JP2008271730A - 電動機 - Google Patents

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伸一 野田
Yasuhei Koyama
泰平 小山
Yosuke Nakazawa
洋介 中沢
Shigetomo Shiraishi
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Abstract

【課題】冷却性能の向上を図ることができるとともにファン騒音の低減が可能な密閉外扇形の電動機を提供する。
【解決手段】電動機は、密閉されたケース20と、ケースに軸受けを介して回転自在に支持されているとともに、ケースの外側に突出した端部を有する回転軸22と、ケース内で回転軸に設けられたロータ25と、ケース内に設けられたステータと、を有する電動機本体10と、ケースの外方で回転軸の端部に取り付けられ、回転軸と一体に回転可能な冷却ファン12と、冷却ファンを覆ってケースに取り付けられたファンカバー14であって、冷却ファンに対向して設けられた誘導口40と、ケースの外周側に位置した吐出口42とを有し、誘導口から吸い込まれた空気を吐出口から吹き出しケースの外周に導くファンカバー14と、冷却ファンの回転数に応じて、吐出口の開口面積を変化させる風量調整機構と、を備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電動機本体とこの電動機本体の外側に対向配置された冷却ファンとを備えた全閉外扇形の電動機に関する。
車両用駆動装置、例えば、鉄道車両用の駆動装置は、車輪の近傍で台車内に設置された主電動機と、車両の床下に配置された制御装置とを備えている。従来使用されている誘導電動機では、一台の制御装置で複数台の主電動機を駆動するため、制御装置は、車体の床下に設置され、配線により各主電動機に接続されている。
近年、磁石の高性能化や磁束密度を向上させる技術の進歩により、鉄道車両用で永久磁石同期電動機が適用されるようになってきた。この主電動機と、電力を供給する制御装置とは1:1で対応する。そのため、従来のように制御装置を車両の床下に設置する必要はなく、各主電動機の近傍に設置、または一体型にすればよいことになる。このように主電動機と制御装置とを一体型にすると以下のような様々なメリットが生まれる。
一つ目として、従来の主電動機と制御装置とはケーブルで接続されている。両者が近接して配置されると配線距離が短くなり、または配線が不要となることからコスト低減を図ることができる。また、配線ノイズが発生しないため、信号線へのノイズの影響がなくなる。
二つ目として、主電動機と制御装置とが1:1で個別対応し、その際に制御装置を小型にすることができ、主電動機と制御装置を含めたトータルコストが低減する。
三つ目として、制御装置の占有していた車両の床下スペースが空くことから、この部分への他の電源装置の設置や2階建て車両など有効に利用できる。
他にも様々なメリットがある。
しかし、両者を寸法制約の多い台車内に収めるには小型化が必要となる。また、主電動機、制御装置ともに熱を発生するため、許容温度を越えないように十分に冷却しなければならない。
主電動機を冷却する方式として、開放形と自己通風形とが知られている。開放形では、外気を取り入れるブロアを主電動機とは別の場所に設け、強制的に機内を通風させている。自己通風形では、機内に回転軸と接続されたファンが設けられ、運転稼動時のファンの吸引力を利用して機内に外気を流通させている。しかし、これらの冷却方式では、機内と外部とが通じており、機内に塵埃が侵入するため、定期的なメンテナンス(分解清掃)が必要である。
そこで、近年では、主電動機本体を密閉形にして機内への塵埃の侵入を防ぎ、回転軸に接続されたファンの回転よって本体の外周表面に送風する、いわゆる全閉外扇形の電動機が開発されている。
一方、発熱体である制御装置の冷却方式は、放熱フィンとヒートパイプとを組み合わせたものが一般的である。この冷却方式では、発熱体で発生した熱がヒートパイプ等で外気に触れる場所まで伝達され、広面積の放熱フィンに伝導し、そこから外気に熱伝達することで冷却される。しかし、この放熱フィンが制御装置体積の6割程度を占有していることから、制御装置を台車内に収めるには、小形化が重要な課題である。
