JP2011237508A - パターン形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光照射によって現像を経ずにパターン形成が可能なパターン形成方法を提供する。
【解決手段】光及び/又は熱によって可逆的に開環−閉環する環を有する基本骨格に修飾基が導入されてフォトクロミズムを示すフォトクロミック化合物を含む感光性組成物を用いたパターン形成方法であって、基本骨格は、式I
【化1】

で示される構造を有し、開環を行う開環波長光を感光性組成物に照射し、該感光性組成物を物質移動させるものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、感光性組成物を用いたパターン形成方法に関する。
本発明者らは、光に感応するフォトクロミック化合物と、マトリックスとなる高分子化合物とを含む感光性組成物を用いてフィルムを形成し、このフィルムに干渉光を照射して表面にレリーフグレーティング(回折格子)を形成させる技術を報告している(特許文献1)。この技術において、フォトクロミック化合物としては、ナフトピラン、スピロオキサジンが報告されている。そして、これらの感光性組成物を塗布したフィルムにパターン光を照射すると、物質移動により、現像工程を経ることなく光照射のみで規則パターンを形成可能である。
一方、アゾベンゼンをフォトクロミック化合物として用いた感光性組成物において、マトリックス(高分子化合物)を含むと物質移動の抵抗となるため、マトリックスを用いずにアゾベンゼン単体を感光性組成物として用いることが報告されている(非特許文献1)。
再表2006/95705公報 H. Nakano et al., Adv. Mater., 14, 1157 (2002), M.-J. Kim et al., Chem. Mater., 15, 4021 (2003), E. Ishow et al., Chem. Mater., 18, 1261 (2006), H. Nakano et al., J. Mater. Chem., 18, 242 (2008).
しかしながら、アゾベンゼン化合物は可視域に吸収を有すると共に、アゾベンゼン化合物に形成されるパターン(レリーフパターン)は均一な可視光照射により消去されてしまうため、光で制御する光学デバイスに適用するのが難しいという問題がある。
従って、本発明の目的は、可視域に吸収を持たずに均一光でもパターンが消去されず、光照射によって現像を経ずにパターン形成が可能で、かつガラス転移温度以上に加熱することでパターンを消去可能な、パターン形成方法を提供することにある。
すなわち本発明のパターン形成方法は、光及び/又は熱によって可逆的に開環−閉環する環を有する基本骨格に修飾基が導入されてフォトクロミズムを示すフォトクロミック化合物を含む感光性組成物を用いたパターン形成方法であって、前記基本骨格は、式I
、式II
、式III
、式IV
、式V
又は式VI
で示される構造を有し、前記開環を行う開環波長光を前記感光性組成物に照射し、該感光性組成物を物質移動させる。
前記修飾基は、単環基、多環基、又は架橋環基であることが好ましい。
パターン形成後の前記感光性組成物が可視領域に吸収を有する場合に、前記閉環波長光を照射してもよい。
本発明によれば、感光性組成物を用い、可視域に吸収を持たずに均一光でもパターンが消去されず、光照射によって現像を経ずにパターン形成が可能で、かつガラス転移温度以上に加熱することでパターンを消去可能である。
感光性組成物に光照射して得られたパターンの形状を示す図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。
<感光性組成物>
本発明で用いる感光性組成物は、光及び/又は熱によって可逆的に開環−閉環する環を有する基本骨格に修飾基が導入され、作動温度でフォトクロミズムを示すフォトクロミック化合物を80質量%以上含む。フォトクロミズムとは、光によって単一化学種が2つの安定な状態間に可逆的に変換されることをいう。
