JP2011240882A - インホイールモータ冷却構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素な構造により低コスト、且つ小型軽量で冷却効果の高いインホイールモータの冷却構造を提供する。
【解決手段】車両の電動輪を構成するホイール11を回転可能に支承するケーシング24と、ケーシング24内に搭載されホイール11を駆動するモータ30と、を備えた電動輪装置10のモータを冷却するインホイールモータ冷却構造20において、ブレーキロータ14aを固定するためにホイール11に形成されたロータ固定部15に設けられケーシング24の端面から所定距離離れたケーシング24の部分を包囲する円筒部22と、円筒部22の内周面にケーシング24と対向して固定されケーシング24の表面に接触する空気流を導入する送風装置23と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両のホイールを直接駆動するインホイールモータの冷却構造に関する。
従来、車両の駆動装置として車輪のホイール内部にモータを設け、該モータによってホイールを直接駆動するインホイールモータが知られている。インホイールモータは高速、高負荷域においてモータの発熱によるエネルギー損失が課題となっており、モータの冷却のために様々な手段が講じられている。例えば、特許文献1に開示されるものではモータを冷却するため、車体のアンダーカバーの形状を変更してダクトを形成し、走行風をダクトを介してインホイールモータ部に引きこみ空冷によってモータを冷却している。また特許文献2に開示されるものでは、アウタロータ式のモータを冷却するため、インホイールモータに隣接して配置されるブレーキディスク横にファンが設けられ、ファンによって空気流を供給しモータを冷却している。
特開2005−199828号公報 特開2006−57732号公報
しかしながら、特許文献1に開示される技術では、ダクトを設置するために、車体のアンダーカバー(及びサスペンション等)の形状を変更する必要があり、コスト高につながる。またダクトを設けることにより、走行風をインホイールモータユニットまでは導風できるが、インホイールモータユニット周りの風の流れはコントロールできない。これにより冷却に対しての効果が限定される。
また特許文献2に開示される技術では、ブレーキディスク横にファンが設けられているのでインホイールモータの搭載性が悪化する虞がある。また部品点数の増加によりコストアップしたり、バネ下重量が増加することにより走行性能に悪影響を及ぼす虞がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、簡素な構造により低コスト、且つ小型軽量で、冷却効果の高いインホイールモータの冷却構造を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係るインホイールモータ冷却構造の発明の特徴は、車両の電動輪を構成するホイールを回転可能に支承するケーシングと、前記ケーシング内に搭載され前記ホイールを駆動するモータと、を備えた電動輪装置の前記モータを冷却するインホイールモータ冷却構造において、ブレーキロータを固定するために前記ホイールに形成されたロータ固定部に設けられ前記ケーシングの端面から所定距離離れた前記ケーシングの部分を包囲する円筒部と、該円筒部の内周面に前記ケーシングと対向して固定され前記ケーシングの表面に接触する空気流を導入する送風装置と、を備えたことである。
請求項2に係るインホイールモータ冷却構造の発明の特徴は、請求項1において、前記円筒部及び前記ロータ固定部の少なくとも一方には前記送風装置によって導入された前記空気流の通過を許容する空気孔が設けられていることである。
請求項3に係るインホイールモータ冷却構造の発明の特徴は、請求項1又は2において、前記ブレーキロータを冷却するために前記ホイール内に誘導されるブレーキ冷却風の一部が前記送風装置によって前記円筒部と前記ケーシングの部分との間に導入されることである。
