JP2011246616A - 水性エマルション - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記(A)、(B)、(C)及び(D)を含む水性エマルション。
(A)エチレン及び/又は直鎖状α−オレフィンに由来する構造単位と、式(I)
CH2=CH−R (I)
(式中、Rは、2級アルキル基等を表す。)
で表されるビニル化合物に由来する構造単位とを含むオレフィン系共重合体、又は、
該オレフィン系共重合体にα,β−不飽和カルボン酸無水物をグラフト重合してなる重合
体
(B)アクリル酸エステルに由来する構造単位及び/又はメタアクリル酸エステルに由来する構造単位と、エチレンに由来する構造単位及び/又はプロピレンに由来する構造単位とを含むアクリル系共重合体、或いは、該共重合体にα,β−不飽和カルボン酸類をグラフト重合して得られるアクリル系共重合体変性物
(C)乳化剤
(D)水
【選択図】なし
Description
ポリプロピレンの表面には塗料などの他の材料が接着し難いことから、ポリプロピレンとの接着性に優れた塩素化ポリオレフィンをポリプロピレンに塗工し、塩素化ポリオレフィンの塗膜を形成させた後に、塗料を塗工することが一般的に行われている(例えば、特許文献1)。
したがって、塩素化ポリオレフィンを含まず、ポリプロピレンとの接着性に優れた塗膜を与えるエマルションが求められている。
[1] 下記(A)、(B)、(C)及び(D)を含む水性エマルション。
(A)エチレン及び/又は直鎖状α−オレフィンに由来する構造単位と、式(I)
CH2=CH−R (I)
(式中、Rは、2級アルキル基、3級アルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。)
で表されるビニル化合物に由来する構造単位とを含むオレフィン系共重合体、又は、
該オレフィン系共重合体にα,β−不飽和カルボン酸無水物をグラフト重合してなる重合
体
(B)アクリル酸エステルに由来する構造単位及び/又はメタアクリル酸エステルに由来する構造単位と、エチレンに由来する構造単位及び/又はプロピレンに由来する構造単位とを含むアクリル系共重合体、或いは、該共重合体にα,β−不飽和カルボン酸類をグラフト重合して得られるアクリル系共重合体変性物
(C)乳化剤
(D)水
[2] 式(I)で表されるビニル化合物が、ビニルシクロヘキサンである前項[1]記載の水性エマルション。
[3] (B)に用いられるアクリル系共重合体における、アクリル酸エステルに由来する構造単位またはメタアクリル酸エステルに由来する構造単位の含有量が5〜40重量%以下であることを特徴とする前項[1]又は[2]記載の水性エマルション。
[4] (C)に用いられる乳化剤が、イオン性乳化剤である前項[1]〜[3]のいずれか一項記載の水性エマルション。
[5] イオン性乳化剤が、アニオン性乳化剤であることを特徴とする前項[4]記載の水性エマルション。
[6] アニオン性乳化剤が、α,β−不飽和カルボン酸に由来する構造単位とα,β−不飽和カルボン酸エステルに由来する構造単位とを含有する水溶性アクリル樹脂であることを特徴とする前項[5]記載の水性エマルション。
(A)エチレン及び/又は直鎖状α−オレフィンに由来する構造単位と、式(I)
CH2=CH−R (I)
(式中、Rは、2級アルキル基、3級アルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。)
で表されるビニル化合物に由来する構造単位とを含むオレフィン系共重合体、又は、
該オレフィン系共重合体にα,β−不飽和カルボン酸無水物をグラフト重合してなる重合
体
(B)アクリル酸エステルに由来する構造単位及び/又はメタアクリル酸エステルに由来する構造単位と、エチレンに由来する構造単位及び/又はプロピレンに由来する構造単位とを含むアクリル系共重合体、或いは、該共重合体にα,β−不飽和カルボン酸類をグラフト重合して得られるアクリル系共重合体変性物
(C)乳化剤
(D)水
[8] (A)又は(B)と、(C)とを混練する混練工程と、前記混練工程で得られた混練物を(D)に分散させる工程とを含む前項[7]記載の製造方法。
[9] (A)及び/または(B)、及び(C)を混練する混練工程が、剪断応力を作用させながら実施される前項[8]記載の製造方法。
[11] 被着層がポリオレフィンである前項[10]記載の積層体。
第1工程で得られた塗工品を乾燥させて、前記被着層と水性エマルションに由来する層とを有する積層体を得る第2工程と
を含むことを特徴とする積層体の製造方法。
CH2=CH−R (I)
(式中、Rは、2級アルキル基、3級アルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。)
で表されるビニル化合物(以下、ビニル化合物(I)と記すことがある)に由来する構造単位とを含むオレフィン系共重合体(以下、「重合体(A−a)」と記すことがある)、又は、
重合体(A−a)にα,β−不飽和カルボン酸無水物をグラフト重合してなる重合体(以下、「重合体(A−b)」と記すことがある)である。以下、重合体(A−a)と重合体(A−b)とを総称して「重合体(A)」と記すことがある。
置換基Rが3級アルキル基であるビニル化合物(I)としては、3,3−ジメチル−1−ブテン、3,3−ジメチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ヘキセン、3,3−ジメチル−1−ヘプテン、3,3−ジメチル−1−オクテン、3,3,4−トリメチル−1−ペンテン、3,3,4−トリメチル−1−ヘキセン、3,3,4−トリメチル−1−ヘプテン、3,3,4−トリメチル−1−オクテンなどがあげられ、
