JP2011042781A - 水性エマルション - Google Patents

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Abstract

【課題】塩素化ポリオレフィンを含まず、ポリプロピレンとの接着性に優れた硬化物の塗膜を与えるエマルションが求められている。
【解決手段】下記成分(A)、成分(B)および成分(C)を含む水性エマルション。
(A)末端に位置する一つの水酸基がアルコキシ基で置換されていてもよいポリ(アルキレングリコール)とα,β−不飽和カルボン酸とから導かれるα,β−不飽和カルボン酸のポリ(アルキレングリコール)エステルに由来する構造単位と、炭素数1〜20の脂肪族アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とから導かれるα,β−不飽和カルボン酸エステルに由来する構造単位とを含有するアクリル樹脂
(B)エチレンおよび/またはプロピレンに由来する構造単位と、式(I)
CH=CH−R (I)
(式中、Rは、2級アルキル基、3級アルキル基または脂環式炭化水素基を表わす。)
で示されるビニル化合物に由来する構造単位とを含む共重合体、または、該共重合体に、α,β−不飽和カルボン酸無水物をグラフト重合させることにより得られる重合体
(C)水
【選択図】なし

Description

本発明は、水性エマルション等に関する。
ポリプロピレンは、加工性、強度などに優れることから、バンパ−などの自動車部品などに用いられている。自動車部品には装飾などのために、通常、塗料が塗工される。
しかしながら、ポリプロピレンの表面には塗料などの他の材料が接着し難いことから、ポリプロピレンとの接着性に優れた塩素化ポリオレフィンをポリプロピレンに塗工し、塩素化ポリオレフィンの硬化物の塗膜を形成させた後に、塗料を塗工することが一般的に行われている(例えば、特許文献1)。
特開平5−7832号公報([特許請求の範囲])
しかしながら、塩素化ポリオレフィンは、塩素原子を含むことから、塩素化ポリオレフィンが塗工されたポリプロピレンを燃焼させるときに塩酸ガス等が発生して該ポリプロピレンの処分が煩雑であるという問題がある。
したがって、塩素化ポリオレフィンを含まず、ポリプロピレンとの接着性に優れた硬化物の塗膜を与えるエマルションが求められている。
このような状況下、本発明者らは鋭意検討した結果、以下の<1>〜<11>記載の発明に至った。すなわち、本発明は、
<1> 下記成分(A)、成分(B)および成分(C)を含む水性エマルション;
(A)末端に位置する一つの水酸基がアルコキシ基で置換されていてもよいポリ(アルキレングリコール)とα,β−不飽和カルボン酸とから導かれるα,β−不飽和カルボン酸のポリ(アルキレングリコール)エステルに由来する構造単位と、炭素数1〜20の脂肪族アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とから導かれるα,β−不飽和カルボン酸エステルに由来する構造単位とを含有するアクリル樹脂
(B)エチレンおよび/またはプロピレンに由来する構造単位と、式(I)
CH=CH−R (I)
(式中、Rは、2級アルキル基、3級アルキル基または脂環式炭化水素基を表わす。)
で示されるビニル化合物に由来する構造単位とを含む共重合体、または、該共重合体に、α,β−不飽和カルボン酸無水物をグラフト重合させることにより得られる重合体
(C)水
<2> 成分(A)において、α,β−不飽和カルボン酸が、メタクリル酸またはアクリル酸である<1>記載の水性エマルション;
<3> 成分(A)において、α,β−不飽和カルボン酸のポリ(アルキレングリコール)エステルが、ポリ(エチレングリコール) メタクリレートまたはポリ(エチレングリコール) メチルエーテル メタクリレートである<1>または<2>記載の水性エマルション;
<4> 式(I)で示されるビニル化合物が、ビニルシクロヘキサンである<1>〜<3>のいずれか一項記載の水性エマルション;
<5> 成分(B)において、共重合体のMFR(190℃、2.16kgf)が、130g/10分以上300g/10分以下である<1>〜<4>のいずれか一項記載の水性エマルション;
<6> 成分(A)が、アクリル樹脂を構成する全ての構造単位100重量部に対して、α,β−不飽和カルボン酸のポリ(アルキレングリコール)エステルに由来する構造単位の含有量が85〜95重量部である<1>〜<5>のいずれか一項記載の水性エマルション;
<7> 水性エマルションが、前記成分(A)および前記成分(B)を分散質とし、前記成分(C)を分散媒とする水性エマルションであり、該分散質の体積基準メジアン径が0.01μm〜3μmである<1>〜<6>のいずれか一項記載の水性エマルション;
<8> 成分(A)および成分(B)を溶融混練し、得られた溶融混合物と水とを混合することを特徴とする下記成分(A)、成分(B)および成分(C)を含む水性エマルションの製造方法;
(A)末端に位置する一つの水酸基がアルコキシ基で置換されていてもよいポリ(アルキレングリコール)とα,β−不飽和カルボン酸とから導かれるα,β−不飽和カルボン酸のポリ(アルキレングリコール)エステルに由来する構造単位と、炭素数1〜20の脂肪族アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とから導かれるα,β−不飽和カルボン酸エステルに由来する構造単位とを含有するアクリル樹脂
(B)エチレンおよび/またはプロピレンに由来する構造単位と、式(I)
CH=CH−R (I)
(式中、Rは、2級アルキル基、3級アルキル基または脂環式炭化水素基を表わす。)
で示されるビニル化合物に由来する構造単位とを含む共重合体、または、該共重合体に、α,β−不飽和カルボン酸無水物をグラフト重合させることにより得られる重合体
(C)水
<9> <1>〜<7>のいずれか一項記載の水性エマルションを乾燥させることにより得られる硬化物;
<10> 木質材料、セルロース材料、プラスチック材料、セラミック材料および金属材料からなる群から選ばれる少なくとも1種の材料からなる基材層と<9>記載の硬化物からなる層とを有する積層体;
<11> 木質材料、セルロース材料、プラスチック材料、セラミック材料および金属材料からなる群から選ばれる少なくとも1種の材料からなる基材層に、<1>〜<7>のいずれか一項記載の水性エマルションを塗布し、該基材層と該水性エマルション層とを有する積層体を得る工程と、
前記工程で得られた積層体を乾燥して、前記基材層と前記水性エマルションから得られる硬化物層とを有する積層体を得る工程とを含む積層体の製造方法;
等である。
本発明の水性エマルションは、ポリプロピレンとの接着性に優れた硬化物の塗膜を与えることができる。
本発明の水性エマルションは、下記成分(A)、成分(B)および成分(C)を含む。
(A)末端に位置する一つの水酸基がアルコキシ基で置換されていてもよいポリ(アルキレングリコール)とα,β−不飽和カルボン酸とから導かれるα,β−不飽和カルボン酸のポリ(アルキレングリコール)エステルに由来する構造単位(以下、構造単位(a1)と略記する。)と、炭素数1〜20の脂肪族アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とから導かれるα,β−不飽和カルボン酸エステルに由来する構造単位(以下、構造単位(a2)と略記する。)とを含有するアクリル樹脂
(B)エチレンおよび/またはプロピレンに由来する構造単位(以下、構造単位(b1)と略記する。)と、式(I)
CH=CH−R (I)
(式中、Rは、2級アルキル基、3級アルキル基または脂環式炭化水素基を表わす。)
で示されるビニル化合物に由来する構造単位(以下、構造単位(b2)と略記する。)とを含む共重合体、または、該共重合体に、α,β−不飽和カルボン酸無水物をグラフト重合させることにより得られる重合体
(C)水
まず、成分(A)について説明する。
成分(A)は、構造単位(a1)と構造単位(a2)を含むアクリル樹脂である。
構造単位(a1)は、末端に位置する一つの水酸基がアルコキシ基で置換されていてもよいポリ(アルキレングリコール)とα,β−不飽和カルボン酸とから導かれるα,β−不飽和カルボン酸の(ポリアルキレングリコール)エステルに由来する構造単位である。
α,β−不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、アンゲリカ酸、ソルビン酸、メサコン酸等の炭素数3〜20のα,β−不飽和カルボン酸が挙げられる。該α,β−不飽和カルボン酸としては、カルボキシル基(−COOH)を一つまたは二つ有するα,β−不飽和カルボン酸が好ましく、アクリル酸またはメタクリル酸がより好ましい。
ポリ(アルキレングリコール)としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等の炭素数1〜4のアルキレンオキサイドの重合体が挙げられ、該重合体中のアルキレンオキサイドに由来する構造単位の数は、通常2〜100であり、好ましくは4〜25である。
