JP2011241351A - 組成物およびフラットパネルディスプレイ部材形成材料 - Google Patents

組成物およびフラットパネルディスプレイ部材形成材料 Download PDF

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寛 間嶋
Ryosuke Iinuma
良介 飯沼
Katsutoshi Sawada
克敏 沢田
Hiroaki Kuwata
博昭 桑田
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Abstract

【課題】 大きな厚みを有する硬化体を少ない塗工回数で得ることができると共に、得られる硬化体においてクラックの発生を抑制することができ、特にフラットパネルディスプレイ部材の形成材料として用いることのできる組成物を提供する。
【解決手段】 (A)シリカ粒子、 (B)少なくとも1種のオルガノシラン、当該オルガノシランの加水分解物および当該オルガノシランの縮合物から選択される少なくとも1種類のシラン化合物、 (C)アクリル系重合体
ならびに(D)脂肪酸エステル類を含有することを特徴とする組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、フラットパネルディスプレイのパネル部材を形成するために好適な材料として用いられる組成物に関し、更に詳しくはシリカ粒子を含有する組成物よりなる組成物に関する。
近年、平板状の蛍光表示体として、プラズマディスプレイおよびフィールドエミッションディスプレイ(以下、「FED」ともいう。)などのフラットパネルディスプレイ(以下、「FPD」ともいう。)が注目されている。
フラットパネルディスプレイのパネル部材(FPD部材)である誘電体、隔壁、電極、蛍光体、カラーフィルターおよびブラックストライプ(マトリクス)の製造方法としては、例えば無機粉体およびバインダー樹脂を含有する組成物を材料として用いることによって無機粉体含有樹脂層を基板上に形成し、これを焼成する方法(特許文献1参照)が知られている。
一方、FPD部材を形成するための材料としては、FPDのパネル製造工程において、FPD部材が高温下に置かれる状況が生じることから、FPD部材には高い耐熱性が必要とされていること、また、特にFPDの前面板を形成するために用いられるFPD部材においては、高い透明性および平滑性を有することも重要とされることなどから、これらの要請に応じるべく、種々の組成物が提案されている。
また、低誘電率の特性を有する部材を形成する観点からは、シリカ化合物を含有させてなる組成物の検討もなされている(例えば、特許文献2および特許文献3参照。)。
しかしながら、このような組成物によってFPD部材を形成した場合には、クラックが生じてしまう、という問題があった。
特開平9−102273号公報 特開2001−135222号公報 特開2007−299642号公報
本発明は以上の事情に基づき、本発明者らが上記問題点を解決し、また、FPD部材を形成するための材料においては、パネルの生産性の観点から、少ない塗工回数で目的の膜厚が得られることも重要であることに着目して鋭意研究した結果、見出されたものであり、その目的は、大きな厚みを有する硬化体を少ない塗工回数で得ることができると共に、得られる硬化体においてクラックの発生を抑制することができ、特にフラットパネルディスプレイ部材の形成材料として用いることのできる組成物を提供することにある。
本発明は、 (A)シリカ粒子、 (B)下記式(1)で表わされる少なくとも1種のオルガノシラン、当該オルガノシランの加水分解物および当該オルガノシランの縮合物、並びに下記式(2)で表わされる平均組成を有するポリシロキサンからなる群から選択される少なくとも1種類のシラン化合物、 (C)下記式(3)で表わされる構造単位を有する重合体 (D)脂肪酸エステル類を含有することを特徴とする組成物を提供するものである。
Figure 2011241351
〔式中、R1 は、炭素数1〜8の1価の有機基を示し、R1 が2個以上存在する場合には、それらは互いに同一であっても異なっていてもよい。R2 は、それぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜6のアシル基を示す。nは0〜3の整数である。〕
Figure 2011241351
〔式中、R3 は、炭素数1〜8の有機基を示し、複数個存在する場合には互いに同一であっても異なっていてもよい。R4 は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアシル基およびフェニル基からなる群から選択される有機基を示し、複数個存在する場合には互いに同一であっても異なっていてもよい。このR3 およびR4 は、同一であっても異なっていてもよい。Yは、ハロゲン原子または水素原子を示す。a、b、c、d、eは、それぞれ独立に、0以上4以下であり、かつa+2b+c+d+e=4を満たす。〕
Figure 2011241351
〔式中、R5 は、水素原子またはメチル基を示し、R6 は、炭素数1〜10の2価の炭化水素基を示し、R7 は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。〕
本発明の組成物においては、(C)重合体のポリスチレン換算の重合平均分子量が1万〜50万であることが好ましい。
本発明の組成物においては、(A)シリカ粒子と(B)シラン化合物との合計100質量部に対する(C)重合体の質量比が1〜30であることが好ましい。
本発明の組成物において、(A)シリカ粒子を固形物換算で65質量部以上100質量部未満、および(B)シラン化合物を完全加水分解縮合物換算で0質量部を超えて35質量部以下(但し、(A)シリカ粒子の固形物換算量と(B)シラン化合物の完全加水分解縮合物換算量との合計を100質量部とする。)の割合で含有することが好ましい。
本発明の組成物は、フラットパネルディスプレイの誘電体の形成材料として用いられることが好ましい。
本発明の組成物によれば、シリカ粒子および特定のシラン化合物と共に、特定の重合体を含有するものであることから、この重合体の作用によって優れた成膜性が得られるため、大きな厚みを有する硬化体を少ない塗工回数で得ることができ、かつ形成される硬化体にクラックが発生することを抑制することができることから、フラットパネルディスプレイ部材の形成材料として好適に用いることができる。
以下、本発明の組成物について詳細に説明する。
本発明の組成物は、シリカ粒子よりなるA成分と、特定のシラン化合物よりなるB成分と、特定の重合体よりなるC成分とを含有してなる組成物であり、フラットパネルディスプレイ部材(FPD部材)の形成材料として好適に用いられるものである。
〔(A)シリカ粒子〕
本発明の組成物において、A成分としてシリカ粒子が含有されていることにより、特に、当該組成物を誘電体形成材料として用いた場合において、得られる誘電体を誘電率の低いものとすることができる。
本発明に係るシリカ粒子の原料としては、粉体形状のものの他、水に分散した状態の水系のゾルもしくはコロイド、またはイソプロピルアルコールなどの極性溶媒やトルエンなどの非極性溶媒に分散した状態の溶媒系のゾルもしくはコロイドなどの形態のものを用いることができる。
ここに、溶媒系のゾルもしくはコロイドの形態のものを用いる場合には、分散系に対して更に水や溶媒を添加して希釈することによってシリカ粒子の分散状態を調整することができ、また、シリカ粒子の分散性を向上させることを目的としてシリカ粒子として表面処理を施したものを用いることができる。特に、表明処理をドデシルメトリメトキシシランなどの長鎖アルキル基を有するシランカップリング剤などで疎水化することにより、本発明の組成物を用いて得られる膜の光学特性、製膜性、焼成後での高膜厚化を改善することができる。
また、この溶媒系のゾルもしくはコロイドの形態のものにおいては、その固形分濃度は、通常、0質量%を超えて50質量%以下であり、好ましくは0.01質量%以上40質量%以下である。
なお、A成分としてのシリカ粒子の原料として、シリカ粒子が有機溶剤に分散した状態のコロイダルシリカを用いた場合には、得られる硬化体(FPD部材)が優れた透明性および耐熱性を有するものとなる。
また、本発明に係るシリカ粒子は、粒子径が0.03〜0.3μmの範囲にある粒子を体積基準で通常50%以上、好ましくは60%以上、更に好ましくは70%以上含有したものであることが好ましい。
ここに、本明細書中において、シリカ粒子の粒子径分布は、シリカ粒子を有機溶媒へ分散した状態において粒度分布測定装置(例えば、日機装社製のナノトラック粒度分布測定装置「UPA−150」)を用いてレーザー回折法によって測定されてなるものである。