置換基Rが脂環式炭化水素基であるビニル化合物(I)としては、ビニルシクロプロパン、ビニルシクロブタン、ビニルシクロペンタン、ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロヘプタン、ビニルシクロオクタン、5−ビニル−2−ノルボルネン、1−ビニルアダマンタン、4−ビニル−1−シクロヘキセンなどがあげられる。
ビニル化合物(I)のモノマーに由来する構造単位の含有量が40モル%以下であると、得られる接着剤の接着性が向上する傾向にあるので好ましい。
ビニル化合物(I)のモノマーに由来する構造単位の含有量は、1 H−NMRスペクトルや13C−NMRスペクトルを用いて求めることができる。
ここで、付加重合可能なモノマーとは、エチレン、直鎖状α−オレフィンおよびビニル化合物(I)を除くモノマーであって、エチレン、直鎖状α−オレフィンおよびビニル化合物(I)と付加重合可能なモノマーであり、該モノマーの炭素数は、通常、3〜20程度である。
付加重合可能な単量体の具体例としては、シクロオレフィン、下記一般式(II)
(式中、R’、R”は、それぞれ独立に、炭素数1〜18程度の直鎖状、分枝状あるいはシクロのアルキル基、またはハロゲン原子等を表す。)
で表されるビニリデン化合物、ジエン化合物、ハロゲン化ビニル、アルキル酸ビニル、ビニルエーテル類、アクリロニトリル類、後述するα,β−不飽和カルボン酸、後述するα,β−不飽和カルボン酸エステル、後述するα,β−不飽和カルボン酸無水物等が挙げられる。
より好ましいシクロオレフィンは、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテン、2−ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5−フェニル−2−ノルボルネン、2−テトラシクロドデセン、2−トリシクロデセン、2−トリシクロウンデセン、2−ペンタシクロペンタデセン、2−ペンタシクロヘキサデセン、5−アセチル−2−ノルボルネン、5−アセチルオキシ−2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−メチル−5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−シアノ−2−ノルボルネンであり、好ましくは2−ノルボルネン、2−テトラシクロドデセンである。
ハロゲン化ビニルとしては、例えば、塩化ビニルなどが挙げられ、アクリロニトリル類としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられる。
また、重合体(A−a)の重量平均分子量(Mw)は、通常5,000〜1,000,000程度であり、機械的強度の観点から、好ましくは10,000〜500,000程度であり、より好ましくは15,000〜400,000程度である。重合体(A−a)の重量平均分子量が5,000以上であると得られる重合体(A)の機械的強度が向上する傾向にあることから好ましく、1,000,000以下であると、得られる重合体(A)の流動性が向上する傾向にあることから好ましい。
重合体(A−a)の分子量分布は、後記実施例で具体的に記載する方法にしたがって、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフ(GPC)を用いて求めることができる。
なお、重合体(A−a)のMFRは、エチレン及び/又は直鎖状α−オレフィンとビニル化合物(I)との共重合において、水素などの分子量調整剤の使用量、重合温度などを変更することにより、調整することができる。
重合体(A−b)100重量部に対するα,β−不飽和カルボン酸無水物のグラフト重合量は、得られる重合体(A−b)100重量%に対して、通常、0.01〜20重量%程度、好ましくは0.05〜10重量%程度、より好ましくは0.1〜5重量%程度である。
α,β−不飽和カルボン酸無水物のグラフト重合量が0.01重量%以上であると、重合体(A−b)の接着力が向上する傾向にあり好ましく、また、20重量%以下であると、重合体(A−b)の熱安定性が向上する傾向にあり好ましい。
α,β−不飽和カルボン酸無水物としては、無水マレイン酸が好ましい。
重合体(A−a)を溶融させたのち、α,β−不飽和カルボン酸無水物を添加してグラフト重合せしめる方法は、押出機を用いて溶融混練することで、樹脂同士あるいは樹脂と固体もしくは液体の添加物を混合するための公知の各種方法が採用可能であることから好ましい。さらに好ましい例としては、各成分の全部もしくはいくつかを組み合わせて別々にヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、ブレンダー等により混合して均一な混合物とした後、該混合物を溶融混練する等の方法を挙げることができる。溶融混練の手段としては、バンバリーミキサー、プラストミル、ブラベンダープラストグラフ、一軸又は二軸の押出機等の従来公知の混練手段が広く採用可能である。好ましいのは、連続生産が可能であり、生産性が向上するという観点から、一軸又は二軸押出機を用い、予め十分に予備混合したオレフィン系共重合体、不飽和カルボン酸類、ラジカル開始剤を押出機の供給口より供給して混練を行う方法である。押出機の溶融混練を行う部分の温度は(例えば、押出機ならシリンダー温度)、通常、50〜300℃、好ましくは80〜270℃である。温度が50℃以上であるとグラフト量が向上する傾向があり、また、温度が300℃以下であると重合体(A−a)の分解が抑制される傾向があることから好ましい。押出機の溶融混練を行う部分の温度は、溶融混練を前半と後半の二段階に分け、前半より後半の温度を高めた設定にすることが好ましい。溶融混練時間は、通常、0.1〜30分間、好ましくは0.1〜5分間である。溶融混練時間が0.1分以上であるとグラフト量が向上する傾向があり、また、溶融混練時間が30分以下であると重合体(A−a)の分解が抑制される傾向があることから好ましい。
