JP2011236778A - 可変圧縮比エンジン - Google Patents
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Abstract
【課題】可変圧縮比機構を備えたエンジンにおける間隙に配置されたシール部材のシール性を維持し、クランクケース内からのガスの漏洩を防止することを課題とする。
【解決手段】可変圧縮比エンジン1は、クランクケース4に対してシリンダブロック2を相対変位させる駆動機構5を備えることにより圧縮比を変更する可変圧縮比エンジンであって、クランクケース4とシリンダブロック2との間に生じる間隙をシールするブーツシール42と、クランクケース4内の圧力を検出する圧力センサ70と、を備え、圧力センサ70により検出されるクランクケース4の内圧Pが所定値Aを超える場合、シリンダブロック2を変位してブーツシール42の変形量を減少する。
【選択図】図3
【解決手段】可変圧縮比エンジン1は、クランクケース4に対してシリンダブロック2を相対変位させる駆動機構5を備えることにより圧縮比を変更する可変圧縮比エンジンであって、クランクケース4とシリンダブロック2との間に生じる間隙をシールするブーツシール42と、クランクケース4内の圧力を検出する圧力センサ70と、を備え、圧力センサ70により検出されるクランクケース4の内圧Pが所定値Aを超える場合、シリンダブロック2を変位してブーツシール42の変形量を減少する。
【選択図】図3
Description
本発明はクランクケースに対しシリンダブロックを相対変位させることにより圧縮比を変更する可変圧縮比エンジンに関する。
圧縮比を変更することを可能としたエンジンでは、高負荷運転時には圧縮比を低くすることにより、ノッキングの発生を抑制し、低負荷運転時には圧縮比を高くすることにより、トルクを引き出すことが実現できる。圧縮比を変更するエンジンは、特許文献1のようにクランクケースをシリンダブロックに対して変位する構成や、特許文献2のようにクランクシャフトとコネクションロッドとをリンクを介して繋いだ構成などが開発されている。
上記特許文献1のようなクランクケースをシリンダブロックに対して変位する可変圧縮比エンジンでは、クランクケースとシリンダブロックとの隙間にシール部材を配置して、クランクケース内からの有害ガスの漏洩やオイルの飛散を防止している。ところが、シール部材はクランクケースがシリンダブロックに対して相対的に変位する度に伸びと縮みとを繰り返し、引張りや圧縮を受けて許容応力以上の力が加わることにより損耗し、損傷することが考えられる。このような原因でシール部材が破損したまま、引き続き、圧縮比を変更する運転を継続した場合、シール部材の亀裂等により生じた間隙が拡大し、クランクケース内から有害ガスの漏洩やオイルの飛散が生じるおそれがある。
そこで、本発明は、可変圧縮比機構を備えたエンジンにおける間隙に配置されたシール部材のシール性を維持し、クランクケース内からのガスの漏洩を防止することを課題とする。
かかる課題を解決する本発明の可変圧縮比エンジンは、クランクケースに対してシリンダブロックを相対変位させる駆動機構を備えることにより圧縮比を変更する可変圧縮比エンジンにおいて、前記クランクケースと前記シリンダブロックとの間に生じる間隙をシールするシール部材と、前記クランクケース内の圧力を検出する圧力検出手段と、を備え、前記圧力検出手段により検出される前記クランクケース内の圧力が所定値を超える場合、前記シリンダブロックを変位してシール部材の変形量を減少することを特徴とする。
このような構成とすることにより、シール部材のシール性を維持してクランクケース内から外部へガスが漏洩することを防止できる。クランクケース内は負圧の状態とされ外部より低圧であるため、シール部材のシール性が低下した場合、外部からクランクケース内に空気が流入し、クランクケース内の圧力が上昇する。従って、クランクケース内の圧力が上昇する場合、シール部材の損傷によりシール性が低下していることが想定できる。損傷によりシール部材のシール性が低下する場合、シール部材の変形量を減少することにより、損傷部に生じる隙間を塞ぎ、シール部材のシール性を維持する。これにより、ガスの漏洩を防止することができる。
上記構成の可変圧縮比エンジンにおいて、前記圧力検出手段により検出される前記クランクケース内の圧力が所定値を超える場合、前記シリンダブロックを変位して前記シール部材を成型時の形状となるように変形することが望ましい。ゴムやエラストマーを主原料とするシール部材は、成型時の形状が最も安定しており、シール性に優れているためである。
上記構成の可変圧縮比エンジンにおいて、前記シール部材の変形量を減少した後に、前記クランクケース内の圧力値が前記所定値を超える場合、前記シリンダブロックを変位して前記シール部材を成型時の形状に固定し、エンジンを運転する構成とすることができる。このような構成とすることにより、シール部材のシール性に優れた状態にできる。このため、クランクケース内からのガスの漏洩を防止することができる。