請求項1の発明によれば、ケーシングとケーシングの端面から所定距離離れたケーシングの部分を包囲する円筒部との間に搭載できるような小型で低コストな送風装置により空気流をケーシングと円筒部との間に積極的に導入してケーシングを冷却し、延いてはケーシング内に搭載されたモータを効果的に冷却することができる。
請求項2の発明によれば、送風装置によって空気流をケーシングと円筒部との間に導入するときに、円筒部及びロータ固定部の少なくとも一方に設けられた空気孔から効果的に空気を吸入、又は排出できるので空気流の導入が円滑に行なわれて流量が増加しモータの冷却効果がさらに向上する。
請求項3の発明によれば、ブレーキを冷却するために供給されるブレーキ冷却風の一部をケーシングと円筒部との間に導入して利用できるので、空気量が十分確保でき、安定して確実にモータの冷却が行える。
第1の実施形態に係るインホイールモータの冷却構造を含む電動輪装置の構成を示した模式図(側面図)である。 本実施形態に係るファンの正面図である。 第2の実施形態に係るインホイールモータの冷却構造を含む電動輪装置の構成を示した模式図(側面図)である。
以下、本発明に係るインホイールモータ冷却構造を含む車両の電動輪装置の第1の実施形態について図1の模式図に基づいて説明する。図1に示すように電動輪装置10は、電動輪を構成するホイール11と、タイヤ(図示せず)と、ケーシング24と、ホイール11を駆動するモータ30と、減速機21と、ブレーキ装置14と、インホイールモータ冷却構造20と、を備えている。
ホイール11は、ホイールディスク12とホイールハブ13とによって構成されている。ホイール11はケーシング24に回転可能に支承され、ケーシング24内にはモータ30と、減速機21とが収容されている。
ホイールディスク12は、略カップ形状を呈し、ディスク部12aとリム部12bとからなる。リム部12bの外縁には、タイヤ(図示せず)が固定されている。そしてホイールディスク12は、ディスク部12aがハブボルト(図示せず)によってホイールハブ13に締結されている。
ケーシング24は、ホイール11が車両の外側に向くように車両のサスペンション機構(図示せず)に取り付けられている。ケーシング24は、図1において左右方向に延在する軸線方向に同軸で整列した径の異なる大小2つの円筒部26、27によって形成されている。2つの円筒部26、27は内部にそれぞれ収容空間26a、27aを有している。2つの円筒部26、27のうち、図1において右側に位置する円筒径の大きな円筒部26の収容空間26a内にはモータ30が円筒部26の軸線と回転軸が同軸となるように配置され外周面30aが円筒部26の円筒内周面26bに所定の手段によって固定されている。
図1に示すように、モータ30は、回転シャフト32と、ロータ33と、ステータ34とを有している。回転シャフト32は両端部で、軸受であるボールベアリング40の内輪に回転可能に支承されている。回転シャフト32を軸承する各ボールベアリング40のうち図1において右側のボールベアリング40の外輪は図1においてケーシング24の右側側面から左方向に突設された円筒突部24cの内周面に嵌合されている。
図1において左側のボールベアリング40の外輪は円筒部27の収容空間27a内に収容される環状部材44の円環内周面に嵌合され、環状部材44の円環外周面は円筒部27の円筒内周面27bに嵌合されている。
モータ30の外周面30aを有するステータ34は、ステータコア34aとステータコイル34bとを有する。ステータコア34aは、外周面30aがケーシング24の円筒部26の内周面26bに固定され、ステータコイル34bはステータコア34aに巻回されている。モータ30が三相モータである場合、ステータコイル34bは、U相コイル、V相コイルおよびW相コイルからなる。
また、ロータ33は、ステータコア34aおよびステータコイル34bの内径部に配置され回転シャフト32と一体的に形成されている。そしてステータコア34aと、円筒部26とはそれぞれ適切な熱伝導率を有した材料によって形成されている。これによりモータ30で発生した熱はステータコア34aの外周面30aから円筒内周面26bを介してケーシング24に速やかに移動しモータ30が効率よく冷却される。
