JP2011241351A - 組成物およびフラットパネルディスプレイ部材形成材料 - Google Patents
組成物およびフラットパネルディスプレイ部材形成材料 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】 (A)シリカ粒子、 (B)少なくとも1種のオルガノシラン、当該オルガノシランの加水分解物および当該オルガノシランの縮合物から選択される少なくとも1種類のシラン化合物、 (C)アクリル系重合体
ならびに(D)脂肪酸エステル類を含有することを特徴とする組成物。
【選択図】 なし
Description
しかしながら、このような組成物によってFPD部材を形成した場合には、クラックが生じてしまう、という問題があった。
本発明の組成物は、シリカ粒子よりなるA成分と、特定のシラン化合物よりなるB成分と、特定の重合体よりなるC成分とを含有してなる組成物であり、フラットパネルディスプレイ部材(FPD部材)の形成材料として好適に用いられるものである。
本発明の組成物において、A成分としてシリカ粒子が含有されていることにより、特に、当該組成物を誘電体形成材料として用いた場合において、得られる誘電体を誘電率の低いものとすることができる。
ここに、溶媒系のゾルもしくはコロイドの形態のものを用いる場合には、分散系に対して更に水や溶媒を添加して希釈することによってシリカ粒子の分散状態を調整することができ、また、シリカ粒子の分散性を向上させることを目的としてシリカ粒子として表面処理を施したものを用いることができる。特に、表明処理をドデシルメトリメトキシシランなどの長鎖アルキル基を有するシランカップリング剤などで疎水化することにより、本発明の組成物を用いて得られる膜の光学特性、製膜性、焼成後での高膜厚化を改善することができる。
また、この溶媒系のゾルもしくはコロイドの形態のものにおいては、その固形分濃度は、通常、0質量%を超えて50質量%以下であり、好ましくは0.01質量%以上40質量%以下である。
なお、A成分としてのシリカ粒子の原料として、シリカ粒子が有機溶剤に分散した状態のコロイダルシリカを用いた場合には、得られる硬化体(FPD部材)が優れた透明性および耐熱性を有するものとなる。
ここに、本明細書中において、シリカ粒子の粒子径分布は、シリカ粒子を有機溶媒へ分散した状態において粒度分布測定装置(例えば、日機装社製のナノトラック粒度分布測定装置「UPA−150」)を用いてレーザー回折法によって測定されてなるものである。
なお、本発明に係るシリカ粒子においては、粒子径が0.03〜0.3μmの範囲にある粒子の含有割合が体積基準で50%以上であればよく、この条件を満たす範囲内において複数の粒子径分布を有する粒子を混合したものであってもよい。
なお、A成分を構成するシリカ粒子の原料として、コロイダルシリカを用いる場合には、本発明の組成物を調製する際に、他の成分(具体的には、少なくともB成分としてのシラン化合物およびC成分としての重合体)と共に混合してもよく、また、後述するB成分としてのシラン化合物を得るための加水分解および縮合反応の反応系に添加することもできる。
これらの無機粒子は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができ、また無機化合物の複合体よりなる粒子を使用することもできる。
上記の無機粒子の含有割合が上記範囲内であることにより、光学特性に悪影響を及ぼす可能性を小さくすることができる。
本発明の組成物を構成するB成分としてのシラン化合物は、上記式(1)で表わされるオルガノシラン(以下、「(b1)成分」ともいう。)、または当該式(1)で表わされるオルガノシランの加水分解物、および当該オルガノシランの縮合物、並びに上記式(2)で表わされる平均組成を有するポリシロキサン(以下、これらの加水分解物、縮合物およびポリシロキサンをまとめて「(b2)成分ともいう。)からなる群から選択される化合物である。
このB成分としてのシラン化合物は、少なくとも(b1)成分または(b2)成分を含有するものであればよく、また、(b1)成分を構成するオルガノシランが1種であっても2種以上であってもよく、(b2)成分を構成する加水分解物および縮合物、並びに式(2)で表わされる平均組成を有するポリシロキサンが、各々、1種であっても2種以上であってもよい。
(b1)成分を構成するオルガノシランを示す式(1)において、R1 は、炭素数1〜8の1価の有機基であり、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基などのアルキル基;アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、ベンゾイル基、トリオイル基、カプロイル基などのアシル基;
