JP2011252075A - 被覆体及びそれを被覆した構造体 - Google Patents

被覆体及びそれを被覆した構造体 Download PDF

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雅明 乕田
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Abstract

【課題】寒暖差の激しい環境下で破損の恐れが少ない耐候性に優れた被覆体を提供する。
【解決手段】本発明の被覆体3は、ポリアクリル酸エステル系、エチレンプロピレンラバー系、EVA系又は塩素化ポリエチレン系弾性体などの飽和系弾性体40〜60重量部と、AS、AAS、AES又はACSなどのジエン系弾性体を含まないスチレン系樹脂60〜40重量部とを含む熱可塑性樹脂からなるチューブを、径方向又は長さ方向の少なくとも一方向に延伸させたことを特徴とする。前記樹脂可塑性樹脂は、木粉を含有させてもよい。この被覆体3を熱収縮させて鋼管などの芯材2に被覆して構造体1を形成することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、金属管などの芯材に被覆し、木質感などを備えた建築用の外装資材等を形成することができる被覆体に関する。
建物の内装部材或いは外装部材などとして、金属管などに木質感を有する合成樹脂を被覆した構造体が採用されている。
例を挙げると、金属管の外周に木質系樹脂混合物を被覆した木目模様を有する合成木材被覆金属管(下記特許文献1参照)や、中空円筒形状の鋼管と接着剤を介して被覆させた合成樹脂層からなる外観視木目模様の建築用資材(下記特許文献2参照)や、セルロースとEVAからなる樹脂改質剤が配合されたスチレン系共重合樹脂基材を押し出し被覆した合成樹脂被覆材(下記特許文献3参照)などが提案されている。
特開2000−229375公報 特開2004−211314公報 特開2005−112943公報
上記特許文献1に記載の金属管は、樹脂被覆層と金属管の線膨張係数が異なるため、寒暖差の大きい環境下で施工されると樹脂被覆層が破損する問題があった。
上記特許文献2に記載の建築用資材は、上記と同様の問題を抱える上に、接着剤を使用するために、鋼材と樹脂を容易に分離することができずリサイクル性に問題があった。
上記特許文献3に記載の合成樹脂被覆材は、寒暖差の大きい環境下で施工されても樹脂層が破損する恐れが少なく、耐候性に優れているが、押し出し被覆するため、多品種少ロットの生産には不向きであった。
そこで、本発明の目的は、上述した従来技術の欠点を解消でき、特に寒暖差の激しい環境下における耐候性に優れた被覆体を提供することにある。
本発明の被覆体は、飽和系弾性体とジエン系弾性体を含まないスチレン系樹脂とを含む熱可塑性樹脂からなるチューブを、径方向又は長さ方向の少なくとも一方向に延伸させたことを特徴とする。
本発明の被覆体は、耐候性に優れており、この被覆体を金属管などの芯材に被覆した構造体は、寒暖差の厳しい環境下において線膨張差による熱応力によって破損しにくいものである。
本発明の被覆体に用いることのできる飽和系弾性体の一例のシリコーン・アクリル系複合ゴムにおける特殊なコア・セル構造をモデル的に示した図である。 本発明の被覆体を芯材に被覆した構造体の一例を模式的に示した断面図である。
以下、本発明の被覆体について説明する。但し、本発明は、これに限定されるものではない。
本発明の被覆体は、飽和系弾性体とジエン系弾性体を含まないスチレン系樹脂とを含む熱可塑性樹脂からなるチューブを、径方向又は長さ方向の少なくとも一方向に延伸させたことを特徴とする。
本発明に用いることのできる飽和系弾性体は、ポリアクリル酸エステル系又はエチレンプロピレンラバー系またはEVA系又は塩素化ポリエチレン系弾性体などを挙げることができ、より具体的には、ポリエチレン(PE)、エチレンとプロピレンのランダム共重合体(EPR)、エチレンとプロピレン及び架橋用ジエンモノマーとの三元共重合体(EPDM)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、アクリレート系共重合体などが挙げることができる。これらの飽和系弾性体は、ポリブタジエンのような2重結合を含まないため、耐候性に優れている。
ポリアクリル酸エステル系弾性体は、特にシリコーン・アクリル系複合ゴムが好ましく、このゴムは、特殊なコア・セル構造を形成していることを特徴とする複合ゴムであり、ポリアクリル酸エステル弾性体単体に比べ優れた耐衝撃性を得ることができ、具体的な商品としては、三菱レイヨン社製メタブレンS−2001を挙げることができる。