「末端に位置する一つの水酸基がアルコキシ基で置換されていてもよいポリ(アルキレングリコール)」は、末端に位置する一つの水酸基がアルキル基で保護されていてもよいポリ(アルキレングリコール)を意味する。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基等の炭素数1〜4のアルコキシ基が挙げられる。アルキル基としては、メチル基、エチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。ポリ(エチレングリコール)およびポリ(プロピレングリコール)が好ましい。
末端に位置する一つの水酸基がアルコキシ基で置換されていてもよいポリ(アルキレングリコール)としては、ポリ(エチレングリコール)、メトキシポリ(エチレングリコール)、エトキシポリ(エチレングリコール)、プロポキシポリ(エチレングリコール)、ブトキシポリ(エチレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)、メトキシポリ(プロピレングリコール)、エトキシポリ(プロピレングリコール)、プロポキシポリ(プロピレングリコール)およびブトキシポリ(プロピレングリコール)が挙げられる。末端に位置する一つの水酸基がアルコキシ基で置換されたポリ(アルキレングリコール)が好ましく、末端に位置する一つの水酸基が炭素数1〜4のアルコキシ基で置換されたポリ(アルキレングリコール)がより好ましい。
α,β−不飽和カルボン酸のポリ(アルキレングリコール)エステルとしては、ポリ(エチレングリコール) アクリレート、ポリ(エチレングリコール) メタクリレート、ポリ(エチレングリコール) メチルエーテル アクリレート、ポリ(エチレングリコール) メチルエーテル メタクリレート、ポリ(エチレングリコール) エチルエーテル アクリレート、ポリ(エチレングリコール) エチルエーテル メタクリレート、ポリ(エチレングリコール) プロピルエーテル アクリレート、ポリ(エチレングリコール) プロピルエーテル メタクリレート、ポリ(エチレングリコール) ブチルエーテル アクリレート、ポリ(エチレングリコール) ブチルエーテル メタクリレート、ポリ(プロピレングリコール) アクリレート、ポリ(プロピレングリコール) メタクリレート、ポリ(プロピレングリコール) メチルエーテル アクリレート、ポリ(プロピレングリコール) メチルエーテル メタクリレート、ポリ(プロピレングリコール) エチルエーテル アクリレート、ポリ(プロピレングリコール) エチルエーテル メタクリレート、ポリ(プロピレングリコール) プロピルエーテル アクリレート、ポリ(プロピレングリコール) プロピルエーテル メタクリレート、ポリ(プロピレングリコール) ブチルエーテル アクリレートおよびポリ(プロピレングリコール) ブチルエーテル メタクリレートが挙げられ、ポリ(エチレングリコール) メタクリレートおよびポリ(エチレングリコール) メチルエーテル メタアクリレートが好ましい。
かかるα,β−不飽和カルボン酸のポリ(アルキレングリコール)エステルとしては、日油株式会社製のブレンマー(登録商標)PME、共栄社化学株式会社性の機能性モノマー130MA(商品名)等の市販品をそのまま使用することができる。
成分(A)のアクリル樹脂において、アクリル樹脂を構成する全ての構造単位100重量部に対して、α,β−不飽和カルボン酸のポリ(アルキレングリコール)エステルに由来する構造単位の含有量は、該アクリル樹脂の水への分散性の点で、通常80〜97重量部であり、本発明の水性エマルションから得られる硬化物の基材に対する接着性の観点から、85〜95重量部であることが好ましい。
成分(A)のアクリル樹脂は、二種類以上の構造単位(a1)を有していてもよい。
構造単位(a2)は、炭素数1〜20の脂肪族アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とから導かれるα,β−不飽和カルボン酸エステルに由来する構造単位である。α,β−不飽和カルボン酸としては、前記したものと同様のものが挙げられ、アクリル酸またはメタクリル酸が好ましい。
炭素数1〜20の脂肪族アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、tert−ブタノール、ペンタノール、3−メチルブタノール、2,2−ジメチルプロパノール、3−メチル−2−ブタノール、2−エチルヘキサノール、ノナノール、デカノール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、シクロヘキサノール等の炭素数1〜20の直鎖状、分枝鎖状または環状の脂肪族アルコールが挙げられ、炭素数1〜4の直鎖状、分枝鎖状または環状の脂肪族アルコールが好ましい。
α,β−不飽和カルボン酸エステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デカニル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸トリデシル、アクリル酸セチル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸エチルヘキシル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デカニル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸セチル、メタクリル酸ステアリルおよびメタクリル酸シクロヘキシルが挙げられ、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリルおよびメタクリル酸トリデシルが好ましい。
成分(A)のアクリル樹脂において、アクリル樹脂を構成する全ての構造単位100重量部に対して、α,β−不飽和カルボン酸エステルに由来する構造単位の含有量は、該アクリル樹脂の水への分散性の点で、通常3〜20重量部であり、本発明の水性エマルションから得られる硬化物の基材に対する接着性の観点から、5〜15重量部であることが好ましい。
成分(A)のアクリル樹脂は、二種類以上の構造単位(a2)を有していてもよい。
成分(A)のアクリル樹脂は、二種類以上のアクリル樹脂を含んでもよい。
成分(A)のアクリル樹脂は、構造単位(a1)および構造単位(a2)に加え、他の構造単位を有していてもよい。
他の構造単位としては、
第一級炭素原子または第二級炭素原子に結合する水酸基を少なくとも一つ有する炭素数1〜10の脂肪族ジオールとα,β−不飽和カルボン酸とから導かれるα,β−不飽和カルボン酸エステルに由来する構造単位(以下、構造単位(a3)と略記する。)、
置換基を有していてもよいアミノ基を有する炭素数1〜10の脂肪族アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とから導かれるα,β−不飽和カルボン酸エステルに由来する構造単位(以下、構造単位(a4)と略記する。)、および、
カルボン酸基を有する炭素数1〜10の脂肪族アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とから導かれるα,β−不飽和カルボン酸エステルに由来する構造単位(以下、構造単位(a5)と略記する。)が挙げられる。
上記他の構造単位を導くα,β−不飽和カルボン酸としては、前記したものと同様のものが挙げられ、アクリル酸またはメタクリル酸が好ましい。
構造単位(a3)を導くα,β−不飽和カルボン酸エステルは、第一級炭素原子または第二級炭素原子に結合する水酸基を少なくとも一つ有する炭素数1〜10の脂肪族ジオールとα,β−不飽和カルボン酸とから導かれる。
前記炭素数1〜10の脂肪族ジオールは、炭素原子の数が1〜10であり、水酸基を2個有する脂肪族化合物であり、当該水酸基のうちの少なくとも一つは、第一級炭素原子または第二級炭素原子に結合する。「第一級炭素原子」は、他の炭素原子1個とのみ結合している炭素原子であり、「第二級炭素原子」は、他の炭素原子2個と結合している炭素原子である。したがって、前記炭素数1〜10の脂肪族ジオールは、メチレン基またはメチン基に結合する水酸基を有する。第一級炭素原子に結合する水酸基を少なくとも一つ有する炭素数1〜10の脂肪族ジオールが好ましく、炭素数1〜10のα,ω−アルカンジオールがより好ましい。かかるα,ω−アルカンジオールは、下記式
HO−(CH−OH
(式中、yは1〜10の整数を表わす。)
で表わされ、具体的には、2−ヒドロキシエタノール、3−ヒドロキシプロパノール、4−ヒドロキシブタノール、5−ヒドロキシペンタノールおよび6−ヒドロキシヘキサノールが挙げられる。
