JP2011237087A - 冷蔵庫 - Google Patents

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祐志 新井
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Abstract

【課題】冷蔵庫箱体に対する真空断熱材の占有容積・面積を向上することが可能となり、断熱性能に優れた消費電力量の少ない冷蔵庫を提供する。
【解決手段】本発明に関わる冷蔵庫は、外箱5と内箱6の間の断熱空間8sに断熱材7と真空断熱材1A、1Bとを備える冷蔵庫8であって、真空断熱材1A、1Bは、バインダを含まない芯材12と、芯材12を覆うガスバリヤ性部材13とを有するとともに、湾曲する形状の湾曲部1A1、1B1が形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、真空断熱材等で断熱した冷蔵庫に関する。
地球温暖化防止に対する社会の取り組みとして、CO2の排出抑制を図るため、様々な分野で省エネ化が推進されている。
近年の電気製品、特に冷熱関連の家電製品においては消費電力量低減の観点から、断熱性が高い真空断熱材を採用して断熱性能を強化したものが主流になっている。また、各種原材料から製品の製造工程に至るまでの全ゆるエネルギ消費量を抑制するため、原材料についてはリサイクル化の推進、製造工程においては燃料代や電気代の抑制等、省エネ化が推進されている。
現在市場に流通している省エネ製品に採用されている真空断熱材の従来例としては特許文献1に開示されたものがあるが、この真空断熱材は、ガラス繊維であるグラスウールを芯材とし、ガスバリア性をもつ外被材で芯材を覆って、内部を真空引きして減圧状態としたものである。芯材であるグラスウールは一定(所望)の厚みになるように、ガラス繊維が熱変形し始める高温で加圧プレスを実施して成形するものであり、芯材にバインダを含まないため、バインダの経年変化の影響を受けることなく断熱性能が良好な真空断熱材が得られるものである。この真空断熱材の適用例として、冷蔵庫等でウレタン発泡断熱材と共に使用される例が示されている。
なお、本願に係る先行技術文献としては、次の特許文献1〜4がある。
特開2005−220954号公報 特許第3513123号公報 特開2004−20148号公報 特開2005−055086号公報
しかしながら、断熱性能に優れた真空断熱材を採用しても、その設置方法により効果は大きく変動する。
例えば、特許文献2には、冷蔵庫箱体表面積における真空断熱材の設置面積を占有表面積と表現し設定しているように、当然の如く大きい面積を真空断熱材で覆えば、断熱面積が大きくなるので箱体熱漏洩量が低減し、冷蔵庫の冷却に費やす消費電力量は低減する。しかしながら、冷蔵庫箱体寸法は、据付け場所の関係から無制限に大きくすることはできず、システムキッチンのような規定寸法内への据付けを考慮すると、現状の範囲内での面積での真空断熱材の貼り付け面積の拡大となり、真空断熱材の貼り付け面積拡大には限りがある。
そこで、真空断熱材の外包材(外被材)の構成を考慮した外板鉄板への貼り付けが検討された。例えば、真空断熱材の外被材には、アルミ箔やアルミ蒸着等の金属層を用いることにより、ガスバリア性を向上させることが通例であるが、真空断熱材の外被材と冷蔵庫の外側鋼板が接触した場合、熱伝導率が高い金属層を伝わった熱移動が大きくなり(ヒートブリッジ現象)、真空断熱材の断熱効果が目減りすることが確認されている。
しかし、外被材に金属或いは金属蒸着膜を使用しないと、水分遮断性やガスバリア性が大きく劣ることから、真空断熱材を設置する方法を工夫せざるを得ない。
これについては、特許文献3に示すように、アルミ箔層のある方の外被材を冷蔵庫外側鋼板と接触させずに、逆側のアルミ蒸着層のみの金属層により構成されている方を接着させる方法が開示されている。
また、特許文献4には、真空断熱材自体を冷蔵庫外側鋼板と全く接触させずに、ウレタン断熱材内に埋没させることでヒートブリッジを低減させる手法について開示されている。
特許文献2については、金属蒸着層としてもオングストローム単位とはいえ金属層が存在するために、ヒートブリッジが無くなるわけではなく、断熱性能改善の余地があった。
また、真空断熱材を外板鉄板に貼り付けしない方法については、特許文献4に報告されているが、特許文献4においては、ヒートブリッジは限りなく減少するが、ウレタン断熱材を冷蔵庫箱体断熱空間に注入するまでに真空断熱材を断熱空間内で保持する方法が困難であった。また、真空断熱材の設置状態によっては、ウレタン注入後のフォーム流動により、真空断熱材が流される等の課題もある。また,ウレタンフォームが充填したとしても、真空断熱材と外箱や内箱までの空隙は非常に狭く、ウレタンフォームの状態としてはスキン層比率の高い、高密度なフォームとなり、断熱性能は劣る傾向にある。また、ウレタン注入量を増加させないと真空断熱材と外箱や内箱までの空隙に充填することは難しく、製造コストが増大する。
