JP2005264903A - 内燃機関の吸排気装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロータリーバルブの耐久性を維持しつつ、内燃機関の燃焼室内のシール性を向上することができる内燃機関の吸排気装置を提供すること。
【解決手段】吸気ポート51、排気ポート52と対向する位置に吸気孔24、排気孔25が形成された天井部21を有し、シリンダーブロック6とピストン7との間に配置されるシリンダー2と、天井部21とシリンダーヘッド5との間に回転自在に支持され、内燃機関の運転状態に応じてモータ4により回転することにより、吸気ポート51と吸気孔24との連通および排気ポート52と排気孔25との連通を行うバルブ孔31を有するロータリーバルブ3と、天井部21をシリンダー2とピストン7との間に発生する圧力に応じてシリンダーブロック6に対してピストン7の上死点側に移動させる弾性手段であるシリンダー2の円筒部22とを備え、シリンダーヘッド5とシリンダー2とロータリーバルブ3との間の隙間を調整する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関の吸排気装置に関し、さらに詳しくは内燃機関の吸排気をロータリーバルブにより行う内燃機関の吸排気装置に関するものである。
一般に、乗用車、トラックなどの車両に搭載されるガソリンエンジン、ディーゼルエンジンなどの内燃機関の吸排気装置は、この内燃機関のシリンダーヘッドの吸気ポートに設けられた1以上の吸気バルブとこのシリンダーヘッドの排気ポートに設けられた1以上の排気バルブとにより構成されている。この吸気バルブおよび排気バルブは、それぞれ内燃機関のクランクシャフトにタイミングチェーンを介して連結されたインテークカムシャフトに取り付けられたインテークカムおよびエキゾーストカムシャフトに取り付けられたエキゾーストカムにより動作する。つまり、インテークカムおよびエキゾーストカムがクランクシャフトの回転とともに回転し、このインテークカムおよびエキゾーストカムが回転することで吸気バルブおよび排気バルブは、それぞれ吸気ポートと内燃機関の各気筒の燃焼室との間および排気ポートとこの燃焼室との間で往復運動を行う。
例えば、4サイクルの内燃機関では、吸気バルブおよび排気バルブは、各工程に応じて開閉を行う。内燃機関の吸気工程では、吸気バルブのみがインテークカムにより開かれ、この内燃機関の各気筒の燃焼室にこの内燃機関の吸気系統から空気のみあるいは空気および燃料が吸気される。内燃機関の圧縮工程では、吸気バルブおよび排気バルブがそれぞれインテークカムおよびエキゾーストカムにより閉じられ、上記吸気された空気のみと燃焼室内で噴射された燃料との混合気あるいは吸気された空気および燃料の混合気が燃焼室内で圧縮される。内燃機関の爆発膨張工程では、吸気バルブおよび排気バルブがそれぞれインテークカムおよびエキゾーストカムにより閉じられたままで、圧縮された上記混合気が点火プラグの着火により爆発し、燃焼ガスとなりこの内燃機関のピストンを押し下げクランクシャフトに回転力(トルク)が発生する。内燃機関の排気工程では、排気バルブのみがエキゾーストカムにより開かれ、上記燃焼しきった燃焼ガスである排気ガスが燃焼室から排気系統に排気される。
ところで、上記一般的な内燃機関の吸排気装置では、この内燃機関の吸気工程において、吸気バルブが内燃機関の吸気ポートから燃焼室内に移動することで、この吸気ポートから燃焼室内に吸気される吸気系統からの空気のみあるいは空気および燃料の流れが阻害される。つまり、吸気バルブが存在することにより、内燃機関の吸気工程において、ポンプ損失が発生し、この内燃機関の出力、燃費の向上を図ることができないものであった。さらに、上記一般的な内燃機関の吸排気装置では、この内燃機関の機関回転数が上昇すると、燃焼室内の混合気と排気ガスとの交換、つまりガス交換が不十分になるため、吸気バルブおよび排気バルブが同時に開くバルブオーバーラップ期間を設けている。これにより、内燃機関の吸気工程において燃焼室内に排気ガスが残留したり、吸気された空気のみあるいは空気および燃料が排気バルブを介して燃焼室内から排気系統に流出したりするために内燃機関の燃焼効率が低下し、この内燃機関の出力、燃費のさらなる向上を図ることが困難であった。
そこで、特許文献1および特許文献2に示すように、上記一般的な内燃機関の吸排気装置に用いられる吸気バルブおよび排気バルブのかわりに、1以上のバルブ孔を有するロータリーバルブを用いる技術が提案されている。特許文献1に示す従来の内燃機関の吸排気装置では、内燃機関の各気筒の燃焼室の天井部としてロータリーバルブ(ロータリーヘッドバルブ)を用いる。これにより、このロータリーバルブが回転することで、シリンダーヘッドに形成された吸気ポートおよび排気ポートと燃焼室との連通が行われるものである。一方、特許文献2に示す従来の内燃機関の吸排気装置では、シリンダーヘッドとシリンダーブロックとは別個に設けられたシリンダー(第一シリンダーヘッドカバー)との間にロータリーバルブ(第二シリンダーヘッドカバー)を配置する。これにより、このロータリーバルブが回転することで、シリンダーヘッドに形成された吸気ポート(吸気管)とシリンダーに形成された吸気孔(吸気ポート)、シリンダーヘッドに形成された排気ポート(排気管)とシリンダーに形成された排気孔(排気ポート)との連通を行い、この吸気ポートおよび排気ポートと燃焼室との連通が行われるものである。