また2つの円筒部26、27のうち、図1において左側に位置する円筒径の小さな円筒部27の収容空間27a内には減速機である遊星歯車機構36が円筒部27の軸線と回転軸が同軸となるように配置されている。
遊星歯車機構36は、モータ30とホイールハブ13との間に介在して配置されている。遊星歯車機構36は前述した回転シャフト32によって入力されるモータ30の回転速度を減速する。遊星歯車機構36は、サンギヤ38と、リングギヤ39と、複数のプラネタリギヤ41を回転可能に支承するキャリア37と、によって構成されている。
サンギヤ38の回転軸であるサンギヤ軸は、モータ30の回転シャフト32と一体に形成されボールベアリング40によって円筒部27の円筒内周面27bに回転可能に軸承されている。サンギヤ38は、モータ30の回転シャフト32の端部に同軸で一体的に形成され、リングギヤ39はサンギヤ38と同軸で、且つサンギヤ38の外周側に配置され円筒部27の円筒内周面27bに外周部が嵌着されている。
キャリア37は本体37aと、本体37aに一端を固定された4個の回転軸37cとによって構成されている。本体37aはボールベアリング35に軸承された軸部43を有し、ボールベアリング35はケーシング24の図1において左側にある円筒状の開口部28の内周面に外輪が嵌合され、内輪に軸部43を回転可能に軸承している。
各回転軸37cにはサンギヤ38及びリングギヤ39に噛合するプラネタリギヤ41が図略の軸受を介してそれぞれ回転可能に軸承されている。キャリア37の軸部43は遊星歯車機構36の出力軸である。
なお、本実施形態においてプラネタリギヤ41はサンギヤ38の外周上に等間隔に例えば4つ設けると述べたが、これに限らずいくつ設けてもよく、設ける数は任意である。またボールベアリング35とホイールハブ13との間にはオイルシール47が設けられている。オイルシール47は軸部43とケーシング24の開口部28の内周面との間に介在して設けられている。
ブレーキ装置14は、ブレーキロータ14aと、ブレーキキャリパ14bと、を有する。ブレーキロータ14aは、軸線方向断面が鍔付きのカップ形状を呈したロータ支持プレート17によって支持されている。ロータ支持プレート17は、カップ形状の底面に相当する取付壁17aと、カップ形状の側面に相当する側壁17bと、鍔部に相当するブレーキロータ14aを固定支持するロータ固定壁17cとを有している。そして取付壁17aが、ホイール11を構成するホイールハブ13に形成されたロータ固定部15のホイール11側の側面15aに固定されている。ブレーキロータ14aは、ブレーキキャリパ14b内を通過するように配置され、ホイール11の回転に伴い回転する。
ブレーキキャリパ14bは、車体側に固定される部品であり一部がケーシング24の外周面26cに固定されている(図示せず)。ブレーキキャリパ14bは、ブレーキピストン(図示せず)と、ブレーキパッド14c、14dとを有している。ブレーキパッド14c、14dは、ブレーキロータ14aの両面を挟み込むために設けられている。そしてブレーキキャリパ14bにブレーキオイルが供給されると、ブレーキピストンの作動によってブレーキパッド14c、14dが、ブレーキロータ14aの両面を挟み込み、ブレーキロータ14aに制動をかけることによって、電動輪にブレーキをかける。
次に、本発明に係るインホイールモータ冷却構造20について説明する。インホイールモータ冷却構造20は、図1においてケーシング24の右側の端面から所定距離だけ左方に向かって離れたケーシング24の部分である円筒部27をケーシング24、及び円筒部27と同軸で包囲しロータ固定部15に固定される円筒部22と、円筒部22の内周面22aに円筒部27の外周面27cと対向して固定される送風装置としてのファン23と、を有する。ファン23は空気を導入して、該空気を円筒部27の外周面27cに接触させ、外周面27cから熱を奪うためのものである。ファン23はモータ30の回転によって回転される円筒部22の内周面に設けられ、円筒部22とともに回転することによって空気流を発生させるよう構成されるので、独自に駆動源を設ける必要がなく後述する回転翼23のみを設け、小型で軽量、且つ低コストな構成とすることができる。