グラスウール等の無機繊維を芯材として用いた真空断熱材は、断熱性能面では優れており、機器の省エネルギに貢献しているが、上述したように、その貼付方法によってはヒートブリッジ現象により熱移動が大きくなり、期待通りの熱漏洩量の改善効果が得られず、外被材の構成や芯材を見直す必要があるという課題がある。
また、ヒートブリッジ現象を抑制するために、真空断熱材をウレタン断熱材中に埋没させるという手法については、特にウレタン注入後のウレタン流動により真空断熱材が変形したり、若干移動したり、また、真空断熱材がウレタン流動の障害物となるため、ウレタン未充填部が発生することにより、逆に断熱性能が悪化する可能性がある等の技術課題がある。
本発明は上記実状に鑑み、安定した断熱性能を発揮でき、冷蔵庫箱体に対する真空断熱材の見掛けの占有容積・面積を向上することが可能となり、断熱性能に優れた消費電力量の少ない冷蔵庫の提供を目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明に関わる冷蔵庫は、外箱と内箱の間の断熱空間に断熱材と真空断熱材とを備える冷蔵庫であって、前記真空断熱材は、バインダを含まない芯材と、前記芯材を覆うガスバリヤ性部材とを有するとともに、湾曲する形状の湾曲部が形成されている。
本発明によれば、冷蔵庫箱体に対する真空断熱材の占有容積・面積を向上することが可能となり、断熱性能に優れた消費電力量の少ない冷蔵庫を実現できる。
(a)は本実施形態の真空断熱材を示す縦断面図であり、(b)は(a)に示す真空断熱材の耳を折り曲げて鋼板へ貼り付ける場合を示す縦断面図である。 本発明に係わる実施形態1の真空断熱材を備えた冷蔵庫を前方から見た扉を除いた冷蔵庫本体の正面断面図である。 実施形態2の真空断熱材を備えた冷蔵庫を前方から見た扉を除いた冷蔵庫本体の正面断面図である。 実施形態3の真空断熱材を備えた冷蔵庫を前方から見た扉を除いた冷蔵庫本体の正面断面図である。 実施形態4の真空断熱材を備えた冷蔵庫を前方から見た扉を除いた冷蔵庫本体の正面断面図である。 実施形態5の真空断熱材を備えた冷蔵庫を前方から見た扉を除いた冷蔵庫本体の正面断面図である。 実施形態6の真空断熱材を備えた冷蔵庫を前方から見た扉を除いた冷蔵庫本体の正面断面図である。 比較例1の真空断熱材を備えた冷蔵庫を前方から見た扉を除いた冷蔵庫本体の正面断面図である。 比較例2の真空断熱材を備えた冷蔵庫を前方から見た扉を除いた冷蔵庫本体の正面断面図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1(a)は本発明に係わる実施形態の真空断熱材1を示す縦断面図であり、図1(b)は図1(a)に示す真空断熱材1の耳13yを折り曲げて鋼板kへ貼り付ける場合を示す縦断面図である。
<真空断熱材1の構成>
図1(a)に示す実施形態の真空断熱材1は、最も外側に配置される外被材13と、外被材13に沿って内側に設けられる内袋11と、真空層のスペースを形成するための芯材12と、水分やガスを吸収する吸着剤(図示せず)とを有し構成されている。
外被材13は真空状態を保つためのガスバリヤ性を有するものであれば特に限定されないが、本実施形態では表面層、防湿層、ガスバリヤ層、熱溶着層の4層で構成されたラミネートフィルムとしている。具体的には、表面層としての吸湿性が低いポリプロピレンフィルムを、防湿層としてのアルミ蒸着層を設けたポリエチレンテレフタレートフィルムに貼り合わせる。そして、ガスバリヤ層はエチレンビニルアルコール共重合体フィルムにアルミ蒸着層を設け、防湿層のアルミ蒸着層と向かい合うように貼り合わせた。
熱溶着層には汎用性の高い直鎖状低密度ポリエチレンフィルムを用いたが、特に限定するものではないので、高密度ポリエチレンやポリプロピレン、ポリブチレンテレフタレート等の熱溶着可能なフィルムであればよい。
なお、表面層には耐突き刺し強度に優れているポリアミドフィルムやポリエチレンテレフタレートフィルム等を用いてもよい。
また、外被材13のラミネート構成については、上述の吸湿性が低い表面層、防湿層、ガスバリヤ層、熱溶着層の特性を有していれば特に4層構成に限定するものではなく、5層、3層でもよく限定されない。
各層は二液硬化型ウレタン接着剤を介してドライラミネート法によって貼り合わせられるが、接着剤や貼り合わせ方法については特にこれに限定されない。
内袋11については、熱溶着可能なポリエチレンフィルムを用い、図示しない吸着剤については物理吸着タイプの合成ゼオライトを用いたが、何れの材料もこれに限定するものではない。内袋11についてはポリプロピレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム等、吸湿性が低く熱溶着でき、アウトガスが少ないものであればよい。
