JP2011242270A - 電流センサ - Google Patents

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Abstract

【課題】 磁気抵抗素子およびバイアス磁石の取付位置の誤差による検出精度の低下を少なくすることができる電流センサを実現する。
【解決手段】 基板51のスリット52にはバスバー90が挿通されており、基板51の裏面51bにはバスバー90を挾んでバイアス磁石31,32がN極同士を相対向させて取付けられている。基板51の表面51aであってバイアス磁石31の直上にはMRE21が、バイアス磁石32の直上にはMRE22がそれぞれ取付けられている。各MREはバイアス磁界の中でも相互に平行な磁束により構成される領域に配置されているため、MREの取付位置が被検出電流Iと直交する方向にずれた場合であっても、MREを構成する磁気抵抗に対するバイアス磁界の入射角度が変化しないため、被検出電流Iの検出精度が低下し難い。
【選択図】 図1

Description

この発明は、磁気抵抗素子およびバイアス磁石を用いて電流を検出する電流センサに関する。
本出願人は、この種の電流センサを先の出願において提案した(特願2009−244717)。図16はその電流センサの概略構成を示す説明図である。図17は図16に示すMREを構成する磁気抵抗の配置図であり、図18はMREに作用する磁気ベクトルの説明図である。
図16に示すように、電流センサ70は、被検出電流Iが流れるバスバー90を挾んで配置された一対のバイアス磁石71,72と、各バイアス磁石とバスバー90との間に配置された一対のMRE(Magnetic Resistance Element:磁気抵抗素子)73,74とを備える。バイアス磁石71,72はN極同士を相対向させて配置されている。図17に示すように、MRE73,74は、ハーフブリッジ回路を構成する磁気抵抗Ra〜Rdをそれぞれ備える。
図18に示すように、MRE73は、バイアス磁石71が発生するバイアス磁界が印加されると、被検出電流Iと直交する方向に磁気ベクトルBmag1を発生する。また、MRE73は、バスバー90を流れる被検出電流Iが作り出す磁界が印加されると、磁気ベクトルBmag1から反時計回りに90度回転した磁気ベクトルBcur1を発生する。そして、MRE73は、磁気ベクトルBmag1およびBcur1の合成磁気ベクトルB1に対応する検出信号を出力する。合成磁気ベクトルB1は、磁気ベクトルBmag1と角度θを成す。
MRE74は、バイアス磁石72が発生するバイアス磁界が印加されると、被検出電流Iと直交する方向に磁気ベクトルBmag2を発生する。また、MRE74は、バスバー90を流れる被検出電流Iが作り出す磁界が印加されると、磁気ベクトルBmag2から反時計回りに90度回転した磁気ベクトルBcur2を発生する。そして、MRE74は、磁気ベクトルBmag2およびBcur2の合成磁気ベクトルB2に対応する検出信号を出力する。合成磁気ベクトルB2は、磁気ベクトルBmag2と角度θを成す。
MRE73,74は、磁気ベクトルBmag1,Bmag2の大きさが同一であり、かつ、磁気ベクトルBcur1,Bcur2の大きさが同一となるように構成されている。このため、合成磁気ベクトルB1,B2は、大きさが同一で向きが180度異なるので、両合成磁気ベクトルの和は0になる。被検出電流Iが増加すると、磁気ベクトルBcur1,Bcur2が増大するため、位相θが増加し、合成磁気ベクトルB1,B2が増大する。また、被検出電流Iが減少すると、磁気ベクトルBcur1,Bcur2が減少するため、位相θが減少し、合成磁気ベクトルB1,B2が減少する。
合成磁気ベクトルB1の大きさVおよび位相θは検出信号Va(θ)として出力され、合成磁気ベクトルB2の大きさVおよび位相θは検出信号Vb(θ)として出力され、電流センサに備えられた差動増幅回路は、両検出信号の差分を増幅して出力する。ここで、MRE73,74に外来磁界が印加され、合成磁気ベクトルB1の位相θがα度進み、合成磁気ベクトルB2の位相θがα度遅れたとする。
合成磁気ベクトルB1の位相θがα度進んだときの合成磁気ベクトルB1の大きさVの変化は、検出信号Va(θ)においてΔVの増加になって現れる。また、合成磁気ベクトルB2の位相θがα度遅れたときの合成磁気ベクトルB2の大きさVの変化は、検出信号Vb(θ)においてΔVの増加になって現れる。そして、差動増幅回路は、両検出信号Va(θ),Vb(θ)の差分を出力するため、両信号においてそれぞれ増加したΔVは0になる。
つまり、外来磁界が印加されて増加した増加分ΔVが差動増幅回路から出力されないため、差動増幅回路の出力に基づいて検出する被検出電流Iの電流値に誤差が発生するおそれがない。なお、外来磁界が印加されて合成磁気ベクトルB1の位相θがα度遅れ、合成磁気ベクトルB2の位相θがα度進んだ場合も、上記と同様、検出する被検出電流Iの電流値に誤差が発生するおそれがない。
特開2008−122083号公報(第23〜25段落、図4) 特開2005−55309号公報
