JP2011242599A - 偏光板、その製造方法、光学フィルムおよび画像表示装置 - Google Patents

偏光板、その製造方法、光学フィルムおよび画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高度の接着強度を有し、かつ加熱寸法安定性の良好な偏光板を提供すること。
【解決手段】偏光子の少なくとも片面に、接着剤層を介して透明保護フィルムが貼り合わされている偏光板において、前記透明保護フィルムが、セルロール系フィルムであり、前記透明保護フィルムの偏光子に貼り合せる面は、炭素−炭素二重結合を有する重合性モノマーをプラズマ化して接触させることにより表面処理が施されており、かつ、前記接着剤層は、カチオン基、アニオン基およびノニオン基から選ばれるいずれか少なくとも1つを含む変性基を含有する変性ポリビニルアルコール系樹脂を含有してなる接着剤により形成されている。
【選択図】なし

Description

本発明は、偏光板およびその製造方法に関する。当該偏光板はこれ単独で、またはこれを積層した光学フィルムとして液晶表示装置、有機EL表示装置、PDP等の画像表示装置を形成しうる。
液晶表示装置には、その画像形成方式から液晶パネル表面を形成するガラス基板の両側に偏光子を配置することが必要不可欠である。偏光子は、一般的には、ポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素などの二色性材料で染色を行った後、架橋剤を用いて架橋を行い、一軸延伸することにより製膜することにより得られる。前記偏光子は延伸により作製されるため、収縮し易く、特に高温下での寸法変化が大きくなる。またフィルム自体の機械的強度が弱いため、フィルムが裂けたりする問題がある。そのため、偏光子の両側または片側にトリアセチルセルロースなどの透明保護フィルムを貼り合わせて、強度を補った偏光板が用いられている。前記偏光板は、偏光子と透明保護フィルムを接着剤により貼り合わせることにより製造されている。
近年の液晶表示装置は用途が拡大し、携帯端末から家庭用の大型TVまで幅広く展開が進んできており、各用途に応じて、それぞれの規格が設けられるようになってきている。例えば、偏光板には、偏光子と透明保護フィルムとの密着性が求められることに加えて、様々な環境下において適用できるように、高温下においても特性、形状が変化しない加熱寸法安定性が求められている。
前記偏光子と透明保護フィルムの接着に用いる接着剤としては、ポリビニルアルコール系接着剤等の水系接着剤が好ましく用いられる。また、偏光子と透明保護フィルムを、上記ポリビニルアルコール系接着剤を介して貼り合わせる際に、密着性を向上させるため易接着処理として、例えば、透明保護フィルムにケン化処理等の化学処理やプラズマ処理、コロナ処理等のドライ処理等の活性化処理を施したり、コーティング処理等により易接着剤層を形成したりすることが行なわれている。
例えば、偏光板を作製するにあたって、透明保護フィルムとして、ノルボルネン系樹脂フィルムを用いる場合には、易接着処理として、プラズマ処理が施すことが提案されている(特許文献1)。また、透明保護フィルムとして、シクロオレフィン系樹脂フィルムを用いる場合には、不飽和結合および所定の官能基を含有するモノマーからなる反応ガスをプラズマ化して、前記フィルムに接触させることにより、前記フィルムの表面処理を行うことが提案されている(特許文献2)。特許文献1、2の方法により得られる透明保護フィルムと偏光子を接着剤で貼り合せることで、得られる偏光板の密着性を向上させることができる。特許文献1では、プラズマ処理されたノルボルネン系樹脂フィルムと偏光子の貼り合せに、ウレタン系接着剤等を用いることが記載され、特許文献2では、プラズマ処理されたシクロオレフィン系樹脂フィルムと偏光子の貼り合せに、カルボキシル基やアセトアセチル基を含有するポリビニルアルコール系樹脂を用いることが記載されている。
また、透明保護フィルムとしてトリアセチルセルロースフィルム等のセルロース系フィルムが用いられる場合には、ポリビニルアルコール系接着剤には、アセトアセチル基を含有するポリビニルアルコール系樹脂を用いることが提案されている(特許文献3)。また、透明保護フィルムとしてトリアセチルセルロースフィルムが用いられる場合には、透明保護フィルムへの易接着処理としてケン化処理がよく用いられている。しかし、ケン化処理は水洗や乾燥などの処理が煩雑で、またアルカリを使用するため作業にも危険が伴っていた。また、透明保護フィルムをケン化処理した場合には、加熱環境下における寸法変化も大きい。また、偏光板には、より高い接着強度が求められている。
特開2006−178191号公報 特開2009−073911号公報 特開平7−198945号公報
本発明は、易接着処理が施されたセルロース系フィルムを用いた透明保護フィルムと偏光子とを接着剤層を介して貼り合わされている偏光板であって、高度の接着強度を有し、かつ加熱寸法安定性の良好な偏光板およびその製造方法を提供することを目的とする。
また本発明は前記偏光板を積層した光学フィルムを提供すること、さらには、当該偏光板または光学フィルムを用いた液晶表示装置等の画像表示装置を提供することを目的とする。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す偏光板により前記目的に達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、偏光子の少なくとも片面に、接着剤層を介して透明保護フィルムが貼り合わされている偏光板において、
前記透明保護フィルムが、セルロール系フィルムであり、
前記透明保護フィルムの偏光子に貼り合せる面は、炭素−炭素二重結合を有する重合性モノマーをプラズマ化して接触させることにより表面処理が施されており、かつ、
前記接着剤層は、カチオン基、アニオン基およびノニオン基から選ばれるいずれか少なくとも1つを含む変性基を含有する変性ポリビニルアルコール系樹脂を含有してなる接着剤により形成されていることを特徴とする偏光板、に関する。
前記偏光板において、変性ポリビニルアルコール系樹脂が有する変性基としては、カチオン基を用いることができる。カチオン基としては、例えば、4級アンモニウム塩基が好適である。
前記偏光板において、変性ポリビニルアルコール系樹脂が有する変性基としては、アニオン基を用いることができる。アニオン基としては、例えば、カルボキシル基およびスルホン酸基のいずれか少なくとも1つを用いることができる。
前記偏光板において、変性ポリビニルアルコール系樹脂が有する変性基としては、ノニオン基を用いることができる。ノニオン基としては、例えば、アセトアセチル基、シラノール基およびチオール基のいずれか少なくとも1つを用いることができる。
前記偏光板において、前記重合性モノマーとして、アクリル酸が好適である。
また本発明は、偏光子の少なくとも片面に、接着剤層を介して透明保護フィルムが貼り合わされている前記偏光板を製造する方法であって、