上記シリコーン・アクリル系複合ゴムは、図1に示したモデル構造のように特殊なコア・セル構造を形成しており、例えば、以下のように製造することができる。
オクタメチルテトラシクロヘキサン、テトラエトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランを混合した液に、ドデシルベンゼンスルホン酸とドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを溶解した水溶液に添加して乳化する。この乳化液を加熱した後、水酸化ナトリウムで中和してシリコーンラテックスを生成する。
次いで追加水を添加し、窒素置換した後、BA、アリルメタクリレート、t−ブチルヒドロぺルオキシドを所定量加えて攪拌し、シリコーンゴム粒子に浸透させた後、硫酸第一鉄ロンガリット、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩、ロンガリットを仕込み、重合して製造することができる。
より詳細については、“新高分子文庫34 耐衝撃性高分子材料(下)”,井手文雄,高分子刊行会,p224−227などに記載されている。
飽和系弾性体は、熱可塑性樹脂100重量部中に、好ましくは40〜60重量部、特に好ましくは42〜55重量部、より好ましくは45〜53重量部含有させることができ、優れた耐衝撃性と押出加工性を得ることができる。
本発明に用いることのできるジエン系弾性体を含まないスチレン系樹脂は、AS(アクリルニトリル−スチレン共重合体)樹脂、AAS(アクリルニトリル−アクリルゴム−スチレン共重合体)樹脂、AES(アクリルニトリル−EPDM−スチレン共重合体)樹脂、ACS(アクリルニトリル−塩素化ポリエチレン−スチレン共重合体)樹脂などを挙げることができ、具体的な商品としては、UMG社製W305B EPR1017Aを挙げることができる。また、このジエン系弾性体としては、ポリブタジエンを挙げることができる。ジエン系弾性体を含まないため2重結合に起因する耐候性劣化がない。また被覆体が飽和系弾性体と同じ飽和系弾性体と共重合したスチレン系樹脂で構成することにより優れた衝撃性が得ることができる。
ジエン系弾性体を含まないスチレン系樹脂は、熱可塑性樹脂100重量部中に、好ましくは60〜40重量部、特に好ましくは58〜45重量部、より好ましくは55〜47重量部含有させることができ、優れた延伸性と押出加工性を得ることができる。
熱可塑性樹脂には、上記の成分以外に、酸化防止剤、熱安定剤、着色剤、光安定剤,発泡剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤などの添加剤を、公知の処方に従って、配合することができる。
さらに、熱可塑性樹脂には、木粉を含有させることができ、使用できる木粉には特に制限はなく、松、栂、桜、杉、桧、ブナ、ラン、樅等を使用することができる。木粉の形状としては、粉砕品が好適であり、100メッシュ以下の粉末が木質感を付与するのに好適である。この木粉は、熱可塑性樹脂l00重量部に対して、1〜100重量部が適当であり、木質感や成形性等を考慮すると、1〜50重量部にすることが好ましい。
本発明の被覆体は、芯材に被覆させて構造体を形成することができる。
この芯材としては、鋼、ステンレス鋼、アルミなどからなる金属管又は金属棒、FRPなどからなる合成樹脂管又は合成樹脂棒、木製棒などを挙げることができる。
この構造体の表面に木質感を付与するために、金属ブラシ、サンダーなどを用いて研磨加工を施してもよい。
この構造体は、建築用の資材などとして用いることができ、耐候性、耐久性に優れているため、ルーバー、床材、目隠し材などの外装資材として好適に使用することができる。
以下、本発明の被覆体の製造方法の一例を説明する。
上記成分からなる熱可塑性樹脂を、多層環状ダイを備えた押出機によってチューブ状に押出す。この未延伸チューブを、長さ方向、径方向のいずれか一方向又は両方向にチューブラー延伸して被覆体を形成することができる。その際の延伸倍率は目的とする熱収縮率により決められるが、一般に長さ方向には1〜1.7倍、好ましくは1〜1.4倍の範囲であり、径方向には1.1〜2倍、好ましくは1.1〜1.5倍の範囲である。延伸温度は、熱可塑性樹脂の特性、特にガラス転移温度により異なるが、通常75〜100℃の範囲で適宜決められる。
被覆体の厚みは、特に限定するものではないが、0.5mm〜2.0mm、好ましくは0.8mm〜1.5mmにすることができる。