構造単位(a3)を導くα,β−不飽和カルボン酸エステルとしては、ヒドロキシメチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、6−ヒドロキシヘキシルアクリレート、ヒドロキシメチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、5−ヒドロキシペンチルメタクリレートおよび6−ヒドロキシヘキシルメタクリレートが挙げられ、ヒドロキシメチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシメチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレートおよび4−ヒドロキシブチルメタクリレートが好ましい。
構造単位(a4)を導くα,β−不飽和カルボン酸エステルは、置換基を有していてもよいアミノ基を有する炭素数1〜10の脂肪族アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とから導かれる。
置換基を有していてもよいアミノ基としては、アミノ基;メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、sec−ブチルアミノ基、tert−ブチルアミノ基等の1個の炭素数1〜10の直鎖状、分枝鎖状または環状のアルキル基を有するアミノ基;ジメチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基等の2個の炭素数1〜10の直鎖状、分枝鎖状または環状のアルキル基を有するアミノ基;および環状アミノ基が挙げられ、2個の炭素数1〜10の直鎖状、分枝鎖状または環状のアルキル基を有するアミノ基が好ましく、2個の炭素数1〜3の直鎖状、分枝鎖状または環状のアルキル基を有するアミノ基がより好ましい。
炭素数1〜10の脂肪族アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、tert−ブタノール、ペンタノール、3−メチルブタノール、2,2−ジメチルプロパノール、3−メチル−2−ブタノール、2−エチルヘキサノール、ノナノール、デカノール、シクロヘキサノール等の炭素数1〜10の直鎖状、分枝鎖状または環状の脂肪族アルコールが挙げられ、炭素数1〜4の直鎖状、分枝鎖状または環状の脂肪族アルコールが好ましい。
置換基を有していてもよいアミノ基を有する炭素数1〜10の脂肪族アルコールとしては、N,N−ジメチルアミノエタノール、N,N−ジエチルアミノエタノール、N−メチル−N−エチルアミノエタノール、N,N−ジプロピルアミノエタノール、N−メチル−N−プロピルアミノエタノール、N−エチル−N−プロピルアミノエタノール、N,N−ジメチルアミノプロパノールおよびN,N−ジメチルアミノブタノールが挙げられる。
置換基を有していてもよいアミノ基を有する炭素数1〜10の脂肪族アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とから導かれるα,β−不飽和カルボン酸エステルとしては、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N−メチル−N−エチルアミノエチルアクリレートおよびN−メチル−N−エチルアミノエチルメタクリレートが挙げられ、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレートが好ましい。
構造単位(a5)は、カルボン酸基を有する炭素数1〜10の脂肪族アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とから導かれるα,β−不飽和カルボン酸エステルに由来する。ここで、”カルボン酸基”は、カルボキシル基(−COOH)を有する有機基を意味し、カルボキシメチル基、1,2−ジカルボキシエチル基、2−カルボキシフェニル基および2,3−ジカルボキシフェニル基が挙げられる。
かかるカルボン酸基を有する炭素数1〜10の脂肪族アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とから導かれるα,β−不飽和カルボン酸エステルとしては、2−アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸および2−メタクリロイルオキシエチルフタル酸が挙げられる。
成分(A)のアクリル樹脂は、二種以上の構造単位(a3)を有していてもよい。
成分(A)のアクリル樹脂は、二種以上の構造単位(a4)を有していてもよい。
成分(A)のアクリル樹脂は、二種以上の構造単位(a5)を有していてもよい。
成分(A)のアクリル樹脂において、該アクリル樹脂を構成する全ての構造単位100モルに対して、構造単位(a3)、(a4)および(a5)の含有量の合計は、通常0〜805モルであり、好ましくは0〜50モルである。
成分(A)のアクリル樹脂は、前記構造単位に加えて、エチレンに由来する構造単位、プロピレンに由来する構造単位、後述の炭素数4以上の直鎖状α−オレフィンに由来する構造単位、後述の式(I)で示されるビニル化合物に由来する構造単位、後述の付加重合可能なモノマーに由来する構造単位等を含有してもよいが、その含有量は、本発明の水性エマルションを乾燥させることにより得られる硬化物の接着性を損なわない量であればよく、該アクリル樹脂を構成する全ての構造単位100モルに対して、約5モル以下が好ましく、付加重合可能なモノマーに由来する構造単位は、1モル以下が好ましい。
成分(A)のアクリル樹脂は、各構造単位を導くモノマーを付加重合させることにより製造することができる。例えば、イソプロパノール等のアルコール溶媒、水等の溶媒と、モノマーを混合し、得られる混合物とラジカル開始剤等の重合開始剤を、通常70〜100℃、好ましくは75〜95℃で混合し、得られる混合物を通常1〜24時間程度攪拌することにより、重合反応を行う方法、前記溶媒とモノマーの一部とを混合し、得られる混合物と重合開始剤と残りのモノマーとを、通常70〜100℃、好ましくは75〜95℃で混合し、得られる混合物を通常1〜24時間程度攪拌することにより、重合反応を行う方法が挙げられる。重合反応を制御しやすくするため、重合開始剤や残りのモノマーを有機溶媒に溶解して得られる溶液を用いてもよい。重合開始剤は、分割して前記混合物に加えることができる。
重合開始剤の使用量は、モノマーの合計量100重量部に対して、通常0.01〜3重量部、好ましくは0.05〜3重量部、より好ましくは0.1〜3重量部である。この範囲の量の重合開始剤を用いることにより、所望の重量平均分子量を有する成分(A)を容易に製造することができる。
重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、2,2’−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)等のアゾ化合物;ラウリルパーオキサイド、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化ベンゾイル、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、クメンヒドロパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジプロピルパーオキシジカーボネート、tert−ブチルパーオキシネオデカノエート、tert−ブチルパーオキシピバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシド等の有機過酸化物;および、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素等の無機過酸化物が挙げられる。重合開始剤と還元剤とを併用したレドックス開始剤も重合開始剤として使用することができる。
成分(A)は、本発明の水性エマルションにおいて、成分(B)を成分(C)中に分散させるための乳化剤として作用する。
続いて、成分(B)について説明する。
成分(B)は、エチレンおよび/またはプロピレンに由来する構造単位と、式(I)
CH=CH−R (I)
(式中、Rは、2級アルキル基、3級アルキル基又は脂環式炭化水素基を表す。)
で表されるビニル化合物(以下、ビニル化合物(I)と略記する。)に由来する構造単位とを含む共重合体(以下、重合体(B−1)と略記する。)、または、重合体(B−1)に、α,β−不飽和カルボン酸無水物をグラフト重合させることにより得られる重合体(以下、重合体(B−2)と略記する。)である。
式(I)において、Rで示される2級アルキル基としては、炭素数3〜20の2級アルキル基が好ましく、3級アルキル基としては、炭素原子数4〜20の3級アルキル基が好ましく、脂環式炭化水素基としては、3〜16員環の脂環式炭化水素基が好ましい。脂環式炭化水素基としては、シクロアルキル基、シクロアルケニル基およびシクロアルキニル基が挙げられ、シクロアルキル基が好ましい。
Rとしては、3〜10員環の炭素数3〜20の脂環式炭化水素基および炭素数4〜20の3級アルキル基がより好ましい。