前記少なくとも片面の透明保護フィルムが、セルロール系フィルムであり、
前記透明保護フィルムの偏光子に貼り合せる面に、炭素−炭素二重結合を有する重合性モノマーをプラズマ化して接触させて表面処理を行なう工程、および、
前記透明保護フィルムの表面処理面と偏光子とを、カチオン基、アニオン基およびノニオン基から選ばれるいずれか少なくとも1つを含む変性基を含有する変性ポリビニルアルコール系樹脂を含有してなる接着剤により貼り合せて接着剤層を形成する工程を有することを特徴とする偏光板の製造方法、に関する。
また本発明は、前記偏光板が、少なくとも1枚積層されていることを特徴とする光学フィルム、に関する。
さらに本発明は、前記偏光板または前記光学フィルムが用いられていることを特徴とする画像表示装置、に関する。
本発明では、偏光子と透明保護フィルムが、接着剤層を介して貼り合わされている偏光板において、少なくとも片面と透明保護フィルムとしてセルロース系フィルムを用い、かつ当該セルロース系フィルムに所定の表面処理を施し、かつ、接着剤層の形成にカチオン基、アニオン基、ノニオン基の変性ポリビニルアルコールを組み合わせて用いることで、高度の接着強度を得ている。前記セルロース系フィルムの表面処理は、セルロース系フィルムに、炭素−炭素二重結合を有する重合性モノマーをプラズマ化して接触させることにより行なっている。当該表面処理により、セルロース系フィルムには、前記重合性モノマーによる重合膜が形成される。そして、当該重合膜に対して、接着剤として、前記変性基を含有する変性ポリビニルアルコール樹脂を用いている。即ち、本発明では、セルロース系フィルムに対する所定の表面処理(プラズマ処理)と、接着剤として用いる前記変性ポリビニルアルコール系樹脂の組み合わせにより、高度の接着強度を有する偏光板を得ている。
特に、透明保護フィルムに対する表面処理(プラズマ処理)に関して、重合性モノマーとして、カルボキシル基を含有するアクリル酸等を用いた場合には、セルロース系フィルム表面にアクリル酸によるヒドロキシル基やカルボキシル基などの負電荷物質(−)がグラフト重合される。かかる負電荷物質(−)と変性基を含有する変性ポリビニルアルコール樹脂との反応性から高接着を発現すると考えられる。特に、変性ポリビニルアルコール樹脂の変性基がカチオン基(+)の場合には、前記負電荷物質(−)を選択的に吸着する反応性の高さから、より高接着を発現すると考えられる。
また、本発明の偏光板では、セルロース系フィルムの表面処理をプラズマ処理により行なっているため、ケン化処理を施す場合に比べて、加熱環境下における寸法変化を小さく抑えることができ、加熱寸法安定性も良好である。また、透明保護フィルムの表面処理をプラズマ処理で行なっているため、ケン化処理に伴う、水洗や乾燥などの煩雑さや危険を解消することができる。従来、偏光板の透明保護フィルムとして、セルロース系フィルムを用いた場合には、その表面処理としては、接着強度の高さから、ケン化処理が行なわれていたが、本発明の偏光板では、セルロース系フィルムを用いた場合においても、ケン化処理を施すことなく、高い接着強度を得ることができ、透明保護フィルムとしてセルロース系フィルムを用いる場合に好適に適用することができる。
本発明の偏光板は、偏光子の少なくとも片面に、所定の変性ポリビニルアルコール系樹脂を含有する接着剤により形成された接着剤層を介して、所定のプラズマ処理が施された透明保護フィルムが貼り合わされている。
偏光子は、特に制限されず、各種のものを使用できる。偏光子としては、例えば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性材料を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等ポリエン系配向フィルム等があげられる。これらのなかでもポリビニルアルコール系フィルムとヨウ素などの二色性物質からなる偏光子が好適である。これら偏光子の厚さは特に制限されないが、一般的に、1〜80μm程度である。
ポリビニルアルコール系フィルムをヨウ素で染色し一軸延伸した偏光子は、例えば、ポリビニルアルコールをヨウ素の水溶液に浸漬することによって染色し、元長の3〜7倍に延伸することで作製することができる。必要に応じてホウ酸やヨウ化カリウムなどの水溶液に浸漬することもできる。さらに必要に応じて染色の前にポリビニルアルコール系フィルムを水に浸漬して水洗してもよい。ポリビニルアルコール系フィルムを水洗することでポリビニルアルコール系フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄することができるほかに、ポリビニルアルコール系フィルムを膨潤させることで染色のムラなどの不均一を防止する効果もある。延伸はヨウ素で染色した後に行っても良いし、染色しながら延伸してもよし、また延伸してからヨウ素で染色してもよい。ホウ酸やヨウ化カリウムなどの水溶液中や水浴中でも延伸することができる。
前記偏光子の片面または両面に設けられる透明保護フィルムを形成する材料としては、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮断性、等方性などに優れるものが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート等のポリエステル系ポリマー、ジアセチルセルロースやトリアセチルセルロース等のセルロース系ポリマー、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系ポリマー、ポリスチレンやアクリロニトリル・スチレン共重合体(AS樹脂)等のスチレン系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマーなどがあげられる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロ系ないしはノルボルネン構造を有するポリオレフィン、エチレン・プロピレン共重合体の如きポリオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、ナイロンや芳香族ポリアミド等のアミド系ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、ポリエーテルエーテルケトン系ポリマー、ポリフェニレンスルフィド系ポリマー、ビニルアルコール系ポリマー、塩化ビニリデン系ポリマー、ビニルブチラール系ポリマー、アリレート系ポリマー、ポリオキシメチレン系ポリマー、エポキシ系ポリマー、または前記ポリマーのブレンド物なども前記透明保護フィルムを形成するポリマーの例としてあげられる。透明保護フィルム中には任意の適切な添加剤が1種類以上含まれていてもよい。添加剤としては、例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、可塑剤、離型剤、着色防止剤、難燃剤、核剤、帯電防止剤、顔料、着色剤などがあげられる。透明保護フィルム中の上記熱可塑性樹脂の含有量は、好ましくは50〜100重量%、より好ましくは50〜99重量%、さらに好ましくは60〜98重量%、特に好ましくは70〜97重量%である。透明保護フィルム中の上記熱可塑性樹脂の含有量が50重量%以下の場合、熱可塑性樹脂が本来有する高透明性等が十分に発現できないおそれがある。