<フォトクロミック化合物>
上記フォトクロミック化合物の基本骨格は、式I
、式II
、式III
、式IV
、式V
又は式VI
で示される構造を有する。
フォトクロミズムを示す作動温度としては、例えば室温が挙げられる。
上記した基本骨格は比較的低分子であるためにガラス転移温度が低く(例えば式Iは2℃、式IIIは18℃、式VIは0℃)、パターン形成のため基材上に基本骨格からなるフォトクロミック化合物を塗布しても、数日後には結晶化してしまうことがある。そこで、上記した基本骨格に修飾基を導入するとガラス転移温度が高くなり、薄膜化しても結晶化せず、薄膜の安定性が向上する。ガラス転移温度以下では、パターン形状が安定に保持される一方で、ガラス転移温度以上ではパターン形状が消去され、元の平滑な薄膜に戻る。従って、ガラス転移温度が高くなると、パターン(レリーフ)形状が安定に保持される温度が向上する。
修飾基としては、単環基、多環基、又は架橋環基が挙げられる。これら環式基の環の数が増加する程、フォトクロミック化合物のガラス転移温度が向上する。フォトクロミック化合物のガラス転移温度以上の温度では、フォトクロミック化合物がもとの位置に流動するため一旦形成されたパターンが消失する。このため、フォトクロミック化合物のガラス転移温度が高いほど、生成したパターンの形状が安定して保持される。但し、修飾基の環の数が増加し、フォトクロミック化合物のガラス転移温度が高いほど、パターンの生成速度が低下する。これは、閉環反応の速度が高くなるためと考えられる。
パターン形成速度とのバランスを考えると、環の数が多すぎるのは好ましくなく、環の数が1〜3個程度が望ましい。
単環基としては、シクロペンタン、シクロヘキサン、ベンゼンが例示され、多環基としては、ナフタレン、アントラセン、フルオレンが例示され、架橋環基としては、ノルボルナジエン、アダマンタンが例示される。また、基本骨格の隣り合う位置に、縮環により修飾基が結合してもよい。
上記環式基として、炭素環置換基(シクロヘキサン、ベンゼンなど)の他、複素環置換基(ピロール、イミダゾール、ピラゾール、フラン、オキサゾール、イソオキサゾール、チオフェン、チアゾール、イソチアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ピランなど)を用いることもできる。又、環式基としては、一つの環からなる構造だけでなく、2つ以上の環が接続された基(ビフェニル、ジフェニルアミンなど)を用いることもできる。
また、基本骨格の一部を鎖状置換基で修飾するとガラス転移温度を微調整することができる。
例えば、式VIの基本骨格への上記修飾基の導入位置としては、以下が挙げられる。
修飾基の導入可能な位置は、インドリン環の2の位置を除く1〜7、およびナフトオキサジン環の3'、4'を除く1'〜10'で、フォトクロミック特性を大きく変えないという意味では、5'〜10'が望ましい。また、インドリン環およびナフトオキサジン環の隣り合う置換可能な位置(4-5、5-6、6-7、5'-6'、7'-8'、8'-9' 、9'-10')に縮環により修飾基が導入されても良い。
上記フォトクロミック化合物の具体例としては、式VII
で表されるスピロオキサジン誘導体、式VIII
で表されるスピロオキサジン誘導体、式IX
で表されるスピロオキサジン誘導体、式X
で表されるスピロオキサジン誘導体、が挙げられる。
なお、上記式VII〜Xのフォトクロミック化合物において、UV光によって開環反応が進行し、可視光および熱によって可逆的に閉環が生じる。例えば、式Xのフォトクロミック化合物は、式XI
の開環−閉環反応を行う。
<感光性組成物>
