JP2011235843A - 車両用シートのカップホルダ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シートバック15の後側に配置されるベースボード20と、ベースボード20の下部に、ヒンジ機構25によって回動可能に装着されてベースボード20に沿う格納位置と水平状に張り出される張出位置とに配置切換可能に設けられたテーブルボード40とを備える。テーブルボード40の後側面には、物品Wが出し入れ可能なポケットをテーブルボード40の一側面と協働して構成するポケット材45が装着される。テーブルボード40には、カップ類Cが挿入可能なカップ挿入孔41が貫設される。テーブルボード40が張出位置に配置切換された状態ではポケット材45がテーブルボード40の下面側に配置されてカップ類Cの下面を支承可能に構成されている。
【選択図】図2
Description
これにおいては、自動車の助手席シートのシートクッションの上面に水平姿勢に折りたためるようにしたシートバックの背面に物入れ装置が設置してある。物入れ装置は、基板の下半部にポケット部を形成した物入れ本体と、蓋体とからなる。
物入れ本体は合成樹脂、例えばポリプロピレンの成形体であり、基板は平板状で、シートバックの背面の左右の側縁および上下の両縁に沿う部分を残した中央部を覆う大きさの矩形状に形成してある。基板の左右の両側縁および下縁にはこれに沿って基板の表面側を取り囲む周壁が形成してある。
基板の下半部には、基板を覆い、左右の側縁および下縁が上記周壁の上端縁に連結するカバー板が設けてあり、このカバー板と基板との間に上端開口のポケット部を形成している。カバー板には左右両側に飲料容器を挿入する穴が形成してある。
そして、シートバックの起立時、後席シートの乗員は、蓋体を開き、ポケット部に物品、例えば折りたたみ傘、携帯電話器、ペン、本等を入れることができる。
また、シートバックを前方へ折りたたんでシートクッションに重なる水平姿勢としたとき、カバー板の穴内に飲料容器を立てることでカップフォルダーとして利用するようになっている。
しかしながら、特許文献1に開示された物入れ装置においては、シートバックの起立時には、カバー板の穴内に飲料容器を立てることができず、カップフォルダーとして利用することができない。
また、基板の下半部にポケット部を形成した物入れ本体は、合成樹脂の成形体であるため、ポケット部に物品、例えば折りたたみ傘、携帯電話器、ペン、本等を入れるための空間部を前後方向に確保しなければならず、その分だけ嵩張る。
前記ベースボードの下部に、ヒンジ機構によって回動可能に装着されて前記ベースボードに沿う格納位置と水平状に張り出される張出位置とに配置切換可能に設けられたテーブルボードとを備えたカップホルダ装置であって、
前記テーブルボードの後側面には、上方から物品が出し入れ可能な物入れ用のポケットを前記テーブルボードの一側面と協働して構成する伸縮性を有するポケット材が装着され、
前記テーブルボードには、その板面に直交する方向からカップ類が挿入可能なカップ挿入孔が貫設され、
前記テーブルボードが張出位置に配置切換された状態では前記ポケット材が前記テーブルボードの下面側に配置されてカップ類の下面を支承可能に構成されていることを特徴とする。
この際、物品の大きさに応じてポケット材が伸縮されるため、大きさ、形状等が異なる物品(本、折り畳み傘、筆記具類等)をポケット内に良好に収納することができる。
また、カップホルダとして使用する場合、テーブルボードを張出位置に配置切換する。すると、ポケット材がテーブルボードの下面側に配置される。
この状態において、テーブルボードのカップ挿入孔の上方からカップ類(紙コップ、缶ジュース類、飲料容器等)を挿入すると、そのカップ類の下面がポケット材によって支承される。
この際、ポケット材がカップ類の荷重によって下方へ撓むことで、テーブルボードのカップ挿入孔にカップ類が安定よく保持される。
前記したように、テーブルボードを格納位置と張出位置とに配置切換することによって、物品収納用のポケットとして使用したり、あるいは、カップホルダとして使用することができる。
ポケット材は、伸縮性に富むネット材によって形成されていることを特徴とする。
図1に示すように、車両用シートのシートクッション10の後部には、リクライニング機構11によってシートバック15が前後方向へ傾き調整可能に、かつシートクッション10の上面に折り畳み可能に装着されている。
シートバック15の後側に配置されるカップホルダ装置は、ベースボード20と、テーブルボード40とポケット材45とを備えている。
また、図4に示すように、テーブルボード40は、ベースボード20の下部にヒンジ機構25のヒンジ軸26を中心として回動可能に装着されている。
そして、シートクッション10に対し、シートバック15が若干後方へ傾動された通常の起立位置に配置された状態において、ベースボード20の下部に対し、テーブルボード40が、ヒンジ機構25のヒンジ軸26を中心として回動操作されることによって、図1に示すように、ベースボード20に沿う格納位置と、図2に示すように、後方へ水平状に張り出される張出位置とに配置切換されるようになっている。