ビニル基、アリル基、シクロヘキシル基、フェニル基、エポキシ基、グリシジル基、(メタ)アクリルオキシ基、ウレイド基、アミド基、フルオロアセトアミド基、イソシアネート基などが挙げられる。
更に、基R1 としては、これらの有機基の置換誘導体などが挙げられる。
基R1 を示す置換誘導体の置換基としては、例えばハロゲン原子、無置換もしくは置換基を有するアミノ基、水酸基、メルカプト基、イソシアネート基、グリシドキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基、(メタ)アクリルオキシ基、ウレイド基、アンモニウム塩基などが挙げられる。但し、基R1 がこれらの置換基を有する置換誘導体からなる場合において、当該置換誘導体の炭素数は、置換基を構成する炭素原子を含めて8以下であることが好ましい。
また、式(1)中において、R1 が複数個(具体的には、2または3個)存在する場合には、これらは互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。
ここに、式(1)中において、R2 は複数個(具体的には、2〜4個)存在するが、これらはすべてが同一のものであっても異なるものであってもよい。
基R2 を示す炭素数1〜5のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基などが挙げられる。
基R2 を示す炭素数1〜6のアシル基としては、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、カプロイル基などが挙げられる。
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシランなどのテトラアルコキシシラン類(式(1)においてn=0);
メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ペンチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘプチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシランなどのトリアルコキシシラン類(式(1)においてn=1);
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジエトキシシラン、ジ−i−プロピルジメトキシシラン、ジ−i−プロピルジエトキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジエトキシシラン、ジ−n−ペンチルジメトキシシラン、ジ−n−ペンチルジエトキシシラン、ジ−n−ヘキシルジメトキシシラン、ジ−n−ヘキシルジエトキシシラン、ジ−n−ヘプチルジメトキシシラン、ジ−n−ヘプチルジエトキシシラン、ジ−n−オクチルジメトキシシラン、ジ−n−オクチルジエトキシシラン、ジ−n−シクロヘキシルジメトキシシラン、ジ−n−シクロヘキシルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシランなどのジアルコキシシラン類(式(1)においてn=2);
メチルトリアセチルオキシシラン(式(1)においてn=1)、ジメチルジアセチルオキシシラン(式(1)においてn=2)などが挙げられる。
これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
この(b2)成分には、前述の(b1)成分を構成する式(1)で表わされるオルガノシランの加水分解物、および当該式(1)で表わされるオルガノシランから得られるポリシロキサン(オルガノシランの縮合物)と共に、ハロゲン化シランから得られるポリシロキサンが包含される。
(b2)成分を構成するオルガノシランの加水分解物は、前述の(b1)成分を構成する式(1)で表わされるオルガノシランを加水分解することによって生成する加水分解物であり、また(b2)成分を構成するオルガノシランの縮合物は、前述の(b1)成分を構成する式(1)で表わされるオルガノシランを加水分解することによって生成する加水分解物において、この加水分解物の原料である式(1)で表わされるオルガノシランを構成するOR2 基が加水分解することによって形成されるシラノール基が縮合してSi−O−Si結合が形成されてなるものである。
この(b2)成分を構成するオルガノシランの加水分解物においては、原料である式(1)で表わされるオルガノシランを構成する1〜4個のOR2 基のうちの少なくとも1個が加水分解されていればよく、具体的には、例えば1個のOR2 基が加水分解されたもの、2個以上のOR2 基が加水分解されたもの、あるいはこれらが混合されてなるものであってもよい。また、オルガノシランの縮合物においては、加水分解によって生成されたシラノール基は、そのすべてが縮合している必要はなく、一部のシラノール基が縮合したもの、大部分(全部を含む)のシラノール基が縮合したもの、あるいはこれらが混合されてなるものであってもよい。