上記構成の可変圧縮比エンジンにおいて、前記シール部材の変形量を減少した後に、前記クランクケース内の圧力値が前記所定値以下となる場合、前記クランクケース内の圧力が前記所定値以下となる範囲で前記シリンダブロックの変位を許可する構成とすることができる。このような構成とすることにより、クランクケース内からのガスの漏洩を防止するとともに、圧縮比を変更して燃費を抑えた運転をすることができる。
本発明は、可変圧縮比機構を備えたエンジンにおける間隙に配置されたシール部材のシール性を維持し、クランクケース内からのガスの漏洩を防止することができる。
以下、本発明を実施するための一形態を図面と共に詳細に説明する。
本発明の実施例1について図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の可変圧縮比エンジン(以下、単に「エンジン」という。)1の概略構成を示した説明図である。図1はエンジン1の中間圧縮比の状態を示している。中間圧縮比とは最高圧縮比(または最低圧縮比)の状態から、以下説明する制御シャフト51が90°回転した状態である。
エンジン1は、シリンダブロック2と、シリンダヘッド3と、クランクケース4と、駆動機構5とを備えている。エンジン1は、駆動機構5によって、シリンダブロック2及びシリンダヘッド3をクランクケース4に対してエンジン高さ方向に沿って相対的に移動させることで、圧縮比を変更可能に構成されている。
シリンダブロック2の外側面2aは、平滑な表面として形成されている。シリンダブロック2内にはシリンダ21が形成されている。シリンダ21は、略円柱形状の貫通孔である。本実施例においては、4つのシリンダ21が、図1の紙面に直交する方向(以下、「気筒配列方向」という。)に沿って一列に形成されている。シリンダ21の内部には、ピストン22がシリンダ中心軸Aに沿って往復移動可能に収容されている。
クランクケース4は、クランクケース4の内側にシリンダブロック2を収容し得るように形成されている。クランクケース4の側面には、シリンダブロック2の下端付近に、駆動機構5のブロック側支持部55を収容し得るように開口部41が形成されている。
クランクケース4の内壁面4aは、シリンダブロック2の外側面2aと対向するように設けられている。この内壁面4aも、シリンダブロック2の外側面2aと同様に、平滑な表面として形成されている。シリンダブロック2の外側面2aと、クランクケース4の内壁面4aとの間には、数mm程度の間隙(クリアランス)が設けられている。
クランクケース4の開口部41よりも上側において、上記クリアランスを覆うように弾性変形が可能なゴムまたはエラストマーを材料とするブーツシール42が装着されている。図2は図1中のブーツシール42とその周囲を拡大して示した説明図である。ブーツシール42は、一方の開口部42aがクランクケース4の開口部41よりも上側に装着され、他方の開口部42bがクランクケース4に装着されている。このように装着されたブーツシール42は、上述のクリアランスからのブローバイガスやオイルミストの漏出を抑制する。すなわち、クランクケース4とシリンダブロック2との間に生じる間隙(クリアランス)をシールする。また、このブーツシール42は図1の状態、すなわち、エンジン1の中間圧縮比の状態において、成型時の形状となるように構成されている。
クランクケース4の下端部には、クランクシャフト43が回転可能に支持されている。クランクシャフト43は、気筒配列方向と平行に配置されている。このクランクシャフト43は、ピストン22のシリンダ中心軸Aに沿った往復運動に基づいて回転駆動されるように、コンロッド44を介して、ピストン22と連結されている。
駆動機構5は、シリンダブロック2に一体となるように組み込まれるとともに、クランクケース4の開口部41に位置する。駆動機構5は、一対の制御シャフト51、駆動シャフト52、モータ53、一対のウォーム54、を備えている。
制御シャフト51は、ジャーナル部51aと、円形カム部51bと、ウォームホイール51cと、から構成されている。ジャーナル部51a、円形カム部51b、及びウォームホイール51cは、制御シャフト51の長手方向(図1の紙面に直交する方向)に沿って並べて構成されている。この制御シャフト51は、ジャーナル部51a、円形カム部51b、及びウォームホイール51cが一体となって回転するように構成されている。
ジャーナル部51aは、円柱状の部材であって、制御シャフト51の回転中心軸と同軸に設けられている。ジャーナル部51aは、隣り合う円形カム部51bの間、及び制御シャフト51の長手方向における両端部に設けられている。この回転中心軸は、気筒配列方向と平行且つシリンダ中心軸Aと直交するように設けられている。円形カム部51bは、シリンダ21に対応した位置にて、ジャーナル部51aから突出するように設けられている。具体的には、円形カム部51bは、ジャーナル部51aよりも径が太い円柱状の部材であって、制御シャフト51の回転中心軸から偏心して設けられている。そして、一対の制御シャフト51は、同一方向に回転駆動されることで、すべての円形カム部51bが同一方向に指向(突出)するように構成及び配置されている。また、制御シャフト51の長手方向における略中央部には、ウォームホイール51cが設けられている。ウォームホイール51cは、円板状の歯車であって、制御シャフト51の回転中心軸と同軸に設けられている。