図示しない吸着剤については水分やガスを吸着するものであれば細孔径の異なる合成ゼオライトやシリカゲル等の物理吸着タイプや、酸化カルシウム、塩化カルシウム、酸化ストロンチウム等の化学反応によって水分やガスを吸着する化学反応型吸着タイプ等を用いることができる。
芯材12については、細径のグラスウールをはじめとする無機系繊維集合体をはじめ、炭素を含む有機繊維等を使用してもよい。本実施形態においては、繊維径4μmの遠心法で作製されたグラスウールを使用している。
また、外被材13の周囲のシール部より外側の余剰分(以下、耳13yと称す)を、図1(b)に示すように、後記の冷蔵庫8(図2参照)の外板5の鋼板への貼付面と逆側の面に沿うように折り曲げて、接着等により固定した。
<<実施形態1>>
図2は、本発明に係わる実施形態1の真空断熱材1を備えた冷蔵庫8を前方から見た扉を除いた冷蔵庫本体8Hの正面断面図である。
実施形態1の冷蔵庫8は、上から冷蔵温度で冷却を行う冷蔵室2と、冷凍温度で冷却を行う冷凍室3(製氷(貯氷)室3a、上段冷凍室(切替え室)3b、下段冷凍室3c)と、野菜を入れる野菜室4とを有している。
図2に図示していないが、上記各室の前面開口部(図2の冷蔵庫8の紙面手前側に位置)には、前面開口部を開放または閉塞する扉が存在する。
扉は、上から冷蔵室2を開閉するためにヒンジ等を中心に回動する冷蔵室扉、この冷蔵室扉以外は全て引出し式の扉である。引出し式の扉として、製氷(貯氷)室3aを開閉する製氷(貯氷)室扉と上段冷凍室3bを開閉する上段冷凍室扉、下段冷凍室3cを開閉する下段冷凍室扉、および野菜室4を開閉する野菜室扉が配置されている。これらの引き出し式扉は、扉を引き出すと、各室を構成する容器が扉と共に引き出されてくる。
各扉には、冷蔵庫本体8Hとの間を密閉するためのパッキンが、各扉の冷蔵庫本体8Hの側の外周縁に取り付けられている。
また、冷蔵室2と製氷室3a及び上段冷凍室3bとの間を区画断熱するために仕切断熱壁9を配置している。
仕切断熱壁9は厚さ30〜50mm程度の断熱壁であり、スチロフォーム、発泡断熱材(ウレタンフォーム)、真空断熱材1等、それぞれを単独使用又は複数の断熱材を組み合わせて作られている。
製氷室3a及び上段冷凍室3bと下段冷凍室3cの間は、同じ冷凍温度帯であるため、区画断熱する仕切り断熱壁ではなく、パッキン受面を形成した樹脂製の仕切り部材を設けている。
下段冷凍室3cと野菜室4の間には区画断熱するための仕切断熱壁10を設けており、仕切断熱壁9と同様に30〜50mm程度の断熱壁であり、スチロフォーム、或いは発泡断熱材(ウレタンフォーム)、真空断熱材等で形成されている。このように、基本的に冷蔵、冷凍等の貯蔵温度帯が異なる室の仕切りには仕切断熱壁9、10を設置している。
なお、冷蔵庫8内には上から冷蔵室2、製氷(貯氷)室3aと切替え室である上段冷凍室3bを含む冷凍室3、下段冷凍室3c、野菜室4の貯蔵室をそれぞれ区画形成しているが、各貯蔵室の配置については特にこれに限定するものではない。
また、冷蔵室2の冷蔵室扉、製氷(貯氷)室3aの製氷室扉、上段冷凍室3bの上段冷凍室扉、下段冷凍室3cの下段冷凍室扉、野菜室4の野菜室扉に関しても回転による開閉、引出しによる開閉、扉の分割数等、特に限定されるものではない。
冷蔵庫本体8Hは、外側のPCM(Pre-Coated-Metal)鋼板等で形成される外板5と貯蔵物が収容されるABS(Acrylonitrile butadiene styrene)等の樹脂製の内箱6とを備えている。外板5は、冷蔵庫8の筐体を成す外箱を構成する。
外板5と内箱6との間に形成される断熱空間8sに断熱部を設けて冷蔵庫本体8Hの内部の各貯蔵室と冷蔵庫8の外側の外部空間とを断熱している。
また、冷蔵庫8の冷蔵室2、冷凍室3(3a、3b、3c)、野菜室4等の各室を所定の温度に冷却するために冷凍室3の背面側には冷却器(図示せず)が備えられている。この冷却器と、冷媒を圧縮し高温・高圧のガス冷媒にする圧縮機(図示せず)と、高温・高圧のガス冷媒から熱を放出して常温・高圧の液状冷媒にする凝縮機(図示せず)と、減圧と流量制御を行って低温・低圧の液状冷媒にするキャピラリーチューブ(図示せず)とを接続し、冷凍サイクルを構成している。なお、冷却器では、低温・低圧の液状冷媒が、熱を吸収することで冷蔵庫8の内部を冷却し、低温・低圧のガス冷媒となる。
冷却器の上方には、この冷却器にて冷却された冷気を冷蔵庫8の内部に循環させて所定の低温温度を保持する送風機(図示せず)が配設されている。なお、冷凍室3の温度はサーモスタットで微調整され、冷蔵室2の温度はダンパーサーモで微調整される。
また、冷蔵庫8の冷蔵室2と冷凍室3(製氷(貯氷)室3aと切替え室の上段冷凍室3b含む)および冷凍室3と野菜室4を区画する断熱材として、それぞれ発泡ポリスチレンで構成された仕切断熱壁9、10を配置している。仕切断熱壁9、10については、硬質ウレタンフォーム等の発泡断熱材7を充填したものや、発泡ポリスチレンと真空断熱材1で構成してもよく、特に発泡ポリスチレンに限定されるものではない。