ラジカル開始剤の添加量は、重合体(A−a)100重量部に対して、通常、0.01〜10重量部、好ましくは0.01〜1重量部である。添加量が0.01重量部以上であると重合体(A−a)へのグラフト量が増加して接着強度が向上する傾向があることから好ましく、添加量が10重量部以下であると得られる変性物中における未反応のラジカル開始剤が低減され、接着強度が向上する傾向があることから好ましい。
ラジカル開始剤は、通常、有機過酸化物であり、好ましくは半減期が1分となる分解温度が50〜210℃である有機過酸化物である。分解温度が50℃以上であるとグラフト量が向上する傾向があることから好ましく、分解温度が210℃以下であると重合体(A−a)の分解が低減される傾向があることから好ましい。また、これらの有機過酸化物は分解してラジカルを発生した後、重合体(A−a)からプロトンを引き抜く作用があることが好ましい。
これらの有機過酸化物の中で好ましいのはジアルキルパーオキサイド化合物、ジアシルパーオキサイド化合物、パーカボネート化合物、アルキルパーエステル化合物である。有機化酸化物の添加量は、重合体(A−a)100重量部に対して、通常、0.01〜20重量部、好ましくは0.05〜10重量部である。
重合体(A−b)の分子量分布は、前記のオレフィン系共重合体の分子量分布と同様に測定することができる。
なお、重合体(A−b)のMFRの制御は、ラジカル開始剤の存在下架橋する、若しくは、α,β−不飽和カルボン酸無水物とラジカル開始剤とともにグラフト重合する際の、反応温度、ラジカル開始剤の種類や量等の条件により行うことができる。一般に、重合体(A−b)がエチレン系の重合体である場合、ラジカル開始剤量が多いとMFRが小さくなり、重合体(A−b)がプロピレン系の重合体である場合、ラジカル開始剤量が少ないとMFRが小さくなる傾向であるが、ラジカル開始剤の種類、温度条件を制御することでMFRを制御できる。
重合体(B−a)にα,β−不飽和カルボン酸類をグラフト重合して得られるアクリル系共重合体変性物(以下、「重合体(B−b)」と記すことがある)である。以下、重合体(B−a)と重合体(B−b)とを総称して「重合体(B)」と記すことがある。
X−OH
(式中、Xは炭素数2〜10のエポキシアルキル基、炭素数1〜10のアルキル基、又は水酸基を有する炭素数1〜10のアルキル基を表す。)
で示されるアルコールと、アクリル酸及び/又はメタアクリル酸とからなるエステル等を挙げることができる。
アクリル酸エステルに由来する構造単位及び/又はメタアクリル酸エステルに由来する構造単位の含有量が40重量%以下であると、得られる接着剤の接着性が向上する傾向にあるので好ましい。
アクリル酸エステルに由来する構造単位及び/又はメタアクリル酸エステルに由来する構造単位の含有量は、1H−NMRスペクトルや13C−NMRスペクトルを用いて求めることができる。
ここで、付加重合可能なモノマーとは、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル、エチレン及びプロピレンを除くモノマーであって、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル、エチレン及びプロピレンと付加重合可能なモノマーであり、該モノマーの炭素数は、通常、3〜20程度である。
付加重合可能なモノマーの具体例としては、シクロオレフィン、上記一般式(II)で示されるビニリデン化合物、ジエン化合物、ハロゲン化ビニル、アルキル酸ビニル、ビニルエーテル類、アクリロニトリル類、後述するα,β−不飽和カルボン酸、後述するα,β−不飽和カルボン酸エステル、後述するα,β−不飽和カルボン酸無水物等が挙げられる。
これらは、重合体(A−a)における付加重合可能なモノマーとして例示したものと同様のモノマーが挙げられる。
また、重合体(B−a)の重量平均分子量(Mw)は、通常5,000〜1,000,000程度であり、機械的強度の観点から、好ましくは10,000〜500,000程度であり、より好ましくは15,000〜400,000程度である。重合体(B−a)の重量平均分子量が5,000以上であると得られる重合体(B)の機械的強度が向上する傾向にあることから好ましく、1,000,000以下であると、得られる重合体(B)の流動性が向上する傾向にあることから好ましい。
重合体(B−a)の分子量分布は、後記実施例で具体的に記載する方法にしたがって、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフ(GPC)を用いて求めることができる。
なお、重合体(B−a)のMFRは、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルと、エチレン及び/又はプロピレンとの共重合において、水素などの分子量調整剤の使用量、重合温度などを変更することにより、調整することができる。
重合体(B−b)100重量部に対するα,β−不飽和カルボン酸無水物のグラフト重合量は、得られる重合体(B−b)100重量%に対して、通常、0.01〜20重量%程度、好ましくは0.05〜10重量%程度、より好ましくは0.1〜5重量%程度である。
α,β−不飽和カルボン酸無水物のグラフト重合量が0.01重量%以上であると、重合体(B−b)の接着力が向上する傾向にあり好ましく、また、20重量%以下であると、重合体(B−b)の熱安定性が向上する傾向にあり好ましい。
α,β−不飽和カルボン酸無水物としては、無水マレイン酸が好ましい。
重合体(B−b)の製造方法は、上記重合体(A−b)の製造方法と同様である。
重合体(B−b)の分子量分布は、前記のオレフィン系共重合体の分子量分布と同様に測定することができる。