本発明に用いる感光性組成物は、上記フォトクロミック化合物を80質量%以上含むことが好ましい。感光性組成物中のフォトクロミック化合物の含有量が80質量%未満であると、パターン(レリーフ)の形成効率が減少したり、感光性組成物が相分離することがある。ここで、パターン形成効率が大幅に減少すると、パターンを形成するために相当量の露光エネルギーが必要になるため、結果としてフォトクロミック化合物の分解が生じてしまう。感光性組成物中のフォトクロミック化合物の含有量が90質量%以上であることがより好ましく、フォトクロミック化合物が100質量%であってもよい。
感光性組成物中のフォトクロミック化合物以外の成分としては、酸化防止剤、蛍光増白剤、光安定剤等の各種添加剤が挙げられる。また必要に応じ、感光性組成物の形状保持や塗工を容易にするために少量の高分子結着剤を用いることもできる。高分子結着剤として、具体的には、例えばポリアルキルメタクリレート、ポリアルキルアクリレート、ポリスチレン、アモルファスポリオレフィン、ポリビニルアルキラール等を用いることができる。これらの結着剤を上記フォトクロミック化合物と混合し、さらに適宜所定の溶剤や添加剤等を配合して感光性組成物を得ることができる。
感光性組成物を、例えばスピンコートを用いて基材(フィルム等)の上に塗工して塗膜を形成することができ、この塗膜の所定位置に光を照射することにより、照射部以外の暗部の組成物が光明部に移動して集まり、物質移動が生じ、パターンが形成される。
<パターン形成>
そして、上記感光性組成物を成膜し、フォトクロミック化合物の開環を行う開環波長光を感光性組成物に照射すると、例えば上記したように暗部の感光性組成物が物質移動して、パターン形成をすることができる。
例えば、上記式Xの化合物を用いる場合、開環を行うUV光を照射する。照射光は、例えば所定のパターンのフォトマスクを介して照射することができる。
パターン形成後の感光性組成物が可視領域に吸収を有する場合に、閉環波長光を照射してもよい。
上記式Xの化合物を用いた場合について説明すると、開環化合物は青色を呈している。そして、パターン形成のために開環波長光を照射した結果、感光性組成物中のフォトクロミック化合物は、開環化合物と閉環化合物とを一定の割合で含む。このため、パターン形成後の感光性組成物は青色を呈する(紫外可視領域に吸収スペクトルを有する)ことになる。
ところで、フォトクロミック化合物はフォトクロミズムを示すので、パターン形成後に開環化合物を閉環化合物に変化させれば、化合物は無色になり、可視領域に吸収を持たなくなる。従って、パターン形成後、感光性組成物全体に可視光を照射することにより、閉環化合物に変化し、感光性組成物を無色にすることができる。また閉環化合物の方が熱的に安定であるため、暗所下に放置するだけでも感光性組成物を無色にすることができる。
なお、上記したように、開環体が多い部分とそうでない部分の空間的な分布が生じることで物質移動が生じるので、閉環波長光や開環波長光を照射しても形成されたパターンが元に戻ることはない。
上記したパターン形成後の感光性組成物の紫外可視吸収スペクトルを減少させる作用は、本発明に用いる感光性組成物に特有なものである。従来のアゾベンセンを用いた感光性組成物の場合、アゾベンセンは光によって開環−閉環するのではなく、シス−トランス異性体に変化し、いずれの異性体も紫外可視領域に吸収を有するので、上記作用が得られない。
そして、本発明に用いる感光性組成物を用いてパターン形成後、上記した可視吸収を減少させれば、例えば波長プログラマブル有機DFB(分布帰還型)レーザ素子に好適に適用可能である。つまり、DFBレーザの共振器内部に設けた周期的回折格子を本発明に用いる感光性組成物を用いてパターン形成する場合、パターン形成後に可視吸収を減少(又は消失)させることにより、可視領域に発振周波数を持つレーザ素子の特性を大幅に向上させることができる。例えば、上記式Xの化合物を用いた場合、可視吸収スペクトルを消失させることによって、可視光波長を発振するレーザ素子の特性が向上される。