ビニル化合物(I)としては、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ヘキセン、3−メチル−1−ヘプテン、3−メチル−1−オクテン、3,4−ジメチル−1−ペンテン、3,4−ジメチル−1−ヘキセン、3,4−ジメチル−1−ヘプテン、3,4−ジメチル−1−オクテン、3,5−ジメチル−1−ヘキセン、3,5−ジメチル−1−ヘプテン、3,5−ジメチル−1−オクテン、3,6−ジメチル−1−ヘプテン、3,6−ジメチル−1−オクテン、3,7−ジメチル−1−オクテン、3,4,4−トリメチル−1−ペンテン、3,4,4−トリメチル−1−ヘキセン、3,4,4−トリメチル−1−ヘプテン、3,4,4−トリメチル−1−オクテン等のRが2級アルキル基であるビニル化合物(I);3,3−ジメチル−1−ブテン、3,3−ジメチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ヘキセン、3,3−ジメチル−1−ヘプテン、3,3−ジメチル−1−オクテン、3,3,4−トリメチル−1−ペンテン、3,3,4−トリメチル−1−ヘキセン、3,3,4−トリメチル−1−ヘプテン、3,3,4−トリメチル−1−オクテン等のRが3級アルキル基であるビニル化合物(I);ビニルシクロプロパン、ビニルシクロブタン、ビニルシクロペンタン、ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロヘプタン、ビニルシクロオクタン等のRがシクロアルキル基であるビニル化合物(I);1−ビニルアダマンタン、5−ビニル−2−ノルボルネンおよび4−ビニル−1−シクロヘキセンが挙げられる。
なかでも、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ヘキセン、3,4−ジメチル−1−ペンテン、3,5−ジメチル−1−ヘキセン、3,4,4−トリメチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、3,3−ジメチル−1−ペンテン、3,3,4−トリメチル−1−ペンテン、ビニルシクロペンタン、ビニルシクロヘキサン、ビニルシクロヘプタン、ビニルシクロオクタンおよび5−ビニル−2−ノルボルネンが好ましく、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ペンテン、3,4−ジメチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、3,3,4−トリメチル−1−ペンテン、ビニルシクロヘキサンおよびビニルノルボルネンがより好ましく、3,3−ジメチル−1−ブテンおよびビニルシクロヘキサンが特に好ましく、ビニルシクロヘキサンが最も好ましい。
重合体(B−1)中のビニル化合物(I)に由来する構造単位の含有量は、本発明の水性エマルションを乾燥させることにより得られる硬化物の接着性の観点から、重合体(B−1)を構成する全ての構造単位100モルに対して、通常5〜40モルであり、好ましくは10〜30モルであり、より好ましくは10〜20モルである。
重合体(B−1)中のビニル化合物(I)に由来する構造単位の含有量は、重合体(B−1)を1H−NMR分析や13C−NMR分析することにより求めることができる。
重合体(B−1)は、さらに、炭素数4〜20の直鎖状α−オレフィンに由来する構造単位を含むことができる。炭素数4〜20の直鎖状α−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ナノデセンおよび1−エイコセンが挙げられる。中でも、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセンおよび1−オクテンが好ましい。
重合体(B−1)中の、エチレン、プロピレンおよび炭素数4〜20の直鎖状α−オレフィンに由来する構造単位の含有量の合計は、重合体(B−1)を構成する全ての構造単位100モルに対して、通常95〜60モルであり、好ましくは90〜70モルであり、より好ましくは90〜80モルである。
重合体(B−1)は、さらに、付加重合可能なモノマーに由来する構造単位を有していてもよい。
付加重合可能なモノマーは、エチレン、プロピレン、炭素数4〜20の直鎖状α−オレフィンおよびビニル化合物(I)以外のモノマーであって、エチレン、プロピレン、炭素数4〜20の直鎖状α−オレフィンおよびビニル化合物(I)と付加重合可能なモノマーであり、該モノマーの炭素数は、通常3〜20程度である。
付加重合可能なモノマーの具体例としては、シクロオレフィン、式(II)
Figure 2011042781
(式中、R’およびR”はそれぞれ独立して、炭素数1〜18の直鎖状、分枝状または環状のアルキル基またはハロゲン原子を表わす。)
で示されるオレフィン、ジエン化合物、ハロゲン化ビニル、脂肪族カルボン酸ビニル、ビニルエーテル化合物、シアノビニル化合物、前記α,β−不飽和カルボン酸、前記α,β−不飽和カルボン酸エステルおよび後述するα,β−不飽和カルボン酸無水物が挙げられる。
シクロオレフィンとしては、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテン、3−メチルシクロペンテン、4−メチルシクロペンテン、3−メチルシクロヘキセン、2−ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5−エチル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネン、5−フェニル−2−ノルボルネン、5−ベンジル−2−ノルボルネン、2−テトラシクロドデセン、2−トリシクロデセン、2−トリシクロウンデセン、2−ペンタシクロペンタデセン、2−ペンタシクロヘキサデセン、8−メチル−2−テトラシクロドデセン、8−エチル−2−テトラシクロドデセン、5−アセチル−2−ノルボルネン、5−アセチルオキシ−2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−エトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−メチル−5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−シアノ−2−ノルボルネン、8−メトキシカルボニル−2−テトラシクロドデセン、8−メチル−8−メトキシカルボニル−2−テトラシクロドデセンおよび8−シアノ−2−テトラシクロドデセンが挙げられる。なかでも、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオクテン、2−ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、5−フェニル−2−ノルボルネン、2−テトラシクロドデセン、2−トリシクロデセン、2−トリシクロウンデセン、2−ペンタシクロペンタデセン、2−ペンタシクロヘキサデセン、5−アセチル−2−ノルボルネン、5−アセチルオキシ−2−ノルボルネン、5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネン、5−メチル−5−メトキシカルボニル−2−ノルボルネンおよび5−シアノ−2−ノルボルネンが好ましく、2−ノルボルネンおよび2−テトラシクロドデセンがより好ましい。
式(II)で示されるオレフィンとしては、イソブテン、2−メチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、2−メチル−1−ヘキセン、2−メチル−1−ヘプテン、2−メチル−1−オクテン、2,3−ジメチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ペンテン、2,3−ジメチル−1−ヘキセン、2,3−ジメチル−1−ヘプテン、2,3−ジメチル−1−オクテン、2,4−ジメチル−1−ペンテン、2,4,4−トリメチル−1−ペンテンおよび塩化ビニリデンが挙げられ、イソブテン、2,3−ジメチル−1−ブテンおよび2,4,4−トリメチル−1−ペンテンが好ましい。
ジエン化合物としては、1,3−ブタジエン、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,6−ヘプタジエン、1,7−オクタジエン、1,5−シクロオクタジエン、2,5−ノルボルナジエン、ジシクロペンタジエン、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−アリル−2−ノルボルネン、4−ビニル−1−シクロヘキセンおよび5−エチリデン−2−ノルボルネンが挙げられ、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、2,5−ノルボルナジエン、ジシクロペンタジエン、5−ビニル−2−ノルボルネン、4−ビニル−1−シクロヘキセンおよび5−エチリデン−2−ノルボルネンが好ましい。