このような電動機と制御装置が一体になった駆動装置としては、例えば特許文献1に開示された装置があげられる。この駆動装置によれば、電動機の上部に制御装置が設けられ、冷却液が電動機と制御装置の両方を通過する構成となっている。電動機内では冷却液がステータ外周部や軸受近傍を通過する。
特開平8−336261号公報
上述した従来の車両用駆動装置における冷却構造においては、次のような解決すべき課題が存在する。
外部のポンプ等によって輸送される冷却液は、まず電動機のステータ部に設けられたダクトを通過し、つぎに制御装置へと流通する。その後、再び電動機のステータ部を経由して外部のポンプへと還流する。このような冷却液の経路であると、電動機のステータ部を通過する際に、先に冷却液が熱を奪うので、制御装置に冷却液が到達したときには、すでに冷却液温度が上昇している可能性があり、制御装置を効率よく冷却できない。また、制御装置から再び電動機に還流する冷却液は、すでに温度が上昇していると考えられるので、冷却性能が低下している。
次の課題として、従来例では図示されていないが、循環流の場合には温められた冷却液を放熱するための放熱器が必要となる。電動機と制御装置の両者で発生した熱が放熱器に輸送されるため、十分な冷却性能を得るためには、大きな放熱器や強制空冷用のファン等が必要となる。
別の課題として、複雑な分岐・合流を繰り返す冷却経路や、長い経路を設けていることから、流路での圧力損失が大きいと考えられる。強制的にポンプ等で冷却液を送り込むと、接続部などで液漏れを起こしてしまう可能性が高くなる。
一方、全閉外扇形の電動機では、高速回転(2000rpm以上)においてファン騒音が大きく発生する場合がある。
本発明は、上記の課題を解決させるためになされたもので、その目的は、冷却性能の向上を図ることができるとともにファン騒音の低減が可能な密閉外扇形の電動機を提供することにある。
この発明の態様に係る電動機は、密閉されたケースと、前記ケースに軸受けを介して回転自在に支持されているとともに、前記ケースの外側に突出した端部を有する回転軸と、前記ケース内で前記回転軸に設けられたロータと、前記ケース内に設けられたステータと、を有する電動機本体と、
前記ケースの外方で前記回転軸の端部に取り付けられ、前記回転軸と一体に回転可能な冷却ファンと、前記冷却ファンを覆って前記ケースに取り付けられたファンカバーであって、前記冷却ファンに対向して設けられた誘導口と、前記ケースの外周側に位置した吐出口とを有し、前記誘導口から吸い込まれた空気を前記吐出口から吹き出し前記ケースの外周に導くファンカバーと、前記冷却ファンの回転数に応じて、前記吐出口の開口面積を変化させる風量調整機構と、を備えている。
発明の様態によれば、冷却性能の向上を図ることができるとともにファン騒音の低減が可能な密閉外扇形の電動機を提供することができる。
以下、図面を参照しながら、この発明の第1の実施形態に係る電動機について図面を参照して説明する。
図1は、車両用駆動装置の主電動機を示し、図2は、車両用駆動装置の取り付け位置を避けて、軸方向から見たA−A断面図である。
図1および図2に示すように、主電動機は、電動機本体10、電動機本体の一端部外側に設けられた冷却ファン、つまり、外旋ファン12、および外旋ファンを覆ったファンカバー14を備えている。
図1に示すように、電動機本体10は、両端が閉塞したほぼ円筒状のケース20と、ケースをほぼ同軸的に貫通して設けられた回転軸22とを備えている。回転軸22の両端部は、それぞれ軸受24により、ケース20に対して回転自在に支持されているとともに、これらの両端部は、ケースから外方に突出している。回転軸22の一方の端部は、図示しないカップリング、ギアボックス等を介して車輪に駆動力を出力する出力端を構成している。回転軸22の他端部には、外旋ファン12が取り付けられている。
ケース20内において、回転軸22の軸方向中央部に、円筒状のロータ鉄心25が固定されている。ロータ鉄心25は、一対のロータ鉄心押さえ26により、軸方向両側面から挟まれるように支持されている。ロータ鉄心25およびロータ鉄心押さえ26には、両者を軸方向に貫通する図示しないロータダクトが複数個形成されている。