本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、照射光としては、フォトマスクの他、干渉露光を用いることもできる。又、本発明に用いる感光性組成物は、光によって物性が大きく変化するので、光スイッチング材料に適用できる。又、本発明に用いる感光性組成物は現像が不要で光照射による乾式操作で微細なパターン形成ができるので、例えばユーザサイドで設定可能な波長プログラマブルDFBレーザの回折層に利用できる。本発明の感光性組成物は、ホログラム材料、高密度光記録材料としても適用可能である。
さらに、本発明に用いる感光性組成物は光照射によって全体として物質移動するので、物質移動させたい対象物のキャリア(搬送物)としても適用可能である。この場合、対象物を感光性組成物中に配合すればよく、光照射後に焼成等によって感光性組成物を焼失させてもよい。[TU1]
以下に、実施例によって本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<フォトクロミック化合物の準備>
式VII〜Xに示すフォトクロミズムを示すフォトクロミック化合物(スピロオキサジン誘導体)を準備した。以下、式VII〜Xの順に符号SO2〜SO5で表す。又、比較として、修飾基を導入しないスピロオキサジン(式VIに相当;符号SO1で表す)を準備した。なお、SO1とSO4は市販品(シグマ−アルドリッチ社製)を精製せずにそのまま使用した。SO2、SO3、SO5は、以下のようにして合成した。合成のスキームを以下に示す。
5-bromo-1,3,3-trimethylspiro{indole-2,3'-(3H-naphtho[2,1-b][1,4]oxazine)} (Br-SO) の合成
20 ml二つ口ナス型フラスコにスピナーを入れ、上記SO1を99.4 mg (0.303 mmol, 1.00 eq.)、クロロホルム1.7 mlを順に加え、還流を10分行った。20 ml ナシ型フラスコにスピナーとN-bromosuccinimide (NBS)65.5 mg (0.368 mmol, 1.21 eq.)、クロロホルム4 mlを順に加えた。このNBSのクロロホルム溶液をカヌーラで20 ml二つ口ナス型フラスコに滴下し、還流を1時間行った。その後、赤色の浮遊物を吸引ろ過で除去した後、純水で3回洗浄し無水硫酸ナトリウムでクロロホルム層の水分を除いた。吸引ろ過で硫酸ナトリウムを除去後ロータリーエバポレーターで溶媒を除去し、デシケーター内で完全に溶媒を除去した。ここにろ過済みエタノールを50℃で加熱しながら3 ml加えると、白黄色の固体が沈殿してきたのでこの沈殿物をメンブランフィルターでろ過、回収し、Br-SOを77.8 mg (0.191 mmol) 収率63 %で得た。この化合物を1H NMR、IR、LRMSで同定し、Br-SOであることを確認した。
1H NMR (300MHz, CDCl3, TMS) ?/ppm ; 1.32 (3H, s), 1.36 (3H, s), 2.73 (3H, s), 6.44 (1H, d, J/Hz = 8.1), 7.00 (1H, d, J/Hz = 8.9), 7.16 (1H, d, J/Hz = 1.9), 7.30 (1H, dd, J/Hz = 8.1, 1.9), 7.42 (1H, m), 7.58 (1H, m), 7.68 (1H, d, J/Hz = 8.9), 7.72 (1H, s), 7.75 (1H, d, J/Hz = 8.1), 8.55 (1H, d, J/Hz = 8.6)
IR (ATR: diamond prism, neat)ν/cm-1 = 2962, 2871, 1593, 1509, 1480, 1459, 1427, 1412, 1393, 1347, 1290, 1270, 1249, 1190
LRMS (EI, 70 eV) m/z (rel intensity), 408 ((M+2)+, 100), 406 (M+, 100), 393 (((M+2)-CH3)+, 64), 391 ((M-CH3)+, 63), 239 (((M+2)-C11H7NO)+, 72), 237 ((M-C11H7NO)+, 72).