脂肪族カルボン酸ビニルとしては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルおよび酪酸ビニルが挙げられ、ビニルエーテル化合物としては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルおよびブチルビニルエーテルが挙げられる。ハロゲン化ビニルとしては、塩化ビニルが挙げられ、シアノビニル化合物としては、アクリロニトリルおよびメタクリロニトリルが挙げられる。
重合体(B−1)中の付加重合可能なモノマーに由来する構造単位の含有量は、本発明の水性エマルションを乾燥して得られる硬化物の接着性を損なわない量であればよく、重合体(B−1)を構成するすべての構造単位100モルに対して、5モル以下が好ましく、1モル以下がより好ましい。
重合体(B−1)は、例えば、インデニルアニオン骨格または架橋されたシクロペンタジエニルアニオン骨格を有する基を有する遷移金属化合物を触媒として、対応するモノマーを重合させることにより製造することができる。なかでも、特開2003−82028号公報、特開2003−160621号公報および特開2000−128932号公報に記載の方法が好適である。
重合体(B−1)の製造においては、用いる触媒の種類や重合条件によって、重合体(B−1)に加えて、エチレンの単独重合体、プロピレンの単独重合体および/またはビニル化合物(I)の単独重合体が生成することがある。そのような場合は、ソックスレー抽出器等を用いた溶媒抽出を行うことにより、重合体(B−1)を容易に取り出すことができる。溶媒として、トルエンを用いると、不溶成分として、ビニル化合物(I)の単独重合体を除去することができる。溶媒として、クロロホルムを用いると、エチレンの単独重合体、プロピレンの単独重合体などのオレフィンの単独重合体を、不溶成分として除去することができる。重合体(B−1)は、これら溶媒への可溶成分として分離することができる。その用途において問題がない場合には、上記のような副生物を含む重合体(B−1)を用いてもよい。
重合体(B−1)の分子量分布(Mw/Mn=[重量平均分子量]/[数平均分子量])は、本発明の水性エマルションを乾燥して得られる硬化物の機械的強度および透明性の観点から、通常1.5〜10.0程度であり、好ましくは1.5〜7.0程度であり、より好ましくは1.5〜5.0程度である。
重合体(B−1)の重量平均分子量(Mw)は、本発明の水性エマルションを乾燥して得られる硬化物の機械的強度および重合体(B−1)の流動性の観点から、通常5,000〜1,000,000程度であり、好ましくは10,000〜500,000程度であり、より好ましくは15,000〜400,000程度である。
重合体(B−1)の分子量分布は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により求めることができる。
JIS K 7210に準拠して、メルトインデクサ(L217−E14011、テクノ・セブン社製)を用いて、190℃、2.16kgfの条件下で測定した重合体(B−1)のメルトフローレート(MFR)の値は、本発明の水性エマルション中の重合体(B−1)の分散性の観点から、通常130〜300g/10分であり、好ましくは130〜220g/10分である。
重合体(B−2)とは、重合体(B−1)にα,β−不飽和カルボン酸無水物をグラフト重合させることにより得られる重合体である。
α,β−不飽和カルボン酸無水物のグラフト重合量は、重合体(B−2)100重量部に対して、通常0.01〜20重量部程度、好ましくは0.05〜10重量部程度、より好ましくは0.1〜5重量部程度である。
α,β−不飽和カルボン酸無水物のグラフト重合量が0.01重量部以上の重合体(B−2)を含む本発明の水性エマルションは、その接着性が向上する傾向にある。α,β−不飽和カルボン酸無水物のグラフト重合量が20重量部以下の重合体(B−2)を含む本発明の水性エマルションは、着色が起こりにくい傾向にある。
α,β−不飽和カルボン酸無水物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等の炭素数4〜20のα,β−不飽和カルボン酸無水物が挙げられ、無水マレイン酸が好ましい。二種以上のα,β−不飽和カルボン酸無水物を組み合わせて用いてもよい。
重合体(B−2)は、例えば、重合体(B−1)を溶融させて得られる溶融重合体(B−1)に、α,β−不飽和カルボン酸無水物を添加してグラフト重合させる方法、重合体(B−1)をトルエン、キシレン等の溶媒に溶解し、得られた溶液にα,β−不飽和カルボン酸無水物を添加してグラフト重合させる方法等により製造することができる。
グラフト重合は、通常ラジカル開始剤の存在下に行われる。
ラジカル開始剤の使用量は、それが少ないと、α,β−不飽和カルボン酸無水物のグラフト重合量が少なくなり、本発明の水性エマルションを乾燥して得られる硬化物の接着性が向上しにくい傾向があり、また、それが多いと、重合体(B−2)中に含まれる未反応のラジカル開始剤の量が増える傾向にあるため、重合体(B−1)100重量部に対して、通常0.01〜10重量部、好ましくは0.01〜1重量部である。
ラジカル開始剤としては、通常有機過酸化物が用いられ、半減期が1分となる分解温度が50〜210℃である有機過酸化物が好ましい。分解温度が50℃以上である有機過酸化物を用いた場合には、α,β−不飽和カルボン酸無水物のグラフト重合量が向上する傾向があり、分解温度が210℃以下である有機過酸化物を用いた場合には、グラフト重合における重合体(B−1)の分解が低減される傾向がある。分解によりラジカルを発生した後、重合体(B−1)からプロトンを引き抜く機能を有する有機過酸化物が好ましい。
半減期が1分となる分解温度が50〜210℃である有機過酸化物としては、ジアシルパーオキサイド化合物、ジアルキルパーオキサイド化合物、パーオキシケタール化合物、アルキルパーエステル化合物およびパーカーボネート化合物が挙げられ、ジアルキルパーオキサイド化合物、ジアシルパーオキサイド化合物、パーカーボネート化合物およびアルキルパーエステル化合物が好ましい。具体的には、ジセチル パーオキシジカルボネート、ジ−3−メトキシブチル パーオキシジカルボネート,ジ−2−エチルヘキシル パーオキシジカルボネート、ビス(4−tert−ブチル シクロヘキシル)パーオキシジカルボネート、ジイソプロピル パーオキシジカルボネート、tert−ブチル パーオキシイソプロピルカーボネート、ジミリスチル パーオキシカルボネート、1,1,3,3−テトラメチルブチル パーオキシネオデカノエート、α−クミル パーオキシネオデカノエート,tert−ブチル パーオキシネオデカノエート、1,1ビス(tert−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2ビス(4,4−ジ−tert−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(tert−ブチルパーオキシ)シクロドデカン,tert−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート,tert−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート,tert−ブチルパーオキシラウレート,2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン,tert−ブチルパーオキシアセテート、2,2−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ブテン,tert−ブチルパーオキシベンゾエート、ブチル 4,4−ビス(tert−ブチルパーオキシ)バレレート、ジ−tert−ブチルベルオキシイソフタレート、ジクミルパーオキサイド、α−α’−ビス(tert−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイドおよび2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)−3−ヘキシンが挙げられる。
有機過酸化物の添加量は、重合体(B−1)100重量部に対して、通常0.01〜20重量部、好ましくは0.01〜10重量部である。