本発明の被覆体に、芯材を差し込み、加熱炉にて、その被覆体のガラス転移温度以上で加熱することにより、被覆体を熱収縮させて、図2に示すような、芯材2の周囲に被覆体3を被覆した構造体1を形成することができる。
この際の加熱温度は、被覆体のガラス転移温度により異なるが、通常90℃〜150℃の範囲で適宜決められる。
<語句の説明>
本明細書において、「X〜Y」(X,Yは任意の数字)と記載した場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」或いは「好ましくはYより小さい」の意も包含するものである。
以下、本発明の実施例を説明する。但し、本発明は、これに限定されるものではない。
(製造方法)
以下に示した熱可塑性樹脂を用い、下記に示す各工程を経て実施例1〜3、比較例1,2の構造体を形成した。
(実施例1)
シリコーン・アクリル系複合ゴム(三菱レイヨン社製メタブレンS−2001)40重量部、木粉5重量%入り着色AAS樹脂(UMG社製W305B EPR1017A)60重量部に配合した熱可塑性樹脂を用いた。
(実施例2)
シリコーン・アクリル系複合ゴム(三菱レイヨン社製メタブレンS−2001)50重量部、木粉5重量%入り着色AAS樹脂(UMG社製W305BEPR1017A)50重量部に配合した熱可塑性樹脂を用いた。
(実施例3)
シリコーン・アクリル系複合ゴム(三菱レイヨン社製メタブレンS−2001)60重量部、木粉5重量%入り着色AAS樹脂(UMG社製W305BEPR1017A)40重量部に配合した熱可塑性樹脂を用いた。
(比較例1)
木粉5重量%入り着色AAS樹脂(UMG社製W305BEPR1017A)100重量%の熱可塑性樹脂を用いた。
(比較例2)
シリコーン・アクリル系複合ゴム(三菱レイヨン社製メタブレンS−2001)30重量部、木粉5重量%入り着色AAS樹脂(UMG社製W305BEPR1017A)70重量部に配合した熱可塑性樹脂を用いた。
〔押出成形工程〕
パイプダイを取り付けたシングル押出機によってチューブ状に押出し、この未延伸チューブを90℃にて長さ方向に1.1倍及び径方向1.4倍に、チューブラー延伸して42mm×70mm×0.9mmのチューブ状の被覆体を形成した。
〔被覆工程〕
上記被覆体を、30mm×50mm×1.2mmのアルミ角パイプに挿入した後、加熱炉にて140℃にて熱収縮させて、被覆体を被覆した構造体を形成した。
〔研磨加工工程〕
上記構造体の表面に、サンダーによる研磨加工を施して木質感を付与した。
2.冷熱サイクル試験による評価
上記各構造体を3mに切断して、これを恒温室内に配した。
恒温室内を、70℃の4時間保持した後、2時間かけて―20℃まで温度を下げ、さらに、2時間かけて70℃まで温度を上げた。これを1サイクルとして、これを30サイクル実施した。その後、目視にて構造体の表面を観察し、割れなどの破損がないかの評価をした。その結果を下記表1に示す。
〔評価結果〕
○:破損なし
×:破損あり
Figure 2011252075
(結果)
実施例1〜3と比較例1との比較により、スチレン系樹脂のみからなる熱可塑性樹脂を被覆した構造体では寒暖差の大きい環境化で破損するが、飽和系弾性体を含有することにより寒暖差の大きい環境化でもすぐれた耐衝撃性を有することが確認された。
実施例1〜3と比較例2との比較により、飽和系弾性体は少なくとも40重量部以上含有させることにより優れた耐衝撃性が得られることが確認された。
1構造体 2芯材 3被覆体

Claims (6)

  1. 飽和系弾性体40〜60重量部とジエン系弾性体を含まないスチレン系樹脂60〜40重量部とを含む熱可塑性樹脂からなるチューブを、径方向又は長さ方向の少なくとも一方向に延伸させた被覆体。
  2. 前記飽和系弾性体は、ポリアクリル酸エステル系、エチレンプロピレンラバー系、EVA系又は塩素化ポリエチレン系弾性体である請求項1に記載の被覆体。
  3. 前記ジエン系弾性体を含まないスチレン系樹脂は、AS、AAS、AES又はACSである請求項1又は2に記載の被覆体。
  4. 前記熱可塑性樹脂は、木粉を含有する請求項1〜3のいずれかに記載の被覆体。
  5. 表面を研磨加工した請求項1〜4のいずれかに記載の被覆体。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の被覆体を熱収縮させて被覆した構造体。
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