特開昭50−143914号公報 特開2001−182512号公報
これら特許文献1および特許文献2に示す従来の内燃機関の吸排気装置では、吸気バルブおよび排気バルブの代わりにロータリーバルブを用いるため、一般的な内燃機関の吸排気装置のようにバルブによる空気のみあるいは空気および燃料の流れおよび排気ガスの流れが阻害されず、内燃機関の出力、燃費の向上を図ることができるものである。
しかしながら、上記特許文献1に示す従来の内燃機関の吸排気装置では、この内燃機関の爆発膨張工程において、ロータリーバルブが直接燃焼ガスに曝されるため、このロータリーバルブの冷却が行われず、また燃焼ガスの成分により、ロータリーバルブが損傷し、耐久性が低下するという問題があった。また、特許文献1および特許文献2に示す従来の内燃機関の吸排気装置では、この内燃機関の圧縮工程および爆発膨張工程において、つまり燃焼室内の圧力が上昇した際において、燃焼室内のシール性に問題であった。これは、これら従来の内燃機関の吸排気装置では、ロータリーバルブが回転する必要がある、つまりシリンダーヘッドあるいはシリンダーヘッドおよびシリンダーに対してこのロータリーバルブが摺動しなければならないため、シリンダーヘッドあるいはシリンダーヘッドおよびシリンダーとロータリーバルブとの間に隙間を形成する必要があるためである。ここで、燃焼室内のシール性を向上するために、上記隙間を小さくすることが考えられるが、この場合は、シリンダーヘッドあるいはシリンダーヘッドおよびシリンダーとロータリーバルブとの摺動抵抗が高くなり、ロータリーバルブの損傷が増加し、耐久性が低下するという問題がある。
この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ロータリーバルブの耐久性を維持しつつ、内燃機関の燃焼室内のシール性を向上することができる内燃機関の吸排気装置を提供することを目的とするものである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、この発明では、シリンダーブロックとピストンとの間に配置され、かつピストンの上死点側に閉塞する天井部を有するとともに、天井部のシリンダーヘッドに形成された吸気ポートおよび排気ポートのそれぞれの開口部と対向する位置に吸気孔および排気孔が形成されたシリンダーと、シリンダーの天井部とシリンダーヘッドとの間に回転自在に支持され、かつ内燃機関の運転状態に応じて駆動手段により回転することにより、シリンダーヘッドの吸気ポートと前記シリンダーの吸気孔との連通およびシリンダーヘッドの排気ポートとシリンダーの排気孔との連通を行う少なくとも1以上のバルブ孔を有する少なくとも1以上のロータリーバルブと、シリンダーの天井部をシリンダーとピストンとの間に発生する圧力に応じてシリンダーブロックに対してピストンの上死点側に移動させる弾性手段とを備えることを特徴とする。
また、この発明では、上記内燃機関の吸排気装置において、シリンダーの開口側端部は、シリンダーブロックに固定されており、弾性手段は、シリンダーの開口側端部と天井部との間の弾性部材により形成した円筒部であることを特徴とする。
また、この発明では、上記内燃機関の吸排気装置において、シリンダーの開口側端部には、径方向外方に延在するつば部が形成され、シリンダーブロックには、つば部に対応する位置に受け部が形成されており、弾性手段は、つば部と受け部とのピストンの上死点側の間に挟み込まれた弾性部材であることを特徴とする。
これらの発明によれば、ロータリーバルブは、シリンダーの天井部、すなわち燃焼室の天井部とシリンダーヘッドとの間に介在する。つまり、ロータリーバルブが内燃機関の爆発膨張工程で発生する燃焼ガスに直接曝されるのは、シリンダーの吸気孔および排気孔において燃焼室に対して露出している部分となる。従って、上記従来の内燃機関の吸排気装置のように、ロータリーバルブの全部が燃焼ガスに曝される場合と比較して、このロータリーバルブの損傷を低減することができる。
また、弾性手段は、シリンダーとピストンとの間に発生する圧力に応じて、すなわち内燃機関の燃焼室内の圧力が高くなるとシリンダーの天井部をシリンダーブロックに対してピストンの上死点側に移動させる。従って、この燃焼室内の圧力が低く、高いシール性が要求されない期間、例えば内燃機関の吸気工程、排気工程においては、シリンダーの天井部がシリンダーブロックに対してピストンの上死点側に移動せず、シリンダーヘッドおよびシリンダーとロータリーバルブとの間の隙間の幅を大きくして、シリンダーヘッドおよびシリンダーとロータリーバルブとの間の摺動抵抗を低く維持するので、このロータリーバルブの損傷を低減することができる。一方、燃焼室内の圧力が高く、高いシール性が要求される期間、例えば内燃機関の圧縮行程、爆発膨張工程においては、シリンダーの天井部がシリンダーブロックに対してピストンの上死点側に移動し、シリンダーとロータリーバルブとの間の隙間の幅を小さくするので、このシリンダーとロータリーバルブとの間のシール性、つまり燃焼室のシール性を高く維持することができる。