本出願人は、前述した電流センサを提案した後、MREおよびバイアス磁石の位置関係が被検出電流の検出精度に及ぼす影響について検討した。図19は、MRE73の各磁気抵抗Ra〜Rdと、バイアス磁石71から発生するバイアス磁界との関係を示す概念図である。図中で符号Mfで示す矢印は、バイアス磁石71のN極から発生したバイアス磁界における磁束を示す。バイアス磁石71のN極から発生した磁束には、各磁気抵抗Ra〜Rdの磁化容易軸に対して45°の入射角度で進むものと、45°以外の入射角度で進むものとが混在している。つまり、直進する磁束が少なく、バイアス磁界の分布が一様でない。
ここで、MRE73の取付位置として図19(a)に示す取付位置が正規の取付位置であるとする。そして、同図(b)に示すように、MRE73の取付位置が図中の右方向へずれたとすると、各磁気抵抗に印加されるバイアス磁界の分布状態が変化するため、磁気抵抗の磁化容易軸に対する磁束の入射角度が変化する。このため、バスバー90を挾んで配置された1対のMREおよび1対のバイアス磁石のペア性が崩れてしまう。したがって、両MREの合成磁気ベクトルの和が0にならないので、外乱磁界が発生した場合に、それによって発生する電圧差を打ち消すことができなくなり、検出精度が低下するおそれがある。
つまり、MREおよびバイアス磁石の取付位置がずれると、外乱磁界の影響を打ち消すことができず、検出精度が低下するおそれのあることが分かった。
そこでこの発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、磁気抵抗素子およびバイアス磁石の取付位置の誤差による検出精度の低下を少なくすることができる電流センサを実現することを目的とする。
上記の目的を達成するため、この発明の請求項1に係る発明では、被検出電流(I)が流れる電路(90)を挾んで配置された第1および第2の磁気抵抗素子(21,22)と、前記第1の磁気抵抗素子にバイアス磁界(Mf1)を与える第1のバイアス磁石(31)と、前記第2の磁気抵抗素子にバイアス磁界(Mf2)を与える第2のバイアス磁石(32)とを備えており、前記第1および第2の磁気抵抗素子の検出信号の差分を出力するように構成された電流センサ(50)であって、前記第1および第2のバイアス磁石は、それぞれ自身のS極の中心(P1)およびN極の中心(P2)を結ぶ線が前記被検出電流の流れる方向と直交し、かつ、同じ磁極同士が相対向するように配置されており、前記第1の磁気抵抗素子は、自身が有する磁気抵抗(Ra〜Rd)の磁化容易軸を含む平面(21a)と前記第1のバイアス磁石のS極の中心およびN極の中心を結ぶ線を含む平面(31a)とが平行になるように配置されており、前記第2の磁気抵抗素子は、自身が有する磁気抵抗の磁化容易軸を含む平面と前記第2のバイアス磁石のS極の中心およびN極の中心を結ぶ線を含む平面とが平行になるように配置されているという技術的手段を用いる。
請求項1に記載の発明によれば、第1の磁気抵抗素子は、自身が有する磁気抵抗の磁化容易軸を含む平面と、第1のバイアス磁石のS極の中心およびN極の中心を結ぶ線を含む平面とが平行になるように配置されているため、第1のバイアス磁石のN極から発生する磁束同士が平行になっている一様な分布のバイアス磁界を第1の磁気抵抗素子に印加することができる。
したがって、第1の磁気抵抗素子の取付位置が、第1のバイアス磁石のS極の中心およびN極の中心を結ぶ線と直交する方向にずれた場合であっても、第1の磁気抵抗素子に備えられた磁気抵抗に印加される磁束の磁化容易軸に対する入射角度が変化しないため、電路を挾んで配置された1対のMREおよび1対のバイアス磁石のペア性が崩れるおそれがない。第2の磁気抵抗素子および第2のバイアス磁石についても同様である。
つまり、磁気抵抗素子およびバイアス磁石の取付位置の誤差による検出精度の低下を少なくすることができる。
この発明の請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の電流センサ(50)において、前記第1の磁気抵抗素子(21)および第1のバイアス磁石(31)は基板(51)を挾んで設けられており、前記第2の磁気抵抗素子(22)および第2のバイアス磁石(32)も基板を挾んで設けられているという技術的手段を用いる。
請求項2に記載の発明によれば、第1の磁気抵抗素子および第1のバイアス磁石の間に基板を挾むことにより、第1のバイアス磁石が発生するバイアス磁界の磁力を調整することができるため、そのバイアス磁界と電路の周囲に発生する磁界との合成磁界、つまり、合成磁気ベクトルを適切な大きさに調整することができる。また、第2の磁気抵抗素子および第2のバイアス磁石の関係についても同様である。
この発明の請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の電流センサ(50)において、前記第1のバイアス磁石(31)は基板(51)上に形成された位置決め用の凹部(51d)に設けられており、前記第2のバイアス磁石(32)も基板(51)上に形成された位置決め用の凹部(51d)に設けられているという技術的手段を用いる。
