JP2011238555A - 誘電加熱用容器およびこれを用いた誘電加熱方法 - Google Patents

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Shigeru Kido
茂 木戸
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Abstract

【課題】被加熱物の加熱効率および加熱後における保温効率を向上させること。
【解決手段】筒状の内層5およびこれを囲繞する筒状の外層6からなる二重構造を有するとともに内層5と外層6との間の空間7が真空状態に形成され、内層5の内部に収容された被加熱物3に対して外層6の外側からマイクロ波を照射することによって当該被加熱物3を加熱可能とされていること。
【選択図】図1

Description

本発明は、誘電加熱用容器およびこれを用いた誘導加熱方法に係り、特に、マイクロ波を用いた被加熱物の誘電加熱に好適な誘電加熱用容器およびこれを用いた誘電加熱方法に関する。
一般に、電子レンジ等で知られているマイクロ波を用いた誘電加熱(以下、マイクロ波加熱と称する)においては、物質の誘電損失すなわちマイクロ波の吸収度に応じて物質の加熱効率が決定されることが知られている。例えば、水等の極性溶媒のような誘電損失が大きな物質は、マイクロ波によって迅速に加熱されるが、ベンゼン等の無極性溶媒のような誘電損失が小さな物質は、ほとんど加熱が進行しない。
そして、このようなマイクロ波加熱は、化学実験で用いられる反応容器等の容器内に収容された被加熱物の加熱にも適用することができる。
例えば、マイクロ波の吸収率が低いポリテトラフルオロエチレン(通称、テフロン:登録商標)や石英ガラス等からなる容器内に水等の被加熱物を収容した上で、この被加熱物に対して容器の外側からマイクロ波を照射すると、マイクロ波は容器を透過して容器内の被加熱物だけを加熱することができる。
しかしながら、加熱によって被加熱物に吸収された熱は、容器を通って容器の外側すなわち大気中に放熱されてしまうので、被加熱物を保温することが困難となっていた。
そこで、このようなマイクロ波加熱後の容器内の被加熱物の放熱を避けるために、従来から、例えば、被加熱物に熱風を供給することや容器外部にヒータを配置すること等によって容器内の被加熱物を保温する方法が採用されていた。
しかるに、これらの保温方法は、マイクロ波以外の熱源を別途設ける必要があるため不経済であるといった欠点があった。
また、その他の保温方法としては、図4に示すように、容器1の外側に容器1を囲繞する断熱材2を周設する方法もあった。このような方法によれば、加熱後の被加熱物の熱が容器1の外側に放出されることを断熱材2によって抑制することができるので、マイクロ波以外の熱源を要することなく被加熱物を保温することができる。
特開平05−332552号公報
しかしながら、市販の断熱材の多くは、マイクロ波の吸収率が高いものであるため、このような断熱材を用いる場合には、図5に示すように、断熱材2によるマイクロ波の吸収によってマイクロ波のエネルギーのロスが生じてしまい、被加熱物3を効率的に加熱することができないといった欠点がある。
そこで、本発明はこのような点に鑑みなされたものであり、容器内の被加熱物をマイクロ波加熱する場合における加熱効率の向上と保温の簡便化とを両立させることができる誘電加熱用容器およびこれを用いた誘電加熱方法を提供することを目的とするものである。
前述した目的を達成するため、本発明に係る誘電加熱用容器は、筒状の内層およびこれを囲繞する筒状の外層からなる二重構造を有するとともに前記内層と前記外層との間の空間が真空状態に形成され、前記内層の内部に収容された前記被加熱物に対して前記外層の外側からマイクロ波を照射することによって当該被加熱物を加熱可能とされていることを特徴としている。
また、本発明に係る誘電加熱方法は、筒状の内層およびこれを囲繞する筒状の外層からなる二重構造を有するとともに前記内層と前記外層との間の空間が真空状態に形成された誘電加熱用容器に被加熱物を収容し、前記被加熱物に対して前記容器の外側からマイクロ波を照射することによって前記被加熱物を加熱することを特徴としている。
本発明によれば、容器内の被加熱物に対して容器の外側から照射されたマイクロ波は、内層と外層との間の空間が真空状態であることによって、この空間におけるマイクロ波の吸収が生じないため、エネルギーを殆どロスすることなく被加熱物に供給されることになり、被加熱物を効率的に加熱することができる。そして、このようにして加熱された被供給物の熱は、内層と外層との間の空間が真空状態であることによって、この空間における熱伝導や熱対流によって容器の外側に放熱されることはないため、被加熱物を簡便かつ確実に保温することができる。
本発明によれば、容器内の被加熱物をマイクロ波加熱する場合における加熱効率の向上と保温の簡便化とを両立させることができる。
本発明に係る誘電加熱用容器の実施形態を示す概略断面図 本発明に係る誘電加熱方法を示す模式図 本発明の実施例を示すグラフ 従来から採用されていた容器の一例を示す概略断面図 従来の問題点を示す模式図
以下、本発明に係る誘電加熱用容器およびこれを用いた誘電加熱方法の実施形態について、図1乃至図3を参照して説明する。