この発明にかかる内燃機関の吸排気装置は、弾性手段が内燃機関の燃焼室の圧力に応じて、シリンダーヘッドおよびシリンダーとロータリーバルブとの間の隙間の幅を調整するので、ロータリーバルブの耐久性を維持しつつ、内燃機関の燃焼室内のシール性を向上することができるという効果を奏する。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この発明を実施するための最良の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの或いは実質的に同一のものが含まれる。ここで、以下に説明する内燃機関の吸排気装置は、乗用車、トラックなどの車両に搭載されるガソリンエンジン、ディーゼルエンジンなどの内燃機関であるエンジン、特に4サイクルエンジンについて説明するが、2サイクルエンジンでも用いることができる。
図1は、実施例1にかかる内燃機関の吸排気装置の要部断面図を示す図である。図2は、実施例1にかかる内燃機関の吸排気装置の要部平面図を示す図である。図3は、実施例1にかかる内燃機関の吸排気装置の概略構成例を示す図である。なお、図1は図2のA−A断面図、図3は図2のB−B断面図である。図1〜図3に示すように、この実施例1にかかる内燃機関の吸排気装置1は、気筒ごとに設けられるシリンダー2とロータリーバルブ3とにより構成されている。なお、4は、ロータリーバルブ3を回転させる駆動手段であるモータである。また、5はシリンダーヘッド、6はシリンダーブロック、7はピストン、8は点火プラグである。また、9は、少なくとも上記駆動手段であるモータ4に駆動信号を出力するECU(Engine Control Unit)である。また、この実施例1にかかる内燃機関の吸排気装置1を構成するシリンダー2およびロータリーバルブ3は、シリンダーヘッド5とシリンダーブロック6との間に配置されるものであり、このシリンダーヘッド5とシリンダーブロック6とは、シリンダーヘッドガスケット61を介して図示しないボルトにより固定されている。
シリンダー2は、シリンダーブロック6とピストン7との間に配置されており、ピストン7の上死点側(図1では、上側)が閉塞する円筒形状であり、天井部21と、弾性手段である円筒部22と、開口側端部である固定部23とにより構成されている。天井部21は、このシリンダー2とピストン7とにより形成される燃焼室Sの天井部を構成するものである。また、天井部21は、従来の内燃機関の吸排気装置の燃焼室の天井部と比較して、特に限定されるものではなく、ディスク状、カップ状、半球状などのいずれでの形状あっても良い。また、天井部21には、シリンダーヘッド5に形成された吸気ポート51の開口部51aおよび排気ポート52の開口部52aと対向する位置に吸気孔24、排気口25が形成されている。また、天井部21の中央部は、ピストン7の上死点側に突出する突出部26が形成されている。この突出部26には、点火プラグ8がネジにより螺合され、固定されている。さらに、この突出部26は、後述するロータリーバルブ3の回転軸受としての機能も有するものである。
円筒部22は、弾性手段であり、天井部21と開口側端部である固定部23との間に形成されるものである。この円筒部22は、シリンダーブロック6を構成する部材のヤング率よりも低いヤング率を有する弾性部材で構成されており、燃焼室S内の圧力に応じて伸縮するものである。例えば、内燃機関の圧縮工程における混合気の圧縮、あるいは内燃機関の爆発膨張工程における燃焼ガスの爆発により、燃焼室S内の圧力が高くなると、この円筒部22がピストン7の上死点側に伸びる。従って、円筒部22がピストン7の上死点側に伸びるとともに、天井部21もピストン7の上死点側に移動することとなる。一方、例えば、内燃機関の吸気工程における空気のみあるいは空気および燃料の燃焼室S内への吸気、あるいは内燃機関の排気工程における燃焼しきった燃焼ガスである排気ガスの燃焼室Sからの排気のように、この燃焼室S内の圧力が低くなると、ピストン7の上死点側に伸びた円筒部22が、元の位置に戻る、すなわちピストン7の下死点側に縮む。従って、円筒部22がピストン7の下死点側に縮むとともに、天井部21もピストン7の下死点側に移動することとなる。