本実施例における制御シャフト51は、ジャーナル部51aと円形カム部51bとの偏心量がシリンダブロック2の最大リフト量とほぼ等しくなるように構成されている。
駆動シャフト52は、一対の制御シャフト51のそれぞれと直交するように、エンジン幅方向と平行に設けられている。駆動シャフト52の一端は、モータ53と連結されている。すなわち、駆動シャフト52は、モータ53によって回転駆動されるように構成及び配置されている。なお、本実施例においては、モータ53は、ECU(Electronic Control Unit)60と電気的に接続されている。すなわち、モータ53は、ECU60及びエンコーダ等により回転角度及びその原点が検知され得るように構成されている。なお、ECU60は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、入出力ポートを双方向バスで接続した公知の形式のディジタルコンピュータからなり、エンジン1の制御のために設けられている各種センサや作動装置と信号をやり取りしてエンジン1を制御するようになっている。
駆動シャフト52の両端部には、一対のウォーム54が設けられている。ウォーム54は、ウォームホイール51cと噛み合う螺旋状の歯形を有する円筒状のギヤであって、駆動シャフト52と一体的に回転するように、駆動シャフト52に固定されている。一対のウォーム54は、一対のウォームホイール51cに対応する位置に設けられている。
シリンダブロック2には、ブロック側支持部55が装着されている。ブロック側支持部55は、円形カム部51bと対応する位置に配置されている。すなわち、複数のブロック側支持部55が、シリンダ21に対応するように設けられている。
ブロック側支持部55には、軸受孔55aが形成されている。この軸受孔55aは、円形カム部51bの外径に対応する内径を有する貫通孔である。すなわち、円形カム部51bは、ブロック側支持部55によって回転可能に支持されつつ収容されている。
さらに、クランクケース4の外側に、駆動機構5を覆うようにカバー部58が装着されている。カバー部58は、制御シャフト51のジャーナル部51aを挟んでクランクケース4の上部と対向する。カバー部58は、クランクケース4に設けられた開口部41からエンジン1の外部へブローバイガスやオイルミストが漏洩することを抑制するように、外側から気密的に接合されている。このカバー部58は、駆動機構5の移動を妨げないように装着されている。
また、エンジン1はクランクケース4内の圧力を測定する圧力センサ70を備えている。圧力センサ70はECU60と電気的に接続されている。このため、ECU60は、圧力センサ70により測定されるクランクケース4内の圧力情報を取得する。
次に、エンジン1における圧縮比の変更動作について説明する。図1に示されているように、中間圧縮比状態においては、円形カム部51bの突出方向が、エンジン幅方向と平行となる。このとき、シリンダブロック2の、クランクケース4に対する相対位置は、エンジン幅方向について最も偏った位置となる。このとき、シリンダブロック2は、移動可能範囲においてエンジン高さ方向の略中央に位置する。
図1に示されている中間圧縮比状態から、圧縮比が変更される場合、モータ53が起動され、ウォーム54が回転駆動される。すると、一対のウォームホイール51cが、同一方向に同期して回転する。この一対のウォームホイール51cの回転により、一対の制御シャフト51が、同一方向に同期して回転する。一対の制御シャフト51の回転により、ジャーナル部51aは、クランクケース4側の軸受孔の内側で、制御シャフト51の回転中心軸を中心として回転する。このとき、ジャーナル部51aは、エンジン幅方向及びエンジン高さ方向について、クランクケース4に対して相対移動しない。一方、円形カム部51bは、制御シャフト51の回転により、制御シャフト51の回転中心軸を中心とした側面視にて円弧状の軌道上を移動する。また、円形カム部51bは、ブロック側支持部55における軸受孔55aの内面と摺動しながら、ブロック側支持部55の内側で回転する。これにより、シリンダブロック2は、上述のような側面視にて円弧状の軌道上を移動し、シリンダヘッド3とクランクシャフト43との距離が変動し、圧縮比が変更される。
このとき、シリンダブロック2のエンジン幅方向及びエンジン高さ方向における位置は、制御シャフト51の回転角、すなわち、円形カム部51bの突出状態によって決定される。また、クランクケース4内でのシリンダブロック2の移動によって、シリンダブロック2の外側面2aと、クランクケース4の内壁面4aと、の間のクリアランスの幅が変動する。しかしながら、シリンダブロック2のエンジン幅方向における移動量は、シリンダ軸方向の移動量に比べて極めて小さい。