なお、重合体(B−b)のMFRの制御は、ラジカル開始剤の存在下架橋する、若しくは、α,β−不飽和カルボン酸無水物とラジカル開始剤とともにグラフト重合する際の、反応温度、ラジカル開始剤の種類や量等の条件により行うことができる。一般に、重合体(B−b)がエチレン系の重合体である場合、ラジカル開始剤量が多いとMFRが小さくなり、重合体(B−b)がプロピレン系の重合体である場合、ラジカル開始剤量が少ないとMFRが小さくなる傾向であるが、ラジカル開始剤の種類、温度条件を制御することでMFRを制御できる。
ここで、乳化剤としては、例えば、ノニオン系乳化剤や、両性系乳化剤、カチオン系乳化剤、アニオン系乳化剤等のイオン性乳化剤が挙げられ、それらを単独で使用することも、組み合わせて使用することもできる。
また、乳化剤(C)は水溶液状態で使用することもできる。乳化剤(C)としては、イオン性乳化剤が好ましく、アニオン性乳化剤がより好ましい。
ポリオキシエチレンアルキルエーテルの例として、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル等が挙げられる。
ソルビタン脂肪族エステルの例として、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート等が挙げられる。
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪族エステルの例として、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート等が挙げられる。
ポリオキシエチレンソルビトール脂肪族エステルの例として、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット等が挙げられる。
グリセリン脂肪族エステルの例として、グリセロールモノステアレート、グリセロールモノオレエート等が挙げられる。
ポリオキシエチレン脂肪族エステルの例として、ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールモノオレエート等が挙げられる。
アルキルトリメチルアンモニウム塩の例として、塩化ヤシアルキルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ヘベニルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。
ジアルキルジメチルアンモニウム塩の例として、塩化ジデシルジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化ジオレイルジメチルアンモニウム等が挙げられる。
モノアルキルスルホン酸塩の例としては、オクチルスルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホン酸ナトリウム、ペンタデシルスルホン酸ナトリウム、ミリスチルスルホン酸ナトリウム、ステアリルスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
アルキルポリオキシエチレンスルホン酸塩の例としては、オクチルポリオキシエチレンスルホン酸ナトリウム、ラウリルポリオキシエチレンスルホン酸ナトリウム、ペンタデシルポリオキシエチレンスルホン酸ナトリウム、ミリスチルポリオキシエチレンスルホン酸ナトリウム、ステアリルポリオキシエチレンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
モノアルキルベンゼンスルホン酸塩の例としては、オクチルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ペンタデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ミリスチルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ステアリルベンゼンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
モノアルキルリン酸塩の例としては、モノオクチルリン酸ナトリウム、モノラウリルリン酸ナトリウム、モノペンタデシルリン酸ナトリウム、モノミリスチルリン酸ナトリウム、モノステアリルリン酸ナトリウム等が挙げられる。
ここで、α,β−不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、ナジック酸、メチルナジック酸、ハイミック酸、アンゲリカ酸、テトラヒドロフタル酸、ソルビン酸、メサコン酸などが挙げられる。
α,β−不飽和カルボン酸は、複数種のα,β−不飽和カルボン酸を用いてもよい。
α,β−不飽和カルボン酸としては、特に、アクリル酸及びメタクリル酸が好ましい。
炭素数1〜20の脂肪族アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とから得られるα,β−不飽和カルボン酸エステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デカニル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸セチル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸エチルヘキシル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デカニル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸セチル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸シクロヘキシルなどが挙げられる。これら炭素数1〜20の脂肪族アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とから得られるα,β−不飽和カルボン酸エステルは、2種以上を併用してもよい。