押出機を用いて溶融混練を行うことができ、複数の重合体または重合体と固体もしくは液体の添加物とを混合するための公知の各種方法が採用可能であるという点で、重合体(B−1)を溶融させて得られる溶融重合体(B−1)に、α,β−不飽和カルボン酸無水物を添加してグラフト重合させる方法が好ましい。グラフト重合を行う各成分の全部またはいくつかを組み合わせ、別々に、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、ブレンダー等により混合し、均一な混合物を得た後、該混合物を溶融混練する方法がさらに好ましい。溶融混練の手段としては、バンバリーミキサー、プラストミル、ブラベンダープラストグラフ、一軸または二軸の押出機等の公知の混練手段が広く採用可能である。重合体(B−2)を連続的に生産可能であり、生産性が向上するという観点から、重合体(B−1)、α,β−不飽和カルボン酸無水物およびラジカル開始剤を予め十分に混合して得られる混合物を、一軸または二軸の押出機の供給口より供給し、混練を行う方法が好ましい。押出機の溶融混練を行う部分の温度(例えば、押出機のシリンダー温度)は、通常50〜300℃、好ましくは80〜270℃である。温度が50℃以上であるとグラフト量が向上する傾向があり、温度が300℃以下であると重合体(B−1)の分解が抑制される傾向がある。溶融混練は、二段階で行うことが好ましく、二段階目の溶融混練の温度を、一段階目の溶融混練の温度よりも高くすることが好ましい。溶融混練時間は、通常0.1〜30分間、好ましくは0.1〜5分間である。溶融混練時間が0.1分以上であるとグラフト量が向上する傾向があり、また、溶融混練時間が30分以下であると重合体(B−1)の分解が抑制される傾向がある。
重合体(B−2)中のα,β−不飽和カルボン酸無水物に由来する構造単位は、酸無水物構造が保持された構造単位であってもよいし、酸無水物構造が開環したα,β−不飽和カルボン酸に由来する構造単位であってもよく、酸無水物構造が保持された構造単位と酸無水物構造が開環したα,β−不飽和カルボン酸に由来する構造単位の両方を含む構造単位であってもよい。
重合体(B−2)の分子量分布(Mw/Mn)は、通常1.5〜10であり、好ましくは1.5〜7、より好ましくは1.5〜5である。重合体(B−2)の分子量分布は、前記重合体(B−1)の分子量分布と同様の方法により測定することができる。
JIS K 7210に準拠し、メルトインデクサ(L217−E14011、テクノ・セブン社製)を用いて、190℃、2.16kgfの条件下で測定した、重合体(B−2)のメルトフローレート(MFR)の値は、通常130g/10分以上300g/10分以下であり、130g/10分以上200g/10分以下が好ましい。
本発明の水性エマルションは、成分(A)および成分(B)に加えて、成分(C)である水を含み、成分(A)および成分(B)を分散質とし、成分(C)を分散媒とするエマルションである。
分散質の体積基準メジアン径は、通常0.01μm以上、3μm以下であり、好ましくは2.5μm以下であり、より好ましくは2μm以下である。
体積基準メジアン径が0.01μm以上であると、水性エマルションの製造が容易であり、3μm以下であると、水性エマルションの静置安定性および水性エマルションを乾燥して得られる硬化物の接着性が向上する傾向がある。”静置安定性”は、水性エマルションを攪拌せずに3日間保存したとき、水性エマルションが均一である性質、すなわち、水性エマルション中に成分(B)が豊富な層および/または成分(C)が豊富な層が生じにくい性質を意味する。”体積基準メジアン径”は、体積基準で積算粒子径分布の値が50%に相当する粒子径を意味する。
本発明の水性エマルション中の成分(A)の含有量は、成分(B)100重量部に対して、通常1〜30重量部であり、好ましくは2〜10重量部である。
本発明の水性エマルション中の成分(A)と成分(B)の含有量の合計は、水性エマルション100重量部に対して、通常10〜90重量部、好ましくは30〜70重量部、より好ましくは40〜60重量部である。
本発明の水性エマルションにおける(C)の含有量は、水性エマルション100重量部に対して、通常90〜10重量部、好ましくは70〜30重量部、より好ましくは60〜40重量部である。
本発明の水性エマルションは、成分(A)および成分(B)を溶融混練し、得られた溶融混合物と水とを混合する方法;加熱した成分(B)に成分(A)を混合する工程を含む方法;成分(A)および成分(B)を加熱および混練し、得られた混練混合物を成分(C)中に分散させる方法;および、成分(B)をトルエン等の有機溶媒に溶解させ、得られた溶液と成分(A)を混合し、得られた混合物から前記有機溶媒を除去する工程を含む方法が挙げられる。
また、自己乳化等の化学乳化法を用いることもできる。
なかでも、成分(A)および成分(B)を溶融混練し、得られた溶融混合物と水とを混合する方法および加熱した成分(B)に成分(A)を混合する工程を含む方法が好適である。
成分(A)および成分(B)を溶融混練する工程に用いられる装置としては、2軸押出機、ラボプラストミル(株式会社東洋精機製作所製)、ラボプラストミルマイクロ(株式会社東洋精機製作所製)等の多軸押出機、ホモジナイザー、T.Kフィルミクス(プライミクス株式会社製)等バレル(シリンダー)を有する機器、攪拌槽、ケミカルスターラー、ボルテックスミキサー、フロージェットミキサー、コロイドミル、超音波発生機、高圧ホモジナイザー、分散君(株式会社フジキンの登録商標)、スタティックミキサー、マイクロミキサー等のバレル(シリンダー)を有さない機器等が挙げられる。
バレルを有する機器の剪断速度は、通常200〜100,000秒−1程度、好ましくは1,000〜2,500秒−1程度である。剪断速度が200秒−1以上であると、水性エマルションを乾燥して得られる硬化物の接着性が向上する傾向があり、100,000秒−1以下であると、水性エマルションを工業的に製造することが容易になる傾向がある。”剪断速度”は、スクリューエレメント最外周部の周速度[mm/sec]をスクリューとバレルとのクリアランス[mm]で除した数値を意味する。
成分(A)および成分(B)を溶融混練する方法としては、二軸押出機のホッパーまたは供給口から、成分(B)を連続的に供給して、成分(B)の加熱溶融混練を行い、該押出機の圧縮ゾーン、計量ゾーンまたは脱気ゾーンに設けられた少なくとも1個の供給口から、成分(A)を加圧供給し、成分(A)と成分(B)とをスクリューで混練し、続いて、該押出機の圧縮ゾーンに設けられた少なくとも1個の供給口から、成分(C)を供給することにより、ダイより連続的に水性エマルションを押出製造する方法が挙げられる。
加熱された成分(B)に、成分(A)を混合する工程を含む方法としては、ニーダーのシリンダーを加熱した後、該シリンダー内に成分(B)を投入し、回転させながら成分(B)を溶融させ、続いて、成分(A)を投入し、回転させながら成分(A)と成分(B)を混合し、得られた混合物を温水中に投入することにより、成分(A)と成分(B)とを成分(C)中に分散させて、水性エマルションを得る方法が挙げられる。
加熱された成分(B)に成分(A)を混合する工程を含む方法には、多軸押出機を用いる方法が好適である。具体的には、まず、2本以上のスクリューをケーシング内に有する多軸押出機のホッパーから、成分(B)を供給し、成分(B)の加熱溶融混練を行い、次に、該押出機の圧縮ゾーンまたは/および計量ゾーンに設けられた少なくとも1個の液体供給口から成分(A)を供給し、成分(A)と成分(B)とを混練しながら成分(C)に分散させる方法が挙げられる。
本発明のエマルションは、ポリウレタン水性エマルション、エチレン−酢酸ビニル共重合体水性エマルション等の他の水性エマルション、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂、クレー、カオリン、タルク、炭酸カルシウム等の充填剤、防腐剤、防錆剤、消泡剤、発泡剤、ポリアクリル酸、ポリエーテル、メチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、澱粉等の増粘剤、粘度調整剤、難燃剤、酸化チタン等の顔料、コハク酸ジメチル、アジピン酸ジメチル等の高沸点溶剤、可塑剤等を含んでいてもよい。
本発明の水性エマルションを乾燥させることにより、木質材料、セルロース材料、プラスチック材料、セラミック材料、金属材料等の基材との接着性に優れる硬化物を得ることができる。乾燥温度は、通常30〜180℃であり、好ましくは60〜150℃である。乾燥時間は、通常1分〜12時間程度、好ましくは10分〜6時間程度である。乾燥は、通風下で行ってもよいし、減圧下で行ってもよい。本発明の水性エマルションを乾燥させて得られる硬化物は、塗料等の他の材料が接着し難いポリオレフィン(例えば、ポリプロピレンなど)に対しても、優れた接着性を有する。
本発明の水性エマルションを、基材上に、塗布することにより、基材上に該水性エマルション層が積層された積層体が得られ、該積層体を乾燥することにより、基材層と硬化物からなる層とを有する積層体を形成することができる。かかる硬化物からなる層は、塗料、プライマー、下地材、接着剤等として使用することができる。
基材は、本発明の水性エマルションを塗布可能なものであればよく、その形状も任意である。