また、内箱6の天面の一部に、断熱材7側に突き出したケースを有する庫内灯(図示せず)を配置し、冷蔵庫8の扉を開けたときの庫内を明るく、見え易くしている。庫内灯については、電球、蛍光灯、キセノンランプ等、特に限定されるものではない。庫内灯の配置により、内箱6のケースと外板5との間の断熱材7の厚さが薄くなってしまうため、断熱性に優れる真空断熱材1を配置して断熱性能を確保している。
また、冷蔵庫本体8Hの天面後方部には冷蔵庫8の運転を制御するための基板や電源基板等の電気部品を収納するための凹部18oが形成されており、電気部品を覆うカバー18cが設けられている。カバー18cの高さs1は外観意匠性と冷蔵庫8の内容積確保を考慮して、外板5の天面5tとほぼ同じ高さになるように配置している。特に限定するものではないが、カバー18cの高さs1が外板5の天面5tよりも突き出る場合は10mm以内の範囲に収めることが望ましい。
これに伴い、凹部18oは断熱材7側に電気部品を収納する空間だけ窪んだ状態で配置されるため、断熱厚さを確保した場合、必然的に冷蔵庫8の内容積が犠牲になってしまう。一方、内容積をより大きくとると凹部18oと内箱6間の断熱材7の厚さが薄くなってしまう。このため、凹部18oの断熱材7側の面に真空断熱材1を配置して断熱性能を確保、強化している。なお、カバー18cは、耐火性の鋼板製としている。
真空断熱材1A、1Bの配置部位については特にこれに限定するものではなく、発熱体の圧縮機や凝縮機から発生する熱が庫内に侵入するのを抑制するため、冷蔵庫本体8Hの下部後方に配設される圧縮機や冷蔵庫本体8Hの背面側に配設される凝縮機の内箱6側への投影面に真空断熱材1を配置することもできる。真空断熱材1の被覆面積を大きくするため、野菜室4の内箱6の底面6tから圧縮機の手前側と冷凍室3の背面側に配置される冷却器の間まで、真空断熱材1を一体に成形した立体形状にすることも可能である。
なお、圧縮機と冷却器の間に位置する真空断熱材1の形状については、冷蔵庫本体8Hの下部後方のドレンパイプ(図示せず)を逃げるための切欠きを設けたものとした。切欠きの有無、或いはその形状については特に限定するものではない
なお、圧縮機、凝縮機以外の発熱体が存在する場合、真空断熱材1で覆うことが望ましい。
図2に示すように、固定部材k1を用いて真空断熱材1(1A、1B)を冷蔵庫本体8Hの外板5と内箱6との断熱空間中央部に保持するが、それぞれ湾曲部1A1、1B1で曲げた状態で真空断熱材1A、1Bを配設する。これにより、同じ断熱空間8s内に占める真空断熱材1の容積を増加させることを可能としている。特に、設定温度の低い冷凍室3の近くの領域において真空断熱材1Aを庫内側(内箱6の側)に寄せて配設することが可能となる。
従って、設定温度の低い内箱6に近いところで熱伝導率の低い真空断熱材1Aで保温(断熱)可能となるため、冷蔵庫8から外部空間への熱漏洩量が小さくなり、消費電力量を低減できる。
このような状態で真空断熱材1(1A、1B)を設置した後、ウレタン発泡して断熱材7を形成して冷蔵庫8を作製した。
この冷蔵庫8について、熱漏洩量を測定したところ、熱漏洩量比率が、後記の比較例(従来例)1の100に対して、96であり、比較例1に比べ断熱性に優れている。
なお、熱漏洩量比率とは、後記の比較例(従来例)1の如く作製した冷蔵庫108(図8参照)についての熱漏洩量を100としたときに、それぞれの実施形態1〜6の如く作製した冷蔵庫8での熱漏洩量の割合を云うこととする。
表1に、実施形態1〜6、比較例(従来例)1、2の熱漏洩量を測定した結果を示す。
Figure 2011237087
表1は、比較例1の熱漏洩量を100とした場合の熱漏洩量比率を示している。
実施形態1によれば、真空断熱材1(1A、1B)を曲げた状態で配設することにより、同じ断熱空間8s内に占める真空断熱材1の容積を増加させ、断熱性能の向上が可能であり、冷却に費やす消費電力の低減が行える。
特に、設定温度の低い冷凍室3近くの領域において真空断熱材1を庫内側(内箱6の側)に寄せて配設することで、温度差が大きい箇所での断熱が行える。すなわち、冷凍室3への冷気が外部に漏れたり、外気の熱が冷凍室3に侵入するのを真空断熱材1で抑制でき、効果的な熱遮断が可能である。そのため、消費電力の低減効果が大である。
なお、図2の真空断熱材1Aでは、外板5と内箱6との間の断熱空間8sの中間部に設置している図示となっているが,真空断熱材1Bに示すように、外板5や内箱6に一部を接着させる構成としてもよい。この場合、接着箇所付近の固定部材k1が不要になる。
また、図2を含む以降の図においても、真空断熱材1の貼り付け場所は図示した場所に限るわけではない。冷蔵庫本体8Hの天井面、背面、底面や、全ての扉体に設置してもよい。
<<実施形態2>>
次に、実施形態2の冷蔵庫8について、図3を用いて説明する。図3は、実施形態2の真空断熱材1Cを備えた冷蔵庫8を前方から見た扉を除いた冷蔵庫本体8Hの正面断面図である。