シリカ粒子が、粒子径が0.03μm以下の粒子を含有し、それに伴って粒子径が0.03〜0.3μmの範囲にある粒子の含有割合が体積基準で50%未満となった場合には硬化体(FPD部材)を形成するための成膜時、および形成した硬化体(FPD部材)が高温下に置かれることにより、クラックが生じるおそれがある。一方、粒子径がμm以上の粒子を含有し、それに伴って粒子径が0.03〜0.3μmの範囲にある粒子の含有割合が体積基準で50%以下となった場合には、硬化体(FPD部材)に十分な透明性が得られなくなるおそれがある。
なお、本発明に係るシリカ粒子においては、粒子径が0.03〜0.3μmの範囲にある粒子の含有割合が体積基準で50%以上であればよく、この条件を満たす範囲内において複数の粒子径分布を有する粒子を混合したものであってもよい。
本発明に係るシリカ粒子の原料の具体例としては、粉体形状のものとして、例えば日本アエロジル社製の「#150」、「#200」および「#300」等のその表面に対して表面処理が施されていないもの、日本アエロジル社製の「R972」、「R974」、「R976」、「RX200」、「RX300」、「RY200S」、「RY300」および「R106」、東ソー社製の「SS50A」、富士シリシア社製の「サイロホービック100」等のその表面に対して疎水化処理が施されてなるものなどが挙げられる。また、溶剤分散のコロイダルシリカとして、例えば日産化学工業社製のイソプロピルアルコール等のアルコール系溶剤分散コロイダルシリカ、メチルイソブチル等のケトン系溶剤分散コロイダルシリカ、トルエン等の非極性溶剤分散コロイダルシリカ等が挙げられる。
なお、A成分を構成するシリカ粒子の原料として、コロイダルシリカを用いる場合には、本発明の組成物を調製する際に、他の成分(具体的には、少なくともB成分としてのシラン化合物およびC成分としての重合体)と共に混合してもよく、また、後述するB成分としてのシラン化合物を得るための加水分解および縮合反応の反応系に添加することもできる。
ここに、本発明の組成物においては、シリカ粒子と共にシリカ粒子以外の無機粒子を用いることもできる。
シリカ粒子と併用することのできる無機粒子としては、ZrO2 、Al23 、AlGaAs、Al(OH)3 、Si34 、Sn−In23 、Sb−In23 、MgF、CeF3 、CeO2 、3Al23 ・2SiO2 、BeO、SiC、AlN、Fe、Co、Co−FeOx 、CrO2 、Fe4 N、BaTiO3 、BaO−Al23 −SiO2 、Baフェライト、SmCO5 、YCO5 、CeCO5 、PrCO5 、Sm2 CO17、Nd2 Fe14B、Al43 、α−Si、SiN4 、CoO、Sb−SnO2 、Sb25 、MnO2 、MnB、Co34 、Co3 B、LiTaO3 、MgO、MgA22 O4 、BeAl24 、ZrSiO4 、ZnSb、PbTe、GeSi、FeSi2 、CrSi2 、CoSi2 、MnSi1.73、Mg2 Si、β−B、BaC、BP、TiB2 、ZrB2 、HfB2 、Ru2 Si3 、TiO3 、PbTiO3 、Al2 TiO5 、Zn2 SiO4 、Zr2 SiO4 、2MgO2 −Al23 −5SiO2 、Nb25 、Li2 O−Al223 −4SiO2 、Mgフェライト、Niフェライト、Ni−Znフェライト、Liフェライト、Srフェライトなどよりなるものが挙げられる。
これらの無機粒子は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができ、また無機化合物の複合体よりなる粒子を使用することもできる。
上記の無機粒子の含有割合は、A成分としてのシリカ粒子と、当該無機粒子との合計を100質量部に対して40質量部未満であることが好ましく、より好ましくは30質量部未満である。
上記の無機粒子の含有割合が上記範囲内であることにより、光学特性に悪影響を及ぼす可能性を小さくすることができる。
〔(B)シラン化合物〕
本発明の組成物を構成するB成分としてのシラン化合物は、上記式(1)で表わされるオルガノシラン(以下、「(b1)成分」ともいう。)、または当該式(1)で表わされるオルガノシランの加水分解物、および当該オルガノシランの縮合物、並びに上記式(2)で表わされる平均組成を有するポリシロキサン(以下、これらの加水分解物、縮合物およびポリシロキサンをまとめて「(b2)成分ともいう。)からなる群から選択される化合物である。
このB成分としてのシラン化合物は、少なくとも(b1)成分または(b2)成分を含有するものであればよく、また、(b1)成分を構成するオルガノシランが1種であっても2種以上であってもよく、(b2)成分を構成する加水分解物および縮合物、並びに式(2)で表わされる平均組成を有するポリシロキサンが、各々、1種であっても2種以上であってもよい。
((b1)成分)
(b1)成分を構成するオルガノシランを示す式(1)において、R1 は、炭素数1〜8の1価の有機基であり、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基などのアルキル基;アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、ベンゾイル基、トリオイル基、カプロイル基などのアシル基;
ビニル基、アリル基、シクロヘキシル基、フェニル基、エポキシ基、グリシジル基、(メタ)アクリルオキシ基、ウレイド基、アミド基、フルオロアセトアミド基、イソシアネート基などが挙げられる。
更に、基R1 としては、これらの有機基の置換誘導体などが挙げられる。
基R1 を示す置換誘導体の置換基としては、例えばハロゲン原子、無置換もしくは置換基を有するアミノ基、水酸基、メルカプト基、イソシアネート基、グリシドキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基、(メタ)アクリルオキシ基、ウレイド基、アンモニウム塩基などが挙げられる。但し、基R1 がこれらの置換基を有する置換誘導体からなる場合において、当該置換誘導体の炭素数は、置換基を構成する炭素原子を含めて8以下であることが好ましい。
また、式(1)中において、R1 が複数個(具体的には、2または3個)存在する場合には、これらは互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。
また、式(1)において、R2 は、炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜6のアシル基を示す。
ここに、式(1)中において、R2 は複数個(具体的には、2〜4個)存在するが、これらはすべてが同一のものであっても異なるものであってもよい。
基R2 を示す炭素数1〜5のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基などが挙げられる。
基R2 を示す炭素数1〜6のアシル基としては、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、カプロイル基などが挙げられる。
このような(b1)成分としてのオルガノシランの具体例としては、トリメチルモノメトキシシラン、トリメチルモノエトキシシラン、トリエチルモノエトキシシラン、トリ−n−プロピルモノメトキシシラン、トリ−n−プロピルモノエトキシシラン、トリ−i−プロピルモノメトキシシラン、トリ−i−プロピルモノエトキシシラン、トリ−n−ブチルモノメトキシシラン、トリ−n−ブチルモノエトキシシラン、ジメチルフェニルモノメトキシシラン、ジエチルフェニルモノエトキシシランなどのモノアルコキシシラン類(式(1)においてn=3);
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−i−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシランなどのテトラアルコキシシラン類(式(1)においてn=0);
メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ペンチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘプチルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシエチルトリエトキシシラン、2−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、2−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ヒドロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシランなどのトリアルコキシシラン類(式(1)においてn=1);