また、透明保護フィルムとしては、特開2001−343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルム、例えば、(A)側鎖に置換および/または非置換イミド基を有する熱可塑性樹脂と、(B)側鎖に置換および/または非置換フェニルならびにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物があげられる。具体例としてはイソブチレンとN−メチルマレイミドからなる交互共重合体とアクリロニトリル・スチレン共重合体とを含有する樹脂組成物のフィルムがあげられる。フィルムは樹脂組成物の混合押出品などからなるフィルムを用いることができる。これらのフィルムは位相差が小さく、光弾性係数が小さいため偏光板の歪みによるムラなどの不具合を解消することができ、また透湿度が小さいため、加湿耐久性に優れる。
本発明の偏光板では、前記片面または両面の少なくとも片面の透明保護フィルムとしては、その形成材料としてセルロース系ポリマーを用いた、セルロース系フィルムを用いる。
セルロース系ポリマーは、詳しくはセルロースと脂肪酸のエステルである。このようセルロース系ポリマーの具体例としでは、トリアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、トリプロピオニルセルロース、ジプロピオニルセルロース等があげられる。これらのなかでも、トリアセチルセルロースが特に好ましい。トリアセチルセルロースは多くの製品が市販されており、入手容易性やコストの点でも有利である。トリアセチルセルロースの市販品の例としては、富士フイルム社製の商品名「UV−50」、「UV−80」、「SH−80」、「TD−80U」、「TD−TAC」、「UZ−TAC」や、コニカ社製の「KCシリーズ」等があげられる。一般的にこれらトリアセチルセルロースは、面内位相差(Re)はほぼゼロであるが、厚み方向位相差(Rth)は、60nm程度以下を有している。
なお、厚み方向位相差が小さいセルロース系フィルムは、例えば、上記セルロース系ポリマーを処理することにより得られる。例えばシクロペンタノン、メチルエチルケトン等の溶剤を塗工したポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ステンレスなどの基材フィルムを、一般的なセルロース系フィルムに貼り合わせ、加熱乾燥(例えば80〜150℃で3〜10分間程度)した後、基材フィルムを剥離する方法;ノルボルネン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂などをシクロペンタノン、メチルエチルケトン等の溶剤に溶解した溶液を一般的なセルロース樹脂フィルムに塗工し加熱乾燥(例えば80〜150℃で3〜10分間程度)した後、塗工フィルムを剥離する方法などがあげられる。
また、厚み方向位相差が小さいセルロース系フィルムとしては、脂肪置換度を制御した脂肪酸セルロース系樹脂フィルムを用いることができる。一般的に用いられるトリアセチルセルロースでは酢酸置換度が2.8程度であるが、好ましくは酢酸置換度を1.8〜2.7に制御することによってRthを小さくすることができる。上記脂肪酸置換セルロース系樹脂に、ジブチルフタレート、p−トルエンスルホンアニリド、クエン酸アセチルトリエチル等の可塑剤を添加することにより、Rthを小さく制御することができる。可塑剤の添加量は、脂肪酸セルロース系樹脂100重量部に対して、好ましくは40重量部以下、より好ましくは1〜20重量部、さらに好ましくは1〜15重量部である。
透明保護フィルムの厚さは、適宜に決定しうるが、一般には強度や取扱性等の作業性、薄層性などの点より1〜500μm程度である。特に1〜300μmが好ましく、5〜200μmがより好ましい。
なお、偏光子の両面に透明保護フィルムを設ける場合、その表裏で同じポリマー材料からなる透明保護フィルムを用いてもよく、異なるポリマー材料等からなる透明保護フィルムを用いてもよい。
前記透明保護フィルムの偏光子を接着させない面には、ハードコート層、反射防止層、スティッキング防止層、拡散層ないしアンチグレア層等の機能層を設けることができる。なお、前記ハードコート層、反射防止層、スティッキング防止層、拡散層やアンチグレア層等の機能層は、透明保護フィルムそのものに設けることができるほか、別途、透明保護フィルムとは別体のものとして設けることもできる。
前記透明保護フィルムとして用いるセルロース系フィルムは、偏光子に貼り合せる側の面が、炭素−炭素二重結合を有する重合性モノマーをプラズマ化して接触させることにより表面処理されたものを用いる。偏光子の両面にセルロース系フィルムを設ける場合、前記表面処理は、少なくとも一方のセルロース系フィルムに施されていればよく、両面のセルロース系フィルムに施してもよく、一方の面のセルロース系フィルムにのみを施してもよい。
前記炭素−炭素二重結合を有する重合性モノマーは、官能基を含有するものが好ましく、官能基としては、カルボキシル基、水酸基、アセチル基、グリシジル基、エポキシ基、炭素数1〜10のエステル基、スルホン基、アルデヒド基等があげられる。これら官能基のなかでも、特に、カルボキシル基が好ましい。炭素−炭素二重結合としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、(メタ)アリル基等があげられる。なお、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基および/またはメタクリロイル基であり、本発明において「(メタ)」とは同様の意味である。
カルボキシル基を含有する重合性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マイレン酸、フマール酸、クロトン酸、カルボキシエチル(メタ)アクリレート、カルボキシペンチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルプロピオン酸等があげられる。水酸基を含有する重合性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸エチレングリコール、(メタ)アリルアルコール、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル等があげられる。アセチル基を含有する重合性モノマーとしては、酢酸ビニル等があげられる。グリシジル基を含有する重合性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸グリシジル等があげられる。エステル基を含有する重合性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル等があげられる。アルデヒド基を含有する重合性モノマーとしては、(メタ)アクリルアルデヒド、クロトンアルデヒド等があげられる。前記重合性モノマーは1種を、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記炭素−炭素二重結合を有する重合性モノマーとしては、カルボキシル基を含有する重合性モノマーが好ましく、さらにはアクリル酸、メタクリル酸が好ましく、特にアクリル酸が好ましい。
