JP2011253909A - 光起電力装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板の分割工程に起因した半導体基板の曲げ強度の低下を抑制することができる光起電力装置の製造方法を得ること。
【解決手段】半導体基板1の一方の面2に第1レーザ光21を照射することにより、前記半導体基板1を前記走査の方向に沿って分割するための溝を形成する溝加工または切断加工を行い、前記溝加工または切断加工により形成される溝部の前記一方の面2側の端部に第2レーザ光22b、22cを照射することにより、前記端部の半導体を前記走査の方向に沿って除去する端部除去加工を行い、前記溝加工または切断加工と、前記端部除去加工とを同一走査中に行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、光起電力装置の製造方法に関するものであり、特に、結晶シリコン系半導体基板を分割して得られる光起電力装置の製造方法に関するものである。
光起電力装置である太陽電池セルの製造においては、受光面となる半導体基板の表面にPN接合層を形成し、その表面に受光面電極、光反射率を抑制する構造などを形成する。また、半導体基板の裏面(受光面と反対の面)に裏面電極および裏面電解層などの構造を形成する。そして、このような構成を形成した半導体基板を分割して、各太陽電池セルを得る方法が一般的に行われている。
ここで、半導体基板の分割に関しては、例えば半導体基板の受光面となる表面がステージ面側に対向するように半導体基板を加工ステージ上に固定した状態で半導体基板の裏面側からレーザ光を走査して半導体基板を局部的に溶融させることにより所定の位置に溝加工を形成し、この分割溝を利用して半導体基板を分割する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、このような半導体基板の分割においてレーザ光による溝加工によるPN接合層への悪影響を低減するために、表面側のPN接合層に達しない深さで分割溝を形成し、この分割溝を利用して半導体基板を分割する方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−236017号公報(段落[0017]−[0024]、図5〜図7) 特開2008−60205号公報(段落[0020]−[0025]、図1、図2)
しかしながら、上記従来の技術によれば、半導体基板の分割部分近傍がレーザ光走査加工における急激な温度変化によるヒートショックを受け、マイクロクラックが発生し、半導体基板の曲げ強度が低下する、という問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、基板の分割工程に起因した半導体基板の曲げ強度の低下を抑制することができる光起電力装置の製造方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる光起電力装置の製造方法は、発電機能を有する半導体接合を半導体基板の一面側に形成する半導体接合形成工程と、前記半導体基板に対してレーザ光を照射しながら前記レーザ光と前記半導体基板とを相対的に走査することにより前記半導体基板を局部的に溶融、蒸発させて前記半導体基板を複数に分割する分割工程と、を有する光起電力装置の製造方法であって、前記分割工程では、前記半導体基板の一方の面に第1レーザ光を照射することにより、前記半導体基板を前記走査の方向に沿って分割するための溝を形成する溝加工または切断加工を行い、前記溝加工または切断加工により形成される溝部の前記一方の面側の端部に第2レーザ光を照射することにより、前記端部の半導体を前記走査の方向に沿って除去する端部除去加工を行い、前記溝加工または切断加工と、前記端部除去加工とを同一走査中に行うこと、を特徴とする。
本発明によれば、基板の分割工程に起因した半導体基板の曲げ強度の低下が抑制された光起電力装置を得ることができる、という効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態1にかかる光起電力装置の製造方法におけるレーザ装置による基板分割工程を示す模式図である。 図2は、本発明の実施の形態1において分割溝加工が実施された半導体基板の断面形状を示す断面図である。 図3は、本発明の実施の形態1において分割加工が実施された半導体基板の平面図である。 図4は、本発明の実施の形態1において切断加工が実施された半導体基板の断面形状を示す断面図である。 図5は、本発明の実施の形態2にかかる光起電力装置の製造方法における照射レーザ光のパルスを示す図である。 図6は、本発明の実施の形態3にかかる光起電力装置の製造方法におけるレーザ光照射位置を示す平面図である。 図7は、本発明の実施の形態3にかかる光起電力装置の製造方法における他のレーザ光照射位置を示す平面図である。 図8は、本発明の実施の形態3にかかる光起電力装置の製造方法における照射レーザ光のパルスを示す図である。 図9は、本発明の実施の形態4にかかる光起電力装置の製造方法におけるレーザ装置による基板分割工程を示す模式図である。 図10は、本発明の実施の形態6にかかる光起電力装置の製造方法において用いるレーザ装置のレーザ光分岐機構を示した構成図である。 図11は、本発明の実施の形態7にかかる光起電力装置の製造方法におけるレーザ装置による基板分割工程を示す模式図である。 図12は、本発明の実施の形態8において切断加工が実施された裏面構造を有する半導体基板の断面形状を示す断面図である。 図13−1は、本発明の実施の形態9にかかる光起電力装置の断面図である。 図13−2は、本発明の実施の形態9にかかる光起電力装置の上面図である。