固定部23は、このシリンダー2の開口側端部であり、このシリンダー2をシリンダーブロック6に固定するものである。ここで、シリンダー2は、この固定部23の部分のみがシリンダーブロック6に固定されているものであり、円筒部22はシリンダーブロック6に固定されていない。従って、円筒部22は、シリンダーブロック6に対して摺動可能であり、この円筒部22が燃焼室S内の圧力に応じて伸縮可能である。なお、図1および図3では、シリンダー2を構成する天井部21と円筒部22と固定部23は、一体鍛造等で一体に製造されているが、天井部21と円筒部22および固定部23とを別個に製造し、ネジによる螺合や溶接によって一体化しても良い。なお、シリンダー2は、固定部23によりシリンダーブロック6に固定されているので、このシリンダーブロック6に対して回転することはない。従って、突出部26に取り付けられる点火プラグ8は、後述するロータリーバルブ3が回転しても回転しないので、点火プラグ8がシリンダー2からはずれることを抑制することができる。また、点火プラグ8が回転しないため、この点火プラグ8の図示しない高電圧接点がこの点火プラグに電力を供給する図示しない点火ケーブルに対して摺動しないので、接触不良を抑制することもできる。
ロータリーバルブ3は、シリンダー2の天井部21とシリンダーヘッド5との間に配置されており、シリンダーヘッド5の吸気ポート51とシリンダー2の吸気孔24との連通およびシリンダーヘッド5の排気ポート52とシリンダー2の排気孔25との連通を行うバルブ孔31が1つ形成されている。このロータリーバルブ3の形状は、シリンダー2の天井部21の形状と略同様な形状である。ここで、シリンダーヘッド5の吸気ポート51の開口部51aおよび排気ポート52の開口部52aが形成される内面53もシリンダー2の天井部21の形状と略同様な形状である。つまり、ロータリーバルブ3は、シリンダー2の天井部21およびシリンダーヘッド5の内面53と一定間隔の隙間h1が形成されるように、シリンダー2の天井部21とシリンダーヘッド5との間に配置されている。従って、ロータリーバルブ3が後述する内燃機関の爆発膨張工程で発生する燃焼ガスに直接曝されるのは、シリンダー2の吸気孔24および排気孔25から燃焼室Sに対して露出している部分となる。つまり、上記従来の内燃機関の吸排気装置のように、ロータリーバルブ3の全部が燃焼ガスに曝される場合と比較して、このロータリーバルブ3の損傷を低減することができる。なお、この隙間h1は、シリンダー2の円筒部22がピストン7の上死点側に伸びていない場合に形成される隙間であり、この隙間h1の状態でロータリーバルブ3を後述するモータ4により回転させると、燃焼室S内のシール性は低いが、シリンダー2の天井部21およびシリンダーヘッド5の内面53とロータリーバルブ3との摺動抵抗が低くなる状態である。
また、ロータリーバルブ3の中央部には、ピストン7の上死点側に突出するロータリー側ギヤ32が形成されている。このロータリー側ギヤ32は中空構造であり、この図示しない中空部にシリンダー2の突出部26が挿入されている。ロータリーバルブ3は、突出部26を中心に、つまり図1および図3のCに示すシリンダー2の中心軸を中心に回転自在に支持されている。なお、上記では、ロータリーバルブ3の中央部にロータリー側ギヤ32が形成される場合について説明したが、これに限られるものではなく、ロータリーバルブ3の端部に形成されても良い。また、ロータリーバルブ3のバルブ孔31は、1つに限定されず複数個形成されていても良い。
モータ4は、駆動手段であり、後述するECU9から出力される内燃機関の運転状態に応じた駆動信号により駆動するものである。また、モータ4は、その図示しない回転軸にピニオンギヤ41が取り付けられている。このピニオンギヤ41は、ロータリーバルブ3のロータリー側ギヤ32と噛み合っている。つまり、図2および図3に示すように、モータ4が後述するECU9から出力される駆動信号により矢印D方向に回転すると、ロータリーバルブ3が矢印E方向に回転する。なお、駆動手段は、モータ4に限られるものではなく、内燃機関の図示しないクランクシャフトの回転力をロータリーバブル3に伝達する回転力伝達機構であっても良い。この回転力伝達機構は、クランクシャフトが1回転、つまりピストン7が1往復するとロータリーバルブ3が半回転するように調整する。これにより、クランクシャフトが2回転することで内燃機関の各工程を行う場合に、ロータリーバルブ3が1回転することとなる。
ECU9は、図3に示すように、内燃機関の各所に取り付けられたセンサ、例えばエンジン回転数を検出する図示しないクランクシャフトに取り付けられた図示しない角度センサ、アクセルの開度を検出する図示しないアクセル開度センサ、内燃機関に吸入される空気の吸入空気量を検出する図示しないエアフロメータなどから、エンジン回転数、アクセル開度、吸入空気量などが入力信号として入力される。また、この入力信号および記憶部93に記憶されている各種マップに基づいて、図示しない燃料噴射弁の噴射タイミングや噴射量を制御する噴射信号、点火プラグ8の点火を制御する点火信号、駆動手段であるモータ4の回転角速度を制御する駆動信号などの出力信号を出力する。具体的には、上記入力信号や出力信号の入出力を行う入出力ポート(I/O)91と、モータ4の回転角速度、つまりロータリーバルブ3の回転角速度を算出する処理部92と、上記マップなどを記憶する記憶部93とにより構成されている。なお、この発明にかかる内燃機関の吸排気装置1の動作方法は、専用のハードウェアにより実現されるものであっても良い。