上記オルガノシランの加水分解物およびオルガノシランの縮合物(以下、これらをまとめて「オルガノシランの加水分解物・縮合物」ともいう。)を得るための加水分解反応および縮合反応に使用する触媒(加水分解縮合触媒)としては、塩基性化合物、酸性化合物、有機金属化合物および/またはその部分加水分解物(以下、この「有機金属化合物および/またはその部分加水分解物」をまとめて、「有機金属化合物類」という。)が挙げられる。
上記塩基性化合物としては、アンモニア(アンモニア水溶液を含む);有機アミン化合物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等のアルカリ金属のアルコキシドが挙げられる。これらのうちでは、アンモニアおよび有機アミン化合物が好ましい。
これらのうちでは、アルキルアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイドおよびピリジンが好ましい。
また、塩基性化合物としては、前述のようにアンモニアおよび有機アミン化合物を用いることが好ましいが、これらのうちでも、有機アミン化合物として例示した、トリエチルアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイドおよびピリジンを用いることが特に好ましい。
上記酸性化合物としては、有機酸および無機酸が挙げられ、特に、マレイン酸、無水マレイン酸、メタンスルホン酸および酢酸が好ましい。これらは、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
上記有機金属化合物類としては、例えば下記一般式(1)で表わされる化合物(以下、「特定有機金属化合物」ともいう。)、1個のスズ原子に炭素数1〜10のアルキル基が1個または2個結合した4価のスズの有機金属化合物(以下、「特定有機スズ化合物」という。)およびこれらの部分加水分解物(具体的には、特定有機金属化合物の部分加水分解物および特定有機スズ化合物の部分加水分解物)などが挙げられる。
また、基R12を示す炭素数1〜16のアルコキシル基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ラウリルオキシ基、ステアリルオキシ基などが挙げられる。
ここに、オルガノシランモノマー(式(1)で表わされるオルガノシラン)に係る完全加水分解縮合物とは、オルガノシランモノマー中に含まれるOR2 基のすべて(100%)が加水分解してOH基となってSi−OH基を形成し、更に当該Si−OH基が完全に縮合することによってシロキサン構造が形成されたものをいう。
上記オルガノシランの加水分解物・縮合物を得るためには、原料である式(1)で表わされるオルガノシラン(以下、「オルガノシランモノマー」ともいう。)に水を添加して加水分解反応および縮合反応させることによって当該オルガノシランモノマーを加水分解・縮合させる。
水の使用量が上記範囲にあることにより、加水分解反応および縮合反応が十分に進行すると共に、反応が完了した後に除去すべき水の量が少なくなるため好ましい。
また、オルガノシランモノマーの加水分解反応および縮合反応は、有機溶剤中において行われることが好ましい。
このオルガノシランモノマーの加水分解反応および縮合反応の反応系において用いられる有機溶剤としては、例えばアルコール類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、エステル類などが挙げられる。
これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、これらのうち、反応を促進する観点からは、アルコール類以外の有機溶剤、具体的には、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレンなどを使用することが好ましい。
更に、これらは、予め脱水処理を施すことによって水分を除去した状態で使用することが好ましい。
このようなオルガノシランモノマーの加水分解反応および縮合反応においては、その反応条件は、反応温度が、好ましくは10〜100℃、より好ましくは15〜80℃、特に好ましくは20〜70℃である。また、反応時間は、好ましくは0.3〜48時間、より好ましくは0.5〜24時間、特に好ましくは1〜12時間である。
また、オルガノシランモノマーの加水分解反応および縮合反応によって得られた反応生成物としてのシラン化合物は、貯蔵安定性の点から、加水分解反応および縮合反応の反応生成物に対して脱触媒処理として水洗を行うことが好ましい。特に加水分解縮合触媒として塩基性化合物を使用した場合には、加水分解反応および縮合反応の反応生成物に対して酸性化合物による中和を行った上で、水洗を行うことがより好ましい。