円筒部22が固定されるロータ固定部15は、ホイール11を構成するホイールハブ13に形成されている。円筒部22は、ロータ固定部15を基点として図1において右方である後方に延在している。円筒部22の延在長さは任意であるが、円筒部22の延在した終点22cと、ケーシング24の円筒部26と27とを繋ぐ接続壁29との間の隙間が、所定値以上であることが望ましい。ここで所定値とは、ファン23の作動によって円筒部22の内周面22aとケーシング24の外周面27cとの間に所望の空気量を供給できる隙間の大きさであり、実験、若しくは計算によって求めればよい。
また円筒部22の終点22cからは終点22cを基点とする空気誘導鍔31が円筒部22の周方向全周に亘って設けられている。空気誘導鍔31は円筒部22の終点22cから円筒部22の軸線から離間する方向で、且つ図1において右方である後方に若干、任意の角度だけ傾斜して形成されている。そして接続壁29と接続壁29と対向する空気誘導鍔31の壁面との間の隙間も円筒部22の終点22cと接続壁29との間の隙間と同様に所定値以上を有して形成されている。これによって円筒部22の近傍で、円筒部22の軸線方向であって図1において右から左に向かって移動する、後述のブレーキ冷却風Wの一部が空気誘導鍔31の壁面に衝突し、且つ空気誘導鍔31の壁面に誘導されて軸線に接近する方向へ移動し後述の空気通路19内に効果的に導入される。なお、空気誘導鍔31は設けなくても相応の効果は得られるので、なくてもよい。
送風装置としてのファン23は、円筒部22と同軸で、且つ円筒部22の軸線方向において任意の位置に内周面22aの全周に亘って設けられている。図2に示すようにファン23は円筒部22の内周面22aに嵌着して固定されるリング部23aと、リング部23aの内周部に一定間隔で配置された複数の回転翼23bとを備えている。本実施形態においてファン23は、円筒部22とともに回転軸周りに回転すると回転軸と平行に空気が流入し排出される、いわゆる軸流タイプのファンである。このように送風装置としてのファン23は簡素な構成によってなり、小型軽量で且つ低コストに作成が可能である。
円筒部22の内周面22aにファン23が固定された状態において、ファン23の内周部空間、即ち回転翼23bの先端部よりも回転軸側の空間と、ファン23と対向するケーシング24の外周面27cとの間には所定の隙間を有した前述の空気通路19が形成されている。空気通路19において円筒部27の外周面27cには外周面27cの表面積を拡大し円筒部27からの放熱性を向上させるためにフィン25が設けられている。フィン25は円筒部27の軸線方向に延在して空気通路19内に立設され、外周面27cの全周に亘って等間隔で形成されている。これによって円筒部27、及びモータ30の冷却性能が向上する。ただしフィン形状は本実施形態の形状に限定せず、外周面27cの表面積を増加させるような形状であればどのようなものでもよい。例えば半球状の突部を多数設けてもよいし、逆に半球状の凹部を多数設けて表面積を増加させてもよい。またフィンを設けなくとも効果は十分得られるため、設けなくてもよい。
円筒部22、及びロータ固定部15には、空気孔22b、及び空気孔15bがそれぞれ複数個ずつ設けられている。空気孔22bは円筒部22の内周側と外周側とが連通するように穿設されている。また空気孔15bはロータ固定部15の平面部の所定の位置に円筒部22の軸線と平行に、または所定の角度を有し貫通して穿設されている。
複数の空気孔22b、及び空気孔15bはどこに設けてもよいが、本実施形態においては軸線を中心としたそれぞれの円周上にそれぞれ90度毎に4つ配置した(それぞれ4つのうち2つは図示せず)。空気孔22b、及び空気孔15bは、ファン23の回転翼23b部、及び空気通路19内を移動する空気がスムーズに流れることができるように適切に空気の通過を許容し排出するための孔である。よって、空気孔22b、及び空気孔15bの空気通過断面の面積の総和は、回転翼23b部及び空気通路19内を流れる空気流量よりも多くの空気が流せる大きさの面積であることが望ましい。