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジエトキシシラン、ジ−i−プロピルジメトキシシラン、ジ−i−プロピルジエトキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジエトキシシラン、ジ−n−ペンチルジメトキシシラン、ジ−n−ペンチルジエトキシシラン、ジ−n−ヘキシルジメトキシシラン、ジ−n−ヘキシルジエトキシシラン、ジ−n−ヘプチルジメトキシシラン、ジ−n−ヘプチルジエトキシシラン、ジ−n−オクチルジメトキシシラン、ジ−n−オクチルジエトキシシラン、ジ−n−シクロヘキシルジメトキシシラン、ジ−n−シクロヘキシルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシランなどのジアルコキシシラン類(式(1)においてn=2);
メチルトリアセチルオキシシラン(式(1)においてn=1)、ジメチルジアセチルオキシシラン(式(1)においてn=2)などが挙げられる。
これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
((b2)成分)
この(b2)成分には、前述の(b1)成分を構成する式(1)で表わされるオルガノシランの加水分解物、および当該式(1)で表わされるオルガノシランから得られるポリシロキサン(オルガノシランの縮合物)と共に、ハロゲン化シランから得られるポリシロキサンが包含される。
(オルガノシランの加水分解物および縮合物)
(b2)成分を構成するオルガノシランの加水分解物は、前述の(b1)成分を構成する式(1)で表わされるオルガノシランを加水分解することによって生成する加水分解物であり、また(b2)成分を構成するオルガノシランの縮合物は、前述の(b1)成分を構成する式(1)で表わされるオルガノシランを加水分解することによって生成する加水分解物において、この加水分解物の原料である式(1)で表わされるオルガノシランを構成するOR2 基が加水分解することによって形成されるシラノール基が縮合してSi−O−Si結合が形成されてなるものである。
この(b2)成分を構成するオルガノシランの加水分解物においては、原料である式(1)で表わされるオルガノシランを構成する1〜4個のOR2 基のうちの少なくとも1個が加水分解されていればよく、具体的には、例えば1個のOR2 基が加水分解されたもの、2個以上のOR2 基が加水分解されたもの、あるいはこれらが混合されてなるものであってもよい。また、オルガノシランの縮合物においては、加水分解によって生成されたシラノール基は、そのすべてが縮合している必要はなく、一部のシラノール基が縮合したもの、大部分(全部を含む)のシラノール基が縮合したもの、あるいはこれらが混合されてなるものであってもよい。
(加水分解縮合触媒)
上記オルガノシランの加水分解物およびオルガノシランの縮合物(以下、これらをまとめて「オルガノシランの加水分解物・縮合物」ともいう。)を得るための加水分解反応および縮合反応に使用する触媒(加水分解縮合触媒)としては、塩基性化合物、酸性化合物、有機金属化合物および/またはその部分加水分解物(以下、この「有機金属化合物および/またはその部分加水分解物」をまとめて、「有機金属化合物類」という。)が挙げられる。
(塩基性化合物)
上記塩基性化合物としては、アンモニア(アンモニア水溶液を含む);有機アミン化合物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド等のアルカリ金属のアルコキシドが挙げられる。これらのうちでは、アンモニアおよび有機アミン化合物が好ましい。
有機アミン化合物としては、アルキルアミン、アルコキシアミン、アルカノールアミン、アリールアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイドおよびピリジンなどが挙げられる。
これらのうちでは、アルキルアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイドおよびピリジンが好ましい。
アルキルアミンとしては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、N,N−ジメチルアミン、N,N−ジエチルアミン、N,N−ジプロピルアミン、N,N−ジブチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミンなどの炭素数1〜8のアルキル基を有するアルキルアミンなどが挙げられる。
上記塩基性化合物は、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、塩基性化合物としては、前述のようにアンモニアおよび有機アミン化合物を用いることが好ましいが、これらのうちでも、有機アミン化合物として例示した、トリエチルアミン、テトラメチルアンモニウムハイドロキサイドおよびピリジンを用いることが特に好ましい。
(酸性化合物)
上記酸性化合物としては、有機酸および無機酸が挙げられ、特に、マレイン酸、無水マレイン酸、メタンスルホン酸および酢酸が好ましい。これらは、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
(有機金属化合物類)
上記有機金属化合物類としては、例えば下記一般式(1)で表わされる化合物(以下、「特定有機金属化合物」ともいう。)、1個のスズ原子に炭素数1〜10のアルキル基が1個または2個結合した4価のスズの有機金属化合物(以下、「特定有機スズ化合物」という。)およびこれらの部分加水分解物(具体的には、特定有機金属化合物の部分加水分解物および特定有機スズ化合物の部分加水分解物)などが挙げられる。
Figure 2011241351
〔式中、Mは、ジルコニウム原子、チタン原子、アルミニウム原子およびナトリウム原子からなる群から選択される金属原子を示し、R10およびR11は、それぞれ独立に、炭素数1〜6の1価の炭化水素基を示し、R12は、炭素数1〜6の1価の炭化水素基または炭素数1〜16のアルコキシル基を示す。rおよびsは、それぞれ独立に、0〜4の整数であって、(r+s)=(Mの原子価)の関係を満たす。〕
この一般式(1)において、R10およびR11、並びにR12を示す炭素数1〜6の1価の炭化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、フェニル基などが挙げられる。
また、基R12を示す炭素数1〜16のアルコキシル基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ラウリルオキシ基、ステアリルオキシ基などが挙げられる。
上記有機スズ化合物の具体例としては、例えばカルボン酸型有機スズ化合物、メルカプチド型有機スズ化合物、スルフィド型有機スズ化合物、クロライド型有機スズ化合物、有機スズオキサイドおよびこれらの有機スズオキサイドと、シリケート、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、フタル酸ジオクチルなどのエステル化合物との反応生成物などが挙げられる。
上記加水分解縮合触媒の使用量は、オルガノシランモノマー(原料である式(1)で表わされるオルガノシラン)の合計(完全加水分解縮合物換算)100質量部に対して、通常、0.001〜20質量部、好ましくは0.01〜10質量部、更に好ましくは0.1〜5質量部である。
ここに、オルガノシランモノマー(式(1)で表わされるオルガノシラン)に係る完全加水分解縮合物とは、オルガノシランモノマー中に含まれるOR2 基のすべて(100%)が加水分解してOH基となってSi−OH基を形成し、更に当該Si−OH基が完全に縮合することによってシロキサン構造が形成されたものをいう。
(加水分解反応・縮合反応)
上記オルガノシランの加水分解物・縮合物を得るためには、原料である式(1)で表わされるオルガノシラン(以下、「オルガノシランモノマー」ともいう。)に水を添加して加水分解反応および縮合反応させることによって当該オルガノシランモノマーを加水分解・縮合させる。
このオルガノシランモノマーの加水分解反応および縮合反応に供される水の使用量(添加量)は、オルガノシランモノマーの合計(完全加水分解縮合物換算)100質量部に対して、通常、10〜500質量部、好ましくは20〜200質量部、より好ましくは30〜100質量部である。