続いて、本実施例におけるブーツシール42の保護に関する制御について説明する。本制御はECU60により実行される。図3はブーツシール42の保護によりガス漏れを抑制する制御について示したフローである。以下、図3のフローを参照して説明する。
ECU60はステップS1において、クランクケース4の内圧Pを取得する。ここでは、圧力センサ70により測定されるクランクケース4の圧力情報を取得し、クランクケース4の内圧Pを取得する。ECU60はステップS1の処理を終えるとステップS2へ進む。
ECU60はステップS2において、内圧Pが所定値Aを超えるか否かを判断する。所定値Aはブーツシール42が漏洩していない状態でクランクケース4内の許容される最大圧力である。クランクケース4内は負圧の状態とされ外部より低圧であるため、ブーツシール42が損傷し、クランクケース4内と外部とを連通する空気の通路が生じた場合、外部からクランクケース4内へ空気が流入する。空気が流入することにより、クランクケース4内の圧力が上昇する。したがって、空気の流入によりクランクケース4内の圧力が所定値Aを超えた場合、ブーツシール42が損傷していると判断する。ブーツシール42の損傷により、クランクケース4内と外部とを連通する通路をそのままにすると、クランクケース4内からのガス漏れやオイル流出が生じるため、以下のステップにおいて、これを防止する処理を行う。ECU60はステップS2において、内圧Pが所定値Aを超えると判断する場合、ステップS3へ進む。
ECU60はステップS3において、ブーツシール42が成型時の形状となるときの機械圧縮比εBとなるように駆動機構5を駆動する。すなわち、中間圧縮比となる状態にする。図4は、このときのブーツシール42の形状の変更する様子を示した説明図である。図4(a)はブーツシール42が伸長した状態から成型時の形状に戻る様子を示している。図4(b)はブーツシール42が縮小した状態から成型時の形状に戻る様子を示している。ブーツシール42は成型時の形状が最も安定しており、シール性に優れている。このため、ブーツシール42の損傷により、ガスの漏洩やオイル流出のおそれがあることを判断すると、成型時の形状となるように変更する。これにより、損傷により生じたガスの通り道を塞ぎ、クランクケース4内からのガスの漏洩やオイルの流出を防止する。次に、ECU60はステップS4において、再びクランクケース4内の内圧Pを取得する。ECU60はステップS3の処理を終えるとステップS5へ進む。
ECU60はステップS5において、再度、内圧Pが所定値Aを超えるか否かを判断する。上記、ステップS2において機械圧縮比を変更してブーツシール42の形状を変えることにより、ブーツシール42のシール性が向上し、クランクケース4内と外部とを連通する通路が塞がれるため、外部からの空気の流入が停止し、内圧Pが所定値A以下となると考えられる。ECU60はステップS5において、YESと判断する場合、すなわち、内圧Pが所定値Aを超えると判断した場合、ステップS6へ進む。
ECU60はステップS6において、機械圧縮比をεBに変更、固定し運転する。上記ステップS5において、YESと判断する場合、ブーツシール42を成型時の形状に戻したにもかかわらず、クランクケース4の内圧Pが所定値Aを超えている。この場合、未だにクランクケース4内と外部とを連通しており、外部からクランクケース4内に空気が流入していることが考えられるため、圧縮比を変更する運転を停止する。また、ドライバに警告をし、クランクケース4の内圧Pに異常があることを通知することとしてもよい。ECU60はステップS6の処理を終えるとリターンとなる。
一方、ECU60はステップS5において、NOと判断する場合、すなわち、内圧Pが所定値Aを超えていないと判断した場合、ステップS7へすすむ。
ECU60はステップS7において、運転可能な機械圧縮比εの範囲を学習する。具体的な学習として、例えば、機械圧縮比εを徐々に変更するように駆動機構5を動作させて、クランクケース4の内圧Pが所定値Aを超えない機械圧縮比εの範囲を確定する。学習後は、学習で確定した機械圧縮比εの範囲となるようにエンジン1を運転する。ECU60はステップS7の処理を終えるとリターンとなる。
ところで、ECU60はステップS2において、NOと判断する場合、すなわち、機械圧縮比をεBへ変更する前に、内圧Pが所定値Aを超えていないと判断した場合には、リターンとなる。クランクケース4の内圧Pが所定値Aを超えていない場合、ブーツシール42に異常がないと判断できるので、処理を終えてリターンとなる。
以上、本実施例のエンジン1において、クランクケース4の内圧Pを測定し、クランクケース4内からのブローバイガスやオイルミストの漏洩を監視する。クランクケース4内からガス等の漏洩がある場合、クランクケース4とシリンダブロック2間をシールするブーツシール42を成型時の形状へ戻すことにより、ガスの漏洩を抑制することができる。なお、他の実施例として、クランクケース4内の圧力が所定値を超え、クランクケース4内へ空気の流入があると判断する場合、単に、シール部材であるブーツシール42の変形量を減少させる制御を行うこととしてもよい。