また前記重合性モノマーは、プラズマ化にあたり、不活性ガスにキャリアされていてもよい。不活性ガスは、窒素、アルゴン、ヘリウム等があげられる。例えば、アクリル酸等の重合性モノマーの多くは、常温常圧で液相であり、このような重合性モノマーは、加熱・バブリングなどで気化させ、前記不活性ガスにキャリアさせてプラズマ化するのが好ましい。なお、加熱により気化させる場合の加熱器の負担等を考慮すれば、前記重合性モノマーは、沸点が300℃以下のものが好ましい。また、重合性モノマーは、加熱により分解(化学変化)しないものが好ましい。
セルロース系フィルムの表面処理は、前記重合性モノマーをプラズマ化(分解、励起、活性化、ラジカル化、イオン化を含む)して接触させることにより行なう。前記プラズマ化は、大気圧近傍の圧力下で行なうのが好ましい。具体的には、1.013×104〜50.663×104Paの範囲が好ましく、圧力調整の容易化や装置構成の簡便化を考慮すれば、1.333×104〜10.664×104Paがより好ましく、9.331×104〜10.397×104Paがさらに好ましい。なお、プラズマ化は、大気圧近傍に限られず、真空下で行なうこともできる。
セルロース系フィルムに対する前記プラズマ化による表面処理は、各種の装置を用いることができ、例えば、大気圧プラズマ処理装置を用いることができる。大気圧プラズマ処理装置は互いに対向する一対の電極を備えており、当該電極間にセルロース系フィルムを通過させることによりプラズマ化による表面処理を行なう。前記一対の電極は、平板状、ロール状、円弧状等の各種の形態の採用できる。前記一対の電極の少なくとも一方の電極の対向面には固体誘電体の層が形成されている。また前記一対の電極の少なくとも一方の電極をロール電極とすることにより、セルロース系フィルムを当該ロール電極に巻き付けるように搬送することができる。なお、セルロース系フィルムのプラズマ化による表面処理は、上記一対の電極間の外部に透明保護フィルムを配置して、電極間でプラズマ化された重合性モノマーを外部の透明保護フィルムに向けて噴出するリモート式の大気圧プラズマ表面処理装置を用いることもであきる。
前記大気圧プラズマ処理装置は、一方の電極に電源が接続され、他方の電極が電気的に接地されている。電源により、例えばパルス状の電圧を一方の電極に印加し、これにより、一対の電極間にパルス状の電界が形成され、大気圧プラズマが生成される。パルスの立ち上がり及び/又は立ち下がり時間は、10μs以下であるのが好ましい。電界強度は、10〜1000kV/cmであるのが好ましく、周波数は、0.5〜100kHzであるのが好ましい。供給電圧は、特に制限されず、パルス状の他に正弦波等の連続波状を採用することができる。
通常、前記一対の電極の少なくとも一方の電極には、重合性モノマーの噴出ノズルと吸引ノズルが設けられており、噴出ノズルからは、重合性モノマーが噴射され、吸引ノズルは処理済み重合性モノマーの排気が行なわれる。
また、重合性モノマーの供給源において気化手段(例えば加熱器)を組み込むことができる。なお、重合性モノマーがアクリル酸の場合、その加熱温度は、室温(25℃)〜80℃が好ましい。また重合性モノマーの供給源にはキャリア供給源を接続することができる。キャリア供給源から不活性ガスが重合性モノマーの供給源に導入され、そこで気化した重合性モノマーと混合される。混合は、バブリングにより行なうこともできる。
本発明の接着剤層を形成する接着剤は、カチオン基、アニオン基およびノニオン基から選ばれるいずれか少なくとも1つを含む変性基を含有する変性ポリビニルアルコール系樹脂を含有してなる。前記各種の変性基を含有するポリビニルアルコール系樹脂は、従来、接着剤に用いられている、未変性ポリビニルアルコール系樹脂に比べて、前記重合性モノマー(特にカルボキシル基を含有する重合性モノマー)のプラズマ化により表面処理されたセルロース系フィルム表面(重合膜)との関係において、接着強度を向上することができる。
上記変性ポリビニルアルコール系樹脂における変性基としては、アニオン基およびノニオン基から選ばれるいずれか少なくとも1つがあげられる。これら変性基のなかでも、カチオン基を含有する変性ポリビニルアルコール系樹脂が好ましい。
上記所定の変性ポリビニルアルコール系樹脂は、ビニルエステル系モノマーと、上記変性基を有しビニルエステル系モノマーと共重合性を有する共重合モノマーを共重合した後、ケン化することにより得ることができる。また、ビニルエステル系モノマーと共重合モノマーを共重合して、当該共重合モノマーが上記変性基を含有するように誘導することにより得ることができる。当該誘導前または誘導後にはケン化が施される。なお、共重合モノマーは、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、(メタ)アリル基等の炭素−炭素二重結合を有する。
上記所定の変性ポリビニルアルコール系樹脂において、変性基の割合は、共重合モノマーの割合や変性基の誘導率により制御できる。通常、変性基の割合は、ビニルエステル系モノマーと共重合モノマーの合計モル数100モル%を基準として、0.05〜10モル%程度が好ましく、さらには0.1〜5モル%が好ましく、さらには0.2〜3モル%が好ましい。
前記変性ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度は特に限定されないが、接着性の点からは、平均重合度100〜5000程度、好ましくは1000〜4000である。また、変性ポリビニルアルコール系樹脂の平均ケン化度は特に制限されないが、平均ケン化度85〜100モル%程度、好ましくは90〜100モル%である。
前記ビニルエステル系モノマーとしては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル等があげられるが、酢酸ビニルが好ましく用いられる。
