を内側と外側とに2分割できる。
本実施形態の靴10によれば、本実施形態の靴底20を装着した構成とされているから、靴底20の排水溝30による排水性を向上できる。また、靴底20の排水溝30による排水性を向上できるので、水に濡れた歩行面を移動する歩行時に滑りにくい。さらに、靴底20の底面22aに水が少なくなるから、水跳ねを低減することもできる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
10 靴
20 靴底
22 アウトソール
26 爪先部
27 踏付け部
28 土踏まず部
29 踵部
30 排水溝
32 主溝
32a 内主溝
32b 外主溝
34 枝溝
34a 第1枝溝
34b 第2枝溝
34c 第3枝溝
34d 第4枝溝
34e 接続溝
34f 外側連通溝
34g 内側連通溝
34h 第1サブ溝
34i 第2サブ溝
36 細溝
38 ブロック
PL 歩行時における重心移動軌跡
20 靴底
22 アウトソール
26 爪先部
27 踏付け部
28 土踏まず部
29 踵部
30 排水溝
32 主溝
32a 内主溝
32b 外主溝
34 枝溝
34a 第1枝溝
34b 第2枝溝
34c 第3枝溝
34d 第4枝溝
34e 接続溝
34f 外側連通溝
34g 内側連通溝
34h 第1サブ溝
34i 第2サブ溝
36 細溝
38 ブロック
PL 歩行時における重心移動軌跡
Claims (8)
- 歩行面と接触するアウトソールの底面に排水溝を備えた靴底であって、
前記排水溝は、踵部後端中央縁部と、爪先部前端中央縁部より内側の縁部とを連通し、歩行時における歩行者の重心移動軌跡に沿って形成された主溝を有することを特徴とする靴底。 - 前記主溝は、踵部においては踵部の幅方向中心を通り、土踏まず部においては土踏まず部の幅方向中心を通り、踏付け部においては踏付け部の幅方向中心より外側を通り、爪先部においては爪先部の幅方向中心より内側を通っている請求項1に記載の靴底。
- 前記底面の前記主溝より内側部分および外側部分をそれぞれ複数のブロックに分割する複数の枝溝を有し、
前記枝溝のそれぞれは、一端が前記主溝に直接あるいは間接的に連通し、他端が前記底面の内側縁部または外側縁部に直接あるいは間接的に連通している請求項1または2に記載の靴底。 - 前記枝溝のそれぞれは、その長手方向に対して直交する溝幅が前記主溝の長手方向に対して直交する溝幅より小さく形成されている請求項3に記載の靴底。
- 前記複数の枝溝のうち前記底面の内側縁部あるいは外側縁部に直接連通している枝溝は、前記底面の内側縁部あるいは外側縁部に向かって溝幅および/または高さが次第に大きくなるように形成されている請求項3または4に記載の靴底。
- 前記複数のブロックのそれぞれに、一端が前記枝溝または前記底面の周縁部に連通し、他端が閉塞した細溝が設けられている請求項3〜5のいずれか1項に記載の靴底。
- 前記主溝は、間隔をおいて相互に平行に2列配置された内主溝および外主溝を有し、
前記内主溝および前記外主溝の間には、前記枝溝および前記細溝が設けられていない請求項1〜6のいずれか1項に記載の靴底。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の靴底を装着したことを特徴とする靴。
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---|---|---|---|
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JP2010289525A Pending JP2012135425A (ja) | 2010-12-27 | 2010-12-27 | 靴底およびそれを用いた靴 |
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JP5377737B1 (ja) * | 2012-09-30 | 2013-12-25 | 株式会社モード大三 | 雪面上や氷面上での歩行に適した靴底 |
CN104814567A (zh) * | 2015-04-09 | 2015-08-05 | 茂泰(福建)鞋材有限公司 | 一种厨工鞋鞋底及设有该鞋底的鞋 |
WO2015173904A1 (ja) * | 2014-05-14 | 2015-11-19 | 株式会社アシックス | 靴のアウトソール |
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2010
- 2010-12-27 JP JP2010289525A patent/JP2012135425A/ja active Pending
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