酸性化合物の使用量は、加水分解反応および縮合反応に触媒として使用した塩基性化合物1規定に対し、通常、0.5〜2規定、好ましくは0.8〜1.5規定、更に好ましくは0.9〜1.3規定である。
また、酸性化合物としては、中和後に行われる水洗時において水層に抽出されやすいとの観点から、水溶性のものを用いることが好ましい。
また、水溶性の酸性化合物を水に溶解して用いる場合には、この酸性化合物の水に対する添加量は、水100質量部に対して、通常、0.5〜100質量部、好ましくは1〜50質量部、より好ましくは2〜10質量部である。
ここに、水洗の対象体は、加水分解反応および縮合反応の反応生成物に対して酸性化合物による中和を行った場合には、中和が終了した系を十分に撹拌した後に静置し、水相と有機溶媒相とが相分離したことを確認し、その後、下層の水分を除去することによって得られた中和後の反応生成物であり、一方、中和を行わなかった場合には、加水解反応および縮合反応の反応生成物自体である。
上記オルガノシランモノマーの加水分解反応および縮合反応により得られる、(b2)成分としてのオルガノシランの加水分解物・縮合物の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算値で800〜50,000であり、好ましくは1,000〜40,000である。
(b2)成分としてのオルガノシランの加水分解物・縮合物の重量平均分子量が上記範囲にあることにより、硬化体(FPD部材)を形成するための成膜時および、形成した硬化体(FPD部材)が高温下に置かれることによってクラックが生じることを抑制することができる。
(b2)成分を構成する、式(2)で表わされる平均組成を有するポリシロキサンには、前述の式(1)で表わされるオルガノシロキサンの縮合物のいくつかの種類と同様のものが含有されている。
ビニル基、アリル基、シクロヘキシル基、フェニル基、エポキシ基、グリシジル基、(メタ)アクリルオキシ基、ウレイド基、アミド基、フルオロアセトアミド基、イソシアネート基などが挙げられる。
更に、基R3 としては、これらの有機基の置換誘導体などが挙げられる。
基R3 を示す置換誘導体の置換基としては、例えばハロゲン原子、無置換もしくは置換基を有するアミノ基、水酸基、メルカプト基、イソシアネート基、グリシドキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基、(メタ)アクリルオキシ基、ウレイド基、アンモニウム塩基などが挙げられる。但し、基R3 がこれらの置換基を有する置換誘導体からなる場合において、当該置換誘導体の炭素数は、置換基を構成する炭素原子を含めて8以下であることが好ましい。
また、式(2)中において、R3 が複数個存在する場合には、これらは互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。
ここに、式(2)中において、R4 は複数個存在する場合には、これらは互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。
基R4 を示す炭素数1〜6のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基などを挙げることができる。
また、基R4 を示す炭素数1〜6のアシル基としては、例えばホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、トリオイル基、カプロイル基などが挙げられる。
式(2)におけるaが上記範囲にあることにより、硬化体(FPD部材)の製造過程において形成される塗膜を優れた耐熱性を有するものとすることができる。
なお、この式(2)におけるaの値は、原料として用いるオルガノシランモノマーやハロゲン化シランの種類およびその配合割合を適宜調整することにより設定することができる。
本発明の組成物中におけるA成分としてのシリカ粒子の含有割合、およびB成分としてのシラン化合物の含有割合は、シリカ粒子の固形物換算の質量とシラン化合物の完全加水分解縮合物換算の質量との合計を100質量部とした場合において、上記シリカ粒子の含有割合が65質量部以上100質量部未満であることが好ましく、特に好ましくは70質量部以上98質量部以下である。一方、シラン化合物の含有割合は完全加水分解縮合物換算で1〜35質量部であることが好ましい。
A成分としてのシリカ粒子とB成分としてのシラン化合物との関係において、シリカ粒子の割合を65質量部以上、すなわちシラン化合物の割合を35質量部以下とすることにより、硬化体(FPD部材)の製造過程において形成される塗膜を優れた耐熱性を有するものとすることができる。
一方、シラン化合物の割合が35質量部を超える、すなわちシリカ粒子の割合が65質量部未満である場合には、硬化体(FPD部材)を形成するための成膜時および、形成した硬化体(FPD部材)が高温下に置かれることによってクラックが生じるおそれがある。