また、処理部92は、メモリおよびCPU(Central Processing Unit)により構成され、この発明にかかる内燃機関の吸排気装置1の動作方法などに基づくプログラムをメモリにロードして実行することにより、この発明にかかる内燃機関の吸排気装置1の動作方法などを実現させるものであっても良い。さらに、記憶部93は、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリ、ROM(Read Only Memory)のような読み出しのみが可能な揮発性のメモリあるいはRAM(Random Access Memory)のような読み書きが可能な揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせにより構成することができる。
次に、この実施例1にかかる内燃機関の吸排気装置1の動作について説明する。図4〜図7は、実施例1にかかる内燃機関の吸排気装置の動作説明図である。なお、図4は図5のF−F断面図、図6は図7のG−G断面図である。まず、内燃機関の吸気工程においては、図1〜図3に示すように、モータ4がECU9から内燃機関の運転状態に応じて出力される駆動信号により回転することで、この内燃機関の吸気工程の開始から終了までに、ロータリーバルブ3のバルブ孔31がシリンダーヘッド5の吸気ポート51の開口部51aとシリンダー2の吸気孔24との間を通過する。つまり、内燃機関の吸気工程において、図2の斜線部分で示すように、ロータリーバルブ3のバルブ孔31は、シリンダーヘッド5の吸気ポート51とシリンダー2の吸気孔24との連通を行う。このとき、ピストン7は、図示しないクランクシャフトの回転力により、上死点から下死点まで移動し、燃焼室S内に発生した負圧により、内燃機関の図示しない吸気系統から吸気ポート51、バルブ孔31、吸気孔24を介して空気のみあるいは空気および燃料がこの燃焼室S内に吸気される。ここで、ロータリーバルブ3と、シリンダー2の天井部21およびシリンダーヘッド5の内面53と隙間は、燃焼室S内の圧力、つまり燃焼室S内の混合気の圧力が低いのでh1となる。つまり、シリンダー2の円筒部22がピストン7の上死点側に伸びず、燃焼室S内のシール性は低く、シリンダー2の天井部21およびシリンダーヘッド5の内面53とロータリーバルブ3との摺動抵抗が低い状態となる。
次に、内燃機関の圧縮工程においては、モータ4がECU9から内燃機関の運転状態に応じて出力される駆動信号により回転することで、この内燃機関の圧縮工程の開始から終了までに、ロータリーバルブ3のバルブ孔31は、図5に示す位置まで移動する。つまり、ロータリーバルブ3のバルブ孔31は、シリンダーヘッド5の吸気ポート51とシリンダー2の吸気孔24との連通、シリンダーヘッド5の排気ポート52とシリンダー2の排気孔25との連通のいずれも行わない。このとき、ピストン7は、図示しないクランクシャフトの回転力により下死点から上死点まで移動し、燃焼室S内の混合気を圧縮する。ここで、ロータリーバルブ3と、シリンダー2の天井部21およびシリンダーヘッド5の内面53と隙間は、燃焼室S内の圧力、つまり燃焼室S内の混合気の圧力が上昇するので、図4に示すように、h1よりも狭いh2に変化する。つまり、シリンダー2の円筒部22がピストン7の上死点側に伸び、燃焼室S内のシール性が高く、シリンダー2の天井部21およびシリンダーヘッド5の内面53とロータリーバルブ3との摺動抵抗が高い状態となる。
次に、内燃機関の爆発膨張工程においては、モータ4がECU9から内燃機関の運転状態に応じて出力される駆動信号により回転することで、この内燃機関の爆破膨張工程の開始から終了までに、ロータリーバルブ3のバルブ孔31は、図5に示す位置からシリンダーヘッド5の排気ポート52の開口部52aとシリンダー2の排気孔25との間との連通を開始する位置まで移動する。つまり、ロータリーバルブ3のバルブ孔31は、シリンダーヘッド5の吸気ポート51とシリンダー2の吸気孔24との連通、シリンダーヘッド5の排気ポート52とシリンダー2の排気孔25との連通のいずれも行わない。このとき、ECU9から出力される点火信号により、点火プラグ8が着火し、燃焼室S内の圧縮された混合気が燃焼ガスとなり爆発膨張する。ピストン7は、この燃焼ガスの爆発膨張により上死点から上死点まで移動し、図示しないクランクシャフトに回転力を与える。ここで、ロータリーバルブ3と、シリンダー2の天井部21およびシリンダーヘッド5の内面53と隙間は、燃焼室S内の圧力が燃焼室S内の燃焼ガスが爆発膨張することに伴い上昇するので、図4に示すh2と同一かあるいはさらに狭く変化する。つまり、シリンダー2の円筒部22がピストン7の上死点側に伸びたままあるいはさらに伸び、燃焼室S内のシール性が高くあるいはさらに高く、シリンダー2の天井部21およびシリンダーヘッド5の内面53とロータリーバルブ3との摺動抵抗が高いあるいはさらに高い状態となる。