カチオン基を含有するポリビニルアルコール系樹脂は、前記共重合性モノマーとして、例えば、アミノ基を含有する共重合性モノマーが用いることにより得られる。アミノ基を含有する共重合性モノマーとしては、例えば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリルアミド;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドN,N−ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート等の3級アミノ基含有モノマー;(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチル等の2級アミノ基を含有するモノマー等があげられる。アミノ基を含有する共重合性モノマーとしては、アリルアミン、ジアリルアミン等を用いることができる。前記3級アミノ基含有モノマーやジアリルアミン等は、塩化メチル等の各種の4級化剤により、前記3級アミノ基をトリメチルアンモニウムクロリド等に4級アンモニウム塩化して、4級アンモニウム塩含有モノマーとして用いることができる他、共重合した後に、4級化剤により4級化することもできる。
また、カチオン基の導入に用いることができる共重合モノマーとしては、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ビニルアセトアミド、N,N’−メチレンビス(メタ)アクリルアミド等のアミド系モノマー;N−アクリロイルモルホリン、N−アクリロイルピペリジン、N−メタクリロイルピペリジン、N−アクリロイルピロリジンの複素環含有モノマーがあげられる。
また、カチオン基を含有するポリビニルアルコール系樹脂は、NービニルコハクイミドやN−ビニルフタルイミドを共重合モノマーとして共重合した後にアルカリまたはヒドラジンでイミド基を分解してアミノ基を導入する方法;ポリビニルアルコール系樹脂にアクリルアミドをマイケル付加した後に、アクリルアミド単位をホフマン分解する方法などにより得ることができる。
カチオン基を含有するポリビニルアルコール系樹脂の具体例としては、例えば、(株)クラレ製の商品名CM−318等があげられる。カチオン基として4級アンモニウム塩基を含有するポリビニルアルコール系樹脂の具体例としては、例えば、日本合成化学(株)製の商品名K−210等があげられる。
前記変性基に係るアニオン基としては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基等があげられるが、これらのなかもでもスルホン酸基が好ましい。
カルボキシル基を含有するポリビニルアルコール系樹脂は、前記共重合性モノマーとして、例えば、カルボキシル基を含有する共重合性モノマーが用いることにより得ることができる。カルボキシル基を含有する共重合性モノマーとしては、前記重合性モノマーで例示したものを用いることができる。カルボキシル基を含有するポリビニルアルコール系樹脂の具体例としては、例えば、(株)クラレ製の商品名KL−118等があげられる。
スルホン酸基を含有するポリビニルアルコール系樹脂は、前記共重合性モノマーとして、例えば、スルホン酸基を含有する共重合性モノマーを用いることにより得ることができる。スルホン酸基含有モノマーとしては、例えばエチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸またはその塩等;スルホン酸プロピル2−エチルヘキシルマレート、スルホン酸プロピルトリデシルマレート、スルホン酸プロピルエイコシルマレート等のスルホン酸(モノアルキルマレート)、ジスルホン酸アルキルマレートまたはその塩;N−スルホイソブチレンアクリルアミドナトリウム等のスルホン酸アルキル(メタ)アクリルアミドまたはその塩;2−スルホン酸エチルアクリレート等のスルホ酸アルキル(メタ)アクリレートまたはその塩等があげられる。前記塩としては、例えば、ナトリウム塩等のアルカリ金属塩があげられる。スルホン酸を有するポリビニルアルコール系樹脂の具体例としては、例えば、日本合成化学(株)製の商品名L−3266等があげられる。
前記変性基に係るノニオン基としては、アルキレンオキサイドに基づく変性基、アセトアセチル基、シラノール基、チオール基、アルデヒド基、エポキシ基、ウレタン基、リン酸エステル基等があげられる。これらのなかでもアルキレンオキサイドに基づく変性基、アセトアセチル基、シラノール基、チオール基が好ましい。
アルキレンオキサイドに基づく変性基を含有するポリビニルアルコール系樹脂は、前記共重合性モノマーとして、例えば、ポリアルキレンオキサイドを有する共重合性モノマーを用いることにより得ることができる。アルキレンオキサイドとしては、炭素数2〜4のアルキレンオキサイドが好ましく、アルキレンオキサイドエチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドであるの好ましい。ポリアルキレンオキサイドに基づく変性基を含有する共重合性モノマーとしては、例えば、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート;ポリオキシエチレン(メタ)アクリル酸アミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリル酸アミド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル;ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル;ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル等があげられる。
また、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン等のポリオキシアルキレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等のポリオキシアルキレンビニルアミン等を用いることも可能である。この場合には、カチオン基も同時に導入することができる。
ポリアルキレンオキサイドを有するポリビニルアルコール系樹脂の具体例としては、例えば、日本合成化学(株)製の商品名LW−320等があげられる。
アセトアセチル基を含有するポリビニルアルコール系樹脂は、ポリビニルアルコール系樹脂とジケテンとを公知の方法で反応して得られる。例えば、ポリビニルアルコール系樹脂を酢酸等の溶媒中に分散させておき、これにジケテンを添加する方法、ポリビニルアルコール系樹脂をジメチルホルムアミドまたはジオキサン等の溶媒にあらかじめ溶解しておき、これにジケテンを添加する方法等があげられる。またポリビニルアルコールにジケテンガスまたは液状ジケテンを直接接触させる方法があげられる。アセトアセチル基を有するポリビニルアルコール系樹脂の具体例としては、例えば、日本合成化学(株)製の商品名Z−200等があげられる。