ロータ鉄心25の外周側にはエアギャップ(空隙)を介して、積層鉄心で形成された円筒状のステータ28が設けられている。ステータ28は、ケース20の内周面に固定されている。ステータ28の内周部には、軸方向に延びた複数の溝が形成され、これらの溝にステータコイル30が埋め込まれている。ステータコイル30のコイルエンドはステータ28の両側面から軸方向に張り出している。
図1および図2に示すように、ケース20の外周には、電動機本体10の動作を制御する制御箱23が、例えば、ばね等で形成された弾性支持部材21を介して、載置されている。
回転軸22の反負荷側端部には、外旋ファン12が取り付けられている。外旋ファン12は円盤状のファンベース32を有し、このファンベースは回転軸22に同芯状に固定され回転軸と一体的に回転される。ファンベース32には、複数の板状の羽根33が設けられ、それぞれ回転軸22を中心として半径方向に延びているとともに円周方向に等間隔を置いて位置している。この外旋ファン12は、一般にラジアルファンと呼ばれ、回転軸22の両回転方向に対応できるように形成されている。
外旋ファン12を覆って、ファンカバー14が設けられている。図1ないし図3に示すように、ファンカバー14は、円盤状のカバー本体36と、カバー本体の外周縁から延出したほぼ円筒状のガイド筒38とを有している。カバー本体36は、ケース20の端面よりも大きな外径に形成され、ケース端面と同軸的に、かつ、隙間を置いて対向している。また、カバー本体36は、外旋ファン12と同軸的に配置され、外旋ファンと対向している。このカバー本体36は、図示しない複数の弾性支持部材、例えば、複数のばねにより、ケース20に対して弾性支持されている。カバー本体36の中心には、誘導口40が形成されている。
ファンカバー14のガイド筒38は、カバー本体36の外周縁からケース20側に延出し、ケース20の一端部外周面と隙間を置いて対向している。ガイド筒38の延出端とケース20とにより、吐出口42が規定されている。そして、ファンカバー14のカバー本体36およびガイド筒38と、ケース20の外面と、により冷却空気の流路44が形成されている。
電動機本体10により回転軸22が回転されると、これと一体に外旋ファン12が回転される。すると、外気(冷却空気)がファンカバー14の誘導口40からファンカバー内に吸込まれ、外旋ファン12によって放射方向に吹き出される。更に、外気は、流路44を通って外側に流れた後、ガイド筒38によりガイドされ、吐出口42からケース20の外周面に沿って、かつ、制御箱23に向かって吹き出される。これにより、電動機本体10および制御箱23が冷却空気によって冷却される。なお、ファンカバー14の外面に複数の放熱フィンを設け、ファンカバーを放熱器として構成してもよい。
図1、図3および図4に示すように、ファンカバー14のガイド筒38は、複数枚の分割板46を組み合わせて形成されている。分割板46は偏平な筒状に形成され、湾曲したほぼ矩形状の外層部46aと、この外層部の一側から円周方向に延出しているとともに外層部よりも薄く形成された内層部46bとを一体に有している。複数の分割板46は、内層部46bが隣の外層部46a内に摺動自在に挿入された状態で、円筒状に並べて配設されている。
各分割板46の外層部46aは、その一端部が、カバー本体36の外周縁に対して回動自在に支持されている。ここでは、各外層部46aの一端部を通して環状の枢軸48が挿通され、この枢軸48は、カバー本体36の外周縁から延出した複数のヒンジ受け50により回動自在に支持されている。これにより、各分割板46は、図1および図3に示す、ケース20の外周面とほぼ平行に位置する初期位置と、図5および図6に示すように、径方向外側に開放する開放位置との間を回動可能となっている。分割板46が初期位置から開放位置に向かって回動することにより、各分割板の内層部46bが隣り合う外層部46aから引き出される。分割板46が開放位置に向かって回動することにより、吐出口42の開口面積が増大するとともに、冷却空気の吹き出し方向がケース外周面と平行な方向から斜め外方に変化する。