基材としては、木材、合板、MDF、パーティクルボード、ファイバーボード等の木質材料;壁紙、包装紙等の紙質材料:綿布、麻布、レーヨン等のセルロース材料;ポリエチレン(エチレンに由来する構造単位を主成分とするポリオレフィン、以下同じ)、ポリプロピレン(プロピレンに由来する構造単位を主成分とするポリオレフィン、以下同じ)、ポリスチレン等のポリオレフィン、ポリカーボネート、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体(ABS樹脂)、(メタ)アクリル樹脂ポリエステル、ポリエーテル、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、発泡ウレタン等のプラスチック材料;ガラス、陶磁器等のセラミック材料;および、鉄、ステンレス、銅、アルミニウム等の金属材料が挙げられる。
かかる基材は、複数の材料からなる複合材料であってもよい。また、タルク、シリカ、活性炭等の無機充填剤や炭素繊維等とプラスチック材料との混練成形品であってもよい。
ここで、ポリウレタンは、ウレタン結合によって架橋された高分子であり、通常、アルコール(−OHを有する化合物)とイソシアネート(−NCOを有する化合物)との反応によって得られる。発泡ポリウレタンは、イソシアネートと、架橋剤である水との反応によって生じる二酸化炭素やフレオン等の揮発性溶剤によって発泡されたポリウレタンである。自動車の内装用部材には、通常半硬質のポリウレタンが用いられ、塗料には、通常硬質のポリウレタンが用いられる。
基材としては、なかでも、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、(メタ)アクリル樹脂、ガラス、アルミニウムおよびポリウレタンが好ましく、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ガラス、アルミニウムおよびポリウレタンがより好ましい。
本発明のエマルションから得られる硬化物は、二種類の基材を接着する接着層として用いることができる。一方の基材が、木質材料、紙質材料、セルロース材料等の吸水性の基材である場合は、本発明の水性エマルションを該吸水性の基材上に塗布すると、水性エマルションに含まれる成分(C)が吸水性の基材に吸収され、吸水性の基材上に成分(A)および成分(B)を含む接着層が形成される。そのため、該接着層上に、もう一方の基材を貼りあわせることにより、吸水性の基材、接着層およびもう一方の基材とがこの順で積層した積層体が得られる。
一方の基材がポリオレフィン等の非吸水性の基材である場合は、該非吸水性の基材上に本発明の水性エマルションを塗布した後、加熱して、非吸水性の基材上に硬化物を形成した後、もう一方の基材を、該硬化物上に貼合し、さらに、加熱することにより、積層体を得ることができる。加熱温度は、通常60〜200℃である。本発明の水性エマルションは、加熱温度が60〜90℃であっても、接着性に優れる硬化物を与え、さらに、加熱温度が65〜80℃の低温であっても、接着性に優れる硬化物を与える。
本発明の硬化物には、さらに、液状材料を塗料として塗布してもよい。塗料としては、ポリウレタン等の前記基材の材料が挙げられ、液状材料であると、該硬化物との接着性に優れる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[固形分]
固形分は、JIS K−6828に準じた方法で測定した。
[分子量および分子量分布]
成分(B)の分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定した。ポリスチレン(分子量688〜400,000)標準物質で校正を行い、下記条件にて求めた。
装置:Waters製 150−C
カラム:shodex packed column A−80M
測定温度:140℃
測定溶媒:オルトジクロロベンゼン
測定濃度:1mg/ml
[ビニルシクロヘキサンに由来する構造単位の含有量]
成分(B)中のビニルシクロヘキサンに由来する構造単位の含有量は、成分(B)の13C−NMRスペクトルを、下記条件で測定して得られた結果と下記式(X)に基づき、算出した。
装置:BRUKER社製 DRX600
測定溶媒:オルトジクロロベンゼンとオルトジクロロベンゼン−d4 4:1(容積比)混合溶液
測定温度:135℃
測定方法:Powergate Decouping法 パルス角度:45度
測定基準:テトラメチルシラン
ビニルシクロヘキサンに由来する構造単位の含有量(mol%)
=100×A/(B−2A) (X)
(式(X)中、Aは、45ppm〜40ppmのシグナルの積分積算値を表わし、Bは、35ppm〜25ppmのシグナルの積分積算値を表わす。)
[グラフト量]
成分(B)中の無水マレイン酸のグラフト量は以下のようにして求めた。
(i)試料1.0gをキシレン20mlに溶解させて、試料溶液を調製する。
(ii)調製した溶液をメタノール300ml中に攪拌しながら滴下する。
(iii)メタノール中に析出した沈殿を回収し、80℃で、8時間乾燥する。
(iv)乾燥した固体を用いて、熱プレスにより厚さ100μmのフィルムを作製する。
(v)作製したフィルムの赤外吸収スペクトルを測定し、1780cm−1付近の吸収ピークに基づきマレイン酸グラフト量を定量した。
[メルトフローレート]
重合体のメルトフローレート(MFR)は、JIS K 7210に準拠し、メルトインデクサ(L217−E14011、テクノ・セブン社製)を用いて、190℃、2.16kgfの条件下で測定した。
[ガラス転移温度および融点]
成分(B)のガラス転移温度([Tg]、単位:℃)および融点([Tm]、単位:℃)は、示差走査熱量計(セイコー電子工業社製 SSC−5200)を用いて、下記条件で示差走査熱量測定曲線を測定し、工程(c)で得られる示差走査熱量測定曲線に基づき求めた。
<測定条件>
(a)試料を、20℃から200℃まで、10℃/分で昇温した後、200℃で10分間保持する。
(b)(a)で得られる試料を、200℃から−100℃まで、10℃/分で降温した後、−100℃で10分間保持する。
(c)(b)で得られる試料を、−100℃から200℃まで10℃/分で昇温する。
[極限粘度]
成分(B)の極限粘度([η]、単位:dl/g)は、ウベローデ型粘度計を用い、テトラリンを溶媒として135℃で測定した。
下記モノマーを成分(A)の製造に用いた。
共栄社化学(株)製130MA(商品名):ポリ(エチレングリコール) メチルエーテル メタクリレート(1分子当り平均で9個のエチレンオキシドに由来する構造単位を含む、以下、130MAと略記する。)
日油(株)製ブレンマー(登録商標)PME1000(製品名):ポリ(エチレングリコール) メチルエーテル メタクリレート(1分子当り平均で23個のエチレンオキシドに由来する構造単位を含む、以下、PMEと略記する。)
三菱レイヨン(株)製ラウリルメタクリレート(以下、SLMAと略記する。)
なお、以下の例中の”部”および”%”は、特に断らないかぎり重量基準を意味する。
<成分(A)の製造例1>
130MA90部(82.6モル比)およびSLMA10部(17.4モル比)を10〜30℃で混合し、モノマー混合物100部を調製した。ここで、”モル比”は、上記モノマーの合計モル数を100としたときの、それぞれのモノマーのモル数を表わす。
反応器に、イソプロパノール150部と上記で調製したモノマー混合物20部を加えた。反応容器内の気体を窒素に置換した後、反応器内の混合物を加熱しながら、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.19部を徐々に加えた。得られた混合物を80℃で3時間攪拌した。得られた反応混合物を、沸騰する程度まで加熱して、イソプロパノールを留去した。得られた濃縮物の内温を50℃に調整した後、水を加え、固形分含量を50%に調整し、アクリル樹脂を含む粘稠な成分を得た。収率90%。得られた成分を(A−1)と称す。結果を表1に示す。
<成分(A)の製造例2>
使用するモノマーの種類および使用量を表1に記載のものに変更した以外は上記成分(A)の製造例1と同様に行い、アクリル樹脂を含む粘稠な成分を得た。得られた成分を、(A−2)と称す。結果を表1に示す。
Figure 2011042781
<成分(B)の製造例1>
ステンレス製反応器の内部の気体をアルゴンガスで置換した後、ビニルシクロへキサン386部とトルエン3,640部を投入した。得られた混合物を50℃に昇温した後、エチレンを0.6MPaで加圧しながら反応器内に仕込んだ。さらに、トリイソブチルアルミニウムのトルエン溶液(東ソー・アクゾ(株)製、濃度20%)10部を仕込み、続いて、ジエチルシリル(テトラメチルシクロペンタジエニル)(3−tert−ブチル−5−メチル−2−フェノキシ)チタニウムジクロライド0.001部を脱水トルエン87部に溶解させることにより得られた溶液とジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート0.03部を脱水トルエン122部に溶解させることにより得られた溶液を、反応器内に仕込んだ。得られた混合物を2時間攪拌した。得られた反応混合物をアセトン約10,000部中に注ぎ、沈殿した白色固体を濾過により取り出した。取り出した固体をアセトンで洗浄した後、減圧乾燥し、エチレン・ビニルシクロヘキサン共重合体300部を得た。得られた共重合体のMnは15,600であり、Mw/Mnは2.0であり、[η]は0.48dl/gであり、Tmは57℃であり、Tgは−28℃であり、ビニルシクロヘキサンに由来する構造単位の含有率は13モル%であった。得られた共重合体を(B−1a)と称す。