アミノ基を有する炭素数1〜10の脂肪族アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とから得られるα,β−不飽和カルボン酸エステルとしては、例えば、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N−メチル−N−エチルアミノエチルアクリレート、N−メチル−N−エチルアミノエチルメタクリレートなどが挙げられ、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートが好ましい。これらアミノ基を有する炭素数1〜10の脂肪族アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とから得られるα,β−不飽和カルボン酸エステルは、2種以上を併用してもよい。
水酸基を有する炭素数1〜10の脂肪族アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とから得られるα,β−不飽和カルボン酸エステルとしては、例えば、ヒドロキシメチルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシペンチルアクリレート、ヒドロキシヘキシルアクリレート、ヒドロキシメチルメタクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレート、ヒドロキシペンチルメタクリレート、ヒドロキシヘキシルメタクリレートなどが挙げられる。これら水酸基を有する炭素数1〜10の脂肪族アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とから得られるα,β−不飽和カルボン酸エステルは、2種以上を併用してもよい。
カルボン酸基を有する炭素数1〜10の脂肪族アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とから得られるα,β−不飽和カルボン酸エステルとしては、例えば、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸等が挙げられる。これらカルボン酸基を有する炭素数1〜10の脂肪族アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とから得られるα,β−不飽和カルボン酸エステルは、2種以上を併用してもよい。
水溶性アクリル樹脂におけるα,β−不飽和カルボン酸エステルに由来する構造単位の含有量としては、水溶性アクリル樹脂を構成する全ての構造単位に対して、通常、5〜95モル%であり、好ましくは、10〜80モル%である。
α,β−不飽和カルボン酸エステルに由来する構造単位の中で、炭素数1〜20の脂肪族アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とから得られるα,β−不飽和カルボン酸エステルに由来する構造単位の含有量は、水溶性アクリル樹脂を構成する全ての構造単位に対して、通常、5〜95モル%であり、好ましくは、10〜80モル%である。
α,β−不飽和カルボン酸エステルに由来する構造単位の中で、アミノ基を有する炭素数1〜10の脂肪族アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とから得られるα,β−不飽和カルボン酸エステルに由来する構造単位の含有量は、水溶性アクリル樹脂を構成する全ての構造単位に対して、通常、0〜80モル%であり、好ましくは、0〜50モル%である。
α,β−不飽和カルボン酸エステルに由来する構造単位の中で、カルボン酸基を有する炭素数1〜10の脂肪族アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とから得られるα,β−不飽和カルボン酸エステルに由来する構造単位の含有量は、水溶性アクリル樹脂を構成する全ての構造単位に対して、通常、0〜80モル%であり、好ましくは、0〜40モル%である。
α,β−不飽和カルボン酸エステルに由来する構造単位の中で、水酸基を有する炭素数1〜10の脂肪族アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とから得られるα,β−不飽和カルボン酸エステルに由来する構造単位を含有していてもよく、その含有量は、水溶性アクリル樹脂を構成する全ての構造単位に対して、通常、0〜50モル%であり、好ましくは1〜30モル%である。
また、前記のような機械乳化法以外にも自己乳化などの化学乳化法でのエマルション製造方法も例示される。
ここで、剪断速度とはスクリューエレメント最外周部の周速度[mm/sec]をスクリューとバレルとのクリアランス[mm]で除した数値である。
(A)及び(B)を加熱する加熱工程と、前記加熱工程で得られた加熱された(A)及び(B)に(C)を混合する混合工程とを含む方法としては、例えば、ニーダーのシリンダーを加熱したのち、該シリンダー内に(A)及び(B)を投入し、回転させながら溶融する加熱工程を行い、次に、(C)を投入し、回転させる混合工程を行い、続いて、得られた混合物に(D)を投入し、分散させて、水性エマルションを得る方法などが挙げられる。
(A)及び(B)を加熱する加熱工程と、前記加熱工程で得られた加熱された(A)及び(B)に(C)を混合する混合工程とを含む方法としては、多軸押出機を用いる方法が好適である。
具体的に説明すると、まず、スクリューを2本以上ケーシング内に有する多軸押出機のホッパーから(A)及び(B)を供給し、加熱、溶融混練させる加熱工程、次に、該押出機の圧縮ゾーン及び/又は計量ゾーンに設けた少なくとも1個の液体供給口より供給された(C)と混練しながら(D)に分散させる混合工程を経由して本発明の水性エマルションを製造する方法などが例示される。