以下に、本発明にかかる光起電力装置の製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は以下の記述に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。また、以下に示す図面においては、理解の容易のため、各部材の縮尺が実際とは異なる場合がある。各図面間においても同様である。また、平面図であっても、図面を見易くするためにハッチングを付す場合がある。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる光起電力装置の製造方法におけるレーザ装置100による基板分割工程を示す模式図である。以下では、実施の形態1にかかる光起電力装置の製造方法としてレーザ光の照射により半導体基板を分割する太陽電池の製造方法について説明する。
基板分割対象である半導体基板1としては、例えば、一方の表面に第1導電型層であるP層と第2導電型層であるN層とからなる発電機能を有するPN接合(半導体接合)が形成された厚さ100μm〜300μm程度のP型シリコン基板を用いる。なお、半導体基板1はこれに限定されず、一方の表面に第1導電型層であるP層と第2導電型層であるN層とからなるPN接合が形成されたN型シリコン基板を用いてもよい。
レーザ装置100は、レーザ発振器として、第1のレーザ発振器10a、第2のレーザ発振器10b、第3のレーザ発振器10cを備える。第1のレーザ発振器10aから放出された第1のレーザ発振光11aは、加工ヘッド12に入射する。そして、第1のレーザ発振光11aは、該加工ヘッド12において、半導体基板1を分割するための溝を形成する溝加工あるいは切断加工を行うビーム形状に成型され、主レーザ光21として半導体基板1に照射される。
第2のレーザ発振器10bから放出された第2のレーザ発振光11bは、ミラー19で反射されて加工ヘッド12に導かれる。そして、第2のレーザ発振光11bは、該加工ヘッド12において、分割溝の端部除去加工を行うビーム形状に成型され、副レーザ光L22bとして半導体基板1に照射される。
第3のレーザ発振器10cから放出された第3のレーザ発振光11cは、ミラー19で反射されて加工ヘッド12に導かれる。そして、第3のレーザ発振光11cは、該加工ヘッド12において、分割溝の端部除去加工を行うビーム形状に成型され、副レーザ光R22cとして半導体基板1に照射される。
主レーザ光21は、半導体基板1を分割する溝加工あるいは切断加工を行う。すなわち、主レーザ光21を半導体基板1に照射することにより該半導体基板1を局部的に溶融、蒸発させることで半導体基板1を分割する溝加工あるいは切断加工が行われる。主レーザ光21としては、半導体基板1の厚みが200μmの場合、溝加工の場合は平均出力20W程度、切断加工の場合は平均出力40W程度以上のパルスレーザ光が用いられる。主レーザ光21の波長は、半導体基板1に吸収される波長が用いられ、1μm程度あるいはそれ以下であれば、シリコンからなる半導体基板1の加工が可能である。主レーザ光21としては、例えば、パルス固体レーザの基本波および高調波、パルスファイバーレーザの基本波および高調波を用いることができる。また、分割溝幅や切断幅を狭くするために、レーザの横モードはシングルモード近傍が好ましい。
副レーザ光L22b、副レーザ光R22cは、主レーザ光21の照射によりマイクロクラックが多く入るレーザ光入射面2の分割溝端部を取り除く端部除去加工を行う。すなわち、副レーザ光L22b、副レーザ光R22cは、主レーザ光21による溝加工あるいは切断加工により形成された分割溝のレーザ光入射面2における端部を取り除く端部除去加工を行う。副レーザ光L22b、副レーザ光R22cは、このような分割溝の端部除去加工を行うので、半導体基板1のレーザ光入射面2の近傍、数μmから100μm程度の深さの加工でよく、主レーザ光21の1/2から1/20程度の平均出力でよい。
また、レーザ装置100は、半導体基板1を固定し、保持するステージ7を備える。半導体基板1は、一方の面をステージ7上に接触した状態で真空吸引等により固定され、他面がレーザ光入射面2とされる。半導体基板1は、ステージ7の図1における紙面垂直方向への走査によって、主レーザ光21、副レーザ光L22b、副レーザ光R22cに対して、相対的に走査される。
ステージ7の走査速度は、上記レーザ光(主レーザ光21、副レーザ光L22b、副レーザ光R22c)のパスル繰返し周波数、平均出力によって変わるが、およそ100mm/sから1000mm/sの速度とされる。
以上のようなレーザ装置100を用いた実施の形態1にかかる半導体基板1の分割加工においては、主レーザ光21と、副レーザ光L22bおよび副レーザ光R22cとは、レーザ光入射面2の面内において所定の距離だけ離間して半導体基板1に照射される。そして、ステージ7に吸着固定された半導体基板1に対して主レーザ光21、副レーザ光L22b、副レーザ光R22cが照射された状態で、ステージ7を走査させる。