なお、空気孔22b、及び空気孔15bはいずれか一方を設けるだけでもよい。またファン23の回転翼23bを上述とは逆に回転させ、空気孔22b、及び空気孔15bを吸気口とし、空気流が回転翼23b部、及び空気通路19内を図1において左から右に向かって流動するようにしてもよい。これによっても相応の効果は得られる。
円筒部22の外周面22dと、車体側の部材であり車体に固定された車体側円筒部材18との間にはボールベアリング16が2個、軸方向に整列して介在している。つまり各ボールベアリング16の内輪16bが円筒部22の外周面22dに嵌合し、各ボールベアリング16の外輪16aが車体側円筒部18の内周面18cに嵌合している。そして2個のボールベアリング16は円筒部22に形成された空気孔22bを挟んで回転軸線方向において空気孔22bの両側に配置されている。このようにホイール11は、ケーシング24だけでなく各ボールベアリング16によっても回転可能に支承され安定している。
また、車体側円筒部材18は円筒外周面側と円筒内周面側とを貫通する空気孔18aを複数有している。複数の空気孔18aはどこに設けてもよいが、本実施形態においては軸線を中心とした円周上にそれぞれ90度毎に4つ配置した(それぞれ4つのうち2つは図示せず)。そして2個のボールベアリング16は車体側円筒部材18に形成された空気孔18aを挟むように回転軸線方向において空気孔18aの両側に配置されている。空気孔18aは、円筒部22の空気孔22bからの空気の通過を許容しスムーズに排出するための排出孔である。
また車体側、または電動輪装置10側には車両が走行したときに走行方向前方に向かって入口部が開口するダクト(図示せず)が設けられており、ダクトの出口部がブレーキ装置14方向に向いている。そして車両走行時には、走行風をダクト入口部で効果的に収集しブレーキ冷却風Wとしてブレーキ装置14方向に吹出しブレーキ装置14を冷却する。
次にインホイールモータ冷却構造20の作動について説明する。取付けブラケット(図示せず)を介して車両に組付けられた電動輪装置10は、車両に搭載されたスイッチング回路(図示せず)によりステータコイル34bに交流電流が供給され、ロータ33が回転し、モータ30は、所定のトルクを出力する。そして、モータ30の出力トルクは、減速機としての遊星歯車機構36へ伝達される。遊星歯車機構36は、変速(減速)して出力軸43へ出力する。出力軸43はジョイント(図示せず)を介して所定の回転数でホイールハブ13およびホイールディスク12を回転させ、電動輪は、所定の回転数で回転する。
そして、例えば電動輪装置10の運転が継続されモータ30や摺動部各部が発熱した場合について説明する。このとき、モータ30との間で適切な熱伝導率を有する部材同士によって接触して固定されているケーシング24は、モータ30の発熱によってモータ30から順次熱の供給を受け温度上昇する。
このような状態において、モータ30と連動して回転するファン23は円筒部22の回転に伴い所定の方向に回転されている。これにより回転翼23b部には、図1に示すP領域の空気が吸入され図1において回転翼23bの中を右から左に向かって流動する。このとき同時に空気通路19内には回転翼23bの中を流れる空気流によって引き込まれた空気が空気通路19内を右から左に向かってケーシング24の外周面27c及びフィン25と接触しながら流動する(図1中矢印参照)。
モータ30によって暖められたケーシング24よりも温度が低い、空気通路19内に導入された空気は、ケーシング24の外周面27c、及びフィン25と接触しケーシング24の熱を効果的に奪いながら流動していく。そして熱を奪い昇温した空気流は円筒部22、及びロータ固定部15に設けられた、複数の空気孔22b、及び空気孔15bからスムーズに外部に排出されるので、効率よく大きな流量を流すことができ、順次低温の新気を大量に導入することができる。このようにして大きな冷却能力を確保することができ、ケーシング24の温度上昇を抑制することができるので、モータ30が発熱した熱量は効果的にモータ30からケーシング24に順次移動することができ、延いてはモータ30の温度上昇を効果的に抑制することができる。