m.p. 178~181 oC
5-diphenylamino-1,3,3-trimethylspiro{indole-2,3'-(3H-naphtho[2,1-b][1,4]oxazine)} (SO2) の合成
microwave用の10~20 mlバイアルにスピナーを入れ、上記Br-SOを200 mg (0.491 mmol, 1.00 eq.)、diphenylamineを100.2 mg (0.592 mmol, 1.21 eq.)、palladium (II) acetateを11.3 mg (0.0503 mmol, 0.10 eq.)、tri-t-butylphosphineを12.1 mg (0.0598 mmol, 0.12 eq.)、sodium tert-butoxideを143.5 mg (1.493 mmol, 3.04 eq.)、トルエンを15 ml加えた。バイアルに栓をしてマイクロウェーブ反応装置でマイクロ波を照射し、温度120℃、内圧0 barで15分間反応させた。その後ロータリーエバポレーターでトルエンを除去した。クロロホルムを加えた溶液を水で3回洗浄後、無水硫酸ナトリウムでクロロホルム層の水分を除いた。吸引ろ過で硫酸ナトリウムを除去後ロータリーエバポレーターで溶媒を除去し、残存物をフラッシュカラムクロマトグラフィー (3 % AcOEt/Hex) で分離し、SO2を186.4 mg (0.376 mmol) 収率77 %で得た。この化合物を1H NMR、IR、LRMSで同定し、SO2であることを確認した。
1H NMR (300MHz, CDCl3, TMS) ?/ppm ; 1.26 (3H, s), 1.33 (3H, s), 2.76 (3H, s), 6.49 (1H, d, J/Hz = 8.1), 6.90-6.98 (4H, m), 7.06-7.10 (5H, m), 7.19-7.26 (4H, m), 7.40 (1H, t, J/Hz = 7.5), 7.58 (1H, t, J/Hz = 7.5), 7.69 (1H, d, J/Hz = 8.9), 7.74 (1H, s), 7.75 (1H, d, J/Hz = 8.1)
IR (ATR: diamond prism, neat) ν/cm-1 = 2959, 2924, 1725, 1587, 1486, 1460, 1388, 1363, 1308, 1273, 1250, 1171, 1137, 1119, 1078, 1036, 1011, 979, 950, 917, 879, 836, 816, 778, 750, 697, 654, 624, 593, 560
LRMS (EI, 70 eV) m/z (rel intensity), 495 (M+, 100), 480 ((M-CH3)+, 27), 326 ((M-C11H7NO)+, 43)
m.p. 187~191 oC
5-di-p-tolylamino-1,3,3-trimethylspiro{indole-2,3'-(3H-naphtho[2,1-b][1,4]oxazine)} (SO3) の合成
microwave用の2~5 mlバイアルにスピナーを入れ、Br-SOを70.0 mg (0.172 mmol, 1.00 eq.)、di-p-tolylamineを39.7 mg (0.201 mmol, 1.17 eq.)、palladium (II) acetateを4.1 mg (0.0183 mmol, 0.11 eq.)、tri-t-butylphosphineを4.0 mg (0.0198 mmol, 0.12 eq.)、sodium tert-butoxideを53.1 mg (0.553 mmol, 3.22 eq.)、トルエンを5.0 ml加えた。バイアルに栓をしてマイクロウェーブ反応装置でマイクロ波を照射し、温度120℃、内圧0 barで10分間反応させた。その後ロータリーエバポレーターでトルエンを除去した。クロロホルムを加えた溶液を水で3回洗浄後、無水硫酸ナトリウムでクロロホルム層の水分を除いた。吸引ろ過で硫酸ナトリウムを除去後ロータリーエバポレーターで溶媒を除去し、残存物をフラッシュカラムクロマトグラフィー (3 % AcOEt/Hex)で分離し、SO3を82.2 mg (0.157 mmol) 収率91 %で得た。この化合物を1H NMR、IR、LRMSで同定し、SO3であることを確認した。