本実施形態における誘電加熱用容器は、例えば、化学実験に用いる反応容器に適用することができる。
図1に示すように、本実施形態における誘電加熱用容器(以下、単に容器と略称する)4は、有底の筒状の内層5を有しており、この内層5の内部には、液体または固体もしくはこれらの混合物からなる被加熱物を収容可能とされている。この内層5は、マイクロ波加熱に適したマイクロ波の透過率が高い材質(例えば、石英ガラスやテフロン等)によって形成することが望ましい。
また、図1に示すように、内層5の外側には、内層5よりも外周が大きく形成された有底の筒状の外層6が、内層5を囲繞するようにして同心状に配置されている。この外層6は、内層5と同様に、マイクロ波の透過率が高い材質(例えば、石英ガラスやテフロン等)によって形成することが望ましい。
さらに、内層5と外層6とは、容器4の上部開口に相当する位置において互いに連結されており、これら両層5,6の間、具体的には、内層5の外周面と外層6の内周面との間および両層5,6の底部同士の間には、密封された1つの空間7が形成されている。
そして、このような内層5および外層6からなる二重構造を有した上で、さらに、本実施形態において、内層5と外層6との間の空間7は真空状態に形成されている。この空間7の真空状態は、例えば、外層6の一部(例えば、底部)に、排気用の排気口を形成しておき、この排気口を通して両層5,6間の空間7を公知の真空排気装置を用いて排気(真空引き)した後に、排気口を公知の封止部材によって封止することによって形成してもよい。
このような本実施形態の容器4は、図2に示すように、被加熱物3を収容した状態で容器4の径方向の外側からマイクロ波を照射することによって、容器4内の被加熱物3のマイクロ波加熱に用いられる。
この際に、外層6を透過して両層5,6間の空間7に到達したマイクロ波は、この空間7が真空状態であることによって、空間7内の物質による吸収を受けることなく内層5側に進行することができる。
これにより、マイクロ波を殆どロスなく被加熱物3に供給することができ、被加熱物3を効率的にマイクロ波加熱することができる。
なお、マイクロ波を照射する手段としては、マグネトロン等の公知のマイクロ波発生手段を用いることができる。また、被加熱物3のマイクロ波加熱は、マイクロ波発生手段を備えた図示しない密閉された加熱炉内で行えばよい。
そして、このようにしてマイクロ波加熱が行われた後に、被加熱物3の熱は、両層5,6間の空間7が熱伝導や熱対流が生じ得ない真空状態であることによって、この空間7を通って容器4の外側に放熱されることが抑制される。
これにより、容器4内の被加熱物3をマイクロ波加熱後において十分に保温することができる。
次に、本実施例においては、内層5が石英ガラス、外層6が石英ガラスによって形成された本発明の容器4内に、被加熱物3の一例としてイソプロパノール(CHCH(OH)CH)30mLを収容した上で、出力300Wにてマイクロ波加熱を行いながら、温度計を用いてイソプロパノールの温度測定を行った。このとき、マイクロ波加熱は、加熱開始から240秒が経過した時点で終了したが、イソプロパノールの温度測定については、加熱終了後においても引き続き行った。
また、このとき、比較例として、石英ガラスによって形成された二重構造を有しない従来の容器にイソプロパノールを収容して、本発明の容器4の場合と同条件のマイクロ波加熱およびイソプロパノールの温度測定を行った。
このときの温度測定の結果を図3に示す。
図3の測定結果によれば、加熱開始から130秒までのイソプロパノールの温度上昇率は、本発明の容器4が3.1℃/秒であるのに対して、従来の容器は2.2℃/秒に止まることが分かる。また、加熱終了後のイソプロパノールの温度下降率は、本発明の容器4が1.4℃/秒に止まるのに対して、従来の容器は1.9℃/秒にもなることが分かる。
なお、従来の容器の外側に断熱材を配置する場合には、この断熱材によるマイクロ波の吸収により、従来の容器の温度上昇率がさらに低くなると予想される。
このことから、本発明の容器4の方が、従来の容器に比べて加熱効率および保温効率のバランスが優れていると言うことができる。
以上述べたように、本発明によれば、容器内の被加熱物をマイクロ波加熱する場合における加熱効率の向上と保温の簡便化とを両立させることができる。
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、必要に応じて種々変更することができる。
3 被加熱物
4 容器
5 内層
6 外層
7 空間

Claims (2)

  1. 筒状の内層およびこれを囲繞する筒状の外層からなる二重構造を有するとともに前記内層と前記外層との間の空間が真空状態に形成され、前記内層の内部に収容された前記被加熱物に対して前記外層の外側からマイクロ波を照射することによって当該被加熱物を加熱可能とされていること
    を特徴とする誘電加熱用容器。
  2. 筒状の内層およびこれを囲繞する筒状の外層からなる二重構造を有するとともに前記内層と前記外層との間の空間が真空状態に形成された誘電加熱用容器に被加熱物を収容し、
    前記被加熱物に対して前記容器の外側からマイクロ波を照射することによって前記被加熱物を加熱すること
    を特徴とする誘電加熱方法。
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