水の使用量が上記範囲にあることにより、加水分解反応および縮合反応が十分に進行すると共に、反応が完了した後に除去すべき水の量が少なくなるため好ましい。
(溶剤)
また、オルガノシランモノマーの加水分解反応および縮合反応は、有機溶剤中において行われることが好ましい。
このオルガノシランモノマーの加水分解反応および縮合反応の反応系において用いられる有機溶剤としては、例えばアルコール類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、エステル類などが挙げられる。
これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、これらのうち、反応を促進する観点からは、アルコール類以外の有機溶剤、具体的には、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレンなどを使用することが好ましい。
更に、これらは、予め脱水処理を施すことによって水分を除去した状態で使用することが好ましい。
このような有機溶剤は、オルガノシランモノマーの加水分解反応および縮合反応をコントロールすることなどを目的として適宜使用することができ、その使用量は、所望の条件に応じて適宜設定することができる。
(反応条件)
このようなオルガノシランモノマーの加水分解反応および縮合反応においては、その反応条件は、反応温度が、好ましくは10〜100℃、より好ましくは15〜80℃、特に好ましくは20〜70℃である。また、反応時間は、好ましくは0.3〜48時間、より好ましくは0.5〜24時間、特に好ましくは1〜12時間である。
また、このオルガノシランモノマーの加水分解反応および縮合反応の反応系には、A成分としてのシリカ粒子が含有されていてもよい。特にオルガノシランモノマーの加水分解反応および縮合反応の反応系に、シリカ粒子の原料としてのコロイダルシリカが含有されている場合には、このコロイダルシリカに、その製造時に使用される酸が残存しているのであれば、この酸が加水分解触媒としても作用することから、必要に応じて触媒の添加量を低減してもよい。
(中和)
また、オルガノシランモノマーの加水分解反応および縮合反応によって得られた反応生成物としてのシラン化合物は、貯蔵安定性の点から、加水分解反応および縮合反応の反応生成物に対して脱触媒処理として水洗を行うことが好ましい。特に加水分解縮合触媒として塩基性化合物を使用した場合には、加水分解反応および縮合反応の反応生成物に対して酸性化合物による中和を行った上で、水洗を行うことがより好ましい。
加水分解反応および縮合反応の反応生成物を中和するための酸性化合物としては、オルガノシランの加水分解物および縮合物を得るための加水分解縮合触媒として例示した上記酸性化合物が挙げられる。
酸性化合物の使用量は、加水分解反応および縮合反応に触媒として使用した塩基性化合物1規定に対し、通常、0.5〜2規定、好ましくは0.8〜1.5規定、更に好ましくは0.9〜1.3規定である。
また、酸性化合物としては、中和後に行われる水洗時において水層に抽出されやすいとの観点から、水溶性のものを用いることが好ましい。
また、水溶性の酸性化合物を水に溶解して用いる場合には、この酸性化合物の水に対する添加量は、水100質量部に対して、通常、0.5〜100質量部、好ましくは1〜50質量部、より好ましくは2〜10質量部である。
脱触媒処理としての水洗は、水洗の対象体に対して水を添加して十分に撹拌した後に静置し、水相と有機溶媒相とが相分離したことを確認し、その後、下層の水分を除去することによって行う。このような水洗の回数は、好ましくは1回以上、更に好ましくは2回以上である。その後、溶媒を留去することにより、目的のオルガノシランの加水分解物および縮合物を得る。
ここに、水洗の対象体は、加水分解反応および縮合反応の反応生成物に対して酸性化合物による中和を行った場合には、中和が終了した系を十分に撹拌した後に静置し、水相と有機溶媒相とが相分離したことを確認し、その後、下層の水分を除去することによって得られた中和後の反応生成物であり、一方、中和を行わなかった場合には、加水解反応および縮合反応の反応生成物自体である。
水洗に係る水の使用量は、使用した全オルガノシランモノマー、すなわち加水分解反応および縮合反応に供したオルガノシランモノマー100質量部に対して、通常、10〜500質量部、好ましくは20〜300質量部、より好ましくは30〜200質量部である。
(重量平均分子量)
上記オルガノシランモノマーの加水分解反応および縮合反応により得られる、(b2)成分としてのオルガノシランの加水分解物・縮合物の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算値で800〜50,000であり、好ましくは1,000〜40,000である。
(b2)成分としてのオルガノシランの加水分解物・縮合物の重量平均分子量が上記範囲にあることにより、硬化体(FPD部材)を形成するための成膜時および、形成した硬化体(FPD部材)が高温下に置かれることによってクラックが生じることを抑制することができる。
このようなB成分に係るシラン化合物としては、ハロゲン化シランから得られるポリシロキサンを用いることもできる。このポリシロキサンは、原料であるハロゲン化シランに由来のハロゲン基のすべてが脱離して縮合している必要はなく、一部のハロゲン基が脱離して縮合したもの、大部分(全部を含む)のハロゲン基が脱離して縮合したもの、ハロゲン基がアルコールによってアルコキシ基に変性されてなるもの、ハロゲン基が水によってシラノール基に部分加水分解されてなるものであってもよく、更には、これらが混合されてなるものであってもよい。
(ポリシロキサン)
(b2)成分を構成する、式(2)で表わされる平均組成を有するポリシロキサンには、前述の式(1)で表わされるオルガノシロキサンの縮合物のいくつかの種類と同様のものが含有されている。
(b2)成分を構成するポリシロキサンを示す式(2)において、R3 は、炭素数1〜8の1価の有機基であり、具体的には、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基などのアルキル基;アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、ベンゾイル基、トリオイル基、カプロイル基などのアシル基;
ビニル基、アリル基、シクロヘキシル基、フェニル基、エポキシ基、グリシジル基、(メタ)アクリルオキシ基、ウレイド基、アミド基、フルオロアセトアミド基、イソシアネート基などが挙げられる。
更に、基R3 としては、これらの有機基の置換誘導体などが挙げられる。
基R3 を示す置換誘導体の置換基としては、例えばハロゲン原子、無置換もしくは置換基を有するアミノ基、水酸基、メルカプト基、イソシアネート基、グリシドキシ基、3,4−エポキシシクロヘキシル基、(メタ)アクリルオキシ基、ウレイド基、アンモニウム塩基などが挙げられる。但し、基R3 がこれらの置換基を有する置換誘導体からなる場合において、当該置換誘導体の炭素数は、置換基を構成する炭素原子を含めて8以下であることが好ましい。
また、式(2)中において、R3 が複数個存在する場合には、これらは互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。
また、式(2)において、R4 は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアシル基およびフェニル基からなる群から選択される有機基を示す。
ここに、式(2)中において、R4 は複数個存在する場合には、これらは互いに同一のものであっても異なるものであってもよい。
基R4 を示す炭素数1〜6のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基などを挙げることができる。
また、基R4 を示す炭素数1〜6のアシル基としては、例えばホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、バレリル基、トリオイル基、カプロイル基などが挙げられる。
この式(2)で表わされる平均組成を有するポリシロキサンとしては、当該式(2)において、aが、通常、0以上2以下、好ましくは0以上1.8以下であるものが好ましい。
式(2)におけるaが上記範囲にあることにより、硬化体(FPD部材)の製造過程において形成される塗膜を優れた耐熱性を有するものとすることができる。
なお、この式(2)におけるaの値は、原料として用いるオルガノシランモノマーやハロゲン化シランの種類およびその配合割合を適宜調整することにより設定することができる。