<成分(B)の製造例2>
(B−1a)100部に、無水マレイン酸0.4部および1,3−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン0.04部を添加し、得られた混合物を十分に攪拌し、予備混合を行った。得られた混合物を二軸押出機の供給口より供給して溶融混練を行った。なお、溶融混練を前半と後半の二段階に分けて行い、押出機の溶融混練を行う部分の前半部分の温度は180℃に、後半部分の温度は260℃に、それぞれ設定し、溶融混練を行った。その結果、エチレン・ビニルシクロヘキサン共重合体に無水マレイン酸をグラフト重合させることにより得られた重合体を得た。得られた重合体のマレイン酸グラフト量は0.2%であり、MFRは180g/10分(190℃、荷重:2.16kgf)であった。得られた重合体を、(B−2a)と称す。
<成分(B)の製造例3>
<成分(B)の製造例1>において、エチレンに代えてプロピレンを用いる以外は、<成分(B)の製造例1>と同様に実施することにより、プロピレン・ビニルシクロヘキサン共重合体を得ることができる。該共重合体を(B−1b)と称す。
<成分(B)の製造例4>
<成分(B)の製造例2>において、(B−1a)に代えて(B−1b)を用いる以外は、<成分(B)の製造例2>と同様に実施することにより、プロピレン・ビニルシクロヘキサン共重合体に無水マレイン酸をグラフト重合させることにより得られる重合体を得ることができる。該重合体を(B−2b)と称す。
実施例1
卓上型ニーダーPBV−0.3型(入江商会から購入)のシリンダー温度を97℃に設定した後、該シリンダー内に、(B−2a)110部を投入し、毎分10回転で順回転させながら、(B−2a)を、10分間かけて溶融させた。その後、固形分量が10部となる量の(A−1)を投入し、毎分60回転でカバーガラスをときどき開け、4分間混練乳化を行った。次いで、90℃の温水110部を投入し、水性エマルションを得た。
得られた水性エマルション中の分散質の体積基準メジアン径は1.8μmであった。該体積基準メジアン径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製)により測定した。
該水性エマルションから得られた硬化物の接着性を、下記試験方法(碁盤目剥離テープ法)で評価した。結果を表2に示す。
<接着性の試験方法>
厚さ3mmのポリプロピレン板の表面をイソプロパノールで洗浄した後、乾燥して得られる硬化物の膜厚が10μmとなるように、バーコーターを用いて、水性エマルションをポリプロピレン板上に塗布した。得られた塗膜を熱風乾燥機で80℃5分間乾燥させ、さらに90℃のオーブンで30分間加熱乾燥して、硬化物を得た。
JIS−K5400(碁盤目剥離テープ法試験)に準拠して、得られた各硬化物に、すきま間隔1mmの碁盤目状の切り傷を付けた後、その上にセロハンテープを貼り付けた。1〜2分経過後に、テープの一方の端を持って直角に引き剥がし、接着性を下記評価基準に基づき、評価した。
◎:硬化物の剥がれは全く観察されない。
○:硬化物の剥がれが観察され、剥がれの面積が正方形面積の40%未満である。
×:硬化物の剥がれが観察され、剥がれの面積が正方形面積の40%以上である。
実施例2
実施例1において、(A−1)を(A−2)に代えた以外は、実施例1と同様に実施して、水性エマルションを得た。
得られた水性エマルション中の分散質の体積基準メジアン径および該水性エマルションから得られた硬化物の接着性の評価結果を表2に示す。
Figure 2011042781
実施例3
実施例1において、(B−2a)に代えて(B−1a)を用いる以外は、実施例1と同様に実施することにより、水性エマルションを得ることができる。
実施例4
実施例2において、(B−2a)に代えて(B−1b)を用いる以外は、実施例2と同様に実施することにより、水性エマルションを得ることができる。
実施例5
実施例1において、(B−2a)に代えて(B−2b)を用いる以外は、実施例1と同様に実施することにより、水性エマルションを得ることができる。
本発明の水性エマルションは、ポリプロピレンとの接着性に優れた硬化物の塗膜を与えることができる。

Claims (11)

  1. 下記成分(A)、成分(B)および成分(C)を含む水性エマルション。
    (A)末端に位置する一つの水酸基がアルコキシ基で置換されていてもよいポリ(アルキレングリコール)とα,β−不飽和カルボン酸とから導かれるα,β−不飽和カルボン酸のポリ(アルキレングリコール)エステルに由来する構造単位と、炭素数1〜20の脂肪族アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とから導かれるα,β−不飽和カルボン酸エステルに由来する構造単位とを含有するアクリル樹脂
    (B)エチレンおよび/またはプロピレンに由来する構造単位と、式(I)
    CH=CH−R (I)
    (式中、Rは、2級アルキル基、3級アルキル基または脂環式炭化水素基を表わす。)
    で示されるビニル化合物に由来する構造単位とを含む共重合体、または、該共重合体に、α,β−不飽和カルボン酸無水物をグラフト重合させることにより得られる重合体
    (C)水
  2. 成分(A)において、α,β−不飽和カルボン酸が、メタクリル酸またはアクリル酸である請求項1記載の水性エマルション。
  3. 成分(A)において、α,β−不飽和カルボン酸のポリ(アルキレングリコール)エステルが、ポリ(エチレングリコール) メタクリレートまたはポリ(エチレングリコール) メチルエーテル メタクリレートである請求項1または2記載の水性エマルション。
  4. 式(I)で示されるビニル化合物が、ビニルシクロヘキサンである請求項1〜3のいずれか一項記載の水性エマルション。
  5. 成分(B)において、共重合体のMFR(190℃、2.16kgf)が、130g/10分以上300g/10分以下である請求項1〜4のいずれか一項記載の水性エマルション。
  6. 成分(A)が、アクリル樹脂を構成する全ての構造単位100重量部に対して、α,β−不飽和カルボン酸のポリ(アルキレングリコール)エステルに由来する構造単位の含有量が85〜95重量部である請求項1〜5のいずれか一項記載の水性エマルション。
  7. 水性エマルションが、前記成分(A)および前記成分(B)を分散質とし、前記成分(C)を分散媒とする水性エマルションであり、該分散質の体積基準メジアン径が0.01μm〜3μmである請求項1〜6のいずれか一項記載の水性エマルション。
  8. 成分(A)および成分(B)を溶融混練し、得られた溶融混合物と水とを混合することを特徴とする下記成分(A)、成分(B)および成分(C)を含む水性エマルションの製造方法。
    (A)末端に位置する一つの水酸基がアルコキシ基で置換されていてもよいポリ(アルキレングリコール)とα,β−不飽和カルボン酸とから導かれるα,β−不飽和カルボン酸のポリ(アルキレングリコール)エステルに由来する構造単位と、炭素数1〜20の脂肪族アルコールとα,β−不飽和カルボン酸とから導かれるα,β−不飽和カルボン酸エステルに由来する構造単位とを含有するアクリル樹脂
    (B)エチレンおよび/またはプロピレンに由来する構造単位と、式(I)
    CH=CH−R (I)
    (式中、Rは、2級アルキル基、3級アルキル基または脂環式炭化水素基を表わす。)
    で示されるビニル化合物に由来する構造単位とを含む共重合体、または、該共重合体に、α,β−不飽和カルボン酸無水物をグラフト重合させることにより得られる重合体
    (C)水
  9. 請求項1〜7のいずれか一項記載の水性エマルションを乾燥させることにより得られる硬化物。
  10. 木質材料、セルロース材料、プラスチック材料、セラミック材料および金属材料からなる群から選ばれる少なくとも1種の材料からなる基材層と請求項9に記載の硬化物からなる層とを有する積層体。
  11. 木質材料、セルロース材料、プラスチック材料、セラミック材料および金属材料からなる群から選ばれる少なくとも1種の材料からなる基材層に、請求項1〜7のいずれか一項記載の水性エマルションを塗布し、該基材層と該水性エマルション層とを有する積層体を得る工程と、
    前記工程で得られた積層体を乾燥して、前記基材層と前記水性エマルションから得られる硬化物層とを有する積層体を得る工程とを含む積層体の製造方法。
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