また、本実施形態においてはブレーキ装置14に向かってブレーキ冷却風Wが供給されるよう構成されている。そして、ブレーキ装置14を構成するロータ固定部15に本発明に係る円筒部22及びファン23が設けられている。即ち、ブレーキ冷却風Wがブレーキ装置14に向かって流れるとファン23、及び円筒部22近傍を流れることになる。そして円筒部22の終点22cには空気誘導鍔31が円筒部22の円筒周方向全周に亘って設けられているのでブレーキ冷却風Wの一部は空気誘導鍔31に衝突し誘導されて回転翼23b部、及び空気通路19内にスムーズに導入される。これにより、モータ30、及びモータ30の回転に連動して回転するファン23の回転が上昇し必要空気流量が増加しても、ブレーキ冷却風Wの一部を常に利用することができるとともに、空気誘導鍔31によって効果的に空気を空気通路19内に導入できるので供給量が不足することはなく、効果的にモータ30を冷却することができる。
上述の説明から明らかなように、本実施形態においては、ケーシング24の端面から所定距離離れた位置にあるケーシング24の円筒部27と、円筒部27を包囲する円筒部22との間に搭載できるような小型軽量で低コストな送風装置であるファン23によって空気流を円筒部27と円筒部22との間に積極的に導入することによりケーシング24を冷却し、延いてはケーシング24内に搭載されたモータ30を効果的に冷却することができる。またファン23は小型軽量であるので、車両のバネ下重量が大きく増加することはなく、信頼性の安定に寄与する。
また、本実施形態においては、ファン23によって空気流をケーシング24と円筒部22との間に導入するときに、円筒部22及びロータ固定部15の少なくとも一方に設けられた空気孔から効果的に空気を排出できるので空気流の導入が円滑に行なわれて流量が増加しモータ30の冷却効果がさらに向上する。
さらに、本実施形態においては、ブレーキを冷却するために供給されるブレーキ冷却風Wの一部をケーシング24と円筒部22との間に導入して利用できるので、十分な空気量が確保でき、安定して確実にモータ30の冷却が行える。
次に第2の実施形態について図3に基づいて説明する。第1の実施形態においては、ホイール11を支承する2個のボールベアリング16を、ケーシング24の外側で、且つケーシング24と同軸に円筒部27を包囲して設けた円筒部22と、車体側円筒部材18との間に配置した。そして円筒部22の内周面22aに送風装置としてのファン23を固定し配置した。
しかし、第2の実施形態においては、ホイール11を支承するボールベアリング42を、例えば図3に示すように遊星歯車機構36部に有しているものである。ボールベアリング42は、遊星歯車機構36のキャリア37の外周面と円筒部56の円筒内周面56bとの間にそれぞれ嵌着して介在し、出力軸43、及びホイール11を回転可能に支承するものである。
これにより第2の実施形態の電動輪装置50では、ボールベアリング16を支持するための円筒部22、及び車体側円筒部材18を有さず、ブレーキロータ14aを支持するロータ支持プレート17の、円筒部としての側壁17bの内周面17dにファン53を設けるものである。第1の実施形態と第2の実施形態とは、上記の点のみが異なるので異なる部分のみ説明し、同様の部分については説明を省略する。また同様の構成については同様の符号を付し説明する。
第2の実施形態に係るインホイールモータ冷却構造60は、図3においてケーシング65の右側の端面から左方に向かって所定距離離れたケーシング65の部分である円筒部56を、ロータ固定部15に固定され円筒部56と同軸で包囲するロータ支持プレート17の円筒部としての側壁17bと、円筒状の側壁17bの内周面17dに円筒部56の外周面56aと対向して固定される送風装置としてのファン53とを有する(図2、3参照)。ファン53は円筒部56の外周面56a、及び外周面56aに立設されるフィン55に接触させてケーシング65の温度を奪うための空気流を導入する。