請求項3に記載の発明によれば、第1および第2のバイアス磁石をそれぞれ位置決め用の凹部に取付ければ自動的に位置決めがなされるため、取付け位置の誤差により、被検出電流の検出精度が低くなるおそれがない。また、各バイアス磁石の取付けを行う毎に位置決めをする必要がないので、取付け作業効率を高めることができる。
この発明の請求項4に記載の発明では、請求項2または請求項3に記載の電流センサ(50)において、前記第1の磁気抵抗素子(21)は基板(51)上に形成された位置決め用の凹部(51c)に設けられており、前記第2の磁気抵抗素子(22)も基板(51)上に形成された位置決め用の凹部(51c)に設けられているという技術的手段を用いる。
請求項4に記載の発明によれば、第1および第2の磁気抵抗素子をそれぞれ位置決め用の凹部に取付ければ自動的に位置決めがなされるため、取付け位置の誤差により、被検出電流の検出精度が低くなるおそれがない。また、各磁気抵抗素子の取付けを行う毎に位置決めをする必要がないので、取付け作業効率を高めることができる。
この発明の請求項5に記載の発明では、請求項1に記載の電流センサ(50)において、前記第1の磁気抵抗素子(21)は基板(51)上に設けられた前記第1のバイアス磁石(31)と密着して設けられており、前記第2の磁気抵抗素子(22)は基板(51)上に設けられた前記第2のバイアス磁石(32)と密着して設けられているという技術的手段を用いる。
請求項5に記載の発明によれば、第1の磁気抵抗素子は基板上に設けられた第1のバイアス磁石と密着して設けられているため、第1のバイアス磁石のバイアス磁界を第1の磁気抵抗素子に効率良く印加することができる。第2の磁気抵抗素子および第2のバイアス磁石についても同様である。したがって、第1および第2の磁気抵抗素子の磁電変換効率を高めることができる。
この発明の請求項6に記載の発明では、請求項5に記載の電流センサ(50)において、前記第1のバイアス磁石(31)は基板(51)上に形成された位置決め用の凹部(51e)に設けられており、前記第2のバイアス磁石(32)も基板(51)上に形成された位置決め用の凹部(51e)に設けられているという技術的手段を用いる。
請求項6に記載の発明によれば、第1および第2のバイアス磁石をそれぞれ位置決め用の凹部に取付ければ自動的に位置決めがなされるため、取付け位置の誤差により、被検出電流の検出精度が低くなるおそれがない。また、各バイアス磁石の取付けを行う毎に位置決めをする必要がないので、取付け作業効率を高めることができる。
この発明の請求項7に記載の発明では、請求項1ないし請求項6のいずれか1つに記載の電流センサ(50)において、前記第1の磁気抵抗素子(21)の中心(C2)および第1のバイアス磁石(31)の中心(C1)が同軸(L1)上に配置されており、前記第2の磁気抵抗素子(22)の中心および第2のバイアス磁石(32)の中心も同軸上に配置されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、第1の磁気抵抗素子の中心および第1のバイアス磁石の中心が同軸上に配置されているため、第1のバイアス磁石が一様な分布のバイアス磁界を第1の磁気抵抗素子に印加することができる。第2の磁気抵抗素子および第2のバイアス磁石についても同様である。したがって、被検出電流の検出精度を高めることができる。
この発明の請求項8に記載の発明では、請求項1ないし請求項7のいずれか1つに記載の電流センサ(50)において、前記第1のバイアス磁石(31)の面積が前記第1の磁気抵抗素子(21)よりも大きく、前記第2のバイアス磁石(32)の面積が前記第2の抵抗素子(22)よりも大きいという技術的手段を用いる。
請求項8に記載の発明によれば、第1のバイアス磁石の面積が第1の磁気抵抗素子よりも大きいため、第1のバイアス磁石が発生するバイアス磁界のうち、磁束同士が平行な一様な分布のバイアス磁界を第1の磁気抵抗素子に印加することができる。第2のバイアス磁石および第2の磁気抵抗素子についても同様である。したがって、磁気抵抗素子およびバイアス磁石の取付位置の誤差による検出精度の低下をより一層少なくすることができる。
この発明の請求項9に記載の発明では、請求項1ないし請求項8のいずれか1つに記載の電流センサ(50)において、前記電路(90)は、前記基板(51)に貫通形成された空間(52)に挿通されているという技術的手段を用いる。
請求項9に記載の発明によれば、電路は、基板に貫通形成された空間に挿通されているため、その空間に電路を挿通すれば、各磁気抵抗素子および各バイアス磁石が電路を挾んで配置された状態にすることができる。したがって、各磁気抵抗素子および各バイアス磁石を個別に取付ける必要がないため、電流センサの取付け作業効率を高めることができる。
この発明の請求項10に記載の発明では、請求項1ないし請求項9のいずれか1つに記載の電流センサ(50)において、前記第1および第2の磁気抵抗素子(21,22)が出力する各検出信号は、振幅が同一で、かつ、位相が90°異なるという技術的手段を用いる。
請求項10に記載の発明によれば、第1および第2の磁気抵抗素子が出力する各検出信号は、振幅が同一で、かつ、位相が90°異なるため、外乱磁界の影響を受けて検出信号の位相がずれた場合であっても、その位相のずれによる検出信号の差分を打ち消すことができるため、被検出電流の検出精度が低下しないようにすることができる。