ここに、本明細書中において、シラン化合物に係る完全加水分解縮合物とは、シラン化合物中に含まれる、式(1)に係るOR2 基、式(2)に係るOR4 基およびY基のすべて(100%)が加水分解することによってSi−OH基を形成し、更に当該Si−OH基が完全に縮合することによってシロキサン構造が形成されたものをいう。
本発明の組成物に用いられるC成分としての重合体は、例えばスリットコーターなどを用いることによって成膜する際の塗布液の粘度を上げて成膜性を向上させるために含有されるものである。
このC成分としての重合体は、上記式(3)で表わされる構造単位を有する重合体である。
基R6 を示す炭素数1〜10の2価の炭化水素基としては、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基などが挙げられる。
基R7 を示す炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられる。
本発明の組成物を構成する重合体としては、式(4)で表わされる(メタ)アクリレート化合物と他の共重合性単量体との共重合体が好ましい。
2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−プロポキシエチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシブチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシアルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートなどのフェノキシアルキル(メタ)アクリレート;
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどのポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレートなどのシクロアルキル(メタ)アクリレート;
ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート;
(メタ)アクリル酸、ビニル安息香酸、マレイン酸、ビニルフタル酸などの不飽和カルボン酸類;ビニルベンジルメチルエーテル、ビニルグリシジルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、ブタジエン、イソプレンなどのビニル基含有ラジカル重合性化合物が挙げられる。
重合体の分子量がこの範囲内とされることにより、クラックを生じることなく厚膜の硬化体(FPD部材)を形成することができることとなる。
重合体の含有割合が過小、すなわちシリカ粒子とシラン化合物との合計に対する質量比が1以下である場合には、成膜後にクラックが発生しやすくなるおそれがある。一方、重合体の含有割合が過大、すなわちシリカ粒子とシラン化合物との合計に対する質量比が30以上である場合には、塗膜を熱分解処理することによって得られる膜形成材料層にC成分としての重合体が残留しやすく、当該膜形成材料層を焼成処理することによって得られる焼成層(硬化層)が着色したものとなってFPD部材として好適に用いることができなくなるおそれがある。
本発明において、脂肪酸エステルとしては、下記式(4)で表されるポリグリセリン脂肪酸エステル類、下記式(5)または(6)で表されるソルビタン脂肪酸エステル類、下記式(7)で表されるポリプロピレングリコール脂肪酸エステル類、またはこれらの混合物を挙げることができる。
〔式中、R19 、R20は、水素原子または、炭素1〜22の脂肪酸アシル基を示す。nは1〜10の整数を表す。〕
上記式(4)で表される化合物としては、グリセリンモノオレート、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノパルミテート、グリセリンモノベヘネート、グリセリンモノカプリレート、グリセリンモノカプレート、グリセリンジレート、グリセリンジステアレート、グリセリンジパルミテート、グリセリンジベヘネート、グリセリンジカプリレート、グリセリンジカプレート、グリセリントリレート、グリセリントリステアレート、グリセリントリパルミテート、グリセリントリベヘネート、グリセリントリカプリレート、グリセリントリカプレート、グリセリンジアセトモノオレート、グリセリンジアセトモノラウレート、グリセリンジアセトモノラウレート、グリセリンジアセトモノステアレート、グリセリンモノアセトモノステアレート、ジグリセリンモノオレート、ジグリセリンモノラウレート、ジグリセリンモノミリステート、ジグリセリンモノステアレート、ジグリセリンラウレート、ジグリセリンステアレート、ジグリセリンオレート、トリグリセリンモノラウレート、トリグリセリンモノオレート、トリグリセリンモノパルミテート、トリグリセリンモノステアレート、・トリグリセリンオレート・トリグリセリンラウレート・トリグリセリンパルミテート・トリグリセリンステアレート、テトラグリセリンリシノレート、テトラグリセリンオレート、デカグリセリンオレート、デカグリセリンステアレート、デカグリセリンラウレート、デカグリセリンカプレート、デカグリセリンリシノレートなどを、