次に、内燃機関の排気工程においては、図6および図7に示すように、モータ4がECU9から内燃機関の運転状態に応じて出力される駆動信号により回転することで、この内燃機関の排気工程の開始から終了までに、ロータリーバルブ3のバルブ孔31がシリンダーヘッド5の排気ポート52の開口部52aとシリンダー2の排気孔25との間を通過する。つまり、内燃機関の排気工程において、図7の斜線部分で示すように、ロータリーバルブ3のバルブ孔31は、シリンダーヘッド5の排気ポート52とシリンダー2の排気孔25との連通を行う。このとき、ピストン7は、図示しないクランクシャフトの回転力により、下死点から上死点まで移動し、燃焼室S内の燃焼しきった燃焼ガスである排気ガスが、この燃焼室S内から排気孔25、バルブ孔31、排気ポート52を介して内燃機関の排気系統に排気される。ここで、ロータリーバルブ3と、シリンダー2の天井部21およびシリンダーヘッド5の内面53と隙間は、燃焼室S内の圧力、つまり燃焼室S内の排気ガスの圧力が低いので、h2あるいはh2よりも狭い状態から広いh1と変化する。つまり、ピストン7の上死点側に伸びていたシリンダー2の円筒部22がピストン7の下死点側に縮み、燃焼室S内のシール性は低く、シリンダー2の天井部21およびシリンダーヘッド5の内面53とロータリーバルブ3との摺動抵抗が低い状態となる。
実施例1にかかる内燃機関は、上記吸気工程、圧縮工程、爆発膨張工程、排気工程を繰り返すことで、運転される。以上のように、弾性手段であるシリンダー2の円筒部22は、内燃機関の各工程におけるシリンダー2とピストン7との間に発生する圧力に応じて、すなわち内燃機関の燃焼室S内の圧力が高くなるとシリンダー2の天井部22をシリンダーブロック6に対してピストン7の上死点側に移動させる。従って、この燃焼室S内の圧力が低く、高いシール性が要求されない期間である吸気工程、排気工程においては、シリンダー2の天井部22がシリンダーブロック6に対してピストン7の上死点側に移動せず、シリンダーヘッド5およびシリンダー2とロータリーバルブ3との間の隙間をh1、つまり隙間を広くして、シリンダーヘッド5およびシリンダー2とロータリーバルブ3との間の摺動抵抗を低く維持するので、このロータリーバルブ3の損傷を低減することができる。一方、燃焼室S内の圧力が高く、高いシール性が要求される期間である圧縮行程、爆発膨張工程においては、シリンダー2の天井部22がシリンダーブロック6に対してピストン7の上死点側に移動し、シリンダー2とロータリーバルブ3との間の隙間をh2あるいはh2よりも狭く、つまり隙間を狭くするので、このシリンダー2とロータリーバルブ3との間のシール性、つまり燃焼室Sのシール性を高く維持することができる。これらにより、弾性手段であるシリンダー2の円筒部22が内燃機関の燃焼室Sの圧力に応じて、シリンダーヘッド5およびシリンダー2とロータリーバルブ3との間の隙間を調整するので、ロータリーバルブ3の耐久性を維持しつつ、内燃機関の燃焼室S内のシール性を向上することができる。
なお、上記実施例1では、シリンダー2の天井部22とシリンダーヘッド5との間に、ロータリーバルブ31を1つ配置した内燃機関の吸排気装置1について説明したが、このロータリーバルブ3は1つに限定されるものではなく、2以上設けられていても良い。この場合は、個々のロータリーバルブを同一の駆動手段により回転させても良いし、別個の駆動手段によりそれぞれ個別に回転させても良い。
また、上記実施例1では、シリンダー2の円筒部22を弾性部材で形成することで弾性手段としたが、シリンダー2の円筒部22と固定部23、あるいはシリンダー2全体を弾性部材で形成しても良い。
図8は、実施例2にかかる内燃機関の吸排気装置の要部断面図を示す図である。同図に示す実施例2にかかる内燃機関の吸排気装置1´が図1〜図3に示す実施例1にかかる内燃機関の吸排気装置と異なる点は、シリンダー2の開口側端部に形成された固定部23の代わりにつば部26を設け、シリンダーブロック6のこのつば部26に対応する位置に受け部62を設け、弾性手段としてシリンダー2の弾性部材で形成された円筒部22の代わりに、つば部26と受け部62とのピストン7の上死点側の間に挟む込まれた弾性部材10を用いた点である。なお、実施例2にかかる内燃機関の吸排気装置1´の基本的構成は、実施例1にかかる内燃機関の吸排気装置1の基本的構成と略同様であるのでその説明は省略する。
シリンダー2の開口側端部には、このシリンダー2の径方向外方に延在するつば部26が形成されている。このつば部26は、シリンダーブロック6のつば部26に対応する位置に形成された受け部62に挿入されるものである。このつば部26と受け部62とのピストン7の上死点側の間には図示しない空間部が形成されており、この空間部に弾性部材10が挿入されている。つまり、つば部26と受け部62とのピストン7の上死点側の間には、弾性部材10が介在している。