ステージ7の走査により、ステージ7に吸着固定された半導体基板1は、主レーザ光21、副レーザ光L22b、副レーザ光R22cに対して相対的に走査され、半導体基板1を走査方向に沿って分割する溝加工あるいは切断加工と、分割溝の端部除去加工とが同じ走査中に行われる。走査中に主レーザ光21、副レーザ光L22b、副レーザ光R22cの照査位置関係は変わらないので、レーザ光入射面2の面内における溝加工位置あるいは切断加工位置と、分割溝の端部除去加工位置とが一定間隔に保たれた状態で加工ができる。したがって、分割溝端部に沿って安定した分割溝の端部除去加工が行われる。
図2は、実施の形態1において分割溝加工が実施された半導体基板1の断面形状を示す断面図である。図2では、主レーザ光21により分割溝加工が行われて形成された主レーザ光による半導体除去部分3が、半導体基板1の裏面に達していない。また、主レーザ光による半導体除去部分3の両側の分割面とレーザ光入射面2との角部に、副レーザ光L22b、副レーザ光R22cにより分割溝の端部除去加工が行われて半導体が部分的に除去された端部除去加工部(副レーザ光による半導体除去部分4)が形成されている。このような加工を半導体基板1の全体に施し、主レーザ光による半導体除去部分3を基準に割断することで、図3に示すように半導体基板1を分離することができる。これにより、半導体基板1を複数のセル基板1aおよびセル基板1bに分割することができる。図3は、実施の形態1において分割加工が実施された半導体基板1の平面図である。ここで、図3における半導体基板1の走査方向は、紙面上下方向である。
図4は、実施の形態1において切断加工が実施された半導体基板1の断面形状を示す断面図である。図4では、主レーザ光21で切断加工が行われて形成された主レーザ光による半導体除去部分3が半導体基板1の裏面に達している。また、主レーザ光による半導体除去部分3の両側の分割面とレーザ光入射面2との角部に、副レーザ光L22b、副レーザ光R22cにより走査方向に沿って分割溝の端部除去加工が行われて副レーザ光による半導体除去部分4が形成されている。このような加工を半導体基板1の全体に施すことで、図3に示すように半導体基板1を複数のセル基板1aおよびセル基板1bに分離することができる。
上述した実施の形態1においては、半導体基板1を分割する溝加工あるいは切断加工と分割溝の端部除去加工とを同じ走査中に行う。半導体基板1を分割する溝加工あるいは切断加工を行う際に、分割面の半導体は急激に加熱され、加工後急激に冷やされる。このため、半導体基板の分割部分近傍がレーザ光走査加工における急激な温度変化によるヒートショックを受け、分割面近傍にマイクロクラックが入り、半導体基板の曲げ強度が低下する。そこで、主レーザ光21による半導体基板1を分割する溝加工あるいは切断加工の走査中に、マイクロクラックが多く入るレーザ光入射面2の分割溝端部を、主レーザ光21よりも弱い副レーザ光L22bおよび副レーザ光R22cを照射して取り除く分割溝の端部除去加工を同時に行う。これにより、分割溝の端部に残留するマイクロクラックの数を減少させ、半導体基板の曲げ強度低下を抑制することができる。
また、実施の形態1においては、半導体基板1を分割する溝加工あるいは切断加工と、分割溝の端部除去加工とを同時に行う。これにより、分割工程と分割溝の端部除去加工とを別個の工程で行わずに済むため、工程が削減できる効果がある。
また、実施の形態1においては、半導体基板1を分割する溝加工あるいは切断加工と、分割溝の端部除去加工とを同一工程で実施することで、分割位置と端部除去加工位置とを一定に保つことができ、溝加工あるいは切断加工と、分割溝の端部除去加工との処理毎の位置あわせ工程も不要になる効果がある。
したがって、実施の形態1によれば、基板の分割工程に起因した半導体基板の曲げ強度の低下を抑制して半導体基板1を分割することができる。これにより、基板の分割工程に起因した半導体基板の曲げ強度の低下が抑制された光起電力装置を作製することができる。
なお、上記においては、ステージ7上に半導体基板1を固定し、ステージ7を走査する例を示したが、ステージ7を固定し、ガルバノミラー、ポリゴンミラー等を用いてレーザ光を走査してもよい。この場合においても、上記と同様の効果を奏する。
また、主レーザ光21の照射ビームの大きさは、副レーザ光L22b、副レーザ光R22cの照射ビームの大きさと異なってもよい。
また、半導体基板1のレーザ光に対する走査は、複数回行ってもよく、走査回数に応じて主レーザ光21、副レーザ光L22b、副レーザ光R22cの平均出力等を設定すればよい。
また、主レーザ光21と、副レーザ光L22bおよび副レーザ光R22cとの走査回数は異なってもよい。例えば、第1回の走査では主レーザ光21のみを照射し、第2回目の走査では主レーザ光21と副レーザ光L22bおよび副レーザ光R22cを照射してよい。
さらに、上記においては、3つのレーザ発振器を用いた場合について説明したが、副レーザ光L22bおよび副レーザ光R22cは、1つの発振器から放出されたレーザ光を分岐したものでもよい。
実施の形態2.