このポリシロキサンの 重量平均分子量(Mw)は、前述の式(1)で表わされるオルガノシランの加水分解物・縮合物と同様に、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算値で800〜50,000であり、好ましくは1,000〜40,000である。
このような構成を有する本発明に係る(b2)成分としては、例えば三菱化学(株)製の「MKCシリケート」、コルコート社製のエチルシリケート、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製のシリコーンレジン、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製の末端ヒドロキシポリシロキサンレジン(例えば商品名「YR3370」)、信越化学工業(株)製のシリコーンレジンなどの市販品(ポリシロキサン)を用いることができる。
本発明に係るB成分としてのシラン化合物の好ましい具体例としては、ジメチルジメトキシシランの加水分解・縮合物、メチルトリメトキシシランの加水分解・縮合物、およびジメチルジメトキシシランとメチルトリメトキシシランの共加水分解・縮合物などが挙げられる。
((A)シリカ粒子と(B)シラン化合物との含有量)
本発明の組成物中におけるA成分としてのシリカ粒子の含有割合、およびB成分としてのシラン化合物の含有割合は、シリカ粒子の固形物換算の質量とシラン化合物の完全加水分解縮合物換算の質量との合計を100質量部とした場合において、上記シリカ粒子の含有割合が65質量部以上100質量部未満であることが好ましく、特に好ましくは70質量部以上98質量部以下である。一方、シラン化合物の含有割合は完全加水分解縮合物換算で1〜35質量部であることが好ましい。
A成分としてのシリカ粒子とB成分としてのシラン化合物との関係において、シリカ粒子の割合を65質量部以上、すなわちシラン化合物の割合を35質量部以下とすることにより、硬化体(FPD部材)の製造過程において形成される塗膜を優れた耐熱性を有するものとすることができる。
一方、シラン化合物の割合が35質量部を超える、すなわちシリカ粒子の割合が65質量部未満である場合には、硬化体(FPD部材)を形成するための成膜時および、形成した硬化体(FPD部材)が高温下に置かれることによってクラックが生じるおそれがある。
ここに、本明細書中において、シラン化合物に係る完全加水分解縮合物とは、シラン化合物中に含まれる、式(1)に係るOR2 基、式(2)に係るOR4 基およびY基のすべて(100%)が加水分解することによってSi−OH基を形成し、更に当該Si−OH基が完全に縮合することによってシロキサン構造が形成されたものをいう。
〔(C)重合体〕
本発明の組成物に用いられるC成分としての重合体は、例えばスリットコーターなどを用いることによって成膜する際の塗布液の粘度を上げて成膜性を向上させるために含有されるものである。
このC成分としての重合体は、上記式(3)で表わされる構造単位を有する重合体である。
式(3)において、R5 は、水素原子またはメチル基を示し、R6 は、炭素数1〜10の2価の炭化水素基を示し、また、R7 は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。
基R6 を示す炭素数1〜10の2価の炭化水素基としては、例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基などが挙げられる。
基R7 を示す炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げられる。
C成分としての重合体においては、式(3)で表わされる構造単位の含有割合が、当該重合体を構成する構造単位全体100質量%に対して、10〜50質量%、好ましくは20〜40質量%である。式(3)で表わされる構造単位を上記の範囲で含有することにより、耐クラック性および光学特性に優れたFPD部材を得ることができる。
このような重合体としては、下記式(4)で表される(メタ)アクリレート化合物の単独重合体、式(4)で表される(メタ)アクリレート化合物の2種以上の共重合体、および式(4)で表される(メタ)アクリレート化合物と他の共重合性単量体との共重合体が包含される。
本発明の組成物を構成する重合体としては、式(4)で表わされる(メタ)アクリレート化合物と他の共重合性単量体との共重合体が好ましい。
Figure 2011241351
〔式中、R5 は、水素原子またはメチル基を示し、R6 は、炭素数1〜10の2価の炭化水素基を示し、R7 は、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を示す。〕
式(4)で表わされる(メタ)アクリレート化合物の具体例としては、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;
2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−プロポキシエチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシブチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシアルキル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
式(4)で表わされる(メタ)アクリレート化合物との共重合に供される他の共重合性単量体としては、当該(メタ)アクリレート化合物と共重合可能な化合物であれば特に制限はなく、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート;
フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートなどのフェノキシアルキル(メタ)アクリレート;
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどのポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレートなどのシクロアルキル(メタ)アクリレート;
ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート;
(メタ)アクリル酸、ビニル安息香酸、マレイン酸、ビニルフタル酸などの不飽和カルボン酸類;ビニルベンジルメチルエーテル、ビニルグリシジルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、ブタジエン、イソプレンなどのビニル基含有ラジカル重合性化合物が挙げられる。
このようなC成分としての重合体としては、硬化体(FPD部材)形成時の焼成処理温度(400〜600℃)によって完全に酸化除去される物質が特に好ましく、例えば、700℃以下で分解若しくは揮発する(共)重合体が好ましい。
ここに、C成分としての重合体として好ましい(共)重合体の具体例としては、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとイソブチル(メタ)アクリレートとの共重合体、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートとイソブチル(メタ)アクリレートとの共重合体および2−エトキシエチル(メタ)アクリレートと2−メトキシエチル(メタ)アクリレートとイソブチル(メタ)アクリレートとの共重合体などが挙げられる。
また、C成分を構成する重合体の重量平均分子量は、ポリスチレン換算で通常1万〜50万、好ましくは10万〜40万である。
重合体の分子量がこの範囲内とされることにより、クラックを生じることなく厚膜の硬化体(FPD部材)を形成することができることとなる。
本発明の組成物中におけるC成分としての重合体の含有割合は、A成分としてのシリカ粒子とB成分としてのシラン化合物の合計100質量部に対する質量比、具体的には、下記数式(1)によって算出される質量比で1〜30、好ましくは1〜20の範囲である。
重合体の含有割合が過小、すなわちシリカ粒子とシラン化合物との合計に対する質量比が1以下である場合には、成膜後にクラックが発生しやすくなるおそれがある。一方、重合体の含有割合が過大、すなわちシリカ粒子とシラン化合物との合計に対する質量比が30以上である場合には、塗膜を熱分解処理することによって得られる膜形成材料層にC成分としての重合体が残留しやすく、当該膜形成材料層を焼成処理することによって得られる焼成層(硬化層)が着色したものとなってFPD部材として好適に用いることができなくなるおそれがある。