実施形態2は、実施形態1の外板5と内箱6との間の断熱空間8sに真空断熱材1を配置する冷蔵庫8の別例である。
図3に示すように、固定部材k2を用いて真空断熱材1Cを冷蔵庫本体8Hの断熱空間8sの中央部に保持するが、真空断熱材1Cを湾曲部1C1で曲げた状態で配設することにより、同じ断熱空間8s内に占める真空断熱材1Cの容積を増加させることを可能としている。
特に、冷蔵庫8の廻りの外気温度の高い環境で使用する場合、本方式によると真空断熱材1Cを庫外側(冷蔵庫8の外部空間側)に寄せて配設することが可能となる。そのため、庫外(冷蔵庫8の外部空間)から近いところで、熱伝導率の低い真空断熱材1Cで熱遮断が可能となるので、熱侵入量が小さくなり消費電力量を低減できる。
図3では、断熱空間の中間部に真空断熱材1Cを設置している場合を図示しているが、外板5や内箱6に一部を接着させてもよい。
このような状態で真空断熱材1Cを設置した後、ウレタン発泡して断熱材7を形成して作製した冷蔵庫8について、熱漏洩量を測定したところ、表1に示すように、熱漏洩量比率は後記の比較例(従来例)1の100に対して、97であり、比較例1に比べ断熱性に優れている。
実施形態2によれば、断熱空間8sにおいて真空断熱材1Cを湾曲部1C1で曲げることにより、真空断熱材1Cの断熱空間8s内に占める占有体積、占有面積が増えるので、断熱性能が向上する。従って、消費電力の低減が可能である。
また、真空断熱材1Cを庫外側(冷蔵庫8の外部空間側)に寄せて曲げて配設することで、庫外からの熱漏洩を防止できる。従って、効果的に熱遮断が行え、断熱性能の向上が可能である。そのため、消費電力の低減できる。
また、真空断熱材1Cの一部を外板5や内箱6に一部を接着させることで、接着箇所近くの固定部材k2を不要とすることができる。
<<実施形態3>>
次に、実施形態3の冷蔵庫8について、図4を用いて説明する。図4は、実施形態3の真空断熱材1Dを備えた冷蔵庫8を前方から見た扉を除いた冷蔵庫本体8Hの正面断面図である。
実施形態3は、実施形態1の外板5と内箱6との間の断熱空間8sに真空断熱材1を配置する冷蔵庫8の別例である。
図4に示すように、固定部材k3を用いて真空断熱材1Dを冷蔵庫本体8Hの断熱空間8sの中央部に保持するが、真空断熱材1Dを、湾曲部1D1で複数回曲げた状態で配設する。これにより、同じ断熱空間8s内に占める真空断熱材1Dの容積を増加させることができる。
また、真空断熱材1Dを、例えば、内装部品である補強部材、内部配線のコネクタ(図示せず)、冷媒が通流するパイプ(図示せず)等を避けて、ウレタンの流動方向を加味した曲げ位置及び曲げ角度にする。これにより、真空断熱材1Dを断熱空間8sの中間部に配設した場合でも、断熱材7のウレタンの流動をスムーズに進展させることが可能となりウレタンが断熱空間8sの隅々まで行き渡り、断熱材7のウレタンの熱伝導率の劣化を抑制することが可能となる。
また、一般的に外板5を形成する鋼板は通常平面であるが、内箱6の形状は、図示しないが複雑に入り組んでいる。この内箱6の複雑に入り組んでいる形状に沿うように真空断熱材1Dを湾曲部1D1で曲げることにより、真空断熱材1Dと内箱6の間を適切な距離に保ち、ウレタンの流動を容易にすることが可能となる。すなわち、真空断熱材1Dは、湾曲部1D1により生じた形状が、断熱材7の硬質ウレタンフォームの流動方向に一致または沿った方向にすることにより、断熱材7のウレタンの流動をスムーズにしている。
なお、図4では、真空断熱材1Dを断熱空間8sの中間部に設置する場合を図示しているが、外板5や内箱6に真空断熱材1Dの一部を接着させてもよい。真空断熱材1Dの一部を外板5や内箱6に一部を接着させることで、接着箇所近くの固定部材k3を不要にすることができる。
このような状態で真空断熱材1を設置した後、ウレタン発泡して断熱材7を形成して冷蔵庫8を作製した。この冷蔵庫8について、熱漏洩量を測定したところ、表1に示すように、後記の比較例1の熱漏洩量比率100に対して、熱漏洩量比率は95で、比較例1に比べ断熱性能が優れている。
実施形態3によれば、真空断熱材1を湾曲部1D1で複数回曲げて配置することで、断熱空間8sにおける占有体積、占有面積を大きく増加させることができる。
また、真空断熱材1を複数回曲げることで、内部配線のコネクタ、冷媒が通流するパイプ、引き出し式扉の強度部材等の内装部品を避けて、真空断熱材1と内箱6または内装部品の間に適切な距離を保ち、或いは、真空断熱材1と外板5の間を適切な距離に保ち、ウレタンの流動路を形成し、ウレタンの流動を容易(スムーズ)にすることが可能である。そのため、断熱材7の未充填箇所をなくし、安定した断熱性能を実現できる。
<<実施形態4>>
次に、実施形態4の冷蔵庫8について、図5を用いて説明する。図5は、実施形態4の真空断熱材1(1E、1F)を備えた冷蔵庫8を前方から見た扉を除いた冷蔵庫本体8Hの正面断面図である。