シラノール基を含有するポリビニルアルコール系樹脂は、ポリビニルアルコール系樹脂の水酸基と、クロロシラン化合物および/またはアルコキシシラン化合物とを、加水分解・縮合させることにより得ることができる。また、シラノール基を含有するポリビニルアルコール系樹脂は、炭素−炭素二重結合を有する酢酸ビニル系共重合体とSiH基を含有するヒドロシラン化合物とを付加反応させ、その後、酸または水酸化ナトリウム、ナトリウムメチラートなどのアルカリを用いてケン化することにより得ることができる。前記ヒドロシラン化合物としては、例えばメチルジクロルシラン、トリクロルシラン、フェニルジクロルシランなどのハロゲン化シラン類;メチルジエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、フェニルジメトキシシラン、トリメトキシシラン、トリエトキシシランなどのアルコキシシラン類;メチルジアセトキシシラン、フェニルジアセトキシシラン、トリアセトキシシランなどのアシロキシシラン類;メチルジアミノキシシラン、トリアミノキシシラン、ジメチルアミノキシシラン、トリアミノシランなどのアミノシラン類があげられる。シラノール基を含有するポリビニルアルコール系樹脂の、具体例としては、例えば、(株)クラレ製の商品名R−1130、R−2105、R−2130等があげられる。
チオール基を含有するポリビニルアルコール系樹脂は、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂または部分ケン化ポリ酢酸ビニル等の末端をチオール基で変性させることにより得ることができる。前記変性方法としては、例えば、メルカプト酢酸、2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸、2−メルカプトステアリン酸等のチオール酸を連鎖移動剤として共存させて酢酸ビニルを重合して得られた末端チオール基含有ポリ酢酸ビニルを、常法によりケン化することによって製造することができる。チオール基を含有するポリビニルアルコール系樹脂の具体例としては、例えば、(株)クラレ製のM−115等があげられる。
アルデヒド基を含有するポリビニルアルコール系樹脂は、前記共重合性モノマーとして、例えば、アルデヒド基を含有する共重合性モノマーが用いることにより得ることができる。アルデヒド基含有モノマーとしては、アクロレイン等があげられる。
前記接着剤は、上記変性ポリビニルアルコール系樹脂に加えて、架橋剤を含有することができる。架橋剤としては、ポリビニルアルコール系接着剤に用いられているものを特に制限なく使用できる。前記ポリビニルアルコール系樹脂と反応性を有する官能基を少なくとも2つ有する化合物を使用できる。例えば、エチレンジアミン、トリエチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等のアルキレン基とアミノ基を2個有するアルキレンジアミン類;トリレンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、トリメチロールプロパントリレンジイソシアネートアダクト、トリフェニルメタントリイソシアネート、メチレンビス(4−フェニルメタントリイソシアネート、イソホロンジイソシアネートおよびこれらのケトオキシムブロック物またはフェノールブロック物等のイソシアネート類;エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジまたはトリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルアミン等のエポキシ類;ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド等のモノアルデヒド類;グリオキザール、マロンジアルデヒド、スクシンジアルデヒド、グルタルジアルデヒド、マレインジアルデヒド、フタルジアルデヒド等のジアルデヒド類;メチロール尿素、メチロールメラミン、アルキル化メチロール尿素、アルキル化メチロール化メラミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミンとホルムアルデヒドとの縮合物等のアミノ−ホルムアルデヒド樹脂、;更にナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、鉄、ニッケル等の二価金属、又は三価金属の塩及びその酸化物があげられる。これらのなかでもアミノ−ホルムアルデヒド樹脂やジアルデヒド類が好ましい。アミノ−ホルムアルデヒド樹脂としてはメチロール基を含有する化合物が好ましく、ジアルデヒド類としてはグリオキザールが好適である。なかでもメチロール基を含有する化合物である、メチロールメラミンが特に好適である。また、架橋剤としては、シランカップリング剤、チタンカップリング剤などのカップリング剤を用いることができる。
前記架橋剤の配合量は、ポリビニルアルコール系樹脂の種類等に応じて適宜設計できるが、変性ポリビニルアルコール系樹脂100重量部に対して、通常、60重量部以下、1〜60重量部程度、好ましくは10〜55重量部程度、さらに好ましくは20〜50重量部である。かかる範囲において、良好なポットライフと耐久性が得られる。
架橋剤の配合量が多くなりすぎると、架橋剤の反応が短時間で進行し、接着剤がゲル化する傾向がある。その結果、接着剤としての可使時間(ポットライフ)が極端に短くなり、工業的な使用が困難になる。
前記接着剤は、上記の変性ポリビニルアルコール系樹脂を含有してなる樹脂溶液であり、通常、水溶液として用いられる。接着剤である樹脂溶液の調製法は特に制限されない。通常は、変性ポリビニルアルコール系樹脂に、適宜に架橋剤を混合し、適宜に濃度を調製する。樹脂溶液濃度は特に制限はないが、通常、0.1〜5重量%程度に調整される。
なお、前記接着剤には、各種レベリング剤、粘着付与剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐熱安定剤、耐加水分解安定剤などの安定剤等を配合することもできる。また、本願の接着剤には、金属化合物フィラーを含有させることができる。
本発明の偏光板は、少なくとも片面には、表面処理された透明保護フィルムと偏光子を、前記接着剤を用いて貼り合わせることにより製造する。得られた偏光板では、偏光子の片側または両側に、前記偏光板接着剤により形成された接着剤層を介して、透明保護フィルムが設けられている。
前記接着剤の塗布は、透明保護フィルム、偏光子のいずれに行ってもよく、両者に行ってもよい。前記接着剤の塗布は、乾燥後の接着剤層の厚みが10〜300nm程度になるように行なうのが好ましい。接着剤層の厚みは、均一な面内厚みを得ることと、十分な接着力を得る点から、さらに好ましくは、10〜250nm、さらに好ましくは20〜200nmである。
接着剤層の厚みを調整する方法としては、特に制限されるものではないないが、例えば、接着剤溶液の固形分濃度や接着剤の塗布装置を調整する方法があげられる。このような接着剤層厚みの測定方法としては、特に制限されるものではないが、SEM(Scanning Electron Microscopy)や、TEM(Transmission Electron Microscopy)による断面観察測定が好ましく用いられる。接着剤の塗布操作は特に制限されず、ロール法、噴霧法、浸漬法等の各種手段を採用できる。