この発明の請求項11に記載の発明では、請求項1ないし請求項10のいずれか1つに記載の電流センサ(50)において、前記第1および第2の磁気抵抗素子(21,22)は、複数の磁気抵抗(Ra〜Rd)から成るブリッジ回路を構成しており、前記ブリッジ回路の2つの中点(21c,22c)から出力される各検出信号を差動増幅して出力する差動増幅回路(53)を備えるという技術的手段を用いる。
請求項11に記載の発明によれば、第1および第2の磁気抵抗素子は、複数の磁気抵抗から成るブリッジ回路を構成しており、ブリッジ回路の2つの中点から出力される各検出信号を差動増幅して出力するため、被検出電流の検出感度を高めることができる。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
この発明の実施形態に係る電流センサの概略構成を示す平面説明図である。 図1のA−A矢視断面図である。 (a)は図2の一部を拡大して示す説明図であり、(b)はMREを構成する磁気抵抗の配置を示す説明図である。 バイアス磁石31,32およびバスバー90から発生する磁界の分布を示す説明図である。 バイアス磁石31からバイアス発生する磁界の分布を拡大して示す説明図である。 各MREを構成する磁気抵抗の配置を示す説明図である。 各MREに発生する磁気ベクトルの説明図である。 電流センサ50の主な電気的構成を示す説明図である。 従来の電流センサ70の外乱磁界[mT]および誤差電流[%]の関係を示すグラフである。 本願発明の電流センサ50の外乱磁界[mT]および誤差電流[%]の関係を示すグラフである。 シミュレーションの結果を示すグラフである。 第2実施形態に係る電流センサの断面図であり、(a)はMRE21,22を取付ける前の断面図、(b)はMRE21,22を取付けた後の断面図である。 第3実施形態に係る電流センサの断面図であり、(a)はバイアス磁石31,32を取付ける前の断面図、(b)はバイアス磁石31,32を取付けた後の断面図である。 第4実施形態に係る電流センサの断面図である。 第4実施形態の変更例に係る電流センサの断面図である。 本出願人が先の出願において提案した電流センサの概略構成を示す説明図である。 図16に示すMREを構成する磁気抵抗の配置図である。 MREに作用する磁気ベクトルの説明図である。 MRE73の各磁気抵抗Ra〜Rdと、バイアス磁石71から発生する磁束との関係を示す概念図である。
〈第1実施形態〉
この発明に係る実施形態について図を参照して説明する。図1は、この実施形態に係る電流センサの概略構成を示す平面説明図であり、図2は、図1のA−A矢視断面図である。
[主要構成]
電流センサ50は、基板51を備えており、その基板51には、基板51の表面51aおよび裏面51bを貫通するスリット52が形成されている。スリット52には、被検出電流Iが流れるバスバー90が挿通されている。バスバー90は、たとえば、車両に搭載されたバッテリーと接続されており、そのバッテリーから供給される電源を所定の電気回路へ供給する。
この実施形態では、バスバー90は、板状に形成されており、バスバー90の表裏の板面および一側面が、スリット52の相対向する内壁面および底面に密着している。つまり、バスバー90をその一側面がスリット52の底面に当接するようにスリット52に挿入することにより、バスバー90のスリット52に対する位置決めが自動的になされるように構成されている。
図1に示す例では、バスバー90を流れる被検出電流Iの向きは、紙面の表面から裏面に垂直に貫通する方向である。基板51の表面51aには、MRE21,22が取付けられている。MRE21,22は、バスバー90を挾んで配置されている。MRE21,22は、N極同士を相対向させて配置されており、バスバー90からN極までの距離が同一となるように配置されている。つまり、MRE21,22は、バスバー90を中心にして点対称に配置されている。
図2に示すように、基板51の裏面51bには、MRE21にバイアス磁界を印加するバイアス磁石31と、MRE22にバイアス磁界を印加するバイアス磁石32とが取付けられている。MRE21は基板51を挾んでバイアス磁石31の直上に配置されており、MRE22は基板51を挾んでバイアス磁石32の直上に配置されている。各バイアス磁石31,32の横断面の面積は、直上に配置されたMREの横断面の面積よりも大きい。
また、MRE21,22に配置された信号出力端子、電源供給端子およびグランド端子(図示省略)は、それぞれボンディングワイヤWによって基板51の表面51aに形成された回路(図示省略)と電気的に接続されている。この実施形態では、MRE21,22はそれぞれ板状に形成されており、バイアス磁石31,32もそれぞれ板状に形成されている。
ここで、MREおよびバイアス磁石の詳細な配置関係について図3を参照して説明する。図3(a)は図2の一部を拡大して示す説明図であり、(b)はMREを構成する磁気抵抗の配置を示す説明図である。