図5は、本発明の実施の形態2にかかる光起電力装置の製造方法における照射レーザ光のパルスを示す図である。実施の形態2にかかる光起電力装置の製造方法においては、基本的に実施の形態1と同じ方法により半導体基板をレーザ光の照射により分割する。
実施の形態2が実施の形態1と異なる点は、図5に示すように、半導体基板1を分割する溝加工あるいは切断加工を行う主レーザ光21の主レーザ光パルス41と、分割溝の端部除去加工を行う副レーザ光L22bの副レーザ光Lパルス42bおよび副レーザ光R22cの副レーザ光Rパルス42cとが異なっている点である。図5では、半導体基板1を分割する溝加工あるいは切断加工を行う主レーザ光21の主レーザ光パルス41は主レーザ光パルス幅43が広く、分割溝の端部除去加工を行う副レーザ光L22bの副レーザ光Lパルス42bの副レーザ光Lパルス幅44b、および副レーザ光R22cの副レーザ光Rパルス42cの副レーザ光Rパルス幅44cが狭い例を示している。
この場合は、溝加工あるいは切断加工を行う主レーザ光21は主レーザ光パルス幅43が広いため、大きなエネルギーが必要でもパルスピークパワーを下げられるので、半導体基板1へのレーザ光照射衝撃によるダメージが抑制できる。一方、分割溝の端部除去加工を行う副レーザ光L22bと副レーザ光R22cは、副レーザ光Lパルス幅44bおよび副レーザ光Rパルス幅44cが狭いため、小さなエネルギーでパルスピークパワーを大きくすることで、レーザ光照射衝撃によるアブレーション加工によって半導体基板1の表層を少ない熱衝撃で削ることができる。
以上のような実施の形態2によれば、実施の形態1と同様に基板の分割工程に起因した半導体基板の曲げ強度の低下を抑制して半導体基板1を分割することができる。これにより、基板の分割工程に起因した半導体基板の曲げ強度の低下が抑制された光起電力装置を得ることができる。
また、実施の形態2によれば、半導体基板1を分割する溝加工あるいは切断加工と分割溝の端部除去加工とを異なるパルス幅のレーザ光で行うことで、半導体基板1の厚み方向において前者の深い加工と後者の浅い加工とに適したパルス幅を選択できる。これにより、効率的且つ安定した加工を行うことができる。なお、本実施の形態は、他の実施の形態に適用しても同様に効果を得ることができる。
上記においては、主レーザ光21の主レーザ光パルス幅43が広く、副レーザ光L22b、R22cのパルス幅が狭い例について説明したが、レーザ光のパルス波形はこれに限定されない。レーザ出力、波長、パルス繰返し周波数により、半導体基板1を分割する溝加工あるいは切断加工と分割溝の端部除去加工とにおいて、前者の深い加工と後者の浅い加工に適したパルス幅を適宜選択可能である。
実施の形態3.
図6は、本発明の実施の形態3にかかる光起電力装置の製造方法におけるレーザ光照射位置を示す平面図である。実施の形態3にかかる光起電力装置の製造方法においては、基本的に実施の形態1と同じ方法により半導体基板をレーザ光の照射により分割する。
発明の実施の形態3が実施の形態1と異なる点は、図6に示すように、半導体基板1を分割する溝加工あるいは切断加工を行う主レーザ光21の照射ビーム断面31が、分割溝の端部除去加工を行う副レーザ光L22bの照射ビーム断面32b、副レーザ光R22cの照射ビーム断面32cよりも、半導体基板1の相対移動方向5に対して上流に配置している点である。すなわち、加工中の同時刻において、主レーザ光21の照射位置が、副レーザ光L22bおよび副レーザ光R22cの照射位置よりも半導体基板1の相対移動方向5に対して上流に配置している。すなわち、主レーザ光21の照射位置と副レーザ光L22bおよび副レーザ光R22cの照射位置とがステージ7の走査方向に対して異なる。
通常、半導体基板1を分割する溝加工あるいは切断加工では、半導体基板1がレーザ光を吸収し、半導体基板1のレーザ光照射位置近傍の温度が上昇する。この温度の上昇により、半導体基板1でのレーザ光の吸収率が変化する。そのため、主レーザ光21の照射位置近傍に、副レーザ光L22b、R22cを照射すると、主レーザ光21の影響で吸収率が変化し、安定な加工ができない可能性がある。
そこで、実施の形態3では、上述したようにレーザ光の照射位置を設定する。これにより、分割溝の端部除去加工時に、分割する溝加工あるいは切断加工で受ける熱の影響を抑制でき、分割溝の端部除去加工が安定して行える。
また、図7に示すように、副レーザ光は必ずしも2つのビームである必要はなく、副レーザ光照射ビーム断面32の幅が主レーザ光照射ビーム断面31の幅より大きい幅を有する1つのビームであってもよい。図7は、実施の形態3にかかる光起電力装置の製造方法における他のレーザ光照射位置を示す平面図である。
上述した主レーザ光21と副レーザ光L22b、R22cとの照射位置の配置は、加工ヘッド12内での光軸設定を調整することにより行うことができる。また、図8に示すように、半導体基板1を分割する溝加工あるいは切断加工を行う主レーザ光21のパルスより時間的に遅れて、分割溝の端部除去加工を行う副レーザ光L22bおよび副レーザ光R22cのパルスを発生させて照射する方法を採用してもよい。この方法でも、主レーザ光21と副レーザ光L22b、R22cとの照射位置の配置の設定が可能である。図8は、本発明の実施の形態3にかかる光起電力装置の製造方法における照射レーザ光のパルスを示す図である。
以上のような実施の形態3によれば、実施の形態1と同様に基板の分割工程に起因した半導体基板の曲げ強度の低下を抑制して半導体基板1を分割することができる。これにより、基板の分割工程に起因した半導体基板の曲げ強度の低下が抑制された光起電力装置を得ることができる。
また、実施の形態3によれば、半導体基板1を分割する溝加工あるいは切断加工と分割溝の端部除去加工とを走査方向に対して異なる位置で行うことで、分割溝の端部除去加工時に、分割する溝加工あるいは切断加工により受ける熱の影響を抑制でき、分割溝の端部除去加工が安定して行える。なお、本実施の形態は、他の実施の形態に適用しても同様に効果を得ることができる。
実施の形態4.