複数の分割板46は、付勢部材として機能する図示しない複数のねじりコイルばねにより所定のばね力で初期位置に向かって付勢され、更に、図示しないストッパに当接することにより、初期位置に保持されている。そして、外旋ファン12の回転数が増加し、冷却風の風量、吐出圧が増加すると、分割板46はねじりコイルばねの付勢力に抗して開放位置側に回動する。ばね力を調整することにより、外旋ファン12の回転数、分割板46の開放位置方向への回動量、および吐出口42の開口面積の増大比率との関係を任意に設定することができる。このように、ガイド筒38は、外旋ファン12の回転数に応じて、吐出口42の開口面積を変化させることにより、冷却風量および冷却風の方向を調整する風量調整機構を構成している。
図1ないし図3に示すように、ガイド筒38の内面には、電動機本体10の駆動を制御する複数のインバータ50が取り付けられ、流路44内に位置している。これらのインバータ50は、それぞれ分割板46の外層部46aに取り付けられ、円周方向に沿って互いに離間して配置されている。各インバータ50は、例えば、100V程度の低圧のインバータにより構成されている。
図2に示すように、主電動機は、ケース20の外周面から延出した複数のブラケット55を有し、このブラケットを車両の台車57等にねじ止めすることにより台車57に取り付けられている。
上記のように構成された主電動機の運転時、回転軸22の回転に同期して外旋ファン12が回転されると、誘導口40からファンカバー14内に外気が吸引され、遠心力によって外旋ファン12から半径方向に冷却風が吹き出す。吹き出した冷却風はファンカバー14に沿って流れ吐出口42から排気される。外旋ファン12の羽根33はラジアル形状になっているため、電動機本体10の正転、逆転駆動において、左右反転した同様の流れとなる。
冷却風の一部は、ケース20外周面の長手方向に流れ、ケースおよびケース内部を冷却する。冷却風は制御箱23の周囲を通って流れ、これを冷却する。更に、外旋ファン12から半径方向に吹き出された冷却風は、ファンカバー14の内面に設けられたインバータ50の周囲を流れ、これらを冷却する。
インバータ50で発生した熱は、外旋ファン12から吹き出した冷却風で熱伝達率が向上するとともに、ファンカバー14への熱伝導により効率よく冷却される。複数のインバータ50は分散して配置されているため、インバータ50からの単体の発熱は小さくなり、効率よく冷却される。ファンカバー14に放熱フィンを設けた場合、放熱する独立したラジエータを省略することができ、主電動機全体を小型化し、狭い台車内でも主電動機と制御装置とを設置することができる。ファンカバー14および制御箱23を電動機本体10に弾性支持することにより、車輪、レールあるいは主電動機からの振動を効果的に絶縁することができる。
上記構成の主電動機によれば、風量調整機構によって、外旋ファン12の回転数に応じてファンカバー14の吐出口42の開口面積を変化させることにより、ここでは、回転数の増加に応じて吐出口の開口面積を増大させることにより、主電動機の騒音低減効果を得ることができる。
上記主電動機では、電動機本体10の駆動により回転軸22が3000rpmを超える高速度で回転した場合でも、外旋ファン12に対して、風量調整機構が同調することから、騒音の発生を有効に防止することが可能になる。図7は、本実施形態に係る主電動機、および、比較例として、風量調整機構を持たない密閉外扇形の電動機について、実験結果に基づく騒音と回転数の関係を示している。本実施形態に係る主電動機によれば、回転数2500rpmを超えたあたりから騒音低減効果が表れる。特に4500rpmでは、比較例に対して、6〜7dB(A)顕著に騒音低減している。
この理由は、以下による。図8に示すように、ファンカバーのガイド筒には、ファンカバー内の空間共鳴周波数が存在する。比較例の主電動機では、回転数が4400rpmおよび5500rpmのいずれにおいても、共鳴周波数が950Hzあたりに発生する。例えば、外旋ファンの羽根枚数が13枚、回転数が4400rpmの場合、回転成分fz(13×4400/60=950Hz)によって共鳴することになり、騒音が増大する。
これに対して、本実施形態に係る主電動機では、共鳴周波数が電動機および外旋ファンの回転数とともに上昇する。図9に示すように、実験結果をから、回転数の増加に応じて、例えば、周波数950Hz〜1500Hzまで共鳴周波数が上昇していることが分かる。したがって、主電動機の回転点数が最高回転数5500rpmまで上昇した場合でも、回転成分fz(13×5500/60=1190Hz)と共鳴周波数とが共鳴することがなく、騒音の発生を抑制することができる。