最初に、MREの製造方法を簡単に説明する。MREを構成する磁気抵抗Ra〜Rdは、基板上に絶縁膜を介して形成される。また、各磁気抵抗は、蒸着法によって磁気抵抗材料を基板上に蒸着させ、その蒸着領域を電子ビーム露光して形成することができる。また、磁気抵抗材料としては、Ni−Co系やNi−Fe系などを用いることができる。また、基板としては、ガラスエポキシ基板などを用いることができる。
図3(b)に示すように、MRE21は、ハーフブリッジ接続された磁気抵抗Ra〜Rdを備える。各磁気抵抗は同一の基板面に形成されている。また、各磁気抵抗の磁化容易軸(電流の流れる方向)は、各磁気抵抗の形成方向と同一であり、各磁化容易軸はそれぞれ基板面と平行である。また、各MREの磁気抵抗Ra〜Rdは、それぞれ磁化容易軸と被検出電流Iの方向とが45°を成すように配置されている。
図3(a)において、符号21aで示す破線は、MRE21を構成する磁気抵抗Ra〜Rdの各磁化容易軸を含む面である。つまり、その面21aは、各磁気抵抗Ra〜Rdが形成されている基板面と平行であり、MRE21の表面21bにも平行である。以下、符号21aで示す面を磁気抵抗形成平面という。また、符号P1はバイアス磁石31のS極の中心であり、符号P2はN極の中心である。符号31aは、S極の中心P1とN極の中心P2とを結ぶ線を含む面(以下、磁極中心間平面という)であり、バイアス磁石31の表面31bにも平行である。
磁気抵抗形成平面21aおよび磁極中心間平面31aは平行になっている。基板51の表面51aおよび裏面51bが平行であるため、MRE21の表面21b、磁気抵抗形成面21a、基板51の表面51a、裏面51b、磁極中心間平面31aおよびバイアス磁石31の表面31bは総て相互に平行である。また、バイアス磁石31の中心C1とMRE21の中心C2とは、直線L1を通っている。つまり、バイアス磁石31およびMRE21は同軸上に配置されている。
[磁界の分布とMREの位置関係]
次に、磁界の分布とMREの位置関係について図を参照して説明する。図4は、バイアス磁石31,32およびバスバー90から発生する磁界の分布を示す説明図である。図5は、バイアス磁石31から発生するバイアス磁界の分布を拡大して示す説明図である。図6は、各MREを構成する磁気抵抗の配置を示す説明図である。図7は、各MREに発生する磁気ベクトルの説明図である。
バイアス磁石31は、N極から出てS極に戻るバイアス磁界Mf1を発生し、バイアス磁石32もN極から出てS極に戻るバイアス磁界Mf2を発生する。また、バスバー90の周囲には、被検出電流Iが流れることにより、磁界が発生する。説明の都合上、その磁界のうち、MRE21に印加される磁界を磁界Mf3とし、MRE22に印加される磁界を磁界Mf4とする。MRE21には、バイアス磁界Mf1および磁界Mf3が印加され、MRE22には、バイアス磁界Mf2および磁界Mf4が印加される。
図5に示すように、バイアス磁石31から発生したバイアス磁界Mf1のうち、MRE21に印加されるバイアス磁界は、相互に平行な磁束により構成されている。換言すると、MRE21は、相互に平行な磁束により構成され、一様に分布したバイアス磁界の中におかれている。したがって、MRE21を構成する各磁気抵抗Ra〜Rd(図6)には、それぞれバイアス磁界Mf1が入射角度45°で印加される。
このため、MRE21の取付位置がX軸方向にずれた場合であっても、MRE21に印加されるバイアス磁界Mf1の入射角度は変化しないため、合成磁気ベクトルB1(図7)の大きさおよび位相θは変化しない。また、MRE22にもバイアス磁石32から発生したバイアス磁界Mf2の相互に平行な磁束が印加されるため、磁気抵抗に対するバイアス磁界の入射角度の変化によっては、合成磁気ベクトルB2の大きさおよび位相θは変化しない。
つまり、バスバー90を挾んで配置された1対のMRE21,22および1対のバイアス磁石31,32のペア性が崩れるおそれがないため、MREおよびバイアス磁石の取付位置の誤差による被検出電流Iの検出精度の低下を少なくすることができる。
[電気的構成]
次に、電流センサ50の主な電気的構成について、それを示す図8を参照して説明する。
MRE21,22は、磁気抵抗Ra〜Rdを直列接続したハーフブリッジ回路をそれぞれ有し、両ハーフブリッジ回路は並列接続され、全体としてフルブリッジ回路を構成している。MRE21のハーフブリッジ回路の中点21cおよびMRE22のハーフブリッジ回路の中点22cは、差動増幅回路53の入力に接続されている。各中点から出力される検出信号は、振幅が同一で、かつ、位相が90°異なる。
差動増幅回路53は、中点21cの電位Vaおよび中点22cの電位Vbの差分を所定の利得で増幅し、その増幅信号を出力する。したがって、各MREに外乱磁界が印加された場合であっても、その印加により発生する検出信号の電圧変動を打ち消すことができるため、外乱磁界によって検出精度が低下するおそれがない。
[効果の検証]
次に、本願発明者が、本願発明の効果について行った検証結果について説明する。本願発明者は、外乱磁界の影響についてシミュレーションを行った。このシミュレーションでは、従来の電流センサ70と、本願発明の電流センサ50とを用いた。そして、外乱磁界を0から0.5mTまで増大させたときの電流センサにより検出された電流値の実際の電流値に対する誤差(誤差電流(%))の大小を比較した。