Figure 2011241351
〔式中、WA は、組成物中のA成分としてのシリカ粒子の質量を示し、WB は、組成物中のB成分としてのシラン化合物の質量を示し、WC は、組成物中のC成分としての重合体の質量を示す。〕
〔(D)脂肪酸エステル〕
本発明において、脂肪酸エステルとしては、下記式(4)で表されるポリグリセリン脂肪酸エステル類、下記式(5)または(6)で表されるソルビタン脂肪酸エステル類、下記式(7)で表されるポリプロピレングリコール脂肪酸エステル類、またはこれらの混合物を挙げることができる。
Figure 2011241351
式(4)
〔式中、R8 、R9、R10は、水素原子または、炭素1〜22の脂肪酸アシル基を示し、R9 が複数個存在する場合は、互いに同一であっても異なってもよい。nは1〜20の整数を表す。〕
Figure 2011241351
式(5)
〔式中、R11 、R12、R13、R14は、水素原子または、炭素1〜22の脂肪酸アシル基を示す。〕
Figure 2011241351
式(6)
〔式中、R15 、R16、R17、R18は、水素原子または、炭素1〜22の脂肪酸アシル基を示す。〕
Figure 2011241351
式(7)
〔式中、R19 、R20は、水素原子または、炭素1〜22の脂肪酸アシル基を示す。nは1〜10の整数を表す。〕
上記式(4)で表される化合物としては、グリセリンモノオレート、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノパルミテート、グリセリンモノベヘネート、グリセリンモノカプリレート、グリセリンモノカプレート、グリセリンジレート、グリセリンジステアレート、グリセリンジパルミテート、グリセリンジベヘネート、グリセリンジカプリレート、グリセリンジカプレート、グリセリントリレート、グリセリントリステアレート、グリセリントリパルミテート、グリセリントリベヘネート、グリセリントリカプリレート、グリセリントリカプレート、グリセリンジアセトモノオレート、グリセリンジアセトモノラウレート、グリセリンジアセトモノラウレート、グリセリンジアセトモノステアレート、グリセリンモノアセトモノステアレート、ジグリセリンモノオレート、ジグリセリンモノラウレート、ジグリセリンモノミリステート、ジグリセリンモノステアレート、ジグリセリンラウレート、ジグリセリンステアレート、ジグリセリンオレート、トリグリセリンモノラウレート、トリグリセリンモノオレート、トリグリセリンモノパルミテート、トリグリセリンモノステアレート、・トリグリセリンオレート・トリグリセリンラウレート・トリグリセリンパルミテート・トリグリセリンステアレート、テトラグリセリンリシノレート、テトラグリセリンオレート、デカグリセリンオレート、デカグリセリンステアレート、デカグリセリンラウレート、デカグリセリンカプレート、デカグリセリンリシノレートなどを、
上記式(5)または(6)で表される化合物としては、ソルビタンオレート、ソルビタンラウレート・ソルビタンパルミテート・ソルビタンステアレート、ソルビタントリオレート、ソルビタントリベヘネート、ソルビタントリステアレート、ソルビタンセスキオレートなどを、
上記式(7)で表される化合物としては、プロピレングリコールモノオレート、プロピレングリコールモノラウレート、プロピレングリコールモノパルミテート、プロピレングリコールモノステアレート、プロピレングリコールモノベヘネートなどを挙げることができる。
これらの脂肪酸エステルのうち、特にジグリセリンオレート、テトラグリセリンリシノレート、デカグリセリンリシノレート、グリセリンジアセトモノオレート、ソルビタンオレート、プロピレングリコールモノオレート、などが好ましい。
本発明の組成物における脂肪酸エステルの使用量は(A)シリカ粒子および(B)シラン化合物の合計100質量部に対して、通常、1〜30質量部、好ましくは1〜20質量部である。
この範囲で脂肪酸エステルを使用することによって、本発明の組成物を用いてプラズマディスプレイ用部材などの膜を形成した際に、得られる部材のクラック耐性が良好となる。
〔(E)有機溶剤〕
本発明の組成物には、当該組成物の全固形分濃度および粘度の調整、または硬化体(FPD部材)の厚みを調整することなどを目的として、D成分として有機溶剤が含有されていてもよい。
また、この有機溶剤が含有されていることにより、組成物の分散安定性および保存安定性が一層優れたジとなる。
E成分としての有機溶剤の使用量は、所望の条件に応じて適宜設定することができるが、例えば得られる組成物の全固形分濃度が、好ましくは5〜99質量%、より好ましくは7〜95質量%、特に好ましくは10〜90質量%となる量である。
ここに、「固形分濃度」とは、組成物中に占める有機溶剤以外の構成成分の濃度を示す。
E成分としての有機溶剤としては、上記B成分としてのシラン化合物の製造に用いられる有機溶剤として例示した、アルコール類、芳香族炭化水素類、エーテル類、ケトン類、エステル類などを挙げることができる。これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記有機溶剤においては、1気圧における沸点が、100℃以上であって300℃以下であることが好ましく、150℃以上であって250℃以下であることが特に好ましい。
1気圧における沸点が100℃未満である場合には、塗布操作において塗布された組成物が急激に乾燥されることに起因して、乾固物が被塗工面に付着したり、塗りムラが発生したりするおそれがある。一方、1気圧における沸点が300℃を越える場合には、焼成処理を経ることによって得られる硬化体(FPD部材)中に有機溶剤が残留しやすくなり、それに起因して当該硬化体の強度低下や表面の荒れが引き起こされるおそれがある。
上記アルコール類としては、例えば1−ペンタノール、2−ペンタノール、2−メチル−2−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、2−エチルブタノール、n−ヘキサノール(n−ヘキシルアルコール)、2−エチルヘキサノール、2−オクタノール、ターピネオール、i−ブチルアルコール、n−ブチルアルコール、n−オクチルアルコール、2−ヘプチルアルコール、エチレングリコール、エチレングリコールジアセテート、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールジブチルエーテル(2−ブトキシエタノール)、エチレングリコールジブチルエーテルアセテート、エチレングリコールジヘキシルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテルアセテート、エチレングリコールジメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、プロピレンジメチルエーテルアセテート、ジアセトンアルコールなどが挙げられる。
また、上記芳香族炭化水素類としては、トルエン、キシレンなどが挙げられ、上記エーテル類としては、ジエチルアセタール、ジブチルエーテル、ジオキサンなどが挙げられ、上記ケトン類としては、アセチルアセトン、エチル−n−ブチルケトン、ジアセトンアルコール、メチルイソブチルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、ジエチルケトン、ジイソブチルケトン、ジイソプロピルケトンなどが挙げられ、上記エステル類としては、アセト酢酸エチル、アセト酢酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸メチル、酢酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチル、乳酸メチル、乳酸エチル、マレイン酸ジブチル、などが挙げられる。これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。
このような有機溶剤の好ましい具体例としては、プロピレングリコールジメチルエーテル、n−ヘキサノール、2−エチル−1−ヘキサノール、2−ブトキシエタノールなどが挙げられる。
〔組成物の製造方法〕
本発明の組成物は、D成分としての有機溶剤に、A成分としてのシリカ粒子と、B成分としてのシラン化合物と、C成分としての重合体と、必要に応じて、塩基性化合物、酸性化合物または有機金属化合物類よりなる加水分解縮合触媒とを添加し、シリカ粒子を有機溶剤中に分散させることにより調製することができる。