上記式(5)または(6)で表される化合物としては、ソルビタンオレート、ソルビタンラウレート・ソルビタンパルミテート・ソルビタンステアレート、ソルビタントリオレート、ソルビタントリベヘネート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンセスキオレートなどを、
上記式(7)で表される化合物としては、プロピレングリコールモノオレート、プロピレングリコールモノラウレート、プロピレングリコールモノパルミテート、プロピレングリコールモノステアレート、プロピレングリコールモノベヘネートなどを挙げることができる。
これらの脂肪酸エステルのうち、特にジグリセリンオレート、テトラグリセリンリシノレート、デカグリセリンリシノレート、グリセリンジアセトモノオレート、ソルビタンオレート、プロピレングリコールモノオレート、などが好ましい。
本発明の組成物における脂肪酸エステルの使用量は(A)シリカ粒子および(B)シラン化合物の合計100質量部に対して、通常、1〜30質量部、好ましくは1〜20質量部である。
この範囲で脂肪酸エステルを使用することによって、本発明の組成物を用いてプラズマディスプレイ用部材などの膜を形成した際に、得られる部材のクラック耐性が良好となる。
〔(E)有機溶剤〕
本発明の組成物には、当該組成物の全固形分濃度および粘度の調整、または硬化体(FPD部材)の厚みを調整することなどを目的として、D成分として有機溶剤が含有されていてもよい。
また、この有機溶剤が含有されていることにより、組成物の分散安定性および保存安定性が一層優れたジとなる。
ここに、「固形分濃度」とは、組成物中に占める有機溶剤以外の構成成分の濃度を示す。
1気圧における沸点が100℃未満である場合には、塗布操作において塗布された組成物が急激に乾燥されることに起因して、乾固物が被塗工面に付着したり、塗りムラが発生したりするおそれがある。一方、1気圧における沸点が300℃を越える場合には、焼成処理を経ることによって得られる硬化体(FPD部材)中に有機溶剤が残留しやすくなり、それに起因して当該硬化体の強度低下や表面の荒れが引き起こされるおそれがある。
また、上記芳香族炭化水素類としては、トルエン、キシレンなどが挙げられ、上記エーテル類としては、ジエチルアセタール、ジブチルエーテル、ジオキサンなどが挙げられ、上記ケトン類としては、アセチルアセトン、エチル−n−ブチルケトン、ジアセトンアルコール、メチルイソブチルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、ジイソプロピルケトンなどが挙げられ、上記エステル類としては、アセト酢酸エチル、アセト酢酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸メチル、酢酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチル、乳酸メチル、乳酸エチル、マレイン酸ジブチル、などが挙げられる。これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明の組成物は、D成分としての有機溶剤に、A成分としてのシリカ粒子と、B成分としてのシラン化合物と、C成分としての重合体と、必要に応じて、塩基性化合物、酸性化合物または有機金属化合物類よりなる加水分解縮合触媒とを添加し、シリカ粒子を有機溶剤中に分散させることにより調製することができる。
このような組成物の製造方法においては、シリカ粒子等の分散性に応じて、例えばボールミル、サンドミル(ビーズミル,ハイシェアビーズミル)、ホジナイザー、超音波ホモジナイザー、ナノマイザー、プロペラミキサー、ハイシェアミキサー、ペイントシェーカーなどの公知の分散機を用いることが好ましく、特に高分散性能を有する微粒子分散体ボールミル、サンドミル(ビーズミル,ハイシェアビーズミル)が好適に使用される。
本発明の組成物を基板上に塗布し、成膜することによってFPD部材を得ることができる。
また、形成すべきFPD部材に応じて、基板上に形成した塗膜を所定の形状にパターニングすることにより、パターンを有する部材を形成することもできる。
ここに、塗膜の乾燥条件は、例えば40℃〜150℃で1〜60分間とされる。また、膜形成材料層の厚さは、例えば5〜250μmとされる。
また、膜形成材料層の焼成条件は、加熱温度(焼成処理温度)は、例えば400〜650℃であり、焼成時間は、例えば1〜360分間である。