このストッパ機構30は、テーブルボード40を格納位置と、張出位置と、展開位置との三位置に係止し得る構造であればどのような構造のものでもよく、例えば、図4と図5に示すように、ヒンジ機構25のヒンジ軸26の周りに配設されたストッパピン31と、このストッパピン31の先端部32に係脱可能に係合する三つの係合凹部35、36、37とを備えて構成される。
すなわち、三つの係合凹部35、36、37は、ベースボード20に一体に形成されたヒンジ体22の端面に形成されると共に、ヒンジ軸26の周りに所定角度を隔ててそれぞれ配設されている。
また、ストッパピン31は、テーブルボード40に一体に形成されたヒンジ体42に進退可能に組み付けられ、ばね33によって係合凹部35、又は36、又は37に係合する方向に付勢されている。
そして、ストッパピン31の先端部32が、係合凹部35に突入して係合されることによって、テーブルボード40が格納位置に係止され、係合凹部36に突入して係合されることによって、テーブルボード40が張出位置に係止され、係合凹部37に突入して係合されることによって、テーブルボード40が展開位置に係止されるようになっている。
この実施例1において、ポケット材45は、伸縮性に富むネット材によって形成され、その下部及び左右両側部の三辺がテーブルボード40の一側面(後側面)の下部及び左右両側部の三辺に適宜の固定部材46によって固定されている(図3参照)。
そして、図2と図3に示すように、テーブルボード40が張出位置に配置切換された状態、又は図6に示すように、テーブルボード40が展開位置に配置切換された状態ではポケット材45がテーブルボード40の下面側に配置されてカップ類Cの下面を支承可能に構成されている。
したがって、図1に示すように、シートバック15が通常の起立位置に配置されテーブルボード40が格納位置に配置された状態において、テーブルボード40の一側面と伸縮性を有するポケット材45との協働によって構成されたポケットの上方から本、折り畳み傘、筆記具類等の物品Wが出し入れ可能に収納される。
この際、物品Wの大きさに応じてポケット材45が伸縮されるため、大きさ、形状等が異なる物品Wをポケット内に良好に収納することができる。
この状態において、テーブルボード40のカップ挿入孔41の上方から紙コップ、缶ジュース類、飲料容器等のカップ類Cをカップ挿入孔41に挿入すると、そのカップ類Cの下面がポケット材45によって支承される。
この際、図3の二点差線に示すように、ポケット材45がカップ類Cの荷重によって下方へ撓むことで、テーブルボード40のカップ挿入孔41にカップ類Cが安定よく保持される。
また、この実施例1において、ポケット材45は、伸縮性に富むネット材によって形成されるため、物品Wの収納性やカップ類Cの保持性を高めることができる。
この状態において、テーブルボード40のカップ挿入孔41の上方から紙コップ、缶ジュース類、飲料容器等のカップ類Cをカップ挿入孔41に挿入すると、そのカップ類Cの下面がポケット材45によって支承される。
また、シートバック15がシートクッション10の上面に折り畳まれた状態において、ベースボード20の凹部21にはカップ類Cが保持可能である。
例えば、前記実施例1においては、シートバック15がシートクッション10の上面に折り畳み可能に装着される形式の車両用シートである場合を例示したが、シートバック15がシートクッション10の上面に折り畳むことができない車両用シートに対してもこの発明を実施することができる。
11 リクライニング機構
15 シートバック
20 ベースボード
25 ヒンジ機構
40 テーブルボード
41 カップ挿入孔
45 ポケット材
Claims (2)
- 車両用シートのシートバックの後側に固定状態で配置されるベースボードと、
前記ベースボードの下部に、ヒンジ機構によって回動可能に装着されて前記ベースボードに沿う格納位置と水平状に張り出される張出位置とに配置切換可能に設けられたテーブルボードとを備えたカップホルダ装置であって、
前記テーブルボードの後側面には、上方から物品が出し入れ可能な物入れ用のポケットを前記テーブルボードの一側面と協働して構成する伸縮性を有するポケット材が装着され、
前記テーブルボードには、その板面に直交する方向からカップ類が挿入可能なカップ挿入孔が貫設され、
前記テーブルボードが張出位置に配置切換された状態では前記ポケット材が前記テーブルボードの下面側に配置されてカップ類の下面を支承可能に構成されていることを特徴とする車両用シートのカップホルダ装置。 - 請求項1に記載の車両用シートのカップホルダ装置であって、
ポケット材は、伸縮性に富むネット材によって形成されていることを特徴とする車両用シートのカップホルダ装置。
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