図9は、本発明の実施の形態4にかかる光起電力装置の製造方法におけるレーザ装置200による基板分割工程を示す模式図である。実施の形態4にかかる光起電力装置の製造方法においては、基本的に実施の形態1と同じ方法により半導体基板をレーザ光の照射により分割する。
実施の形態4が実施の形態1と異なる点は、図9に示すように、レーザ装置200が1つのレーザ発振器10を備え、該レーザ発振器10から放出されたレーザ光をレーザ光分岐機構13により分岐する点である。すなわち、レーザ発振器10から放出されたレーザ発振光11は、レーザ光分岐機構13に入射する。そして、レーザ発振光11は、該レーザ光分岐機構13において、第1のレーザ発振光11a、第2のレーザ発振光11b、第3のレーザ発振光11cに分岐されて加工ヘッド12に導かれる。
そして、第1のレーザ発振光11aは、加工ヘッド12において、半導体基板1を分割する溝加工あるいは切断加工を行うビーム形状に成型され、主レーザ光21として半導体基板1に照射される。第2のレーザ発振光11bは、加工ヘッド12において、分割溝の端部除去加工を行うビーム形状に成型され、副レーザ光L22bとして半導体基板1に照射される。第3のレーザ発振光11cは、加工ヘッド12において、分割溝の端部除去加工を行うビーム形状に成型され、副レーザ光L22cとして半導体基板1に照射される。
半導体基板1は、実施の形態1と同様に一方の面をステージ7上に接触した状態で真空吸引等により固定され、他面がレーザ光入射面2とされる。半導体基板1は、ステージ7の図9における紙面垂直方向への走査によって、主レーザ光21、副レーザ光L22b、副レーザ光R22cに対して、相対的に走査される。
以上のような実施の形態4によれば、実施の形態1と同様に基板の分割工程に起因した半導体基板の曲げ強度の低下を抑制して半導体基板1を分割することができる。これにより、基板の分割工程に起因した半導体基板の曲げ強度の低下が抑制された光起電力装置を得ることができる。
また、実施の形態4によれば、主レーザ光21、副レーザ光L22b、副レーザ光R22cを1つのレーザ発振光11から分岐することで、レーザ発振器の台数を最小限にでき、設備を簡略化でき、コストの低減が図れる。
また、主レーザ光21、副レーザ光L22b、副レーザ光R22cは、同一のレーザ発振器10から放出されたレーザ光を分岐したものであるため、レーザ光軸の変動が連動し、主レーザ光21、副レーザ光L22b、副レーザ光R22cの位置関係が安定している。これにより、一定の幅での安定した端部除去加工が可能になる。なお、本実施の形態は、他の実施の形態に適用しても同様に効果を得ることができる。
実施の形態5.