ここに、「1回塗り」とは、組成物を基板上に塗布する際に、塗布操作と、当該塗布操作によって得られる塗布膜の乾燥操作とを1サイクルのみ実施することを意味する。
具体的に、本発明の組成物によれば、例えば厚膜形成時においてもクラックの発生を抑制すること、また、クラックが発生しやすいとされる、その表面に逆テーパー状の形状を有する電極が形成されてなる基板上にも、クラックの発生が実用上問題のないレベルに抑制された状態で硬化層(焼成層)を形成することもできる。
ここに、本発明の組成物がクラックの発生を抑制することのできる理由は、C成分を構成する重合体が、その構造中に、水酸基やアルコキシ基のような極性基を含有するジであることから、シリカ粒子と相互に作用し、その相互作用によって乾燥膜(膜形成材料層)や焼成膜(焼成層)の強度が大きくなることにあると推察される。具体的には、例えば銀・ガラスよりなる電極上に本発明の組成物よりなる誘電体を形成する場合においては、当該組成物によって形成される膜(具体的には、膜形成材料層や焼成層)に、電極を構成する銀が熱膨張することに起因する応力に十分耐えられるだけの強度(膜強度)が得られることとなるため、クラックの発生が抑制されることとなると考えられる。
本発明の組成物は、具体的に、誘電体形成材料、隔壁形成材料、電極形成材料、抵抗体形成材料、蛍光体形成材料、カラーフィルター形成材料およびブラックマトリックス形成材料などのフラットパネルディスプレイ部材の形成材料として用いることができるが、得られる硬化体に高い平滑性が得られることなどから、誘電体形成材料として好適に用いることができる。
また、本発明の組成物は、特に誘電体形成材料として用いる場合においては、シリカ粒子が含有されていることにより、形成される誘電体を低誘電率のジとすることができる。
但し、本発明は、これらの実施例になんら制約されるジではない。
なお、実施例および比較例中の「部」および「%」は、特記しない限り、質量基準である。
実施例および比較例における各種の測定および評価は、下記の方法により行なった。
シラン化合物の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより下記条件で測定したポリスチレン換算値である。
装置:HLC−8120C(東ソー社製)
カラム:TSK−gel MultiporeHXL−M(東ソー社製)
溶離液:THF、流量0.5mL/min、負荷量5.0%、100μL
得られた組成物を、100〜300μmのギャップを有するアプリケーターを用いてガラス基板上に塗布して塗膜を形成し、この塗膜を100℃で20分間かけて乾燥させた後、更に500℃で1時間かけて焼成処理することにより、膜厚2〜40μmの硬化膜を作製した。これらの硬化膜を目視にて観察することによって剥離およびクラックの有無を確認し、膜厚2〜40μmの範囲内において、剥離およびクラックを生じることのない最大膜厚を限界膜厚と定義し、その限界膜厚を測定した。
得られた組成物を、上面幅100μm、底面幅80μm、高さ12μmの形状を有する逆テーパー型銀電極が設けられた基板上に、100℃で20分間乾燥後の塗布厚が15μmとなる塗膜を形成し、オーブンを用いて500℃で1時間かけて焼成処理することによって硬化膜(焼成膜)を作製した。この硬化膜の2cm角の大きさの切断片を試験片とし、その表面を電子顕微鏡によって倍率2000倍で観察することによって表面におけるクラックの発生の有無を確認し、試験片の全体において電極脇に発生するクラックが5本未満である場合を良好であるとして「◎」、試験片の全体において電極脇に発生するクラックが5本を超えて10本未満である場合を実用上問題ないとして「○」、試験片の全体において電極脇に発生するクラックが10本以上である場合を不良として「×」と評価した。
調製例1:
メチルトリメトキシシラン142部およびジメチルジメトキシシラン49部(3官能/2官能=70/30(質量比):完全加水分解縮合物換算)と、溶媒としてメチルイソブチルケトン763部と、水152部と、触媒としてトリエチルアミン19部とを混合し、60℃で3時間加水分解縮合反応を行なった。得られた反応生成物を室温まで冷却した後、6%シュウ酸水溶液156部を加えて室温で1時間中和反応を行なった。その後、水層を分離し、有機相を水150部で洗浄した。この水洗操作を3回行なった後、溶媒を留去して重量平均分子量(Mw)が5,000のシラン化合物(以下、「シラン化合物(B1)」という。)を得た。
調製例2:
メチルトリメトキシシラン42部と、溶媒としてプロピレングリコールジプロピルエーテル38部と、水19部と、触媒として無水マレイン酸1部とを混合し、60℃で4時間加水分解縮合反応を行なった。得られた反応生成物を室温まで冷却した後、脱水剤を用いて水層を消失させ、溶媒を留去して重量平均分子量(Mw)が2,600のシラン化合物(以下、「シラン化合物(B2)」という。)を得た。