(A)又は(B)を加熱する加熱工程と、前記加熱工程で得られた加熱された(A)又は(B)に(C)を混合する混合工程とを含む方法としては、多軸押出機を用いる方法が好適である。
具体的に説明すると、まず、スクリューを2本以上ケーシング内に有する多軸押出機のホッパーから(A)又は(B)を供給し、加熱、溶融混練させる加熱工程、次に、該押出機の圧縮ゾーン及び/又は計量ゾーンに設けた少なくとも1個の液体供給口より供給された(C)と混練しながら(D)に分散させる混合工程を経由して水性エマルションを製造する方法などが例示される。
かくして得られる(A)、(C)及び(D)を含む水性エマルションと、(B)、(C)及び(D)を含む水性エマルションとを混合する方法は、特に限定されない。
分散質の体積基準メジアン径は、通常、0.01〜3μm、好ましくは0.1〜2.5μm、より好ましくは0.3〜1.5μmである。
体積基準メジアン径が0.01μm以上であると、製造が容易なことから好ましく、3μm以下であると、接着性が向上する傾向があることから好ましい。
ここで体積基準メジアン径とは、体積基準で積算粒子径分布の値が50%に相当する粒子径である。
被着層がいずれも非吸水性の場合には、一方の被着体に片面に本発明の水性エマルションを塗工したのち、乾燥させ、水性エマルションに由来する硬化物層を形成したのち、他方の被着層を貼合し、加熱して接着させればよい。
エマルション中の固形分は、JIS K−6828に従って測定した。
また、乳化剤及び顔料ペースト中の固形分は、JIS K−6828に準じた方法により測定した。
オレフィン系共重合体(A−a)の分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフ(GPC)を用い、ポリスチレン(分子量688〜400,000)標準物質で校正した上で、下記条件にて求めた。なお、分子量分布は重量平均分子量(以下、Mwという)と数平均分子量(以下、Mnという)との比(Mw/Mn)で評価した。
機種 Waters製 150−C
カラム shodex packed column A−80M
測定温度 140℃
測定溶媒 オルトジクロロベンゼン
測定濃度 1mg/ml
オレフィン系共重合体(A−a)中のビニルシクロヘキサン単位の含有量は、下記13C−NMR装置により求めた。
13C−NMR装置:BRUKER社製 DRX600
測定溶媒:オルトジクロロベンゼンとオルトジクロロベンゼン−d4
4:1(容積比)混合液
測定温度:135℃
無水マレイン酸のグラフト量は、サンプル1.0gをキシレン20mlに溶解させ、サンプルの溶液をメタノール300mlに攪拌しながら滴下してサンプルを再沈殿させて回収したのち、回収したサンプルを真空乾燥した後(80℃、8時間)、熱プレスにより厚さ100μmのフィルムを作製し、得られたフィルムの赤外吸収スペクトルを測定し、1780cm−1付近の吸収より無水マレイン酸グラフト量を定量した。
溶融粘度は、フローテスター(株式会社島津製作所製:CFT−500D)を用いて190℃で測定を行うことで得た値である。なお、加重は0.49MPa、ダイは内径×長さ=1mm×10mmにて測定を行った。
軟化点は、加重を0.49MPa、ダイを内径×長さ=1mm×10mmとし、フローテスター(株式会社島津製作所製:CFT−500D)によるT1/2法により得た値である。
レーザー回折式粒度分布測定装置LA−910(株式会社堀場製作所製)を用い、粒子屈折率1.50−0.20iで得られる体積基準のメジアン径である。
アルゴンで置換したSUS製リアクター中にビニルシクロへキサン(以下、VCHと記載する場合がある)386部とトルエン3640部を投入した。50℃に昇温後、エチレンを0.6MPaで加圧しながら仕込んだ。トリイソブチルアルミニウム(TIBA)のトルエン溶液[東ソー・アクゾ(株)製TIBA濃度20%]10部を仕込み、つづいてジエチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド0.001部を脱水トルエン87部に溶解させたものと、ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.03部を脱水トルエン122部に溶解させたものを投入し2時間攪拌した。得られた反応液をアセトン約10000部中に投じ、沈殿した白色固体を濾取した。該固体をアセトンで洗浄後、減圧乾燥した結果、エチレン・VCH共重合体である共重合体(A−a−1)300部を得た。共重合体(A−a−1)の極限粘度[η]は0.48dl/gで、Mnは15,600、分子量分布(Mw/Mn)は2.0、融点(Tm)は57℃、ガラス転移点(Tg)は−28℃、共重合体(A−a−1)におけるVCHに由来する構造単位の含有率は13モル%であった。
製造例1で得られた共重合体(A−a−1)100部に、無水マレイン酸0.4部、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン0.04部を添加して十分に予備混合後に二軸押出機の供給口より供給して溶融混練を行い、エチレン・VCH共重合体に無水マレイン酸をグラフト重合してなる共重合体(A−b−1)を得た。なお、押出機の溶融混練を行う部分の温度は、溶融混練を前半と後半の二段階に分け、前半は180℃、後半は260℃と温度設定にして溶融混練を行った。共重合体(A−b−1)の無水マレイン酸グラフト量は0.2%であった。また、共重合体(A−b−1)のメルトフローレート(MFR)は180g/10分(190℃、荷重:2.16kgf)であった。
製造例1において、エチレンに替えてプロピレンを用いる以外は製造例1と同様にして、プロピレン・VCH共重合体である共重合体(A−a−2)を得ることができる。
製造例2において、共重合体(A−a−1)に替えて共重合体(A−a−2)を用いる以外は製造例2と同様にして、プロピレン・VCH共重合体に無水マレイン酸をグラフト重合してなる共重合体(A−b−2)を得ることができる。