本発明の偏光板の作製は、例えば、透明保護フィルム上に接着剤を塗布し、乾燥工程を施して、乾燥した接着剤層を形成した後に、当該粘着剤層を偏光子に貼り合せる方法を用いることができる。また、上記接着剤を、前記接着剤を溶液の状態で偏光子および/または透明保護フィルムに塗布し、その後、偏光子と透明保護フィルムを貼り合せた後に、乾燥工程を施し、塗布乾燥層からなる接着剤層を形成して、偏光板を得ることができる。透明保護フィルムの貼り合わせは、ロールラミネーター等により行うことができる。乾燥工程の乾燥温度は、5〜150℃程度、好ましくは30〜120℃で、120秒間以上、さらには300秒間以上である。
本発明の偏光板は、実用に際して他の光学層と積層した光学フィルムとして用いることができる。その光学層については特に限定はないが、例えば反射板や半透過板、位相差板(1/2や1/4等の波長板を含む)、視角補償フィルムなどの液晶表示装置等の形成に用いられることのある光学層を1層または2層以上用いることができる。特に、本発明の偏光板に更に反射板または半透過反射板が積層されてなる反射型偏光板または半透過型偏光板、偏光板に更に位相差板が積層されてなる楕円偏光板または円偏光板、偏光板に更に視角補償フィルムが積層されてなる広視野角偏光板、あるいは偏光板に更に輝度向上フィルムが積層されてなる偏光板が好ましい。
偏光板に前記光学層を積層した光学フィルムは、液晶表示装置等の製造過程で順次別個に積層する方式にても形成することができるが、予め積層して光学フィルムとしたものは、品質の安定性や組立作業等に優れていて液晶表示装置などの製造工程を向上させうる利点がある。積層には粘着層等の適宜な接着手段を用いうる。前記の偏光板やその他の光学フィルムの接着に際し、それらの光学軸は目的とする位相差特性などに応じて適宜な配置角度とすることができる。
前述した偏光板や、偏光板を少なくとも1層積層されている光学フィルムには、液晶セル等の他部材と接着するための粘着層を設けることもできる。粘着層を形成する粘着剤は特に制限されないが、例えばアクリル系重合体、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエーテル、フッ素系やゴム系などのポリマーをベースポリマーとするものを適宜に選択して用いることができる。特に、アクリル系粘着剤の如く光学的透明性に優れ、適度な濡れ性と凝集性と接着性の粘着特性を示して、耐候性や耐熱性などに優れるものが好ましく用いうる。
粘着層は、異なる組成又は種類等のものの重畳層として偏光板や光学フィルムの片面又は両面に設けることもできる。また両面に設ける場合に、偏光板や光学フィルムの表裏において異なる組成や種類や厚さ等の粘着層とすることもできる。粘着層の厚さは、使用目的や接着力などに応じて適宜に決定でき、一般には1〜500μmであり、1〜200μmが好ましく、特に1〜100μmが好ましい。
粘着層の露出面に対しては、実用に供するまでの間、その汚染防止等を目的にセパレータが仮着されてカバーされる。これにより、通例の取扱状態で粘着層に接触することを防止できる。セパレータとしては、上記厚さ条件を除き、例えばプラスチックフィルム、ゴムシート、紙、布、不織布、ネット、発泡シートや金属箔、それらのラミネート体等の適宜な薄葉体を、必要に応じシリコーン系や長鎖アルキル系、フッ素系や硫化モリブデン等の適宜な剥離剤でコート処理したものなどの、従来に準じた適宜なものを用いうる。
本発明の偏光板または光学フィルムは液晶表示装置等の各種装置の形成などに好ましく用いることができる。液晶表示装置の形成は、従来に準じて行いうる。すなわち液晶表示装置は一般に、液晶セルと偏光板または光学フィルム、及び必要に応じての照明システム等の構成部品を適宜に組立てて駆動回路を組込むことなどにより形成されるが、本発明においては本発明による偏光板または光学フィルムを用いる点を除いて特に限定はなく、従来に準じうる。液晶セルについても、例えばTN型やSTN型、π型などの任意なタイプのものを用いうる。
液晶セルの片側又は両側に偏光板または光学フィルムを配置した液晶表示装置や、照明システムにバックライトあるいは反射板を用いたものなどの適宜な液晶表示装置を形成することができる。その場合、本発明による偏光板または光学フィルムは液晶セルの片側又は両側に設置することができる。両側に偏光板または光学フィルムを設ける場合、それらは同じものであってもよいし、異なるものであってもよい。さらに、液晶表示装置の形成に際しては、例えば拡散板、アンチグレア層、反射防止膜、保護板、プリズムアレイ、レンズアレイシート、光拡散板、バックライトなどの適宜な部品を適宜な位置に1層又は2層以上配置することができる。
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。なお、各例中、部および%は特記ない限り重量基準である。
実施例1
(偏光子)
平均重合度2400、ケン化度99.9モル%の厚み75μmのポリビニルアルコールフィルムを、30℃の温水中に60秒間浸漬し膨潤させた。次いで、ヨウ素/ヨウ化カリウム(重量比=0.5/8)の濃度0.3%の水溶液に浸漬し、3.5倍まで延伸させながらフィルムを染色した。その後、65℃のホウ酸エステル水溶液中で、トータルの延伸倍率が6倍となるように延伸を行った。延伸後に、40℃のオーブンにて3分間乾燥を行い、偏光子を得た。
(透明保護フィルムの表面処理)
透明保護フィルムとして、厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルムを用いた。当該トリアセチルセルロースフィルムに対して、大気圧プラズマ重合処理装置(積水化学工業(株)製のプラズマ重合装置)を用いて、アクリル酸をプラズマ化して接触させる表面処理を行なった。処理条件は以下の通りである。アクリル酸は、キャリアに不活性ガスである窒素を用いた処理ガスとして適用した。
電源からの出力パルスの周波数:5〜30kHz
電極間のパルス電圧:13〜18kV
処理ガス(アクリル酸+窒素)の流量:10L/min
処理ガス中のアクリル酸濃度:0.1〜10容量%
透明保護フィルムの搬送速度:10m/min
(接着剤の調製)
カチオン基を含有するポリビニルアルコール系樹脂((株)クラレ製の商品名CM−318,ケン化度:86.0〜91.0モル%,粘度(濃度4%,20℃)17.0〜27.0mPa・s)3部を、30℃の温度条件下に、純水100部に溶解し、固形分濃度3%に調整した水溶液を調製した。この水溶液を、接着剤として用いた。
(偏光板の作製)
上記透明保護フィルムの表面処理面に、上記接着剤を乾燥後の接着剤層の厚みが100nmとなるように塗布した。次いで、上記接着剤の塗布された透明保護フィルムを70℃で5分間乾燥させて、接着剤層付きの透明保護フィルムを2枚得た。これら2枚の接着剤層付きの透明保護フィルムを、上記偏光子の両面にロール機で貼り合せて偏光板を作製した。
実施例2〜8、比較例1〜9
実施例1において、透明保護フィルムの表面処理、接着剤に用いたポリビニルアルコール系樹脂の種類を表1に示すように変えたこと以外は、実施例1と同様にして偏光板を作製した。
実施例および比較例で得られた偏光板について下記評価を行なった。結果を表1に示す。
(接着強度)