従来の電流センサ70によるシミュレーションでは計9個(n=9)の電流センサ70を用い、本願発明の電流センサ50によるシミュレーションでは計2個(n=2)の電流センサ50を用いた。図9および図10は、シミュレーションの結果を示すグラフである。図9は、従来の電流センサ70の外乱磁界[mT]および誤差電流[%]の関係を示すグラフであり、図10は、本願発明の電流センサ50の外乱磁界[mT]および誤差電流[%]の関係を示すグラフである。
図9および図10を比較すると、外乱磁界の増大に伴う誤差電流の最大値および最小値の差分が、本願発明の電流センサ50の方が、従来の電流センサ70よりも小さい。外乱磁界が0.5mTのときの誤差電流の範囲は、従来が約0.2〜−0.5%であるのに対し、本願発明が約0.25〜−0.25%であり、従来よりも本願発明の方が小さい。
つまり、本願発明の電流センサ50の方が、従来の電流センサ70よりも外乱磁界による影響が小さいことが分かった。
また、本願発明者は、磁性体の影響についてシミュレーションを行った。このシミュレーションでは、計2個の電流センサ50を用いた。また、磁性体として鉄板を用い、電流センサ50のMRE21,22および鉄板間の距離と誤差電流[%]との関係を調べた。図11は、シミュレーションの結果を示すグラフであり、電流センサ50のMRE21,22および鉄板間の距離(mm)と誤差電流(%)との関係を示す。
同図に示すように、鉄板からの距離が0〜10mmのときは、僅かに誤差電流が発生しているが、鉄板からの距離が10mmを超えると、誤差電流は殆ど発生していない。つまり、本願発明の電流センサ50は、鉄板などの磁性体による影響が小さいことが分かった。特に、本願発明の電流センサ50を車載バッテリのバスバーに取付ける状況を考えた場合、MRE21,22から10mm以下の距離に鉄板などの磁性体が配置されることはないことから、本願発明の電流センサ50が周囲の磁性体による影響を受けることは考えられない。このため、本願発明の電流センサ50は、車載バッテリの電流検出に最適であることが分かる。
[第1実施形態の効果]
(1)上述した第1実施形態の電流センサ50は、MRE21,22およびバイアス磁石31,32が、MREの磁気抵抗形成平面とバイアス磁石の磁極中心間平面とが平行になるように配置されているため、バイアス磁石のN極から発生する磁束同士が平行になっている一様な分布のバイアス磁界をMREに印加することができる。
したがって、MREの取付位置が、バイアス磁石の磁極中心間を結ぶ線と直交する方向にずれた場合であっても、MREに備えられた磁気抵抗Ra〜Rdに印加されるバイアス磁界の磁化容易軸に対する入射角度が変化しないため、バスバー90を挾んで配置された1対のMRE21,22および1対のバイアス磁石31,32のペア性が崩れるおそれがない。
つまり、MREおよびバイアス磁石の取付位置の誤差による検出精度の低下を少なくすることができる。
(2)また、MRE21,22およびバイアス磁石31,32は基板51を挾んで設けられているため、バイアス磁石が発生するバイアス磁界の磁力を調整することができる。したがって、バイアス磁界とバスバー90の周囲に発生する磁界との合成磁界、つまり、合成磁気ベクトルを適切な大きさに調整することができる。
(3)さらに、MREの中心およびバイアス磁石の中心が同軸上に配置されているため、一様な分布のバイアス磁界をMREに均一に印加することができる。したがって、被検出電流Iの検出精度を高めることができる。
(4)さらに、バイアス磁石の横断面の面積がMREの横断面の面積よりも大きいため、バイアス磁界のうち、磁束同士が平行な一様な分布のバイアス磁界をMREに印加することができる。したがって、MREおよびバイアス磁石の取付位置の誤差による検出精度の低下をより一層少なくすることができる。
(5)さらに、バスバー90は、基板51に貫通形成されたスリット52に挿通されているため、そのスリット52にバスバー90を挿通すれば、各MRE21,22および各バイアス磁石31,32がバスバー90を挾んで配置された状態にすることができる。したがって、各MREおよび各バイアス磁石を個別に取付ける必要がないため、電流センサ50の取付け作業効率を高めることができる。
(6)さらに、MRE21,22が出力する各検出信号は、振幅が同一で、かつ、位相が90°異なるため、外乱磁界の影響を受けて検出信号の位相がずれた場合であっても、その位相のずれによる検出信号の差分を打ち消すことができるため、被検出電流Iの検出精度が低下しないようにすることができる。
(7)さらに、MRE21,22は、複数の磁気抵抗から成るブリッジ回路を構成しており、ブリッジ回路の2つの中点21c,22cから出力される各検出信号を差動増幅して出力するため、被検出電流Iの検出感度を高めることができる。
〈第2実施形態〉
次に、この発明の第2実施形態について図を参照して説明する。図12は、この実施形態に係る電流センサの断面図であり、(a)はMRE21,22を取付ける前の断面図、(b)はMRE21,22を取付けた後の断面図である。