弾性部材10は、例えば周状に複数個配置されたバネや耐熱性を有するリング状のゴムであり、シリンダー2がシリンダーブロック6に対して回転することを抑制できるものである。この弾性部材10は、燃焼室S内の圧力に応じて伸縮するものである。例えば、内燃機関の圧縮工程における混合気の圧縮、あるいは内燃機関の爆発膨張工程における燃焼ガスの爆発により、燃焼室S内の圧力が高くなると、シリンダー2の天井部がピストン7の上死点側に押されるため、この弾性部材10はつば部26と受け部62との間で縮みd2となる。従って、弾性部材10がピストン7の上死点側に縮むとともに、天井部21がピストン7の上死点側に移動することとなる。一方、例えば、内燃機関の吸気工程における空気のみあるいは空気および燃料の燃焼室S内への吸気、あるいは内燃機関の排気工程における燃焼しきった燃焼ガスである排気ガスの燃焼室Sからの排気のように、この燃焼室S内の圧力が低くなると、ピストン7の上死点側に押され、縮んでいた弾性部材10が、元の位置に戻る、すなわちピストン7の下死点側に伸び、d1となる。従って、弾性部材10がピストン7の下死点側に伸びるとともに、天井部21もピストン7の下死点側に移動することとなる。
次に、この実施例2にかかる内燃機関の吸排気装置1´の動作について説明する。図9は、実施例2にかかる内燃機関の吸排気装置の動作説明図である。なお、実施例2にかかる内燃機関の吸排気装置1´の動作は、実施例1にかかる内燃機関の吸排気装置1の動作と略同様であるので簡略して説明する。
まず、内燃機関の吸気工程において、図8に示すように、この内燃機関の吸気工程の開始から終了までに、ロータリーバルブ3のバルブ孔31は、シリンダーヘッド5の吸気ポート51とシリンダー2の吸気孔24との連通を行う。このとき、内燃機関の図示しない吸気系統から吸気ポート51、バルブ孔31、吸気孔24を介して空気のみあるいは空気および燃焼がこの燃焼室S内に吸気される。ここで、燃焼室S内の圧力が、つまり燃焼室S内の混合気の圧力が低いので、弾性部材10はピストン7の上死点側に押されず縮まないのでd1となり、ロータリーバルブ3と、シリンダー2の天井部21およびシリンダーヘッド5の内面53と隙間はh1となる。これにより、燃焼室S内のシール性は低く、シリンダー2の天井部21およびシリンダーヘッド5の内面53とロータリーバルブ3との摺動抵抗が低い状態となる。
次に、内燃機関の圧縮工程において、この内燃機関の圧縮工程の開始から終了までに、ロータリーバルブ3のバルブ孔31は、シリンダーヘッド5の吸気ポート51とシリンダー2の吸気孔24との連通、シリンダーヘッド5の排気ポート52とシリンダー2の排気孔25との連通のいずれも行わない。このとき、ピストン7により燃焼室S内の混合気が圧縮される。ここで、燃焼室S内の圧力、つまり燃焼室S内の混合気の圧力が上昇するので、図9に示すように、弾性部材10はピストン7の上死点側に押され縮み、d1からd2に変化し、ロータリーバルブ3と、シリンダー2の天井部21およびシリンダーヘッド5の内面53と隙間はh1よりも狭いh2に変化する。これにより、燃焼室S内のシール性が高く、シリンダー2の天井部21およびシリンダーヘッド5の内面53とロータリーバルブ3との摺動抵抗が高い状態となる。
次に、内燃機関の爆発膨張工程においては、この内燃機関の爆破膨張工程の開始から終了までに、ロータリーバルブ3のバルブ孔31は、内燃機関の圧縮工程と同様に、シリンダーヘッド5の吸気ポート51とシリンダー2の吸気孔24との連通、シリンダーヘッド5の排気ポート52とシリンダー2の排気孔25との連通のいずれも行わない。このとき、点火プラグ8が着火することで、燃焼室S内の圧縮された混合気が燃焼ガスとなり爆発膨張し、ピストン7により図示しないクランクシャフトに回転力が与えられる。ここで、燃焼室S内の圧力が燃焼室S内の燃焼ガスが爆発膨張することに伴い上昇するので、弾性部材10はピストン7の上死点側に押されたままあるいはさらに押されて縮み、図9に示すd2と同一かあるいはさらに縮むように変化し、ロータリーバルブ3と、シリンダー2の天井部21およびシリンダーヘッド5の内面53と隙間は、同図に示すh2と同一かあるいはさらに狭く変化する。これにより、燃焼室S内のシール性が高くあるいはさらに高く、シリンダー2の天井部21およびシリンダーヘッド5の内面53とロータリーバルブ3との摺動抵抗が高いあるいはさらに高い状態となる。
次に、内燃機関の排気工程においては、この内燃機関の排気工程の開始から終了までに、ロータリーバルブ3のバルブ孔31は、シリンダーヘッド5の排気ポート52とシリンダー2の排気孔25との連通を行う。このとき、燃焼室S内の燃焼しきった燃焼ガスである排気ガスが、この燃焼室S内から排気孔25、バルブ孔31、排気ポート52を介して内燃機関の排気系統に排気される。ここで、燃焼室S内の圧力、つまり燃焼室S内の排気ガスの圧力が低いので、弾性部材10は、ピストン7の上死点側に押されていた状態から解放され伸び、d2あるいはd2よりもさらに縮んだ状態からd1に変化し、ロータリーバルブ3と、シリンダー2の天井部21およびシリンダーヘッド5の内面53と隙間は、h2あるいはh2よりもさらに狭い状態から広いh1と変化する。これにより、燃焼室S内のシール性は低く、シリンダー2の天井部21およびシリンダーヘッド5の内面53とロータリーバルブ3との摺動抵抗が低い状態となる。