以下の実施例および比較例で用いたコロイダルシリカの性状は、下記の通りである。
シリカ粒子(A1):
粒子径が0.01〜0.03μm。ドデシルメトキシシランで表面処理されたもの。
シリカ粒子(A2):
粒子径が0.03〜0.07μm。
シリカ粒子(A3):
粒子径が0.07〜0.3μm。
〔重合体(C)〕
以下の実施例で用いた共重合体の性状は、下記の通りである。
共重合体(C1):
iso−ブチルメタクリレートとヒドロキシエチルメタクリレートとのランダム共重合体(ジマーの質量比:iso−ブチルメタクリレートとヒドロキシエチルメタクリレート=80/20,重量平均分子量=30万)
共重合体(C2):
iso−ブチルメタクリレートとヒドロキシエチルメタクリレートとのランダム共重合体(ジマーの質量比:iso−ブチルメタクリレートとヒドロキシエチルメタクリレート=70/30,重量平均分子量=30万)
得られた組成物(1)について、限界膜厚評価および電極上における耐クラック性の評価を行った。結果を表1に示す。
得られた組成物(2)について、限界膜厚評価および電極上における耐クラック性の評価を行った。結果を表1に示す。
得られた組成物(3)について、限界膜厚評価および電極上における耐クラック性の評価を行った。結果を表1に示す。
得られた組成物(4)について、限界膜厚評価および電極上における耐クラック性の評価を行った。結果を表1に示す。
得られた組成物(5)について、限界膜厚評価および電極上における耐クラック性の評価を行った。結果を表1に示す。
得られた組成物(6)について、限界膜厚評価および電極上における耐クラック性の評価を行った。結果を表1に示す。
得られた組成物(7)について、限界膜厚評価および電極上における耐クラック性の評価を行った。結果を表1に示す。
得られた組成物(8)について、限界膜厚評価および電極上における耐クラック性の評価を行った。結果を表1に示す。
得られた組成物(9)について、限界膜厚評価および電極上における耐クラック性の評価を行った。結果を表1に示す。
得られた組成物(10)について、限界膜厚評価および電極上における耐クラック性の評価を行った。結果を表1に示す。
得られた組成物(11)について、限界膜厚評価および電極上における耐クラック性の評価を行った。結果を表1に示す。
得られた組成物(12)について、限界膜厚評価および電極上における耐クラック性の評価を行った。結果を表1に示す。
Claims (5)
- (A)シリカ粒子、
(B)下記式(1)で表わされる少なくとも1種のオルガノシラン、当該オルガノシランの加水分解物および当該オルガノシランの縮合物、並びに下記式(2)で表わされる平均組成を有するポリシロキサンからなる群から選択される少なくとも1種類のシラン化合物、
(C)下記式(3)で表わされる構造単位を有する重合体
(D)脂肪酸エステル類
を含有することを特徴とする組成物。
- 前記脂肪酸エステル類(D)が、下記式(4)で表されるポリグリセリン脂肪酸エステル類、下記式(5)または(6)で表されるソルビタン脂肪酸エステル類、下記式(7)で表されるポリプロピレングリコール脂肪酸エステル類、またはこれらの混合物から選ばれる請求項1または2のいずれかに記載の組成物。
〔式中、R8 、R9、R10は、水素原子または、炭素1〜22の脂肪酸アシル基を示し、R9 が複数個存在する場合は、互いに同一であっても異なってもよい。nは1〜20の整数を表す。〕
〔式中、R11 、R12、R13、R14は、水素原子または、炭素1〜22の脂肪酸アシル基を示す。〕
〔式中、R15 、R16、R17、R18は、水素原子または、炭素1〜22の脂肪酸アシル基を示す。〕
〔式中、R19 、R20は、水素原子または、炭素1〜22の脂肪酸アシル基を示す。nは1〜10の整数を表す。〕 - 前記シリカ粒子(A)として、レーザー回折法で測定した粒子径0.005〜0.03μm、0.03〜0.07μm、0.07〜0.3μmの範囲の粒子を体積基準で50%以上含有するシリカ粒子のうち、これらから選ばれる2種類以上のシリカ粒子を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項2のいずれかに記載の組成物。
- 前記シリカ粒子(A)および前記無機粒子の固形分換算量、並びに前記シラン化合物(B)の完全加水分解縮合物換算量の合計100質量部に対し、前記脂肪酸エステル類(D)が0質量部を超えて30質量部以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の組成物。
- フラットパネルディスプレイにおける誘電体層を形成するためのものであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のフラットパネルディスプレイ部材形成材料。
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