1H NMR (300MHz, CDCl3, TMS) ?/ppm ; 1.26 (3H, s), 1.33 (3H, s), 2.30 (6H, s), 2.75 (3H, s), 6.45 (1H, d, J/Hz = 8.1), 6.89-6.98 (6H, m), 7.02-7.09 (5H, m), 7.37-7.42 (1H, tm, J/Hz = 7.4), 7.55-7.58 (1H, tm, J/Hz = 7.4), 7.69 (1H, d, J/Hz = 8.9), 7.73 (1H, s), 7.76 (1H, d, J/Hz = 8.1), 8.55 (1H, d, J/Hz = 7.9)
IR (ATR: diamond prism, neat) ν/cm-1 = 2925, 2868, 1606, 1593, 1505, 1485, 1460, 1385, 1352, 1313, 1269, 1248, 1169, 1111, 1080, 1034, 1000, 956, 880, 811, 748, 710, 690, 631, 579, 563
LRMS (EI, 70 eV) m/z (rel intensity), 523 (M+, 100), 508 ((M-CH3)+, 58), 354 ((M-C11H7NO)+, 39)
5-phenyl-1,3,3-trimethylspiro{indole-2,3'-(3H-naphtho[2,1-b][1,4]oxazine)} (SO5) の合成
microwave用の2~5 mlバイアルにスピナーを入れ、Br-SOを155.1 mg (0.381 mmol, 1.00 eq.)、dihydroxyphenylboraneを54.9 mg (0.450 mmol, 1.18 eq.)、tetrakis(triphenylphosphine)palladium(0)を48.1 mg (0.0416 mmol, 0.11 eq.)、sodium carbonateを125.2 mg (1.181 mmol, 3.10 eq.)、THFを4.0 ml、水を1.0 ml加えた。バイアルに栓をしてマイクロウェーブ反応装置でマイクロ波を照射し、温度130℃、内圧5 barで10分間反応させた。反応後の溶液にクロロホルムを加えて水で3回洗浄後、無水硫酸ナトリウムでクロロホルム層の水分を除いた。吸引ろ過で硫酸ナトリウムを除去後ロータリーエバポレーターで溶媒を除去し、残存物をフラッシュカラムクロマトグラフィー (3 % AcOEt/Hex) で分離し、SO5を67.6 mg (0.167 mmol) 収率44 %で得た。この化合物を1H NMR、IR、LRMSで同定し、SO5であることを確認した。
1H NMR (300MHz, CDCl3, TMS) ?/ppm ; 1.40 (3H, s), 1.41 (3H, s), 2.81 (3H, s), 6.65 (1H, d, J/Hz = 8.1), 7.05 (1H, d, J/Hz = 8.9), 7.27-7.33 (2H, m), 7.38-7.48 (4H, m), 7.56-7.61 (3H, m), 7.68 (1H, d, J/Hz = 8.9), 7.76 (1H, d, J/Hz = 7.7), 7.77 (1H, s), 8.56 (1H, d, J/Hz = 7.3)
IR (ATR: diamond prism, neat) ν/cm-1 = 2967, 2818, 1609, 1592, 1506, 1480, 1457, 1428, 1385, 1351, 1333, 1315, 1268, 1245, 1209, 1195, 1170, 1148, 1139, 1112, 1080, 1033, 1019, 980, 960, 890, 863, 836, 815,796, 779, 764, 749, 699, 680, 645, 583, 560
LRMS (EI, 70 eV) m/z (rel intensity), 404 (M+, 100), 389 ((M-CH3)+, 56), 235 ((M-C11H7NO)+, 61), 220 ((M-C12H10NO)+, 18)
m.p. 205~207 oC
<薄膜の作製>
溶剤(クロロホルム)に上記各フォトクロミック化合物(スピロオキサジン誘導体SO1〜SO5)を1.11質量%添加して感光性組成物を製造した。上記各フォトクロミック化合物は、350nm近傍のUV光を照射すると開環し、600nm近傍の可視光を照射すると閉環する。また、暗所に放置しても室温程度の熱により閉環する。又、上記各フォトクロミック化合物は、開環化合物が青色を呈し、閉環化合物は無色透明である。