上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、さらに本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。本実施例では、クランクケース4とシリンダブロック2との間隙をシールするシール部材としてブーツシール42を用いたが、ブーツシール以外のシール部材でシールする構成であってもよい。この場合でも、上記と同様の制御により、クランクケース4からのガスの漏洩を抑制することができる。
1 可変圧縮比エンジン
2 シリンダブロック
3 シリンダヘッド
4 クランクケース
5 駆動機構
42 ブーツシール
60 ECU
70 圧力センサ
2 シリンダブロック
3 シリンダヘッド
4 クランクケース
5 駆動機構
42 ブーツシール
60 ECU
70 圧力センサ
Claims (4)
- クランクケースに対してシリンダブロックを相対変位させる駆動機構を備えることにより圧縮比を変更する可変圧縮比エンジンにおいて、
前記クランクケースと前記シリンダブロックとの間に生じる間隙をシールするシール部材と、
前記クランクケース内の圧力を検出する圧力検出手段と、
を備え、
前記圧力検出手段により検出される前記クランクケース内の圧力が所定値を超える場合、前記シリンダブロックを変位して前記シール部材の変形量を減少することを特徴とした可変圧縮比エンジン。 - 請求項1記載の可変圧縮比エンジンにおいて、
前記圧力検出手段により検出される前記クランクケース内の圧力が所定値を超える場合、前記シリンダブロックを変位して前記シール部材を成型時の形状とすることを特徴とした可変圧縮比エンジン。 - 請求項1記載の可変圧縮比エンジンにおいて、
前記シール部材の変形量を減少した後に、前記クランクケース内の圧力値が前記所定値を超える場合、前記シリンダブロックを変位して前記シール部材を成型時の形状に固定し、エンジンを運転することを特徴とした可変圧縮比エンジン。 - 請求項1または2記載の可変圧縮比エンジンにおいて、
前記シール部材の変形量を減少した後に、前記クランクケース内の圧力値が前記所定値以下となる場合、前記クランクケース内の圧力が前記所定値以下となる範囲で前記シリンダブロックの変位を許可することを特徴とした可変圧縮比エンジン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010107583A JP2011236778A (ja) | 2010-05-07 | 2010-05-07 | 可変圧縮比エンジン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010107583A JP2011236778A (ja) | 2010-05-07 | 2010-05-07 | 可変圧縮比エンジン |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=45325034
Family Applications (1)
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JP2010107583A Pending JP2011236778A (ja) | 2010-05-07 | 2010-05-07 | 可変圧縮比エンジン |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2011236778A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013177876A (ja) * | 2012-02-29 | 2013-09-09 | Toyota Motor Corp | 可変圧縮比機構を備える内燃機関 |
KR101518923B1 (ko) | 2013-10-16 | 2015-05-12 | 현대자동차 주식회사 | 가변 압축비 엔진 |
-
2010
- 2010-05-07 JP JP2010107583A patent/JP2011236778A/ja active Pending
Cited By (2)
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JP2013177876A (ja) * | 2012-02-29 | 2013-09-09 | Toyota Motor Corp | 可変圧縮比機構を備える内燃機関 |
KR101518923B1 (ko) | 2013-10-16 | 2015-05-12 | 현대자동차 주식회사 | 가변 압축비 엔진 |
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