実施例2にかかる内燃機関は、上記吸気工程、圧縮工程、爆発膨張工程、排気工程を繰り返すことで、運転される。以上のように、弾性手段である弾性部材10は、内燃機関の各工程におけるシリンダー2とピストン7との間に発生する圧力に応じて、すなわち内燃機関の燃焼室S内の圧力が高くなるとシリンダー2の天井部22をシリンダーブロック6に対してピストン7の上死点側に移動させる。従って、この燃焼室S内の圧力が低く、高いシール性が要求されない期間である吸気工程、排気工程においては、弾性部材10がピストン7の上死点側に押されないために縮まず、シリンダー2の天井部22がシリンダーブロック6に対してピストン7の上死点側に移動せず、シリンダーヘッド5およびシリンダー2とロータリーバルブ3との間の隙間をh1、つまり隙間を広くして、シリンダーヘッド5およびシリンダー2とロータリーバルブ3との間の摺動抵抗を低く維持するので、このロータリーバルブ3の損傷を低減することができる。一方、燃焼室S内の圧力が高く、高いシール性が要求される期間である圧縮行程、爆発膨張工程においては、弾性部材10がピストン7の上死点側に押され縮み、シリンダー2の天井部22がシリンダーブロック6に対してピストン7の上死点側に移動し、シリンダー2とロータリーバルブ3との間の隙間をh2あるいはh2よりも狭く、つまり隙間を狭くするので、このシリンダー2とロータリーバルブ3との間のシール性、つまり燃焼室Sのシール性を高く維持することができる。これらにより、弾性手段である弾性部材10が内燃機関の燃焼室Sの圧力に応じて、シリンダーヘッド5およびシリンダー2とロータリーバルブ3との間の隙間を調整するので、ロータリーバルブ3の耐久性を維持しつつ、内燃機関の燃焼室S内のシール性を向上することができる。
以上のように、この発明にかかる内燃機関の吸排気装置は、内燃機関の吸排気をロータリーバルブにより行うのに有用であり、ロータリーバルブの耐久性を維持しつつ、内燃機関の燃焼室内のシール性を向上するのに適している。
実施例1にかかる内燃機関の吸排気装置の要部断面図を示す図である。 実施例1にかかる内燃機関の吸排気装置の要部平面図を示す図である。 実施例1にかかる内燃機関の吸排気装置の概略構成例を示す図である。 実施例1にかかる内燃機関の吸排気装置の動作説明図である。 実施例1にかかる内燃機関の吸排気装置の動作説明図である。 実施例1にかかる内燃機関の吸排気装置の動作説明図である。 実施例1にかかる内燃機関の吸排気装置の動作説明図である。 実施例2にかかる内燃機関の吸排気装置の要部断面図を示す図である。 実施例2にかかる内燃機関の吸排気装置の動作説明図である。
符号の説明
1,1´ 吸排気装置
2 シリンダー
21 天井部
22 円筒部
23 固定部
24 吸気孔
25 排気孔
26 つば部
3 ロータリーバルブ
31 バルブ孔
32 ロータリー側ギヤ
4 モータ(駆動手段)
41 ピニオンギヤ
5 シリンダーヘッド
51 吸気ポート
52 排気ポート
6 シリンダーブロック
62 受け部
7 ピストン
8 点火プラグ
9 ECU
10 弾性部材

Claims (3)

  1. シリンダーブロックとピストンとの間に配置され、かつ当該ピストンの上死点側に閉塞する天井部を有するとともに、当該天井部のシリンダーヘッドに形成された吸気ポートおよび排気ポートのそれぞれの開口部と対向する位置に吸気孔および排気孔が形成されたシリンダーと、
    前記シリンダーの天井部と前記シリンダーヘッドとの間に回転自在に支持され、かつ内燃機関の運転状態に応じて駆動手段により回転することにより、前記シリンダーヘッドの吸気ポートと前記シリンダーの吸気孔との連通および前記シリンダーヘッドの排気ポートと前記シリンダーの排気孔との連通を行う少なくとも1以上のバルブ孔を有する少なくとも1以上のロータリーバルブと、
    前記シリンダーの天井部を前記シリンダーと前記ピストンとの間に発生する圧力に応じて前記シリンダーブロックに対して前記ピストンの上死点側に移動させる前記弾性手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の吸排気装置。
  2. 前記シリンダーの開口側端部は、前記シリンダーブロックに固定されており、
    前記弾性手段は、前記シリンダーの開口側端部と前記天井部との間の弾性部材により形成した円筒部であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の吸排気装置。
  3. 前記シリンダーの開口側端部には、径方向外方に延在するつば部が形成され、
    前記シリンダーブロックには、当該つば部に対応する位置に受け部が形成されており、
    前記弾性手段は、前記つば部と前記受け部との前記ピストンの上死点側の間に挟み込まれた弾性部材であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の吸排気装置。
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