実施形態4は、実施形態1の外板5と内箱6との間の断熱空間8sに真空断熱材1を配置する冷蔵庫8の別例である。
図5に示すように、固定部材k4を用いて真空断熱材1E、1Fを冷蔵庫本体8Hの断熱空間中央部に保持するが、湾曲部1E1、1F1で曲げた状態で真空断熱材1E、1Fを配設することにより、同じ断熱空間8s内に占める真空断熱材1E、1Fの容積を増加させることを可能としている。真空断熱材1Fは、湾曲部1F1で曲げて2つ折りにして重ねた状態として、真空断熱材1Fの容積を増加させている。
特に、設定温度の低い冷凍室3(3a、3b、3c)の領域において真空断熱材1(1E、1F)を単数または複数回折り曲げることにより、断熱空間8s内での真空断熱材1E、1Fの占有率が大きくなることから、温度差が大きい箇所で熱伝導率の低い真空断熱材1E、1Fで保温可能となる。
図5では、真空断熱材1E、1Fを断熱空間8sの中間部に設置している場合を図示しているが、外板5や内箱6に一部を接着させてもよい。この場合、接着箇所近くの固定部材k4を不要にすることができる。
このような状態で真空断熱材1を設置した後、ウレタン発泡して断熱材7を形成して冷蔵庫8を作製した。この冷蔵庫8について、熱漏洩量を測定したところ、表1に示すように、熱漏洩量比率は後記の比較例1の100に対して、熱漏洩量比率は94であり、比較例1に比べ断熱性能が優れている。
なお、図5の真空断熱材1Eでは冷凍室3cの部分のみを2重となるような真空断熱材1の図示となっているが、真空断熱材1Fの如く、複数の室を2重に覆う曲げとしてもよい。なお、図5においては、真空断熱材1E、1Fを2重とする構成を例示したが、2重以上の多重としてもよい。
実施形態4によれば、真空断熱材1E、1Fをそれぞれ湾曲部1E1、1F1で曲げた状態で配設することにより、同じ断熱空間8s内に占める真空断熱材1E、1Fの容積および占有面積が増加し、断熱性能を向上できる。
特に、設定温度の低い冷凍室3(3a、3b、3c)の領域において真空断熱材1を単数または複数回折り曲げることにより、断熱空間8s内での真空断熱材1E、1Fの占有率が大きくなることから、外部との温度差が大きい箇所で熱伝導率の低い真空断熱材1E、1Fで保温可能となり、効果的に熱漏洩量を小さくでき、消費電力量を低減できる。
さらに、真空断熱材1を、2重以上の多重とすることで、大幅な断熱性能の向上が可能である。
<<実施形態5>>
次に、実施形態5の冷蔵庫8について、図6を用いて説明する。図6は、実施形態5の真空断熱材1G、1H、1Iを備えた冷蔵庫8を前方から見た扉を除いた冷蔵庫本体8Hの正面断面図である。
実施形態5は、実施形態1の外板5と内箱6との間の断熱空間8sに真空断熱材1を配置する冷蔵庫8の別例である。
図6に示すように、固定部材k5を用いて真空断熱材1(1G、1H、1I)を冷蔵庫本体8Hの断熱空間8sの中央部に保持するが、真空断熱材1G、1H、1Iをそれぞれ湾曲部1G1、1H1、1I1で曲げた状態で配設することにより、同じ断熱空間8sの内部に占める真空断熱材1G、1H、1Iの容積を増加させることを可能としている。
特に、設定温度の低い冷凍室3の領域と、冷蔵庫本体8Hの下方後部(図6の冷蔵庫本体8Hの紙面奥側)に圧縮機を設置し発熱量が大きくなる野菜室4の背面近傍で、真空断熱材1G、1Iを湾曲部1G1、1I1で複数回折り曲げることにより、断熱空間8s内での真空断熱材1G、1Iの占有率が大きくなる。そのため、熱伝導率の低い真空断熱材1で保温や熱遮断が可能となり温度差が大きい箇所での熱漏洩量が小さくなる。
なお、図6では、真空断熱材1G、1H、1Iは、断熱空間8sの外板5と内箱6との中間部に設置する場合を図示しているが、外板5や内箱6に一部を接着させてもよい。また、本実施形態5では、冷蔵庫8の底面部に圧縮機を設置した場合を例示しているが、圧縮機の設置場所としては、底面部以外に配置してもよい。
このような状態で真空断熱材1G、1H、1Iを設置した後、ウレタン発泡して断熱材7を形成して冷蔵庫8を作製した。この冷蔵庫8について、熱漏洩量を測定したところ、表1に示すように、熱漏洩量比率は後記の比較例1の100に対して、熱漏洩比率は97であり、比較例1に比べ断熱性能が優れている。
なお、実施形態5について、熱漏洩量の改善が少ない点については、図6に示すように、真空断熱材1の大きさが小さく被覆面積が小さいためであり、被覆面積を大きくすることにより熱漏洩量の改善率は大きくなる。
また、図6の真空断熱材1Gは、湾曲部1G1で同方向に曲げているが、設置スペース的に問題が無いのであれば、真空断熱材1Hや1Iに示すが如く、逆方向に曲げることも可能である。
実施形態5によれば、真空断熱材1を曲げた状態での真空断熱材1を配設することにより、同じ断熱空間8sの内部に占める真空断熱材1の容積および占有面積を増加させることが可能で、冷蔵庫8の断熱性能が向上する。