次に、この発明の第2の実施形態に係る車両用駆動装置の主電動機について説明する。図10は、第2の実施形態に係る主電動機の縦断面図、図11は、車両用駆動装置の取り付け位置を避けて、軸方向から見たB−B断面図である。なお、第2の実施形態において、前述した第1の実施形態と同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
図10および図11に示すように、主電動機は、電動機本体10、電動機本体の一端部外側に設けられた冷却ファン、つまり、外旋ファン12、および外旋ファンを覆ったファンカバー14を備えている。ケース20の外周には、電動機本体10の動作を制御する図示しない制御箱が、例えば、ばね等で形成された弾性支持部材を介して、載置されている。
回転軸22の反負荷側端部に取り付けられた外旋ファン12は、ラジアルファンとして構成され、回転軸22の両回転方向に対応できるように形成されている。ファンカバー14は、円盤状のカバー本体36と、カバー本体の外周縁から延出したほぼ円筒状のガイド筒38とを有している。カバー本体36は、ケース20の端面よりも大きな外径に形成され、ケース端面と同軸的に、かつ、隙間を置いて対向している。また、カバー本体36は、外旋ファン12と同軸的に配置され、外旋ファンと対向している。このカバー本体36は、図示しない複数の弾性支持部材、例えば、複数のばねにより、ケース20に対して支持されている。カバー本体36の中心には、誘導口40が形成されている。
ファンカバー14のガイド筒38は、カバー本体36の外周縁からケース20側に延出し、ケース20の一端部外周面と隙間を置いて対向している。ガイド筒38の延出端とケース20とにより、吐出口42が規定されている。そして、ファンカバー14のカバー本体36およびガイド筒38とケース20が外面とにより冷却空気の流路44が形成されている。
ファンカバー14のガイド筒38は、多数枚の分割板46を組み合わせて形成されている。各分割板46は、図10に示すように、ケース20の外周面とほぼ平行に位置する初期位置から、図12に示すように、径方向外側に開放する開放位置に向かって回動可能となっている。分割板46が初期位置から開放位置に向かって回動することにより、吐出口42の開口面積が増大するとともに、冷却空気の吹き出し方向がケース外周面と平行な方向から斜め外方に変化する。ガイド筒38は、外旋ファン12の回転数に応じて、吐出口42の開口面積を変化させることにより、冷却風量および冷却風の方向を調整する風量調整機構を構成している。
ガイド筒38の内面には、電動機本体10の駆動を制御する複数のインバータ50が取り付けられ、流路44内に位置している。これらのインバータ50は、それぞれ分割板46に取り付けられ、円周方向に沿って互いに離間して配置されている。各インバータ50は、例えば、100V程度の低圧のインバータにより構成されている。
図10および図11に示すように、ケース20の外周面において複数個所、例えば、4箇所には、断面がU字形状の細長いガイドカバー52が取り付けられている。4つのガイドカバー52は、ケース20の円周方向に沿って互いに離間して設けられている。各ガイドカバー52は、電動機本体10の軸方向に沿って、かつ、ケース20の外周面ほぼ全長に亘って延びている。ガイドカバー52の一端は、吐出口42を通してファンカバー14の内側まで延出している。このガイドカバー52により、ケース20の外周面上を軸方向に沿って延びた通風路54が形成されている。通風路54の一端は、冷却空気の流路44内に開口した流入口を形成しているとともに、他端は、外方に開口した排出口を形成している。
各ガイドカバー52の流入口側の端には、風量調整機構を構成する風向板56が設けられ、吐出口42の近傍で流路44内に位置している。風向板56は、ヒンジにより回動自在に支持されているとともに、付勢部材として機能するねじりコイルばね60により付勢され、回転軸22の軸方向とほぼ平行に延びた初期位置に保持されている。これにより、風向板56は、流路44を流れる冷却風を通風路54内へ導く。また、外旋ファン12の回転数が増加し、冷却風量が増大すると、図12に示すように、風向板56はねじりコイルばね60の付勢力に抗して、ケース20の径方向外側に回動し、通風路54に導く冷却風の流量を増大させる。