図12(a)に示すように、基板51の表面51aにおいてMRE21,22を取付ける位置には、位置決め用の凹部51c,51cが形成されている。各位置決め用凹部51cは、MRE21,22のペア性を保持することができる位置にそれぞれ形成されており、位置決め用凹部51cからバスバー90までの距離が同一となるように形成されている。また、各位置決め用凹部51cは、MRE21,22の底面形状に合致した形状に形成されており、MAREを嵌め込んだときにMREの周面との間に隙間が形成されないように形成されている。
また、各MREの埋込み深さは、検出感度が最大となるように同一の深さに設定する。図12(b)に示すように、MRE21,22は、それぞれ位置決め用凹部51cに嵌め込まれている。また、各MREおよび位置決め用凹部51cは、接着剤によって固定されている。そして、各MREは、位置決め用凹部51cに固定された後、ボンディングワイヤWによって基板51の回路(図示省略)と電気的に接続される。
上述した第2実施形態の電流センサ50を用いれば、MRE21,22をそれぞれ位置決め用凹部51cに取付ければ自動的に位置決めがなされるため、取付け位置の誤差により、被検出電流Iの検出精度が低くなるおそれがない。また、各MREの取付けを行う毎に位置決めをする必要がないので、取付け作業効率を高めることができる。また、第2実施形態の電流センサ50は、基板51に位置決め用凹部51cが形成されている以外は、第1実施形態の電流センサ50と同じ構成であるため、第1実施形態と同じ効果を奏することができる。
〈第3実施形態〉
次に、この発明の第3実施形態について図を参照して説明する。図13は、この実施形態に係る電流センサの断面図であり、(a)はバイアス磁石31,32を取付ける前の断面図、(b)はバイアス磁石31,32を取付けた後の断面図である。
図13(a)に示すように、基板51の裏面51bにおいてバイアス磁石31,32を取付ける位置には、位置決め用の凹部51d,51dが形成されている。各位置決め用凹部51dは、バイアス磁石31,32のペア性を保持することができる位置にそれぞれ形成されており、位置決め用凹部51dからバスバー90までの距離が同一となるように形成されている。また、各位置決め用凹部51dは、バイアス磁石31,32の底面形状に合致した形状に形成されており、バイアス磁石を嵌め込んだときにバイアス磁石の周面との間に隙間が形成されないように形成されている。
また、各バイアス磁石の埋込み深さは、検出感度が最大となるように同一の深さに設定する。図13(b)に示すように、バイアス磁石31,32は、それぞれ位置決め用凹部51dに嵌め込まれている。また、各バイアス磁石および位置決め用凹部51dは、接着剤によって固定されている。
上述した第3実施形態の電流センサ50を用いれば、バイアス磁石31,32をそれぞれ位置決め用凹部51dに取付ければ自動的に位置決めがなされるため、取付け位置の誤差により、被検出電流Iの検出精度が低くなるおそれがない。また、各バイアス磁石の取付けを行う毎に位置決めをする必要がないので、取付け作業効率を高めることができる。また、第3実施形態の電流センサ50は、基板51に位置決め用凹部51dが形成されている以外は、第1実施形態の電流センサ50と同じ構成であるため、第1実施形態と同じ効果を奏することができる。
〈第4実施形態〉
次に、この発明の第4実施形態について図を参照して説明する。図14は、この実施形態に係る電流センサの断面図である。
基板51の表面51aには、バイアス磁石31,32が取付けられている。バイアス磁石31の直上にはMRE21が密着して設けられており、バイアス磁石32の直上にはMRE22が密着して設けられている。各MREおよび各バイアス磁石は、それぞれペア性を保持することができる位置に取付けられている。各MREは、それぞれ接着剤によってバイアス磁石の直上に固定されている。
上述した第4実施形態の電流センサ50を用いれば、MRE21,22は基板51に設けられたバイアス磁石31,32の直上に密着して設けられているため、バイアス磁界をMREに効率良く印加することができる。したがって、各MREの磁電変換効率を高めることができる。また、第4実施形態の電流センサ50は、MREが基板上のバイアス磁石の直上に密着している以外は、第1実施形態の電流センサ50と同じ構成であるため、第1実施形態と同じ効果を奏することができる。
[第4実施形態の変更例]
図15は、第4実施形態の変更例に係る電流センサの断面図である。同図に示すように、基板51の表面51aにバイアス磁石の位置決め用凹部51eを形成し、MREを直上に固定したバイアス磁石31,32を各位置決め用凹部51eに嵌め込んで固定しても良い。また、各バイアス磁石を位置決め用凹部51eに嵌め込んで固定した後に各バイアス磁石の直上にMREを密着固定しても良い。この構成を用いれば、前述した第4実施形態の効果に加えて、取付け作業効率を高めることができるという効果を奏することもできる。
〈他の実施形態〉
(1)MRE21,22と基板51上の回路との接続方法としてワイヤボンディングに代えてフリップチップ接続を用いることもできる。この接続方法を用いれば、MREの実装面積を小さくできる。また,配線が短いためにMREの電気的特性を向上させることもできる。