このような組成物の製造方法においては、シリカ粒子等の分散性に応じて、例えばボールミル、サンドミル(ビーズミル,ハイシェアビーズミル)、ホジナイザー、超音波ホモジナイザー、ナノマイザー、プロペラミキサー、ハイシェアミキサー、ペイントシェーカーなどの公知の分散機を用いることが好ましく、特に高分散性能を有する微粒子分散体ボールミル、サンドミル(ビーズミル,ハイシェアビーズミル)が好適に使用される。
〔フラットパネルディスプレイ部材の製造方法〕
本発明の組成物を基板上に塗布し、成膜することによってFPD部材を得ることができる。
また、形成すべきFPD部材に応じて、基板上に形成した塗膜を所定の形状にパターニングすることにより、パターンを有する部材を形成することもできる。
本発明の組成物を塗布する方法としては、例えば刷毛、スリットコーター、ロールコーター、バーコーター、フローコーター、遠心コーター、超音波コーター、(マイクロ)グラビアコーターなどを用いて塗布する手法;ディップコート法;流し塗り法;スプレー法;スクリーンプロセス法;電着法;蒸着法などが挙げられる。
具体的には、例えばスリットコーターなどを用いることによって当該組成物をガラス基板の表面に塗布して塗膜を形成し、この塗膜を乾燥することによって膜形成材料層を形成し、その後、得られた膜形成材料層を焼成することによって有機物質(溶剤等)を分解して除去すると共に焼結することにより、硬化体よりなるFPD部材を形成することができる。
ここに、塗膜の乾燥条件は、例えば40℃〜150℃で1〜60分間とされる。また、膜形成材料層の厚さは、例えば5〜250μmとされる。
また、膜形成材料層の焼成条件は、加熱温度(焼成処理温度)は、例えば400〜650℃であり、焼成時間は、例えば1〜360分間である。
本発明の組成物によれば、厚さ(焼成膜厚)が40μm以上の硬化体(FPD部材)を1回塗りによって形成することもできる。
ここに、「1回塗り」とは、組成物を基板上に塗布する際に、塗布操作と、当該塗布操作によって得られる塗布膜の乾燥操作とを1サイクルのみ実施することを意味する。
以上のように、本発明の組成物によれば、シリカ粒子および特定のシラン化合物と共に、特定の重合体を含有するジであり、この重合体の作用によって優れた成膜性が得られるため、大きな厚みを有する硬化体を少ない塗工回数で得ることができ、かつ形成される硬化体にクラックが発生することを抑制することができることから、フラットパネルディスプレイ部材の形成材料として好適に用いることができる。
具体的に、本発明の組成物によれば、例えば厚膜形成時においてもクラックの発生を抑制すること、また、クラックが発生しやすいとされる、その表面に逆テーパー状の形状を有する電極が形成されてなる基板上にも、クラックの発生が実用上問題のないレベルに抑制された状態で硬化層(焼成層)を形成することもできる。
ここに、本発明の組成物がクラックの発生を抑制することのできる理由は、C成分を構成する重合体が、その構造中に、水酸基やアルコキシ基のような極性基を含有するジであることから、シリカ粒子と相互に作用し、その相互作用によって乾燥膜(膜形成材料層)や焼成膜(焼成層)の強度が大きくなることにあると推察される。具体的には、例えば銀・ガラスよりなる電極上に本発明の組成物よりなる誘電体を形成する場合においては、当該組成物によって形成される膜(具体的には、膜形成材料層や焼成層)に、電極を構成する銀が熱膨張することに起因する応力に十分耐えられるだけの強度(膜強度)が得られることとなるため、クラックの発生が抑制されることとなると考えられる。
更に、本発明の組成物においては、特定のシラン化合物の作用によって当該本発明の組成物の硬化体が透明性と耐熱性とのバランスに優れ、透明性と共に高い耐熱性を有するジとなることから、形成された当該組成物の硬化体が高温下に置かれた場合であってもクラックの発生が抑制されることとなる。
本発明の組成物は、具体的に、誘電体形成材料、隔壁形成材料、電極形成材料、抵抗体形成材料、蛍光体形成材料、カラーフィルター形成材料およびブラックマトリックス形成材料などのフラットパネルディスプレイ部材の形成材料として用いることができるが、得られる硬化体に高い平滑性が得られることなどから、誘電体形成材料として好適に用いることができる。
また、本発明の組成物は、特に誘電体形成材料として用いる場合においては、シリカ粒子が含有されていることにより、形成される誘電体を低誘電率のジとすることができる。
以下、実施例を挙げて、本発明の実施の形態を更に具体的に説明する。
但し、本発明は、これらの実施例になんら制約されるジではない。
なお、実施例および比較例中の「部」および「%」は、特記しない限り、質量基準である。
実施例および比較例における各種の測定および評価は、下記の方法により行なった。
(1)GPC測定
シラン化合物の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより下記条件で測定したポリスチレン換算値である。
装置:HLC−8120C(東ソー社製)
カラム:TSK−gel MultiporeHXL−M(東ソー社製)
溶離液:THF、流量0.5mL/min、負荷量5.0%、100μL
(2)限界膜厚評価
得られた組成物を、100〜300μmのギャップを有するアプリケーターを用いてガラス基板上に塗布して塗膜を形成し、この塗膜を100℃で20分間かけて乾燥させた後、更に500℃で1時間かけて焼成処理することにより、膜厚2〜40μmの硬化膜を作製した。これらの硬化膜を目視にて観察することによって剥離およびクラックの有無を確認し、膜厚2〜40μmの範囲内において、剥離およびクラックを生じることのない最大膜厚を限界膜厚と定義し、その限界膜厚を測定した。
(3)電極上における耐クラック性の評価
得られた組成物を、上面幅100μm、底面幅80μm、高さ12μmの形状を有する逆テーパー型銀電極が設けられた基板上に、100℃で20分間乾燥後の塗布厚が15μmとなる塗膜を形成し、オーブンを用いて500℃で1時間かけて焼成処理することによって硬化膜(焼成膜)を作製した。この硬化膜の2cm角の大きさの切断片を試験片とし、その表面を電子顕微鏡によって倍率2000倍で観察することによって表面におけるクラックの発生の有無を確認し、試験片の全体において電極脇に発生するクラックが5本未満である場合を良好であるとして「◎」、試験片の全体において電極脇に発生するクラックが5本を超えて10本未満である場合を実用上問題ないとして「○」、試験片の全体において電極脇に発生するクラックが10本以上である場合を不良として「×」と評価した。
〔シラン化合物の調製〕
調製例1:
メチルトリメトキシシラン142部およびジメチルジメトキシシラン49部(3官能/2官能=70/30(質量比):完全加水分解縮合物換算)と、溶媒としてメチルイソブチルケトン763部と、水152部と、触媒としてトリエチルアミン19部とを混合し、60℃で3時間加水分解縮合反応を行なった。得られた反応生成物を室温まで冷却した後、6%シュウ酸水溶液156部を加えて室温で1時間中和反応を行なった。その後、水層を分離し、有機相を水150部で洗浄した。この水洗操作を3回行なった後、溶媒を留去して重量平均分子量(Mw)が5,000のシラン化合物(以下、「シラン化合物(B1)」という。)を得た。
調製例2:
メチルトリメトキシシラン42部と、溶媒としてプロピレングリコールジプロピルエーテル38部と、水19部と、触媒として無水マレイン酸1部とを混合し、60℃で4時間加水分解縮合反応を行なった。得られた反応生成物を室温まで冷却した後、脱水剤を用いて水層を消失させ、溶媒を留去して重量平均分子量(Mw)が2,600のシラン化合物(以下、「シラン化合物(B2)」という。)を得た。
〔シリカ粒子〕
以下の実施例および比較例で用いたコロイダルシリカの性状は、下記の通りである。
シリカ粒子(A1):
粒子径が0.01〜0.03μm。ドデシルメトキシシランで表面処理されたもの。
シリカ粒子(A2):
粒子径が0.03〜0.07μm。
シリカ粒子(A3):
粒子径が0.07〜0.3μm。
〔重合体(C)〕
以下の実施例で用いた共重合体の性状は、下記の通りである。
共重合体(C1):
iso−ブチルメタクリレートとヒドロキシエチルメタクリレートとのランダム共重合体(ジマーの質量比:iso−ブチルメタクリレートとヒドロキシエチルメタクリレート=80/20,重量平均分子量=30万)
共重合体(C2):
iso−ブチルメタクリレートとヒドロキシエチルメタクリレートとのランダム共重合体(ジマーの質量比:iso−ブチルメタクリレートとヒドロキシエチルメタクリレート=70/30,重量平均分子量=30万)
n−メチルピロリドン180部に、シリカ粒子(A1)19部とシリカ粒子(A3)76部、シラン化合物(B2)5部、重合体(C2)を9部と、ジグリセリンオレート12部を混合・撹拌することにより、組成物(以下、「組成物(1)」ともいう。)を得た。