上記構成の主電動機によれば、電動機本体10により回転軸22が回転されると、これと一体に外旋ファン12が回転される。これにより、外気(冷却空気)がファンカバー14の誘導口40からファンカバー内に吸込まれ、外旋ファンによって放射方向に吹き出される。更に、外気は、流路44を通って外側に流れた後、ガイド筒38によりガイドされ、吐出口42からケース20の外周面に沿って、かつ、制御箱に向かって吹き出される。また、2000rpm程度の回転数の低い状態では、風向板56が初期位置に保持され、冷却風の一部は、風向板56によって通風路54へ送られ、通風路を流れた後に外部に排気される。これにより、電動機本体10、制御箱、およびインバータ50が冷却空気によって冷却される。
外旋ファン12の回転数が増加し、冷却風の風量、吐出圧が増加すると、分割板46はねじりコイルばねの付勢力に抗して開放位置側に回動する。これにより、吐出口42の開口面積が増大し、前述した第1の実施形態と同様に騒音低減効果が得られる。また、回転数が高くなるにつれ、各風向板56は冷却風に押されて外側に回動する。これにより、より多くの冷却風が風向板56によって通風路54に導かれ、電動機本体10がより効率的に冷却される。
第2の実施形態によれば、主電動機の動作初期においては、インバータ50の発熱量が大きく、風向板56を初期位置に保持しておくことにより、より多くの冷却風をインバータ50に当てインバータを有効に冷却することができる。また、主電動機の回転数が上がるにつれて、インバータの発熱量は低減し、逆に、電動機本体の温度が上昇する。そのため、回転数の増加に応じて風向板56を初期位置から開放位置へ回動させることにより、通風路54に導く冷却風量を増大させ、ケース20および電動機本体10を有効に冷却することができる。
複数のインバータ50を分散配置ことにより、例えば電圧3300Vを3個配置するより、1200Vを12個配置した方が、熱源分散の放熱作用が大きい。そのほか、第2の実施形態においても、前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
この発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよいし、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
この発明は、前述した車両用駆動装置の電動機に限らず、自動車用モータ、家電用モータ、産業用モータ、発電機などの回転電動機にも適用可能である。風量調整機構の分割板を付勢する付勢部材は、ねじりコイルばねに限らず、他のばね、弾性部材等を用いても良い。前述した第2の実施形態において、ファンカバーのガイド筒は、固定構造としてもよい。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電動機の縦断面図。 図2は、図1の線A−A線に沿った断面図。 図3は、前記電動機のファンカバーを示す斜視図。 図4は、前記ファンカバーのガイド筒を構成する風量調整機構を示す分解斜視図。 図5は、前記風量調整機構の分割板が開いた状態における前記電動機の縦断面図。 図6は、前記風量調整機構が開いた状態のファンカバーを示す斜視図。 図7は、第1の実施形態に係る電動機と、比較例に係る電動機とについて、回転数と騒音との関係を示す図。 図8は、比較例に係る電動機において、異なる回転数での周波数と騒音との関係をそれぞれ示す図。 図9は、第1の実施形態に係る電動機において、異なる回転数での周波数と騒音との関係をそれぞれ示す図。 図10は、この発明の第2の実施形態に係る電動機の縦断面図。 図11は、図10の線B−Bに沿った前記電動機の断面図。 図12は、風量調整機構の分割板および風向板が開いた状態における前記第2の実施形態に係る電動機の縦断面図。
符号の説明
10…電動機本体、12…外旋ファン、14…ファンカバー、20…ケース、
22…回転軸、23…制御箱、25…ロータ鉄心、28…ステータ、36…カバー本体、
38…ガイド筒、40…誘導口、42…吐出口、44…流路、46…分割板、
46a…外層部、46b…内層部、50…インバータ、52…ガイドカバー、
54…通風路、56…風向板、60…ねじりコイルばね

Claims (11)