また、設定温度の低い冷凍室3領域と、圧縮機を設置し発熱量が大きくなる野菜室4の背面近傍で、真空断熱材1G、1Iを複数回折り曲げることにより、温度差が大きい箇所で断熱空間8s内での真空断熱材1G、1Iの占有率を大きくでき、温度差が大きい箇所で熱伝導率の低い真空断熱材1G、1Iで保温や熱遮断が可能となる。そのため、効果的に熱漏洩量が小さくなり、消費電力量を効率的に低減できる。
さらに、真空断熱材1を外板5や内箱6にその一部を接着することにより、その箇所の固定部材k5が不要になる。
<<実施形態6>>
次に、実施形態6の冷蔵庫8について、図7を用いて説明する。図7は、実施形態6の真空断熱材1Jを備えた冷蔵庫8を前方から見た扉を除いた冷蔵庫本体8Hの正面断面図である。
実施形態6は、実施形態1の外板5と内箱6との間の断熱空間8sに真空断熱材1を配置する冷蔵庫8の別例である。
図7に示すように、固定部材k6を用いて真空断熱材1Jを冷蔵庫本体8Hの断熱空間8sの中央部に保持するが、湾曲部1J1で複数回曲げた状態で配設することにより、同じ断熱空間8sの内部に占める真空断熱材1Jの容積を増加させることを可能としている。
特に、設定温度の低い冷凍室3cの領域において真空断熱材1Jを湾曲部1J1で複数回折り曲げることにより、温度差が大きい箇所で断熱空間8sの内部での真空断熱材1Jの占有率が大きくなる。これによって、熱伝導率の低い真空断熱材1Jで保温可能となるため、温度差が大きい箇所での熱漏洩量が小さくなり消費電力量を低減できる。
また、断熱材7のウレタン流動方向を加味した曲げ位置及び曲げ角度にして、図示しない強度部材や、内部配線のコネクタ、冷媒が通流するパイプ等の内装部品を避けてウレタン流動路を形成することにより、真空断熱材1Jを断熱空間8sの中間部に配設した場合でも、ウレタン流動をスムーズに進展させることが可能となる。そのため、断熱材7のウレタン未充填箇所が形成されることによるウレタン熱伝導率の劣化を抑制することが可能となる。
図7では、真空断熱材1Jを断熱空間8sの中間部に設置している場合を図示しているが、外板5や内箱6に一部を接着させてもよい。
このような状態で真空断熱材1を設置した後、ウレタン発泡して断熱材7を形成して冷蔵庫8を作製した。この冷蔵庫8について、熱漏洩量を測定したところ、表1に示すように、熱漏洩量比率は後記の比較例1の100に対して、熱漏洩比率は94であり、比較例1に比べ熱漏洩が低減できた。
実施形態6によれば、真空断熱材1Jを湾曲部1J1で複数回曲げた状態で配設することにより、同じ断熱空間8sの内部に占める真空断熱材1Jの容積および占有面積を増加させることが可能で、冷蔵庫8の断熱性能が向上する。
設定温度の低い冷凍室3cの領域において真空断熱材1Jを複数回折り曲げることにより、断熱空間8sの内部での真空断熱材1Jの占有率が大きくなる。これによって、温度差が大きくなる箇所で熱伝導率の低い真空断熱材1Jで保温可能となり効果的に熱遮断が行え、熱漏洩量が小さくなり消費電力量を低減できる。
また、真空断熱材1Jを、ウレタン流動方向を加味した曲げ位置及び曲げ角度にして、強度部材や、内部配線のコネクタ、冷媒が通流するパイプ等の内装部品を避けてウレタン流動方向に一致または沿った方向にウレタン流動路を形成することにより、断熱材7のウレタン流動をスムーズに進展させることが可能となる。そのため、断熱材7のウレタン熱伝導率の劣化、すなわち熱伝導率が高くなり熱漏洩が大きくなる現象を抑制することが可能となる。
さらに、真空断熱材1Jの一部を外板5や内箱6に接着させることにより、接着する箇所近くの固定部材k6が不要になる。
<<実施形態1〜6の効果>>
実施形態1〜6によれば、真空断熱材1を内箱6の形状に合わせて変形させ、断熱空間8sにおいて断熱材7のウレタン流動空間を確保可能とする。また、断熱材7の流動空間の確保だけでなく、真空断熱材1を断熱材7のウレタン樹脂流動の案内板となるように変形させることで、断熱材7のウレタン未充填部の発生を抑制でき、安定した断熱性能を発揮できる。
そして、真空断熱材1の延在方向に対して垂直方向に変形させることにより、冷蔵庫本体8Hの面積に対する真空断熱材の占有面積を向上することが可能となり断熱性能を改善できる。そのため、断熱性能に優れた消費電力量の少ない冷蔵庫8を実現できる。
なお、図2〜図7においては、固定部材k1〜k6を外板5との間に設けた場合を例示しているが、内箱6との間に設けてもよく、固定部材k1〜k6の設置位置は適宜選択可能であり、限定されない。
なお、前記実施形態においては、断熱材7として、硬質ウレタンフォームを例示して説明したが、硬質ウレタンフォーム以外の断熱材7を用いてもよい。
<<比較例1>>
次に、比較例(従来例)1の冷蔵庫108について、図8を用いて説明する。図8は、比較例1の真空断熱材101を備えた冷蔵庫108を前方から見た扉を除いた冷蔵庫本体108Hの正面断面図である。
なお、冷蔵庫108の基本構成は、前記の実施形態1と同様であるので、実施形態1の符号を100番台の符号として示し、詳細な説明は省略する。