本発明の実施の形態5にかかる光起電力装置の製造方法では、上記実施の形態1〜4において、主レーザ光21と、副レーザ光L22bおよび副レーザ光R22cとに異なる波長のレーザ光を用いる。そして、用いるレーザ光の波長以外は、基本的に実施の形態1〜4と同じ方法により半導体基板をレーザ光の照射により分割する。
以上のような実施の形態5によれば、実施の形態1と同様に基板の分割工程に起因した半導体基板の曲げ強度の低下を抑制して半導体基板1を分割することができる。これにより、基板の分割工程に起因した半導体基板の曲げ強度の低下が抑制された光起電力装置を得ることができる。
また、実施の形態5によれば、半導体基板1を分割する溝加工あるいは切断加工と分割溝の端部除去加工とを異なる波長のレーザ光で行うことで、半導体基板1の厚み方向において前者の深い加工と後者の浅い加工に適した波長を選択できる。これにより、効率的且つ安定した加工を行うことができる。なお、本実施の形態は、他の実施の形態に適用しても同様に効果を得ることができる。
例えば半導体基板1がシリコン基板である場合は、半導体基板1を分割する溝加工あるいは切断加工を行う主レーザ光21としては浸透深さの深い1μmの波長のレーザ光を使用し、分割溝の端部除去加工を行う副レーザ光L22b、副レーザ光R22cとしては浸透深さの浅い600nm以下の波長のレーザ光を用いるとよい。特に、分割溝の端部除去加工では、レーザ光の必要加工深さ以上の進入による熱変性を防ぐために、600nm以下の波長のレーザ光を用いることが好ましい。
実施の形態6.
実施の形態6では、実施の形態4において主レーザ光21と、副レーザ光L22bおよび副レーザ光R22cとに異なる波長のレーザ光を用いる例について説明する。図10は、本発明の実施の形態6にかかる光起電力装置の製造方法において用いるレーザ光分岐機構を示した構成図である。実施の形態6にかかる光起電力装置の製造方法では、図9に示した構成においてレーザ光分岐機構13が図10に示す構成を有するレーザ装置を用いて加工を行う。実施の形態6にかかる光起電力装置の製造方法においては、主レーザ光21と、副レーザ光L22bおよび副レーザ光R22cとに異なる波長のレーザ光を用いること以外は、基本的に実施の形態4と同じ方法により半導体基板をレーザ光の照射により分割する。
実施の形態6では、レーザ発振器10から放出された1つのレーザ発振光11を基本波とし、レーザ光分岐機構13内の波長変換結晶14により、第2高調波11dを発生させる。そして、ダイクロックミラー17で、第2高調波11dに変換されずに波長変換結晶14を透過した基本波(レーザ発振光11)と、波長変換結晶14で変換された第2高調波11dに分離する。
ダイクロックミラー17で分離された基本波(レーザ発振光11)は、第1のレーザ発振光11aとして加工ヘッド12に導かれ、半導体基板1を分割する溝加工あるいは切断加工を行うビーム形状に成型され、主レーザ光21として半導体基板1に照射される。
ダイクロックミラー17で分離された第2高調波11dは、さらにビームスプリッター18で2分岐される。そのうちの一方は、ミラー19で反射して第2のレーザ発振光11bとして加工ヘッド12に導かれ、副レーザ光L22bとして半導体基板1に照射される。他方は、そのまま第3のレーザ発振光11cとして加工ヘッド12に導かれ、副レーザ光R22cとして半導体基板1に照射される。
レーザ発振器10として、パルス固体レーザあるいはパルスファイバーレーザを用いると、基本波は波長1μm近傍に、第2高調波は500nm近傍になる。例えば半導体基板1がシリコン基板である場合は、半導体基板1を分割する溝加工あるいは切断加工を行う主レーザ光21としては浸透深さの深い1μmの波長の基本波を使用し、分割溝の端部除去加工を行う副レーザ光L22b、副レーザ光R22cとしては浸透深さの浅い第2高調波を用いるとよい。
以上のような実施の形態6によれば、実施の形態1と同様に基板の分割工程に起因した半導体基板の曲げ強度の低下を抑制して半導体基板1を分割することができる。これにより、基板の分割工程に起因した半導体基板の曲げ強度の低下が抑制された光起電力装置を得ることができる。
また、実施の形態6によれば、波長の異なる主レーザ光21、副レーザ光L22b、副レーザ光R22cを1つのレーザ発振光11から分岐することで、レーザ発振器の台数を最小限にでき、設備を簡略化でき、コストの低減が図れる。
また、主レーザ光21、副レーザ光L22b、副レーザ光R22cは、同一のレーザ発振器10から放出されたレーザ光を分岐したものであるため、主レーザ光21と、副レーザ光L22bおよび副レーザ光R22cとの位置関係が安定している。これにより、レーザ光入射面2における分割面の近傍で必要最小限の分割溝の端部除去加工が可能になり、発電に有効な面積を大きく取ることができる。
さらに、半導体基板1を分割する溝加工あるいは切断加工と分割溝の端部除去加工とを異なる波長のレーザで行うことで、半導体基板1の厚み方向において前者の深い加工と後者の浅い加工に適した波長を選択できる。これにより、効率的且つ安定した加工を行うことができる。なお、本実施の形態は、他の実施の形態に適用しても同様に効果を得ることができる。
なお、上記においては、主レーザ光21と、副レーザ光L22bおよび副レーザ光R22cとの組み合わせとして基本波と第2高調波との組み合わせを示したが、他の組み合わせでも同様の効果を奏する。
実施の形態7.