(C−1)の単量体としては表1記載の単量体を使用した。
反応器に、イソプロピルアルコール(以下、IPAと記すことがある)150部と該単量体混合液を仕込み、反応器を窒素置換後、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.9部を重合開始剤として、80℃で2時間攪拌した。続いて、得られた反応液が沸騰する程度まで昇温してIPAを留去し、留去後、内温を50℃に下げてから28%アンモニア水溶液を29部(48モル比)混合した後、水で固形分を調整して粘稠なアニオン系乳化剤(C−1)を得た(収率90%)。
「AA」7.5部(10.5モル比)、「MAA」22.5部(26.2モル比)、「MMA」59部(59.1モル比)及び「SLMA」11部(4.2モル比)を10〜30℃にて混合し、単量体混合物100部を得た。ここで、モル比とは上記単量体の合計モル数を100とした場合のモル数を表す。
冷却器、窒素導入管、攪拌機及び滴下ロート及び加熱用のジャケットを装備した1L反応器に、イソプロピルアルコール(以下、IPAと記すことがある)150部とイオン交換水100部を仕込み、攪拌しながら内温を80℃に調整した。反応容器を窒素置換後、該単量体混合液の20部を一括投入した。さらに重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリルを2部添加し、同温度にて攪拌した。次に、該単量体混合液の80部を4時間かけて滴下しながら、同温度にて攪拌した。該単量体混合液の滴下開始から1時間毎に、上記重合開始剤を0.15部づつ、4回にわけて添加し、さらに3時間、同温度にて攪拌させた。続いて、得られた反応液が沸騰する程度まで昇温してIPAを留去し、留去後、内温を50℃に下げてから28%アンモニア水溶液を26.5部(44モル比)混合した後、粘稠なアニオン系乳化剤(C−1’)を得た(収率90%、以下、(C−1’)と記す)。
同方向回転噛合型二軸スクリュー押出機((株)日本製鋼所社製:TEX30φ、L/D=30)のシリンダー温度を110℃に設定した後、該押出機のホッパーより、共重合体(A−b−1)110部をスクリューの回転数350rpmにて連続的に供給し、共重合体(A−b−1)を加熱した。
該押出機のベント部に設けた供給口より、乳化剤(C−1)10部(固形分)をギヤーポンプで加圧しながら連続的に供給し、共重合体(A−b−1)及び乳化剤(C−1)を連続的に押出ししながら混合し、さらにベント部に設けた供給口よりイオン交換水(D)100部をプランジャーポンプで加圧しながら投入し、乳白色の水性エマルションを得た。得られた水性エマルション(Ea−1)中に含まれる分散質の粒子径は0.60μmであった。
同方向回転噛合型二軸スクリュー押出機((株)テクノベル:KZW15TW−15/45MG−NH(−1100)、L/D=45)のシリンダー温度を110℃に設定した後、該押出機のホッパーより、アクリル系共重合体(B)であるボンドファーストCG5001(住友化学社製、MFR:約200g/10分(190℃)、以下ボンドファースト)100部をスクリューの回転数500rpmにて連続的に供給し、ボンドファーストを加熱した。
該押出機のベント部に設けた供給口より、乳化剤(C−1)10部(固形分)をギヤーポンプで加圧しながら連続的に供給し、ボンドファースト及び乳化剤(C−1)を連続的に押出ししながら混合し、さらにベント部に設けた供給口よりイオン交換水(D)100部をプランジャーポンプで加圧しながら投入し、乳白色の水性エマルション(Eb−1)を得た。得られた水性エマルション(Eb−1)中に含まれる分散質の粒子径は0.61μmであった。
製造例8において、乳化剤(C−1)に替えて乳化剤(C−1’)を用いる以外は製造例8と同様にして、水性エマルション(Eb−1’)を得ることができる。
製造例8において、アクリル系共重合体(B)であるボンドファーストに替えてアクリフトCM5201(住友化学社製、MFR:約450g/10分(190℃)、以下アクリフト)を用いる以外は製造例8と同様にして、乳白色の水性エマルション(Eb−2)を得た。得られた水性エマルション(Eb−2)中に含まれる分散質の粒子径は0.43μmであった。
製造例10において、乳化剤(C−1)に替えて乳化剤(C−1’)を用いる以外は製造例10と同様にして、水性エマルション(Eb−2’)を得ることができる。
サンドグラインダー用SUS製200mL容器に53.4gのアクリセットARL−460(固形分50.8%、日本触媒社製)、1.2gのサーフィノール104(固形分50.0%、信越化学社製)と85.1gのイオン交換水とを仕込み、300rpmで10分攪拌して配合物1を得た。
続いて、得られた配合物1に15.1gのカーボンブラック:MA−100(三菱樹脂社製)、30.1gのタルク:NK−64(富士タルク社製)と15.1gの酸化チタン:タイペークR820(石原産業社製)とを仕込み、600rpmで30分攪拌して配合物2を得た。
さらに、得られた配合物2に200gのガラスビーズ(1.0mmφ)を仕込み、6筒式サンドグラインダー((株)五十嵐機械製造製)にて25−30℃の範囲で2000rpmで8時間攪拌した後、目開き200メッシュの濾布で濾過することで固形分量45.5%の顔料ペーストを得た。
水性エマルション(Ea−1)と水性エマルション(Eb−1)とを固形分換算で2:1の比で配合し、スリーワンモーターにて5分攪拌し、本発明の水性エマルションを得た。
実施例1において、水性エマルション(Ea−1)と水性エマルション(Eb−1)との配合比を固形分換算で4:1とする以外は実施例1と同様にして、本発明の水性エマルションを得た。
実施例1において、水性エマルション(Eb−1)に替えて水性エマルション(Eb−2)を用いる以外は実施例1と同様にして、本発明の水性エマルションを得た。