比較例1においては、図1の真空断熱材1と同様な真空断熱材101を、冷蔵庫108の外側に配設される鋼板115の側面115s、背面115h、底面115b、天面115t等に接着する。接着に際しては、ホットメルト接着剤等のゴム系の接着剤をはじめとして、アクリル系・ウレタン系等特には拘らない。また、ホットメルト以外では、両面テープや粘着テープの類でも問題ない。
外包材のうち、アルミ蒸着層を有する外側の面にホットメルト接着剤を塗布し、図8に示すように、冷蔵庫108の外側の鋼板115に接着した。
こうして、冷蔵庫108における外板105の側または内箱106の側の何れかに真空断熱材101を配置し、真空断熱材101以外の断熱空間108sには硬質ウレタンフォーム等の発泡の断熱材107を充填している。
こうして、真空断熱材101を設置した後、ウレタン発泡して断熱材107を形成し作製した冷蔵庫108について、熱漏洩量比率を測定し、その測定値を100(表1参照)とした。
比較例1の熱漏洩量比率100に比較して、実施形態1〜6の熱漏洩量比率は94〜97であり、前記したように、実施形態1〜6の構成により、断熱性能が向上する。
<<比較例2>>
次に、比較例(従来例)2の冷蔵庫108について、図9を用いて説明する。図9は、比較例2の真空断熱材101を備えた冷蔵庫108を前方から見た扉を除いた冷蔵庫本体108Hの正面断面図である。
なお、冷蔵庫108の基本構成は、前記の実施形態1と同様であるので、実施形態1の符号を100番台の符号として示し、詳細な説明は省略する。
図9に示すように、何らかの固定部材k10を用いて真空断熱材101を外板105と内箱106との間の断熱空間108sの中央部に保持する手段が報告されている。本方法による利点は、真空断熱材101を鋼板115に貼らないことによる熱移動の低減や、製品時の冷蔵庫本体108Hの外観不良の低減が挙げられる。
このような状態で真空断熱材101を設置した後、ウレタン発泡して断熱材107を形成し冷蔵庫108を作製した。 比較例2の冷蔵庫108について、熱漏洩量を測定したところ、熱漏洩量比率は98(表1参照)であった。
前記したように、実施形態1〜6の熱漏洩量比率は94〜97であり、比較例(従来例)2の熱漏洩量比率98より、断熱性能が向上する。
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F、1G、1H、1I、1J 真空断熱材
1A1、1B1、1C1、1D1、1E1 湾曲部
1F1、1G1、1H1、1I1、1J1 湾曲部
3 冷凍室
3a 製氷(貯氷)室(冷凍室)
3b 上段冷凍室(冷凍室)
3c 下段冷凍室(冷凍室)
5 外板(外箱)
6 内箱
7 断熱材
8 冷蔵庫
12 芯材
13 外被材(ガスバリヤ性部材)
8s 断熱空間

Claims (8)

  1. 外箱と内箱の間の断熱空間に断熱材と真空断熱材とを備える冷蔵庫であって、
    前記真空断熱材は、バインダを含まない芯材と、前記芯材を覆うガスバリヤ性部材とを有するとともに、湾曲する形状の湾曲部が形成される
    ことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 前記湾曲部は、少なくとも2箇所以上であることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
  3. 前記真空断熱材の湾曲部は、前記断熱空間における少なくとも発熱体近傍若しくは冷凍室近傍に位置する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷蔵庫。
  4. 前記真空断熱材は、前記断熱空間における断熱厚さ方向の中央部より前記内箱側に位置することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷蔵庫。
  5. 前記真空断熱材は、冷凍室近くに位置することを特徴とする請求項4に記載の冷蔵庫。
  6. 前記真空断熱材は、前記湾曲部により生じた形状が、前記断熱材の流動路を形成するように、前記真空断熱材と前記内箱若しくは内装部品との距離、または、前記真空断熱材と前記外箱との距離がとられる
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の冷蔵庫。
  7. 前記断熱材は、硬質ウレタンフォームであり、
    前記真空断熱材は、前記湾曲部により生じた形状が、前記硬質ウレタンフォームの流動方向に一致または沿った方向である
    ことを特徴とする請求項6に記載の冷蔵庫。
  8. 前記真空断熱材は、2重以上の多重に重ねて配置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の冷蔵庫。
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