図11は、本発明の実施の形態7にかかる光起電力装置の製造方法におけるレーザ装置100による基板分割工程を示す模式図である。実施の形態7にかかる光起電力装置の製造方法においては、基本的に実施の形態1と同じ方法により半導体基板をレーザ光の照射により分割する。
実施の形態7では、半導体基板1におけるレーザ光入射面2が、表面側にPN接合が形成された受光面201側とされている。そして、半導体基板1の裏面をステージ7上に接触させて固定、保持し、受光面201を上面とした状態で受光面側から加工する。
しかしながら、実施の形態7においては、半導体基板1の裏面をステージ7上に接触させて受光面201を上面とした状態で受光面201側から加工するため、半導体基板1の受光面201側がステージ7に接触することなく、受光面201側の構造を傷つけることがない。これにより、製造された光起電力装置の性能の劣化を抑制できる。なお、本実施の形態は、他の実施の形態に適用しても同様に効果を得ることができる。
なお、上記においては、レーザ装置100による基板分割工程を例に説明したが、レーザ装置200による基板分割工程においても同様の効果を奏する。
実施の形態8.
実施の形態8では、導電性を有する裏面構造(裏面導電層)6を有する半導体基板1の分割加工について説明する。図12は、実施の形態8において切断加工が実施された裏面構造を有する半導体基板の断面形状を示す断面図である。実施の形態8にかかる半導体基板1は、実施の形態7にかかる光起電力装置の製造方法により分割加工が実施されている。図12では、主レーザ光21により切断加工が行われて形成された主レーザ光による半導体除去部分3が、半導体基板1の裏面に達している。また、半導体基板1の裏面に形成された導電性を有する裏面構造6も主レーザ光21により切断加工が行われて分離されている。これにより、半導体基板1が裏面構造6ごと、複数のセル基板1aおよびセル基板1bに分割されている。
光起電力装置を構成する半導体基板1では、発電の高効率化および電力を取り出すため、受光面201に対応する裏面にも裏面電極および裏面電解層などの導電性を有する裏面構造6を形成している。半導体基板1の分割を行う際に、導電性を有する裏面構造6を同時に切断すると、裏面構造6の導電性の物質の一部が分割面に付着してPN層間の電気抵抗が下がる場合がある。
しかし、実施の形態8によれば、主レーザ光21は、半導体基板1を分割する溝加工あるいは切断加工を行い、副レーザ光L22b、副レーザ光R22cで分割溝の端部除去加工を行う。このため、裏面構造6に含まれる導電性の材料が、主レーザ光21での加工時に溶け出し、その一部が分割面に付着して分断面のPN接合層の抵抗を下げても、副レーザ光L22bおよび副レーザ光R22cによる分割溝の端部除去加工により分割面に付着した導電性の物質を除去して、PN層間の電気抵抗を維持できる。
以上のような実施の形態8によれば、実施の形態1と同様に基板の分割工程に起因した半導体基板の曲げ強度の低下を抑制して半導体基板1を分割することができる。これにより、基板の分割工程に起因した半導体基板の曲げ強度の低下が抑制された光起電力装置を得ることができる。
また、実施の形態8においては、導電性を有する裏面構造6を有する半導体基板1の分割加工においても、分断面へ付着した裏面構造6に含まれる導電性の材料を除去して裏PN層間の電気抵抗を維持できる。なお、本実施の形態は、他の実施の形態に適用しても同様に効果を得ることができる。
実施の形態9.
図13−1および図13−2は、実施の形態9にかかる光起電力装置を示す図であり、図13−1は光起電力装置の断面図、図13−2は光起電力装置の上面図である。図13−1および図13−2に示す光起電力装置は、基板表層に第2導電型の不純物元素を拡散した不純物拡散層であるN層51aを有する第1導電型の半導体基板であるP型の半導体基板51と、半導体基板51の受光面側の面(表面)に形成された反射防止膜52と、半導体基板51の受光面側の面(表面)に形成された受光面側電極53と、半導体基板51の受光面と反対側の面(裏面)に形成された裏面電極54と、を備える。なお、N型の半導体基板にP層を備える構成としてもよい。
また、受光面側電極53としては、光起電力装置のグリッド電極53aおよびバス電極53bを含み、図13−1においてはグリッド電極53aの長手方向に垂直な断面における断面図を示している。そして、半導体基板51には、基板表面にテクスチャー構造を形成した基板を使用して、光起電力装置を構成している。
つぎに、図13−1および図13−2に示す光起電力装置を製造するための工程を説明する。なお、ここで説明する工程は、一般的な多結晶シリコン基板を用いた光起電力装置の製造工程と同様であるため、特に図示しない。
基板表面にテクスチャー構造を形成した半導体基板51を熱酸化炉へ投入し、オキシ塩化リン(POCl)蒸気の存在下で加熱して基板の表面にリンガラスを形成することで半導体基板51中にリンを拡散させ、半導体基板51の表層にN層51aを形成する。これにより、半導体基板51にPN接合が形成される。