平坦なガラス基板上に、上記感光性組成物をスピンコートし、溶剤を蒸発させて膜厚120nmの薄膜を作製した。
<薄膜安定性>
上記膜を室温下、暗所にて数十日間静置して薄膜を光学顕微鏡で観察し、薄膜が白濁化(結晶化)するまでの期間で薄膜の安定性を評価した。薄膜が結晶化するまでの期間が長いほど薄膜の安定性に優れる。
<パターン形成>
SO4の薄膜にフォトマスク(光透過部のライン幅2.5 μmのスリット状の格子)を密着させ、窒素雰囲気下60℃にて紫外LEDを用いて365nm(強度12mW/cm)の光を30分間照射した。
得られたパターンの形状を、原子間力顕微鏡によって測定した。測定結果を図1に示す
図1から明らかなように、上記フォトマスクを用いて光照射を行った結果、ラインと同等な幅を有し、高低差140nmの尾根構造が形成された。
<光耐久性の測定>
各フォトクロミック化合物からなる薄膜に紫外光(365 nm)を照射し続けながら吸収スペクトル変化を測定した。この際、光定常状態の時の吸収極大波長における吸光度と比較し、吸光度の減少度合を測定することで光耐久性の測定を行った。なお、SO1〜SO5の光定常状態の時の吸収極大波長は、それぞれ612,635,641,598,622 nmであった。
具体的に、吸収極大波長において光照射前 (時間 0 ) の吸光度をA0、ある時間 t における吸光度をAt、PSSの時の吸光度をAPSSとした際に、?At / ?APSS = 0.8 (?At = At - A0, ?APSS = APSS - A0)となるのに要する照射エネルギー (J cm-2) を光耐久性と定義した。空気雰囲気下と窒素雰囲気下でそれぞれ測定を行った。
<ガラス転移温度の測定>
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製の型番DSC6100)を用い、上記各フォトクロミック化合物(スピロオキサジン誘導体SO1〜SO5)のガラス転移温度の測定を行った。
<パターン形成速度の測定>
各フォトクロミック化合物からなる薄膜に、周期5 ?mの格子マスクを介して紫外光(365 nm)を照射時間を変えて照射し、パターン形成を行った。各光照射時間と、得られた凹凸パターンの高低差とをプロットし、その傾きをパターン形成速度と定義した。なお、照射光の強度をそれぞれ12mW/cm、60mW/cmとして測定を別個に行った。
<パターン形成の繰返し回数>
各フォトクロミック化合物からなる薄膜に、周期5 ?mの格子マスクを介して紫外光(365 nm)を照射し、凹凸の高低差が50nmのパターン形成を行った。続いて形成したパターンを各フォトクロミック化合物のガラス転移温度以上に加熱することでパターンの消去(凹凸の高低差が0nm)を行った。このパターン形成と消去をくり返し、パターン形成の繰返し回数を測定した。
得られた結果を表1に示す。
表1から明らかなように、基本骨格に修飾基を導入したSO2〜SO5の各化合物の場合、ガラス転移温度がSO1(基本骨格に修飾基を導入しないもの)に比べて高く、薄膜安定性が優れている。又、他の実施例より修飾基が嵩高いSO2及びSO3(修飾基がNで結合した2つのフェニル基)の場合、ガラス転移温度も高くなった。但し、ガラス転移温度が高くなるほど、パターン形成速度が低下する傾向にあり、修飾基が1つの環であるSO4やSO5の場合、ガラス転移温度とパターン形成速度が共に優れることが判明した。

Claims (3)

  1. 光及び/又は熱によって可逆的に開環−閉環する環を有する基本骨格に修飾基が導入されてフォトクロミズムを示すフォトクロミック化合物を含む感光性組成物を用いたパターン形成方法であって、
    前記基本骨格は、式I
    、式II
    、式III
    、式IV
    、式V
    又は式VI
    で示される構造を有し、
    前記開環を行う開環波長光を前記感光性組成物に照射し、該感光性組成物を物質移動させるパターン形成方法。
  2. 前記修飾基は、単環基、多環基、又は架橋環基である請求項1記載のパターン形成方法。
  3. パターン形成後の前記感光性組成物が可視領域に吸収を有する場合に、前記閉環波長光を照射する請求項1又は2記載のパターン形成方法。
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