得られた組成物(1)について、限界膜厚評価および電極上における耐クラック性の評価を行った。結果を表1に示す。
n−メチルピロリドン180部に、シリカ粒子(A2)38部とシリカ粒子(A3)57部、シラン化合物(B2)5部、重合体(C2)を9部と、ジグリセリンオレート12部を混合・撹拌することにより、組成物(以下、「組成物(2)」ともいう。)を得た。
得られた組成物(2)について、限界膜厚評価および電極上における耐クラック性の評価を行った。結果を表1に示す。
n−メチルピロリドン180部に、シリカ粒子(A1)19部とシリカ粒子(A3)76部、シラン化合物(B2)5部、重合体(C2)を9部と、テトラグリセリンリシノレート6部を混合・撹拌することにより、組成物(以下、「組成物(3)」ともいう。)を得た。
得られた組成物(3)について、限界膜厚評価および電極上における耐クラック性の評価を行った。結果を表1に示す。
n−メチルピロリドン180部に、シリカ粒子(A1)19部とシリカ粒子(A3)76部、シラン化合物(B2)5部、重合体(C2)を9部と、グリセリンジアセトジレート6部を混合・撹拌することにより、組成物(以下、「組成物(4)」ともいう。)を得た。
得られた組成物(4)について、限界膜厚評価および電極上における耐クラック性の評価を行った。結果を表1に示す。
n−メチルピロリドン180部に、シリカ粒子(A1)19部とシリカ粒子(A3)76部、シラン化合物(B2)5部、重合体(C2)を9部と、グリセリンオレート6部を混合・撹拌することにより、組成物(以下、「組成物(5)」ともいう。)を得た。
得られた組成物(5)について、限界膜厚評価および電極上における耐クラック性の評価を行った。結果を表1に示す。
n−メチルピロリドン180部に、シリカ粒子(A1)19部とシリカ粒子(A3)76部、シラン化合物(B2)5部、重合体(C2)を9部と、ソルビタンオレート6部を混合・撹拌することにより、組成物(以下、「組成物(6)」ともいう。)を得た。
得られた組成物(6)について、限界膜厚評価および電極上における耐クラック性の評価を行った。結果を表1に示す。
n−メチルピロリドン180部に、シリカ粒子(A1)19部とシリカ粒子(A3)76部、シラン化合物(B2)5部、重合体(C2)を9部と、プロピレングリコールジレート6部を混合・撹拌することにより、組成物(以下、「組成物(7)」ともいう。)を得た。
得られた組成物(7)について、限界膜厚評価および電極上における耐クラック性の評価を行った。結果を表1に示す。
n−メチルピロリドン180部に、シリカ粒子(A1)19部とシリカ粒子(A3)76部、シラン化合物(B1)5部、重合体(C2)を9部と、ジグリセリンオレート12部を混合・撹拌することにより、組成物(以下、「組成物(8)」ともいう。)を得た。
得られた組成物(8)について、限界膜厚評価および電極上における耐クラック性の評価を行った。結果を表1に示す。
n−メチルピロリドン180部に、シリカ粒子(A1)19部とシリカ粒子(A3)76部、シラン化合物(B2)5部、重合体(C1)を9部と、ジグリセリンオレート12部を混合・撹拌することにより、組成物(以下、「組成物(9)」ともいう。)を得た。
得られた組成物(9)について、限界膜厚評価および電極上における耐クラック性の評価を行った。結果を表1に示す。
n−メチルピロリドン180部に、シリカ粒子(A1)19部とシリカ粒子(A3)76部、シラン化合物(B2)5部、重合体(C2)を9部と、ジグリセリンオレート6部とテトラグリセリンリシノレート3部を混合・撹拌することにより、組成物(以下、「組成物(10)」ともいう。)を得た。
得られた組成物(10)について、限界膜厚評価および電極上における耐クラック性の評価を行った。結果を表1に示す。
比較例1
n−メチルピロリドン180部に、シリカ粒子(A1)19部とシリカ粒子(A3)76部、シラン化合物(B2)5部、重合体(C2)を9部とを混合・撹拌することにより、組成物(以下、「組成物(11)」ともいう。)を得た。
得られた組成物(11)について、限界膜厚評価および電極上における耐クラック性の評価を行った。結果を表1に示す。
比較例2
n−メチルピロリドン180部に、シリカ粒子(A2)38部とシリカ粒子(A3)57部、シラン化合物(B2)5部、重合体(C2)を9部とを混合・撹拌することにより、組成物(以下、「組成物(12)」ともいう。)を得た。
得られた組成物(12)について、限界膜厚評価および電極上における耐クラック性の評価を行った。結果を表1に示す。












































Figure 2011241351

Claims (5)

  1. (A)シリカ粒子、
    (B)下記式(1)で表わされる少なくとも1種のオルガノシラン、当該オルガノシランの加水分解物および当該オルガノシランの縮合物、並びに下記式(2)で表わされる平均組成を有するポリシロキサンからなる群から選択される少なくとも1種類のシラン化合物、
    (C)下記式(3)で表わされる構造単位を有する重合体
    (D)脂肪酸エステル類
    を含有することを特徴とする組成物。
    Figure 2011241351
    〔式中、R1 は、炭素数1〜8の1価の有機基を示し、R1 が2個以上存在する場合には、それらは互いに同一であっても異なっていてもよい。R2 は、それぞれ独立に炭素数1〜5のアルキル基または炭素数1〜6のアシル基を示す。nは0〜3の整数である。〕
    Figure 2011241351
    〔式中、R3 は、炭素数1〜8の有機基を示し、複数個存在する場合には互いに同一であっても異なっていてもよい。R4 は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアシル基およびフェニル基からなる群から選択される有機基を示し、複数個存在する場合には互いに同一であっても異なっていてもよい。このR3 およびR4 は、同一であっても異なっていてもよい。Yは、ハロゲン原子または水素原子を示す。a、b、c、d、eは、それぞれ独立に、0以上4以下であり、かつa+2b+c+d+e=4を満たす。〕
    Figure 2011241351
  2. 前記脂肪酸エステル類(D)が、下記式(4)で表されるポリグリセリン脂肪酸エステル類、下記式(5)または(6)で表されるソルビタン脂肪酸エステル類、下記式(7)で表されるポリプロピレングリコール脂肪酸エステル類、またはこれらの混合物から選ばれる請求項1または2のいずれかに記載の組成物。
    Figure 2011241351
    (式4)
    〔式中、R8 、R9、R10は、水素原子または、炭素1〜22の脂肪酸アシル基を示し、R9 が複数個存在する場合は、互いに同一であっても異なってもよい。nは1〜20の整数を表す。〕
    Figure 2011241351
    式(5)
    〔式中、R11 、R12、R13、R14は、水素原子または、炭素1〜22の脂肪酸アシル基を示す。〕
    Figure 2011241351
    式(6)
    〔式中、R15 、R16、R17、R18は、水素原子または、炭素1〜22の脂肪酸アシル基を示す。〕
    Figure 2011241351
    式(7)
    〔式中、R19 、R20は、水素原子または、炭素1〜22の脂肪酸アシル基を示す。nは1〜10の整数を表す。〕
  3. 前記シリカ粒子(A)として、レーザー回折法で測定した粒子径0.005〜0.03μm、0.03〜0.07μm、0.07〜0.3μmの範囲の粒子を体積基準で50%以上含有するシリカ粒子のうち、これらから選ばれる2種類以上のシリカ粒子を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項2のいずれかに記載の組成物。
  4. 前記シリカ粒子(A)および前記無機粒子の固形分換算量、並びに前記シラン化合物(B)の完全加水分解縮合物換算量の合計100質量部に対し、前記脂肪酸エステル類(D)が0質量部を超えて30質量部以下であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の組成物。
  5. フラットパネルディスプレイにおける誘電体層を形成するためのものであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のフラットパネルディスプレイ部材形成材料。
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