次に、フッ酸溶液中で半導体基板51のリンガラス層を除去した後、反射防止膜52としてプラズマCVD法によりSiN膜をN層51a上に受光面側電極53の形成領域を除いて形成する。反射防止膜52の膜厚および屈折率は、光反射を最も抑制する値に設定する。なお、屈折率の異なる2層以上の膜を積層してもよい。また、反射防止膜52は、スパッタリング法など、異なる成膜方法により形成しても良い。
次に、半導体基板51の受光面に銀の混入したペーストを櫛形にスクリーン印刷にて印刷し、半導体基板51の裏面にアルミニウムの混入したペーストを全面にスクリーン印刷にて印刷した後、焼成処理を実施して受光面側電極53と裏面電極54とを形成する。その後、半導体基板51を分割して複数のセル基板に分割する。以上のようにして、図13−1および図13−2に示す光起電力装置を作製することができる。
実施の形態1〜実施の形態8において説明した基板の分割方法は、上述した光起電力装置の製造方法における半導体基板51の分割に適用することができる。また、PN接合を有する半導体基板51の形成後であれば、電極の形成前に行うことも可能である。
以上のように、本発明にかかる光起電力装置の製造方法は、基板の分割工程に起因した半導体基板の曲げ強度の低下が抑制された光起電力装置の製造に有用である。
1 半導体基板
1a セル基板
1b セル基板
2 レーザ入射面
3 主レーザ光による半導体除去部分
4 副レーザ光による半導体除去部分
5 相対移動方向
6 裏面構造
7 ステージ
10 レーザ発振器
10a 第1のレーザ発振器
10b 第2のレーザ発振器
10c 第3のレーザ発振器
11 レーザ発振光
11a 第1のレーザ発振光
11b 第2のレーザ発振光
11c 第3のレーザ発振光
11d 第2高調波
12 加工ヘッド
13 レーザ光分岐機構
14 波長変換結晶
17 ダイクロックミラー
18 ビームスプリッター
19 ミラー
21 主レーザ光
22b 副レーザ光L
22c 副レーザ光R
31 主レーザ光の照射ビーム断面
32b 副レーザ光Lの照射ビーム断面
32c 副レーザ光Rの照射ビーム断面
41 主レーザ光パルス
42b 副レーザ光Lパルス
42c 副レーザ光Rパルス
43 主レーザ光パルス幅
44b 副レーザ光Lパルス幅
44c 副レーザ光Rパルス幅
51 半導体基板
51a N層
52 反射防止膜
53a グリッド電極
53b バス電極
53 受光面側電極
54 裏面電極
100 レーザ装置
200 レーザ装置
201 受光面

Claims (8)

  1. 発電機能を有する半導体接合を半導体基板の一面側に形成する半導体接合形成工程と、
    前記半導体基板に対してレーザ光を照射しながら前記レーザ光と前記半導体基板とを相対的に走査することにより前記半導体基板を局部的に溶融、蒸発させて前記半導体基板を複数に分割する分割工程と、
    を有する光起電力装置の製造方法であって、
    前記分割工程では、
    前記半導体基板の一方の面に第1レーザ光を照射することにより、前記半導体基板を前記走査の方向に沿って分割するための溝を形成する溝加工または切断加工を行い、
    前記溝加工または切断加工により形成される溝部の前記一方の面側の端部に第2レーザ光を照射することにより、前記端部の半導体を前記走査の方向に沿って除去する端部除去加工を行い、
    前記溝加工または切断加工と、前記端部除去加工とを同一走査中に行うこと、
    を特徴とする光起電力装置の製造方法。
  2. 前記第1レーザ光と前記第2レーザ光とのパルス幅が異なること、
    を特徴とする請求項1に記載の光起電力装置の製造方法。
  3. 前記半導体基板の一方の面における前記第1レーザ光と前記第2レーザ光との照射位置が、前記走査の方向において異なること、
    を特徴とする請求項1又は2に記載の光起電力装置の製造方法。
  4. 前記第1レーザ光と前記第2レーザ光とが、1つのレーザ光を分岐したレーザ光であること、
    を特徴とする請求項1又は3に記載の光起電力装置の製造方法。
  5. 前記第1レーザ光と前記第2レーザ光との波長が異なること、
    を特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の光起電力装置の製造方法。
  6. 前記第1レーザ光が基本波であり、
    前記第2レーザ光が第1レーザ光を波長変換して発生させた高調波であること、
    を特徴とする請求項1、3又は5のいずれか1つに記載の光起電力装置の製造方法。
  7. 前記第1レーザ光と前記第2レーザ光とを前記半導体基板における前記一面側に照射すること、
    を特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の光起電力装置の製造方法。
  8. 前記半導体基板が、導電層を他面側に有し、
    前記半導体基板の一面側における前記導電層に対応した位置に前記第1レーザ光を照射すること、
    を特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載の光起電力装置の製造方法。
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