得られた偏光板を、15mm×150mmのサイズに裁断してサンプルとした。サンプルを両面粘着テープ(日東電工(株)製,NO.500)によりガラス板上に貼り付けた。サンプル(偏光板)には、透明保護フィルムと偏光子との間に予め剥離キッカケを設けておき、そのキッカケを変角度ピール試験機(旭精工(株)製)にチャックしてピール強度(N/15mm)を測定した。測定条件は、常温(23℃)、ピール角:90度、ピール速度:3000mm/minとした。得られた測定データの50mm〜100mm間のデータを平均化した値を表1に示す。
(加熱寸法安定性)
偏光板を、一方の辺が吸収軸方向と平行になるように正方形(10cm×10cm)に切り出したものをサンプルとした。目印を結ぶ線を引いた場合に、当該線がサンプル(偏光板)の吸収軸方向に平行になるように、サンプルの対向する2辺の端辺中央部に、それぞれカッターで目印(2ケ所)を付け、その目印(2ケ所)の間隔(A)をノギスを用いて測定した。その後、サンプルを乾燥器(温度80℃)へ24時間投入した後、再度、切り込みの間隔(B)をノギスを用いて測定した。
前記(A)と(B)の値から、次式により寸法変化率(%)を求めた。
寸法変化率(%)=[−{(A)−(B)}/(A)}]×100
(フィルム外観)
得られた偏光板の外観を下記の基準で評価した。
○:偏光板表面に何も確認されない。
△:偏光板表面に、微小な白色の点状またはスジ状の欠点が確認される。
なお、表1中の表面処理について、実施例2〜8、比較例1は実施例1と同じである。比較例2、3のケン化は、トリアセチルセルロースフィルムを65℃の10重量%水酸化ナトリウム水溶液に23秒間浸漬することにより行なった。比較例6、7のコロナ処理は、コロナ照射機(春日電機(株)製,CT−0212)によって、放電量40W/m/minの条件下、空気中にてコロナ処理を行なった。比較例8、9は、プラズマ処理機(積水化学工業(株)製,ATシリーズ)によって、パルス幅100μs、周波数30kHz、電圧±5kVの交流パルス電圧を印加してプラズマ放電を行ない、5m/minの処理速度で、処理ガスとして窒素を用いて常圧下プラズマ処理を行なった。
また、接着剤として用いた各ポリビニルアルコール系樹脂*1乃至9は下記を示す。
*1:カチオン基を含有するポリビニルアルコール系樹脂である、(株)クラレ製の商品名CM−318。
*2:4級アンモニウム塩基を含有するポリビニルアルコール系樹脂である、日本合成化学(株)製の商品名K−210。
*3:スルホン酸基を有するポリビニルアルコール系樹脂である、日本合成化学(株)製の商品名L−3266。
*4:カルボキシル基を含有するポリビニルアルコール系樹脂である、(株)クラレ製の商品名KL−118。
*5:ポリエチレンオキサイドを有するポリビニルアルコール系樹脂である、日本合成化学(株)製の商品名LW−320。
*6:アセトアセチル基を有するポリビニルアルコール系樹脂である、日本合成化学(株)製の商品名Z−200。
*7:シラノール基を含有するポリビニルアルコール系樹脂である、(株)クラレ製の商品名R−1130。
*8:チオール基を含有するポリビニルアルコール系樹脂である、(株)クラレ製のM−115。
*9:変性基を含有しないポリビニルアルコール系樹脂である、日本合成化学(株)製の商品名NH−18。
表1に示すように、本発明の偏光板は、高度の接着強度を有し、かつ寸法変化率も小さく、加熱寸法安定性が良好である。一方、比較例1では、本発明と同じ表面処理を透明保護フィルムに施しているが、ポリビニルアルコール系樹脂が変性基を有していないため、十分な接着強度が得られていない。比較例2、3では、トリアセチルセルロースフィルムにケン化により表面処理が施されており、寸法変化率が大きく加熱寸法安定性を満足できない。比較例4、5では、透明保護フィルムに表面処理が施されていないため、本発明と同様の変性ポリビニルアルコールを含有する接着剤を用いているが接着強度が不足している。比較例6〜9では、透明保護フィルムに本発明とは異なる表面処理が施されているため、本発明と同様の変性ポリビニルアルコールを含有する接着剤を用いているが、接着強度が不足している。なお、比較例4〜9では、接着強度不足のため、加熱寸法安定性は評価していない。

Claims (11)

  1. 偏光子の少なくとも片面に、接着剤層を介して透明保護フィルムが貼り合わされている偏光板において、
    前記少なくとも片面の透明保護フィルムが、セルロール系フィルムであり、
    前記透明保護フィルムの偏光子に貼り合せる面は、炭素−炭素二重結合を有する重合性モノマーをプラズマ化して接触させることにより表面処理が施されており、かつ、
    前記接着剤層は、カチオン基、アニオン基およびノニオン基から選ばれるいずれか少なくとも1つを含む変性基を含有する変性ポリビニルアルコール系樹脂を含有してなる接着剤により形成されていることを特徴とする偏光板。
  2. 変性ポリビニルアルコール系樹脂が有する変性基が、カチオン基であることを特徴とする請求項1記載の偏光板。
  3. カチオン基が、4級アンモニウム塩基であることを特徴とする請求項2記載の偏光板。
  4. 変性ポリビニルアルコール系樹脂が有する変性基が、アニオン基であることを特徴とする請求項1記載の偏光板。
  5. アニオン基が、カルボキシル基およびスルホン酸基のいずれか少なくとも1つであることを特徴とする請求項4記載の偏光板。
  6. 変性ポリビニルアルコール系樹脂が有する変性基が、ノニオン基であることを特徴とする請求項1記載の偏光板。
  7. ノニオン基が、アルキレンオキサイドに基づく変性基、アセトアセチル基、シラノール基およびチオール基のいずれか少なくとも1つであることを特徴とする請求項6記載の偏光板。
  8. 前記重合性モノマーが、アクリル酸であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の偏光板。
  9. 偏光子の少なくとも片面に、接着剤層を介して透明保護フィルムが貼り合わされている請求項1〜8のいずれかに記載の偏光板を製造する方法であって、
    前記透明保護フィルムが、セルロール系フィルムであり、
    前記透明保護フィルムの偏光子に貼り合せる面に、炭素−炭素二重結合を有する重合性モノマーをプラズマ化して接触させて表面処理を行なう工程、および、
    前記透明保護フィルムの表面処理面と偏光子とを、カチオン基、アニオン基およびノニオン基から選ばれるいずれか少なくとも1つを含む変性基を含有する変性ポリビニルアルコール系樹脂を含有してなる接着剤により貼り合せて接着剤層を形成する工程を有することを特徴とする偏光板の製造方法。
  10. 請求項1〜8のいずれかに記載の偏光板が、少なくとも1枚積層されていることを特徴とする光学フィルム。
  11. 請求項1〜8のいずれかに記載の偏光板または請求項10記載の光学フィルムが用いられていることを特徴とする画像表示装置。
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