(2)位置決め用凹部に代えて、位置決め用の凸部を基板51の表面51aまたは裏面51bに形成しても良い。たとえば、MREまたはバイアス磁石の底面の角部のうち、少なくとも2つの角部と合致する横断面形状を有する凸部を形成すれば、容易に位置決めを行うことができる。
前述の実施形態では、この発明に係る電流センサを車両に適用した場合を説明したが、ロボット、航空機、鉄道車両、船舶、電気機器など、電路を有するものであれば、どんなものにも適用することができる。
21・・MRE(第1の磁気抵抗素子)、21a・・磁気抵抗形成面、
22・・MRE(第2の磁気抵抗素子)、21c,22c・・中点、
31・・バイアス磁石(第1のバイアス磁石)、31a・・磁極中心間平面、
32・・バイアス磁石(第2のバイアス磁石)、50・・電流センサ、
51・・基板、51c〜51e・・位置決め用凹部、52・・スリット、
53・・差動増幅回路、90・・バスバー、Ra〜Rd・・磁気抵抗。

Claims (11)

  1. 被検出電流が流れる電路を挾んで配置された第1および第2の磁気抵抗素子と、前記第1の磁気抵抗素子にバイアス磁界を与える第1のバイアス磁石と、前記第2の磁気抵抗素子にバイアス磁界を与える第2のバイアス磁石とを備えており、前記第1および第2の磁気抵抗素子の検出信号の差分を出力するように構成された電流センサであって、
    前記第1および第2のバイアス磁石は、それぞれ自身のS極の中心およびN極の中心を結ぶ線が前記被検出電流の流れる方向と直交し、かつ、同じ磁極同士が相対向するように配置されており、
    前記第1の磁気抵抗素子は、自身が有する磁気抵抗の磁化容易軸を含む平面と前記第1のバイアス磁石のS極の中心およびN極の中心を結ぶ線を含む平面とが平行になるように配置されており、
    前記第2の磁気抵抗素子は、自身が有する磁気抵抗の磁化容易軸を含む平面と前記第2のバイアス磁石のS極の中心およびN極の中心を結ぶ線を含む平面とが平行になるように配置されていることを特徴とする電流センサ。
  2. 前記第1の磁気抵抗素子および第1のバイアス磁石は基板を挾んで設けられており、前記第2の磁気抵抗素子および第2のバイアス磁石も基板を挾んで設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電流センサ。
  3. 前記第1のバイアス磁石は基板上に形成された位置決め用の凹部に設けられており、前記第2のバイアス磁石も基板上に形成された位置決め用の凹部に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の電流センサ。
  4. 前記第1の磁気抵抗素子は基板上に形成された位置決め用の凹部に設けられており、前記第2の磁気抵抗素子も基板上に形成された位置決め用の凹部に設けられていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の電流センサ。
  5. 前記第1の磁気抵抗素子は基板上に設けられた前記第1のバイアス磁石と密着して設けられており、前記第2の磁気抵抗素子は基板上に設けられた前記第2のバイアス磁石と密着して設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電流センサ。
  6. 前記第1のバイアス磁石は基板上に形成された位置決め用の凹部に設けられており、前記第2のバイアス磁石も基板上に形成された位置決め用の凹部に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の電流センサ。
  7. 前記第1の磁気抵抗素子の中心および第1のバイアス磁石の中心が同軸上に配置されており、前記第2の磁気抵抗素子の中心および第2のバイアス磁石の中心も同軸上に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1つに記載の電流センサ。
  8. 前記第1のバイアス磁石の面積が前記第1の磁気抵抗素子よりも大きく、前記第2のバイアス磁石の面積が前記第2の抵抗素子よりも大きいことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1つに記載の電流センサ。
  9. 前記電路は、前記基板に貫通形成された空間に挿通されていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1つに記載の電流センサ。
  10. 前記第1および第2の磁気抵抗素子が出力する各検出信号は、振幅が同一で、かつ、位相が90°異なることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1つに記載の電流センサ。
  11. 前記第1および第2の磁気抵抗素子は、複数の磁気抵抗から成るブリッジ回路を構成しており、
    前記ブリッジ回路の2つの中点から出力される各検出信号を差動増幅して出力する差動増幅回路を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1つに記載の電流センサ。
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