  1. 密閉されたケースと、前記ケースに軸受けを介して回転自在に支持されているとともに、前記ケースの外側に突出した端部を有する回転軸と、前記ケース内で前記回転軸に設けられたロータと、前記ケース内に設けられたステータと、を有する電動機本体と、
    前記ケースの外方で前記回転軸の端部に取り付けられ、前記回転軸と一体に回転可能な冷却ファンと、
    前記冷却ファンを覆って前記ケースに取り付けられたファンカバーであって、前記冷却ファンに対向して設けられた誘導口と、前記ケースの外周側に位置した吐出口とを有し、前記誘導口から吸い込まれた空気を前記吐出口から吹き出し前記ケースの外周に導くファンカバーと、
    前記冷却ファンの回転数に応じて、前記吐出口の開口面積を変化させる風量調整機構と、
    を備えた電動機。
  2. 前記風量調整機構は、前記冷却ファンの回転数の増加に応じて、前記吐出口の開口面積を増大させる請求項1に記載の電動機。
  3. 前記ファンカバーは、前記冷却ファンと対向したカバー本体と、前記カバー本体の周縁部から延出し前記ケースの外周面に対向しているとともに、環状の吐出口を規定したガイド筒を有し、
    前記風量調整機構は、それぞれ前記カバー本体の周縁部に回動可能に支持され、前記ガイド筒を構成した複数の分割板を有している請求項1又は2に記載の電動機。
  4. 前記分割板は、外層部と、前記外層部から延出しているとともに隣り合う分割板の外層部に対して円周方向に沿って摺動自在に係合した内層部と、を一体に有している請求項3に記載の電動機。
  5. 前記風量調整機構は、前記分割板を前記ケースの外周面と対向する初期位置に付勢するとともに、前記冷却ファンの回転数の増大に応じて前記分割板の前記初期位置から外側の開放位置への回動を許容する付勢部材を備えている請求項3に記載の電動機。
  6. 前記ケースの外周面上に設けられ、前記回転軸の軸方向に沿って延びる通風路を規定したガイドカバーを備え、前記通風路は、前記吐出口内に開口した流入口および他端側に位置した排気口を有し、
    前記風量調整機構は、前記流入口の近傍に設けられ、前記ファンケース内を流れる空気流を前記通風路に導く風向板を有し、前記風向板は、前記冷却ファンの回転数に応じて、回動可能に設けられ、前記通風路に導く空気流量を変化させる請求項1に記載の電動機。
  7. 前記風量調整機構は、前記風向板を前記回転軸とほぼ平行な方向に延びた初期位置に付勢するとともに、前記冷却ファンの回転数の増大に応じて前記風向板の前記初期位置から外側の開放位置への回動を許容する付勢部材を備えている請求項6に記載の電動機。
  8. 前記ファンカバーに分配して取り付けられた複数のインバータを備えている請求項1ないし7のいずれか1項に記載の電動機。
  9. 前記ケースの外面に弾性支持された制御部を備え、
    前記ファンカバーは、弾性支持部材により前記ケースに支持されている請求項1ないし8のいずれか1項に記載の電動機。
  10. 密閉されたケースと、前記ケースに軸受けを介して回転自在に支持されているとともに、前記ケースの外側に突出した端部を有する回転軸と、前記ケース内で前記回転軸に設けられたロータと、前記ケース内に設けられたステータと、を有する電動機本体と、
    前記ケースの外方で前記回転軸の端部に取り付けられ、前記回転軸と一体に回転可能な冷却ファンと、
    前記冷却ファンを覆って前記ケースに取り付けられたファンカバーであって、前記冷却ファンに対向して設けられた誘導口と、前記ケースの外周側に位置した吐出口とを有し、前記誘導口から吸い込まれた空気を前記吐出口から吹き出し前記ケースの外周に導くファンカバーと、
    前記ケースの外周面上に設けられ、前記回転軸の軸方向に沿って延びているとともに前記吐出口内に開口した流入口を有する通風路を規定したガイドカバーと、
    前記冷却ファンの回転数に応じて、前記通風路に導く空気流量を変化させる風量調整機構と、
    を備えた電動機。
  11. 前記風量調整機構は、前記流入口の近傍に設けられ、前記ファンケース内を流れる空気流を前記通風路に導く風向板を有し、前記風向板は、前記冷却ファンの回転数に応じて、回動可能に設けられ、前記通風路に導く空気流量を変化させる請求項10に記載の電動機。
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