製造例12で得た顔料ペースト20.0gをスリーワンモーターで攪拌しながら、そこに、固形分換算で3.9gの水性エマルションと0.68gの20%尿素水との混合物を5分間かけて滴下し、滴下後さらに5分間攪拌することで、試験用配合物を作成し、該試験用配合物について接着性の評価を行った。
<接着性>
ポリプロピレン基材に膜厚が乾燥後10μm程度となるよう試験用配合物を塗工し、得られた塗工物を120度で30分間熱処理した。得られた塗膜に1mm幅100マスの切れ目を入れ、セロハンテープ剥離にて塗膜が残存するマス数をカウントした。セロハンテープ剥離3回後の塗膜残存量で接着性を評価した。数字が大きい(100に近い)ほど接着性が良好であることを意味する。結果を表3に示す。
入江商会 卓上型ニーダーPBV−0.3型に共重合体(A−b−1)90部とアクリル系共重合体(B)であるアクリフト10部とを仕込み、97℃に保った状態でスクリューの回転数10rpmで7分間、共重合体(A−b−1)とアクリフトとの混合物を加熱溶融させた。
続いて、乳化剤(C−1’)10部(固形分)を供給し、97℃に保った状態でスクリューの回転数60rpmで3分間混錬し、90℃のイオン交換水(D)100部を添加し、分散させることで、乳白色の水性エマルションを得た。得られた水性エマルション(Eab−1)中に含まれる分散質の粒子径は1.27μmであった。
得られた水性エマルション(Eab−1)を上記の試験例と同様にして測定したところ、その接着性は100であった。
Claims (15)
- 下記(A)、(B)、(C)及び(D)を含む水性エマルション。
(A)エチレン及び/又は直鎖状α−オレフィンに由来する構造単位と、式(I)
CH2=CH−R (I)
(式中、Rは、2級アルキル基、3級アルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。)
で表されるビニル化合物に由来する構造単位とを含むオレフィン系共重合体、又は、
該オレフィン系共重合体にα,β−不飽和カルボン酸無水物をグラフト重合してなる重合
体
(B)アクリル酸エステルに由来する構造単位及び/又はメタアクリル酸エステルに由来する構造単位と、エチレンに由来する構造単位及び/又はプロピレンに由来する構造単位とを含むアクリル系共重合体、或いは、該共重合体にα,β−不飽和カルボン酸類をグラフト重合して得られるアクリル系共重合体変性物
(C)乳化剤
(D)水 - 式(I)で表されるビニル化合物が、ビニルシクロヘキサンである請求項1記載の水性エマルション。
- (B)に用いられるアクリル系共重合体における、アクリル酸エステルに由来する構造単位またはメタアクリル酸エステルに由来する構造単位の含有量が5〜40重量%以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の水性エマルション。
- (C)に用いられる乳化剤が、イオン性乳化剤である請求項1〜3のいずれか一項記載の水性エマルション。
- イオン性乳化剤が、アニオン性乳化剤であることを特徴とする請求項4記載の水性エマルション。
- アニオン性乳化剤が、α,β−不飽和カルボン酸に由来する構造単位とα,β−不飽和カルボン酸エステルに由来する構造単位とを含有する水溶性アクリル樹脂であることを特徴とする請求項5記載の水性エマルション。
- 下記(A)、(C)及び(D)を含む水性エマルションと、下記(B)、(C)及び(D)を含む水性エマルションとを混合する工程を含む水性エマルションの製造方法(各水性エマルションに含まれる(C)はそれぞれ同一であっても異なっていてもよい)。
(A)エチレン及び/又は直鎖状α−オレフィンに由来する構造単位と、式(I)
CH2=CH−R (I)
(式中、Rは、2級アルキル基、3級アルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。)
で表されるビニル化合物に由来する構造単位とを含むオレフィン系共重合体、又は、
該オレフィン系共重合体にα,β−不飽和カルボン酸無水物をグラフト重合してなる重合
体
(B)アクリル酸エステルに由来する構造単位及び/又はメタアクリル酸エステルに由来する構造単位と、エチレンに由来する構造単位及び/又はプロピレンに由来する構造単位とを含むアクリル系共重合体、或いは、該共重合体にα,β−不飽和カルボン酸類をグラフト重合して得られるアクリル系共重合体変性物
(C)乳化剤
(D)水 - (A)又は(B)と、(C)とを混練する混練工程と、前記混練工程で得られた混練物を(D)に分散させる工程とを含む請求項7記載の製造方法。
- (A)又は(B)と、(C)とを混練する混練工程が、剪断応力を作用させながら実施される請求項8記載の製造方法。
- 木質系材料、セルロース系材料、プラスチック材料、セラミック材料及び金属材料からなる群から選ばれる少なくとも1種の材料からなる被着層と、請求項1〜6のいずれか一項記載の水性エマルションに由来する層とを有する積層体。
- 被着層がポリオレフィンである請求項10記載の積層体。
- 木質系材料、セルロース系材料、プラスチック材料、セラミック材料及び金属材料からなる群から選ばれる少なくとも1種の材料からなる被着体に、請求項1〜6のいずれか一項記載の水性エマルションを塗工し、該被着層と該水性エマルションを含む層とを有する塗工品を得る第1工程と、
第1工程で得られた塗工品を乾燥させて、前記被着層と水性エマルションに由来する層とを有する積層体を得る第2工程と
を含むことを特徴とする積層体の製造方法。 - 請求項1〜6のいずれか一項記載の水性エマルションを被着層表面に塗工する工程を含む塗膜の形成方法。
- 塗膜を形成させるための請求項1〜6のいずれか一項記載の水性エマルションの使用。
- 請求項1〜6のいずれか一項記載の水性エマルションを乾燥させてなる硬化物。
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