ロータ支持プレート17が固定されるロータ固定部15は、ホイール11を構成するホイールハブ13に形成されている。また側壁17bの終点61部には終点61を基点とする空気誘導鍔62が側壁17bの周方向全周に亘って設けられている。空気誘導鍔62は側壁17bの終点61部から回転軸線から離間する方向で、且つ図3において右方である後方に若干、任意の角度だけ傾斜して形成されている。そしてケーシング65が有する接続壁69と接続壁69と対向する空気誘導鍔62の壁面との間の隙間が第1の実施形態における所定値と同様の意味を有する所定値以上を有して形成されている。これによってブレーキ装置14に向かって図3において右から左に流れるブレーキ冷却風Wの一部は空気誘導鍔62に衝突し、且つ空気誘導鍔62の壁面に誘導されて軸線に接近する方向へ移動し後述する空気通路63内に効果的に導入される。
空気通路63は、ロータ支持プレート17の側壁17bの内周面17dにファン53が固定された状態において、ファン53の内周部空間と、ファン53と対向するケーシング65の円筒部56の外周面56aとの間に形成され所定の隙間を有している。
側壁17b、及びロータ固定部15には、空気通路63を流れる空気の通過を許容する空気孔66、及び空気孔15bがそれぞれ複数個ずつ貫通して穿設されている。このような上記構成においても第1の実施形態と同様の効果が得られる。
なお、本実施形態においては、減速機21の減速機構は遊星歯車機構36としたが、これに限定されずどのような形式の減速機構でもよい。
また、送風装置であるファン23、53には軸流タイプのファンを適用したが、これに限らず斜流タイプのファンを適用し、回転軸方向に平行に入力した空気流を、軸方向に対して所定の角度を有して排出し、ケーシング24、65の円筒部27、56の外周面27c、56aに小さな角度で衝突させながら流すように構成してもよい。これによりケーシング24、65をさらに効果的に空冷できる。
また本実施形態においては、円筒部22、側壁17b及びロータ固定部15には空気孔22b、空気孔66、及び空気孔15bがそれぞれ複数個ずつ設けられているが、それぞれに1つずつ設けてもよい。また円筒部22(または側壁17b)及びロータ固定部15のいずれかに空気孔を1つ以上設けるだけでもよい。
10、50・・・電動輪装置、11・・・ホイール、12・・・ホイールディスク、12a・・・ディスク部、12b・・・リム部、13・・・ホイールハブ、14・・・ブレーキ装置、15・・・ロータ固定部、15b、22b、66・・・空気孔、16、35、40、42・・・ボールベアリング、17・・・ロータ支持プレート、18・・・車体側円筒部材、19、63・・・ 空気通路、20、60・・・インホイールモータ冷却構造、21・・・減速機、22・・・円筒部、23、53・・・送風装置(ファン)、24、65・・・ケーシング、30・・・モータ、31、62・・・空気誘導鍔、32・・・回転シャフト、33・・・ロータ、34・・・ステータ、34a・・・ステータコア、34b・・・ステータコイル、43・・・出力軸。

Claims (3)

  1. 車両の電動輪を構成するホイールを回転可能に支承するケーシングと、
    前記ケーシング内に搭載され前記ホイールを駆動するモータと、を備えた電動輪装置の前記モータを冷却するインホイールモータ冷却構造において、
    ブレーキロータを固定するために前記ホイールに形成されたロータ固定部に設けられ前記ケーシングの端面から所定距離離れた前記ケーシングの部分を包囲する円筒部と、
    該円筒部の内周面に前記ケーシングと対向して固定され前記ケーシングの表面に接触する空気流を導入する送風装置と、
    を備えたことを特徴とするインホイールモータ冷却構造。
  2. 請求項1において、前記円筒部及び前記ロータ固定部の少なくとも一方には前記送風装置によって導入された前記空気流の通過を許容する空気孔が設けられていることを特徴とするインホイールモータ冷却構造。
  3. 請求項1又は2において、前記ブレーキロータを冷却するために前記ホイール内に誘導されるブレーキ冷却風の一部が前記送風装置によって前記円筒部と前記ケーシングの部分との間に導入されることを特徴とするインホイールモータ冷却構造。
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